JPH10137837A - 感光体基盤用円筒管の製造方法 - Google Patents

感光体基盤用円筒管の製造方法

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JPH10137837A
JPH10137837A JP8300319A JP30031996A JPH10137837A JP H10137837 A JPH10137837 A JP H10137837A JP 8300319 A JP8300319 A JP 8300319A JP 30031996 A JP30031996 A JP 30031996A JP H10137837 A JPH10137837 A JP H10137837A
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JP
Japan
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tube
aluminum alloy
extruded
cylindrical tube
viscosity
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Pending
Application number
JP8300319A
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English (en)
Inventor
Shunichi Umemoto
俊一 梅本
Joji Masuda
穣司 益田
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面粗度が良好な円筒管を得ることができ
て、感光体基盤の製造歩留りを向上させることができる
感光体基盤用円筒管の製造方法を提供することを目的と
する。 【構成】 先ず、0.45乃至0.9重量%のMg、
0.2乃至0.6重量%のSi及び0.12乃至0.3
5重量%のFeを含有し、残部がAl及び不可避的不純
物からなるアルミニウム合金を、450乃至480℃の
温度でポートホール方式により押出加工して円筒状の押
出素管3を製造する。次に、ダイス3及びプラグ2を使
用して、この素管3を20乃至30%の抽伸加工率で抽
伸加工を施す。この場合に、素管3の表面に塗布する抽
伸油として、40℃の温度における粘度が400乃至8
00cstの潤滑剤を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機等において使用
される感光体基盤用円筒管の製造方法に関し、特に内面
精度が優れた円筒管を得ることができる感光体基盤用円
筒管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等の感光体基盤用円筒管
(ドラム)は、6063系アルミニウム合金又は606
1系アルミニウム合金等の比較的強度が高い素材を抽伸
加工し、薄肉の管を得ることにより製造されている。
【0003】図1は、感光体基盤用円筒管の製造方法に
おける抽伸工程を示す模式的断面図である。
【0004】アルミニウム合金素管3の内側にプラグ2
を挿入し、このプラグ2を抽伸ダイス1に整合させて配
置して、抽伸ダイス1により素管3を抽伸加工する。こ
の場合に、抽伸加工率は、通常35%程度に設定されて
いる。また、抽伸加工時の焼付きによる抽伸素管3の表
面不良を防止するために、ダイス1に入る前の素管3の
周面に高粘度(約2000cst)の抽伸油を塗布して
いる。
【0005】このようにして得た抽伸管を切削加工し、
その表面に有機剤を塗布することにより、複写機等の感
光体基盤(電子受容体)としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法においては、焼付きの発生を回避しつつ安
定した抽伸加工が可能であるものの、高粘度の抽伸油を
用いるためにオイルピットが発生し、抽伸管の表面粗度
が劣化してしまうという欠点がある。このため、従来の
方法においては、感光体基盤の製造歩留りが低いという
問題点がある。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、表面粗度が良好な円筒管を製造できて、複
写機等の感光体基盤の製造歩留りを向上できる感光体基
盤用円筒管の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る感光体基盤
用円筒管の製造方法は、0.45乃至0.9重量%のM
g、0.2乃至0.6重量%のSi及び0.12乃至
0.35重量%のFeを含有し、残部がAl及び不可避
的不純物からなるアルミニウム合金を、450乃至48
0℃の温度でポートホール方式により押出加工して円筒
状の押出素管を得る工程と、この押出素管の表面に40
℃の温度における粘度が400乃至800cstの潤滑
剤を付着させ20乃至30%の抽伸加工率で抽伸加工を
施す工程とを有することを特徴とする。
【0009】
【作用】本願発明者等は、感光体基盤に好適のアルミニ
ウム合金円筒管を得るべく、種々実験検討を行なった。
その結果、所定量のMg、Si及びFeを含有するアル
ミニウム合金を材料とし、所定の条件で抽伸加工を施す
ことにより、その表面粗度が良好な円筒管を得ることが
できるとの知見を得た。本発明はこのような実験結果に
基づいてなされたものである。
【0010】以下に、本発明において管材料となるアル
ミニウム合金の各成分の添加理由及びその組成限定理由
について説明する。
【0011】Mg(マグネシウム) Mgは、アルミニウム合金の切削加工性及び強度を向上
させる元素である。しかし、Mg含有量が0.45重量
%未満の場合は、これらの効果を十分に得ることができ
ない。また、Mg含有量が0.9重量%を超えると、耐
食性が劣化する。このため、Mg含有量は0.45乃至
0.9重量%とする。
【0012】Si(シリコン) Siは、アルミニウム合金の強度を向上させると共に、
加工性(熱間加工性及び冷間加工性)を向上させる作用
がある。しかし、Si含有量が0.2重量%未満の場合
はこれらの効果を十分に得ることができない。また、S
i含有量が0.6重量%を超えると、切削性が劣化し、
切削時にスクラッチ等の不都合が発生する。従って、S
i含有量は0.2乃至0.6重量%とする。
【0013】Fe(鉄) アルミニウム合金中にFeを含有させることにより、ア
ルミニウム合金の切削性が向上する。しかし、Fe含有
量が0.12重量%未満であると、切削時の粉分断性が
劣化する。また、Fe含有量が0.35重量%を超える
と、耐食性が劣化すると共に、切削時にスクラッチが発
生しやすくなる。このため、Fe含有量は0.12乃至
0.35重量%とする。
【0014】本発明においては、上述の組成のアルミニ
ウム合金材を450乃至480℃の温度で押出加工して
円筒状の押出素管を得る。この場合に、押出加工時の温
度が450℃未満であると、押出素管に肌荒れが生じ表
面粗度が大きくなる。また、押出加工時の温度が480
℃を超えると、表面粗度が大きくなる。このため、押出
加工時の温度は450乃至480℃であることが必要で
ある。更に、管の外面及び内面の粗度をいずれも小さく
するためには、管外面に接触するダイスと管内面に接触
するプラグとを用いて押出加工するポートホール方式に
より押出加工することが必要である。
【0015】次に、潤滑油(抽伸油)の粘度及び抽伸加
工率を限定した理由について説明する。本願発明者等
は、種々実験研究の結果から、抽伸管の面粗度を向上さ
せるためにはオイルピットを減少させることが重要であ
り、オイルピットを減少させるためには抽伸油の粘度及
び抽伸加工率を所定の範囲内に維持することが重要であ
るとの知見を得た。
【0016】即ち、従来、抽伸加工時に焼付きが発生す
るのを防止するためには、高粘度の抽伸油を使用する必
要があるとされていた。つまり、従来は、高粘度の抽伸
油を使用することにより、管とダイスプラグとの接触部
分における油切れを回避している。しかし、このため、
従来は抽伸加工後の素管の表面粗度が大きくなるという
欠点があった。一方、本発明方法においては、粘度(4
0℃の温度における粘度;以下、同じ)が400乃至8
00cstと低粘度の抽伸油を使用して抽伸加工を実施
する。本願発明者等は、種々実験研究の結果から、抽伸
油の粘度が400乃至800cstと低い場合も、抽伸
加工率を30%以下とすることにより焼き付きを回避で
きるとの知見を得た。また、このように低い粘度の抽伸
油を使用した場合は、抽伸加工後の面粗度が良好である
ことが判明した。更に、抽伸加工率を20%未満とする
と、冷間加工による加工硬化が期待できなくなることも
判明した。従って、抽伸油の40℃の温度における粘度
は400乃至800cstであり、且つ、抽伸加工率は
20乃至30%であることが必要である。
【0017】このように、本発明方法においては、所定
の組成のアルミニウム合金に対し、低粘度の抽伸油を使
用しつつ20乃至30%と低い加工率で抽伸加工を実施
するため、内面の面粗度が2μm以下、外面の面粗度が
5μm以下の抽伸管を得ることができる。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例について、その特許請
求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
【0019】先ず、ポートホールダイスを使用して、ア
ルミニウム合金材(A6063合金;0.4%Si―
0.15%Fe―0.6%Mg―残部Al)を450〜
480℃の温度で押出加工し、外径が34mm、内径が
31.8mmの押出素管を得た。
【0020】次に、この押出素管に100mmの引張矯
正(ストレッチ)を行った後、100℃の温度において
0乃至3時間の時効処理を施した。なお、ストレッチが
大きいと、管表面の粗度が大きくなる。このため、スト
レッチは0乃至100mmとすることが好ましい。ま
た、上述の条件で時効処理を施すことにより、押出素管
の粗度を変化させることなく、硬度を向上させることが
できる。
【0021】次に、下記表1に示す粘度の抽伸油(潤滑
油)を使用し、同じく表1に示す加工率で抽伸加工を実
施した。なお、この場合に、抽伸ダイスに対し、プラグ
セットを+1mmに設定した。このプラグセットは0〜
+5mmに設定することが好ましい。プラグセットが0
mm未満であると、内径寸法にバラツキが生じ、+5m
mを超えると、ダイスとプラグのベアリングのバランス
がくずれ、内外径の寸法にバラツキが生じる。そして、
抽伸加工後の管内面及び外面の粗度を測定した。また、
抽伸加工時の焼付きの有無についても調べた。これらの
結果も、表1に併せて示した。但し、焼付きの欄は、抽
伸加工時に焼付きが発生した場合を×、焼付きが発生し
なかった場合を○で示した。
【0022】
【表1】
【0023】この表1から明らかなように、実施例1,
2はいずれも内面粗度が1.0μm、外面粗度が3.0
μm以下と良好な面粗度を得ることができた。一方、粘
度が800乃至2000cstの抽伸油を用いて35%
の加工率で抽伸加工を実施した比較例1乃至3はいずれ
も内面粗度が2.0μm以上、外面粗度が5.0μm以
上であった。また、低粘度(200乃至600cst)
の抽伸油を用いて35%の加工率で抽伸加工を実施した
比較例4乃至6は、いずれも焼き付きが発生した。更
に、加工率が低い比較例7,8においては、冷間加工に
よる硬化を得ることができなかった。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、所
定の組成のアルミニウム合金を押出加工して得た素管に
対し、粘度が400乃至800cstの抽伸油を使用し
て20乃至30%の抽伸加工率で抽伸加工を実施するか
ら、内面粗度及び外面粗度が良好であり、複写機等の感
光体基盤として好適の円筒管を得ることができる。この
ため、感光体基盤の製造歩留りが向上するという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光体基盤用円筒管の製造方法における抽伸工
程を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1;抽伸ダイス 2;プラグ 3;素管
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 5/00 101 G03G 5/00 101 5/10 5/10 B // C22F 1/00 612 C22F 1/00 612 674 674 683 683 694 694B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.45乃至0.9重量%のMg、0.
    2乃至0.6重量%のSi及び0.12乃至0.35重
    量%のFeを含有し、残部がAl及び不可避的不純物か
    らなるアルミニウム合金を、450乃至480℃の温度
    でポートホール方式により押出加工して円筒状の押出素
    管を得る工程と、この押出素管の表面に40℃の温度に
    おける粘度が400乃至800cstの潤滑剤を付着さ
    せ20乃至30%の抽伸加工率で抽伸加工を施す工程と
    を有することを特徴とする感光体基盤用円筒管の製造方
    法。
JP8300319A 1996-11-12 1996-11-12 感光体基盤用円筒管の製造方法 Pending JPH10137837A (ja)

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