JPH1013693A - ディジタル情報符号化装置、ディジタル情報復号化装置、ディジタル情報符号化・復号化装置、ディジタル情報符号化方法、及びディジタル情報復号化方法 - Google Patents

ディジタル情報符号化装置、ディジタル情報復号化装置、ディジタル情報符号化・復号化装置、ディジタル情報符号化方法、及びディジタル情報復号化方法

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JPH1013693A
JPH1013693A JP8158198A JP15819896A JPH1013693A JP H1013693 A JPH1013693 A JP H1013693A JP 8158198 A JP8158198 A JP 8158198A JP 15819896 A JP15819896 A JP 15819896A JP H1013693 A JPH1013693 A JP H1013693A
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良史 今中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速処理が行え、半導体集積回路化に適した
デジタル情報符号化装置を得る。 【解決手段】 QM−Corderに基づいたものにお
いて、コンテキストテーブル記憶手段4は予測シンボル
及びLSZデータを有する記憶用データを複数記憶する
ものとする。記憶用データはコンテキスト生成手段2か
らのコンテキストに基づいたアドレスに従い読み出さ
れ、算術演算手段7に出力される。記憶用データ記憶手
段14、LSZ更新論理回路15及びMPS更新論理回
路16からなる書換データ生成手段は、記憶用データと
算術演算手段7からの予測変換信号に基づいて書換デー
タを生成する。書換データはコンテキスト記憶手段3か
らのコンテキストに基づいたアドレスに従いコンテキス
トテーブル記憶手段4の記憶用データと書き換えられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばファクシ
ミリに適用した場合の半導体集積回路化されたディジタ
ル情報符号化装置(いわゆる、QM−Coderに基づ
いた符号化装置)、ディジタル情報復号化装置、ディジ
タル情報符号化・復号化装置、ディジタル情報符号化方
法、及びディジタル情報復号化方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図面や文書などの2値画像を遠隔地に伝
送できるファクシミリは、年々高速化が要望されてお
り、符号化によりデータ量を削減して伝送時間の削減を
図ってきている。
【0003】すなわち、ファクシミリの場合、画像情報
などに基づくディジタル情報を圧縮、つまり符号化して
符号化データとして情報を伝送する方式として、1次元
的な画素の相関を利用したMH(Modified Huffman)符
号化方式と、2次元的な画素の相関を利用して圧縮効率
を高めたMR(Modified READ)符号化方式が国際標準
化され、さらにMR符号の冗長性を取り除いて圧縮効率
を高めたMMR(Modified Modified READ)符号化方式
が標準化されている。
【0004】なお、中間調画像については、現在のとこ
ろ中間調を正確に再現できる記録装置が得難いことか
ら、ディザ法と呼ばれる疑似的な中間調表示を前処理と
して施した後、上記した符号化を行う形で装置化がなさ
れている。
【0005】近年、画像情報のみならずパレット情報や
文字情報等の各種情報を高効率で圧縮できる特徴を有
し、疑似中間調画像に対しても高効率の圧縮率を達成で
きる利点を有している、2値画像符号化の国際標準化グ
ループJBIGと、カラー静止画像符号化の標準化グル
ープJPEGで標準化された情報保存型の高効率符号化
方式であるQM−Coderが脚光を浴びつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなQM−Co
derに基づいたディジタル情報符号化装置において
は、高速処理が行えるという特徴を有しているものの、
さらなる高速化への要求も強まってきている。また、半
導体集積化に適したディジタル情報符号化装置の要求も
強い。
【0007】発明者等がこの種QM−Coderに基づ
いたディジタル情報符号化装置について、種々検討を行
ったところ,最高速度については満足される処理速度で
あるものの、最悪ケース、つまり圧縮率が1の場合の処
理速度が最高速度の1/2未満になっており、最悪ケー
スの処理速度の向上を図ることが、全体としての処理速
度の向上につながることを見いだした。
【0008】この発明は、上記した点に鑑みてなされた
ものであり、全体としての処理速度が向上した、つまり
高速化が図れたディジタル情報符号化装置、ディジタル
情報復号化装置、ディジタル情報符号化・復号化装置、
ディジタル情報符号化方法、及びディジタル情報復号化
方法を得ることを目的とするものである。さらには、半
導体集積化に適したディジタル情報符号化装置、ディジ
タル情報復号化装置、及びディジタル情報符号化・復号
化装置を得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係るディジタル情報符号化装置は、QM−Coderに
基づいたものにおいて、コンテキストテーブル記憶手段
における読み出し/書き込み可能なコンテキストテーブ
ル記憶部に、予測シンボル及び確率推定データの一部で
ある不一致確率を示すLSZデータからなる複数ビット
の記憶用データを複数記憶させるものとし、これら複数
記憶された記憶用データのうちの所定の記憶用データが
被符号化画素に対するコンテキストに基づいて算術演算
手段に選択出力され、算術演算手段にて得られる、被符
号化画素に対する画像データとコンテキストテーブル記
憶手段から出力された記憶用データの予測シンボルとの
一致又は不一致を示す予測変換信号と、コンテキストテ
ーブル記憶手段から出力された記憶用データとを受けて
予測シンボル及び確率推定データの一部である不一致確
率を示すLSZデータからなる複数ビットの書換データ
をコンテキストテーブル記憶手段に出力する書換データ
生成手段を設けたものである。
【0010】この発明の第2の発明に係るディジタル符
号化装置は、第1の発明に加えて、コンテキストテーブ
ル記憶手段を、コンテキスト生成手段からのコンテキス
トを受けるリード用アドレス入力ノードと、リード用ア
ドレス入力ノードに受けたコンテキストに基づいたアド
レスのコンテキストテーブル記憶部に記憶された記憶用
データが出力され、算術演算手段に接続されるデータ出
力ノードと、コンテキスト記憶手段からの一時記憶され
たコンテキストを受けるライト用アドレス入力ノード
と、このライト用アドレス入力ノードに受けたコンテキ
ストに基づいたアドレスのコンテキストテーブル記憶部
に対する書換データが書換データ生成手段から入力され
るデータ入力ノードとを有するものとしたものである。
【0011】この発明の第3の発明に係るディジタル符
号化装置は、第1又は第2の発明に加えて、書換データ
生成手段を、コンテキストテーブル記憶手段からの記憶
用データのLSZデータと算術演算手段からの予測変換
信号とを受けて、コンテキストテーブル記憶手段への書
換データにおける不一致確率を示すLSZデータと、コ
ンテキストテーブル記憶手段からの記憶用データの予測
シンボルを反転するか否かを指示するSWITCHデー
タを出力するLSZ更新手段と、このLSZ更新手段か
らのSWITCHデータとコンテキストテーブル記憶手
段からの記憶用データの予測シンボルとを受け、受けた
SWITCHデータが“0”であると受けた予測シンボ
ルの値を、受けたSWITCHデータが“1”であると
受けた予測シンボルの値を反転した値をコンテキストテ
ーブル記憶手段への書換データにおける予測シンボルと
して出力するMPS更新手段とを有するものとしたもの
である。
【0012】この発明の第4の発明に係るディジタル符
号化装置は、第3の発明に加えて、LSZ更新手段を、
入力と出力との関係が確率評価表(Probability estima
tiontable)に基づいて作成された真理値表に示す関係
になるように論理回路によって構成されているものであ
る。
【0013】この発明の第5の発明に係るディジタル符
号化装置は、第3又は第4の発明に加えて、書換データ
生成手段を、コンテキストテーブル記憶手段からの記憶
データを一時記憶するとともに、一時記憶された記憶デ
ータのLSZデータをLSZ更新手段に出力するととも
に一時記憶された記憶データの予測シンボルをMPS更
新手段に出力する記憶用データ記憶手段をさらに有する
ものである。
【0014】この発明の第6の発明に係るディジタル情
報復号化装置は、QM−Coderに基づいたものにお
いて、コンテキストテーブル記憶手段における読み出し
/書き込み可能なコンテキストテーブル記憶部に、予測
シンボル及び確率推定データの一部である不一致確率を
示すLSZデータからなる複数ビットの記憶用データを
複数記憶させるものとし、これら複数記憶された記憶用
データのうちの所定の記憶用データが被復号化画素に対
するコンテキストに基づいて算術演算手段に選択出力さ
れ、算術演算手段にて得られる予測変換信号とコンテキ
ストテーブル記憶手段から出力された記憶用データとを
受けて予測シンボル及び確率推定データの一部である不
一致確率を示すLSZデータからなる複数ビットの書換
データをコンテキストテーブル記憶手段に出力する書換
データ生成手段を設けたものである。
【0015】この発明の第7の発明に係るディジタル情
報復号化装置は、第6の発明に加えて、コンテキストテ
ーブル記憶手段を、コンテキスト生成手段からのコンテ
キストを受けるリード用アドレス入力ノードと、リード
用アドレス入力ノードに受けたコンテキストに基づいた
アドレスのコンテキストテーブル記憶部に記憶された記
憶用データが出力され、算術演算手段に接続されるデー
タ出力ノードと、コンテキスト記憶手段からの一時記憶
されたコンテキストを受けるライト用アドレス入力ノー
ドと、このライト用アドレス入力ノードに受けたコンテ
キストに基づいたアドレスのコンテキストテーブル記憶
部に対する書換データが書換データ生成手段から入力さ
れるデータ入力ノードとを有するものとしたものであ
る。
【0016】この発明の第8の発明に係るディジタル情
報復号化装置は、第6又は第7の発明に加えて、書き換
えデータ生成手段を、コンテキストテーブル記憶手段か
らの記憶用データのLSZデータと算術演算手段からの
予測変換信号とを受けて、コンテキストテーブル記憶手
段への書換データにおける不一致確率を示すLSZデー
タと、コンテキストテーブル記憶手段からの記憶用デー
タの予測シンボルを反転するか否かを指示するSWIT
CHデータを出力するLSZ更新手段と、このLSZ更
新手段からのSWITCHデータとコンテキストテーブ
ル記憶手段からの記憶用データの予測シンボルとを受
け、受けたSWITCHデータが“0”であると受けた
予測シンボルの値を、受けたSWITCHデータが
“1”であると受けた予測シンボルの値を反転した値を
コンテキストテーブル記憶手段への書換データにおける
予測シンボルとして出力するMPS更新手段とを有する
ものとしたものである。
【0017】この発明の第9の発明に係るディジタル符
号化装置は、第8の発明に加えて、LSZ更新手段を、
入力と出力との関係が確率評価表(Probability estima
tiontable)に基づいて作成された真理値表に示す関係
になるように論理回路によって構成されているものであ
る。
【0018】この発明の第10の発明に係るディジタル
符号化装置は、第8又は第9の発明に加えて、書換デー
タ生成手段を、コンテキストテーブル記憶手段からの記
憶データを一時記憶するとともに、一時記憶された記憶
データのLSZデータをLSZ更新手段に出力するとと
もに一時記憶された記憶データの予測シンボルをMPS
更新手段に出力する記憶用データ記憶手段をさらに有す
るものである。
【0019】この発明の第11の発明に係るディジタル
情報符号化・復号化装置は、コンテキストテーブル記憶
手段における読み出し/書き込み可能なコンテキストテ
ーブル記憶部に、予測シンボル及び確率推定データの一
部である不一致確率を示すLSZデータからなる複数ビ
ットの記憶用データを複数記憶させるものとし、これら
複数記憶された記憶用データのうちの所定の記憶用デー
タが被符号化画素又は被復号化画素に対するコンテキス
トに基づいて符号化用又は復号化用算術演算手段に選択
出力され、符号化用又は復号化用算術演算手段にて得ら
れる予測変換信号とコンテキストテーブル記憶手段から
出力された記憶用データとを受けて予測シンボル及び確
率推定データの一部である不一致確率を示すLSZデー
タからなる複数ビットの書換データをコンテキストテー
ブル記憶手段に出力する書換データ生成手段を設けたも
のである。
【0020】この発明の第12の発明に係るディジタル
情報符号化・復号化装置は、第11の発明に加えて、コ
ンテキストテーブル記憶手段を、コンテキスト生成手段
からのコンテキストを受けるリード用アドレス入力ノー
ドと、リード用アドレス入力ノードに受けたコンテキス
トに基づいたアドレスのコンテキストテーブル記憶部に
記憶された記憶用データが出力され、算術演算手段に接
続されるデータ出力ノードと、コンテキスト記憶手段か
らの一時記憶されたコンテキストを受けるライト用アド
レス入力ノードと、このライト用アドレス入力ノードに
受けたコンテキストに基づいたアドレスのコンテキスト
テーブル記憶部に対する書換データが書換データ生成手
段から入力されるデータ入力ノードとを有するものとし
たものである。
【0021】この発明の第13の発明に係るディジタル
情報符号化・復号化装置は、第11又は第12の発明に
加えて、書き換えデータ生成手段を、コンテキストテー
ブル記憶手段からの記憶用データのLSZデータと算術
演算手段からの予測変換信号とを受けて、コンテキスト
テーブル記憶手段への書換データにおける不一致確率を
示すLSZデータと、コンテキストテーブル記憶手段か
らの記憶用データの予測シンボルを反転するか否かを指
示するSWITCHデータを出力するLSZ更新手段
と、このLSZ更新手段からのSWITCHデータとコ
ンテキストテーブル記憶手段からの記憶用データの予測
シンボルとを受け、受けたSWITCHデータが“0”
であると受けた予測シンボルの値を、受けたSWITC
Hデータが“1”であると受けた予測シンボルの値を反
転した値をコンテキストテーブル記憶手段への書換デー
タにおける予測シンボルとして出力するMPS更新手段
とを有するものとしたものである。
【0022】この発明の第14の発明に係るディジタル
符号化装置は、第13の発明に加えて、LSZ更新手段
を、入力と出力との関係が確率評価表(Probability es
timation table)に基づいて作成された真理値表に示す
関係になるように論理回路によって構成されているもの
である。
【0023】この発明の第15の発明に係るディジタル
符号化装置は、第13又は第14の発明に加えて、書換
データ生成手段を、コンテキストテーブル記憶手段から
の記憶データを一時記憶するとともに、一時記憶された
記憶データのLSZデータをLSZ更新手段に出力する
とともに一時記憶された記憶データの予測シンボルをM
PS更新手段に出力する記憶用データ記憶手段をさらに
有するものである。
【0024】この発明の第16の発明に係るディジタル
情報符号化方法は、1回のリノーマライズ処理を要する
被符号化画素に対する符号化処理を行う時、システムク
ロック信号における1クロックの期間に、被符号化画素
に対するコンテキストを生成し、この生成されたコンテ
キストに基づいた予測シンボル及び確率推定データの一
部である不一致確率を示すLSZデータからなる記憶用
データを読み出し、読み出された記憶用データを用いて
AデータとCデータとを得るとともに、被符号化画素に
対する画像データと読みだされた記憶用データの予測シ
ンボルとの一致又は不一致を示す予測変換信号を得、次
の1クロックの期間に、得られた予測変換信号と読みだ
された記憶用データとにより予測シンボル及び確率推定
データの一部である不一致確率を示すLSZデータから
なる書換データを得、被符号化画素に対するコンテキス
トに基づいた記憶用データを書換データにて書き換え、
かつ、被符号化画素の次の被符号化画素に対するコンテ
キストを生成し、この生成されたコンテキストに基づい
た記憶用データを読み出し、読み出された記憶用データ
を用いて次の被符号化画素に対するAデータとCデータ
とを得る。
【0025】この発明の第17の発明に係るディジタル
情報復号化方法は、1回のリノーマライズ処理を要する
被復号化画素に対する復号化処理を行う時、システムク
ロック信号における1クロックの期間に、被復号化画素
に対するコンテキストを生成し、この生成されたコンテ
キストに基づいた予測シンボル及び確率推定データの一
部である不一致確率を示すLSZデータからなる記憶用
データを読み出し、この読み出された記憶用データを用
いてAデータ及びCデータと予測変換信号を得るととも
に、被復号化画素に対する画像データを得、次の1クロ
ックの期間に、得られた予測変換信号と読みだされた記
憶用データとにより予測シンボル及び確率推定データの
一部である不一致確率を示すLSZデータからなる書換
データを得、被復号化画素に対するコンテキストに基づ
いた記憶用データを書換データにて書き換え、かつ、被
復号化画素の次の被復号化画素に対するコンテキストを
生成し、この生成されたコンテキストに基づいた記憶用
データを読み出し、この読み出された記憶用データを用
いて次の被復号化画素に対するAデータ及びCデータを
得るものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示すも
のであり、例えばファクシミリに適用した場合の半導体
集積回路化されたディジタル信号符号化装置(QM−C
oder)を示す。図1において、1は1ライン毎に読
み取ったスキャナ等のイメージセンサ(図示せず)から
の画像情報(文字情報、画情報、パレット画像情報等)
をアナログ/ディジタル変換回路等の画像処理回路によ
り2値化画像処理されたディジタル信号からなる画像デ
ータを1ライン毎に複数ライン記憶する記憶手段で、複
数のラインメモリによって構成されている。
【0027】2は上記記憶手段1からの画像データから
テンプレートモデルに従って参照画素を抽出するための
コンテキスト生成手段である。このコンテキスト生成手
段2は、例えば図2の(a)に示すように2ラインテン
プレートの場合は、被符号化画素?に対して同じライン
に位置する既に符号化された直前の4つの参照画素と被
符号化画素?に対して直前のラインに位置するとともに
被符号化画素?が位置する列を含む前後の列に位置する
既に符号化された6つの参照画素とからなる10画素の
テンプレートから抽出された10画素のビットパターン
からなるコンテキストを生成して出力するものである。
【0028】また、例えば図2の(b)に示すように3
ラインテンプレートの場合は、被符号化画素?に対して
同じラインに位置する既に符号化された直前の2つの参
照画素と被符号化画素?に対して直前のラインに位置す
るとともに被符号化画素?が位置する列を含む前後の列
に位置する既に符号化された5つの参照画素と被符号化
画素?に対して2つ前のラインに位置するとともに被符
号化画素?が位置する列を含む前後の列に位置する既に
符号化された3つの参照画素とからなる10画素のテン
プレートから抽出された10画素のビットパターンから
なるコンテキストを生成して出力するものであり、入力
される画像処理クロック信号に同期して動作するもので
ある。
【0029】3は上記コンテキスト生成手段2からの被
符号化画素に対するコンテキストを上記画像処理クロッ
ク信号のクロックに同期して一時記憶するとともに、一
時記憶されたコンテキストを上記画像処理クロック信号
の次のクロックに同期して被符号化画素に対するコンテ
キストとして出力するラッチ回路からなるコンテキスト
記憶手段である。
【0030】4は複数のリード用アドレス入力ノードA
Rと複数のデータ出力ノードDOと複数のライト用アド
レス入力ノードAWと複数のデータ入力ノードDIとラ
イトイネーブル信号入力ノードWEと予測シンボルMP
S及び確率推定データの一部である不一致確率を示すL
SZデータからなる複数ビットの記憶用データを複数記
憶する読み出し/書き込み可能なコンテキストテーブル
記憶部とを有するコンテキストテーブル記憶手段であ
る。
【0031】このコンテキストテーブル記憶手段4は、
リード用アドレス入力ノードARに受けた上記コンテキ
スト生成手段2からのコンテキストに基づいたアドレス
のコンテキストテーブル記憶部に記憶された記憶用デー
タを読み出してデータ出力ノードDOから出力し、ライ
トイネーブル信号入力ノードWEに書換クロック信号を
受ける、つまり、被符号化画素に対してリノーマライズ
処理を要すると、データ入力ノードDIに入力される書
換データを、ライト用アドレス入力ノードAWに受けた
上記コンテキスト記憶手段3からのコンテキストに基づ
いたアドレスのコンテキストテーブル記憶部に書き込み
(前に記憶されたデータを書換データに書き換え)、記
憶するものである。
【0032】上記リード用アドレス入力ノードAR及び
ライト用アドレス入力ノードAWの数は、例えばコンテ
キストが10ビットであれば10個である。上記記憶用
データは、予測値を意味する予測シンボルMPSと確率
推定データの一部であるLSZデータからなるものであ
る。
【0033】上記確率推定データはITU(Internatio
nal Telecommunication Union)の勧告T.82で決ま
った確率テーブルに基づく複数ビットからなるデータで
あり、LSZデータ、NLPSデータ、NMPSデータ
及びSWITCHデータを有しているものである。
【0034】そして、上記LSZデータは、不一致確率
を示し、そのコンテキストにおける確率推定データに対
応する予測シンボルと被符号化画素に対する画像データ
とが不一致を意味するとき、つまり、劣勢シンボル(こ
の実施の形態1では、上記コンテキストテーブル記憶手
段4から読み出される記憶用データの予測シンボルMP
Sが上記記憶手段1からの被符号化画素に対する画像デ
ータと不一致であることを示す。以下、LPSと称す)
の領域に対して与える幅の値(以下、LPS領域幅と称
す)を意味し、例えば、各確率推定インデックス(状態
番号ST)に対して16ビットのデータからなる。この
実施の形態1においては、最上位ビットが常に0である
ことから、記憶用データとして記憶されるLSZデータ
は最上位ビットを除いた15ビットのデータを用いてい
る。
【0035】なお、上記確率推定データのNLPSデー
タ、NMPSデータ及びSWITCHデータは以下のよ
うなものである。上記NLPSデータは、そのコンテキ
ストにおける確率推定データに対応する予測シンボルと
被符号化画素に対する画像データとが不一致を意味する
ときの書換データに対する確率推定インデックス(状態
番号ST)となるデータであり、LPSが出現したと
き、そのコンテキストにおける確率推定インデックスを
変更するためのデータであり、各確率推定インデックス
(状態番号ST)に対して7ビットのデータからなるも
のである。
【0036】上記NMPSデータは、そのコンテキスト
における確率推定データに対応する予測シンボルと被符
号化画素に対する画像データとが一致を意味するときの
書換データに対する確率推定インデックス(状態番号S
T)となるデータであり、優勢シンボル(予測シンボル
MPSが被符号化画素に対する画像データと一致である
ことを示す。以下、MPSと称す)が出現し、かつ正規
化(リノーマライズ)が起こったとき、そのコンテキス
トにおける確率推定インデックスを変更するためのデー
タであり、各確率推定インデックス(状態番号ST)に
対して7ビットのデータからなるものである。
【0037】上記SWITCHデータは、そのコンテキ
ストにおける確率推定データに対する予測シンボルMP
Sを反転させるか否かを示すデータであり、例えば1ビ
ットのデータからなる。
【0038】上記コンテキストテーブル記憶手段4に記
憶される記憶用データは、この実施の形態1において
は、初期状態において例えばすべて“5a1d”が書き
込まれており、リノーマライズ処理が行われることによ
り、順次書き換えられ、例えば、図3のような記憶状態
になっている。図3において、(a)はある状態での各
アドレスに対する記憶用データを示し、(b)は(a)
の状態から記憶用データを更新(アドレス000000
0101の記憶用データの内容を書き換えている。)し
た後の記憶用データを示している。また、図3におい
て、アドレス及び記憶用データの予測シンボルMPSは
2進数表示、記憶用データのLSZデータは16進数表
示にて示している。
【0039】一方、上記書換データは、上記記憶用デー
タと同様であり、この実施の形態1においては、1ビッ
トの予測シンボルMPSUPと、確率推定データの一部
である不一致確率を示す、例えば15ビットのLSZ
(LSZUP)データとからなる16ビットのデータで
ある。
【0040】上記データ出力ノードDO及びデータ入力
ノードDIの数は、例えば記憶用データ、書換データが
16ビットであれば16個である。上記コンテキストテ
ーブル記憶部4は、コンテキストによるアドレス数と同
じ数、例えばコンテキストが10ビットであれば210
の記憶用データを記憶できるものである。
【0041】そして、上記コンテキストテーブル記憶手
段4は、例えば図4に示すように、1行(1アドレス)
当たり16ビットで1024(1k)行のコンテキスト
テーブル記憶部を有する2ポートRAMによって構成さ
れているものである。
【0042】図4において、41は1024行16列に
配置された1024×16個のメモリセルMCを有した
メモリセルアレイ、RWL0〜RWL1023は102
4行に配設され、それぞれ対応した行に配設された16
個のメモリセルが接続された1024本のリード用ワー
ドライン、WWL0〜WWL1023は1024行に配
設され、それぞれ対応した行に配設された16個のメモ
リセルが接続された1024本のライト用ワードライ
ン、RBL0〜RBL15は16列に配設され、それぞ
れが対応した列に配設された1024個のメモリセルが
接続された16本のリード用ビットライン、WBL0〜
WBL15は16列に配設され、それぞれが対応した列
に配設された1024個のメモリセルが接続された16
本のライト用ビットラインである。
【0043】42は10個のリード用アドレスノードA
R0〜AR9に接続され、これらリード用アドレスノー
ドAR0〜AR9に入力されるコンテキスト生成手段2
からのコンテキストに基づいて、上記1024本のリー
ド用ワードラインRWL0〜RWL1023のうちの1
本を活性化、つまり1本を“H”レベルにし、残りの1
023本を“L”レベルにする読み出し用デコーダ、4
3は10個のライト用アドレスノードAW0〜AW9に
接続され、これらライト用アドレスノードAW0〜AW
9に上記コンテキスト記憶手段3を介して入力されるコ
ンテキスト生成手段2からのコンテキストに基づいて、
上記1024本のライト用ワードラインWWL0〜WW
L1023のうちの1本を活性化、つまり1本を“H”
レベルにし、残りの1023本を“L”レベルする書き
込み用デコーダである。
【0044】44は16本のリード用ビットラインRB
L0〜RBL15に接続され、これらリード用ビットラ
インRBL0〜RBL15に読み出されたメモリセルか
らの記憶内容を所定の処理、例えば増幅等を行った後上
記データ出力ノードDO0〜DO16に出力するための
読み出し回路、45は16本のライト用ビットラインW
BL0〜WBL15に接続され、上記データ入力ノード
DI0〜DI15に入力される書換データを所定の処
理、例えば増幅等を行った後上記ライト用ビットライン
WBL0〜WBL15に与えるための書き込み回路であ
る。
【0045】また、各メモリセルMCは図5に示す構成
になっており、図5において、N1は記憶内容を記憶す
るための記憶ノード、N2は記憶内容を読み出すための
読み出しノード、N3は書換データが入力される書き込
みノードである。46は上記記憶ノードN1と上記書き
込みノードN3との間に接続され、上記書き込みノード
N3に入力された書換データを反転して上記記憶ノード
N1に与えるとともに、その内容をラッチするラッチ回
路で、逆並列に接続された2つのインバータ素子によっ
て構成されている。47は上記記憶ノードN1と上記読
み出しノードN2との間に接続され、上記記憶ノードN
1に記憶された記憶内容を反転して上記読み出しノード
N2に与えるためのインバータ素子である。
【0046】48は上記読み出しノードN2と対応した
列に配設された読み出し用ビットラインRBLとの間に
接続され、制御電極が対応した行に配設された読み出し
用ワードラインRWLに接続される読み出し用トランス
ファゲートで、MOSトランジスタによって構成されて
いる。49は上記書き込みノードN3と対応した列に配
設された書き込み用ビットラインWBLとの間に接続さ
れ、制御電極が対応した行に配設された書き込み用ワー
ドラインWWLに接続される書き込み用トランスファゲ
ートで、MOSトランジスタによって構成されている。
【0047】なお、この図4に示した2ポートRAMの
メモリセルアレイ41は、説明をしやすくするために1
024行16列にメモリセルMCを配設したものについ
て説明したが、これに限られるものではなく、例えば、
1024/n行と16×n列(nは整数)に配設したも
のでもよく、この場合は、1024/n本のリード用ワ
ードライン及びライト用ワードラインと16×n本のリ
ード用ビットライン及びライト用ビットラインとが設け
られるものであり、1024/n本のリード用ワードラ
インのうちの1本のリード用ワードラインを活性化し1
6×n本のリード用ビットラインのうちの16本のリー
ド用ビットラインを選択して16ビットのデータを読み
出し回路44を介してデータ出力ノードDO0〜DO1
5に出力させ、1024/n本のライト用ワードライン
のうちの1本のライト用ワードラインを活性化し16×
n本のライト用ビットラインのうちの16本のライト用
ビットラインを選択して16個のメモリセルを選択し、
これら選択された16個のメモリセルにデータ入力ノー
ドDI0〜DI15から入力される書換データを書き込
み回路45を介して与えればよいものである。
【0048】再び、図1に戻って、6は上記コンテキス
ト生成手段2からのコンテキストと上記コンテキスト記
憶手段3からのコンテキストを比較し、同じであれば、
例えば“1”を、異なっていれば“0”を意味する同一
コンテキスト信号を出力するコンテキスト比較手段であ
る。
【0049】7は上記記憶手段1からの被符号化画素に
対する画像データと、上記コンテキストテーブル記憶手
段4からの記憶用データと、被符号化画素の直前の画素
に対する有効領域の幅Aを示すAデータ(以下、直前の
Aデータと称す)と被符号化画素の直前の画素に対する
符号語Cを示すCデータ(以下、直前のCデータと称
す)とを受け、所定の演算処理を行い、被符号化画素に
対する有効領域の幅Aを示すAデータ(以下、単にAデ
ータと称す)と被符号化画素に対する符号語Cを示すC
データ(以下、単にCデータと称す)とを出力するとと
もに、入力された画像データが入力された記憶用データ
の予測シンボルMPSと一致したか否かを示す予測変換
信号LPSを出力する算術演算手段で、図6に示すよう
な構成をしている。
【0050】なお、AデータとCデータとを得るための
所定の演算は、次のようになされているものである。 MPS出現の場合 A(k)=A(k−1)−LSZ(k) ……(1) C(k)=C(k−1) ……(2) LPS出現の場合 A(k)=LSZ(k) ……(3) C(k)=C(k−1)+{A(k−1)−LSZ(k)} ……(4)
【0051】但し、A(k)はk番目の被符号化画素のA
データ、A(k−1)は(k−1)番目の被符号化画素のA
データ、C(k)はk番目の被符号化画素のCデータ、C
(k−1)は(k−1)番目の被符号化画素のCデータ、L
SZ(k)はk番目の被符号化画素に対する確率推定テー
ブル記憶手段5からのLSZデータ、kは1、2、3、
……であり、例えば初期値A(0)=1.00……0、初
期値C(0)=0.00……0にされる。
【0052】図6において、71は上記記憶手段1から
の被符号化画素に対する画像データと上記コンテキスト
テーブル記憶手段4からの被符号化画素に対する記憶用
データの予測シンボルMPSとを受け、上記画像データ
と上記予測シンボルが一致した時に一致を意味する信号
(上記MPSを意味する)、例えば“0”を出力すると
ともに、上記画像データと上記予測シンボルが一致しな
い時に不一致を意味する信号(上記LPSを意味す
る)、例えば“1”を出力する予測変換信号発生手段
で、例えばイクスクルーシブオア回路等からなる比較手
段によって構成されているものである。
【0053】72は上記コンテキストテーブル記憶手段
4からの被符号化画素に対する記憶用データのLSZデ
ータと、上記直前のAデータと、上記直前のCデータ
と、上記予測変換信号発生手段71からの予測変換信号
とを受け、上記した(1)〜(4)式に示した演算処理
を行い、AデータとCデータとを出力する演算手段で、
上記LSZデータと上記直前のAデータと上記予測変換
信号とを受けて上記した(1)又は(3)式に示した演
算処理を行ってAデータを出力するAデータ生成部と、
上記LSZデータと上記直前のAデータと上記直前のC
データと上記予測変換信号とを受けて上記した(2)又
は(4)式に示した演算処理を行ってCデータを出力す
るCデータ生成部とを有している。
【0054】再び図1に戻って、8は上記算術演算手段
7からのAデータと上記画素処理クロック信号とリノー
マライズクロック信号とを受け、入力される画素処理ク
ロック信号に同期して上記算術演算手段7からのAデー
タを取り込みラッチするとともに、入力されるリノーマ
ライズクロック信号に同期してラッチしたデータを1ビ
ットシフトアップしてラッチし直し、ラッチしている内
容をAデータとして出力し、しかも、正規化処理(領域
の拡大)を行うためのリノーマライズ(正規化)信号及
び後1回の正規化処理で正規化処理が終了することを意
味する1回リノーマライズ信号を出力するAレジスタ
で、例えば図7に示すように構成されている。
【0055】図7において、81は入力される画素処理
クロック信号に同期して上記算術演算手段7からのAデ
ータを取り込みラッチするとともに、入力されるリノー
マライズクロック信号に同期してラッチしているデータ
を1ビットシフトアップしてラッチし直し、ラッチして
いる内容をAデータとして出力するレジスタ部で、上記
Aデータが例えば16ビットであると画素処理クロック
信号に同期してビットデータの書き込み(書き換え)が
それぞれ可能であり、かつ、リノーマライズクロック信
号に同期して1ビットシフトアップ、つまり、最下位ビ
ットが接地電位ノードに接続されて“0”を記憶し、そ
れ以降のビットが前段のビットのラッチ内容に書き換え
られる16のラッチ部を有するシフトレジスタからな
り、初期状態において、16すべてのラッチ部の記憶内
容が例えば“0”にされているものである。
【0056】82はこのレジスト部81から出力される
Aデータの最上位ビットMSBの信号(以下、MSB信
号と称す)を受け、MSB信号に基づき、有効領域の幅
Aが50%未満、つまり、Aデータが10進数の0.5
未満になると“正規化処理を行わせること”を意味する
リノーマライズ信号を出力するリノーマライズ発生手段
で、例えばMSB信号が“0”である場合に“正規化処
理を行わせること”を意味する“1”を出力するインバ
ータ回路によって構成されているものである。
【0057】83は上記レジスト部81から出力される
Aデータの最上位ビットから一つ下位の信号(以下、M
SB−1信号と称す)と上記リノーマライズ発生手段8
2からのリノーマライズ信号を受け、上記リノーマライ
ズ発生手段82からのリノーマライズ信号が“正規化処
理を行わせること”を意味し、MSB−1信号が例えば
“1”であると1回リノーマライズ信号を出力する1回
リノーマライズ発生手段で、例えばMSB信号が“0”
で、かつMSB−1信号が“1”であると“後1回の正
規化処理で正規化処理が終了すること”を意味する
“1”を出力するアンド回路によって構成されているも
のである。
【0058】再び図1に戻って、9は上記Aレジスタ8
からのAデータ及び1回リノーマライズ信号に基づいて
生成されたシフトアップ選択信号を受け、シフトアップ
選択信号がシフトアップを意味すると、上記Aレジスタ
8からのAデータを1ビット分シフトアップしたデータ
を、それ以外の時は上記Aレジスタ8からのAデータを
そのまま上記算術演算手段7に被符号化画素の直前の画
素に対する有効領域の幅Aを示すAデータ(直前のAデ
ータ)として出力するAセレクタである。このAセレク
タ9は、例えば図7に示すように、上記Aレジスタ8か
らのAデータをそのまま受ける一方の入力端Aと上記A
レジスタ8からのAデータを1ビット上位にずらして受
けるとともに最下位を接地電位ノードに接続される他方
の入力端Bとを有し、シフトアップ選択信号に基づいて
一方の入力端Aか他方の入力端Bかのいずれかを選択し
て出力端Yに接続する選択手段91によって構成されて
いる。
【0059】10は上記算術演算手段7からのCデータ
と上記画素処理クロック信号とリノーマライズクロック
信号とを受け、入力される画素処理クロック信号に同期
して上記算術演算手段7からのCデータを取り込みラッ
チするとともに、入力されるリノーマライズクロック信
号に同期してラッチしたデータを1ビットシフトアップ
してラッチし直し、ラッチしている内容をCデータとし
て出力するCレジスタである。
【0060】このCレジスタ10は、例えば図8に示す
ように、入力される画素処理クロック信号に同期して上
記算術演算手段7からのCデータを取り込みラッチする
とともに、入力されるリノーマライズクロック信号に同
期してラッチしているデータを1ビットシフトアップし
てラッチし直し、ラッチしている内容をCデータとして
出力するレジスタであり、上記Cデータが例えば28ビ
ットであると画素処理クロック信号に同期してビットデ
ータの書き込み(書き換え)がそれぞれ可能であり、か
つ、リノーマライズクロック信号に同期して1ビットシ
フトアップ、つまり、最下位ビットが接地電位ノードに
接続されて“0”を記憶し、それ以降のビットが前段の
ビットのラッチ内容に書き換えられる28のラッチ部を
有するシフトレジスタ10aからなり、初期状態におい
て、28すべてのラッチ部の記憶内容が例えば“0”に
されているものである。
【0061】11は上記Cレジスタ10からのCデータ
及びシフトアップ選択信号を受け、シフトアップ選択信
号がシフトアップを意味すると、上記Cレジスタ10か
らのCデータを1ビット分シフトアップしたデータを、
それ以外の時は上記Cレジスタ10からのCデータをそ
のまま上記算術演算手段7に被符号化画素の直前の画素
に対する符号語を示すCデータ(直前のCデータ)とし
て出力するとともに、所定数の上位ビットを送信するた
めの符号化データとして出力するCセレクタである。
【0062】このCセレクタ11は、例えば図8に示す
ように、上記Cレジスタ10からのCデータをそのまま
受ける一方の入力端Aと上記Cレジスタ10からのCデ
ータを1ビット上位にずらして受けるとともに最下位を
接地電位ノードに接続される他方の入力端Bとを有し、
シフトアップ選択信号に基づいて一方の入力端Aか他方
の入力端Bかのいずれかを選択して出力端Yに接続する
選択手段11aによって構成されている。
【0063】12は上記Cセレクタ11からの符号化デ
ータの所定数の上位ビットと符号出力クロック信号とを
受け、入力される符号出力クロック信号に同期して上記
Cセレクタ11からの符号化データの所定数の上位ビッ
トを取り込み、入力される符号出力クロック信号に同期
してその取り込んだ内容を送信するための符号化データ
として出力する出力手段で、例えば、図8に示すよう
に、Cデータが28ビットである場合、そのCデータの
上位8ビットを符号化データとして取り込むための8つ
のラッチ部を有しているものである。
【0064】13はシステムクロック信号と上記コンテ
キスト比較手段6からの同一コンテキスト信号と上記A
レジスタ8からのリノーマライズ信号及び1回リノーマ
ライズ信号とを受け、画素処理クロック信号を上記コン
テキスト生成手段2と上記コンテキスト記憶手段3と上
記Aレジスタ8と上記Cレジスタ10に出力し、書換ク
ロック信号をコンテキストテーブル記憶手段4に出力
し、リノーマライズクロック信号を上記Aレジスタ8及
び上記Cレジスタ10に出力し、シフトアップ選択信号
を上記Aセレクタ9及び上記Cセレクタ11に出力し、
符号出力クロック信号を上記出力手段12に出力する制
御手段である。
【0065】上記制御手段13からの画素処理クロック
信号は、被符号化画素に対するデータを処理するタイミ
ングを示す信号であり、システムクロック信号とリノー
マライズ信号と1回リノーマライズ信号と同一コンテキ
スト信号とによって上記制御手段13によって生成され
るものであり、システムクロック信号に同期した信号で
ある。具体的には、リノーマライズ信号が“正規化処理
を行わせること”を意味し、1回リノーマライズ信号が
“後1回の正規化処理で正規化処理が終了すること”を
意味していない時、及びリノーマライズ信号が“正規化
処理を行わせること”を意味し、1回リノーマライズ信
号が“後1回の正規化処理で正規化処理が終了するこ
と”を意味し、同一コンテキスト信号が“同一コンテキ
スト”であることを意味している時に一方のレベルを維
持し続け、それ以外の時はシステムクロック信号と同じ
クロック信号となる。
【0066】例えば、図11の(b)に示すように、リ
ノーマライズ信号(図11の(e)参照)が“正規化処
理を行わせること”を意味する“1”(この実施の形態
1においては“H”レベルで、以下特別の場合を除いて
“H”レベルが“1”を表すものとする)でかつ、1回
リノーマライズ信号(図11の(f)参照)が“後1回
の正規化処理で正規化処理が終了すること”を意味しな
い“0”(この実施の形態1においては“L”レベル
で、以下特別の場合を除いて“L”レベルが“0”を表
すものとする)であると、システムクロック信号にかか
わらず例えば“H”レベルとなるとともに、リノーマラ
イズ信号が“正規化処理を行わせること”を意味する
“1”で、1回リノーマライズ信号が“後1回の正規化
処理で正規化処理が終了すること”を意味する“1”で
かつ同一コンテキスト信号(図11の(d)参照)が
“同一コンテキスト”を意味する“1”であるとシステ
ムクロック信号にかかわらず例えば“H”レベルとな
り、それ以外の時はシステムクロック信号となるもので
ある。
【0067】なお、図11の(e)に示したリノーマラ
イズ信号は上記Aレジスタ8からのリノーマライズ信号
をシステムクロック信号によって同期を取られた信号に
されたものを示しており、上記制御手段13によって生
成してもよいものであり、例えば、システムクロックの
立ち上がりによって上記Aレジスタ8からのリノーマラ
イズ信号に基づいた信号とされたものである。言い換え
れば、被符号化画素に対するコンテキストをコンテキス
ト生成手段2に取り込む時のシステムクロック信号のク
ロックの次のクロックにて被符号化画素に対するリノー
マライズを行うか否かを決定するように上記Aレジスタ
8からのリノーマライズ信号からシステムクロック信号
に基づいて生成されているものである。
【0068】同様に、図11の(f)に示した1回リノ
ーマライズ信号も、上記Aレジスタ8からの1回リノー
マライズ信号をシステムクロック信号によって同期を取
られた信号にされたものを示したものであり、上記制御
手段13によって生成してもよいものであり、例えば、
システムクロックの立ち上がりによって上記Aレジスタ
8からの1回リノーマライズ信号に基づいた信号とされ
たものである。言い換えれば、被符号化画素に対するコ
ンテキストをコンテキスト生成手段2に取り込む時のシ
ステムクロック信号のクロックの次のクロックにて1回
リノーマライズ信号を特定するように上記Aレジスタ8
からの1回リノーマライズ信号からシステムクロック信
号に基づいて生成されているものである。
【0069】上記制御手段13からのシフトアップ選択
信号は、上記Aレジスタ8からの1回リノーマライズ信
号とシステムクロック信号と同一コンテキスト信号とに
よって上記制御手段13によって生成されるものであ
り、システムクロック信号に同期した信号である。具体
的には、システムクロック信号によって同期を取られた
図11の(f)に示した1回リノーマライズ信号が“後
1回の正規化処理で正規化処理が終了すること”を意味
し、同一コンテキスト信号が“同一コンテキスト”でな
いことを意味している時にシフトアップを意味し、それ
以外の時はシフトアップを意味しない信号となる。
【0070】例えば、図11の(i)に示すように、図
11の(f)に示す1回リノーマライズ信号が“後1回
の正規化処理で正規化処理が終了すること”を意味する
“1”で、かつ図11の(d)に示す同一コンテキスト
信号が“同一コンテキスト”を意味しない“0”である
とシフトアップを意味する“1”になり、それ以外はシ
フトアップを意味しない“0”になるものである。
【0071】上記制御手段13からの書換クロック信号
は、上記コンテキストテーブル記憶手段4に記憶された
記憶データを書き換えるタイミングを示す信号であり、
システムクロック信号と画素処理クロック信号とリノー
マライズ信号とによって上記制御手段13によって生成
されるものであり、システムクロック信号に同期した信
号である。具体的には、画素処理クロック信号が現れた
後のシステムクロック信号の次のサイクルでリノーマラ
イズ信号が“正規化処理を行わせること”を意味すると
システムクロック信号となり、それ以外の時は一方のレ
ベルを維持し続けるものである。
【0072】例えば、図11の(g)に示すように、画
素処理クロック信号が立ち上がったことを検出し、検出
後のシステムクロック信号の立ち上がり時に図11の
(e)に示すリノーマライズ信号が“正規化処理を行わ
せること”を意味する“1”であると、システムクロッ
ク信号と同じクロックとなり、それ以外はシステムクロ
ック信号にかかわらず例えば“H”レベルとなるもので
ある。
【0073】上記制御手段13からのリノーマライズク
ロック信号は、上記Aレジスタ8のレジスタ部81及び
上記Cレジスタ10の記憶内容をシフトアップさせるた
めの信号であり、上記Aレジスタ8からのリノーマライ
ズ信号及び1回リノーマライズ信号とシステムクロック
信号と同一コンテキスト信号とによって上記制御手段1
3によって生成されたものであり、システムクロック信
号に同期した信号である。
【0074】具体的には、リノーマライズ信号が“正規
化処理を行わせること”を意味し、1回リノーマライズ
信号が“後1回の正規化処理で正規化処理が終了するこ
と”を意味していない時及びリノーマライズ用信号が
“正規化処理を行わせること”を意味し、1回リノーマ
ライズ信号が“後1回の正規化処理で正規化処理が終了
すること”を意味し、同一コンテキスト信号が“同一コ
ンテキスト”であることを意味している時にシステムク
ロック信号と同じクロック信号となり(セットされ)、
それ以外の時はクロック停止(一方のレベルを維持)さ
れる(リセットされる)ものであり、例えば図11の
(h)に示すようになるものである。
【0075】そして、上記画素処理クロック信号がシス
テムクロック信号に同期したクロックを出力するとき
は、一方のレベルを維持し、上記画素処理クロック信号
が一方のレベルを維持しているときは、システムクロッ
ク信号に同期したクロックを出力している関係になって
いるものである。
【0076】上記制御手段13からの符号出力クロック
信号は、出力手段12にCレジスタ10の記憶内容をC
セレクタ11を介して取り込み、送信するための符号化
データとして出力するためのタイミングを示す信号であ
り、上記Aレジスタ8からのリノーマライズ信号とシス
テムクロック信号とによって上記制御手段13によって
生成されたものである。具体的には、リノーマライズ信
号が“正規化処理を行わせること”を意味する時にシス
テムクロック信号と同じクロック信号となり、それ以外
の時一方のレベルを維持するCTカウントクロック信号
(図11の(j)参照)に基づき、このCTカウントク
ロック信号のクロック数を所定数カウントした時にパル
スとなるものである。
【0077】例えば、図11の(k)に示すように、リ
ノーマライズ信号が“正規化処理を行わせること”を意
味する“1”であるとシステムククロック信号となるカ
ウントクロック信号(例えば、図11の(j)参照)を
まず生成し、このカウントクロック信号のクロック数が
例えば8になるとシステムクロック信号の次のサイクル
にて例えば“L”レベルとなる信号となるものである。
【0078】図1において、14は上記コンテキストテ
ーブル記憶手段4からの記憶用データ(予測シンボルM
PS及びLSZデータ)を上記制御手段13からの画素
処理クロック信号のクロックに同期して一時記憶すると
ともに、一時記憶された記憶用データを上記画像処理ク
ロック信号の次のクロックに同期して出力するラッチ回
路(LATCH)からなる記憶用データ記憶手段で、上
記コンテキストテーブル記憶手段4への書換データを書
き込むタイミングを合わせるために設けられてある。
【0079】15はこの記憶用データ記憶手段からの記
憶用データのLSZデータと上記算術演算手段7からの
予測変換信号LPSとを受けて、上記コンテキストテー
ブル記憶手段4への書換データにおける不一致確率を示
すLSZUPデータと、上記コンテキストテーブル記憶
手段4からの記憶用データの予測シンボルMPSを反転
するか否かを指示するSWITCHデータを出力するL
SZ更新論理回路(LSZ更新手段)で、入力(LSZ
データと予測変換信号LPS)と出力(LSZUPデー
タとSWITCH信号)との関係が図9の真理値表に示
すようになるように、例えば、PチャネルMOSトラン
ジスタとNチャネルMOSトランジスタとによって構成
される論理回路(ゲート回路)によって構成されるもの
である。
【0080】なお、図9の真理値表は、JBIG国際標
準に規定された確率評価表(Probability estimation t
able)に基づいて作成されたものであり、入力されるL
SZデータは113通り、予測シンボルMPSは2通り
であるので、計226(113×2)通りの入力と出力
との関係が得られるようにされている。
【0081】すなわち、図9において、No.の欄の0
〜112は、予測変換信号LPSが0(予測一致を示
す)の場合における、確率推定インデックスである状態
番号STの0〜112に相当し、113〜225は、予
測変換信号LPSが1(予測不一致を示す)の場合にお
ける、確率推定インデックスである状態番号STの0〜
112に相当し、10進数にて表示している。
【0082】LPSの欄は、No.0〜112に対して
は、予測一致を示す“0”である予測変換信号LPSを
示し、No.113〜225に対しては、予測不一致を
示す“1”である予測変換信号LPSを示している。L
SZの欄は、No.0〜112に対しては、上記確率評
価表における状態番号ST0〜112にそれぞれ対応し
たLSZデータ(16進数にて表示)を示しており、N
o.113〜225に対しても、上記確率評価表におけ
る状態番号ST0〜112にそれぞれ対応したLSZデ
ータ(16進数にて表示)を示しており、この実施の形
態1では、最上位ビットを除いた15ビットのデータが
用いられる。
【0083】LSZUPの欄は、No.0〜112に対
しては、上記確率評価表において、そのNO.に対応す
る状態番号STに対応するNMPSデータの値を状態番
号としたLSZデータの値を、そのNO.におけるLS
ZUPデータとして示しており、No.113〜225
に対しては、上記確率評価表において、そのNO.に対
応する0〜112の状態番号STに対応するNLPSデ
ータの値を状態番号としたLSZデータの値を、そのN
O.におけるLSZUPデータとして示しており、この
実施の形態1では、最上位ビットを除いた15ビットの
データが用いられる。
【0084】SWITCHの欄は、No.0〜112に
対しては、予測変換信号LPSが予測一致を示している
から、予測シンボルMPSを反転する必要がなく、すべ
て“0”のSWITCHデータを示しており、No.1
13〜225に対しては、上記確率評価表において、そ
のNO.に対応する0〜112の状態番号STに対応す
るSWITCHデータを示しており、この実施の形態1
では1ビットのデータが用いられる。
【0085】図1において、16はこのLSZ更新論理
回路15からのSWITCHデータと上記記憶用データ
記憶手段14からの記憶用データにおける予測シンボル
MPSとを受け、受けたSWITCHデータが“0”で
あると受けた予測シンボルMPSの値を、受けたSWI
TCHデータが“1”であると受けた予測シンボルMP
Sの値を反転した値を上記コンテキストテーブル記憶手
段4への書換データにおける予測シンボルMPSUPと
して出力するMPS更新論理回路(MPS更新手段)
で、例えば、イクスクルーシブオア(OR)回路によっ
て構成されるものである。
【0086】なお、これら記憶用データ記憶手段14、
LSZ更新論理回路15及びMPS更新論理回路16に
よって、上記コンテキストテーブル記憶手段4から読み
出された記憶用データと、上記算術演算手段7からの予
測変換信号LPSとに基づいて1ビットの予測シンボル
MPS(MPSUP)と確率推定データの一部である不
一致確率を示す例えば15ビットのLSZ(LSZU
P)データとからなる16ビットの書き換えデータを、
上記コンテキストテーブル記憶手段4に出力する書換デ
ータ生成手段を構成しているものである。
【0087】また、上記算術演算手段7、上記Aレジス
タ8、上記Aセレクタ9、上記Cレジスタ10、上記C
セレクタ11、記憶用データ記憶手段14とLSZ更新
論理回路15とMPS更新論理回路16とによって構成
される書き換えデータ生成手段でカーネル部を構成して
いるものである。
【0088】次に、このように構成されたディジタル信
号符号化装置の動作について説明する。このように構成
されたディジタル信号符号化装置においては、図10に
示すように動作モードがI〜Vの5つのモードに分けら
れ、以下、各モード毎に図11に示した波形図を用いて
説明する。
【0089】なお、モードIは、リノーマライズが無
い、つまり、被符号化画素に対するAデータが10進数
で0.5以上を示す正規化処理を必要としない場合のモ
ード、モードIIは、リノーマライズが有り、つまり、被
符号化画素に対するAデータが10進数で0.5未満を
示す正規化処理を必要とし、かつ被符号化画素に対する
コンテキストと被符号化画素の1つ後の画素のコンテキ
ストとが同一でなく、リノーマライズの回数が1回であ
る場合のモード、モードIIIはリノーマライズが有り、
かつ被符号化画素に対するコンテキストと被符号化画素
の1つ後の画素のコンテキストとが同一でなく、リノー
マライズの回数が1回を越える場合のモード、モードIV
はリノーマライズが有り、かつ被符号化画素に対するコ
ンテキストと被符号化画素の1つ後の画素のコンテキス
トとが同一で、リノーマライズの回数が1回である場合
のモード、モードVはリノーマライズが有り、かつ被符
号化画素に対するコンテキストと被符号化画素の1つ後
の画素のコンテキストとが同一で、リノーマライズの回
数が1回を越える場合のモードである。
【0090】[モードI]図11において、(a)に示
したシステムクロック信号における期間T1及びT2それ
ぞれがモードIにおける主要な各信号の波形の一例を示
しているものである。期間T1は被符号化画素に対する
コンテキストと被符号化画素の1つ後の画素のコンテキ
ストとが同一でない場合を、期間T2は被符号化画素に
対するコンテキストと被符号化画素の1つ後の画素のコ
ンテキストとが同一である場合をそれぞれ示している。
【0091】まず、期間T1のモードIについて、1番
目の被符号化画素に対して符号化処理がなされたものと
して説明する。まず、期間T1において、システムクロ
ック信号の立ち上がりにより画素処理クロック信号が立
ち上がる。この画素処理クロック信号の立ち上がりを受
けたコンテキスト生成手段2は、記憶手段1から1番目
の被符号化画素に対するコンテキストを読み込み、読み
込んだコンテキストをコンテキストテーブル記憶手段4
のリード用アドレス入力ノードARに出力する。なお、
図11の(c)に1番目の被符号化画素に対してコンテ
キストがコンテキスト生成手段2によって生成されてい
ることを、符号1にて示している。
【0092】コンテキストテーブル記憶手段4において
は、リード用アドレス入力ノードARに入力されたコン
テキストに基づいて16ビットの記憶用データ(予測シ
ンボルMPSとLSZデータ)が読み出され、データ出
力ノードDOから算術演算手段7に出力する。
【0093】算術演算手段7(図6参照)では、予測変
換信号発生手段71にて、記憶用データの予測シンボル
MPSと1番目の被符号化画素の画像データとを比較
し、予測変換信号LPSを生成し、LSZ更新論理回路
15に出力する。
【0094】さらに、算術演算手段7では、予測変換信
号発生手段71にて生成された予測変換信号LPSが予
測シンボルMPSと画像データとが一致を意味(MPS
を意味)していると、演算手段72が、上記(1)式に
基づき、記憶用データのLSZデータと、1番目の被符
号化画素の前の被符号化画素のAデータによりAデータ
を求め、Aレジスタ8に出力するとともに、上記(2)
式に基づき、1番目の被符号化画素の前の被符号化画素
のCデータをCレジスタ10に出力する。
【0095】一方、予測変換信号LPSが予測シンボル
MPSと画像データとが不一致を意味(LPSを意味)
していると、演算手段72が、上記(3)式に基づき、
記憶用データのLSZデータをAデータとしてAレジス
タ8に出力するとともに、上記(4)式に基づき、記憶
用データのLSZデータと1番目の被符号化画素の前の
被符号化画素のAデータ及びCデータによりCデータを
求め、Cレジスタ10に出力する。
【0096】このときのAデータ及びCデータの概念を
図12の1番目の被符号化画素の欄にて説明する。この
1番目の被符号化画素の欄は、予測シンボルMPSと画
像データとが一致した場合を示している。Aレジスタ8
の記憶内容は初期状態として1.000…、Cレジスタ
10の記憶内容は初期状態として0.000…とされて
いる。1番目の被符号化画素の欄に示すLPSの幅が1
番目の被符号化画素に対する記憶用データのLSZデー
タの値に相当し、1番目の被符号化画素の欄に示すMP
Sの幅がAレジスタ8の記憶内容からLPSの幅を引い
た値に相当し、このMPSの幅が1番目の被符号化画素
に対する有効領域の幅になる。
【0097】つまり、算術演算手段7の演算手段72に
て演算されて出力されるAデータは図12に示す1番目
の被符号化画素の欄におけるMPSの幅に相当する値に
なり、算術演算手段7の演算手段72にて演算されて出
力されるCデータは有効領域の底、つまり図12に示す
1番目の被符号化画素の欄におけるMPSの底に相当す
る値になっているものである。
【0098】このようにして演算手段72にて演算され
たAデータ及びCデータはそれぞれAレジスタ8のレジ
スタ部81及びCレジスタ10(図7及び図8参照)に
制御手段13からの画素処理クロック信号の立ち上がり
(期間T2)にて取り込まれ、記憶(記憶内容の書き換
え)されることになる。
【0099】Aレジスタ8のレジスタ部81に記憶され
たAデータは、いま、10進数の0.5以上の値になっ
ているため、その最上位ビットの値は“1”であり、A
レジスタ8のリノーマライズ発生手段82からは“正規
化処理を行わないこと”を意味する“0”からなるリノ
ーマライズ信号を出力する。また、Aレジスタ8の1回
リノーマライズ発生手段83からは“0”からなる1回
リノーマライズ信号を出力する。
【0100】一方、期間T2において、コンテキスト生
成手段2からの2番目の画素のコンテキスト及びコンテ
キスト記憶手段3からの1番目の被符号化画素のコンテ
キストを受けたコンテキスト比較手段6は、図11の
(d)に示すように“同一でない”場合を意味する
“L”レベルの同一コンテキスト信号を出力する。
【0101】よって、この期間T2においてモードの認
識がなされるものであり、ここでは、リノマーライズが
無しで、コンテキストが同一でない期間T1のモードI
と認識され、期間T1においてこの期間T1のモードIが
終了していることを意味しているものである。なお、こ
の期間T2のモードIにおいては、期間T1のモードIが
リノマーライズが不要であることを認識したことによ
り、次のモードである期間T2のモードIにおける、コ
ンテキストの生成から算術演算までが行われることにな
るものである。
【0102】従って、Aレジスタ8のリノーマライズ発
生手段82からのリノーマライズ信号を受ける制御手段
13では、受けたリノーマライズ信号が“L”レベルで
あることにより、期間T2において、図11の(g)及
び(h)に示すように“H”レベルである書換クロック
信号及びリノーマライズクロック信号を出力する。
“H”レベルの書換クロック信号を受けるコンテキスト
テーブル記憶手段4はその記憶内容を書き換えることは
ない。また、“H”レベルのリノーマライズクロック信
号を受けるAレジスタ8のレジスト部81及びCレジス
タ10はその記憶内容をシフトアップすることなく、取
り込んだ内容をラッチし続ける。なお、図11の(l)
に1番目の被符号化画素に対してAレジスタ8及びCレ
ジスタ10にラッチされることを、符号1にて示してい
る。
【0103】また、制御手段13はリノーマライズクロ
ック信号を“H”レベルとしているため、CTカウント
クロック信号も“H”レベルを維持させるとともに、符
号出力クロック信号も“H”レベルを維持させる。制御
手段13からの符号出力クロック信号が“H”レベルの
ままであるので、出力手段12はCレジスタ11の記憶
内容を取り込むこともなく、出力することもない。
【0104】したがって、この期間T1のモードIにお
いては、被符号化画素に対するコンテキストの生成から
算術演算まで、システムクロックの1クロック(サイク
ル)で行われる。そして、算術演算手段7による演算結
果であるAデータ及びCデータそれぞれがAレジスタ8
及びCレジスタ10に記憶される。また、コンテキスト
テーブル記憶手段4の記憶用データは書き換えられない
ものである。
【0105】その結果、期間T1のモードIにおける実
質的な動作時間はシステムクロックの1クロック分です
むものである。しかも、この1クロック分に要する時間
は、実質的にコンテキストテーブル記憶手段4のアクセ
ス時間と、算術演算手段7のアクセス時間の和になり、
システムクロックの周期を短くでき、高速化が図れるも
のである。
【0106】また、この期間T1のモードIにおいて
は、上記でも述べたように、制御手段13から出力され
る書換クロック信号は“H”レベルであるため、この
“H”レベルの書換クロック信号が与えられているコン
テキストテーブル記憶手段4は、LSZ更新論理回路1
5からのLSZUPデータ及びMPS更新論理回路16
からの予測シンボルMPSUPによってその記憶内容が
書き換えられることはない。
【0107】なお、この時、記憶用データ記憶手段1
4、LSZ更新論理回路15及びMPS更新論理回路1
6は、次のように動作し、LPZUPデータ及び予測シ
ンボルMPSUPを出力しているものの、これらLPZ
UPデータ及び予測シンボルMPSUPによってコンテ
キストテーブル記憶手段4の記憶内容が書き換えられる
ことはない。
【0108】記憶用データ記憶手段14は、期間T1の
画素処理クロック信号のクロックの立ち下がりにて1番
目の被符号化画素に対する記憶用データを一時記憶し、
期間T2の画素処理クロック信号のクロックの立ち上が
りにて一時記憶した記憶用データのLSZデータをLS
Z更新論理回路15に、予測シンボルMPSをMPS更
新論理回路16にそれぞれ出力する。
【0109】LSZ更新論理回路15は、期間T2の画
素処理クロック信号のクロックの立ち上がり以降、期間
T1にて求められた算術演算手段7の予測変換信号発生
手段71からの予測変換信号LPSと記憶用データ記憶
手段14からの1番目の被符号化画素に対する記憶用デ
ータのLSZデータとによって、図9に示した真理値表
に基づいた1番目の被符号化画素に対するLSZUPデ
ータを出力するとともに、1番目の被符号化画素に対す
るSWITCHデータをMPS更新論理回路16に出力
する。
【0110】MPS更新論理回路16は、期間T2の画
素処理クロック信号のクロックの立ち上がり以降、LS
Z更新論理回路15からの1番目の被符号化画素に対す
るSWITCHデータと記憶用データ記憶手段14から
の1番目の被符号化画素に対する記憶用データの予測シ
ンボルとによって、1番目の被符号化画素に対する予測
シンボルMPSUPを出力する。
【0111】次に、期間T2のモードIIの動作につい
て、2番目の被符号化画素に対して符号化処理がなされ
たものとして説明する。この期間T2のモーIIは、上記
した期間T1のモードIと、被符号化画素のコンテキス
トと後の被符号化画素のコンテキストが同一でないか同
一であるかの相違だけである。
【0112】従って、上記した期間T1のモードIと同
様に動作し、2番目の被符号化画素に対するコンテキス
ト生成手段2によるコンテキストの生成から算術演算手
段7による算術演算まで、システムクロックの1クロッ
ク(サイクル)で行われ、算術演算手段7によるAデー
タ及びCデータそれぞれがAレジスタ8及びCレジスタ
10に記憶され、コンテキストテーブル記憶手段4の記
憶用データが書き換えられず、出力手段12はCレジス
タ10の記憶内容を取り込むこともなく、出力すること
もないものである。
【0113】その結果、期間T2のモードIIにおける実
質的な動作時間もシステムクロックの1クロック分です
むものである。しかも、この1クロック分に要する時間
は、実質的にコンテキストテーブル記憶手段4のアクセ
ス時間と、算術演算手段7のアクセス時間の和になり、
システムクロックの周期を短くでき、高速化が図れるも
のである。
【0114】この時の算術演算手段7による演算結果で
あるAデータ及びCデータの概念を図12の2番目の被
符号化画素の欄にて説明する。この2番目の被符号化画
素の欄は、予測シンボルと画像データとが一致した場合
を示している。1番目の被符号化画素に対するAレジス
タ8の記憶内容は上記期間T1のモードIにて説明した
MPSにて示した有効領域の幅になっており、1番目の
被符号化画素に対するCレジスタ10の記憶内容は上記
期間T1のモードIにて説明したMPSの底に相当する
値になっている。
【0115】そして、2番目の被符号化画素の欄に示す
LPSの幅が2番目の被符号化画素に対する記憶用デー
タのLSZデータの値に相当し、2番目の被符号化画素
の欄に示すMPSの幅がAレジスタ8の記憶内容からL
PSの幅を引いた値に相当し、このMPSの幅が2番目
の被符号化画素に対する有効領域の幅になる。
【0116】つまり、算術演算手段7の演算手段72に
て演算されて出力される2番目の被符号化画素に対する
Aデータは図12に示す2番目の被符号化画素の欄にお
けるMPSの幅に相当する値になり、算術演算手段7の
演算手段72にて演算されて出力される2番目の被符号
化画素に対するCデータは有効領域の底、つまり図12
に示す3番目の被符号化画素の欄におけるMPSの底に
相当する値になっているものである。
【0117】なお、この期間T2のモードIIの認識も、
期間T1のモードIの認識と同様に、コンテキストの生
成の次のクロックである期間T3によって行われるもの
である。期間T3におけるモードの認識によりリノマー
ライズが無しで、コンテキストが同一であると認識した
ことにより、期間T3においては次のモードであるモー
ドIIにおける、コンテキストの生成から算術演算までが
行われることになるものである。
【0118】[モードII]図11において、(a)に示
したシステムクロック信号における期間T3がモードII
における主要な各信号の波形の一例を示しているもので
ある。モードIIについて、3番目の被符号化画素に対し
て符号化処理がなされたものとして説明する。
【0119】まず、期間T3において、システムクロッ
ク信号の立ち上がりにより画素処理クロック信号が立ち
上がる。この画素処理クロック信号の立ち上がりを受け
たコンテキスト生成手段2は、記憶手段1から3番目の
被符号化画素に対するコンテキストを読み込み、読み込
んだコンテキストをコンテキストテーブル記憶手段4の
リード用アドレス入力ノードARに出力する。なお、図
11の(c)に3番目の被符号化画素に対してコンテキ
ストがコンテキスト生成手段2によって生成されている
ことを、符号3にて示している。
【0120】コンテキストテーブル記憶手段4において
は、リード用アドレス入力ノードARに入力されたコン
テキストに基づいて16ビットの記憶用データ(予測シ
ンボル及びLSZデータ)が読み出され、データ出力ノ
ードDOから算術演算手段7に出力する。
【0121】算術演算手段7(図6参照)では、予測変
換信号発生手段71にて、記憶用データの予測シンボル
MPSと1番目の被符号化画素の画像データとを比較
し、予測変換信号LPSを生成し、LSZ更新論理回路
15に出力する。
【0122】さらに、算術演算手段7では、予測変換信
号発生手段71にて生成された予測変換信号LPSが予
測シンボルMPSと画像データとが一致を意味している
と、演算手段72が、上記(1)式に基づき、上記
(1)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段4か
らのLSZデータと、2番目の被符号化画素のAデータ
によりAデータを求め、Aレジスタ8に出力するととも
に、上記(2)式に基づき、2番目の被符号化画素のC
データをCレジスタ10に出力する。
【0123】また、予測変換信号LPSが予測シンボル
と画像データとが不一致を意味していると、演算手段7
2は、上記(3)式に基づき、コンテキストテーブル記
憶手段4からのLSZデータをAデータとしてAレジス
タ8に出力するとともに、上記(4)式に基づき、コン
テキストテーブル記憶手段4からのLSZデータと2番
目の被符号化画素のAデータ及びCデータによりCデー
タを求め、Cレジスタ10に出力する。
【0124】このときのAデータ及びCデータの概念を
図12の3番目の被符号化画素の欄にて説明する。この
3番目の被符号化画素の欄は、予測シンボルと画像デー
タとが一致した場合を示している。2番目の被符号化画
素に対するAレジスタ8の記憶内容は上記期間T2のモ
ードIIにて説明したMPSにて示した有効領域の幅にな
っている。2番目の被符号化画素に対するCレジスタ1
0の記憶内容は上記期間T2のモードIIにて説明したM
PSの底に相当する値になっている。3番目の被符号化
画素の欄に示すLPSの幅が3番目の被符号化画素に対
する記憶用データのLSZデータの値に相当する。3番
目の被符号化画素の欄に示すMPSの幅がAレジスタ8
の記憶内容からLPSの幅を引いた値に相当する。この
MPSの幅が3番目の被符号化画素に対する有効領域の
幅になる。
【0125】つまり、算術演算手段7の演算手段72に
て演算されて出力されるAデータは図12に示す3番目
の被符号化画素の欄におけるMPSの幅に相当する値に
なり、算術演算手段7の演算手段72にて演算されて出
力されるCデータは有効領域の底、つまり図12に示す
3番目の被符号化画素の欄におけるMPSの底に相当す
る値になっているものである。
【0126】このようにして算術演算手段7の演算手段
73にて演算されたAデータ及びCデータはそれぞれA
レジスタ8のレジスタ部81及びCレジスタ10(図7
及び図8参照)に制御手段13からの画素処理クロック
信号の立ち上がり(期間T4)にて取り込まれ、記憶
(記憶内容の書き換え)されることになる。
【0127】期間T3では、期間T2のモードIがリノー
マライズ処理が不要であることにより、図11の(e)
に示すようにリノーマライズ信号が“L”レベルであ
る。従って、制御手段13から出力される書換クロック
信号及びリノーマライズクロック信号は図11の(g)
及び(h)に示すように“H”レベルである。
【0128】“H”レベルの書換クロック信号を受ける
コンテキストテーブル記憶手段4はその記憶内容を書き
換えることはない。また、“H”レベルのリノーマライ
ズクロック信号を受けるAレジスタ8のレジスト部81
及びCレジスタ11はその記憶内容をシフトアップする
ことなく、取り込んだ内容をラッチし続ける。
【0129】また、期間T3では、制御手段13がリノ
ーマライズクロック信号を“H”レベルとしているた
め、CTカウントクロック信号も“H”レベルを維持さ
せるとともに符号出力クロック信号も“H”レベルを維
持させる。制御手段13からの符号出力クロック信号が
“H”レベルのままであるので、出力手段12はCレジ
スタ10の記憶内容を取り込むこともなく、出力するこ
ともない。
【0130】一方、期間T4にてAレジスタ8のレジス
タ部81に取り込まれる算術演算手段7による演算結果
であるAデータは、いま、10進数の0.5未満0.2
5以上の値になるため、その最上位ビットの値は“0”
であり、次のビットの値は“1”である。従って、Aレ
ジスタ8のリノーマライズ発生手段82からは“正規化
処理を行うこと”を意味する“1”からなるリノーマラ
イズ信号を出力し、制御手段13に図11の(e)に示
すように期間T4にて“H”レベルのリノーマライズ信
号が得られる。
【0131】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了すること”を意味する“1”からなる1回リノー
マライズ信号を出力し、制御手段13に図11の(f)
に示すように期間T4にて“H”レベルの1回リノーマ
ライズ信号が得られる。
【0132】さらに、期間T4において、コンテキスト
生成手段2からの4番目の画素のコンテキスト及びコン
テキスト記憶手段3からの3番目の被符号化画素のコン
テキストを受けたコンテキスト比較手段6は、図11の
(d)に示すように“同一でない”場合を意味する
“L”レベルの同一コンテキスト信号を出力する。
【0133】従って、この期間T4において、コンテキ
ストが同一でなく、1回のリノーマライズ処理を行う必
要があるモードIIを認識する。この認識により、図11
に示す期間T4にてリノーマライズ処理、つまり、コン
テキストテーブル記憶手段4の記憶用データの書換処理
とAレジスタ8及びCレジスタ10にラッチされたAデ
ータ及びCデータの1ビットシフトアップ処理を行うこ
とになる。
【0134】しかし、この実施の形態1に示すものにあ
っては、コンテキストテーブル記憶手段4をシステムク
ロックの1クロック内で記憶内容の読み出しと記憶内容
の書き込み(書き換え)とを行える2ポートRAMにて
構成している。しかも、Aセレクタ9及びCセレクタ1
1がシフトアップ選択信号の“H”レベルを受けること
により、Aレジスタ8及びCレジスタ10にラッチされ
たAデータ及びCデータの1ビットシフトアップしたデ
ータを選択出力するようにしている。
【0135】そのため、このリノーマライズ処理を次の
被符号化画素の符号化処理を行うシステムクロックの最
初のクロック、具体的には図11に示すモードIIIにお
ける期間T4にて行えるものである。このリノーマライ
ズ処理については次に説明するモードIIIの動作説明に
て詳しく説明する。
【0136】したがって、このモードIIにおいては、被
符号化画素に対するコンテキストの生成から算術演算ま
で、システムクロックの1クロック(サイクル)で行わ
れ、算術演算手段7によるAデータ及びCデータそれぞ
れがAレジスタ8及びCレジスタ10に記憶される。し
かも、リノーマライズ処理が次の被符号化画素の符号化
処理を行うシステムクロックの最初のクロックで行われ
る。
【0137】その結果、モードIIにおける動作時間は実
質的にシステムクロックの1クロック分ですむものであ
る。しかも、この1クロック分に要する時間は、実質的
にコンテキストテーブル記憶手段4のアクセス時間と、
算術演算手段7のアクセス時間の和になり、システムク
ロックの周期を短くでき、高速化が図れるものである。
【0138】[モードIII]図11において、(a)に
示したシステムクロック信号における期間T4〜T6がモ
ードIII(リノーマライズ処理の回数を3回とする)に
おける主要な各信号の波形の一例を示しているものであ
る。
【0139】モードIIIについて、4番目の被符号化画
素に対して符号化処理がなされたものとして説明する。
まず、期間T4におけるシステムクロック信号の立ち上
がりにより画素処理クロック信号が立ち上がる。この画
素処理クロック信号の立ち上がりを受けたコンテキスト
生成手段2は、記憶手段1から4番目の被符号化画素に
対するコンテキストを読み込み、読み込んだコンテキス
トをコンテキストテーブル記憶手段4のリード用アドレ
ス入力ノードARに出力する。なお、図11の(c)に
4番目の被符号化画素に対してコンテキストがコンテキ
スト生成手段2によって生成されていることを、符号4
にて示している。
【0140】コンテキストテーブル記憶手段4において
は、リード用アドレス入力ノードARに入力されたコン
テキストに基づいて16ビットの記憶用データ(予測シ
ンボル及びLSZデータ)が読み出され、データ出力ノ
ードDOから算術演算手段7に出力する。
【0141】一方、上記したモードIIは1回のリノーマ
ライズ処理を行うモードであったため、モードIIIの最
初のシステムクロックのクロック期間である期間T4に
おいて、制御手段13は、Aレジスタ8のリノーマライ
ズ発生手段82からの“正規化処理を行うこと”を意味
する“1”を、Aレジスタ8の1回リノーマライズ発生
手段83からの“後1回の正規化処理で正規化処理が終
了すること”を意味する“1”を受けている。その結
果、制御手段13は、図11の(e)及び(f)に示す
ように期間T4において“H”レベルであるリノーマラ
イズ信号及び1回リノーマライズ信号を得、しかも、図
11の(i)に示すようにシステムクロックの立ち上が
りを受けて立ち上がるシフトアップ選択信号を生成する
ことになる。
【0142】シフトアップ選択信号が立ち上がることに
より、この“後1回の正規化処理で正規化処理が終了す
ること”を意味するシフトアップ選択信号を受けるAセ
レクタ9は、Aレジスタ8からのAデータを1ビットシ
フトアップしたデータを選択して算術演算手段7に出力
する。同様に、シフトアップ選択信号を受けるCセレク
タ11は、Cレジスタ10からのCデータを1ビットシ
フトアップしたデータを選択して算術演算手段7に出力
する。つまり、この期間T4において、モードIIにおけ
る、Aレジスタ8及びCレジスタ10にラッチされたA
データ及びCデータの1ビットシフトアップ処理を行う
ことになる。
【0143】なお、この期間T4において、Aレジスタ
8及びCレジスタ10にラッチされているAデータ及び
Cデータは、モードIIにおける算術演算手段7による算
術演算結果(期間T3)である。つまり、期間T4におい
て、リノーマライズ信号が“H”レベルになるものの1
回リノーマライズ信号も“H”レベルになるため、リノ
ーマライズクロック信号が“H”レベルであり、Aレジ
スタ8及びCレジスタ10の記憶内容はシフトアップさ
れず、取り込んだ内容をラッチし続けている。この状態
を図11の(l)に示し、図11の(l)に3番目の被
符号化画素に対してAレジスタ8及びCレジスタ10に
ラッチされていることを符号3にて示している。
【0144】そして、算術演算手段7(図6参照)で
は、予測変換信号発生手段71にて、コンテキストテー
ブル記憶手段4から読み出された4番目の被符号化画素
に対する記憶用データの予測シンボルMPSと4番目の
被符号化画素の画像データとを比較し、予測変換信号L
PSを生成し、出力する。
【0145】この予測変換信号LPSが予測シンボルM
PSと画像データとが一致を意味していると、演算手段
72、上記(1)式に基づき、コンテキストテーブル記
憶手段4からのLSZデータと、3番目の被符号化画素
のAデータ、つまり、1ビットシフトアップされたAデ
ータとによりAデータを求め、Aレジスタ8に出力する
とともに、上記(2)式に基づき、3番目の被符号化画
素のCデータ、つまり、1ビットシフトアップされたC
データをCレジスタ10に出力する。
【0146】上記予測変換信号LPSが予測シンボルM
PSと画像データとが不一致を意味していると、演算手
段72は、上記(3)式に基づき、コンテキストテーブ
ル記憶手段4からのLSZデータをAデータとしてAレ
ジスタ8に出力するとともに、上記(4)式に基づき、
コンテキストテーブル記憶手段4からのLSZデータと
3番目の被符号化画素のAデータ及びCデータ、つま
り、1ビットシフトアップされたAデータ及びCデータ
とによりCデータを求め、Cレジスタ10に出力する。
【0147】このときのAデータ及びCデータの概念を
図12の4番目の被符号化画素の欄にて説明する。この
4番目の被符号化画素の欄は、予測シンボルMPSと画
像データとが不一致の場合を示している。3番目の被符
号化画素に対するAレジスタ8の記憶内容は上記期間T
3のモードIIにて説明したMPSにて示した有効領域の
幅になっており、その1ビットシフトアップされた状態
(2倍)が4番目の被符号化画素に対する実質的な有効
領域の幅になっていることを示している。また、3番目
の被符号化画素に対するCレジスタ10の記憶内容は上
記期間TのモードIIにて説明したMPSの底に相当する
値になっており、その1ビットシフトアップされた状態
が4番目の被符号化画素に対する実質的な有効領域の底
になっていることを示している。
【0148】そして、4番目の被符号化画素の欄に示す
LPSの幅が4番目の被符号化画素に対する記憶用デー
タのLSZデータの値に相当し、MPSの幅がAレジス
タ8の記憶内容を1ビットシフトアップした値からLP
Sの幅を引いた値に相当し、LPSの幅が4番目の被符
号化画素に対する有効領域の幅になる。つまり、演算手
段72にて演算されて出力されるAデータは4番目の被
符号化画素の欄に示すLPSの幅に相当する値になり、
演算手段72にて演算されて出力されるCデータは有効
領域の底、つまり4番目の被符号化画素の欄に示すLP
Sの底に相当する値になっているものである。
【0149】このようにして演算手段72にて演算され
たAデータ及びCデータはそれぞれAレジスタ8のレジ
スタ部81及びCレジスタ10(図7及び図8参照)に
制御手段13からの画素処理クロック信号の立ち上がり
(期間T5)にて取り込まれ、記憶(記憶内容の書き換
え)されることになる。
【0150】一方、期間T4では、モードIIが1回のリ
ノーマライズ処理が必要である ことにより、制御手段
13は、Aレジスタ8のリノーマライズ発生手段82か
らの“正規化処理を行うこと”を意味する“1”を受け
ている。そのため、制御手段13はシステムクロックの
立ち上がりを受けて、図11の(g)に示すように、シ
ステムクロックに同期した書換クロック信号を出力す
る。
【0151】この書換クロック信号の立ち下がりを受け
たコンテキストテーブル記憶手段4は、ライト用アドレ
ス入力ノードAWに受けたコンテキスト記憶手段3から
のコンテキスト、つまり、モードIIにおける3番目の被
符号化画素に対するコンテキストに基づいたアドレスの
コンテキストテーブル記憶部に、3番目の被符号化画素
に対する書換データ(予測シンボルMPSUP及びLS
ZUPデータ)を書き込み、記憶することになる。
【0152】この予測シンボルMPSUP及びLSZU
Pデータからなる書換データは、記憶用データ記憶手段
14、LSZ更新論理回路15及びMPS更新論理回路
16にて構成される書換データ生成手段によって生成さ
れる。すなわち、記憶用データ記憶手段14は、期間T
3の画素処理クロック信号のクロックの立ち下がりにて
3番目の被符号化画素に対する記憶用データを一時記憶
し、期間T4の画素処理クロック信号のクロックの立ち
上がりにて一時記憶した記憶用データのLSZデータを
LSZ更新論理回路15に、予測シンボルMPSをMP
S更新論理回路16にそれぞれ出力する。
【0153】LSZ更新論理回路15は、期間T4の画
素処理クロック信号のクロックの立ち上がり以降、期間
T3にて求められた算術演算手段7の予測変換信号発生
手段71からの予測変換信号LPSと記憶用データ記憶
手段14からの3番目の被符号化画素に対する記憶用デ
ータのLSZデータとによって、図9に示した真理値表
に基づいた3番目の被符号化画素に対するLSZUPデ
ータをコンテキストテーブル記憶手段4のデータ入力ノ
ードDIに出力するとともに、3番目の被符号化画素に
対するSWITCHデータをMPS更新論理回路16に
出力する。
【0154】MPS更新論理回路16は、期間T4の画
素処理クロック信号のクロックの立ち上がり以降、LS
Z更新論理回路15からの3番目の被符号化画素に対す
るSWITCHデータと記憶用データ記憶手段14から
の3番目の被符号化画素に対する記憶用データの予測シ
ンボルMPSとによって、3番目の被符号化画素に対す
る予測シンボルMPSUPをコンテキストテーブル記憶
手段4のデータ入力ノードDIに出力する。
【0155】このようにして、LSZ更新論理回路15
によって生成された書換データのLSZUPデータ及び
MPS更新論理回路16によって生成された書換データ
の予測シンボルMPSUPは、制御手段13からの書換
クロックの立ち下がりにてコンテキストテーブル記憶手
段4のデータ入力ノードDIからコンテキストテーブル
記憶部に取り込まれ、3番目に対する被符号化画素のコ
ンテキストに基づいたアドレスのコンテキストテーブル
記憶部に書き込まれることになる。
【0156】例えば、図3の(a)に示すコンテキスト
テーブルにおいて、3番目に対する被符号化画素のコン
テキストが例えば“0000000101”であり、こ
のコンテキストに基づいたアドレスのコンテキストテー
ブル記憶部に記憶されている記憶用データの予測シンボ
ルMPS(予測値)が“0”、LSZデータが“5a7
f”(16進数、実際は2進数)になっている。
【0157】この記憶用データが読み出され、記憶用デ
ータ記憶手段14にて一時記憶され、一時記憶された記
憶用データのLSZデータ“5a7f”がLSZ更新論
理回路15に与えられる。一方、この3番目の被符号化
画素に対する記憶用データは、上記モードIIにて説明
したように算術演算手段7の予測変換信号発生手段71
に与えられる。このとき、3番目の被符号化画素に対す
る予測変換信号発生手段71からの予測変換信号LPS
は“0”になっており、LPS“0”がLSZ更新論理
回路15に与えられる。
【0158】LSZデータ“5a7f”及びLPS
“0”が与えられたLSZ更新論理回路15は、図9に
示す真理値表に従ってLSZUPデータ“3f25”及
びSWITCHデータ“0”を出力する。このLSZ更
新論理回路15から出力されたLSZUPデータ“3f
25”がコンテキストテーブル記憶手段4における3番
目の被符号化画素に対する書換データのLSZデータに
なる。
【0159】また、記憶用データ記憶手段14にて一時
記憶された記憶用データの予測シンボルMPS“0”及
びLSZ更新論理回路15からのSWITCHデータ
“0”を受けたMPS更新論理回路16は、受けたSW
ITCHデータ“0”であるので、予測シンボルMPS
の値と同じ値“0”である予測シンボルMPSUP
“0”を出力する。
【0160】そして、これらのLSZUPデータ“3f
25”及び予測シンボルMPSUP“0”が書換データ
としてコンテキストテーブル記憶手段4に与えられる。
コンテキストテーブル記憶手段4において、図3の
(b)に示す更新後のコンテキストテーブルに示すよう
に、3番目の被符号化画素に対するコンテキスト“00
00000101”に基づいたアドレスに、予測シンボ
ルMPS“0”、LSZデータ“3f25”が書き込ま
れることになる。
【0161】したがって、このモードIIIの期間T4にお
いては、4番目の被符号化画素に対するコンテキストの
生成から算術演算までと、3番目の被符号化画素に対す
るリノーマライズ処理、つまり、コンテキストテーブル
記憶手段4の記憶用データの書換処理とAレジスタ8及
びCレジスタ10にラッチされたAデータ及びCデータ
の1ビットシフトアップ処理とが、システムクロックの
1クロック(サイクル)で行われる。
【0162】しかも、この1クロック分に要する時間
は、実質的にコンテキストテーブル記憶手段4のアクセ
ス時間と、算術演算手段7のアクセス時間の和になり、
システムクロックの周期を短くでき、高速化が図れるも
のである。なお、コンテキストテーブル記憶手段4に対
する書換処理に要する時間は、実質的にLSZ更新論理
回路15及びMPS更新論理回路16による処理時間で
あり、コンテキストの生成から算術演算までに要する時
間より短い。
【0163】また、このモードIIIにおいては、3回の
リノーマライズ処理を必要とする例を示しているので、
期間T5にてAレジスタ8のレジスタ部81に取り込ま
れた算術演算手段7の演算結果であるAデータは、10
進数の0.125未満0.0625以上の値になるた
め、その最上位ビットの値は“0”であり、次のビット
の値も“0”である。従って、Aレジスタ8のリノーマ
ライズ発生手段82からは“正規化処理を行うこと”を
意味する“1”からなるリノーマライズ信号を出力し、
制御手段13に図11の(e)に示すように期間T5に
て“H”レベルのリノーマライズ信号が得られる。
【0164】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了しないこと”を意味する“0”からなる1回リノ
ーマライズ信号を出力し、制御手段13に図11の
(f)に示すように期間T5にて“L”レベルの1回リ
ノーマライズ信号が得られる。
【0165】さらに、期間T5において、コンテキスト
生成手段2からの5番目の被符号化画素のコンテキスト
及びコンテキスト記憶手段3から4番目の被符号化画素
のコンテキストを受けたコンテキスト比較手段6は、図
11の(d)に示すように“同一でない”場合を意味す
る“L”レベルの同一コンテキスト信号を出力する。
【0166】従って、この期間T5において、コンテキ
ストが同一でなく、2回以上のリノーマライズ処理を行
う必要があるモードIIIを認識する。この認識により、
図11に示す期間T5にて、リノーマライズ処理、つま
り、コンテキストテーブル記憶手段4の4番目の被符号
化画素に対する記憶用データの書換処理とAレジスタ8
及びCレジスタ10にラッチされたAデータ及びCデー
タの1ビットシフトアップ処理を行うことになる。
【0167】この時、つまり、期間T5において、上記
したようにシステムクロックの立ち上がりによる画素処
理クロック信号の立ち上がりにて、4番目の被符号化画
素に対する算術演算の結果であるAデータ及びCデータ
がAレジスタ8及びCレジスタ10に取り込まれ、ラッ
チされる。それとともに、画素処理クロック信号の立ち
上がりを受けたコンテキスト生成手段2は、記憶手段1
から5番目の被符号化画素に対するコンテキストを読み
込み、読み込んだコンテキストをコンテキスト記憶手段
4のリード用アドレス入力ノードAR及びコンテキスト
記憶手段3に出力する。
【0168】しかし、Aレジスタ8のリノーマライズ発
生手段82から“正規化処理を行わせること”を意味す
る“1”が出力されているとともに1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了しないこと”を意味する“0”が出力されている
ため、画素処理クロック信号がこの期間T5中“H”レ
ベルを維持し続ける。その結果、Aレジスタ8及びCレ
ジスタ10の記憶内容は更新されず、4番目の被符号化
画素に対する算術演算の結果であるAデータ及びCデー
タがAレジスタ8及びCレジスタ10にラッチされ続け
る。
【0169】一方、制御手段13は、Aレジスタ8のリ
ノーマライズ発生手段82からの“正規化処理を行うこ
と”を意味する“1”を受けることによってリノーマラ
イズクロック信号発生手段がセットされてシステムクロ
ック信号に同期したリノーマライズクロック信号を出力
する。このリノーマライズクロック信号の立ち下がりを
受けたAレジスタ8及びCレジスタ10はラッチしてい
るAデータ及びCデータ、つまり、期間T4にて算術演
算手段7にて演算処理された4番目の被符号化画素に対
するAデータ及びCデータを1ビットシフトアップして
ラッチし直す。
【0170】また、制御手段13は、Aレジスタ8のリ
ノーマライズ発生手段82からの“正規化処理を行うこ
と”を意味する“1”を受けているため、画素処理クロ
ックの立ち上がりを受けて、図11の(g)に示すよう
に、システムクロックに同期した書換クロック信号を出
力する。
【0171】この書換クロック信号の立ち下がりを受け
たコンテキストテーブル記憶手段4は、ライト用アドレ
ス入力ノードAWに受けたコンテキスト記憶手段3から
のコンテキスト、つまり、4番目に対する被符号化画素
のコンテキストに基づいたアドレスのコンテキストテー
ブル記憶部に、上記期間T4にて説明した同様に、記憶
用データ記憶手段14、LSZ更新論理回路15及びM
PS更新論理回路16にて構成される書換データ生成手
段からの予測シンボルMPSUP及びLSZUPデータ
からなる書換データを書き込み、記憶することになる。
【0172】この期間T5において、Aレジスタ8のレ
ジスタ部81に記憶されたAデータは、1ビットシフト
アップされたことにより、10進数の0.25未満0.
125以上の値になるものの、その最上位ビットの値は
“0”であり、次のビットの値も“0”である。従っ
て、Aレジスタ8のリノーマライズ発生手段82からは
“正規化処理を行うこと”を意味する“1”からなるリ
ノーマライズ信号を出力し、制御手段13に図11の
(e)に示すように期間T6にて“H”レベルのリノー
マライズ信号が得られる。
【0173】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了しないこと”を意味する“0”からなる1回リノ
ーマライズ信号を出力し、制御手段13に図11の
(f)に示すように期間T6にて“L”レベルの1回リ
ノーマライズ信号が得られる。
【0174】このことは、次の期間T6において、リノ
ーマライズ処理における、Aレジスタ8及びCレジスタ
10にラッチされたAデータ及びCデータの1ビットシ
フトアップ処理を行わせることを意味している。
【0175】したがって、期間T6において、制御手段
13は、Aレジスタ8の1回リノーマライズ発生手段8
3からの“後1回の正規化処理で正規化処理が終了しな
いこと”を意味する“0”を受けていることにより、制
御手段13のリノーマライズクロック信号発生手段がリ
セットされず、システムクロック信号に同期したリノー
マライズクロック信号を出力する。このリノーマライズ
クロック信号の立ち下がりを受けたAレジスタ8及びC
レジスタ10はラッチしているAデータ及びCデータ、
つまり、期間T5にて1ビットシフトアップされたAデ
ータ及びCデータを、さらに1ビットシフトアップして
ラッチし直す。
【0176】なお、制御手段13は、Aレジスタ8の1
回リノーマライズ発生手段83からは“後1回の正規化
処理で正規化処理が終了しないこと”を意味する“0”
が出力されているため、画素処理クロック信号はこの期
間T6中も“H”レベルを維持し続ける。そのため、図
11の(g)に示すように、書換クロック信号は期間T
6中“H”レベルを維持する。その結果、コンテキスト
テーブル記憶手段4の記憶内容は書き換えられることが
ない。
【0177】この期間T6において、Aレジスタ8のレ
ジスタ部81に記憶されたAデータは、1ビットシフト
アップされたことにより、10進数の0.5未満0.2
5以上の値になるものの、その最上位ビットの値は
“0”であり、次のビットの値は“1”になる。従っ
て、Aレジスタ8のリノーマライズ発生手段82からは
“正規化処理を行うこと”を意味する“1”からなるリ
ノーマライズ信号を出力し、制御手段13に図11の
(e)に示すように期間T7にて“H”レベルのリノー
マライズ信号が得られる。
【0178】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了すること”を意味する“1”からなる1回リノー
マライズ信号を出力し、制御手段13に図11の(f)
に示すように期間T7にて“H”レベルの1回リノーマ
ライズ信号が得られる。
【0179】このことは、次の期間T7において、リノ
ーマライズ処理における、Aレジスタ8及びCレジスタ
10にラッチされたAデータ及びCデータの1ビットシ
フトアップ処理を行わせることを意味し、かつ、後1回
の正規化処理でこのモードIIIが終了することを意味し
ている。
【0180】つまり、Aレジスタ8の1回リノーマライ
ズ発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処
理が終了すること”を意味する“1”が出力されること
から、上記モードIIで説明したと同様に、このリノーマ
ライズ処理を次の被符号化画素の符号化処理を行うシス
テムクロックの最初のクロック、具体的には図11に示
すモードIVにおける期間T7にて行えることを意味して
いるものである。このリノーマライズ処理については次
に説明するモードIVの動作説明にて詳しく説明する。
【0181】したがって、このモードIIIにおいては、
リノーマライズの処理回数が3回必要なものにおいて、
被符号化画素に対するコンテキストの生成から算術演算
まで、システムクロックの1クロック(サイクル)で行
われ、算術演算手段7によるAデータ及びCデータそれ
ぞれがAレジスタ8及びCレジスタ10に記憶される。
2回のリノーマライズ処理はシステムクロックの2クロ
ックで行われ、最後のリノーマライズ処理が次の被符号
化画素の符号化処理を行うシステムクロックの最初のク
ロックで行われるものである。
【0182】従って、モードIIIにおける動作時間は実
質的にシステムクロックの3クロック分ですむものであ
る。しかも、1クロック分に要する時間は、コンテキス
トの生成から算術演算手段7による演算が行える時間で
よく、実質的にコンテキストテーブル記憶手段4のアク
セス時間と、算術演算手段7のアクセス時間の和にな
り、システムクロックの周期を短くでき、高速化が図れ
るものである。
【0183】なお、制御手段13は期間T4〜T6におい
てリノーマライズクロック信号を“H”レベルとしてい
るため、CTカウントクロック信号を図11の(j)に
示すようにシステムクロック信号と同じクロック信号と
する。しかし、この期間T4〜T6では、CTカウントク
ロック信号は3クロックであるため、制御手段13から
の符号出力クロック信号が“H”レベルのままであり、
出力手段12はCレジスタ11の記憶内容を取り込むこ
ともなく、出力することもない。
【0184】[モードIV]図11において、(a)に示
したシステムクロック信号における期間T7〜T8がモー
ドIVにおける主要な各信号の波形の一例を示しているも
のである。モードIVについて、5番目の被符号化画素に
対して符号化処理がなされたものとして説明する。
【0185】期間T7において、既に(期間T5におい
て)コンテキスト生成手段2は、記憶手段1から5番目
の被符号化画素に対するコンテキストを読み込み、読み
込んだコンテキストをコンテキストテーブル記憶手段4
のリード用アドレス入力ノードARに出力している。な
お、図11の(c)に5番目の被符号化画素に対してコ
ンテキストがコンテキスト生成手段2によって生成され
ていることを、符号5にて示している。
【0186】コンテキストテーブル記憶手段4において
は、リード用アドレス入力ノードARに入力されたコン
テキストに基づいて16ビットの記憶用データ(予測シ
ンボルMps及びLSZデータ)が読み出され、データ
出力ノードDOから記憶用データを算術演算手段7に出
力する。
【0187】一方、上記したモードIIIの期間T6におい
て後1回のリノーマライズ処理を行う必要があることを
示していたため、このモードIVの最初のシステムクロッ
クのクロック期間であるT7において、制御手段13
は、Aレジスタ8のリノーマライズ発生手段82からの
“正規化処理を行うこと”を意味する“1”を、Aレジ
スタ8の1回リノーマライズ発生手段83からの“後1
回の正規化処理で正規化処理が終了すること”を意味す
る“1”を受けている。その結果、制御手段13は、図
11の(e)及び(f)に示すように期間T7において
“H”レベルのリノーマライズ信号及び1回リノーマラ
イズ信号を得、しかも、図11の(i)に示すようにシ
ステムクロックの立ち上がりを受けて立ち上がるシフト
アップ選択信号を生成することになる。
【0188】シフトアップ選択信号が立ち上がることに
より、この“後1回の正規化処理で正規化処理が終了す
ること”を意味するシフトアップ選択信号を受けるAセ
レクタ9は、Aレジスタ8からのAデータを1ビットシ
フトアップしたデータを選択して算術演算手段7に出力
する。同様に、シフトアップ選択信号を受けるCセレク
タ11は、Cレジスタ10からのCデータを1ビットシ
フトアップしたデータを選択して算術演算手段7に出力
する。
【0189】つまり、この期間T7において、モードIII
における、Aレジスタ8及びCレジスタ10にラッチさ
れたAデータ及びCデータの1ビットシフトアップ処理
と同等の処理がなされることになる。結果として、モー
ドIIIにおいて、期間T5〜T7で3回のリノーマライズ
処理が行われることになり、Aセレクタ9及びCセレク
タ11から出力されるAデータ及びCデータは、モード
IIIの期間T4において4番目の被符号化画素に対する算
術演算されたAデータ及びCデータを3ビットシフトア
ップ、つまり8倍したAデータ及びCデータになってい
るものである。
【0190】そして、算術演算手段7(図6参照)で
は、予測変換信号発生手段71にて、5番目の被符号化
画素に対する記憶用データの予測シンボルMPSと5番
目の被符号化画素の画像データとを比較し、予測変換信
号LPSを生成し、出力する。
【0191】この予測変換信号LPSが予測シンボルM
PSと画像データとが一致を意味していると、算術演算
手段7の演算手段72は、上記(1)式に基づき、コン
テキストテーブル記憶手段4からの5番目の被符号化画
素に対する記憶データのLSZデータと、4番目の被符
号化画素のAデータ、つまり、4番目の被符号化画素に
対する算術演算されたAデータが3ビットシフトアップ
されたAデータとによりAデータを求め、Aレジスタ8
に出力するとともに、上記(2)式に基づき、4番目の
被符号化画素のCデータ、つまり、4番目の被符号化画
素に対する算術演算されたCデータが3ビットシフトア
ップされたCデータをCレジスタ10に出力する。
【0192】上記予測変換信号LPSが予測シンボルM
PSと画像データとが不一致を意味していると、演算手
段72は、上記(3)式に基づき、5番目の被符号化画
素に対する記憶用データのLSZデータをAデータとし
てAレジスタ8に出力するとともに、上記(4)式に基
づき、5番目の被符号化画素に対する記憶用データのL
SZデータと4番目の被符号化画素のAデータ及びCデ
ータ、つまり、4番目の被符号化画素に対する算術演算
されたAデータ及びCデータがそれぞれ3ビットシフト
アップされたAデータ及びCデータによりCデータを求
め、Cレジスタ10に出力する。
【0193】このときのAデータ及びCデータの概念を
図12の5番目の被符号化画素の欄にて説明する。この
5番目の被符号化画素の欄は、予測シンボルMPSと画
像データとが不一致の場合を示している。4番目の被符
号化画素に対するAレジスタ8の記憶内容は上記期間T
6のモードIIIにて説明したLPS(4番目の被符号化画
素に対する算術演算されたAデータが2ビットシフトア
ップされた値)にて示した有効領域の幅になっており、
その1ビットシフトアップされた状態が実質的な有効領
域の幅になっていることを示している。
【0194】5番目の被符号化画素の欄に示すLPSの
幅が5番目の被符号化画素に対する記憶データのLSZ
データの値に相当し、5番目の被符号化画素の欄に示す
MPSの幅がAレジスタ8の記憶内容を1ビットシフト
アップした値からLPSの幅を引いた値に相当し、LP
Sの幅が5番目の被符号化画素に対する有効領域の幅に
なる。つまり、演算手段72にて演算されて出力される
Aデータは5番目の被符号化画素の欄に示すLPSの幅
に相当する値になり、演算手段72にて演算されて出力
されるCデータは有効領域の底、つまり5番目の被符号
化画素の欄に示すLPSの底に相当する値になっている
ものである。
【0195】このようにして演算手段72にて演算され
たAデータ及びCデータはそれぞれAレジスタ8のレジ
スタ部81及びCレジスタ10(図7及び図8参照)に
制御手段13からの画素処理クロック信号の立ち上がり
(期間T8)にて取り込まれ、記憶(記憶内容の書き換
え)されることになる。
【0196】一方、制御手段13は、Aレジスタ8のリ
ノーマライズ発生手段82からの“正規化処理を行うこ
と”を意味する“1”を受けているものの、この期間T
7において書換クロック信号が“H”レベルを維持して
いるため、コンテキストテーブル記憶手段4の記憶内容
は書き換えられることがない。
【0197】したがって、このモードIVの期間T7にお
いては、5番目の被符号化画素に対するコンテキストに
基づく算術演算までと、4番目の被符号化画素に対する
最後のリノーマライズ処理、つまり、Aレジスタ8及び
Cレジスタ10にラッチされたAデータ及びCデータの
1ビットシフトアップ処理とが、システムクロックの1
クロック(サイクル)で行われる。そして、この1クロ
ック分に要する時間は、実質的にコンテキストテーブル
記憶手段4のアクセス時間と、算術演算手段7のアクセ
ス時間の和になり、システムクロックの周期を短くで
き、高速化が図れるものである。
【0198】また、このモードIVにおいては、1回のリ
ノーマライズ処理を必要とする例を示しているので、A
レジスタ8のレジスタ部81に記憶されたAデータは、
10進数の0.5未満0.25以上の値になるため、そ
の最上位ビットの値は“0”であり、次のビットの値は
“1”である。従って、Aレジスタ8のリノーマライズ
発生手段82からは“正規化処理を行うこと”を意味す
る“1”からなるリノーマライズ信号を出力し、制御手
段13に図11の(e)に示すように期間T8にて
“H”レベルのリノーマライズ信号が得られる。
【0199】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了すること”を意味する“1”からなる1回リノー
マライズ信号を出力し、制御手段13に図11の(f)
に示すように期間T8にて“H”レベルの1回リノーマ
ライズ信号が得られる。
【0200】さらに、期間T8において、コンテキスト
生成手段2からの6番目の画素のコンテキスト及びコン
テキスト記憶手段3から5番目の被符号化画素のコンテ
キストを受けたコンテキスト比較手段6は、図11の
(d)に示すように“同一である”場合を意味する
“H”レベルの同一コンテキスト信号を出力する。
【0201】従って、この期間T8において、コンテキ
ストが同一であり、1回のリノーマライズ処理を行う必
要があるモードIVを認識する。この認識により、図11
に示す期間T8にて、リノーマライズ処理、つまり、コ
ンテキストテーブル記憶手段4の5番目の被符号化画素
に対する記憶用データの書換処理とAレジスタ8及びC
レジスタ10にラッチされたAデータ及びCデータの1
ビットシフトアップ処理を行うことになる。
【0202】この時、つまり、期間T8において、上記
したようにシステムクロックの立ち上がりによる画素処
理クロック信号の立ち上がりにて、5番目の被符号化画
素に対する算術演算の結果であるAデータ及びCデータ
がAレジスタ8及びCレジスタ10に取り込まれ、ラッ
チされる。また、画素処理クロック信号の立ち上がりを
受けたコンテキスト生成手段2は、記憶手段1から6番
目の被符号化画素に対するコンテキストを読み込み、読
み込んだコンテキストをコンテキスト記憶手段4のリー
ド用アドレス入力ノードAR及びコンテキスト記憶手段
3に出力する。
【0203】しかし、Aレジスタ8のリノーマライズ発
生手段82から“正規化処理を行わせること”を意味す
る“1”が出力されているとともに1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了すること”を意味する“1”が出力され、コンテ
キスト比較手段6からの同一コンテキスト信号が同一で
あることを意味しているため、画素処理クロック信号が
この期間T8中“H”レベルを維持し続ける。その結
果、Aレジスタ8及びCレジスタ10の記憶内容は更新
されず、5番目の被符号化画素に対する算術演算の結果
であるAデータ及びCデータがAレジスタ8及びCレジ
スタ10にラッチされ続ける。
【0204】一方、制御手段13は、Aレジスタ8のリ
ノーマライズ発生手段82からの“正規化処理を行うこ
と”を意味する“1”を受けることによってリノーマラ
イズクロック信号発生手段がセットされてシステムクロ
ック信号に同期したリノーマライズクロック信号を出力
する。このリノーマライズクロック信号の立ち下がりを
受けたAレジスタ8及びCレジスタ10はラッチしてい
るAデータ及びCデータ、つまり、期間T7にて算術演
算手段7にて演算処理された5番目の被符号化画素に対
するAデータ及びCデータを1ビットシフトアップして
ラッチし直す。
【0205】また、制御手段13は、Aレジスタ8のリ
ノーマライズ発生手段82からの“正規化処理を行うこ
と”を意味する“1”を受けているため、画素処理クロ
ックの立ち上がりを受けて、図11の(g)に示すよう
に、システムクロックに同期した書換クロック信号を出
力する。
【0206】この書換クロック信号の立ち下がりを受け
たコンテキストテーブル記憶手段4は、ライト用アドレ
ス入力ノードAWに受けたコンテキスト記憶手段3から
のコンテキスト、つまり、5番目に対する被符号化画素
のコンテキストに基づいたアドレスのコンテキストテー
ブル記憶部に、上記期間T4にて説明した同様に、記憶
用データ記憶手段14、LSZ更新論理回路15及びM
PS更新論理回路16にて構成される書換データ生成手
段からの予測シンボルMPSUP及びLSZUPデータ
からなる書換データを書き込み、記憶することになる。
【0207】この期間T8において、Aレジスタ8のレ
ジスタ部81に記憶されたAデータは、1ビットシフト
アップされたことにより、10進数の0.5以上の値に
なり、その最上位ビットの値は“1”になる。従って、
Aレジスタ8のリノーマライズ発生手段82からは“正
規化処理を行わないこと”を意味する“0”からなるリ
ノーマライズ信号を出力し、制御手段13に図11の
(e)に示すように期間T9にて“L”レベルのリノー
マライズ信号が得られる。
【0208】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了しないこと”を意味する“0”からなる1回リノ
ーマライズ信号を出力し、制御手段13に図11の
(f)に示すように期間T9にて“L”レベルの1回リ
ノーマライズ信号が得られる。
【0209】したがって、このモードIVにおいては、既
にリノーマライズ処理が終了したことを意味する。ゆえ
に、このモードIVにおいては、リノーマライズの処理回
数が1回必要なものにおいて、被符号化画素に対するコ
ンテキストの生成から算術演算まで、システムクロック
の1クロック(サイクル)で行われ、算術演算手段7に
よるAデータ及びCデータそれぞれがAレジスタ8及び
Cレジスタ10に記憶される。そして、1回のリノーマ
ライズ処理がシステムクロックの1クロックで行われる
ものである。
【0210】その結果、モードIVにおける動作時間はシ
ステムクロックの2クロック分になる。なお、1クロッ
ク分に要する時間は、コンテキストの生成から算術演算
手段7による演算が行える時間でよく、実質的にコンテ
キストテーブル記憶手段4のアクセス時間と、算術演算
手段7のアクセス時間の和になり、システムクロックの
周期を短くでき、高速化が図れるものである。
【0211】なお、制御手段13は、期間T7及び期間
T8において、図11の(e)に示すリノーマライズ信
号が“H”レベルであるため、CTカウントクロック信
号を図11の(j)に示すようにシステムクロック信号
と同じクロック信号とする。しかし、CTカウントクロ
ック信号は2クロックであり、前モードからの合計クロ
ック数が5クロックであるため、制御手段13からの符
号出力クロック信号が“H”レベルのままである。よっ
て、出力手段12はCレジスタの記憶内容を取り込むこ
ともなく、出力することもない。
【0212】[モードV]図11において、(a)に示
したシステムクロック信号における期間T9〜T13がモ
ードVにおける主要な各信号の波形の一例を示している
ものである。モードVについて、6番目の被符号化画素
に対して符号化処理がなされたものとして説明する。
【0213】まず、期間T9において、コンテキスト生
成手段2は、既に(期間T8)記憶手段1から6番目の
被符号化画素に対するコンテキストを読み込み、読み込
んだコンテキストをコンテキストテーブル記憶手段4の
リード用アドレス入力ノードARに出力している。な
お、図11の(c)に6番目の被符号化画素に対してコ
ンテキストがコンテキスト生成手段2によって生成され
ていることを、符号6にて示している。
【0214】コンテキストテーブル記憶手段4において
は、リード用アドレス入力ノードARに入力されたコン
テキストに基づいて16ビットの記憶用データ(予測シ
ンボルMPS及びLSZデータ)が読み出され、データ
出力ノードDOから算術演算手段7に出力する。一方、
上記したモードIVは期間T8において処理が完了してい
る。このため、この期間T9においては、図11の
(e)及び(f)に示すように、制御手段13にてそれ
ぞれ“L”レベルのリノーマライズ信号及び1回リノー
マライズ信号が得られ、リノーマライズ処理が行われな
いものである。
【0215】また、期間T8において画素処理クロック
信号が“H”レベルを維持していたため、期間T9にお
いてシステムクロックが立ち上がっても画素処理クロッ
ク信号は“H”レベルのままである。従って、Aレジス
タ8及びCレジスタ10にラッチされているAデータ及
びCデータは、期間T8にてラッチされた期間T7におい
て5番目の被符号化画素に対する算術演算されたAデー
タ及びCデータを1ビットシフトアップされたAデータ
及びCデータになっている。
【0216】そして、算術演算手段7(図6参照)で
は、予測変換信号発生手段71にて、6番目の被符号化
画素に対する記憶用データの予測シンボルMPSと6番
目の被符号化画素の画像データとを比較し、予測変換信
号LPSを生成し、出力する。この予測変換信号LPS
が予測シンボルMPSと画像データとが一致を意味して
いると、演算手段72は、上記(1)式に基づき、コン
テキストテーブル記憶手段4からの6番目の被符号化画
素に対する記憶用データのLSZデータと、5番目の被
符号化画素のAデータ、つまり、1ビットシフトアップ
されたAデータとによりAデータを求め、Aレジスタ8
に出力するとともに、上記(2)式に基づき、5番目の
被符号化画素のCデータ、つまり、1ビットシフトアッ
プされたCデータをCレジスタ10に出力する。
【0217】上記予測変換信号LPSが予測シンボルM
PSと画像データとが不一致を意味していると、演算手
段72は、上記(3)式に基づき、6番目の被符号化画
素に対する記憶用データのLSZデータをAデータとし
てAレジスタ8に出力するとともに、上記(4)式に基
づき、6番目の被符号化画素に対する記憶用データのL
SZデータと5番目の被符号化画素のAデータ及びCデ
ータ、つまり、1ビットシフトアップされたAデータ及
びCデータとによりCデータを求め、Cレジスタ10に
出力する。
【0218】このようにして演算手段72にて演算され
たAデータ及びCデータはそれぞれAレジスタ8のレジ
スタ部81及びCレジスタ10(図7及び図8参照)に
制御手段13からの画素処理クロック信号の立ち上がり
(期間T10)にて取り込まれ、記憶(記憶内容の書き換
え)されることになる。一方、制御手段13からの書換
クロック信号は図11の(g)に示すように、“H”レ
ベルを維持するため、コンテキストテーブル記憶手段4
の記憶内容は書き換えられることがない。
【0219】また、このモードVにおいては、5回のリ
ノーマライズ処理を必要とする例を示しているので、A
レジスタ8のレジスタ部81に記憶されたAデータは、
10進数の0.03125未満0.015625以上の
値になるため、その最上位ビットの値は“0”であり、
次のビットの値は“0”である。従って、Aレジスタ8
のリノーマライズ発生手段82からは“正規化処理を行
うこと”を意味する“1”からなるリノーマライズ信号
を出力し、制御手段13に図11の(e)に示すように
期間T10にて“H”レベルのリノーマライズ信号が得ら
れる。
【0220】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了しないこと”を意味する“0”からなる1回リノ
ーマライズ信号を出力し、制御手段13に図11の
(f)に示すように期間T10にて“L”レベルの1回リ
ノーマライズ信号が得られる。
【0221】さらに、期間T10において、コンテキスト
生成手段2からの7番目の画素のコンテキスト及びコン
テキスト記憶手段3からの6番目の被符号化画素のコン
テキストを受けたコンテキスト比較手段6は、図11の
(d)に示すように“同一である”場合を意味する
“H”レベルの同一コンテキスト信号を出力する。
【0222】従って、この期間T10において、コンテキ
ストが同一であり、2回以上のリノーマライズ処理を行
う必要があるモードVを認識する。この認識により、図
11に示す期間T10にて、リノーマライズ処理、つま
り、コンテキストテーブル記憶手段4の6番目の被符号
化画素に対する記憶用データの書換処理とAレジスタ8
及びCレジスタ10にラッチされたAデータ及びCデー
タの1ビットシフトアップ処理を行うことになる。
【0223】この時、つまり、期間T10において、上記
したようにシステムクロックの立ち上がりによる画素処
理クロック信号の立ち上がりにて、6番目の被符号化画
素に対する算術演算の結果であるAデータ及びCデータ
がAレジスタ8及びCレジスタ10に取り込まれ、ラッ
チされる。また、画素処理クロック信号の立ち上がりを
受けたコンテキスト生成手段2は、記憶手段1から7番
目の被符号化画素に対するコンテキストを読み込み、読
み込んだコンテキストをコンテキストテーブル記憶手段
4のリード用アドレス入力ノードAR及びコンテキスト
記憶手段3に出力する。
【0224】しかし、Aレジスタ8のリノーマライズ発
生手段82から“正規化処理を行わせること”を意味す
る“1”が出力されているとともに1回リノーマライズ
発生手段83から“後1回の正規化処理で正規化処理が
終了しないこと”を意味する“0”が出力されているた
め、画素処理クロック信号がこの期間T10中“H”レベ
ルを維持し続ける。その結果、Aレジスタ8及びCレジ
スタ10の記憶内容は更新されず、6番目の被符号化画
素に対する算術演算の結果であるAデータ及びCデータ
がAレジスタ8及びCレジスタ10にラッチされ続け
る。
【0225】一方、制御手段13は、Aレジスタ8のリ
ノーマライズ発生手段82からの“正規化処理を行うこ
と”を意味する“1”を受けることによってリノーマラ
イズクロック信号発生手段がセットされてシステムクロ
ック信号に同期したリノーマライズクロック信号を出力
する。
【0226】このリノーマライズクロック信号の立ち下
がりを受けたAレジスタ8及びCレジスタ10はラッチ
しているAデータ及びCデータ、つまり、期間T9にて
算術演算手段7にて演算処理された6番目の被符号化画
素に対するAデータ及びCデータを1ビットシフトアッ
プしてラッチし直す。
【0227】また、制御手段13は、Aレジスタ8のリ
ノーマライズ発生手段82からの“正規化処理を行うこ
と”を意味する“1”を受けているため、画素処理クロ
ックの立ち上がりを受けて、図11の(g)に示すよう
に、システムクロックに同期した書換クロック信号を出
力する。
【0228】この書換クロック信号の立ち下がりを受け
たコンテキストテーブル記憶手段4は、ライト用アドレ
ス入力ノードAWに受けたコンテキスト記憶手段3から
のコンテキスト、つまり、このモードIVにおける6番目
に対する被符号化画素のコンテキストに基づいたアドレ
スのコンテキストテーブル記憶部に、上記期間T4にて
説明した同様に、記憶用データ記憶手段14、LSZ更
新論理回路15及びMPS更新論理回路16にて構成さ
れる書換データ生成手段からの予測シンボルMPSUP
及びLSZUPデータからなる書換データを書き込み、
記憶することになる。
【0229】この期間T10において、Aレジスタ8のレ
ジスタ部81に記憶されたAデータは、1ビットシフト
アップされたことにより、10進数の0.0625未満
0.03125以上の値になるものの、その最上位ビッ
トの値は“0”であり、次のビットの値も“0”であ
る。従って、Aレジスタ8のリノーマライズ発生手段8
2からは“正規化処理を行うこと”を意味する“1”か
らなるリノーマライズ信号を出力し、制御手段13に図
11の(e)に示すように期間T11にて“H”レベルの
リノーマライズ信号が得られる。
【0230】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了しないこと”を意味する“0”からなる1回リノ
ーマライズ信号を出力し、制御手段13に図11の
(f)に示すように期間T11にて“L”レベルの1回リ
ノーマライズ信号が得られる。このことは、期間T11に
おいて、リノーマライズ処理における、Aレジスタ8及
びCレジスタ10にラッチされたAデータ及びCデータ
の1ビットシフトアップ処理を行わせることを意味して
いる。
【0231】したがって、期間T11において、制御手段
13は、Aレジスタ8の1回リノーマライズ発生手段8
3からの“後1回の正規化処理で正規化処理が終了しな
いこと”を意味する“0”を受けていることにより、制
御手段13のリノーマライズクロック信号発生手段がリ
セットされず、システムクロック信号に同期したリノー
マライズクロック信号を出力する。
【0232】このリノーマライズクロック信号の立ち下
がりを受けたAレジスタ8及びCレジスタ10はラッチ
しているAデータ及びCデータ、つまり、期間T10にて
1ビットシフトアップされたAデータ及びCデータを、
さらに1ビットシフトアップしてラッチし直す。なお、
制御手段13は、この期間T11中、書換クロック信号を
“H”レベルにしているため、コンテキストテーブル記
憶手段4の記憶内容は書き換えられることがない。
【0233】さらに、この期間T11において、Aレジス
タ8のレジスタ部81に記憶されたAデータは、1ビッ
トシフトアップされたことにより、10進数の0.12
5未満0.0625以上の値になるものの、その最上位
ビットの値は“0”であり、次のビットの値も“0”で
ある。従って、Aレジスタ8のリノーマライズ発生手段
82からは“正規化処理を行うこと”を意味する“1”
からなるリノーマライズ信号を出力し、制御手段13に
図11の(e)に示すように期間T12にて“H”レベル
のリノーマライズ信号が得られる。
【0234】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了しないこと”を意味する“0”からなる1回リノ
ーマライズ信号を出力し、制御手段13に図11の
(f)に示すように期間T12にて“L”レベルの1回リ
ノーマライズ信号が得られる。このことは、期間T12に
おいて、リノーマライズ処理における、Aレジスタ8及
びCレジスタ10にラッチされたAデータ及びCデータ
の1ビットシフトアップ処理を行わせることを意味して
いる。
【0235】したがって、期間T12において、制御手段
13は、Aレジスタ8の1回リノーマライズ発生手段8
3からの“後1回の正規化処理で正規化処理が終了しな
いこと”を意味する“0”を受けていることにより、制
御手段13のリノーマライズクロック信号発生手段がリ
セットされず、システムクロック信号に同期したリノー
マライズクロック信号を出力する。このリノーマライズ
クロック信号の立ち下がりを受けたAレジスタ8及びC
レジスタ10はラッチしているAデータ及びCデータ、
つまり、期間T11にて1ビットシフトアップされたAデ
ータ及びCデータを、さらに1ビットシフトアップして
ラッチし直す。
【0236】なお、制御手段13は、この期間T12中、
図11の(g)に示すように、書換クロック信号を
“H”レベルとしているため、コンテキストテーブル記
憶手段4の記憶内容は書き換えられることがない。さら
に、この期間T12において、Aレジスタ8のレジスタ部
81に記憶されたAデータは、1ビットシフトアップさ
れたことにより、10進数の0.25未満0.125以
上の値になるものの、その最上位ビットの値は“0”で
あり、次のビットの値も“0”である。従って、Aレジ
スタ8のリノーマライズ発生手段82からは“正規化処
理を行うこと”を意味する“1”からなるリノーマライ
ズ信号を出力し、制御手段13にて図11の(e)に示
すように期間T13にて“H”レベルのリノーマライズ信
号が得られる。
【0237】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了しないこと”を意味する“0”からなる1回リノ
ーマライズ信号を出力し、制御手段13にて図11の
(f)に示すように期間T13にて“L”レベルの1回リ
ノーマライズ信号が得られる。このことは、期間T13に
おいて、リノーマライズ処理における、Aレジスタ8及
びCレジスタ10にラッチされたAデータ及びCデータ
の1ビットシフトアップ処理を行わせることを意味して
いる。
【0238】したがって、期間T13において、制御手段
13は、Aレジスタ8の1回リノーマライズ発生手段8
3からの“後1回の正規化処理で正規化処理が終了しな
いこと”を意味する“0”を受けていることにより、制
御手段13のリノーマライズクロック信号発生手段がリ
セットされず、システムクロック信号に同期したリノー
マライズクロック信号を出力する。このリノーマライズ
クロック信号の立ち下がりを受けたAレジスタ8及びC
レジスタ10はラッチしているAデータ及びCデータ、
つまり、期間T12にて1ビットシフトアップされたAデ
ータ及びCデータを、さらに1ビットシフトアップして
ラッチし直す。
【0239】なお、制御手段13は、この期間T13中、
図11の(g)に示すように、書換クロック信号を
“H”レベルとしているため、コンテキストテーブル記
憶手段4の記憶内容は書き換えられることがない。さら
に、この期間T13において、Aレジスタ8のレジスタ部
81に記憶されたAデータは、1ビットシフトアップさ
れたことにより、10進数の0.5未満0.25以上の
値になり、その最上位ビットの値は“0”であり、次の
ビットの値は“1”になる。従って、Aレジスタ8のリ
ノーマライズ発生手段82からは“正規化処理を行うこ
と”を意味する“1”からなるリノーマライズ信号を出
力し、制御手段13にて図11の(e)に示すように期
間T14にて“H”レベルのリノーマライズ信号が得られ
る。
【0240】また、Aレジスタ8の1回リノーマライズ
発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処理
が終了すること”を意味する“1”からなる1回リノー
マライズ信号を出力し、制御手段13にて図11の
(f)に示すように期間T14にて“H”レベルの1回リ
ノーマライズ信号が得られる。このことは、期間T14に
おいて、リノーマライズ処理における、Aレジスタ8及
びCレジスタ10にラッチされたAデータ及びCデータ
の1ビットシフトアップ処理を行わせることを意味し、
かつ後1回の正規化処理でこのモードVが終了すること
を意味している。
【0241】つまり、Aレジスタ8の1回リノーマライ
ズ発生手段83からは“後1回の正規化処理で正規化処
理が終了すること”を意味する“1”が出力されること
から、このリノーマライズ処理を次の被符号化画素の符
号化処理を行うシステムクロックの最初のクロック、具
体的には図11に示す期間T14にて行えることを意味し
ているものである。つまり、期間T14におけるシステム
クロックの立ち上がりを受けて、制御手段13は図11
の(e)及び(f)に示すように“H”レベルのリノー
マライズ信号及び1回リノーマライズ信号を得、しか
も、図11の(i)に示すようにシステムクロック信号
の立ち上がりを受けて立ち上がるシフトアップ選択信号
を出力することになる。
【0242】シフトアップ選択信号が立ち上がることに
より、この“後1回の正規化処理で正規化処理が終了す
ること”を意味するシフトアップ選択信号を受けるAセ
レクタ9は、Aレジスタ8からのAデータを1ビットシ
フトアップしたデータを選択して算術演算手段7に出力
する。同様に、シフトアップ選択信号を受けるCセレク
タ11は、Cレジスタ10からのCデータを1ビットシ
フトアップしたデータを選択して算術演算手段7に出力
する。
【0243】つまり、この期間T14において、モードV
における、Aレジスタ8及びCレジスタ10にラッチさ
れたAデータ及びCデータの1ビットシフトアップ処理
と同等の処理がなされることになる。結果として、モー
ドVにおいて、期間T10〜T14で5回のリノーマライズ
処理が行われることになり、Aセレクタ9及びCセレク
タ11から出力されるAデータ及びCデータは、モード
Vの期間T9において6番目の被符号化画素に対する算
術演算されたAデータ及びCデータを5ビットシフトア
ップしたAデータ及びCデータになっているものであ
る。
【0244】したがって、このモードVにおいては、リ
ノーマライズの処理回数が5回必要なものにおいて、被
符号化画素に対するコンテキストの生成から算術演算ま
で、システムクロックの1クロック(サイクル)で行わ
れ、算術演算手段7によるAデータ及びCデータそれぞ
れがAレジスタ8及びCレジスタ10に記憶される。ま
た、4回のリノーマライズ処理がシステムクロックの4
クロックで行われ、最後のリノーマライズ処理が次の被
符号化画素の符号化処理を行うシステムクロックの最初
のクロックで行われるものであり、モードVにおける動
作時間は実質的にシステムクロックの5クロック分です
むものである。
【0245】しかも、1クロック分に要する時間は、コ
ンテキストの生成から算術演算手段7による演算が行え
る時間でよく、実質的にコンテキストテーブル記憶手段
4のアクセス時間と、算術演算手段7のアクセス時間の
和になり、システムクロックの周期を短くでき、高速化
が図れるものである。
【0246】なお、制御手段13は、期間T10〜T13に
おいて、リノーマライズ信号を“H”レベルとしている
ため、CTカウントクロック信号を図11の(j)に示
すようにシステムクロック信号と同じクロック信号と
し、4クロック出力する。したがって、前モードまでの
合計クロック数が5クロックであるため、送信するため
の符号化データのビット数と同じ数、この実施の形態1
においては8ビットと同じ数を制御手段13がカウント
すると、次のシステムクロックに同期して図11の
(k)に示すように“L”レベルとなる符号出力クロッ
ク信号を制御手段13が出力する。
【0247】制御手段13からの符号出力クロック信号
の“L”レベルへの立ち下がりを出力手段12が受ける
と、Cセレクタ11から出力されるCデータ、つまり、
Cレジスタ10にラッチされているCデータまたはこの
Cデータを1ビットシフトアップしたCデータのうちの
選択出力されたCデータのうちの一部、この実施の形態
1では上位8ビットを出力手段12が取り込み、ラッチ
した上で、この上位8ビットのCデータを符号化データ
として出力することになる。
【0248】以上に述べたように、このように構成され
たディジタル信号符号化装置にあって、システムクロッ
ク信号の処理クロック数は次のようになる。すなわち、
図10に示すように、リノーマライズが無い、つまり、
被符号化画素に対するAデータが10進数で0.5以上
を示す正規化処理を必要としない場合のモードIでは1
回である。リノーマライズが有り、つまり、被符号化画
素に対するAデータが10進数で0.5未満を示す正規
化処理を必要とし、かつ被符号化画素に対するコンテキ
ストと被符号化画素の1つ後の画素のコンテキストとが
同一でなく、リノーマライズの回数が1回である場合の
モードIIでは1回である。
【0249】リノーマライズが有り、かつ被符号化画素
に対するコンテキストと被符号化画素の1つ後の画素の
コンテキストとが同一でなく、リノーマライズの回数が
1回を越える場合のモードIIIではリノーマライズの回
数と同じ回数である。リノーマライズが有り、かつ被符
号化画素に対するコンテキストと被符号化画素の1つ後
の画素のコンテキストとが同一で、リノーマライズの回
数が1回である場合のモードIVでは2回である。リノー
マライズが有り、かつ被符号化画素に対するコンテキス
トと被符号化画素の1つ後の画素のコンテキストとが同
一で、リノーマライズの回数が1回を越える場合のモー
ドVではリノーマライズの回数と同じ回数である。
【0250】すなわち、モードII、III及びVでは、最
後のリノーマライズ処理を次の被符号化画素の処理に対
するシステムクロックの最初のクロックにて次の被符号
化画素の処理と一緒に行えるため、実質的に1クロック
分削減でき、符号化に対する処理速度の高速化が図れる
ものである。
【0251】そして、このように構成されたディジタル
信号符号化装置にあっては、符号化に対して圧縮率が最
悪(圧縮率がほぼ1)の場合は、ほとんどの被符号化画
素に対する処理モードがモードIIになると予想される。
この場合においても、モードIIの動作時間は実質的にシ
ステムクロックの1クロック分でよく、ほとんどの被符
号化画素に対する処理がシステムクロックの1クロック
で処理されることになり、符号化に対する処理速度の高
速化が図れるものである。
【0252】この点につき、さらに説明を加える。対象
画像として、文字画像としては旧CCITTのファクシ
ミリ用チャートを、疑似中間画像としてはカラー標準画
像(SCID)をティザ化処理及び誤差拡散処理して作
成した実画像と、圧縮率の極めて高い画像を得るために
人為的(予測不一致シンボル(LPS:Least P
robable Symbol)の頻度を操作)に作成
した画像データとを用い、上記した5つのモードに分類
し、モード別の分布と圧縮率との関係を調査した。
【0253】その結果、圧縮率が悪くなるほどモードII
の割合が大きくなり、圧縮率が1で約60%がモードII
であった。しかも、圧縮率が1までのほとんどの場合に
おいてモードIとモードIIの合計比率が80%以上であ
り、このモードIとモードIIの領域は1つの被符号化画
素に対して1つのクロックで処理でき、処理速度の大幅
な向上が図れるものである。そして、上記した場合の圧
縮率が1のときの符号化に対する総処理クロック数Tを
次式1によって求め、処理速度を求めたところ、1画素
当たりの処理クロック数は約1.3クロック/画素であ
った。
【0254】しかも、1クロック分に要する時間は、コ
ンテキストの生成から算術演算手段7による演算が行え
る時間でよく、実質的にコンテキストテーブル記憶手段
4のアクセス時間と、算術演算手段7のアクセス時間の
和になり、システムクロックの周期を短くでき、さらな
る高速化が図れるものである。
【0255】
【数1】
【0256】一方、上記のように構成されたディジタル
情報符号化装置においては、コンテキストテーブル記憶
手段4のコンテキストテーブル記憶部に記憶する記憶用
データとして予測シンボルMPS及びLSZデータとし
ているため、コンテキストテーブル記憶手段4を記憶容
量の小さい2ポートRAMにて構成できる。その結果、
ディジタル情報符号化装置を半導体集積回路にて形成し
た際、コンテキストテーブル記憶手段4の占める割合を
小さくでき、集積化に適したディジタル情報符号化装置
が得られるものである。
【0257】しかも、コンテキストテーブル記憶手段4
へ与える書換データを生成する書換データ生成手段を、
記憶用データ記憶手段14、LSZ更新論理回路15及
びMPS更新論理回路16にて構成しており、記憶用デ
ータ記憶手段14をラッチ回路にて形成し、LSZ更新
論理回路15を例えばPチャネルMOSトランジスタと
NチャネルMOSトランジスタとによって構成される論
理回路(この実施の形態1では約2Kゲートで構成され
ている)によって形成し、MPS更新論理回路16を例
えばイクスクルーシブオア回路である論理回路によって
形成しているため、ディジタル情報符号化装置を半導体
集積回路にて形成した際、書換データ生成手段の占める
割合を小さくでき、集積化に適したディジタル情報符号
化装置が得られるものである。
【0258】実施の形態2.図13はこの発明の実施の
形態2を示すものであり、例えばファクシミリに適用し
た場合の半導体集積回路化されたディジタル情報復号化
装置を示し、図13において、101は復号化された画
像データを1ライン毎に複数ライン記憶し、プリンタ等
の表示手段へ画像情報(文字情報、画情報、パレット画
像情報等)として与える画像処理回路に、記憶したディ
ジタル信号からなる画像データを出力する記憶手段で、
複数のラインメモリによって構成されており、上記実施
の形態1に示したデジタル情報符号化装置の記憶手段1
と同様のものである。
【0259】102は上記記憶手段101から入力され
た画像データからテンプレートモデルに従って参照画素
を抽出するためのコンテキスト生成手段で、上記実施の
形態1に示したデジタル情報符号化装置のコンテキスト
生成手段2と同様のものである。103はこのコンテキ
スト生成手段102からの被符号化画素に対するコンテ
キストを画像処理クロック信号のクロックに同期して一
時記憶するとともに、一時記憶されたコンテキストを上
記画像処理クロック信号の次のクロックに同期して被複
号化画素に対するコンテキストとして出力するラッチ回
路からなるコンテキスト記憶手段で、上記実施の形態1
に示したデジタル信号符号化装置のコンテキスト記憶手
段3と同様のものである。
【0260】104は複数のリード用アドレス入力ノー
ドARと複数のデータ出力ノードDOと複数のライト用
アドレス入力ノードAWと複数のデータ入力ノードDI
とライトイネーブル信号入力ノードWEとを有するとと
もに、予測シンボルMPS及び確率推定データの一部で
ある不一致確率を示すLSZデータからなる複数ビット
の記憶用データを複数記憶する読み出し/書き込み可能
なコンテキストテーブル記憶部とを有するコンテキスト
テーブル記憶手段である。
【0261】このコンテキストテーブル記憶手段104
は、リード用アドレス入力ノードARに受けた上記コン
テキスト生成手段102からのコンテキストに基づいた
アドレスのコンテキストテーブル記憶部に記憶された記
憶用データを読み出してデータ出力ノードDOから出力
し、ライトイネーブル信号入力ノードWEに書換クロッ
ク信号を受けると、データ入力ノードDIに入力される
書換データを、ライト用アドレス入力ノードAWに受け
た上記コンテキスト記憶手段103からのコンテキスト
に基づいたアドレスのコンテキストテーブル記憶部に書
き込み(前に記憶されたデータを書換データに書き換
え)、記憶するものであり、2ポートRAM等で構成さ
れており、上記実施の形態1に示したデジタル情報符号
化装置のコンテキストテーブル記憶手段4と同様のもの
である。
【0262】106は上記コンテキスト生成手段102
からのコンテキストと上記コンテキスト記憶手段103
からのコンテキストを比較し、同じであれば、例えば
“1”を、異なっていれば“0”を意味する同一コンテ
キスト信号を出力するコンテキスト比較手段で、上記実
施の形態1に示したデジタル信号符号化装置のコンテキ
スト比較手段6と同様のものである。
【0263】107は上記コンテキストテーブル記憶手
段104からの記憶用データと、被復号化画素の直前の
画素に対する有効領域の幅Aを示すAデータ(以下、直
前のAデータと称す)と被復号化画素の直前の画素に対
する符号語Cを示すCデータ(以下、直前のCデータと
称す)とを受け、所定の演算処理を行い、被復号化画素
に対する有効領域の幅Aを示すAデータ(以下、単にA
データと称す)と被復号化画素に対する復号語Cを示す
Cデータ(以下、単にCデータと称す)とを出力すると
ともに、被復号化画素に対する画像データを上記記憶手
段101へ出力し、下記(5)式を満足するか否かを示
す予測変換信号LPSを出力する算術演算手段で、図1
4に示すような構成をしている。
【0264】なお、AデータとCデータとを得るための
所定の演算及び予測変換信号LPSを得るための所定の
演算は、次のようになされているものである。 C(k−1)<A(k−1)−LSZ(k) ……(5) (5)式を満足する場合(MPSとして復号する場合) A(k)=A(k−1)−LSZ(k) ……(6) C(k)=C(k−1) ……(7) (5)式を満足しない場合(LPSとして復号する場
合) A(k)=LSZ(k) ……(8) C(k)=C(k−1)+{A(k−1)−LSZ(k)} ……(9)
【0265】但し、A(k)はk番目の被復号化画素のA
データ、A(k−1)は(k−1)番目の被復号化画素のA
データ、C(k)はk番目の被復号化画素のCデータ、C
(k−1)は(k−1)番目の被復号化画素のCデータ、L
SZ(k)はk番目の被復号化画素に対する確率推定テー
ブル記憶手段5からの確率推定データのLSZデータ、
kは1、2、3、……であり、例えば初期値A(0)=
1.00……0、初期値C(0)は、送信されてきた16
ビットの符号化データにされる。
【0266】図14において、171は上記コンテキス
トテーブル記憶手段104からの被復号化画素に対する
記憶用データの予測シンボルMPSと、上記(5)式を
満足するか(例えば“0”)か否(例えば“1”)かを
示す予測変換信号LPSとを受け、受けた予測変換信号
LPSと予測シンボルMPSとが一致した時に例えば
“0”からなる画像データを、予測変換信号LPSと予
測シンボルMPSが一致しない時に例えば“1”からな
る画像データを上記記憶手段101に出力する画像デー
タ発生手段(予測逆変換手段)で、例えばイクスクルー
シブオア回路等からなる比較手段によって構成されてい
るものである。
【0267】172は上記コンテキストテーブル記憶手
段104からの被符号化画素に対する記憶用データのL
SZデータと、上記直前のAデータと、上記直前のCデ
ータとを受け、上記した(5)〜(9)式に示した演算
処理を行い、上記予測変換信号LPSを上記画像データ
発生手段171及び後記書換データ生成手段に出力する
とともに、AデータとCデータとを出力する演算手段で
ある。この演算手段172は、上記LSZデータと上記
直前のAデータと上記直前のCデータとを受けて上記
(5)式に基づき上記予測変換信号LPSを出力する予
測変換信号生成部と、上記LSZデータと上記直前のA
データと上記予測変換信号LPSとを受けてAデータを
出力するAデータ生成部と、上記LSZデータと上記直
前のAデータと上記直前のCデータと上記予測変換信号
LPSとを受けてCデータを出力するCデータ生成部と
を有している。
【0268】再び図13に戻って、108は上記算術演
算手段107からのAデータと上記画素処理クロック信
号とリノーマライズクロック信号とを受け、入力される
画素処理クロック信号に同期して上記算術演算手段10
7からのAデータを取り込みラッチするとともに、入力
されるリノーマライズクロック信号に同期してラッチし
たデータを1ビットシフトアップしてラッチし直し、ラ
ッチしている内容をAデータとして出力し、しかも、正
規化処理(領域の拡大)を行うためのリノーマライズ
(正規化)信号及び後1回の正規化処理で正規化処理が
終了することを意味する1回リノーマライズ信号を出力
するAレジスタで、例えば図15に示すように構成され
ている。
【0269】図15において、181は入力される画素
処理クロック信号に同期して上記算術演算手段107か
らのAデータを取り込みラッチするとともに、入力され
るリノーマライズクロック信号に同期してラッチしてい
るデータを1ビットシフトアップしてラッチし直し、ラ
ッチしている内容をAデータとして出力するレジスタ部
である。このレジスタ部181は、上記Aデータが例え
ば16ビットであると画素処理クロック信号に同期して
ビットデータの書き込み(書き換え)がそれぞれ可能で
あり、かつ、リノーマライズクロック信号に同期して1
ビットシフトアップ、つまり、最下位ビットが接地電位
ノードに接続されて“0”を記憶し、それ以降のビット
が前段のビットのラッチ内容に書き換えられる16のラ
ッチ部を有するシフトレジスタからなり、初期状態にお
いて、最上位のラッチ部の記憶内容が“1”にされ、残
りの15のラッチ部の記憶内容が“0”にされているも
のである。
【0270】182はこのレジスト部181から出力さ
れるAデータの最上位ビットMSBの信号(以下、MS
B信号と称す)を受け、MSB信号に基づき、有効領域
の幅Aが50%未満、つまり、Aデータが10進数の
0.5未満になると“正規化処理を行わせること”を意
味するリノーマライズ信号を出力するリノーマライズ発
生手段で、例えばMSB信号が“0”である場合に“正
規化処理を行わせること”を意味する“1”を出力する
インバータ回路によって構成されているものである。
【0271】183は上記レジスト部181から出力さ
れるAデータの最上位ビットから一つ下位の信号(以
下、MSB−1信号と称す)と上記リノーマライズ発生
手段182からのリノーマライズ信号を受け、上記リノ
ーマライズ発生手段182からのリノーマライズ信号が
“正規化処理を行わせること”を意味し、MSB−1信
号が例えば“1”であると1回リノーマライズ信号を出
力する1回リノーマライズ発生手段で、例えばMSB信
号が“0”で、かつMSB−1信号が“1”であると
“後1回の正規化処理で正規化処理が終了すること”を
意味する“1”を出力するアンド回路によって構成され
ているものである。
【0272】再び図13に戻って、109は上記Aレジ
スタ108からのAデータ及び1回リノーマライズ信号
に基づいて生成されたシフトアップ選択信号を受け、シ
フトアップ選択信号がシフトアップを意味すると、上記
Aレジスタ108からのAデータを1ビット分シフトア
ップしたデータを、それ以外の時は上記Aレジスタ10
8からのAデータをそのまま上記算術演算手段7に被復
号化画素の直前の画素に対する有効領域の幅Aを示すA
データ(直前のAデータ)として出力するAセレクタで
ある。このAセレクタ109は、例えば図15に示すよ
うに、上記Aレジスタ108からのAデータをそのまま
受ける一方の入力端Aと上記Aレジスタ108からのA
データを1ビット上位にずらして受けるとともに最下位
を接地電位ノードに接続される他方の入力端Bとを有
し、シフトアップ選択信号に基づいて一方の入力端Aか
他方の入力端Bかのいずれかを選択して出力端Yに接続
する選択手段191によって構成されている。
【0273】110は上記算術演算手段107からのC
データと上記画素処理クロック信号とリノーマライズク
ロック信号と被符号化データとを受け、入力される画素
処理クロック信号に同期して上記算術演算手段107か
らのCデータを取り込みラッチするとともに、入力され
るリノーマライズクロック信号に同期して被符合化デー
タ1ビットを取り込み、ラッチしたデータを1ビットシ
フトアップしてラッチし直し、ラッチしている内容をC
データとして出力するCレジスタでである。
【0274】このCレジスタ110は、例えば図16に
示すように、入力される画素処理クロック信号に同期し
て上記算術演算手段107からのCデータを取り込みラ
ッチするとともに、入力されるリノーマライズクロック
信号に同期して被符合化データ1ビットを取り込み、ラ
ッチしているデータを1ビットシフトアップしてラッチ
し直し、ラッチしている内容をCデータとして出力する
レジスタである。そして、このCレジスタ110は、上
記Cデータが例えば16ビットであると画素処理クロッ
ク信号に同期してビットデータの書き込み(書き換え)
がそれぞれ可能であり、かつ、リノーマライズクロック
信号に同期して1ビットシフトアップ、つまり、最下位
ビットが被符号化データの1ビットが入力されて記憶
し、それ以降のビットが前段のビットのラッチ内容に書
き換えられる16のラッチ部を有するシフトレジスタ1
10aからなり、初期状態において、16のラッチ部の
記憶内容が入力された16ビットの被符号化データにな
る。
【0275】111は上記Cレジスタ110からのCデ
ータとシフトアップ選択信号と被符合化データとを受
け、シフトアップ選択信号がシフトアップを意味する
と、上記Cレジスタ110からのCデータを1ビット分
シフトアップしたデータ(最下位ビットが取り込んだ被
符合化データの1ビットである。)を、それ以外の時は
上記Cレジスタ10からのCデータをそのまま上記算術
演算手段107に被復号化画素の直前の画素に対する復
号語を示すCデータ(直前のCデータ)として出力する
Cセレクタである。このCセレクタ111は、例えば図
16に示すように、上記Cレジスタ110からのCデー
タをそのまま受ける一方の入力端Aと上記Cレジスタ1
10からのCデータを1ビット上位にずらして受けると
ともに最下位ビットに被符号化データの1ビットが入力
される他方の入力端Bとを有し、シフトアップ選択信号
に基づいて一方の入力端Aか他方の入力端Bかのいずれ
かを選択して出力端Yに接続する選択手段111aによ
って構成されている。
【0276】112は符号化データが入力されるととも
に、符号入力クロック信号及び符号シフトクロック信号
を受け、入力される符号入力クロック信号に同期して符
号化データをラッチし、入力される符号シフトクロック
信号に同期してラッチしている符号化データをシフトア
ップし、ラッチしている最上位ビットの符号化データを
上記Cレジスタ110及び上記Cセレクタ111に出力
する入力手段である。この入力手段112は、例えば、
図16に示すように、入力される符号化データが8ビッ
トであれば8ビットの符号化データを符号入力クロック
信号に同期してパラレルに取り込むための8つのラッチ
部を有し、かつ、パラレルに取り込んだ符号化データを
符号シフトクロック信号に同期してシリアルに出力す
る、例えばシフトレジスタ等によって構成されているも
のである。
【0277】113はシステムクロック信号と上記コン
テキスト比較手段106からの同一コンテキスト信号と
上記Aレジスタ108からのリノーマライズ信号及び1
回リノーマライズ信号とを受け、画素処理クロック信号
を上記コンテキスト生成手段102と上記コンテキスト
記憶手段103と上記Aレジスタ108と上記Cレジス
タ110とに出力し、書換クロック信号を上記コンテキ
ストテーブル記憶手段104に出力し、リノーマライズ
クロック信号を上記Aレジスタ108及び上記Cレジス
タ110に出力し、シフトアップ選択信号を上記Aセレ
クタ109及び上記Cセレクタ111に出力し、符号入
力クロック信号及び符号シフトクロック信号を上記入力
手段112に出力する制御手段である。
【0278】上記制御手段113からの画素処理クロッ
ク信号は、被復号化画素に対するデータを処理するタイ
ミングを示す信号であり、システムクロック信号とリノ
ーマライズ信号と1回リノーマライズ信号と同一コンテ
キスト信号とによって上記制御手段113によって生成
されるものであり、システムクロック信号に同期した信
号である。具体的には、リノーマライズ信号が“正規化
処理を行わせること”を意味し、1回リノーマライズ信
号が“後1回の正規化処理で正規化処理が終了するこ
と”を意味していない時、及びリノーマライズ信号が
“正規化処理を行わせること”を意味し、1回リノーマ
ライズ信号が“後1回の正規化処理で正規化処理が終了
すること”を意味し、同一コンテキスト信号が“同一コ
ンテキスト”であることを意味している時に一方のレベ
ルを維持し続け、それ以外の時はシステムクロック信号
と同じクロック信号となる。
【0279】例えば、図17の(b)に示すように、リ
ノーマライズ信号(図17の(e)参照)が“正規化処
理を行わせること”を意味する“1”(この実施の形態
2においては“H”レベルで、以下特別の場合を除いて
“H”レベルが“1”を表すものとする)でかつ、1回
リノーマライズ信号(図17の(f)参照)が“後1回
の正規化処理で正規化処理が終了すること”を意味しな
い“0”(この実施の形態2においては“L”レベル
で、以下特別の場合を除いて“L”レベルが“0”を表
すものとする)であるとシステムクロック信号にかかわ
らず例えば“H”レベルとなるとともに、リノーマライ
ズ信号が“正規化処理を行わせること”を意味する
“1”で、1回リノーマライズ信号が“後1回の正規化
処理で正規化処理が終了すること”を意味する“1”で
かつ同一コンテキスト信号(図17の(d)参照)が
“同一コンテキスト”を意味する“1”であるとシステ
ムクロック信号にかかわらず例えば“H”レベルとな
り、それ以外の時はシステムクロック信号となるもので
ある。
【0280】なお、図17の(e)に示したリノーマラ
イズ信号は上記Aレジスタ108からのリノーマライズ
信号をシステムクロック信号によって同期を取られた信
号にされたものを示しており、上記制御手段113によ
って生成してもよいものであり、例えば、システムクロ
ックの立ち上がりによって上記Aレジスタ108からの
リノーマライズ信号に基づいた信号とされたものであ
る。言い換えれば、被復号化画素に対するコンテキスト
をコンテキスト生成手段102に取り込む時のシステム
クロック信号のクロックの次のクロックにて被復号化画
素に対するリノーマライズを行うか否かを決定するよう
に上記Aレジスタ108からのリノーマライズ信号から
システムクロック信号に基づいて生成されているもので
ある。
【0281】同様に、図17の(f)に示した1回リノ
ーマライズ信号も、上記Aレジスタ8からの1回リノー
マライズ信号をシステムクロック信号によって同期を取
られた信号にされたものを示したものであり、上記制御
手段113によって生成してもよいものであり、例え
ば、システムクロックの立ち上がりによって上記Aレジ
スタ108からの1回リノーマライズ信号に基づいた信
号とされたものである。言い換えれば、被復号化画素に
対するコンテキストをコンテキスト生成手段102に取
り込む時のシステムクロック信号のクロックの次のクロ
ックにて1回リノーマライズ信号を特定するように上記
Aレジスタ108からの1回リノーマライズ信号からシ
ステムクロック信号に基づいて生成されているものであ
る。
【0282】上記制御手段113からのシフトアップ選
択信号は、上記Aレジスタ108からの1回リノーマラ
イズ信号とシステムクロック信号と同一コンテキスト信
号とによって上記制御手段113によって生成されるも
のであり、システムクロック信号に同期した信号であ
る。具体的には、システムクロック信号によって同期を
取られた図17の(f)に示した1回リノーマライズ信
号が“後1回の正規化処理で正規化処理が終了するこ
と”を意味し、同一コンテキスト信号が“同一コンテキ
スト”でないことを意味している時にシフトアップを意
味し、それ以外の時はシフトアップを意味しない信号と
なる。
【0283】例えば、図17の(i)に示すように、図
17の(f)に示す1回リノーマライズ信号が“後1回
の正規化処理で正規化処理が終了すること”を意味する
“1”で、かつ図17の(d)に示す同一コンテキスト
信号が“同一コンテキスト”を意味しない“0”である
とシフトアップを意味する“1”になり、それ以外はシ
フトアップを意味しない“0”になるものである。
【0284】上記制御手段113からの書換クロック信
号は、上記コンテキストテーブル記憶手段104に記憶
された記憶用データを書き換えるタイミングを示す信号
であり、システムクロック信号と画素処理クロック信号
とリノーマライズ信号とによって上記制御手段113に
よって生成されるものであり、システムクロック信号に
同期した信号である。具体的には、画素処理クロック信
号が現れた後のシステムクロック信号の次のサイクルで
リノーマライズ信号が“正規化処理を行わせること”を
意味するとシステムクロック信号となり、それ以外の時
は一方のレベルを維持し続けるものである。
【0285】例えば、図17の(g)に示すように、画
素処理クロック信号が立ち上がったことを検出し、検出
後のシステムクロック信号の立ち上がり時に図17の
(e)に示すリノーマライズ信号が“正規化処理を行わ
せること”を意味する“1”であると、システムクロッ
ク信号と同じクロックとなり、それ以外はシステムクロ
ック信号にかかわらず例えば“H”レベルとなるもので
ある。
【0286】上記制御手段113からのリノーマライズ
クロック信号は、上記Aレジスタ108のレジスタ部1
81及び上記Cレジスタ110の記憶内容をシフトアッ
プさせるための信号であり、上記Aレジスタ108から
のリノーマライズ信号及び1回リノーマライズ信号とシ
ステムクロック信号と同一コンテキスト信号とによって
上記制御手段113によって生成されたものであり、シ
ステムクロック信号に同期した信号である。
【0287】具体的には、リノーマライズ信号が“正規
化処理を行わせること”を意味し、1回リノーマライズ
信号が“後1回の正規化処理で正規化処理が終了するこ
と”を意味していない時、及びリノーマライズ用信号が
“正規化処理を行わせること”を意味し、1回リノーマ
ライズ信号が“後1回の正規化処理で正規化処理が終了
すること”を意味し、同一コンテキスト信号が“同一コ
ンテキスト”であることを意味している時にシステムク
ロック信号と同じクロック信号となり(セットされ)、
それ以外の時はクロック停止(一方のレベルを維持)さ
れる(リセットされる)ものであり、例えば図17の
(h)に示すようになる。
【0288】そして、このリノーマライズクロック信号
は、上記画素処理クロック信号がシステムクロック信号
に同期したクロックを出力するときは、一方のレベルを
維持し、上記画素処理クロック信号が一方のレベルを維
持しているときは、システムクロック信号に同期したク
ロックを出力している関係になっているものである。
【0289】上記制御手段113からの符号入力クロッ
ク信号は、入力手段112に送信されてくる符号化デー
タを入力手段112に取り込むためのタイミングを示す
信号であり、上記Aレジスタ8からのリノーマライズ信
号とシステムクロック信号とによって上記制御手段13
によって生成されたものである。具体時には、リノーマ
ライズ信号が“正規化処理を行わせること”を意味する
時にシステムクロック信号と同じクロック信号となり、
それ以外の時一方のレベルを維持するCTカウントクロ
ック信号(図17の(j)参照)に基づき、このCTカ
ウントクロック信号のクロック数を所定数カウントした
時にパルスとなるものである。
【0290】例えば、図17の(k)に示すように、リ
ノーマライズ信号が“正規化処理を行わせること”を意
味する“1”であるとシステムクロック信号となるカウ
ントクロック信号(例えば、図17の(j)参照)をま
ず生成し、このカウントクロック信号のクロック数が例
えば8になるとシステムクロック信号の次のサイクルに
て例えば“L”レベルとなる信号となるものである。
【0291】上記制御手段113からの符号シフトクロ
ック信号は、入力手段112にラッチされている符号化
データを1ビットシフトアップするためのタイミングを
示す信号であり、上記Aレジスタ108からのリノーマ
ライズ信号とシステムクロック信号とによって上記制御
手段13によって生成されたものである。具体的には、
上記したCTカウントクロック信号(図17の(j)参
照)と符号入力クロック信号(図17の(k)参照)に
基づき、符号入力クロック信号がクロックを出力しない
時、この例においては“H”レベルの時にCTカウント
クロック信号と同じクロック信号となり、例えば、図1
7の(m)に示す信号となるものである。
【0292】図13において、114は上記コンテキス
トテーブル記憶手段104からの記憶用データ(予測シ
ンボルMPS及びLSZデータ)を上記制御手段113
からの画素処理クロック信号のクロックに同期して一時
記憶するとともに、一時記憶された記憶用データを上記
画像処理クロック信号の次のクロックに同期して出力す
るラッチ回路(LATCH)からなる記憶用データ記憶
手段で、上記コンテキストテーブル記憶手段104への
書換データを書き込むタイミングを合わせるために設け
られており、上記実施の形態1にて示した記憶用データ
記憶手段14と同様のものである。
【0293】115はこの記憶用データ記憶手段からの
記憶用データのLSZデータと上記算術演算手段107
からの予測変換信号LPSとを受けて、上記コンテキス
トテーブル記憶手段104への書換データにおける不一
致確率を示すLSZUPデータと、上記コンテキストテ
ーブル記憶手段104からの記憶用データの予測シンボ
ルMPSを反転するか否かを指示するSWITCHデー
タを出力するLSZ更新論理回路(LSZ更新手段)
で、入力(LSZデータと予測変換信号LPS)と出力
(LSZUPデータとSWITCH信号)との関係が図
9の真理値表に示すようになるように、例えば、Pチャ
ネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジス
タとによって構成される論理回路(ゲート回路)によっ
て構成されるものであり、上記実施の形態1にて示した
LSZ更新論理回路15と同様のものである。
【0294】116はこのLSZ更新論理回路115か
らのSWITCHデータと上記記憶用データ記憶手段1
4からの記憶用データにおける予測シンボルMPSとを
受け、受けたSWITCHデータが“0”であると受け
た予測シンボルMPSの値を、受けたSWITCHデー
タが“1”であると受けた予測シンボルMPSの値を反
転した値を上記コンテキストテーブル記憶手段4への書
換データにおける予測シンボルMPSUPとして出力す
るMPS更新論理回路(MPS更新手段)で、例えば、
イクスクルーシブオア(OR)回路によって構成される
ものであり、上記実施の形態1に示したMPS更新論理
回路16と同様のものである。
【0295】なお、これら記憶用データ記憶手段11
4、LSZ更新論理回路115及びMPS更新論理回路
116によって、上記コンテキストテーブル記憶手段1
04から読み出された記憶用データと、上記算術演算手
段107からの予測変換信号LPSとに基づいて1ビッ
トの予測シンボルMPS(MPSUP)と確率推定デー
タの一部である不一致確率を示す例えば15ビットのL
SZ(LSZUP)データとからなる16ビットの書き
換えデータを、上記コンテキストテーブル記憶手段4に
出力する書換データ生成手段を構成しているものであ
る。
【0296】また、上記算術演算手段7、上記Aレジス
タ8、上記Aセレクタ9、上記Cレジスタ10、上記C
セレクタ11、記憶用データ記憶手段14とLSZ更新
論理回路15とMPS更新論理回路16とによって構成
される書き換えデータ生成手段でカーネル部を構成して
いるものである。
【0297】次に、このように構成されたディジタル情
報復号化装置の動作について説明する。このように構成
されたディジタル情報復号化装置においても、上記実施
の形態1で説明してディジタル情報符号化装置と同様
に、送信されてくる符号化データによって動作モードが
図10に示すようにI〜Vの5つのモードに分けられ、
以下、各モード毎に図17に示した波形図を用いて説明
する。
【0298】[モードI]図17において、(a)に示
したシステムクロック信号における期間T1及びT2それ
ぞれがモードIにおける主要な各信号の波形の一例を示
しているものである。期間T1は被復号化画素に対する
コンテキストと被復号化画素の1つ後の画素のコンテキ
ストとが同一でない場合を、期間T2は被復号化画素に
対するコンテキストと被復号化画素の1つ後の画素のコ
ンテキストとが同一である場合をそれぞれ示している。
【0299】まず、期間T1のモードIについて、1番
目の被復号化画素に対して復号化処理がなされたものと
して説明する。まず、期間T1において、システムクロ
ック信号の立ち上がりにより画素処理クロック信号が立
ち上がる。この画素処理クロック信号の立ち上がりを受
けたコンテキスト生成手段102は、記憶手段101か
ら1番目の被復号化画素に対するコンテキストを読み込
み、読み込んだコンテキストをコンテキストテーブル記
憶手段104のリード用アドレス入力ノードARに出力
する。なお、図17の(c)に1番目の被復号化画素に
対してコンテキストがコンテキスト生成手段2によって
生成されていることを、符号1にて示している。
【0300】コンテキストテーブル記憶手段104にお
いては、リード用アドレス入力ノードARに入力された
コンテキストに基づいて、16ビットの記憶用データ
(予測シンボルMPSとLSZデータ)が読み出され、
データ出力ノードDOから算術演算手段107に出力す
る。
【0301】算術演算手段107(図14参照)では、
演算手段172にて上記(5)式に基づき、コンテキス
トテーブル記憶手段104からの1番目の被復号化画素
に対する記憶用データのLSZデータと1番目の被復号
化画素の前の被復号化画素のAデータと1番目の被復号
化画素の前の被復号化画素のCデータとによって予測変
換信号LPSを生成し、出力する。なお、初期状態にお
いて、Aデータは最上位が“1”で残りが“0”にされ
ており、Cデータは送信されてきた16ビットの符号化
データにされている。
【0302】また、画像データ発生手段171にて、演
算手段172からの予測変換信号LPSがコンテキスト
テーブル記憶手段104からの1番目の被復号化画素に
対すいる記憶用データの予測シンボルMPSと一致して
いると、例えば“1”を示す画像データを、予測変換信
号LPSが予測シンボルMPSと一致していないと、例
えば“0”を示す画像データを生成する。この画像デー
タが1番目の被復号化画素に対する画像データとして記
憶手段101に記憶される。
【0303】一方、演算手段173は、予測変換信号L
PSが(5)式を満足していることを示すと、上記
(6)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段10
4からの1番目の被復号化画素に対する記憶用データの
LSZデータと、1番目の被復号化画素の前の被復号化
画素のAデータによりAデータを求め、Aレジスタ10
8に出力するとともに、上記(7)式に基づき、1番目
の被復号化画素の前の被復号化画素のCデータをCレジ
スタ110に出力する。
【0304】また、演算手段173は、予測変換信号L
PSが(5)式を満足していないことを示すと、上記
(8)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段10
4からの1番目の被復号化画素に対する記憶用データの
LSZデータをAデータとしてAレジスタ108に出力
するとともに、上記(9)式に基づき、コンテキストテ
ーブル記憶手段104からの1番目の被復号化画素に対
する記憶用データのLSZデータと1番目の被復号化画
素の前の被復号化画素のAデータ及びCデータによりC
データを求め、Cレジスタ110に出力する。
【0305】このようにして演算手段172にて演算さ
れたAデータ及びCデータはそれぞれAレジスタ108
のレジスタ部181及びCレジスタ110(図15及び
図16参照)に制御手段113からの画素処理クロック
信号の立ち上がり(期間T2)にて取り込まれ、記憶
(記憶内容の書き換え)されることになる。Aレジスタ
108のレジスタ部181に記憶されたAデータは、モ
ードIがリノーマライズ処理を必要としないモードとし
ているため、10進数の0.5以上の値になっており、
その最上位ビットの値は“1”であり、Aレジスタ10
8のリノーマライズ発生手段182からは“正規化処理
を行わないこと”を意味する“0”からなるリノーマラ
イズ信号を出力する。また、Aレジスタ108の1回リ
ノーマライズ発生手段183からは“0”からなる1回
リノーマライズ信号を出力する。
【0306】そして、期間T2において、コンテキスト
生成手段102からの2番目の被複号化画素のコンテキ
スト及びコンテキスト記憶手段103からの1番目の被
復号化画素のコンテキストを受けたコンテキスト比較手
段106は、図17の(d)に示すように“同一でな
い”場合を意味する“L”レベルの同一コンテキスト信
号を出力する。よって、この期間T2においてモードの
認識がなされるものであり、ここでは、リノマーライズ
が無しで、コンテキストが同一でない期間T1のモード
Iと認識され、期間T1においてこの期間T1のモードI
が終了していることを意味しているものである。
【0307】なお、この期間T2のモードにおいては、
期間T1のモードIがリノマーライズが不要であること
を認識したことにより、次のモードである期間T2のモ
ードIにおける、コンテキストの生成から算術演算まで
が行われることになるものである。従って、Aレジスタ
108のリノーマライズ発生手段182からのリノーマ
ライズ信号を受ける制御手段113では、受けたリノー
マライズ信号が“L”レベルであることにより、期間T
2において、図17の(g)及び(h)に示すように
“H”レベルである書換クロック信号及びリノーマライ
ズクロック信号を出力する。
【0308】“H”レベルの書換クロック信号を受ける
コンテキストテーブル記憶手段104はその記憶内容を
書き換えることはなく、“H”レベルのリノーマライズ
クロック信号を受けるAレジスタ108のレジスト部1
81及びCレジスタ110はその記憶内容をシフトアッ
プすることなく、取り込んだ内容をラッチし続ける。な
お、図17の(l)に1番目の被復号化画素に対してA
レジスタ108及びCレジスタ110にラッチされるこ
とを、符号1にて示している。また、制御手段113は
リノーマライズクロック信号を“H”レベルとしている
ため、CTカウントクロック信号も“H”レベルを維持
させる。また、制御手段113からの符号入力クロック
信号及び符号シフトクロックが“H”レベルのままであ
るので、入力手段12は符号化データを取り込むことも
なく、ラッチしている符号化データを1ビットシフトア
ップすることもない。
【0309】したがって、この期間T1のモードIにお
いては、1番目の被復号化画素に対するコンテキストの
生成から算術演算まで、システムクロックの1クロック
(サイクル)で行われ、算術演算手段107によるAデ
ータ及びCデータそれぞれがAレジスタ108及びCレ
ジスタ110に記憶され、コンテキストテーブル記憶手
段104の記憶用データが書き換えられないものであ
る。その結果、期間T1のモードIにおける実質的な動
作時間はシステムクロックの1クロック分ですむもので
ある。しかも、この1クロック分に要する時間は、実質
的にコンテキストテーブル記憶手段104のアクセス時
間と、算術演算手段107のアクセス時間の和になり、
システムクロックの周期を短くでき、高速化が図れるも
のである。
【0310】次に、期間T2のモードIの動作につい
て、2番目の被復号化画素に対して符号化処理がなされ
たものとして説明する。この期間T2のモードIは、上
記した期間T1のモードIと、被復号化画素のコンテキ
ストと後の被復号化画素のコンテキストが同一でないか
同一であるかの相違だけであるので、上記した期間T1
のモードIと同様に動作する。したがって、2番目の被
復号化画素に対するコンテキスト生成手段102による
コンテキストの生成から算術演算手段107による算術
演算まで、システムクロックの1クロック(サイクル)
で行われる。そして、算術演算手段107によるAデー
タ及びCデータそれぞれがAレジスタ108及びCレジ
スタ110に記憶され、コンテキストテーブル記憶手段
104の記憶用データが書き換えられない。また、入力
手段112は符号化データを取り込むこともなく、1ビ
ットシフトアップすることもない。
【0311】その結果、期間T2のモードIにおける実
質的な動作時間もシステムクロックの1クロック分です
むものである。しかも、この1クロック分に要する時間
は、実質的にコンテキストテーブル記憶手段104のア
クセス時間と、算術演算手段107のアクセス時間の和
になり、システムクロックの周期を短くでき、高速化が
図れるものである。
【0312】この時の算術演算手段7による演算結果で
ある画像データは、上記(5)式に基づき、コンテキス
トテーブル記憶手段104からの2番目の被復号化画素
に対する記憶用データのLSZデータと1番目の被復号
化画素のAデータと1番目の被復号化画素のCデータと
によって生成される予測変換信号LPSがコンテキスト
テーブル記憶手段104からの2番目の被復号化画素に
対する記憶用データの予測シンボルMPSと一致してい
ると、例えば“1”を示し、予測変換信号LPSが予測
シンボルMPSと一致していないと、例えば“0”を示
す。この演算結果である画像データを2番目の被復号化
画素に対する画像データとして記憶手段101に記憶さ
せる。
【0313】なお、この期間T2のモードIの認識も、
期間T1のモードIの認識と同様に、コンテキストの生
成の次のクロックである期間T3によって行われるもの
である。このモードの認識によりリノマーライズが無し
で、コンテキストが同一であると認識したことにより、
期間T3においては次のモードであるモードIIにおけ
る、コンテキストの生成から算術演算までが行われるこ
とになるものである。
【0314】[モードII]図17において、(a)に示
したシステムクロック信号における期間T3がモードII
における主要な各信号の波形の一例を示しているもので
ある。モードIIについて、3番目の被復号化画素に対し
て復号化処理がなされたものとして説明する。まず、期
間T3において、システムクロック信号の立ち上がりに
より画素処理クロック信号が立ち上がる。この画素処理
クロック信号の立ち上がりを受けたコンテキスト生成手
段102は、記憶手段101から3番目の被復号化画素
に対するコンテキストを読み込み、読み込んだコンテキ
ストをコンテキスト記憶手段104のリード用アドレス
入力ノードARに出力する。なお、図17の(c)に3
番目の被復号化画素に対してコンテキストがコンテキス
ト生成手段102によって生成されていることを、符号
3にて示している。
【0315】コンテキスト記憶手段104においては、
リード用アドレス入力ノードARに入力されたコンテキ
ストに基づいて16ビットの記憶用データ(予測シンボ
ルMPS及びLSZデータ)が読み出され、データ出力
ノードDOから算術演算手段107に出力する。算術演
算手段107(図14参照)では、演算手段172にて
上記(5)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段
104からの3番目の被復号化画素に対する記憶用デー
タのLSZデータと2番目の被復号化画素のAデータと
2番目の被復号化画素のCデータとによって予測変換信
号LPSを生成し、出力する。
【0316】画像データ発生手段171は、演算手段1
72からの予測変換信号LPSが3番目の被復号化画素
に対する記憶用データの予測シンボルMPSと一致して
いると、例えば“1”を示す画像データを、予測変換信
号LPSが予測シンボルMPSと一致していないと例え
ば“0”を示す画像データを3番目の被復号化画素に対
する画像データとして記憶手段101に出力する。記憶
手段101はこの画像データを記憶する。
【0317】一方、演算手段172は、予測変換信号L
PSが(5)式を満足していることを示すと、上記
(6)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段10
4からの3番目の被復号化画素に対する記憶用データの
LSZデータと、2番目の被復号化画素のAデータによ
りAデータを求め、Aレジスタ108に出力するととも
に、上記(7)式に基づき、2番目の被復号化画素のC
データをCレジスタ110に出力する。
【0318】また、演算手段172は、予測変換信号L
PSが(5)式を満足していないことを示すと、上記
(8)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段10
4からの3番目の被復号化画素に対する記憶用データの
LSZデータをAデータとしてAレジスタ108に出力
するとともに、上記(9)式に基づき、コンテキストテ
ーブル記憶手段104からの3番目の被復号化画素に対
する記憶用データのLSZデータと2番目の被符号化画
素のAデータ及びCデータによりCデータを求め、Cレ
ジスタ110に出力する。
【0319】このようにして演算手段173にて演算さ
れたAデータ及びCデータはそれぞれAレジスタ108
のレジスタ部181及びCレジスタ110(図15及び
図16参照)に制御手段113からの画素処理クロック
信号の立ち上がり(期間T4)にて取り込まれ、記憶
(記憶内容の書き換え)されることになる。
【0320】期間T3では、期間T2のモードIがリノー
マライズ処理が不要であることにより、図17の(e)
に示すようにリノーマライズ信号が“L”レベルであ
り、制御手段113から出力される書換クロック信号及
びリノーマライズクロック信号は図17の(g)及び
(h)に示すように“H”レベルである。“H”レベル
の書換クロック信号を受けるコンテキストテーブル記憶
手段104はその記憶内容を書き換えることはなく、
“H”レベルのリノーマライズクロック信号を受けるA
レジスタ108のレジスト部181及びCレジスタ11
1はその記憶内容をシフトアップすることなく、取り込
んだ内容をラッチし続ける。
【0321】また、期間T3では、制御手段113はリ
ノーマライズクロック信号を“H”レベルとしているた
め、CTカウントクロック信号も“H”レベルを維持さ
せる。また、制御手段113からの符号入力クロック信
号及び符号シフトクロック信号が“H”レベルのままで
あるので、入力手段112は符号化データを取り込むこ
ともなく、1ビットシフトアップすることもない。
【0322】一方、期間T4にてAレジスタ108のレ
ジスタ部181に取り込まれる算術演算手段107によ
る演算結果であるAデータは、モードIIが1回のリノー
マライズ処理を必要とするモードとしているため、10
進数の0.5未満0.25以上の値になっており、その
最上位ビットの値は“0”であり、次のビットの値は
“1”である。従って、Aレジスタ108のリノーマラ
イズ発生手段182からは“正規化処理を行うこと”を
意味する“1”からなるリノーマライズ信号を出力し、
制御手段113に図17の(e)に示すように期間T4
にて“H”レベルのリノーマライズ信号が得られる。
【0323】また、Aレジスタ108の1回リノーマラ
イズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了すること”を意味する“1”からなる1回
リノーマライズ信号を出力し、制御手段113に図17
の(f)に示すように期間T4にて“H”レベルの1回
リノーマライズ信号が得られる。さらに、期間T4にお
いて、コンテキスト生成手段2からの4番目の被複号化
画素のコンテキスト及びコンテキスト記憶手段103か
らの3番目の被復号化画素のコンテキストを受けたコン
テキスト比較手段106は、図17の(d)に示すよう
に“同一でない”場合を意味する“L”レベルの同一コ
ンテキスト信号を出力する。
【0324】従って、この期間T4において、コンテキ
ストが同一でなく、1回のリノーマライズ処理を行う必
要があるモードIIを認識する。この認識により、図17
に示す期間T4にてリノーマライズ処理、つまり、コン
テキストテーブル記憶手段104の記憶用データの書換
処理とAレジスタ108及びCレジスタ110にラッチ
されたAデータ及びCデータの1ビットシフトアップ処
理を行うことになる。
【0325】しかし、この実施の形態2に示すものにあ
っては、コンテキストテーブル記憶手段104をシステ
ムクロックの1クロック内で記憶内容の読み出しと記憶
内容の書き込み(書き換え)とを行える2ポートRAM
にて構成しており、しかも、Aセレクタ109及びCセ
レクタ111がシフトアップ選択信号の“H”レベルを
受けることにより、Aレジスタ108及びCレジスタ1
10にラッチされたAデータ及びCデータの1ビットシ
フトアップしたデータを選択出力するようにしているた
め、このリノーマライズ処理を次の被復号化画素の復号
化処理を行うシステムクロックの最初のクロック、具体
的には図17に示すモードIIIにおける期間T4にて行え
るものである。このリノーマライズ処理については次に
説明するモードIIIの動作説明にて詳しく説明する。
【0326】したがって、このモードIIにおいては、3
番目の被復号化画素に対するコンテキストの生成から算
術演算まで、システムクロックの1クロック(サイク
ル)で行われ、算術演算手段107によるAデータ及び
CデータそれぞれがAレジスタ108及びCレジスタ1
10に記憶され、リノーマライズ処理が次の被復号化画
素の復号化処理を行うシステムクロックの最初のクロッ
クで行われるものである。その結果、モードIIにおける
動作時間は実質的にシステムクロックの1クロック分で
すむものである。しかも、この1クロック分に要する時
間は、実質的にコンテキストテーブル記憶手段104の
アクセス時間と、算術演算手段107のアクセス時間の
和になり、システムクロックの周期を短くでき、高速化
が図れるものである。
【0327】[モードIII]図17において、(a)に
示したシステムクロック信号における期間T4〜T6がモ
ードIII(リノーマライズ処理を3回必要とするモー
ド)における主要な各信号の波形の一例を示しているも
のである。モードIIIについて、4番目の被復号化画素
に対して復号化処理がなされたものとして説明する。
【0328】まず、期間T4におけるシステムクロック
信号の立ち上がりにより画素処理クロック信号が立ち上
がる。この画素処理クロック信号の立ち上がりを受けた
コンテキスト生成手段102は、記憶手段101から4
番目の被復号化画素に対するコンテキストを読み込み、
読み込んだコンテキストをコンテキスト記憶手段104
のリード用アドレス入力ノードARに出力する。なお、
図17の(c)に4番目の被復号化画素に対してコンテ
キストがコンテキスト生成手段102によって生成され
ていることを、符号4にて示している。
【0329】コンテキスト記憶手段104においては、
リード用アドレス入力ノードARに入力されたコンテキ
ストに基づいて16ビットの記憶用データ(予測シンボ
ルMPS及びLSZデータ)が読み出され、データ出力
ノードDOから算術演算手段107に出力する。
【0330】一方、上記したモードIIは1回のリノーマ
ライズ処理を行うモードであったため、モードIIIの最
初のシステムクロックのクロック期間である期間T4に
おいて、Aレジスタ108のリノーマライズ発生手段1
82からの“正規化処理を行うこと”を意味する“1”
を、Aレジスタ108の1回リノーマライズ発生手段1
83からの“後1回の正規化処理で正規化処理が終了す
ること”を意味する“1”を受けている制御手段113
は、図17の(e)及び(f)に示すように期間T4に
おいて“H”レベルであるリノーマライズ信号及び1回
リノーマライズ信号を得、しかも、図17の(i)に示
すようにシステムクロックの立ち上がりを受けて立ち上
がるシフトアップ選択信号を生成することになる。
【0331】シフトアップ選択信号が立ち上がることに
より、この“後1回の正規化処理で正規化処理が終了す
ること”を意味するシフトアップ選択信号を受けるAセ
レクタ109は、Aレジスタ108からのAデータを1
ビットシフトアップしたデータを選択して算術演算手段
107に出力する。同様に、シフトアップ選択信号を受
けるCセレクタ111は、Cレジスタ110からのCデ
ータを1ビットシフトアップしたデータを選択して算術
演算手段107に出力する。この時の1ビットシフトア
ップしたCデータの最下位ビットは、入力手段112か
ら出力される、入力手段112にラッチされている最上
位ビットの符号化データになるものである。以下、1ビ
ットシフトアップしたCデータとは、このようなものを
指しているものである。
【0332】この期間T4において、モードIIにおけ
る、Aレジスタ108及びCレジスタ110にラッチさ
れたAデータ及びCデータの1ビットシフトアップ処理
を行うことになる。なお、この期間T4において、Aレ
ジスタ108及びCレジスタ110にラッチされている
Aデータ及びCデータは、モードIIにおける算術演算手
段107による算術演算結果(期間T3)である。つま
り、期間T4において、リノーマライズ信号が“H”レ
ベルになるものの1回リノーマライズ信号も“H”レベ
ルになるため、リノーマライズクロック信号が“H”レ
ベルであり、Aレジスタ108及びCレジスタ110の
記憶内容はシフトアップされず、取り込んだ内容をラッ
チし続けている。この状態を図17の(l)に示し、図
17の(l)に3番目の被復号化画素に対してAレジス
タ108及びCレジスタ110にラッチされていること
を符号3にて示している。
【0333】そして、算術演算手段107(図14参
照)では、演算手段172にて上記(5)式に基づき、
コンテキストテーブル記憶手段104からの4番目の被
復号化画素に対する記憶用データのLSZデータと3番
目の被復号化画素のAデータ、つまり、1ビットシフト
アップされたAデータと3番目の被復号化画素のCデー
タ、つまり、1ビットシフトアップされたCデータとに
よって予測変換信号LPSを生成し、出力する。
【0334】また、画像データ発生手段171にて、こ
の予測変換信号LPSがコンテキストテーブル記憶手段
104からの4番目の被復号化画素に対する記憶用デー
タの予測シンボルMPSと一致していると、例えば
“1”を示す画像データを、予測変換信号LPSが予測
シンボルMPSと一致していないと、例えば“0”を示
す画像データを4番目の被復号化画素に対する画像デー
タとして生成する。この画像データが記憶手段101に
記憶される。
【0335】一方、演算手段172は、予測変換信号L
PSが(5)式を満足していることを示すと、上記
(6)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段10
4からの4番目の被復号化画素に対する記憶用データの
LSZデータと、3番目の被復号化画素のAデータ、つ
まり、1ビットシフトアップされたAデータによりAデ
ータを求め、Aレジスタ108に出力するとともに、上
記(7)式に基づき、3番目の被復号化画素のCデー
タ、つまり、1ビットシフトアップされたCデータをC
レジスタ110に出力する。
【0336】また、演算手段173は、予測変換信号L
PSが(5)式を満足していないことを示すと、上記
(8)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段10
4からの4番目の被復号化画素に対する記憶用データの
LSZデータをAデータとしてAレジスタ108に出力
するとともに、上記(9)式に基づき、コンテキストテ
ーブル記憶手段104からの4番目の被復号化画素に対
する記憶用データのLSZデータと3番目の被復号化画
素のAデータ及びCデータ、つまり、1ビットシフトア
ップされたAデータ及びCデータによりCデータを求
め、Cレジスタ110に出力する。
【0337】このようにして演算手段172にて演算さ
れたAデータ及びCデータはそれぞれAレジスタ108
のレジスタ部181及びCレジスタ110(図15及び
図16参照)に制御手段113からの画素処理クロック
信号の立ち上がり(期間T5)にて取り込まれ、記憶
(記憶内容の書き換え)されることになる。
【0338】一方、期間T4では、モードIIが1回のリ
ノーマライズ処理が必要であることにより、制御手段1
13は、Aレジスタ108のリノーマライズ発生手段1
82からの“正規化処理を行うこと”を意味する“1”
を受けている。そのため、制御手段113は画素処理ク
ロック信号の立ち上がりを受けて、図17の(g)に示
すように、システムクロック信号に同期した書換クロッ
ク信号を出力する。
【0339】この書換クロック信号の立ち下がりを受け
たコンテキストテーブル記憶手段104は、ライト用ア
ドレス入力ノードAWに受けたコンテキスト記憶手段1
03からのコンテキスト、つまり、モードIIにおける3
番目に対する被復号化画素のコンテキストに基づいたア
ドレスのコンテキストテーブル記憶部に、3番目の被複
号化画素に対する書換データ(予測シンボルMPSUP
及びLPZUPデータ)を書き込み、記憶することにな
る。
【0340】この予測シンボルMPSUP及びLPZU
Pデータからなる書換データは、記憶用データ記憶手段
114、LSZ更新論理回路115及びMPS更新論理
回路116にて構成される書換データ生成手段によって
生成される。すなわち、記憶用データ記憶手段114
は、期間T3の画素処理クロック信号のクロックの立ち
下がりにて3番目の被符号化画素に対する記憶用データ
を一時記憶し、期間T4の画素処理クロック信号のクロ
ックの立ち上がりにて一時記憶した記憶用データのLS
ZデータをLSZ更新論理回路115に、予測シンボル
MPSをMPS更新論理回路116にそれぞれ出力す
る。
【0341】LSZ更新論理回路115は、期間T4の
画素処理クロック信号のクロックの立ち上がり以降、期
間T3にて求められた算術演算手段7の予測変換信号発
生手段171からの予測変換信号LPSと記憶用データ
記憶手段114からの3番目の被符号化画素に対する記
憶用データのLSZデータとによって、図9に示した真
理値表に基づいた3番目の被符号化画素に対するLSZ
UPデータをコンテキストテーブル記憶手段104のデ
ータ入力ノードDIに出力するとともに、3番目の被符
号化画素に対するSWITCHデータをMPS更新論理
回路116に出力する。
【0342】MPS更新論理回路116は、期間T4の
画素処理クロック信号のクロックの立ち上がり以降、L
SZ更新論理回路115からの3番目の被符号化画素に
対するSWITCHデータと記憶用データ記憶手段11
4からの3番目の被符号化画素に対する記憶用データの
予測シンボルMPSとによって、3番目の被符号化画素
に対する予測シンボルMPSUPをコンテキストテーブ
ル記憶手段104のデータ入力ノードDIに出力する。
【0343】このようにして、LSZ更新論理回路11
5によって生成された書換データのLSZUPデータ及
びMPS更新論理回路116によって生成された書換デ
ータの予測シンボルMPSUPは、制御手段13からの
書換クロックの立ち下がりにてコンテキストテーブル記
憶手段4のデータ入力ノードDIからコンテキストテー
ブル記憶部に取り込まれ、3番目に対する被符号化画素
のコンテキストに基づいたアドレスのコンテキストテー
ブル記憶部に書き込まれることになる。
【0344】また、制御手段113は、図17の(j)
に示すように、クロックとなるCTカウントクロック信
号を得、図17の(m)に示すように、期間T4にてシ
ステムクロック信号と同期する符号シフトクロック信号
を生成することになる。この符号シフトクロック信号の
立ち下がりを受けた入力手段112は、ラッチしている
記憶内容を1ビットシフトアップして記憶し直す。ただ
し、図17の(k)に示すように、符号入力クロック信
号は、“H”レベルのままであるので、入力手段112
は符号化データを新たに取り込むことはない。
【0345】したがって、このモードIIIの期間T4にお
いては、4番目の被復号化画素に対するコンテキストの
生成から算術演算までと、3番目の被復号化画素に対す
るリノーマライズ処理、つまり、コンテキストテーブル
記憶手段104の記憶用データの書換処理とAレジスタ
108及びCレジスタ110にラッチされたAデータ及
びCデータの1ビットシフトアップ処理とが、システム
クロックの1クロック(サイクル)で行われる。
【0346】また、このモードIIIにおいては、3回の
リノーマライズ処理を必要とする例を示しているので、
期間T5にてAレジスタ108のレジスタ部181に取
り込まれた算術演算手段107の演算結果であるAデー
タは、10進数の0.125未満0.0625以上の値
になるため、その最上位ビットの値は“0”であり、次
のビットの値も“0”である。従って、Aレジスタ10
8のリノーマライズ発生手段182からは“正規化処理
を行うこと”を意味する“1”からなるリノーマライズ
信号を出力し、制御手段113に図17の(e)に示す
ように期間T5にて“H”レベルのリノーマライズ信号
が得られる。
【0347】また、Aレジスタ108の1回リノーマラ
イズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了しないこと”を意味する“0”からなる1
回リノーマライズ信号を出力し、制御手段113に図1
7の(f)に示すように期間T5にて“L”レベルの1
回リノーマライズ信号が得られる。さらに、期間T5に
おいて、コンテキスト生成手段102からの5番目の被
符号化画素のコンテキスト及びコンテキスト記憶手段1
03から4番目の被符号化画素のコンテキストを受けた
コンテキスト比較手段106は、図17の(d)に示す
ように“同一でない”場合を意味する“L”レベルの同
一コンテキスト信号を出力する。
【0348】従って、この期間T5において、コンテキ
ストが同一でなく、2回以上のリノーマライズ処理を行
う必要があるモードIIIを認識する。この認識により、
図17に示す期間T5にて、リノーマライズ処理、つま
り、コンテキストテーブル記憶手段104の記憶用デー
タの書換処理とAレジスタ108及びCレジスタ110
にラッチされたAデータ及びCデータの1ビットシフト
アップ処理を行うことになる。
【0349】この時、つまり、期間T5において、上記
したようにシステムクロックの立ち上がりによる画素処
理クロック信号の立ち上がりにて、4番目の被復号化画
素に対する算術演算の結果であるAデータ及びCデータ
がAレジスタ108及びCレジスタ110に取り込ま
れ、ラッチされる。それとともに、画素処理クロック信
号の立ち上がりを受けたコンテキスト生成手段102
は、記憶手段101から5番目の被復号化画素に対する
コンテキストを読み込み、読み込んだコンテキストをコ
ンテキスト記憶手段104のリード用アドレス入力ノー
ドAR及びコンテキスト記憶手段103に出力する。
【0350】しかし、Aレジスタ108のリノーマライ
ズ発生手段182から“正規化処理を行わせること”を
意味する“1”が出力されているとともに1回リノーマ
ライズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正
規化処理が終了しないこと”を意味する“0”が出力さ
れているため、画素処理クロック信号がこの期間T5中
“H”レベルを維持し続ける。その結果、Aレジスタ1
08及びCレジスタ110の記憶内容は更新されず、4
番目の被符号化画素に対する算術演算の結果であるAデ
ータ及びCデータがAレジスタ108及びCレジスタ1
10にラッチされ続ける。
【0351】一方、制御手段113は、Aレジスタ10
8のリノーマライズ発生手段182からの“正規化処理
を行うこと”を意味する“1”を受けることによってリ
ノーマライズクロック信号発生手段がセットされてシス
テムクロック信号に同期したリノーマライズクロック信
号を出力するとともに、システムクロック信号に同期し
た符号シフトクロック信号を出力する。この符号シフト
クロック信号の立ち下がりを受けた入力手段112は、
ラッチしている符号化データを1ビットシフトアップし
てラッチし直す。また、リノーマライズクロック信号の
立ち下がりを受けたAレジスタ108及びCレジスタ1
10はラッチしているAデータ及びCデータ、つまり、
期間T4にて算術演算手段107にて演算処理された4
番目の被復号化画素に対するAデータ及びCデータを1
ビットシフトアップしてラッチし直す。
【0352】また、制御手段113は、Aレジスタ10
8のリノーマライズ発生手段182からの“正規化処理
を行うこと”を意味する“1”を受けているため、画素
処理クロックの立ち上がりを受けて、図17の(g)に
示すように、システムクロックに同期した書換クロック
信号を出力する。この書換クロック信号の立ち下がりを
受けたコンテキストテーブル記憶手段104は、ライト
用アドレス入力ノードAWに受けたコンテキスト記憶手
段103からのコンテキスト、つまり、4番目に対する
被符号化画素のコンテキストに基づいたアドレスのコン
テキストテーブル記憶部に、上記した期間T4と同様に
記憶用データ記憶手段114、LSZ更新論理回路11
5及びMPS更新論理回路116にて構成される書換デ
ータ生成手段にて生成された予測シンボルMPSUP及
びLPZUPデータからなる書換データを書き込み、記
憶することになる。
【0353】この期間T5において、Aレジスタ108
のレジスタ部181に記憶されたAデータは、1ビット
シフトアップされたことにより、10進数の0.25未
満0.125以上の値になるものの、その最上位ビット
の値は“0”であり、次のビットの値も“0”である。
従って、Aレジスタ108のリノーマライズ発生手段1
82からは“正規化処理を行うこと”を意味する“1”
からなるリノーマライズ信号を出力し、制御手段113
に図17の(e)に示すように期間T6にて“H”レベ
ルのリノーマライズ信号が得られる。
【0354】また、Aレジスタ108の1回リノーマラ
イズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了しないこと”を意味する“0”からなる1
回リノーマライズ信号を出力し、制御手段113に図1
7の(f)に示すように期間T6にて“L”レベルの1
回リノーマライズ信号が得られる。このことは、次の期
間T6において、リノーマライズ処理における、Aレジ
スタ108及びCレジスタ110にラッチされたAデー
タ及びCデータの1ビットシフトアップ処理を行わせる
ことを意味している。
【0355】したがって、期間T6において、制御手段
113は、Aレジスタ108の1回リノーマライズ発生
手段183からの“後1回の正規化処理で正規化処理が
終了しないこと”を意味する“0”を受けていることに
より、制御手段113のリノーマライズクロック信号発
生手段がリセットされず、システムクロック信号に同期
したリノーマライズクロック信号を出力するとともに、
システムクロック信号に同期した符号シフトクロック信
号を出力する。
【0356】この符号シフトクロック信号の立ち下がり
を受けた入力手段112は、ラッチしている符号化デー
タを1ビットシフトアップしてラッチし直す。また、こ
のリノーマライズクロック信号の立ち下がりを受けたA
レジスタ108及びCレジスタ110はラッチしている
Aデータ及びCデータ、つまり、期間T5にて1ビット
シフトアップされたAデータ及びCデータを、さらに1
ビットシフトアップしてラッチし直す。
【0357】なお、制御手段113は、Aレジスタ10
8の1回リノーマライズ発生手段183からは“後1回
の正規化処理で正規化処理が終了しないこと”を意味す
る“0”が出力されているため、画素処理クロック信号
がこの期間T6中も“H”レベルを維持し続けるため、
図17の(g)に示すように、書換クロック信号は
“H”レベルである。その結果、コンテキストテーブル
記憶手段104の記憶内容は書き換えられることがな
い。
【0358】この期間T6において、Aレジスタ108
のレジスタ部181に記憶されたAデータは、1ビット
シフトアップされたことにより、10進数の0.5未満
0.25以上の値になるものの、その最上位ビットの値
は“0”であり、次のビットの値は“1”になる。従っ
て、Aレジスタ108のリノーマライズ発生手段182
からは“正規化処理を行うこと”を意味する“1”から
なるリノーマライズ信号を出力し、制御手段113に図
17の(e)に示すように期間T7にて“H”レベルの
リノーマライズ信号が得られる。また、Aレジスタ10
8の1回リノーマライズ発生手段183からは“後1回
の正規化処理で正規化処理が終了すること”を意味する
“1”からなる1回リノーマライズ信号を出力し、制御
手段113に図17の(f)に示すように期間T7にて
“H”レベルの1回リノーマライズ信号が得られる。
【0359】このことは、次の期間T7において、リノ
ーマライズ処理における、Aレジスタ108及びCレジ
スタ110にラッチされたAデータ及びCデータの1ビ
ットシフトアップ処理を行わせることを意味し、かつ、
後1回の正規化処理でこのモードIIIが終了することを
意味している。つまり、Aレジスタ108の1回リノー
マライズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で
正規化処理が終了すること”を意味する“1”が出力さ
れることから、上記モードIIで説明したと同様に、この
リノーマライズ処理を次の被復号化画素の復号化処理を
行うシステムクロックの最初のクロック、具体的には図
17に示すモードIVにおける期間T7にて行えることを
意味しているものである。このリノーマライズ処理につ
いては次に説明するモードIVの動作説明にて詳しく説明
する。
【0360】したがって、このモードIIIにおいては、
リノーマライズの処理回数が3回必要なものにおいて、
被復号化画素に対するコンテキストの生成から算術演算
まで、システムクロックの1クロック(サイクル)で行
われ、算術演算手段107によるAデータ及びCデータ
それぞれがAレジスタ108及びCレジスタ110に記
憶され、2回のリノーマライズ処理がシステムクロック
の2クロックで行われ、最後のリノーマライズ処理が次
の被復号化画素の復号化処理を行うシステムクロックの
最初のクロックで行われるものである。従って、モード
IIIにおける動作時間は実質的にシステムクロックの3
クロック分ですむものである。
【0361】なお、制御手段113は期間T4〜T6にお
いてリノーマライズクロック信号を“H”レベルとして
いるため、CTカウントクロック信号を図17の(j)
に示すようにシステムクロック信号と同じクロック信号
とするものの、3クロックであるため、制御手段113
からの符号入力クロック信号が“H”レベルのままであ
り、入力手段112は符号化データを取り込むことがな
い。
【0362】[モードIV]図17において、(a)に示
したシステムクロック信号における期間T7〜T8がモー
ドIVにおける主要な各信号の波形の一例を示しているも
のである。モードIVについて、5番目の被復号化画素に
対して復号化処理がなされたものとして説明する。期間
T7において、既に(期間T5において)コンテキスト生
成手段102は、記憶手段101から5番目の被複号化
画素に対するコンテキストを読み込み、読み込んだコン
テキストをコンテキスト記憶手段104のリード用アド
レス入力ノードARに出力している。なお、図17の
(c)に5番目の被復号化画素に対してコンテキストが
コンテキスト生成手段102によって生成されているこ
とを、符号5にて示している。
【0363】コンテキスト記憶手段104においては、
リード用アドレス入力ノードARに入力されたコンテキ
ストに基づいて16ビットの記憶用データ(予測シンボ
ルMPS及びLSZデータ)が読み出され、データ出力
ノードDOから算術演算手段107に出力する。
【0364】一方、上記したモードIIIの期間T6におい
て後1回のリノーマライズ処理を行う必要があることを
示していたため、このモードIVの最初のシステムクロッ
クのクロック期間であるT7において、制御手段113
は、Aレジスタ108のリノーマライズ発生手段182
からの“正規化処理を行うこと”を意味する“1”を、
Aレジスタ108の1回リノーマライズ発生手段183
からの“後1回の正規化処理で正規化処理が終了するこ
と”を意味する“1”を受けている。従って、制御手段
113は、図17の(e)及び(f)に示すように期間
T7において“H”レベルのリノーマライズ信号及び1
回リノーマライズ信号を得、しかも、図17の(i)に
示すようにシステムクロックの立ち上がりを受けて立ち
上がるシフトアップ選択信号を生成することになる。
【0365】シフトアップ選択信号が立ち上がることに
より、この“後1回の正規化処理で正規化処理が終了す
ること”を意味するシフトアップ選択信号を受けるAセ
レクタ109は、Aレジスタ108からのAデータを1
ビットシフトアップしたデータを選択して算術演算手段
107に出力する。同様に、シフトアップ選択信号を受
けるCセレクタ111は、Cレジスタ110からのCデ
ータを1ビットシフトアップしたデータを選択して算術
演算手段107に出力する。
【0366】つまり、この期間T7において、モードIII
における、Aレジスタ108及びCレジスタ110にラ
ッチされたAデータ及びCデータの1ビットシフトアッ
プ処理と同等の処理がなされることになる。結果とし
て、モードIIIにおいて、期間T5〜T7で3回のリノー
マライズ処理が行われることになり、Aセレクタ109
及びCセレクタ111から出力されるAデータ及びCデ
ータは、モードIIIの期間T4において4番目の被符号化
画素に対する算術演算されたAデータ及びCデータを3
ビットシフトアップ、つまり8倍したAデータ及びCデ
ータになっているものである。
【0367】そして、算術演算手段107(図14参
照)では、演算手段172にて上記(5)式に基づき、
コンテキストテーブル記憶手段104からの5番目の被
復号化画素に対する記憶用データのLSZデータと4番
目の被復号化画素のAデータ、つまり、3ビットシフト
アップされたAデータと4番目の被復号化画素のCデー
タ、つまり、3ビットシフトアップされたCデータとに
よって予測変換信号LPSを生成し、出力する。
【0368】この予測変換信号LPSがコンテキストテ
ーブル記憶手段104からの5番目の被復号化画素に対
する記憶用データの予測シンボルMPSと一致している
と、画像データ発生手段171から例えば“1”を示す
画像データを、予測変換信号LPSが予測シンボルMP
Sと一致していないと例えば“0”を示す画像データを
5番目の被復号化画素に対する画像データとして記憶手
段101に出力する。記憶手段101はこの画像データ
を記憶する。
【0369】一方、予測変換信号LPSが(5)式を満
足していることを示すと、演算手段172は、上記
(6)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段10
5からの5番目の被復号化画素に対する記憶用データの
LSZデータと、4番目の被複号化画素のAデータ、つ
まり、4番目の被複号化画素に対する算術演算されたA
データが3ビットシフトアップされたAデータとにより
Aデータを求め、Aレジスタ108に出力する。それと
ともに、上記(7)式に基づき、4番目の被複号化画素
のCデータ、つまり、4番目の被複号化画素に対する算
術演算されたCデータが3ビットシフトアップされたC
データをCレジスタ110に出力する。
【0370】予測変換信号が(5)式を満足していない
ことを示すと、演算手段172は、上記(8)式に基づ
き、コンテキストテーブル記憶手段104からの5番目
の被復号化画素に対する記憶用データのLSZデータを
AデータとしてAレジスタ108に出力する。それとと
もに、上記(9)式に基づき、コンテキストテーブル記
憶手段104からの5番目の被復号化画素に対する記憶
用データのLSZデータと4番目の被複号化画素のAデ
ータ及びCデータ、つまり、4番目の被複号化画素に対
する算術演算されたAデータ及びCデータがそれぞれ3
ビットシフトアップされたAデータ及びCデータとによ
りCデータを求め、Cレジスタ110に出力する。
【0371】このようにして演算手段172にて演算さ
れたAデータ及びCデータはそれぞれAレジスタ108
のレジスタ部181及びCレジスタ110(図15及び
図16参照)に制御手段113からの画素処理クロック
信号の立ち上がり(期間T8)にて取り込まれ、記憶
(記憶内容の書き換え)されることになる。一方、制御
手段113は、Aレジスタ108のリノーマライズ発生
手段182からの“正規化処理を行うこと”を意味する
“1”を受けているものの、この期間T7において書換
クロック信号が“H”レベルを維持しているため、コン
テキストテーブル記憶手段104の記憶内容は書き換え
られることがない。
【0372】また、制御手段113は、図17の(j)
に示すように、システムクロック信号と同期したクロッ
クとなるCTカウントクロック信号を得、図17の
(m)に示すように、期間T7にてシステムクロック信
号と同期する符号システムクロック信号を生成すること
になる。この符号システムクロック信号の立ち下がりを
受けた入力手段112は、ラッチしている記憶内容を1
ビットシフトアップして記憶し直す。
【0373】したがって、このモードIVの期間T7にお
いては、5番目の被復号化画素に対するコンテキストに
基づく算術演算までと、4番目の被復号化画素に対する
最後のリノーマライズ処理、つまり、Aレジスタ108
及びCレジスタ110にラッチされたAデータ及びCデ
ータの1ビットシフトアップ処理とが、システムクロッ
クの1クロック(サイクル)で行われる。
【0374】また、このモードIVにおいては、1回のリ
ノーマライズ処理を必要とする例を示しているので、A
レジスタ108のレジスタ部181に記憶されたAデー
タは、10進数の0.5未満0.25以上の値になるた
め、その最上位ビットの値は“0”であり、次のビット
の値は“1”である。従って、Aレジスタ108のリノ
ーマライズ発生手段182からは“正規化処理を行うこ
と”を意味する“1”からなるリノーマライズ信号を出
力し、制御手段113に図17の(e)に示すように期
間T8にて“H”レベルのリノーマライズ信号が得られ
る。
【0375】また、Aレジスタ108の1回リノーマラ
イズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了すること”を意味する“1”からなる1回
リノーマライズ信号を出力し、制御手段113に図17
の(f)に示すように期間T8にて“H”レベルの1回
リノーマライズ信号が得られる。
【0376】さらに、期間T8において、コンテキスト
生成手段102からの6番目の被復号化画素のコンテキ
スト及びコンテキスト記憶手段103からの5番目の被
復号化画素のコンテキストを受けたコンテキスト比較手
段106は、図17の(d)に示すように“同一であ
る”場合を意味する“H”レベルの同一コンテキスト信
号を出力する。従って、この期間T8において、コンテ
キストが同一であり、1回のリノーマライズ処理を行う
必要があるモードIVを認識する。この認識により、図1
7に示す期間T8にて、リノーマライズ処理、つまり、
コンテキストテーブル記憶手段104の記憶用データの
書換処理とAレジスタ108及びCレジスタ110にラ
ッチされたAデータ及びCデータの1ビットシフトアッ
プ処理を行うことになる。
【0377】この時、つまり、期間T8において、上記
したようにシステムクロックの立ち上がりによる画素処
理クロック信号の立ち上がりにて、5番目の被符号化画
素に対する算術演算の結果であるAデータ及びCデータ
がAレジスタ108及びCレジスタ110に取り込ま
れ、ラッチされるとともに、画素処理クロック信号の立
ち上がりを受けたコンテキスト生成手段102は、記憶
手段101から6番目の被復号化画素に対するコンテキ
ストを読み込み、読み込んだコンテキストをコンテキス
ト記憶手段104のリード用アドレス入力ノードAR及
びコンテキスト記憶手段103に出力する。
【0378】しかし、Aレジスタ108のリノーマライ
ズ発生手段182から“正規化処理を行わせること”を
意味する“1”が出力されているとともに1回リノーマ
ライズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正
規化処理が終了すること”を意味する“1”が出力さ
れ、コンテキスト比較手段106からの同一コンテキス
ト信号が同一であることを意味しているため、画素処理
クロック信号がこの期間T8中“H”レベルを維持し続
ける。その結果、Aレジスタ108及びCレジスタ11
0の記憶内容は更新されず、5番目の被復号化画素に対
する算術演算の結果であるAデータ及びCデータがAレ
ジスタ108及びCレジスタ110にラッチされ続け
る。
【0379】一方、制御手段113は、Aレジスタ10
8のリノーマライズ発生手段182からの“正規化処理
を行うこと”を意味する“1”を受けることによってリ
ノーマライズクロック信号発生手段がセットされてシス
テムクロック信号に同期したリノーマライズクロック信
号を出力するとともに、システムクロック信号に同期し
た符号シフトクロック信号を出力する。この符号シフト
クロック信号の立ち下がりを受けた入力手段112は、
ラッチしている符号化データを1ビットシフトアップし
てラッチし直す。また、リノーマライズクロック信号の
立ち下がりを受けたAレジスタ108及びCレジスタ1
10はラッチしているAデータ及びCデータ、つまり、
期間T7にて算術演算手段107にて演算処理された5
番目の被復号化画素に対するAデータ及びCデータを1
ビットシフトアップしてラッチし直す。
【0380】また、制御手段113は、Aレジスタ10
8のリノーマライズ発生手段182からの“正規化処理
を行うこと”を意味する“1”を受けているため、画素
処理クロックの立ち上がりを受けて、図17の(g)に
示すように、システムクロックに同期した書換クロック
信号を出力する。この書換クロック信号の立ち下がりを
受けたコンテキストテーブル記憶手段104は、ライト
用アドレス入力ノードAWに受けたコンテキスト記憶手
段3からのコンテキスト、つまり、5番目に対する被復
号化画素のコンテキストに基づいたアドレスのコンテキ
ストテーブル記憶部に、上記した期間T4と同様に記憶
用データ記憶手段114、LSZ更新論理回路115及
びMPS更新論理回路116にて構成される書換データ
生成手段にて生成された予測シンボルMPSUP及びL
PZUPデータからなる書換データを書き込み、記憶す
ることになる。
【0381】この期間T8において、Aレジスタ108
のレジスタ部181に記憶されたAデータは、1ビット
シフトアップされたことにより、10進数の0.5以上
の値になり、その最上位ビットの値は“1”になる。従
って、Aレジスタ108のリノーマライズ発生手段18
2からは“正規化処理を行わないこと”を意味する
“0”からなるリノーマライズ信号を出力し、制御手段
13に図17の(e)に示すように期間T9にて“L”
レベルのリノーマライズ信号が得られる。また、Aレジ
スタ108の1回リノーマライズ発生手段183からは
“後1回の正規化処理で正規化処理が終了しないこと”
を意味する“0”からなる1回リノーマライズ信号を出
力し、制御手段113に図17の(f)に示すように期
間T9にて“L”レベルの1回リノーマライズ信号が得
られる。
【0382】したがって、このモードIVにおいては、既
にリノーマライズ処理が終了したことを意味し、リノー
マライズの処理回数が1回必要なものにおいて、5番目
の被複号化画素に対するコンテキストの生成から算術演
算まで、システムクロックの1クロック(サイクル)で
行われ、算術演算手段107によるAデータ及びCデー
タそれぞれがAレジスタ108及びCレジスタ110に
記憶され、1回のリノーマライズ処理がシステムクロッ
クの1クロックで行われるものである。従って、モード
IVにおける動作時間はシステムクロックの2クロック分
になる。
【0383】なお、制御手段113は、期間T7及び期
間T8において、図17の(e)に示すリノーマライズ
信号が“H”レベルであるため、CTカウントクロック
信号を図17の(j)に示すようにシステムクロック信
号と同じクロック信号とするものの、2クロックであ
り、前モードからの合計クロック数が5クロックである
ため、制御手段113からの符号入力クロック信号が
“H”レベルのままであり、入力手段112は符号化デ
ータを取り込むことがない。
【0384】[モードV]図17において、(a)に示
したシステムクロック信号における期間T9〜T13がモ
ードVにおける主要な各信号の波形の一例を示している
ものである。モードVについて、6番目の被復号化画素
に対して復号化処理がなされたものとして説明する。期
間T9において、既にコンテキスト生成手段102は、
記憶手段101から6番目の被復号化画素に対するコン
テキストを読み込み、読み込んだコンテキストをコンテ
キスト記憶手段104のリード用アドレス入力ノードA
Rに出力している。なお、図17の(c)に6番目の被
復号化画素に対してコンテキストがコンテキスト生成手
段2によって生成されていることを、符号6にて示して
いる。
【0385】コンテキスト記憶手段104においては、
リード用アドレス入力ノードARに入力されたコンテキ
ストに基づいて16ビットの記憶用データ(予測シンボ
ルMPS及びLSZデータ)が読み出され、データ出力
ノードDOから算術演算手段107に出力する。一方、
上記したモードIVは期間T8において処理が完了してい
るため、この期間T9においては、図17の(e)及び
(f)に示すように、制御手段113にてそれぞれ
“L”レベルのリノーマライズ信号及び1回リノーマラ
イズ信号が得られ、リノーマライズ処理が行われないも
のである。
【0386】また、期間T8において画素処理クロック
信号が“H”レベルを維持していたため、期間T9にお
いてシステムクロックが立ち上がっても画素処理クロッ
ク信号は“H”レベルのままであり、Aレジスタ108
及びCレジスタ110にラッチされているAデータ及び
Cデータは、期間T8にてラッチされた期間T7において
5番目の被復号化画素に対する算術演算されたAデータ
及びCデータを1ビットシフトアップされたAデータ及
びCデータになっている。
【0387】そして、算術演算手段107(図14参
照)では、演算手段172が上記(5)式に基づき、コ
ンテキストテーブル記憶手段104からの6番目の被復
号化画素に対する記憶用データのLSZデータと5番目
の被復号化画素のAデータと5番目の被復号化画素のC
データとによって予測変換信号LPSを生成し、出力す
る。画像データ発生手段171は、この予測変換信号L
PSが6番目の被復号化画素に対する記憶用データの予
測シンボルと一致していると、例えば“1”を示す画像
データを、予測変換信号LPSが予測シンボルと一致し
ていないと、例えば“0”を示す画像データを6番目の
被復号化画素に対する画像データとして記憶手段101
に出力する。記憶手段101はこの画像データを記憶す
る。
【0388】一方、演算手段172は、予測変換信号L
PSが上記(5)式を満足していることを示すと、上記
(6)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段10
4からの6番目の被復号化画素に対する記憶用データの
LSZデータと、5番目の被復号化画素のAデータ、つ
まり、1ビットシフトアップされたAデータによりAデ
ータを求め、Aレジスタ108に出力する。それととも
に、上記(7)式に基づき、5番目の被復号化画素のC
データ、つまり、1ビットシフトアップされたCデータ
をCレジスタ110に出力する。
【0389】演算手段172は、予測変換信号LPSが
上記(5)式を満足していないことを示すと、上記
(8)式に基づき、コンテキストテーブル記憶手段10
4からの6番目の被復号化画素に対する記憶用データの
LSZデータをAデータとしてAレジスタ108に出力
する。それとともに、上記(9)式に基づき、コンテキ
ストテーブル記憶手段104からの6番目の被復号化画
素に対する記憶用データのLSZデータと5番目の被符
号化画素のAデータ及びCデータ、つまり、1ビットシ
フトアップされたAデータ及びCデータとによりCデー
タを求め、Cレジスタ110に出力する。
【0390】このようにして演算手段172にて演算さ
れたAデータ及びCデータはそれぞれAレジスタ108
のレジスタ部181及びCレジスタ110(図15及び
図16参照)に制御手段113からの画素処理クロック
信号の立ち上がり(期間T10)にて取り込まれ、記憶
(記憶内容の書き換え)されることになる。一方、制御
手段113からの書換クロック信号は図17の(g)に
示すように、“H”レベルを維持するため、コンテキス
トテーブル記憶手段104の記憶内容は書き換えられる
ことがない。
【0391】また、このモードVにおいては、5回のリ
ノーマライズ処理を必要とする例を示しているので、A
レジスタ108のレジスタ部181に記憶されたAデー
タは、10進数の0.03125未満0.015625
以上の値になるため、その最上位ビットの値は“0”で
あり、次のビットの値は“0”である。従って、Aレジ
スタ108のリノーマライズ発生手段182からは“正
規化処理を行うこと”を意味する“1”からなるリノー
マライズ信号を出力し、制御手段113に図17の
(e)に示すように期間T10にて“H”レベルのリノー
マライズ信号が得られる。
【0392】また、Aレジスタ108の1回リノーマラ
イズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了しないこと”を意味する“0”からなる1
回リノーマライズ信号を出力し、制御手段113に図1
7の(f)に示すように期間T10にて“L”レベルの1
回リノーマライズ信号が得られる。さらに、期間T10に
おいて、コンテキスト生成手段102からの7番目の画
素のコンテキスト及びコンテキスト記憶手段103から
の6番目の被復号化画素のコンテキストを受けたコンテ
キスト比較手段106は、図17の(d)に示すように
“同一である”場合を意味する“H”レベルの同一コン
テキスト信号を出力する。
【0393】従って、この期間T10において、コンテキ
ストが同一であり、2回以上のリノーマライズ処理を行
う必要があるモードVを認識する。この認識により、図
17に示す期間T10にて、リノーマライズ処理、つま
り、コンテキストテーブル記憶手段104の記憶用デー
タの書換処理とAレジスタ108及びCレジスタ110
にラッチされたAデータ及びCデータの1ビットシフト
アップ処理を行うことになる。
【0394】この時、つまり、期間T10において、上記
したようにシステムクロックの立ち上がりによる画素処
理クロック信号の立ち上がりにて、6番目の被復号化画
素に対する算術演算の結果であるAデータ及びCデータ
がAレジスタ108及びCレジスタ110に取り込ま
れ、ラッチされる。それとともに、画素処理クロック信
号の立ち上がりを受けたコンテキスト生成手段102
は、記憶手段101から7番目の被復号化画素に対する
コンテキストを読み込み、読み込んだコンテキストをコ
ンテキスト記憶手段104のリード用アドレス入力ノー
ドAR及びコンテキスト記憶手段103に出力する。
【0395】しかし、Aレジスタ108のリノーマライ
ズ発生手段182から“正規化処理を行わせること”を
意味する“1”が出力されているとともに1回リノーマ
ライズ発生手段183から“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了しないこと”を意味する“0”が出力され
ているため、画素処理クロック信号がこの期間T10中
“H”レベルを維持し続ける。その結果、Aレジスタ1
08及びCレジスタ110の記憶内容は更新されず、6
番目の被復号化画素に対する算術演算の結果であるAデ
ータ及びCデータがAレジスタ108及びCレジスタ1
10にラッチされ続ける。
【0396】一方、制御手段113は、Aレジスタ10
8のリノーマライズ発生手段182からの“正規化処理
を行うこと”を意味する“1”を受けることによってリ
ノーマライズクロック信号発生手段がセットされてシス
テムクロック信号に同期したリノーマライズクロック信
号を出力するとともに、システムクロック信号に同期し
た符号シフトクロック信号を出力する。この符号シフト
クロック信号の立ち下がりを受けた入力手段112は、
ラッチしている符号化データを1ビットシフトアップし
てラッチし直す。
【0397】また、リノーマライズクロック信号の立ち
下がりを受けたAレジスタ108及びCレジスタ110
はラッチしているAデータ及びCデータ、つまり、期間
T9にて算術演算手段107にて演算処理された6番目
の被復号化画素に対するAデータ及びCデータを1ビッ
トシフトアップしてラッチし直す。また、制御手段11
3は、Aレジスタ108のリノーマライズ発生手段18
2からの“正規化処理を行うこと”を意味する“1”を
受けているため、画素処理クロックの立ち上がりを受け
て、図17の(g)に示すように、システムクロックに
同期した書換クロック信号を出力する。
【0398】この書換クロック信号の立ち下がりを受け
たコンテキストテーブル記憶手段104は、ライト用ア
ドレス入力ノードAWに受けたコンテキスト記憶手段1
03からのコンテキスト、つまり、このモードIVにおけ
る6番目に対する被復号化画素のコンテキストに基づい
たアドレスのコンテキストテーブル記憶部に、上記した
期間T4と同様に記憶用データ記憶手段114、LSZ
更新論理回路115及びMPS更新論理回路116にて
構成される書換データ生成手段にて生成された予測シン
ボルMPSUP及びLPZUPデータからなる書換デー
タを書き込み、記憶することになる。
【0399】この期間T10において、Aレジスタ108
のレジスタ部181に記憶されたAデータは、1ビット
シフトアップされたことにより、10進数の0.062
5未満0.03125以上の値になるものの、その最上
位ビットの値は“0”であり、次のビットの値も“0”
である。従って、Aレジスタ108のリノーマライズ発
生手段182からは“正規化処理を行うこと”を意味す
る“1”からなるリノーマライズ信号を出力し、制御手
段113に図17の(e)に示すように期間T11にて
“H”レベルのリノーマライズ信号が得られる。
【0400】また、Aレジスタ108の1回リノーマラ
イズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了しないこと”を意味する“0”からなる1
回リノーマライズ信号を出力し、制御手段113に図1
7の(f)に示すように期間T11にて“L”レベルの1
回リノーマライズ信号が得られる。このことは、期間T
11において、リノーマライズ処理における、Aレジスタ
108及びCレジスタ110にラッチされたAデータ及
びCデータの1ビットシフトアップ処理を行わせること
を意味している。
【0401】したがって、期間T11において、制御手段
113は、Aレジスタ108の1回リノーマライズ発生
手段183からの“後1回の正規化処理で正規化処理が
終了しないこと”を意味する“0”を受けていることに
より、制御手段113のリノーマライズクロック信号発
生手段がリセットされず、システムクロック信号に同期
したリノーマライズクロック信号を出力するとともに、
システムクロック信号に同期した符号シフトクロック信
号を出力する。
【0402】この符号シフトクロック信号の立ち下がり
を受けた入力手段112は、ラッチしている符号化デー
タを1ビットシフトアップしてラッチし直す。また、リ
ノーマライズクロック信号の立ち下がりを受けたAレジ
スタ108及びCレジスタ110はラッチしているAデ
ータ及びCデータ、つまり、期間T10にて1ビットシフ
トアップされたAデータ及びCデータを、さらに1ビッ
トシフトアップしてラッチし直す。
【0403】なお、制御手段113は、この期間T11
中、書換クロック信号を“H”レベルにしているため、
コンテキストテーブル記憶手段104の記憶内容は書き
換えられることがない。さらに、この期間T11におい
て、Aレジスタ108のレジスタ部181に記憶された
Aデータは、1ビットシフトアップされたことにより、
10進数の0.125未満0.0625以上の値になる
ものの、その最上位ビットの値は“0”であり、次のビ
ットの値も“0”である。従って、Aレジスタ108の
リノーマライズ発生手段182からは“正規化処理を行
うこと”を意味する“1”からなるリノーマライズ信号
を出力し、制御手段113に図17の(e)に示すよう
に期間T12にて“H”レベルのリノーマライズ信号が得
られる。
【0404】また、Aレジスタ108の1回リノーマラ
イズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了しないこと”を意味する“0”からなる1
回リノーマライズ信号を出力し、制御手段113に図1
7の(f)に示すように期間T12にて“L”レベルの1
回リノーマライズ信号が得られる。このことは、期間T
12において、リノーマライズ処理における、Aレジスタ
108及びCレジスタ110にラッチされたAデータ及
びCデータの1ビットシフトアップ処理を行わせること
を意味している。
【0405】したがって、期間T12において、制御手段
113は、Aレジスタ108の1回リノーマライズ発生
手段183からの“後1回の正規化処理で正規化処理が
終了しないこと”を意味する“0”を受けていることに
より、制御手段113のリノーマライズクロック信号発
生手段がリセットされず、システムクロック信号に同期
したリノーマライズクロック信号を出力する。なお、こ
の期間T12において、制御手段113は、図17の
(j)に示すようにCTカウントクロック信号のカウン
ト数が8になり、この実施の形態2では送信するための
符号化データのビット数を8としているため、符号シス
テムクロック信号はシステムクロック信号に同期せず、
“H”レベルを維持し、符号入力クロック信号をシステ
ムクロック信号に同期した信号となしている。
【0406】この符号入力クロック信号の立ち下がりを
受けた入力手段112は、送信されてくる8ビットの符
号化データを取り込み、前の符号化データをこの取り込
んだ符号化データに書き換え、記憶する。また、リノー
マライズクロック信号の立ち下がりを受けたAレジスタ
108及びCレジスタ110はラッチしているAデータ
及びCデータ、つまり、期間T11にて1ビットシフトア
ップされたAデータ及びCデータを、さらに1ビットシ
フトアップしてラッチし直す。
【0407】なお、制御手段113は、この期間T12
中、図17の(g)に示すように、書換クロック信号を
“H”レベルとしているため、コンテキストテーブル記
憶手段104の記憶内容は書き換えられることがない。
さらに、この期間T12において、Aレジスタ108のレ
ジスタ部181に記憶されたAデータは、1ビットシフ
トアップされたことにより、10進数の0.25未満
0.125以上の値になるものの、その最上位ビットの
値は“0”であり、次のビットの値も“0”である。従
って、Aレジスタ108のリノーマライズ発生手段18
2からは“正規化処理を行うこと”を意味する“1”か
らなるリノーマライズ信号を出力し、制御手段113に
て図17の(e)に示すように期間T13にて“H”レベ
ルのリノーマライズ信号が得られる。
【0408】また、Aレジスタ108の1回リノーマラ
イズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了しないこと”を意味する“0”からなる1
回リノーマライズ信号を出力し、制御手段113にて図
17の(f)に示すように期間T13にて“L”レベルの
1回リノーマライズ信号が得られる。このことは、期間
T13において、リノーマライズ処理における、Aレジス
タ108及びCレジスタ110にラッチされたAデータ
及びCデータの1ビットシフトアップ処理を行わせるこ
とを意味している。
【0409】したがって、期間T13において、制御手段
113は、Aレジスタ108の1回リノーマライズ発生
手段183からの“後1回の正規化処理で正規化処理が
終了しないこと”を意味する“0”を受けていることに
より、制御手段113のリノーマライズクロック信号発
生手段がリセットされず、システムクロック信号に同期
したリノーマライズクロック信号を出力するとともに、
システムクロック信号に同期した符号シフトクロック信
号を出力する。
【0410】この符号シフトクロック信号の立ち下がり
を受けた入力手段112は、ラッチしている符号化デー
タを1ビットシフトアップしてラッチし直す。このリノ
ーマライズクロック信号の立ち下がりを受けたAレジス
タ108及びCレジスタ110はラッチしているAデー
タ及びCデータ、つまり、期間T12にて1ビットシフト
アップされたAデータ及びCデータを、さらに1ビット
シフトアップしてラッチし直す。なお、制御手段113
は、この期間T13中、図17の(g)に示すように、書
換クロック信号を“H”レベルとしているため、コンテ
キストテーブル記憶手段104の記憶内容は書き換えら
れることがない。
【0411】さらに、この期間T13において、Aレジス
タ108のレジスタ部181に記憶されたAデータは、
1ビットシフトアップされたことにより、10進数の
0.5未満0.25以上の値になり、その最上位ビット
の値は“0”であり、次のビットの値は“1”になる。
従って、Aレジスタ108のリノーマライズ発生手段1
82からは“正規化処理を行うこと”を意味する“1”
からなるリノーマライズ信号を出力し、制御手段113
にて図17の(e)に示すように期間T14にて“H”レ
ベルのリノーマライズ信号が得られる。
【0412】また、Aレジスタ108の1回リノーマラ
イズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正規
化処理が終了すること”を意味する“1”からなる1回
リノーマライズ信号を出力し、制御手段113にて図1
7の(f)に示すように期間T14にて“H”レベルの1
回リノーマライズ信号が得られる。このことは、期間T
14において、リノーマライズ処理における、Aレジスタ
108及びCレジスタ110にラッチされたAデータ及
びCデータの1ビットシフトアップ処理を行わせること
を意味し、かつ後1回の正規化処理でこのモードVが終
了することを意味している。
【0413】つまり、Aレジスタ108の1回リノーマ
ライズ発生手段183からは“後1回の正規化処理で正
規化処理が終了すること”を意味する“1”が出力され
ることから、このリノーマライズ処理を次の被復号化画
素の復号化処理を行うシステムクロックの最初のクロッ
ク、具体的には図17に示す期間T14にて行えることを
意味しているものである。つまり、期間T14におけるシ
ステムクロックの立ち上がりを受けて、制御手段113
は図17の(e)及び(f)に示すように“H”レベル
のリノーマライズ信号及び1回リノーマライズ信号を
得、しかも、図17の(i)に示すようにシステムクロ
ック信号の立ち上がりを受けて立ち上がるシフトアップ
選択信号を出力することになる。
【0414】シフトアップ選択信号が立ち上がることに
より、この“後1回の正規化処理で正規化処理が終了す
ること”を意味するシフトアップ選択信号を受けるAセ
レクタ109は、Aレジスタ108からのAデータを1
ビットシフトアップしたデータを選択して算術演算手段
107に出力する。同様に、シフトアップ選択信号を受
けるCセレクタ111は、Cレジスタ110からのCデ
ータを1ビットシフトアップしたデータを選択して算術
演算手段107に出力する。
【0415】つまり、この期間T14において、モードV
における、Aレジスタ8及びCレジスタ10にラッチさ
れたAデータ及びCデータの1ビットシフトアップ処理
と同等の処理がなされることになる。結果として、モー
ドVにおいて、期間T10〜T14で5回のリノーマライズ
処理が行われることになり、Aセレクタ9及びCセレク
タ11から出力されるAデータ及びCデータは、モード
Vの期間T9において6番目の被復号化画素に対する算
術演算されたAデータ及びCデータを5ビットシフトア
ップしたAデータ及びCデータになっているものであ
る。
【0416】したがって、このモードVにおいては、リ
ノーマライズの処理回数が5回必要なものにおいて、6
番目の被復号化画素に対するコンテキストの生成から算
術演算まで、システムクロックの1クロック(サイク
ル)で行われ、算術演算手段107によるAデータ及び
CデータそれぞれがAレジスタ108及びCレジスタ1
10に記憶され、4回のリノーマライズ処理がシステム
クロックの4クロックで行われ、最後のリノーマライズ
処理が次の被復号化画素の復号化処理を行うシステムク
ロックの最初のクロックで行われるものである。従っ
て、モードVにおける動作時間は実質的にシステムクロ
ックの5クロック分ですむものである。
【0417】なお、制御手段113は、期間T10〜T13
において、リノーマライズ信号を“H”レベルとしてい
るため、CTカウントクロック信号を図17の(j)に
示すようにシステムクロック信号と同じクロック信号と
し、4クロック出力する。したがって、前モードまでの
合計クロック数が5クロックであるため、送信するため
の符号化データのビット数と同じ数、この実施の形態2
においては8ビットと同じ数を制御手段113がカウン
トすると、次のシステムクロックに同期して図17の
(k)に示すように“L”レベルとなる符号入力クロッ
ク信号を制御手段113が出力する。
【0418】期間T12の説明にて説明したように、制御
手段113からの符号入力クロック信号の“L”レベル
への立ち下がりを入力手段112が受けると、この実施
の形態2では送信されてくる8ビットの符号化データを
一括してパラレルに入力手段112に取り込み、ラッチ
し直すことになる。
【0419】以上に述べたように、このように構成され
たディジタル情報復号化装置にあって、システムクロッ
ク信号の処理クロック数は次のようになる。すなわち、
リノーマライズが無い、つまり、被復号化画素に対する
Aデータが10進数で0.5以上を示す正規化処理を必
要としない場合のモードIでは1回である。リノーマラ
イズが有り、つまり、被復号化画素に対するAデータが
10進数で0.5未満を示す正規化処理を必要とし、か
つ被復号化画素に対するコンテキストと被復号化画素の
1つ後の画素のコンテキストとが同一でなく、リノーマ
ライズの回数が1回である場合のモードIIでは1回であ
る。
【0420】リノーマライズが有り、かつ被復号化画素
に対するコンテキストと被復号化画素の1つ後の画素の
コンテキストとが同一でなく、リノーマライズの回数が
1回を越える場合のモードIIIではリノーマライズの回
数と同じ回数である。リノーマライズが有り、かつ被復
号化画素に対するコンテキストと被復号化画素の1つ後
の画素のコンテキストとが同一で、リノーマライズの回
数が1回である場合のモードIVでは2回である。リノー
マライズが有り、かつ被復号化画素に対するコンテキス
トと被復号化画素の1つ後の画素のコンテキストとが同
一で、リノーマライズの回数が1回を越える場合のモー
ドVではリノーマライズの回数と同じ回数である。
【0421】すなわち、モードII、III及びVでは、最
後のリノーマライズ処理を次の被復号化画素の処理に対
するシステムクロックの最初のクロックにて次の被復号
化画素の処理と一緒に行えるため、実質的に1クロック
分削減でき、復号化に対する処理速度の高速化が図れる
ものである。
【0422】そして、このように構成されたディジタル
情報復号化装置にあっても、複号化に対して圧縮率が最
悪(圧縮率がほぼ1)の場合、ほとんどの被復号化画素
に対する処理モードがモードIIになると予想される。こ
の場合においても、モードIIの動作時間は実質的にシス
テムクロックの1クロック分でよく、ほとんどの被復号
化画素に対する処理がシステムクロックの1クロックで
処理されることになり、復号化に対する処理速度の高速
化が図れるものである。しかも、この1クロック分に要
する時間は、実質的にコンテキストテーブル記憶手段1
04のアクセス時間と、算術演算手段107のアクセス
時間の和になり、システムクロックの周期を短くでき、
高速化が図れるものである。
【0423】さらに、上記実施の形態1にて説明したデ
ジタル情報符号化装置によって符号化された符号化デー
タを、リアルタイムで復号でき、送信されてきた符号化
データを蓄積するためのメモリ、つまり、入力手段11
2の容量を小さくでき、結果としてデジタル情報復号化
装置を組み込んだ半導体集積回路装置を小型化、低コス
ト化を図れるものである。
【0424】一方、上記のように構成されたディジタル
情報複号化装置においては、コンテキストテーブル記憶
手段104のコンテキストテーブル記憶部に記憶する記
憶用データとして予測シンボルMPS及びLSZデータ
としているため、コンテキストテーブル記憶手段104
を記憶容量の小さい2ポートRAMにて構成できる。そ
の結果、ディジタル情報複号化装置を半導体集積回路に
て形成した際、コンテキストテーブル記憶手段104の
占める割合を小さくでき、集積化に適したディジタル情
報複号化装置が得られるものである。
【0425】しかも、コンテキストテーブル記憶手段1
04へ与える書換データを生成する書換データ生成手段
を、記憶用データ記憶手段114、LSZ更新論理回路
115及びMPS更新論理回路116にて構成してい
る。しかも、記憶用データ記憶手段114をラッチ回路
にて形成し、LSZ更新論理回路115を例えばPチャ
ネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジス
タとによって構成される論理回路(この実施の形態2で
は約2Kゲートで構成されている)によって形成し、M
PS更新論理回路16を例えばイクスクルーシブオア回
路である論理回路によって形成しているため、ディジタ
ル情報複号化装置を半導体集積回路にて形成した際、書
換データ生成手段の占める割合を小さくでき、集積化に
適したディジタル情報符複号化装置が得られるものであ
る。
【0426】実施の形態3.図18はこの発明の実施の
形態3を示すものであり、例えば、ファクシミリに適用
した場合の半導体集積回路化されたデジタル情報符号化
・復号化装置を示すものである。このデジタル情報符号
化・復号化装置は、基本的には上記した実施の形態1に
て示したデジタル情報符号化装置と実施の形態2にて示
したデジタル情報復号化装置とを1つの半導体集積回路
装置として組み込んだものである。つまり、記憶手段
1、コンテキスト生成手段2、コンテキスト記憶手段
3、コンテキストテーブル記憶手段4、並びに記憶用デ
ータ記憶手段114、LSZ更新論理回路115及びM
PS更新論理回路116にて構成される書換データ生成
手段を上記した実施の形態1と同様のものとし、符号化
及び復号化に際して兼用して用いるものとしている。
【0427】また、算術演算手段7、Aレジスタ8、A
セレクタ9、Cレジスタ10、Cセレクタ11、出力手
段12及び制御手段13によって構成される符号化カー
ネル部は、上記した実施の形態1と同様のものとしてい
る。そして、この符号化カーネル部はエンコード/デコ
ード切換信号によって活性・非活性状態を制御され、制
御手段13が活性状態にされると上記実施の形態1と同
様に動作するものである。
【0428】算術演算手段107、Aレジスタ108、
Aセレクタ109、Cレジスタ110、Cセレクタ11
1、入力手段112及び制御手段113によって構成さ
れる復号化カーネル部は、上記した実施の形態2と同様
のものとしている。そして、この復号化カーネル部はエ
ンコード/デコード切換信号によって活性・非活性状態
を制御され、制御手段113が活性状態にされると上記
実施の形態2と同様に動作するものである。
【0429】そして、記憶手段1、コンテキスト生成手
段2、コンテキスト記憶手段3、コンテキストテーブル
記憶手段4、並びに記憶用データ記憶手段114、LS
Z更新論理回路115及びMPS更新論理回路116に
て構成される書換データ生成手段を、符号化又は復号化
として使用するために、符号化・復号化選択手段200
が設けられているものである。この符号化・復号化選択
手段200は、一方の入力端Aに算術演算手段107か
らの予測変換信号LPSと制御手段113からの画素処
理クロック信号及び書換クロック信号とを受け、他方の
入力端Bに算術演算手段7からの予測変換信号LPSと
制御手段13からの画素処理クロック信号及び書換クロ
ック信号とを受け、入力されるエンコード/デコード切
換信号に基づいて、一方の入力端Aまたは他方の入力端
Bに入力された信号を選択して出力するものである。
【0430】そして、入力されるエンコード/デコード
切換信号がエンコードを示すと、他方の入力端Bに入力
された信号を選択し、算術演算手段7からの予測変換信
号LPSをLSZ更新論理回路15に、制御手段13か
らの画素処理クロック信号をコンテキスト生成手段2及
びコンテキスト記憶手段3及び記憶用データ記憶手段1
4に、制御手段13からの書換クロック信号をコンテキ
ストテーブル記憶手段4のライトイネーブル信号入力ノ
ードWEにそれぞれ出力する。
【0431】また、入力されるエンコード/デコード切
換信号がデコードを示すと、一方の入力端Aに入力され
た信号を選択し、算術演算手段107からの予測変換信
号LPSをLSZ更新論理回路15に、制御手段113
からの画素処理クロック信号をコンテキスト生成手段2
及びコンテキスト記憶手段3及び記憶用データ記憶手段
14に、制御手段113からの書換クロック信号をコン
テキストテーブル記憶手段4のライトイネーブル信号入
力ノードWEにそれぞれ出力するものである。
【0432】要するに、このように構成されたデジタル
情報符号化・復号化装置は、エンコード/デコード切換
信号がエンコードを示すと、記憶手段1、コンテキスト
生成手段2、コンテキスト記憶手段3、コンテキストテ
ーブル記憶手段4、並びに記憶用データ記憶手段11
4、LSZ更新論理回路115及びMPS更新論理回路
116にて構成される書換データ生成手段、コンテキス
ト比較手段6、算術演算手段7、Aレジスタ8、Aセレ
クタ9、Cレジスタ10、Cセレクタ11、出力手段1
2、制御手段13及び符号化・復号化選択手段300に
よって上記した実施の形態1と同様のデジタル情報符号
化装置として動作、機能する。
【0433】エンコード/デコード切換信号がデコード
を示すと、記憶手段1、コンテキスト生成手段2、コン
テキスト記憶手段3、コンテキストテーブル記憶手段
4、並びに記憶用データ記憶手段114、LSZ更新論
理回路115及びMPS更新論理回路116にて構成さ
れる書換データ生成手段、コンテキスト比較手段6、算
術演算手段107、Aレジスタ108、Aセレクタ10
9、Cレジスタ110、Cセレクタ111、入力手段1
12、制御手段113及び符号化・復号化選択手段30
0によって上記した実施の形態2と同様のデジタル情報
復号化装置として動作、機能するものである。
【0434】なお、上記したデジタル情報符号化・復号
化装置にあって、エンコード/デコード切換信号の変わ
りに、一定の電圧、例えば電源電圧または接地電圧を印
加する構成として、符号化カーネル部を常に活性状態、
復号化カーネル部を常に非活性状態、符号化・復号化選
択手段300を常に他方の入力端Bを選択する状態にし
てデジタル情報符号化装置として使用してもよい。ま
た、符号化カーネル部を常に非活性状態、復号化カーネ
ル部を常に活性状態、符号化・復号化選択手段300を
常に一方の入力端Aを選択する状態にしてデジタル情報
復号化装置として使用してもよいものである。
【0435】このように構成されたデジタル情報符号化
・復号化装置にあっては、上記した実施の形態1及び2
と同様の効果を奏する他、符号化装置及び復号化装置を
1つの半導体集積回路装置として構成でき、符号化装置
と復号化装置とを別々に製造しなくとも、符号化装置及
び復号化装置両者、符号化装置単独、復号化装置単独の
ものに対して同じ半導体集積回路装置にて供給できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すブロック
図。
【図2】 テンプレートの一例を示す図。
【図3】 コンテキストテーブル記憶手段4、104
におけるコンテキストテーブルの一例を示す図。
【図4】 この発明の実施の形態1ないし実施の形態
3に用いられるコンテキストテーブル記憶手段4、10
4の一例を示すブロック図。
【図5】 この発明の実施の形態1ないし実施の形態
3におけるコンテキストテーブル記憶手段4、104の
メモリセルMCの一例を示す回路図。
【図6】 この発明の実施の形態1及び実施の形態3
における算術演算手段7の一例を示すブロック図。
【図7】 この発明の実施の形態1及び実施の形態3
におけるAレジスタ8及びAセレクタ9の一例を示すブ
ロック図。
【図8】 この発明の実施の形態1及び実施の形態3
におけるCレジスタ10及びCセレクタ11の一例を示
すブロック図。
【図9】 この発明の実施の形態1ないし実施の形態
3におけるLSZ論理更新回路15、115の論理を組
むための真理値表を示す図。
【図10】 この発明の実施の形態1ないし実施の形態
3における動作モードを示す図。
【図11】 この発明の実施の形態1及び実施の形態3
における主要部における信号の波形を示す波形図。
【図12】 この発明の実施の形態1におけるAデータ
及びCデータの概念を示す図。
【図13】 この発明の実施の形態2を示すブロック
図。
【図14】 この発明の実施の形態2及び実施の形態3
における算術演算手段107の一例を示すブロック図。
【図15】 この発明の実施の形態2及び実施の形態3
におけるAレジスタ108及びAセレクタ109の一例
を示すブロック図。
【図16】 この発明の実施の形態2及び実施の形態3
におけるCレジスタ110及びCセレクタ111の一例
を示すブロック図。
【図17】 この発明の実施の形態2及び実施の形態3
における主要部における信号の波形を示す波形図。
【図18】 この発明の実施の形態3を示すブロック
図。
【符号の説明】
1 記憶手段、2 コンテキスト生成手段、3 コンテ
キスト記憶手段、4コンテキストテーブル記憶手段、6
コンテキスト比較手段、7 算術演算手段、8 Aレ
ジスタ、9 Aセレクタ、10 Cレジスタ、11 C
セレクタ、12 出力手段、13 制御手段、14 記
憶用データ記憶手段、15 LSZ更新論理回路、16
MPS更新論理回路、107 算術演算手段、108
Aレジスタ、109 Aセレクタ、110 Cレジス
タ、111 Cセレクタ、112 入力手段、113
制御手段、114 記憶用データ記憶手段、115 L
SZ更新論理回路、116 MPS更新論理回路、20
0 符号化・復号化選択手段。

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された画像データからテンプレート
    モデルに従って参照画素を抽出し、被符号化画素に対す
    るコンテキストを生成するためのコンテキスト生成手
    段、 このコンテキスト生成手段からの被符号化画素に対する
    コンテキストを一時記憶するコンテキスト記憶手段、 予測シンボル及び確率推定データの一部である不一致確
    率を示すLSZデータからなる複数ビットの記憶用デー
    タを複数記憶し、上記コンテキスト生成手段からのコン
    テキストに基づいて上記複数記憶された記憶用データの
    うちから所定の記憶用データが出力されるとともに、上
    記被符号化画素に対してリノーマライズ処理を要すると
    上記コンテキスト記憶手段に一時記憶されたコンテキス
    トに基づいて上記複数記憶された記憶用データのうちか
    ら所定の記憶用データを予測シンボル及び確率推定デー
    タの一部である不一致確率を示すLSZデータからなる
    複数ビットの書換データに書き換えられるコンテキスト
    テーブル記憶手段、 上記被符号化画素に対する画像データと、上記コンテキ
    ストテーブル記憶手段からの記憶用データと、上記被符
    号化画素の直前の画素に対する有効領域の幅Aを示すA
    データと、上記被符号化画素の直前の画素に対する符号
    語Cを示すCデータとを受け、所定の演算処理を行い、
    上記被符号化画素に対する有効領域の幅Aを示すAデー
    タと被符号化画素に対する符号語Cを示すCデータとを
    出力するとともに、上記被符号化画素に対する画像デー
    タと上記記憶用データの予測シンボルとの一致又は不一
    致を示す予測変換信号を出力する算術演算手段、 この算術演算手段からの予測変換信号と上記コンテキス
    トテーブル記憶手段からの記憶用データとを受け、上記
    コンテキストテーブル記憶手段への上記書換データを生
    成する書換データ生成手段を備えたディジタル情報符号
    化装置。
  2. 【請求項2】 上記コンテキストテーブル記憶手段は、
    上記コンテキスト生成手段からのコンテキストを受ける
    リード用アドレス入力ノードと、上記複数ビットの記憶
    用データを複数記憶する読み出し/書き込み可能なコン
    テキストテーブル記憶部と、上記リード用アドレス入力
    ノードに受けたコンテキストに基づいたアドレスの上記
    コンテキストテーブル記憶部に記憶された記憶用データ
    が出力されるデータ出力ノードと、上記コンテキスト記
    憶手段に一時記憶されたコンテキストを受けるライト用
    アドレス入力ノードと、このライト用アドレス入力ノー
    ドに受けたコンテキストに基づいたアドレスの上記コン
    テキストテーブル記憶部に対する上記複数ビットの書換
    データが入力されるデータ入力ノードとを有することを
    特徴とする請求項1記載のディジタル情報符号化装置。
  3. 【請求項3】 上記書換データ生成手段は、上記コンテ
    キストテーブル記憶手段からの記憶用データのLSZデ
    ータと上記算術演算手段からの予測変換信号とを受け
    て、上記コンテキストテーブル記憶手段への上記書換デ
    ータにおける不一致確率を示すLSZデータと、上記コ
    ンテキストテーブル記憶手段からの記憶用データの予測
    シンボルを反転するか否かを指示するSWITCHデー
    タを出力するLSZ更新手段と、このLSZ更新手段か
    らのSWITCHデータと上記コンテキストテーブル記
    憶手段からの記憶用データの予測シンボルとを受け、受
    けたSWITCHデータが“0”であると受けた予測シ
    ンボルの値を、受けたSWITCHデータが“1”であ
    ると受けた予測シンボルの値を反転した値を上記コンテ
    キストテーブル記憶手段への書換データにおける予測シ
    ンボルとして出力するMPS更新手段とを有することを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載のディジタル情報
    符号化装置。
  4. 【請求項4】 上記LSZ更新手段は、入力と出力との
    関係が確率評価表(Probability estimation table)に
    基づいて作成された真理値表に示す関係になるように論
    理回路によって構成されていることを特徴とする請求項
    3記載のディジタル情報符号化装置。
  5. 【請求項5】 上記書換データ生成手段は、上記コンテ
    キストテーブル記憶手段からの記憶データを一時記憶す
    るとともに、一時記憶された記憶データのLSZデータ
    を上記LSZ更新手段に出力するとともに一時記憶され
    た記憶データの予測シンボルを上記MPS更新手段に出
    力する記憶用データ記憶手段をさらに有することを特徴
    とする請求項3又は請求項4記載のディジタル情報符号
    化装置。
  6. 【請求項6】 上記算術演算手段は、上記被符号化画素
    に対する画像データと上記コンテキストテーブル記憶手
    段からの記憶用データの予測シンボルとが一致を意味す
    ると、下記(1)式及び(2)式による演算処理を行
    い、上記被符号化画素のAデータ及びCデータを出力
    し、上記被符号化画素に対する画像データと上記コンテ
    キストテーブル記憶手段からの記憶用データにおける予
    測シンボルとが不一致を意味すると、下記(3)式及び
    (4)式による演算処理を行い、上記被符号化画素のA
    データ及びCデータを出力することを特徴とする請求項
    1ないし請求項5のいずれかに記載のディジタル情報符
    号化装置。 A(k)=A(k−1)−LSZ(k) ……(1) C(k)=C(k−1) ……(2) A(k)=LSZ(k) ……(3) C(k)=C(k−1)+{A(k−1)−LSZ(k)} ……(4) [但し、A(k)は上記被符号化画素(k番目の被符号化
    画素)のAデータ、A(k−1)は上記被符号化画素の直
    前の被符号化画素{(k−1)番目の被符号化画素}のA
    データ、C(k)は上記被符号化画素(k番目の被符号化
    画素)のCデータ、C(k−1)は上記被符号化画素の直
    前の被符号化画素{(k−1)番目の被符号化画素}のC
    データ、LSZ(k)は上記被符号化画素(k番目の被符
    号化画素)に対する上記コンテキストテーブル記憶手段
    からの記憶用データにおける不一致確率を示すLSZデ
    ータ、kは1、2、3、……である。]
  7. 【請求項7】 上記算術演算手段からのAデータをラッ
    チするとともに、ラッチしている内容をAデータとして
    出力し、正規化処理を行うためのリノーマライズ信号及
    び後1回の正規化処理で正規化処理が終了することを意
    味する1回リノーマライズ信号を出力するAレジスタ
    と、 このAレジスタからのAデータ及び上記1回リノーマラ
    イズ信号に基づいたシフトアップ選択信号を受け、シフ
    トアップ選択信号がシフトアップを意味すると、上記A
    レジスタからのAデータを1ビット分シフトアップした
    データを、それ以外の時は上記AレジスタからのAデー
    タをそのまま上記算術演算手段に上記被符号化画素の直
    前の画素に対するAデータとして与えるAセレクタと、 上記算術演算手段からのCデータをラッチするととも
    に、ラッチしている内容をCデータとして出力するCレ
    ジスタと、 このCレジスタからのCデータ及び上記シフトアップ選
    択信号を受け、シフトアップ選択信号がシフトアップを
    意味すると、上記CレジスタからのCデータを1ビット
    分シフトアップしたデータを、それ以外の時は上記Cレ
    ジスタからのCデータをそのまま上記算術演算手段に上
    記被符号化画素の直前の画素に対するCデータとして与
    えるとともに、送信するための符号化データとして出力
    するCセレクタとをさらに備えた請求項1ないし請求項
    6のいずれかに記載のディジタル情報符号化装置。
  8. 【請求項8】 上記Aレジスタは、入力されるリノーマ
    ライズクロック信号に同期してラッチしたデータを1ビ
    ットシフトアップしてラッチし直すものであり、 上記Cレジスタは、入力されるリノーマライズクロック
    信号に同期してラッチしたデータを1ビットシフトアッ
    プしてラッチし直すものであることを特徴とする請求項
    7記載のディジタル情報符号化装置。
  9. 【請求項9】 上記算術演算手段からのAデータを受
    け、上記被符号化画素に対してリノーマライズ処理を要
    しないと、受けた上記算術演算手段からのAデータを上
    記被符号化画素の直前の被符号化画素として与え、上記
    被符号化画素に対して1回のリノーマライズ処理を要す
    ると、受けた上記算術演算手段からのAデータを1ビッ
    トシフトアップした値を上記被符号化画素の直前の被符
    号化画素として与えるAデータ出力手段と、 上記算術演算手段からのCデータを受け、上記被符号化
    画素に対してリノーマライズ処理を要しないと、受けた
    上記算術演算手段からのCデータを上記被符号化画素の
    直前の被符号化画素として与え、上記被符号化画素に対
    して1回のリノーマライズ処理を要すると、受けた上記
    算術演算手段からのCデータを1ビットシフトアップし
    た値を上記被符号化画素の直前の被符号化画素として与
    えるとともに、送信するための符号化データとして出力
    するCデータ出力手段とをさらに備えた請求項1ないし
    請求項6のいずれかに記載のディジタル情報符号化装
    置。
  10. 【請求項10】 復号化された画像データを受け、この
    画像データからテンプレートモデルに従って参照画素を
    抽出し、被復号化画素に対するコンテキストを生成する
    ためのコンテキスト生成手段、 このコンテキスト生成手段からの被復号化画素に対する
    コンテキストを一時記憶するコンテキスト記憶手段、 予測シンボル及び確率推定データの一部である不一致確
    率を示すLSZデータからなる複数ビットの記憶用デー
    タを複数記憶し、上記コンテキスト生成手段からのコン
    テキストに基づいて上記複数記憶された記憶用データの
    うちから所定の記憶用データが出力されるとともに、上
    記被復号化画素に対してリノーマライズ処理を要すると
    上記コンテキスト記憶手段に一時記憶されたコンテキス
    トに基づいて上記複数記憶された記憶用データのうちか
    ら所定の記憶用データを予測シンボル及び確率推定デー
    タの一部である不一致確率を示すLSZデータからなる
    複数ビットの書換データに書き換えられるコンテキスト
    テーブル記憶手段、 上記コンテキストテーブル記憶手段からの記憶用データ
    と、上記被復号化画素の直前の画素に対する有効領域の
    幅Aを示すAデータと、上記被復号化画素の直前の画素
    に対する符号語Cを示すCデータとを受け、所定の演算
    処理を行い、上記被復号化画素に対する有効領域の幅A
    を示すAデータと被復号化画素に対する符号語Cを示す
    Cデータと予測変換信号とを出力するとともに、上記被
    復号化画素に対する復号化された画像データを出力する
    算術演算手段、 この算術演算手段からの予測変換信号と上記コンテキス
    トテーブル記憶手段からの記憶用データとを受け、上記
    コンテキストテーブル記憶手段への上記書換データを生
    成する書換データ生成手段を備えたディジタル情報復号
    化装置。
  11. 【請求項11】 上記コンテキストテーブル記憶手段
    は、上記コンテキスト生成手段からのコンテキストを受
    けるリード用アドレス入力ノードと、上記複数ビットの
    記憶用データを複数記憶する読み出し/書き込み可能な
    コンテキストテーブル記憶部と、上記リード用アドレス
    入力ノードに受けたコンテキストに基づいたアドレスの
    上記コンテキストテーブル記憶部に記憶された記憶用デ
    ータが出力されるデータ出力ノードと、上記コンテキス
    ト記憶手段に一時記憶されたコンテキストを受けるライ
    ト用アドレス入力ノードと、このライト用アドレス入力
    ノードに受けたコンテキストに基づいたアドレスの上記
    コンテキストテーブル記憶部に対する上記複数ビットの
    書換データが入力されるデータ入力ノードとを有するこ
    とを特徴とする請求項10記載のディジタル情報復号化
    装置。
  12. 【請求項12】 上記書換データ生成手段は、上記コン
    テキストテーブル記憶手段からの記憶用データのLSZ
    データと上記算術演算手段からの予測変換信号とを受け
    て、上記コンテキストテーブル記憶手段への上記書換デ
    ータにおける不一致確率を示すLSZデータと、上記コ
    ンテキストテーブル記憶手段からの記憶用データの予測
    シンボルを反転するか否かを指示するSWITCHデー
    タを出力するLSZ更新手段と、このLSZ更新手段か
    らのSWITCHデータと上記コンテキストテーブル記
    憶手段からの記憶用データの予測シンボルとを受け、受
    けたSWITCHデータが“0”であると受けた予測シ
    ンボルの値を、受けたSWITCHデータが“1”であ
    ると受けた予測シンボルの値を反転した値を上記コンテ
    キストテーブル記憶手段への書換データにおける予測シ
    ンボルとして出力するMPS更新手段とを有することを
    特徴とする請求項10又は請求項11記載のディジタル
    情報復号化装置。
  13. 【請求項13】 上記LSZ更新手段は、入力と出力と
    の関係が確率評価表(Probability estimation table)
    に基づいて作成された真理値表に示す関係になるように
    論理回路によって構成されていることを特徴とする請求
    項12記載のディジタル情報復号化装置。
  14. 【請求項14】 上記書換データ生成手段は、上記コン
    テキストテーブル記憶手段からの記憶データを一時記憶
    するとともに、一時記憶された記憶データのLSZデー
    タを上記LSZ更新手段に出力するとともに一時記憶さ
    れた記憶データの予測シンボルを上記MPS更新手段に
    出力する記憶用データ記憶手段をさらに有することを特
    徴とする請求項12又は請求項13記載のディジタル情
    報復号化装置。
  15. 【請求項15】 上記算術演算手段は、下記(5)式の
    演算を行い、下記(5)式を満足しているか否かを示す
    予測変換信号を出力するとともに、下記(5)式を満足
    していると、下記(6)式及び(7)式による演算処理
    を行い、上記被復号化画素のAデータ及びCデータを出
    力し、下記(5)式を満足していないと、下記(8)式
    及び(9)式による演算処理を行い、上記被復号化画素
    のAデータ及びCデータを出力するとともに、かつ、下
    記(5)式を満足していると上記コンテキストテーブル
    記憶手段からの記憶用データの予測シンボルの値と同じ
    値を上記被復号化画素に対する復号化された画像データ
    として出力するとともに下記(5)式を満足しないと上
    記コンテキストテーブル記憶手段からの記憶用データの
    予測シンボルの値を反転させて上記被復号化画素に対す
    る復号化された画像データとして出力することを特徴と
    する請求項10ないし請求項14のいずれかに記載のデ
    ィジタル情報復号化装置。 C(k)<A(k−1)−LSZ(k) ……(5) A(k)=A(k−1)−LSZ(k) ……(6) C(k)=C(k−1) ……(7) A(k)=LSZ(k) ……(8) C(k)=C(k−1)−{A(k−1)−LSZ(k)} ……(9) [但し、A(k)は上記被復号化画素(k番目の被復号化
    画素)のAデータ、A(k−1)は上記被復号化画素の直
    前の被復号化画素{(k−1)番目の被復号化画素}のA
    データ、C(k)は上記被復号化画素(k番目の被復号化
    画素)のCデータ、C(k−1)は上記被復号化画素の直
    前の被復号化画素{(k−1)番目の被復号化画素}のC
    データ、LSZ(k)は上記被復号化画素(k番目の被復
    号化画素)に対する上記コンテキストテーブル記憶手段
    からの記憶用データの不一致確率を示すLSZデータ、
    kは1、2、3、……である。]
  16. 【請求項16】 上記算術演算手段からのAデータをラ
    ッチするとともに、ラッチしている内容をAデータとし
    て出力し、正規化処理を行うためのリノーマライズ信号
    及び後1回の正規化処理で正規化処理が終了することを
    意味する1回リノーマライズ信号を出力するAレジスタ
    と、 このAレジスタからのAデータ及び上記1回リノーマラ
    イズ信号に基づいたシフトアップ選択信号を受け、シフ
    トアップ選択信号がシフトアップを意味すると、上記A
    レジスタからのAデータを1ビット分シフトアップした
    データを、それ以外の時は上記AレジスタからのAデー
    タをそのまま上記算術演算手段に上記被復号化画素の直
    前の画素に対するAデータとして与えるAセレクタと、 上記算術演算手段からのCデータを受けるとともに、受
    信する符号化データが入力手段を介して入力され、受け
    た上記Cデータ及び符号化データに基づいてラッチして
    いる内容をCデータとして出力するCレジスタと、 このCレジスタからのCデータ及び上記シフトアップ選
    択信号を受け、シフトアップ選択信号がシフトアップを
    意味すると、上記CレジスタからのCデータを1ビット
    分シフトアップしたデータを、それ以外の時は上記Cレ
    ジスタからのCデータをそのまま上記算術演算手段に上
    記被復号化画素の直前の画素に対するCデータとして与
    えるCセレクタとをさらに備えた請求項10ないし請求
    項15のいずれかに記載のディジタル情報復号化装置。
  17. 【請求項17】 上記Aレジスタは、入力されるリノー
    マライズクロック信号に同期してラッチしたデータを1
    ビットシフトアップしてラッチし直すものであり、 上記Cレジスタは、入力されるリノーマライズクロック
    信号に同期してラッチしたデータを1ビットシフトアッ
    プしてラッチし直すものであることを特徴とする請求項
    16記載のディジタル情報復号化装置。
  18. 【請求項18】 上記算術演算手段からのAデータを受
    け、上記復号化画素に対してリノーマライズ処理を要し
    ないと、受けた上記算術演算手段からのAデータを上記
    被復号化画素の直前の被復号化画素として与え、上記被
    復号化画素に対して1回のリノーマライズ処理を要する
    と、受けた上記算術演算手段からのAデータを1ビット
    シフトアップした値を上記被復号化画素の直前の被復号
    化画素として与えるAデータ出力手段と、 上記算術演算手段からのCデータを受けるとともに、受
    信する符号化データが入力手段を介して入力され、上記
    被復号化画素に対してリノーマライズ処理を要しない
    と、受けた上記算術演算手段からのCデータ及び符号化
    データに基づいてラッチしている内容をCデータとして
    上記被復号化画素の直前の被復号化画素として与え、上
    記被復号化画素に対して1回のリノーマライズ処理を要
    すると、受けた上記算術演算手段からのCデータ及び符
    号化データに基づいてラッチしている内容を1ビットシ
    フトアップした値を上記被復号化画素の直前の被復号化
    画素として与えるCデータ出力手段とをさらに備えた請
    求項10ないし請求項15のいずれかに記載のディジタ
    ル情報復号化装置。
  19. 【請求項19】 入力された画像データ又は復号化され
    た画像データのうちのいずれか一方の画像データを受
    け、受けた画像データからテンプレートモデルに従って
    参照画素を抽出し、受けた画像データが入力された画像
    データであると被符号化画素に対するコンテキストを、
    受けた画像データが復号化された画像データであると被
    復号化画素に対するコンテキストを生成するためのコン
    テキスト生成手段、 このコンテキスト生成手段からの被符号化画素に対する
    コンテキスト又は被復号化画素に対するコンテキストを
    一時記憶するコンテキスト記憶手段、 予測シンボル及び確率推定データの一部である不一致確
    率を示すLSZデータからなる複数ビットの記憶用デー
    タを複数記憶し、上記コンテキスト生成手段からのコン
    テキストに基づいて上記複数記憶された記憶用データの
    うちから所定の記憶用データが出力されるとともに、上
    記被符号化画素又は被復号化画素に対してリノーマライ
    ズ処理を要すると上記コンテキスト記憶手段に一時記憶
    されたコンテキストに基づいて上記複数記憶された記憶
    用データのうちから所定の記憶用データを予測シンボル
    及び確率推定データの一部である不一致確率を示すLS
    Zデータからなる複数ビットの書換データに書き換えら
    れるコンテキストテーブル記憶手段、 上記被符号化画素に対する画像データと、上記コンテキ
    ストテーブル記憶手段からの記憶用データと、上記被符
    号化画素の直前の画素に対する有効領域の幅Aを示すA
    データと、上記被符号化画素の直前の画素に対する符号
    語Cを示すCデータとを受け、所定の演算処理を行い、
    上記被符号化画素に対する有効領域の幅Aを示すAデー
    タと被符号化画素に対する符号語Cを示すCデータとを
    出力するとともに、上記被符号化画素に対する画像デー
    タと上記記憶用データの予測シンボルとの一致又は不一
    致を示す予測変換信号を出力する符号化用算術演算手
    段、 上記コンテキストテーブル記憶手段からの記憶用データ
    と、上記被復号化画素の直前の画素に対する有効領域の
    幅Aを示すAデータと、上記被復号化画素の直前の画素
    に対する符号語Cを示すCデータとを受け、所定の演算
    処理を行い、上記被復号化画素に対する有効領域の幅A
    を示すAデータと被復号化画素に対する符号語Cを示す
    Cデータと予測変換信号とを出力するとともに、上記被
    復号化画素に対する復号化された画像データを出力する
    復号化用算術演算手段、 上記符号化用算術演算手段または上記復号化用算術演算
    手段のうちのいずれか一方の算術演算手段からの予測変
    換信号と上記コンテキストテーブル記憶手段からの記憶
    用データトを受け、上記コンテキストテーブル記憶手段
    への上記書換データを生成する書換データ生成手段を備
    えたディジタル情報符号化・復号化装置。
  20. 【請求項20】 上記コンテキストテーブル記憶手段
    は、上記コンテキスト生成手段からのコンテキストを受
    けるリード用アドレス入力ノードと、上記複数ビットの
    記憶用データを複数記憶する読み出し/書き込み可能な
    コンテキストテーブル記憶部と、上記リード用アドレス
    入力ノードに受けたコンテキストに基づいたアドレスの
    上記コンテキストテーブル記憶部に記憶された記憶用デ
    ータが出力されるデータ出力ノードと、上記コンテキス
    ト記憶手段に一時記憶されたコンテキストを受けるライ
    ト用アドレス入力ノードと、このライト用アドレス入力
    ノードに受けたコンテキストに基づいたアドレスの上記
    コンテキストテーブル記憶部に対する上記複数ビットの
    書換データが入力されるデータ入力ノードとを有するこ
    とを特徴とする請求項19記載のディジタル情報符号化
    ・復号化装置。
  21. 【請求項21】 上記書換データ生成手段は、上記コン
    テキストテーブル記憶手段からの記憶用データのLSZ
    データと上記被符号化算術演算手段又は被復号化算術演
    算手段のいずれか一方の算術演算手段からの予測変換信
    号とを受けて、上記コンテキストテーブル記憶手段への
    上記書換データにおける不一致確率を示すLSZデータ
    と、上記コンテキストテーブル記憶手段からの記憶用デ
    ータの予測シンボルを反転するか否かを指示するSWI
    TCHデータを出力するLSZ更新手段と、このLSZ
    更新手段からのSWITCHデータと上記コンテキスト
    テーブル記憶手段からの記憶用データの予測シンボルと
    を受け、受けたSWITCHデータが“0”であると受
    けた予測シンボルの値を、受けたSWITCHデータが
    “1”であると受けた予測シンボルの値を反転した値を
    上記コンテキストテーブル記憶手段への書換データにお
    ける予測シンボルとして出力するMPS更新手段とを有
    することを特徴とする請求項19又は請求項20記載の
    ディジタル情報符号化・復号化装置。
  22. 【請求項22】 上記LSZ更新手段は、入力と出力と
    の関係が確率評価表(Probability estimation table)
    に基づいて作成された真理値表に示す関係になるように
    論理回路によって構成されていることを特徴とする請求
    項21記載のディジタル情報符号化・復号化装置。
  23. 【請求項23】 上記書換データ生成手段は、上記コン
    テキストテーブル記憶手段からの記憶データを一時記憶
    するとともに、一時記憶された記憶データのLSZデー
    タを上記LSZ更新手段に出力するとともに一時記憶さ
    れた記憶データの予測シンボルを上記MPS更新手段に
    出力する記憶用データ記憶手段をさらに有することを特
    徴とする請求項21又は請求項22記載のディジタル情
    報符号化・復号化装置。
  24. 【請求項24】上記符号化用算術演算手段は、上記被符
    号化画素に対する画像データと上記コンテキストテーブ
    ル記憶手段からの記憶用データの予測シンボルとが一致
    を意味すると、下記(1)式及び(2)式による演算処
    理を行い、上記被符号化画素のAデータ及びCデータを
    出力し、上記被符号化画素に対する画像データと上記コ
    ンテキストテーブル記憶手段からの記憶用データにおけ
    る予測シンボルとが不一致を意味すると、下記(3)式
    及び(4)式による演算処理を行い、上記被符号化画素
    のAデータ及びCデータを出力し、 上記復号化用算術演算手段は、下記(5)式の演算を行
    い、下記(5)式を満足しているか否かを示す予測変換
    信号を出力するとともに、下記(5)式を満足している
    と、下記(6)式及び(7)式による演算処理を行い、
    上記被復号化画素のAデータ及びCデータを出力し、下
    記(5)式を満足していないと、下記(8)式及び
    (9)式による演算処理を行い、上記被復号化画素のA
    データ及びCデータを出力するとともに、かつ、下記
    (5)式を満足していると上記コンテキストテーブル記
    憶手段からの記憶用データの予測シンボルの値と同じ値
    を上記被復号化画素に対する復号化された画像データと
    して出力するとともに下記(5)式を満足しないと上記
    コンテキストテーブル記憶手段からの記憶用データの予
    測シンボルの値を反転させて上記被復号化画素に対する
    復号化された画像データとして出力することを特徴とす
    る請求項19ないし請求項23のいずれかに記載のディ
    ジタル情報符号化・復号化装置。 A(k)=A(k−1)−LSZ(k) ……(1) C(k)=C(k−1) ……(2) A(k)=LSZ(k) ……(3) C(k)=C(k−1)+{A(k−1)−LSZ(k)} ……(4) C(k)<A(k−1)−LSZ(k) ……(5) A(k)=A(k−1)−LSZ(k) ……(6) C(k)=C(k−1) ……(7) A(k)=LSZ(k) ……(8) C(k)=C(k−1)−{A(k−1)−LSZ(k)} ……(9) [但し、A(k)は上記被符号化画素又は被復号化画素
    (k番目の被符号化画素又は被復号化画素)のAデー
    タ、A(k−1)は上記被符号化画素又は被復号化画素の
    直前の被符号化画素又は被復号化画素{(k−1)番目の
    被符号化画素又は被復号化画素}のAデータ、C(k)は
    上記被符号化画素又は被復号化画素(k番目の被符号化
    画素又は被復号化画素)のCデータ、C(k−1)は上記
    被符号化画素又は被復号化画素の直前の被符号化画素又
    は被復号化画素{(k−1)番目の被符号化画素又は被復
    号化画素}のCデータ、LSZ(k)は上記被符号化画素
    又は被復号化画素(k番目の被符号化画素又は被復号化
    画素)に対する上記コンテキストテーブル記憶手段から
    の記憶用データの不一致確率を示すLSZデータ、kは
    1、2、3、……である。]
  25. 【請求項25】 上記符号化用算術演算手段からのAデ
    ータをラッチするとともに、ラッチしている内容をAデ
    ータとして出力し、正規化処理を行うためのリノーマラ
    イズ信号及び後1回の正規化処理で正規化処理が終了す
    ることを意味する1回リノーマライズ信号を出力する符
    号化用Aレジスタと、 この符号化用AレジスタからのAデータ及び上記1回リ
    ノーマライズ信号に基づいたシフトアップ選択信号を受
    け、シフトアップ選択信号がシフトアップを意味する
    と、上記符号化用AレジスタからのAデータを1ビット
    分シフトアップしたデータを、それ以外の時は上記符号
    化用AレジスタからのAデータをそのまま上記符号化算
    術演算手段に上記被符号化画素の直前の被符号化画素に
    対するAデータとして与える符号化用Aセレクタと、 上記符号化用算術演算手段からのCデータをラッチする
    とともに、ラッチしている内容をCデータとして出力す
    る符号化用Cレジスタと、 この符号化用CレジスタからのCデータ及び上記シフト
    アップ選択信号を受け、シフトアップ選択信号がシフト
    アップを意味すると、上記符号化用CレジスタからのC
    データを1ビット分シフトアップしたデータを、それ以
    外の時は上記符号化用CレジスタからのCデータをその
    まま上記符号化用算術演算手段に上記被符号化画素の直
    前の被符号化画素に対するCデータとして与えるととも
    に、送信するための符号化データとして出力する符号化
    用Cセレクタと、 上記復号化用算術演算手段からのAデータをラッチする
    とともに、ラッチしている内容をAデータとして出力
    し、正規化処理を行うためのリノーマライズ信号及び後
    1回の正規化処理で正規化処理が終了することを意味す
    る1回リノーマライズ信号を出力する復号化用Aレジス
    タと、 この復号化用AレジスタからのAデータ及び上記1回リ
    ノーマライズ信号に基づいたシフトアップ選択信号を受
    け、シフトアップ選択信号がシフトアップを意味する
    と、上記復号化用AレジスタからのAデータを1ビット
    分シフトアップしたデータを、それ以外の時は上記復号
    化用AレジスタからのAデータをそのまま上記復号化用
    算術演算手段に上記被復号化画素の直前の被復号化画素
    に対するAデータとして与える復号化用Aセレクタと、 上記復号化用算術演算手段からのCデータを受けるとと
    もに、受信する符号化データが入力手段を介して入力さ
    れ、受けた上記復号化用算術演算手段からのCデータ及
    び符号化データに基づいてラッチしている内容をCデー
    タとして出力する復号化用Cレジスタと、 この復号化用CレジスタからのCデータ及び上記シフト
    アップ選択信号を受け、シフトアップ選択信号がシフト
    アップを意味すると、上記復号化用CレジスタからのC
    データを1ビット分シフトアップしたデータを、それ以
    外の時は上記復号化用CレジスタからのCデータをその
    まま上記復号化用算術演算手段に上記被復号化画素の直
    前の被復号化画素に対するCデータとして与える復号化
    用Cセレクタとをさらに備えた請求項19ないし請求項
    24のいずれかに記載のディジタル情報符号化・復号化
    装置。
  26. 【請求項26】 上記符号化用Aレジスタは、入力され
    るリノーマライズクロック信号に同期してラッチしたデ
    ータを1ビットシフトアップしてラッチし直すものであ
    り、 上記符号化用Cレジスタは、入力されるリノーマライズ
    クロック信号に同期してラッチしたデータを1ビットシ
    フトアップしてラッチし直すものであり、 上記復号化用Aレジスタは、入力されるリノーマライズ
    クロック信号に同期してラッチしたデータを1ビットシ
    フトアップしてラッチし直すものであり、 上記復号化用Cレジスタは、入力されるリノーマライズ
    クロック信号に同期してラッチしたデータを1ビットシ
    フトアップしてラッチし直すものであることを特徴とす
    る請求項25記載のディジタル情報符号化・復号化装
    置。
  27. 【請求項27】 上記符号化用算術演算手段からのAデ
    ータを受け、上記被符号化画素に対してリノーマライズ
    処理を要しないと、受けた上記符号化用算術演算手段か
    らのAデータを上記被符号化画素の直前の被符号化画素
    として与え、上記被符号化画素に対して1回のリノーマ
    ライズ処理を要すると、受けた上記符号化用算術演算手
    段からのAデータを1ビットシフトアップした値を上記
    被符号化画素の直前の被符号化画素として与える符号化
    用Aデータ出力手段と、 上記符号用算術演算手段からのCデータを受け、上記被
    符号化画素に対してリノーマライズ処理を要しないと、
    受けた上記符号化用算術演算手段からのCデータを上記
    被符号化画素の直前の被符号化画素として与え、上記被
    符号化画素に対して1回のリノーマライズ処理を要する
    と、受けた上記符号化用算術演算手段からのCデータを
    1ビットシフトアップした値を上記被符号化画素の直前
    の被符号化画素として与えるとともに、送信するための
    符号化データとして出力する符号化用Cデータ出力手段
    と、 上記復号化用算術演算手段からのAデータを受け、上記
    復号化画素に対してリノーマライズ処理を要しないと、
    受けた上記復号化用算術演算手段からのAデータを上記
    被復号化画素の直前の被復号化画素として与え、上記被
    復号化画素に対して1回のリノーマライズ処理を要する
    と、受けた上記復号化用算術演算手段からのAデータを
    1ビットシフトアップした値を上記被復号化画素の直前
    の被復号化画素として与える復号化用Aデータ出力手段
    と、 上記復号化用算術演算手段からのCデータを受けるとと
    もに、受信する符号化データが入力手段を介して入力さ
    れ、上記被復号化画素に対してリノーマライズ処理を要
    しないと、受けた上記復号化用算術演算手段からのCデ
    ータ及び符号化データに基づいてラッチしている内容を
    Cデータとして上記被復号化画素の直前の被復号化画素
    として与え、上記被復号化画素に対して1回のリノーマ
    ライズ処理を要すると、受けた上記復号化用算術演算手
    段からのCデータ及び符号化データに基づいてラッチし
    ている内容を1ビットシフトアップした値を上記被復号
    化画素の直前の被復号化画素として与える復号化用Cデ
    ータ出力手段とをさらに備えた請求項19ないし請求項
    24のいずれかに記載のディジタル情報符号化・復号化
    装置。
  28. 【請求項28】 1回のリノーマライズ処理を要する被
    符号化画素に対する符号化処理を行う時、システムクロ
    ック信号における1クロックの期間に、上記被符号化画
    素に対するコンテキストを生成し、この生成されたコン
    テキストに基づいた予測シンボル及び確率推定データの
    一部である不一致確率を示すLSZデータからなる記憶
    用データを読み出し、上記被符号化画素に対する画像デ
    ータと、上記読み出された記憶用データと、上記被符号
    化画素の直前の被符号化画素に対する有効領域の幅Aを
    示すAデータと、上記被符号化画素の直前の被符号化画
    素に対する符号語Cを示すCデータとに基づき、上記被
    符号化画素に対する有効領域の幅Aを示すAデータと上
    記被符号化画素に対する符号語Cを示すCデータとを得
    るとともに、上記被符号化画素に対する画像データと上
    記読み出された記憶用データの予測シンボルとの一致又
    は不一致を示す予測変換信号を得、 上記システムクロック信号における次の1クロックの期
    間に、上記読み出された記憶用データと上記得られた予
    測変換信号とに基づき、予測シンボル及び確率推定デー
    タの一部である不一致確率を示すLSZデータからなる
    書換データを得るとともに、上記被符号化画素に対する
    コンテキストに基づいた記憶用データを上記書換データ
    にて書き換え、かつ、上記被符号化画素の次の被符号化
    画素に対するコンテキストを生成し、この生成されたコ
    ンテキストに基づいた記憶用データを読み出し、上記被
    符号化画素の次の被符号化画素に対する画像データと、
    上記読み出された記憶用データと、上記被符号化画素に
    対する有効領域の幅Aを示すAデータと、上記被符号化
    画素の次の被符号化画素に対する符号語Cを示すCデー
    タとに基づき、上記被符号化画素の次の被符号化画素に
    対する有効領域の幅Aを示すAデータと上記被符号化画
    素の次の被符号化画素に対する符号語Cを示すCデータ
    とを得ることを特徴とするディジタル情報符号化方法。
  29. 【請求項29】 1回のリノーマライズ処理を要する被
    符号化画素に対する符号化処理を行う時、システムクロ
    ック信号における1クロックの期間に、 上記被符号化画素に対するコンテキストを生成するステ
    ップと、 予測シンボル及び確率推定データの一部である不一致確
    率を示すLSZデータからなる記憶用データを上記ステ
    ップにて生成されたコンテキストに基づいて読み出すス
    テップと、 上記被符号化画素に対する画像データと上記ステップに
    て読み出された記憶用データの予測シンボルとの一致又
    は不一致を示す予測変換信号を得るステップと、 上記被符号化画素に対する画像データと上記読み出され
    た記憶用データにおける予測シンボルとが一致を意味す
    ると、下記(1)式及び(2)式により上記被符号化画
    素のAデータ及びCデータを得、上記被符号化画素に対
    する画像データと上記読み出された記憶用データにおけ
    る予測シンボルとが不一致を意味すると、下記(3)式
    及び(4)式により上記被符号化画素のAデータ及びC
    データを得るステップとを行い、 上記システムクロック信号における次の1クロックの期
    間に、 上記ステップにて得られた予測変換信号と、上記ステッ
    プにて読み出された記憶用データとに基づき、予測シン
    ボル及び確率推定データの一部である不一致確率を示す
    LSZデータからなる書換データを得るステップと、 上記被符号化画素に対するコンテキストに基づいた記憶
    用データを上記ステップにて得られた書換データにて書
    き換えるステップと、 上記被符号化画素の次の被符号化画素に対するコンテキ
    ストを生成するステップと、 この生成されたコンテキストに基づいて、予測シンボル
    及び確率推定データの一部である不一致確率を示すLS
    Zデータからなる記憶用データを読み出すステップと、 上記被符号化画素の次の被符号化画素に対する画像デー
    タと上記ステップにて読み出された上記被符号化画素の
    次の被符号化画素に対する記憶用データにおける予測シ
    ンボルとが一致を意味すると、下記(1)式及び(2)
    式により上記被符号化画素の次の被符号化画素のAデー
    タ及びCデータを得、上記被符号化画素の次の被符号化
    画素に対する画像データと上記ステップにて読み出され
    た上記被符号化画素の次の被符号化画素に対する記憶用
    データにおける予測シンボルとが不一致を意味すると、
    下記(3)式及び(4)式により上記被符号化画素の次
    の被符号化画素のAデータ及びCデータを得るステップ
    とを行うことを特徴とするディジタル情報符号化方法。 A(k)=A(k−1)−LSZ(k) ……(1) C(k)=C(k−1) ……(2) A(k)=LSZ(k) ……(3) C(k)=C(k−1)+{A(k−1)−LSZ(k)} ……(4) [但し、A(k)は上記被符号化画素(k番目の被符号化
    画素)のAデータ、A(k−1)は上記被符号化画素の直
    前の被符号化画素{(k−1)番目の被符号化画素}のA
    データ、C(k)は上記被符号化画素(k番目の被符号化
    画素)のCデータ、C(k−1)は上記被符号化画素の直
    前の被符号化画素{(k−1)番目の被符号化画素}のC
    データ、LSZ(k)は上記被符号化画素(k番目の被符
    号化画素)に対する確率推定データの一部である不一致
    確率を示すLSZデータ、kは1、2、3、……であ
    る。]
  30. 【請求項30】 1回のリノーマライズ処理を要する被
    復号化画素に対する復号化処理を行う時、システムクロ
    ック信号における1クロックの期間に、上記被復号化画
    素に対するコンテキストを生成し、この生成されたコン
    テキストに基づいた予測シンボル及び確率推定データの
    一部である不一致確率を示すLSZデータからなる記憶
    用データを読み出し、この読み出された記憶用データ
    と、上記被復号化画素の直前の被復号化画素に対する有
    効領域の幅Aを示すAデータと、上記被復号化画素の直
    前の被復号化画素に対する符号語Cを示すCデータとに
    基づき、上記被復号化画素に対する有効領域の幅Aを示
    すAデータと上記被復号化画素に対する符号語Cを示す
    Cデータと予測変換信号とを得るとともに、上記被復号
    化画素に対する画像データを得、 上記システムクロック信号における次の1クロックの期
    間に、上記読み出された記憶用データと上記得られた予
    測変換信号とに基づき、予測シンボル及び確率推定デー
    タの一部である不一致確率を示すLSZデータからなる
    書換データを得るとともに、上記被復号化画素に対する
    コンテキストに基づいた記憶用データを上記書換データ
    にて書き換え、かつ、上記被復号化画素の次の被復号化
    画素に対するコンテキストを生成し、この生成されたコ
    ンテキストに基づいた記憶用データを読み出し、この読
    み出された記憶用データと、上記被復号化画素に対する
    有効領域の幅Aを示すAデータと上記被復号化画素の次
    の被復号化画素に対する符号語Cを示すCデータとに基
    づき、上記被復号化画素の次の被復号化画素に対する有
    効領域の幅Aを示すAデータと上記被復符号化画素の次
    の被復号化画素に対する符号語Cを示すCデータとを得
    ることを特徴とするディジタル情報復号化方法。
  31. 【請求項31】 1回のリノーマライズ処理を要する被
    復号化画素に対する復号化処理を行う時、システムクロ
    ック信号における1クロックの期間に、 上記被復号化画素に対するコンテキストを生成するステ
    ップと、 予測シンボル及び確率推定データの一部である不一致確
    率を示すLSZデータからなる記憶用データを上記ステ
    ップにて生成されたコンテキストに基づいて読み出すス
    テップと、 下記(5)式を満足しているか否かを示す予測変換信号
    を得るステップと、 下記(5)式を満足していると、下記(6)式及び
    (7)式により上記被復号化画素のAデータ及びCデー
    タを得、下記(5)式を満足していないと、下記(8)
    式及び(9)式により上記被復号化画素のAデータ及び
    Cデータを得るステップと、 下記(5)式を満足していると上記ステップにて読み出
    された記憶用データの予測シンボルの値と同じ値を上記
    被復号化画素に対する復号化された画像データとして
    得、下記(5)式を満足していないと上記ステップにて
    読み出された記憶用データの予測シンボルの値を反転さ
    せて上記被復号化画素に対する復号化された画像データ
    として得るステップとを行い、 上記システムクロック信号における次の1クロックの期
    間に、上記ステップにて得られた予測変換信号と、上記
    ステップにて読み出された記憶用データとに基づき、予
    測シンボル及び確率推定データの一部である不一致確率
    を示すLSZデータからなる書換データを得るステップ
    と、 上記被復号化画素に対するコンテキストに基づいた記憶
    用データを上記ステップにて得られた書換データにて書
    き換えるステップと、 上記被復号化画素の次の被復号化画素に対するコンテキ
    ストを生成するステップと、 下記(5)式を満足すると、下記(6)式及び(7)式
    により上記被復号化画素の次の被復号化画素のAデータ
    及びCデータを得、下記(5)式を満足しないと、下記
    (8)式及び(9)式により上記被復号化画素の次の被
    復号化画素のAデータ及びCデータを得るステップを得
    るステップとを行うことを特徴とするディジタル情報復
    号化方法。 C(k−1)<A(k−1)−LSZ(k) ……(5) A(k)=A(k−1)−LSZ(k) ……(6) C(k)=C(k−1) ……(7) A(k)=LSZ(k) ……(8) C(k)=C(k−1)−{A(k−1)−LSZ(k)} ……(9) [但し、A(k)は上記被復号化画素(k番目の被復号化
    画素)のAデータ、A(k−1)は上記被復号化画素の直
    前の被復号化画素{(k−1)番目の被復号化画素}のA
    データ、C(k)は上記被復号化画素(k番目の被復号化
    画素)のCデータ、C(k−1)は上記被復号化画素の直
    前の被復号化画素{(k−1)番目の被復号化画素}のC
    データ、LSZ(k)は上記被復号化画素(k番目の被復
    号化画素)に対する確率推定データの一部である不一致
    確率を示すLSZデータ、kは1、2、3、……であ
    る。]
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