JPH10136627A - 電磁ソレノイド - Google Patents

電磁ソレノイド

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JPH10136627A
JPH10136627A JP8288841A JP28884196A JPH10136627A JP H10136627 A JPH10136627 A JP H10136627A JP 8288841 A JP8288841 A JP 8288841A JP 28884196 A JP28884196 A JP 28884196A JP H10136627 A JPH10136627 A JP H10136627A
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JP
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permanent magnet
plunger
yoke
magnetic flux
electromagnetic solenoid
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Application number
JP8288841A
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Shinko Murase
真弘 村瀬
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヨークとソレノイドの吸引起動時、および、
吸着後においても電力を消費することがなく、応答性の
よい電磁ソレノイドを提供すること。 【解決手段】 コイル1に電流が供給されていない時
は、永久磁石2により破線イによって示される磁束のみ
が発生し、この状態において吸引面Fと被吸引部13b
が離間していた場合は、両者は吸着し、吸着状態を維持
する。コイル1に電流を供給すると、破線ロによって示
される磁束が発生し、供給電流を徐々に増加させていく
と、永久磁石2による磁束と、コイル1により発生する
磁束とが相殺され、やがて両者の間に働く吸引力がバネ
16の伸長力を下回ると、被吸引部13bは吸引面Fか
ら離間する。また、コイル1への供給電流を減少させる
と、永久磁石2の磁束により、再度、被吸引部13bと
吸引面Fとが吸着し、その状態が保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コイルに電流を
供給することによってプランジャを摺動させる電磁ソレ
ノイドに関する。
【0002】
【従来の技術】図10に従来の電磁ソレノイドの構成を
示す。図10は、円筒形電磁ソレノイドの中心線縦断面
の半面を示しており、同図中、1点鎖線は円筒形電磁ソ
レノイドの中心線を示している。この図において、10
は磁性体であるヨークであり、その内部には起動用コイ
ル11,保持用コイル12が設けられている。13はベ
アリング14,15によって、図中、左右方向に摺動可
能に支持されたプランジャであり、非磁性体であるロッ
ド部13aと、磁性体である被吸引部13bとからなっ
ている。16はコイル状のバネであり、プランジャ13
を図中左方向に付勢している。また、この図に示す状態
は、上述した起動用コイル11,保持用コイル12のい
ずれにも電流を供給していない状態を示しており、この
状態において、プランジャの被吸引部13bと、ヨーク
10の吸引面Fとの間には、30mm程度のギャップg
が形成されている。
【0003】上述した電磁ソレノイドにおいては、ま
ず、起動用コイル11に電流を流すと、図中破線の矢印
で示す方向に磁束が発生し、これにより、ヨーク10の
吸引面Fと、プランジャ13の被吸引部13bとの間に
吸引力が発生する。そして、起動用コイル11に供給す
る電流を増加して、吸引力がバネ16の伸長力に勝る
と、プランジャ13がベアリング14,15上をスライ
ドして図中、右方向へ移動し、吸引面Fと被吸引部13
bとが吸着する。
【0004】ここで、起動用コイル11は、広いギャッ
プ(約30mm)に磁束を通し、強い磁気吸引を確保す
るため、コイルの巻線径を太くして起磁力を充分に増大
させる必要がある。このため、起動時においては消費電
力が極めて大きくなり、長時間通電すると起動用コイル
11が焼損してしまう。したがって、吸引面Fと被吸引
部13bとが一旦吸着した後は、その吸着状態を維持す
るには、起動時ほど起磁力を必要としないことから、消
費電力が低く、長時間の通電によっても焼損しない保持
用コイル12に通電することによって、吸引面Fと被吸
引部13bの吸着を維持する。そして、吸引面Fと被吸
引部13bとが吸着している状態から、再度、両者を離
間させる場合は、保持用コイル12への通電を停止す
る。これにより、図中破線で示された磁束が消滅し、バ
ネ16の伸長力により、プランジャ16が図中、左方向
へ移動する。
【0005】なお、図10に示した電磁ソレノイドで
は、起動用コイル11と保持用コイル12の2つのコイ
ルを必要としているが、ギャップが比較的狭く、起動時
においても消費電力が小さい電磁ソレノイドでは、プラ
ンジャの起動と保持を1つのコイルによって行うものも
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した電
磁ソレノイドは、起動時において多大な電力を供給する
必要があり、また、基底部13aと吸引面Fとが一旦吸
着した後も、その状態を保持するために電力を供給し続
ける必要があった。したがって、プランジャとヨークを
吸着,維持する場合、常時を電力を消費し続けるという
問題がある。また、一般に、コイルにより磁束を発生さ
せる場合、その立上がりに時間を要してしまうため、プ
ランジャ動作の応答性は、決してよいとはいえなかっ
た。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、ヨークとソレノイドの吸引起動時、およ
び、吸着後においても電力を消費することがなく、か
つ、プランジャ動作の応答性がよい電磁ソレノイドを提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、中空部を有するヨークと、前記ヨークの一部に当接
する当接部を有し、前記ヨークに摺動自在に支持される
プランジャと、前記プランジャの当接部を、前記ヨーク
の一部から離間させる方向に付勢する付勢手段と前記付
勢手段による付勢にうち勝って、前記プランジャの当接
部を前記ヨークの一部に吸着せしめる磁束を発生する永
久磁石と、前記ヨークの中空部に収納され、外部から供
給される電流により、前記永久磁石により発生する磁束
を打ち消す磁束を前記ヨーク内に発生する励磁コイルと
を有することを特徴とする電磁ソレノイドである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の電磁ソレノイドにおいて、前記永久磁石が、前記ヨー
クに設けられ、前記プランジャの摺動方向に対し垂直方
向に磁極面を有し、前記プランジャの摺動方向に平行す
る磁束を発生することを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の電磁ソレノイドにおいて、前記永久磁石が、前記ヨー
クに設けられ、前記プランジャの摺動方向に対し平行す
る方向に磁極面を有し、前記プランジャの摺動方向に対
し垂直方向に磁束を発生することを特徴とする。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の電磁ソレノイドにおいて、前記永久磁石が、前記プラ
ンジャに設けられ、該プランジャの摺動方向に対し垂直
方向に磁極面を有し、前記プランジャの摺動方向に平行
する磁束を発生することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明によ
る電磁ソレノイドの一実施形態について説明する。 〔第1実施形態〕図1(a)は本発明の第1実施形態に
おける電磁ソレノイドの中心線縦断面の半面を示してお
り、図中、1点鎖線は、本実施形態における電磁ソレノ
イドの中心線を示している。また、本実施形態における
電磁ソレノイドも、図10に示したものと同様、外観が
円筒形状になっている。この図において、図10に示し
た電磁ソレノイドの各部に対応する部分については同一
の符号を付し、その説明を省略する。 図1(a)に示
す電磁ソレノイドが、図10のものと異なる点は以下の
通りである。
【0013】1は円筒形のコイルであり、外部から供給
される電流により、図中、破線矢印イに示す方向に磁束
を発生する。2はリング形状の永久磁石であり、ヨーク
10の外周に沿ってヨーク10に埋設されており、プラ
ンジャ13の摺動方向に対して垂直な面、すなわち、リ
ング形状を有する永久磁石2において、その端面が磁極
面となっている。そして、図中、左側の端面がN極に、
右側の端面がS極に着磁され、プランジャ13の摺動方
向に磁束を発生し、図中、反時計廻りの磁路(図中、破
線矢印ロ参照)を形成する。また、この磁束は、ギャッ
プGを隔てて対峙する被吸引部13bとヨーク10の吸
引面Fとを吸着せしめる。3はリング形状で非磁性体で
ある銅ろうであり、永久磁石2の内周面側に設けられ、
バイパスギャップpgを形成している。
【0014】このバイパスギャップpgは、永久磁石2
からの磁束の漏れを少なくし、かつ、コイルに通電する
ことにより発生する磁束の立上がりを良くする役目を果
たしている。また、図1(a)から明らかなように、コ
イル1により発生する磁束の方向における銅ろう3の幅
は、永久磁石2のそれよりも狭くなっている。これは、
コイル1により発生する磁束をより多くバイパスギャッ
プpgに通過させることにより、コイル1により発生す
る磁束を直接永久磁石2に通過させないようにするため
である。これにより、コイル1によって発生する逆磁場
による永久磁石の減磁を防いでいる。ここで、図1
(a)中、矢印Aから見た、永久磁石2およびバイパス
ギャップpgの形状を図1(b)に示す。
【0015】次に上述した電磁ソレノイドの動作につい
て、図2を参照して説明する。図2はコイル1に供給さ
れる電流と、ヨーク10の吸引面Fと、ソレノイド13
の被吸引部13bとの間に働く吸引力との関係を示すグ
ラフである。まず、コイル1に電流が供給されていない
状態では、永久磁石2により、破線矢印ロで示される磁
束のみが発生しており、この状態において、吸引面Fと
被吸引部13bが離間していた場合は、被吸引部13b
が吸引面Fに吸着し、その状態が維持される。
【0016】次に、コイル1に電流を供給し、その電流
を徐々に増加させていくと、破線矢印イによって示され
る磁束が発生し、供給する電流の増加に伴ってその密度
が増していく。これにより、永久磁石2による磁束と、
コイル1により発生する磁束とが相殺され、吸引面Fと
被吸引部13bとの間に働く吸引力が徐々に減少してい
く。やがて、両者の間に働く吸引力がバネ16の伸長力
を下回ると、被吸引部13bが吸引面Fから離間(解
放)される。この状態からコイル1への供給電流を再び
減少させていった場合は、コイル1により発生する磁束
が減少することにより、被吸引部13bと吸引面Fの間
に永久磁石2から発生される磁束による吸引力が増して
いき、この吸引力がバネ力を上回ると被吸引部13b
が、再度、吸引面Fに吸着して、その状態が保持され
る。
【0017】一方、被吸引部13bと吸引面Fとを離間
させた後、さらにコイル1への供給電流を増加していっ
た場合は、図2中、ニ点において永久磁石2による吸引
力が完全に相殺され、被吸引部13bと吸引面Fとの間
に働く吸引力が0となる。そして、さらに供給電流を増
加すると、コイル1が発生する磁束によって吸引面Fと
被吸引部13bの間に吸引力が働くようになる。この吸
引力がバネ力を上回ると、プランジャ13の被吸引部1
3bがヨーク10の吸引面Fに吸着するが、その状態を
維持するにはコイル1に電流を供給し続ける必要があ
る。
【0018】したがって、図2において、ニ点よりもコ
イル1への供給電流が少ない場合(同図中矢印ホ参照)
は、永久磁石2により発生する磁束によって吸引面Fと
被吸引部13bの間に吸引力が働き、ニ点よりもコイル
1への供給電流が多い場合(同図中矢印ヘ参照)は、コ
イル1により発生する磁束によって吸引面Fと、被吸引
部13bとの間に吸引力が働くことになる。また、永久
磁石2またはコイル1により発生する吸引力がバネ力を
下回る供給電流範囲(同図中矢印ト参照)が、この電磁
ソレノイドの開放電流範囲となる。
【0019】本実施形態においては、永久磁石2が発生
する磁束により、プランジャ13をヨーク10に吸着さ
せているので、コイル1に電流を供給することによって
発生する磁束により、プランジャをヨークに吸着させる
場合と比較すると、発生する磁束の立上がりが速く、プ
ランジャ動作の応答性がよい。また、使用上、プランジ
ャを解放する頻度が少ない場合、従来の電磁ソレノイド
のようにコイルに電流を供給し続ける必要がないので、
電力の消費を節減することができる。
【0020】なお、上述した永久磁石2と、バイパスギ
ャップpg(銅ろう3)は、図3に示す位置に設けても
よい。このような配置にした場合、永久磁石2とバイパ
スギャップpgの径を小さくすることができるので、材
料費等のコスト面で有利となる。また、図1および図3
に示した電磁ソレノイドにおいて、永久磁石2の内周面
側にバイパスギャップpg(銅ろう3)を設けている
が、逆に、永久磁石2の外周面側にバイパスギャップp
gを設けるようにしてもよい。
【0021】また、図4(a)に示すように、永久磁石
2とバイパスギャップpgを、ヨーク10の端面側に設
けてもよい。この場合、図4(a)中、矢印A側から見
た場合の永久磁石2およびバイパスギャップpgの形状
は、図4(b)の通りとなる。また、永久磁石2の外周
面側をN極に、内周面側をS極に着磁させ、プランジャ
13の摺動方向に対して垂直に磁束を発生させることに
より、図1,図3に示した電磁ソレノイドの永久磁石と
同様の磁路(図4(a)中、破線矢印ロ参照)を形成す
ることができる。
【0022】このように永久磁石2とバイパスギャップ
pgを設けた場合、例えば、ヨーク10の直径を小さく
するために、円周方向におけるヨーク10の厚さ(図4
中、矢印a参照)を、中心軸方向におけるヨーク10の
厚さ(図4中、矢印b参照)よりも薄くした場合でも、
永久磁石2の磁極面の表面積を維持することができるの
で、発生する磁界の強度を維持することができるという
利点を有する。
【0023】次に図5,図6を参照して、図1,3,4
で示した永久磁石2およびバイパスギャップpgの他の
形態について説明する。まず、図5(a)は、電磁ソレ
ノイドにバイパスギャップpgを設けず、永久磁石2の
みを設けた場合の永久磁石の形状を示している。また、
図5(a)において、は図1(a),図3,図4
(a)においてヨーク10の端面側から見た時の永久磁
石2の形状を示している。また、は、において、矢
印Bの方向から見た時の永久磁石2の形状を示してい
る。
【0024】ここで、図1,3に示した電磁ソレノイド
の場合、永久磁石2の半径方向の幅WR(図5(a)
参照)は、永久磁石2が設けられるヨーク10の半径方
向の厚さに一致している。また、図4に示した電磁ソレ
ノイドの場合、永久磁石2の中心軸方向の幅WL(図5
(a)参照)は、永久磁石2が設けられるヨーク10
の中心軸方向の厚さ(図4(a)中、矢印b参照)に一
致している。このように、バイパスギャップを設けず、
永久磁石のみを設ける場合、構成は簡単になるが、コイ
ルにより発生する逆方向の磁束によって、永久磁石が減
磁されないように注意する必要がある。
【0025】次に、図5(b)は、図5(a)のよう
に、永久磁石のみを設ける場合において、リング形状の
永久磁石を複数に分割(永久磁石2a,2b,2c,2
d)した場合を示している。ここで、図5(b)におい
て、は図1(a),図3,図4(a)においてヨーク
10の端面側から見た時の永久磁石2の形状を示してい
る。また、は、において、矢印Bの方向から見た時
の永久磁石2の形状を示している。この図に示すよう
に、永久磁石を複数に分割することで、電磁ソレノイド
の外径が大きい場合等でも永久磁石の作製が容易にな
る。
【0026】次に、図6は、図5(b)で示したよう
に、永久磁石を複数に分割した場合において、各永久磁
石2a,2b,2c,2dの間に、バイパスギャップp
g(銅ろう3a,3b,3c,3d)を設けた場合を示
している。図6において、は図1(a),図3,図4
(a)においてヨーク10の端面側から見た時の永久磁
石2の形状を示している。また、は、において、矢
印Bの方向から見た時の永久磁石2の形状を示してい
る。
【0027】ここで、図1,図3の電磁ソレノイドの場
合、図6(a)に示すように、バイパスギャップpgの
幅は、電磁ソレノイドの中心線方向(コイル1により発
生する磁束の方向)において、永久磁石2a,2b,2
c,2dの幅よりも狭められている(図6(a)参
照)。一方、図4の電磁ソレノイドの場合、図6(b)
に示すように、バイパスギャップpgの幅は、電磁ソレ
ノイドの半径方向(コイル1により発生する磁束の方
向)において、永久磁石2a,2b,2c,2dの幅よ
りも狭められている(図6(b)参照)。
【0028】次に図7(a)に、ヨーク10の外周壁側
において、プランジャ13の摺動方向に対して垂直方向
に着持させた永久磁石2を設けた場合を示す。ここで、
図7(b)は、図7(a)中、矢印Aから見た時の永久
磁石2およびバイパスギャップpgの形状を示す。この
場合、バイパスギャップpgは、プランジャ13の摺動
方向において、永久磁石2を挟むように設けられ、これ
により永久磁石2の減磁を防いでいる。また、図7の構
成の場合、永久磁石の磁極面を電磁ソレノイドの中心軸
に沿って拡張することができるので、より大きな磁束を
得ることが可能となる。
【0029】〔第2実施形態〕上述した第1実施形態で
は、ヨーク10側に永久磁石2およびバイパスギャップ
pg、または、永久磁石2のみを設けた場合について述
べたが、本実施形態では、それらをプランジャ13側に
設ける場合について説明する。図8に本発明の第2実施
形態における電磁ソレノイドの構成を示す。この図にお
いて、図1に示した電磁ソレノイドの各部に対応する部
分については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0030】図8において、(a)は、本実施形態にお
ける電磁ソレノイドの中心線縦断面の半面を示す図であ
る。この図において、2は円板状の永久磁石であり、そ
の外周縁にはバイパスギャップpgがリング状に形成さ
れている。ここで、図8(b)に、図8(a)中、矢印
Aから見た時の永久磁石2およびバイパスギャップpg
の形状を示す。
【0031】本実施形態に示す電磁ソレノイドにおいて
も、永久磁石2は、第1実施形態における永久磁石2と
同様の磁路を形成する。これにより、プランジャ13
は、第1実施形態で示した各電磁ソレノイドと同様に作
動させることができる。
【0032】なお、本実施形態においても、永久磁石2
とバイパスギャップpgの形態は、図9(a)〜(c)
に示すように、種々のものが考えられる。なお、図9
(a)〜(c)において、は図8(a)中、ヨーク1
0の端面側から見た時の永久磁石およびバイパスギャッ
プの形状を示し、は、において矢印Bから見た時の
永久磁石およびバイパスギャップの形状を示している。
【0033】まず、図9(a)は、バイパスギャップp
gを設けず、永久磁石2のみを設けたものであり、この
場合、永久磁石2の外径dは、被吸引部13bの外径と
一致している。また、図9(b)は、図8(b)で示し
たものとは逆に、永久磁石2の内部にバイパスギャップ
pgを設けたものである。さらに、図9(c)は、永久
磁石を、永久磁石2a,2b,2c,2dに分割し、各
永久磁石の間にバイパスギャップpgを設けたものであ
る。この場合、プランジャ13の摺動方向におけるバイ
パスギャップpgの幅は、永久磁石の幅よりも短くす
る。なお、図9(c)において、バイパスギャップpg
を設けず、分割した永久磁石2a,2b,2c,2dの
みを設けてもよい。
【0034】このように、プランジャ13の被吸引部1
3bに永久磁石およびバイパスギャップを設けた場合、
永久磁石の外径寸法による制約を受けずに、ヨークの外
径寸法を小型化することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、永久磁石が発生する磁束によってプラン
ジャをヨークに吸着し、コイルに電流を供給することに
よって発生する磁束によってプランジャがヨークから離
間するので、コイルに電流を供給することによって発生
する磁束によりプランジャをヨークに吸着させる電磁ソ
レノイドと比較した場合、発生する磁束の立上がりが速
く、プランジャ動作の応答性がよい。また、使用上、プ
ランジャを解放する頻度が少ない場合、従来の電磁ソレ
ノイドのようにコイルに電流を供給し続ける必要がない
ので、電力の消費を節減することができる。
【0036】また、請求項2に記載の発明によれば、永
久磁石がヨークに設けられ、かつ、その磁極面がプラン
ジャの摺動方向に対して垂直になっているので、プラン
ジャの摺動方向における電磁ソレノイドの寸法が制約を
受ける場合でも、磁極面の面積を上記摺動方向に対して
垂直方向に拡張することで、必要な磁界の強度を得るこ
とができる。
【0037】また、請求項3に記載の発明によれば、永
久磁石がヨークに設けられ、かつ、その磁極面がプラン
ジャの摺動方向に対して平行になっているので、電磁ソ
レノイドの寸法が、プランジャの摺動方向に対して垂直
方向に制約を受ける場合でも、磁極面の面積を上記摺動
方向に拡張することで、必要な磁界の強度を得ることが
できる。したがって、ヨークの形状が円柱状であり、プ
ランジャがヨークの中心軸上で摺動する電磁ソレノイド
において、ヨークの外径に制約がある場合等でも、必要
な磁界の強度を得ることができる。
【0038】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
永久磁石がプランジャに設けられているので、永久磁石
の外径寸法による制約を受けずに、ヨークの外径寸法を
小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態における電磁ソレノ
イドの構造を示す図であり、(a)は該電磁ソレノイド
の中心軸縦断面半面を示す断面図、(b)は該電磁ソレ
ノイドに用いられる永久磁石の外観を示す正面図であ
る。
【図2】 同第1実施形態における電磁ソレノイドのコ
イルへの供給電流と、プランジャとヨークとの間に発生
する吸引力との関係を示すグラフである。
【図3】 同第1実施形態において、他の実施形態の電
磁ソレノイドの縦断面半面を示す断面図である。
【図4】 同第1実施形態において、他の実施形態にお
ける電磁ソレノイドの構造を示す図であり、(a)は該
電磁ソレノイドの中心軸縦断面半面を示す断面図、
(b)は該電磁ソレノイドに用いられる永久磁石の外観
を示す正面図である。
【図5】 同第1実施形態における電磁ソレノイドに用
いられる永久磁石の各種形状を示す正面図、および、
側面図である。
【図6】 同第1実施形態における電磁ソレノイドに用
いられる永久磁石の各種形状を示す正面図、および、
側面図である。
【図7】 同第1実施形態において、他の実施形態にお
ける電磁ソレノイドの構造を示す図であり、(a)は該
電磁ソレノイドの中心軸縦断面半面を示す断面図、
(b)は該電磁ソレノイドに用いられる永久磁石の外観
を示す正面図である。
【図8】 この発明の第2実施形態における電磁ソレノ
イドの構造を示す図であり、(a)は該電磁ソレノイド
の中心軸縦断面半面を示す断面図、(b)は該電磁ソレ
ノイドに用いられる永久磁石の外観を示す正面図であ
る。
【図9】 同第2実施形態における電磁ソレノイドに用
いられる永久磁石の各種形状を示す正面図、および、
側面図である。
【図10】 従来の電磁ソレノイドの縦断面半面を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 コイル 2,2a,2b,2c,2d 永久磁石 3 銅ろう

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有するヨークと、 前記ヨークの一部に当接する当接部を有し、前記ヨーク
    に摺動自在に支持されるプランジャと、 前記プランジャの当接部を、前記ヨークの一部から離間
    させる方向に付勢する付勢手段と前記付勢手段による付
    勢にうち勝って、前記プランジャの当接部を前記ヨーク
    の一部に吸着せしめる磁束を発生する永久磁石と、 前記ヨークの中空部に収納され、外部から供給される電
    流により、前記永久磁石により発生する磁束を打ち消す
    磁束を前記ヨーク内に発生する励磁コイルとを有するこ
    とを特徴とする電磁ソレノイド。
  2. 【請求項2】 前記永久磁石は、 前記ヨークに設けられ、前記プランジャの摺動方向に対
    し垂直方向に磁極面を有し、前記プランジャの摺動方向
    に平行する磁束を発生することを特徴とする請求項1に
    記載の電磁ソレノイド。
  3. 【請求項3】 前記永久磁石は、 前記ヨークに設けられ、前記プランジャの摺動方向に対
    し平行する方向に磁極面を有し、前記プランジャの摺動
    方向に対し垂直方向に磁束を発生することを特徴とする
    請求項1に記載の電磁ソレノイド。
  4. 【請求項4】 前記永久磁石は、 前記プランジャに設けられ、該プランジャの摺動方向に
    対し垂直方向に磁極面を有し、前記プランジャの摺動方
    向に平行する磁束を発生することを特徴とする請求項1
    に記載の電磁ソレノイド。
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