JPH10136379A - 動画像符号化方法および装置 - Google Patents

動画像符号化方法および装置

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JPH10136379A
JPH10136379A JP28673096A JP28673096A JPH10136379A JP H10136379 A JPH10136379 A JP H10136379A JP 28673096 A JP28673096 A JP 28673096A JP 28673096 A JP28673096 A JP 28673096A JP H10136379 A JPH10136379 A JP H10136379A
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同一内容でフォーマットの異なる複数の動画像
信号を複数回にわたって符号化する際の総符号化回数を
削減する動画像符号化方法を提供する。 【解決手段】画像フォーマット変換(70)によって同
一内容のNTSC信号およびHDTV信号のような解像
度の異なる第1および第2の動画像信号(75,71)
を生成し、第1の動画像信号(75)を入力して一定の
符号化レートによる第1の符号化(76)を行った後、
第1の動画像信号(75)を入力して第1の符号化時の
所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎の符号量配
分(77)の下で第2の符号化(78)を行い、さらに
第2の動画像信号(71)を入力して第1の符号化時の
所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎の符号量配
分(73)の下で第2の符号化(74)を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像信号を複数
回にわたって符号化することにより高画質化を実現する
動画像符号化方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動画像符号化方式の国際標準であるMP
EG2を用いて動画像信号の記録再生を行うディジタル
ビデオディスク(DVD)において、高画質化を目的と
して可変レート伝送方式により限られたディスク容量の
中で最適な符号量配分(割り当て)を行う方法が考えら
れている。MPEG2ではエントロピ符号化を用いてい
るため、画像の動きや精細度といった画像の性質に応じ
て、均一な画質を実現するためのデータ量が時間的に変
化する。
【0003】通常の固定レート伝送では、一定の符号化
レートで符号化を行うため、画質の安定性を実現するた
めには所定レート以上での符号化が必要となる。これに
対して、可変レート伝送が可能なDVDのようなメディ
アでは、画像の性質に応じて動画像信号の所定単位毎に
符号量を適切に配分することにより、固定レートの場合
の伝送ビットレートより低い平均ビットレートで安定し
た画質を実現することが可能となる。
【0004】そこで、DVDを想定した適切な符号量配
分を行う方法として、動画像シーケンス全体にわたっ
て、すなわち例えば動画像が映画などの場合は、各タイ
トル毎に全体にわたって1回目の符号化を行い、これに
より得られたデータ量に応じて符号量配分を行って、2
回目の符号化を行う方式がいくつか提案されている。こ
の方式では、各タイトル毎に2回の符号化を必要とする
ため、同一内容の映画などを画像の標準方式(NTS
C,HDTV,PAL等)や解像度(画素サイズ)など
の異なる複数のフォーマットの動画像信号として生成
し、これらを符号化する場合においても、それぞれのフ
ォーマットについて少なくとも2回の符号化を必要とす
る。従って、総符号化回数が非常に多くなり、処理時間
が長くかかってしまう。
【0005】また、MPEG2のような動き補償予測を
用いた動画像符号化方式では、動きベクトル検出が処理
量の多くを占めるのであるが、上述したように同一内容
の映像などの動画像信号を複数回にわたった符号化する
際には、各符号化毎にほぼ同様な動き検出を繰り返すと
いう冗長性が含まれており、処理量の増大の要因となっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
では適切な符号量配分のために同一内容の動画像信号を
複数回にわたって符号化する場合、動画像信号のフォー
マット毎に複数回の符号化を行うため、総符号化回数が
多くなるという問題と、特に符号化に動き補償予測を用
いた場合、各符号化毎に処理量の多い動きベクトル検出
を行うために処理の冗長性が大きいという問題があっ
た。
【0007】本発明は、同一内容でフォーマットの異な
る複数の動画像信号を適切な符号量配分のために複数回
にわたって符号化する際の総符号化回数を削減する動画
像符号化方法および装置を提供することを主な目的とす
る。
【0008】また、複数回の符号化において繰り返し行
う動きベクトル検出の冗長性を排除して、検出精度を階
層的に向上させることで処理量の削減または動き検出精
度の向上を図ることができる動画像符号化方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の動画像符号化方法は、所定フォーマットの
第1の動画像信号を入力して、例えば一定の量子化ステ
ップ幅で第1の符号化を行った後、第1の動画像信号を
入力して、第1の符号化時の所定単位毎の発生符号量に
応じた所定単位毎の符号量配分の下で第2の符号化を行
い、さらに第1の動画像信号と同一内容でフォーマット
の異なる第2の動画像信号を入力して、第1の符号化時
の所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎の符号量
配分の下で第2の符号化を行うことを基本的な特徴とす
る。所定単位とは、例えばフレーム単位つまり画面単
位、またはマクロブロックのような領域単位である。
【0010】ここで、第1および第2の動画像信号のフ
ォーマットは、具体的には空間解像度、有効画素領域ま
たはフレームレートが異なっている。このように同一内
容でフォーマットの異なる第1および第2の動画像信号
を2回にわたって符号化する場合、それらの動画像信号
の内容が同じであることに着目して、第1の動画像信号
の第1の符号化時の発生符号量のデータに基づく符号量
配分の下で、第1および第2の動画像信号について第2
の符号化を行うことにより、実質的に第1の符号化を第
1および第2の動画像信号で共有化して、総符号化回数
の削減を達成できる。
【0011】また、第1の符号化において内容の異なる
複数の動画像信号のそれぞれの少なくとも一部を連結し
て合成した合成画像データを符号化し、第2の符号化に
おいて第1の符号化時の各動画像信号領域毎の発生符号
量に応じて該複数の動画像信号のそれぞれに対して所定
単位毎の符号量配分を行って、該複数の動画像信号を符
号化するようにしてもよい。この場合には、第1の符号
化を内容の異なる複数の動画像信号の合成画像データに
対して一度に行うため、複数の動画像信号について個々
に第1の符号化を行う方法に比較して、総符号化回数が
大幅に削減される。
【0012】さらに、本発明はMPEGに見られるよう
に、第1および第2の符号化にそれぞれ第1および第2
の動きベクトルを探索して動き補償予測を行う処理を含
む場合、第1の符号化時には広い探索範囲で第1の動き
ベクトルの探索を粗く行い、第2の符号化時には第1の
動きベクトルの近傍の狭い探索範囲で第2の動きベクト
ルの探索を細かく行うことを特徴とする。
【0013】このように階層的に動きベクトルの検出を
行うようにすると、動きベクトル検出の高精度化による
高画質化が可能となり、あるいは動きベクトル検出精度
を落とさずに動きベクトル検出のための処理量の減少に
よるハードウェアの削減が可能となる。
【0014】また、この場合に第1の符号化で得られた
第1の動きベクトルの情報を含む符号化データを蓄積し
ておき、この符号化データから第1の動きベクトルを抽
出して、第1の動きベクトルを第2の動きベクトルの探
索中心とするようにすれば、第1の動きベクトルの情報
を蓄積するためのメモリが不要となる。
【0015】さらに、上述した動画像符号化方法を実現
する本発明の動画像符号化装置は、同一内容の動画像信
号をフォーマットの異なる複数の動画像信号に変換する
フォーマット変換手段と、これら複数の動画像信号を蓄
積媒体に記録する記録手段と、蓄積媒体から再生される
動画像信号を符号化して符号化データを出力する符号化
手段と、動画像信号の所定単位毎に符号化データの符号
量を配分する符号量配分手段と、符号化手段の発生符号
量を計測し、符号量配分手段による配分符号量との誤差
に応じて符号化手段の符号化レートを制御する符号化レ
ート制御手段と、符号化動作の一連のシーケンスを制御
するシーケンス制御手段とを有する。
【0016】そして、シーケンス制御手段は、符号化手
段に蓄積媒体から再生される所定フォーマットの第1の
動画像信号を入力して、第1の符号化を行わせた後、第
1の動画像信号を入力して、第1の符号化時の所定単位
毎の発生符号量に応じた所定単位毎の符号量配分の下で
第2の符号化を行わせ、さらに蓄積媒体から再生される
第1の動画像信号とフォーマットが異なる第2の動画像
信号を入力して、第1の符号化時の所定単位毎の発生符
号量に応じた所定単位毎の符号量配分の下で第2の符号
化を行わせる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)まず、図1〜図10を用いて本発明
の第1の実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係
る動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
【0018】図1において、動画像信号蓄積装置10か
ら読み出された動画像信号30は画像フォーマット変換
回路11により予め指定された画像フォーマットに変換
される。フォーマット変換後の動画像信号は、データ線
31を介して動画像信号蓄積装置10に再び記録された
り、あるいはデータ線34を介して符号化部へ送られ
る。
【0019】データ線34からの入力動画像信号は、符
号化部においてまず動きベクトル検出回路12に入力さ
れ、マクロブロック単位の動きベクトルが検出される。
検出された動きベクトルはデータ線35より入力動画像
信号と共に出力される。符号化モードはマクロブロック
毎に予測符号化モードとイントラ符号化モードのいずれ
かをとり、予測符号化マクロブロックでは、動き補償回
路13で算出された参照画像メモリ22からの参照画像
信号48と入力動画像信号との差分である予測誤差信号
がデータ36線に出力され、またイントラマクロブロッ
クでは入力動画像信号がデータ線36に出力される。こ
のデータ線36上の信号は、DCT(離散コサイン変
換)回路14により離散コサイン変換される。
【0020】DCT回路14から出力されたDCT係数
37は量子化器15により量子化され、量子化データ3
8は可変長符号化器16により可変長符号化されて符号
化データ39として出力される。また、参照画像信号と
して用いられる画像のマクロブロックでは、量子化デー
タ45は逆量子化器20により逆量子化され、これによ
り得られたDCT係数46が逆DCT回路21により逆
離散コサイン変換されて局部復号化が行われ、局部復号
画像信号47が参照画像メモリ22に参照画像信号とし
て書き込まれる。
【0021】可変長符号化器16は、符号化データ39
を出力するとともに、この符号化データ39の発生符号
量を示す発生符号量データ40をレート制御部17に送
る。レート制御部17では、発生符号量データ40から
次マクロブロックの量子化ステップ幅を算出して、量子
化ステップ幅データ49を量子化器15へ送る。
【0022】符号量配分部18は、フレームまたはGO
P(Group Of Pictures)単位に、画像フォーマット情報
や指定されたビットレート、発生符号量データメモリ1
9に記録された発生符号量データ44等に応じて符号量
配分を行い、その結果である符号量配分データ42をレ
ート制御部17に送る。また、符号量配分部18ではレ
ート制御部17を介して発生符号量データ41が入力さ
れており、これを次の符号量配分の決定に用いる。さら
に、符号量配分部18を介して出力される発生符号量デ
ータ43は、発生符号量データメモリ19に記録され
る。
【0023】シーケンス制御部23は、上述した動画像
符号化装置全体の動作シーケンスを制御するものであ
る。次に、本実施形態の動画像符号化装置の動作を説明
する。本実施形態の動画像符号化装置は、1回のリアル
タイム符号化を行う1回符号化モードと、同一内容の動
画像信号を複数回にわたり符号化することで高画質化を
実現する複数回符号化モードを備えている。本発明は後
者の複数回符号化モードに特徴を有する。この複数回符
号化モードでは、まず動画像信号蓄積装置10から読み
出された動画像信号を固定の量子化ステップ幅で符号化
する第1の符号化を行う。また、その際の発生符号量デ
ータ43は発生符号量データメモリ19に記録される。
【0024】次に、第1の符号化で発生符号量データメ
モリ19に記録された発生符号量データに基づき、図2
に示すような符号量配分を符号量配分部18により行っ
て第2の符号化を行う。図2(a)は、第1の符号化に
おける発生符号量の時間変化50を示している。図2
(b)は、(a)のグラフに対する符号量割り当て結果
51と平均レート52を示している。図2に示すよう
に、固定の量子化ステップ幅で符号化した第1の符号化
における発生符号量の大小に応じて、時間的に符号量を
配分することで、一定の平均レートの下で符号化画像の
画質をより安定化させることが可能である。式(1)
に、第2の符号化における符号量配分の具体例を示す。
【0025】
【数1】
【0026】ここで、A(n)は割り当て符号量、G
(n)は第1の符号化における発生符号量、Kは総割り
当て符号量が所定の値Tとなるように定めた定数、Fは
非線型単調増加関数である。また、nはフレーム単位の
符号量配分を行う場合はフレーム番号、またマクロブロ
ック単位の符号量配分を行う場合はマクロブロック番号
を示す。図3に、非線型単調増加関数Fの例を示す。
【0027】図4(a)(b)に、従来の動画像符号化
装置における符号化処理手順と本実施形態における符号
化処理手順を対比して示す。図4(b)に示す本実施形
態による符号化手順は、図1中のシーケンス制御部23
によって制御される。
【0028】従来、例えば映画フィルムからNTSC信
号やHDTV信号といった解像度やフレームレートが異
なる複数の画像フォーマットの動画像信号を生成し、複
数回符号化によって高画質の符号化データを生成する場
合、図4(a)に示すようにそれぞれの動画像信号につ
いて複数回の符号化を必要とした。すなわち、入力動画
像信号を画像フォーマット変換し(ステップ60)、N
TSC信号について第1の符号化とそれに基づく符号量
配分および第2の符号化を行う(ステップ65〜6
8)、同様に、HDTV信号について第1の符号化とそ
れに基づく符号量配分および第2の符号化を行う(ステ
ップ61〜64)。
【0029】これに対し、本発明の実施形態では図4
(b)に示すように、まず入力動画像信号を画像フォー
マット変換し(ステップ70)、第1の符号化はNTS
C信号のみで行い(ステップ75〜76)、この時の発
生符号量データに基づいて前述のように符号量配分を行
い(ステップ77)、その結果に従って第2の符号化を
行う(ステップ78)。一方、HDTV信号について
は、NTSC信号の第1の符号化で得られた発生符号量
データを解像度の違いを考慮してデータ変換し(ステッ
プ72)、変換後の発生符号量推定データを用いて符号
量配分を行い(ステップ73)、その結果を用いて第2
の符号化を行う(ステップ71〜74)。従って、本実
施形態によると第1の符号化が1回のみでよいため、従
来に比較して総符号化回数を3/4に削減することが可
能となる。図5に、図4におけるデータ変換ステップ7
2の変換関数の例を示す。
【0030】図6は、本実施形態において同一内容の入
力動画像信号から画素数の異なる複数の動画像信号を作
成し、入力動画像信号とその画素数を変換した動画像信
号のそれぞれについて符号化を行う例を示している。
【0031】図6(a)は、入力動画像信号のフレーム
サイズの領域80と、その両端を削除した領域81を示
している。これら2つの領域80,81の符号化データ
を作成する場合、図4に示したフローチャートにおいて
NTSC信号75を領域81の画像信号に、またHDT
V信号71を領域80の信号にそれぞれ置き換えた形の
処理手順とする。すなわち、領域81の信号のみ第1の
符号化を行い、その発生符号量データを変換して領域8
0全体の符号量配分のための発生符号量推定データとす
る。図7に、領域81の発生符号量xのデータを領域8
0全体の推定発生符号量yのデータに変換するための変
換関数の例を示す。
【0032】図6(b)は、入力動画像信号のフレーム
サイズの領域90と、そのアスペクト比を例えば16:
9から4:3へというように変換して水平方向の画素数
を削減した領域91を示している。これら2つの領域9
0,91の符号化データを作成する場合も同様に、アス
ペクト変換された画像信号のみについて第1の符号化を
行い、アスペクト変換された動画像信号については、第
1の符号化時の発生符号量データに基づき符号量配分を
行い、第2の符号化を行う。また、入力画像信号につい
ては、アスペクト変換された動画像信号の第1の符号化
で得られた発生符号量データを変換して推定発生符号量
データを作成し、そのデータに基づいて符号量配分を行
って、第2の符号化のみを行う。
【0033】図8に、アスペクト変換された縮小画像の
発生符号量xのデータを入力画像信号の推定発生符号量
yのデータに変換するための変換関数の例を示す。図9
および図10は、本実施形態においてフレームレートの
異なる動画像信号間で第1の符号化を共有化させる例を
示している。図9は、フレームレートの異なるHDTV
信号の例であり、101,102,…はフレームレート
30HzのHDTV動画像フレーム、121,122,
…はフレームレート29.97HzのHDTV動画像フ
レームを示しており、それぞれ同一の内容の動画像信号
である。このように、同一の内容でフレームレートの異
なる動画像信号を符号化する際、30Hzあるいは2
9.97Hzのいずれらか一方についてのみ第1の符号
化を行って、第1の符号化における発生符号量データを
共有化させ、総符号化回数を削減することが可能であ
る。
【0034】図10では、141,142,…はフレー
ムレート24Hzの映画フィルム、171,172,…
はフレームレート29.97HzのNTSC信号のフィ
ールド、151,152,…はフレームレート25Hz
のPAL信号のフィールドをそれぞれ示している。
【0035】フレームレート24Hzの映画フィルムの
映像をNTSC信号に変換する場合は、フィルムの各コ
マを飛び越しスキャンしてフィールドに落とし、5フィ
ールドに1回の割合で2度出しを行うフィールドを挿入
して30Hzのフレームレートに変換し、それを29.
97Hzで再生する方法(3:2プルダウンと呼ぶ)が
一般的である。また、フレームレート24Hzの映画フ
ィルムの映像をPAL信号に変換する場合、飛び越しス
キャンを行った信号をそのまま25Hzで再生する方法
が一般に用いられている。
【0036】MPEG2の符号化方式では、このように
映画フィルムから作成された信号を映画の24Hzのフ
レーム信号に戻して符号化する手段が含まれている。す
なわち、NTSC信号において2度出しされたフィール
ドを削減し、インターレーススキャンの各フィールドを
マージして24Hzのフレーム信号に生成した後に、符
号化を行うというものである。このような場合、同一の
内容の映像信号であれば、NTSC信号とPAL信号と
で符号化フレームの構成が一致し、もとの24Hzのフ
レームレートで符号化されることになる。従って、本実
施形態に基づき同一内容のNTSC信号とPAL信号と
で第1の符号化を共有化させることで、総符号化回数を
削減することが可能となる。
【0037】(第2の実施形態)次に、図11〜図14
を用いて本発明の第2の実施形態を説明する。図11
は、本実施形態の処理手順を示すフローチャートであ
る。この例では、内容の異なる複数の動画像信号A20
1,B202,C203,D204を符号化する場合
に、画像フォーマット変換ステップ205において、信
号A,B,CについてはNTSC信号206,207,
208にそれぞれ変換して符号化し、また信号Dについ
てはNTSC信号209とHDTV信号211に変換し
て符号化する。画像フォーマット変換ステップ205で
は、さらに動画像信号A,B,C,Dに関する各NTS
C信号206,207,208,209と、動画像信号
Dに関するHDTV信号211を出力するほかに、画像
合成ステップ210において信号A,B,C,Dをそれ
ぞれ1画面分ずつ計4画面分連結して1フレームとした
合成動画像信号を作成する。
【0038】第1の符号化ステップ224においては、
ステップ210で得られた動画像合成信号のみを符号化
する。そして、動画像信号A,B,C,Dの各画像領域
毎に第1の符号化ステップ224で得られた発生符号量
データをステップ212,215,218,221,2
25でデータ変換して独立に収集する。動画像信号A,
B,C,Dに対して、ステップ212,215,21
8,221,225でデータ変換を行った後の発生符号
量データに基づいて、動画像信号A,B,C,Dに関す
る各NTSC信号206,207,208,209およ
び動画像信号Dに関するHDTV信号211を符号化す
るための符号量配分をステップ213,216,21
9,222,226でそれぞれ独立に行い、それぞれの
動画像信号A,B,C,Dに対する第2の符号化を第2
の符号化ステップ214,217,220,223,2
27でそれぞれ独立に行う。
【0039】なお、第2の符号化ステップ214,21
7,220,223,227での動画像信号A,B,
C,Dの符号化は、符号化器を並列化して同時に行うこ
とも可能であり、また単一の符号化器で順次行うことも
可能である。
【0040】本実施形態によると、第1の符号化を動画
像信号A,B,C,Dの合成動画像信号について行うた
め、各動画像信号A,B,C,D毎に2回の符号化を行
う場合に比べて、6/10の符号化回数で全ての符号化
を行うことが可能となる。
【0041】図12〜14に、図11中の画像合成ステ
ップ210における動画像合成方法の種々の例を示す。
図12は、A,B,C,D各動画像信号のNTSC信号
フレームをそのまま連結して、NTSCフォーマットの
4倍のフレームサイズの合成動画像信号を生成する例で
ある。この場合は、HDTV信号用の符号化装置を用い
て第1の符号化を行う。図13は、A,B,C,D各動
画像信号のNTSC信号を1/4のフレームサイズに縮
小して連結することにより合成動画像信号を生成する例
である。この場合は、NTSC信号用の符号化装置を用
いて、第1の符号化を行うことが可能である。図14
は、A,B,C,D各動画像信号のフレームの中央付近
の画像データのみを抽出および縮小して、それらを合成
する例を示している。
【0042】(第3の実施形態)次に、図15および図
16を用いて本発明の第3の実施形態を説明する。図1
5は、本実施形態に係る動画像符号化装置の構成を示す
ブロック図である。図1と同一部分に同一符号を付して
第1の実施形態との相違点を説明すると、本実施形態で
は第1の実施形態に加えて動き補償回路13から動き補
償に用いたベクトル情報を出力して動きベクトルデータ
メモリ300に記録する機能と、動きベクトルデータメ
モリ300に記録された動きベクトル情報に基づき、動
きベクトル検出回路12の探索中心位置を決定する機能
を有している。
【0043】本実施形態によると、同一内容の動画像信
号を複数回符号化する場合において、前段階の符号化で
検出された動きベクトルを動きベクトルデータメモリ3
00に記録し、後段階の符号化において動きベクトルデ
ータメモリ300に記録されている前段階の動きベクト
ルを探索中心として、動きベクトルの再探索を行う。前
段階での探索では、粗い精度の探索を行い、後段階の探
索では細かな精度の探索を行うことで、1回で符号化を
終了する場合に比べて、同一探索範囲を少ないハードウ
ェア規模で探索するか、あるいは同一のハードウェア規
模でより広い探索範囲を高精度に探索することが可能と
なる。
【0044】図16は、本実施形態における1フレーム
内の1つのマクロブロックに着目した探索点を示してい
る。ここでは、同一の動画像信号を第1の符号化と第2
の符号化の2回符号化する例を示している。第1の符号
化では、発生符号量データを収集するため固定の量子化
ステップ幅で符号化を行うとともに、符号化すべきマク
ロブロックのフレーム内位置500を中心とした範囲5
01のマッチングによる第1の動きベクトルの探索を行
う。記号502で示した点は、範囲501内の動きベク
トルの各探索点をそれぞれ示している。
【0045】第2の符号化では、第1の符号化で得られ
た動きベクトル510を探索中心とした第2の動きベク
トル探索を行う。第2の動きベクトル探索においても、
第1の動きベクトル探索と同様にマッチングによる探索
を行う。ただし、第2の動きベクトル探索では、探索範
囲を水平、垂直方向ともに第1の動きベクトル探索範囲
の1/2に落とし、逆に探索精度を水平、垂直方向とも
に2倍に上げた高密度探索を行う。図中、511は第2
の符号化における動きベクトルの探索範囲を示してお
り、また記号512で示した点は第2の符号化における
範囲511内の動きベクトルの各探索点を示している。
【0046】第2の実施形態で説明したように、縮小画
像を用いて第1の符号化を行う場合(図14)において
は、縮小画像を用いた第1の符号化で得られた動きベク
トルをその縮小率に応じて拡大し、それを第2の符号化
における動きベクトル探索の探索中心として用いること
が可能である。この場合、入力動画像信号に対する動き
ベクトル探索範囲および探索精度を第1の符号化および
第2の符号化で同一としておいても、第1の符号化にお
ける入力画像の画素数が間引かれているため、縮小画像
の符号化を行う第1の符号化では粗い動きベクトル探
索、原画像信号の符号化を行う第2の符号化では高精度
な探索がそれぞれなされ、図16と等価な階層的動きベ
クトル検出が実現可能となる。
【0047】(第4の実施形態)図17は、本発明の第
4の実施形態に係る動画像符号化装置の構成を示すブロ
ック図である。図1および図15と同一部分に同一符号
を付して説明すると、本実施形態では符号化データを動
画像符号化データ蓄積装置400に記録する機能と、符
号化データを入力して動きベクトル情報を抽出する動画
像符号化データ文法解析装置412が新たに設けられて
いる。
【0048】本実施形態では、まず量子化ステップ幅を
固定にした第1の符号化において、発生符号量データを
発生符号量データメモリ19に記録するとともに、符号
化データを符号化データ蓄積装置400に一旦蓄積す
る。
【0049】次に、第1の符号化における発生符号量デ
ータに基づいて符号量配分を行い、第2の符号化を行
う。第2の符号化時は、動画像信号30とともに前段階
の符号化データを符号化データ蓄積装置410に移し替
えた符号化データ411を動画像符号化データ文法解析
装置412に順次入力して、第1の符号化で検出した動
きベクトル情報を抽出し、第2の符号化における動きベ
クトル探索の探索中心として用いる。このような構成と
することにより、動きベクトルデータメモリを削減し、
かつ効率的な複数回の符号化による動きベクトル検出と
符号量配分を実現することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればD
VDのように最適な符号量配分のために複数回の符号化
を行う可変レートの動画像符号化装置において、NTS
C信号とHDTV信号のような同一内容でフォーマット
の異なる動画像信号を符号化する際に、各フォーマット
の動画像信号に対する第1の符号化を共有化し、第1の
符号化時の所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎
の符号量配分の下で各フォーマットの動画像信号に対す
る第2の符号化を行うことによって、総符号化回数を削
減することが可能となる。
【0051】また、内容の異なる複数の動画像信号を複
数回符号化する場合、前段階の第1の符号化を画素多重
した合成動画像信号について同時に行い、第2の符号化
のみを個々の動画像信号について行うことで、ハードウ
ェアの大幅な増加を伴うことなく総符号化回数を効果的
に削減することができる。
【0052】さらに、複数回の符号化の際に、動きベク
トルの検出精度を前段階の符号化での動きベクトル検出
結果を基に階層的に向上させることにより、動きベクト
ル検出の高精度化による高画質化を可能とするか、ある
いは動きベクトル検出精度を落とさずに動きベクトル検
出のための処理量が減少して、ハードウェアの削減を図
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る動画像符号化装
置の構成を示すブロック図
【図2】第1の実施形態における符号量配分結果の例を
示す図
【図3】第1の実施形態における符号量配分変換関数の
例を示す図
【図4】同実施形態に係る処理手順を示すフローチャー
【図5】発生符号量データ変換関数の例を示す図
【図6】同一内容で符号化範囲または符号化アスペクト
比の異なる画像を符号化する例を示す図
【図7】発生符号量データ変換関数の例を示す図
【図8】発生符号量データ変換関数の例を示す図
【図9】フレームレート変換の第1の例を示す図
【図10】フレームレート変換の第2の例を示す図
【図11】本発明の第2の実施形態に係る処理手順を示
すフローチャート
【図12】第2の実施形態における第1の符号化のため
の合成画像生成例を示す図
【図13】第2の実施形態における第1の符号化のため
の合成画像生成例を示す図
【図14】第2の実施形態における第1の符号化のため
の合成画像生成例を示す図
【図15】本発明の第3の実施形態に係る動画像符号化
装置の構成を示すブロック図
【図16】第3の実施形態における動きベクトル検出範
囲および精度を示す図
【図17】本発明の第4の実施形態に係る動画像符号化
装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
10…動画像信号蓄積装置 11…画像フォーマット変換回路 12…動きベクトル検出回路 13…動き補償回路 14…DCT回路 15…量子化器 16…可変長符号化器 17…レート制御部 18…符号量配分部 19…発生符号量データメモリ 20…逆量子化器 21…逆DCT回路 22…参照画像メモリ 23…シーケンス制御部 300…動きベクトルデータメモリ 400…動画像符号化データ蓄積装置 410…動画像符号化データ蓄積装置 412…動画像符号化データ文法解析装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定フォーマットの第1の動画像信号を入
    力し、第1の符号化を行うステップと、 前記第1の動画像信号を入力し、前記第1の符号化時の
    所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎の符号量配
    分の下で第2の符号化を行うステップと、 前記第1の動画像信号と同一内容でフォーマットの異な
    る第2の動画像信号を入力し、前記第1の符号化時の所
    定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎の符号量配分
    の下で第2の符号化を行うステップとを有することを特
    徴とする動画像符号化方法。
  2. 【請求項2】所定の空間解像度の第1の動画像信号を入
    力し、第1の符号化を行うステップと、 前記第1の動画像信号を入力し、前記第1の符号化時の
    所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎の符号量配
    分の下で第2の符号化を行うステップと、 前記第1の動画像信号と同一内容で第1の動画像信号よ
    り空間解像度が高い第2の動画像信号を入力し、前記第
    1の符号化時の所定単位毎の発生符号量に応じた所定単
    位毎の符号量配分の下で第2の符号化を行うステップと
    を有することを特徴とする動画像符号化方法。
  3. 【請求項3】所定の有効画素領域を有する第1の動画像
    信号を入力し、第1の符号化を行うステップと、 前記第1の動画像信号を入力し、前記第1の符号化時の
    所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎の符号量配
    分の下で第2の符号化を行うステップと、 前記第1の動画像信号と同一内容で第1の動画像信号よ
    り有効画素領域が広い第2の動画像信号を入力し、前記
    第1の符号化時の所定単位毎の発生符号量に応じた所定
    単位毎の符号量配分の下で第2の符号化を行うステップ
    とを有することを特徴とする動画像符号化方法。
  4. 【請求項4】所定のフレームレートの第1の動画像信号
    を入力し、第1の符号化を行うステップと、 前記第1の動画像信号を入力し、前記第1の符号化時の
    所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎の符号量配
    分の下で第2の符号化を行うステップと、 前記第1の動画像信号と同一内容で第1の動画像信号と
    フレームレートが異なる第2の動画像信号を入力し、前
    記第1の符号化時の所定単位毎の発生符号量に応じた所
    定単位毎の符号量配分の下で第2の符号化を行うステッ
    プとを有することを特徴とする動画像符号化方法。
  5. 【請求項5】内容の異なる複数の動画像信号のそれぞれ
    の少なくとも一部を連結して合成した合成画像データを
    入力し、第1の符号化を行うステップと、 前記複数の動画像信号を入力し、第1の符号化時の各動
    画像信号領域毎の発生符号量に応じて該複数の動画像信
    号のそれぞれに対して所定単位毎の符号量配分を行って
    第2の符号化を行うステップとを有することを特徴とす
    る動画像符号化方法。
  6. 【請求項6】前記第1および第2の符号化は、それぞれ
    第1および第2の動きベクトルを探索して動き補償予測
    を行う処理を含み、第1の符号化時には広い探索範囲で
    第1の動きベクトルの探索を粗く行い、第2の符号化時
    には第1の動きベクトルの近傍の狭い探索範囲で第2の
    動きベクトルの探索を細かく行うことを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の動画像符号化方法。
  7. 【請求項7】前記第1の符号化で得られた前記第1の動
    きベクトルの情報を含む符号化データを蓄積しておき、
    この符号化データから第1の動きベクトルを抽出し、こ
    の抽出した第1の動きベクトルを前記第2の動きベクト
    ルの探索中心とすることを特徴とする請求項6に記載の
    動画像符号化方法。
  8. 【請求項8】同一内容の動画像信号をフォーマットの異
    なる複数の動画像信号に変換するフォーマット変換手段
    と、 前記複数の動画像信号を蓄積媒体に記録する記録手段
    と、 前記蓄積媒体から再生される動画像信号を符号化して符
    号化データを出力する符号化手段と、 前記動画像信号の所定単位毎に前記符号化データの符号
    量を配分する符号量配分手段と、 前記符号化手段の発生符号量を計測し、前記符号量配分
    手段による配分符号量との誤差に応じて前記符号化手段
    の符号化レートを制御する符号化レート制御手段と、 前記符号化手段に前記蓄積媒体から再生される所定フォ
    ーマットの第1の動画像信号を入力して、第1の符号化
    を行わせた後、前記第1の動画像信号を入力して、第1
    の符号化時の所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位
    毎の符号量配分の下で第2の符号化を行わせ、さらに前
    記蓄積媒体から再生される前記第1の動画像信号とフォ
    ーマットが異なる第2の動画像信号を入力して、第1の
    符号化時の所定単位毎の発生符号量に応じた所定単位毎
    の符号量配分の下で第2の符号化を行わせるシーケンス
    制御手段とを有することを特徴とする動画像符号化装
    置。
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