JP2002344972A - 動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム格納媒体及び動画像符号化プログラム - Google Patents

動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム格納媒体及び動画像符号化プログラム

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JP2002344972A JP2001145580A JP2001145580A JP2002344972A JP 2002344972 A JP2002344972 A JP 2002344972A JP 2001145580 A JP2001145580 A JP 2001145580A JP 2001145580 A JP2001145580 A JP 2001145580A JP 2002344972 A JP2002344972 A JP 2002344972A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、1つの動画像データから得られた解
像度の異なる複数の動画像データに対して圧縮符号化処
理を高速化し得るようにする。 【解決手段】本発明は、1つの動画像データD1から得
られる解像度の異なる複数の動画像データのうち任意の
解像度の動画像データを用いて簡易動きベクトル検出処
理部35により圧縮符号化パラメータを検出し、第1乃
至第3のエンコーダ37乃至39により、解像度の異な
る動画像データD1乃至D3をそれぞれ圧縮符号化パラ
メータを共有化して用いて圧縮符号化するようにしたこ
とにより、圧縮符号化パラメータの検出による演算量を
減らして圧縮符号化処理のおける処理負荷を低減させる
ことができ、かくして1つの動画像データD1から得ら
れた解像度の異なる複数の動画像データD1乃至D3に
対して圧縮符号化処理を高速化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動画像符号化装置、
動画像符号化方法、動画像符号化プログラム格納媒体及
び動画像符号化プログラムに関し、例えばインターネッ
トを利用して動画像データを配信する際に当該動画像デ
ータを圧縮符号化する動画像符号化装置に適用して好適
なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットを利用した動画像
データの配信方法として、ビデオカメラ等で被写体を撮
像しながら得られる動画像データをインターネットを介
してユーザのパーソナルコンピュータ等に送信すること
により当該動画像データに基づく動画像をリアルタイム
で見せるようにした、いわゆるストリーミングと呼ばれ
る配信方法が普及し始めている
【0003】実際上、このようなストリーミングによる
配信方法においては、インターネットとユーザのパーソ
ナルコンピュータとを接続するインターネット接続回線
のデータ転送速度が比較的低いために、送信側で配信対
象の動画像データを例えばMPEG2(Moving Picture
Experts Group phase 2)と呼ばれる圧縮符号化方式を
用いて圧縮符号化して送信することによりユーザに動画
像をリアルタイムで提供している。
【0004】ここで、MPEG2方式は、ISO/IE
C JTC1/SC2/WG11(International Orga
nization for Standardization/International Electro
technical Commission Joint Technical Committee/Su
b Committee 2/Working Group 11)等の機関によって標
準化され、動き補償予測符号化と離散コサイン変換(DC
T:Discrete Cosine Transform )とを組み合わせたハイ
ブリット符号化方式を採用して規格化された圧縮符号化
方式である。
【0005】そして、このMPEG2方式では、I(In
tra )ピクチャと呼ばれるフレーム内符号化画像(イン
トラ符号化画像)と、P(Predictive)ピクチャと呼ば
れるフレーム間順方向予測符号化画像と、B(Bidirect
ionally predictive)ピクチャと呼ばれる双方向予測符
号化画像との3種類のピクチャタイプが規定されてお
り、これらIピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャのう
ちいずれかを動画像データを構成するフレーム画像デー
タに順次所定の順番で割り当てて圧縮符号化するように
規定されている。
【0006】また、このMPEG2方式では、フレーム
内符号化、順方向予測符号化、逆方向予測符号化及び双
方向予測符号化の4種類の予測モードが規定されてお
り、Iピクチャを割り当てたフレーム画像については例
えば16画素×16ラインのマクロブロックと呼ばれる単位
でフレーム内符号化により圧縮符号化し、Pピクチャを
割り当てたフレーム画像についてはマクロブロック単位
でフレーム内符号化又は順方向予測符号化のいずれかに
より圧縮符号化し、さらにBピクチャを割り当てたフレ
ーム画像についてはマクロブロック単位でフレーム内符
号化、順方向予測符号化、逆方向予測符号化及び双方向
予測符号化のいずれかにより圧縮符号化するように規定
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで最近では、そ
れぞれデータ転送速度の異なる複数種類のインターネッ
ト接続回線が提供されており、未だ全体的にはデータ転
送速度が低いもののユーザがこれらインターネット接続
回線を任意に選択して利用し得るようになされている。
【0008】このため、ストリーミングにより動画像デ
ータを配信するには、送信側で配信対象の動画像データ
を複数種類の圧縮率で圧縮符号化することにより各種イ
ンターネット接続回線をそれぞれ効率良く利用して動画
像データを配信することが提案されている。
【0009】ここで、各種インターネット接続回線に応
じて動画像データを圧縮符号化する動画像符号化装置と
して、図15に示すように構成されたものがある。
【0010】図15に示すように、かかる構成の動画像
符号化装置1においては、外部のビデオカメラ等から供
給される配信対象の動画像データを順次フレーム画像デ
ータ単位で第1乃至第3の解像度変換器2乃至4に取り
込む。
【0011】第1乃至第3の解像度変換器2乃至4は、
それぞれ動画像データを順次フレーム画像データ単位で
取り込むと、当該フレーム画像データに基づくフレーム
画像から予め設定された解像度の変換率に応じて画素を
間引くことによりその動画像データの解像度を例えば1
/2、1/4及び1/8の解像度に変換し、これら解像
度の異なる動画像データをそれぞれ対応する第1乃至第
3のエンコーダ5乃至7に送出する。
【0012】ここで、第1乃至第3のエンコーダ5乃至
7は、それぞれMPEG2方式が適用され、同様の回路
構成を有していることにより、以下に図16を用いて第
1のエンコーダ5の回路構成について詳細に説明する。
【0013】図16に示すように、第1のエンコーダ5
は、対応する第1の解像度変換器2から与えられた例え
ば1/2の解像度の動画像データを順次フレーム画像デ
ータ(以下、これを低解像度フレーム画像データと呼
ぶ)単位で、複数フレーム分の記録容量を有する入力用
フレームメモリ10に取り込み、当該入力用フレームメ
モリ10に取り込んだ低解像度フレーム画像データにI
ピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャのうちいずれかを
所定の順番で割り当てると共に、その割り当てたIピク
チャ、Pピクチャ及びBピクチャを表すピクチャ情報を
低解像度フレーム画像データに対応付けて記録する。
【0014】そして、演算器11は、入力用フレームメ
モリ10内でIピクチャが割り当てられた低解像度フレ
ーム画像データ(以下、これを特に第1の低解像度フレ
ーム画像データと呼ぶ)については、当該第1の低解像
度フレーム画像データの解像度に応じた低解像度のマク
ロブロック単位のデータ(以下、これを第1の低解像度
低解像度マクロブロックデータと呼ぶ)として順次読み
出す。
【0015】このとき、動きベクトル検出器12は、演
算器11により入力用フレームメモリ10から第1の低
解像度マクロブロックデータが読み出される毎に当該第
1の低解像度マクロブロックデータに対応するピクチャ
情報(すなわち、Iピクチャを表す)を読み出してお
り、そのピクチャ情報に基づいて第1の低解像度マクロ
ブロックデータをフレーム内符号化により圧縮符号化す
ることを表す予測モードデータを生成してこれを動き補
償器13及び可変長符号化器14に送出する。
【0016】これにより動き補償器13は、動きベクト
ル検出器12から与えられた予測モードデータ(フレー
ム内符号化を表す)に基づいて、対応する第1の低解像
度マクロブロックデータに対する動き補償処理を停止す
る。
【0017】従って、演算器11は、入力用フレームメ
モリ10から第1の低解像度マクロブロックデータを読
み出すと、このとき動き補償器13からは何らデータが
与えられないことにより当該第1の低解像度マクロブロ
ックデータをそのまま離散コサイン変換器15に送出す
る。
【0018】離散コサイン変換器15は、演算器11か
ら与えられた第1の低解像度マクロブロックデータを離
散コサイン変換し、得られた離散コサイン変換係数を量
子化器16に送出する。
【0019】量子化器16は、出力段に設けられたバッ
ファ17における符号化データの蓄積量(以下、これを
データ蓄積量と呼ぶ)を所定周期で検出し、当該検出し
たデータ蓄積量に応じて量子化ステップを選定する。
【0020】これにより量子化器16は、離散コサイン
変換器15から与えられた離散コサイン変換係数を対応
する量子化ステップに基づいて量子化し、得られた量子
化係数をその量子化ステップと共に可変長符号化器14
及び逆量子化器18に送出する。
【0021】可変長符号化器14は、量子化器16から
与えられた量子化係数をハフマン符号等により可変長符
号化(VLC:Variable Length Code)すると共に、当該量
子化器16から与えられた量子化ステップ及び動きベク
トル検出器12から与えられた予測モードデータも可変
長符号化し、得られた符号化データをバッファ17を介
して外部に出力する。
【0022】このようにして第1のエンコーダ5におい
ては、入力用フレームメモリ10内の第1の低解像度フ
レーム画像データを順次第1の低解像度マクロブロック
データ単位でフレーム内符号化により圧縮符号化し、得
られた符号化データを外部に出力する。
【0023】また、逆量子化器18は、量子化器16か
ら与えられた量子化係数を同様に量子化器16から与え
られた量子化ステップに基づいて逆量子化し、得られた
離散コサイン変換係数を逆離散コサイン変換器19に送
出する。
【0024】逆離散コサイン変換器19は、逆量子化器
18から与えられた離散コサイン変換係数を逆離散コサ
イン変換(IDCT:Inverse Discrete Cosine Transform)
し、得られた第1の低解像度マクロブロックデータを加
算器20に送出する。
【0025】加算器20は、逆離散コサイン変換器19
から第1の低解像度マクロブロックデータが与えられる
と、このとき動き補償器13からは何らデータが与えら
れないことにより第1の低解像度マクロブロックデータ
をそのまま複数フレーム分の記録容量を有する参照用フ
レームメモリ21に送出して格納し、かくして参照用フ
レームメモリ21内に第1の低解像度フレーム画像デー
タを再構築する。
【0026】一方、演算器11は、入力用フレームメモ
リ10内でPピクチャが割り当てられた低解像度フレー
ム画像データ(以下、これを特に第2の低解像度フレー
ム画像データと呼ぶ)については、当該第2の低解像度
フレーム画像データの解像度に応じた低解像度のマクロ
ブロック単位のデータ(以下、これを第2の低解像度マ
クロブロックデータと呼ぶ)として順次読み出す。
【0027】この場合、動きベクトル検出器12は、演
算器11により入力用フレームメモリ10から第2の低
解像度マクロブロックデータが読み出される毎に、当該
入力用フレームメモリ10から同じ第2の低解像度マク
ロブロックデータとこれに対応するピクチャ情報(すな
わち、Pピクチャを表す)とを読み出すと共に、そのピ
クチャ情報に基づいて第2の低解像度マクロブロックデ
ータよりも順方向側(時間的に過去)の第1又は第2の
低解像度フレーム画像データを順方向予測の参照用とし
て読み出す。
【0028】そして、動きベクトル検出器12は、ブロ
ックマッチング法により参照用の第1又は第2の低解像
度フレーム画像データに基づく第1又は第2の低解像度
フレーム画像内で第2の低解像度マクロブロックデータ
に基づく第2の低解像度マクロブロックを複数の比較用
ブロックと順次対応付けながら当該第2の低解像度マク
ロブロック内の各画素の画素値と比較用ブロックのそれ
ぞれ対応する画素の画素値との差分の絶対値の総和(以
下、これを予測誤差と呼ぶ)を算出する。
【0029】これにより動きベクトル検出器12は、第
2の低解像度マクロブロックと各比較用ブロックとの間
で順次算出した予測誤差のうち最も値の小さい予測誤差
(以下、これを特に最小予測誤差)を選定すると共に、
その最小予測誤差を算出したときに用いた比較用ブロッ
ク(以下、これを順方向近似ブロックと呼ぶ)を第2の
低解像度マクロブロックと最も一致するものとして検出
し、当該検出した順方向近似ブロックと第2の低解像度
マクロブロックとの動き量により第2の低解像度マクロ
ブロックデータの順方向の動きベクトルを検出する。
【0030】これに加えて、動きベクトル検出器12
は、第2の低解像度マクロブロック内の各画素の画素値
の平均値を算出した後にその算出した平均値と各画素値
との差分の絶対値の総和(以下、これを分散値と呼ぶ)
を算出し、当該算出した分散値を最小予測誤差と比較す
る。
【0031】この結果、動きベクトル検出器12は、分
散値が最小予測誤差よりも小さければ、第2の低解像度
マクロブロックに対して各画素の分散(画素値のばらつ
き)が小さいために第2の低解像度マクロブロックデー
タをそのまま圧縮符号化しても符号化データのデータ量
(以下、これを符号化データ量と呼ぶ)を比較的少なく
し得ると判断し、その第2の低解像度マクロブロックデ
ータをフレーム内符号化により圧縮符号化することを表
す予測モードデータを生成してこれを動き補償器13及
び可変長符号化器14に送出する。
【0032】これに対して、動きベクトル検出器12
は、分散値が最小予測誤差よりも大きければ、第2の低
解像度マクロブロックに対して各画素の分散(画素値の
ばらつき)が大きいために第2の低解像度マクロブロッ
クデータを順方向予測符号化により圧縮符号化しなけれ
ば符号化データ量を少なくし難いと判断し、このとき第
2の低解像度マクロブロックデータを順方向予測符号化
により圧縮符号化することを表す予測モードデータを生
成してこれを当該第2の低解像度マクロブロックデータ
の動きベクトルと共に動き補償器13及び可変長符号化
器14に送出する。
【0033】これにより動き補償器13は、動きベクト
ル検出器12から第2の低解像度マクロブロックデータ
に対してフレーム内符号化を表す予測モードデータが与
えられると、当該第2の低解像度マクロブロックデータ
に対する動き補償処理を停止する。
【0034】これに対して、動き補償器13は、動きベ
クトル検出器12から第2の低解像度マクロブロックデ
ータに対する動きベクトルと、順方向予測符号化を表す
予測モードデータとが与えられると、動き補償処理を実
行して参照用フレームメモリ21から第2の低解像度マ
クロブロックデータよりも順方向側(時間的に過去)の
第1又は第2の低解像度フレーム画像データを参照用と
して読み出す。
【0035】そして、動き補償器13は、その第1又は
第2の低解像度フレーム画像データに基づく第1又は第
2の低解像度フレーム画像内から動きベクトルに基づい
て第2の低解像度マクロブロックデータに基づく第2の
低解像度マクロブロックと最も一致する演算用ブロック
を抽出し、これを演算用ブロックデータとして演算器1
1及び加算器20に送出する。
【0036】演算器11は、入力用フレームメモリ10
から読み出した第2の低解像度マクロブロックデータに
対する予測モードとしてフレーム内符号化が選択された
ときには、動き補償器13から演算用ブロックデータが
与えられないことにより当該第2の低解像度マクロブロ
ックデータをそのまま離散コサイン変換器15に送出す
る。
【0037】これにより第1のエンコーダ5において
は、第2の低解像度マクロブロックデータに対する予測
モードとしてフレーム内符号化が選択されたときには、
離散コサイン変換器15、量子化器16、可変長符号化
器14、バッファ17、逆量子化器18、逆離散コサイ
ン変換器19、加算器20及び参照用フレームメモリ2
1をそれぞれ上述した第1の低解像度マクロブロックデ
ータを圧縮符号化したときと同様に動作させ、かくして
第2の低解像度マクロブロックデータを量子化ステップ
及び予測モードデータと共に可変長符号化し、得られた
符号化データを外部に出力すると共に、圧縮した第2の
低解像度マクロブロックデータを復号化して参照用フレ
ームメモリ21に格納する。
【0038】また演算器11は、入力用フレームメモリ
10から読み出した第2の低解像度マクロブロックデー
タに対する予測モードとして順方向予測符号化が選択さ
れたときには、動き補償器13から与えられた演算用ブ
ロックデータを当該第2の低解像度マクロブロックデー
タから減算し、得られた差分データを離散コサイン変換
器15に送出する。
【0039】この場合、離散コサイン変換器15は、演
算器11から与えられた差分データを離散コサイン変換
し、得られた離散コサイン変換係数を量子化器16に送
出する。
【0040】また、量子化器16は、その離散コサイン
変換係数を上述した第1の低解像度マクロブロックデー
タを処理したときと同様に選定した対応する量子化ステ
ップに基づいて量子化し、得られた量子化係数をその量
子化ステップと共に可変長符号化器14及び逆量子化器
18に送出する。
【0041】そして、可変長符号化器14は、その量子
化係数をハフマン符号等により可変長符号化すると共
に、対応する量子化ステップ及び予測モードデータ(順
方向予測符号化を表す)並びに動きベクトルも可変長符
号化し、このようにして得られた符号化データをバッフ
ァ17を介して外部に出力する。
【0042】このとき、逆量子化器18は、量子化器1
6から与えられた量子化係数を同様に量子化器16から
与えられた量子化ステップに基づいて逆量子化し、得ら
れた離散コサイン変換係数を逆離散コサイン変換器19
に送出する。
【0043】また、逆離散コサイン変換器19は、逆量
子化器18から与えられた離散コサイン変換係数を逆離
散コサイン変換し、得られた差分データを加算器20に
送出する。
【0044】加算器20は、逆離散コサイン変換器19
から与えられた差分データをこのとき動き補償器13か
ら与えられた演算用ブロックデータと加算し、得られた
第2の低解像度マクロブロックデータを参照用フレーム
メモリ21に送出して格納する。
【0045】このようにして第1のエンコーダ5におい
ては、第2の低解像度フレーム画像データを順次第2の
低解像度マクロブロックデータ単位で圧縮符号化したと
きにも参照用フレームメモリ21内に第2の低解像度フ
レーム画像データを再構築する。
【0046】これに加えて、演算器11は、入力用フレ
ームメモリ10内でBピクチャが割り当てられた低解像
度フレーム画像データ(以下、これを特に第3の低解像
度フレーム画像データと呼ぶ)については、当該第3の
低解像度フレーム画像データの解像度に応じた低解像度
のマクロブロック単位のデータ(以下、これを第3の低
解像度マクロブロックデータと呼ぶ)として順次読み出
す。
【0047】この場合、動きベクトル検出器12は、演
算器11により入力用フレームメモリ10から第3の低
解像度マクロブロックデータが読み出される毎に、当該
入力用フレームメモリ10から同じ第3の低解像度マク
ロブロックデータとこれに対応するピクチャ情報(すな
わち、Bピクチャを表す)とを読み出すと共に、そのピ
クチャ情報に基づいて第3の低解像度マクロブロックデ
ータよりも順方向側(時間的に過去)の第1又は第2の
低解像度フレーム画像データ及び逆方向側(時間的に未
来)の第1又は第2の低解像度フレーム画像データを順
方向予測、逆方向予測及び双方向予測の参照用として読
み出す。
【0048】そして、動きベクトル検出器12は、上述
した第2の低解像度マクロブロックデータのときと同様
にブロックマッチング法により順方向側の第1又は第2
の低解像度フレーム画像データに基づく第1又は第2の
低解像度フレーム画像内で最小予測誤差(以下、これを
特に順方向最小予測誤差と呼ぶ)となる順方向近似ブロ
ックを検出するようにして第3の低解像度マクロブロッ
クデータに対する順方向の動きベクトルを検出する。
【0049】同様に動きベクトル検出器12は、ブロッ
クマッチング法により逆方向側の第1又は第2の低解像
度フレーム画像データに基づく第1又は第2の低解像度
フレーム画像内で最小予測誤差(以下、これを特に逆方
向最小予測誤差と呼ぶ)となる比較用ブロック(以下、
これを逆方向近似ブロックと呼ぶ)を検出するようにし
て第3の低解像度マクロブロックデータに対する逆方向
の動きベクトルを検出する。
【0050】さらに、動きベクトル検出器12は、この
ように検出した順方向近似ブロック及び逆方向近似ブロ
ックの対応する画素同士の画素値を平均化して平均近似
ブロックを生成し、当該生成した平均近似ブロックと第
3の低解像度マクロブロックとの予測誤差(以下、これ
を双方向予測誤差と呼ぶ)を算出する。
【0051】これにより動きベクトル検出器12は、順
方向最小予測誤差、逆方向最小予測誤差及び双方向予測
誤差のうち最も値の小さい1つの順方向最小予測誤差、
逆方向最小予測誤差又は双方向予測誤差を選定すると共
に、第3の低解像度マクロブロックデータに対しても上
述した第2の低解像度マクロブロックデータのときと同
様にして分散値を算出し、当該算出した分散値をその選
定した1つの順方向最小予測誤差、逆方向最小予測誤差
又は双方向予測誤差(以下、これを特に選定予測誤差と
呼ぶ)と比較する。
【0052】この結果、動きベクトル検出器12は、分
散値が選定予測誤差よりも小さければ、第3の低解像度
マクロブロックに対して各画素の分散(ばらつき)が小
さいために第3の低解像度マクロブロックデータをその
まま圧縮符号化しても符号化データ量を比較的少なくし
得ると判断し、その第3の低解像度マクロブロックデー
タをフレーム内符号化により圧縮符号化することを表す
予測モードデータを生成してこれを動き補償器13及び
可変長符号化器14に送出する。
【0053】これに対して、動きベクトル検出器12
は、分散値が選定予測誤差よりも大きければ、第3の低
解像度マクロブロックに対して各画素の分散(ばらつ
き)が大きいために第3の低解像度マクロブロックデー
タをフレーム内符号化以外の予測モードで圧縮符号化し
なければ符号化データ量を少なくし難いと判断する。
【0054】このとき、動きベクトル検出器12は、選
定予測誤差が順方向最小予測誤差であれば、第3の低解
像度マクロブロックデータを順方向予測符号化により圧
縮符号化することを表す予測モードデータを生成してこ
れを当該第3の低解像度マクロブロックデータの順方向
の動きベクトルと共に動き補償器13及び可変長符号化
器14に送出する。
【0055】また、動きベクトル検出器12は、その選
定予測誤差が逆方向最小予測誤差であれば、第3の低解
像度マクロブロックデータを逆方向予測符号化により圧
縮符号化することを表す予測モードデータを生成してこ
れを当該第3の低解像度マクロブロックデータの逆方向
の動きベクトルと共に動き補償器13及び可変長符号化
器14に送出する。
【0056】さらに、動きベクトル検出器12は、その
選定予測誤差が双方向予測誤差であれば、第3の低解像
度マクロブロックデータを双方向予測符号化により圧縮
符号化することを表す予測モードデータを生成してこれ
を当該第3の低解像度マクロブロックデータの順方向及
び逆方向の双方の動きベクトルと共に動き補償器13及
び可変長符号化器14に送出する。
【0057】動き補償器13は、動きベクトル検出器1
2から第3の低解像度マクロブロックデータに対してフ
レーム内符号化を表す予測モードデータが与えられる
と、当該第3の低解像度マクロブロックデータに対する
動き補償処理を停止する。
【0058】これに対して動き補償器13は、動きベク
トル検出器12から第3の低解像度マクロブロックデー
タに対する順方向の動きベクトルと順方向予測符号化を
表す予測モードデータとが与えられると、動き補償処理
を実行して参照用フレームメモリ21から第3の低解像
度マクロブロックデータよりも順方向側(時間的に過
去)の第1又は第2の低解像度フレーム画像データを参
照用として読み出す。
【0059】そして、動き補償器13は、参照用の第1
又は第2の低解像度フレーム画像データに基づく第1又
は第2の低解像度フレーム画像内からその順方向の動き
ベクトルに基づいて第3の低解像度マクロブロックデー
タに基づく第3の低解像度マクロブロックと最も一致す
る演算用ブロックを抽出し、これを演算用ブロックデー
タとして演算器11及び加算器20に送出する。
【0060】また、動き補償器13は、動きベクトル検
出器12から第3の低解像度マクロブロックデータに対
する逆方向の動きベクトルと逆方向予測符号化を表す予
測モードデータとが与えられると、このときにも動き補
償処理を実行して参照用フレームメモリ21から第3の
低解像度マクロブロックデータよりも逆方向側(時間的
に未来)の第1又は第2の低解像度フレーム画像データ
を参照用として読み出す。
【0061】そして、動き補償器13は、参照用の第1
又は第2の低解像度フレーム画像データに基づく第1又
は第2の低解像度フレーム画像内からその逆方向の動き
ベクトルに基づいて第3の低解像度マクロブロックデー
タに基づく第3の低解像度マクロブロックと最も一致す
る演算用ブロックを抽出し、これを演算用ブロックデー
タとして演算器11及び加算器20に送出する。
【0062】さらに動き補償器13は、動きベクトル検
出器12から第3の低解像度マクロブロックデータに対
する順方向及び逆方向の双方の動きベクトルと双方向予
測符号化を表す予測モードデータとが与えられたときに
も動き補償処理を実行して参照用フレームメモリ21か
ら第3の低解像度マクロブロックデータよりも順方向側
(時間的に過去)の第1又は第2の低解像度フレーム画
像データと逆方向側(時間的に未来)の第1又は第2の
低解像度フレーム画像データを参照用として読み出す。
【0063】そして、動き補償器13は、順方向側の第
1又は第2の低解像度フレーム画像データに基づく第1
又は第2の低解像度フレーム画像内から順方向の動きベ
クトルに基づいて第3の低解像度マクロブロックと最も
一致する演算用ブロックを抽出すると共に、逆方向側の
第1又は第2の低解像度フレーム画像データに基づく第
1又は第2の低解像度フレーム画像内から逆方向の動き
ベクトルに基づいて第3の低解像度マクロブロックと最
も一致する演算用ブロックを抽出し、これら抽出した2
つの演算用ブロックの対応する画素同士の画素値を平均
化して平均演算用ブロックを生成し、これを平均演算ブ
ロックデータとして演算器11及び加算器20に送出す
る。
【0064】演算器11は、入力用フレームメモリ10
から読み出した第3の低解像度マクロブロックデータに
対する予測モードとしてフレーム内符号化が選択された
ときには、動き補償器13からは何らデータが与えられ
ないことにより当該第3の低解像度マクロブロックデー
タをそのまま離散コサイン変換器15に送出する。
【0065】これにより第1のエンコーダ5において
は、第3の低解像度マクロブロックデータに対する予測
モードとしてフレーム内符号化が選択されたときには、
離散コサイン変換器15、量子化器16、可変長符号化
器14、バッファ17、逆量子化器18、逆離散コサイ
ン変換器19、加算器20及び参照用フレームメモリ2
1をそれぞれ上述した第1の低解像度マクロブロックデ
ータを圧縮符号化したときと同様に動作させ、かくして
第3の低解像度マクロブロックデータを量子化ステップ
及び予測モードデータと共に可変長符号化し、得られた
符号化データを外部に出力すると共に、圧縮した第3の
低解像度マクロブロックデータを復号化して参照用フレ
ームメモリ21に格納する。
【0066】また、演算器11は、入力用フレームメモ
リ10から読み出した第3の低解像度マクロブロックデ
ータに対する予測モードとして順方向予測符号化、逆方
向予測符号化及び双方向予測符号化が選択されたときに
は、動き補償器13から与えられた演算用ブロックデー
タ又は平均演算用ブロックデータを当該第3の低解像度
マクロブロックデータから減算し、得られた差分データ
を離散コサイン変換器15に送出する。
【0067】この場合、離散コサイン変換器15は、演
算器11から与えられた差分データを離散コサイン変換
し、得られた離散コサイン変換係数を量子化器16に送
出する。
【0068】量子化器16は、その離散コサイン変換係
数を上述した第1の低解像度マクロブロックデータを処
理したときと同様に選定した対応する量子化ステップに
基づいて量子化し、得られた量子化係数をその量子化ス
テップと共に可変長符号化器14及び逆量子化器18に
送出する。
【0069】そして、可変長符号化器14は、このとき
量子化係数の元になる第3の低解像度マクロブロックデ
ータに対する予測モードとして順方向予測符号化が選定
されたときには、当該量子化係数をハフマン符号等によ
り可変長符号化すると共に、対応する量子化ステップ及
び予測モードデータ(順方向予測符号化を表す)並びに
順方向の動きベクトルも可変長符号化し、このようにし
て得られた符号化データをバッファ17を介して外部に
出力する。
【0070】また、可変長符号化器14は、量子化係数
の元になる第3の低解像度マクロブロックデータに対す
る予測モードとして逆方向予測符号化が選定されたとき
には、当該量子化係数をハフマン符号等により可変長符
号化すると共に、対応する量子化ステップ及び予測モー
ドデータ(逆方向予測符号化を表す)並びに逆方向の動
きベクトルも可変長符号化し、このようにして得られた
符号化データをバッファ17を介して外部に出力する。
【0071】さらに、可変長符号化器14は、量子化係
数の元になる第3の低解像度マクロブロックデータに対
する予測モードとして双方向予測符号化が選定されたと
きには、当該量子化係数をハフマン符号等により可変長
符号化すると共に、対応する量子化ステップ及び予測モ
ードデータ(双方向予測符号化を表す)並びに順方向及
び逆方向の双方の動きベクトルも可変長符号化し、この
ようにして得られた符号化データをバッファ17を介し
て外部に出力する。
【0072】このとき、逆量子化器18は、量子化器1
6から与えられた量子化係数を同様に量子化器16から
与えられた量子化ステップに基づいて逆量子化し、得ら
れた離散コサイン変換係数を逆離散コサイン変換器19
に送出する。
【0073】また、逆離散コサイン変換器19は、逆量
子化器18から与えられた離散コサイン変換係数を逆離
散コサイン変換し、得られた差分データを加算器20に
送出する。
【0074】そして、加算器20は、逆離散コサイン変
換器19から与えられた差分データをこのとき動き補償
器13から与えられた演算用ブロックデータ又は平均演
算用ブロックデータと加算し、得られた第3の低解像度
マクロブロックデータを参照用フレームメモリ21に送
出して格納する。
【0075】このようにして第1のエンコーダ5におい
ては、第3の低解像度フレーム画像データを順次第3の
低解像度マクロブロックデータ単位で圧縮符号化したと
きにも、参照用フレームメモリ21内に第3の低解像度
フレーム画像データを再構築する。
【0076】かくして第1のエンコーダ5においては、
解像度を下げた動画像データを順次低解像度フレーム画
像データ単位でIピクチャ、Pピクチャ、当該Iピクチ
ャ及びPピクチャ間、又は2つのPピクチャ間に位置す
るBピクチャの順番を繰り返すようにして圧縮符号化
し、得られた符号化データを外部に出力し得るようにな
されている。
【0077】一方、第2及び第3のエンコーダ6及び7
は、それぞれ対応する第2及び第3の解像度変換器3及
び4から1/4の解像度に変換された動画像データ及び
1/8の解像度に変換された動画像データが与えられ、
当該解像度の変換された動画像データを順次低解像度フ
レーム画像データ単位で第1のエンコーダ5の場合と同
様に圧縮符号化し、得られた符号化データを外部に出力
する。
【0078】かくして動画像符号化装置1においては、
配信対象の動画像データからそれぞれ解像度の異なる複
数の動画像データを生成し、これら解像度の異なる動画
像データを圧縮符号化することにより各種インターネッ
ト接続回線をそれぞれ効率良く利用して動画像を配信さ
せ得るようになされている。
【0079】ところがかかる構成の動画像符号化装置1
においては、配信対象の動画像データは1つであるのに
その解像度が異なるだけで第1乃至第3のエンコーダ5
乃至7がこれら解像度の異なる動画像データをそれぞれ
個別に圧縮符号化していることにより配信対象の動画像
データに対する圧縮符号化処理の処理負荷が大幅に増加
し、その圧縮符号化処理に多大な処理時間が必要になる
問題があった。
【0080】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、1つの動画像データから得られる解像度の異なる複
数の動画像データに対して圧縮符号化処理を高速化し得
る動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化
プログラム格納媒体及び動画像符号化プログラムを提案
しようとするものである。
【0081】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、パラメータ検出手段により、1つ
の動画像データから得られる解像度の異なる複数の動画
像データのうち任意の解像度の動画像データを用いて圧
縮符号化パラメータを検出し、圧縮符号化手段により、
複数種類の解像度の動画像データのうち少なくとも2種
類の解像度の動画像データをそれぞれ圧縮符号化パラメ
ータを共有化して用いて圧縮符号化するようにした。
【0082】従って、少なくとも2種類の解像度の動画
像データに対する圧縮符号化処理に必要な圧縮符号化パ
ラメータを共有化しているため、当該圧縮符号化パラメ
ータの検出による演算量を減らして圧縮符号化処理の処
理負荷を大幅に低減させることができる。
【0083】
【発明の実施の形態】以下、図面について、本発明の一
実施の形態を詳述する。
【0084】(1)第1の実施の形態 図1において、30は全体として第1の実施の形態によ
る動画像符号化装置を示し、被写体を撮像している外部
のビデオカメラ(図示せず)から供給される動画像デー
タD1を順次フレーム画像データ単位で解像度変換処理
部31の第1乃至第3の解像度変換器32乃至34と、
簡易動きベクトル検出処理部35に取り込む。
【0085】この場合、第1乃至第3の解像度変換器3
2乃至34は、外部から動画像データD1の解像度の変
換率(例えば1/1、1/2、1/4、1/8の変換
率)を指定する変換率指定情報HS1乃至HS3が与え
られており、その変換率指定情報HS1乃至HS3に基
づいて動画像データD1に対する解像度の変換処理を実
行し、当該変換率指定情報HS1乃至HS3の指定内容
が変化すれば、これに応じて動画像データD1の解像度
の変換率を変更し得るようになされている。
【0086】このため、第1乃至第3の解像度変換器3
2乃至34は、動画像データD1に対する解像度の変換
処理を実行すると、この結果得られる動画像データを対
応する変換率指定情報HS1乃至HS3と共に対応する
第1乃至第3のエンコーダ37乃至39に送出すること
により当該第1乃至第3のエンコーダ37乃至39にそ
の変換率指定情報HS1乃至HS3によって動画像デー
タの解像度を通知する。
【0087】実際上第1の解像度変換器32は、外部か
ら供給される動画像データD1を順次フレーム画像デー
タ単位で取り込む毎に、例えば1/4の変換率が指定さ
れた変換率指定情報HS1に基づいてフレーム画像デー
タに基づくフレーム画像から画素を間引くことにより動
画像データD1の解像度を1/4の解像度に変換し、当
該解像度を1/4に変換した動画像データD2を変換率
指定情報HS1と共に第1のエンコーダ37に送出す
る。
【0088】また、第2の解像度変換器33は、外部か
ら供給される動画像データD1を順次フレーム画像デー
タ単位で取り込み毎に、例えば1/2の変換率が指定さ
れた変換率指定情報HS2に基づいてフレーム画像デー
タに基づくフレーム画像から画素を間引くことにより動
画像データD1の解像度を1/2の解像度に変換し、当
該解像度を1/2に変換した動画像データD3を変換率
指定情報HS2と共に第2のエンコーダ38に送出す
る。
【0089】さらに、第3の解像度変換器34は、外部
から供給される動画像データD1を順次フレーム画像デ
ータ単位で取り込む毎に、1/1の変換率が指定された
変換率指定情報HS3に基づいて当該動画像データD1
をそのまま変換率指定情報HS3と共に第3のエンコー
ダ39に送出する。
【0090】かくして解像度変換処理部31は、配信対
象の1つの動画像データD1からそれぞれ解像度の異な
る複数の動画像データD1乃至D3を得て対応する第1
乃至第3のエンコーダ37乃至39に送出する。
【0091】簡易動きベクトル検出処理部35は、図2
に示すように、外部から供給される動画像データD1を
順次フレーム画像データ単位で、複数フレーム分の記録
容量を有する割当用フレームメモリ40に取り込む。
【0092】この場合、ピクチャ割当器41は、図3
(A)に示すように、割当用フレームメモリ40に動画
像データD1のフレーム画像データを順次取り込む毎
に、当該取り込んだフレーム画像データに例えば先頭の
フレーム画像データにBピクチャを割り当て、2フレー
ム目以降には1つのIピクチャに所定数のBピクチャ及
びPピクチャが順次交互に連続するようなパターンを順
次繰り返す順番でIピクチャ、Pピクチャ及びBピクチ
ャのピクチャタイプを暫定的に割り当てる。
【0093】また、ピクチャ割当器41は、このように
フレーム画像データに順次Iピクチャ、Pピクチャ及び
Bピクチャを割り当てると、当該Iピクチャ、Pピクチ
ャ及びBピクチャを表すピクチャタイプとこれらを割り
当てたフレーム画像データ固有のフレーム識別情報とを
ピクチャ情報として割当用フレームメモリ40に記録す
る。
【0094】簡易動きベクトル検出器42(図2)は、
割当用フレームメモリ40内でIピクチャが割り当てら
れたフレーム画像データ(以下、これを第1のフレーム
画像データと呼ぶ)については、当該割当用フレームメ
モリ40から第1のフレーム画像データのピクチャ情報
を読み出して第1乃至第3のエンコーダ37乃至38に
送出する。
【0095】また、簡易動きベクトル検出器42は、割
当用フレームメモリ40内でPピクチャが割り当てられ
たフレーム画像データ(以下、これを第2のフレーム画
像データ呼ぶ)については、図3(B)に示すように、
当該割当用フレームメモリ40からその第2のフレーム
画像データを動きベクトル検出対象として順次マクロブ
ロック単位のデータ(以下、これを第2のマクロブロッ
クデータと呼ぶ)D10で読み出すと共に、当該第2の
フレーム画像データよりも時間的に順方向側の任意の第
1又は第2のフレーム画像データD11を参照用として
読み出す。
【0096】ここで、簡易動きベクトル検出器42は、
動きベクトル検出対象の第2のフレーム画像データを、
第1乃至第3の解像度変換器32乃至34に対して設定
し得る解像度よりも低い例えば1/16の解像度に変換
して簡易動きベクトルを検出する。
【0097】すなわち、簡易動きベクトル検出器42
は、図4(A)及び(B)に示すように、階層サーチ動
きベクトル検出方式による原画像レベルの第1階層より
も下層の第5階層において、第2のマクロブロックデー
タD10に基づく第2のマクロブロックMB1から画素
を間引くことにより1/16の解像度の階層マクロブロ
ックMB2を生成すると共に、同様に参照用の第1又は
第2のフレーム画像データD11に基づく第1又は第2
のフレーム画像FG1から画素を間引くことにより1/
16の解像度の階層フレーム画像FG2を生成する。
【0098】そして、簡易動きベクトル検出器42は、
ブロックマッチング法により階層マクロブロックMB2
を階層フレーム画像FG2の比較的狭いサーチ範囲内で
複数の比較用ブロックと順次対応付けながら当該階層マ
クロブロックMB2の各画素の画素値と比較用ブロック
のそれぞれ対応する画素の画素値との差分の絶対値の総
和(以下、これを予測誤差と呼ぶ)を算出する。
【0099】これにより簡易動きベクトル検出器42
は、階層マクロブロックMB2と各比較用ブロックとの
間で順次算出した予測誤差のうち最も値の小さい予測誤
差(以下、これを特に最小予測誤差と呼ぶ)を選定し、
当該選定した最小予測誤差を算出したときに用いた比較
用ブロック(以下、これを近似ブロックと呼ぶ)を階層
マクロブロックMB2と最も一致するものとして検出す
る。
【0100】このようにして簡易動きベクトル検出器4
2は、これら階層マクロブロックMB2と近似ブロック
との動き量により階層マクロブロックデータD12の第
5階層における動きベクトル(以下、これを第5階層動
きベクトルと呼ぶ)を検出する。
【0101】ところで、簡易動きベクトル検出器42
は、第1乃至第3の解像度変換器32乃至34に与えら
れた変換率指定情報HS1乃至HS3の内容を表す制御
情報SG1が外部から与えられており、動きベクトル検
出対象の第2のフレーム画像データに対する1フレーム
分の第5階層動きベクトルを検出すると、制御情報SG
1に基づいてこれら第5階層動きベクトルを第1乃至第
3の解像度変換器32乃至34における解像度の変換率
に応じて4倍、8倍及び16倍に変倍することにより第
1乃至第3のエンコーダ37乃至39における処理用に
解像度を合わせた順方向側の簡易動きベクトル(以下、
これを順方向側簡易動きベクトルと呼ぶ)D15、D1
6、D17を生成する。
【0102】そして、簡易動きベクトル検出器42は、
このように順方向側簡易動きベクトルD15、D16及
びD17を生成すると、割当用フレームメモリ40から
順方向側簡易動きベクトルD15、D16及びD17の
検出に用いた動きベクトル検出対象の第2のフレーム画
像データのピクチャ情報及び参照用の第1又は第2のフ
レーム画像データD11のピクチャ情報を読み出し、当
該読み出したこれらピクチャ情報を順方向側簡易動きベ
クトルD15、D16及びD17と対応付けてそれぞれ
対応する第1乃至第3のエンコーダ37乃至39に送出
する。
【0103】また、簡易動きベクトル検出器42は、割
当用フレームメモリ40内でBピクチャが割り当てられ
たフレーム画像データ(以下、これを第3のフレーム画
像データ呼ぶ)については、図3(B)に示すように、
当該割当用フレームメモリ40から第3のフレーム画像
データを動きベクトル検出対象として順次マクロブロッ
ク単位のデータ(以下、これを第3のマクロブロックデ
ータと呼ぶ)D20で読み出す。
【0104】これに加えて簡易動きベクトル検出器42
は、割当用フレームメモリ40からその動きベクトル検
出対象の第3のフレーム画像データよりも時間的に順方
向側の任意の第1又は第2のフレーム画像データD21
と、同様に時間的に逆方向側の任意の第1又は第2のフ
レーム画像データD22とをそれぞれ参照用として読み
出す。
【0105】この場合、簡易動きベクトル検出器42
は、まず図4(A)及び(B)について上述した場合と
同様に階層サーチ動きベクトル検出方式による第5階層
において、第3のマクロブロックデータD20に基づく
第3のマクロブロックから1/16の解像度の階層マク
ロブロックを生成すると共に、同様に順方向側で参照用
に割り当てた第1又は第2のフレーム画像データD21
に基づく第1又は第2のフレーム画像から1/16の解
像度の階層フレーム画像データを生成する。
【0106】そして、簡易動きベクトル検出器42は、
これら階層マクロブロック及び階層フレーム画像を用い
てブロックマッチング法により階層マクロブロックデー
タの順方向側の第5階層動きベクトルを検出する。
【0107】次いで、簡易動きベクトル検出器42は、
図4(A)及び(B)について上述した場合と同様に階
層サーチ動きベクトル検出方式による第5階層におい
て、逆方向側で参照用に割り当てた第1又は第2のフレ
ーム画像データD21に基づく第1又は第2のフレーム
画像から1/16の解像度の階層フレーム画像を生成
し、当該生成した階層フレーム画像と、第3のマクロブ
ロックデータの階層マクロブロックとを用いてブロック
マッチング法により当該階層マクロブロックデータの逆
方向側の第5階層動きベクトルを検出する。
【0108】そして、簡易動きベクトル検出器42は、
動きベクトル検出対象の第3のフレーム画像データに対
する1フレーム分の順方向側及び逆方向側の第5階層動
きベクトルを検出すると、制御情報SG1に基づいてこ
れら順方向側及び逆方向側の第5階層動きベクトルをそ
れぞれ4倍、8倍及び16倍に変倍することにより第1
乃至第3のエンコーダ37乃至39における処理用に解
像度を合わせた順方向側の簡易動きベクトル(以下、こ
れを順方向側簡易動きベクトルと呼ぶ)D23、D2
4、D25を生成すると共に逆方向側の簡易動きベクト
ル(以下、これを逆方向側簡易動きベクトルと呼ぶ)D
26、D27、D28を生成する。
【0109】これにより簡易動きベクトル検出器42
は、このように順方向側及び逆方向側簡易動きベクトル
D23乃至D28を生成すると、割当用フレームメモリ
40からその順方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD
23乃至D28の検出に用いた動きベクトル検出対象の
第3のフレーム画像データのピクチャ情報及び順方向側
及び逆方向側の参照用の第1又は第2のフレーム画像デ
ータD21及びD22のピクチャ情報を読み出し、当該
読み出したこれらピクチャ情報を順方向側及び逆方向側
簡易動きベクトルD23乃至D28と対応付けてそれぞ
れ対応する第1乃至第3のエンコーダ37乃至39に送
出する。
【0110】ところで、簡易動きベクトル検出器42
は、第2及び第3のフレーム画像データに対する1フレ
ーム分の順方向側及び逆方向側の第5階層動きベクトル
を検出すると、当該第5階層動きベクトルに基づいて順
方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD15乃至D1
7、D23乃至D28を生成する前に、当該第5階層動
きベクトルの検出によって算出した全ての最小予測誤差
をシーンチェンジ検出器43に送出する。
【0111】これによりシーンチェンジ検出器43は、
簡易動きベクトル検出器42から1フレーム分の最小予
測誤差が与えられる毎に、当該1フレーム分の最小予測
誤差を全て加算して合計最小予測誤差を算出し、その合
計最小予測誤差をすでに算出している全ての合計最小予
測誤差の平均値(以下、これを予測誤差平均値と呼ぶ)
と比較する。
【0112】この結果、シーンチェンジ検出器43は、
算出した合計最小予測誤差が予測誤差平均値以下の値で
あれば、この時点で動きベクトル検出対象の第2又は第
3のフレーム画像データと、すでに処理している順方向
側の連続する第1乃至第3のフレーム画像データとの相
関が比較的高いことによりこれら動きベクトル検出対象
の第2及び第3のフレーム画像データを含む第1乃至第
3のフレーム画像データが全て動画像の1つのシーンを
構成するフレーム画像データであると判断する。
【0113】このときシーンチェンジ検出器43は、こ
の時点で動きベクトル検出対象の第2又は第3のフレー
ム画像データに対して暫定的に割り当てていたピクチャ
タイプを恒久的なピクチャタイプとして確定してこれを
簡易動きベクトル検出器42に通知する。
【0114】また、シーンチェンジ検出器43は、算出
した合計最小予測誤差が予測誤差平均値よりも大きい値
であれば、この時点で動きベクトル検出対象の第2又は
第3のフレーム画像データと、すでに処理している順方
向側の連続する第1乃至第3のフレーム画像データとの
相関が比較的低いことにより当該順方向側の連続する第
1乃至第3のフレーム画像データの構成する動画像のシ
ーンに対してこの時点で動きベクトル検出対象の第2又
は第3のフレーム画像データの構成する動画像のシーン
が変化したと判断する。
【0115】このときシーンチェンジ検出器43は、こ
の時点で動きベクトル検出対象の第2又は第3のフレー
ム画像データに対して暫定的に割り当てていたピクチャ
タイプを他のピクチャタイプに変更することを簡易動き
ベクトル検出器42に通知する。
【0116】従って、簡易動きベクトル検出器42は、
シーンチェンジ検出器43からピクチャタイプの確定が
通知されると、この時点で動きベクトル検出対象の第2
又は第3のフレーム画像データに対して検出した1フレ
ーム分の順方向側及び逆方向側の第5階層動きベクトル
に基づいて順方向側簡易動きベクトルD15乃至D1
7、順方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD23乃至
D28を生成し、対応するピクチャ情報と共に第1乃至
第3のエンコーダ37乃至39に送出する。
【0117】これに対して簡易動きベクトル検出器42
は、シーンチェンジ検出器43からピクチャタイプの変
更が通知されると、この時点で動きベクトル検出対象の
第2又は第3のフレーム画像データに対して暫定的なピ
クチャタイプに変えてシーンチェンジに応じた新たなピ
クチャタイプ(Iピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャ
のいずれか)を割り当てることにより当該新たなピクチ
ャタイプに従ってその第2又は第3のフレーム画像デー
タに対して上述と同様な処理を実行する。
【0118】因みに、簡易動きベクトル検出器42は、
シーンが変化した時点のフレーム画像データに対してI
ピクチャを割り当てるように設定されているときには、
当該シーンの変化した時点の第2又は第3のフレーム画
像データに新たにIピクチャを割り当て直してピクチャ
情報のみを第1乃至第3のエンコーダ37乃至39に送
出する。
【0119】また、簡易動きベクトル検出器42は、シ
ーンが変化した時点のフレーム画像データに対してPピ
クチャ又はBピクチャを割り当てるように設定されてい
るときには、当該シーンの変化した時点の第2又は第3
のフレーム画像データに新たにPピクチャ又はBピクチ
ャを割り当て直して第5階層動きベクトルを再検出した
後、当該再検出した第5階層動きベクトルに基づいて順
方向側簡易動きベクトルD15乃至D17、順方向側及
び逆方向側簡易動きベクトルD23乃至D28を生成し
て対応するピクチャ情報と共に第1乃至第3のエンコー
ダ37乃至39に送出する。
【0120】因みに、簡易動きベクトル検出器42は、
シーンの変化に応じて第2又は第3のフレーム画像デー
タのピクチャタイプを変更したときには、当該ピクチャ
タイプの変更に応じてピクチャ情報の内容(すなわち、
暫定的に割り当てていたピクチャタイプ)を変更して第
1乃至第3のエンコーダ37乃至39に送出する。
【0121】このようにして簡易動きベクトル検出器4
2は、暫定的なピクチャタイプに従って第2及び第3の
フレーム画像データに対して順次簡易動きベクトルの検
出処理を実行するものの、当該第2及び第3のフレーム
画像データに対してシーンが変化した時点のフレーム画
像データとあることを検出したときには、その第2及び
第3のフレーム画像データをシーンチェンジに応じた第
1乃至第3のフレーム画像データに変更して処理する。
【0122】これにより簡易動きベクトル検出処理部3
5は、第1乃至第3のフレーム画像データに対してシー
ンチェンジに応じて適確に割り当てたピクチャタイプを
第1乃至第3のエンコーダ37乃至39に通知し得ると
共に、このように適確に割り当てたピクチャタイプに応
じて生成した順方向側簡易動きベクトルD15乃至D1
7、順方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD23乃至
D28を当該第1乃至第3のエンコーダ37乃至39に
送出し、かくして第1乃至第3のエンコーダ37乃至3
9に対して適確に動きベクトルを検出させて動画像デー
タD1を圧縮符号化させ得るようになされている。
【0123】ここで、第1乃至第3のエンコーダ37乃
至39は、それぞれMPEG2方式が適用された同様な
回路構成でなり、対応する第1乃至第3の解像度変換器
32乃至34から与えられた変換率指定情報HS1乃至
SH3に基づいて動画像データD1乃至D3に対する圧
縮符号化処理の設定を解像度に合わせて変更し、これに
より動画像データD1乃至D3に対して順次フレーム画
像データ単位で解像度に合わせた圧縮符号化処理を適確
に実行し得るようになされている。
【0124】実際上、第1乃至第3のエンコーダ37乃
至39については、図5を用いて以下に第1のエンコー
ダ37の回路構成についてのみ詳細に説明する。
【0125】図5に示すように、第1のエンコーダ37
は、対応する第1の解像度変換器32から与えられた1
/4の解像度の動画像データD2を順次フレーム画像デ
ータ(以下、これを低解像度フレーム画像データと呼
ぶ)単位で変換率指定情報HS1と共に、複数フレーム
分の記録容量を有する入力用フレームメモリ50に取り
込むと共に、簡易動きベクトル検出処理部35から与え
られた順方向側簡易動きベクトルD15、順方向側及び
逆方向側簡易動きベクトルD23及びピクチャ情報を順
次動きベクトル検出器51に取り込む。
【0126】動きベクトル検出器51は、入力用フレー
ムメモリ50に低解像度フレーム画像データと共に順次
取り込まれた変換率指定情報HS1に基づいて、当該低
解像度フレーム画像データに対して1/4の解像度に応
じた動きベクトルの検出処理を実行するように処理パラ
メータを設定する。
【0127】また、動きベクトル検出器51は、簡易動
きベクトル検出処理部35から与えられたピクチャ情報
を入力用フレームメモリ50に送出して格納することに
より当該入力用フレームメモリ50よりも後段の各種回
路ブロックに対して低解像度フレーム画像データに割り
当てられたピクチャタイプを認識させ得るようになされ
ている。
【0128】一方、演算器52は、入力用フレームメモ
リ50に低解像度フレーム画像データと共に順次取り込
まれた変換率指定情報HS1に基づいて当該低解像度フ
レーム画像データに対して1/4の解像度に応じた圧縮
符号化処理を実行するように処理パラメータを設定する
と共に、その低解像度フレーム画像データの解像度(1
/4)の情報を後段の各種回路ブロックに通知すること
によりこれら各種回路ブロックに対しても低解像度フレ
ーム画像データに対して1/4の解像度に応じた処理を
実行するように処理パラメータを設定させ得るようにな
されている。
【0129】そして、第1のエンコーダ37において、
入力用フレームメモリ50に順次取り込んでいる低解像
度フレーム画像データに対して圧縮符号化処理を開始す
ると、演算器52はその入力用フレームメモリ50から
Iピクチャの割り当てられている符号化対象の低解像度
フレーム画像データ(以下、これを特に第1の低解像度
フレーム画像データと呼ぶ)については、順次1/4の
解像度のマクロブロック単位のデータ(以下、これを第
1の低解像度低解像度マクロブロックデータと呼ぶ)D
30として読み出す。
【0130】このとき動きベクトル検出器51は、演算
器52により入力用フレームメモリ50から符号化対象
の第1の低解像度フレーム画像データが順次第1の低解
像度マクロブロックデータD30単位で読み出される毎
に対応するピクチャ情報(すなわちIピクチャを表す)
に基づいて当該符号化対象の第1の低解像度フレーム画
像データのフレーム識別情報を表すと共に、第1の低解
像度マクロブロックデータD30をフレーム内符号化に
より圧縮符号化することを表す予測モードデータD31
を生成してこれを動き補償器53及び可変長符号化器5
4に送出する。
【0131】これにより動き補償器53は、動きベクト
ル検出器51から与えられた予測モードデータD31
(フレーム内符号化を表す)に基づいて、対応する第1
の低解像度マクロブロックデータD30に対する動き補
償処理を停止する。
【0132】従って、演算器52は、入力用フレームメ
モリ50から第1の低解像度マクロブロックデータD3
0を読み出すと、このとき動き補償器53からは何らデ
ータが与えられないことにより当該第1の低解像度マク
ロブロックデータD30をそのまま離散コサイン変換器
55に送出する。
【0133】離散コサイン変換器55は、演算器52か
ら与えられた第1の低解像度マクロブロックデータD3
0を離散コサイン変換し、得られた離散コサイン変換係
数K1を量子化器56に送出する。
【0134】量子化器56は、出力段に設けられたバッ
ファ57における符号化データの蓄積量(以下、これを
データ蓄積量と呼ぶ)DRを所定周期で検出することに
より当該検出したデータ蓄積量DRに応じて順次量子化
ステップSTを選定しており、離散コサイン変換器55
から与えられた離散コサイン変換係数K1を対応する量
子化ステップSTに基づいて量子化し、得られた量子化
係数K2をその量子化ステップSTと共に可変長符号化
器54及び逆量子化器58に送出する。
【0135】因みに、量子化器56は、データ蓄積量D
Rが比較的多いときには量子化ステップSTを大きくす
ることにより圧縮率を高くし、これとは逆にデータ蓄積
量DRが比較的少ないときには量子化ステップSTを小
さくすることにより圧縮率を低くし、このようにしてバ
ッファ57において符号化データのオーバーフローやア
ンダーフローが発生することを防止している。
【0136】可変長符号化器54は、量子化器56から
与えられた量子化係数K2をハフマン符号等により可変
長符号化すると共に、当該量子化器56から与えられた
量子化ステップST及び動きベクトル検出器51から与
えられた予測モードデータD31も可変長符号化し、得
られた符号化データD32をバッファ57に一旦蓄積す
ることにより符号化データD32のデータ量を平滑化し
た符号化ビットストリームBS1として外部に出力す
る。
【0137】このようにして第1エンコーダ37におい
ては、入力用フレームメモリ50内の第1の低解像度フ
レーム画像データを順次第1の低解像度マクロブロック
データD30単位でフレーム内符号化により圧縮符号化
し、得られた符号化データD32を符号化ビットストリ
ームBS1として外部に出力する。
【0138】また、逆量子化器58は、量子化器56か
ら与えられた量子化係数K2を同様に量子化器56から
与えられた量子化ステップSTに基づいて逆量子化し、
得られた離散コサイン変換係数K3を逆離散コサイン変
換器59に送出する。
【0139】逆離散コサイン変換器59は、逆量子化器
58から与えられた離散コサイン変換係数K3を逆離散
コサイン変換し、得られた第1の低解像度マクロブロッ
クデータD33を加算器60に送出する。
【0140】加算器60は、逆離散コサイン変換器59
から第1の低解像度マクロブロックデータD33が与え
られると、このとき動き補償器53からは何らデータが
与えられていないことにより当該第1の低解像度マクロ
ブロックデータD33をそのまま複数フレーム分の記録
容量を有する参照用フレームメモリ61に送出して格納
する。
【0141】このようにして加算器60は、第1の低解
像度フレーム画像データに対する圧縮符号化により逆離
散コサイン変換器59から第1の低解像度マクロブロッ
クデータD33が順次与えられる毎に当該第1の低解像
度マクロブロックデータD33をそのまま参照用フレー
ムメモリ61に送出して格納することにより、参照用フ
レームメモリ61内にこれら第1の低解像度マクロブロ
ックデータD33によって動き補償処理の参照用となる
第1の低解像度フレーム画像データを再構築する。
【0142】また、演算器52は、入力用フレームメモ
リ50からPピクチャが割り当てられている符号化対象
の低解像度フレーム画像データ(以下、これを特に第2
の低解像度フレーム画像データと呼ぶ)については、順
次1/4の解像度のマクロブロック単位のデータ(以
下、これを第2の低解像度マクロブロックデータと呼
ぶ)D35として順次読み出す。
【0143】このとき、動きベクトル検出器51は、演
算器52により入力用フレームメモリ50から符号化対
象の第2の低解像度フレーム画像データに対する読み出
しが開始されると、対応するピクチャ情報に基づいて入
力用フレームメモリ50から当該符号化対象の第2の低
解像度フレーム画像データに対して時間的に順方向側の
任意の第1又は第2の低解像度フレーム画像データD2
aを順方向予測の参照用として読み出す。
【0144】また、動きベクトル検出器51は、演算器
52により入力用フレームメモリ50から符号化対象の
第2の低解像度フレーム画像データが順次第2の低解像
度マクロブロックデータD35単位で読み出される毎に
当該入力用フレームメモリ50から同じ第2の低解像度
マクロブロックデータD35を読み出す。
【0145】そして、動きベクトル検出器51は、図6
に示すように、第2の低解像度フレーム画像データの1
/4の解像度に応じた階層サーチ動きベクトル検出方式
による第1階層よりも下層の第3階層において、ブロッ
クマッチング法により参照用の第1又は第2の低解像度
フレーム画像データD2aに基づく第1又は第2の低解
像度フレーム画像FG3に対して対応する順方向側簡易
動きベクトルD15の終点周辺に格段的に狭いサーチ範
囲を設定し、当該サーチ範囲内で複数の比較用ブロック
と第2の低解像度マクロブロックデータD35に基づく
第2の低解像度マクロブロックMB3とを順次対応付け
ながら予測誤差を算出する。
【0146】この結果、動きベクトル検出器51は、算
出した予測誤差のうち最小予測誤差を算出したときに用
いた比較用ブロック(以下、これを順方向近似ブロック
と呼ぶ)と第2の低解像度マクロブロックMB3との動
き量により1/4の解像度で順方向側簡易動きベクトル
D15を補正する補正用動きベクトルD36を検出し、
当該検出した補正用動きベクトルD36を順方向側簡易
動きベクトルD15と加算することにより第2の低解像
度マクロブロックデータD35に対する最終的な第3階
層の動きベクトルD37を生成する。
【0147】因みに、動きベクトル検出器51は、第3
階層の動きベクトルD37を生成する場合、参照用の第
1又は第2の低解像度フレーム画像FG3と、第2の低
解像度マクロブロックMB3とに対してそれぞれ順次隣
接する画素同士の画素値の平均値を算出し、当該算出し
た平均値をその画素同士の間に新たな画素の画素値とし
て補間した状態でブロックマッチング法により補正用動
きベクトルD36を検出している。
【0148】これにより動きベクトル検出器51は、第
1又は第2の低解像度フレーム画像FG3及び第2のマ
クロブロックMB3の画素を補間する分、補正用動きベ
クトルD36を1/2画素レベルで高精度に検出するこ
とができ、かくして第3階層の動きベクトルD37を1
/2画素レベルで高精度に生成し得るようになされてい
る。
【0149】これに加えて、動きベクトル検出器51
は、このとき第2の低解像度マクロブロックMB3内の
各画素の画素値の平均値を算出した後にその算出した平
均値と各画素値との差分の絶対値の総和(以下、これを
分散値と呼ぶ)を算出し、当該算出した分散値を最小予
測誤差と比較する。
【0150】この結果、動きベクトル検出器51は、分
散値が最小予測誤差よりも小さければ、第2の低解像度
マクロブロックMB3に対して各画素の分散(画素値の
ばらつき)が小さいために第2の低解像度マクロブロッ
クデータD35をそのまま圧縮符号化しても得られる符
号化データのデータ量(以下、これを符号化データ量と
呼ぶ)を比較的少なくし得ると判断し、第2の低解像度
マクロブロックデータD35をフレーム内符号化により
圧縮符号化することを表す予測モードデータD39を生
成してこれを動き補償器53及び可変長符号化器54に
送出する。
【0151】また、動きベクトル検出器51は、分散値
が最小予測誤差よりも大きければ、第2の低解像度マク
ロブロックMB3に対して各画素の分散(画素値のばら
つき)が大きいために第2の低解像度マクロブロックデ
ータD35を順方向予測符号化により圧縮符号化しなけ
れば符号化データ量を少なくし難いと判断し、その第2
の低解像度マクロブロックデータD35を順方向予測符
号化により圧縮符号化することを表す予測モードデータ
D40を生成してこれを当該第2の低解像度マクロブロ
ックデータD35の動きベクトルD37と共に動き補償
器53及び可変長符号化器54に送出する。
【0152】これにより動き補償器53は、動きベクト
ル検出器51から第2の低解像度マクロブロックデータ
D35に対してフレーム内符号化を表す予測モードデー
タD39が与えられると、当該第2の低解像度マクロブ
ロックデータD35に対する動き補償処理を停止する。
【0153】また、動き補償器53は、動きベクトル検
出器51から第2の低解像度マクロブロックデータD3
5に対する動きベクトルD37と、順方向予測符号化を
表す予測モードデータD40とが与えられると、動き補
償処理を実行して参照用フレームメモリ61からこの時
点で符号化対象の第2の低解像度フレーム画像データよ
りも時間的に順方向側の任意の第1又は第2の低解像度
フレーム画像データを参照用として読み出す。
【0154】そして、動き補償器53は、その第1又は
第2の低解像度フレーム画像データに基づく第1又は第
2の低解像度フレーム画像内から動きベクトルD37に
基づいて第2の低解像度マクロブロックデータに基づく
第2の低解像度マクロブロックと最も一致する演算用ブ
ロックを抽出し、当該抽出した演算用ブロックのデータ
(以下、これを演算用ブロックデータと呼ぶ)D41を
演算器52及び加算器60に送出する。
【0155】演算器52は、入力用フレームメモリ50
から読み出した第2の低解像度マクロブロックデータD
35に対する予測モードとしてフレーム内符号化が選択
されたときには、動き補償器53から演算用ブロックデ
ータが与えられないことにより当該第2の低解像度マク
ロブロックデータD35をそのまま離散コサイン変換器
55に送出する。
【0156】これにより第1のエンコーダ37において
は、第2の低解像度マクロブロックデータD35に対す
る予測モードとしてフレーム内符号化が選択されたとき
には、離散コサイン変換器55、量子化器56、可変長
符号化器54、バッファ57、逆量子化器58、逆離散
コサイン変換器59、加算器60及び参照用フレームメ
モリ61をそれぞれ上述した第1の低解像度マクロブロ
ックデータD30を圧縮符号化したときと同様に動作さ
せ、かくして第2の低解像度マクロブロックデータD3
5を量子化ステップST及び予測モードデータD39と
共に可変長符号化し、得られた符号化データD42をバ
ッファ57に一旦蓄積して符号化ビットストリームBS
1として外部に出力すると共に、圧縮した第2の低解像
度マクロブロックデータD35を復号化して参照用フレ
ームメモリ61に格納する。
【0157】また、演算器52は、入力用フレームメモ
リ50から読み出した第2の低解像度マクロブロックデ
ータD35に対する予測モードとして順方向予測符号化
が選択されたときには、動き補償器53から与えられた
演算用ブロックデータD41を当該第2の低解像度マク
ロブロックデータD35から減算し、得られた差分デー
タD43を離散コサイン変換器55に送出する。
【0158】このとき離散コサイン変換器55は、演算
器52から与えられた差分データD43を離散コサイン
変換し、得られた離散コサイン変換係数K4を量子化器
56に送出する。
【0159】量子化器56は、その離散コサイン変換係
数K4を対応する量子化ステップSTに基づいて量子化
し、得られた量子化係数K5をその量子化ステップST
と共に可変長符号化器54及び逆量子化器58に送出す
る。
【0160】これにより可変長符号化器54は、その量
子化係数K5をハフマン符号等により可変長符号化する
と共に、対応する量子化ステップST及び予測モードデ
ータD40(順方向予測符号化を表す)並びに動きベク
トルD37も可変長符号化し、得られた符号化データD
44をバッファ57に一旦蓄積することにより符号化デ
ータD44のデータ量を平滑化した符号化ビットストリ
ームBS1として外部に出力する。
【0161】このとき、逆量子化器58は、量子化器5
6から与えられた量子化係数K5を同様に量子化器56
から与えられた量子化ステップSTに基づいて逆量子化
し、得られた離散コサイン変換係数K6を逆離散コサイ
ン変換器59に送出する。
【0162】また、逆離散コサイン変換器59は、逆量
子化器58から与えられた離散コサイン変換係数器K6
を逆離散コサイン変換し、得られた差分データD45を
加算器60に送出する。
【0163】加算器60は、逆離散コサイン変換器59
から与えられた差分データD45をこのとき動き補償器
53から与えられた演算用ブロックデータD41と加算
し、得られた第2の低解像度マクロブロックデータD4
7を参照用フレームメモリ61に送出して格納する。
【0164】このようにして第1のエンコーダ37にお
いては、第2の低解像度フレーム画像データを順次第2
の低解像度マクロブロックデータD35単位でフレーム
内符号化及び順方向予測符号化により圧縮符号化したと
きにも参照用フレームメモリ61内に、復号化して得ら
れた第2の低解像度マクロブロックデータD47によっ
て動き補償処理の参照用となる第2の低解像度フレーム
画像データを再構築する。
【0165】これに加えて、演算器52は、入力用フレ
ームメモリ50からBピクチャが割り当てられている符
号化対象の低解像度フレーム画像データ(以下、これを
特に第3の低解像度フレーム画像データと呼ぶ)につい
ては、順次1/4の解像度のマクロブロック単位のデー
タ(以下、これを第3の低解像度マクロブロックデータ
と呼ぶ)D50として順次読み出す。
【0166】このとき、動きベクトル検出器51は、演
算器52により入力用フレームメモリ50から符号化対
象の第3の低解像度フレーム画像データに対する読み出
したが開始されると、対応するピクチャ情報に基づいて
入力用フレームメモリ50から当該符号化対象の第3の
低解像度フレーム画像データよりも順方向側の任意の第
1又は第2の低解像度フレーム画像データD2bを順方
向予測の参照用として読み出すと共に、その符号化対象
の第3の低解像度フレーム画像データよりも逆方向側の
任意の第1又は第2の低解像度フレーム画像データD2
cを逆方向予測の参照用として読み出す。
【0167】また、動きベクトル検出器51は、演算器
52により入力用フレームメモリ50から符号化対象の
第3の低解像度フレーム画像データが順次第3の低解像
度マクロブロックデータD50単位で読み出される毎に
当該入力用フレームメモリ50から同じ第3の低解像度
マクロブロックデータD50を読み出す。
【0168】この場合、動きベクトル検出器51は、ま
ず図6について上述した第2の低解像度マクロブロック
データD35のときと同様に第3の低解像度フレーム画
像データの1/4の解像度に応じた階層サーチ動きベク
トル検出方式による第3階層において、第3の低解像度
マクロブロックデータD50に対する順方向側の動きベ
クトル検出処理を実行する。
【0169】すなわち、動きベクトル検出器51は、そ
の第3階層においてブロックマッチング法により順方向
予測の参照用の第1又は第2の低解像度フレーム画像デ
ータD2bに基づく第1又は第2の低解像度フレーム画
像及び第3の低解像度マクロブロックデータD50に基
づく第3の低解像度マクロブロック並びに対応する順方
向側簡易動きベクトルD23を用いて当該第3の低解像
度マクロブロックとの間で最小予測誤差(以下、これを
順方向側最小予測誤差と呼ぶ)となる近似ブロック(以
下、これを順方向側近似ブロックと呼ぶ)を検出するよ
うにして1/4の解像度で順方向側簡易動きベクトルD
23を補正する補正用動きベクトルを1/2画素レベル
で検出する。
【0170】そして、動きベクトル検出器51は、その
補正用動きベクトルを順方向側簡易動きベクトルD23
と加算することにより第3の低解像度マクロブロックデ
ータD50に対する第3階層の順方向側の動きベクトル
D51を1/2画素レベルで生成する。
【0171】次いで、動きベクトル検出器51は、図6
について上述した第2の低解像度マクロブロックデータ
D35のときと同様に第3の低解像度フレーム画像デー
タの1/4の解像度に応じた階層サーチ動きベクトル検
出方式による第3階層において、第3の低解像度マクロ
ブロックデータD50に対する逆方向側の動きベクトル
検出処理を実行する。
【0172】このとき、動きベクトル検出器51は、そ
の第3階層においてブロックマッチング法により逆方向
予測の参照用の第1又は第2の低解像度フレーム画像デ
ータD2cに基づく第1又は第2の低解像度フレーム画
像及び第3の低解像度マクロブロック並びに対応する逆
方向側簡易動きベクトルD26を用いて当該第3の低解
像度マクロブロックとの間で最小予測誤差(以下、これ
を逆方向側最小予測誤差と呼ぶ)となる近似ブロック
(以下、これを逆方向側近似ブロックと呼ぶ)を検出す
るようにして1/4の解像度で逆方向側簡易動きベクト
ルD26を補正する補正用動きベクトルを1/2画素レ
ベルで検出する。
【0173】そして、動きベクトル検出器51は、その
補正用動きベクトルを逆方向側簡易動きベクトルD26
と加算することにより第3の低解像度マクロブロックデ
ータD50に対する第3階層の逆方向側の動きベクトル
D52を1/2画素レベルで生成する。
【0174】これに加えて動きベクトル検出器51は、
順方向側近似ブロックと逆方向側近似ブロックとの対応
する画素同士の画素値を平均化して平均近似ブロックを
生成し、当該生成した平均近似ブロックと第3の低解像
度マクロブロックとの予測誤差(以下、これを双方向予
測誤差と呼ぶ)を算出する。
【0175】これにより動きベクトル検出器51は、順
方向側最小予測誤差、逆方向側最小予測誤差及び双方向
予測誤差のうち最も値の小さい1つの順方向側最小予測
誤差、逆方向側最小予測誤差又は双方向予測誤差を選定
すると共に、第3の低解像度マクロブロックに対しても
上述した第2の低解像度マクロブロックのときと同様に
して分散値を算出し、当該算出した分散値をその選定し
た1つの順方向側最小予測誤差、逆方向側最小予測誤差
又は双方向予測誤差(以下、これを特に選定予測誤差と
呼ぶ)と比較する。
【0176】この結果、動きベクトル検出器51は、分
散値が選定予測誤差よりも小さければ、第3の低解像度
マクロブロックに対して各画素の分散(ばらつき)が小
さいために第3の低解像度マクロブロックデータD50
をそのまま圧縮符号化しても符号化データ量を比較的少
なくし得ると判断し、その第3の低解像度マクロブロッ
クデータD50をフレーム内符号化により圧縮符号化す
ることを表す予測モードデータD53を生成してこれを
動き補償器53及び可変長符号化器54に送出する。
【0177】また、動きベクトル検出器51は、分散値
が選定予測誤差よりも大きければ、第3の低解像度マク
ロブロックに対して各画素の分散(ばらつき)が大きい
ために当該第3の低解像度マクロブロックデータD50
をフレーム内符号化以外の予測モードで圧縮符号化しな
ければ符号化データ量を少なくし難いと判断する。
【0178】このとき、動きベクトル検出器51は、選
定予測誤差が順方向側最小予測誤差であれば、第3の低
解像度マクロブロックデータD50を順方向予測符号化
により圧縮符号化することを表す予測モードデータD5
4を生成してこれを当該第3の低解像度マクロブロック
データD50の順方向側の動きベクトルD51と共に動
き補償器53及び可変長符号化器54に送出する。
【0179】また、動きベクトル検出器51は、選定予
測誤差が逆方向最小予測誤差であれば、第3の低解像度
マクロブロックデータD50を逆方向予測符号化により
圧縮符号化することを表す予測モードデータD55を生
成してこれを当該第3の低解像度マクロブロックデータ
D50の逆方向側の動きベクトルD52と共に動き補償
器53及び可変長符号化器54に送出する。
【0180】さらに、動きベクトル検出器51は、選定
予測誤差が双方向予測誤差であれば、第3の低解像度マ
クロブロックデータD50を双方向予測符号化により圧
縮符号化することを表す予測モードデータD56を生成
してこれを当該第3の低解像度マクロブロックデータD
50の順方向側及び逆方向側の双方の動きベクトルD5
1及びD52と共に動き補償器53及び可変長符号化器
54に送出する。
【0181】動き補償器53は、動きベクトル検出器5
1から第3の低解像度マクロブロックデータD50に対
してフレーム内符号化を表す予測モードデータD53が
与えられると、当該第3の低解像度マクロブロックデー
タD50に対する動き補償処理を停止する。
【0182】また、動き補償器53は、動きベクトル検
出器51から第3の低解像度マクロブロックデータD5
0に対する順方向側の動きベクトルD51と順方向予測
符号化を表す予測モードデータD54とが与えられる
と、動き補償処理を実行して参照用フレームメモリ61
からこの時点で符号化対象の第3の低解像度フレーム画
像データよりも順方向側の任意の第1又は第2の低解像
度フレーム画像データを参照用として読み出す。
【0183】そして、動き補償器53は、その順方向側
で参照用の第1又は第2の低解像度フレーム画像データ
に基づく第1又は第2の低解像度フレーム画像内から順
方向側の動きベクトルD51に基づいて第3の低解像度
マクロブロックデータD50に基づく第3の低解像度マ
クロブロックと最も一致する演算用ブロックを抽出し、
これを演算用ブロックデータD60として演算器52及
び加算器60に送出する。
【0184】さらに、動き補償器53は、動きベクトル
検出器51から第3の低解像度マクロブロックデータD
50に対する逆方向側の動きベクトルD52と逆方向予
測符号化を表す予測モードデータD55とが与えられる
と、このときも動き補償処理を実行して参照用フレーム
メモリ61からこの時点で符号化対象の第3の低解像度
フレーム画像データよりも逆方向側の任意の第1又は第
2の低解像度フレーム画像データを参照用として読み出
す。
【0185】そして、動き補償器53は、その読み出し
た第1又は第2の低解像度フレーム画像データに基づく
第1又は第2の低解像度フレーム画像内から逆方向側の
動きベクトルD52に基づいて第3の低解像度マクロブ
ロックと最も一致する演算用ブロックを抽出し、これを
演算用ブロックデータD61として演算器52及び加算
器60に送出する。
【0186】これに加えて、動き補償器53は、動きベ
クトル検出器51から第3の低解像度マクロブロックデ
ータD50に対する順方向側及び逆方向側の双方の動き
ベクトルD51及びD52と双方向予測符号化を表す予
測モードデータD56とが与えられたときにも動き補償
処理を実行し、参照用フレームメモリ61からこの時点
で符号化対象の第3の低解像度フレーム画像データより
も順方向側の任意の第1又は第2の低解像度フレーム画
像データを参照用として読み出すと共に逆方向側の任意
の第1又は第2の低解像度フレーム画像データも参照用
として読み出す。
【0187】そして、動き補償器53は、順方向側の第
1又は第2の低解像度フレーム画像データに基づく第1
又は第2の低解像度フレーム画像内から順方向側の動き
ベクトルD51に基づいて第3の低解像度マクロブロッ
クと最も一致する演算用ブロックを抽出すると共に、逆
方向側の第1又は第2の低解像度フレーム画像データに
基づく第1又は第3の低解像度フレーム画像内から逆方
向側の動きベクトルD52に基づいて第3の低解像度マ
クロブロックと最も一致する演算用ブロックを抽出し、
これら抽出した2つの演算用ブロックの対応する画素同
士の画素値を平均化して平均演算用ブロックを生成する
ことにより当該生成した平均演算用ブロックのデータ
(以下、これを平均演算用ブロックデータと呼ぶ)D6
2を演算器52及び加算器60に送出する。
【0188】演算器52は、入力用フレームメモリ50
から読み出した第3の低解像度マクロブロックデータD
50に対する予測モードとしてフレーム内符号化が選択
されたときには、動き補償器53からは何らデータが与
えられないことにより当該第3の低解像度マクロブロッ
クデータD50をそのまま離散コサイン変換器55に送
出する。
【0189】これにより第1のエンコーダ37において
は、第3の低解像度マクロブロックデータD50に対す
る予測モードとしてフレーム内符号化が選択されたとき
には、離散コサイン変換器55、量子化器56、可変長
符号化器54、バッファ57、逆量子化器58、逆離散
コサイン変換器59、加算器60及び参照用フレームメ
モリ61をそれぞれ上述した第1の低解像度マクロブロ
ックデータD30を圧縮符号化したときと同様に動作さ
せ、かくして第3の低解像度マクロブロックデータD5
0を量子化ステップST及び予測モードデータD53と
共に可変長符号化し、得られた符号化データD65をバ
ッファ57に一旦蓄積することにより当該符号化データ
D65のデータ量を平滑化した符号化ビットストリーム
BS1として外部に出力すると共に、圧縮した第3の低
解像度マクロブロックデータD50を復号化して参照用
フレームメモリ61に格納する。
【0190】また、演算器52は、入力用フレームメモ
リ50から読み出した第3の低解像度マクロブロックデ
ータD50に対する予測モードとして順方向予測符号
化、逆方向予測符号化及び双方向予測符号化が選択され
たときには、動き補償器53から与えられた演算用ブロ
ックデータD60、D61又は平均演算用ブロックデー
タD62を当該第3の低解像度マクロブロックデータD
50から減算し、得られた差分データD66を離散コサ
イン変換器55に送出する。
【0191】この場合、離散コサイン変換器55は、演
算器52から与えられた差分データD66を離散コサイ
ン変換し、得られた離散コサイン変換係数K7を量子化
器56に送出する。
【0192】量子化器56は、その離散コサイン変換係
数K7を対応する量子化ステップSTに基づいて量子化
し、得られた量子化係数K8をその量子化ステップST
と共に可変長符号化器54及び逆量子化器58に送出す
る。
【0193】そして、可変長符号化器54は、このとき
量子化係数K8の元になる第3の低解像度マクロブロッ
クデータD50に対する予測モードとして順方向予測符
号化が選定されたときには、当該量子化係数K8をハフ
マン符号等により可変長符号化すると共に、対応する量
子化ステップST及び予測モードデータD54(順方向
予測符号化を表す)並びに順方向側の動きベクトルD5
1も可変長符号化し、得られた符号化データD67をバ
ッファ57に一旦蓄積することにより当該符号化データ
D67のデータ量を平滑化した符号化ビットストリーム
BS1として外部に出力する。
【0194】また、可変長符号化器54は、量子化係数
K8の元になる第3の低解像度マクロブロックデータD
50に対する予測モードとして逆方向予測符号化が選定
されたときには、当該量子化係数K8をハフマン符号等
により可変長符号化すると共に、対応する量子化ステッ
プST及び予測モードデータD55(逆方向予測符号化
を表す)並びに逆方向側の動きベクトルD52も可変長
符号化し、得られた符号化データD68をバッファ57
に一旦蓄積することにより当該符号化データD68のデ
ータ量を平滑化した符号化ビットストリームBS1とし
て外部に出力する。
【0195】さらに、可変長符号化器54は、量子化係
数K8の元になる第3の低解像度マクロブロックデータ
D50に対する予測モードとして双方向予測符号化が選
定されたときには、当該量子化係数K8をハフマン符号
等により可変長符号化すると共に、対応する量子化ステ
ップST及び予測モードデータD56(双方向予測符号
化を表す)並びに順方向側及び逆方向側の双方の動きベ
クトルD51及びD52も可変長符号化し、得られた符
号化データD69をバッファ57に一旦蓄積することに
より当該符号化データD69のデータ量を平滑化した符
号化ビットストリームBS1として外部に出力する。
【0196】このとき、逆量子化器58は、量子化器5
6から与えられた量子化係数K8を同様に量子化器56
から与えられた量子化ステップSTに基づいて逆量子化
し、得られた離散コサイン変換係数K9を逆離散コサイ
ン変換器59に送出する。
【0197】また、逆離散コサイン変換器59は、逆量
子化器58から与えられた離散コサイン変換係数K9を
逆離散コサイン変換し、得られた差分データD70を加
算器60に送出する。
【0198】そして加算器60は、逆離散コサイン変換
器59から与えられた差分データD70をこのとき動き
補償器53から与えられた演算用ブロックデータD6
0、D61又は平均演算用ブロックデータD62と加算
し、得られた第3の低解像度マクロブロックデータD7
1を参照用フレームメモリ61に送出して格納する。
【0199】このようにして第1のエンコーダ37にお
いては、第3の低解像度フレーム画像データを順次第3
の低解像度マクロブロックデータD50単位でフレーム
内符号化、順方向予測符号化、逆方向予測符号化及び両
方向予測符号化により圧縮符号化したときにも、参照用
フレームメモリ61内に、復号化して得られた第3の低
解像度マクロブロックデータD71によって第3の低解
像度フレーム画像データを再構築する。
【0200】かくして第1のエンコーダ37において
は、原画像レベルから1/4に解像度を下げた動画像デ
ータD2を順次低解像度フレーム画像データ単位で圧縮
符号化し、得られた符号化データD32、D42、D4
4、D65、D67、D68、D69を符号化ビットス
トリームBS1として外部に出力し得るようになされて
いる。
【0201】また、第2のエンコーダ38(図1)は、
図5について上述した第1のエンコーダ37と基本的に
は同様に動作し、対応する第2の解像度変換器33から
順次与えられる変換率指定情報HS2に従って各種回路
ブロックがそれぞれ1/2の解像度の動画像データD3
を順次低解像度フレーム画像データ単位で圧縮符号化
し、得られた符号化データをデータ量を平滑化した符号
化ビットストリームBS2として外部に出力する。
【0202】さらに、第3のエンコーダ39(図1)も
図5について上述した第1のエンコーダ37と基本的に
は同様に動作し、対応する第3の解像度変換器34から
順次与えられる変換率指定情報HS3に従って各種回路
ブロックがそれぞれ1/1の解像度の動画像データD1
を順次フレーム画像データ単位で圧縮符号化し、得られ
た符号化データをデータ量を平滑化した符号化ビットス
トリームBS3として外部に出力する。
【0203】因みに第2のエンコーダ38は、1/2の
解像度の動画像データD3に対する圧縮符号化処理時、
図7に示すように、内部の動きベクトル検出器(図示せ
ず)により図6について上述した場合とほぼ同様に動画
像データD3の1/2の解像度に応じた階層サーチ動き
ベクトル検出方式による第1階層よりも下層の第2階層
において動きベクトル検出処理を実行する。
【0204】すなわち、第2のエンコーダ38は、動き
ベクトル検出器により低解像度フレーム画像データから
分割した動きベクトル検出対象の1/2の解像度の低解
像度マクロブロックテータに基づく低解像度マクロブロ
ックMB5に対して順次隣接する画素同士の画素値の平
均値を算出し、当該算出した平均値をその画素同士の間
に新たな画素の画素値として補間する。
【0205】また、第2のエンコーダ38は、動きベク
トル検出器により動きベクトル検出対象の低解像度マク
ロブロックデータの参照用となる低解像度フレーム画像
データに基づく低解像度フレーム画像FG5に対しても
順次隣接する画素同士の画素値の平均値を算出し、当該
算出した平均値をその画素同士の間に新たな画素の画素
値として補間する。
【0206】そして、第2のエンコーダ38は、動きベ
クトル検出器により画素を補間した参照用の低解像度フ
レーム画像FG5に対して対応する順方向側簡易動きベ
クトルD16、D24、逆方向側簡易動きベクトルD2
7の終点周辺に格段的に狭いサーチ範囲を設定し、当該
サーチ範囲内で複数の比較用ブロックと、画素を補間し
た低解像度マクロブロックMB5とを順次対応付けなが
ら予測誤差を算出する。
【0207】この結果、第2のエンコーダ38は、動き
ベクトル検出器により最小予測誤差を算出したときに用
いた比較用ブロックと低解像度マクロブロックMB5と
の動き量により1/2の解像度で順方向側簡易動きベク
トルD16、D24、逆方向側簡易動きベクトルD27
を補正する補正用動きベクトルD75を検出し、当該検
出した補正用動きベクトルD75を順方向側簡易動きベ
クトルD16、D24、逆方向側簡易動きベクトルD2
7と加算することにより低解像度マクロブロックデータ
に対する最終的な第2階層の動きベクトルD76を1/
2画素レベルで生成する。
【0208】これにより第2のエンコーダ38は、動画
像データD3に対して1/2の解像度に合わせた動きベ
クトルD76を高精度に検出し、当該検出した動きベク
トルD76を用いて動画像データD3を順次低解像度フ
レーム画像データ単位で動き補償予測符号化により圧縮
符号化することができる。
【0209】また、第3のエンコーダ39は、1/1の
解像度の動画像データD1に対する圧縮符号化処理時、
図8に示すように、内部の動きベクトル検出器(図示せ
ず)により図6について上述した場合とほぼ同様に動画
像データD1の1/1の解像度に応じた階層サーチ動き
ベクトル検出方式による原画像レベルの第1階層におい
て動きベクトル検出処理を実行する。
【0210】すなわち、第3のエンコーダ39は、動き
ベクトル検出器によりフレーム画像データから分割した
動きベクトル検出対象の1/1の解像度のマクロブロッ
クテータに基づくマクロブロックMB6に対して順次隣
接する画素同士の画素値の平均値を算出し、当該算出し
た平均値をその画素同士の間に新たな画素の画素値とし
て補間する。
【0211】また第3のエンコーダ39は、動きベクト
ル検出器により動きベクトル検出対象のマクロブロック
データの参照用となるフレーム画像データに基づくフレ
ーム画像FG6に対しても順次隣接する画素同士の画素
値の平均値を算出し、当該算出した平均値をその画素同
士の間に新たな画素の画素値として補間する。
【0212】そして、第3のエンコーダ39は、動きベ
クトル検出器により画素を補間した参照用のフレーム画
像FG6に対して対応する順方向側簡易動きベクトルD
17、D25、逆方向側簡易動きベクトルD28の終点
周辺に格段的に狭いサーチ範囲を設定し、当該サーチ範
囲内で複数の比較用ブロックと、画素を補間したマクロ
ブロックMB6とを順次対応付けながら予測誤差を算出
する。
【0213】この結果、第3のエンコーダ39は、動き
ベクトル検出器により最小予測誤差を算出したときに用
いた比較用ブロックとマクロブロックMB6との動き量
により1/1の解像度で順方向側簡易動きベクトルD1
7、D25、逆方向側簡易動きベクトルD28を補正す
る補正用動きベクトルD77を検出し、当該検出した補
正用動きベクトルD77を順方向側簡易動きベクトルD
17、D25、逆方向側簡易動きベクトルD28と加算
することによりマクロブロックデータに対する最終的な
第1階層(すなわち原画像レベル)の動きベクトルD7
8を1/2画素レベルで生成する。
【0214】これにより第3のエンコーダ39は、動画
像データD1に対して1/1の解像度に合わせた動きベ
クトルD78を高精度に検出し、当該検出した動きベク
トルD78を用いて動画像データD1を順次フレーム画
像データ単位で動き補償予測符号化により圧縮符号化す
ることができる。
【0215】このようにして動画像符号化装置30にお
いては、図9に示すように、第1乃至第3のエンコーダ
37乃至39において、簡易動きベクトル検出処理部3
5によって1/16の解像度の動画像データを用いて検
出した第5階層動きベクトルを互いに共有化して用いて
それぞれ解像度の異なる動画像データD1乃至D3の解
像度に合わせた動きベクトルD37、D51、D52、
D76、D78を検出し、当該検出した動きベクトルD
37、D51、D52、D76、D78をその動画像デ
ータD1乃至D3の圧縮符号化処理に用いるようになさ
れている。
【0216】ここで、動画像符号化装置30の解像度変
換処理部31と簡易動きベクトル検出処理部35と圧縮
符号化処理部36とによる配信対象の動画像データD1
の圧縮符号化処理手順についてまとめてみると、図10
(A)に示すように、まず解像度変換処理部31はルー
チンRT1の開始ステップから入ってステップSP1に
移る。
【0217】ステップSP1において解像度変換処理部
31は、配信対象の動画像データD1を構成するフレー
ム画像データに対してそれぞれ変換率の異なる解像度の
変換処理を施してステップSP2に移る。
【0218】ステップSP2において解像度変換処理部
31は、動画像データD1の全てのフレーム画像データ
に対してそれぞれ変換率の異なる解像度の変換処理を施
したか否かを判断する。
【0219】このステップSP2において否定結果を得
ることは、外部から未だ配信対象の動画像データD1が
供給されていることを意味し、このとき解像度変換処理
部31はステップSP1に戻り、この後ステップSP2
において肯定結果を得るまでの間はステップSP1−S
P2の処理を順次繰り返すことにより配信対象の動画像
データD1のフレーム画像データに順次、それぞれ変換
率の異なる解像度の変換処理を施す。
【0220】このとき、図10(B)に示すように、簡
易動きベクトル検出処理部35は、ルーチンRT2の開
始ステップから入ってステップSP11に移る。
【0221】ステップSP11において簡易動きベクト
ル検出器35は、外部から供給される動画像データD1
を順次フレーム画像データ単位で取り込んで当該フレー
ム画像データにピクチャタイプを暫定的に割り当てると
共に、当該フレーム画像データの解像度を1/16の解
像度に変換し、階層サーチ動きベクトル検出方式による
第5階層においてその暫定的なピクチャタイプに従って
動きベクトル検出対象のフレーム画像データに対する1
フレーム分の階層マクロブロックデータの第5階層動き
ベクトルを検出してステップSP12に移る。
【0222】ステップSP12において簡易動きベクト
ル検出処理部35は、動きベクトル検出対象のフレーム
画像データに対する1フレーム分の第5階層動きベクト
ルを検出と、その検出に伴って算出した最小予測誤差に
基づいて当該動きベクトル検出対象のフレーム画像デー
タが動画像でシーンが変更された時点のフレーム画像デ
ータであるか否かを判断する。
【0223】このステップSP12において肯定結果を
得ることは、動きベクトル検出対象のフレーム画像デー
タとすでに処理した順方向側のフレーム画像データとの
相関が比較的小さく、当該動きベクトル検出対象のフレ
ーム画像データが動画像でシーンが変更された時点のフ
レーム画像データであることを意味し、このとき簡易動
きベクトル検出処理部35はステップSP13に移って
当該動きベクトル検出対象のフレーム画像データにシー
ンチェンジに応じた新たなピクチャタイプを割り当て直
し、その新たなピクチャタイプによっては第5階層動き
ベクトルを再検出してステップSP14に移る。
【0224】またステップSP12において否定結果を
得ることは、動きベクトル検出対象のフレーム画像デー
タとすでに処理した順方向側のフレーム画像データとの
相関が比較的大きく、当該動きベクトル検出対象のフレ
ーム画像データが動画像で1つのシーンを構成するフレ
ーム画像データのうちの1つであるために暫定的なピク
チャタイプを圧縮符号化用に確定したことを意味し、こ
のとき簡易動きベクトル検出処理部35はステップSP
14に移る。
【0225】ステップSP14において簡易動きベクト
ル検出処理部35は、動きベクトル検出対象のフレーム
画像データに対して検出した第5階層動きベクトルに基
づいて順方向側簡易動きベクトルD15乃至D17、順
方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD23乃至D28
を生成し、対応するピクチャ情報と共に第1乃至第3の
エンコーダ37乃至39に送出した後、ステップSP1
5に移る。
【0226】ステップSP15において簡易動きベクト
ル検出処理部35は、動画像データD1に含まれる全て
の動きベクトル検出対象のフレーム画像データに対して
簡易動きベクトルを生成したか否かを判断する。
【0227】このステップSP15において否定結果を
得ることは、外部から未だ配信対象の動画像データD1
が供給されていることを意味し、このとき簡易動きベク
トル検出処理部35はステップSP11に戻り、この後
ステップSP15において肯定結果を得るまでの間はス
テップSP11−SP12―SP13−SP14−SP
15の処理を順次繰り返すことによりシーンチェンジに
応じてピクチャタイプを確定しながら順次動きベクトル
検出対象のフレーム画像データに対する第5階層動きベ
クトルを検出すると共に、その第5階層動きベクトルに
基づいて順方向側簡易動きベクトルD15乃至D17、
順方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD23乃至D2
8を生成して対応するピクチャ情報と共に第1乃至第3
のエンコーダ37乃至39に送出する。
【0228】このようにして解像度変換処理部31及び
簡易動きベクトル検出処理部35が処理を開始すると、
図10(C)に示すように、圧縮符号化処理部36は、
ルーチンRT3の開始ステップから入ってステップSP
21に移る。
【0229】ステップSP21において圧縮符号化処理
部36は、解像度変換処理部31から与えられたそれぞ
れ解像度の異なる動画像データD1乃至D3を順次低解
像度フレーム画像データ単位及びフレーム画像データ単
位で取り込むと共に、簡易動きベクトル検出処理部35
から与えられる順方向側簡易動きベクトルD15乃至D
17、順方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD23乃
至D28、ピクチャ情報を取り込み、当該順方向側簡易
動きベクトルD15乃至D17、順方向側及び逆方向側
簡易動きベクトルD23乃至D28を用いて動きベクト
ル検出対象の低解像度フレーム画像データ及びフレーム
画像データに対する解像度に合わせた動きベクトルD3
7、D51、D52、D76、D78を検出してステッ
プSP22に移る。
【0230】ステップSP22において圧縮符号化処理
部36は、Iピクチャの割り当てられた第1の低解像度
フレーム画像データ及び第1のフレーム画像データにつ
いてはフレーム内予測符号化により圧縮符号化し、得ら
れた符号化データD32をバッファ57に蓄積すると共
に、Pピクチャ及びBピクチャの割り当てられた第2及
び第3の低解像度フレーム画像データ並びに第2及び第
3のフレーム画像データについては動きベクトルD3
7、D51、D52、D76、D78を用いた動き補償
予測符号化により圧縮符号化し、得られた符号化データ
D42、D44、D65、D67、D68、D69をバ
ッファ57に蓄積してステップSP23に移る。
【0231】ステップSP23において圧縮符号化処理
部36は、バッファ57に一旦蓄積した符号化データD
32、D42、D44、D65、D67、D68、D6
9のデータ量を平滑化することにより当該符号化データ
D32、D42、D44、D65、D67、D68、D
69を符号化ビットストリームBS1乃至BS3として
外部に出力してステップSP24に移る。
【0232】ステップSP24において圧縮符号化処理
部36は、符号化対象の低解像度フレーム画像データ及
びフレーム画像データを全て圧縮符号化したか否かを判
断する。
【0233】このステップSP24において否定結果を
得ることは、解像度変換処理部31から未だ解像度の異
なる動画像データD1乃至D3が供給されていることを
意味し、このとき圧縮符号化処理部36は、ステップS
P21に戻り、この後ステップSP24において肯定結
果を得るまでの間はステップSP21−SP22―SP
23−SP24の処理を順次繰り返すことにより解像度
の異なる動画像データD1乃至D3を順次低解像度フレ
ーム画像データ単位及びフレーム画像データ単位で圧縮
符号化する。
【0234】そしてステップSP2において肯定結果を
得ることは、外部からの動画像データD1の供給が停止
して当該動画像データD1の全てのフレーム画像データ
に対してそれぞれ異なる変換率で解像度の変換処理を施
したことを意味し、このとき解像度変換処理部31はス
テップSP3に移って当該解像度変換処理部31の処理
手順を終了する。
【0235】また、ステップSP15において肯定結果
を得ることは、外部からの動画像データD1の供給が停
止して全てのフレーム画像データに対するピクチャタイ
プを確定すると共に、これらフレーム画像データのうち
全ての動きベクトル検出対象のフレーム画像データに対
して順方向側簡易動きベクトルD15乃至D17、順方
向側及び逆方向側簡易動きベクトルD23乃至D28を
生成したことを意味し、このとき簡易動きベクトル検出
処理部35はステップSP16に移って当該簡易動きベ
クトル検出処理部35の処理手順を終了する。
【0236】さらに、ステップSP24において肯定結
果を得ることは、解像度変換処理部31からのそれぞれ
解像度の異なる動画像データD1乃至D3の供給が停止
して全ての符号化対象の低解像度フレーム画像データ及
びフレーム画像データを圧縮符号化したことを意味し、
このとき圧縮符号化処理部36はステップSP25に移
って当該圧縮符号化処理部36の処理手順を終了し、か
くして動画像符号化装置30における配信対象の動画像
データD1に対する圧縮符号化処理手順を全て終了す
る。
【0237】以上の構成において、この動画像符号化装
置30では、解像度変換処理部31により配信対象の1
つの動画像データD1から得られる複数の動画像データ
D1乃至D3の解像度のみがそれぞれ異なることを利用
し、動画像データD1乃至D3に対する動きベクトルの
検出方式として階層サーチ動きベクトル検出方式を適用
してこれら複数の動画像データD1乃至D3のそれぞれ
異なる1/1、1/2、1/4、1/8の解像度を階層
サーチ動きベクトル検出方式による動きベクトル検出用
の複数の第1乃至第4階層に対応させる。
【0238】また、この動画像符号化装置30では、簡
易動きベクトル検出器42により配信対象の動画像デー
タD1の解像度を、複数の動画像データD1乃至D3の
それぞれ異なる1/1、1/2、1/4、1/8の解像
度よりもさらに低く、かつ第1乃至第4階層よりも下層
の第5階層に対応する1/16の解像度に変換し、当該
1/16の解像度に変換した動画像データを用いて階層
サーチ動きベクトル検出方式による第5階層において第
5階層動きベクトルを検出する。
【0239】そして、この動画像符号化装置30では、
簡易動きベクトル検出器42によって検出した第5階層
動きベクトルを第1乃至第3のエンコーダ37乃至39
で共有化して用いてそれぞれ階層サーチ動きベクトル検
出方式により第1乃至第4階層において動画像データD
1乃至D3の解像度に合わせた動きベクトルD37、D
51、D52、D76、D78を検出し、当該検出した
動きベクトルD37、D51、D52、D76、D78
を用いてそれぞれ対応する解像度の動画像データD1乃
至D3を動き補償予測符号化により圧縮符号化するよう
にした。
【0240】従って、この動画像符号化装置30では、
それぞれ解像度の異なる動画像データD1乃至D3の圧
縮符号化に用いる動きベクトルの検出方式として、階層
サーチ動きベクトル検出方式を適用し、解像度の異なる
動画像データD1乃至D3に対してそれぞれ2階層分の
処理で解像度に合わせた動きベクトルを検出するため、
これら動画像データD1乃至D3に対してそれぞれ直接
1階層で動きベクトルを検出する場合よりも動きベクト
ル検出時の演算量を低減させている。
【0241】すなわち、この階層サーチ動きベクトル検
出方式によれば、所望の階層よりも下層の階層において
は、その階層に応じて解像度を下げた(すなわちデータ
量を減らした)動画像データを用いて当該階層の動きベ
クトルを検出するため、参照用のフレーム画像に対する
サーチ範囲を原画像レベルでの検出に比べて小さくする
ことができ、その分予測誤差の演算量を低減させ得ると
共に、所望の階層においても下層の階層で検出した動き
ベクトルを当該所望の階層に対応する解像度に応じて変
倍し、得られる簡易動きベクトルの終点部分のみを補正
するようにして最終的な動きベクトルを検出するため同
様に予測誤差の演算量を大幅に低減させることができ
る。
【0242】そして、この動画像符号化装置30では、
動画像データD1乃至D3のそれぞれ異なる解像度に対
応させた階層よりも下層の階層で第5階層動きベクトル
を検出し、これら解像度の異なる動画像データD1乃至
D3に対してその第5階層動きベクトルを共有化して用
いてそれぞれ異なる解像度に合わせた動きベクトルD3
7、D51、D52、D76、D78を検出するため、
解像度の異なる動画像データD1乃至D3に対して動き
ベクトルD37、D51、D52、D76、D78を検
出する際の検出回数を減少させることができ、かくして
動きベクトル検出時の演算量を低減させて圧縮符号化処
理における処理負荷を低減させることができる。
【0243】また、通常、動画像データD1乃至D3を
圧縮符号化する際にはそれぞれシーンチェンジの有無を
検出してその検出結果に応じてフレーム画像データに割
り当てるピクチャタイプを特定する必要があるものの、
この動画像符号化装置30では、配信対象の動画像デー
タD1を取り込む簡易動きベクトル検出処理部35にお
いてシーンチェンジの有無を検出し、その検出結果に応
じてフレーム画像データに割り当てるピクチャタイプを
確定して当該フレーム画像データに対して確定したピク
チャタイプの情報を第1乃至第3のエンコーダ37乃至
39で共有化して使用するため、シーンチェンジ検出時
の演算量も大幅に低減させることができ、圧縮符号化処
理における処理負荷をさらに低減させることができる。
【0244】従って、この動画像符号化装置30では、
1つの動画像データD1から得られる複数の動画像デー
タD1乃至D3の解像度のみがそれぞれ異なることを利
用して当該動画像データD1乃至D3に対する圧縮符号
化処理に動きベクトルやシーンチェンジの有無の情報か
らなる圧縮符号化パラメータを共有化して用いるため、
当該動画像データD1乃至D3の圧縮符号化処理におけ
る処理負荷を格段的に低減させることができる。
【0245】因みに、この動画像符号化装置30では、
配信対象の1つの動画像データD1から得られる解像度
の異なる動画像データD1乃至D3よりもさらに解像度
の低い(すなわちデータ量の少ない)1/16の解像度
の動画像データを用いて第5階層動きベクトル及びシー
ンチェンジの有無を検出するため、その1/16の解像
度の動画像データを用いることでも第5階層動きベクト
ル及びシーンチェンジの有無の検出における演算量を低
減させることができる。
【0246】以上の構成によれば、簡易動きベクトル検
出器42において配信対象の1つの動画像データD1か
ら得られる複数の動画像データD1乃至D3のそれぞれ
異なる解像度よりも低い解像度に変換した配信対象の動
画像データを用いて第5階層動きベクトルを検出し、第
1乃至第3のエンコーダ37乃至39において第5階層
動きベクトルを共有化して用いてこれら解像度の異なる
動画像データD1乃至D3に対して当該解像度に合わせ
た動きベクトルD37、D51、D52、D76、D7
8を検出し、動画像データD1乃至D3をその検出した
動きベクトルD37、D51、D52、D76、D78
を用いて動き補償予測符号化により圧縮符号化するよう
にしたことにより、これら解像度の異なる動画像データ
D1乃至D3に対して圧縮符号化処理の処理負荷を低減
させることができ、かくして1つの動画像データから得
られる解像度の異なる複数の動画像データに対して圧縮
符号化処理を高速化し得る動画像符号化装置を実現する
ことができる。
【0247】これに加えて、簡易動きベクトル検出処理
部35において、配信対象の1つの動画像データD1か
ら得られた複数の動画像データD1乃至D3のそれぞれ
異なる解像度よりも低い解像度に変換した配信対象の動
画像データD1を用いてシーンチェンジの有無を検出
し、第1乃至第3のエンコーダ37乃至38において、
そのシーンチェンジの有無の検出結果を共有化して用い
て解像度の異なる複数の動画像データD1乃至D3を圧
縮符号化処理するようにしたことにより、これら解像度
の異なる複数の動画像データD1乃至D3に対する圧縮
符号化処理の処理負荷をさらに低減させることができ、
かくして1つの動画像データから得られるそれぞれ解像
度の異なる複数の動画像データに対する圧縮符号化処理
をさらに高速化することができる。
【0248】なお、上述した第1の実施の形態において
は、図3(A)及び(B)について上述したように配信
対象の動画像データD1のフレーム画像データにIピク
チャ、Pピクチャ及びBピクチャを割り当てるようにし
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、配信
対象の動画像データD1のフレーム画像データにIピク
チャ及びPピクチャを所定の順番で割り当てるようにし
ても良い。因みに、動画像データD1にIピクチャ、P
ピクチャ及びBピクチャを割り当てる場合でも図3
(A)及び(B)について上述した順番とは異なる順番
で割り当てるようにしても良い。
【0249】また、上述した第1の実施の形態において
は、動画像データD1の解像度を1/1、1/2、1/
4、1/8、1/16の解像度に変換するようにした場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、動画像デ
ータD1の解像度をこの他種々の変換率で変換するよう
にしても良い。
【0250】さらに、上述した第1の実施の形態におい
ては、簡易動きベクトル検出処理部35により第5階層
動きベクトルに基づいて順方向側簡易動きベクトルD1
5乃至D17、順方向側及び逆方向側簡易動きベクトル
D23乃至D28を生成して第1乃至第3のエンコーダ
37乃至39に送出するようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、簡易動きベクトル検出処理
部35により所定階層の動きベクトルを検出して第1乃
至第3のエンコーダ37乃至39に送出し、当該第1乃
至第3のエンコーダ37乃至39においてその所定階層
の動きベクトルに基づいて簡易動きベクトルを生成した
後に当該生成した簡易動きベクトルを用いて最終的な動
きベクトルを検出するようにしても良い。
【0251】さらに、上述した第1の実施の形態におい
ては、動きベクトル検出器51において、ブロックマッ
チング法により動きベクトルD37、D51、D52を
検出するようにした場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、テレスコピックサーチ法やオプティカルフ
ロー等のように、この他種々の方法によって動きベクト
ルを検出するようにしても良い。
【0252】(2)第2の実施の形態 図1との対応部分に同一符号を付して示す図11は第2
の実施の形態による動画像符号化装置70を示し、解像
度変換処理部71に2つの第1及び第3の解像度変換器
32及び34が設けられると共に、同様に圧縮符号化処
理部72にも2つの第1及び第3のエンコーダ73及び
39が設けられて構成されている。
【0253】この動画像符号化装置70においては、外
部から供給される動画像データD1を順次フレーム画像
データ単位で第1及び第3の解像度変換器32及び34
に取り込む。
【0254】第1の解像度変換器32は、図1について
上述した第1の実施の形態による動画像符号化装置30
の場合と同様に変換率指定情報HS1に基づいて、動画
像データD1の解像度を1/4の解像度に変換し、当該
解像度を変換した動画像データD2を変換率指定情報H
S1と共に第1のエンコーダ73に送出する。
【0255】また、第3の解像度変換器34も、図1に
ついて上述した第1の実施の形態による動画像符号化装
置30の場合と同様に変換率指定情報HS3に基づい
て、動画像データD1を1/1の解像度のまま変換率指
定情報HS3と共に第3のエンコーダ39に送出する。
【0256】そして、図5との対応部分に同一符号を付
して示す図12において第1のエンコーダ73は、ピク
チャ割当器74、簡易動きベクトル検出器75、シーン
チェンジ検出器76及び動きベクトル検出器77の構成
を除いて第1の実施の形態による動画像符号化装置30
(図1)の第1のエンコーダ37(図5)と同様に構成
されている。
【0257】この場合、ピクチャ割当器74は、図3
(A)について上述した場合と同様に入力フレームメモ
リ50に解像度を変換した動画像データD2を順次低解
像度フレーム画像データ単位で取り込む毎に、当該取り
込んだ低解像度フレーム画像データに先頭の低解像度フ
レーム画像データにBピクチャを割り当て、2フレーム
目以降には1つのIピクチャに所定数のBピクチャ及び
Pピクチャが順次交互に連続するようなパターンを順次
繰り返す順番でIピクチャ、Pピクチャ及びBピクチャ
のピクチャタイプを暫定的に割り当てる。
【0258】また、ピクチャ割当器74は、低解像度フ
レーム画像データに順次Iピクチャ、Pピクチャ及びB
ピクチャを割り当てると、当該Iピクチャ、Pピクチャ
及びBピクチャを表すピクチャタイプとこれらを割り当
てた低解像度フレーム画像データ固有のフレーム識別情
報とをピクチャ情報として入力用フレームメモリ50に
記録する。
【0259】簡易動きベクトル検出器75は、入力用フ
レームメモリ50内で低解像度フレーム画像データにI
ピクチャが割り当てられたときには、当該入力用フレー
ムメモリ50からそのIピクチャが割り当てられた第1
の低解像度フレーム画像データのピクチャ情報を読み出
して第3のエンコーダ38に送出する。
【0260】また、簡易動きベクトル検出器75は、入
力用フレームメモリ50内で低解像度フレーム画像デー
タにPピクチャが割り当てられたときには、当該入力用
フレームメモリ50からそのPピクチャが割り当てられ
た第2の低解像度フレーム画像データを動きベクトル検
出対象として順次第2の低解像度マクロブロックデータ
D35単位で読み出すと共に、当該第2の低解像度フレ
ーム画像データよりも時間的に順方向側の任意の第1又
は第2の低解像度フレーム画像データD2aを参照用と
して読み出す。
【0261】そして、簡易動きベクトル検出器75は、
階層サーチ動きベクトル検出方式による第1階層よりも
下層の第3階層において、ブロックマッチング法により
第2の低解像度マクロブロックデータD35及び参照用
の第1又は第2の低解像度フレーム画像データD2aを
そのまま用いて当該第2の低解像度マクロブロックデー
タD35に対する順方向側の第3階層における動きベク
トル(以下、これを順方向側の第3階層動きベクトルと
呼ぶ)D80を1画素レベルで検出する。
【0262】ここで、簡易動きベクトル検出器75は、
第3の解像度変換器34から与えられた変換率指定情報
HS3の内容を表す制御情報SG2が外部から与えられ
ており、動きベクトル検出対象の第2の低解像度フレー
ム画像データに対する1フレーム分の順方向側の第3階
層動きベクトルD80を検出すると、当該制御情報SG
2に基づいて順方向側の第3階層動きベクトルD80を
第3の解像度変換器34における解像度の変換率に応じ
て4倍に変倍することにより第3のエンコーダ39にお
ける処理用に解像度を合わせた順方向側簡易動きベクト
ルD81を生成する。
【0263】そして、簡易動きベクトル検出器75は、
このように順方向側簡易動きベクトルD81を生成する
と、入力用フレームメモリ50から順方向側簡易動きベ
クトルD81の検出に用いた動きベクトル検出対象の第
2の低解像度フレーム画像データのピクチャ情報及び参
照用の第1又は第2の低解像度フレーム画像データD2
aのピクチャ情報を読み出し、当該読み出したこれらピ
クチャ情報を順方向側簡易動きベクトルD81と対応付
けて第3のエンコーダ39に送出すると共に、順方向側
の第3階層動きベクトルD80をそのまま動きベクトル
検出器77に送出する。
【0264】また、簡易動きベクトル検出器75は、入
力用フレームメモリ50内で低解像度フレーム画像デー
タにBピクチャが割り当てられたときには、当該入力用
フレームメモリ50からそのBピクチャが割り当てられ
た第3の低解像度フレーム画像データを動きベクトル検
出対象として順次第3の低解像度マクロブロックデータ
D50単位で読み出す。
【0265】これに加えて簡易動きベクトル検出器75
は、入力用フレームメモリ50からその動きベクトル検
出対象の第3の低解像度フレーム画像データよりも時間
的に順方向側の任意の第1又は第2の低解像度フレーム
画像データD2bと、同様に時間的に逆方向側の任意の
第1又は第2の低解像度フレーム画像データD2cとを
それぞれ参照用として読み出す。
【0266】簡易動きベクトル検出器75は、まず上述
した場合と同様に階層サーチ動きベクトル検出方式によ
る第3階層において、ブロックマッチング法により第3
の低解像度マクロブロックデータD50及び順方向側で
参照用に割り当てた第1又は第2の低解像度フレーム画
像データD2bをそのまま用いて当該第3の低解像度マ
クロブロックデータD50の順方向側の第3階層動きベ
クトルD82を1画素レベルで検出する。
【0267】次いで、簡易動きベクトル検出器75は、
上述した場合と同様に階層サーチ動きベクトル検出方式
による第3階層において、ブロックマッチング法により
第3の低解像度マクロブロックデータD50及び逆方向
側で参照用に割り当てた第1又は第2の低解像度フレー
ム画像データD2cをそのまま用いて当該第3の低解像
度マクロブロックデータD50の逆方向側の第3階層動
きベクトルD83を1画素レベルで検出する。
【0268】そして、簡易動きベクトル検出器75は、
動きベクトル検出対象の第3の低解像度フレーム画像デ
ータに対する1フレーム分の順方向側及び逆方向側の第
3階層動きベクトルD82及びD83を検出すると、制
御情報SG2に基づいてこれら順方向側及び逆方向側の
第3階層動きベクトルD82及びD83をそれぞれ4倍
に変倍することにより第3のエンコーダ39における処
理用に解像度を合わせた順方向側簡易動きベクトルD8
4を生成すると共に逆方向側簡易動きベクトルD85を
生成する。
【0269】これにより簡易動きベクトル検出器75
は、このように順方向側及び逆方向側簡易動きベクトル
D84及びD85を生成すると、入力用フレームメモリ
50からその順方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD
84及びD85の検出に用いた動きベクトル検出対象の
第3の低解像度フレーム画像データのピクチャ情報及び
順方向側及び逆方向側の参照用の第1又は第2の低解像
度フレーム画像データD2a及びD2cのピクチャ情報
を読み出し、当該読み出したこれらピクチャ情報を順方
向側及び逆方向側簡易動きベクトルD84及びD85と
対応付けて第3のエンコーダ39に送出すると共に、順
方向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD82及び
D83をそのまま動きベクトル検出器77に送出する。
【0270】ここで、簡易動きベクトル検出器75は、
図2について上述した簡易動きベクトル検出器42と同
様に第2及び第3の低解像度フレーム画像データに対す
る1フレーム分の順方向側の第3階層動きベクトルD8
0、順方向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD8
2及びD83を検出すると、当該順方向側の第3階層動
きベクトルD80、順方向側及び逆方向側の第3階層動
きベクトルD82及びD83に基づいて順方向側簡易動
きベクトルD81、順方向側及び逆方向側簡易動きベク
トルD84及びD85を生成する前に、その順方向側の
第3階層動きベクトルD80、順方向側及び逆方向側の
第3階層動きベクトルD82及びD83の検出によって
算出した全ての最小予測誤差をシーンチェンジ検出器7
6に送出する。
【0271】シーンチェンジ検出器76は、図2につい
て上述したシーンチェンジ検出器43とほぼ同様に動作
し、簡易動きベクトル検出器75から1フレーム分の最
小予測誤差が与えられる毎に、当該1フレーム分の最小
予測誤差を全て加算して合計最小予測誤差を算出し、そ
の合計最小予測誤差をすでに算出している全ての合計最
小予測誤差の平均値(以下、これを予測誤差平均値と呼
ぶ)と比較する。
【0272】この結果、シーンチェンジ検出器76は、
算出した合計最小予測誤差が予測誤差平均値以下の値で
あれば、この時点で動きベクトル検出対象の第2又は第
3の低解像度フレーム画像データと、すでに処理してい
る順方向側の連続する第1乃至第3の低解像度フレーム
画像データとの相関が比較的高いことによりこれら動き
ベクトル検出対象の第2又は第3の低解像度フレーム画
像データを含む第1乃至第3のフレーム画像データが全
て動画像の1つのシーンを構成する低解像度フレーム画
像データであると判断する。
【0273】このときシーンチェンジ検出器76は、こ
の時点で動きベクトル検出対象の第2又は第3の低解像
度フレーム画像データに対して暫定的に割り当てていた
ピクチャタイプを恒久的なピクチャタイプとして確定し
てこれをピクチャ割当器74及び簡易動きベクトル検出
器75に通知する。
【0274】また、シーンチェンジ検出器76は、算出
した合計最小予測誤差が予測誤差平均値よりも大きい値
であれば、この時点で動きベクトル検出対象の第2又は
第3の低解像度フレーム画像データと、すでに処理して
いる順方向側の連続する第1乃至第3の低解像度フレー
ム画像データとの相関が比較的低いことにより当該順方
向側の連続する第1乃至第3の低解像度フレーム画像デ
ータの構成する動画像のシーンに対してこの時点で動き
ベクトル検出対象の第2又は第3の低解像度フレーム画
像データの構成する動画像のシーンが変化したと判断す
る。
【0275】このときシーンチェンジ検出器76は、こ
の時点で動きベクトル検出対象の第2又は第3の低解像
度フレーム画像データに対して暫定的に割り当てていた
ピクチャタイプを他のピクチャタイプに変更することを
ピクチャ割当器74及び簡易動きベクトル検出器75に
通知する。
【0276】従って、ピクチャ割当器74は、シーンチ
ェンジ検出器76からピクチャタイプの確定が通知され
ると、入力用フレームメモリ50内の対応するピクチャ
情報をそのままにする。
【0277】また、ピクチャ割当器74は、シーンチェ
ンジ検出器76からピクチャタイプの変更が通知される
と、入力用フレームメモリ50内の対応するピクチャ情
報の内容をシーンチェンジに応じた新たなピクチャタイ
プを表すように変更する。
【0278】これによりピクチャ割当器74は、入力用
フレームメモリ50内のピクチャ情報に基づいて後段の
各種回路ブロックに低解像度フレーム画像データに割り
当てたピクチャタイプを適確に認識させて圧縮符号化処
理を実行させ得るようになされている。
【0279】また、簡易動きベクトル検出器75は、シ
ーンチェンジ検出器76からピクチャタイプの確定が通
知されると、この時点で動きベクトル検出対象の第2又
は第3の低解像度フレーム画像データに対して検出した
1フレーム分の順方向側の第3階層動きベクトルD8
0、順方向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD8
2及びD83に基づいて順方向側簡易動きベクトルD8
1、順方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD84及び
D85を生成し、対応するピクチャ情報と共に第3のエ
ンコーダ39に送出すると共に、順方向側の第3階層動
きベクトルD80、順方向側及び逆方向側の第3階層動
きベクトルD82及びD83をそのまま動きベクトル検
出器77に送出する。
【0280】これに対して簡易動きベクトル検出器75
は、シーンチェンジ検出器76からピクチャタイプの変
更が通知されると、この時点で動きベクトル検出対象の
第2又は第3の低解像度フレーム画像データに対して暫
定的なピクチャタイプに変えてシーンチェンジに応じた
新たなピクチャタイプ(Iピクチャ、Pピクチャ及びB
ピクチャのいずれか)を割り当てることにより当該新た
なピクチャタイプに従ってその第2又は第3の低解像度
フレーム画像データに対して上述と同様な処理を実行す
る。
【0281】因みに、簡易動きベクトル検出器75は、
シーンが変化した時点の低解像度フレーム画像データに
対してIピクチャを割り当てるように設定されていると
きには、当該シーンの変化した時点の第2又は第3の低
解像度フレーム画像データに新たにIピクチャを割り当
て直してピクチャ情報のみを第3のエンコーダ39に送
出する。
【0282】また、簡易動きベクトル検出器75は、シ
ーンが変化した時点の低解像度フレーム画像データに対
してPピクチャ又はBピクチャを割り当てる用に設定さ
れているときには、当該シーンの変化した時点の第2又
は第3の低解像度フレーム画像データに新たにPピクチ
ャ又はBピクチャを割り当て直して順方向側の第3階層
動きベクトルD80、順方向側及び逆方向側の第3階層
動きベクトルD82及びD83を再検出した後、当該再
検出した順方向側の第3階層動きベクトルD80、順方
向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD82及びD
83に基づいて順方向側簡易動きベクトルD81、順方
向側及び逆方向側簡易動きベクトルD84及びD85を
生成して対応するピクチャ情報と共に第3のエンコーダ
39に送出すると共に、順方向側の第3階層動きベクト
ルD80、順方向側及び逆方向側の第3階層動きベクト
ルD82及びD83をそのまま動きベクトル検出器77
に送出する。
【0283】さらに、簡易動きベクトル検出器75は、
シーンの変化に応じて第2又は第3の低解像度フレーム
画像データのピクチャタイプを変更したときには、当該
ピクチャタイプの変更に応じてピクチャ情報の内容(す
なわち、暫定的に割り当てていたピクチャタイプ)を変
更して第3のエンコーダ39に送出する。
【0284】これにより簡易動きベクトル検出器75
は、低解像度フレーム画像データに対する順方向側及び
逆方向側の簡易動きベクトルD80乃至D82をシーン
チェンジに応じて確定されたピクチャタイプに従って適
確に生成し、かくして第1及び第3のエンコーダ73及
び39に対して適確に動きベクトルを検出させて動画像
データD1及びD2を圧縮符号化させ得るようになされ
ている。
【0285】一方、動きベクトル検出器77は、第1乃
至第3の低解像度フレーム画像データに対する圧縮符号
化の開始に合わせて、演算器52により入力用フレーム
メモリ50から符号化対象の第1の低解像度フレーム画
像データが順次第1の低解像度マクロブロックデータD
30単位で読み出されると、当該入力用フレームメモリ
50から対応するピクチャ情報を読み出して第1の低解
像度マクロブロックデータD30に対する予測モードデ
ータD31を生成してこれを動き補償器53及び可変長
符号化器54に送出する。
【0286】また、動きベクトル検出器77は、演算器
52により入力用フレームメモリ50から符号化対象の
第2の低解像度フレーム画像データが順次第2の低解像
度マクロブロックデータD35単位で読み出されると、
当該入力用フレームメモリ50から第2の低解像度マク
ロブロックデータD35を順次読み出すと共に、順方向
側で参照用に割り当てられた第1又は第2の低解像度フ
レーム画像データD2aを読み出す。
【0287】このとき動きベクトル検出器77は、参照
用の第1又は第3の低解像度フレーム画像データD2a
に基づく第1位又は第2の低解像度フレーム画像と、第
2の低解像度マクロブロックデータD35に基づく第2
の低解像度マクロブロックとに対してそれぞれ順次隣接
する画素同士の画素値の平均値を算出し、当該算出した
平均値をその画素同士の間に新たな画素の画素値として
補間する。
【0288】そして、動きベクトル検出器77は、ブロ
ックマッチング法により、画素を補間した参照用の第1
又は第2の低解像度フレーム画像に対して対応する順方
向側の第3階層動きベクトルD80の終点周辺に格段的
に狭いサーチ範囲を設定し、当該サーチ範囲内で複数の
比較用ブロックと、画素を補間した第2の低解像度マク
ロブロックとを順次対応付けながら最小予測誤差となる
順方向近似ブロックを検出するようにして当該順方向側
の第3階層動きベクトルD80を補正する補正用動きベ
クトルを検出する。
【0289】これにより動きベクトル検出器77は、そ
の補正用動きベクトルを順方向側の第3階層動きベクト
ルD80と加算することにより第2の低解像度マクロブ
ロックデータD35に対する第3階層の1/2画素レベ
ルの動きベクトルD37を生成する。
【0290】これに加えて、動きベクトル検出器77
は、上述した第1の実施の形態による第1のエンコーダ
37(図5)の動きベクトル検出器51(図5)と同様
に、画素を補間した第2の低解像度マクロブロックに対
する分散値を算出し、当該算出した分散値を最小予測誤
差と比較する。
【0291】この結果、動きベクトル検出器77は、分
散値が最小予測誤差よりも小さければ、第2の低解像度
マクロブロックデータD35をフレーム内符号化により
圧縮符号化することを表す予測モードデータD39を生
成してこれを動き補償器53及び可変長符号化器54に
送出する。
【0292】また、動きベクトル検出器77は、分散値
が最小予測誤差よりも大きければ、第2の低解像度マク
ロブロックデータD35を順方向予測符号化により圧縮
符号化することを表す予測モードデータD40を生成し
てこれを対応する動きベクトルD37と共に動き補償器
53及び可変長符号化器54に送出する。
【0293】さらに、動きベクトル検出器77は、演算
器52により入力用フレームメモリ50から符号化対象
の第3の低解像度フレーム画像データが順次第3の低解
像度マクロブロックデータD50単位で読み出される
と、当該入力用フレームメモリ50から第3の低解像度
マクロブロックデータD50を順次読み出すと共に、順
方向側及び逆方向側で参照用に割り当てた第1又は第2
の低解像度フレーム画像データD2b及びD2cを読み
出す。
【0294】このとき動きベクトル検出器77は、順方
向側及び逆方向側の参照用の第1又は第3の低解像度フ
レーム画像データD2b及びD2cに基づく第1位又は
第2の低解像度フレーム画像と、第3の低解像度マクロ
ブロックデータD50に基づく第3の低解像度マクロブ
ロックとに対してそれぞれ順次隣接する画素同士の画素
値の平均値を算出し、当該算出した平均値をその画素同
士の間に新たな画素の画素値として補間する。
【0295】そして、動きベクトル検出器77は、ブロ
ックマッチング法により、まず画素を補間した順方向側
の参照用の第1又は第2の低解像度フレーム画像に対し
て対応する順方向側の第3階層動きベクトルD82の終
点周辺に格段的に狭いサーチ範囲を設定し、当該サーチ
範囲内で複数の比較用ブロックと、画素を補間した第3
の低解像度マクロブロックとを順次対応付けながら最小
予測誤差となる順方向近似ブロックを検出するようにし
て当該順方向側の第3階層動きベクトルD82を補正す
る補正用動きベクトルを検出する。
【0296】これにより動きベクトル検出器77は、そ
の補正用動きベクトルを順方向側の第3階層動きベクト
ルD82と加算することにより第3の低解像度マクロブ
ロックデータD50に対する第3階層の1/2画素レベ
ルの動きベクトルD51を生成する。
【0297】次いで、動きベクトル検出器77は、ブロ
ックマッチング法により、画素を補間した逆方向側の参
照用の第1又は第2の低解像度フレーム画像に対して対
応する逆方向側の第3階層動きベクトルD83の終点周
辺に格段的に狭いサーチ範囲を設定し、当該サーチ範囲
内で複数の比較用ブロックと、画素を補間した第3の低
解像度マクロブロックとを順次対応付けながら最小予測
誤差となる逆方向近似ブロックを検出するようにして当
該逆方向側の第3階層動きベクトルD83を補正する補
正用動きベクトルを検出する。
【0298】これにより動きベクトル検出器77は、そ
の補正用動きベクトルを逆方向側の第3階層動きベクト
ルD83と加算することにより第3の低解像度マクロブ
ロックデータD50に対する第3階層の1/2画素レベ
ルの動きベクトルD52を生成する。
【0299】これに加えて、動きベクトル検出器77
は、上述した第1の実施の形態による第1のエンコーダ
37(図5)の動きベクトル検出器51(図5)と同様
に、順方向側近似ブロック及び逆方向側近似ブロックに
基づいて平均近似ブロックを生成し、当該生成した平均
近似ブロックと第3の低解像度マクロブロックとの双方
向予測誤差を算出する。
【0300】そして、動きベクトル検出器77は、順方
向側最小予測誤差、逆方向側最小予測誤差及び双方向予
測誤差のうち最も値の小さい1つの選定予測誤差を選定
すると共に、第3の低解像度マクロブロックに対する分
散値を算出して当該算出した分散値を選定予測誤差と比
較する。
【0301】この結果、動きベクトル検出器77は、分
散値が選定予測誤差よりも小さければ、第3の低解像度
マクロブロックデータD50をフレーム内符号化により
圧縮符号化することを表す予測モードデータD53を生
成してこれを動き補償器53及び可変長符号化器54に
送出する。
【0302】また、動きベクトル検出器77は、分散値
が選定予測誤差よりも大きく、かつ当該選定予測誤差が
順方向側最小予測誤差であれば、第3の低解像度マクロ
ブロックデータD50を順方向予測符号化により圧縮符
号化することを表す予測モードデータD54を生成して
これを当該第3の低解像度マクロブロックデータD50
の順方向側の動きベクトルD51と共に動き補償器53
及び可変長符号化器54に送出する。
【0303】さらに、動きベクトル検出器77は、分散
値が選定予測誤差よりも大きく、かつ当該選定予測誤差
が逆方向最小予測誤差であれば、第3の低解像度マクロ
ブロックデータD50を逆方向予測符号化により圧縮符
号化することを表す予測モードデータD55を生成して
これを当該第3の低解像度マクロブロックデータD50
の逆方向側の動きベクトルD52と共に動き補償器53
及び可変長符号化器54に送出する。
【0304】さらに、動きベクトル検出器77は、分散
値が選定予測誤差よりも大きく、かつ当該選定予測誤差
が双方向予測誤差であれば、第3の低解像度マクロブロ
ックデータD50を双方向予測符号化により圧縮符号化
することを表す予測モードデータD56を生成してこれ
を当該第3の低解像度マクロブロックデータD50の順
方向側及び逆方向側の双方の動きベクトルD51及びD
52と共に動き補償器53及び可変長符号化器54に送
出する。
【0305】このようにして第1のエンコーダ73にお
いては、図13に示すように、第3のエンコーダ39と
順方向側の第3階層動きベクトルD80、順方向側及び
逆方向側の第3階層動きベクトルD82及びD83を共
有化しながら動画像データD2を順次低解像度フレーム
画像データ単位で圧縮符号化し得るようになされてい
る。
【0306】因みに、第3のエンコーダ39は、第1の
エンコーダ73から順方向側の第3階層動きベクトルD
80、順方向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD
82及びD83が与えられると、階層サーチ動きベクト
ル検出方式による原画像レベルの第1階層においてブロ
ックマッチング法により、画素を補間した参照用のフレ
ーム画像データ及び画素を補間した動きベクトル検出対
象のマクロブロックデータ並びに順方向側簡易動きベク
トルD81、順方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD
84及びD85を用いて当該マクロブロックデータに対
する第1階層(すなわち原画像レベル)の動きベクトル
を1/2画素レベルで生成する。
【0307】ここで、動画像符号化装置70の解像度変
換処理部71と圧縮符号化処理部72とによる配信対象
の動画像データD1の圧縮符号化処理手順についてまと
めてみると、図14(A)に示すように、まず解像度変
換処理部71はルーチンRT4の開始ステップから入っ
てステップSP41に移る。
【0308】このステップSP41において解像度変換
処理部71は、配信対象の動画像データD1を構成する
フレーム画像データに対してそれぞれ変換率の異なる解
像度の変換処理を施してステップSP42に移る。
【0309】ステップSP42において解像度変換処理
部71は、動画像データD1の全てのフレーム画像デー
タに対してそれぞれ変換率の異なる解像度の変換処理を
施したか否かを判断する。
【0310】このステップSP42において否定結果を
得ることは、外部から未だ配信対象の動画像データD1
が供給されていることを意味し、このとき解像度変換処
理部71はステップSP41に戻り、この後ステップS
P42において肯定結果を得るまでの間はステップSP
41−SP42の処理を順次繰り返すことにより配信対
象の動画像データD1のフレーム画像データに順次それ
ぞれ変換率の異なる解像度の変換処理を施す。
【0311】このとき、図14(B)に示すように、圧
縮符号化処理部72は、ルーチンRT5の開始ステップ
から入ってステップSP51に移る。
【0312】ステップSP51において圧縮符号化処理
部72は、第1及び第3のエンコーダ73及び39のう
ち一方の第1のエンコーダ73において、解像度変換処
理部71から供給される動画像データD2を順次低解像
度フレーム画像データ単位で取り込んで当該低解像度フ
レーム画像データにピクチャタイプを暫定的に割り当て
ると共に、階層サーチ動きベクトル検出方式による第3
階層においてその暫定的なピクチャタイプに従って当該
低解像度フレーム画像データをそのまま用いて動きベク
トル検出対象の低解像度フレーム画像データに対する1
フレーム分の順方向側の第3階層動きベクトルD80、
順方向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD82及
びD83を検出してステップSP52に移る。
【0313】ステップSP52において圧縮符号化処理
部72は、動きベクトル検出対象の低解像度フレーム画
像データに対する1フレーム分の順方向側の第3階層動
きベクトルD80、順方向側及び逆方向側の第3階層動
きベクトルD82及びD83を検出と、その検出に伴っ
て算出した最小予測誤差に基づいて当該動きベクトル検
出対象の低解像度フレーム画像データが動画像でシーン
が変更された時点の低解像度フレーム画像データである
か否かを判断する。
【0314】このステップSP52において肯定結果を
得ることは、動きベクトル検出対象の低解像度フレーム
画像データとすでに処理した順方向側の低解像度フレー
ム画像データとの相関が比較的小さく、当該動きベクト
ル検出対象の低解像度フレーム画像データが動画像でシ
ーンが変更された時点の低解像度フレーム画像データで
あることを意味し、このとき圧縮符号化処理部72はス
テップSP53に移って当該動きベクトル検出対象の低
解像度フレーム画像データにシーンチェンジに応じた新
たなピクチャタイプを割り当て直し、その新たなピクチ
ャタイプによっては順方向側の第3階層動きベクトルD
80、順方向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD
82及びD83を再検出してステップSP54に移る。
【0315】またステップSP52において否定結果を
得ることは、動きベクトル検出対象の低解像度フレーム
画像データとすでに処理した順方向側の低解像度フレー
ム画像データとの相関が比較的大きく、当該動きベクト
ル検出対象の低解像度フレーム画像データが動画像で1
つのシーンを構成する低解像度フレーム画像データのう
ちの1つであるために暫定的なピクチャタイプを圧縮符
号化用に確定したことを意味し、このとき圧縮符号化処
理部72はステップSP54に移る。
【0316】ステップSP54において圧縮符号化処理
部72は、動きベクトル検出対象の低解像度フレーム画
像データに対して検出した順方向側の第3階層動きベク
トルD80、順方向側及び逆方向側の第3階層動きベク
トルD82及びD83に基づいて順方向側簡易動きベク
トルD81、順方向側及び逆方向側簡易動きベクトルD
84乃至D85を生成し、対応するピクチャ情報と共に
他方の第3のエンコーダ39に引き渡してステップSP
55に移る。
【0317】ステップSP55において圧縮符号化処理
部72は、一方の第1のエンコーダ73において、順方
向側の第3階層動きベクトルD80、順方向側及び逆方
向側の第3階層動きベクトルD82及びD83を用いて
第3階層の最終的な動きベクトルD37、D51、D5
2を検出と共に、他方の第3のエンコーダ39におい
て、順方向側簡易動きベクトルD81、順方向側及び逆
方向側簡易動きベクトルD84乃至D85を用いて第1
階層の最終的な動きベクトルD78を検出してステップ
SP56に移る。
【0318】ステップSP56において圧縮符号化処理
部72は、一方の第1のエンコーダ73において、Iピ
クチャの割り当てられた第1の低解像度フレーム画像デ
ータについてはフレーム内予測符号化により圧縮符号化
し、得られた符号化データD32をバッファ57に蓄積
すると共に、Pピクチャ及びBピクチャの割り当てられ
た第2及び第3の低解像度フレーム画像データについて
は動きベクトルD37、D51、D52を用いた動き補
償予測符号化により圧縮符号化し、得られた符号化デー
タD42、D44、D65、D67、D68、D69を
バッファ57に蓄積し、他方の第3のエンコーダ39に
おいて、Iピクチャの割り当てられた第1のフレーム画
像データについてはフレーム内予測符号化により圧縮符
号化し、得られた符号化データをバッファに蓄積すると
共に、Pピクチャ及びBピクチャの割り当てられた第2
及び第3のフレーム画像データについては動きベクトル
D78を用いた動き補償予測符号化により圧縮符号化
し、得られた符号化データをバッファに蓄積してステッ
プSP57に移る。
【0319】ステップSP57において圧縮符号化処理
部72は、バッファ57に一旦蓄積した符号化データD
32、D42、D44、D65、D67、D68、D6
9のデータ量を平滑化することにより当該符号化データ
D32、D42、D44、D65、D67、D68、D
69を符号化ビットストリームBS1及びBS3として
外部に出力してステップSP58に移る。
【0320】ステップSP58において圧縮符号化処理
部72は、符号化対象の低解像度フレーム画像データ及
びフレーム画像データを全て圧縮符号化したか否かを判
断する。
【0321】このステップSP58において否定結果を
得ることは、解像度変換処理部71から未だそれぞれ解
像度の異なる動画像データD1及びD2が供給されてい
ることを意味し、このとき圧縮符号化処理部72は、ス
テップSP21に戻り、この後ステップSP24におい
て肯定結果を得るまでの間はステップSP21−SP2
2―SP23−SP24の処理を順次繰り返すことによ
り動画像データD1及びD2を順次低解像度フレーム画
像データ単位及びフレーム画像データ単位で圧縮符号化
する。
【0322】そしてステップSP42において肯定結果
を得ることは、外部からの動画像データD1の供給が停
止して当該動画像データD1の全てのフレーム画像デー
タに対してそれぞれ異なる変換率の解像度の変換処理を
施したことを意味し、このとき解像度変換処理部71は
ステップSP43に移って当該解像度変換処理部71の
処理手順を終了する。
【0323】また、ステップSP58において肯定結果
を得ることは、解像度変換処理部71からのそれぞれ解
像度の異なる動画像データD1及びD2の供給が停止し
て全ての符号化対象の低解像度フレーム画像データ及び
フレーム画像データを圧縮符号化したことを意味し、こ
のとき圧縮符号化処理部72はステップSP59に移っ
て当該圧縮符号化処理部72の処理手順を終了し、かく
して動画像符号化装置70における動画像データD1の
圧縮符号化処理手順を全て終了する。
【0324】以上の構成において、この動画像符号化装
置70では、第1のエンコーダ73内部で簡易動きベク
トル検出器75が当該第1のエンコーダ73に取り込ん
だ1/4の解像度の動画像データD2を用いて順方向側
の第3階層動きベクトルD80、順方向側及び逆方向側
の第3階層動きベクトルD82及びD83を検出する。
【0325】そして、この動画像符号化装置70では、
簡易動きベクトル検出器75により検出した順方向側の
第3階層動きベクトルD80、順方向側及び逆方向側の
第3階層動きベクトルD82及びD83を第1及び第3
のエンコーダ73及び39において共有化して用いてそ
れぞれ符号化対象の動画像データD1及びD2の解像度
に合わせた動きベクトルD37、D51、D52、D7
8を検出し、解像度の異なる動画像データD1及びD2
を順次フレーム画像データ単位及び順次低解像度フレー
ム画像データ単位で当該検出した動きベクトルD37、
D51、D52、D78を用いた動き補償予測符号化に
より圧縮符号化するようにした。
【0326】従って、この動画像符号化装置70では、
第1及び第3のエンコーダ73及び39において共有化
して用いる順方向側の第3階層動きベクトルD80、順
方向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD82及び
D83の検出用に、特には配信対象の動画像データD1
の解像度を変換せずに、解像度変換処理部71によって
当該配信対象の動画像データD1から得られる1/4の
解像度の動画像データD2を有効に利用するため、上述
した第1の実施の形態による動画像符号化装置30(図
1)に比べて配信対象の動画像データD1の解像度を変
換するための演算量を低減させて解像度の異なる動画像
データD1及びD2に対する圧縮符号化処理の処理負荷
を低減させることができる。
【0327】また、この動画像符号化装置70では、第
1及び第2のエンコーダ73及び39において共有化し
て用いるシーンチェンジの有無の検出用にも、特には配
信対象の動画像データD1の解像度を変換せずに、解像
度変換処理部71によって当該配信対象の動画像データ
D1から得られる1/4の解像度の動画像データD2を
有効に利用するため、解像度の異なる動画像データD1
及びD2に対する圧縮符号化処理の処理負荷をさらに低
減させることができる。
【0328】さらに、この動画像符号化装置70では、
配信対象の1つの動画像データD1から得られる解像度
の異なる動画像データD1及びD2のうち最も解像度の
低い(すなわちデータ量の少ない)動画像データD2を
用いて、順方向側の第3階層動きベクトルD80、順方
向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD82及びD
83、シーンチェンジの有無を検出するため、その動画
像データD2を用いることでも順方向側の第3階層動き
ベクトルD80、順方向側及び逆方向側の第3階層動き
ベクトルD82及びD83、シーンチェンジの有無の検
出における演算量を低減させることができる。
【0329】これに加えて、この動画像符号化装置70
では、第1のエンコーダ73に取り込む動画像データD
2を順方向側の第3階層動きベクトルD80、順方向側
及び逆方向側の第3階層動きベクトルD82及びD83
やシーンチェンジの有無の情報からなる圧縮符号化パラ
メータの検出に流用するため、当該動画像符号化装置7
0の回路構成を簡易化することもできる。
【0330】以上の構成によれば、簡易動きベクトル検
出器75において、配信対象の1つの動画像データD1
から得られる解像度の異なる動画像データD1及びD2
のうち第1のエンコーダ73に取り込んだ動画像データ
D2を用いて順方向側の第3階層動きベクトルD80、
順方向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD82及
びD83を検出し、第1乃至第3のエンコーダ73及び
39においてその検出した順方向側の第3階層動きベク
トルD80、順方向側及び逆方向側の第3階層動きベク
トルD82及びD83を共有化して用いて、解像度の異
なる動画像データD1及びD2に対して当該解像度に合
わせた動きベクトルD37、D51、D52、D78を
検出し、当該解像度の異なる動画像データD1及びD2
をその動きベクトルD37、D51、D52、D78を
用いて動き補償予測符号化により圧縮符号化するように
したことにより、上述した第1の実施の形態によって得
られる効果よりも、解像度の異なる動画像データD1及
びD2に対する圧縮符号化処理の処理負荷を低減させる
ことができ、かくして1つの動画像データから得られる
解像度の異なる複数の動画像データに対して圧縮符号化
処理をさらに高速化し得る動画像符号化装置を実現する
ことができる。
【0331】これに加えて、シーンチェンジ検出器76
において、配信対象の1つの動画像データD1から得ら
れる解像度の異なる動画像データD1及びD2のうち第
1のエンコーダ73に取り込んだ動画像データD2を用
いてシーンチェンジの有無を検出し、当該検出結果を共
有化して用いて解像度の異なる複数の動画像データD1
及びD2を圧縮符号化するようにしたことにより、解像
度の異なる動画像データD1及びD2に対する圧縮符号
化処理の処理負荷をさらに低減させて当該圧縮符号化処
理を高速化し得る動画像符号化装置を実現することがで
きる。
【0332】なお、上述した第2の実施の形態において
は、図3(A)及び(B)について上述したように配信
対象の動画像データD1のフレーム画像データにIピク
チャ、Pピクチャ及びBピクチャを割り当てるようにし
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、配信
対象の動画像データD1のフレーム画像データにIピク
チャ及びPピクチャを所定の順番で割り当てるようにし
ても良い。因みに、動画像データD1にIピクチャ、P
ピクチャ及びBピクチャを割り当てる場合でも図3
(A)及び(B)について上述した順番とは異なる順番
で割り当てるようにしても良い。
【0333】また、上述した第2の実施の形態において
は、動画像データD1の解像度を1/1、1/2、1/
4、1/8の解像度に変換するようにした場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、動画像データD1の
解像度をこの他種々の変換率で変換するようにしても良
い。
【0334】さらに、上述した第2の実施の形態におい
ては、動きベクトル検出器77において、ブロックマッ
チング法により動きベクトルD37、D51、D52を
検出するようにした場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、テレスコピックサーチ法やオプティカルフ
ロー等のように、この他種々の方法によって動きベクト
ルを検出するようにしても良い。
【0335】さらに、上述した第2の実施の形態におい
ては、簡易動きベクトル検出器75により順方向側の第
3階層動きベクトルD80、順方向側及び逆方向側の第
3階層動きベクトルD82及びD83に基づいて順方向
側簡易動きベクトルD81、順方向側及び逆方向側簡易
動きベクトルD84及びD85を生成して第3のエンコ
ーダ39に送出するようにした場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、簡易動きベクトル検出器75に
より所定階層の動きベクトルを検出して第3のエンコー
ダ39に送出し、当該第3のエンコーダ39においてそ
の所定階層の動きベクトルに基づいて簡易動きベクトル
を生成した後に当該生成した簡易動きベクトルを用いて
最終的な動きベクトルを検出するようにしても良い。
【0336】さらに、上述した第2の実施の形態におい
ては、簡易動きベクトル検出器75により、第1のエン
コーダ73に取り込んだ1/4の解像度の動画像データ
D2を用いて順方向側の第3階層動きベクトルD80、
順方向側及び逆方向側の第3階層動きベクトルD82及
びD83を検出するようにした場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、第1及び第2のエンコーダ73
及び39において共有化して用いることができる下層の
階層動きベクトルを検出することができれば、第1の解
像度変換器32において配信対象の動画像データD1か
ら得られる1/4の解像度の動画像データD2を用いて
順方向側の第3階層動きベクトルD80、順方向側及び
逆方向側の第3階層動きベクトルD82及びD83を検
出するようにしても良い。また、シーンチェンジの有無
も、共有化し得る下層動きベクトルの検出時に合わせて
検出すれば、演算量を低減させることができるため、同
様に第1の解像度変換器32において検出しても良い。
【0337】(3)他の実施の形態 なお、上述した第1及び第2の実施の形態においては、
本発明による動画像符号化装置として、図1乃至図14
について上述した動画像符号化装置30及び70を適用
するようにした場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、ISO/IEC(International Organization
for Standardization/International Electrotechnica
l Commission)等の機関によって規格化されたMPEG
4(Moving Picture Experts Group phase 4)と呼ばれ
る圧縮符号化方式等のようにこの他種々の圧縮符号化方
式が適用された動画像符号化装置やビデオカメラから供
給される動画像データD1に代えて外部又は内部に予め
記憶している動画像データを圧縮符号化処理する動画像
符号化装置、さらには動画像データを圧縮符号化処理し
得るものであれば、パーソナルコンピュータや携帯電話
機、PDA(Personal Digital Assistance )等の電子
機器のように、この他種々の動画像符号化装置に広く適
用することができる。
【0338】因みに、本発明による動画像符号化装置を
パーソナルコンピュータや携帯電話機、PDA等の電子
機器に適用する場合には、当該電子機器に図1、図2、
図5、図11及び図12について上述した各回路ブロッ
クをハードウェアとして設けるようにしても良いし、そ
の電子機器にハードウェアに代えて図10(A)乃至
(C)及び図14(A)及び(B)について上述した動
画像データD1の圧縮符号化処理手順を実行するための
プログラムをインストールし、当該プログラムに従って
ソフトウェア処理として動画像データD1の圧縮符号化
処理手順を実行しても本発明を実現することができる。
【0339】そして、このように電子機器に図10
(A)乃至(C)及び図14(A)及び(B)について
上述した動画像データD1の圧縮符号化処理手順を実行
するためのプログラムをインストールするには、当該プ
ログラムが格納されたプログラム格納媒体を用いても良
いし、ローカルエリアネットワークやインターネット、
ディジタル衛星放送等の有線及び無線通信媒体を利用し
ても良く、さらにはルータやモデム等の各種通信インタ
ーフェイスを介してインストールするようにしても良
い。
【0340】因みに、電子機器にプログラムをインスト
ールして実行可能な状態にするためのプログラム格納媒
体としては、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、
CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory )、D
VD(Digital Versatile Disc)等のパッケージメディ
アのみならず、配信処理プログラムが一時的もしくは永
続的に格納される半導体メモリや磁気ディスク等で実現
しても良い。また、これらプログラム格納媒体に配信処
理プログラムを格納する手段としては、ローカルエリア
ネットワークやインターネット、ディジタル衛星放送等
の有線及び無線通信媒体を利用してもよく、ルータやモ
デム等の各種通信インターフェイスを介して格納するよ
うにしても良い。
【0341】さらに、上述した第1及び第2の実施の形
態においては、1つの動画像データから得られる解像度
の異なる複数の動画像データのうち任意の解像度の動画
像データを用いて圧縮符号化パラメータを検出するパラ
メータ検出手段として、図2について上述した簡易動き
ベクトル検出器42及びシーンチェンジ検出器43と、
図12について上述した簡易動きベクトル検出器75及
びシーンチェンジ検出器76とを適用するようにした場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、1つの動
画像データから得られる解像度の異なる複数の動画像デ
ータのうち任意の解像度の動画像データを用いて圧縮符
号化パラメータを検出することができれば、例えば圧縮
符号化パラメータとして、動画像データのフレームレー
トの変換の有無を検出するフレームレート検出器や、動
画像データを通すノイズリダクションフィルタのフィル
タ係数を検出するフィルタ係数検出器、動画像データの
連続するフレーム画像データから抽出すべき順次任意形
状の抽出画像を追跡する抽出画像追跡器等のように、こ
の他種々のパラメータ検出手段を広く適用することがで
きる。
【0342】さらに、上述した第1及び第2の実施の形
態においては、複数種類の解像度の動画像データのうち
少なくとも2種類の解像度の動画像データをそれぞれ圧
縮符号化パラメータを共有化して用いて圧縮符号化する
圧縮符号化手段として、図1及び図5並びに図11及び
図12について上述した動画像データを順次フレーム画
像データ単位で圧縮符号化する第1乃至第3のエンコー
ダ37乃至39、73を適用するようにした場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、複数種類の解像度
の動画像データのうち少なくとも2種類の解像度の動画
像データをそれぞれ圧縮符号化パラメータを共有化して
用いて圧縮符号化することができれば、動画像データの
連続するフレーム画像データから順次任意形状の抽出画
像のデータを抽出して圧縮符号化する圧縮符号化手段等
のように、この他種々の圧縮符号化手段を広く適用する
ことができる。
【0343】さらに、上述した第1及び第2の実施の形
態においては、複数種類の解像度のうち任意の当該解像
度の動画像データを用いて圧縮符号化パラメータとなる
フレーム画像間の階層動きベクトルを検出する階層動き
ベクトル検出手段として、ブロックマッチング法により
階層動きベクトルを検出する図2について上述した簡易
動きベクトル検出器42及び図12について上述した簡
易動きベクトル検出器75を適用するようにした場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、複数種類の解
像度のうち任意の当該解像度の動画像データを用いて圧
縮符号化パラメータとなるフレーム画像間の階層動きベ
クトルを検出することができれば、テレスコピックサー
チ法やオプティカルフローにより階層動きベクトルを検
出する階層動きベクトル検出手段等のように、この他種
々の階層動きベクトル検出手段を広く適用することがで
きる。
【0344】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、パラメー
タ検出手段により、1つの動画像データから得られる解
像度の異なる複数の動画像データのうち任意の解像度の
動画像データを用いて圧縮符号化パラメータを検出し、
圧縮符号化手段により、複数種類の解像度の動画像デー
タのうち少なくとも2種類の解像度の動画像データをそ
れぞれ圧縮符号化パラメータを共有化して用いて圧縮符
号化するようにしたことにより、圧縮符号化パラメータ
の検出による演算量を減らして圧縮符号化処理の処理負
荷を大幅に低減させることができ、かくして1つの動画
像データから得られた解像度の異なる複数の動画像デー
タに対して圧縮符号化処理を高速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による動画像符号化装置の回路構成の第
1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】簡易動きベクトル検出処理部の回路構成を示す
ブロック図である。
【図3】動画像データのフレーム画像データに暫定的に
割り当てたピクチャタイプの説明に供する略線図であ
る。
【図4】階層マクロブロック及び階層フレーム画像の生
成の説明に供する略線図である。
【図5】第1乃至第3のエンコーダの回路構成を示すブ
ロック図である。
【図6】階層サーチ動きベクトル検出方式の説明に供す
る略線図である。
【図7】階層サーチ動きベクトル検出方式による第2階
層の動きベクトルの検出の説明に供する略線図である。
【図8】階層サーチ動きベクトル検出方式による第1階
層の動きベクトルの検出の説明に供する略線図である。
【図9】第5階層動きベクトルの共有化の説明に供する
略線図である。
【図10】動画像データの圧縮符号化処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図11】第2の実施の形態による動画像符号化装置の
回路構成を示すブロック図である。
【図12】第1のエンコーダの回路構成を示すブロック
図である。
【図13】エンコーダで検出した動きベクトルの共有化
の説明に供する略線図である。
【図14】動画像データの圧縮符号化処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図15】従来の動画像符号化装置の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図16】第1乃至第3のエンコーダの回路構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
30、70……動画像符号化装置、31、71……解像
度変換処理部、32……第1の解像度変換器、33……
第2の解像度変換器、34……第3の解像度変換器、3
5……簡易動きベクトル検出処理部、36、72……圧
縮符号化処理部、37、73……第1のエンコーダ、3
8……第2のエンコーダ、39……第3のエンコーダ、
42、75……簡易動きベクトル検出器、43、76…
…シーンチェンジ検出器、51、77……動きベクトル
検出器、D1、D2、D3……動画像データ、D15乃
至D16、D23乃至D28、D81、D84、D85
……簡易動きベクトル、D37、D51、D52、D7
6、D78……動きベクトル、D80、D82、D83
……第3階層動きベクトル。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つの動画像データから得られる解像度の
    異なる複数の動画像データのうち任意の上記解像度の上
    記動画像データを用いて圧縮符号化パラメータを検出す
    るパラメータ検出手段と、 複数種類の上記解像度の上記動画像データのうち少なく
    とも2種類の上記解像度の上記動画像データをそれぞれ
    上記圧縮符号化パラメータを共有化して用いて圧縮符号
    化する圧縮符号化手段とを具えることを特徴とする動画
    像符号化装置。
  2. 【請求項2】上記パラメータ検出手段は、 上記複数種類の上記解像度の上記動画像データのうち最
    も低い上記解像度の上記動画像データを用いて上記圧縮
    符号化パラメータを検出することを特徴とする請求項1
    に記載の動画像符号化装置。
  3. 【請求項3】上記パラメータ検出手段は、 上記複数種類の上記解像度の上記動画像データのうち上
    記最も低い上記解像度の上記動画像データを用いて上記
    圧縮符号化パラメータとなるフレーム画像間の階層動き
    ベクトルと、シーンチェンジの有無とを検出することを
    特徴とする請求項2に記載の動画像符号化装置。
  4. 【請求項4】上記パラメータ検出手段は、 上記複数種類の上記解像度のうち任意の当該解像度の上
    記動画像データを用いて上記圧縮符号化パラメータとな
    るフレーム画像間の階層動きベクトルを検出する階層動
    きベクトル検出手段を具え、 上記圧縮符号化手段は、 上記階層動きベクトルの検出に用いられた上記動画像デ
    ータの上記解像度以上の少なくとも2種類の上記解像度
    の上記動画像データに対してそれぞれ上記階層動きベク
    トルを共有化して用いて当該少なくとも2種類の上記解
    像度にそれぞれ合わせた動きベクトルを検出し、上記少
    なくとも2種類の上記解像度の上記動画像データをそれ
    ぞれ上記解像度に合わせた上記動きベクトルを用いた動
    き補償予測符号化により圧縮符号化するを具えることを
    特徴とする請求項1に記載の動画像符号化装置。
  5. 【請求項5】1つの動画像データから得られる解像度の
    異なる複数の動画像データのうち任意の上記解像度の上
    記動画像データを用いて圧縮符号化パラメータを検出す
    るパラメータ検出ステップと、 複数種類の上記解像度の上記動画像データのうち少なく
    とも2種類の上記解像度の上記動画像データをそれぞれ
    上記圧縮符号化パラメータを共有化して用いて圧縮符号
    化する圧縮符号化ステップとを具えることを特徴とする
    動画像符号化方法。
  6. 【請求項6】1つの動画像データから得られる解像度の
    異なる複数の動画像データのうち任意の上記解像度の上
    記動画像データを用いて圧縮符号化パラメータを検出す
    るパラメータ検出ステップと、 複数種類の上記解像度の上記動画像データのうち少なく
    とも2種類の上記解像度の上記動画像データをそれぞれ
    上記圧縮符号化パラメータを共有化して用いて圧縮符号
    化する圧縮符号化ステップとを具えることを特徴とする
    動画像符号化プログラムを動画像符号化装置に実行させ
    る動画像符号化プログラム格納媒体。
  7. 【請求項7】動画像符号化装置に対して、 1つの動画像データから得られる解像度の異なる複数の
    動画像データのうち任意の上記解像度の上記動画像デー
    タを用いて圧縮符号化パラメータを検出するパラメータ
    検出ステップと、 複数種類の上記解像度の上記動画像データのうち少なく
    とも2種類の上記解像度の上記動画像データをそれぞれ
    上記圧縮符号化パラメータを共有化して用いて圧縮符号
    化する圧縮符号化ステップとを実行させるための動画像
    符号化プログラム。
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