JPH10135784A - 適応フィルタ - Google Patents

適応フィルタ

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JPH10135784A
JPH10135784A JP30117496A JP30117496A JPH10135784A JP H10135784 A JPH10135784 A JP H10135784A JP 30117496 A JP30117496 A JP 30117496A JP 30117496 A JP30117496 A JP 30117496A JP H10135784 A JPH10135784 A JP H10135784A
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JP
Japan
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block
coefficient
tap
adaptive filter
tap coefficients
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Withdrawn
Application number
JP30117496A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hashimoto
裕之 橋本
Kenichi Terai
賢一 寺井
Isao Kakubari
勲 角張
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication of JPH10135784A publication Critical patent/JPH10135784A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適応フィルタにおいて、適応フィルタが有す
るタップ係数の収束速度を劣化させずに、タップ係数の
更新演算量を低減する。 【解決手段】 適応フィルタが有するタップ係数を複数
のブロックに分割し、各ブロックに対応して設けられる
係数更新部は、各サンプルでタップ係数が持つパワー値
の総和が大きいブロックから小さいブロックへの順に、
順次更新されるタップ係数の数が少なくなるように、タ
ップ係数を更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は能動的騒音制御に用
いられる適応フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電話などのエコーキャンセラやス
ピーカによる能動的騒音制御に用いられる適応フィルタ
では、適応フィルタのタップ係数を更新する演算量の削
減方法が種々提案されている。
【0003】以下、従来の適応フィルタについて図23
から図29を参照にしながら説明する。従来の適応フィ
ルタを応用した能動騒音制御装置は、例えば特開平5−
333870号公報、などに公開されている。図23
は、従来の適応フィルタを用いた能動騒音制御装置のブ
ロック図であり、その構成について説明する。図23の
適応フィルタを用いた能動騒音制御装置は、二つのマイ
クロホン16、17、三つのアンプ18、19、20、
二つのA/D変換器21、22、スピーカ23、D/A
変換器24、ダクト28、吸音材29及びマイコン30
を備えた構成である。また、マイコン30は、適応フィ
ルタ25、有限インパルス応答フィルタ(以下FIRフ
ィルタと略す)26及び最小二乗法アルゴリズム(以下
LMSアルゴリズムと略す)27を備えた構成である。
ダクト28の内側には吸音材29が内貼されており、そ
の内壁にマイクロホン16、17とスピーカ23が配置
されており、マイクロホン17は騒音を消去する場所に
設けられている。
【0004】次に、図23に示した適応フィルタを用い
た能動騒音制御装置の動作について記す。マイクロホン
16は騒音源からの騒音を検出し、マイクロホン16で
検出されたアナログ信号は、アンプ18により増幅さ
れ、A/D変換器21によってディジタル信号に変換さ
れる。マイクロホン17は騒音の消去を行いたい場所で
の騒音を検出する。マイクロホン17で検出されたアナ
ログ信号はアンプ20によって増幅され、A/D変換器
22によってディジタル信号に変換される。マイコン3
0では、A/D変換器21の出力である参照入力信号x
(n)と適応フィルタ25のタップ係数w(n)との畳
み込み積分を行い、制御信号y(n)が算出される。こ
の適応フィルタ25からの制御信号y(n)は、D/A
変換器24でアナログ信号に変換され、アンプ19によ
って増幅される。そして、スピーカ23から音が発せら
れる。
【0005】この従来例の場合では、予めスピーカ23
とマイクロホン17間の伝達関数cは求められている。
そして、適応フィルタ25のタップ係数の更新時には、
参照入力信号と伝達関数との畳み込み積分が行われ、そ
の結果に対しLMSアルゴリズム27が実行されて、適
応フィルタ25のタップ係数が更新されることになる。
この方法はフィルタード−x−LMSアルゴリズム(Fi
ltered-x LMSアルゴリズム)(例えば参考文献として、
B. Widrow and S. Stearns,「Adaptive SignalProcessin
g」(Prentice-Hall,Englewood Cliffs,NJ,1985))と呼ば
れている。
【0006】以下では、適応信号処理におけるLMSア
ルゴリズムとフィルタード−x−LMSアルゴリズムに
ついて説明する。まず、適応信号処理におけるLMSア
ルゴリズムについて記す。図24はLMSアルゴリズム
を用いた適応フィルタのブロック図である。この適応フ
ィルタ31は、FIRフィルタ32、LMSアルゴリズ
ム33及び減算器34を備えており、未知システム35
は、適応フィルタ31により推定されるシステムであ
る。そして、LMSアルゴリズム33におけるタップ係
数の更新演算は、以下の式で表される。
【0007】〔式1〕 w(n+1)=w(n)+μx(n)e(n)
【0008】ここで、x(n)は、適応フィルタ31へ
の参照入力信号、w(n)は適応フィルタ31の有する
タップ係数及びe(n)は誤差信号である。
【0009】また、図25は、このLMSアルゴリズム
33の係数更新演算とFIRフィルタ32の畳込み演算
とを示したブロック図である。
【0010】あるいは、LMSアルゴリズムを用いた適
応フィルタを図24の代わりに図26に示すような構成
にすることもでき、LMSアルゴリズム33の係数更新
演算とFIRフィルタ32の畳込み演算を図25の代わ
りに図27に示すような構成にすることもできる。そし
て、通常、図26と図27に示す構成が用いられる。
【0011】次に、適応信号処理におけるフィルタード
−x−LMSアルゴリズムを用いた適応フィルタについ
て記す。図28は、フィルタード−x−LMSアルゴリ
ズムを用いた適応フィルタを応用した能動騒音制御装置
を示す。図28は、適応フィルタ31、マイクロホン3
6、スピーカ37、フィルタード−x−フィルタ(以
下、Fxフィルタと略す)38及び適応フィルタ31に
より推定される未知システム35からなる。適応フィル
タ31は、FIRフィルタ32及びLMSアルゴリズム
33を備えた構成である。また、Fxフィルタ38で
は、スピーカ37からマイクロホン36までの伝達特性
Cが係数c(n)として近似されている。そして、フィ
ルタード−x−LMSアルゴリズムの係数更新演算は、
以下の式で表される。
【0012】〔式2〕 w(n+1)=w(n)+μr(n)e(n)
【0013】ただし、r(n)=x(n)Tc(n) また、Tは転置を示す。
【0014】ここで、x(n)は、適応フィルタ31へ
の参照入力信号、w(n)は適応フィルタ31の有する
タップ係数及びe(n)は誤差信号である。
【0015】また、図29は、このフィルタード−x−
LMSアルゴリズムの係数更新演算とFIRフィルタ3
2の畳込み演算とを示したブロック図である。
【0016】図23では、適応フィルタ25のタップ係
数を四つのブロックに分割し、A/D変換器21とA/
D変換器22でデータを取り込む度に、つまりサンプル
の度に、適応フィルタ25のタップ係数の更新が、各ブ
ロックの順に、前記アルゴリズムに従って行われる。言
い換えれば、まずサンプル1で第一のブロックのタップ
係数が、サンプル2では第二のブロックのタップ係数
が、サンプル3では第三のブロックのタップ係数が、サ
ンプル4では第四のブロックのタップ係数が、それぞれ
更新される。ここでは適応フィルタ25の前部にあるブ
ロックから順に第一のブロック、第二のブロック、第二
のブロック及び第四のブロックと称している。以上のよ
うに、四回のサンプルで適応フィルタ25の全てのタッ
プ係数が更新されることになる。そして、サンプル1か
らサンプル4の手順を繰り返し実行することで、マイク
ロホン17の設置した場所の騒音がスピーカ23から発
生される音により徐々に低減されていく。
【0017】なお、適応フィルタを複数のブロックに分
割し、サンプル毎に順次タップ係数を更新する方法が、
上記以外にも、「小型エコーキャンセラを用いた拡声電
話機の検討」(音響学会講演論文集,2−6−2,平成
2年3月)や、「学習同定法における演算量削減法に関す
る一検討」(音響学会講演論文集,1−3−18,平成
2年9月)などに掲載されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例では、適応
フィルタ25の各ブロックのタップ係数が持つパワー値
の総和の大小に関わらず、各ブロックのタップ係数の更
新は四回のサンプルで一回しか行われない。従って、タ
ップ係数が持つパワー値の総和が大きいブロックでは、
タップ係数の収束速度に影響が出てくる。そして、タッ
プ係数の更新が騒音やダクト28の変動に追従できず、
そのことにより消音効果が十分に得られないなどの問題
があった。
【0019】ここで、タップ係数が持つパワー値とは、
タップ係数を二乗した値のことである。
【0020】本発明では上記問題を解決することを課題
に、適応フィルタでのタップ係数の更新演算量を削減し
ながらも、タップ係数の収束速度が十分に速い適応フィ
ルタを実現することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明の
適応フィルタは、適応フィルタの有するタップ係数を複
数のブロックに分割し、各ブロックに対応してタップ係
数の更新を行う係数更新部が設けられている適応フィル
タにおいて、各前記係数更新部は各サンプルにおいてタ
ップ係数が持つパワー値の総和が大きいブロックから小
さいブロックへの順に順次更新されるタップ係数の数が
少なくなるようにタップ係数を更新するものである。
【0022】請求項1にかかる発明では、タップ係数が
持つパワー値の総和が大きいブロックから小さいブロッ
クへの順に、順次各サンプルで更新されるタップ係数の
数を少なくしている。このように適応フィルタのタップ
係数を更新することにより、係数更新部全体ではタップ
係数の更新演算量が削減される。しかも、タップ係数が
持つパワー値の総和が大きいブロックでは係数更新部に
おいて多くのタップ係数を更新することになるため、タ
ップ係数が持つパワー値の総和が大きいブロックでもタ
ップ係数の十分な収束速度が得られる。
【0023】また、請求項2にかかる発明の適応フィル
タは、所定サンプル毎に、各前記ブロックのタップ係数
が持つパワー値の総和を求め、適応フィルタでのタップ
係数の総更新演算量が設定値を超えない条件下で各前記
ブロックのタップ係数が持つパワー値の総和に応じて各
前記ブロックで更新されるタップ係数の数を決め、逐次
その数を各前記ブロックに対応して設けられた前記係数
更新部に送るための係数更新制御回路を設け、各前記係
数更新部は所定サンプル毎に前記係数更新制御回路から
送られてくる数のタップ係数を更新するものである。そ
して、請求項3にかかる発明の係数更新制御回路は、各
前記ブロックのタップ係数が持つパワー値の総和を算出
するパワー演算器、各前記パワー演算器の出力を合計し
て適応フィルタの全タップ係数が持つパワー値の総和を
算出するパワー加算器、各前記パワー演算器の出力の、
前記パワー加算器の出力に対する、比率を求める比率計
算器及び適応フィルタでのタップ係数の総更新演算量が
設定値を超えない条件下で前記比率計算器において求め
られた比率に応じて各ブロックで更新されるタップ係数
の数を決め、逐次その数を各ブロックに対応して設けら
れた係数更新部に送る係数更新間引き制御器を備えたも
のである。
【0024】請求項2又は請求項3にかかる発明では、
所定サンプル毎に係数更新制御回路で、逐次、タップ係
数が持つパワー値の総和の大きいブロックから小さいブ
ロックへの順に順次各ブロックで更新されるタップ係数
の数が少なくなるように求められる。このように各サン
プルにおいて各ブロックのタップ係数が持つパワー値に
応じて更新されるタップ係数の数が決められるため、係
数更新部全体ではタップ係数の更新演算量が削減され
る。しかも、タップ係数が持つパワー値の総和が大きい
ブロックでは係数更新部において更新されるタップ係数
の数が多くなるため、タップ係数が持つパワー値の総和
が大きいブロックでもタップ係数の十分な収束速度が得
られる。さらに、係数更新制御回路により逐次、各係数
更新部で更新されるタップ係数の数が決められるため、
適応フィルタにより推定する未知システムが変動する場
合にも、適応フィルタは未知システムの推定を十分な速
度で行うことができる。また、係数更新制御回路は、請
求項3にかかる発明の構成にすることで、容易に実現す
ることができる。
【0025】さらに、請求項4にかかる発明の適応フィ
ルタにおいては、前記係数更新部はタップ係数が持つパ
ワー値の総和が最大であるブロックではサンプル毎に全
てのタップ係数を更新するものである。
【0026】請求項4にかかる発明では、タップ係数が
持つパワー値の総和が最大であるブロックでは、サンプ
ル毎に係数更新部が全てのタップ係数を更新するため、
適応フィルタのタップ係数の収束速度の劣化を、より防
ぐことができる。
【0027】請求項5にかかる発明の適応フィルタにお
いては、タップ係数が持つパワー値の総和が大きいブロ
ックから小さいブロックへの順に、順次各前記ブロック
のタップ係数の分割数が多くなるように各前記ブロック
のタップ係数をさらにサブブロックに分割し、各前記係
数更新部はサブブロックごとに順にタップ係数を更新す
るものである。そして、請求項6にかかる発明の適応フ
ィルタにおいては、前記サブブロックは、各前記ブロッ
クにおいて一回のサンプルで更新されるタップ係数の数
だけ連続したタップ係数からなる。また、請求項7にか
かる発明の適応フィルタにおいては、前記サブブロック
は、各前記ブロックのタップ係数の数を一回のサンプル
にて更新されるタップ係数の数により除算した値の間隔
にあるタップ係数からなる。
【0028】請求項5乃至請求項7にかかる発明では、
各ブロックにおいては、係数更新部がサブブロック毎に
順にタップ係数を更新することになるため、容易に、各
ブロックにおいて均等に各タップ係数を更新することが
できる。
【0029】請求項8にかかる発明の適応フィルタは、
適応フィルタの有するタップ係数を複数のブロックに分
割し、各ブロックに対応してタップ係数の更新を行う係
数更新部が設けられている適応フィルタにおいて、前記
係数更新部は各サンプルにおいて適応フィルタの前部に
あるブロックから後部にあるブロックへの順に順次更新
されるタップ係数の数が少なくなるようにタップ係数を
更新するものである。
【0030】請求項8にかかる発明では、実際の適応フ
ィルタの適用例においては、通常、適応フィルタの前部
にあるブロックほどタップ係数が持つパワー値の総和が
大きいことを考慮して、適応フィルタの前部にあるブロ
ックから後部にあるブロックへの順に順次更新されるタ
ップ係数の数を少なくしている。このように適応フィル
タの係数更新を行うことにより、係数更新部全体ではタ
ップ係数の更新演算量が削減される。しかも、通常タッ
プ係数が持つパワー値の総和が大きいブロックである適
応フィルタの前部にあるブロックでは、係数更新部で更
新されるタップ係数の数が多くなるため、適応フィルタ
のタップ係数の十分な収束速度が得られる。さらに、こ
の場合には、タップ係数の持つパワー値を計算する必要
もないので、適応フィルタ全体としての演算量も削減さ
れる。
【0031】請求項9にかかる発明の適応フィルタにお
いては、前記係数更新部は適応フィルタの最前部にある
ブロックではサンプル毎に全てのタップ係数を更新する
ものである。
【0032】請求項9にかかる発明では、通常タップ係
数が持つパワー値の総和が最大であるブロックにあたる
適応フィルタの最前部にあるブロックでは、サンプル毎
に係数更新部が全てのタップ係数を更新するため、適応
フィルタのタップ係数の収束速度の劣化を、より防ぐこ
とができる。
【0033】請求項10にかかる発明の適応フィルタに
おいては、適応フィルタの前部にあるブロックから後部
にあるブロックへの順に、順次各前記ブロックのタップ
係数の分割数が多くなるように各前記ブロックのタップ
係数をさらにサブブロックに分割し、各前記係数更新部
はサブブロックごとに順にタップ係数を更新するもので
ある。そして、請求項11にかかる発明の適応フィルタ
においては、前記サブブロックは、各前記ブロックにお
いて一回のサンプルで更新されるタップ係数の数だけ連
続したタップ係数からなる。また、請求項12にかかる
発明の適応フィルタにおいては、前記サブブロックは、
各前記ブロックのタップ係数の数を一回のサンプルにて
更新されるタップ係数の数により除算した値の間隔にあ
るタップ係数からなる。
【0034】請求項10乃至請求項12にかかる発明で
は、各ブロックにおいては、係数更新部がサブブロック
毎に順にタップ係数を更新することになるため、容易
に、各ブロックにおいて均等に各タップ係数を更新する
ことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図22を用いて説明する。 《実施例1》本発明の一の実施の形態である適応フィル
タについて、図1から図9を用いて説明する。まず、適
応フィルタの構成を図1に示し、図1について説明す
る。図1は、適応フィルタ1と未知システム6により構
成されており、未知システム6は適応フィルタ1により
推定されるシステムである。適応フィルタ1は、畳込み
器2a、畳込み器2b、畳込み器2c、係数更新器3
a、係数更新器3b、係数更新器3c、加算器4及び減
算器5から構成されている。そして、適応フィルタ1の
持つタップ係数は、第一のブロックのタップ係数の数が
N1、第二のブロックのタップ係数の数がN2、第三の
ブロックのタップ係数の数がN3となるように前から順
に三つのブロックに分けられている。また、以下での説
明を容易にするため、タップ係数に前から順にタップ番
号を付ける。畳込み器2aは、第一のブロックのタップ
係数を持ち、参照信号とタップ係数との演算を行うため
のものである。畳込み器2bは、第二のブロックのタッ
プ係数を持ち、参照信号とタップ係数との演算を行うた
めのものである。畳込み器2cは、第三のブロックのタ
ップ係数を持ち、参照信号とタップ係数との演算を行う
ためのものである。係数更新器3aは、第一のブロック
のタップ係数の更新を行い、更新したタップ係数を畳込
み器2aへ出力するためのものである。係数更新器3b
は、第二のブロックのタップ係数の更新を行い、更新し
たタップ係数を畳込み器2bへ出力するためのものであ
る。係数更新器3cは、第三のブロックのタップ係数の
更新を行い、更新したタップ係数を畳込み器2cへ出力
するためのものである。ただし、係数更新器3a、係数
更新器3b及び係数更新器3cではタップ係数の持つパ
ワー値の総和が大きいブロックから小さいブロックへの
順に順次更新されるタップ係数の数が少なくなるように
構成されている。加算器4は、畳込み器2a、畳込み器
2b及び畳込み器2cからの出力の和を求めるためのも
のである。減算器5は、未知システム6からの応答信号
から加算器4の出力を減算するためのものである。
【0036】次に図1に示した適応フィルタの動作につ
いて説明する。まず、参照信号x(n)が適応フィルタ
1の畳込み器2aに入力される。畳込み器2aでは第一
のブロックのタップ係数w1(n)と参照信号x(n)
との畳込み演算が行われ、畳み込み演算の結果y1
(n)が加算器4へ出力される。また、所定の遅延時間
が考慮された参照信号x(n−N1)が畳込み器2bと
係数更新器3bへ出力される。一方、係数更新器3aで
は、参照信号x(n)と減算器5からの誤差信号e
(n)により第一のブロックのタップ係数w1(n)を
更新し、更新結果を第一のブロックの新たなタップ係数
w1(n+1)として、畳込み器2aに出力する。畳込
み器2aから出力された参照信号x(n−N1)が畳込
み器2bに入力される。畳込み器2bでは第二のブロッ
クのタップ係数w2(n)と参照信号x(n−N1)と
の畳込み演算が行われ、畳み込み演算の結果y2(n)
が加算器4へ出力され、所定の遅延時間が考慮された参
照信号x(n−N1−N2)が畳込み器2cと係数更新
器3cへ出力される。一方、係数更新器3bでは、参照
信号x(n−N1)と減算器5からの誤差信号e(n)
により第二のブロックのタップ係数w2(n)を更新
し、更新結果を第二のブロックの新たなタップ係数w2
(n+1)として、畳込み器2bに出力する。畳込み器
2bから出力された参照信号x(n−N1−N2)が畳
込み器2cに入力される。畳込み器2cでは第三のブロ
ックのタップ係数w3(n)と参照信号x(n−N1−
N2)との畳込み演算が行われ、畳込み演算の結果y3
(n)が加算器4へ出力される。一方、係数更新器3c
では、参照信号x(n−N1−N2)と減算器5からの
誤差信号e(n)により第三のブロックのタップ係数w
3(n)を更新し、更新結果を第二のブロックの新たな
タップ係数w3(n+1)として、畳込み器2cに出力
される。そして、加算器4は、畳込み器2a、畳込み器
2b及び畳込み器2cから入力された演算結果を加算
し、加算結果y(n)を減算器5へ出力する。さらに、
減算器5は、参照信号x(n)が未知システム6を伝達
してきた応答信号d(n)から減算器5に入力された加
算結果y(n)を減算して、誤差信号e(n)を求め
る。そして、誤差信号e(n)は係数更新器3a、係数
更新器3b及び係数更新器3cへ出力される。適応フィ
ルタ1では、以上の動作が繰り返し行われ、適応フィル
タ1は未知システム6を推定し、同定することになる。
【0037】なお、本実施の形態では、係数更新器3
a、係数更新器3b及び係数更新器3cへの参照信号を
それぞれ畳込み器2aと同じ参照信号、畳込み器2aか
らの参照信号の遅延出力及び畳込み器2bからの参照信
号の遅延出力としている。これは、図25に記したよう
に、係数更新器3a、係数更新器3b及び係数更新器3
cに参照信号用の遅延器が備えられているからである。
【0038】以下では、係数更新器3a、係数更新器3
b及び係数更新器3cにおけるタップ係数の更新の手順
を図2から図4を用いて示す。図2に、一例として、適
応フィルタ1のタップ係数の総数Nを48とし、タップ
係数の数が16となるようにタップ係数を3つのブロッ
クに分割する場合を示す。言い換えれば、第一のブロッ
クのタップ係数の数N1は16であり、タップ係数のタ
ップ番号は1から16である。第二のブロックのタップ
係数の数N2は16であり、タップ係数のタップ番号は
17から32である。第三のブロックのタップ係数の数
N3は16であり、タップ係数のタップ番号は33から
48である。図2では、各ブロックのタップ係数が持つ
パワー値の総和は、第一のブロック、第二のブロック、
第三のブロックの順番に小さくなっている場合である。
そして、この場合には、各係数更新器が一回のサンプル
で更新するタップ係数の数は、係数更新器3a、係数更
新器3b、係数更新器3cの順番に少なくなる。即ち、
係数更新器3aの係数更新間引き数k1(1/k1間引
き)、係数更新器3bの係数更新間引き数k2(1/k
2間引き)及び係数更新器3cの係数更新間引き数k3
(1/k3間引き)の関係は、k3>k2>k1であ
る。ここで、1/k間引きとは、各係数更新器の有する
タップ係数の数をPとすると、各係数更新器において一
回のサンプルでP/k個のタップ係数を更新することで
ある。なお、k=1は、間引きのない場合、即ち畳込み
器が持つ全てのタップ係数を更新する場合である。
【0039】前記の関係を満たす例として、k1=1、
k2=2、k3=4の場合を図3及び図4に示す。図3
は、連続したP/k個のタップ係数を一つのサブブロッ
クとして各ブロックを分割し、一回のサンプルでは各ブ
ロックの一つのサブブロックのみタップ係数を更新す
る、いわゆるブロック型の間引きを示している。即ち、
第一のブロックでは、タップ番号1からタップ番号16
のタップ係数を一つのサブブロックとしている。第二の
ブロックでは、タップ番号17からタップ番号24のタ
ップ係数を、タップ番号25からタップ番号32のタッ
プ係数を、それぞれ一つのサブブロックとしている。第
三のブロックでは、タップ番号33からタップ番号36
のタップ係数を、タップ番号37からタップ番号40の
タップ係数を、タップ番号41からタップ番号44のタ
ップ係数を、タップ番号45からタップ番号48のタッ
プ係数を、それぞれ一つのサブブロックとしている。サ
ンプル1では、係数更新器3aはタップ番号1からタッ
プ番号16の係数を全て更新し、係数更新器3bはタッ
プ番号17からタップ番号24のタップ係数を更新し、
係数更新器3cはタップ番号33からタップ番号36の
タップ係数を更新する。サンプル2では、係数更新器3
aはタップ番号1からタップ番号16のタップ係数を全
て更新し、係数更新器3bはタップ番号25からタップ
番号32のタップ係数を更新し、係数更新器3cはタッ
プ番号37からタップ番号40のタップ係数を更新す
る。サンプル3では、係数更新器3aはタップ番号1か
らタップ番号16のタップ係数を全て更新し、係数更新
器3bはタップ番号17からタップ番号24のタップ係
数を更新し、係数更新器3cはタップ番号41からタッ
プ番号44のタップ係数を更新する。サンプル4では、
係数更新器3aはタップ番号1からタップ番号16のタ
ップ係数を全て更新し、係数更新器3bはタップ番号2
5からタップ番号32のタップ係数を更新し、係数更新
器3cはタップ番号45からタップ番号48のタップ係
数を更新する。以上のように、第一のブロックのタップ
係数は、一回のサンプルで全て更新される。また、第二
のブロックのタップ係数は、二回のサンプルで全て更新
され、第三のブロックのタップ係数は、四回のサンプル
で全て更新される。そして、サンプル1からサンプル4
の手順が繰り返し行われ、タップ係数は更新されてい
く。
【0040】図4は、k個間隔のタップ係数を一つのサ
ブブロックとして各ブロックを分割し、一回のサンプル
では一つのサブブロックのみタップ係数の更新を行う、
いわゆる櫛型の間引きを示している。即ち、第一のブロ
ックではタップ番号1からタップ番号16のタップ係数
を一つのサブブロックとしている。また、第二のブロッ
クでは、タップ番号[17、19、21、23、25、
27、29、31]のタップ係数を、タップ番号[1
8、20、22、24、26、28、30、32]のタ
ップ係数をそれぞれ一つのサブブロックとしている。第
三のブロックでは、タップ番号[33、37、41、4
5]のタップ係数を、タップ番号[34、38、42、
46]のタップ係数を、タップ番号[35、39、4
3、47]のタップ係数を、タップ番号[36、40、
44、48]のタップ係数を、それぞれ一つのサブブロ
ックとしている。サンプル1では、係数更新器3aはタ
ップ番号1からタップ番号16のタップ係数を全て更新
し、係数更新器3bはタップ番号[17、19、21、
23、25、27、29、31]のタップ係数を更新
し、係数更新器3cはタップ番号[33、37、41、
45]のタップ係数を更新する。サンプル2では、係数
更新器3aはタップ番号1からタップ16のタップ係数
を全て更新し、係数更新器3bはタップ番号[18、2
0、22、24、26、28、30、32]のタップ係
数を更新し、係数更新器3cはタップ番号[34、3
8、42、46]のタップ係数を更新する。サンプル3
では、係数更新器3aはタップ番号1からタップ番号1
6のタップ係数を全て更新し、係数更新器3bはタップ
番号[17、19、21、23、25、27、29、3
1]のタップ係数を更新し、係数更新器3cはタップ番
号[35、39、43、47]のタップ係数を更新す
る。サンプル4では、係数更新器3aはタップ番号1か
らタップ番号16のタップ係数を全て更新し、係数更新
器3bはタップ番号[18、20、22、24、26、
28、30、32]のタップ係数を更新し、係数更新器
3cはタップ番号[36、40、44、48]のタップ
係数を更新する。以上のように、第一のブロックのタッ
プ係数は、一回のサンプルで全て更新される。また、第
二のブロックのタップ係数は、二回のサンプルで全て更
新され、第三のブロックのタップ係数は、四回のサンプ
ルで全て更新される。そして、サンプル1からサンプル
4の手順が繰り返し行われ、タップ係数は更新されてい
く。
【0041】図3と図4の何れの場合でも、一回のサン
プルで更新されるタップ係数の数は、係数更新器3aで
は16個であり、係数更新器3bでは8個であり、ま
た、係数更新器3cでは4個である。従って、一回のサ
ンプルで、適応フィルタ1全体で更新されるタップ係数
の総数は、28個となる。この場合のタップ係数の更新
演算量を、適応フィルタ1の全てのタップ係数が一回の
サンプルで更新される場合と比較すると、一回のサンプ
ルでのタップ係数の係数更新演算量は28/48=0.
583、約半分に低減される。しかも、一回のサンプル
では、タップ係数が持つパワー値の総和が大きいブロッ
ク程、係数更新器において更新されるタップ係数の数は
多くなるので、適応フィルタ1が未知システム6を推定
する収束速度の劣化を防ぐことができる。さらに、各ブ
ロックでは、各係数更新器は、サブブロック毎に順にタ
ップ係数を更新することになり、各ブロックにおいて均
等に各タップ係数を更新することができる。
【0042】なお、この実施の形態では、タップ係数が
持つパワー値の総和が大きいブロックほど、適応フィル
タ1の前部にある場合である。しかし、タップ係数が持
つパワー値の総和が大きいブロックから小さいブロック
への順に適応フィルタ1の前部から後部に並んでいない
場合でも、タップ係数が持つパワー値の総和が大きいブ
ロックから小さいブロックへの順に、各係数更新器で更
新されるタップ係数の数を少なくなるように調整するこ
とにより、同様に全係数更新器におけるタップ係数の更
新演算量を削減できる。しかも、適応フィルタ1が未知
システム6を推定する収束速度の劣化を防ぐことができ
る。
【0043】また、図2から図4は、各ブロックのタッ
プ係数の数が同じになるようにタップ係数を各ブロック
に分割した場合を示したが、必ずしも各ブロックのタッ
プ係数の数が同じになるように分割する必要はなく、各
ブロックのタップ係数の数は異なっていてもよい。
【0044】さらに、本実施の形態では、係数更新器3
a、係数更新器3b及び係数更新器3cへの参照信号を
それぞれ畳込み器2aと同じ参照信号、畳込み器2aか
らの参照信号の遅延出力及び畳込み器2bからの参照信
号の遅延出力としている。が、図5に示すように係数更
新器3a、係数更新器3b及び係数更新器3cへの参照
信号をそれぞれ畳込み器2aと同じ参照信号、係数更新
器3aからの参照信号の遅延出力及び係数更新器3bか
らの参照信号の遅延出力としてもよい。これは、図25
に記したように、係数更新器3a、係数更新器3b及び
係数更新器3cに参照信号用の遅延器が備えられている
からである。あるいは、図6に示すように、係数更新器
3a、係数更新器3b及び係数更新器3cへの参照信号
をそれぞれ畳込み器2a、畳込み器2b及び畳込み器2
cからのタップ係数毎の遅延出力としてもよい。この場
合には図27で記したように、係数更新器3a、係数更
新器3b及び係数更新器3cの参照信号用の遅延器をそ
れぞれ畳込み器2a、畳込み器2b及び畳込み器2cの
それと共用できるので省略することができる。
【0045】図7の例は、図1の構成を基本とし、それ
に減算器5の出力を畳込み器2aの参照信号と同じ信号
で正規化する正規化器7を付け加えた構成である。図7
では、正規化器7により減算器5の出力を畳込み器2a
の参照信号と同じ信号で正規化し、正規化された信号を
係数更新器3a、係数更新器3b及び係数更新器3cで
タップ係数を更新する際に利用される誤差信号としてい
る。図8の例は、図5の構成を基本とし、それに減算器
5の出力を畳込み器2aの参照信号と同じ信号で正規化
する正規化器7を付け加えた構成である。図8では、正
規化器7により減算器5の出力を畳込み器2aの参照信
号と同じ信号で正規化し、正規化された信号を係数更新
器3a、係数更新器3b及び係数更新器3cでタップ係
数を更新する際に利用される誤差信号としている。図9
の例は、図6の構成を基本とし、それに減算器5の出力
を畳込み器2aの参照信号と同じ信号で正規化する正規
化器7を付け加えた構成である。図8では、正規化器7
により減算器5の出力を畳込み器2aの参照信号と同じ
信号で正規化し、正規化された信号を係数更新器3a、
係数更新器3b及び係数更新器3cでタップ係数を更新
する際に利用される誤差信号としている。図7、図8及
び図9の構成では、各係数更新器でタップ係数の更新に
利用される誤差信号は、参照信号が大きい場合に小さ
く、参照信号が小さい場合に大きくなり、適応フィルタ
1は安定に動作する。
【0046】以上の各例では、タップ係数が持つパワー
値の総和が大きいブロックから小さいブロックへの順
に、一回のサンプルで更新されるタップ係数が少なくな
るようにした場合である。これとは別に、各ブロックの
タップ係数が持つパワー値の総和を考慮せず、適応フィ
ルタ1の前部にあるブロックから後部にあるブロックへ
の順に順次更新されるタップ係数の数が少なくなるよう
にしてもよい。これは、未知システム6が音響系である
場合その伝達係数は指数関数的に減衰する等、通常、適
応フィルタ1が適用される未知システム6においては、
適応フィルタ1の前部にあるブロックほどタップ係数が
持つパワー値の総和が大きいためである。このことを考
慮して適応フィルタの前部にあるブロックから後部にあ
るブロックへの順に順次更新されるタップ係数を少なく
することにより、さらに、タップ係数が持つパワー値を
計算する必要がなくなり、適応フィルタ1を適用するシ
ステム全体の計算量は削減される。また、各ブロックを
図3あるいは図4に示すようにサブブロックに分割して
サブブロック毎にタップ係数を更新してもよい。この場
合には、容易に、各ブロックにおいて均等に各タップ係
数を更新することができる。
【0047】《実施例2》本発明の他の実施の形態につ
いて図10から図16を用いて説明する。まず、図10
に適応フィルタ1を用いた構成について示し、図10の
構成について説明する。図10は、適応フィルタ1と未
知システム6及び係数更新制御回路8により構成されて
いる。未知システム6は、適応フィルタ1により推定さ
れるシステムである。係数更新制御回路8は適応フィル
タ1の係数更新器3a、係数更新器3b及び係数更新器
3cで一回のサンプルで更新されるタップ係数の数を制
御するためのものである。適応フィルタ1は、畳込み器
2a、畳込み器2b、畳込み器2c、係数更新器3a、
係数更新器3b、係数更新器3c、加算器4及び減算器
5から構成されている。そして、適応フィルタ1の持つ
タップ係数は、第一のブロックのタップ係数の数がN
1、第二のブロックのタップ係数の数がN2、第三のブ
ロックのタップ係数の数がN3となるように前から順に
三つのブロックに分けられている。畳込み器2aは、第
一のブロックのタップ係数を持ち、参照信号とタップ係
数との演算を行うためのものである。畳込み器2bは、
第二のブロックのタップ係数を持ち、参照信号とタップ
係数との演算を行うためのものである。畳込み器2c
は、第三のブロックのタップ係数を持ち、参照信号とタ
ップ係数との演算を行うためのものである。係数更新器
3aは、第一のブロックのタップ係数の更新を行い、更
新したタップ係数を畳込み器2aへ出力するためのもの
である。係数更新器3bは、第二のブロックのタップ係
数の更新を行い、更新したタップ係数を畳込み器2bへ
出力するためのものである。係数更新器3cはそれぞ
れ、第三のブロックのタップ係数の更新を行い、更新し
たタップ係数を畳込み器2cへ出力するためのものであ
る。加算器4は、畳込み器2a、畳込み器2b及び畳込
み器2cからの出力の和を求めるためのものである。減
算器5は、未知システム6からの応答信号から加算器4
の出力を減算するためのものである。
【0048】次に、図10に示した構成の動作について
説明する。ここでは、適応フィルタ1の動作について
は、実施例1で説明したので省略する。各サンプルに、
係数更新制御回路8には、係数更新器3a、係数更新器
3b及び係数更新器3cから各ブロックのタップ係数が
入力される。係数更新制御回路8は、各ブロック毎にタ
ップ係数が持つパワー値の総和を求める。そして、タッ
プ係数が持つパワー値の大きいブロックから小さいブロ
ックへの順に、順次、各ブロックで更新されるタップ係
数の数が少なくなるように決められ、その数n1,n
2,n3をそれぞれ、係数更新器3a、係数更新器3b
及び係数更新器3cに出力する。ただし、係数更新制御
回路8には、一回のサンプルで適応フィルタ1全体での
タップ係数の更新演算量の上限が予め設定されている。
【0049】以上のように、係数更新器3a、係数更新
器3b及び係数更新器3cで更新されるタップ係数の数
は係数更新制御回路8で所定サンプル毎に決められる。
このため、未知システム6の変動がある場合でも、適応
フィルタ1のタップ係数の更新演算量を削減できるとと
もに、適応フィルタ1は未知システム6の推定を十分な
速度で行うことができる。
【0050】以下では、係数更新制御回路8について、
図11を用いてその構成と動作を詳細に説明する。係数
更新制御回路8は、図11に示すようにパワー演算器9
a、パワー演算器9b、パワー演算器9c、パワー加算
器10、比率計算器11a、比率計算器11b、比率計
算器11c及び係数更新間引き制御器12からなる。パ
ワー演算器9a、パワー演算器9b及びパワー演算器9
cは、それぞれ係数更新器3a、係数更新器3b及び係
数更新器3cから入力される各ブロックのタップ係数が
持つパワー値の総和を求めるためのものである。パワー
加算器10は、各パワー演算器からの入力の総和を求
め、適応フィルタ1の全てのタップ係数が持つパワー値
の総和を求めるためのものである。比率計算器11a、
比率計算器11b及び比率計算器11cは各ブロックの
タップ係数が持つパワー値の総和の、適応フィルタ1の
全てのタップ係数が持つパワー値の総和に対する、比率
を求めるためのものである。係数更新間引き制御器12
は、比率計算器11a、比率計算器11b及び比率計算
器11cで求めた比率に応じて、各ブロックで更新され
るタップ係数の数を制御するためのものである。
【0051】次に、係数更新制御回路8の動作について
図11を用いて説明する。係数更新器3a、係数更新器
3b及び係数更新器3cにより各ブロックのタップ係数
がそれぞれパワー演算器9a、パワー演算器9b及びパ
ワー演算器9cに入力される。パワー演算器9a、パワ
ー演算器9b及びパワー演算器9cはそれぞれ入力され
たタップ係数の持つパワー値を求め、各ブロックのタッ
プ係数が持つパワー値の総和を求める。パワー演算器9
a、パワー演算器9b及びパワー演算器9cは各ブロッ
クのタップ係数が持つパワー値の総和をパワー加算器1
0へ出力するとともに、それぞれ比率計算器11a、比
率計算器11b及び比率計算器11cへも出力する。パ
ワー加算器10は入力された各ブロックのタップ係数が
持つパワー値の総和をから適応フィルタ1の全てのタッ
プ係数が持つパワー値の総和を算出し、比率計算器11
a、比率計算器11b及び比率計算器11cへ出力す
る。比率計算器11a、比率計算器11b及び比率計算
器11cは、それぞれ入力された各ブロックのタップ係
数が持つパワー値の総和の、適応フィルタ1の全てのタ
ップ係数が持つパワー値の総和に対する、比率を求め、
係数更新間引き制御器12に出力する。係数更新間引き
制御器12は入力された比率に応じ、各ブロックで更新
されるタップ係数の数を決め、その数n1,n2,n3
をそれぞれ係数更新器3a、係数更新器3b及び係数更
新器3cに出力する。
【0052】以上のように、図11の構成により、未知
システム6の変動に対しても、係数更新器3a、係数更
新器3b及び係数更新器3cで更新されるタップ係数の
数を所定サンプル毎に逐次適正に制御を行うための係数
更新制御回路8を実現することができる。
【0053】なお、本実施の形態では、図1に係数更新
制御回路8を適用した場合であるが、以下の場合でも、
さらに、未知システム6の変動がある場合に、適応フィ
ルタ1は未知システム6の推定を十分な速度で行うこと
ができる効果が得られる。図5に係数更新制御回路8を
適用した場合(図12)、図6に係数更新制御回路8を
適用した場合(図13)、図7に係数更新制御回路8を
適用した場合(図14)、図8に係数更新制御回路8を
適用した場合(図15)及び図9に係数更新制御回路8
を適用した場合(図16)である。
【0054】エコーキャンセラやハウリングキャンセラ
などでは制御点(減算器5)での演算が電気信号と電気
信号により行われるため、以上に説明した適応フィルタ
1を、そのまま用いることができる。しかし、制御点が
音響信号同士の干渉点である能動騒音制御装置では、従
来例の図23、図28及び図29で説明したように、2
次音源と誤差信号を検出する検出器間の伝達特性を補正
する工夫が必要となる。
【0055】以下では、以上に説明した適応フィルタを
能動騒音制御装置に応用する場合について説明する。
【0056】《実施例3》適応フィルタを利用した能動
騒音制御装置の例について図17から図21を用いて説
明する。図17は、以上で説明した適応フィルタを能動
騒音制御装置に応用した場合であり、図17に示した構
成について説明する。図17は、適応フィルタ1、未知
システム6、マイクロホン13a、マイクロホン13
b、スピーカ14及び伝達関数補正器15からなる。そ
して、未知システム6は、適応フィルタ1により推定さ
れるダクトなどのシステムである。適応フィルタ1は、
畳込み器2a、畳込み器2b、畳込み器2c、係数更新
器3a、係数更新器3b、係数更新器3c及び加算器4
から構成されている。そして、適応フィルタ1の持つタ
ップ係数は、第一のブロックのタップ係数の数がN1、
第二のブロックのタップ係数の数がN2、第三のブロッ
クのタップ係数の数がN3となるように前から順に三つ
のブロックに分けられている。畳込み器2aは、第一の
ブロックのタップ係数を持ち、参照信号とタップ係数と
の演算を行うためのものである。畳込み器2bは、第二
のブロックのタップ係数を持ち、参照信号とタップ係数
との演算を行うためのものである。畳込み器2cは、第
三のブロックのタップ係数を持ち、参照信号とタップ係
数との演算を行うためのものである。係数更新器3a
は、第一のブロックのタップ係数の更新を行い、更新し
たタップ係数を畳込み器2aへ出力するためのものであ
る。係数更新器3bは、第二のブロックのタップ係数の
更新を行い、更新したタップ係数を畳込み器2bへ出力
するためのものである。係数更新器3cは、第三のブロ
ックのタップ係数の更新を行い、更新したタップ係数を
畳込み器2cへ出力するためのものである。加算器4
は、畳込み器2a、畳込み器2b及び畳込み器2cから
の出力の和を求めるためのものである。マイクロホン1
3aは、参照信号を検出するためのものである。マイク
ロホン13bは、誤差信号を検出するためのものであ
る。スピーカ14は、適応フィルタ1により制御された
音を発生するためのものである。伝達関数補正器15
は、スピーカ14からマイクロホン13bの伝達特性を
補正するためのものである。また、伝達関数補正器15
には、あらかじめスピーカ14からマイクロホン13b
までの伝達特性Cが係数c(n)として近似されてい
る。
【0057】図17の適応フィルタ1を用いた能動騒音
制御装置の動作について説明する。まずマイクロホン1
3aからの参照信号x(n)は畳込み器2aと伝達関数
補正器15に入力される。畳込み器2aでは、第一のブ
ロックのタップ係数w1(n)と参照信号x(n)との
畳込み演算が行われる。その畳み込み演算の結果y1
(n)が加算器4へ出力され、所定の遅延時間が与えら
れた参照信号x(n−N1)が畳込み器2bへ出力され
る。一方、伝達関数補正器15で、マイクロホン13a
からの参照信号x(n)と伝達特性Cを近似した係数c
(n)と畳込み演算が行われ、その演算結果が新たに係
数更新器3aの参照信号r(n)として係数更新器3a
に出力する。係数更新器3aでは、伝達関数補正器15
からの出力信号r(n)とマイクロホン13bからの誤
差信号e(n)により第一のブロックのタップ係数w1
(n)の更新が行われ、更新されたタップ係数w1(n
+1)は畳込み器2aに出力される。さらに、伝達関数
補正器15からの出力信号r(n)に所定の遅延時間が
与えられた参照信号r(n−N1)を係数更新器3bに
出力する。次に、畳込み器2bでは、第二のブロックの
タップ係数w2(n)と畳込み器2aからの参照信号x
(n−N1)との畳込み演算が行われる。その畳み込み
演算の結果y2(n)が加算器4へ出力され、所定の遅
延時間が与えられた参照信号x(n−N1−N2)が畳
込み器2cへ出力される。一方、係数更新器3bでは、
係数更新器3aからの参照信号r(n−N1)とマイク
ロホン13bからの誤差信号e(n)により第二のブロ
ックのタップ係数w2(n)の更新が行われ、更新され
たタップ係数w2(n+1)は畳込み器2bに出力され
る。さらに、係数更新器3aからの参照信号r(n−N
1)に所定の遅延時間が与えられた参照信号r(n−N
1−N2)を係数更新器3cへ出力する。次に、畳込み
器2cでは第三のブロックのタップ係数w3(n)と畳
込み器2bからの参照信号x(n−N1−N2)との畳
込み演算が行われる。その畳み込み演算の結果y3
(n)が加算器4へ出力される。一方、係数更新器3c
では、係数更新器3bからの参照信号r(n−N1)と
マイクロホン13bからの誤差信号e(n)により第三
のブロックのタップ係数w3(n)の更新が行われ、更
新されたタップ係数w3(n+1)は畳込み器2cに出
力される。そして加算器4は、畳込み器2a、畳込み器
2b及び畳込み器2cから入力された結果を加算して、
加算結果y(n)をスピーカ14に出力する。スピーカ
14は、加算器4からの信号を制御音として発生させ
る。マイクロホン13bにおいて、騒音源からダクトな
どの未知システム6を音波として伝達してきた騒音とス
ピーカ14からの制御音の干渉結果を検出し、その結果
を誤差信号として係数更新器3a、係数更新器3b及び
係数更新器3cへ出力する。そして係数更新器3a、係
数更新器3b及び係数更新器3cが、この誤差信号が小
さくなるようにタップ係数を更新することによりマイク
ロホン13bの場所における騒音が低減されることにな
る。係数更新器3a、係数更新器3b及び係数更新器3
cでのタップ係数の更新については、図3と図4での説
明を適用できるので省略する。
【0058】なお、図18と図19は、図17に示した
適応フィルタを応用した能動騒音制御装置に、正規化器
7を設けたものでり、正規化器7によりマイクロホン1
3bで検出された誤差信号を伝達関数補正器15の出力
信号で正規化し、正規化された信号を係数更新器3a、
係数更新器3b及び係数更新器3cでタップ係数を更新
する際に利用される誤差信号とするものである。図18
及び図19の構成では、各係数更新器でタップ係数の更
新に利用される誤差信号は、騒音源からの参照信号が大
きい場合に小さく、あるいは騒音源からの参照信号が小
さい場合に大きくなり、適応フィルタ1は安定に動作す
る。
【0059】また、図20、図21及び図22は、それ
ぞれ図17、図18及び図19に示した適応フィルタを
応用した能動騒音制御装置に、係数更新制御回路8を設
け、所定サンプル毎に、係数更新器3a、係数更新器3
b及び係数更新器3cで更新するタップ係数の数を送る
ものである。図20、図21及び図22の構成では、騒
音源が、時間の推移とともに大きく変動する場合でも、
十分な速度で騒音の低減を行うことができる。
【0060】
【発明の効果】以上のように、タップ係数が持つパワー
値の総和が大きいブロックから小さいブロックへの順
に、順次各サンプルで更新されるタップ係数の数を少な
くなるように、適応フィルタのタップ係数を更新するこ
とにより、係数更新部全体ではタップ係数の更新演算量
が削減される。しかも、タップ係数が持つパワー値の総
和が大きいブロックでは係数更新部において多くのタッ
プ係数が更新されることになるため、タップ係数が持つ
パワー値の総和が大きいブロックでもタップ係数の十分
な収束速度が得られる。
【0061】所定サンプル毎に、逐次、各ブロックのタ
ップ係数が持つパワー値の総和に応じて各係数更新部が
更新するタップ係数の数を係数更新制御回路で求めるこ
とにより、適応フィルタにより推定される未知システム
が変動する場合にも、適応フィルタは未知システムの推
定を十分な速度で行うことができる。
【0062】また、適応フィルタの前部にあるブロック
ほど、サンプルごとに更新されるタップ係数の数を多く
することにより、各ブロックのタップ係数が持つパワー
値を演算することなく、実際の多くの適用例において、
適応フィルタ全体の演算量を低減し、タップ係数の十分
な収束速度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1を示すブロック図である。
【図2】 適応フィルタのタップ係数を示す図である。
【図3】 本発明における適応フィルタの係数更新方法
を示す図である。
【図4】 本発明における他の適応フィルタの係数更新
方法を示す図である。
【図5】 実施例1の一変形を示すブロック図である。
【図6】 実施例1の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図7】 実施例1の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図8】 実施例1の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図9】 実施例1の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図10】 実施例2を示すブロック図である。
【図11】 実施例2の係数更新制御回路8の詳細例を
示すブロック図である。
【図12】 実施例2の一変形を示すブロック図であ
る。
【図13】 実施例2の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図14】 実施例2の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図15】 実施例2の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図16】 実施例2の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図17】 実施例3を示すブロック図である。
【図18】 実施例3の一変形を示すブロック図であ
る。
【図19】 実施例3の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図20】 実施例3の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図21】 実施例3の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図22】 実施例3の他の変形を示すブロック図であ
る。
【図23】 従来の適応フィルタを応用した能動騒音制
御装置を示すブロック図である。
【図24】 従来の適応フィルタを示すブロック図であ
る。
【図25】 図24の詳細例を示すブロック図である。
【図26】 従来の適応フィルタの一変形を示すブロッ
ク図である。
【図27】 図26の詳細例を示すブロック図である。
【図28】 従来の適応フィルタを応用した能動騒音制
御装置を示すブロック図である。
【図29】 図28の詳細例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 適応フィルタ 2a、2b、2c 畳込み器 3a、3b、3c 係数更新器 4 加算器 5 減算器 6 未知システム 7 正規化器 8 係数更新制御回路 9a、9b、9c パワー演算器 10 パワー加算器 11a、11b、11c 比率計算器 12 係数更新間引き制御器 13a、13b マイクロホン 14 スピーカ 15 伝達関数補正器 16、17 マイクロホン 18、19、20 アンプ 21、22 A/D変換器 23 スピーカ 24 D/A変換器 25 適応フィルタ 26 FIRフィルタ 27 LMSアルゴリズム 28 ダクト 29 吸音材 30 マイコン 31 適応フィルタ 32 FIRフィルタ 33 LMSアルゴリズム 34 減算器 35 未知システム 36 マイクロホン 37 スピーカ 38 Fxフィルタ 39 遅延器 40 加算器 41 乗算器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適応フィルタの有するタップ係数を複数
    のブロックに分割し、各ブロックに対応してタップ係数
    の更新を行う係数更新部が設けられている適応フィルタ
    において、 各前記係数更新部は各サンプルにおいてタップ係数が持
    つパワー値の総和が大きいブロックから小さいブロック
    への順に順次更新されるタップ係数の数が少なくなるよ
    うにタップ係数を更新するものであることを特徴とする
    適応フィルタ。
  2. 【請求項2】 所定サンプル毎に、各前記ブロックのタ
    ップ係数が持つパワー値の総和を求め、適応フィルタで
    のタップ係数の総更新演算量が設定値を超えない条件下
    で各前記ブロックのタップ係数が持つパワー値の総和に
    応じて各前記ブロックで更新されるタップ係数の数を決
    め、逐次その数を各前記ブロックに対応して設けられた
    前記係数更新部に送るための係数更新制御回路を設け、 各前記係数更新部は所定サンプル毎に前記係数更新制御
    回路から送られてくる数のタップ係数を更新するもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の適応フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記係数更新制御回路は、 各前記ブロックのタップ係数が持つパワー値の総和を算
    出するパワー演算器、各前記パワー演算器の出力を合計
    して適応フィルタの全タップ係数が持つパワー値の総和
    を算出するパワー加算器、 各前記パワー演算器の出力の、前記パワー加算器の出力
    に対する、比率を求める比率計算器及び適応フィルタで
    のタップ係数の総更新演算量が設定値を超えない条件下
    で前記比率計算器において求められた比率に応じて各ブ
    ロックで更新されるタップ係数の数を決め、逐次その数
    を各ブロックに対応して設けられた係数更新部に送る係
    数更新間引き制御器を備えたことを特徴とする請求項2
    に記載の適応フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記係数更新部はタップ係数が持つパワ
    ー値の総和が最大であるブロックではサンプル毎に全て
    のタップ係数を更新するものであることを特徴とする請
    求項1に記載の適応フィルタ。
  5. 【請求項5】 タップ係数が持つパワー値の総和が大き
    いブロックから小さいブロックへの順に、順次各前記ブ
    ロックのタップ係数の分割数が多くなるように各前記ブ
    ロックのタップ係数をさらにサブブロックに分割し、 各前記係数更新部はサブブロックごとに順にタップ係数
    を更新するものであることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4に記載の適応フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記サブブロックは、各前記ブロックに
    おいて一回のサンプルで更新されるタップ係数の数だけ
    連続したタップ係数からなることを特徴とする請求項5
    に記載の適応フィルタ。
  7. 【請求項7】 前記サブブロックは、各前記ブロックの
    タップ係数の数を一回のサンプルにて更新されるタップ
    係数の数により除算した値の間隔にあるタップ係数から
    なることを特徴とする請求項5に記載の適応フィルタ。
  8. 【請求項8】 適応フィルタの有するタップ係数を複数
    のブロックに分割し、各ブロックに対応してタップ係数
    の更新を行う係数更新部が設けられている適応フィルタ
    において、 前記係数更新部は各サンプルにおいて適応フィルタの前
    部にあるブロックから後部にあるブロックへの順に順次
    更新されるタップ係数の数が少なくなるようにタップ係
    数を更新するものであることを特徴とする適応フィル
    タ。
  9. 【請求項9】 前記係数更新部は適応フィルタの最前部
    にあるブロックではサンプル毎に全てのタップ係数を更
    新するものであることを特徴とする請求項8に記載の適
    応フィルタ。
  10. 【請求項10】 適応フィルタの前部にあるブロックか
    ら後部にあるブロックへの順に、順次各前記ブロックの
    タップ係数の分割数が多くなるように各前記ブロックの
    タップ係数をさらにサブブロックに分割し、 各前記係数更新部はサブブロックごとに順にタップ係数
    を更新するものであることを特徴とする請求項8に記載
    の適応フィルタ。
  11. 【請求項11】 前記サブブロックは、各前記ブロック
    において一回のサンプルで更新されるタップ係数の数だ
    け連続したタップ係数からなることを特徴とする請求項
    10に記載の適応フィルタ。
  12. 【請求項12】 前記サブブロックは、各前記ブロック
    のタップ係数の数を一回のサンプルにて更新されるタッ
    プ係数の数により除算した値の間隔にあるタップ係数か
    らなることを特徴とする請求項10に記載の適応フィル
    タ。
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