JPH10135635A - 半導体装置用基板及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置用基板及びその製造方法

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JPH10135635A
JPH10135635A JP28655596A JP28655596A JPH10135635A JP H10135635 A JPH10135635 A JP H10135635A JP 28655596 A JP28655596 A JP 28655596A JP 28655596 A JP28655596 A JP 28655596A JP H10135635 A JPH10135635 A JP H10135635A
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JP
Japan
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wiring layer
insulating layer
layer
wiring
forming
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JP28655596A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Mochizuki
哲郎 望月
Toshio Ofusa
俊雄 大房
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高精度なレジスト形成を不要と
し、生産効率を低下させずにバイア上の平滑性を向上で
き、高信頼性を有する高密度配線の実現を図る。 【解決手段】 第一絶縁層31と、第一絶縁層31上に
選択的に形成された第一配線層32と、第一配線層32
上及び第一絶縁層31上に液状樹脂を硬化させて形成さ
れた第二絶縁層33と、第二絶縁層33を選択的に貫通
して第一配線層32を選択的に露出させるバイアホール
34と、露出された第一配線層32上及びバイアホール
34周囲とその内壁上を被覆し、当該第一配線層32に
電気的に接続されて略U字状の断面形状を有するバイア
35と、略U字状のバイア上を充填する充填部36と、
少なくとも充填部36上を被覆し、バイア35を介して
第一配線層32に電気的に接続される第二配線層37と
を備えた半導体装置用基板及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビルドアップ法を
用い、高密度配線の可能な半導体装置用基板及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器は、パーソナルコンピュ
ータ等に代表されるように、小型化、薄型化が求めら
れ、これに伴い、その内部のプリント配線板にも、小型
化、薄型化が求められている。この種の小型化、薄型化
の実現のためには、配線パターンの幅を細くし、間隙を
小さくし、配線層を多層化し、さらに配線層間を接続す
るバイアを小径化してなる、いわゆる高密度配線が求め
られている。
【0003】しかしながら、薄型化に伴う薄い絶縁層を
形成するために、薄い絶縁基板や薄い銅箔を用いると、
材料コストを上昇させてしまう問題がある。係る問題を
解決したプリント配線板としては、ビルドアップ法を用
いたプリント配線板が知られている。ビルドアップ法
は、絶縁性基板上に、配線パターンと絶縁層とを交互に
積層形成することにより、多層プリント配線板を形成す
る技術である。
【0004】このようなプリント配線板は、リードフレ
ームに接続された半導体チップが樹脂封止されてなるI
Cパッケージや、抵抗部品、コンデンサ部品等の電子部
品が搭載される親基板としての用途がある。他には、1
個以上の半導体チップが直接搭載されてなるボール・グ
リッド・アレー(BGA)やピン・グリッド・アレー
(PGA)等のパッケージの形態を有し、親基板に搭載
可能な半導体装置としての用途がある。なお、この種の
半導体装置はマルチチップモジュール(MCM)又はシ
ングルチップモジュール(SCM)とも呼ばれている。
【0005】図7はこのようなビルドアップ法を用いた
プリント配線板の製造工程を説明するための工程断面図
である。図7(a)に示すように、ガラスエポキシ基板
等の堅い材料からなる絶縁基板1上に選択的に配線パタ
ーン2が形成される。この場合、両面銅張ガラスエポキ
シ基板を用い、エッチングにより配線パターンを形成す
る方式が簡易であり、好ましい。
【0006】続いて、配線パターン及び絶縁基板上に感
光性エポキシ樹脂が塗布され、バイアホールを形成する
部分4の感光性エポキシ樹脂が露光、現像により除去さ
れることにより、図7(b)に示すように、バイアホー
ルを有する絶縁層3が形成される。
【0007】このように露光、現像工程を用いることに
より、微細なバイアホールを形成可能としている。な
お、絶縁層は、樹脂の塗布による形成方式が厚みの均一
化及び形成の簡易化の観点から好ましい。具体的な塗布
方式としてはスクリーン印刷法、カーテンコート法又は
スピンコー卜法が適用される。また、絶縁層の材料とし
ては、他にポリイミド樹脂又はアクリル樹脂等が使用可
能である。
【0008】次に、絶縁層3上には、絶縁層上に導電性
を付与するための無電解めっきが施され、この無電解め
っきに続いて電解めっきにより銅箔が形成される。ここ
で、バイアホールが銅箔にて充填されて層間接続線とし
てのバイア5が形成される。また、形成された銅箔がエ
ッチングされ、図7(c)に示すように、配線パターン
6が形成される。なお、配線パターン形成は、例えばサ
ブトラクティブ法又はアディティブ法が適用可能であ
る。
【0009】次に、絶縁層7が全面に形成されると共
に、露光・現像により、バイアホールとなる部分が除去
される。絶縁層の形成方法は、図7(b)に示す工程と
同様でよい。また、図7(d)に示すように、ドリルを
用いてスルーホール用の貫通孔8が形成される。
【0010】続いて、図7(c)の説明と同様にめっき
が施され、図7(e)に示すように、バイアホール9及
びスルーホール10が形成される。この場合、スルーホ
ール10は、配線パターンを高密度に形成し得るよう
に、可能な限り孔径を小さく形成することが好ましい。
【0011】続いて、両面エッチングにより、配線パタ
ーン11及びその反対面の電源層パターン12が同時に
形成される。次に、図7(f)に示すように、配線パタ
ーン11及び電源層パターン12を保護するソルダーレ
ジスト13を設け、プリント配線板が完成される。
【0012】しかしながら、以上のようなビルドアップ
法を用いたプリント配線板においては、バイアの内部が
凹部となり、バイアの上部に平坦な導体を形成すること
が困難であるという問題がある。
【0013】一方、この問題を解決し、バイアの上部に
平坦な導体を形成可能な技術が特開平3ー181195
号公報に開示されている。係る技術においては、図8
(a)に示すように、下部導体20が形成された基板2
1上にポリイミド樹脂を塗布し、焼成硬化して中間絶縁
層22を形成する。
【0014】次に、図8(b)に示すように、バイア用
の孔を形成する孔を有するAlメタル又はレジスト23
をマスクにしてリアクティブエッチングによりバイア用
の孔(以下、バイアホールという)24を形成する。こ
の場合、バイアホール24はその壁が垂直になるように
エッチングされる。次に、レジスト23を除き、図8
(c)に示すように、全面に無電解めっきにてNi25
を付着させる。次に図8(d)に示すようにレジスト2
6でバイアホール24を覆う様にパターニングした後、
Ni膜25を電極としてCuの電解めっきを行ない、バ
イア27を形成し、レジスト26を除去する。この場合
Cuめっきしたバイア27が層間絶縁膜の表面から突出
した場合はエッチング等により突出部分を除去して平坦
化する。最後に図8(e)に示すように上部導体28を
形成する。上述した図8(a)〜図8(e)に示す工程
の繰返しにより、多層プリント配線板を形成可能として
いる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような特開平3−181195号公報に係る技術は、凹
部をめっきで充填して埋込むために次の(A)〜(C)
に示す問題がある。 (A)めっきで充填するためのレジスト形成に高い精度
を要する問題がある。例えば、図8(d)に示すレジス
ト26は、充填前のバイア(Ni膜25)の内径と同一
径に開口される必要がある。理由は、図9に示すよう
に、レジスト26の開口径がNi膜25の内径より小の
とき、レジスト26のひさし部分に気泡が混入し易く、
充填不良を生じさせ易いからである。一方、図10に示
すように、レジスト開口径がNi膜25の内径より大の
とき、バイア27上部の露出部分に厚いめっき(充填厚
と同じ)が形成され凸部となるからである。
【0016】しかしながら、Ni膜25の内径と同一径
のようにレジスト26を高精度に形成することは極めて
困難であり、不良を発生させ易い問題がある。このた
め、バイア27上部の平滑性を得にくい問題がある。 (B)次に、図11に示すように、充填不良を発生させ
易い問題がある。例えば、Ni膜25の析出の際に、バ
イアホール24の底部(下部導体20)からのめっきの
析出に比べてバイアホール24の側壁からのめっきの析
出が大のとき、バイア27の中央部に気泡が溜まり易い
ため、図11に示すように、バイア27が凹状の断面形
状になり、すなわち、バイアホール24の内周に沿って
上方にめっきが突出する一方、バイア27の中央部に凹
部が発生し易い問題がある。また、この種の気泡は、研
磨しても除去できない問題がある。
【0017】なお、特に、充填部の充填前のバイア27
の深さDを内径Lで除した値D/Lが1.0以上となる
高密度配線のバイア27の場合、充填不良を発生させ易
く、バイア27上部の平滑性を得にくい問題がある。
【0018】この(A),(B)に示したように、バイ
ア27上部の平滑性を得にくいと、平滑性悪さが上部導
体28に継承され、上部導体28も平滑性が悪くなる。
そのため、上部導体28を部品接続用ランドとして用い
る場合は、部品との接続が確実には行なわれないという
結果をきたし、上部導体28を中間配線層として用い、
上部導体28上に絶縁層、配線層の形成を行なう場合に
も、上部導体28上の絶縁層、配線層の平滑性が悪くな
ったり、また、洗浄、めっき等の水や処理液が上部導体
28上に残留し、経時的に酸化による接続信頼性の低下
を招くという結果をきたすことになる問題を有してい
る。 (C)さらに、充填部の形成時には、めっきによる充填
に長時間を要するため、生産効率を低下させる問題があ
る。さらに、この問題は、バイア27の深さDに比例し
て強まる傾向にある。
【0019】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、高精度なレジスト形成を不要とし、生産効率を低下
させずに、バイア上の平滑性を向上でき、もって、高信
頼性を有する高密度配線を実現し得る半導体装置用基板
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、第一絶縁層と、前記第一絶縁層上に選択的に形成さ
れた第一配線層と、前記第一配線層上及び前記第一絶縁
層上に液状樹脂を硬化させて形成された第二絶縁層と、
前記第二絶縁層を選択的に貫通して前記第一配線層を選
択的に露出させるバイアホールと、前記露出された第一
配線層上及び前記バイアホール周囲とその内壁上を被覆
し、当該第一配線層に電気的に接続されて略U字状の断
面形状を有するバイアと、前記略U字状のバイア上を充
填する充填部と、少なくとも前記充填部上を被覆し、前
記バイアを介して前記第一配線層に電気的に接続される
第二配線層とを備えた半導体装置用基板であって、前記
充填部は、液状樹脂を硬化させて形成された半導体装置
用基板である。
【0021】また、請求項2に対応する発明は、前記充
填部及び前記第二絶縁層には互いに同一材料の液状樹脂
が用いられる請求項1に対応する半導体装置用基板であ
る。さらに、請求項3に対応する発明は、前記第二配線
層上及び前記第二絶縁層上に形成された第三絶縁層と、
前記第三絶縁層を選択的に貫通して前記充填部上を被覆
する部分の第二配線層を選択的に露出させる第二バイア
ホールと、前記露出された第二配線層上及び前記第二バ
イアホール周囲とその内壁上を被覆し、当該第二配線層
に電気的に接続されて略U字状の断面形状を有する第二
バイアとを備えた請求項1又は請求項2に対応する半導
体装置用基板である。
【0022】また、請求項4に対応する発明は、前記第
二配線層としては、少なくとも前記充填部上の領域が部
品接続用ランドとして用いられる請求項1又は請求項2
に対応する半導体装置用基板である。
【0023】さらに、請求項5に対応する発明は、前記
バイアとしては、深さを内径で除した値が1.0乃至
7.0の範囲内にある請求項1乃至請求項4のいずれか
1項に対応する半導体装置用基板である。
【0024】また、請求項6に対応する発明は、第一絶
縁層上に選択的に第一配線層を形成する工程と、前記第
一絶縁層上及び前記第一配線層上に選択的に液状樹脂を
硬化させ、前記第一配線層を選択的に露出させるバイア
ホールを有する第二絶縁層を形成する工程と、めっきに
より、前記バイアホール及び当該バイアホール内の第一
配線層を被覆するようにバイアを形成する工程と、前記
バイア上に液状樹脂を充填し、当該液状樹脂を硬化させ
て充填部を形成する工程と、前記充填されたバイアの上
部を研磨して前記充填部を平坦化する工程と、少なくと
も前記充填部を被覆し、且つ前記バイアを介して前記第
一配線層に電気的に接続される第二配線層を形成する工
程とを含んでいる半導体装置用基板の製造方法である。
【0025】さらに、請求項7に対応する発明は、第一
絶縁層上に選択的に第一配線層を形成する工程と、前記
第一絶縁層上及び前記第一配線層上に選択的に液状樹脂
を硬化させ、前記第一配線層を選択的に露出させる第一
バイアホールを有する第二絶縁層を形成する工程と、め
っきにより、前記第一バイアホール及び当該第一バイア
ホール内の第一配線層を被覆するように第一バイアを形
成する工程と、前記第一バイア上に液状樹脂を充填し、
当該液状樹脂を硬化させて充填部を形成する工程と、前
記充填された第一バイアの上部を研磨して前記充填部を
平坦化する工程と、少なくとも前記充填部を被覆し、且
つ前記第一バイアを介して前記第一配線層に電気的に接
続される第二配線層を形成する工程と、前記第二絶縁層
上及び前記第二配線層上に選択的に液状樹脂を硬化さ
せ、前記充填部上を被覆する部分の第二配線層を選択的
に露出させる第二バイアホールを有する第三絶縁層を形
成する工程と、めっきにより、前記第二バイアホール及
び当該第二バイアホール内の第二配線層を被覆するよう
に第二バイアを形成する工程とを含んでいる半導体装置
用基板の製造方法である。
【0026】また、請求項8に対応する発明は、前記充
填部を形成する工程と前記第二絶縁層を形成する工程と
は、互いに同一材料の液状樹脂が用いられることを特徴
とする請求項6又は請求項7に対応する半導体装置用基
板の製造方法である。 (補足説明)次に、以上のような各請求項に用いられる
技術内容を補足説明する。
【0027】絶縁層としては、例えばエポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂又はアクリル樹脂等の液状樹脂が適用可能
であり、具体的にはスクリーン印刷又はカーテンコート
等の手法を用いて形成可能である。また、この種の液状
樹脂としては、バイアホール等の加工を容易に高精度で
行う観点から、感光性樹脂の使用が好ましい。なお、液
状樹脂が感光性ではない場合、エキシマレーザといった
レーザ加工等の微細加工手段を用いてもよい。
【0028】第一絶縁層は、ビルドアップにより配線層
の形成された絶縁層が使用可能であり、また、ガラス・
エポキシ樹脂基板を用いてもよい。あるいは、第一絶縁
層としては、ガラス・エポキシ樹脂基板を用いた多層プ
リント配線板を使用してもよい。
【0029】バイアの深さDは、例えば図1に示すよう
に、バイアの上部と底部との間の鉛直方向に沿った距離
である。バイアの内径Lは、例えば図1に示すように、
バイアの内周部の直径であり、上部と下部とで値が異な
る場合、最小部分の値とする。
【0030】ここで、D/Lの上限値は、充填部の充填
時に孔内の気泡の除去を容易化するため、7.0以下が
好ましい。さらに好ましくは、D/Lの上限値は5.0
以下が望ましい。
【0031】例えば、D/Lの上限値が5.0以下であ
れば、充填の条件(例えばスクリーン印刷の場合、イン
キ粘度、印刷速度等)の制御により、気泡を残存させず
にめっき充填可能である。
【0032】また、D/Lの上限値が7.0以下であれ
ば、減圧下における充填により、高い信頼性を有して量
産可能である。理由は、バイア内部に気泡が生じた場合
でも、減圧しながら樹脂を充填するという真空脱泡等に
より、気泡を容易に除去可能であるからである。
【0033】各配線層の形成工程としては、例えば、常
法のサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフル
アディティブ法等が適用可能である。なお、上述した請
求項では、第三絶縁層及び第二バイアまでしか述べてい
ないが、本発明は、第四絶縁層以上、第三配線層以上及
び第三バイア以上の多層配線構造も包含することは言う
までもない。
【0034】従って、請求項1に対応する発明は以上の
ような手段を講じたことにより、第一絶縁層と、第一絶
縁層上に選択的に形成された第一配線層と、第一配線層
上及び第一絶縁層上に液状樹脂を硬化させて形成された
第二絶縁層と、第二絶縁層を選択的に貫通して第一配線
層を選択的に露出させるバイアホールと、露出された第
一配線層上及びバイアホール周囲とその内壁上を被覆
し、当該第一配線層に電気的に接続されて略U字状の断
面形状を有するバイアと、略U字状のバイア上を充填す
る充填部と、少なくとも充填部上を被覆し、バイアを介
して第一配線層に電気的に接続される第二配線層とを備
えた構造であり、且つ、充填部が液状樹脂を硬化させて
形成されているので、従来のめっきによる充填とは異な
り、めっき用の高精度なレジスト形成を不要とし、生産
効率を低下させずに、バイア上の平滑性を向上でき、第
二配線層上にさらに多層の配線を高い信頼性で形成した
り、あるいは第二配線層の前記充填部上を被覆する部分
をそのまま部品接続用ランドとして用いることが可能と
なるため、高信頼性を有する高密度配線を実現すること
ができる。
【0035】また、請求項2に対応する発明は、充填部
及び第二絶縁層には互いに同一材料の液状樹脂が用いら
れるので、請求項1に対応する作用に加え、高温、高湿
度の環境下においても、第二絶縁層と充填部との間で熱
膨張率や吸湿した場合の膨張率が夫々等しいことから、
膨脹しても歪み等による断線や短絡が発生せず、もっ
て、バイアの接続信頼性を向上させることができる。
【0036】さらに、請求項3に対応する発明は、第二
配線層上及び第二絶縁層上に形成された第三絶縁層と、
第三絶縁層を選択的に貫通して充填部上を被覆する部分
の第二配線層を選択的に露出させる第二バイアホール
と、露出された第二配線層上及び第二バイアホール周囲
とその内壁上を被覆し、当該第二配線層に電気的に接続
されて略U字状の断面形状を有する第二バイアとを備え
ているので、請求項1又は請求項2に対応する作用に加
え、このような多層配線構造としても、高信頼性を有す
る高密度配線を実現でき、さらに、第一バイア上部が平
坦であることにより、第二配線層を介して第一バイア上
に第二バイアを積層できるので、第二バイアの位置が制
限されず、設計の自由度を向上させることができる。
【0037】さらに、充填されて平滑化された第一バイ
ア上を被覆するように第二配線層を備えているため、第
一バイアと第二配線層の間、第二配線層と第二バイアの
間のそれぞれの接触面積を大きくすることが可能であ
り、従って高い信頼性で接続することが可能となる。
【0038】また、請求項4に対応する発明は、第二配
線層としては、少なくとも前記充填部上の領域が部品接
続用ランドとして用いられるので、請求項1又は請求項
2に対応する作用に加え、高密度配線を有し、且つパッ
ケージ用基板に好適な構造を実現することができる。
【0039】さらに、請求項5に対応する発明は、バイ
アの深さをバイアの内径で除した値が1.0乃至7.0
の範囲内にあるので、請求項1乃至請求項4のいずれか
に対応する作用に加え、バイアホールの小径化を含む高
密度配線を実現することができる。
【0040】また、請求項6に対応する発明は、第一絶
縁層上に選択的に第一配線層を形成する工程と、第一絶
縁層上及び第一配線層上に選択的に液状樹脂を硬化さ
せ、第一配線層を選択的に露出させるバイアホールを有
する第二絶縁層を形成する工程と、めっきにより、バイ
アホール及び当該バイアホール内の第一配線層を被覆す
るようにバイアを形成する工程と、バイア上に液状樹脂
を充填し、当該液状樹脂を硬化させて充填部を形成する
工程と、充填されたバイアの上部を研磨して充填部を平
坦化する工程と、少なくとも充填部を被覆し、且つバイ
アを介して第一配線層に電気的に接続される第二配線層
を形成する工程とを含んでおり、特に略U字断面形状と
なるバイア上に液状樹脂を充填する工程のため、従来の
めっきによる充填とは異なり、めっき用の高精度なレジ
スト形成を不要として充填不良を阻止し、めっきの析出
に伴う生産効率の低下を防止し、また例えば充填条件の
制御や真空脱泡等により液状樹脂中の気泡を除去してバ
イア上の平滑性を向上させ、第二配線層上にさらに多層
の配線を高い信頼性で形成したり、あるいは第二配線層
の前記充填部上を被覆する部分をそのまま部品接続用ラ
ンドとして用いることが可能となるため、高信頼性を有
する高密度配線を実現する半導体装置用基板を製造する
ことができる。
【0041】さらに、請求項7の発明によれば、第一絶
縁層上に選択的に第一配線層を形成する工程と、第一絶
縁層上及び第一配線層上に選択的に液状樹脂を硬化さ
せ、第一配線層を選択的に露出させる第一バイアホール
を有する第二絶縁層を形成する工程と、めっきにより、
第一バイアホール及び当該第一バイアホール内の第一配
線層を被覆するように第一バイアを形成する工程と、第
一バイア上に液状樹脂を充填し、当該液状樹脂を硬化さ
せて充填部を形成する工程と、充填された第一バイアの
上部を研磨して充填部を平坦化する工程と、少なくとも
充填部を被覆し、且つ第一バイアを介して第一配線層に
電気的に接続される第二配線層を形成する工程と、第二
絶縁層上及び第二配線層上に選択的に液状樹脂を硬化さ
せ、充填部上を被覆する部分の第二配線層を選択的に露
出させる第二バイアホールを有する第三絶縁層を形成す
る工程と、めっきにより、第二バイアホール及び当該第
二バイアホール内の第二配線層を被覆するように第二バ
イアを形成する工程とを含んでいるので、請求項6に対
応する作用と同様の高信頼性をもつ高密度配線を多層配
線構造に適用させ、さらなる高密度配線を実現すること
ができ、これに加え、第1バイア上部が平坦であること
により、第二配線層を介して第1バイア上に第二バイア
を積層できるので、第二バイアの位置が制限されず、設
計の自由度を向上させることができる。
【0042】さらに、充填されて平滑化された第一バイ
ア上を被覆するように第二配線層を備えているため、第
一バイアと第二配線層の間、第二配線層と第二バイアの
間のそれぞれの接触面積を大きくすることが可能であ
り、従って高い信頼性で接続することが可能となる。
【0043】また、請求項8に対応する発明は、充填部
を形成する工程と第二絶縁層を形成する工程とは、互い
に同一材料の液状樹脂が用いられるので、請求項6又は
請求項7に対応する作用に加え、請求項2に対応する作
用と同様にバイアの接続信頼性を向上でき、さらに、例
えばスクリーン版を用い、液状樹脂を印刷して充填し、
研磨するという非常に簡易な方法で、バイア上部の高い
平滑性を得ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
に係る半導体装置用基板の構成を示す部分断面図であ
る。この半導体装置用基板は、第一絶縁層31と、第一
絶縁層31上に選択的に形成された第一配線層32と、
第一配線層32上及び第一絶縁層31上に液状樹脂を硬
化させて形成された第二絶縁層33と、第二絶縁層33
を選択的に貫通して第一配線層32を選択的に露出させ
るバイアホール34と、露出された第一配線層32上及
びバイアホール34周囲とその内壁上を被覆し、当該第
一配線層32に電気的に接続されて略U字状の断面形状
を有するバイア35と、略U字状のバイア上を充填する
充填部36と、少なくとも充填部36上を被覆し、バイ
ア35を介して第一配線層32に電気的に接続される第
二配線層37とを備えている。
【0045】ここで、充填部36は、液状樹脂を硬化さ
せて形成されるものである。なお、液状絶縁樹脂として
は、エポキシ樹脂系又はアクリル樹脂系の絶縁樹脂等が
適用可能であり、ここでは、感光性絶縁樹脂(PSR−
4000;商品名:太陽インキ製造(株)製)が使用さ
れている。
【0046】次に、このような半導体装置用基板の製造
方法及び作用について説明する。 (製造方法)第一絶縁層31上には、図2(a)に示す
ように、銅めっき及びエッチングにより、15μm厚の
第一配線層32が選択的に形成される。
【0047】続いて、図2(b)に示すように、スクリ
ーン印刷により、第二絶縁層33となる感光性絶縁樹脂
33aが第一絶縁層31上及び第一配線層32上に印刷
される。
【0048】この感光性絶縁樹脂33aが露光並びに現
像されることにより、図2(c)に示すように、ランド
電極の形成部分が穴径70μmで除去されてなる40μ
m厚の第二絶縁層33が形成される。すなわち、穴径7
0μmのバイアホール34を有する第二絶縁層33が形
成される。
【0049】この第二絶縁層33上及びバイアホール3
4内の第一配線層32上には無電解めっき並びに電解め
っきが施され、図3(a)に示すように、15μm厚の
銅層35aが形成される。この銅層35aは、バイアホ
ール部において、略U字状の断面形状を有するバイア3
5となる。なお、このバイア35は、内径L=40μm
であり、深さ40μmである。
【0050】また、図3(b)に示すように、スクリー
ン印刷により、第二絶縁層33と同一材料の感光性絶縁
樹脂がバイア35上に印刷されて充填され、充填部36
が形成される。
【0051】なお、感光性絶縁樹脂を用いる場合、全面
塗布の後、露光及び現像により、バイア35を充填する
樹脂以外を除去してもよい。また、スクリーン印刷工程
では、バイア35を覆うようなスクリーン版を用いれば
よい。周囲部に樹脂がはみだしたとしても、後段のバフ
研磨工程により、余分な樹脂を除去可能である。
【0052】次に、この感光性絶縁樹脂が露光され、図
3(c)に示すように、バイア35上の感光性絶縁樹脂
が硬化され、バフ研磨により、バイア35上部及び充填
部36上部が平滑化される。
【0053】樹脂を用いるため、バフ研磨等の研磨によ
り、平滑化が容易であり、バイア35の周囲部にはみだ
した、あるいは高さ方向に突出した樹脂も非常に簡易に
除去でき、また、非常に高い平滑性を得ることができ
る。
【0054】次に、図3(d)に示すように、無電解め
っき及び電解めっきが施され、10μm厚の銅層37a
が形成される。銅層37a上にレジスト(AZシリー
ズ;商品名:ヘキスト社製)が塗布され、露光及び現像
され、レジストがパターニングされる。その後、銅層3
7aがエッチングされ、図3(e)に示すように、第二
配線層37が形成される。また、レジストが剥離され、
半導体装置用基板が完成する。 (作用)このように製造された半導体装置用基板は、充
填部36が液状樹脂を硬化させてなることにより、従来
のめっきによる充填とは異なるので、めっき用の高精度
なレジスト形成を不要として充填不良を阻止し、且つ、
めっきに伴う生産効率の低下を防止することができる。
【0055】また同様に、充填部36が液状樹脂を硬化
させてなり、且つバイア35の深さDを内径Lで除した
値D/Lが1であって、このD/Lが1〜5の範囲内に
あるので、スクリーン印刷等の充填条件の適切な制御に
より、気泡を残さずに充填部を形成することができ、も
って、バイア35上部の平滑性を向上させることができ
る。
【0056】すなわち、第二配線層37上にさらに多層
の配線を高い信頼性で形成したり、あるいは第二配線層
37の充填部36上を被覆する部分をそのまま部品接続
用ランドとして用いることが可能となるため、これらに
より、高信頼性を有する高密度配線を実現することがで
きる。
【0057】また、第二絶縁層33及び充填部36には
互いに同一材料の液状樹脂が用いられるので、高温、高
湿度の環境下においても、第二絶縁層33と充填部36
との間で熱膨張率や吸湿した場合の膨張率が夫々等しい
ことから、膨脹しても歪み等による断線や短絡が発生せ
ず、もって、バイアの接続信頼性を向上させることがで
きる。
【0058】第二絶縁層33を貫通して形成されるバイ
ア35の、充填部36の充填前の深さD(=40μm)
を内径L(=40μm)で除した値D/L(=1)が1
〜5の範囲内にあるように、バイアホール34の小径化
を含む高密度配線であっても、高い信頼性を有して実現
させることができる。
【0059】上述したように第1の実施の形態によれ
ば、充填部36を液状樹脂から構成することにより、高
精度なレジスト形成を不要とし、生産効率を低下させず
に、バイア35上部の平滑性を向上できるので、高信頼
性を有する高密度配線を実現することができる。
【0060】また、充填部36及び第二絶縁層33を同
一材料の液状樹脂を用いて形成することにより、使用環
境が変化しても膨脹等による歪みを阻止できるので、バ
イアの接続信頼性を向上させることができる。同様に、
充填部36及び第二絶縁層33を同一材料の液状樹脂を
用いて形成することにより、スクリーン版を用い、液状
樹脂を印刷して充填し、バフ研磨を行なうという非常に
簡易な方法で、バイア35上部の高い平滑性を得ること
ができる。
【0061】さらに、バイア35の深さDを内径Lで除
した値D/Lが1であり、このD/Lが1〜5の範囲内
にあるので、バイアホール34の小径化を含む高密度配
線であっても、気泡を残さずに、高い信頼性を有して実
現させることができる。 (第2の実施の形態)次に、本発明の第2の実施の形態
に係る半導体装置用基板について説明する。
【0062】図4はこの半導体装置用基板の構成を示す
部分断面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し
てその詳しい説明は省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0063】すなわち、この半導体装置用基板は、第二
配線層37を部品実装用のランド電極とする構成であ
り、具体的には、図4に示すように、第二配線層37上
に、Niめっき層38及び金めっき層39が順次積層さ
れてなるランド電極40が形成されている。
【0064】ここで、ランド電極40は、直接表面実装
部品のリードをはんだ接合可能としており、また、半導
体チップをパンプを介して接合可能としている。あるい
は、ランド電極40は、半導体チップが半導体装置用基
板上に搭載されたとき、ワイヤボンディングにより、半
導体チップの電極に接続可能としている。
【0065】以上のような構成により、第1の実施の形
態の効果に加え、充填部36上の第二配線層37を部品
接続用のランド電極40として用いることから、高密度
配線を有し、且つパッケージ用基板に好適な構造を実現
することができる。 (第3の実施の形態)次に、本発明の第3の実施の形態
に係る半導体装置用基板について説明する。
【0066】図5はこの半導体装置用基板の構成を示す
部分断面図であり、図1と同一部分には同一符号を付し
てその詳しい説明は省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0067】すなわち、この半導体装置用基板は、第1
の実施形態の変形構成であり、多層配線板であって、具
体的には図1に示す構成に加え、図5に示すように、第
二配線層37上及び第二絶縁層33上に形成された第三
絶縁層41と、第三絶縁層41を選択的に貫通して充填
部36上を被覆する部分の第二配線層37を選択的に露
出させる第二バイアホール42と、露出された第二配線
層37上及び第二バイアホール42周囲とその内壁上を
被覆し、当該第二配線層37に電気的に接続されて略U
字状の断面形状を有する第二バイア43とを備えてい
る。
【0068】以上のような構成は次のように製造され
る。前述した図3(e)に示す工程の後、前述同様に図
6(a)に示すように、スクリーン印刷により、第三絶
縁層41となる感光性絶縁樹脂41aが第二絶縁層33
上及び第二配線層37上に印刷される。
【0069】この感光性絶縁樹脂41aが露光並びに現
像されることにより、図6(b)に示すように、充填部
36上を被覆する部分の第二配線層37上の部分が穴径
70μmで除去されてなる40μm厚の第三絶縁層41
が形成される。すなわち、穴径70μmのバイアホール
42を有する第三絶縁層41が形成される。
【0070】この第三絶縁層41上及びバイアホール4
2内の第二配線層37上には無電解めっき並びに電解め
っきが施され、図6(c)に示すように、15μm厚の
銅層43aが形成される。この銅層43aは、バイアホ
ール部において、略U字状の断面形状を有する第二バイ
ア43となる。
【0071】これにより、図5に示す多層配線構造の半
導体装置用基板が完成される。従来はバイア35(以
下、第一バイアともいう)の凹部(内径L)を高い平滑
性で、且つ簡易に充填することが困難であったために、
バイア35の凹部に、部分的にでも重なるように、バイ
アホール42を重ねることができなかった。
【0072】本実施形態では、凹部を液状樹脂で充填
し、平滑化した後に第二配線層37の一部で、充填部3
6上を被覆し、その上にさらに第二バイア43を形成し
たために、第二バイア43の形成位置が第一バイア35
の位置に全く影響されることがない。
【0073】すなわち、第一バイア35と第二バイア4
3の位置が、図5のように完全に重なるように形成して
も、多少ずれて部分的に重なるように形成してもよく、
設計上の自由度が向上する。また、バイア35の上に第
二配線層37を形成して、相互の接続を図ると共に第一
バイア35の上に平坦な第二配線層37を得た後に第二
バイア43を形成するようにしたため、第二配線層37
と第二バイア43との間で広い接触面積を得ることがで
き、信頼性の高い接続を得ることができる。従って、第
一バイア35と第二バイア43との間に高信頼性の接続
を得ることが可能となる。
【0074】なお、本実施の形態は、全ての第二バイア
43を第一バイア35に必ず重ねるという内容ではな
く、第二バイア43を第一バイア35に重ねることがで
きるという内容である。すなわち、複数のバイアが同一
面内にある場合、設計上、幾つかは、第一バイア35に
重ねない第二バイア43が存在する場合もあり得るが、
本発明は、この場合も包含している。 (他の実施の形態)なお、上記第1の実施形態における
図3(d)に示す工程では、めっきにより、全面に銅層
37aが形成される場合を説明したが、これに限らず、
少なくとも充填部36の形成後のバイア35の上部にめ
っきを施す工程とすれば、種々変形してもよい。このよ
うに変形しても、本発明を同様に実施して同様の効果を
得ることができる。
【0075】また、他の配線パターン部の形成方法とし
ては、第二配線層37となる領域に選択的にめっきを施
す等の種々の方法があり、適宜選択可能となっている。
また、上記第1の実施形態では第二絶縁層33及び充填
部36には互いに同一材料の液状樹脂を用いた場合を説
明したが、これに限らず、第二絶縁層33と充填部36
とには互いに異なる材料の液状樹脂を用いても、本発明
を同様に実施して同様の効果を得ることができる。しか
しながら、この場合でも、温度が変化した場合や吸湿し
た場合などの膨張率が、第二絶縁層33の液状樹脂と充
填部36の液状樹脂とにおいて互いに近い値をもつ方が
好ましい。
【0076】さらに、上記第1の実施の形態では、バイ
ア35の深さ/内径の値D/Lが1である場合を説明し
たが、これに限らず、例えば、D/Lが6や7というよ
うに、1〜5の範囲を逸脱して1〜7の範囲内にあるよ
うに変形しても、減圧を用いた真空脱泡等により充填部
の気泡を除去できるので、本発明を同様に実施して同様
の効果を得ることができる。
【0077】また、上記第3の実施の形態では、第二バ
イア43までしか述べていないが、これに限らず、前述
同様に、第四絶縁層以上、第三配線層以上及び第三バイ
ア以上の多層配線構造を形成しても、本発明を同様に実
施して同様の効果を得ることができる。その他、本発明
はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
る。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、従来のめっきによる充填とは異なり、めっき用の
高精度なレジスト形成を不要とし、生産効率を低下させ
ずに、バイア上の平滑性を向上でき、もって、高信頼性
を有する高密度配線を実現できる半導体装置用基板を提
供できる。
【0079】また、請求項2の発明によれば、充填部及
び第二絶縁層には互いに同一材料の液状樹脂が用いられ
るので、請求項1の効果に加え、高温、高湿度の環境下
においても、第二絶縁層と充填部との間で熱膨張率や吸
湿した場合の膨張率が夫々等しいことから、膨脹しても
歪み等による断線や短絡が発生せず、もって、バイアの
接続信頼性を向上させることができる。
【0080】さらに、請求項3の発明によれば、第二配
線層上及び第二絶縁層上に形成された第三絶縁層と、第
三絶縁層を選択的に貫通して第二配線層を選択的に露出
させる第二バイアホールと、露出された第二配線層上及
び第二バイアホール周囲とその内壁上を被覆し、当該第
二配線層に電気的に接続されて略U字状の断面形状を有
する第二バイアとを備えているので、請求項1又は請求
項2の効果に加え、このような多層配線構造としても、
高信頼性を有する高密度配線を実現でき、さらに、第1
バイア上部が平坦であることにより、第二配線層を介し
て第1バイア上に第二バイアを積層できるので、第二バ
イアの位置が制限されず、設計の自由度を向上できる半
導体装置用基板を提供できる。
【0081】また、請求項4の発明によれば、第二配線
層としては、少なくとも前記充填部上の領域が部品接続
用ランドとして用いられるので、請求項1又は請求項2
の効果に加え、高密度配線を有し、且つパッケージ用基
板に好適な構造を実現できる半導体装置用基板を提供で
きる。
【0082】さらに、請求項5の発明によれば、バイア
の深さをバイアの内径で除した値が1.0乃至7.0の
範囲内にあるので、請求項1乃至請求項4のいずれかの
効果に加え、バイアホールの小径化を含む高密度配線を
実現できる半導体装置用基板を提供できる。
【0083】また、請求項6の発明によれば、特に略U
字断面形状となるバイア上に液状樹脂を充填する工程の
ため、従来のめっきによる充填とは異なり、めっき用の
高精度なレジスト形成を不要として充填不良を阻止し、
めっきの析出に伴う生産効率の低下を防止し、また例え
ば充填条件の制御や真空脱泡等により液状樹脂中の気泡
を除去してバイア上の平滑性を向上させ、もって、高信
頼性を有する高密度配線を実現する半導体装置用基板の
製造方法を提供できる。
【0084】さらに、請求項7の発明によれば、特に、
第二絶縁層上及び第二配線層上に選択的に液状樹脂を硬
化させ、第二配線層を選択的に露出させる第二バイアホ
ールを有する第三絶縁層を形成する工程と、めっきによ
り、第二バイアホール及び当該第二バイアホール内の第
二配線層を被覆するように第二バイアを形成する工程と
を含んでいるので、請求項6と同様の高信頼性をもつ高
密度配線を多層配線構造に適用させ、さらなる高密度配
線を実現することができ、これに加え、第一バイア上部
が平坦であることにより、第二配線層を介して第一バイ
ア上に第二バイアを積層できるので、第二バイアの位置
が制限されず、設計の自由度を向上できる半導体装置用
基板の製造方法を提供できる。
【0085】また、請求項8の発明によれば、充填部を
形成する工程と第二絶縁層を形成する工程とは、互いに
同一材料の液状樹脂が用いられるので、請求項6又は請
求項7の効果に加え、請求項2と同様にバイアの接続信
頼性を向上でき、さらに、例えばスクリーン版を用い、
液状樹脂を印刷して充填し、研磨するという非常に簡易
な方法で、バイア上部の高い平滑性を得ることができる
半導体装置用基板の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置用
基板の構成を示す部分断面図
【図2】同実施の形態における製造方法を説明するため
の工程断面図
【図3】同実施の形態における製造方法を説明するため
の工程断面図
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置用
基板の構成を示す部分断面図
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置用
基板の構成を示す部分断面図
【図6】同実施の形態における製造方法を説明するため
の工程断面図
【図7】従来のプリント配線板の製造工程を説明するた
めの工程断面図
【図8】従来のプリント配線板の製造工程を説明するた
めの工程断面図
【図9】従来の課題を説明するための模式図
【図10】従来の課題を説明するための模式図
【図11】従来の課題を説明するための模式図
【符号の説明】
31…第一絶縁層 32…第一配線層 33…第二絶縁層 33a,41a…感光性絶縁樹脂 34…バイアホール 35…バイア 35a,37a,43a…銅層 36…充填部 37…第二配線層 38…Niめっき層 39…金めっき層 40…ランド電極 41…第三絶縁層 42…第二バイアホール 43…第二バイア D…深さ L…内径

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一絶縁層と、 前記第一絶縁層上に選択的に形成された第一配線層と、 前記第一配線層上及び前記第一絶縁層上に液状樹脂を硬
    化させて形成された第二絶縁層と、 前記第二絶縁層を選択的に貫通して前記第一配線層を選
    択的に露出させるバイアホールと、 前記露出された第一配線層上及び前記バイアホール周囲
    とその内壁上を被覆し、当該第一配線層に電気的に接続
    されて略U字状の断面形状を有するバイアと、 前記略U字状のバイア上を充填する充填部と、 少なくとも前記充填部上を被覆し、前記バイアを介して
    前記第一配線層に電気的に接続される第二配線層とを備
    えた半導体装置用基板であって、 前記充填部は、液状樹脂を硬化させて形成されたことを
    特徴とする半導体装置用基板。
  2. 【請求項2】前記充填部及び前記第二絶縁層は互いに同
    一材料の液状樹脂が用いられることを特徴とする請求項
    1に記載の半導体装置用基板。
  3. 【請求項3】前記第二配線層上及び前記第二絶縁層上に
    形成された第三絶縁層と、 前記第三絶縁層を選択的に貫通して前記充填部上を被覆
    する部分の第二配線層を選択的に露出させる第二バイア
    ホールと、 前記露出された第二配線層上及び前記第二バイアホール
    周囲とその内壁上を被覆し、当該第二配線層に電気的に
    接続されて略U字状の断面形状を有する第二バイアとを
    備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    半導体装置用基板。
  4. 【請求項4】前記第二配線層は、少なくとも前記充填部
    上の領域が部品接続用ランドとして用いられることを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置用基
    板。
  5. 【請求項5】前記バイアは、深さを内径で除した値が
    1.0乃至7.0の範囲内にあることを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置用
    基板。
  6. 【請求項6】第一絶縁層上に選択的に第一配線層を形成
    する工程と、 前記第一絶縁層上及び前記第一配線層上に選択的に液状
    樹脂を硬化させ、前記第一配線層を選択的に露出させる
    バイアホールを有する第二絶縁層を形成する工程と、 めっきにより、前記バイアホール及び当該バイアホール
    内の第一配線層を被覆するようにバイアを形成する工程
    と、 前記バイア上に液状樹脂を充填し、当該液状樹脂を硬化
    させて充填部を形成する工程と、 前記充填されたバイアの上部を研磨して前記充填部を平
    坦化する工程と、 少なくとも前記充填部を被覆し、且つ前記バイアを介し
    て前記第一配線層に電気的に接続される第二配線層を形
    成する工程とを含んでいることを特徴とする半導体装置
    用基板の製造方法。
  7. 【請求項7】第一絶縁層上に選択的に第一配線層を形成
    する工程と、 前記第一絶縁層上及び前記第一配線層上に選択的に液状
    樹脂を硬化させ、前記第一配線層を選択的に露出させる
    第一バイアホールを有する第二絶縁層を形成する工程
    と、 めっきにより、前記第一バイアホール及び当該第一バイ
    アホール内の第一配線層を被覆するように第一バイアを
    形成する工程と、 前記第一バイア上に液状樹脂を充填し、当該液状樹脂を
    硬化させて充填部を形成する工程と、 前記充填された第一バイアの上部を研磨して前記充填部
    を平坦化する工程と、 少なくとも前記充填部を被覆し、且つ前記第一バイアを
    介して前記第一配線層に電気的に接続される第二配線層
    を形成する工程と、 前記第二絶縁層上及び前記第二配線層上に選択的に液状
    樹脂を硬化させ、前記充填部上を被覆する部分の第二配
    線層を選択的に露出させる第二バイアホールを有する第
    三絶縁層を形成する工程と、 めっきにより、前記第二バイアホール及び当該第二バイ
    アホール内の第二配線層を被覆するように第二バイアを
    形成する工程とを含んでいることを特徴とする半導体装
    置用基板の製造方法。
  8. 【請求項8】前記充填部を形成する工程と前記第二絶縁
    層を形成する工程とは、互いに同一材料の液状樹脂が用
    いられることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載
    の半導体装置用基板の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001144387A (ja) * 1999-11-12 2001-05-25 Ibiden Co Ltd 配線板のシールド配線構造

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JP2001144387A (ja) * 1999-11-12 2001-05-25 Ibiden Co Ltd 配線板のシールド配線構造

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