JPH10135493A - 集積型薄膜光電変換装置 - Google Patents

集積型薄膜光電変換装置

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JPH10135493A
JPH10135493A JP8291505A JP29150596A JPH10135493A JP H10135493 A JPH10135493 A JP H10135493A JP 8291505 A JP8291505 A JP 8291505A JP 29150596 A JP29150596 A JP 29150596A JP H10135493 A JPH10135493 A JP H10135493A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな面積を有するにもかかわらず低コスト
で製造し得る高性能でかつ高い信頼性の集積型薄膜光電
変換装置を提供する。 【解決手段】 基板(3)上の第1電極層(5),半導
体層(9)および第2電極層(13)が平行な複数の分
割線(7,17,19)によって複数の光電変換セルに
分割されかつそれらのセルが電気的に直列接続された集
積型薄膜光電変換であって、分割線(37)の各々は実
質的に等しい長さを有する複数の分離溝区分(171,
172,173)を含み;分離溝区分の各々は隣接する
区分の端部と重複する長さの重複長さ端部を含み;隣接
する区分間の両方の区分の重複長さ端部を短い横断分離
溝(191,192)によって横断されていることを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜光電変換装置に
関し、特に、比較的大きな面積の絶縁基板上に順次積層
された第1電極層,半導体光電変換層および第2電極層
が複数の光電変換セルを形成するように複数の分割線に
よって分割されていてかつそれらの複数のセルが電気的
に直列接続された集積型薄膜光電変換装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】太陽光のエネルギを直接電気エネルギに
変換する光電変換装置である太陽電池の実用化は近年本
格的に進められており、単結晶シリコンや多結晶シリコ
ン等を利用した結晶系太陽電池は屋外の電力用太陽電池
として既に実用化されている。他方、非結晶シリコン系
の薄膜太陽電池は、その製造のための原材料が少なくて
すみかつ大面積の集積型太陽電池が絶縁基板上に直接作
製可能なことから、低コストの太陽電池として注目され
ている。しかし、非結晶系薄膜太陽電池は屋外用として
は未だ開発段階にあり、既に普及している電卓などの民
生機器の電源用途における実績をもとにして、屋外用途
に発展させるために研究開発が進められている。
【0003】薄膜太陽電池の製造においては、CVD法
やスパッタリング法などによる薄膜の堆積ステップとレ
ーザスクライブ法などによるパターニングステップの適
宜の繰返しや組合せを含む製造プロセスによって、所望
の構造が形成される。通常は1枚の絶縁基板上に複数の
光電変換セルが電気的に直列接続された集積型構造が採
用され、屋外用途のための電力用太陽電池ではたとえば
0.4m×0.4mを超える大面積の基板が用いられ
る。
【0004】図2は、このような集積型薄膜太陽電池の
構造を模式的な断面図で示している。なお、本願の各図
において、図面の明瞭化のために、寸法関係は実際の寸
法関係を反映してはいない。図2の集積型薄膜太陽電池
においては、絶縁基板3上に第1電極層5,アモルファ
スシリコンなどからなる半導体光電変換層9および第2
電極層13が順次積層されており、パターニングによっ
て半導体層9に設けられた接続用開口溝7を介して、互
いに左右に隣接し合う光電変換セルが電気的に直列に接
続されている。第1電極層5としては一般に酸化スズ
(SnO2 ),酸化亜鉛(ZnO),酸化インジウムス
ズ(ITO)等の透明導電膜が用いられ、また、第2電
極層13としては銀(Ag),アルミニウム(Al),
クロム(Cr)等の金属膜が用いられる。
【0005】図2に示されているような構造を有する集
積型薄膜太陽電池は、一般に次のような方法によって作
製される。まず、ガラス基板3上にSnO2 ,ZnO,
ITO等の透明導電膜が第1電極層5として堆積され、
その第1電極層5を複数の光電変換領域に対応した複数
の領域に分離するために、レーザスクライブ法によって
分離溝17が形成される。すなわち、これらの分離溝1
7は、図2の紙面に直交する方向に直線状に延びてい
る。そして、複数の領域に分離された第1電極層5を覆
うように、プラズマCVD法を用いて、pin接合を含
む非晶質シリコンの半導体光電変換層9が堆積される。
この半導体層9には、左右に隣接する光電変換セルを電
気的に直列接続するための接続用開口溝7がレーザスク
ライブ法によって形成される。これらの接続用開口溝7
も、図2の紙面に垂直な方向に直線状に延びている。続
いて、これらの接続用溝7を埋めかつ半導体層9を覆う
ように、Ag,Al,Cr等の金属膜の単層または複層
が第2電極層13として堆積される。第1電極層5の場
合と同様に、第2電極層13を複数の光電変換セルに対
応した複数の領域に分離するように、上部分離溝19が
レーザスクライブ法によって形成される。これらの上部
分離溝19も図2の紙面に直交する方向に直線状に延び
ており、かつ好ましくは第1電極層5に至る深さを有し
ている。このようにして、図2に示されているような集
積型薄膜太陽電池が完成する。
【0006】ところで、このような集積型薄膜太陽電池
の従来の製造方法では、大面積の集積型太陽電池を作製
するためには、大きな基板サイズに対応した大きな相対
的移動範囲を有するレーザビームヘッドを備えたレーザ
スクライブ装置を必要とし、そのようなスクライブ装置
の駆動系は非常に高価なものになる。また、スクライブ
装置が唯一つのレーザビームヘッドを備えている場合、
そのレーザビームヘッドの駆動総延長距離が長くなり、
1枚の大きな基板を処理するのに長いタクトタイム(ヘ
ッドを振り動かす時間)がかかるという問題がある。そ
こで、レーザビームヘッドの駆動総延長距離を短くする
とともに、タクト時間を短くする試みとして、図3に示
されているように、複数のレーザビームヘッドで同時に
複数のスクライブを行なう方法が提案された。
【0007】なお、1つのレーザビームヘッドが1つの
レーザ発振器を備えることも可能ではあるが、一般には
レーザビームヘッドの数とレーザ発振器の数とは必ずし
も一致するものではない。例えば1つのレーザ発振器か
ら射出されたレーザビームを少なくとも1つのハーフミ
ラーで複数のビームに分割した後に、それらの分割され
たビームをミラーや光ファイバを用いてレーザビームヘ
ッドに供給することが可能である。
【0008】図3に示された集積型薄膜太陽電池の製造
方法においては、3つのレーザビームヘッド321,3
22,323がスクライブ線に直交する方向に並列に並
べられる。すなわち、レーザビームヘッド321,32
2,323は、それぞれ一点鎖線,二点鎖線および三点
鎖線で表わされたスクライブ溝を形成する。なお、図3
においては3つのレーザビームヘッドが示されている
が、このヘッドの数は他の複数の数であってもよい。と
ころで、図3に示された製造方法では、たとえばレーザ
ビームヘッド321の基板3に対する相対移動範囲33
1は1本のレーザビームヘッドを駆動させる場合と根本
的に変わるものではなく、また、レーザビームヘッド間
の間隔(すなわち、スクライブ溝の間隔)351が変更
しづらいという問題がある。
【0009】集積型薄膜太陽電池において最大の光電変
換効率を得るためには、各セルの出力電流値すなわち活
性面積を等しくする必要があり、また、スクライブ溝の
間隔は第1電極層5のシート抵抗の値が太陽電池特性の
FF(フィルタファクター)に大きな影響を与えないよ
うに設定する必要があり、スクライブ溝の間隔はある程
度調節可能であることが望まれる。そこで、基板3に対
するレーザビームヘッドの相対移動範囲を狭くし、かつ
スクライブ溝の間隔を容易に変更可能にするために、図
4に示されているような集積型薄膜太陽電池の製造方法
が提案された。
【0010】図4に示された製造方法においては、図2
中における第1電極層5の分離溝17または第2電極層
13の上部分離溝19を形成する際に、1本のスクライ
ブ線37を形成するために、そのスクライブ線に沿って
直列に配置された複数のレーザビームヘッド421,4
22,423が用いられる。これらのレーザビームヘッ
ドは、各スクライブ線の全長をヘッドの個数で割った間
隔451で配置され、1本のスクライブ線37はそれぞ
れ一点鎖線,二点鎖線,および三点鎖線で表わされたス
クライブ溝区分471,472,473を繋げることに
よって形成される。すなわち、たとえばレーザビームヘ
ッド421の基板3に対する相対移動範囲は、図3の場
合の移動範囲331に比べて縮小される。なお、これと
同様の方法によって図2中の半導体層9に接続用開口溝
7を形成してもよいことは言うまでもない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図4で示さ
れているような従来の製造方法によって製造された集積
型薄膜太陽電池は、図3に示された方法によって製造さ
れたものに比べて歩留りが悪くなるという問題があっ
た。
【0012】この歩留りの低下の原因について本発明者
らが詳細に検討した結果、第1電極層または第2電極層
のスクライブ線37に含まれるスクライブ溝区分47
1,472,473の継ぎ目の連続性が不完全なことに
より、分離の不十分なセルが確率的に発生することが歩
留りの低下の原因であることを見出した。このように、
従来の製造方法では、低コストで歩留りよく高性能かつ
信頼性の高い集積型薄膜太陽電池を製造することが困難
であった。
【0013】このような先行技術の課題に鑑み、本発明
は、たとえば0.4m×0.4m以上の大きな面積を有
していても高性能かつ高い信頼性を有する集積型薄膜太
陽電池を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による集積型薄膜
光電変換装置は、絶縁基板上に順次積層された第1電極
層,半導体光電変換層および第2電極層が複数の光電変
換セルを形成するように実質的に直線状で互いに平行な
複数の分割線によって分割されていてかつそれらの複数
のセルが電気的に直列接続されており;第1電極層を分
割する分割線と第2電極層を分割する分割線の少なくと
も一方の分割線の各々は実質的に等しい長さを有する複
数の分離溝区分を含み;それらの分離溝区分の各々は隣
接する分離溝区分の端部と重複する長さの重複長さ端部
を含み;隣接する2つの分離溝区分間において両方の分
離溝区分の重複長さ端部が短い横断分離溝によって横断
されていることを特徴としている。
【0015】このような本発明による集積型薄膜光電変
換装置においては、隣接する2つの分離溝区分間におい
て両方の分離溝区分の重複長さ端部が短い横断分離溝に
よって横断されているので、第1電極層または第2電極
層の少なくとも一方がセルごとに確実に分割され、高性
能で信頼性の高い集積型薄膜光電変換装置を提供するこ
とが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の1つの実施の形
態による集積型薄膜太陽電池の製造方法を模式的な平面
図で図解している。以下において、図1のみならず図2
をも参照しながら、本発明の1つの実施の形態による集
積型薄膜光電変換装置をその製造方法とともに詳細に説
明する。
【0017】まず、ガラス基板3上に、SnO2 ,Zn
O,ITO等の透明導電膜が第1電極層5として堆積さ
れる。この第1電極層5は、複数の光電変換セル領域に
対応して複数の領域にレーザスクライブ法によって溶断
され、約20μmの幅の分離溝17が形成される。
【0018】この際、図1に示されているように、1本
のスクライブ線37を形成するために複数のレーザビー
ムヘッド121,122,123が用いられる。図1に
おいて3つのレーザビームヘッドが示されているが、こ
れらのレーザビームヘッドの個数は他の複数個であって
もよいことは言うまでもない。これらのレーザビームヘ
ッドは、1本のスクライブ線37の長さをヘッドの個数
で割った間隔151で配置され、レーザビームヘッド1
21,122,123はそれぞれ一点鎖線,二点鎖線お
よび三点鎖線で表わされたスクライブ溝区分171,1
72,173を形成する。これらのスクライブ溝区分
は、隣接するスクライブ溝区分と約100μmの長さで
重複する重複長さ端部を有している。そして、隣接する
スクライブ溝区分間において両方のスクライブ溝区分の
重複長さ端部を横断する短い横断分離溝191,192
が形成される。これらの横断分離溝は、たとえば約50
0μmの長さに形成される。その結果、隣接する2つの
スクライブ溝区分間の重複長さ端部が図1に示されてい
るように互いにわずかに隔てられて不連続に形成された
としても、短い横断分離溝がそれらの重複長さ端部を連
結し、隣接するスクライブ溝区分間で溝の連続性が確保
されることになる。
【0019】大面積の集積型薄膜太陽電池を製造する場
合、たとえば基板の一方向に沿って複数の短冊状に分割
された光電変換セルが形成される。たとえば、910×
455×4(mm)のヘイズ基板3が用いられ、第1電
極層5の表面抵抗は10Ω程度に設定される。そして、
レーザスクライブによって発生した溶断残滓を除去する
ために洗浄を行ない、複数のセル領域に対応して形成さ
れた第1電極層5の複数の領域を覆うように、プラズマ
CVD法によってpin接合を含みかつ水素化アモルフ
ァスシリコン層を含む半導体光電変換層9が堆積され
る。
【0020】この半導体層9の堆積においては、まず第
1電極層5の複数の領域が形成された基板3が10-5
orrより真空度の高い真空チャンバ内にセットされ、
140℃〜200℃の基板温度のもとで成膜ガスとして
シラン(SiH4 ),ジボラン(B2 6 ),およびメ
タン(CH4 )がチャンバ内に導入されて、約1.0T
orrの反応ガス圧のもとにRF放電によってp型水素
化アモルファスシリコンカーバイドが約50〜200Å
の膜厚に堆積させられる。次に、成膜ガスとしてシラン
ガスのみをチャンバに導入し、約0.2〜0.7Tor
rの反応ガス圧のもとでRF放電によってi型水素化ア
モルファスシリコンが約3000Åの膜厚に堆積され
る。さらに、成膜ガスとしてシラン(SiH4 ),フォ
スイン(PH3 ),および水素(H2 )をチャンバに導
入し、約1.0Torrの反応ガス圧のもとにRF放電
によってn型微結晶シリコンが約100〜200Åの膜
厚に堆積される。
【0021】ここで説明された半導体層9の堆積条件は
あくまでも一例であり、たとえば第1電極層5上にn
層,i層およびp層の順に積層されてもよく、また、半
導体層9がいわゆるタンデム構造を有するように形成さ
れてもよい。さらに、半導体層9の主要な材料として、
水素化アモルファスシリコンのみならず、アモルファ
ス,多結晶もしくは微結晶またはそれらの組合せであっ
てもよく、さらに、シリコン以外にもシリコンカーバイ
ド,シリコンゲルマニウム,ゲルマニウム,III−V
族化合物,II−IV族化合物,もしくはI−III−
VI族化合物,またはこれらの組合せを用いることもで
きる。
【0022】次に、レーザスクライブ法によって、半導
体層9を溶断し、既に形成されている第1電極層5の分
割線17に平行に近接していて約100μmの幅を有す
る直線状の接続用開口溝7が形成される。この際、1本
の接続用開口溝7を形成するために、複数のレーザビー
ムヘッド121,122,123が用いられ、それらの
ヘッドは各接続用開口溝7に沿ってその全長をヘッド数
で割った間隔151で直列に配置される。このとき、複
数の接続用開口溝区分を形成するスクライブ区間17
1,172,173はそれらの端部において隣接するス
クライブ区間と約100μmの長さで重複する重複長さ
端部を有している。そして、レーザスクライブによって
発生した溶断残滓を除去するために洗浄が行なわれ、そ
の後に半導体層9を覆うように、スパッタリング法によ
って第2電極層13が堆積される。
【0023】具体的には、接続用開口溝7が形成された
後に基板3をスパッタチャンバ内にセットし、そのチャ
ンバは10-6Torrより高度の真空に排気される。そ
の後、チャンバ内にスパッタガスとしてアルゴンガス
(Ar)が導入され、1〜5mTorrのガス圧のもと
にRF放電によって、酸化アルミニウム(Al2 3
がドーピングされたZnO層が800〜1000Åの厚
さに堆積される。ここで、第2電極層13の材料として
は、ZnOの他にSnO2 やITO等の透明電極材料ま
たはAl,Ag,Cr等の金属材料を用いてもよく、さ
らにはこれらの材料の積層体を用いてもよい。
【0024】その後、接続用開口溝7に関して分離溝1
7の反対側において、その接続用開口溝7に平行に近接
して上部分離溝19が形成される。この上部分離溝19
は、第2電極層13と少なくとも導電性のよいn型微結
晶シリコン層とをレーザスクライブ法で除去することに
よって、約100μmの幅を有するように形成される。
このとき、1本の上部分割溝19を形成するために、複
数のレーザビームヘッド121,122,123が用い
られ、それらのヘッドは各上部分離溝19の全長をヘッ
ドの個数で割った間隔で直列に配置される。すなわち、
1本のスクライブ線37が複数のスクライブ溝区分17
1,172,173によって形成される。各スクライブ
溝区分は、隣接するスクライブ溝区分間で重複する長さ
を有する重複長さ端部を有している。さらに、それらの
隣接するスクライブ溝区分間の重複長さ端部を横断する
横断溝191,192が約500μmの長さに形成され
る。
【0025】これによって、基板上に第1電極層5と第
2電極層13とによって挟まれた領域からなる光電変換
セルの複数個が電気的に直列接続されて形成される。
【0026】最後に、レーザスクライブによって発生し
た溶断残滓を除去するための洗浄が行なわれ、必要に応
じてエポキシ樹脂などの適当なパッシベーション層が第
2電極層13を覆うように塗布される。
【0027】以上のような本発明による図1の方法によ
って製造された集積型薄膜光電変換装置と図4に示され
ているような従来の方法によって製造された集積型薄膜
光電変換装置に関して、AM1.5の擬似太陽光のもと
で初期光電変換効率が9%以上を示す光電変換装置の歩
留りを比較した。その結果、図4の方法による集積型薄
膜光電変換装置の歩留りが50%であったのに対して、
本発明による図1の方法で製造された集積型薄膜光電変
換装置の歩留りは99%以上となり、大幅な改善効果が
得られることが確認された。
【0028】以上のように、本発明によれば、少なくと
も第1電極層と第2電極層の一方のスクライブ線におけ
るスクライブ溝区分間の継ぎ目において溝の連続性が確
実に維持されるので、電極の分離が不十分であることに
よる集積型薄膜光電変換の歩留りの低下を生じることが
ない。すなわち、本発明によれば、たとえば0.4m×
0.4m以上の大きな表面積を有するにもかかわらず高
性能と高い信頼性を有する集積型薄膜光電変換装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による集積型薄膜光電変換装置の製造工
程を説明するための模式的な平面図である。
【図2】集積型薄膜光電変換の構造を示す模式的な断面
図である。
【図3】従来の集積型薄膜光電変換装置の製造方法を説
明するための模式的な平面図である。
【図4】従来の集積型薄膜光電変換装置のもう1つの製
造方法を説明するための模式的な平面図である。
【符号の説明】
3 絶縁基板 5 第1電極層 7 接続用開口溝 9 半導体光電変換層 13 第2電極層 17 分離溝 19 上部分離溝 37 1本のスクライブ線 121,122,123 レーザビームヘッド 151 レーザビームヘッドの間隔 171,172,173 スクライブ溝区分 191,192 スクライブ溝区分の重複長さ端部を横
断する横断溝 321,322,323 レーザビームヘッド 331 基板に対するレーザビームヘッドの相対的移動
範囲 351 レーザビームヘッドの間隔 421,422,423 レーザビームヘッド 471,472,473 スクライブ溝区分 431 基板に対するレーザビームヘッドの相対的移動
範囲 451 レーザビームヘッドの間隔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に順次積層された第1電極
    層,半導体光電変換層および第2電極層が複数の光電変
    換セルを形成するように実質的に直線状で互いに平行な
    複数の分割線によって分割されていてかつそれらの複数
    のセルが電気的に直列接続された集積型薄膜光電変換装
    置において、 第1電極層を分割する分割線と第2電極層を分割する分
    割線の少なくとも一方の分割線の各々は複数の分離溝区
    分を含み、 それらの分離溝区分の各々は隣接する分離溝区分の端部
    と重複する長さの重複長さ端部を含み、 隣接する2つの分離溝区分間において両方の分離溝区分
    の重複長さ端部が短い横断分離溝によって横断されてい
    ることを特徴とする集積型薄膜光電変換装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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