JPH10135102A - 電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光用マスク - Google Patents

電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光用マスク

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JPH10135102A
JPH10135102A JP8283814A JP28381496A JPH10135102A JP H10135102 A JPH10135102 A JP H10135102A JP 8283814 A JP8283814 A JP 8283814A JP 28381496 A JP28381496 A JP 28381496A JP H10135102 A JPH10135102 A JP H10135102A
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electron beam
beam exposure
electron
pattern
optical system
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紳 松井
Akira Miyake
明 三宅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光領域の拡大を可能にした電子ビーム露光
装置の提供。 【解決手段】 第1物体からの電子ビームを縮小電子光
学系を介して第2物体上に縮小投影する電子ビーム露光
装置において、前記縮小電子光学系の軸を中心とした2
つの円弧で挟まれた前記第1物体の円弧状領域からの電
子ビームが前記投影光学系を通過する際に発生する収差
を補正する補正手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス製
造のリソグラフィに於ける電子ビーム露光技術に関する
分野に属し、特に生産性の高いウエハへの電子ビーム露
光装置および電子ビーム露光用マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体メモリデバイス製造の量産段階に
おいては、高い生産性を持つ光ステッパが用いられてき
たが、線幅が0.2μm以下の1G、4GDRAM以降
のメモリデバイスの生産においては、光露光方式に代わ
る露光技術の1つに、解像度が高く、生産性の優れた電
子ビーム露光法が期待されている。
【0003】従来の電子ビーム露光法は、単一ビームの
ガウシアン方式と可変成形方式が中心で、生産性が低い
ことから、マスク描画や超LSIの研究開発、少量生産
のASICデバイスの露光等の電子ビームの優れた解像
性能の特徴を活かした用途に用いられてきた。
【0004】この様に、電子ビーム露光法の量産化への
課題は、生産性を如何に向上させるかが大きな課題であ
った。
【0005】近年、この課題解決の1つの方法として、
部分一括転写方式が提案されている。この方式(第9
図)は、メモリ回路パターンの繰り返し部分を数μm領
域にセル化することで、描画の生産性を向上することが
狙いである。
【0006】しかし、この方式の1度に露光出来る最大
露光領域は、可変成形方式と同じ数μm程度であり、広
い露光領域を得るためには、2段ないし3段の複数の偏
向器を用いたり、MOL(移動収束レンズ系)を用いて
偏向に伴う色収差や歪等を除く必要があった。
【0007】生産性を向上するためには、描画領域を拡
大することが要求されるが、解像度0.2μm以下でし
かも2〜30nmのフィールド間繋ぎ精度が確保できる
偏向領域は、数mm前後とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来より
電子ビーム露光装置では1度に露光できる領域、いわゆ
る露光領域が光露光装置等に比較して極端に小さい。こ
のため、電子ビームの走査およびウエハやマスクの機械
的な走査を行ってウエハ全体を露光する方法が用いられ
ている。そしてウエハを全面露光するには多数回のステ
ージ往復走査が必要となり、結果的にステージ走査時間
が生産性を決める主要因であった。ゆえに光露光装置に
比べて1枚のウエハを露光するために非常に多くの時間
を要していた。
【0009】スループットを大きくする方法としては、
前記走査をより高速にするか、照射領域を広げるかどち
らか少なくとも一方を大幅に改善する必要がある。一
方、従来のような数μmの照射領域では、ビーム電流の
空間電荷の影響から、電流密度を大きくすると像がぼけ
るという欠点がある。このため最大の照射電流値にも限
界があり、走査をより高速にしたとしても問題は残る。
【0010】従来の露光方式の電子光学系の軸上の収差
の少ない狭い領域を用いた像形成を行う限り、露光領域
を広げることは困難である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の電子ビーム露光
装置のある形態は、第1物体からの電子ビームを縮小電
子光学系を介して第2物体上に縮小投影する電子ビーム
露光装置において、前記縮小電子光学系の軸を中心とし
た2つの円弧で挟まれた前記第1物体の円弧状領域から
の電子ビームが前記投影光学系を通過する際に発生する
収差を補正する補正手段を有することを特徴とする。
【0012】前記補正手段は、電子ビームを発散または
収斂作用を有し、前記円弧状領域の切線方向と動径方向
とでは発散また収斂作用が異なることを特徴とする。
【0013】前記補正手段は、円弧状の開口を有する電
極を有することを特徴とする。
【0014】前記第1物体は、電子ビーム透過部と電子
ビーム不透過部でパターンが形成された電子ビーム用マ
スクであり、前記第1物体を所定方向に移動させる手段
と、前記第2物体を前記所定方向に移動させる手段と、
露光の際、前記第2物体の移動に同期して前記第1物体
を前記所定方向に移動させる制御手段を有することを特
徴とする。
【0015】前記円弧状の領域を照明領域として第1物
体を電子ビームで照射する照射手段を有することを特徴
とする。
【0016】前記照射手段は、前記第1物体の移動方向
に関する照射領域の幅を変更する手段を有することを特
徴とする。
【0017】前記照射手段は、前記第1物体の移動方向
に関する照射領域の幅を前記第1物体の移動方向と直交
する方向に異ならしめる手段を有することを特徴とす
る。
【0018】前記第2物体に入射する電子ビームの総電
流に関する情報を求める情報収得手段と、求められた総
電流に関する情報に基づいて前記縮小電子光学系の焦点
位置を補正する手段とを有することを特徴とする。
【0019】前記情報収得手段は、前記第1物体で散乱
される散乱電子を検出する手段を有することを特徴とす
る。
【0020】前記散乱電子検出手段は、前記縮小電子光
学系の瞳位置に位置し前記散乱電子を遮断する開口から
の電流を検出する手段を有することを特徴とする。
【0021】前記情報収得手段は、前記第1物体の位置
とその時に前記第2物体に入射する電子ビームの総電流
の関係を予め記憶する手段を有することを特徴とする。
【0022】本発明の電子ビーム露光方法のある形態
は、第2物体に露光すべきパターンが複数の小領域に分
割されて形成された第1物体を使用し、前記第2物体に
各小領域内のパターンを個別に露光して前記第2物体に
前記パターンを露光する電子ビーム露光方法において、
前記第2物体で隣り合って露光される各小領域に、互い
に隣合う側に共通のパターンを形成する段階と、前記第
2物体上に前記共通のパターンを重複して露光する段階
とを有することを特徴とする。
【0023】前記第1物体と前記第2物体を互いに走査
させて前記第2物体に各小領域内のパターンを個別に露
光する段階を有することを特徴とする。
【0024】本発明の電子ビーム用マスクのある形態
は、ウエハに露光すべきパターンが複数の小領域に分割
されて形成され、個別に各小領域内のパターンを前記ウ
エハに露光することにより前記ウエハに前記パターンを
露光する電子ビーム用マスクにおいて、前記第2物体で
隣り合って露光される各小領域に、互いに隣合う側に共
通のパターンが形成されていることを特徴とす他のある
形態は、第1物体からの電子ビームを縮小電子光学系を
介して第2物体上に縮小投影する電子ビーム露光方法に
おいて、前記縮小電子光学系の軸を中心とした2つの円
弧で挟まれた前記第1物体の円弧状領域からの電子ビー
ムが前記投影光学系を通過する際に発生する収差を補正
する補正段階を有することを特徴とする。
【0025】前記補正段階は、電子ビームを発散または
収斂させ、前記円弧状領域の切線方向と動径方向とでは
発散または収斂を異ならせることを特徴とする。
【0026】前記第1物体は、電子ビーム透過部と電子
ビーム不透過部でパターンが形成された電子ビーム用マ
スクであり、前記第2物体の移動に同期して前記第1物
体を所定方向に移動させる段階を有することを特徴とす
る。
【0027】前記円弧状の領域を照明領域として第1物
体を電子ビームで照射する照射段階を有することを特徴
とする。
【0028】前記照射段階は、前記第1物体の移動方向
に関する照射領域の幅を変更する段階を有することを特
徴とする。
【0029】前記照射手段は、前記第1物体の移動方向
に関する照射領域の幅を前記第1物体の移動方向と直交
する方向に異ならしめる手段を有することを特徴とす
る。
【0030】前記第2物体に入射する電子ビームの総電
流に関する情報を求める情報収得段階と、求められた総
電流に関する情報に基づいて前記縮小電子光学系の焦点
位置を補正する段階とを有することを特徴とする。
【0031】前記情報収得段階は、前記第1物体で散乱
される散乱電子を検出する段階を有することを特徴とす
る。
【0032】前記情報収得段階は、前記第1物体の位置
とその時に前記第2物体に入射する電子ビームの総電流
の関係を予め記憶する手段を有することを特徴とする。
【0033】本発明のデバイス製造方法のある形態は、
上記電子ビーム露光装置、電子ビーム用マスクおよび電
子うビーム露光方法を用いたことを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
(本発明の基本的技術思想)従来より電子ビーム露光装
置では1ショットで露光できる電子光学系の露光領域
が、光露光装置の投影光学系の露光領域に比較して極端
に小さい。このため、ウエハ全体を露光するには電子的
な走査および機械的な走査の距離が光露光装置に比べて
長いので非常に多くの時間を要し、スループットは極端
に悪い。スループットを大きくする方法としては、電子
的な走査および機械的な走査をより高速にするか、1シ
ョットの露光領域を広げるかどちらか少なくとも一方を
大幅に改善する必要がある。
【0035】本発明は、露光領域の拡大を可能にした電
子ビーム露光装置若しくは電子ビーム露光方法である。
【0036】広い領域の電子ビームをウエハ上で結像さ
せようとすると電子光学系の光軸から離れる(光軸に対
して動径方向に離れる)に従って収差(特に像面湾曲、
非点)が大きくなる。そこで本発明では、図8に示すよ
うに、従来の電子線露光装置で用いられていたような電
子光学系の軸上の領域(図中A)の電子ビームを用い
ず、光軸を中心とした2つの円弧で挟まれた円弧状領域
(図中B)の電子ビームを用いる。これにより、露光領域
の像面湾曲はほとんどない。また非点収差はあるが露光
領域内の電子ビームは動径方向の焦点位置及び切線方向
の焦点位置は略同一位置であるので露光領域内の電子ビ
ームに対し動径方向と切線方向とで異なる発散または収
斂作用を与える補正手段を備えることにより非点収差が
ほとんどなくなる。その結果、本発明の電子ビーム露光
装置の露光領域は、従来に比べ大幅に広げることが可能
である。
【0037】(実施例1)図1は本発明の電子ビーム露
光装置の構成を示す図である。電子銃101から発せら
れた電子ビーム102は、コンデンサーレンズ103に
てほぼ平行な電子ビームとなり、アパーチャ104に入
射する。アパーチャ104の詳細な構成は後述する。ア
パーチャ104では円弧状の領域(後述する縮小電子光
学系108、109の光軸を中心とした2つの円弧で挟
まれた円弧状領域)に電子ビームを切り取り、電子ビー
ム透過部と電子ビーム不透過部でパターンが形成された
マスク105へと導く。マスク105は電子ビームが透
過するメンブレンの上に電子ビームを散乱させる散乱体
パターンが存在する散乱型、もしくは電子ビームを遮断
または減衰させる吸収体パターンが存在するステンシル
型のどちらを用いることも可能であるが、本実施例で
は、散乱型のマスクを用いている。電子ビームマスク1
05は少なくともXY方向に移動可能なマスクステージ
に載置されている。電子ビームマスク105の詳細は後
述する。
【0038】マスク105上の円弧状領域からの電子ビ
ームは、電子レンズ108A、108Bで構成される縮
小電子光学系108を介してウエハ114上に結像され
る。その際、電子ビームが縮小電子光学系をを通過する
際に発生する収差(特に非点収差)を補正する収差補正
光学系107を介して電子ビームはウエハ上に結像す
る。収差補正光学系107は、アパーチャ104と同じ
ように縮小電子光学系108の光軸を中心とした2つの
円弧で挟まれた円弧状の形状の開口であって電子ビーム
マスク105からの電子ビームを遮らないようにアパー
チャ104よりも広い開口を有する電極で、その電位は
電子ビームマスク105からの電子ビームを加速、又は
減速させるように設定されている。その結果、収差補正
光学系107は、円弧状の開口の切線方向と動径方向と
では発散または収斂作用が異なる電子レンズであり、言
い換えれば円弧状の開口の切線方向と動径方向とでは焦
点距離が異なる電子レンズである。本実施例では電極1
枚の電子レンズを採用しているが開口形状が同じ3枚の
電極で構成されたユニポテンシャルレンズを採用しても
構わない。
【0039】110は、ウエハ114に投影されるマス
ク105上のパターン像を回転させる回転レンズ、11
1は、マスク105の散乱体を透過散乱してきた電子ビ
ームを遮断し、散乱体の無いところを透過してきた電子
ビームを通過させる散乱電子制限アパーチャ、112
は、ウエハ114に投影される電子ビームマスク105
上のパターン像の位置を補正する位置補正偏向器、11
3は縮小電子光学系118の焦点補正レンズである。
【0040】115は、ウエハ114を載置するウエハ
チャック、116はウエハチャックを載置しXY方向及
びXY面内の回転方向に移動可能なウエハステージであ
る。
【0041】上記構成において、マスク105を矢印1
21の方向に、ウエハ114を矢印122の方向に同期
させるとともに縮小電子光学系108の縮小率に応じた
速度で双方を移動させることにより、マスク105上の
円弧状領域のパターンがウエハ114に順次露光され
る。
【0042】図2(a)、(b)に本実施例の電子ビー
ム露光装置に用いる電子ビーム用のマスク105を示
す。401はマスクパターン領域、402はマスク基
板、403は電子ビーム透過膜、404は電子ビーム散
乱体、405は補強桟、406はマスクフレームを示
す。このマスクの構成は、例えば2mm厚のシリコンウ
エハ402上に成膜された0.1μm厚のSiNからな
るメンブレン403上に0.07μm厚の金が散乱体4
04としてパターニングされている。このシリコンウエ
ハは単独ではハンドリング等取り扱いが難しいので、X
線露光に用いられているようなマスクフレーム406に
固定されている。このマスクのメンブレンである0.1
μm厚のSiNは機械的強度もきわめて小さい。例えば
4G−DRAM1チップの回路パターンは20mm*3
5mm程度の面積が必要といわれている。これを従来の
光露光と同様に1/4〜1/5に縮小して転写すると仮
定すると、マスク上では80mm〜100mm*140
mm〜175mmとなる。これをマスク上で一つの窓で
構成することはメンブレン膜の強度上困難である。ま
た、直径100mmを遥かに越える広い面積にこのよう
なきわめて薄いメンブレンを均一に成膜する事も難し
い。このため、本実施例では縮小電子光学系108の縮
小率を1/2とし、更にマスク上では露光すべきパター
ンを複数の小領域に分割して形成している。縮小率1/
2であれば、例えば4G−DRAMの1チップは、マス
ク上では40mm*70mm程度の面積で足りる。
【0043】図2(a)に示すように本実施例では、マ
スクは1チップのパターンを4つの窓(小領域)に分割し
て形成している。前述したように極めて薄いメンブレン
膜に回路パターンを持たせるため1チップ分のパターン
を1つの窓で構成する事は強度や位置歪みの点から非常
に難しい。また、電子ビームで一度に照射、結像できる
露光領域も限られる。これらの点から幅10mm程度の
複数の窓内のパターンを個別に分露光して1チップのパ
ターンを転写する。このように分割された窓の間隔を数
ミリにしてシリコン基板を残し、補強桟として強度を持
たせる。本実施例の構成で、マスクは4インチウエハに
て作製できるので現実的である。
【0044】図3は、本実施例の電子ビーム露光装置の
主要な構成を示すブロック図である。同図中、図1と同
一構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0045】301はアパーチャ104の開口形状を制
御する制御回路、302はマスクステージ106の移動
を制御するマスクステージ制御回路、303はマスクス
テージ106の位置をリアルタイムで測定するレーザ干
渉計1、309はウエハステージ116の位置をリアル
タイムで測定する測長器、305はレーザ干渉計2、位
置補正偏向器112によってウエハ114に投影される
パターン像の位置を制御する偏向位置補正回路、304
は収差補正光学系の収差特性を制御する収差制御回路、
306は縮小電子光学系118の倍率(縮小率)を制御
する倍率制御回路、307は縮小電子光学系118の光
学特性(焦点位置、像の回転)を調整するために回転レ
ンズ110、焦点補正レンズ113を制御する光学特性
制御回路、、308はウエハステージの移動を制御する
ウエハステージ制御回路、313は上記説明した構成を
制御する制御系、314は制御系313の制御データが
記憶されているメモリー、315はインターフェース、
316は電子ビーム露光装置全体を制御するCPUを示
す。
【0046】図4は本実施例の露光動作を説明する為の
図である。同図中、図1と同一構成要素には同一符号を
付し、その説明は省略する。201はアパーチャの開
口、202はマスク上での電子ビーム照射域、203は
ウエハ上のデバイスパターン、204はウエハ走査にて
電子ビームが照射される領域である。
【0047】そして、図3、図4を用いて、本実施例の
露光動作について説明する。
【0048】制御系313はCPU316に「露光」を
指令されると、アパーチャ制御回路によってアパーチャ
104のアパーチャの開口201の走査方向の幅(スリ
ット幅)と走査方向と直交する方向の長さ(スリット長
さ)を設定する。
【0049】アパーチャ104の具体的な構成を図5に
示す。本実施例のアパーチャは同図に示すように、円弧
501に内接する形状の縁を持ったのブレード503と
前記円弧と半径が同一の円弧502に外接する形状の縁
を持ったブレード504とを図のように所望の距離をお
いて、構成することにより、円弧状のアパーチャの開口
201のスリット幅を一定にしている。更に、これらブ
レード503、504の少なくとも片方を可動にするこ
とにより、制御系313は、使用されるレジストの感度
もしくは照明する電子ビームの強度の情報に基づいて、
アパーチャ制御回路に命じて円弧状のアパーチャの開口
201のスリット幅を調整のズに対応して最適なアパー
チャの開口201のスリット長さを設定できる。マスク
の項目で述べたように、縮小率が1/2の場合、例えば
ウエハ上に露光すべきデバイスチップのパターン幅が2
0mm(マスク上では40mm)である為に、デバイス
チップパターンを10mm幅の小領域に分割して形成し
たマスクを使用する場合、制御系313は、マスクの小
領域の幅の情報に基づいてアパーチャ制御回路301に
命じアパーチャのスリット長さを10mm幅に設定す
る。本実施例では円弧の半径は8mmに設定した。この
円弧の半径は、縮小電子光学系108が許容される程度
の歪みの範囲内で成り立つ最大の露光領域の半径より小
さく、マスク上の一走査露光領域401の幅の1/2よ
り大きい範囲内にあるということはいうまでもない。図
中507〜510はそれぞれのアパーチャブレードの駆
動部で、アパーチャ制御回路301によって制御されて
いる。また、511は走査方向の中心線を示す。
【0050】制御系301は、マスクステージ駆動制御
回路301及びウエハステージ制御回路308を介して
マスクステージ106及びウエハステージ116を同期
して走査方向121、122に移動させて、、マスク1
05に形成された4つの小領域のうちの一つの小領域の
パターンを電子ビーム照射域202上を通過させること
によって、ウエハ114にパターンを走査露光する。そ
の際、マスクステージ106及びウエハステージ116
の位置をそれぞれレーザ干渉計1(303)、レーザ干
渉計2(309)にて検出し、マスクステージ106と
ウエハステージ116との所望の位置関係からの位置ず
れを検出し偏向位置補正回路305を経て位置補正偏向
器112によって、ウエハ114上に転写されるパター
ン像を所望の位置になるように位置を補正する。一つの
小領域の転写が終了すると、制御系301は、マスクス
テージ駆動制御回路301及びウエハステージ制御回路
308を介してマスクステージ106及びウエハステー
ジ116を走査方向と直交する方向にステップさせ、走
査方向を反転させて、次の小領域のパターンをウエハ上
のそのパターンに対応する領域に先の小領域と同様に走
査露光する。そして、順次小領域を走査露光し、すべて
の小領域を走査露光することによって、ウエハ114上
にデバイスパターンが露光される。
【0051】通常、電子ビーム露光装置では、ウエハ1
14に予め形成されたパターンにマスク105上のパタ
ーンを重ね露光する。その際、重ね合わさるパターン同
志が精度よく重ね合わさることが必要である。しかしな
がら、ウエハ114はパターンを形成するプロセスを経
由することにより、ウエハ自体が伸縮する為マスク上の
パターンを設計上の縮小率で露光してもその重ね合わせ
が劣化する。
【0052】そこで、制御系313は、露光されるウエ
ハの伸縮率を予め収得し、その伸縮率に基づいて、倍率
制御回路307を介して縮小電子光学系108の倍率を
調整する。同時に、制御系313は、設定された倍率に
対応したウエハステージ116の走査速度になるように
ウエハステージ制御回路308の設定を変更するととも
に、ウエハステージ116のステップ移動する距離を設
定された倍率に基づいて変更する。
【0053】本実施例の縮小率は1/2である。このよ
うに縮小率を小さくしない、例えば縮小率を1/5、1
/10にしない利点は、マスクステージ106のスピー
ドが大きくならない点にもある。マスクステージは前述
の通り少なくとも直行する2方向の駆動を真空内で行う
必要があるため、小型軽量化する限界があり、あまり高
速に走査できない。
【0054】本実施例での試算においてもマスクステー
ジの駆動速度がスループットを決める律速となりうる。
本実施例の試算ではマスクステージは走査方向に200
mm/secの速度で移動するとした。このとき、ウエ
ハステージは100mm/secにて移動する。マスク
とウエハの走査はそれぞれ往復で露光するように設定
し、前記4回走査にて1チップを露光する場合は2往復
の走査で行う。この場合、露光時間は1走査0.35秒
を4回で1.4秒、マスクステージおよびウエハステー
ジの反転に要する時間を約0.25秒とすると3回で
0.75秒となり、1チップの露光は2.15秒ででき
ることになる。
【0055】また、略長方形の領域を有するデバイスパ
ターンを短尺方向に分割(長尺方向に補強桟を残す)し
た理由は、走査の回数を減らすためである。チップ全面
照射に要する時間は走査方向に関わらず同じだけ必要で
あり、マスクステージ及びウエハステージの走査におい
ては走査方向(Y方向)の反転およびX方向へのステッ
プがタイムロスとなるので、スループットを向上させる
ためには反転の回数を減らす事が必要となる。
【0056】(実施例2)1ショットで露光できる縮小
電子光学系の露光領域の拡大を可能にするには、実施例
1のように広い領域において収差を低減することが必要
であるが、同時に、露光領域内の照射電子ビームの強度
を均一にする事が必要となる。従来のような狭い露光領
域では、電子ビームを等方的に広げ、その一部を利用す
ることによって照射電子ビームの強度を均一にしてい
た。しかしながら、露光領域が拡大すると、露光領域内
の照射電子ビームの強度の不均一が無視できなくなる。
【0057】このように、露光領域内の電子ビームに照
度むらが生じる場合、走査露光することにより走査方向
の照度むらは無視できるが、走査方向と直交する方向の
照度むらは、実施例1のような4枚ブレードからなるア
パーチャでは補正できない。
【0058】この問題を解決するために、実施例2では
図6(a)に示すようなアパーチャの構成を採用してい
る。その他の構成は実施例1に同じである。本実施例で
は、アパーチャブレードを走査方向と直交する方向に細
かく分割し、それぞれを可動としてアパーチャのスリッ
ト幅を走査方向と直交する方向にことならせるように変
更できる構成となっている。図6(a)において、601
はアパーチャブレード、602はアパーチャブレードを
前後に移動させる駆動部、603は電子光学系の軸から
等距離の円を示す点線である。同図に示すように、60
1と602で構成される短冊状の可動アパーチャブレー
ドを複数ならべ、それを予め決められた円弧603に対
して両側に等距離の間隔をおいて配置する事により円弧
に近い形状のアパーチャスリットを形成する。
【0059】図6(b)は本実施例で形成されるアパー
チャの開口形状を示す。図6(a)中604と605が
603から走査方向に対して等距離の線を示し、アパー
チャブレードを図の点線で示す位置に配置すると、60
6で示す形状のアパーチャの開口が形成される。これは
照度むらのない場合にもちいる形状である。これに対し
て、照度むらが存在する場合、図6(a)の実線で示す
ようにアパーチャブレードを配置すると、図6(b)6
07で示すような形状のアパーチャスリットが形成され
る。この例では中心部分のビーム強度が大きく、周辺部
が弱い場合のアパーチャのスリット幅の設定例を示して
いる。
【0060】このように可動アパーチャブレードを用い
ることよって、照度ムラが存在しても照射領域内で露光
量を略等しくする事が可能となり、より効率的に電子ビ
ームを利用することができるようになる。図6(a)に
示すように、可動アパーチャブレードの分割数は多いほ
ど精度良く照度ムラに対応できる。
【0061】更に、照度むらがない場合でも例えばマス
クのメンブレンの厚みむらにより生じるメンブレンの電
子ビームに対する透過率むら言い換えれば実質的な照度
むらがあるような場合でも同様に対応できる。
【0062】また、図6(a)のように両端の4つのブ
レードをそれぞれ相対して重ねることで、スリット長さ
を段階的に調整することも可能となり、実施例1の図5
の505、506のようなスリット長さ設定ブレードは
不要となる。
【0063】(実施例3)本発明の特徴は、1ショット
で露光できる縮小電子光学系の露光領域が広い為電流密
度を低く抑えられることにある。それによって、クーロ
ン効果による像のぼけを小さく抑えられる効果がある。
この点においても従来のポイントビームでの電子線描画
やセル(ブロック)パターン転写露光に比べて本発明は
優れている。
【0064】このように従来に比較して大幅に利点があ
る本方法でも、ウエハに照射される電子ビームの量は転
写されるパターンによって変動する。なぜならば、アパ
ーチャにて切り取られた照射領域上をマスクが常に移動
する。その際に照射領域上のマスクのパターンの粗密の
度合いや透過と散乱の比率の違うので、ウエハ上に照射
される電子ビームの量が変動し、結果的にはマスクから
ウエハに照射される総電流が変動し、縮小電子光学系に
よる焦点の位置が微妙にずれる。本実施例では、ウエハ
に入射する電子ビームの総電流に関する情報を求め、求
められた総電流に関する情報に基づいて縮小電子光学系
の焦点位置を補正している。
【0065】総電流の情報を得るための一つの方法は、
マスクに形成されているパターンの情報を利用する方法
である。すなわち、照射領域上のマスクのパターン粗密
の度合いや透過と散乱の比率が知れれば、その時の総電
流が推定できるので、照射領域上に位置するパターンか
ら推定される総電流の情報より縮小電子光学系の焦点位
置を補正するのである。その実施例を図3を用いて説明
する。
【0066】マスクの位置が分かれば照射領域上のマス
クのパターン粗密の度合いや透過と散乱の比率が分か
り、よってその時の総電流が推定できる。そこで、マス
クの位置とそれに対応する推定される総電流に関する情
報をメモリ314に記憶させておく。そして、露光の
際、制御系313はレーザ干渉系1によってマスクステ
ージ106の位置を検出し、検出されたマスクの位置と
メモリ314に記憶されたマスクの位置に対応する推定
される総電流に関する情報とに基づいて縮小電子光学系
118の焦点位置を焦点補正レンズ113によって補正
する。
【0067】総電流の情報を得るためのもう一つの方法
は、ウエハに入射する電子ビームの総電流と関連するマ
スクでの散乱電子を直接検出する方法である。すなわち
マスクで散乱された電子を図1の散乱電子制限アパーチ
ャ111で直接検出し、検出された電流量に基づいて、
制御系313が前述の方法のようにを縮小電子光学系1
18の焦点位置を補正するのである。
【0068】(実施例4)照射領域をより拡大すること
により、略長方形のデバイス1チップの短尺方向が1回
の走査で露光できるようになれば問題ないが、実際はそ
のように拡大することは非常に困難である。前述したよ
うに、限りある照射領域を用いて走査方向と直行する方
向にステップしながら複数回走査する事によって一つの
デバイスパターンを露光できる構成を採らざるを得ない
場合が多い。その際にの問題点は、1デバイスパターン
を形成する際のパターンのつなぎ合わせの精度である。
前述した例では、4回の走査によって一つのデバイスパ
ターンを形成するため、3つのつなぎ合わせラインがで
きる事になる。このとき走査位置が微量でもずれてしま
うと露光過多や最悪の場合断線等の問題が起こる。つな
ぎ合わせのために1/100〜1/1000μmの精度
を保つ走査制御は非常にむずかしい。
【0069】本実施例では、つなぎ合わせを確実にする
方法として、つなぎ合わせの部分を重ねて露光する。本
発明の露光方法では、走査露光を用いるため、照射量を
アパーチャスリットの幅で調整できる。そこで、つなぎ
合わせのために重ねて露光する部分のスリット幅をそれ
以外の領域を露光する部分のスリット幅より狭くする
(単純には1/2とする)ことで、重複露光された露光
領域の露光量が多くなることを防ぐと同時につなぎ合わ
せの際に微妙なずれが生じても断線等の最悪の事態は避
けられる。
【0070】本実施例の照射領域を決めるアパーチャス
リット形状を図7(a)に示す。503、504はスリ
ット幅を規定する可動ブレードであり、505、506
はスリット長さを規定する可動ブレードである。ここ
で、可動ブレード505及び506を走査方向に対して
角度を持たせて設置する。(511は走査方向の中心線
を示す。)これによって走査方向に対してスリット幅が
徐々に狭くなる。つなぎ合わせのための重ねて露光する
幅は5μm、スリット幅は100μmであるのでブレー
ドの傾きは0.05radである。この構成の場合、ア
パーチャによって作られる照射領域長さは10.01m
mとなる。マスクは照射領域に対応した構造が必要であ
る。前述したように、一つのデバイスパターンを4領域
に分割パターンを持たせる構造であるため、分割された
パターンのそれぞれが隣のパターンを一部重複して持つ
必要がある。本実施例の場合、5μmの重複領域をも
ち、マスクの4つの窓のサイズは少なくとも10.01
mm*70mm必要である。更に、マスクに重複領域を
余裕を持って多めに設けることにより、デバイスのパタ
ーンの細かさや設計値または電子線露光装置の性能によ
って重複露光する領域を適切に選べる構成となる。
【0071】701に本例のスリット長さ方向の露光量
分布、702は重ね合わせ露光を行う重複領域を示す。
前述のように重ね合わせ露光を行う領域のアパーチャス
リットの幅を徐々に狭くする構造では、走査を行うこと
によって露光量が露光領域の両端で徐々に減ってゆく分
布となる。図7(b)に本例の重ね合わせた際の露光量
分布図を示す。同図において点線703はある走査にお
けるスリット長さ方向の露光量分布を、点線704はそ
の次の走査における同方向の露光量分布、実線705は
これらの露光量分布の和を示す。実線705に示すよう
に703と704の重ね部分ではそれぞれの露光量が徐
々に変化しているため合計で最適露光量となる。徐々に
変化させているので、重ね合わせ部分が転写線幅に対し
て許される程度にずれた場合でも露光量が大きく変動す
る事はない。このように本実施例を用いればつなぎの問
題を解決することができ、分割パターン走査方式を用い
ても良好な転写が実現できる。
【0072】(デバイス生産の実施形態)次に上記説明
した電子ビーム露光装置を利用した半導体デバイスの生
産方法の実施形態を説明する。図10は微小デバイス
(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CC
D、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフロ
ーを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイス
の回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設
計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一
方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を
用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセ
ス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを
用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回
路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と
呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて
半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダ
イシング、ボンディング)、パッケージング工程(チッ
プ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステ
ップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、
耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半
導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)す
る。
【0073】図11は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では電子ビーム露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ
17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ
18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分
を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチ
ングが済んで不要となったレジストを取り除く。これら
のステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に
多重に回路パターンを形成する。
【0074】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明は以下の効果
を有する。 ・円弧状の電子ビームと、収差補正手段と、マスク及び
ウエハを走査する手段を用いる事により、従来に比較し
て広い露光領域を速く描画する事が可能となり、スルー
プットは大幅に向上した。 ・円弧状の電子ビームの大きさ及び形状を制御する機能
を持たせることにより、広い露光領域において電子ビー
ムの照度ムラを補正でき、良好な露光が可能となった。 ・マスクからの総電流に対応した焦点補正機能を持たせ
ることにより、電子ビーム像のぼけを無くし良好な露光
が可能となった。 ・転写縮小率を電子光学系とウエハステージ駆動制御部
が共に制御する機能を持たせることにより、ミックスア
ンドマッチ等を用いた露光においても倍率の補正が容易
にできる。 ・デバイスパターンを分割走査露光する上で、重複露光
を行えるマスクと露光機能を有することにより、分割パ
ターンのつなぎ精度が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の電子ビーム露光装置の構成を示す図
【図2】実施例1のマスクの構成図
【図3】実施例1の電子ビーム露光装置の主要な構成を
示すブロック図
【図4】露光動作を説明する図
【図5】実施例1のアパーチャの構成図
【図6】実施例2のアパーチャの構成図
【図7】実施例4のアパーチャの構成図
【図8】本発明の基本的技術思想を説明する図
【図9】従来の部分一括転写方式の電子ビーム露光装置
を説明する図
【図10】半導体デバイスの製造フローを示す図
【図11】ウエハプロセスの詳細なフローを示す図
【符号の説明】
101 電子銃 102 電子ビーム 103 コンデンサーレンズ 104 アパーチャ 105 マスク 106 マスクステージ 107 収差補正光学系 108 縮小電子光学系 110 回転レンズ 111 散乱電子制限アパーチャ 112 位置補正偏向器 113 焦点補正レンズ 114 ウエハ 115 ウエハチャック 116 ウエハステージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 奥貫 昌彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1物体からの電子ビームを縮小電子光
    学系を介して第2物体上に縮小投影する電子ビーム露光
    装置において、 前記縮小電子光学系の軸を中心とした2つの円弧で挟ま
    れた前記第1物体の円弧状領域からの電子ビームが前記
    投影光学系を通過する際に発生する収差を補正する補正
    手段を有することを特徴とする電子ビーム露光装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、電子ビームを発散また
    は収斂作用を有し、前記円弧状領域の切線方向と動径方
    向とでは発散また収斂作用が異なることを特徴とする請
    求項1の電子ビーム露光装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、円弧状の開口を有する
    電極を有することを特徴とする請求項2の電子ビーム露
    光装置。
  4. 【請求項4】 前記第1物体は、電子ビーム透過部と電
    子ビーム不透過部でパターンが形成された電子ビーム用
    マスクであり、前記第1物体を所定方向に移動させる手
    段と、前記第2物体を前記所定方向に移動させる手段
    と、露光の際、前記第2物体の移動に同期して前記第1
    物体を前記所定方向に移動させる制御手段を有すること
    を特徴とする請求項1乃至3の電子ビーム露光装置。
  5. 【請求項5】 前記円弧状の領域を照明領域として第1
    物体を電子ビームで照射する照射手段を有することを特
    徴とする請求項4の電子ビーム露光装置。
  6. 【請求項6】 前記照射手段は、前記第1物体の移動方
    向に関する照射領域の幅を変更する手段を有することを
    特徴とする請求項5の電子ビーム露光装置。
  7. 【請求項7】 前記照射手段は、前記第1物体の移動方
    向に関する照射領域の幅を前記第1物体の移動方向と直
    交する方向に異ならしめる手段を有することを特徴とす
    る請求項5の電子ビーム露光装置。
  8. 【請求項8】 前記第2物体に入射する電子ビームの総
    電流に関する情報を求める情報収得手段と、求められた
    総電流に関する情報に基づいて前記縮小電子光学系の焦
    点位置を補正する手段とを有することを特徴とする請求
    項5の電子ビーム露光装置。
  9. 【請求項9】 前記情報収得手段は、前記第1物体で散
    乱される散乱電子を検出する手段を有することを特徴と
    する請求項8の電子ビーム露光装置。
  10. 【請求項10】 前記散乱電子検出手段は、前記縮小電
    子光学系の瞳位置に位置し前記散乱電子を遮断する開口
    からの電流を検出する手段を有することを特徴とする請
    求項9の電子ビーム露光装置。
  11. 【請求項11】 前記情報収得手段は、前記第1物体の
    位置とその時に前記第2物体に入射する電子ビームの総
    電流の関係を予め記憶する手段を有することを特徴とす
    る請求項9の電子ビーム露光装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11の電子ビーム露光装
    置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイ
    ス製造方法。
  13. 【請求項13】 第2物体に露光すべきパターンが複数
    の小領域に分割されて形成された第1物体を使用し、前
    記第2物体に各小領域内のパターンを個別に露光して前
    記第2物体に前記パターンを露光する電子ビーム露光方
    法において、 前記第2物体で隣り合って露光される各小領域に、互い
    に隣合う側に共通のパターンを形成する段階と;前記第
    2物体上に前記共通のパターンを重複して露光する段階
    とを有することを特徴とする電子ビーム露光方法。
  14. 【請求項14】 前記第1物体と前記第2物体を互いに
    走査させて前記第2物体に各小領域内のパターンを個別
    に露光する段階を有することを特徴とする請求項13の
    電子ビーム露光方法。
  15. 【請求項15】 請求項13乃至14の電子ビーム露光
    方法を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバ
    イス製造方法。
  16. 【請求項16】 ウエハに露光すべきパターンが複数の
    小領域に分割されて形成され、個別に各小領域内のパタ
    ーンを前記ウエハに露光することにより前記ウエハに前
    記パターンを露光する電子ビーム用マスクにおいて、 前記第2物体で隣り合って露光される各小領域に、互い
    に隣合う側に共通のパターンが形成されていることを特
    徴とする電子ビーム用マスク。
  17. 【請求項17】 第1物体からの電子ビームを縮小電子
    光学系を介して第2物体上に縮小投影する電子ビーム露
    光方法において、 前記縮小電子光学系の軸を中心とした2つの円弧で挟ま
    れた前記第1物体の円弧状領域からの電子ビームが前記
    投影光学系を通過する際に発生する収差を補正する補正
    段階を有することを特徴とする電子ビーム露光方法。
  18. 【請求項18】 前記補正段階は、電子ビームを発散ま
    たは収斂させ、前記円弧状領域の切線方向と動径方向と
    では発散または収斂を異ならせることを特徴とする請求
    項17の電子ビーム露光装置。
  19. 【請求項19】 前記第1物体は、電子ビーム透過部と
    電子ビーム不透過部でパターンが形成された電子ビーム
    用マスクであり、前記第2物体の移動に同期して前記第
    1物体を所定方向に移動させる段階を有することを特徴
    とする請求項17乃至18の電子ビーム露光方法。
  20. 【請求項20】 前記円弧状の領域を照明領域として第
    1物体を電子ビームで照射する照射段階を有することを
    特徴とする請求項17の電子ビーム露光方法。
  21. 【請求項21】 前記照射段階は、前記第1物体の移動
    方向に関する照射領域の幅を変更する段階を有すること
    を特徴とする請求項20の電子ビーム露光方法。
  22. 【請求項22】 前記照射手段は、前記第1物体の移動
    方向に関する照射領域の幅を前記第1物体の移動方向と
    直交する方向に異ならしめる手段を有することを特徴と
    する請求項20の電子ビーム露光装置。
  23. 【請求項23】 前記第2物体に入射する電子ビームの
    総電流に関する情報を求める情報収得段階と、求められ
    た総電流に関する情報に基づいて前記縮小電子光学系の
    焦点位置を補正する段階とを有することを特徴とする請
    求項17の電子ビーム露光方法。
  24. 【請求項24】 前記情報収得段階は、前記第1物体で
    散乱される散乱電子を検出する段階を有することを特徴
    とする請求項23の電子ビーム露光方法。
  25. 【請求項25】 前記情報収得段階は、前記第1物体の
    位置とその時に前記第2物体に入射する電子ビームの総
    電流の関係を予め記憶する手段を有することを特徴とす
    る請求項23の電子ビーム露光方法。
  26. 【請求項26】 請求項17乃至25の電子ビーム露光
    方法を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバ
    イス製造方法。
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