JPH10134756A - 荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム装置

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JPH10134756A
JPH10134756A JP8288001A JP28800196A JPH10134756A JP H10134756 A JPH10134756 A JP H10134756A JP 8288001 A JP8288001 A JP 8288001A JP 28800196 A JP28800196 A JP 28800196A JP H10134756 A JPH10134756 A JP H10134756A
Authority
JP
Japan
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charged particle
particle beam
gate valve
ray
electron beam
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Withdrawn
Application number
JP8288001A
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Inventor
Atsushi Kimura
淳 木村
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で安価にX線の遮蔽が可能な荷電
粒子ビーム装置を実現する。 【解決手段】 電子銃室1と集束レンズ室3とを真空的
に遮断する場合、電子ビームの通路上に仕切弁6が配置
される。この時、電子ビームは仕切弁に向かって照射さ
れるが、電子ビームは開口11内の円盤12に衝突す
る。この円盤12への電子ビームの衝突によってX線x
が発生するが、円盤12は、例えば、炭素によって形成
されているので、そのX線の発生量は極めて微量である
と共にそのX線のエネルギーは小さいので、仕切弁等の
構成部品や隔壁4,5、あるいは、電子銃室1や集束レ
ンズ室3を形成する鏡筒の壁部分によって吸収され、鏡
筒外部に漏洩するX線の量は無視し得る程度となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームやイオ
ンビームを発生させ、それらのビームを試料などに照射
して試料像を観察するようにした電子顕微鏡等の荷電粒
子ビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子顕微鏡では、電子銃からの
電子ビームを試料に集束し、試料を透過した電子ビーム
を結像レンズ系により拡大し、螢光板上に投影して試料
の拡大像を得ている。
【0003】この電子顕微鏡では内部は真空に排気され
るが、メンテナンスの必要性から、内部を電子銃が収納
された電子銃室、試料室、観察室などに分離できる構造
としている。すなわち、分離した部屋の間に仕切弁を挿
入して、真空的に分離できる構造としている。
【0004】このような構造とすることにより、メンテ
ナンスを必要とする部屋のみを大気状態とし、他の部屋
は真空に保てるので、メンテナンス終了後の装置の立ち
上げ時間を短くすることができる。
【0005】また、電子銃が収納された電子銃室の真空
度を高くする必要があり、例えば、電子銃として電界放
射型電子銃を用いた場合には、電子銃とその下部の部屋
との間の真空度の差は大きい。そのため、下部の部屋か
ら電子銃室内にガス分子が入り込み、電子銃室内の真空
度を劣化させる。このため、像の観察をしていない場合
には、電子銃室と下部の部屋との間に仕切弁を挿入し
て、電子銃室内の高真空度を維持する必要がある。
【0006】図1はこのような電子顕微鏡の要部を示し
た図であり、1は電子銃室である。電子銃室1内は、図
示してないが真空ポンプにより高真空に排気されてお
り、その内部には電子銃2が収納されている。
【0007】電子銃室1の下部には、電子銃2から発生
した電子ビームEBを集束する集束レンズ室3が配置さ
れている。電子銃室1と集束レンズ室3との間には中央
部分には開口を有した隔壁4,5が設けられ、この隔壁
4,5の間には仕切弁6が配置されている。この仕切弁
6の下部にはOリングパッキング7が設けられている。
【0008】仕切弁4は弁棒8に繋がっており、弁棒8
は弁駆動部9により図中左右方向に移動され、仕切弁6
を電子ビームEBの光軸部分に挿入して電子銃室1と集
束レンズ室3との間を真空的に封じ切り、あるいは、仕
切弁6を電子ビーム光軸から取り除いて、電子銃室1と
集束レンズ室3との間を開放し、通常の使用状態とす
る。
【0009】なお、図1は仕切弁6が電子ビームの光軸
上に配置されて電子銃室1と集束レンズ室3が真空的に
遮断された状態、図2は仕切弁6が電子ビームの光軸上
から取り除かれて、電子銃2から発生した電子ビームE
Bが集束レンズ室に導入されて集束され、図示していな
い試料に照射される状態である。
【0010】図1の状態では、電子銃2から発生した電
子ビームEBは、仕切弁6に照射される。この結果、仕
切弁6の電子ビームの照射された部分からは、X線xが
発生する。この発生したX線xの人体に対する影響を無
くすために、仕切弁部分を覆ってX線遮蔽板10が配置
されている。このX線遮蔽板10は鉛などの重金属で形
成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子顕微鏡
では、鏡筒の周りには様々な突起物があるため、X線遮
蔽板10の形状は複雑となり、多数の部品に分割して設
計しなければならない。このため、設計に長時間を要
し、製作費も高いものとなる。また、X線遮蔽部品の着
脱手順が繁雑となり、メナテナンス等にも長時間を要す
ることになる。
【0012】更に、X線遮蔽板10は鉛等の重金属が使
われているので、重いものとなり、鏡筒のバランスが悪
くなり、振動が大きくなって好ましくない。X線遮蔽板
10を用いない場合には、必然的に鏡筒の外壁を厚くせ
ざるを得ず、この場合にも鏡筒が重くなると共に、装置
全体が大形になる。
【0013】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、簡単な構成で安価にX線の遮蔽が
可能な荷電粒子ビーム装置を実現するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に基づく
荷電粒子ビーム装置は、荷電粒子ビーム源を収容した第
1の真空室と、荷電粒子ビーム源からの荷電粒子ビーム
が照射される第2の真空室と、第1と第2の真空室の真
空を遮断するために第1と第2の真空室との間に挿脱可
能に配置された仕切弁とを備えており、仕切弁が第1と
第2の真空室の間に挿入された際、荷電粒子ビーム源か
らの荷電粒子ビームが衝突する仕切弁の表面は荷電粒子
ビームの衝突によるX線の発生が少ない材料で形成され
ていることを特徴としている。
【0015】請求項1の発明では、仕切弁の表面を荷電
粒子ビームの衝突によるX線の発生が少ない材料で形成
する。請求項2の発明に基づく荷電粒子ビーム装置は、
請求項1の発明において、X線の発生が少ない材料を、
原子番号が20以下の材料としたことを特徴としてい
る。
【0016】請求項2の発明では、仕切弁の表面を荷電
粒子ビームの衝突によるX線の発生が少ない原子番号が
20以下の材料で形成する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図3は本発明に基づく電子
顕微鏡の要部を示しており、図1,図2の従来装置と同
一ないしは類似の構成要素には同一番号を付し、その詳
細な説明は省略する。
【0018】図3において仕切弁6の上部、すなわち、
仕切弁6が電子ビームの光軸に配置されたときに電子ビ
ームが照射される部分には、内周面に雌ねじが切られた
円柱状の開口11が穿たれ、この開口11の奥の部分に
は、炭素等の軽元素で形成された円盤12が入れられて
いる。開口11の端部には、外周面に雄ねじが切られた
円筒状の押しネジ13が螺合しており、この押しネジ1
3によって円盤12は開口11の底部(仕切弁6)に押
し付けられ、その結果、円盤12と仕切弁6とは一体化
される。このような構成の動作を次に説明する。
【0019】仕切弁6の動作は、図1,図2で説明した
通りである。ここで、電子銃室1と集束レンズ室3とを
真空的に遮断する場合、図3に示すように、電子ビーム
の通路上に仕切弁6が配置される。この時、電子ビーム
は仕切弁6に向かって照射されるが、電子ビームは開口
11内の円盤12に衝突する。
【0020】この円盤12への電子ビームの衝突によっ
てX線xが発生するが、円盤12は、例えば、炭素によ
って形成されているので、そのX線の発生量は極めて微
量であると共にそのX線のエネルギーは小さいので、発
生したX線は仕切弁等の構成部品や隔壁4,5、あるい
は、電子銃室1や集束レンズ室3を形成する鏡筒の壁部
分によって吸収され、鏡筒外部に漏洩するX線の量は無
視し得る程度となる。
【0021】このように、仕切弁6を電子ビーム光軸上
に配置しても、その発生するX線の量を極めて少なくで
きるので、図1,図2に示した仕切弁部分を覆うX線遮
蔽板10を薄くできて全体の重さを軽くできるか、ある
いは、X線遮蔽板10そのものを設ける必要がなくな
り、また、鏡筒の壁の厚さを厚くする必要もなくなる。
【0022】以上本発明の実施の形態を詳述したが、本
発明はこの形態に限定されない。例えば、電子ビームが
衝突する部分に炭素を配置するようにしたが、炭素以外
でも、X線の発生が少なく小さいエネルギーのX線を発
生させる材料、例えば、原子番号が20以下の材料、あ
るいは、合金等でX線の発生が少なく小さいエネルギー
のX線を発生させる材料なども使用することができる。
【0023】また、円盤を電子ビームの光軸上に配置し
たが、これは円盤である必要はなく、矩形板等であって
も良く、その固定の方法も、上記以外のネジ止め例えば
ビスを用いたネジ止めであっても良いし、ネジ止め以外
の方法例えば接着等各種の方法を用いることができる。
【0024】更に、X線の仕切弁の上部に開口を設け、
その中に炭素の円盤を配置する構造としたが、仕切弁の
上面を全て炭素等の材料にしても良く、また、仕切弁全
体を炭素等で形成しても良い。
【0025】更にまた、電子顕微鏡の例で本発明を説明
したが、電子顕微鏡等の電子ビーム装置以外でも、イオ
ンビーム装置等の荷電粒子ビームを用いた全ての装置に
も本発明を適用することができる。
【0026】
【発明の効果】請求項1および2の発明では、仕切弁の
表面を荷電粒子ビームの衝突によるX線の発生が少ない
材料で形成するように構成したので、仕切弁を電子ビー
ム光軸上に配置しても、その発生するX線の量は極めて
微量であると共にそのX線のエネルギーは小さいので、
仕切弁部分を覆うX線遮蔽板を薄くできて全体の重さを
軽くできるか、あるいは、X線遮蔽板そのものを設ける
必要がなくなり、また、鏡筒の壁の厚さを厚くする必要
もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電子顕微鏡の仕切弁部分を示す図であ
る。
【図2】従来の電子顕微鏡の仕切弁部分を示す図であ
る。
【図3】本発明に基づく電子顕微鏡の要部を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 電子銃室 2 電子銃 3 集束レンズ室 4,5 隔壁 6 仕切弁 7 Oリングパツキング 8 弁棒 9 弁駆動部 10 X線遮蔽板 11 開口 12 円盤 13 押しネジ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビーム源を収容した第1の真空
    室と、荷電粒子ビーム源からの荷電粒子ビームが照射さ
    れる第2の真空室と、第1と第2の真空室の真空を遮断
    するために第1と第2の真空室との間に挿脱可能に配置
    された仕切弁とを備えており、仕切弁が第1と第2の真
    空室の間に挿入された際、荷電粒子ビーム源からの荷電
    粒子ビームが衝突する仕切弁の表面は荷電粒子ビームの
    衝突によるX線の発生が少ない材料で形成されているこ
    とを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  2. 【請求項2】 X線の発生が少ない材料は、原子番号が
    20以下の材料であることを特徴とする請求項1記載の
    荷電粒子ビーム装置。
JP8288001A 1996-10-30 1996-10-30 荷電粒子ビーム装置 Withdrawn JPH10134756A (ja)

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JP8288001A JPH10134756A (ja) 1996-10-30 1996-10-30 荷電粒子ビーム装置

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JP8288001A JPH10134756A (ja) 1996-10-30 1996-10-30 荷電粒子ビーム装置

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JPH10134756A true JPH10134756A (ja) 1998-05-22

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JP8288001A Withdrawn JPH10134756A (ja) 1996-10-30 1996-10-30 荷電粒子ビーム装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009245725A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Jeol Ltd 電子ビーム発生装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009245725A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Jeol Ltd 電子ビーム発生装置

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