JPH10132678A - オフセット調整方法、圧力センサ、及び圧力感知装置 - Google Patents
オフセット調整方法、圧力センサ、及び圧力感知装置Info
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- JPH10132678A JPH10132678A JP8286670A JP28667096A JPH10132678A JP H10132678 A JPH10132678 A JP H10132678A JP 8286670 A JP8286670 A JP 8286670A JP 28667096 A JP28667096 A JP 28667096A JP H10132678 A JPH10132678 A JP H10132678A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 精密に調整された感度温度特性の温度補償バ
ランスやブリッジバランスに影響を与えることなくオフ
セット電圧Vajを変更し、その結果、感度温度特性の温
度補償バランスやブリッジバランスに対して独立に零点
の温度補償を実行すること。 【解決手段】 ブリッジの零点24a,24bにおける
ブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるようにブリッジ
辺の抵抗値を予め設定すると共に、オフセット電圧Vaj
をブリッジ外部から加算して所定の極性方向のずれを補
償するように構成されている。
ランスやブリッジバランスに影響を与えることなくオフ
セット電圧Vajを変更し、その結果、感度温度特性の温
度補償バランスやブリッジバランスに対して独立に零点
の温度補償を実行すること。 【解決手段】 ブリッジの零点24a,24bにおける
ブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるようにブリッジ
辺の抵抗値を予め設定すると共に、オフセット電圧Vaj
をブリッジ外部から加算して所定の極性方向のずれを補
償するように構成されている。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力変化を感知し
て感知した圧力の大きさに応じた電気抵抗値を出力する
歪ゲージと当該歪ゲージを含んでブリッジを構成する圧
力センサに関し、また、このような圧力センサと圧力セ
ンサに一定の駆動電流を供給するための定電流源とを有
し、圧力センサの(+)側出力端の(+)側ブリッジ出
力電圧及び(−)側出力端の(−)側ブリッジ出力電圧
を出力する圧力感知装置、及びこれに用いられるオフセ
ット調整方法に関する。
て感知した圧力の大きさに応じた電気抵抗値を出力する
歪ゲージと当該歪ゲージを含んでブリッジを構成する圧
力センサに関し、また、このような圧力センサと圧力セ
ンサに一定の駆動電流を供給するための定電流源とを有
し、圧力センサの(+)側出力端の(+)側ブリッジ出
力電圧及び(−)側出力端の(−)側ブリッジ出力電圧
を出力する圧力感知装置、及びこれに用いられるオフセ
ット調整方法に関する。
【0002】特に、車両のエンジン内の圧力変化を感知
してその圧力の大きさに応じた電気抵抗値(ピエゾ抵抗
効果に依る抵抗値)を出力する半導体歪ゲージを含んで
ブリッジを構成する半導体圧力センサに関し、またこの
ような半導体圧力センサと半導体圧力センサに一定の駆
動電流を供給するための定電流源とを有し、エンジンの
点火時期制御又は燃料噴射制御に好適な圧力感知装置、
及びこれに用いられるオフセット調整方法に関する。
してその圧力の大きさに応じた電気抵抗値(ピエゾ抵抗
効果に依る抵抗値)を出力する半導体歪ゲージを含んで
ブリッジを構成する半導体圧力センサに関し、またこの
ような半導体圧力センサと半導体圧力センサに一定の駆
動電流を供給するための定電流源とを有し、エンジンの
点火時期制御又は燃料噴射制御に好適な圧力感知装置、
及びこれに用いられるオフセット調整方法に関する。
【0003】
【従来の技術】図3は、従来のオフセット調整方法及び
圧力感知装置を説明するための回路図である。
圧力感知装置を説明するための回路図である。
【0004】従来この種のオフセット調整方法及び圧力
感知装置としては、例えば、特開平3−77039号公
報(発明の名称:半導体圧力センサー、出願日:198
9年8月18日、出願人:三菱電機株式会社)に開示さ
れたような技術がある。
感知装置としては、例えば、特開平3−77039号公
報(発明の名称:半導体圧力センサー、出願日:198
9年8月18日、出願人:三菱電機株式会社)に開示さ
れたような技術がある。
【0005】すなわち、半導体圧力センサー1は、図3
(a)に示すように、ブリッジを構成する4つのゲージ
抵抗1a,…,1a…と、ブリッジの2つの出力端子の
各々と接地電位間に接続された固定抵抗2,2とを有し
ていた。
(a)に示すように、ブリッジを構成する4つのゲージ
抵抗1a,…,1a…と、ブリッジの2つの出力端子の
各々と接地電位間に接続された固定抵抗2,2とを有し
ていた。
【0006】このような構成を有する半導体圧力センサ
ー1において、固定抵抗2の抵抗値R1とR2を、R1=
R2とし、オフセット電圧温度補償に必要な抵抗値Rcに
トリミングしていた。
ー1において、固定抵抗2の抵抗値R1とR2を、R1=
R2とし、オフセット電圧温度補償に必要な抵抗値Rcに
トリミングしていた。
【0007】このようなトリミングは、図3(b)に示
すように、Rx=R2・Rc/(Rc−R2)となるように
行われていた。
すように、Rx=R2・Rc/(Rc−R2)となるように
行われていた。
【0008】このようにオフセット電圧補償用抵抗を抵
抗値トリミングすれば、抵抗の本数を2本で済ますこと
ができるといった効果が記載されている。更に、抵抗値
トリミングに依り、任意の抵抗値にでき、精度良く温度
補償ができるようになり、また自動化も容易となるとい
った効果が記載されている。
抗値トリミングすれば、抵抗の本数を2本で済ますこと
ができるといった効果が記載されている。更に、抵抗値
トリミングに依り、任意の抵抗値にでき、精度良く温度
補償ができるようになり、また自動化も容易となるとい
った効果が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来の半導体圧力センサー1では、固
定抵抗2,2を用いて直接的にブリッジバランス(則
ち、バランス)を変更しているので、半導体圧力センサ
ー1のピエゾ抵抗の温度特性と固定抵抗2,2の温度特
性とを同時に補償して温度無依存性を実現することが難
しいという技術的課題があった。
うな構成を有する従来の半導体圧力センサー1では、固
定抵抗2,2を用いて直接的にブリッジバランス(則
ち、バランス)を変更しているので、半導体圧力センサ
ー1のピエゾ抵抗の温度特性と固定抵抗2,2の温度特
性とを同時に補償して温度無依存性を実現することが難
しいという技術的課題があった。
【0010】更に、半導体圧力センサー1の感度温度特
性の温度補償バランスや零点の温度補償を精密に実行し
ても、温度変化が生じると、前述のピエゾ抵抗の温度特
性と固定抵抗2,2の温度特性とに起因して、感度温度
特性の温度補償バランスや零点の温度補償が崩れてしま
い、その結果、精密な温度補償バランスが難しいという
技術的課題もあった。
性の温度補償バランスや零点の温度補償を精密に実行し
ても、温度変化が生じると、前述のピエゾ抵抗の温度特
性と固定抵抗2,2の温度特性とに起因して、感度温度
特性の温度補償バランスや零点の温度補償が崩れてしま
い、その結果、精密な温度補償バランスが難しいという
技術的課題もあった。
【0011】本発明は、このような従来の問題点を解決
することを課題としており、特に、ブリッジの零点にお
けるブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるようにブリ
ッジ辺の抵抗値を予め設定すると共に、オフセット電圧
をブリッジ外部から加算して所定の極性方向のずれを補
償することに依り、精密に調整された感度温度特性の温
度補償バランスやブリッジバランスに影響を与えること
なくオフセット電圧を変更し、その結果、感度温度特性
の温度補償バランスやブリッジバランスに対して独立に
零点の温度補償を実行することを課題としている。
することを課題としており、特に、ブリッジの零点にお
けるブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるようにブリ
ッジ辺の抵抗値を予め設定すると共に、オフセット電圧
をブリッジ外部から加算して所定の極性方向のずれを補
償することに依り、精密に調整された感度温度特性の温
度補償バランスやブリッジバランスに影響を与えること
なくオフセット電圧を変更し、その結果、感度温度特性
の温度補償バランスやブリッジバランスに対して独立に
零点の温度補償を実行することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、圧力変化を感知して当該感知した圧力(単位は[m
mH2O])の大きさに応じた電気抵抗値(単位は
[Ω])を出力する歪ゲージ201,202,203,2
04と当該歪ゲージ201,202,203,204を含ん
でブリッジを構成する圧力センサ20と当該圧力センサ
20に一定の駆動電流(単位は[mA])を供給するた
めの定電流源22とを有し、当該圧力センサ20の
(+)側出力端の(+)側ブリッジ出力電圧10a及び
(−)側出力端の(−)側ブリッジ出力電圧10bを出
力する圧力感知装置のオフセット調整方法において、前
記(+)側ブリッジ出力電圧10a又は前記(−)側ブ
リッジ出力電圧10bの少なくとも何れかに所定のオフ
セット電圧Vaj(単位は[mV])を当該ブリッジ外部
から加算して当該所定の極性方向のずれを補償すること
に依り、当該ブリッジバランス状態を形成する、ことを
特徴とするオフセット調整方法である。
は、圧力変化を感知して当該感知した圧力(単位は[m
mH2O])の大きさに応じた電気抵抗値(単位は
[Ω])を出力する歪ゲージ201,202,203,2
04と当該歪ゲージ201,202,203,204を含ん
でブリッジを構成する圧力センサ20と当該圧力センサ
20に一定の駆動電流(単位は[mA])を供給するた
めの定電流源22とを有し、当該圧力センサ20の
(+)側出力端の(+)側ブリッジ出力電圧10a及び
(−)側出力端の(−)側ブリッジ出力電圧10bを出
力する圧力感知装置のオフセット調整方法において、前
記(+)側ブリッジ出力電圧10a又は前記(−)側ブ
リッジ出力電圧10bの少なくとも何れかに所定のオフ
セット電圧Vaj(単位は[mV])を当該ブリッジ外部
から加算して当該所定の極性方向のずれを補償すること
に依り、当該ブリッジバランス状態を形成する、ことを
特徴とするオフセット調整方法である。
【0013】なお、本発明の圧力センサ20の(+)側
出力端とは、ブリッジ回路の2つの出力端において、印
加圧力の増加に伴って出力電圧が増加する出力端を意味
し、(+)側ブリッジ出力電圧10aとは、この(+)
側出力端から出力される電圧を意味するものである。同
様の主旨で、圧力センサ20の(−)側出力端とは、4
端子ブリッジの2つの出力端(但し、他の端子には定電
流源22が接続されている)において、印加圧力の増加
に伴って出力電圧が低下する出力端を意味し、(−)側
ブリッジ出力電圧10bとは、この(−)側出力端から
出力される電圧を意味するものである。また、所定の極
性方向とは、ブリッジにおける(+)又は(−)何れか
を意味する。
出力端とは、ブリッジ回路の2つの出力端において、印
加圧力の増加に伴って出力電圧が増加する出力端を意味
し、(+)側ブリッジ出力電圧10aとは、この(+)
側出力端から出力される電圧を意味するものである。同
様の主旨で、圧力センサ20の(−)側出力端とは、4
端子ブリッジの2つの出力端(但し、他の端子には定電
流源22が接続されている)において、印加圧力の増加
に伴って出力電圧が低下する出力端を意味し、(−)側
ブリッジ出力電圧10bとは、この(−)側出力端から
出力される電圧を意味するものである。また、所定の極
性方向とは、ブリッジにおける(+)又は(−)何れか
を意味する。
【0014】請求項1に記載の発明に依れば、精密に調
整された感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバ
ランスに影響を与えることなくオフセット電圧Vajを変
更できるようになり、その結果、感度温度特性の温度補
償バランスやブリッジバランスに対して独立に零点の温
度補償を実行できるようになる。
整された感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバ
ランスに影響を与えることなくオフセット電圧Vajを変
更できるようになり、その結果、感度温度特性の温度補
償バランスやブリッジバランスに対して独立に零点の温
度補償を実行できるようになる。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のオフセット調整方法において、前記ブリッジの零点2
4a,24bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向に
ずれるように前記ブリッジ辺の抵抗値(単位は[Ω])
を予め設定すると共に、オフセット電圧Vajを当該ブリ
ッジ外部から加算して当該所定の極性方向のずれを補償
することに依り、当該ブリッジバランス状態を形成す
る、ことを特徴とするオフセット調整方法である。
のオフセット調整方法において、前記ブリッジの零点2
4a,24bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向に
ずれるように前記ブリッジ辺の抵抗値(単位は[Ω])
を予め設定すると共に、オフセット電圧Vajを当該ブリ
ッジ外部から加算して当該所定の極性方向のずれを補償
することに依り、当該ブリッジバランス状態を形成す
る、ことを特徴とするオフセット調整方法である。
【0016】なお、本請求項におけるブリッジ辺とは、
ブリッジを構成する4辺の各辺を意味する。
ブリッジを構成する4辺の各辺を意味する。
【0017】請求項2に記載の発明に依れば、請求項1
に記載の効果に加えて、ブリッジ辺の抵抗値を予め設定
することに依り、オフセット電圧Vajの極性を(+)極
性又は(−)極性の何れかに固定できるようになり、そ
の結果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバ
ランスに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の
規模を小さくすることができるようになる。
に記載の効果に加えて、ブリッジ辺の抵抗値を予め設定
することに依り、オフセット電圧Vajの極性を(+)極
性又は(−)極性の何れかに固定できるようになり、そ
の結果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバ
ランスに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の
規模を小さくすることができるようになる。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のオフセット調整方法において、前記ブリッジの零点2
4a,24bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向に
ずれるように各ブリッジ辺の抵抗値を予め設定すると共
に、前記オフセット電圧Vajを当該ブリッジ外部から加
算して当該所定の極性方向のずれを補償することに依
り、当該ブリッジバランス状態を形成する、ことを特徴
とするオフセット調整方法である。
のオフセット調整方法において、前記ブリッジの零点2
4a,24bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向に
ずれるように各ブリッジ辺の抵抗値を予め設定すると共
に、前記オフセット電圧Vajを当該ブリッジ外部から加
算して当該所定の極性方向のずれを補償することに依
り、当該ブリッジバランス状態を形成する、ことを特徴
とするオフセット調整方法である。
【0019】請求項3に記載の発明に依れば、請求項2
に記載の効果に加えて、ブリッジ平衡が所定の極性方向
にずれるように設定することに依り、オフセット電圧V
ajの極性を(+)極性又は(−)極性の何れかに固定し
たブリッジバランス状態を形成できるようになり、その
結果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラ
ンスに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の規
模を小さくすることができるようになる。
に記載の効果に加えて、ブリッジ平衡が所定の極性方向
にずれるように設定することに依り、オフセット電圧V
ajの極性を(+)極性又は(−)極性の何れかに固定し
たブリッジバランス状態を形成できるようになり、その
結果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラ
ンスに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の規
模を小さくすることができるようになる。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のオフセット調整方法において、前記歪ゲージ201,
202,203,204を接続して前記ブリッジ辺を構成
する配線の抵抗値を調整することに依り、前記所定の極
性方向のずれを生成する、ことを特徴とするオフセット
調整方法である。
のオフセット調整方法において、前記歪ゲージ201,
202,203,204を接続して前記ブリッジ辺を構成
する配線の抵抗値を調整することに依り、前記所定の極
性方向のずれを生成する、ことを特徴とするオフセット
調整方法である。
【0021】請求項4に記載の発明に依れば、請求項3
に記載の効果に加えて、特別な手段を付加することな
く、配線の抵抗値を調整するといった簡便な調整方法の
みに依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるよう
に設定できるようになる。
に記載の効果に加えて、特別な手段を付加することな
く、配線の抵抗値を調整するといった簡便な調整方法の
みに依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるよう
に設定できるようになる。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
のオフセット調整方法において、前記歪ゲージ201,
202,203,204を接続して前記ブリッジ辺を構成
するP+拡散層の形状を変更することに依り、前記配線
の抵抗値を調整する、ことを特徴とするオフセット調整
方法である。
のオフセット調整方法において、前記歪ゲージ201,
202,203,204を接続して前記ブリッジ辺を構成
するP+拡散層の形状を変更することに依り、前記配線
の抵抗値を調整する、ことを特徴とするオフセット調整
方法である。
【0023】請求項5に記載の発明に依れば、請求項4
に記載の効果に加えて、特別な手段を付加することな
く、歪ゲージ201,202,203,204を作製中に既
に用いられているシリコンプロセスを流用して配線の抵
抗値を調整するといった簡便且つ高精度が保証された調
整方法のみに依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向にず
れるように高精度で、簡便に、且つ歩留まり良く設定で
きるようになる。
に記載の効果に加えて、特別な手段を付加することな
く、歪ゲージ201,202,203,204を作製中に既
に用いられているシリコンプロセスを流用して配線の抵
抗値を調整するといった簡便且つ高精度が保証された調
整方法のみに依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向にず
れるように高精度で、簡便に、且つ歩留まり良く設定で
きるようになる。
【0024】請求項6に記載の発明は、圧力変化を感知
して当該感知した圧力の大きさに応じた電気抵抗値を出
力する歪ゲージ201,202,203,204と当該歪ゲ
ージ201,202,203,204を含んでブリッジを構
成する圧力センサにおいて、前記ブリッジの零点24
a,24bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向にず
れるようにブリッジ辺の抵抗値が予め設定されている、
ことを特徴とする圧力センサ20である。
して当該感知した圧力の大きさに応じた電気抵抗値を出
力する歪ゲージ201,202,203,204と当該歪ゲ
ージ201,202,203,204を含んでブリッジを構
成する圧力センサにおいて、前記ブリッジの零点24
a,24bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向にず
れるようにブリッジ辺の抵抗値が予め設定されている、
ことを特徴とする圧力センサ20である。
【0025】請求項6に記載の発明に依れば、ブリッジ
辺の抵抗値を予め人為的に設定することに依り、オフセ
ット電圧Vajの極性を(+)極性又は(−)極性の何れ
かに固定できるようになり、その結果、感度温度特性の
温度補償バランスやブリッジバランスに対して独立に零
点の温度補償を実行する回路の規模を小さくすることが
できるようになる。
辺の抵抗値を予め人為的に設定することに依り、オフセ
ット電圧Vajの極性を(+)極性又は(−)極性の何れ
かに固定できるようになり、その結果、感度温度特性の
温度補償バランスやブリッジバランスに対して独立に零
点の温度補償を実行する回路の規模を小さくすることが
できるようになる。
【0026】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の圧力センサ20において、前記歪ゲージ201,20
2,203,204を接続して前記ブリッジ辺を構成する
配線の抵抗値を調整することに依り、前記所定の極性方
向のずれを生成する、ことを特徴とする圧力センサ20
である。
の圧力センサ20において、前記歪ゲージ201,20
2,203,204を接続して前記ブリッジ辺を構成する
配線の抵抗値を調整することに依り、前記所定の極性方
向のずれを生成する、ことを特徴とする圧力センサ20
である。
【0027】請求項7に記載の発明に依れば、請求項6
に記載の効果に加えて、特別な手段を圧力センサ20の
作製プロセス中に付加することなく、配線の抵抗値を調
整するといった簡便な調整方法のみに依り、ブリッジ平
衡が所定の極性方向に確実に且つ許容範囲内でずれるよ
うに設定できるようになる。
に記載の効果に加えて、特別な手段を圧力センサ20の
作製プロセス中に付加することなく、配線の抵抗値を調
整するといった簡便な調整方法のみに依り、ブリッジ平
衡が所定の極性方向に確実に且つ許容範囲内でずれるよ
うに設定できるようになる。
【0028】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の圧力センサ20において、前記歪ゲージ201,20
2,203,204を接続して前記ブリッジ辺を構成する
P+拡散層の形状を変更することに依り、前記配線の抵
抗値を調整する、ことを特徴とする圧力センサ20であ
る。
の圧力センサ20において、前記歪ゲージ201,20
2,203,204を接続して前記ブリッジ辺を構成する
P+拡散層の形状を変更することに依り、前記配線の抵
抗値を調整する、ことを特徴とする圧力センサ20であ
る。
【0029】なお、本請求項におけるP+拡散層とは、
歪ゲージ201,202,203,204間を接続してブリ
ッジを構成するための電気配線として機能するポリシリ
コンやアモーファスシリコンを用いた導電性薄膜を意味
する。
歪ゲージ201,202,203,204間を接続してブリ
ッジを構成するための電気配線として機能するポリシリ
コンやアモーファスシリコンを用いた導電性薄膜を意味
する。
【0030】請求項8に記載の発明に依れば、請求項7
に記載の効果に加えて、特別な手段を圧力センサ20の
作製プロセス中に付加することなく、歪ゲージ201,
202,203,204を作製中に既に用いられているシ
リコンプロセスを流用して配線の抵抗値を調整するとい
った簡便且つ高精度が保証された調整方法のみに依り、
ブリッジ平衡が所定の極性方向に確実に且つ許容範囲内
でずれるように高精度で、簡便に、且つ歩留まり良く設
定できるようになる。
に記載の効果に加えて、特別な手段を圧力センサ20の
作製プロセス中に付加することなく、歪ゲージ201,
202,203,204を作製中に既に用いられているシ
リコンプロセスを流用して配線の抵抗値を調整するとい
った簡便且つ高精度が保証された調整方法のみに依り、
ブリッジ平衡が所定の極性方向に確実に且つ許容範囲内
でずれるように高精度で、簡便に、且つ歩留まり良く設
定できるようになる。
【0031】請求項9に記載の発明は、前記圧力センサ
20と当該圧力センサ20に一定の駆動電流を供給する
ための定電流源22とを有し、当該圧力センサ20の
(+)側出力端の(+)側ブリッジ出力電圧10a及び
(−)側出力端の(−)側ブリッジ出力電圧10bを出
力する圧力感知装置において、前記(+)側ブリッジ出
力電圧10a又は前記(−)側ブリッジ出力電圧10b
の少なくとも何れかに所定のオフセット電圧Vajを当該
ブリッジ外部から加算するためのオフセット調整回路3
0を有する、ことを特徴とする圧力感知装置10であ
る。
20と当該圧力センサ20に一定の駆動電流を供給する
ための定電流源22とを有し、当該圧力センサ20の
(+)側出力端の(+)側ブリッジ出力電圧10a及び
(−)側出力端の(−)側ブリッジ出力電圧10bを出
力する圧力感知装置において、前記(+)側ブリッジ出
力電圧10a又は前記(−)側ブリッジ出力電圧10b
の少なくとも何れかに所定のオフセット電圧Vajを当該
ブリッジ外部から加算するためのオフセット調整回路3
0を有する、ことを特徴とする圧力感知装置10であ
る。
【0032】請求項9に記載の発明に依れば、オフセッ
ト調整回路30を設けることに依り、精密に調整された
感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバランスに
影響を与えることなくオフセット電圧Vajをブリッジ外
部から変更できるようになり、その結果、感度温度特性
の温度補償バランスやブリッジバランスに対して独立に
零点の温度補償を実行できるようになる。
ト調整回路30を設けることに依り、精密に調整された
感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバランスに
影響を与えることなくオフセット電圧Vajをブリッジ外
部から変更できるようになり、その結果、感度温度特性
の温度補償バランスやブリッジバランスに対して独立に
零点の温度補償を実行できるようになる。
【0033】請求項10に記載の発明は、請求項6乃至
8のいずれか一項に記載の圧力センサ20を用いた圧力
感知装置10において、前記ブリッジの零点24a,2
4bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるよ
うに前記ブリッジ辺の抵抗値が予め設定されている前記
圧力センサ20に対して、前記オフセット電圧Vajを当
該圧力センサ20外部から加算して当該所定の極性方向
のずれを補償することに依り、当該ブリッジバランス状
態を形成するためのオフセット調整回路30を有する、
ことを特徴とする圧力感知装置10である。
8のいずれか一項に記載の圧力センサ20を用いた圧力
感知装置10において、前記ブリッジの零点24a,2
4bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるよ
うに前記ブリッジ辺の抵抗値が予め設定されている前記
圧力センサ20に対して、前記オフセット電圧Vajを当
該圧力センサ20外部から加算して当該所定の極性方向
のずれを補償することに依り、当該ブリッジバランス状
態を形成するためのオフセット調整回路30を有する、
ことを特徴とする圧力感知装置10である。
【0034】請求項10に記載の発明に依れば、請求項
6乃至8に記載の効果と同様の効果を奏する。
6乃至8に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0035】請求項11に記載の発明は、請求項9又は
10に記載の圧力感知装置10において、前記オフセッ
ト調整回路30は、前記(+)側ブリッジ出力電圧10
aの零点24aと前記(−)側ブリッジ出力電圧10b
の零点24bが所定の条件下において一致するような前
記オフセット電圧Vajを当該(+)側ブリッジ出力電圧
10a又は当該(−)側ブリッジ出力電圧10bの少な
くとも何れかに当該ブリッジ外部から加算するように構
成されている、ことを特徴とする圧力感知装置10であ
る。
10に記載の圧力感知装置10において、前記オフセッ
ト調整回路30は、前記(+)側ブリッジ出力電圧10
aの零点24aと前記(−)側ブリッジ出力電圧10b
の零点24bが所定の条件下において一致するような前
記オフセット電圧Vajを当該(+)側ブリッジ出力電圧
10a又は当該(−)側ブリッジ出力電圧10bの少な
くとも何れかに当該ブリッジ外部から加算するように構
成されている、ことを特徴とする圧力感知装置10であ
る。
【0036】請求項11に記載の発明に依れば、請求項
9又は10に記載の効果と同様の効果を奏する。
9又は10に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0037】請求項12に記載の発明は、請求項11に
記載の圧力感知装置10において、前記オフセット調整
回路30は、前記(−)側ブリッジ出力電圧端子に接続
され、当該(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24
bが前記(+)側ブリッジ出力電圧10aの零点24a
と一致するような前記オフセット電圧Vajを当該(−)
側ブリッジ出力電圧10bに当該ブリッジ外部から加算
するように構成されている、ことを特徴とする圧力感知
装置10である。
記載の圧力感知装置10において、前記オフセット調整
回路30は、前記(−)側ブリッジ出力電圧端子に接続
され、当該(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24
bが前記(+)側ブリッジ出力電圧10aの零点24a
と一致するような前記オフセット電圧Vajを当該(−)
側ブリッジ出力電圧10bに当該ブリッジ外部から加算
するように構成されている、ことを特徴とする圧力感知
装置10である。
【0038】請求項12に記載の発明に依れば、請求項
11に記載の効果と同様の効果を奏する。
11に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0039】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載の圧力感知装置10において、前記オフセット調整
回路30は、前記(+)側ブリッジ出力電圧端子に接続
され、当該(+)側ブリッジ出力電圧10aの零点24
aが前記(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24b
と一致するような前記オフセット電圧Vajを当該(+)
側ブリッジ出力電圧10aに当該ブリッジ外部から加算
するように構成されている、ことを特徴とする圧力感知
装置10である。
記載の圧力感知装置10において、前記オフセット調整
回路30は、前記(+)側ブリッジ出力電圧端子に接続
され、当該(+)側ブリッジ出力電圧10aの零点24
aが前記(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24b
と一致するような前記オフセット電圧Vajを当該(+)
側ブリッジ出力電圧10aに当該ブリッジ外部から加算
するように構成されている、ことを特徴とする圧力感知
装置10である。
【0040】請求項13に記載の発明に依れば、請求項
12に記載の効果と同様の効果を奏する。
12に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施形態を説明する。
施形態を説明する。
【0042】本実施形態では、自動車等の車両のエンジ
ン内の圧力変化を感知して感知した圧力(単位は[mm
H2O])の大きさに応じた電気抵抗値(単位は
[Ω])を出力する半導体歪ゲージ201,202,20
3,204を含んでブリッジを構成する半導体圧力センサ
20と、このような半導体圧力センサ20に一定の駆動
電流(単位は[mA])を供給するための定電流源22
とを有し、圧力センサ20の(+)側出力端の(+)側
ブリッジ出力電圧10a及び(−)側出力端の(−)側
ブリッジ出力電圧10bを出力する、エンジンの点火時
期制御又は燃料噴射制御に好適な圧力感知装置10、及
びこれに用いられるオフセット調整方法について説明す
る。
ン内の圧力変化を感知して感知した圧力(単位は[mm
H2O])の大きさに応じた電気抵抗値(単位は
[Ω])を出力する半導体歪ゲージ201,202,20
3,204を含んでブリッジを構成する半導体圧力センサ
20と、このような半導体圧力センサ20に一定の駆動
電流(単位は[mA])を供給するための定電流源22
とを有し、圧力センサ20の(+)側出力端の(+)側
ブリッジ出力電圧10a及び(−)側出力端の(−)側
ブリッジ出力電圧10bを出力する、エンジンの点火時
期制御又は燃料噴射制御に好適な圧力感知装置10、及
びこれに用いられるオフセット調整方法について説明す
る。
【0043】図1は、本発明の圧力センサ20、圧力感
知装置10、及びこれに用いられるオフセット調整方法
の一実施形態を説明するための回路図である。
知装置10、及びこれに用いられるオフセット調整方法
の一実施形態を説明するための回路図である。
【0044】初めに、オフセット調整方法の実施形態を
説明する。
説明する。
【0045】本オフセット調整方法は、ブリッジの零点
24a,24bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向
にずれるようにブリッジ辺の抵抗値(単位は[Ω])を
予め設定する工程(以降、抵抗値設定工程と略す)と、
この抵抗値設定工程と共に、(+)側ブリッジ出力電圧
10a又は(−)側ブリッジ出力電圧10bの少なくと
も何れかに所定のオフセット電圧Vaj(単位は[m
V])をブリッジ外部から加算して所定の極性方向のず
れを補償することに依り、ブリッジバランス状態を形成
する工程(以降、オフセット印加工程と略す)を含んで
いる。
24a,24bにおけるブリッジ平衡が所定の極性方向
にずれるようにブリッジ辺の抵抗値(単位は[Ω])を
予め設定する工程(以降、抵抗値設定工程と略す)と、
この抵抗値設定工程と共に、(+)側ブリッジ出力電圧
10a又は(−)側ブリッジ出力電圧10bの少なくと
も何れかに所定のオフセット電圧Vaj(単位は[m
V])をブリッジ外部から加算して所定の極性方向のず
れを補償することに依り、ブリッジバランス状態を形成
する工程(以降、オフセット印加工程と略す)を含んで
いる。
【0046】抵抗値設定工程は、半導体圧力センサ20
を作製するシリコンプロセス中で実行されることが望ま
しい。具体的には、シリコンプロセス中の配線パターン
を形成するプロセス中で抵抗値設定工程が実行されるこ
とが望ましい。
を作製するシリコンプロセス中で実行されることが望ま
しい。具体的には、シリコンプロセス中の配線パターン
を形成するプロセス中で抵抗値設定工程が実行されるこ
とが望ましい。
【0047】なお、本実施形態のP+拡散層とは、歪ゲ
ージ201,202,203,204間を接続してブリッジ
を構成するための電気配線として機能するポリシリコン
やアモーファスシリコンを用いた導電性薄膜を意味す
る。
ージ201,202,203,204間を接続してブリッジ
を構成するための電気配線として機能するポリシリコン
やアモーファスシリコンを用いた導電性薄膜を意味す
る。
【0048】抵抗値設定工程は、歪ゲージ201,20
2,203,204を接続してブリッジ辺を構成するポリ
シリコンのP+拡散層の形状を変更することに依り、配
線の抵抗値を調整している。
2,203,204を接続してブリッジ辺を構成するポリ
シリコンのP+拡散層の形状を変更することに依り、配
線の抵抗値を調整している。
【0049】本実施形態では、歪ゲージ201,202,
203,204間を接続する配線はポリシリコンのP+拡
散層に依って形成されている。この場合、ポリシリコン
のP+拡散層の形状を変更とは、これらの接続配線の長
さを変更することを意味する。
203,204間を接続する配線はポリシリコンのP+拡
散層に依って形成されている。この場合、ポリシリコン
のP+拡散層の形状を変更とは、これらの接続配線の長
さを変更することを意味する。
【0050】則ち、歪ゲージ201の接続配線の長さ
(以降、配線長と略す)、歪ゲージ202の配線長、歪
ゲージ203の配線長、歪ゲージ204の配線長を変更す
ることを意味する。
(以降、配線長と略す)、歪ゲージ202の配線長、歪
ゲージ203の配線長、歪ゲージ204の配線長を変更す
ることを意味する。
【0051】本実施形態では、具体的には、歪ゲージ2
01の接続配線の長さと歪ゲージ203の接続配線の長さ
とをほぼ一致させ、歪ゲージ202の接続配線の長さと
歪ゲージ204の接続配線の長さとをとをほぼ一致させ
ている。このように配線長を変更することにより、配線
の抵抗値を調整できるようになる。
01の接続配線の長さと歪ゲージ203の接続配線の長さ
とをほぼ一致させ、歪ゲージ202の接続配線の長さと
歪ゲージ204の接続配線の長さとをとをほぼ一致させ
ている。このように配線長を変更することにより、配線
の抵抗値を調整できるようになる。
【0052】この場合、ブリッジの零点24bにおける
ブリッジ平衡が(−)の極性方向にずれるようにする抵
抗値設定工程を実行するには、歪ゲージ201の接続配
線の抵抗値(歪ゲージ203の接続配線の抵抗値)を歪
ゲージ202の接続配線の抵抗値(歪ゲージ204の接続
配線のと抵抗値)よりも大きく設定することが望まし
い。
ブリッジ平衡が(−)の極性方向にずれるようにする抵
抗値設定工程を実行するには、歪ゲージ201の接続配
線の抵抗値(歪ゲージ203の接続配線の抵抗値)を歪
ゲージ202の接続配線の抵抗値(歪ゲージ204の接続
配線のと抵抗値)よりも大きく設定することが望まし
い。
【0053】同様の主旨で、ブリッジの零点24aにお
けるブリッジ平衡が(+)の極性方向にずれるようにす
る抵抗値設定工程を実行するには、歪ゲージ201の接
続配線の抵抗値(歪ゲージ203の接続配線の抵抗値)
を歪ゲージ202の接続配線の抵抗値(歪ゲージ204の
接続配線のと抵抗値)よりも小さく設定することが望ま
しい。
けるブリッジ平衡が(+)の極性方向にずれるようにす
る抵抗値設定工程を実行するには、歪ゲージ201の接
続配線の抵抗値(歪ゲージ203の接続配線の抵抗値)
を歪ゲージ202の接続配線の抵抗値(歪ゲージ204の
接続配線のと抵抗値)よりも小さく設定することが望ま
しい。
【0054】なお、配線の抵抗値を調整するためには、
本実施形態で示したように配線長を変更することに加え
て又は代えて、配線の幅を変更することやP+拡散層に
おけるP+の濃度を変更することによっても可能であ
る。配線幅を変更する場合、配線の幅を広げれば配線抵
抗を小さくでき、逆に狭めれば配線抵抗を大きくでき
る。P+濃度を変更する場合、P+濃度を高くすれば配線
抵抗を大きくでき、逆に低くすれば配線抵抗を小さくで
きる。
本実施形態で示したように配線長を変更することに加え
て又は代えて、配線の幅を変更することやP+拡散層に
おけるP+の濃度を変更することによっても可能であ
る。配線幅を変更する場合、配線の幅を広げれば配線抵
抗を小さくでき、逆に狭めれば配線抵抗を大きくでき
る。P+濃度を変更する場合、P+濃度を高くすれば配線
抵抗を大きくでき、逆に低くすれば配線抵抗を小さくで
きる。
【0055】このような抵抗値設定工程に依り、特別な
手段を付加することなく、歪ゲージ201,202,20
3,204を作製中に既に用いられているシリコンプロセ
スを流用して配線の抵抗値を調整するといった簡便且つ
高精度が保証された調整方法のみに依り、ブリッジ平衡
が所定の極性方向にずれるように高精度で、簡便に、且
つ歩留まり良く設定できるようになる。
手段を付加することなく、歪ゲージ201,202,20
3,204を作製中に既に用いられているシリコンプロセ
スを流用して配線の抵抗値を調整するといった簡便且つ
高精度が保証された調整方法のみに依り、ブリッジ平衡
が所定の極性方向にずれるように高精度で、簡便に、且
つ歩留まり良く設定できるようになる。
【0056】また、オフセット電圧Vajの極性を(+)
極性又は(−)極性の何れかに固定できるようになり、
その結果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジ
バランスに対して独立に零点の温度補償を実行する回路
の規模を小さくすることができるようになるといった効
果も奏する。
極性又は(−)極性の何れかに固定できるようになり、
その結果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジ
バランスに対して独立に零点の温度補償を実行する回路
の規模を小さくすることができるようになるといった効
果も奏する。
【0057】なお、本発明の圧力センサ20の(+)側
出力端とは、ブリッジ回路の2つの出力端において、印
加圧力の増加に伴って出力電圧が増加する出力端を意味
し、(+)側ブリッジ出力電圧10aとは、この(+)
側出力端から出力される電圧を意味するものである。同
様の主旨で、圧力センサ20の(−)側出力端とは、4
端子ブリッジの2つの出力端(但し、他の端子には定電
流源22が接続されている)において、印加圧力の増加
に伴って出力電圧が低下する出力端を意味し、(−)側
ブリッジ出力電圧10bとは、この(−)側出力端から
出力される電圧を意味するものである。また、所定の極
性方向とは、ブリッジにおける(+)又は(−)何れか
を意味する。またブリッジ辺とは、ブリッジを構成する
4辺の各辺を意味する。
出力端とは、ブリッジ回路の2つの出力端において、印
加圧力の増加に伴って出力電圧が増加する出力端を意味
し、(+)側ブリッジ出力電圧10aとは、この(+)
側出力端から出力される電圧を意味するものである。同
様の主旨で、圧力センサ20の(−)側出力端とは、4
端子ブリッジの2つの出力端(但し、他の端子には定電
流源22が接続されている)において、印加圧力の増加
に伴って出力電圧が低下する出力端を意味し、(−)側
ブリッジ出力電圧10bとは、この(−)側出力端から
出力される電圧を意味するものである。また、所定の極
性方向とは、ブリッジにおける(+)又は(−)何れか
を意味する。またブリッジ辺とは、ブリッジを構成する
4辺の各辺を意味する。
【0058】ブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるよ
うに設定する抵抗値設定工程を設けることに依り、オフ
セット電圧Vajの極性を(+)極性又は(−)極性の何
れかに固定したブリッジバランス状態を形成できるよう
になり、その結果、感度温度特性の温度補償バランスや
ブリッジバランスに対して独立に零点の温度補償を実行
する回路の規模を小さくすることができるようになる。
うに設定する抵抗値設定工程を設けることに依り、オフ
セット電圧Vajの極性を(+)極性又は(−)極性の何
れかに固定したブリッジバランス状態を形成できるよう
になり、その結果、感度温度特性の温度補償バランスや
ブリッジバランスに対して独立に零点の温度補償を実行
する回路の規模を小さくすることができるようになる。
【0059】図2は、図1の圧力感知装置10における
オフセット調整方法を説明するためのグラフであって、
同図(a)は、(+)側ブリッジ出力電圧10aの零点
24aと(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24b
とのオフセットを説明するためのグラフであり、同図
(b)は、(+)側ブリッジ出力電圧10aの零点24
aと(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24bとの
オフセット調整を説明するためのグラフである。
オフセット調整方法を説明するためのグラフであって、
同図(a)は、(+)側ブリッジ出力電圧10aの零点
24aと(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24b
とのオフセットを説明するためのグラフであり、同図
(b)は、(+)側ブリッジ出力電圧10aの零点24
aと(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24bとの
オフセット調整を説明するためのグラフである。
【0060】(+)側ブリッジ出力電圧10aの零点2
4aと(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24bと
は、図2に示すように、一般的にずれている。
4aと(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点24bと
は、図2に示すように、一般的にずれている。
【0061】本実施形態のオフセット印加工程は、この
ような零点24a,24b間のずれを補正するためのオ
フセット電圧Vajを印加する工程であって、(−)側ブ
リッジ出力電圧10bの零点24bが(+)側ブリッジ
出力電圧10aの零点24aと一致するようなオフセッ
ト電圧Vajを(−)側ブリッジ出力電圧10bにブリッ
ジ外部から加算する工程(以降、(−)オフセット印加
工程と略す)、又は、(+)側ブリッジ出力電圧10a
の零点24aが(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点
24bと一致するようなオフセット電圧Vajを(+)側
ブリッジ出力電圧10aにブリッジ外部から加算する工
程(以降、(+)オフセット印加工程と略す)の少なく
とも何れかである。
ような零点24a,24b間のずれを補正するためのオ
フセット電圧Vajを印加する工程であって、(−)側ブ
リッジ出力電圧10bの零点24bが(+)側ブリッジ
出力電圧10aの零点24aと一致するようなオフセッ
ト電圧Vajを(−)側ブリッジ出力電圧10bにブリッ
ジ外部から加算する工程(以降、(−)オフセット印加
工程と略す)、又は、(+)側ブリッジ出力電圧10a
の零点24aが(−)側ブリッジ出力電圧10bの零点
24bと一致するようなオフセット電圧Vajを(+)側
ブリッジ出力電圧10aにブリッジ外部から加算する工
程(以降、(+)オフセット印加工程と略す)の少なく
とも何れかである。
【0062】抵抗値設定工程において、ブリッジの
(+)側の零点24aにおけるブリッジ平衡が(+)極
性方向にずれるようにブリッジ辺の抵抗値が設定された
場合には、前述の(+)オフセット印加工程が実行され
る。
(+)側の零点24aにおけるブリッジ平衡が(+)極
性方向にずれるようにブリッジ辺の抵抗値が設定された
場合には、前述の(+)オフセット印加工程が実行され
る。
【0063】同様の主旨で、抵抗値設定工程において、
ブリッジの(−)側の零点24bにおけるブリッジ平衡
が(−)極性方向にずれるようにブリッジ辺の抵抗値が
設定された場合には、前述の(−)オフセット印加工程
が実行される。
ブリッジの(−)側の零点24bにおけるブリッジ平衡
が(−)極性方向にずれるようにブリッジ辺の抵抗値が
設定された場合には、前述の(−)オフセット印加工程
が実行される。
【0064】本実施形態では(−)オフセット印加工程
のみを実行している。このように一方の極性に対するオ
フセット印加工程のみに限定することに依り、オフセッ
ト印加工程を簡略化でき、またオフセット印加工程に必
要な回路の規模を小さくできるようになるといった効果
を奏する。
のみを実行している。このように一方の極性に対するオ
フセット印加工程のみに限定することに依り、オフセッ
ト印加工程を簡略化でき、またオフセット印加工程に必
要な回路の規模を小さくできるようになるといった効果
を奏する。
【0065】このようなオフセット印加工程に依り、特
別な手段を付加することなく、配線の抵抗値を調整する
といった簡便な調整方法のみに依り、ブリッジ平衡が所
定の極性方向にずれるように設定できるようになるとい
った効果を奏する。
別な手段を付加することなく、配線の抵抗値を調整する
といった簡便な調整方法のみに依り、ブリッジ平衡が所
定の極性方向にずれるように設定できるようになるとい
った効果を奏する。
【0066】更に、精密に調整された感度温度特性の温
度補償バランスやブリッジバランスに影響を与えること
なくオフセット電圧Vajを変更できるようになり、その
結果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラ
ンスに対して独立に零点の温度補償を実行できるように
なるといった効果も奏する。
度補償バランスやブリッジバランスに影響を与えること
なくオフセット電圧Vajを変更できるようになり、その
結果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラ
ンスに対して独立に零点の温度補償を実行できるように
なるといった効果も奏する。
【0067】次に、図面に基づき、圧力センサ20の実
施形態を説明する。
施形態を説明する。
【0068】本圧力センサ20は、自動車等の車両のエ
ンジン内の圧力変化を感知して感知した圧力(単位は
[mmH2O])の大きさに応じた電気抵抗値(単位は
[Ω])を出力する半導体歪ゲージ201,202,20
3,204を含んでブリッジを構成するシリコン半導体圧
力センサ20である。なお、電気抵抗値は、印加された
圧力に対してシリコン半導体結晶が示すピエゾ効果に起
因して発生するものである。
ンジン内の圧力変化を感知して感知した圧力(単位は
[mmH2O])の大きさに応じた電気抵抗値(単位は
[Ω])を出力する半導体歪ゲージ201,202,20
3,204を含んでブリッジを構成するシリコン半導体圧
力センサ20である。なお、電気抵抗値は、印加された
圧力に対してシリコン半導体結晶が示すピエゾ効果に起
因して発生するものである。
【0069】シリコン半導体圧力センサ20において
は、前述したオフセット調整方法の抵抗値設定工程が実
行されており、歪ゲージ201の接続配線の抵抗値(歪
ゲージ203の接続配線の抵抗値)を歪ゲージ202の接
続配線の抵抗値(歪ゲージ204の接続配線のと抵抗
値)よりも大きく設定され、その結果、ブリッジの零点
24bにおけるブリッジ平衡が(−)の極性方向にずれ
ている。
は、前述したオフセット調整方法の抵抗値設定工程が実
行されており、歪ゲージ201の接続配線の抵抗値(歪
ゲージ203の接続配線の抵抗値)を歪ゲージ202の接
続配線の抵抗値(歪ゲージ204の接続配線のと抵抗
値)よりも大きく設定され、その結果、ブリッジの零点
24bにおけるブリッジ平衡が(−)の極性方向にずれ
ている。
【0070】このようなシリコン半導体圧力センサ20
に依れば、ブリッジ辺の抵抗値を予め人為的に設定する
ことに依り、オフセット電圧Vajの極性を(+)極性又
は(−)極性の何れかに固定できるようになり、その結
果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラン
スに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の規模
を小さくすることができるようになる。
に依れば、ブリッジ辺の抵抗値を予め人為的に設定する
ことに依り、オフセット電圧Vajの極性を(+)極性又
は(−)極性の何れかに固定できるようになり、その結
果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラン
スに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の規模
を小さくすることができるようになる。
【0071】また、特別な手段をシリコン半導体圧力セ
ンサ20の作製プロセス中に付加することなく、配線の
抵抗値を調整するといった簡便な調整方法のみに依り、
ブリッジ平衡が所定の極性方向に確実に且つ許容範囲内
でずれるように設定できるようになる。
ンサ20の作製プロセス中に付加することなく、配線の
抵抗値を調整するといった簡便な調整方法のみに依り、
ブリッジ平衡が所定の極性方向に確実に且つ許容範囲内
でずれるように設定できるようになる。
【0072】更に、特別な手段をシリコン半導体圧力セ
ンサ20の作製プロセス中に付加することなく、歪ゲー
ジ201,202,203,204を作製中に既に用いられ
ているシリコンプロセスを流用して配線の抵抗値を調整
するといった簡便且つ高精度が保証された調整方法のみ
に依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向に確実に且つ許
容範囲内でずれるように高精度で、簡便に、且つ歩留ま
り良く設定できるようになる。
ンサ20の作製プロセス中に付加することなく、歪ゲー
ジ201,202,203,204を作製中に既に用いられ
ているシリコンプロセスを流用して配線の抵抗値を調整
するといった簡便且つ高精度が保証された調整方法のみ
に依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向に確実に且つ許
容範囲内でずれるように高精度で、簡便に、且つ歩留ま
り良く設定できるようになる。
【0073】次に、図面に基づき、前述のオフセット調
整方法及び半導体圧力センサ20を用いた圧力感知装置
10の実施形態を説明する。
整方法及び半導体圧力センサ20を用いた圧力感知装置
10の実施形態を説明する。
【0074】本圧力感知装置10は、図1に示すよう
に、自動車等の車両のエンジン内の圧力変化を感知して
感知した圧力(単位は[mmH2O])の大きさに応じ
た電気抵抗値(単位は[Ω])を出力する半導体歪ゲー
ジ201,202,203,204を含んでブリッジを構成
する前述の半導体圧力センサ20と、このような半導体
圧力センサ20に一定の駆動電流(単位は[mA])を
供給するための定電流源22と、オフセット電圧Vajを
ブリッジ外部から加算するためのオフセット調整回路3
0を有する。
に、自動車等の車両のエンジン内の圧力変化を感知して
感知した圧力(単位は[mmH2O])の大きさに応じ
た電気抵抗値(単位は[Ω])を出力する半導体歪ゲー
ジ201,202,203,204を含んでブリッジを構成
する前述の半導体圧力センサ20と、このような半導体
圧力センサ20に一定の駆動電流(単位は[mA])を
供給するための定電流源22と、オフセット電圧Vajを
ブリッジ外部から加算するためのオフセット調整回路3
0を有する。
【0075】オフセット調整回路30は、半導体圧力セ
ンサ20の(+)側ブリッジ出力電圧10a又は(−)
側ブリッジ出力電圧10bの少なくとも何れかに所定の
オフセット電圧Vajをブリッジ外部から加算するための
回路であって、オペアンプを中心にして構成されてい
る。
ンサ20の(+)側ブリッジ出力電圧10a又は(−)
側ブリッジ出力電圧10bの少なくとも何れかに所定の
オフセット電圧Vajをブリッジ外部から加算するための
回路であって、オペアンプを中心にして構成されてい
る。
【0076】具体的には、オフセット調整回路30は、
半導体圧力センサ20の(−)側ブリッジ出力電圧10
bに所定のオフセット電圧Vajをブリッジ外部から加算
するための回路であって、オペアンプを中心にして構成
されている。
半導体圧力センサ20の(−)側ブリッジ出力電圧10
bに所定のオフセット電圧Vajをブリッジ外部から加算
するための回路であって、オペアンプを中心にして構成
されている。
【0077】半導体圧力センサ20は、前述のオフセッ
ト調整方法における抵抗値設定工程が実行される結果、
ブリッジの(−)端子(図1参照)の零点24bにおけ
る所定温度(例えば、室温)でのブリッジ平衡が(−)
極性方向にずれるようにブリッジ辺の配線(P+拡散
層)の抵抗値が予め設定されている。
ト調整方法における抵抗値設定工程が実行される結果、
ブリッジの(−)端子(図1参照)の零点24bにおけ
る所定温度(例えば、室温)でのブリッジ平衡が(−)
極性方向にずれるようにブリッジ辺の配線(P+拡散
層)の抵抗値が予め設定されている。
【0078】具体的には、歪ゲージ201の接続配線の
抵抗値(歪ゲージ203の接続配線の抵抗値)を歪ゲー
ジ202の接続配線の抵抗値(歪ゲージ204の接続配線
のと抵抗値)よりも大きく設定され、その結果、ブリッ
ジの零点24bにおけるブリッジ平衡が(−)の極性方
向にずれている。
抵抗値(歪ゲージ203の接続配線の抵抗値)を歪ゲー
ジ202の接続配線の抵抗値(歪ゲージ204の接続配線
のと抵抗値)よりも大きく設定され、その結果、ブリッ
ジの零点24bにおけるブリッジ平衡が(−)の極性方
向にずれている。
【0079】本実施形態のオフセット調整回路30は、
(−)側ブリッジ出力電圧端子に接続され、図2(a)
に示すような零点24a,24b間のずれを補正するた
めのオフセット電圧Vajを印加する回路であって、具体
的には、図2(b)に示すように、(−)側ブリッジ出
力電圧10bの零点24bが(+)側ブリッジ出力電圧
10aの零点24aと一致するようなオフセット電圧V
ajを(−)側ブリッジ出力電圧10bにブリッジ外部か
ら加算して(−)極性方向のずれを補償することに依
り、ブリッジバランス状態を形成する前述の(−)オフ
セット印加工程を実行する機能を有している。
(−)側ブリッジ出力電圧端子に接続され、図2(a)
に示すような零点24a,24b間のずれを補正するた
めのオフセット電圧Vajを印加する回路であって、具体
的には、図2(b)に示すように、(−)側ブリッジ出
力電圧10bの零点24bが(+)側ブリッジ出力電圧
10aの零点24aと一致するようなオフセット電圧V
ajを(−)側ブリッジ出力電圧10bにブリッジ外部か
ら加算して(−)極性方向のずれを補償することに依
り、ブリッジバランス状態を形成する前述の(−)オフ
セット印加工程を実行する機能を有している。
【0080】本実施形態では、図1に示すように、電源
Vcc−接地電位間に直列に接続された固定抵抗34と可
変抵抗36との中点の電圧をオフセット電圧Vajとして
用いている。
Vcc−接地電位間に直列に接続された固定抵抗34と可
変抵抗36との中点の電圧をオフセット電圧Vajとして
用いている。
【0081】このようなオフセット調整回路30を設け
ることに依り、精密に調整された感度温度特性の温度補
償バランスやブリッジバランスに影響を与えることなく
オフセット電圧Vajをブリッジ外部から変更できるよう
になり、その結果、感度温度特性の温度補償バランスや
ブリッジバランスに対して独立に零点の温度補償を実行
できるようになる。
ることに依り、精密に調整された感度温度特性の温度補
償バランスやブリッジバランスに影響を与えることなく
オフセット電圧Vajをブリッジ外部から変更できるよう
になり、その結果、感度温度特性の温度補償バランスや
ブリッジバランスに対して独立に零点の温度補償を実行
できるようになる。
【0082】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に依れば、精密に
調整された感度温度特性の温度補償バランスやブリッジ
バランスに影響を与えることなくオフセット電圧を変更
できるようになり、その結果、感度温度特性の温度補償
バランスやブリッジバランスに対して独立に零点の温度
補償を実行できるようになる。
調整された感度温度特性の温度補償バランスやブリッジ
バランスに影響を与えることなくオフセット電圧を変更
できるようになり、その結果、感度温度特性の温度補償
バランスやブリッジバランスに対して独立に零点の温度
補償を実行できるようになる。
【0083】請求項2に記載の発明に依れば、請求項1
に記載の効果に加えて、ブリッジ辺の抵抗値を予め設定
することに依り、オフセット電圧の極性を(+)極性又
は(−)極性の何れかに固定できるようになり、その結
果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラン
スに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の規模
を小さくすることができるようになる。
に記載の効果に加えて、ブリッジ辺の抵抗値を予め設定
することに依り、オフセット電圧の極性を(+)極性又
は(−)極性の何れかに固定できるようになり、その結
果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラン
スに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の規模
を小さくすることができるようになる。
【0084】請求項3に記載の発明に依れば、請求項2
に記載の効果に加えて、ブリッジ平衡が所定の極性方向
にずれるように設定することに依り、オフセット電圧の
極性を(+)極性又は(−)極性の何れかに固定したブ
リッジバランス状態を形成できるようになり、その結
果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラン
スに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の規模
を小さくすることができるようになる。
に記載の効果に加えて、ブリッジ平衡が所定の極性方向
にずれるように設定することに依り、オフセット電圧の
極性を(+)極性又は(−)極性の何れかに固定したブ
リッジバランス状態を形成できるようになり、その結
果、感度温度特性の温度補償バランスやブリッジバラン
スに対して独立に零点の温度補償を実行する回路の規模
を小さくすることができるようになる。
【0085】請求項4に記載の発明に依れば、請求項3
に記載の効果に加えて、特別な手段を付加することな
く、配線の抵抗値を調整するといった簡便な調整方法の
みに依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるよう
に設定できるようになる。
に記載の効果に加えて、特別な手段を付加することな
く、配線の抵抗値を調整するといった簡便な調整方法の
みに依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向にずれるよう
に設定できるようになる。
【0086】請求項5に記載の発明に依れば、請求項4
に記載の効果に加えて、特別な手段を付加することな
く、歪ゲージを作製中に既に用いられているシリコンプ
ロセスを用いて配線の抵抗値を調整するといった簡便且
つ高精度が保証された調整方法のみに依り、ブリッジ平
衡が所定の極性方向にずれるように高精度で、簡便に、
且つ歩留まり良く設定できるようになる。
に記載の効果に加えて、特別な手段を付加することな
く、歪ゲージを作製中に既に用いられているシリコンプ
ロセスを用いて配線の抵抗値を調整するといった簡便且
つ高精度が保証された調整方法のみに依り、ブリッジ平
衡が所定の極性方向にずれるように高精度で、簡便に、
且つ歩留まり良く設定できるようになる。
【0087】請求項6に記載の発明に依れば、ブリッジ
辺の抵抗値を予め人為的に設定することに依り、オフセ
ット電圧の極性を(+)極性又は(−)極性の何れかに
固定できるようになり、その結果、感度温度特性の温度
補償バランスやブリッジバランスに対して独立に零点の
温度補償を実行する回路の規模を小さくすることができ
るようになる。
辺の抵抗値を予め人為的に設定することに依り、オフセ
ット電圧の極性を(+)極性又は(−)極性の何れかに
固定できるようになり、その結果、感度温度特性の温度
補償バランスやブリッジバランスに対して独立に零点の
温度補償を実行する回路の規模を小さくすることができ
るようになる。
【0088】請求項7に記載の発明に依れば、請求項6
に記載の効果に加えて、特別な手段を圧力センサ20の
作製プロセス中に付加することなく、配線の抵抗値を調
整するといった簡便な調整方法のみに依り、ブリッジ平
衡が所定の極性方向に確実に且つ許容範囲内でずれるよ
うに設定できるようになる。
に記載の効果に加えて、特別な手段を圧力センサ20の
作製プロセス中に付加することなく、配線の抵抗値を調
整するといった簡便な調整方法のみに依り、ブリッジ平
衡が所定の極性方向に確実に且つ許容範囲内でずれるよ
うに設定できるようになる。
【0089】請求項8に記載の発明に依れば、請求項7
に記載の効果に加えて、特別な手段を圧力センサの作製
プロセス中に付加することなく、歪ゲージを作製中に既
に用いられているシリコンプロセスを用いて配線の抵抗
値を調整するといった簡便且つ高精度が保証された調整
方法のみに依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向に確実
に且つ許容範囲内でずれるように高精度で、簡便に、且
つ歩留まり良く設定できるようになる。
に記載の効果に加えて、特別な手段を圧力センサの作製
プロセス中に付加することなく、歪ゲージを作製中に既
に用いられているシリコンプロセスを用いて配線の抵抗
値を調整するといった簡便且つ高精度が保証された調整
方法のみに依り、ブリッジ平衡が所定の極性方向に確実
に且つ許容範囲内でずれるように高精度で、簡便に、且
つ歩留まり良く設定できるようになる。
【0090】請求項9に記載の発明に依れば、オフセッ
ト調整回路を設けることに依り、精密に調整された感度
温度特性の温度補償バランスやブリッジバランスに影響
を与えることなくオフセット電圧をブリッジ外部から変
更できるようになり、その結果、感度温度特性の温度補
償バランスやブリッジバランスに対して独立に零点の温
度補償を実行できるようになる。
ト調整回路を設けることに依り、精密に調整された感度
温度特性の温度補償バランスやブリッジバランスに影響
を与えることなくオフセット電圧をブリッジ外部から変
更できるようになり、その結果、感度温度特性の温度補
償バランスやブリッジバランスに対して独立に零点の温
度補償を実行できるようになる。
【0091】請求項10に記載の発明に依れば、請求項
6乃至8に記載の効果と同様の効果を奏する。
6乃至8に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0092】請求項11に記載の発明に依れば、請求項
9又は10に記載の効果と同様の効果を奏する。
9又は10に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0093】請求項12に記載の発明に依れば、請求項
11に記載の効果と同様の効果を奏する。
11に記載の効果と同様の効果を奏する。
【0094】請求項13に記載の発明に依れば、請求項
12に記載の効果と同様の効果を奏する。
12に記載の効果と同様の効果を奏する。
【図1】本発明の圧力センサ及び圧力感知装置の一実施
形態を説明するための回路図である
形態を説明するための回路図である
【図2】図1の圧力感知装置におけるオフセット調整方
法を説明するためのグラフであって、同図(a)は、
(+)側ブリッジ出力電圧の零点と(−)側ブリッジ出
力電圧の零点とのオフセットを説明するためのグラフで
あり、同図(b)は、(+)側ブリッジ出力電圧の零点
と(−)側ブリッジ出力電圧の零点とのオフセット調整
を説明するためのグラフである
法を説明するためのグラフであって、同図(a)は、
(+)側ブリッジ出力電圧の零点と(−)側ブリッジ出
力電圧の零点とのオフセットを説明するためのグラフで
あり、同図(b)は、(+)側ブリッジ出力電圧の零点
と(−)側ブリッジ出力電圧の零点とのオフセット調整
を説明するためのグラフである
【図3】従来のオフセット調整方法及び圧力感知装置を
説明するための回路図である
説明するための回路図である
10 圧力感知装置 10a (+)側ブリッジ出力電圧 10b (−)側ブリッジ出力電圧 20 圧力センサ(半導体圧力センサ) 201,202,203,204 歪ゲージ 22 定電流源 24a (+)側ブリッジ出力電圧の零点 24b (−)側ブリッジ出力電圧の零点 30 オフセット調整回路(オペアンプ) Vaj オフセット電圧
Claims (13)
- 【請求項1】 圧力変化を感知して当該感知した圧力の
大きさに応じた電気抵抗値を出力する歪ゲージと当該歪
ゲージを含んでブリッジを構成する圧力センサと当該圧
力センサに一定の駆動電流を供給するための定電流源と
を有し、当該圧力センサの(+)側出力端の(+)側ブ
リッジ出力電圧及び(−)側出力端の(−)側ブリッジ
出力電圧を出力する圧力感知装置のオフセット調整方法
において、 前記(+)側ブリッジ出力電圧又は前記(−)側ブリッ
ジ出力電圧の少なくとも何れかに所定のオフセット電圧
を当該ブリッジ外部から加算して当該所定の極性方向の
ずれを補償することに依り、当該ブリッジバランス状態
を形成する、 ことを特徴とするオフセット調整方法。 - 【請求項2】 前記ブリッジの零点におけるブリッジ平
衡が所定の極性方向にずれるように前記ブリッジ辺の抵
抗値を予め設定すると共に、オフセット電圧を当該ブリ
ッジ外部から加算して当該所定の極性方向のずれを補償
することに依り、当該ブリッジバランス状態を形成す
る、 ことを特徴とする請求項1に記載のオフセット調整方
法。 - 【請求項3】 前記ブリッジの零点におけるブリッジ平
衡が所定の極性方向にずれるように各ブリッジ辺の抵抗
値を予め設定すると共に、前記オフセット電圧を当該ブ
リッジ外部から加算して当該所定の極性方向のずれを補
償することに依り、当該ブリッジバランス状態を形成す
る、 ことを特徴とする請求項2に記載のオフセット調整方
法。 - 【請求項4】 前記歪ゲージを接続して前記ブリッジ辺
を構成する配線の抵抗値を調整することに依り、前記所
定の極性方向のずれを生成する、 ことを特徴とする請求項3に記載のオフセット調整方
法。 - 【請求項5】 前記歪ゲージを接続して前記ブリッジ辺
を構成するP+拡散層の形状を変更することに依り、前
記配線の抵抗値を調整する、 ことを特徴とする請求項4に記載のオフセット調整方
法。 - 【請求項6】 圧力変化を感知して当該感知した圧力の
大きさに応じた電気抵抗値を出力する歪ゲージと当該歪
ゲージを含んでブリッジを構成する圧力センサにおい
て、 前記ブリッジの零点におけるブリッジ平衡が所定の極性
方向にずれるようにブリッジ辺の抵抗値が予め設定され
ている、 ことを特徴とする圧力センサ。 - 【請求項7】 前記歪ゲージを接続して前記ブリッジ辺
を構成する配線の抵抗値を調整することに依り、前記所
定の極性方向のずれを生成する、 ことを特徴とする請求項6に記載の圧力センサ。 - 【請求項8】 前記歪ゲージを接続して前記ブリッジ辺
を構成するP+拡散層の形状を変更することに依り、前
記配線の抵抗値を調整する、 ことを特徴とする請求項7に記載の圧力センサ。 - 【請求項9】 前記圧力センサと当該圧力センサに一定
の駆動電流を供給するための定電流源とを有し、当該圧
力センサの(+)側出力端の(+)側ブリッジ出力電圧
及び(−)側出力端の(−)側ブリッジ出力電圧を出力
する圧力感知装置において、 前記(+)側ブリッジ出力電圧又は前記(−)側ブリッ
ジ出力電圧の少なくとも何れかに所定のオフセット電圧
を当該ブリッジ外部から加算するためのオフセット調整
回路を有する、 ことを特徴とする圧力感知装置。 - 【請求項10】 前記ブリッジの零点におけるブリッジ
平衡が所定の極性方向にずれるように前記ブリッジ辺の
抵抗値が予め設定されている前記圧力センサに対して、
前記オフセット電圧を当該圧力センサ外部から加算して
当該所定の極性方向のずれを補償することに依り、当該
ブリッジバランス状態を形成するためのオフセット調整
回路を有する、 ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載
の圧力センサを用いた圧力感知装置。 - 【請求項11】 前記オフセット調整回路は、前記
(+)側ブリッジ出力電圧の零点と前記(−)側ブリッ
ジ出力電圧の零点が所定の条件下において一致するよう
な前記オフセット電圧を当該(+)側ブリッジ出力電圧
又は当該(−)側ブリッジ出力電圧の少なくとも何れか
に当該ブリッジ外部から加算するように構成されてい
る、 ことを特徴とする請求項9又は10に記載の圧力感知装
置。 - 【請求項12】 前記オフセット調整回路は、前記
(−)側ブリッジ出力電圧端子に接続され、当該(−)
側ブリッジ出力電圧の零点が前記(+)側ブリッジ出力
電圧の零点と一致するような前記オフセット電圧を当該
(−)側ブリッジ出力電圧に当該ブリッジ外部から加算
するように構成されている、 ことを特徴とする請求項11に記載の圧力感知装置。 - 【請求項13】 前記オフセット調整回路は、前記
(+)側ブリッジ出力電圧端子に接続され、当該(+)
側ブリッジ出力電圧の零点が前記(−)側ブリッジ出力
電圧の零点と一致するような前記オフセット電圧を当該
(+)側ブリッジ出力電圧に当該ブリッジ外部から加算
するように構成されている、ことを特徴とする請求項1
2に記載の圧力感知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8286670A JPH10132678A (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | オフセット調整方法、圧力センサ、及び圧力感知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8286670A JPH10132678A (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | オフセット調整方法、圧力センサ、及び圧力感知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10132678A true JPH10132678A (ja) | 1998-05-22 |
Family
ID=17707447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8286670A Withdrawn JPH10132678A (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | オフセット調整方法、圧力センサ、及び圧力感知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10132678A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102156019A (zh) * | 2011-03-28 | 2011-08-17 | 豪展医疗科技股份有限公司 | 压力传感器 |
-
1996
- 1996-10-29 JP JP8286670A patent/JPH10132678A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102156019A (zh) * | 2011-03-28 | 2011-08-17 | 豪展医疗科技股份有限公司 | 压力传感器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040106 |