JP2674198B2 - 半導体圧力センサの零点調整回路 - Google Patents

半導体圧力センサの零点調整回路

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JP2674198B2 JP1084407A JP8440789A JP2674198B2 JP 2674198 B2 JP2674198 B2 JP 2674198B2 JP 1084407 A JP1084407 A JP 1084407A JP 8440789 A JP8440789 A JP 8440789A JP 2674198 B2 JP2674198 B2 JP 2674198B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 本発明は半導体圧力センサにおける歪みゲージで構成
されるブリッジ回路に対する零点調整用の抵抗器を、上
記歪みゲージと同一工程で作成することにより、零点調
整並びに温度補償を共に高い精度で実現できるようにし
たものである。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、半導体圧力センサの零点調整回路に係り、
特に半導体圧力センサにおけるブリッジ回路の温度補償
に優れた半導体圧力センサの零点調整回路に関する。
〔従来の技術〕
圧力センサは、非常に広範囲で利用できるものであ
り、その用途は各種工業における計測、理化学分野、医
用分野、自動車、自動機械、ロボット、油圧空圧機器な
ど多岐にわたっている。
上記圧力センサは、金属ダイアフラム等に直接歪みゲ
ージ(ストレン・ゲージ)を貼り付けた金属歪みゲージ
式圧力センサとシリコン単結晶をダイヤフラムとして使
用し、その表面の一部に歪みゲージ(ストレン・ゲー
ジ)となる拡散抵抗層を形成させた歪み半導体圧力セン
サ(拡散型半導体圧力センサ)に大別される。
上記金属歪みゲージ式圧力センサは、歪みゲージの接
着が非常に難しく、大量生産に不向きであるという欠点
があり、高精度、高信頼性を有し、生産性に優れた半導
体圧力センサが自動車用をはじめ各分野で利用されるよ
うになっている。
半導体圧力センサは、例えば拡散抵抗層をダイアフラ
ムの中央部と周辺部にそれぞれ2個配置し、ブリッジに
接続して使用する。上記拡散抵抗層から成る歪みゲージ
は圧力よりも温度変化により敏感であり、上記半導体圧
力センサにおいては零点調整と共に温度補償が不可欠に
なっている。
第4図及び第5図は、そのような零点調整及び温度補
償を為し得るよう構成された従来の半導体圧力センサの
回路構成図である。
第4図及び第5図に示すように従来、物理量変化に応
じて抵抗変化する歪みゲージG1,G2,G3,G4を4辺に配設
して、所謂フルブリッジ回路を構成する際に、初めから
存在する4辺の歪みゲージG1,G2,G3,G4の抵抗値のアン
バランスによるブリッジ出力を零点調整する方法として
歪みゲージG1,G2,G3,G4と直列または並列に外付けの零
点調整用可変抵抗R1,R2,R3を挿入する方法が採られてき
た。しかしながら、上述のような従来の方法は、零点調
整によりブリッジ出力を零に調整したとしても、零点調
整用可変抵抗器(R1、またはR1,R2,R3)を挿入した箇所
の抵抗温度係数も変えてしまい、従って温度変化に伴う
熱出力(温度変化に対して歪みゲージG1,G2,G3,G4の受
ける熱応力により生ずるブリッジ出力あるいは温度変化
に対して各歪みゲージの温度特性のバラツキにより生ず
るブリッジ出力)を増大させる結果となり使用中に零点
が移動してしまうという重大な欠点を有している。
この為、例えば第6図に示すように歪みゲージG3,G4
にそれぞれ直列に外付けの抵抗器R4,R5を接続し、さら
に歪みゲージG3,G4に並列にそれぞれ外付けの抵抗器R6,
R7を接続して零点調整のみならず温度補償も行うように
したものが知られている(特開昭56−14023号参照)。
しかしながら、このように外付けの直列抵抗器R4,R5
及び並列抵抗器R6,R7を設けて零点調整及び温度補償を
行うようにしても、零点調整や零点温度特性を測定した
後ブリッジ出力が零となり、かつ零点温度特性を補償し
えるように前記直列抵抗器R4,R5及び並列抵抗器R6,R7
抵抗値を算出し、さらにその算出結果に等しい抵抗値が
得られるように前記抵抗器R4,R5,R6,R7に対してトリミ
ングを行う作業が必要であった。
さらに、再度零点出力値及び零点温度特性を測定しブ
リッジ出力が零とならないか、または温度補償特性が良
好でない場合には、再度前記直列抵抗器R4,R5もしくは
前記並列抵抗器R6,R7に対してトリミングを行い、各抵
抗器の抵抗値を微調整する。
通常上記のような操作を試行錯誤的に何度か繰り返す
ることにより、実用し得る零点出力及び温度補償を有す
る半導体圧力センサが得られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述したように、前記従来のブリッジ回路では実用し
得るものを得るまでに多大な時間と労力を要する煩雑な
作業を行う必要があり、そのため生産性が低く、コスト
ダウンが難しいという問題があった。
本発明の課題は、零点調整が容易で、かつ零点温度補
償を行い得る半導体圧力センサの零点調整回路を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、本発明は半導体基板をエッ
チングして形成された半導体ダイアフラム上に複数の歪
みゲージから成るブリッジ回路を形成して成る半導体圧
力センサの前記ブリッジ回路出力の零点調整を行うため
の半導体圧力センサの零点調整回路において、 前記零点調整回路は、前記半導体圧力センサの前記ブ
リッジ回路の端子に直列または並列に接続され、更にト
リミング可能な短絡線によって互いに接続された複数の
抵抗器から成り、該複数の抵抗器は前記ダイアフラムが
形成された半導体基板と同一の基板内に形成された前記
歪みゲージと同一線幅を有する拡散層から成り、前記ブ
リッジ回路の端子を所望の抵抗値が得られるように前記
複数の抵抗器に接続し、前記短絡線をトリミングにより
切断することによって零点調整を行うことを特徴とす
る。
前記零点調整回路内の前記複数の抵抗器は、例えば請
求項2に記載してあるように前記歪みゲージと同一の線
幅を有する拡散層から成る所定の抵抗値を有する単位抵
抗器を直列もしくは並列に導電材を介して複数個接続し
て成る。
〔作用〕
請求項1記載の本発明の半導体圧力センサの零点調整
回路では、複数の歪みゲージから成るブリッジ回路を形
成して成る半導体圧力センサの前記ブリッジ出力の零点
調整を行うための半導体圧力センサの零点調整回路にお
いて、 零点調整回路の各抵抗器は、ブリッジ回路を構成する
歪みゲージが形成される半導体基板と同一の基板に形成
される拡散層であり、その拡散層の線幅は前記歪みゲー
ジと同一幅となっている。
従って、ブリッジ回路を構成する歪みゲージと、零点
調整回路の各抵抗器を同一工程で同時に形成することが
可能であり、しかもブリッジ回路を構成する歪みゲージ
の線幅と零点調整回路の各抵抗器の線幅が同一であるこ
とから、歪みゲージの抵抗値及び零点調整回路の各抵抗
器の抵抗値の温度係数はほぼ同一となる。
このため、零点調整回路内のトリミング可能な短絡線
に対してトリミングを行ってブリッジ回路に接続される
抵抗値を調整し、ブリッジ回路の零点調整(オフセット
電圧を零にする調整)を行うだけで、温度補償用の抵抗
器を別に設けなくても、零点温度特性の優れた半導体圧
力センサを得ることが可能となる。また、ブリッジ回路
と零点調整回路を同一チップ上に形成できるため、半導
体製造工程によりウェハ上に大量のチップを高速に製造
することが可能となる。
また、請求項2記載の半導体圧力センサの零点電圧調
整回路においては、その回路内の零点調整用のトリミン
グ可能な抵抗器を、前記歪みゲージと同一の線幅を有す
る拡散層から成る所定の抵抗値を有する単位抵抗器を、
直列または並列に導電部材を介して複数個接続すること
により構成しているので、上記トリミング可能な抵抗器
の抵抗値をトリミングにより非常に高精度に設定するこ
とが可能となり、ブリッジ出力の零点調整を非常に高精
度で行うことが可能となる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説
明する。
第1図は本発明を適用した一実施例である半導体圧力
センサ1の回路構成図である。同図において、ブリッジ
回路本体は例えば数mm角のn型シリコン基板上の中央部
をエッチングして形成されるダイアフラム上に、例えば
ホウ素(Boron)を選択拡散またはイオン注入すること
により形成する。半導体圧力センサ1の歪みゲージであ
る拡散抵抗RA,RB,RC,RD(以後、拡散抵抗RA,RB,RC,RD
歪みゲージRA,RB,RC,RDと表現する)を4辺とする閉回
路で構成し、その相対向する歪みゲージRAと歪みゲージ
RC間と歪みゲージRBと歪みゲージRD間の端子間(同図に
おいて、端子Bと端子Cの間)に定電流源Iを接続し、
さらに上記端子間に上記定電流源Iと並列にトリミング
により抵抗値の調整が可能な抵抗素子R1R2を零点調整用
抵抗として直列に接続して成る。尚、上記抵抗素子R1,R
2を、以後トリミング抵抗素子R1,R2と表現する。また、
他の相対向する端子のうちの一方の端子Dと前記抵抗素
子R1と前記抵抗素子R2との接続部位F間に抵抗素子R3
抵抗素子R4を直列接続している。そして、他方の端子A
と前記抵抗素子R3と前記抵抗素子R4の接続部位Eの間か
ら出力電圧Voutを得るようにしている。
上記構成において、定電流源Iを除くブリッジを構成
する歪みゲージRA,RB,RC,RD及び零点調整用の抵抗素子R
1,R2,R3,R4はいずれも単一のn型シリコン基板上にホウ
素(Boron)の選択拡散またはイオン注入を行うことに
より集積して形成している。
さらに詳しく説明すると、ブリッジ回路を構成する歪
みゲージRA,RB,RC,RD及び零点調整用の抵抗素子R1,R2,R
3,R4は、いずれも同一の線幅dで形成されている。
また、トリミング抵抗素子R1,R2は、第2図に示すよ
うに歪みゲージRA,RB,RC,RDと同一の線幅dを有する複
数のP型シリコンから成る単位拡散抵抗10を直列または
並列にコンタクトホール20を介して上記単位拡散抵抗10
と良好なオーミック接触が得られるAl−Si、Al等からな
る電極部材30で配線することにより構成されている。
尚、上記Al−Si,Al等から成る電極部材30は、スパッタ
法または真空蒸着法等により形成する。
また、同図において並列接続された単位拡散抵抗10−
1,10−2と単一の単位拡散抵抗10−3の間に形成された
電極部材30の線幅のより細くなっている箇所は、フュー
ズトリミングまたはレーザにより切断されるトリミング
部33(33−1)であり、そのトリミング部33(33−1)
の両端には、フューズトリミング時にトリミング部33を
焼断するためにプローブを介して電圧を印加するための
電極パッド32が形成されている。
上記構成のトリミング抵抗素子R1,R2及び零点調整用
の抵抗素子R3,R4は、いずれも歪みゲージRA,RB,RC,RD
同一工程(ボロンの選択拡散またはイオン注入)により
形成される。ところで、同一工程で選択拡散またはイオ
ン注入により形成される拡散抵抗の温度係数は線幅に依
存することが確認されている。従って、同一工程で形成
され、しかも同一線幅を有する歪みゲージRA,RB,RC,RD
及び零点調整用の抵抗素子R1,R2,R3,R4はいずれも同一
の温度係数を有することになる。このため、零点調整用
の抵抗素子R1,R2,R3,R4により構成される零点補償回路
の調整を行って歪みゲージRA,RB,RC,RDからなるブリッ
ジ回路のオフセット電圧を零に調整する零点調整を行う
ことにより、上記半導体圧力センサ1が形成されている
チップの周囲温度が変化しても、零点温度特性が保障さ
れる。
尚、上記ブリッジ回路を定電圧駆動ではなく、定電流
駆動により行っているのは、半導体歪みゲージの感度が
一般的に温度上昇に伴って低下する傾向とその半導体歪
みゲージの抵抗値が一般に正の温度係数を有していると
いう特性を利用して、温度上昇による感度低下を抵抗値
変化によりキャンセルさせるためである。
次に、上記構成の拡散型半導体圧力センサ1の零点調
整の方法を説明する。
まず、調整前、前記端子Aの電位VAが前記接続部位E
の電位VEよりも高い状態になっているものとして考案す
る。
前記電位VAと前記電位VEを等しくしてその差動出力を
零にするため前記トリミング抵抗素子R2の抵抗値が大き
くなるように、前記トリミング部33をフューズ・トリミ
ングまたはレーザにより焼断するトリミング作業を行
い、前記接続部位Fの電位VFを上げてゆく。やがて電位
VEと電位VAが等しくなるとその差動出力は零となり零点
調整が終了する。而して、この間の前記電位VE及び前記
電位VFの変化の様子を知るために、前記歪みゲージRD
流れる電流をID、前記抵抗素子R3、R4を流れる電流をI4
で表し、前記トリミング抵抗素子R1または前記トリミン
グ抵抗素子R2の抵抗値をトリミングにより調整すること
によって変化する電位、電流の変化分を、その電位、電
流を表す記号の前にΔを付して表すと、 ΔVE=ΔIDRD+ΔI4R3 及び ΔVF=ΔIDRD+ΔI4(R3+R4) となる。ここで、R3》RD,R4》RDとなるように抵抗素子R
3,R4及び歪みゲージRDの抵抗値を設定しておけばID《I4
で、かつID≒0とみなすことができるので、前式のΔID
RDをほぼ零と見なすことができる。従って、ΔVF=ΔVE
(R3+R4)/R3と近似でき、前記接続部位Eでの調整電
圧(初期オフセット電圧)VEを前記接続部位Fにおいて
は(R3+R4)/R3倍に増幅させて測定することができ
る。
このように接続部位Fの電圧VFを測定することにより
ブリッジ回路の初期オフセット電圧VEの増幅値を測定し
ながらトリミング調整を行うことが可能となり、トリミ
ング抵抗素子R1,R2のトリミングにより零点調整を非常
に高い精度で、かつ容易に行うことが可能となる。換言
すれば、前記接続部位Eにおける微小な電圧変化を前記
接続部位Fにおいて大きな電圧変化として測定すること
ができるから高精度の零点調整が可能となる。
一方、前記端子Aの電位VAが前記接続部位Eの電位VE
よりも小さい状態になっている場合には、前記トリミン
グ抵抗素子R1の抵抗値が大きくなるようにトリミングを
行うことにより上述の場合と同様にして零点調整を行う
ことができる。
また、前述したように前記抵抗素子R1,R2,R3,R4及び
前記歪みゲージRA,RB,RC,RDは、同一の線幅を有し、か
つ同一工程で形成されるため、前記零点調整用の前記ト
リミング抵抗素子R1,R2及び前記抵抗素子R3,R4は前記歪
みゲージRA,RB,RC,RDと同じ抵抗温度係数を有する。従
って、RA=RA0(1+αT),RB=RB0(1+αT),RC
RC0(1+αT),RD=RD0(1+αT),R1=R10(1+
αT),R2=R20(1+αT),R3=R30(1+αT),R4
=R40(1+αT)の関係がある。但し、添字0が付さ
れている抵抗値(RA0,RB0,RC0,RD0,R10,R20,R30,R40
は零点調整時の温度t0℃におけるその抵抗素子の抵抗
値、αは抵抗温度係数、Tは前記零点調整時の温度t0
と任意の温度t1℃との温度差である。
以上のような関係にある前記ブリッジ回路を定電流駆
動すると、温度t1℃においては、VA=VA0(1+αT),
VE=VE0(1+αT)となり、これによりブリッジ回路
の零点出力VOUTはVOUT=VA−VE=(VA0−VE0)(1+α
T)となり、温度t0℃の零点調整時においてVA0=VC0
なるように微調整することにより零点調整完了後に温度
が任意の温度t1℃に変化した場合でも、零点(オフセッ
ト電圧)の温度変動を十分高精度に小さくすることが可
能となる。尚、前記数式においてVA0,VE0は、それぞれ
前記零点調整時の温度t0℃における前記端子A,Eの電位
である。
次に、前記トリミング抵抗素子R1,R2のトリミングの
方法を第2図を参照しながら説明する。
同図に示すようにトリミング抵抗素子R1もしくはR
2は、並列接続された単位拡散抵抗10−1,10−2から成
る抵抗素子Rb1、上記合成抵抗Rb1に対し直列接続された
単位拡散抵抗10−3のみから成る抵抗素子Rb2、さらに
上記抵抗素子Rb2に直列接続された直列接続の単位拡散
抵抗10−4,10−5から成る抵抗素子Rb3有している。
ここで、単位拡散抵抗10の抵抗値をR0とした場合、 Rb2=R0,Rb3=2R0 となる。
以下、同様にして第2図において特に図示していない
が、前記抵抗素子Rb3に順次直列接続された抵抗素子Rb4
(=4R0),Rb5(=8R0),・・・Rbn(=2n-2・R0)が
単位拡散抵抗10を複数個直列接続して形成されている。
ここで、上記抵抗素子Rb1,Rb2,Rb3,・・・Rbnを、それ
ぞれビット1、ビット2、ビット3、・・・ビットnの
抵抗素子と定義し、直列接続された抵抗素子Rb1,Rb2,R
b3,・・・Rbnから成るトリミング抵抗素子R1,R2をnビ
ットのトリミング抵抗素子と呼ぶことにする。
上述したように、トリミング抵抗素子R1,R2を構成す
る抵抗素子Rb1,Rb2,Rb3,・・・Rbnは高位ビットになる
につれ、抵抗値が順次2の累乗で増加するようになって
いる。ところで、Al,Al−Si等からなる電極材30は、高
い導電性を有しており、その電気抵抗値は拡散抵抗であ
る単位拡散抵抗10の抵抗値に比較して非常に小さい値で
ある。したがって、いずれのトリミング部33(33−1,33
−2,33−3,・・・)も切断していない状態ではトリミン
グ抵抗R1,R2の抵抗値はほぼ電極材30の総抵抗値と等し
くなる。
そして、第2図におけるトリミング部33−1をフュー
ズ・トリミングまたはレーザにより切断すると、トリミ
ング抵抗素子R1,R2の抵抗値はほぼR0/2となる。
また、トリミング部33−2のみをトリミングにより切
断した場合にはトリミング抵抗素子R1,R2の抵抗値はR0
となる。
このように、トリミング抵抗素子R1,R2の全抵抗値R
totaは、フューズ・トリミング又はレーザにより切断す
るトリミング部33の組み合せにより、 (X1,X2,X3,・・・Xnは、「0」または「1」の値をと
る。すなわち、トリミング部33−1(i=1,2,3・・・
n)が切断された場合Xiは「1」となり、トリミング部
33−iが切断されない場合には、Xiは「0」となる) と表わすことができる。
したがって、n個の抵抗素子Rb1,Rb2,Rbnからトリミ
ング抵抗素子R1,R2はフューズ・トリミングまたはレー
ザによるトリミング部33の切断により2n種類の抵抗値の
設定が可能である。したがって単位拡散抵抗10の抵抗値
R0をより小さくし、さらに抵抗素子Rbi(i=1,2,・・
・n)高ビット化することにより高精度での微調整が可
能となる。
また、第3図は本発明を適用した半導体圧力センサの
他の実施例を示す図である。尚、第3図において、前記
第2図に示したものと同一の部分に同一符号を記してい
る。第3図のものは、前記第1図のものの端子A側にも
前記端子B側に設けた零点調整回路と同様の零点調整回
路を設けたものである。第3図において、抵抗素子R7
前記抵抗素子R3に、抵抗素子R8は前記抵抗素子R4に、ト
リミング抵抗素子R5は前記トリミング抵抗素子R1に、ト
リミング抵抗素子R6は前記トリミング抵抗素子R2にそれ
ぞれ対応するものである。この実施例においてR7/(R7
+R8)をR3/(R3+R4)より大きくなるようにしておく
と、前記端子A側で粗調整、前記端子B側で微調整が行
えるようになり、これにより実質的な零点が得られる調
整範囲が拡がり、より一層きめ細かな調整をすることが
できるようになる。
〔発明の効果〕
請求項1記載の半導体圧力センサの零点調整回路にお
いては、ブリッジ回路の歪みゲージと零点電圧調整回路
の抵抗器が同一半導体基板上に形成され、かつ同一の線
幅を有する拡散層により形成されるので、上記歪みゲー
ジと上記零点調整回路の抵抗器を同一工程で形成するこ
とにより、上記歪みゲージと上記零点調整回路の抵抗器
の温度係数をほぼ同一にすることが可能となる。このた
め、ブリッジ回路出力の零点調整を行うだけで、特別に
温度補償用の抵抗器を設けなくても、零点温度特性の優
れた半導体圧力センサを得ることが可能となる。また、
半導体圧力センサ及びその半導体圧力センサの零点調整
回路を同一の半導体基板上に製造すること、すなわち半
導体圧力センサ及びその半導体圧力センサの零点調整回
路を1チップ化できるので、1つのウェハに上記零点調
整回路付半導体圧力センサのチップを同時に多数製造す
ることが可能となり、量産効果により製造コストの低減
が可能となる。
また、請求項2記載の半導体圧力センサによれば、上
記請求項1記載の零点電圧調整回路内の零点調整に使用
するトリミング可能な短絡線によって接続される抵抗器
を、歪みゲージと同一の線幅を有する拡散層から成る所
定の抵抗値を有する単位抵抗器を直列もしくは並列に導
電部材を介して複数個接続することにより構成している
ので、任意の導電部材をフューズトリミングまたはレー
ザ等により切断して抵抗トリミングを行うことにより上
記零点調整用のトリミング可能な抵抗器の抵抗値を高精
度に調整することが可能となり、ブリッジ回路出力の零
点調整を非常に高精度に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した一実施例である半導体圧力セ
ンサの回路構成図、 第2図は零点調整用抵抗素子R1,R2の構成図、 第3図は本発明を適用した他の実施例である半導体圧力
センサの回路構成図、 第4図は従来の半導体圧力センサの一例を示す回路構成
図、 第5図は従来の半導体圧力センサの他の例を示す回路構
成図、 第6図は従来の零点調整及び温度補償可能な半導体圧力
センサの回路構成図である。 RA,RB,RC,RD……歪みゲージ(拡散抵抗)、 R1,R2,R5,R6……トリミング抵抗素子(拡散抵抗)、 R3,R4,R7,R8……抵抗素子(拡散抵抗).

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板をエッチングして形成された半
    導体ダイアフラム上に複数の歪みゲージから成るブリッ
    ジ回路を形成して成る半導体圧力センサの前記ブリッジ
    回路出力の零点調整を行うための半導体圧力センサの零
    点調整回路において、 前記零点調整回路は、前記半導体圧力センサの前記ブリ
    ッジ回路の端子に直列または並列に接続され、更にトリ
    ミング可能な短絡線によって互いに接続された複数の抵
    抗器から成り、該複数の抵抗器は前記ダイアフラムが形
    成された半導体基板と同一の基板内に形成された前記歪
    みゲージと同一の線幅を有する拡散層から成り、 前記ブリッジ回路の端子を所望の抵抗値が得られるよう
    に前記複数の抵抗器に接続し、前記短絡線をトリミング
    により切断することによって零点調整を行うこと を特徴とする半導体圧力センサの零点調整回路。
  2. 【請求項2】前記零点調整回路内の前記複数の抵抗器
    は、前記歪みゲージと同一の線幅を有する拡散層から成
    る所定の抵抗値を有する単位抵抗器を直列もしくは並列
    に導電部材を介して複数個接続して成ることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体圧力センサの零点調整回路。
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