JPH10131990A - 粘性流体継手 - Google Patents

粘性流体継手

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JPH10131990A
JPH10131990A JP28867196A JP28867196A JPH10131990A JP H10131990 A JPH10131990 A JP H10131990A JP 28867196 A JP28867196 A JP 28867196A JP 28867196 A JP28867196 A JP 28867196A JP H10131990 A JPH10131990 A JP H10131990A
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JP
Japan
Prior art keywords
rotor
passage
viscous fluid
temperature
housing
Prior art date
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Pending
Application number
JP28867196A
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English (en)
Inventor
Seiya Tanaka
中 誠 也 田
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成にて急加速時におけるファンの過
度の回転上昇を防止し、且つ高温高速運転時の信頼性を
向上する。 【解決手段】 第3通路11を開閉可能な弁体14と該
弁体を揺動可能にロータ4に支持する感温部材からなる
揺動部材12とを具備する弁手段を設け、第3通路をロ
ータの急加速作動及び粘性流体の温度に応じて開閉可能
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン冷却用フ
ァンの流体継手等に用いられる粘性流体継手に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン冷却用ファンの流体継手として
用いられる粘性流体継手においては、エンジンの雰囲気
温度に応じてファンの回転数を適切に制御するだけでな
く、エンジンの回転数が急速に増加した時に必要以上に
ファン回転数が増大して、動力損失や騒音の増大を招く
のを防止ために、種々の工夫がなされてきた。
【0003】例えば、特公昭58−21087号公報に
示される粘性流体継手においては、粘性流体を充填した
ハウジング内にエンジンにより駆動される駆動軸に固定
されたロータを回転可能に配設し、該ロータを中空とし
てその内部に貯蔵室を形成し、ハウジングとロータ間に
形成されるトルク伝達室と貯蔵室とを流入口と流出口と
を介して連通させ、ロータにロータの急加速作動に応答
して流出口を閉鎖する慣性作動バルブを装着している。
この粘性流体継手によれば、エンジンの回転数が急速に
増加してロータの回転数が急速に増加した時に、慣性作
動バルブが流出口を閉じて粘性流体が貯蔵室からトルク
伝達室へ流出するのを阻止し、トルク伝達量を減少さ
せ、ロータの回転急上昇に対してハウジング(ファン)
の回転数変化量(つれ回り)が少なくされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】粘性流体継手において
は、上記したエンジン回転数急上昇時のファン回転数変
化量(つれ回り)低減という要求の他に、高温高速運転
時における粘性流体の熱劣化に対する信頼性が要求され
る。この要求を満たすためには、上記した従来の粘性流
体継手では、ハウジングに形成される冷却フィンを増量
する必要があり、粘性流体継手の大型化が避けられない
という問題があった。
【0005】本発明は、上記した実情に鑑みなされたも
ので、簡単な構成にて上記した要求事項を満たすことの
できる粘性流体継手を提供することを、その課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の技術的手段は、エンジンにより駆動さ
れるシャフト上に固定されたロータと、前記シャフト上
に回転可能に支承されるハウジングと、該ハウジング内
を粘性流体のための貯蔵室と前記ロータを収容する作動
室とに区画する区画板と、該区画板と前記ロータの一側
面との間に形成される第1トルク伝達部と、前記ロータ
の他側面と前記ハウジングとの間に形成される第2トル
ク伝達部と、前記区画板に形成され、前記貯蔵室と前記
作動室内の前記第1トルク伝達部及び第2トルク伝達部
とを夫々連通可能な第1通路及び第2通路と、前記ロー
タに形成され、前記第2通路と重合して前記第2トルク
伝達部と前記貯蔵室とを連通可能な第3通路と、前記貯
蔵室内に配設されて前記貯蔵室から前記作動室へ流入す
る流体量を制御すべく前記第1及び第2通路を開閉可能
なバルブと、該バルブをエンジンの温度上昇に応じて制
御する感温作動手段と、前記ハウジングと前記ロータと
の相対回転により作動して前記第1の室の流体を前記第
2の室へ排出するポンプ機構とを備えてなる粘性流体継
手において、前記第3通路を開閉可能な弁体と該弁体を
揺動可能に前記ロータに支持する感温部材からなる弾性
揺動部材とを具備する弁手段を設け、前記第3通路を前
記ロータの急加速作動及び粘性流体の温度に応じて開閉
可能としたことである。
【0007】上記した手段によれば、ロータの急加速時
には弁体が慣性力により揺動部材に抗して揺動して第3
通路を閉塞し、貯蔵室から第2トルク伝達部への粘性流
体の流入を阻止するため、粘性流体継手の伝達トルクが
減少される。また、粘性流体継手の高温高速運転時等に
粘性流体の温度が所定値以上に上昇すると、揺動部材が
その感温特性により揺動して弁体を第3通路を閉塞する
位置に移動させる。これにより、粘性流体継手の伝達ト
ルクが減少されて、粘性流体の温度が低下される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従った粘性流体継
手の一実施形態をを図面に基づいて説明する。
【0009】図1に示す粘性流体継手1において、エン
ジンにより駆動されるシャフト5上にロータ4が固定さ
れているとともにハウジング2、3が回転可能に組付け
られている。ハウジング2は、軸受6を介してシャフト
5に回転可能に支承されており、該ハウジング2には内
空部を有するハウジング3がビスにより固定されてい
る。ハウジング3には図示しないファンが固定されてい
る。ハウジング3の中空部には区画板10が固定されて
おり、これにより区画板10とハウジング3との間に粘
性流体のための貯蔵室7と、区画板10とハウジング
2、3との間にロータ4が収容される作動室8、9とが
形成されている。ロータ4には、その図示左側面の径方
向外方に複数条の環状溝が同心的に設けられており、ま
た区画板10の一側面には前記各環状溝に嵌入する複数
条の環状突起が同心的に設けられていて、これら環状溝
および環状突起が第1トルク伝達部(ラビリンス機構)
L1を構成している。また、ロータ4には、その図示右
側面の径方向外方に複数条の環状溝が同心的に設けられ
ており、またハウジング2の内壁には前記各環状溝に嵌
入する複数条の環状突起が同心的に設けられていて、こ
れら環状溝および環状突起が第2トルク伝達部(ラビリ
ンス機構)L2を構成している。区画板10の外周縁部
には、貯蔵室7と作動室8、9とを連通する通孔22と
これに近接して作動室8側へ突出する突出片21が設け
られている。この通孔22と突出片21とは、ロータ4
とハウジング2、3及び区画板10間に相対回転が生じ
たときポンプ作用を行い、作動室8、9内の流体を貯蔵
室7へ排出する。従って、これら両者21、22は本発
明におけるポンプ機構を構成している。
【0010】区画板10には、貯蔵室7を第1トルク伝
達部L1に連通する第1通路20が形成されていると共
に、該連通路20よりも径方向内方に位置し且つ、周方
向に所定角度離れて第2通路19が形成されている。こ
の第2通路19と径方向において同位置にあり、第2ト
ルク伝達部L2よりも径方向内方に位置するロータ4の
部分には第3通路11が形成されていて、貯蔵室7から
第2通路19を介して作動室8内に流入した流体が第3
通路11を通して第2トルク伝達部L2に導かれるよう
になっている。
【0011】ハウジング3には、シャフト5の軸心の同
軸上に孔が設けられており、該孔にはブッシュを介して
ロッド16が液密的に回転可能に嵌合されている。該ロ
ッド16の貯蔵室7内に突入した一端部には、ロッド1
6の回転により、区画板10の第1及び第2通路20、
19を開閉可能なプレート状のバルブ18が固定されて
いる。外部に突出するロッド16の他端には、感温作動
手段たる公知のバイメタル17が配設されている。バイ
メタル17は、ロッド16の他端部とハウジング3に突
設した係止部とに係止されていて、エンジンの雰囲気温
度に応じて変形してロッド16を正逆転させ、バルブ1
8を摺動させ、第1及び第2通路20、19を開閉す
る。尚、バルブ18は、バイメタル17の感知温度(エ
ンジン雰囲気温度)が第1所定温度T1以下のときに
は、第1及び第2通路20、19を閉塞し、第1所定温
度T1以上になると摺動して第1通路20のみを開放し
て、第2所定温度T2(T1<T2)以上になると更に
摺動して第1及び第2通路20、19を共に開放する。
尚、18は区画板10に形成された、バルブ18の摺動
を規制するストッパ部である。
【0012】ロータ4の図示左側面上には、本発明にお
ける弁手段が配設されている。弁手段は、図2に示すよ
うに第3通路11の径方向内方のロータ4の部分に固定
される支持部13と、該支持部13に一端を固定される
バイメタルや形状記憶合金等の感温部材からなる弾性揺
動部材12と、該揺動部材12の他端に固定される所定
の重量を有する弁体14とからなる。弁手段は、通常時
には弁体14が第3通路11を開放する位置にあるが、
ロータ4の急加速時に弁体14の慣性力により揺動部材
12に抗してロータ4の図示左側面上を図2に一点鎖線
で示すように揺動して第3通路11を閉塞するようにな
っている。また、粘性流体の温度が所定温度以上になる
と、揺動部材12がその感温特性により図示左側面上を
図2に一点鎖線で示すように揺動して弁体14が第3通
路11を閉塞するようになっている。尚、15はロータ
4の図示左側面上に設けられた、弁手段の揺動を規制す
るストッパである。
【0013】以上の構成からなる本実施形態の作用を説
明する。
【0014】エンジン雰囲気温度が第1所定温度T1以
下の場合には、上記したようにバルブ18が第1及び第
2通路20、19を閉じているため、作動室8、9内の
粘性流体はポンプ機構21、22により貯蔵室7へ送り
込まれ、最少の量となる。従って、第1及び第2トルク
伝達部L1及びL2でのトルク伝達は最小となり、ハウ
ジング2、3及び図示しないファンは低回転で回転され
る。
【0015】エンジン雰囲気温度が第1所定温度T1以
上になると、バルブ18が第1通路20を開放し、粘性
流体が貯蔵室7から第1トルク伝達部L1へ流入され
る。これにより、第1トルク伝達部L1でのトルク伝達
によってハウジング2、3及び図示しないファンは中速
回転される。
【0016】更にエンジン雰囲気温度が第2所定温度T
2以上になると、バルブ18が第1及び第2通路20、
19を開放するため、粘性流体が貯蔵室7から第1及び
第2トルク伝達部L1及びL2へ流入される。これによ
り、第1及び第2トルク伝達部L1及びL2での最大ト
ルク伝達によってハウジング2、3及び図示しないファ
ンは高速回転される。
【0017】上記した高速回転時において、エンジンの
急激な回転上昇によりシャフト5及びロータ4の回転が
急激に増加すると、弁手段の弁体14に慣性が作用し、
弁体14の質量にロータ4の角加速度を乗じた慣性力が
揺動部材12の弾性力に打ち勝つと、図2に一点鎖線で
示すように弁体14はロータ4の回転方向に対して逆方
向に揺動し、第3通路11を閉塞する。これにより、第
2トルク伝達部L2への粘性流体の流入が阻止されて第
2トルク伝達部L2でのトルク伝達が減少し、ハウジン
グ2、3及び図示しないファンの回転が上記した中速回
転になり、急加速時におけるファンの過度の回転上昇及
びそれに伴う騒音の増大が防止される。
【0018】また、上記した高速回転時において、粘性
流体の温度が所定温度以上になると、揺動部材12がそ
の感温特性により変形して(撓んで)図2に一点鎖線で
示すように弁体14を第3通路11を閉塞する位置に揺
動させる。これにより、第2トルク伝達部L2への粘性
流体の流入が阻止されて第2トルク伝達部L2でのトル
ク伝達が減少される。したがって、粘性流体のせん断量
が減少されて、せん断による発熱量が減少され、粘性流
体温度が低下される。よって、粘性流体の過度の温度上
昇による熱劣化により、粘性流体継手の機能低下が防止
される。
【0019】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、ロータの
急加速時には弁体が慣性力により揺動部材に抗して揺動
して第3通路を閉塞し、貯蔵室から第2トルク伝達部へ
の粘性流体の流入を阻止するため、粘性流体継手の伝達
トルクが減少される。したがって、急加速時におけるフ
ァンの過度の回転上昇及びそれに伴う騒音の増大を防止
することができる。
【0020】また、粘性流体継手の高温高速運転時等に
粘性流体の温度が所定値以上に上昇すると、揺動部材が
その感温特性により揺動して弁体を第3通路を閉塞する
位置に移動させる。これにより、粘性流体継手の伝達ト
ルクが減少されて、粘性流体の温度が低下され、粘性流
体の過度の温度上昇による熱劣化により、粘性流体継手
の機能低下を防止することができ、高温高速運転時の信
頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った粘性流体継手の一実施形態の断
面図である。
【図2】図1の一実施形態の弁手段の作動の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 粘性流体継手 2、3 ハウジング 4 ロータ 5 シャフト 7 貯蔵室 8、9 作動室 10 区画板 11 第3通路 12 揺動部材(弁手段) 14 弁体(弁手段) 17 バイメタル(感温作動手段) 19 第2通路 20 第1通路 21 突出片(ポンプ機構) 22 通孔(ポンプ機構) L1 第1トルク伝達部 L2 第2トルク伝達部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンにより駆動されるシャフト上に
    固定されたロータと、前記シャフト上に回転可能に支承
    されるハウジングと、該ハウジング内を粘性流体のため
    の貯蔵室と前記ロータを収容する作動室とに区画する区
    画板と、該区画板と前記ロータの一側面との間に形成さ
    れる第1トルク伝達部と、前記ロータの他側面と前記ハ
    ウジングとの間に形成される第2トルク伝達部と、前記
    区画板に形成され、前記貯蔵室と前記作動室内の前記第
    1トルク伝達部及び第2トルク伝達部とを夫々連通可能
    な第1通路及び第2通路と、前記ロータに形成され、前
    記第2通路と重合して前記第2トルク伝達部と前記貯蔵
    室とを連通可能な第3通路と、前記貯蔵室内に配設され
    て前記貯蔵室から前記作動室へ流入する流体量を制御す
    べく前記第1及び第2通路を開閉可能なバルブと、該バ
    ルブをエンジンの温度上昇に応じて制御する感温作動手
    段と、前記ハウジングと前記ロータとの相対回転により
    作動して前記第1の室の流体を前記第2の室へ排出する
    ポンプ機構とを備えてなる粘性流体継手において、前記
    第3通路を開閉可能な弁体と該弁体を揺動可能に前記ロ
    ータに支持する感温部材からなる揺動部材とを具備する
    弁手段を設け、前記第3通路を前記ロータの急加速作動
    及び粘性流体の温度に応じて開閉可能としたことを特徴
    とする粘性流体継手。
JP28867196A 1996-10-30 1996-10-30 粘性流体継手 Pending JPH10131990A (ja)

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