JPH10130341A - 含フッ素グラフト共重合体の製造法 - Google Patents

含フッ素グラフト共重合体の製造法

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JPH10130341A
JPH10130341A JP29928896A JP29928896A JPH10130341A JP H10130341 A JPH10130341 A JP H10130341A JP 29928896 A JP29928896 A JP 29928896A JP 29928896 A JP29928896 A JP 29928896A JP H10130341 A JPH10130341 A JP H10130341A
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貴司 榎田
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秀雄 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性の含フッ素共重合体エラストマーで
あって、耐圧縮永久歪特性が改善され、従ってシール材
の成形材料などとして好適に使用し得るものの製造法を
提供する。 【解決手段】 (A)一般式 RIn で表わされる飽和含ヨウ
素化合物または一般式InBrmR で表わされる含ヨウ素臭
素化合物(R:フルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化
水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基、n,m:1
または2)および(B)ヨウ素原子または臭素原子を含有す
る不飽和(フルオロ)炭化水素の存在下に、フッ素化単量
体およびプロピレンである少なくとも2種のモノマーを
共重合させ、得られた共重合体に更にフッ素化単量体お
よびエチレンである少なくとも1種のモノマーをグラフ
ト共重合させ、含フッ素グラフト共重合体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含フッ素グラフト
共重合体の製造法に関する。更に詳しくは、熱可塑性の
含フッ素グラフト共重合体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】含フッ素共重合体は、耐熱性および耐薬
品性にすぐれている高分子材料であり、中でも含フッ素
共重合体エラストマーは、耐熱性および耐油性が要求さ
れるO-リング、パッキン、オイルシール、ガスケット等
のシール材あるいはホース等の成形材料として広く用い
られている。しかしながら、含フッ素共重合体エラスト
マーの加硫物は、不溶、不融であるためにバリやスクラ
ップの再利用を困難としている。また、加硫工程自体、
多大なエネルギーと精密な工程管理を必要としている。
【0003】一方、熱可塑性のエラストマーは、加硫工
程自体が不要であるため、バリやスクラップの再利用が
容易であり、省資源、低廃棄物といった今日の社会的要
請に適した材料ということができる。更に、熱可塑性エ
ラストマーは自己補強性を有するため、補強性充填剤の
配合が基本的には不要であり、従って充填剤による汚染
が問題となるような用途、例えば医療用、食品用、半導
体製造装置用等にも好適に用いることができる。
【0004】現在知られている熱可塑性の含フッ素共重
合体エラストマーとしては、次のようなものが挙げられ
る。 特開昭53−3495号公報:炭素と結合したヨウ素を
有するアイオダイド化合物の存在下に、少なくとも2種
のラジカル重合性モノマーを重合させるに際し、アイオ
ダイド化合物の炭素-ヨウ素結合間に少なくとも2種の
ポリマー鎖セグメントを形成せしめるように、各ポリマ
ー鎖セグメントを構成すべきモノマーを逐次重合させ
て、ポリマー鎖セグメントの少なくとも1種が含フッ素
系ポリマー鎖セグメントである多元セグメント化ポリマ
を得る。得られた多元セグメント化ポリマーは、ゴム弾
性にこそすぐれてはいるが、シール材料として実用上重
要な特性である耐圧縮永久歪特性の点では必ずしも満足
されていない。
【0005】特公昭61−49327号公報:2種また
は3種のポリマー鎖セグメントからなる連鎖と、連鎖の
一端に存在するヨウ素原子ならびに他端に存在するアイ
オダイド化合物から少なくとも1個のヨウ素原子を除い
た残渣からなり、ポリマー鎖セグメントの1種(連鎖が
2種のポリマー鎖セグメントの場合)あるいは1種また
は2種(連鎖が3種のポリマー鎖セグメントの場合)は、
(1) VdF/HFP/TFE(モル比 45〜90:5〜50:0〜35)ポリマ
ーおよび(2) FAVE/TFE/VdF(モル比 15〜75:85以下:0
〜85)ポリマーから選択されたMW3万〜120万のエラスト
マー性ポリマー鎖セグメントであり、ポリマー鎖セグメ
ントの残余は(3) VdF/TFE(モル比 0〜100:100〜0)ポリ
マーおよび(4) エチレン/TFE(モル比 40〜60:60〜40)
ポリマーから選択されたMW3000〜40万の非エラストマー
性ポリマー鎖セグメントであり、エラストマー性ポリマ
ー鎖セグメントと非エラストマー性ポリマー鎖セグメン
トの重量比が40〜95:60〜5である含フッ素セグメント
化ポリマー。この含フッ素セグメント化ポリマーも、ゴ
ム弾性にこそすぐれてはいるが、シール材料として実用
上重要な特性である耐圧縮永久歪特性の点では必ずしも
満足されていない。 VdF :フッ化ビニリデン HFP :ヘキサフルオロプロペン TFE :テトラフルオロエチレン FAVE:C1〜C3のアルキル基を有するパーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)
【0006】特開昭58−206615号公報:少なく
とも1種の含フッ素単量体を含む1種類以上の単量体
と、分子内に二重結合とペルオキシ結合を同時に有する
単量体とを共重合させて、その分子内にペルオキシ基を
含有させ、かつそのガラス転移温度が室温以下である含
フッ素弾性共重合体を第1段階で製造し、第2段階にお
いて、第1段階で得られた共重合体の水性乳濁液または
分散溶媒中で、その融点が130℃以上である結晶性重合
体を与える少なくとも1種の含フッ素単量体を含む1種
類以上の単量体をグラフト共重合させて、柔軟性を有す
るフッ素樹脂を製造する。
【0007】この方法で得られるフッ素樹脂は、架橋処
理を必要とせず、成形加工も容易であり、機械的特性の
良好な成形物を与え、シール材としても好適に使用し得
るが、それの具体例を実施例1についてみると、乳化重
合-塩析・水洗-乾燥-溶媒による洗浄-乾燥-グラフト重
合(溶液重合)-溶媒の分離・乾燥という一連の煩雑な工
程がとられており、製造コストの点からみて決して好ま
しい方法とはいえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱可
塑性の含フッ素共重合体エラストマーであって、耐圧縮
永久歪特性が改善され、従ってシール材の成形材料など
として好適に使用し得るものの製造法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
(A)一般式 RIn (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロ
ロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水
素基であり、nは1または2である)で表わされる飽和含ヨ
ウ素化合物または一般式 InBrmR (ここで、Rはフルオロ
炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水
素基または炭化水素基であり、nおよびmはいずれも1ま
たは2である)で表わされる含ヨウ素臭素化合物および
(B)ヨウ素原子または臭素原子を含有する不飽和フルオ
ロ炭化水素または不飽和炭化水素の存在下に、フッ素化
単量体およびプロピレンからなる群から選ばれた少なく
とも2種のモノマーを共重合させ、得られた共重合体に
更にフッ素化単量体およびエチレンからなる群から選ば
れた少なくとも1種のモノマーをグラフト共重合させ、
含フッ素グラフト共重合体を製造することによって達成
される。
【0010】
【発明の実施の形態】重合反応の1段目は、上記(A)飽
和含ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素化合物および(B)
ヨウ素原子または臭素原子を含有する不飽和(フルオロ)
炭化水素の存在下に、フッ素化単量体およびプロピレン
からなる群から選ばれた少なくとも2種の共重合反応と
して行われる。
【0011】フッ素化単量体としては、フッ化ビニリデ
ン、ヘキサフルオロプロペン、テトラフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(メチ
ルビニルエーテル)等が用いられる。これらのフッ素化
単量体とプロピレンとから少なくとも2種のものが共重
合反応に用いられるが、その内の少なくとも1種は共重
合体の結晶性を破壊する性質を有するヘキサフルオロプ
ロペン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ
(メチルビニルエーテル)およびプロピレンの中から選ぶ
必要があり、これらの単量体は単量体混合物中約10〜80
モル%、好ましくは約20〜60モル%の割合で用いられる。
【0012】前記一般式で表わされる(A)成分の飽和含
ヨウ素化合物としては、例えば1,2-ジヨードパーフルオ
ロエタン、1,3-ジヨードパーフルオロプロパン、1,4-ジ
ヨードパーフルオロブタン、1,6-ジヨードパーフルオロ
ヘキサン、1,8-ジヨードパーフルオロオクタン等が挙げ
られ、好ましくは1,4-ジヨードパーフルオロブタンが用
いられる。
【0013】また、前記一般式で表わされる(A)成分の
含ヨウ素臭素化合物としては、重合条件下副反応を起し
て効果を失わないものの中から選ばれ、R基は一般に炭
素数1〜10のフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化
水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基から選ば
れ、いずれの基も−O−、−S−、=NR、−COOH、−S
O2、−SO3H、−PO3Hなどの官能基が結合されていてもよ
い。
【0014】かかる含ヨウ素臭素化合物としては、飽和
または不飽和の、脂肪族または芳香族の化合物であっ
て、好ましくはnおよびmがそれぞれ1のものが使用され
る。nおよび/またはmが2のものは、生成する含フッ素エ
ラストマーが3次元構造となるので、加工性が損われな
い範囲内で使用されることが望まれる。
【0015】鎖状の含ヨウ素臭素化合物としては、例え
ば1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエタン、1-ブロモ-3-
ヨードパーフルオロプロパン、1-ブロモ-4-ヨードパー
フルオロブタン、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロブタ
ン、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロ(2-メチルプロパ
ン)、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロブタ
ン、モノブロモモノヨードパーフルオロペンタン、モノ
ブロモモノヨードパーフルオロ-n-オクタン、モノブロ
モモノヨードパーフルオロシクロヘキサン、1-ブロモ-1
-ヨ−ド-2-クロロパーフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨ
ード-2-クロロパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ
-2-クロロパーフルオロエタン、1,1-ジブロモ-2-ヨ−ド
パーフルオロエタン、1,2-ジブロモ-2-ヨードパーフル
オロエタン、1,2-ジヨード-2-ブロモパーフルオロエタ
ン、1-ブロモ-2-ヨード-1,2,2-トリフルオロエタン、1-
ヨード-2-ブロモ-1,2,2-トリフルオロエタン、1-ブロモ
-2-ヨード-1,1-ジフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-
1,1-ジフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-フルオロ
エタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-フルオロエタン、1-ブロ
モ-2-ヨード-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-ヨ
ード-2-ブロモ-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-
ブロモ-2-ヨード-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1-
ヨード-2-ブロモ-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1,
4-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロブタン、2,4-ジブロ
モ-1-ヨードパーフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロ
モパーフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-ヨード-3,3,4,
4-テトラフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロモ-3,3,
4,4-テトラフルオロブタン、1,1-ジブロモ-2,4-ジヨー
ドパーフルオロブタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-クロロエ
タン、1-ヨード-2-ブロモ-1-クロロエタン、1-ブロモ-2
-ヨード-2-クロロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1-ジク
ロロエタン、1,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロ
パン、2,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロパン、
1,3-ジヨード-2-ブロモパーフルオロプロパン、1-ブロ
モ-2-ヨードエタン、1-ブロモ-2-ヨードプロパン、1-ヨ
ード-2-ブロモプロパン、1-ブロモ-2-ヨードブタン、1-
ヨード-2-ブロモブタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-トリフ
ルオルメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン、1-ヨード-
2-ブロモ-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプ
ロパン、1-ブロモ-2-ヨード-2-フェニルパーフルオロエ
タン、1-ヨード-2-ブロモ-2-フェニルパーフルオロエタ
ン、3-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、3-ヨー
ド-4-ブロモパーフルオロブテン-1、1-ブロモ-4-ヨード
パーフルオロブテン-1、1-ヨード-4-ブロモパーフルオ
ロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-3,4,4-トリフルオロブ
テン-1、4-ブロモ-3-ヨード-3,4,4-トリフルオロブテン
-1、3-ブロモ-4-ヨード-1,1,2-トリフルオロブテン-1、
4-ブロモ-5-ヨードパーフルオロペンテン-1、4-ヨード-
5-ブロモパーフルオロペンテン-1、4-ブロモ-5-ヨード-
1,1,2-トリフルオロペンテン-1、4-ヨード-5-ブロモ-1,
1,2-トリフルオロペンテン-1、1-ブロモ-2-ヨードパー
フルオロエチルパーフルオロメチルエーテル、1-ブロモ
-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロエチルエー
テル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフル
オロプロピルエーテル、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオ
ロプロピルパーフルオロビニルエーテル、1-ブロモ-2-
ヨードパーフルオロエチルパーフルオロビニルエーテ
ル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオ
ロアリルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエ
チルメチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモパーフルオロ
エチルエチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモエチルエチ
ルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードエチル-2´-クロロエチ
ルエーテル等が挙げられる。これらの含ヨウ素臭素化合
物は、適宜公知の方法により製造することができ、例え
ば含フッ素オレフィンに臭化ヨウ素を反応させることに
より、モノブロモモノヨード含フッ素オレフィンが得ら
れる。
【0016】また、芳香族の含ヨウ素臭素化合物として
は、例えばベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-
ブロモ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、
3,5-ジヨード-1-ブロモ、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブ
ロモエチル)、1-(2-ヨードエチル)-3-(2-ブロモエチ
ル)、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブロモエチル)、3,5-ビ
ス(2-ブロモエチル)-1-(2-ヨードエチル)、3,5-ビス(2-
ヨードエチル)-1-(2-ブロモエチル)、1-(3-ヨードプロ
ピル)-2-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-3
-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-4-(3-ブ
ロモプロピル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-(3-ヨ
ードプロピル)、1-(4-ヨードブチル)-3-(4-ブロモブチ
ル)、1-(4-ヨードブチル)-4-(4-ブロモブチル)、3,5-ビ
ス(4-ヨードブチル)-1-(4-ブロモブチル)、1-(2-ヨード
エチル)-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)
-3-(4-ブロモブチル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-
(2-ヨードエチル)、1-ヨード-3-(2-ブロモエチル)、1-
ヨード-3-(3-ブロモプロピル)、1,3-ジヨード-5-(2-ブ
ロモエチル)、1,3-ジヨード-5-(3-ブロモプロピル)、1-
ブロモ-3-(2-ヨードエチル)、1-ブロモ-3-(3-ヨードプ
ロピル)、1,3-ジブロモ-5-(2-ヨードエチル)、1,3-ジブ
ロモ-5-(3-ヨードプロピル)などの各置換体、パーフル
オロベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-ブロ
モ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、3,5-
ジヨード-1-ブロモ等の各置換体が用いられる。
【0017】飽和含ヨウ素化合物を用いるかあるいは含
ヨウ素臭素化合物を用いるかの選択は、2段目の重合反
応の反応温度や含フッ素グラフト共重合体の成形条件な
どを考慮して決定される。即ち、約80〜100℃といった
高温での反応が必要とされる場合や含フッ素グラフト共
重合体を加硫成形する際比較的低速な加硫曲線が必要と
される場合には含ヨウ素臭素化合物が用いられるが、一
般的な反応条件では飽和含ヨウ素化合物が用いられる。
【0018】また、(B)成分の不飽和含ヨウ素または臭
素化合物としては、例えばヨードトリフルオロエチレ
ン、パーフルオロ(2-ヨードエチルビニルエーテル)等の
不飽和含ヨウ素化合物または2-ブロモ-1,1-ジフルオロ
エチレン、ブロモトリフルオロエチレン、4-ブロモ-3,
3,4,4-テトラフルオロブテン-1、パーフルオロ(2-ブロ
モエチルビニルエーテル)等の不飽和含臭素化合物が挙
げられる。含ヨウ素化合物を選ぶかあるいは含臭素化合
物を選ぶかは、(A)成分の場合と同じ基準に従って行わ
れるが、これらの中ではヨードトリフルオロエチレンが
特に好ましい化合物として挙げられる。
【0019】(A)成分と(B)成分とは、一般に約2/1〜1/
2、好ましくは約1.5/1〜1/1.5のモル比で用いられる。
実際には、それぞれの成分の反応性の差を考慮した上で
決定することが好ましい。(A)成分と(B)成分の全使用量
は、1段目の重合反応で得られる共重合体中にヨウ素お
よび/または臭素をどの程度の割合で存在させることが
必要かという点およびこれら両成分の1段目の重合反応
における共重合性などによって決定される。例えば、1,
4-ジヨードパーフルオロブタンとヨードトリフルオロエ
チレンの組合せの場合には、ヨウ素が約0.01〜0.05ミリ
モル/g共重合体の結合量となるように重合反応系に共存
させることが好ましい。これ以下のヨウ素結合量では、
2段目の重合反応の反応性が低下し、一方これ以上のヨ
ウ素結合量では、1段目の重合反応の反応性が低下する
ようになる。
【0020】共重合反応は、乳化重合、けん濁重合、溶
液重合、塊状重合等の任意の重合法によって行うことが
できるが、重合度を高めかつ経済性の面からは乳化重合
法が好ましい。乳化重合反応は、過硫酸アンモニウム等
の水溶性無機過酸化物またはそれと還元剤とのレドック
ス系を触媒として、パーフルオロオクタン酸アンモニウ
ム、パーフルオロヘプタン酸アンモニウム、パーフルオ
ロノナン酸アンモニウム等またはそれらの混合物、好ま
しくはパーフルオロオクタン酸アンモニウムを乳化剤に
用いて、一般に圧力約0〜100kg/cm2G、好ましくは約10
〜50kg/cm2G、温度約0〜100℃、好ましくは約20〜80℃
の条件下で行われる。その際、重合系内のpHを調節する
ために、Na2HPO4、NaH2PO4、KH2PO4等の緩衝能を有する
電解質物質あるいは水酸化ナトリウムを添加して用いて
もよい。また、前記(A)成分および(B)成分は、連鎖移動
性を有するため通常は連鎖移動剤の添加は不要である
が、必要に応じてマロン酸エチル、アセトン、イソプロ
パノール等の連鎖移動剤が適宜用いられる。
【0021】このようにして1段目の重合反応で得られ
た共重合体は、更にフッ素化単量体およびエチレンから
選ばれた少なくとも1種のモノマーによってグラフト共
重合される。1段目の重合反応が乳化重合法または溶液
重合法によって行われた場合には、そこに得られた水性
ラテックスまたは溶液を冷却し、残モノマーをパージし
た後、フッ素化単量体およびエチレンの少なくとも1種
がそこに添加されて、グラフト共重合される。
【0022】グラフト共重合されるフッ素化単量体とし
ては、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロペン、テ
トラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン等
が用いられる。フッ素化単量体またはエチレンの選択に
際しては、熱可塑性共重合体として付与さるべき融点、
物理的・化学的性質が当然に考慮される。
【0023】1段目の重合反応に用いられる単量体と2
段目のグラフト反応に用いられる単量体とは、約50/50
〜90/10、好ましくは約60/40〜80/20の重量比で用いら
れる。実際には、目的とするグラフト共重合体に付与さ
るべきエラストマー性と非エラストマー性とのバランス
をいかに設定するかによって決定される。即ち、1段目
の重合反応に用いられるモノマーの比率の高い領域で
は、熱可塑性エラストマーとしての特性が強くなり、一
方2段目のグラフト反応に用いられるモノマーの比率が
高くなるに従って、柔軟性を有する樹脂としての特性が
強くなるので、どちら寄りの特性を求めるかによってこ
れらモノマー両者間の比率が決定される。
【0024】2段目のグラフト共重合反応は、1段目の
共重合反応と同様に行われる。反応終了後、乳化重合法
の場合には凝析により、また溶液重合法の場合は溶媒を
留去することにより生成物が反応混合物から分離され、
更に水洗または溶媒洗浄および乾燥の工程がとられる。
【0025】得られた含フッ素グラフト共重合体(グラ
フトかつブロック共重合体と考えられる)は、そのまま
でも射出成形、圧縮成形、ブロー成形等の各種成形法に
よって、Oリング、オイルシール、チューブ、シート等
の各種形態に成形可能であるが、必要に応じてそこに例
えばトリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリアリルト
リメリテート、N,N´-m-フェニレンビスマレイミド、ジ
アリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリア
ジン、亜リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジアクリレート等の多官能性不飽和化合物共架橋剤や、
それと共に2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオ
キシ)ヘキシン-3、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,
4-ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジクミルパー
オキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、第3ブチルク
ミルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシベンゼン、
1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシク
ロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロキシ
パーオキサイド、α,α´-ビス(第3ブチルパーオキシ)-
p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベン
ゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート等の有機過酸化物が併用され、パ
ーオキサイド加硫成形とすることも可能である。また、
その際には、目的に応じて例えばカルシウム、マグネシ
ウム、鉛、亜鉛等の2価金属の酸化物または水酸化物を
架橋助剤として用いることもできる。更に、放射線架橋
することも可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る含フッ素グラフト共重合体
は、耐圧縮永久歪特性にすぐれた成形物を与える。従っ
て、Oリング、パッキン、オイルシール、ガスケット等
のシール材あるいはホース等の成形材料として有効に用
いられる。
【0027】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0028】実施例1 内容積10Lのオートクレーブ内に、パーフルオロオクタ
ン酸アンモニウム10g、水酸化ナトリウム(pH調整用)2g
および脱イオン水5Lを仕込み、内部空間を窒素ガスで
十分に置換した後、1,4-ジヨードパーフルオロブタン1
0.0gおよびヨードトリフルオロエチレン4.58gを圧入し
た。その後、 フッ化ビニリデン [VdF] 22モル% ヘキサフルオロプロペン [HFP] 70モル% テトラフルオロエチレン [TFE] 8モル% よりなる混合ガスを、内圧が20kg/cm2Gになる迄圧入
し、内温を70℃に昇温させた。
【0029】その後、過硫酸アンモニウム5gを水150ml
に溶解させた重合開始剤水溶液をオートクレーブ内に圧
入し、重合反応を開始させた。このときの内圧は、32kg
/cm2Gであった。内圧が29kg/cm2G迄低下した時点で、Vd
F/HFP/TFE(モル比47:34:19)混合ガスを分添ガスとし
て、内圧が30kg/cm2Gになる迄圧入する操作を、生成ラ
テックス中の固型分濃度が25重量%になる迄くり返し
た。所定の固型分濃度になったら、直ちにオートクレー
ブ内の未反応ガスをパージして反応を停止させた。
【0030】得られた水性ラテックスの一部に5重量%カ
リミョウバン水を添加して生成3元共重合体を凝析し、
水洗、乾燥した。この3元共重合体について、共重合体
組成(19F-NMRによる)、ヨウ素含量(元素分析による)お
よび溶液粘度ηsp/c [1重量%メチルエチルケトン(MEK)
またはジメチルアセトアミド(DMA)溶液の比粘度] を測
定した。
【0031】次に、水性ラテックス1700g(3元共重合体
として425g)を内容積3Lのオートクレーブ内に仕込み、
内部空間を窒素ガスで十分に置換した後VdFを50g仕込
み、内温を70℃に昇温させた。更に、VdFを系内の圧力
が15kg/cm2Gになる迄圧入し、内圧が14kg/cm2Gに低下し
たら15kg/cm2Gになる迄VdFを圧入する操作を、生成ラテ
ックス中の固型分濃度が30重量%になる迄くり返した。
所定の固型分濃度になったら、直ちにオートクレーブ内
の未反応ガスをパージして反応を停止させた。
【0032】得られた水性ラテックスの全量に5重量%カ
リミョウバン水を添加して生成グラフト共重合体を凝析
し、水洗、乾燥した。500gの収量で得られたこの含フッ
素グラフト共重合体について、前記と同様にして共重合
体組成および溶液粘度ηsp/cを測定した。また、共重合
体の融点測定(DSC法による)も行われた。
【0033】この含フッ素グラフト共重合体について22
0℃、6分間の圧縮成形を行い、厚さ2mmのシートおよびP
-24 Oリングを成形した。これらの成形物について、常
態物性(ASTM D-2240-81によるショアーA硬さの測定およ
びASTM D-412-83による100%モジュラス、引張強さ、伸
びの測定)、圧縮永久歪(線径3.5mmのOリングを50℃また
は100℃、22時間、25%圧縮したものについて測定)およ
び低温特性(ASTM D-1329によるTR試験)の測定が行われ
た。
【0034】比較例1 実施例1において、1段目の重合時に共存させた1,4-ジ
ヨードパーフルオロブタン量を14.98gに変更し、ヨード
トリフルオロエチレンは用いられなかった。
【0035】比較例2 実施例1において、1段目の重合時に共存させたヨード
トリフルオロエチレン量を13.73gに変更し、1,4-ジヨー
ドパーフルオロブタンは用いられなかった。
【0036】実施例2 実施例1の1段目の重合反応で得られた水性ラテックス
1700g(3元共重合体として425g)を内容積3Lのオートク
レーブ内に仕込み、内部空間を窒素ガスで十分に置換し
た後TFE/エチレン(モル比55:45)混合ガス100gを仕込
み、系内を70℃に昇温させた。以下実施例1と同様に操
作し(ただし、VdFの代わりにTFE/エチレン混合ガスが用
いられた)、500gの収量で含フッ素グラフト共重合体を
得た。
【0037】得られた含フッ素グラフト共重合体は、有
機溶媒不溶性のため、その共重合組成はC,H,Fの元素
分析および物質収支から算出された。また、シートおよ
びOリングへの圧縮成形は、300℃で6分間行われた。
【0038】比較例3 実施例2において、1段目の重合時に共存させた1,4-ジ
ヨードパーフルオロブタン量を14.98gに変更し、ヨード
トリフルオロエチレンは用いられなかった。
【0039】実施例3 実施例1において、初期仕込みガスおよび分添ガスがVd
F/クロロトリフルオロエチレン[CTFE](モル比80:20)混
合ガスにそれぞれ変更され、また分添圧力が20〜19kg/c
m2Gに変更された。
【0040】比較例4 実施例3において、1段目の重合時に共存させたヨード
トリフルオロエチレン量を13.73gに変更し、1,4-ジヨー
ドパーフルオロブタンは用いられなかった。
【0041】実施例4 実施例1において、1段目の重合時に共存させた1,4-ジ
ヨードパーフルオロブタンの代わりに1-ブロモ-2-ヨー
ドテトラフルオロエタンが6.75g用いられ、またヨード
トリフルオロエチレンの代わりに1-ブロモ-2,2-ジフル
オロエチレンが3.14g用いられた。
【0042】比較例5 実施例1において、1段目の重合時に共存させた1,4-ジ
ヨードパーフルオロブタンの代わりに1-ブロモ-2-ヨー
ドテトラフルオロエタンが10.13g用いられ、ヨードトリ
フルオロエチレンは用いられなかった。
【0043】以上の各実施例および比較例での測定結果
は、原料仕込み量と共に次の表に示される。
【0044】 実-1 比-1 比-2 実-2 比-3 実-3 比-4 実-4 比-5 重合反応1段目 [初期仕込みガス組成] VdF (モル%) 22 22 22 22 22 80 80 22 22 HFP (モル%) 70 70 70 70 70 70 70 TFE (モル%) 8 8 8 8 8 8 8 CTFE (モル%) 20 20 [含ヨウ素化合物] I(CF2)4I (g) 10.00 14.98 10.00 14.98 10.00 ICF2CF2Br 6.75 10.13 CF2=CFI (g) 4.58 13.73 4.58 4.58 13.73 CF2=CHBr 3.14 [分添ガス組成] VdF (モル%) 47 47 47 47 47 80 80 47 47 HFP (モル%) 34 34 34 34 34 34 34 TFE (モル%) 19 19 19 19 19 19 19 CTFE (モル%) 20 20 [共重合体組成] VdF (モル%) 54 54 54 54 54 80 80 54 54 HFP (モル%) 26 26 26 26 26 26 26 TFE (モル%) 20 20 20 20 20 20 20 CTFE (モル%) 20 20 ヨウ素含量 0.031 0.033 0.029 0.031 0.033 0.028 0.030 0.010 0.015 (ミリモル/g) 臭素含量 0.022 0.016 (ミリモル/g) [共重合体溶液粘度] ηsp/c 0.60 0.62 0.58 0.60 0.62 1.01 0.98 0.70 0.75 (dl/g、MEK)重合反応2段目 [仕込みガス組成] VdF (モル% 100 100 100 100 100 100 100 TFE (モル%) 60 60 エチレン(モル%) 40 40 [1段/2段比率] 重量比 85/15 85/15 85/15 85/15 85/15 85/15 85/15 85/15 85/15 [共重合体溶液粘度] ηsp/c 0.80 0.84 0.78 不溶 不溶 0.90 0.89 (dl/g、DMA) ηsp/c 1.31 1.35 (dl/g、MEK) [共重合体組成] VdF (モル%) 63 63 63 43 43 84.5 84.5 63 63 HFP (モル%) 21 21 21 21 21 21 21 TFE (モル%) 16 16 16 26 26 16 16 CTFE (モル%) 15.5 15.5 エチレン(モル%) 10 10 [共重合体融点] Tm (℃) 159 160 158 278 280 160 161 159 158成形物 [常態物性] 硬さ(ショアーA) 58 57 55 61 60 94 95 57 56 (ポイント) 100%モジュラス 1.9 1.2 1.0 2.5 2.0 10.0 9.5 1.7 0.9 (MPa) 引張強さ (MPa) 3.8 2.3 1.8 18.0 16.0 30.0 28.0 3.5 2.0 伸び (%) 1100 >1400 >1400 600 660 500 550 1180 >1400 [圧縮永久歪] 50℃、22時間(%) 64 85 89 29 30 45 53 67 88 100℃、22時間(%) 78 87 95 55 割れ 57 65 79 90 [低温特性] TR-10 (℃) -9.5 -9.5 -9.4 -8.7 -8.5 -9.5 -9.5 TR-70 (℃) -2.0 1.0 2.5 -2.0 -1.0 -2.5 1.3
【0045】以上の結果から、次のようなことがいえ
る。 (1)重合反応1段目において、それぞれ1種類の含ヨウ
素化合物しか用いられなかった比較例1および2と比べ
て、これらの含ヨウ素化合物が併用された実施例1で
は、硬さを極端に上昇させることなく、引張強さ、耐圧
縮永久歪特性および低温特性(TR-70)の改善が図られて
いる。因みに、重合反応1段目で得られた共重合体中の
ヨウ素含量が各々等しくなるように、各含ヨウ素化合物
について使用量の調整が行われている。 (2)実施例2と比較例3との対比においても、上記(1)と
同様の関係が成立する。更に実施例2では、100℃での
圧縮永久歪が大幅に改善されている。 (3)実施例3と比較例4との対比においても、実施例3
では圧縮永久歪の改善がみられる。 (4)実施例4と比較例5との対比においても、上記(1)と
同様の関係が成立する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】 含フッ素共重合体は、耐熱性および耐
薬品性にすぐれている高分子材料であり、中でも含フッ
素共重合体エラストマーは、耐熱性および耐油性が要求
されるOリング、パッキン、オイルシール、ガスケット
等のシール材あるいはホース等の成形材料として広く用
いられている。しかしながら、含フッ素共重合体エラス
トマーの加硫物は、不溶、不融であるためにバリやスク
ラップの再利用を困難としている。また、加硫工程自
体、多大なエネルギーと精密な工程管理を必要としてい
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】 以上の各実施例および比較例での測定結
果は、原料仕込み量(割合)と共に次の表に示される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式 RIn (ここで、Rはフルオロ炭
    化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素
    基または炭化水素基であり、nは1または2である)で表わ
    される飽和含ヨウ素化合物または一般式 InBrmR (ここ
    で、Rはフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素
    基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nおよ
    びmはいずれも1または2である)で表わされる含ヨウ素臭
    素化合物および(B)ヨウ素原子または臭素原子を含有す
    る不飽和フルオロ炭化水素または不飽和炭化水素の存在
    下に、フッ素化単量体およびプロピレンからなる群から
    選ばれた少なくとも2種のモノマーを共重合させ、得ら
    れた共重合体に更にフッ素化単量体およびエチレンから
    なる群から選ばれた少なくとも1種のモノマーをグラフ
    ト共重合させることを特徴とする含フッ素グラフト共重
    合体の製造法。
  2. 【請求項2】 1段目の共重合体反応に用いられるモノ
    マーとして、ヘキサフルオロプロペン、クロロトリフル
    オロエチレン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)お
    よびプロピレンの少なくとも1種が用いられる請求項1
    記載の含フッ素グラフト共重合体の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法で製造された含フッ
    素グラフト共重合体。
  4. 【請求項4】 シール材の成形材料として用いられる請
    求項3記載の含フッ素グラフト共重合体。
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