JPH10129797A - 生ビール注出弁及び注出ノズルからの泡の排出方法 - Google Patents

生ビール注出弁及び注出ノズルからの泡の排出方法

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JPH10129797A
JPH10129797A JP28414496A JP28414496A JPH10129797A JP H10129797 A JPH10129797 A JP H10129797A JP 28414496 A JP28414496 A JP 28414496A JP 28414496 A JP28414496 A JP 28414496A JP H10129797 A JPH10129797 A JP H10129797A
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draft beer
valve
foam
pouring
nozzle
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Sukehide Ito
祐英 伊東
Eiichi Kurokawa
栄一 黒川
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Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一の注出ノズルを用いて生ビールの液及び
泡を選択的に注出することが可能な、特に自動式の生ビ
ール分配装置に好適な、注出弁を提供する。 【解決手段】 本発明の生ビール注出弁は、エアシリン
ダ80、弁本体50、弁棒60、弁体70などで構成さ
れる。エアシリンダ80は二段式であり、前進端、中間
位置、後退端の3つの停止位置を有す。弁本体50は、
生ビール導入口51、生ビール注出ノズル52及び弁座
53を備える。弁棒60は、先端に小径の軸部63を有
し、その外周に弁体70が嵌合している。弁体70は、
後方側からコイルバネ75により張出部64に押しつけ
られる。軸部63は、内部に泡注出孔65を備え、この
泡注出孔65は、弁棒60を前進端まで移動させてコイ
ルバネ75を圧縮し、軸部63を弁体70に対して軸方
向に前進させたときに、泡注出孔65の一端がビール導
入口52に対して開口する様に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生ビール分配装置
で使用される生ビール注出弁の構造、及び、この注出弁
を用いて生ビールの注出作業を行う際に、生ビールの泡
付け後に生ビールの注出ノズル内に残留した生ビールの
泡を排出するための方法に係る。
【0002】
【従来の技術】図8に、従来の自動式の生ビール分配装
置の構成の一例として、特開平5−85594号公報に
開示されている生ビール分配装置を示す。図中、10は
生ビール分配装置、20は生ビール樽、30は二酸化炭
素ボンベ、40は制御装置、45はグラスを表す。
【0003】生ビール樽20の樽口に取付けられたディ
スペンスヘッド21には、生ビール樽20の頂部に炭酸
ガスボンベ30から減圧弁31を介してガス圧を導入す
るガス導入ホース33と、生ビール樽20の内部に貯え
られた生ビールを生ビール分配装置10へ送る飲料送出
ホース23が接続される。
【0004】生ビール分配装置10の内部には、冷却水
タンク3、この冷却水タンク3の壁面に組込まれた熱交
換器(図示せず)に冷媒を供給する冷凍機2、生ビール
分配装置10及びシステム全体の運転を制御する制御装
置40などが、組込まれている。
【0005】冷却水タンク3の中には、細管をコイル状
に加工することによって形成され、細管の内部に生ビー
ルが通る冷却管4が配置され、この冷却管4の上流側の
端部には飲料送出ホース23が接続され、この冷却管4
の下流側の端部には生ビール注出管5が接続される。更
に、生ビール注出管5は、その下流側で二系統に分岐
し、その一方の配管は、液注出弁6を介して、液注出ノ
ズル8に接続され、他方の配管は、泡注出弁7を介し
て、泡注出ノズル9に接続されている。なお、この泡注
出弁7は、内部に絞り機構が組込まれ、生ビールの発泡
を促す機能を備えている。
【0006】生ビール分配装置10の外側には、グラス
45(あるいはジョッキ)がセットされる受台11が配
置され、この受台11の上方に、前記の液注出ノズル8
及び泡注出ノズル9の先端が位置している。また、これ
らのノズルに隣接して、グラス45に注がれた生ビール
の量を検出するための液面検出器42が配置されてい
る。
【0007】制御装置40は、グラス45に生ビールを
注ぐ際に、液面検出器42の出力に基いて液注出弁6及
び泡注出弁7を、順次、開閉する機能に加えて、受台1
1の傾動を制御する機能、及び、生ビール樽20の内部
の生ビールの温度に基いて、生ビール樽20の頂部に導
入する二酸化炭素のガス圧力を調整する機能などを備え
ている。
【0008】生ビール分配装置10の正面側に配置され
た注出指示スイッチ41を操作すると、液注出弁6が開
かれる。これにより、生ビール樽20内の生ビールは、
二酸化炭素の圧力によって、飲料送出ホース23を通っ
て冷却管4に送り出され、その中を通過する間に冷却管
4の外部の冷却水によって冷却され、更に、生ビール注
出管5、液注出弁6及び液注出ノズル8を通って、グラ
ス45に注がれる。また、グラス45に所定量の生ビー
ルが注がれ、これが、液面検出器42によって検知され
ると、制御装置40によって液注出弁6が閉じられ、次
いで、泡注出弁7が開かれる。これによって、生ビール
注出管5の中の生ビールは、泡注出弁7側に流れ、泡注
出弁7の内部に組込まれた絞り機構によって、発泡が促
され、微細な泡となって泡注出ノズル9からグラス45
に注がれる。
【0009】以上に様にして、液及び泡の比率が適切に
調整された生ビールがグラス45に注出される。しか
し、上記の例の様な従来の自動式の生ビール分配装置に
おいて、以下の様な問題があった。
【0010】一つは、生ビール分配装置の内部に組込ま
れた生ビール注出経路の内部の洗浄の問題である。即
ち、生ビール注出経路の内部には酒石などが堆積し易
く、また、生ビールは栄養分に富むので、時間の経過と
ともに内部に雑菌が繁殖することがある。このため、定
期的に、生ビール注出経路の内部にスポンジ球を通して
洗浄することが必要となる。しかし、上記の例の様に、
泡注出用の配管(泡注出弁7及び泡注出ノズル9)が、
液注出用の配管(液注出弁6及び液注出ノズル8)から
分岐する形で設けられている場合、泡注出用の配管の入
口側には分岐部があり、更に、泡注出用の配管の途中に
は発泡を促すための絞り機構が組み込まれているので、
泡注出用の配管側にはスポンジ球を通すことができない
ので、十分に洗浄を行うことが容易ではないという問題
があった。
【0011】なお、この様な問題を解決するためには、
単一の注出ノズルを用いて液注出及び泡注出をともに行
い、上記の例の様な分岐管式の泡注出用配管を設けない
ことが望ましい。しかし、特に、自動式の生ビール分配
装置において単一の注出ノズルを用いた場合には、次の
様な問題があった。
【0012】即ち、生ビール分配装置において、単一の
ノズルを用いてグラス等に生ビールを注ぐ場合、一回の
生ビールの注出作業は、泡注出のモードで終了するの
で、ノズルの内面に泡が付着して残留し易い。このた
め、次回の生ビールの注出作業の際に、始めに、ノズル
の内面に残っている泡がグラス内に排出されるため、こ
の泡によってグラスに注がれた生ビールの発泡が促進さ
れ、グラス内での液と泡との比率が適正な範囲から大き
く外れてしまう。
【0013】この様な問題に対する対策として、従来
は、注出ノズルの上流側に空気導入経路を設け、グラス
一杯分の生ビールの注出作業が終了した後、この空気導
入経路を介してノズルの上流側を大気に連通させて、ノ
ズルの内面に残っている泡の液化及び落下を促進してい
た。しかし、この様な方法では、泡の除去の速度が遅
く、続けて生ビールを注出する場合、ピッチが一定の範
囲内になった場合に、十分な効果が得られないと言う問
題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
問題に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、泡注
出専用の分岐管を設けずに、単一の注出ノズルを用いて
生ビールの液及び泡を選択的に注出することが可能な、
生ビール分配装置用の注出弁を提供することにあり、も
う一つは、この様に、単一の注出ノズルを用いて生ビー
ルの注出を行う際に、当該注出ノズルの内面に付着して
残っている泡を、速やかに、排出する方法を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の生ビール注出弁
は、前進端、中間位置、後退端の3つの停止位置を有す
る二段式のエアシリンダと、生ビール導入口、生ビール
注出ノズル及び弁座を備えた弁本体と、弁本体の中に収
容され、先端部に小径の軸部を有し、エアシリンダによ
って軸方向に駆動される弁棒と、この軸部の外周に摺動
可能に取り付けられた弁体と、この弁体の後方側に当る
軸部の外周に配置されたコイルバネと、を備え、生ビー
ルの液及び泡を選択的に注出する生ビール分配装置用の
生ビール注出弁であって、前記軸部は、その先端部にフ
ランジ状の張出部を備え、前記弁体は、前記コイルバネ
によって前記張出部に対して押し付けられ、更に、前記
軸部は、内部に泡注出孔を備え、この泡注出孔は、前記
コイルバネを圧縮して前記軸部を前記弁体に対して軸方
向に相対的に前進させたときに、この泡注出孔の一端が
前記ビール導入口に対して開口するとともに、他端が前
記弁体の前方側に開口する様に形成され、生ビールの液
を注出する時には、前記弁棒を後退端まで後退させて前
記弁体を前記弁座から引き離し、生ビールの液及び泡の
注出を停止する時には、前記弁棒を中間位置に移動して
前記弁体を前記弁座に対して密着させ、生ビールの泡を
注出する時には、前記弁棒を前進端まで移動させること
によって、前記弁体を前記弁座に対して密着させた状態
で前記コイルバネを圧縮して、前記軸部を前記弁体に対
して軸方向に相対的に前進させ、前記泡注出孔を介して
生ビールの泡の注出を行う機能を備えたこと、を特徴と
する。
【0016】また、具体的な構成の一例として、本発明
の生ビール注出弁は、前記弁本体を生ビール分配装置の
冷却水タンクに対して固定する支持部材を備え、この支
持部材は、その内部に生ビール分配装置の冷却水タンク
と連通する空洞部が設けられ、この空洞部の中に、前記
弁本体の前記生ビール導入口へ生ビールを送る生ビール
注出配管が配置されていること、を特徴とする。
【0017】また、本発明の生ビール分配装置の注出ノ
ズルからの泡の排出方法は、単一の注出ノズルを備えた
生ビール分配装置を用いて、生ビールの液及び泡を順に
注出することによって生ビールを注出する際に、生ビー
ルの注出後に前記注出ノズルの内面に残留している生ビ
ールの泡を排出するための方法であって、生ビールの泡
の注出の終了後、短時間、前記注出ノズルの上流側を外
気と連通させてノズル内に空気を導入し、次に、この外
気との連通を遮断して、短時間、前記注出ノズル内に生
ビールの液を流し、次に、生ビールの液の供給を停止し
て、再び、前記注出ノズルの上流側を外気と連通させて
ノズル内に空気を導入すること、を特徴とする。
【0018】また、本発明の生ビール分配装置の注出ノ
ズルからの泡の排出方法の別の形態は、単一の注出ノズ
ルを備えた生ビール分配装置を用いて、生ビールの液及
び泡を順に注出することによって生ビールを注出する際
に、生ビールの注出後に前記注出ノズルの内面に残留し
ている生ビールの泡を排出するための方法であって、生
ビールの泡の注出の終了後、短時間、前記注出ノズル内
に上流側からガス体を流し、次に、このガス体の供給を
停止して、短時間、前記注出ノズル内に生ビールの液を
流し、次に、生ビールの液の供給を停止して、再び、前
記注出ノズル内に上流側からガス体を流すこと、を特徴
とする。
【0019】
【発明の実施の形態】図1から図3に、本発明に基く生
ビール分配装置用の生ビール注出弁の構造の一例を示
す。図1は、生ビール注出弁の全体の概要を示す部分断
面図を表し、図2は、図1の左側面から見た部分断面図
を表し、図3は、図1の主要部分の部分拡大断面図を示
す。図中、50は弁本体、51は生ビール導入口、52
は生ビール注出ノズル、53は弁座、60は弁棒、63
は軸部、64は張出部、65は泡注出孔、70は弁体、
75はコイルバネ、80はエアシリンダ、90は支持部
材をそれぞれ表す。
【0020】弁本体50は、後述の様に、支持部材90
によって生ビール分配装置(10、図6)の冷却水タン
ク(3、図6)に固定されている。弁本体50は、その
内部の空洞部に弁座53を備え、弁座53の上流側には
生ビール導入口51を備え、弁座53の下流側には生ビ
ール注出ノズル52が接続されている。
【0021】弁本体50の上部には、前進端、中間位
置、後退端の3つの停止位置を有する二段式のエアシリ
ンダ80が取り付けられている。図3に示す様に、弁棒
60は、弁本体50の内部の空洞内に収容され、エアシ
リンダ80によって軸方向に駆動される。弁棒60は、
弁棒本体61、弁棒本体61の内部に形成された円筒状
の空洞部に嵌合する移動棒62、弁棒本体61の前方に
突き出る様に移動棒62の先端に取り付けられた軸部6
3、などにより構成されている。なお、軸部63は、移
動棒62の先端に座金67を介してねじ込み式に取り付
けられ、この座金67と弁棒本体61との間にはコイル
バネ76が配置されている。
【0022】また、軸部63は、その先端部にフランジ
状の張出部64を備え、軸部63の内部には泡注出孔6
5が形成されている。泡注出孔65の上流側は、移動棒
62側に加工された泡注出孔66を介して、移動棒62
の側面で弁本体61内部の空洞部に開口している。ま
た、泡注出孔65の下流側は、前記張出部64の基部付
近で軸部63の側面に開口している。
【0023】弁体70は、軸部63の外周に嵌合させ
て、摺動可能に取り付けられており、更に、前記座金6
7と弁体70との間に当る軸部63の外周には、これに
嵌合する様にコイルバネ75が組込まれている。弁体7
0は、その背面側に配置されたコイルバネ75によっ
て、その前面側に位置する前記張出部64の背面に対し
て押し付けられる様になっている。また、弁体70は、
弁座53との接触部分及び前記張出部64の背面側との
接触部分に、シールゴム71を備え、これらの接触部分
における気密性を確保している。
【0024】次に、図3から図5を用いて、この生ビー
ル注出弁を用いて、生ビールの注出を行う手順について
説明する。図3は、生ビールの液及び泡の注出を停止し
ている際の状態を表し、図4は、生ビールの液の注出を
行っている際の状態を表し、図5は、生ビールの泡の注
出を行っている際の状態を表す。
【0025】生ビールの液及び泡の注出を停止する場合
には、エアシリンダ80を駆動して、図3に示す様に、
弁棒60を中間位置に移動する。この状態では、軸部6
3が弁棒本体61によりコイルバネ76(緩衝部材とし
て機能する)を介して前方に押し付けられ、これによっ
て、弁体70のシールゴム71が、弁座53に対して密
着するとともに、前記張出部64の背面側にも密着し、
液及び泡の注出経路がともに閉鎖される。
【0026】生ビールの液の注出を行う際には、エアシ
リンダ80によって弁棒60を後退端まで移動する。こ
の状態では、図4に示す様に、弁体70が弁座53から
離れて、生ビール導入口51と生ビール注出ノズル52
との間を連絡する弁本体50の内部の流路がつながり、
生ビールの液が生ビール注出管55から生ビール注出ノ
ズル52の方向へ流れ、グラス等に注がれる。
【0027】生ビールの液の注出終了後、生ビールの泡
の注出が行われる。この場合には、エアシリンダ80に
よって弁棒60を、一旦、中間位置まで移動して液の注
出を停止した後、更に、エアシリンダ80により弁棒6
0を前進端まで移動する。弁棒60を前進端まで移動す
ると、図5に示す様に、弁体70が弁座53に対して密
着した状態を維持したまま、弁棒本体61により移動棒
62を介してコイルバネ75が圧縮されて、軸部63が
弁体70に対して軸方向に相対的に前進した状態とな
る。この状態では、泡注出孔65、66の上流側の開口
部68が、弁棒本体61内部の空洞部及び弁本体50の
内部の流路を介して、生ビール導入口51に対して開口
するとともに、泡注出孔65の下流側の開口部69が、
弁体70の前方側において、生ビール注出ノズル52に
対して開口する。これによって、生ビールが、生ビール
注出管55から泡注出孔66、65を通って、生ビール
注出ノズル52の方向へ流れる。生ビールは、細径の泡
注出孔66、65を通過する間に発泡が促され、微細な
泡となって注出ノズル52からグラス等に注がれる。
【0028】以上の様にして、単一のノズルを用いて、
生ビールの液及び泡を選択的に注出することができる。
この生ビール注出弁は、生ビール注出管55から、弁本
体50の内部に設けられた生ビール注出の流路を通っ
て、生ビール注出ノズル52まで、スポンジ球を通す事
が可能なので、生ビール注出経路の洗浄作業を容易に行
うことができる。また、上記の構造は、二段のストロー
クを有するエアシリンダを駆動源としており、泡注出の
ための動作が、比較的、単純化されているので、自動式
の生ビール分配装置に適している。
【0029】図6に、生ビール注出弁を生ビール分配装
置に取り付ける部分の構造の一例を示す。図中、1は生
ビール注出弁、10は生ビール分配装置、3は冷却水タ
ンク、4は冷却管、90は支持部材、91は空洞部、5
5は生ビール注出管を表す。
【0030】生ビール注出弁1は、支持部材90を介し
て生ビール分配装置10の冷却水タンク3に固定され
る。支持部材90の内部には空洞部91が設けられてい
る。この空洞部91は、冷却水タンク3の内部と連通し
ていて、冷却水タンク3内の冷却水がこの空洞部91の
中に流入する様になっている。なお、この冷却水タンク
3は、生ビール分配装置10において、冷却管4の中を
流れる生ビールを冷却するために備えられているもので
ある。この空洞部91の中心付近には、生ビールを冷却
管4から生ビール注出弁1の生ビール導入口(51、図
3)へ送る生ビール注出管55が通っている。
【0031】また、この空洞部91には、一端が冷却水
タンク3内の撹拌翼16の正面に開口し、他端が空洞部
91内で、生ビール注出弁1の側面付近に開口する配管
95が組込まれていて、空洞91の内部の冷却水の循環
を促している。
【0032】この様な構造を備えた支持部材90を用い
て、生ビール注出弁1を生ビール分配装置10の冷却水
タンク3に固定することによって、生ビール注出管55
及び生ビール注出弁1を低温のまま維持することがで
き、一回分の注出作業が終了した後に、生ビール注出管
55の内部に残った生ビールを、低温の状態のまま、次
回の注出作業まで保つことができる。
【0033】次に、図2及び図7を用いて、本発明に基
く生ビール注出弁の様な、単一の注出ノズルを備えた生
ビール分配装置を用いて、生ビールの液及び泡を順に注
出することにより生ビールを分配する際に、生ビールの
注出後に前記注出ノズル内に残留した生ビールの泡を排
出するための方法について説明する。
【0034】図2に、生ビール注出弁の弁本体の内部に
設けられた空気導入経路の概要を示す。図2中、50は
弁本体、59は空気導入経路、52は生ビール注出ノズ
ル、70は弁体、60は弁棒、96は弁棒の側面に設け
られた空気導入溝、80は弁棒を駆動するエアシリンダ
を表す。
【0035】弁棒60が後退端にあるとき(生ビールの
液の注出時)、及び弁棒60が前進端にあるとき(生ビ
ールの泡の注出時)には、空気導入経路59は弁棒60
によって閉鎖されている。一方、弁棒60が中間位置に
あるとき(生ビールの液及び泡の遮断時)には、空気導
入経路59が空気導入溝96を介して外部に開放され、
生ビール注出ノズル52の内部に空気が導入される様に
なっている。
【0036】図7に、生ビール注出作業のシーケンスチ
ャートを示す。図7中、横軸は時間経過を表し、縦軸
は、それぞれ、液注出経路、泡注出経路及び空気導入経
路の開閉状態を表す。
【0037】図7に示す様に、生ビールの液の注出(t
1 秒)、空気の導入(t2 秒)及び泡の注出(t3 秒)
が終了した後、短時間(t4 秒)、弁本体60の内部に
設けらた空気導入経路59を開放して、生ビール注出ノ
ズル52の上流側を外気と連通させて、生ビール注出ノ
ズル内に空気を導入する。
【0038】次に、空気導入経路59を閉鎖して、生ビ
ール注出ノズル52の上流側と外気との連通を遮断し
て、短時間(t5 秒)、注出ノズル内52内に生ビール
の液を流す。
【0039】次に、生ビールの液の供給を停止して、再
び、空気導入経路59を開放して、生ビール注出ノズル
52の上流側を外気と連通させて、生ビール注出ノズル
52内に空気を導入する。
【0040】この様な方法によって、グラス一杯分の生
ビールの液及び泡の注出が終了した後、生ビール注出ノ
ズル52の内面に残っている泡を速やかに、グラス内に
排出することができる。
【0041】なお、実験によれば、例えば、t4 が0.
8秒、t5 が0.13秒で、十分に泡を排出できること
が確認された。即ち、泡の注出の終了後、1秒程度ある
いはそれ以下の時間で、速やかに、泡を排出できること
ができることが判明した。
【0042】なお、上記の方法において、空気導入経路
59を開放して生ビール注出ノズル52の上流側に空気
を導入する代わりに、ボンベからの二酸化炭素ガスを、
上記と同様なシーケンスによって、生ビール注出ノズル
52の上流側から流すことにより、泡の排出を行う事も
できる。
【0043】
【発明の効果】本発明の生ビール注出弁は、単一のノズ
ルを用いて生ビールの液及び泡を選択的に注出すること
が可能であり、また、生ビール注出管55から、弁本体
50の内部に設けられた生ビール注出の流路を通って、
生ビール注出ノズル52まで、スポンジ球を通す事が可
能なので、生ビール注出経路の洗浄作業を容易に行うこ
とができる。
【0044】なお、この生ビール注出弁の泡付け機構
は、弁棒内部に設けられた泡注出孔によって構成されて
おり、従来の様に分岐管を設け、その途中に泡付け機構
を設ける場合と比較して、泡付けのための経路が短く、
構成要素の数も少なく、流水による洗浄が比較的容易で
ある。
【0045】また、二段のストロークを有するエアシリ
ンダを用いて駆動できる構造となっているので、泡注出
のための動作が、比較的、単純化されており、特に、自
動式の生ビール分配装置の生ビール注出弁として適して
いる。
【0046】本発明の注出ノズルからの泡の排出方法に
よれば、泡の注出終了後、短時間、注出ノズル内を外気
に開放し、更に、短時間、生ビール液を流すことによっ
て、速やかに注出ノズル内から泡を排出できることがで
きる。これによって、生ビールを断続的に注出する際、
注出される液及び泡の比率を常に適正な状態に維持する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基く生ビール注出弁の全体の概要を示
す部分断面図。
【図2】本発明に基く生ビール注出弁の全体の概要を示
す図1の左側面から見た部分断面図。
【図3】本発明に基く生ビール注出弁の主要部分の部分
拡大断面図、生ビールの液及び泡の注出を停止している
際の状態を表す図。
【図4】本発明に基く生ビール注出弁の主要部分の部分
拡大断面図、生ビールの液の注出を行っている際の状態
を表す図。
【図5】本発明に基く生ビール注出弁の主要部分の部分
拡大断面図、生ビールの泡の注出を行っている際の状態
を表す図。
【図6】本発明に基く生ビール注出弁を、生ビール分配
装置に固定する支持部材の構造を説明する概要図。
【図7】本発明に基く生ビールの注出ノズルからの泡の
排出方法を示すシーケンスチャート。
【図8】従来の生ビール分配装置の概要を示す図。
【符号の説明】
10・・・生ビール分配装置、20・・・生ビール樽、
30・・・二酸化炭素ボンベ、40・・・制御装置、4
5・・・グラス、1・・・生ビール注出弁、2・・・冷
凍機、3・・・冷却水タンク、4・・・冷却管、5・・
・生ビール注出管、6・・・液注出弁、7・・・泡注出
弁、8・・・液注出ノズル、9・・・泡注出ノズル、1
1・・・傾動台、16・・・撹拌翼、17・・・電動
機、21・・・ディスペンスヘッド、23・・・飲料送
出ホース、31・・・減圧弁、33・・・ガス導入ホー
ス、40・・・制御装置、41・・・注出指示スイッ
チ、42・・・液面検出器、50・・・弁本体、51・
・・生ビール導入口、52・・・生ビール注出ノズル、
53・・・弁座、56・・・パッキン、59・・・空気
導入経路、60・・・弁棒、61・・・弁棒本体、62
・・・移動棒、63・・・軸部泡注出孔、64・・・張
出部、65・・・泡注出孔、66・・・泡注出孔、67
・・・座金、68・・・上流側開口部、69・・・下流
側開口部、70・・・弁体、71・・・シールゴム、7
5・・・コイルバネ、76・・・コイルバネ、80・・
・エアシリンダ、90・・・支持部材、91・・・空洞
部、95・・・配管、96・・・空気導入溝。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前進端、中間位置、後退端の3つの停止
    位置を有する二段式のエアシリンダと、 生ビール導入口、生ビール注出ノズル及び弁座を備えた
    弁本体と、 弁本体の中に収容され、先端部に小径の軸部を有し、エ
    アシリンダによって軸方向に駆動される弁棒と、 この軸部の外周に摺動可能に取り付けられた弁体と、 この弁体の後方側に当る軸部の外周に配置されたコイル
    バネと、 を備え、生ビールの液及び泡を選択的に注出する生ビー
    ル分配装置用の生ビール注出弁であって、 前記軸部は、その先端部にフランジ状の張出部を備え、 前記弁体は、前記コイルバネによって前記張出部に対し
    て押し付けられ、 更に、前記軸部は、内部に泡注出孔を備え、この泡注出
    孔は、前記コイルバネを圧縮して前記軸部を前記弁体に
    対して軸方向に相対的に前進させたときに、この泡注出
    孔の一端が前記ビール導入口に対して開口するととも
    に、他端が前記弁体の前方側に開口する様に形成され、 生ビールの液を注出する時には、前記弁棒を後退端まで
    後退させて前記弁体を前記弁座から引き離し、生ビール
    の液及び泡の注出を停止する時には、前記弁棒を中間位
    置に移動して前記弁体を前記弁座に対して密着させ、生
    ビールの泡を注出する時には、前記弁棒を前進端まで移
    動させることによって、前記弁体を前記弁座に対して密
    着させた状態で前記コイルバネを圧縮して、前記軸部を
    前記弁体に対して軸方向に相対的に前進させ、前記泡注
    出孔を介して生ビールの泡の注出を行う機能を備えたこ
    と、 を特徴とする生ビール注出弁。
  2. 【請求項2】 前記弁本体を生ビール分配装置の冷却水
    タンクに対して固定する支持部材を備え、 この支持部材は、その内部に生ビール分配装置の冷却水
    タンクと連通する空洞部が設けられ、 この空洞部の中に、前記弁本体の前記生ビール導入口へ
    生ビールを送る生ビール注出配管が配置されているこ
    と、 を特徴とする請求項1に記載の生ビール注出弁。
  3. 【請求項3】 単一の注出ノズルを備えた生ビール分配
    装置を用いて、生ビールの液及び泡を順に注出すること
    によって生ビールを注出する際に、生ビールの注出後に
    前記注出ノズルの内面に残留している生ビールの泡を排
    出するための方法であって、 生ビールの泡の注出の終了後、短時間、前記注出ノズル
    の上流側を外気に連通させてノズル内に空気を導入し、 次に、この外気との連通を遮断して、短時間、前記注出
    ノズル内に生ビールの液を流し、 次に、生ビールの液の供給を停止して、再び、前記注出
    ノズルの上流側を外気と連通させてノズル内に空気を導
    入すること、 を特徴とする生ビール分配装置の注出ノズルからの泡の
    排出方法。
  4. 【請求項4】 単一の注出ノズルを備えた生ビール分配
    装置を用いて、生ビールの液及び泡を順に注出すること
    によって生ビールを注出する際に、生ビールの注出後に
    前記注出ノズルの内面に残留している生ビールの泡を排
    出するための方法であって、 生ビールの泡の注出の終了後、短時間、前記注出ノズル
    内に上流側からガス体を流し、 次に、このガス体の供給を停止して、短時間、前記注出
    ノズル内に生ビールの液を流し、 次に、生ビールの液の供給を停止して、再び、前記注出
    ノズル内に上流側からガス体を流すこと、 を特徴とする生ビール分配装置の注出ノズルからの泡の
    排出方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008285180A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Zojirushi Corp 液体容器用弁および液体容器
US9629804B2 (en) 2013-10-22 2017-04-25 Shire Human Genetic Therapies, Inc. Lipid formulations for delivery of messenger RNA

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