JPH10129675A - 薬液タンク - Google Patents
薬液タンクInfo
- Publication number
- JPH10129675A JPH10129675A JP28434996A JP28434996A JPH10129675A JP H10129675 A JPH10129675 A JP H10129675A JP 28434996 A JP28434996 A JP 28434996A JP 28434996 A JP28434996 A JP 28434996A JP H10129675 A JPH10129675 A JP H10129675A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lining material
- tank
- external cylinder
- outer cylinder
- chemical solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】電子工業分野における高純度な品質が要求され
る薬液容器において、ライニング材の剥離や膨らみ、内
部への崩れ込みがない薬液タンクを提供する提供する。 【解決手段】タンク外筒とライニング材からなる薬液タ
ンクにおいて、タンク外筒を貫通する少なくとも一つの
孔が設けられていることを特徴とする薬液タンク。
る薬液容器において、ライニング材の剥離や膨らみ、内
部への崩れ込みがない薬液タンクを提供する提供する。 【解決手段】タンク外筒とライニング材からなる薬液タ
ンクにおいて、タンク外筒を貫通する少なくとも一つの
孔が設けられていることを特徴とする薬液タンク。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高純度薬液および一
般化学薬液を貯蔵する薬液タンクに関する。
般化学薬液を貯蔵する薬液タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属と接触すると反応する薬液、
あるいは金属分が混入することを極めて嫌う高純度薬液
等はタンクに貯蔵するにあたって樹脂製タンクが使用さ
れる場合が多い。しかしながら、大容量の薬液をタンク
に貯蔵する場合、タンクの強度、耐久性、耐候性等の問
題から樹脂製タンクを使用することはできない。これを
解決するために金属製のタンク(タンク外筒)の内側全
面に合成樹脂製シートを貼り付け、タンクの強度を保ち
ながら、薬液の接液部を合成樹脂とした、いわゆるライ
ニングタンクが使用されている。特に半導体あるいは液
晶の製造工程で使用される薬液タンクにあたっては、耐
化学薬品性、薬液への非汚染性等の点において他の合成
樹脂と比較して著しく優れた特性を有するPFA,PT
FE等のフッ素樹脂シートをライニング材として使用し
たフッ素樹脂ライニングタンクが多用されている。
あるいは金属分が混入することを極めて嫌う高純度薬液
等はタンクに貯蔵するにあたって樹脂製タンクが使用さ
れる場合が多い。しかしながら、大容量の薬液をタンク
に貯蔵する場合、タンクの強度、耐久性、耐候性等の問
題から樹脂製タンクを使用することはできない。これを
解決するために金属製のタンク(タンク外筒)の内側全
面に合成樹脂製シートを貼り付け、タンクの強度を保ち
ながら、薬液の接液部を合成樹脂とした、いわゆるライ
ニングタンクが使用されている。特に半導体あるいは液
晶の製造工程で使用される薬液タンクにあたっては、耐
化学薬品性、薬液への非汚染性等の点において他の合成
樹脂と比較して著しく優れた特性を有するPFA,PT
FE等のフッ素樹脂シートをライニング材として使用し
たフッ素樹脂ライニングタンクが多用されている。
【0003】しかしながら、このようなライニングタン
クにおいて現状では次に示す大きな問題点が存在する。
過酸化水素水、アンモニア水等の貯蔵する薬液によって
はこれら薬液が経時的にライニング材を透過し、ライニ
ング材とタンク外筒の間にガス状等に滞留してしまう現
象がある。特に、ライニング材とタンク外筒を接着させ
るためにグラスバック(ガラスクロス)を用いている場
合はこれらの現象が顕著である。さらに、このように滞
留した薬液は徐々に増大し、最終的にはライニング材の
タンク外筒との接着界面を剥離させ、その結果ライニン
グ材がタンク内側へ広範囲に膨らみ、ついにはライニン
グ材を破損し、タンク自体の使用が不能となる大きな問
題点があった。
クにおいて現状では次に示す大きな問題点が存在する。
過酸化水素水、アンモニア水等の貯蔵する薬液によって
はこれら薬液が経時的にライニング材を透過し、ライニ
ング材とタンク外筒の間にガス状等に滞留してしまう現
象がある。特に、ライニング材とタンク外筒を接着させ
るためにグラスバック(ガラスクロス)を用いている場
合はこれらの現象が顕著である。さらに、このように滞
留した薬液は徐々に増大し、最終的にはライニング材の
タンク外筒との接着界面を剥離させ、その結果ライニン
グ材がタンク内側へ広範囲に膨らみ、ついにはライニン
グ材を破損し、タンク自体の使用が不能となる大きな問
題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術における上記したような課題を解決し、ライニング
材の剥離や膨らみ、内部への崩れ込みがない、合成樹脂
がライニングされた薬液タンクを提供することにある。
技術における上記したような課題を解決し、ライニング
材の剥離や膨らみ、内部への崩れ込みがない、合成樹脂
がライニングされた薬液タンクを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意努力の
結果、合成樹脂がライニングされつつも、ライニング材
の剥離や膨らみ、更にはそれによる破損が生じない薬液
タンクを見いだし、本発明を完成させた。すなわち、本
発明は、タンク外筒を貫通する少なくとも1つの孔が設
けられ、かつ該タンク外筒内面全面にライニング材がラ
イニングされ、さらにはライニング材の一部分がタンク
外筒と非接着部分を持ち、その部分と孔とが通じている
薬液タンクである。
結果、合成樹脂がライニングされつつも、ライニング材
の剥離や膨らみ、更にはそれによる破損が生じない薬液
タンクを見いだし、本発明を完成させた。すなわち、本
発明は、タンク外筒を貫通する少なくとも1つの孔が設
けられ、かつ該タンク外筒内面全面にライニング材がラ
イニングされ、さらにはライニング材の一部分がタンク
外筒と非接着部分を持ち、その部分と孔とが通じている
薬液タンクである。
【0006】
【発明の実施の形態】ここで使用されるライニング材と
しては耐化学薬品性、薬液への非汚染性等の点からフッ
素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンから選択され
る。その中でも特にポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素樹脂の
使用がより好ましい。また、ライニング材とタンク外筒
は種々のライニング方法でライニングされる。しかしな
がら、ライニング材全面がタンク外筒に接着されていな
いこと、すなわち一部非接着部分があり、これがタンク
外筒を貫通する孔に通じていることが必要である。
しては耐化学薬品性、薬液への非汚染性等の点からフッ
素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンから選択され
る。その中でも特にポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素樹脂の
使用がより好ましい。また、ライニング材とタンク外筒
は種々のライニング方法でライニングされる。しかしな
がら、ライニング材全面がタンク外筒に接着されていな
いこと、すなわち一部非接着部分があり、これがタンク
外筒を貫通する孔に通じていることが必要である。
【0007】このようなライニングが可能であればライ
ニング方法に制限はない。一例を挙げると接着剤による
接着部がタンク全面ではなく部分的としながら、タンク
外筒全面にライニングする方法などが挙げられる。とり
わけ、グラスバック(ガラスクロス)を介してライニン
グ材とタンク外筒を接着させる方法は容易にタンク外筒
とライニング材との間に非接着部分を形成することがで
きることから、より好ましい方法である。すなわち、グ
ラスバックはガラス繊維の集合体から形成されており、
グラスバック中には微細な空間が多数存在している。こ
のため、これを用いるライニング方法は必然的にグラス
バックを挟むライニング材とタンク外筒の間に非接着部
が多く生じることとなる。
ニング方法に制限はない。一例を挙げると接着剤による
接着部がタンク全面ではなく部分的としながら、タンク
外筒全面にライニングする方法などが挙げられる。とり
わけ、グラスバック(ガラスクロス)を介してライニン
グ材とタンク外筒を接着させる方法は容易にタンク外筒
とライニング材との間に非接着部分を形成することがで
きることから、より好ましい方法である。すなわち、グ
ラスバックはガラス繊維の集合体から形成されており、
グラスバック中には微細な空間が多数存在している。こ
のため、これを用いるライニング方法は必然的にグラス
バックを挟むライニング材とタンク外筒の間に非接着部
が多く生じることとなる。
【0008】タンク内に収容された薬液は経時的にライ
ニング材を透過し、ライニング材とタンク外筒の間にガ
ス状等で滞留する。しかしながら、本発明による薬液タ
ンクでは透過した薬液がライニング材とタンク外筒の間
の非接着部を通じてタンク外筒に貫通した孔から排出さ
れるため、ライニング材とタンク外筒の間に長期にわた
り滞留しない。すなわち、貫通した孔はガス等を排出す
るベントホールとして作用する。このため、滞留した薬
液が原因で、ライニング材のタンク外筒との接着界面を
剥離させたり、ライニング材がタンク内側へ広範囲に膨
らみライニング材を破損させ、その結果タンク自体の使
用が不能となるようなことはない。タンク外筒における
孔の位置に制限はない。しかしながら、万一、ライニン
グ材にランニング不良でピンホールが生じた場合を鑑
み、多量の薬液が孔を通じタンク外に漏出しないように
タンク上部に設けることが好ましい。
ニング材を透過し、ライニング材とタンク外筒の間にガ
ス状等で滞留する。しかしながら、本発明による薬液タ
ンクでは透過した薬液がライニング材とタンク外筒の間
の非接着部を通じてタンク外筒に貫通した孔から排出さ
れるため、ライニング材とタンク外筒の間に長期にわた
り滞留しない。すなわち、貫通した孔はガス等を排出す
るベントホールとして作用する。このため、滞留した薬
液が原因で、ライニング材のタンク外筒との接着界面を
剥離させたり、ライニング材がタンク内側へ広範囲に膨
らみライニング材を破損させ、その結果タンク自体の使
用が不能となるようなことはない。タンク外筒における
孔の位置に制限はない。しかしながら、万一、ライニン
グ材にランニング不良でピンホールが生じた場合を鑑
み、多量の薬液が孔を通じタンク外に漏出しないように
タンク上部に設けることが好ましい。
【0009】
【実施例】図1〜2に本発明の実施例を示す。本発明の
要件を満たせば、図1、2に示す形状、材質に限定され
ない。大きさも同様である。Aはタンク外筒であり材質
はステンレスSUS304を用いた。タンク外筒Aには
内外を貫通する1つの孔aが設けられており、さらにタ
ンク外筒内面はフッ素樹脂ライニング材シートとしてP
FAシートCがライニングされている。ライニング材の
片面側にはグラスバックBが熱融着されており、さらに
グラスバックBとタンク外筒内面とは接着剤により貼着
されている。さらに、グラスバックをタンク外筒とライ
ニング材シートの間に介することから非接着部が存在
し、これらは孔aに通じている。孔aはライニング材を
透過した薬液を排出するベントホールとして機能する。
ベントホールの形状に特に制限はない。このようなライ
ニングタンクを用い薬液を貯蔵した結果、薬液のライニ
ング材を透過した薬液が長期にわたり滞留することな
く、ライニング材の膨らみ、破損等は生じなかった。
要件を満たせば、図1、2に示す形状、材質に限定され
ない。大きさも同様である。Aはタンク外筒であり材質
はステンレスSUS304を用いた。タンク外筒Aには
内外を貫通する1つの孔aが設けられており、さらにタ
ンク外筒内面はフッ素樹脂ライニング材シートとしてP
FAシートCがライニングされている。ライニング材の
片面側にはグラスバックBが熱融着されており、さらに
グラスバックBとタンク外筒内面とは接着剤により貼着
されている。さらに、グラスバックをタンク外筒とライ
ニング材シートの間に介することから非接着部が存在
し、これらは孔aに通じている。孔aはライニング材を
透過した薬液を排出するベントホールとして機能する。
ベントホールの形状に特に制限はない。このようなライ
ニングタンクを用い薬液を貯蔵した結果、薬液のライニ
ング材を透過した薬液が長期にわたり滞留することな
く、ライニング材の膨らみ、破損等は生じなかった。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、ライニング材を透過し
た薬液は、ライニング材とタンク外筒の間に長期にわた
って滞留しない。これにより薬液によるライニング材の
接着界面の剥離を確実に防止でき、剥離によるタンク内
側への膨らみや崩れ込みを生ずる恐れがない薬液タンク
を提供することができた。
た薬液は、ライニング材とタンク外筒の間に長期にわた
って滞留しない。これにより薬液によるライニング材の
接着界面の剥離を確実に防止でき、剥離によるタンク内
側への膨らみや崩れ込みを生ずる恐れがない薬液タンク
を提供することができた。
【図1】本発明の薬液タンク
【図2】図1のa部の構造拡大図
A:タンク外筒 B:グラスバック C:ライニング材 a:孔
Claims (4)
- 【請求項1】 タンク外筒とライニング材からなる薬液
タンクにおいて、タンク外筒を貫通する少なくとも一つ
の孔が設けられていることを特徴とする薬液タンク。 - 【請求項2】 タンク外筒とライニング材とが接着して
いない部分を有し、且つタンク外筒を貫通する孔が該部
分に設けられていることを特徴とする請求項1記載の薬
液タンク。 - 【請求項3】 ライニング材がフッ素樹脂、ポリ塩化ビ
ニル、またはポリオレフィンである請求項1記載の薬液
タンク - 【請求項4】 タンク外筒とライニング材をグラスバッ
クで接着している請求項1記載の薬液タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28434996A JPH10129675A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 薬液タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28434996A JPH10129675A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 薬液タンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10129675A true JPH10129675A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17677439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28434996A Pending JPH10129675A (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 薬液タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10129675A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004361132A (ja) * | 2003-06-02 | 2004-12-24 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | ライニングの剥離検査方法 |
-
1996
- 1996-10-25 JP JP28434996A patent/JPH10129675A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004361132A (ja) * | 2003-06-02 | 2004-12-24 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | ライニングの剥離検査方法 |
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