JPH10129478A - 振り子車両用空気圧サーボシリンダ - Google Patents

振り子車両用空気圧サーボシリンダ

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JPH10129478A
JPH10129478A JP29290496A JP29290496A JPH10129478A JP H10129478 A JPH10129478 A JP H10129478A JP 29290496 A JP29290496 A JP 29290496A JP 29290496 A JP29290496 A JP 29290496A JP H10129478 A JPH10129478 A JP H10129478A
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pneumatic
spool
pendulum
cylinder
displacement sensor
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Application number
JP29290496A
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English (en)
Inventor
Katsumi Sasaki
勝美 佐々木
Katsuya Yamaguchi
克也 山口
Isao Okamoto
勲 岡本
Hideyuki Kobayashi
秀之 小林
Yoshio Akiyama
良男 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Tokyo Seimitsu Sokki KK
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Tokyo Seimitsu Sokki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で信頼性の高い振り子車両用空気圧サー
ボシリンダを提供する。 【解決手段】 振り子車両用空気圧サーボシリンダ22
は、空気圧の導入によって伸縮し、その伸縮を検知する
変位センサ40が組み込まれた変位センサ付空気圧シリ
ンダ23と、変位センサ40からの出力を利用しつつ変
位センサ付空気圧シリンダ23に対する空気圧の導入を
制御する空気圧サーボ弁24とを備える。この空気圧サ
ーボ弁24は、変位センサ付空気圧シリンダ23に一体
に取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体を支持する振
り子はりと、傾斜手段を通じて振り子はりを傾斜可能に
レール上で支持する台車枠とを備える振り子車両に用い
られ、振り子はりおよび台車枠間に配設されて振り子は
りを強制的に傾斜させる振り子車両用空気圧サーボシリ
ンダに関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる振り子車両では、乗客を収容す
る車体を支持する傾斜はりの底面が、車体の幅方向に沿
って円弧状に形成される。この円弧底面は、台車枠に取
り付けられた傾斜手段すなわちローラや円弧状のベアリ
ングガイドに支持される。その結果、車体は、レールに
対して車体幅方向に傾斜することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】車体の傾斜は、車体お
よび台車枠間に配設される空気圧シリンダの伸縮によっ
て強制的に実行される。空気圧シリンダの伸縮は空気圧
サーボ弁によって制御される。
【0004】従来の空気圧サーボ弁は振動に弱いことか
ら、車両の中でも、空気ばねによって振動が緩和されて
伝達される車体に配設される。その結果、空気圧シリン
ダと空気圧サーボ弁とを配管で接続する必要が生じ、空
気圧の伝達効率が低下したり、装置が大型化するといっ
た欠点があった。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、小型化された信頼性の高い空気圧サーボ弁を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、車体を支持する振り子はりと、傾
斜手段を通じて振り子はりを傾斜可能にレール上で支持
する台車枠とを備える振り子車両に用いられ、振り子は
りおよび台車枠間に配設されて振り子はりを強制的に傾
斜させる振り子車両用空気圧サーボシリンダにおいて、
空気圧の導入によって伸縮し、その伸縮を検知する変位
センサが組み込まれた変位センサ付シリンダと、変位セ
ンサからの出力を利用しつつ変位センサ付シリンダに対
する空気圧の導入を制御する空気圧サーボ弁とが一体に
形成されることを特徴とする振り子車両用空気圧サーボ
シリンダが提供される。
【0007】このように変位センサ付シリンダと空気圧
サーボ弁とを一体に構成したことから、両者を接続する
配管等が不要となり、空気圧の伝達効率が向上した小型
で信頼性の高い振り子車両用空気圧サーボシリンダが提
供される。
【0008】空気圧サーボ弁は、軸方向に並んだ複数の
気圧室を形成する本体と、この本体にはめ込まれて、軸
方向移動によって前記気圧室の連通を切り換えるスプー
ルと、このスプールを軸方向に駆動する直動型のスプー
ル駆動機構とを備え、このスプール駆動機構は、スプー
ルに結合される可動鉄片と、スプールの軸方向2カ所で
可動鉄片を囲み、同磁極を対向させた1対の磁石と、こ
れらの磁石を囲んで、供給される電流によって可動鉄片
をスプールの軸方向に前進/後退させるコイルとを有し
てもよい。
【0009】このように直動型のスプール駆動機構を採
用したことによって、構造が簡素化され、位置保持力に
優れることから、空気圧サーボ弁の耐振性が向上する。
その結果、振動が伝わりやすい位置に配置される空気圧
シリンダに空気圧サーボ弁を一体化することが可能とな
る。
【0010】変位センサは、変位センサ付シリンダ内の
空気室に配置されてもよい。変位センサをシリンダに内
蔵することによって、防塵性および防水性に優れた変位
センサを提供することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の好適な実施形態を説明する。
【0012】図1は振り子車両10の概略正面図を示
す。この振り子車両10は、乗客を収容する車体11を
支持する前後1対の台車12を備える。各台車12は、
車体11を支持する振り子はり13と、傾斜手段14
(例えば左右1対のローラや円弧状ベアリングガイド)
を通じて振り子はり13を傾斜可能にレール15上で支
持する台車枠16とを備える。台車枠16には、レール
15および車輪18間で生じた振動が軸ばね(弦巻ば
ね)19を通じて緩和されて伝達される。車体11に
は、台車枠16に伝達された振動が空気ばね20を通じ
て一層緩和されて車体11に伝達される。その結果、乗
客の乗り心地が向上する。
【0013】振り子はり13の底面が振子中心を曲率中
心とする円弧状になっているため、振り子車両10がカ
ーブにさしかかると、車体11に作用する遠心力に基づ
いて車体11が振子中心を中心として台車枠上の左右1
対の傾斜手段14上を傾斜することができる。
【0014】この振り子車両10には、車体11を強制
的に傾斜させる振り子車両用空気圧サーボシリンダ22
が取り付けられる。この空気圧サーボシリンダ22は、
空気圧の導入によって伸縮し、その伸縮を検知する変位
センサ(後述)が組み込まれた変位センサ付空気圧シリ
ンダ23を備える。変位センサ付空気圧シリンダ23の
基端は振り子はり13に連結され、空気圧シリンダ23
の先端は台車枠16に連結される。空気圧シリンダ23
に一体に取り付けられた空気圧サーボ弁24が空気圧シ
リンダ23に対する空気圧の導入を制御することによっ
て空気圧シリンダ23の伸縮が制御される。
【0015】いま、振り子車両10がカーブにさしかか
った場面を想定する。レール15の軌道には、各カーブ
の手前に信号用地上子(図示せず)が設置されている。
この信号用地上子を用いて振り子車両10の走行位置が
算出される。振り子車両10に搭載されているコンピュ
ータは、算出した走行位置に基づいて、次のカーブの始
点や曲率半径、カント(左右レールの高低差)といった
カーブ情報を記憶データの中から選択する。
【0016】図2を参照し、カーブ情報を受け取った各
車のTC装置26は、サーボ弁用ケーブル27から制御
信号を出力し空気圧サーボ弁24を制御する。かかる制
御によって、空気圧シリンダ23は所望の伸縮状態に至
る。車体11は、車両幅方向のレール15のカントによ
る傾斜に加えて、空気圧サーボシリンダ22の強制的な
傾斜動作によりレール15に対して傾斜角α傾斜させら
れる。このカントと空気圧サーボシリンダによる傾斜に
より、振り子車両10のカーブ通行時に、遠心力に起因
して車両幅方向から乗客に加わる横加速度の影響を小さ
くし、乗り心地を向上させる。空気圧シリンダ23の伸
縮は変位センサによって監視され、空気圧シリンダ23
の伸縮はフィードバック制御される。
【0017】次に図3を参照しつつ空気圧サーボ弁が適
用された空気圧サーボシリンダ22を詳細に説明する。
空気圧シリンダ23は、内部空間を画成する筒形シリン
ダ本体30と、このシリンダ本体30に収容されて、第
1端板31側の縮小用気圧室32および第2端板33側
の伸張用気圧室34をシリンダ本体30の内部空間に画
成するピストン35とを備える。このピストン35は、
縮小用気圧室32に気圧が導入されると同時に伸張用気
圧室34から気圧が解放されると、図示右方向に移動し
てピストンロッド36の突出部分を縮小させる。その結
果、空気圧シリンダ23全体が縮小し、ピストンロッド
36の先端に結合された台車枠16と、第2端板33に
結合された振り子はり13とが相対移動する。反対に、
伸張用気圧室34に気圧が導入されると同時に縮小用気
圧室32から気圧が解放されると、ピストン35が図示
左方向に移動し、空気圧シリンダ23全体が伸張する。
台車12と車体11とが相対移動する。なお、ピストン
ロッド36の露出部分は伸縮自在な防塵ブーツ37によ
って保護されている。
【0018】空気圧シリンダ23の伸縮を監視する変位
センサ40は、第2端板33の内面から延びるセンサロ
ッド41を備える。このセンサロッド41には、その全
長にわたって磁歪線(図示せず)が内蔵されている。第
2端板33側からその磁歪線に信号を伝達させると、そ
の信号がセンサロッド41内を進んでいき、ピストン3
5に固定された永久磁石42に達した時点でその信号は
第2端板33に向けて跳ね返される。この信号の発信か
ら受信までの時間を測定することによってピストン35
の位置が特定されることとなる。このように変位センサ
40を空気圧シリンダ23に内蔵したことによって、シ
リンダ本体30の捩れなどの影響を受けずに常に正確な
ピストン35の位置を検出することができる。しかも、
気密化されたシリンダ本体30内に変位センサ40が内
蔵されるので、防水性や防塵性に優れた変位センサ40
を提供することができる。
【0019】空気圧サーボ弁24は、第2端板33に結
合された接続部材44を介して空気圧シリンダ23に一
体化される。接続部材44には、空気圧圧縮機(図示せ
ず)から空気圧Psを空気圧サーボ弁24の導入ポート
に案内する導入用通路45と、空気圧サーボ弁24の2
つの排気ポートを開放する排気用通路46とを備える。
縮小用気圧室32は、図4に示すように、第1端板31
に形成された通路47と、第1および第2端板31、3
3間を橋渡しするパイプ48とから構成される第1制御
用通路を通じて接続部材44から空気圧サーボ弁24に
連通される。伸張用気圧室34は、図3に示すように、
第2端板33に形成された第2制御用通路49を通じて
接続部材44から空気圧サーボ弁24に連通される。
【0020】空気圧サーボ弁24は、図5に示すよう
に、互いに結合される第1および第2本体50、51を
備える。第1本体50には、スプール52の軸方向移動
によって空気圧の流通経路を切り換える切り換え弁機構
53が収容される。第2本体51には、スプール52の
軸方向移動を制御するスプール駆動機構54が収容され
る。
【0021】切り換え弁機構53は、第1本体50には
め込まれて、第1および第2端板55、56によって固
定されたスリーブ57を備える。このスリーブ57にス
プール52が軸方向移動自在にはめ込まれる。
【0022】第1本体50には、導入用通路45(図3
参照)から空気圧Psを導入する導入ポート58が形成
される。この導入ポート58は、スプール52回りでス
リーブ57に形成された環状の気圧導入室59に連通す
る。スプール52の軸方向に沿って、この気圧導入室5
9には環状の第1および第2気圧調整室60、61が隣
接する。第1気圧調整室60は、連通ポート62を通じ
て空気圧シリンダ23の伸張用気圧室34に連通する。
第2気圧調整室61は、連通ポート63を通じて空気圧
シリンダ23の縮小用気圧室32に連通する。さらに、
第1および第2気圧調整室60、61に隣接して、スリ
ーブ57には環状の第1および第2排気室65、66が
形成される。
【0023】スプール52には、スプール52の移動に
も拘わらず常時気圧導入室59に連通する気圧導入用環
状凹部67が形成される。この気圧導入用環状凹部67
は、スプール52が前進方向に移動すると、気圧導入室
59を第1気圧調整室60に連通させる。反対に、スプ
ール52が後退方向に移動すると、気圧導入用環状凹部
67は気圧導入室59を第2気圧調整室61に連通させ
る。スプール52には、さらに、スプール52の移動に
も拘わらず常時第1排気室65や第2排気室66に連通
する第1および第2排気用環状凹部68、69が形成さ
れる。図示したスプール52の中立位置では、スプール
52の周囲面70によって、第1および第2気圧調整室
60、61の内部気圧は保持される。
【0024】空気圧シリンダ23の伸張用気圧室34お
よび縮小用気圧室32の気圧は、連通路71、72を通
じて、スプール52に形成された第1および第2小気圧
室73、74に導入される。第1および第2小気圧室7
3、74では、カラー75の存在によって、受圧面積の
異なる大受圧面76と小受圧面77とが形成されてい
る。第1小気圧室73に導入された気圧によって、受圧
面積の差から、スプール52には後退方向の推進力が加
えられる。反対に、第2小気圧室74に導入された気圧
によれば、スプール52には前進方向の推進力が加えら
れる。
【0025】スプール駆動機構54は、スプール52に
連結されるセンタロッド80を備える。このセンタロッ
ド80とスプール52とは、両者を貫通するコンロッド
81によって互いに結合されている。コンロッド81の
一端はセンタロッド80の基端80aに接着接合され、
コンロッド81の他端はスプール52の先端52aに接
着接合されている。センタロッド80は、軸受け82を
介して第2本体51に軸方向移動自在に支持される。
【0026】センタロッド80の周囲には、磁性体材料
からなる可動鉄片としてのプランジャ83が固定され
る。このプランジャ83にはヨーク84が対向する。ヨ
ーク84は、プランジャ83の軸方向2カ所で各々プラ
ンジャ83に対向する1対の環状永久磁石85と、これ
らの磁石85の外側に配置された環状のコイル86とを
支持している。1対の環状磁石85は、図5に示すよう
に、同磁極Sを互いに対向させて配置される。その結
果、コイル86に流通する電流を調整することによっ
て、プランジャ83とは非接触でプランジャ83を前進
させたり後退させたりすることができる。しかも、プラ
ンジャ83の前進量や後退量は、コイル86に流れる電
流量に比例する。
【0027】センタロッド80には、平板から打ち抜か
れて形成された雲形ばね87が結合される。この雲形ば
ね87は、第2本体51の端面に固定される。この雲形
ばね87の働きによってセンタロッド80すなわちスプ
ール52は定位置に保持される。
【0028】ここで、空気圧サーボ弁24の組立方法を
説明する。まず、第1本体50に、スリーブ57および
スプール52を挿入する。スプール52の両端では、カ
ラー75をスリーブ57に固定させる。続いて、第1お
よび第2端板55、56を固定して第1本体50を完成
させる。コンロッド81の一端はすでにスプール52の
先端52aに接着接合されている。
【0029】次に、第2本体51にヨーク84を組み込
んだ後、プランジャ83が固定されたセンタロッド80
を第2本体51に組み込む。センタロッド80の一端に
は、第2本体51に固定された雲形ばね87が係合す
る。続いて、第2本体51を第1本体50に結合させ
る。このとき、コンロッド81はセンタロッド80を貫
通する。その後、スプール52の原点合わせと、スプー
ル駆動機構54の原点合わせとを行い、最終的に、コン
ロッド81の一端をセンタロッド80の基端80aに接
着接合させる。このように、貫通させたコンロッド80
の両端を各々スプール52およびセンタロッド80に結
合させることによってスプール52およびセンタロッド
80間を連結することから、スプール52の位置決め精
度を向上させることができる。
【0030】完成された空気圧サーボ弁24は、接続部
材44を通じて空気圧シリンダ23に一体化される。導
入用通路45からは、空気圧サーボ弁24や第1および
第2制御用通路47、48、49を経て伸張用気圧室3
4や縮小用気圧室32に至る気密な流通経路が形成され
る。空気圧サーボ弁24の第1および第2排気室65、
66からは、排気用通路46に至る気密な流通経路が形
成される。振り子車両10への搭載時には、図2に示す
ように、コイル86に流れる電流や、変位センサ40か
らの変位信号は、コネクタを介してTC装置26とやり
とりされる。
【0031】続いて、空気圧シリンダ23の伸縮制御を
説明する。図1に示すように車体11を傾斜させるにあ
たって空気圧シリンダ23を伸張させる場合を想定す
る。図2に示すTC装置26からサーボ弁用ケーブルを
通じて空気圧サーボ弁24に指令が送信される。図5を
参照し、指令はコイル86に電流を導通させる。この電
流によって、一方の環状磁石85の磁力が高められ、他
方の環状磁石85の磁力が弱められる。その結果、プラ
ンジャ83に前進方向の推進力が加わる。
【0032】磁力による推進力は、雲形ばね87の反発
力に抗しながら前進し、スプール52を通じて空気圧P
sを連通ポート62から伸張用気圧室34に導入する。
同時に、縮小用気圧室32の気圧は、スプール52の第
2排気用環状凹部69を通じて第2排気室66から逃さ
れる。
【0033】このとき、伸張用気圧室34の気圧の上昇
は第1小気圧室73に導入される。この気圧の上昇は大
受圧面76に大きな圧力を作用させ、スプール52には
後退方向の推進力が加わる。このような後退方向への推
進力によって、伸張用気圧室34では、コイル86の電
流量に比例して直線的に気圧が上昇することとなる。そ
の結果、ピストン35の移動に伴い空気圧シリンダ23
は伸張する。
【0034】反対に、図1に示すカーブとは反対向きの
カーブに対しては空気圧シリンダ23が縮小され、車体
11が前述とは反対側に強制的に傾斜させられる。前述
と同様の動作を通じて空気圧シリンダ23は縮小する。
【0035】この実施形態では、磁石85の保持力を利
用した可動鉄片型スプール駆動機構54を採用したこと
から、ストロークが小さい分スプール52の位置保持力
に優れ、したがって、優れた耐振性を備えることができ
る。この耐振性の向上によって、車体11と台車枠16
間に配置される空気圧シリンダ23と空気圧サーボ弁2
4とを一体に構成することが可能となる。この一体化に
よれば、車体11と空気圧サーボシリンダ22との間に
空気圧用配管を設ける必要がなくなる。したがって、配
管による圧力降下及び容量効果が回避され、空気圧シリ
ンダ23の応答性が向上する。
【0036】いま、空気圧源としての空気圧圧縮機が故
障した場合を想定する。この場合、スプール52の切り
換え作用によって気圧源からの空気圧がいずれの気圧室
32、34にも導入されない。ただし、中立位置からの
スプール52の移動に応じて気圧室32、34から排気
を行うことができることから、車体11に加わる遠心力
によって自然に車体11を傾斜させることができる。車
体11の自然傾斜に伴ってピストン35が移動しようと
すると、その移動方向の気圧室32、34は空気を吐き
出して容積の縮小を許容し、反対側の気圧室32、34
はピストン35の吸引作用によって空気を導入し容積の
拡大を許容することとなる。
【0037】その上、TC装置26が故障し、スプール
駆動機構54が作動しない場合を想定する。車体11の
傾斜に伴ってピストン35が移動すると、縮小する気圧
室32、34では気圧が上昇する。この気圧上昇は、第
1小気圧室73または第2小気圧室74に導入される。
この導入された気圧がスプール52に対する推進力を生
む。その結果、気圧が上昇した気圧室32、34は排気
室65、66に連通されることとなり、ピストン35の
移動に応じて容積が縮小する気圧室32、34からは気
圧が逃される。こうしてピストン35の移動が許容され
る。
【0038】以上、本発明を振り子車両の強制傾斜手段
に適用した実施形態を説明してきたが、本発明は前述し
た実施形態に限定されるものではなく、空気圧や液圧を
制御するにあたって様々な分野で適用されることができ
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、小型で信
頼性の高い空気圧サーボシリンダを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 振り子車両の概略正面図である。
【図2】 空気圧サーボシリンダの制御系を示す概略図
である。
【図3】 空気圧サーボシリンダの全体構成を示す断面
図である。
【図4】 一部が断面化された空気圧サーボシリンダの
全体構成を外観図である。
【図5】 空気圧サーボ弁の構成図である。
【符号の説明】
10 振り子車両、11 車体、12 台車、22 空
気圧サーボシリンダ、23 変位センサ付空気圧シリン
ダ、24 空気圧サーボ弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 克也 愛知県西加茂郡三好町大字三好字油田24番 地 東京精密測器株式会社内 (72)発明者 岡本 勲 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 小林 秀之 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 秋山 良男 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体を支持する振り子はりと、傾斜手段
    を通じて振り子はりを傾斜可能にレール上で支持する台
    車枠とを備える振り子車両に用いられ、振り子はりおよ
    び台車枠間に配設されて振り子はりを強制的に傾斜させ
    る振り子車両用空気圧サーボシリンダにおいて、 空気圧の導入によって伸縮し、その伸縮を検知する変位
    センサが組み込まれた変位センサ付シリンダと、変位セ
    ンサからの出力を利用しつつ変位センサ付シリンダに対
    する空気圧の導入を制御する空気圧サーボ弁とが一体に
    形成されることを特徴とする振り子車両用空気圧サーボ
    シリンダ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の振り子車両用空気圧サ
    ーボシリンダにおいて、前記空気圧サーボ弁は、軸方向
    に並んだ複数の気圧室を形成する本体と、この本体には
    め込まれて、軸方向移動によって前記気圧室の連通を切
    り換えるスプールと、このスプールを軸方向に駆動する
    直動型のスプール駆動機構とを備え、このスプール駆動
    機構は、スプールに結合される可動鉄片と、スプールの
    軸方向2カ所で可動鉄片を囲み、同磁極を対向させた1
    対の磁石と、これらの磁石を囲んで、供給される電流に
    よって可動鉄片をスプールの軸方向に前進/後退させる
    コイルとを有することを特徴とする振り子車両用空気圧
    サーボシリンダ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の振り子車両用
    空気圧サーボシリンダにおいて、前記変位センサは、変
    位センサ付シリンダ内の空気室に配置されることを特徴
    とする振り子車両用空気圧サーボシリンダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006220289A (ja) * 2005-02-14 2006-08-24 Psc Kk ピストン駆動機構の静圧気体軸受
JP2006240793A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Shinko Electric Co Ltd 部品移送装置
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