JPH10129004A - インク供給チューブおよびその製造方法 - Google Patents

インク供給チューブおよびその製造方法

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JPH10129004A
JPH10129004A JP30111996A JP30111996A JPH10129004A JP H10129004 A JPH10129004 A JP H10129004A JP 30111996 A JP30111996 A JP 30111996A JP 30111996 A JP30111996 A JP 30111996A JP H10129004 A JPH10129004 A JP H10129004A
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JP
Japan
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supply tube
ink supply
layer
ink
polyolefin
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JP30111996A
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Takehiko Washimi
武彦 鷲見
Tetsuya Fukumoto
哲也 福本
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Kyoraku Co Ltd
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Kyoraku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体に柔軟性を有していて繰り返し折り曲げ
に対する耐久性、およびバリヤ性が高く、長期間チュー
ブ内にインクが滞留した状態で保持したのちに再使用し
てもインクが変質することがないインク供給チューブ、
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 インク供給チューブ1は多層構成であ
る。インクが接する内層3と外気に接する外層2には、
60〜95重量%のポリオレフィンと40〜5重量%の
変性ポリオレフィンをブレンドした常温時の曲げ弾性率
が800MPa以下でかつ0℃の曲げ弾性率が1000
MPa以下のポリオレフィンを主体とするブレンド体を
配置する。中間層5には、エチレン含有量が25〜50
モル%、けん化度96%以上のエチレン・酢酸ビニル共
重合体けん化物を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機、各種測定
機器や観測機器などに備えられるプリンタ部のインク供
給チューブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のインク供給チューブは、
実公平7−19793号公報に記載されているものが知
られている。この従来のインク供給チューブは、内層が
耐アルカリ性の高いポリエチレン樹脂、外気に接する外
層がガスバリヤ性を有するポリアミド樹脂、中間層が接
着剤であるエチレン・酢酸ビニル共重合体で構成されて
いる。上記公報によれば、その径は内径が0.5mm〜
1.5mm、外径が1mm〜3mmであると記載されて
いる。
【0003】各種測定機器や観測機器などに備えられる
プリンタ部などのプリンタにおいては、インク供給チュ
ーブにインクが長時間滞留することがあり、この種のイ
ンクは酸素と反応すると変質する性質を有するので、プ
リンタのインク供給チューブは、外部からの酸素透過を
遮断するものであることが求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のイ
ンク供給チューブは、固定設置されているインクタンク
と繰り返し往復運動する印刷ヘッドとを連係するもので
あるから、繰り返し折り曲げに対する耐久性の高いもの
であることを要するが、前掲の実公平7−19793号
公報に記載されたインク供給チューブは、外層に低温で
特に剛性の高くなるポリアミド樹脂を配置しているの
で、冬場のような低温下(例えば5℃以下)において硬
直化して折り曲げた際に白化して塑性変形し、『ささく
れ』を発生させるという欠点を有している。この種のイ
ンク供給チューブには、低温下においても所要の柔軟性
を保持するものであることが求められるのである。そこ
で、逆に柔軟性をえるためにポリアミド樹脂の中でも、
柔軟性の高いエラストマーに近いポリアミド樹脂を使用
することも考えられるが、ポリアミド樹脂は柔軟性が高
くなるとバリヤ性が極端に低下するという性質を有する
ので、インク供給チューブに必要なバリヤ性がえられな
いのである。
【0005】また、一般にマヨネーズ容器等の食品分野
で多用されているブロー成形製絞出し容器の層構成に、
外層から内層に向かって、高圧法低密度ポリエチレン層
/接着剤層/エチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物層
/接着剤層/高圧法低密度ポリエチレン層の5層構成の
ものがある。この5層構成のブロー成形製絞出し容器
は、5層構成の管状体であるパリソンを押出し、金型内
に挟んでパリソン内に圧力流体を導入してパリソンを膨
らませることにより5層容器を形成するものである。
【0006】このパリソンの外径は、一般に20mm、
小さくしたとしても15mmである。この食品分野で多
用されている5層構成をインク供給チューブに転用する
ことが考えられるが、このように接着層を2層余分に構
成することは、チューブを押し出すための押出機や装置
をさらに増やし、樹脂流路も3層のものに比べてさらに
2層増やさなければならず製造設備がコスト高となるば
かりでなく、樹脂流路の管理が繁雑となるなどの問題を
有する。
【0007】殊に、インク供給チューブは、ブロー成形
のパリソンと異なり押出機により直接チューブを押出す
ものであるので、その外径が4mm以下と極めて小さ
く、押出機の口金の径は最終製品であるインク供給チュ
ーブの径に沿ったものとなり、その管理は極めて困難の
ものとなる。これを上記する5層構成のインク供給チュ
ーブに当てはめると、5層構成の接着層はたかだか数ミ
クロンの極薄の層となり、実質的に押出しを制御するこ
とは不可能であり、このことからも5層構成のインク供
給チューブを押出すことは困難である。
【0008】なお、従来の食品分野の5層構成のうち接
着剤層を取り去った、高圧法低密度ポリエチレン層/エ
チレン・酢酸ビニル共重合体けん化物層/高圧法低密度
ポリエチレン層の3層構成とすると当然ながら層間で剥
離する。このように層間剥離が発生するとインク供給チ
ューブの端部から剥離した層間に空気が入って酸素がイ
ンク供給チューブ内に容易に侵入することとなる。従っ
て、層間剥離が発生するとバリヤ性が極端に低下してイ
ンクが劣化することとなるのである。
【0009】そこで、この3層構成を保持したままで接
着性を発現させたいところであるが、この剥離防止に関
する考え方として、中間層に接着剤をブレンドするこ
と、内層と外層に接着剤をブレンドすること、の2つ
の方法が一般に考えられる。
【0010】しかし、中間層に接着剤をブレンドする
ものでは、接着剤をブレンドすればするほど接着性は向
上するが中間層本来の機能であるバリヤ性が逆に低下す
るので、接着剤をブレンドすればするほどバリヤ性が低
下してインクが変質する懸念があるし、内層と外層に
接着剤をブレンドする方法では、内層と外層はチューブ
全体の肉厚からすると肉厚の大半を占めるので、ブレン
ドの比率は少なくても、ブレンドする全体の量は大きく
なるばかりでなく、接着性を有するためには接着剤のブ
レンドの比率も上げなくてはならず、益々絶対量として
ブレンド量が多くなり、内層と外層に接着剤をブレンド
する方法は、このようにコストの点で問題を有するもの
で到底採用できるものではなかった。また接着性を有す
るだけの多くの量の接着剤をブレンドすると、内層およ
び外層を構成する樹脂との相溶性が問題となり分離した
接着剤が表面にブリードしたりすることも懸念され、そ
のような認識が広く行われていた結果一般に内層および
外層に接着剤をブレンドするということは現実には行わ
れていなかったのである
【0011】ところが、本発明者らが種々実験を重ねた
結果、接着剤のなかでもカルボン酸基、カルボン酸金属
塩基、酸無水物基、エステル基およびエポキシ基よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の官能基にてベース素
材となるポリオレフィンをグラフト変性した変性ポリオ
レフィンは、それを内層と外層のポリオレフィン層にブ
レンドするとごく少量のブレンド量でも十分な接着力が
得られることが判明した。
【0012】また、予想できることではあったが、内層
と外層を構成するポリオレフィンをエチレンとすると変
性ポリオレフィンのポリオレフィンもエチレンというよ
うに、それぞれを構成するポリオレフィンをそろえるこ
とにより、より相溶性と接着力の高いものが得られるこ
とも分かった。
【0013】さらに、本発明者らの実験によれば、内径
が1〜2.5mm、外径が2〜4mmの範囲であるイン
ク供給チューブを押出す際に、上記する3層構成の管状
体を押出機の口金の内径を最終製品の内径の範囲である
1〜2.5mmに近い内径とし、また押出機の口金の外
径を最終製品の外径の2倍以上である4〜10mmにて
押出すとともに引取り機により押出し速度以上の速度で
引取ることによって、上記するような内径が1〜2.5
mm、外径が2〜4mmの範囲の極めて径の小さいチュ
ーブを厳密な各層の肉厚を制御して押出すことが可能で
あることが判明した。
【0014】そこで、本発明は、以上の新たな知見に鑑
み、全体に柔軟性を有していて繰り返し折り曲げに対す
る耐久性が高く、特に低温の折り曲げ時にささくれが発
生することがないうえ、酸素に対するバリヤ性が高く、
長期間チューブ内にインクが滞留した状態で保持したの
ちに再使用してもインクが変質することがないインク供
給チューブを得ることを目的とする。
【0015】また、本発明の製造方法にあっては、内径
が1〜2.5mm、外径が2〜4mmのような極めて径
の小さいインク供給チューブを正確な肉厚でしかも安定
して製造することができるようにすることを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るインク供給チューブは、多層構成のイン
ク供給チューブであって、インクが接する内層と外気に
接する外層には、60〜95重量%のポリオレフィンと
40〜5重量%の変性ポリオレフィンとをブレンドした
常温時の曲げ弾性率が800MPa以下でかつ0℃の曲
げ弾性率が1000MPa以下のポリオレフィンを主体
とするブレンド体を配置し、中間層にはエチレン含有量
が25〜50モル%、けん化度96%以上のエチレン・
酢酸ビニル共重合体けん化物を配置したことを特徴とす
るものである。
【0017】また、本発明に係るインク供給チューブの
製造方法は、上記3層構成の管状体を、押出機の口金の
内径を所望のインク供給チューブの内径に近い内径と
し、かつ押出機の口金の外径を所望のインク供給チュー
ブの外径の2倍以上である4〜10mmにて押出すとと
もに、引取り機により押出し速度以上の速度で引取るこ
とを特徴とする。
【0018】本発明に係るインク供給チューブの製造方
法においては、所望のインク供給チューブの外径に略同
一の内径のダイ孔を有するサイジング・ダイを通過させ
てから引取機により引取ることことが好適である。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るインク供給
チューブの一実施例の形態を示す拡大断面図である。図
1において、1はインク供給チューブであり、インク供
給チューブ1は、外層2、内層3、中間層5の3層構造
をなしている。4はインク通路である。外層2、中間層
5、内層3の肉厚比率は、45:15:40である。な
お、外層2、内層3、中間層5の肉厚比はこれに限定さ
れるものではない。
【0020】インク供給チューブ1の外層2および内層
3は、60〜95重量%のポリオレフィンと40〜5重
量%の変性ポリオレフィンをブレンドした常温時の曲げ
弾性率が800MPa以下でかつ0℃の曲げ弾性率が1
000MPa以下のポリオレフィンを主体とするブレン
ド体であり、中間層にはエチレン含有量が25〜50モ
ル%、けん化度96%以上のエチレン・酢酸ビニル共重
合体けん化物を配置したものである。
【0021】本発明において、内層および外層のポリオ
レフィンにブレンドする変性ポリオレフィンとしては、
カルボン酸基、カルボン酸金属塩基、酸無水物基、エス
テル基およびエポキシ基よりなる群から選ばれた少なく
とも一種の官能基にてベース素材となるポリオレフィン
をグラフト変性したものである。ここで、ベース素材と
なるポリオレフィンとは、エチレン、プロピレン、ブテ
ン、ヘキセン、オクテン、デセン等のα−オレフィンの
単独重合体および共重合体を使用したものであり、具体
的には例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合
体、エチレン・4−メチルペンテン−1共重合体、プロ
ピレン・ブテン−1共重合体、ポリブレン−1、α−オ
レフィンと少量のジオレフィンあるいは不飽和カルボン
酸エステル等との共重合体、例えばエチレン・ブタジエ
ン共重合体、プロピレン・ブタジエン共重合体、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル
共重合体ならびにこれら各種の単独重合体および共重合
体から選ばれる2種以上を組み合わせてなる組成物であ
る。
【0022】また、内層と外層に60〜95重量%の割
合で配置されるポリオレフィンは、上記する変性ポリオ
レフィンを40〜5重量%ブレンドした時の常温時の曲
げ弾性率が800MPa以下でかつ0℃の曲げ弾性率が
1000MPa以下となることが必要であり、具体的に
は高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、直鎖状中密度ポリエチレン、ブテン,オクテンなど
のα−オレフィンの含有量が40モル%以下のエチレン
・α−オレフィン共重合体、エチレン含有量が3〜25
モルのプロピレン・エチレンランダム共重合体などが好
ましい。
【0023】なお、ポリオレフィンを主体とするブレン
ド体には内層と外層に配置する上記する物性を備える範
囲内において他の樹脂をブレンドしてもよい。例えば、
ポリオレフィンに中間層のエチレン・酢酸ビニル共重合
体けん化物を含むインク供給チューブの再生材をポリオ
レフィンを主体とするにブレンド体にブレンドしたり、
さらには上記する組成の範囲内でこの再生材によって外
層および内層を構成してもよい。
【0024】中間層に配置するエチレン・酢酸ビニル共
重合体けん化物は、エチレン含有量が25〜50モル
%、けん化度96%以上であり、エチレン含有量が25
モル%未満では成形性、特に押出し性に劣り、逆に50
モル%を越えるとバリヤ性が低下する。このエチレン・
酢酸ビニル共重合体けん化物の具体的な例としては、日
本合成化学工業株式会社の「ソアノール」、株式会社ク
ラレの「エバール」などがある。
【0025】また、中間層に配置するエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体けん化物は、インク供給チューブが要求す
るバリヤ性の機能を満足するためには、その肉厚を全体
の肉厚の5〜30%とすることが必要である。エチレン
・酢酸ビニル共重合体けん化物は、ポリアミド樹脂のな
かでも特にバリヤ性の高いグレードと比べても数十倍の
バリヤ性を有するために高いバリヤ性が要求されるイン
ク供給チューブであるが、全体の肉厚の5〜30%とす
ることによりクリヤすることができる。
【0026】本発明に係るインク供給チューブの製造方
法は、図2、図3に示すように内層および外層用に樹脂
を供給する押出機11と中間層用に樹脂を供給する押出
機12および両押出機11、12に連結された押出機の
口金13と引取機14より構成される。内層および外層
に樹脂を供する押出機11のホッパー15に60〜95
重量%のポリオレフィンと40〜5重量%の変性ポリオ
レフィンをブレンドした常温時の曲げ弾性率が800M
Pa以下でかつ0℃の曲げ弾性率が1000MPa以下
のポリオレフィンを主体とするブレンド体を投入し、押
出機11で加熱混練して口金13に流入させ、同時に中
間層用に樹脂を供給する押出機12のホッパー16にエ
チレン含有量が25〜50モル%、けん化度96%以上
のエチレン・酢酸ビニル共重合体けん化物を投入し同様
に押出機12で加熱混練して口金13に流入させ、口金
13で3層構成として溶着一体化して管状に押出す。口
金13より押出した管状体17は冷却用の水槽18内へ
導き水槽18内に配置したサイジング・ダイ19を通過
させ引取機14に至る。このとき、引取機14にとって
引取る速度は可変とし、口金13より押出す管状体17
の押出し速度より大きい速度で引取るべく速度を設定す
る。サイジング・ダイ19は複数設置し、押出し方向に
対して上流ほどその径を若干大きくしてある。
【0027】
【実施例】次に実施例1〜12および比較例1を表1に
示す。この実施例1〜12および比較例1においてイン
ク供給チューブは、外径が2.5mm、内径が1.6m
mである。
【0028】
【表1】
【0029】[実施例1〜12]内層、外層:密度0.
921g/cm3、常温時の曲げ弾性率230MPaで
あり、0℃の曲げ弾性率420MPaである高圧法低密
度ポリエチレン「スミカセン、F101−1」(住友化
学工業株式会社製)(以下『PE』という)に、密度
0.93g/cm3、常温時の曲げ弾性率290MPa
であり、0℃の曲げ弾性率520MPaである変性ポリ
エチレン「モディック、L−400F」(三菱化学株式
会社製)(以下『変性PE−1』という)または密度
0.94g/cm3、常温時の曲げ弾性率600MPa
であり、0℃の曲げ弾性率700MPaである変性ポリ
エチレン「モディック、H−410C」(三菱化学株式
会社製)(以下『変性PE−2』という)をブレンドし
たものである。ブレンド量を表1に示す。
【0030】中間層:エチレン含有量32モル%、けん
化度99%であるエチレン・酢酸ビニル共重合体けん化
物「エバール、EP−F101」(株式会社クラレ製)
である(以下、『EVOH』という)。
【0031】[比較例1] 外層:ポリアミド樹脂「CM−6041」(東レ株式会
社製)(以下「PA」という)。
【0032】中間層:エチレン・酢酸ビニル共重合体
「エバテート、H2031」(住友化学工業株式会社
製)
【0033】内層:PE
【0034】製造に際しては、上記する樹脂をそれぞれ
押出機に投入し、外径10mm,内径4mmの口金より
3層構成の管状体を0.8m/分にて押出し、孔の外径
が3.0mm〜2.6mmの6個のサイジング・ダイを
通過させ、15m/分の引取り速度で引取った。6個の
サイジング・ダイは管状体の流れ方向の上流から下流に
向けて徐々にその孔の外径を小さくし、最下流のサイジ
ング・ダイの孔の外径は2.6mmとした。
【0035】得られたインク供給チューブの耐折り曲げ
試験は、ヨシミツ科学製のMIT型耐折強さ試験機を使
用し、5℃の雰囲気内において、角度を135゜に毎分
135回のサイクルで50万回まで折り曲げる実験をし
た。その結果を表2に示す。表2において、○は「ささ
くれ」が発生しなかったもの、×は「ささくれ」が発生
したものである。
【0036】
【表2】
【0037】バリヤ性は、1mのインク供給チューブ内
に着色をしたインクを充填して両端を密封し、3ヶ月間
保持した後のインクの変化をみた。評価方法としては、
表2において、変化のないものを◎、やや変化するもの
を○、元の状態を成さない程変化するものを×とした。
【0038】接着性は、インク供給チューブ内の端部を
ナイフにて切断し、そのときの端部を状態をみた。表2
において、○は端部に変化がないもの、×は端部に層剥
離が発生したものを示している。
【0039】上記実施例および比較例により、変性ポリ
オレフィンのブレンド量は、5〜40重量%であること
により充分な接着力が得られることが分かる。また同様
に外層にポリアミド樹脂を配したものでは折り曲げ試験
で50万回の繰り返し折り曲げに耐えられないことが分
かる。
【0040】
【発明の効果】本発明のインク供給チューブは、以上の
ように構成したので、全体に柔軟性を有していて繰り返
し折り曲げに対する耐久性が高く、特に低温の折り曲げ
時にささくれが発生することがないうえ、酸素に対する
バリヤ性が高く、長期間チューブ内にインクが滞留した
状態で保持したのちに再使用してもインクが変質するこ
とがないのである。
【0041】また、本発明の製造方法にあっては、内径
が1〜2.5mm、外径が2〜4mmのような極めて径
の小さいインク供給チューブを正確な肉厚でしかも安定
して製造することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるインク供給チュー
ブの断面図である。
【図2】本発明の製造方法を説明する説明側面図であ
る。
【図3】本発明の製造方法を説明する説明平面図であ
る。
【符号の説明】
1 インク供給チューブ 2 外層 3 内層 4 インク通路 5 中間層 11 押出機 12 押出機 13 口金 14 引取機 15 ホッパー 16 ホッパー 17 管状体 18 水槽 19 サイジング・ダイ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層構成のインク供給チューブであっ
    て、インクが接する内層と外気に接する外層には、60
    〜95重量%のポリオレフィンと40〜5重量%の変性
    ポリオレフィンとをブレンドした常温時の曲げ弾性率が
    800MPa以下でかつ0℃の曲げ弾性率が1000M
    Pa以下のポリオレフィンを主体とするブレンド体を配
    置し、中間層にはエチレン含有量が25〜50モル%、
    けん化度96%以上のエチレン・酢酸ビニル共重合体け
    ん化物を配置したことを特徴とするインク供給チュー
    ブ。
  2. 【請求項2】 内径が1〜2.5mm、外径が2〜4m
    mの範囲であるインク供給チューブの製造方法におい
    て、請求項1に示す3層構成の管状体を、押出機の口金
    の内径を所望のインク供給チューブの内径に近い内径と
    し、かつ押出機の口金の外径を所望のインク供給チュー
    ブの外径の2倍以上である4〜10mmにて押出すとと
    もに、引取り機により押出し速度以上の速度で引取るこ
    とを特徴とするインク供給チューブの製造方法。
  3. 【請求項3】 所望のインク供給チューブの外径に略同
    一の内径のダイ孔を有するサイジング・ダイを通過させ
    てから引取機により引取ることを特徴とする請求項2記
    載のインク供給チューブの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003101758A1 (fr) * 2002-06-03 2003-12-11 Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha Receptacle d'encre d'autographe
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