JPH10128508A - 連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法 - Google Patents
連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法Info
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- JPH10128508A JPH10128508A JP28501096A JP28501096A JPH10128508A JP H10128508 A JPH10128508 A JP H10128508A JP 28501096 A JP28501096 A JP 28501096A JP 28501096 A JP28501096 A JP 28501096A JP H10128508 A JPH10128508 A JP H10128508A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 モールド内の溶鋼流動状態を最適にし、鋳片
の介在物欠陥を削減する。 【解決手段】 鋳型内の溶鋼レベル計測値のフーリエ変
換により、溶鋼レベルの周波数スペクトルを定周期で演
算し、高周波数帯の振動成分に応じて、静磁場の大きさ
を変化させる。
の介在物欠陥を削減する。 【解決手段】 鋳型内の溶鋼レベル計測値のフーリエ変
換により、溶鋼レベルの周波数スペクトルを定周期で演
算し、高周波数帯の振動成分に応じて、静磁場の大きさ
を変化させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳型内へ静磁場を
印加して鋳型内の溶融金属の流動を制御するようにした
連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法に係り、特
に、鋼片の連続鋳造機に用いるのに好適な、溶融金属の
流動を最適化し、介在物欠陥の無い金属片を製造するこ
とが可能な、連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法
に関する。
印加して鋳型内の溶融金属の流動を制御するようにした
連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法に係り、特
に、鋼片の連続鋳造機に用いるのに好適な、溶融金属の
流動を最適化し、介在物欠陥の無い金属片を製造するこ
とが可能な、連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造設備において、図1に示す如
く、レードル20からタンディシュ22に注入された溶
鋼10は、侵漬ノズル24を通して、モールドと呼ばれ
る銅製の上下が開いた箱形の鋳型26に流入させられ
る。モールド26には冷却用水が流れており、モールド
26内に流入した溶鋼10は、モールド26と接してい
る外側から凝固していく。モールド26に接した溶鋼1
0の外側に、ある程度の凝固シェル12が形成された後
に、ピンチロール28によりモールド26内から連続し
て引き抜かれ、その後内部まで完全に凝固させるため、
冷却用の水がスプレー30で吹き掛けられる。完全に凝
固した鋳片14は、切断装置30で指定の長さに切断さ
れ、圧延素材となる。
く、レードル20からタンディシュ22に注入された溶
鋼10は、侵漬ノズル24を通して、モールドと呼ばれ
る銅製の上下が開いた箱形の鋳型26に流入させられ
る。モールド26には冷却用水が流れており、モールド
26内に流入した溶鋼10は、モールド26と接してい
る外側から凝固していく。モールド26に接した溶鋼1
0の外側に、ある程度の凝固シェル12が形成された後
に、ピンチロール28によりモールド26内から連続し
て引き抜かれ、その後内部まで完全に凝固させるため、
冷却用の水がスプレー30で吹き掛けられる。完全に凝
固した鋳片14は、切断装置30で指定の長さに切断さ
れ、圧延素材となる。
【0003】ところで、この連続鋳造のプロセスにおい
ては、モールド18内の溶鋼10の流動状態が、鋳片1
4の品質に大きく影響する。例えば、モールド18内で
の溶鋼10の下降流が大きいと、モールド18内に侵入
した介在物やガスの気泡の浮上を妨げる。又、溶鋼10
の上昇流が大きい場合は、溶鋼10の表層での流速が大
きくなり、モールド18と溶鋼10の間に導入される潤
滑用パウダーや浮上した介在物を巻き込み、介在物欠陥
の要因となる。逆に溶鋼10の上昇流が小さい場合は、
溶鋼10の凝固面に付着した介在物を剥離させ、浮上さ
せることができなくなる。従って、モールド18内の溶
鋼10の流動を最適にすることが、鋳片14の介在物欠
陥を削減するために不可欠となっている。
ては、モールド18内の溶鋼10の流動状態が、鋳片1
4の品質に大きく影響する。例えば、モールド18内で
の溶鋼10の下降流が大きいと、モールド18内に侵入
した介在物やガスの気泡の浮上を妨げる。又、溶鋼10
の上昇流が大きい場合は、溶鋼10の表層での流速が大
きくなり、モールド18と溶鋼10の間に導入される潤
滑用パウダーや浮上した介在物を巻き込み、介在物欠陥
の要因となる。逆に溶鋼10の上昇流が小さい場合は、
溶鋼10の凝固面に付着した介在物を剥離させ、浮上さ
せることができなくなる。従って、モールド18内の溶
鋼10の流動を最適にすることが、鋳片14の介在物欠
陥を削減するために不可欠となっている。
【0004】そこで、侵漬ノズル24の溶鋼吐出口の角
度や、侵漬深さを最適にすることによって、溶鋼流動を
最適にすることが試みられている。
度や、侵漬深さを最適にすることによって、溶鋼流動を
最適にすることが試みられている。
【0005】あるいは、モールド18内の溶鋼吐出口の
上下にそれぞれ静磁場を印加して、溶鋼の上昇流や下降
流の速度を抑制するフローコントロールモールド(FC
モールドと称する)や、移動磁場を印加して溶鋼を加
速、減速する装置が考案されている(特開平2−924
45、特開平3−294053、特開平6−2350
3)。
上下にそれぞれ静磁場を印加して、溶鋼の上昇流や下降
流の速度を抑制するフローコントロールモールド(FC
モールドと称する)や、移動磁場を印加して溶鋼を加
速、減速する装置が考案されている(特開平2−924
45、特開平3−294053、特開平6−2350
3)。
【0006】これら磁場を印加する装置では、印加磁場
の大きさを決定する際に、モールド内の溶鋼流速を直接
測定することが困難であるため、侵漬ノズルの侵漬深
さ、溶鋼吐出口角度、モールド幅、スループットといっ
た操業条件より、モデルによって溶鋼流速を推定した
り、モールド短辺に設けた熱電対で短辺部の溶鋼レベル
の盛り上がり量を検出して、これから溶鋼流速を推定し
ている。
の大きさを決定する際に、モールド内の溶鋼流速を直接
測定することが困難であるため、侵漬ノズルの侵漬深
さ、溶鋼吐出口角度、モールド幅、スループットといっ
た操業条件より、モデルによって溶鋼流速を推定した
り、モールド短辺に設けた熱電対で短辺部の溶鋼レベル
の盛り上がり量を検出して、これから溶鋼流速を推定し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、モデル
式で推定する場合は、侵漬ノズルの溶損等によりモデル
の精度が劣化するという問題がある。又、熱電対方式で
は、新たにモールド短辺に複数本の熱電対を設置しなけ
ればならず、更に、モールドでのマスバランスの乱れに
よって発生する、バルジングやノズルの付着物剥離等に
よるレベル変動の影響を受け易いという問題があった。
式で推定する場合は、侵漬ノズルの溶損等によりモデル
の精度が劣化するという問題がある。又、熱電対方式で
は、新たにモールド短辺に複数本の熱電対を設置しなけ
ればならず、更に、モールドでのマスバランスの乱れに
よって発生する、バルジングやノズルの付着物剥離等に
よるレベル変動の影響を受け易いという問題があった。
【0008】一方、特開平3−294053や特開平6
−23503には、溶鋼の湯面レベルを高速フーリエ変
換してパワースペクトルを求め、その周波数成分に基づ
いてモールド内左右の偏流を抑制することが記載されて
いるが、モールド内全体の流動を制御することは考えら
れていなかった。
−23503には、溶鋼の湯面レベルを高速フーリエ変
換してパワースペクトルを求め、その周波数成分に基づ
いてモールド内左右の偏流を抑制することが記載されて
いるが、モールド内全体の流動を制御することは考えら
れていなかった。
【0009】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、モールド内の溶融金属の流動状態を
最適化し、介在物欠陥のない金属片が得られるようにす
ることを課題とする。
くなされたもので、モールド内の溶融金属の流動状態を
最適化し、介在物欠陥のない金属片が得られるようにす
ることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋳型内へ静磁
場を印加して鋳型内の溶融金属の流動を制御するように
した連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法におい
て、鋳型内の溶融金属レベルを計測し、該計測レベル値
のフーリエ変換により、溶融金属レベルの周波数スペク
トルを定周期で演算し、高周波数帯の振動成分に応じ
て、前記静磁場の大きさを変化させることにより、前記
課題を解決したものである。
場を印加して鋳型内の溶融金属の流動を制御するように
した連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法におい
て、鋳型内の溶融金属レベルを計測し、該計測レベル値
のフーリエ変換により、溶融金属レベルの周波数スペク
トルを定周期で演算し、高周波数帯の振動成分に応じ
て、前記静磁場の大きさを変化させることにより、前記
課題を解決したものである。
【0011】又、前記高周波数帯の振動成分が、設定上
限値より大きい場合は前記静磁場を所定量大きくし、設
定下限値より小さい場合は前記静磁場を所定量小さくす
ることにより、前記高周波数帯の振動成分を所定範囲に
維持するようにしたものである。
限値より大きい場合は前記静磁場を所定量大きくし、設
定下限値より小さい場合は前記静磁場を所定量小さくす
ることにより、前記高周波数帯の振動成分を所定範囲に
維持するようにしたものである。
【0012】更に、前記周波数スペクトルの低周波数帯
の振動成分に応じて、鋳型のマスバランスを制御するこ
とにより、鋳型内の溶融金属レベルを制御するようにし
て、溶融金属の流動制御とレベル制御を同時に行えるよ
うにしたものである。
の振動成分に応じて、鋳型のマスバランスを制御するこ
とにより、鋳型内の溶融金属レベルを制御するようにし
て、溶融金属の流動制御とレベル制御を同時に行えるよ
うにしたものである。
【0013】本発明による鋳型内溶融金属流動制御で
は、モールドの溶融金属(例えば溶鋼)流動状態を、例
えばモールド内の溶鋼レベル制御用に設置されている溶
鋼レベル計で計測したレベル値の周波数スペクトル分布
より判別する。溶鋼レベルの周波数スペクトル分布は、
図2に示す如く、例えば0.1Hz以下の遅い変動と、
0.1Hz以上の速い変動に分けられる。ここで、0.
1Hz以下の変動は、モールド内での溶鋼のマスバラン
スの乱れによって発生した変動であり、0.1Hz以上
の変動は、溶鋼の流動状態に大きく影響される湯面の波
立ちによって発生する振動成分である。従って、0.1
Hz以下の振動成分は、モールドでのマスバランスを制
御しているモールドレベル制御系で制御し、0.1Hz
以上の周波数帯の振動成分について、静磁場の印加強度
で制御する。
は、モールドの溶融金属(例えば溶鋼)流動状態を、例
えばモールド内の溶鋼レベル制御用に設置されている溶
鋼レベル計で計測したレベル値の周波数スペクトル分布
より判別する。溶鋼レベルの周波数スペクトル分布は、
図2に示す如く、例えば0.1Hz以下の遅い変動と、
0.1Hz以上の速い変動に分けられる。ここで、0.
1Hz以下の変動は、モールド内での溶鋼のマスバラン
スの乱れによって発生した変動であり、0.1Hz以上
の変動は、溶鋼の流動状態に大きく影響される湯面の波
立ちによって発生する振動成分である。従って、0.1
Hz以下の振動成分は、モールドでのマスバランスを制
御しているモールドレベル制御系で制御し、0.1Hz
以上の周波数帯の振動成分について、静磁場の印加強度
で制御する。
【0014】即ち、モールドに設置した溶鋼レベル計の
計測値を定周期でサンプリングし、サンプリングしたデ
ータを一定時間毎にフーリエ変換(高速フーリエ変換)
することによって、溶鋼レベルの周波数スペクトル分布
を測定する。測定した溶鋼レベルのスペクトル分布に応
じて、例えば0.1Hz以上の周波数帯の振動成分の大
きさが、ある設定上限値以上のときに、モールドに印加
する静磁場を例えば一定量大きくし、設定下限値以下の
ときに、モールドに印加する静磁場を例えば一定量小さ
くすることにより、例えば0.1Hz以上のレベル変動
スペクトル分布の大きさを一定範囲内に制御する。これ
によって、モールド表面及び上昇流の溶鋼流動を最適に
できる。
計測値を定周期でサンプリングし、サンプリングしたデ
ータを一定時間毎にフーリエ変換(高速フーリエ変換)
することによって、溶鋼レベルの周波数スペクトル分布
を測定する。測定した溶鋼レベルのスペクトル分布に応
じて、例えば0.1Hz以上の周波数帯の振動成分の大
きさが、ある設定上限値以上のときに、モールドに印加
する静磁場を例えば一定量大きくし、設定下限値以下の
ときに、モールドに印加する静磁場を例えば一定量小さ
くすることにより、例えば0.1Hz以上のレベル変動
スペクトル分布の大きさを一定範囲内に制御する。これ
によって、モールド表面及び上昇流の溶鋼流動を最適に
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
施形態を詳細に説明する。
【0016】図3に、本発明によるモールド内溶鋼流動
制御装置の実施形態の全体構成を示す。
制御装置の実施形態の全体構成を示す。
【0017】本実施形態は、渦流式レベル計の渦流セン
サ40によって検出したFCモールド42内の溶鋼レベ
ルに応じて、スライディングノズル44の開度をフィー
ドバック制御して、タンディシュ22から浸漬ノズル2
4を介してFCモールド42に流入する溶鋼10の流入
量を調整する、レベルコントローラ46によるレベル制
御系に、コイル62によるFCモールド42への印加磁
場制御を行う静磁場コントローラ60を含む静磁場制御
系が追加された構成となっている。
サ40によって検出したFCモールド42内の溶鋼レベ
ルに応じて、スライディングノズル44の開度をフィー
ドバック制御して、タンディシュ22から浸漬ノズル2
4を介してFCモールド42に流入する溶鋼10の流入
量を調整する、レベルコントローラ46によるレベル制
御系に、コイル62によるFCモールド42への印加磁
場制御を行う静磁場コントローラ60を含む静磁場制御
系が追加された構成となっている。
【0018】図において、48は、前記渦流センサ40
の出力を増幅するプリアンプ、50は、前記レベルコン
トローラ46の出力により前記スライディングノズル4
4の開度を制御するためのノズルアクチュエータ、52
は、前記レベルコントローラ46から与えられる開度指
令と、該ノズルアクチュエータ50のピストン位置から
検出される実際のノズル開度の差に応じて、該ノズルア
クチュエータ50を駆動するための駆動アンプ、62
は、FCモールド42に埋め込まれたコイル、64は、
該コイル62を駆動するためのコイル電流アンプであ
る。
の出力を増幅するプリアンプ、50は、前記レベルコン
トローラ46の出力により前記スライディングノズル4
4の開度を制御するためのノズルアクチュエータ、52
は、前記レベルコントローラ46から与えられる開度指
令と、該ノズルアクチュエータ50のピストン位置から
検出される実際のノズル開度の差に応じて、該ノズルア
クチュエータ50を駆動するための駆動アンプ、62
は、FCモールド42に埋め込まれたコイル、64は、
該コイル62を駆動するためのコイル電流アンプであ
る。
【0019】図3では、渦流センサ40が片側だけに設
けられているが、侵漬ノズル24を挟んで両側に設ける
ことが望ましい。
けられているが、侵漬ノズル24を挟んで両側に設ける
ことが望ましい。
【0020】前記レベルコントローラ46は、渦流セン
サ40で計測したFCモールド42内の溶鋼10のレベ
ルに応じたスライディングノズル44の開度を演算指令
し、静磁場コントローラ60は、前記渦流センサ40で
計測した溶鋼レベルによりFCモールド42のコイル6
2に流す電流値を計算して設定する。
サ40で計測したFCモールド42内の溶鋼10のレベ
ルに応じたスライディングノズル44の開度を演算指令
し、静磁場コントローラ60は、前記渦流センサ40で
計測した溶鋼レベルによりFCモールド42のコイル6
2に流す電流値を計算して設定する。
【0021】該静磁場コントローラ60での処理内容
は、図4に示す如くである。即ち、まずステップ100
のデータサンプリング処理で、一定周期Δt毎に前記渦
流センサ40によって検出される溶鋼レベルの計測値を
収集し、ステップ120のデータバッファリング処理に
おいて、サンプリングしたデータの数がN個になるまで
蓄える。通常、高速フーリエ変換では、Nは2のn乗と
なり、例えばN=512、1024又は2048とする
ことができる。
は、図4に示す如くである。即ち、まずステップ100
のデータサンプリング処理で、一定周期Δt毎に前記渦
流センサ40によって検出される溶鋼レベルの計測値を
収集し、ステップ120のデータバッファリング処理に
おいて、サンプリングしたデータの数がN個になるまで
蓄える。通常、高速フーリエ変換では、Nは2のn乗と
なり、例えばN=512、1024又は2048とする
ことができる。
【0022】データ数がN個になったとき、ステップ1
20で、データL(nΔt):n=1〜Nに対して高速
フーリエ変換処理を行い、パワースペクトルデータPS
(x)に変換する。ここでxは周波数である。
20で、データL(nΔt):n=1〜Nに対して高速
フーリエ変換処理を行い、パワースペクトルデータPS
(x)に変換する。ここでxは周波数である。
【0023】次に、次式のように周波数0.1Hz以上
のパワースペクトルデータPS(X)の和を求め、ステ
ップ130で、設定上限値a1と比較する。
のパワースペクトルデータPS(X)の和を求め、ステ
ップ130で、設定上限値a1と比較する。
【0024】
【数1】
【0025】この(1)式が成立する場合は、溶鋼レベ
ルの0.1Hz以上の振動成分が大きく、溶鋼流速が過
剰に大きいと判断されるので、FCモールド42で印加
する静磁場を大きくするため、ステップ140で、次式
のように、今回、コイル62に流す設定電流値I(k)
を、前回の設定電流値I(k−1)より一定量ΔIだけ
増加させる。
ルの0.1Hz以上の振動成分が大きく、溶鋼流速が過
剰に大きいと判断されるので、FCモールド42で印加
する静磁場を大きくするため、ステップ140で、次式
のように、今回、コイル62に流す設定電流値I(k)
を、前回の設定電流値I(k−1)より一定量ΔIだけ
増加させる。
【0026】 I(k)=I(k−1)+ΔI …(2)
【0027】一方、(1)式が成立しない場合には、ス
テップ150で、次式の比較を行う。
テップ150で、次式の比較を行う。
【0028】
【数2】
【0029】この(3)式が成立する場合は、溶鋼レベ
ルの0.1Hz以上の振動成分が小さく、溶鋼流速が小
さいと判断されるので、FCモールド42に印加する静
磁場を小さくするため、ステップ160で、次式に示す
如く、今回、コイル62に流す設定電流値I(k)を、
前回値I(k−1)より一定量ΔIだけ減少させる。
ルの0.1Hz以上の振動成分が小さく、溶鋼流速が小
さいと判断されるので、FCモールド42に印加する静
磁場を小さくするため、ステップ160で、次式に示す
如く、今回、コイル62に流す設定電流値I(k)を、
前回値I(k−1)より一定量ΔIだけ減少させる。
【0030】 I(k)=I(k−1)−ΔI …(4)
【0031】又、(1)、(3)式のどちらも成立しな
い場合には、ステップ170に進み、次式のように前回
設定電流値I(k−1)を変更しない。
い場合には、ステップ170に進み、次式のように前回
設定電流値I(k−1)を変更しない。
【0032】 I(k)=I(k−1) …(5)
【0033】前出ステップ140、160、170によ
って算出された設定電流値I(k)の上下限チェックを
ステップ180で行った後、ステップ190で、コイル
62の電流アンプ64に設定して出力処理を行う。
って算出された設定電流値I(k)の上下限チェックを
ステップ180で行った後、ステップ190で、コイル
62の電流アンプ64に設定して出力処理を行う。
【0034】設定後は、ステップ110のデータバッフ
ァリング処理のデータが再びNになった後、ステップ1
20の高速フーリエ変換処理を行い、以下処理を繰り返
す。
ァリング処理のデータが再びNになった後、ステップ1
20の高速フーリエ変換処理を行い、以下処理を繰り返
す。
【0035】これらの処理によって、FCモールド42
の印加磁場が、溶鋼レベルの0.1Hz以上の振動成分
が常に一定範囲になるように制御され、モールド内の溶
鋼流動状態を最適な状態に保つことが可能となる。
の印加磁場が、溶鋼レベルの0.1Hz以上の振動成分
が常に一定範囲になるように制御され、モールド内の溶
鋼流動状態を最適な状態に保つことが可能となる。
【0036】本実施形態においては、本発明による静磁
場制御とレベル制御を組合せているので、レベル制御の
ための渦流式レベル計の出力を共用することができ、構
成が簡略である。なお、本発明の適用方法はこれに限定
されず、レベル制御とは独立して静磁場制御を単独で行
うことも可能である。又、レベルを計測する手段も、渦
流式レベル計に限定されない。
場制御とレベル制御を組合せているので、レベル制御の
ための渦流式レベル計の出力を共用することができ、構
成が簡略である。なお、本発明の適用方法はこれに限定
されず、レベル制御とは独立して静磁場制御を単独で行
うことも可能である。又、レベルを計測する手段も、渦
流式レベル計に限定されない。
【0037】なお、前記説明においては、本発明が溶鋼
の制御に適用されていたが、本発明の適用対象はこれに
限定されず、溶鋼以外の他の溶融金属の制御にも同様に
適用できることは明らかである。
の制御に適用されていたが、本発明の適用対象はこれに
限定されず、溶鋼以外の他の溶融金属の制御にも同様に
適用できることは明らかである。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、モールド内の溶融金属
の流動状態を最適にして、凝固片の介在物欠陥を削減す
ることができる。特に、従来のレベル制御と組合せた場
合には、溶融金属の流動状態を検出するセンサを新たに
設置する必要がなく、それらの保全費用も含めて、安価
にシステムを構築することが可能である。
の流動状態を最適にして、凝固片の介在物欠陥を削減す
ることができる。特に、従来のレベル制御と組合せた場
合には、溶融金属の流動状態を検出するセンサを新たに
設置する必要がなく、それらの保全費用も含めて、安価
にシステムを構築することが可能である。
【図1】本発明が適用される連続鋳造設備の全体構成を
示す側面図
示す側面図
【図2】本発明の原理を説明するための、溶鋼レベルの
周波数スペクトルの例を示す線図
周波数スペクトルの例を示す線図
【図3】本発明に係る溶鋼流動制御装置の実施形態の全
体構成を示す、一部断面図を含むブロック線図
体構成を示す、一部断面図を含むブロック線図
【図4】前記実施形態の静磁場コントローラにおいて実
施される、本発明による印加磁場強度計算ルーチンの例
を示す流れ図
施される、本発明による印加磁場強度計算ルーチンの例
を示す流れ図
10…溶鋼 22…タンディシュ 24…侵漬ノズル 40…渦流センサ 42…FCモールド 44…スライディングノズル 46…レベルコントローラ 60…静磁場コントローラ 62…コイル 64…コイル電流アンプ
Claims (3)
- 【請求項1】鋳型内へ静磁場を印加して鋳型内の溶融金
属の流動を制御するようにした連続鋳造機の鋳型内溶融
金属流動制御方法において、 鋳型内の溶融金属レベルを計測し、 該計測レベル値のフーリエ変換により、溶融金属レベル
の周波数スペクトルを定周期で演算し、 高周波数帯の振動成分に応じて、前記静磁場の大きさを
変化させることを特徴とする連続鋳造機の鋳型内溶融金
属流動制御方法。 - 【請求項2】請求項1において、前記高周波数帯の振動
成分が、設定上限値より大きい場合は前記静磁場を所定
量大きくし、設定下限値より小さい場合は前記静磁場を
所定量小さくすることにより、前記高周波数帯の振動成
分を所定範囲に維持することを特徴とする連続鋳造機の
鋳型内溶融金属流動制御方法。 - 【請求項3】請求項1において、前記周波数スペクトル
の低周波数帯の振動成分に応じて、鋳型のマスバランス
を制御することにより、鋳型内の溶融金属レベルを制御
することを特徴とする連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動
制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28501096A JPH10128508A (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | 連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28501096A JPH10128508A (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | 連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10128508A true JPH10128508A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17685989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28501096A Pending JPH10128508A (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | 連続鋳造機の鋳型内溶融金属流動制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10128508A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100427227B1 (ko) * | 1998-12-14 | 2004-09-07 | 주식회사 포스코 | 전자기연속주조설비에있어서몰드내탕면위치측정방법및장치 |
-
1996
- 1996-10-28 JP JP28501096A patent/JPH10128508A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100427227B1 (ko) * | 1998-12-14 | 2004-09-07 | 주식회사 포스코 | 전자기연속주조설비에있어서몰드내탕면위치측정방법및장치 |
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