JPH10128371A - 汚水処理方法 - Google Patents

汚水処理方法

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JPH10128371A
JPH10128371A JP8290313A JP29031396A JPH10128371A JP H10128371 A JPH10128371 A JP H10128371A JP 8290313 A JP8290313 A JP 8290313A JP 29031396 A JP29031396 A JP 29031396A JP H10128371 A JPH10128371 A JP H10128371A
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activated sludge
reaction tank
water
biological reaction
sewage treatment
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JP8290313A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Daidou
均 大同
Noriyuki Tajima
規行 田島
Kazuhisa Fukunaga
和久 福永
Morio Sakata
守生 坂田
Tetsuo Hasegawa
哲夫 長谷川
Mutsuro Nagai
睦郎 永井
Kunihiro Iwasaki
邦博 岩崎
Kensuke Matsui
謙介 松井
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Kurita Water Industries Ltd
Nippon Steel Corp
Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
Kurita Water Industries Ltd
Nippon Steel Corp
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性汚泥法により汚水処理において、従来は
防止すべき対象とされていた糸状性バルキングの発生を
敢えて逆に促進・利用し、改良された濾過装置を組み合
わせ、安定して良好な処理水質を得る。 【解決手段】 周囲壁の少なくとも一部としての通水性
の支持材から成る流入部と、開口としての流出部とを有
する中空状の濾過体であって、該支持材上に活性汚泥及
び濁質からなる濾過膜を形成して濾過を行う濾過体を、
生物反応槽内に浸漬配置し、後続槽との水頭差により該
流出口を介して該濾過体から処理済水を引き抜く活性汚
泥法による汚水処理方法において、該生物反応槽内に糸
状性細菌が優占種となる反応条件を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性汚泥法による
汚水処理装置および汚水処理方法に関する。下水等の汚
水に空気を吹込み攪拌すると、種々の微生物が汚水中の
有機物を利用して繁殖し、凝集性のあるフロックを形成
する。これが活性汚泥と呼ばれるもので、細菌類、原生
動物、後生動物等の微生物の他に非生物性の無機物から
構成されている。
【0002】活性汚泥を酸素の存在下で汚水と混合する
と、汚水中の有機物は、活性汚泥に吸着され、活性汚泥
を構成する微生物群の代謝機能により酸化および同化さ
れ、一部が活性汚泥に転換される。活性汚泥法では、生
物反応槽内において空気の吹込みや機械による水面の掻
き混ぜ、すなわちエアレーションにより酸素を供給し、
このときに生じる反応槽内の水流により活性汚泥を浮遊
状態に保っている。
【0003】
【従来の技術】図1に従来の活性汚泥法による汚水処理
装置を示す。図示した汚水処理装置は最初沈澱池1、生
物反応槽2、および最終沈澱池3をこの順に配設し、反
応槽2内には図示しないエアレーション用の水中エアレ
ータや曝気管を浸漬配置した基本構成である。原水(汚
水)は図の左端から最初沈澱池1に流入し、最初沈澱池
1内で粗大な固形分を沈澱除去した後、生物反応槽2に
流入し、上記の生物反応により生成した活性汚泥フロッ
クが浮遊した混合液状態の被処理水となり、最終沈澱池
3内に流入し、ここで活性汚泥の沈澱により固液分離を
行い、上澄み部分を処理済水として排出する。最終沈澱
池3内で沈澱した活性汚泥は、ポンプPにより反応槽2
内に返送し、一部は余剰汚泥として外部へ排出し処分す
る。
【0004】しかし、従来の活性汚泥法においては、活
性汚泥のバルキングの発生機構の解明およびその制御方
法の開発が未解決の問題として残されていた。バルキン
グが発生すると、最終沈澱池における沈澱作用が著しく
阻害され、処理水中のSS濃度の増大により処理水質が
悪化する。活性汚泥のバルキングはゾーグレア性バルキ
ングと糸状性バルキングに分類されるが、工場排水処理
にみられるバルキング現象の殆どは後者すなわち糸状性
バルキングである。このバルキングを起こす糸状性細菌
の中には、明らかにプラントの特殊な運転条件と相関づ
けられるものもある。例えば、Thiothrix 、Beggiata等
の硫黄細菌は排水中の硫化物と相関があり、またFungi
は栄養塩類の不足や溶存酸素の不足と相関がある。この
ようにバルキングが特殊な生理を持つ糸状性細菌による
場合には、バルキング抑制剤の添加、好気化・嫌気化等
の操作により、その原因を除去してバルキングを解消す
ることができる。しかし、そのための運転の煩雑化、処
理コストの増大等は避けられない。また、通常の細菌と
大差ない生理を持つ糸状性細菌によって引き起こされる
バルキングの場合には、未だにその発生機構が不明なた
め、有効な解決策がないという問題があった。
【0005】一方、特開平5−185078号公報に
は、間隔保持用の通水性多孔質材を間に介在させて重ね
合わせた通水性シートの周囲を密封して形成した袋状の
濾過体を曝気槽内に曝気部の上方に配置して処理水中に
浸漬配設し、前記濾過体内より低い水頭差により濾過水
を低い吸引力で引き抜く吸引管を前記曝気槽の外部に導
出させた曝気槽の濾過装置が提案されている。
【0006】しかし、上記提案された濾過装置は、優れ
た濾過機能を持つが、膜の種類によっては早期に目詰ま
りを起こしてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来は防止
すべき対象とされていた糸状性バルキングの発生を敢え
て逆に促進・利用し、これと上記提案の濾過装置を改良
し実用化して組み合わせ、安定して良好な処理水質が得
られる活性汚泥法による汚水処理方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明に
よれば、周囲壁の少なくとも一部としての通水性の支持
材から成る流入部と、開口としての流出部とを有する中
空状の濾過体であって、該支持材上に活性汚泥及び濁質
からなる濾過膜を形成して濾過を行う濾過体を、生物反
応槽内に浸漬配置し、後続槽との水頭差により該流出口
を介して該濾過体から処理済水を引き抜く活性汚泥法に
よる汚水処理方法において、該生物反応槽内に糸状性細
菌が優占種となる反応条件を維持することを特徴とする
汚水処理方法によって達成される。
【0009】生物反応槽内に糸状性細菌が優占種となる
反応条件を維持する具体的な一つの判断基準として、生
物反応槽内の被処理水のSVI値を200以上に維持す
ることが便利である。本発明の望ましい態様において
は、分離粒径30μm以上の目開きを持ち厚さが2mm
以下である支持材を用いる。
【0010】本発明の濾過体に用いる通水性の支持材と
しては、金属網または不織布が便利である。例えば網目
状のシート、濾布、多孔質材などが利用できる。
【0011】
【作用】本発明の活性汚泥法による汚水処理方法は、従
来の活性汚泥法による汚水処理においては極力回避され
ていた糸状性細菌の発生を逆に促進し、糸状性細菌を多
量に含む濾過膜を形成することにより、従来のようにバ
ルキングによる水質悪化を起こさないばかりでなく、従
来バルキングの無い正常な運転状態で得られていた処理
水質よりもむしろ高い処理水質を得ることができる。
【0012】すなわち、生物反応槽内に糸状性細菌が優
占種となる反応条件を維持することにより、糸状性細菌
は他の汚染物質を旺盛に摂取し繁殖する。又、糸状性細
菌を多量に含む濾過膜は、SSの除去特性も高くなる。
従って、SSも他の汚染物質も少ない良好な処理水質を
得ることができる。本発明において、糸状性細菌が優占
種となる反応条件を維持する手段としては、典型的には
下記の操作を単独で、または複数組み合わせて行う。
【0013】(1) BOD汚泥負荷の変動を与える。 (2) 溶存酸素濃度を下げる。 (3) 生物反応槽内のpH変動を与える。 (4) 生物反応槽内の水温変動を与える。 (5) 生物反応槽内を完全混合状態にする。
【0014】本発明の望ましい態様では、上記の操作に
より、糸状性細菌が優占種となる反応条件を維持する具
体的な判断手段の一つとして、SVIが200以上とな
るように反応槽内の被処理水の状態を維持する。本発明
の望ましい態様においては、濾過体の支持材の目開き
(分離粒径)を30μm以上、厚さを2mm以下とする
ことにより、汚泥フロックによる濾過膜が閉塞するまで
の期間を長くすることができる。
【0015】上記の濾過体を、生物反応槽内に浸漬配置
し、後続槽との水頭差により濾過体から処理済水を引き
抜くことにより濾過を行うので、被処理水を駆動するた
めの動力を特に必要としない。また、従来は防止しよう
としていた糸状性バルキングを逆に促進するので、従来
のようなバルキング防止策は原理的に全く必要としな
い。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔実施例〕以下に、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。図2に、本発明の活性汚泥法による汚水処理方
法を行うための汚水処理装置の一例を示す。図1と対応
する部分は図1中と同じ参照番号を付してある。
【0017】図示した汚水処理装置は、最初沈澱池1、
生物反応槽2、および緩衝槽4をこの順に配設し、反応
槽2内には図示しないエアレーション用の水中エアレー
タや曝気管の他に、1組の濾過体5を浸漬配置した基本
構成である。原水(汚水)は図の左端から最初沈澱池1
に流入し、最初沈澱池1内で粗大な固形分を沈澱除去し
た後、生物反応槽2に流入し、上記の生物反応により生
成した活性汚泥フロックが浮遊した混合液状態の被処理
水となり、後続の緩衝槽4との水頭差により濾過体5内
に吸引されて流入し、ここで濾過により固液分離され、
緩衝槽4を経て処理済水として排出される。
【0018】図3〜図6に、本発明の汚水処理装置の生
物反応槽2における1組の濾過体5の配置を示す。図3
は平面図、図4は図3の線IV−IVにおける断面図、図5
は図3の線V −V における断面図、図6は図3の線VI−
VIにおける断面図である。反応槽2は、その中央にある
中間隔壁2Aによって上層部と下層部を除く中間深さの
範囲が左右に分離されている。最初沈澱池1からの被処
理水導入管1Aにより導入された被処理水が、中間隔壁
2Aの上端2AUより高い水位2Wに維持されている。
すなわち、槽2は、被処理水の水位2Wと隔壁2Aの上
端2AUとの間の上層部は被処理水が連通している。ま
た、隔壁2Aの下端2ALと槽2の底面2Bとの間でも
被処理水が連通している。
【0019】槽2の中間隔壁2Aより右の区域(図6)
には多数の曝気管6が槽2のほぼ全長にわたって並べて
(図3,図5)浸漬配置されている。濾過体5はその厚
さ方向に4個を並立させて1組としてあり、槽2内の中
間隔壁2Aを挟んで曝気管6とは反対側になる左の区域
(図6)の下流部分(図3,図4で右側)に浸漬配置さ
れている。
【0020】図2に示した最初沈澱池1からの被処理水
は、導入管1A(図3,図5)を通り、生物反応槽2の
上流端(図3,図5で左側)の右区域(図6)に導入さ
れ、曝気管6の曝気により右区域内で上昇流(矢印F
1)となり、隔壁2Aの上を矢印F2方向に越え、濾過
体5のある左区域に入って下降流(矢印F3)となり、
隔壁2Aの下を潜って右区域に戻るサイクルの旋回流を
形成しながら、槽2内を上流部から下流部(図3〜図5
の左側から右側)へ移動する。
【0021】図7に、図4の濾過体5の部分の拡大断面
図を示す。図7の矢印F3は図4に示した被処理水の下
降流を示す。1組を成す4個の濾過体5はそれぞれ、構
造部材51の側面に所定範囲の目開きおよび厚さを持つ
支持材52を密着固定したものである。構造部材51
は、偏平な中空体であり、上端は閉鎖され下端は流出口
54として開口しており、側面には多数の流入口51A
が開口している。支持材52上には、後に詳細に説明す
る濾過膜が活性汚泥により形成される。被処理水は支持
材52を透過する際に上記の濾過膜により固液分離さ
れ、透過部分が構造部材51側面の流入口51Aを通っ
て濾過体5の内部に流入し、下端の流出口54から排出
管55に集まって、後続の槽または導管へ導かれる。
【0022】図8に示すように、支持材52上には活性
汚泥及び濁質が濃縮して濾過膜が形成される。図示を簡
単にするために図8では構造部材51は省略してある。
支持材52が本発明の範囲内の目開き及び厚さであると
きには、長期間に亘り安定した濾過膜が維持される。支
持材の目開きまたは厚さの少なくとも一方が本発明の範
囲外であるときは、目詰まりが早期に起こる。
【0023】本実施例においては、濾過体5を被処理水
の旋回流Fの下降流部分F3に配置した。図9および図
10に、支持材52の目開き(分離粒径)および膜厚と
目詰まり発生までの運転日数(目詰まり日数)との関係
をそれぞれ示す。いずれも、BOD180mg/L,S
S130mg/Lの下水を原水として処理を行った結果
である。図に示したように、支持材の目開き(分離粒
径)が30μm未満の場合または支持材の厚さが2mm
を越える場合には、目詰まり日数が2日あるいはそれ以
下である。これに対し、本発明により目開きを30μm
以上とし且つ厚さを2mm以下とすることにより、目詰
まり日数が10日以上と著しく改善されることが分か
る。なお、図9は厚さを本発明の望ましい範囲内である
1mm(一定)として目開きのみを変化させた結果であ
るが、上記範囲内の他の厚さについても同様の結果が得
られた。また、図10は目開きを本発明の望ましい範囲
内である40μm(一定)として厚さのみを変化させた
結果であるが、上記範囲内の他の目開きについても同様
の結果が得られた。
【0024】支持材52の目開き(分離粒径)の上限は
特に限定せず、活性汚泥の堆積・脱落により適正な濾過
膜53が形成維持できる範囲であればよい。例えば、図
11に示した例では、目開きが分離粒径400μmを越
えると、処理済水中のSS濃度が急激に増加するので、
この場合には分離粒径400μm以下の目開きとするこ
とが適切である。
【0025】濾過膜の目詰まりが発生したら、逆洗によ
り支持材から活性汚泥を除去する。逆洗により脱落した
活性汚泥フロックは容易に再懸濁するので、特別な操作
は必要ない。逆洗直後、濾過膜が形成されるまでは、多
少のSSの漏出があるが、逆洗を濾過体全体について同
時に行わず、1組の濾過体を複数部分に分割して行うこ
とにより、漏出SSが希釈され全体としてのSS濃度を
低い値に抑えることができる。
【0026】次に、図2に示した配置の本実施例の汚水
処理装置により汚水処理を行った結果の一例を説明す
る。原水は、BOD180mg/L、SS130mg/
Lの下水であった。実効容量1m3 の生物反応槽内の下
流部の、被処理水旋回流の下降流部分に、側面面積40
cm×40cmの濾過体を浸漬配置し、1m/日の透過
流速で、自然流下で処理済水を取り出した。濾過体の支
持材としては、目開きが分離粒径40μmで厚さが0.
4mmのポリエステル製不織布を用いた。水頭差(損失
水頭)は20cmであった。
【0027】更に、前出の操作すなわち下記(1) 〜(5)
を単独で、または複数組み合わせて行うことにより、糸
状性細菌の発生・増殖を促進し、生物反応槽内に糸状性
バルキング状態を維持する。 (1) BOD汚泥負荷の変動を与える。 (2) 溶存酸素濃度を下げる。
【0028】(3) 生物反応槽内のpH変動を与える。 (4) 生物反応槽内の水温変動を与える。 (5) 生物反応槽内を完全混合状態にする。 本発明による糸状性細菌の発生・増殖状態であることを
判断するために、SVI(汚泥容量指標:sludge volum
e index)を用いることができる。SVIはモールマン指
標ともいわれ、活性汚泥の沈降性を表す指標の一つであ
って、エアレーション混合液を30分間静置した後に1
gの活性汚泥浮遊物が占める容積をmLで表示した値で
ある。
【0029】従来の活性汚泥法による汚水処理において
は、一般にSVIが150mLを越えると、処理水質は
悪化し許容できないとされている。これに対して本発明
においては、例えば一つの目安としてSVIが200m
L以上となるように、上記操作により反応槽内の被処理
水の状態を維持する。 〔比較例〕比較として、最初沈澱池1および生物反応槽
2は実施例と同じであるが、本発明の濾過体は用いず最
終沈澱池3を用いた図1の従来の活性汚泥法による汚水
処理装置を用いて、上記と同様な条件で処理を行った。
その際、(A)バルキングを起こさない正常な処理状態
と、(B)実施例と同様の操作により糸状性バルキング
を起こした状態で処理を行った。
【0030】上記の実施例および比較例における処理に
より得られた結果を表1にまとめて示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1から分かるように、従来の活性汚泥法
による処理では、バルキングの無い正常な処理条件下で
は処理水質がSS20mg/L、BOD15mg/Lで
あるが、バルキングが発生すると処理水質が実用上不適
当なSS30mg/L、BOD25mg/Lまで悪化す
る。これに対して、本発明による処理を行うと、バルキ
ング発生下において処理水質がSS10mg/L、BO
D8mg/Lと、バルキング無しの従来法よりも高い処
理水質が得られる。
【0033】なお、実施例においては最終沈澱池を用い
ずその固液分離機能を本発明の濾過体により全面的に代
替した例を示したが、本発明は特にこれに限定する必要
はなく、最終沈澱池を併用しその処理能力を補完するよ
うにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の活性汚泥
法による汚水処理方法によれば、従来の活性汚泥法にお
いては極力回避されていた糸状性細菌の発生を逆に促進
し、糸状性細菌を多量に含む濾過膜を形成することによ
り、従来のようにバルキングによる水質悪化を起こさな
いばかりでなく、むしろバルキングの無い正常な運転状
態で従来得られていた処理水質よりも高い処理水質を得
ることができる。
【0035】また、従来は防止しようとしていた糸状性
バルキングを本発明では逆に促進するので、従来のよう
なバルキング防止策は原理的に全く必要とせず、そのた
めの煩雑な運転や処理コストを低減できる。更に、本発
明の方法によれば、最終沈澱池の機能の全部または一部
を本発明の濾過体により代替することにより、同一の処
理能力に対して最終沈澱池を省略または小型化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の活性汚泥法による汚水処理装置
を示す配置図である。
【図2】図2は、本発明の活性汚泥法による汚水処理装
置の一例を示す配置図である。
【図3】図3は、本発明の汚水処理装置の生物反応槽に
おける濾過体の配置を示す平面図である。
【図4】図4は、図3の線IV−IVにおける断面図であ
る。
【図5】図5は、図3の線V −V における断面図であ
る。
【図6】図6は、図3の線VI−VIにおける断面図であ
る。
【図7】図7は、図4の濾過体の部分の拡大断面図であ
る。
【図8】図8は、支持材を模式的に示す断面図である。
【図9】図9は、支持材の目開き(分離粒径)と目詰ま
り発生までの運転日数との関係を示すグラフである。
【図10】図10は、支持材の厚さと目詰まり発生まで
の運転日数との関係を示すグラフである。
【図11】図11は、支持材の目開き(分離粒径)と処
理済水中のSS濃度との関係の一例を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…最初沈澱池 1A…最終沈澱池からの被処理水導入管 2…生物反応槽 2A…中間隔壁 2AU…隔壁2Aの上端 2AL…隔壁2Aの下端 2B…反応槽2の底面 2W…水位 3…最終沈澱池 4…緩衝槽 5…濾過体 51…構造部材 51A…流入口 52…支持材 53…濾過膜 54…流出口 55…排出管 6…曝気管 F…旋回流 F1…旋回流Fの上昇流部分 F3…旋回流Fの下降流部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000005083 日立金属株式会社 東京都千代田区丸の内2丁目1番2号 (71)出願人 000001063 栗田工業株式会社 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 (72)発明者 大同 均 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 東京 都下水道局内 (72)発明者 田島 規行 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 東京 都下水道局内 (72)発明者 福永 和久 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 坂田 守生 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 長谷川 哲夫 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地 日立金属株 式会社熊谷工場内 (72)発明者 永井 睦郎 埼玉県熊谷市三ヶ尻5200番地 日立金属株 式会社熊谷工場内 (72)発明者 岩崎 邦博 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 松井 謙介 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 栗田 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲壁の少なくとも一部としての通水性
    の支持材から成る流入部と、開口としての流出部とを有
    する中空状の濾過体であって、該支持材上に活性汚泥及
    び濁質からなる濾過膜を形成して濾過を行う濾過体を、
    生物反応槽内に浸漬配置し、後続槽との水頭差により該
    流出口を介して該濾過体から処理済水を引き抜く活性汚
    泥法による汚水処理方法において、 該生物反応槽内に糸状性細菌が優占種となる反応条件を
    維持することを特徴とする汚水処理方法。
  2. 【請求項2】 該生物反応槽内の被処理水のSVI値を
    200以上に維持することにより、該生物反応槽内に糸
    状性細菌が優占種となる反応条件を維持することを特徴
    とする請求項1に記載の汚水処理方法。
  3. 【請求項3】 該支持材として、分離粒径30μm以上
    の目開きを持ち厚さが2mm以下である支持材を用いる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の汚水処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記支持材が金属網または不織布から成
    ることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項
    に記載の汚水処理方法。
JP8290313A 1996-10-31 1996-10-31 汚水処理方法 Withdrawn JPH10128371A (ja)

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