JP2003001289A - 有機性廃水の生物処理方法および装置 - Google Patents

有機性廃水の生物処理方法および装置

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JP2003001289A JP2001193124A JP2001193124A JP2003001289A JP 2003001289 A JP2003001289 A JP 2003001289A JP 2001193124 A JP2001193124 A JP 2001193124A JP 2001193124 A JP2001193124 A JP 2001193124A JP 2003001289 A JP2003001289 A JP 2003001289A
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liquid
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Hitomi Suzuki
ひとみ 鈴木
Kosuke Mori
康輔 森
Kazumasa Kamaike
一将 蒲池
Hiroshi Sakuma
博司 佐久間
Yuichi Fuchu
裕一 府中
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Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性汚泥の微細化、バルキング等による固液
分離性能の悪化を解決し、安定した生物処理と固液分離
により処理水を得ることができる、生物処理方法と装置
を提供する。 【解決手段】 有機性廃水を、槽内の液に浸漬した固液
分離装置により処理水を得る固液分離一体型生物処理槽
を用いて生物処理する有機性廃水の生物処理方法におい
て、生物処理槽が少なくとも1槽の生物処理兼フロック
形成槽とその後段に設けられた固液分離装置を浸漬した
最終生物処理槽からなり、最終生物処理槽内の液の一部
を生物処理兼フロック形成槽に循環することを特徴とす
る有機性廃水の生物処理方法、及びその装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、し尿、下水あるい
は産業廃水のような有機性汚水、汚濁の進行した河川水
・湖沼水等の有機性廃水を、生物学的に浄化する生物処
理において、生物処理槽内に浸漬した固液分離装置によ
り活性汚泥を固液分離する、固液分離一体型生物処理に
よる有機性廃水の生物処理方法、及びその生物処理方法
に使用する生物処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機性汚水等を生物処理により浄
化する場合、生物処理後に沈殿池やろ過装置による固液
分離が行われているが、沈殿池による固液分離は、良好
な沈降性を維持するために行う活性汚泥の維持管理が大
変であり、十分な維持管理を行っても汚泥フロックの越
流が起きる可能性があるため、特に近年では、ろ過装置
による固液分離が注目されている。
【0003】ろ過装置による固液分離には、生物処理槽
と別の槽にろ過装置を設置し、生物反応後の液を生物処
理槽から移送してろ過を行う方法と、ろ過装置を生物処
理槽に直接浸漬して生物処理とろ過を同時に行う方法が
ある。このうち、生物処理槽と別の槽にろ過装置を設置
してろ過を行う場合、従来の方法では、(1)ろ過設置
槽で生物処理を行わないため、処理能力に対する処理施
設の設置面積が大きくなる、(2)生物反応液の移送に
大容量のポンプが必要となる等の理由により、経済的に
不利であることから、近年生物処理槽にろ過装置を浸漬
して固液分離を行う方法が採用されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような生物処理し
た後、ろ過する方法の場合、生物処理において良好なフ
ロックを形成させることがろ過を良好に行わせる上で重
要であるが、ろ過装置を生物処理槽に直接浸漬して処理
水を得る方法においては、生物処理槽内の活性汚泥フロ
ックが解体されて微細化したり、バルキング状態となる
と、ろ過が困難となる場合があった。
【0005】活性汚泥フロックが微細化してしまう因子
の1つとして、活性汚泥微生物の生命維持に要求される
曝気量と、円滑な固液分離を実施するために要求される
曝気量に差があることが挙げられる。例えば、精密膜ろ
過の場合では、膜の閉塞を防ぐ目的で、生物によるBO
D除去及び微生物の生命維持に必要な曝気量以上の曝気
を行う必要がある。また、ろ過体の表面に形成されたダ
イナミックろ過層により固液分離を行うダイナミックろ
過において、ダイナミックろ過層の更新のために気体を
用いた洗浄を行う場合には、通常よりも大きな曝気を行
う必要がある。
【0006】これらの因子により、1槽の生物処理槽で
生物処理と固液分離とを併せて行う方法では、活性汚泥
が微細化しやすく、一度汚泥フロックの微細化が生じる
と、その影響は直ちに槽全体に及び、ろ過体の閉塞が起
こって安定した連続処理が困難となる。また、糸状菌等
によりバルキング状態となると、ろ過体での差圧が上昇
しやすくなり安定した連続処理が困難となる。本発明
は、従来法では対応が困難であった活性汚泥の微細化、
バルキング等による固液分離性能の悪化を解決し、安定
した生物処理と固液分離により良質の処理水を得ること
ができる、生物処理方法と装置を提供することを課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決することができる生物処理方法及びその装置を提供す
るものである。すなわち、本発明は下記の手段により上
記の課題を解決した。 (1)有機性廃水を、槽内の液に浸漬した固液分離装置
により処理水を得る固液分離一体型生物処理槽を用いて
生物処理する有機性廃水の生物処理方法において、生物
処理槽が少なくとも1槽の生物処理兼フロック形成槽と
その後段に設けられた固液分離装置を浸漬した最終生物
処理槽からなり、最終生物処理槽内の液の一部を生物処
理兼フロック形成槽に循環することを特徴とする有機性
廃水の生物処理方法。 (2)前記固液分離装置が、孔径0.1〜400μmの
ろ過体を使用したろ過装置であることを特徴とする前記
(1)記載の生物処理方法。 (3)固液分離装置を浸漬した最終生物処理槽を複数並
列に設置し、そのうちの少なくとも1槽を濃縮槽とし、
濃縮槽から余剰汚泥を引抜くことを特徴とする前記
(1)記載の生物処理方法。
【0008】(4)有機性廃水を生物処理するための少
なくとも1槽の生物処理槽兼フロック形成槽と、その後
段に設けられた固液分離装置を浸漬した最終生物処理槽
と、前記最終生物処理槽内の液の一部を生物処理兼フロ
ック形成槽に循環・返送する汚泥循環液返送管を有する
ことを特徴とする有機性廃水の生物処理装置。 (5)前記固液分離装置を浸漬した最終生物処理槽が複
数並列に設置されてなり、そのうちの少なくとも1槽が
余剰汚泥引抜き用濃縮槽であることを特徴とする前記
(4)記載の生物処理装置。
【0009】上記のように、本発明は、固液分離一体型
生物処理装置を用いる生物処理において、前段に活性汚
泥による生物処理とこの活性汚泥のフロック形成を行う
生物処理兼フロック形成槽を設け、後段にこの槽と別個
に固液分離装置を浸漬した最終処理槽又は最終生物処理
槽を設け、固液分離にフロックの微細化が全く影響を及
ぼさないようにしたことが、発明のポイントである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて詳細に説明する。本発明において処理される有機性
廃水は、生物処理可能であるものならば特に限定される
ものではないが、主たる処理対象廃水は、し尿、下水あ
るいは産業廃水、汚濁の進行した河川水・湖沼水等の有
機性汚水である。本発明の方法は、図1に示すように、
生物処理兼フロック形成槽Aと内部に固液分離装置Cを
浸漬した最終生物処理槽Bとを組み合わせた装置で実施
される。
【0011】ここで生物処理とは、活性汚泥等の好気性
処理、メタン発酵等の嫌気性処理等が挙げられ、そのい
ずれにも適用可能であるが、特に活性汚泥法等の好気性
処理が好ましい。活性汚泥法としては、標準活性汚泥
法、嫌気好気法、嫌気・無酸素・好気法、担体投入型活
性汚泥法等が挙げられ、そのいずれの方法にも適用可能
である。
【0012】本発明の生物処理兼フロック形成槽A1、
A2、A3は、好気槽、嫌気槽のいずれでも良く、分割
されている場合は、その各槽で任意に設定可能である。
好気槽の場合は生物処理に適した曝気量により、嫌気槽
の場合は攪拌機等により、適度に攪拌されて生物処理さ
れるとともにフロックが形成される。バルキングを防止
し、良好なフロックを形成させるため、生物処理兼フロ
ック形成槽が1槽の場合には生物処理兼フロック形成槽
A、2槽以上の場合には最前段の生物処理兼フロック形
成槽A1のBOD汚泥負荷は、1〜40kg/kg/d
が好ましく、3〜30kg/kg/dがさらに好まし
い。また、生物処理兼フロック形成槽が1槽の場合には
生物処理兼フロック形成槽A、2槽以上の場合には最前
段の生物処理兼フロック形成槽A1の循環液を含めた滞
留時間は、10〜50分が好ましく、特に10〜35分
が好ましい。生物処理兼フロック形成槽A又は最前段生
物処理兼フロック形成槽A1の汚泥負荷が低すぎても高
すぎても、滞留時間が短すぎても長すぎても、糸状菌等
により固液分離装置の目詰まりが発生する。
【0013】最終生物処理槽で微細化した汚泥を凝集さ
せて、良好なフロックを形成させるために、全生物処理
兼フロック形成槽A1、A2、A3の循環液を含めた滞
留時間は、45分以上が好ましく、特に生物処理兼フロ
ック形成槽を2つ以上に分割した全生物処理兼フロック
形成槽A1、A2、A3の、循環液を含めた滞留時間を
60分以上とするのが好ましい。全生物処理兼フロック
形成槽A1、A2、A3での滞留時間が短すぎると、最
終生物処理槽Bで、過剰な曝気のために微細化した汚泥
を十分にフロック形成できず、最終生物処理槽Bで微細
化した汚泥によりろ過体の閉塞が生じやすくなる。また
生物処理兼フロック形成槽のいずれかに凝集剤等を添加
することにより良好なフロックを形成させてもよい。生
物処理兼フロック形成槽は1槽でもよいが、2つ以上に
分割されていた方が、より好ましいBOD汚泥負荷及び
滞留時間を設定でき、より好ましいフロック形成が可能
となる。
【0014】生物処理兼フロック形成槽が1槽の場合に
は生物処理兼フロック形成槽Aに、生物処理兼フロック
形成槽が2槽の場合には少なくとも最前段を含む生物処
理兼フロック形成槽に、最終生物処理槽Bの槽内液の一
部が循環される。最前段の生物処理兼フロック形成槽A
1への循環量は、通常、有機性汚水の流入量の0.1〜
5倍程度であり、上記BOD汚泥負荷及び滞留時間を満
たす様に設定される。また、最前段以外の生物処理兼フ
ロック形成槽A2、A3に循環液4の一部を分配しても
良い。循環液4の一部を分配することにより、生物処理
兼フロック形成槽の各槽A1、A2、A3について、そ
れぞれのMLSS濃度、BOD汚泥負荷の設定が可能と
なる。
【0015】最終処理槽又は最終生物処理槽Bは1槽で
も並列に複数でも構わない。並列に複数1、2、・・
・、i設け、そのうち少なくとも1槽を濃縮槽として、
濃縮槽から余剰汚泥3を引抜いてもよい。最終処理槽又
は最終生物処理槽Bの一部を濃縮槽にすることにより、
濃縮槽のMLSSを他の最終生物処理槽BのMLSSよ
り高くすることができるため、別に濃縮槽を設置する必
要がなくなる。また、本処理装置の前段に前処理工程を
加えても良く、例えば最初沈殿池、流量調整槽、凝集沈
殿処理装置等を経由しても良い。
【0016】本発明で用いる固液分離装置は、ろ過体を
用いたろ過装置が好ましく、ろ過体(固液分離装置)C
からポンプで吸引又は水頭差(重力ろ過)を利用して処
理水を得る。小水量処理ではポンプで吸引することが多
く、大容量処理では水頭差を利用して処理水を得ること
が多いが、処理水量に係らずいずれの方法をとってもよ
い。その形状はどのようなものでもよく、例えば円筒
状、平板状、円盤状、プリーツ状、中空糸状等が挙げら
れる。ろ過体は、0.1〜400μmの孔径を有するろ
過体であれば、孔径0.1〜10μmの精密ろ過膜で
も、孔径10〜400μmのろ過体でも良い。孔径10
〜400μmのろ過体では、被処理液流入側(ろ過面)
表面に活性汚泥の付着層を形成させ、孔径よりも小さい
粒子も分離可能となるダイナミックろ過を行う。ろ過体
の孔径は小さすぎると詰まりやすく、大きすぎると処理
水にSSがリークするため、特に50〜200μmが好
ましい。
【0017】孔径10〜400μmのろ過体は、特に開
孔径が2mmから16mm、開孔率が30%から70%
の支持材を円筒状に加工し、その上に幅10mmから6
0mmのリボン状の平織または綾織または朱子織の織物
をスパイラルに巻き、重なり部分を接着あるいは溶接し
たものが好ましい。織物の厚さは、1mm以下が好まし
く、0.05〜0.5mmが特に好ましい。ろ過体の材
質としては、金属(例えば、ステンレス、チタン等)、
高分子繊維(例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
エチレン等)、セラミック等が好ましく、耐久性を考慮
すると特にステンレス、セラミックが好ましい。ろ過体
は、耐腐食性で、その表面がなめらか(平滑)であるこ
とが好ましい。
【0018】本発明で用いるのに好ましいろ過体5は、
その外観が図6の側面図に示すような形状であり、例え
ばパンチングプレートで形成した多数の孔7を有する円
筒体からなる支持材6(図7にその斜視図を示す)の外
周をリボン状のステンレス製網8をスパイラルに巻き、
その重なり部分を溶接したものである。9は溶接部であ
る。10は、円筒体の外周上に形成されたろ過面であ
る。そのろ過体5の長さ、直径はこれを設置する生物処
理槽の大きさなどにより適宜選択される。スパイラルに
巻くことにより強度がとれ、逆洗に耐えられる。また支
持材とリボン状の織物の間に汚泥が蓄積することがな
く、詰まらない。また、本発明に係るろ過体5は厚さが
薄いので汚泥の目詰まりが少なく、リボン状の織物をス
パイラルに巻き、重なり部分を接着あるいは溶接するこ
とになり、引張り強度が強く、効果的な洗浄方法である
空気・水による逆洗が可能となるとともに、薬品による
洗浄が不要となり、ろ過体の耐用年数が長くなる、とい
う効果を奏する。さらに、支持材の開孔径、開孔率を適
当な範囲とすることで、ろ過体の強度を保ち、かつ処理
水の分流を促し、処理性能を向上させるという効果を奏
する。
【0019】図1〜4は、本発明に用いる生物処理装置
で、生物処理兼フロック形成槽を2つ以上分割した場合
(A1、A2、A3、・・・)の一例であるが、本発明
はこれらに限定されるものではない。以下、図1を参照
しつつ説明する。
【0020】図1において、有機性汚水1は、最終生物
処理槽Bからの槽内液の循環量が原水流入量の0.1〜
5倍、BOD汚泥負荷1〜40kg/kg/d、循環液
量も含めた滞留時間10〜50分の最前段の生物処理兼
フロック形成槽Aへ導入され、BODの7〜9割を除去
される。最前段生物処理兼フロック形成槽A1内汚泥
は、後段の生物処理兼フロック形成槽A2へ残留BOD
とともに移送され、さらにBODを除去するとともに、
適度な曝気あるいは攪拌により凝集性のよい良好な汚泥
を形成・保持する。この時、全生物処理兼フロック形成
槽A1、A2の循環量を含めた滞留時間は45分以上で
ある。その後、最終的に最終生物処理槽Bに導入された
混合液は、生物処理により仕上げ処理されるとともに、
固液分離装置Cにより固液分離される。生物処理兼フロ
ック形成槽A1、A2で、適切な滞留時間・汚泥負荷で
の運転、適切な散気もしくは攪拌が行われることによ
り、良好なフロックが形成され、固液分離装置Cの性能
も良好となる。
【0021】図2は、最終生物処理槽Bの槽内液の循環
を最前段の生物処理兼フロック形成槽A1だけでなく、
他の生物処理兼フロック形成槽A2にも循環した例であ
り、各生物処理兼フロック形成槽A1、A2のMLSS
濃度、BOD汚泥負荷、滞留時間等を最適な範囲に設定
可能となる。
【0022】図3、4は、固液分離装置Cを設置した最
終生物処理槽B1、B2、・・・Biを並列に複数設置
し、少なくとも1槽を濃縮槽として、濃縮槽から余剰汚
泥3を引抜く方法の一例である。図3では、生物処理兼
フロック形成槽A2から複数の最終生物処理槽B1、B
2、・・・Biに分配される場合であり、図4では、図
3の生物処理兼フロック形成槽A1、A2、A3も複数
並列A11、A21、・・・Ai1に設置されている場
合のフローである。両フローとも、最終生物処理槽B
1、B2、・・・Biの少なくとも1槽を濃縮槽とし、
濃縮槽以外の最終生物処理槽内液が、返送汚泥循環液と
して生物処理兼フロック形成槽へ循環され、濃縮槽の槽
内液は循環されることなく、余剰汚泥3として引き抜か
れる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0024】実施例1〜2及び比較例1 下水を本発明の方法によって生物処理した。比較実験
(比較例1)と実施例1及び2の実験条件を第1表に、
実験結果を第2表に示す。比較実験は、容量100リッ
トルの生物処理槽にろ過体を浸漬して行った。実施例1
は、容量100リットルの生物処理槽を、40リットル
の最前段生物処理兼フロック形成槽と、容量10リット
ルの第二生物処理兼フロック形成槽、容量50リットル
の最終生物処理槽の3つに分割し、最終生物処理槽にろ
過体を設置した。実施例2では、容量100リットルの
生物処理槽を、10リットルの最前段生物処理兼フロッ
ク形成槽と、容量40リットルの第二生物処理兼フロッ
ク形成槽、容量50リットルの最終生物処理槽の3つに
分割し、最終生物処理槽にろ過体を設置した。最終生物
処理槽内液の一部は、最前段生物処理兼フロック形成槽
と第二生物処理兼フロック形成槽の各々に循環した。
【0025】いずれの実験も、原水量を変えずにFlu
xを適宜変えた実験を行うために、ろ過水の一部は最終
生物処理槽へ返送した。また、いずれの実験も、ろ過体
表面の汚泥層が厚くなりろ過抵抗が一定値以上となった
時点で、水・空気による洗浄を行った。Flux 8m
/d、洗浄頻度12回/日から運転を開始した。
【0026】比較実験では、通水3日後より、洗浄によ
る過剰曝気により汚泥が微細化し始め、上澄濁度が30
度以上に上昇した。上澄濁度の上昇とともに、ろ過抵抗
が水・空気による洗浄直後でも高くなり、ろ過継続時間
が短くなって、洗浄回数が増加した。洗浄回数の増加と
ともに、さらに汚泥崩壊が進行し、Flux 8m/d
では処理が継続できなくなった。そこで、Fluxを6
m/dにして実験を再開したところ、洗浄回数が16回
/日でかろうじて処理が継続できた。第2表の実験結果
に示す通り、汚泥フロックが崩壊しているため、処理水
へのSSリークが多く、処理水BOD10〜20mg/
リットル、処理水SS10〜15mg/リットルと高か
った。
【0027】実施例1では、通水7日後よりSVIが上
昇し始め、150〜250ml/gまで上昇した。この
時、最前段の生物処理兼フロック形成槽のBOD汚泥負
荷が低く、滞留時間が長かったため、糸状菌の増殖が確
認された。第2表の実験結果に示す通り、処理水BOD
10mg/リットル以下、処理水SS5〜10mg/リ
ットルと処理水質は良好であったが、やや差圧が上昇し
やすく、洗浄回数は16回/日となった。本発明の実施
例1では、比較実験と比べて、処理水質が良好でFlu
xが、1.3倍と大きくなった。
【0028】実施例2では、ろ過抵抗が、洗浄直後には
実験開始レベルまで低下し、処理が良好であったため、
Fluxを10m/dに上げた。その後、Flux10
m/d、水・空気による洗浄頻度12回/日で処理を行
い、処理水BOD10mg/リットル以下、処理水SS
5〜10mg/リットルで処理が継続できた。すなわ
ち、本発明の実施例2では、糸状菌の増殖もなく、汚泥
フロックが良好であるため、処理水質が良好でかつ比較
例に比してFluxが1.67倍大きく、洗浄回数が3
/4に少なくなった。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】生物処理槽を少なくとも2槽に分割し、
最終生物処理槽に固液分離装置を浸漬し、最終生物処理
槽内液の一部を、最前段の生物処理兼フロック形成槽に
循環することを特徴とする、本発明の処理方法および処
理装置によって有機性汚水を処理することにより、以下
に列記するような効果が見られた。 (1)沈殿池不要で省スペース可能。 (2)処理水質が良好である。 (3)水・空気洗浄の回数が低減可能。 (4)Fluxが高い。 (5)目詰まりし難にくい。 さらに、本発明によれば、これらの作用により、ろ過体
の目詰まりがなく、清澄なろ過水が得られ、固液分離に
要する時間が短縮されて、プロセスの効率が上がった。
【図面の簡単な説明】
【図1】生物処理兼フロック形成槽2個と最終生物処理
槽を別個に設けた本発明による生物処理装置を示す概略
図である。
【図2】循環液を各生物処理兼フロック形成槽へ返送循
環する本発明による生物処理装置を示す概略図である。
【図3】最終生物処理槽を複数並列配置した本発明によ
る生物処理装置を示す概略図である。
【図4】生物処理兼フロック形成槽と最終生物処理槽を
それぞれ複数並列配置した本発明による生物処理装置を
示す概略図である。
【図5】従来の1槽式の固液分離一体型生物処理装置を
示す概略図である。
【図6】本発明に係る固液分離装置として用いることが
できる、ステンレス網をスパイラル状に巻き、溶接した
ろ過体の側面図である。
【図7】パンチングプレートで形成した円筒体からなる
支持材の斜視図である。
【符号の説明】 A1、A2、A3 生物処理兼フロック形成槽 B 最終生物処理槽 C 固液分離装置 1 有機性汚水 2 ろ過水 3 余剰汚泥 4 循環液 5 ろ過体 6 支持材 7 孔 8 リボン状ステンレス網 9 溶接部 10 ろ過面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 39/20 B01D 39/20 D (72)発明者 蒲池 一将 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 佐久間 博司 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 府中 裕一 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 4D019 AA03 BA02 BA05 BA13 BB02 CA03 4D028 AB00 BC01 BC17 BD17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性廃水を、槽内の液に浸漬した固液
    分離装置により処理水を得る固液分離一体型生物処理槽
    を用いて生物処理する有機性廃水の生物処理方法におい
    て、生物処理槽が少なくとも1槽の生物処理兼フロック
    形成槽とその後段に設けられた固液分離装置を浸漬した
    最終生物処理槽からなり、最終生物処理槽内の液の一部
    を生物処理兼フロック形成槽に循環することを特徴とす
    る有機性廃水の生物処理方法。
  2. 【請求項2】 前記固液分離装置が、孔径0.1〜40
    0μmのろ過体を使用したろ過装置であることを特徴と
    する請求項1記載の生物処理方法。
  3. 【請求項3】 固液分離装置を浸漬した最終生物処理槽
    を複数並列に設置し、そのうちの少なくとも1槽を濃縮
    槽とし、濃縮槽から余剰汚泥を引抜くことを特徴とする
    請求項1記載の生物処理方法。
  4. 【請求項4】 有機性廃水を生物処理するための少なく
    とも1槽の生物処理槽兼フロック形成槽と、その後段に
    設けられた固液分離装置を浸漬した最終生物処理槽と、
    前記最終生物処理槽内の液の一部を生物処理兼フロック
    形成槽に循環・返送する汚泥循環液返送管を有すること
    を特徴とする有機性廃水の生物処理装置。
  5. 【請求項5】 前記固液分離装置を浸漬した最終生物処
    理槽が複数並列に設置されてなり、そのうちの少なくと
    も1槽が余剰汚泥引抜き用濃縮槽であることを特徴とす
    る請求項4記載の生物処理装置。
JP2001193124A 2001-06-26 2001-06-26 有機性廃水の生物処理方法および装置 Pending JP2003001289A (ja)

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