JPH10128096A - タール乳化燃料用処理剤 - Google Patents

タール乳化燃料用処理剤

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JPH10128096A
JPH10128096A JP8302380A JP30238096A JPH10128096A JP H10128096 A JPH10128096 A JP H10128096A JP 8302380 A JP8302380 A JP 8302380A JP 30238096 A JP30238096 A JP 30238096A JP H10128096 A JPH10128096 A JP H10128096A
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JP
Japan
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fatty acid
tar
acid ester
emulsified fuel
polyoxyethylene
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JP8302380A
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Inventor
Takashi Fujii
孝 藤井
Yoshihisa Tsukino
良久 月野
Akira Sasaki
朗 佐々木
Haruo Shiraishi
春夫 白石
Taichi Kuroda
多市 黒田
Akihiro Mochizuki
昭宏 望月
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KAIJO SAIGAI BOSHI CENTER
Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
KAIJO SAIGAI BOSHI CENTER
Taiho Kogyo Co Ltd
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 量産性に優れ、低毒性で取扱いに便利であ
り、緩徐な攪拌且つ少量の使用で、タール分を短時間で
効率よく分散させることができ、特に海洋に流出したタ
ール乳化燃料中のタール分を良好に分散処理できるター
ル乳化燃料用処理剤を提供する。 【解決手段】 HLBが10〜13であるポリオキシエ
チレンソルビット脂肪酸エステルと、HLBが2〜6で
ある非イオン系界面活性剤と、炭化水素系溶剤とを含有
するタール乳化燃料用処理剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タール乳化燃料用
の処理剤に係り、更に詳細には、緩徐な攪拌且つ少量の
使用でタール分を効率よく分散させることができ、特に
海洋に流出したタール分の分散処理に好適なタール乳化
燃料用処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】タンカー事故等により海洋等に流出した
原油や燃料油等の流出油は、海洋を汚染し、生態系を破
壊するという深刻な環境問題を引き起こす。かかる流出
油の回収は、一般にオイルフェンス等でその拡散を防ぎ
つつ、油回収装置や油吸着材等を用いて行われるが、回
収しきれない流出油は、流出油処理剤を用いて分散処理
される。また、気象的及び地理的環境によって油回収装
置等を使用できない場合には、流出油処理剤のみを用い
て流出油の分散処理が行われ、このように、いずれの場
合においても、流出油の処理には、流出油処理剤が用い
られている。
【0003】一方、近年における省資源の要請などか
ら、従来使用されていなかったタール等を燃料として使
用する試みがなされており、常温で固化しているタール
等の超重質油の取扱性を改善し実用に供せるものとし
て、タール等に水分と界面活性剤とを添加して乳化させ
たタール乳化燃料が知られている。かかるタール乳化燃
料も、産油国から他の国に運搬されるものであるため、
タンカー事故等により海洋に流出する可能性があり、こ
の場合、タール乳化燃料中のタール分が事後的に浮遊し
てくるので、上述の原油等と同様に環境汚染を引き起こ
すことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなタール乳化燃料用の分散処理剤については、検討が
なされていないという課題があった。また、これに対
し、従来のアニオン系活性剤を主成分とする流出油処理
剤では、その毒性の強さから、生態系破壊等の環境問題
を招くおそれがあるという課題ある。
【0005】一方、低毒性の非イオン系界面活性剤を主
成分とする流出油処理剤では、タール分を分散処理する
際に機械的攪拌等の強制的攪拌を必要とし、少量の使用
且つ短時間での分散処理が困難であるという課題があ
る。更に、このような高粘度のタール分に対しては乳化
力が十分でないので、一旦分散できたとしても、タール
分がすぐに再凝集してしまい、確実な分散処理ができな
いという課題がある。
【0006】また、特開昭61−9483号公報には、
所定のポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステ
ルと、ポリオキシアルキレングリセロール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシアルキレングリセロール脂肪酸エステル
及びソルビタンモノオレエートの3種の非イオン系界面
活性剤又はこれにポリオキシエチレンソルビタントリオ
レエートを加えた4種の非イオン系界面活性剤とをHL
B10〜11の範囲で配合した非イオン系界面活性剤2
0〜60重量%と、水溶性溶剤20〜65重量%と、水
0〜30重量%とから成る非イオン型水溶性流出油処理
剤組成物が提案されているが、この組成物も、低粘度油
に対しては乳化分散等の効果が認められるものの、ター
ル分に対しては分散性能が認められない。
【0007】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、量産性に優れ、低毒性で取扱いに便利であり、緩徐
な攪拌且つ少量の使用で、タール分を短時間で効率よく
分散させることができ、特に海洋に流出したタール乳化
燃料中のタール分を良好に分散処理できるタール乳化燃
料用処理剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のポリオキシエ
チレンソルビット脂肪酸エステルと、非イオン系界面活
性剤と、炭化水素系溶剤とを用いることにより、上記目
的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明のタール乳化燃料用処理剤は、HLB
が10〜13のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エ
ステルと、HLBが2〜6の非イオン系界面活性剤と、
炭化水素系溶剤とを含有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明のタール乳化燃料用
処理剤について詳細に説明する。本発明のタール乳化燃
料用処理剤は、上述の如く、所定のポリオキシエチレン
ソルビット脂肪酸エステルと、非イオン系界面活性剤
と、炭化水素系溶剤とを含有する。
【0010】ここで、上述のポリオキシエチレンソルビ
ット脂肪酸エステルは、次の化1に示す構造を有する。
【0011】
【化1】
【0012】また、上記ポリオキシエチレンソルビット
脂肪酸エステルのHLBは、10〜13の範囲にあり、
10.5〜12であるのが好ましい。HLBがこの範囲
内にあると、得られるタール乳化燃料用処理剤のタール
分に対する乳化性能が良好なものとなる。
【0013】かかるポリオキシエチレンソルビット脂肪
酸エステルの具体例としては、ポリオキシエチレンソル
ビットオレエート、ポリオキシエチレンソルビットモノ
ラウレート、ポリオキシエチレンソルビットテトラオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビットヘキサステアレ
ート、ポリオキシエチレンソルビットテトラステアレー
ト又はポリオキシエチレンソルビットイソステアレート
及びこれらの任意の混合物を挙げることができる。
【0014】なお、上記ポリオキシエチレンソルビット
脂肪酸エステルは、例えば、所定条件下で、ソルビット
に酸化エチレンを付加し、更に脂肪酸でエステル化する
ことにより合成することができる。また、上記脂肪酸
は、特に限定されるものではなく、例えば、ラウリン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸及びヤシ
油脂肪酸などを用いることができるが、これら脂肪酸の
うちでは、ラウリン酸、ステアリン酸及びオレイン酸を
好適に使用できる。上記脂肪酸を使用すると、特にター
ル分に対する処理能力を向上させることができる。
【0015】本発明においては、上記ポリオキシエチレ
ンソルビット脂肪酸エステルとして適宜合成したものを
使用できるが、市場から入手することも可能であり、例
えば、花王(株)、三洋化成(株)、第一工業製薬
(株)、日本油脂(株)、東邦化学(株)、竹本油脂
(株)、中京油脂(株)、東海製油(株)、日華化学
(株)、日本エマルジョン(株)、日本サーファクタン
ト(株)及びミヨシ油脂(株)等から入手できる。
【0016】また、上記ポリオキシエチレンソルビット
脂肪酸エステルは、通常、酸化エチレンの3〜60モル
付加物であり、好ましくは6〜50モル付加物である。
酸化エチレンのモル数が上記範囲内にあると、特にター
ル分に対する処理能力に優れる。なお、ポリオキシエチ
レンソルビット脂肪酸エステルは、一般に、酸化エチレ
ンのモル数によってその親水性が異なり、また、エステ
ル化に用いられる脂肪酸の種類によってその親油性が異
なる。
【0017】次に、上記非イオン系界面活性剤として
は、エーテル型非イオン系界面活性剤、エーテルエステ
ル型非イオン系界面活性剤、エステル型非イオン系界面
活性剤、ブロックポリマー型非イオン系界面活性剤及び
含窒素型非イオン系界面活性剤などを挙げることができ
る。
【0018】ここで、エーテル型非イオン系界面活性剤
の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、単一長鎖ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシ
エチレン脂肪族アルコールエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンラノリ
ン誘導体及びアルキルフェノールホルマリン縮合物の酸
化エチレン誘導体などがある。
【0019】また、エーテルエステル型非イオン系界面
活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸
エステル並びに天然油脂及びロウ類のポリオキシエチレ
ン誘導体などがある。
【0020】更に、エステル型非イオン系界面活性剤の
具体例としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリ
セリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸
エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の多
価アルコールエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル及び脂肪族エステルな
どがある。
【0021】また、ブロックポリマー型非イオン系界面
活性剤の具体例としては、プルロニック型の非イオン系
界面活性剤、テトロニック型の非イオン系界面活性剤及
びアルキル基を含むブロックポリマーなどがあり、含窒
素型非イオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキ
シエチレン脂肪酸アミド、アルキロールアミド及びポリ
オキシアルキルアミンなどを挙げられる。
【0022】本発明においては、上述の非イオン系界面
活性剤の中でも、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エス
テル及び脂肪酸エステルなどを用いるのが好ましく、ソ
ルビタン脂肪酸エステルを用いるのが更に好ましい。
【0023】非イオン系界面活性剤として、これらエス
テル類を採用すると、得られる処理剤によるO/W型乳
化が良好になり、特にソルビタン脂肪酸エステル又はソ
ルビット脂肪酸エステルを採用すると、タール分に対す
る浸透性が向上し、安定したO/W型エマルジョンを形
成させることができる。なお、本発明においては、これ
ら非イオン系界面活性剤を単独で又は2種以上を任意に
混合して使用することができる。
【0024】上記ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸
エステルの具体例としては、ポリオキシエチレンソルビ
ットオレエート、ポリオキシエチレンソルビットモノラ
ウレート、ポリオキシエチレンソルビットテトラオレエ
ート、ポリオキシエチレンソルビットヘキサステアレー
ト、ポリオキシエチレンソルビットテトラステアレート
及びポリオキシエチレンソルビットイソステアレートな
どを挙げられる。
【0025】また、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステルの具体例としては、ポリオキシエチレン(E
O=20)モノヤシ油脂肪酸ソルビタン、ポリオキシエ
チレン(EO=20)ソルビタンモノパルミレート、ポ
リオキシエチレン(EO=20)ソルビタンモノラウレ
ート、ポリオキシエチレン(EO=6)ソルビタンモノ
オレエート、ポリオキシエチレン(EO=6)ソルビタ
ンモノステアレート、ポリオキシエチレン(EO=2
0)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン
(EO=20)イソモノステアレート、ポリオキシエチ
レン(EO=20)ソルビタントリオレエート及びポリ
オキシエチレン(E0=20)ソルビタントリステアレ
ートなどがある。
【0026】更に、ソルビタン脂肪酸エステルの具体例
としては、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノ
パルミレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソル
ビタンセスキステアレート、ソルビタントリオレエー
ト、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノイソ
ステアレート及びヤシ油脂肪酸ソルビタンなどがある。
【0027】ポリグリセリン脂肪酸エステルの具体例と
しては、ステアリン酸ジグリセリド、ジイソステアリン
酸ジ(トリ)グリセリル、イソパルミチン酸ジグリセリ
ン、イソステアリン酸ジグリセリン、トリイソステアリ
ン酸ジグリセリン及びデカオレイン酸デカグリセリンな
どがある。
【0028】グリセリン脂肪酸エステルの具体例として
は、ヤシ油脂肪酸グリセリン、ミリスチン酸グリセリ
ン、セスキオレイン酸グリセリン、イソステアリン酸グ
リセリン、リシノレイン酸グリセリン、リノール酸グリ
セリン、モノステアリン酸グリセリン及びモノオレイン
酸グリセリンなどがある。
【0029】プロピレングリコール脂肪酸エステルの具
体例としては、プロピレングリコールモノステアレー
ト、プロピレングリコールジオレエート、プロピレング
リコールラウレート、ステアリン酸プロピレングリコー
ル及びリシノレイン酸プロピレングリコールなどがあ
る。
【0030】上述のポリオキシエチレン脂肪酸エステル
は、脂肪酸に酸化エチレンを付加重合させることにより
得られるものであり、この場合、脂肪酸としては、ラウ
リン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びトール油などが
使用される。また、脂肪酸エステルとしては、ショ糖脂
肪酸エステル及びジペンタエリスリット脂肪酸エステル
などを挙げることができる。
【0031】上記非イオン系界面活性剤のHLBは、2
〜6であり、3〜5であるのが好ましい。HLBがこの
範囲内にあると、タール分に対する浸透性を向上でき、
上述のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルの
みを使用した場合よりも乳化性能が向上する。なお、本
発明において、非イオン系界面活性剤は、合成したもの
であってもよいし、市場から入手したものであってもよ
い。
【0032】次に、炭化水素系溶剤も特に限定されるも
のではなく、パラフィン系溶剤、ナフテン系溶剤、スピ
ンドル油、n−デカン、灯油及び軽油などを挙げられ
る。本発明では、これらの中でもパラフィン系溶剤を用
いるのが好ましい。これら炭化水素系溶剤を用いると、
タール分の粘度を有効に低下させることができる。ま
た、本発明においては、これら炭化水素系溶剤を単独で
又は2種以上を任意に混合して使用することができる。
更に、このような炭化水素系溶剤として市販品を好適に
使用できる。
【0033】次に、本発明のタール乳化燃料用処理剤の
組成について説明する。本発明のタール乳化燃料用処理
剤においては、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エ
ステルと非イオン系界面活性剤との重量比を、60:4
0〜90:10とするのが好ましく、70:30〜8
0:20とするのが更に好ましい。この重量比が上記範
囲内にあると、タール分の処理に特に有効である。
【0034】また、本発明のタール乳化燃料用処理剤
は、通常、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステ
ルと非イオン系界面活性剤との混合物20〜60重量%
と、炭化水素系溶剤40〜80重量%とを含有して成
る。かかる組成のタール乳化燃料用処理剤によれば、タ
ール分に対して安定なO/Wエマルジョンが長時間に亘
り得られる。
【0035】なお、本発明のタール乳化燃料用処理剤
は、合成し又は市場から入手した、ポリオキシエチレン
ソルビット脂肪酸エステルと、非イオン系界面活性剤
と、炭化水素系溶剤とを所定量混合等することにより製
造できる。
【0036】本発明のタール乳化燃料用処理剤は、上述
の如く、タール乳化燃料の分散に用いることができる
が、かかるタール分の分散に限定されるものではなく、
低粘度及び高粘度の各種油の分散にも用いることができ
る。また、このようなタール分や油としては、特に限定
されるものではないが、流出タールや流出油に好ましく
適用できる。流出タールや流出油としては、海洋や河川
等に浮遊する原油、A重油、B重油、C重油(燃料油)
及びタール分などを例示できる。なお、タール分として
は、特に常温で固化しているものや、ムース状のものな
どに好ましく用いることができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
【0038】(実施例1〜4、比較例1〜3)表1に示
した組成のタール乳化燃料用処理剤を調製し、各例のタ
ール乳化燃料用処理剤を下記の乳化率測定に供した。
【0039】
【表1】
【0040】(乳化率の測定1、各高粘度油に対する乳
化率)タール乳化燃料(タール分:70重量%)10g
と各例の処理剤3g(タール乳化燃料に対して30%)
と混合して試験乳化燃料を調製し、得られた試験乳化油
2gを、海水50mlを充填した分液ロート(100m
l)に注入し浮遊させた。次いで、分液ロートを5分間
振盪(振幅4cm、300往復/分)した後、静置し、
分液ロートの下部から試料液を25ml採取した。この
試料液につき、油処理性能試験基準舶査第52号(昭和
59年2月1日)に定める方法に従って乳化率を測定し
た。測定結果を表1に併記した。なお、上記測定は、上
記静置を10分間として行い、99%以上及び1%未満
の測定値についてはそれぞれ>99及び<1と表1に記
した。また、測定値の小数点1位以下は切り捨てた。
【0041】(乳化率の測定2、各処理剤添加量による
乳化率)タール乳化燃料に対する処理剤の添加量を表2
に示すように変化させた以外は、乳化率測定1と同様の
操作を繰り返した。測定結果を表2に示す。また、測定
値の小数点1位以下は切り捨てた。
【0042】
【表2】
【0043】表2及び表3の結果から明らかなように、
本発明のタール乳化燃料用処理剤は、従来の油処理剤に
比べタール分に対して有効であり、また、タール分に対
し少量の使用でも高い乳化分散効果を示す。
【0044】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、特定のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステ
ルと、非イオン系界面活性剤と、炭化水素系溶剤とを用
いることとしたため、量産性に優れ、低毒性で取扱いに
便利であり、緩徐な攪拌且つ少量の使用で、タール分を
短時間で効率よく分散させることができ、特に海洋に流
出したタール乳化燃料中のタール分を良好に分散処理で
きるタール乳化燃料用処理剤を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 朗 東京都世田谷区岡本2−33−20 玉川宿舎 1−201 (72)発明者 白石 春夫 神奈川県茅ヶ崎市行谷760−2 (72)発明者 黒田 多市 神奈川県藤沢市遠藤1872−1 パストラル 湘南101 (72)発明者 望月 昭宏 東京都八王子市片倉町2165

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HLBが10〜13のポリオキシエチレ
    ンソルビット脂肪酸エステルと、HLBが2〜6の非イ
    オン系界面活性剤と、炭化水素系溶剤とを含有すること
    を特徴とするタール乳化燃料用処理剤。
  2. 【請求項2】 上記非イオン系界面活性剤が、ポリオキ
    シエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
    レンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
    テル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
    ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エス
    テル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキ
    シエチレン脂肪酸エステル及び脂肪酸エステルから成る
    群より選ばれた1又は2種以上の界面活性剤であること
    を特徴とする請求項1記載のタール乳化燃料用処理剤。
  3. 【請求項3】 上記ポリオキシエチレンソルビット脂肪
    酸エステルが、酸化エチレンの3〜60モル付加物であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のタール乳化燃
    料用処理剤。
  4. 【請求項4】 上記炭化水素系溶剤が、パラフィン系溶
    剤、ナフテン系溶剤、スピンドル油、n−デカン、灯油
    及び軽油から成る群より選ばれた少なくとも1種の溶剤
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの
    項に記載のタール乳化燃料用処理剤。
  5. 【請求項5】 上記ポリオキシエチレンソルビット脂肪
    酸エステルと非イオン系界面活性剤との重量比が、6
    0:40〜90:10であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1つの項に記載のタール乳化燃料用処理
    剤。
  6. 【請求項6】 上記ポリオキシエチレンソルビット脂肪
    酸エステルと非イオン系界面活性剤との混合物20〜6
    0重量%と、上記炭化水素系溶剤40〜80重量%とを
    含有して成る請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の
    タール乳化燃料用処理剤。
  7. 【請求項7】 上記タール乳化燃料中のタール分が、常
    温で固化しているものであることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか1の項に記載のタール乳化燃料用処理
    剤。
  8. 【請求項8】 上記タール乳化燃料が、水面に浮遊して
    いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項
    に記載のタール乳化燃料用処理剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220574A (ja) * 2000-02-07 2001-08-14 Kaijo Saigai Boshi Center 自己攪拌型流出油処理剤
JP2003532523A (ja) * 2000-05-09 2003-11-05 サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェサイアンティフィク(セエヌエールエス) 単分散二重エマルションの製造方法
JP2008044976A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Taiyo Kagaku Co Ltd 流出油処理剤

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