JPH10127047A - スイッチング電源装置及び位相制御機器 - Google Patents
スイッチング電源装置及び位相制御機器Info
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- JPH10127047A JPH10127047A JP29584296A JP29584296A JPH10127047A JP H10127047 A JPH10127047 A JP H10127047A JP 29584296 A JP29584296 A JP 29584296A JP 29584296 A JP29584296 A JP 29584296A JP H10127047 A JPH10127047 A JP H10127047A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な回路構成を採ることなく、不要な高調
波成分の発生を低減させること。 【解決手段】 アクティブフィルター制御回路6の最小
値選択回路7に接続された最大ONデューティー調整回
路10が、瞬時電圧検出回路9からの信号に基づき、ア
クティブフィルター5の制御における最大ONデューテ
ィーを変化させる。これにより、不要な高調波成分の発
生を低減させることができる。
波成分の発生を低減させること。 【解決手段】 アクティブフィルター制御回路6の最小
値選択回路7に接続された最大ONデューティー調整回
路10が、瞬時電圧検出回路9からの信号に基づき、ア
クティブフィルター5の制御における最大ONデューテ
ィーを変化させる。これにより、不要な高調波成分の発
生を低減させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源から安定
化直流電圧を作り出すスイッチング電源装置に関するも
のである。また、本発明は、複写機やプリンターなどの
ように同一機器内にヒータやランプなどを有し、その制
御に多くの高調波成分を発生させて位相制御を行う位相
制御機器に関するものである。
化直流電圧を作り出すスイッチング電源装置に関するも
のである。また、本発明は、複写機やプリンターなどの
ように同一機器内にヒータやランプなどを有し、その制
御に多くの高調波成分を発生させて位相制御を行う位相
制御機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源装置の整流平滑回路と
して広く採用されているコンデンサインプット方式の整
流回路は、平滑コンデンサの充電期間、いわゆる導通角
の期間しか入力電流が流れず、どうしても実効値に対し
て数倍のピーク値を持ったパルス状の入力電流が流れて
しまい、力率も0.6程度にとどまってしまっている。
して広く採用されているコンデンサインプット方式の整
流回路は、平滑コンデンサの充電期間、いわゆる導通角
の期間しか入力電流が流れず、どうしても実効値に対し
て数倍のピーク値を持ったパルス状の入力電流が流れて
しまい、力率も0.6程度にとどまってしまっている。
【0003】ところで、パルス状の電流波形は多くの高
調波成分を含んでいるためコンデンサインプット方式の
整流回路を採用した電源装置を持つ機器が同じACライ
ンに接続されると、その数が多くなればなるほど、AC
ライン波形を歪ませることになる。その結果、他の機器
の誤動作を引き起こしたり、また、ピーク電流とライン
インピーダンスによりAC電圧波形の頂上がつぶれた台
形状になってしまい、それでも定電力を供給するために
更にACライン電流が増加し、ますますシャープなパル
ス波形となってしまい、そして、このことがさらに電圧
効果を増大させて悪循環をもたらす、といったような問
題が発生してしまうことがある。
調波成分を含んでいるためコンデンサインプット方式の
整流回路を採用した電源装置を持つ機器が同じACライ
ンに接続されると、その数が多くなればなるほど、AC
ライン波形を歪ませることになる。その結果、他の機器
の誤動作を引き起こしたり、また、ピーク電流とライン
インピーダンスによりAC電圧波形の頂上がつぶれた台
形状になってしまい、それでも定電力を供給するために
更にACライン電流が増加し、ますますシャープなパル
ス波形となってしまい、そして、このことがさらに電圧
効果を増大させて悪循環をもたらす、といったような問
題が発生してしまうことがある。
【0004】近年、これら力率や高調波ノイズの問題を
解決するために様々な方式が提案されているが、その中
で、トランジスタ,FET等のアクティブ素子を高速ス
イッチングしフィルタ効果を向上させ、同時に、小型化
を実現するアクティブフィルターが注目を集めている。
解決するために様々な方式が提案されているが、その中
で、トランジスタ,FET等のアクティブ素子を高速ス
イッチングしフィルタ効果を向上させ、同時に、小型化
を実現するアクティブフィルターが注目を集めている。
【0005】このアクティブフィルターは、例えば複写
機やプリンターなどのように同一機器内にヒータやラン
プなどを有し、その制御に多くの高調波成分を発生させ
る位相制御を用いている位相制御機器においては、機器
全体で発する入力電流の高調波成分を低減させるために
用いられる。
機やプリンターなどのように同一機器内にヒータやラン
プなどを有し、その制御に多くの高調波成分を発生させ
る位相制御を用いている位相制御機器においては、機器
全体で発する入力電流の高調波成分を低減させるために
用いられる。
【0006】図12は、一般的な昇圧チョッパー型のア
クティブフィルターを用いたスイッチング電源装置の構
成例を示すものである。
クティブフィルターを用いたスイッチング電源装置の構
成例を示すものである。
【0007】同図に示したスイッチング電源装置は、入
力端子1,2に接続された交流電源AC1の電源電圧を
全波整流するダイオードブリッジDB1と、このダイオ
ードブリッジDB1に接続され出力端子3,4から直流
電圧を出力する昇圧チョッパー型のアクティブフィルタ
ー回路部(以下、「アクティブフィルター」という。)
5と、このアクティブフィルター5の制御を行うアクテ
ィブフィルター制御回路(以下、「制御回路」とい
う。)6とで構成される。尚、出力端子3,4には、図
示していないが、一般的には負荷としてアクティブフィ
ルターの直流出力を入力とするDC−DCコンバータが
接続される。このDC−DCコンバータは、5Vや24
Vなどの直流定電圧を出力しそれぞれの負荷に供給する
ものである。
力端子1,2に接続された交流電源AC1の電源電圧を
全波整流するダイオードブリッジDB1と、このダイオ
ードブリッジDB1に接続され出力端子3,4から直流
電圧を出力する昇圧チョッパー型のアクティブフィルタ
ー回路部(以下、「アクティブフィルター」という。)
5と、このアクティブフィルター5の制御を行うアクテ
ィブフィルター制御回路(以下、「制御回路」とい
う。)6とで構成される。尚、出力端子3,4には、図
示していないが、一般的には負荷としてアクティブフィ
ルターの直流出力を入力とするDC−DCコンバータが
接続される。このDC−DCコンバータは、5Vや24
Vなどの直流定電圧を出力しそれぞれの負荷に供給する
ものである。
【0008】また、アクティブフィルター5は、ダイオ
ードブリッジDB1の+出力に接続されたチョークコイ
ルL1、全波整流された脈流電圧をスイッチングするF
ETQ1、チョークコイルL1に蓄えられたエネルギー
の転流及び逆流防止用のダイオードD1、整流された入
力電圧波形を検出する正弦波検出抵抗R1、回路を流れ
る電流を検出する電流検出抵抗R2、出力電圧を検出す
るための出力電圧検出抵抗R3,R4、及び、平滑用コ
ンデンサC1で構成されている。
ードブリッジDB1の+出力に接続されたチョークコイ
ルL1、全波整流された脈流電圧をスイッチングするF
ETQ1、チョークコイルL1に蓄えられたエネルギー
の転流及び逆流防止用のダイオードD1、整流された入
力電圧波形を検出する正弦波検出抵抗R1、回路を流れ
る電流を検出する電流検出抵抗R2、出力電圧を検出す
るための出力電圧検出抵抗R3,R4、及び、平滑用コ
ンデンサC1で構成されている。
【0009】制御回路6は、出力端子3,4のアクティ
ブフィルターの出力電圧が一定で更に交流入力電流波形
が正弦波になるように、スイッチングFETQ1を駆動
するためのゲートパルスをPWM制御するためのもので
ある。この制御回路6は、定電圧制御のための電圧エラ
ーアンプVEA、入力電流波形を正弦波に制御するため
の電流エラーアンプIEA、電流エラーアンプIEAに
所定のしきい値を与えるための掛け算器MP、発振器O
SC8、駆動パルスの最大ONデューティーを制限する
ための絶対最大ONデューティー制限電圧Vref2、
電流エラーアンプIEAの出力と絶対最大ONデューテ
ィー制限電圧Vref2から低い電圧を選択しコンパレ
ータCOMPに供給する最小値選択回路7、そして最小
値選択回路7の出力と発振器OSC8の出力波形とを比
較しスイッチングFETQ1をON−OFFするための
駆動パルスを出力するコンパレータCOMPとで構成さ
れている。
ブフィルターの出力電圧が一定で更に交流入力電流波形
が正弦波になるように、スイッチングFETQ1を駆動
するためのゲートパルスをPWM制御するためのもので
ある。この制御回路6は、定電圧制御のための電圧エラ
ーアンプVEA、入力電流波形を正弦波に制御するため
の電流エラーアンプIEA、電流エラーアンプIEAに
所定のしきい値を与えるための掛け算器MP、発振器O
SC8、駆動パルスの最大ONデューティーを制限する
ための絶対最大ONデューティー制限電圧Vref2、
電流エラーアンプIEAの出力と絶対最大ONデューテ
ィー制限電圧Vref2から低い電圧を選択しコンパレ
ータCOMPに供給する最小値選択回路7、そして最小
値選択回路7の出力と発振器OSC8の出力波形とを比
較しスイッチングFETQ1をON−OFFするための
駆動パルスを出力するコンパレータCOMPとで構成さ
れている。
【0010】次に、上記構成のスイッチング電源装置の
動作を説明する。
動作を説明する。
【0011】まず、アクティブフィルター5の動作を説
明する。
明する。
【0012】入力端子1,2より商用交流電圧が供給さ
れると、ダイオードブリッジDB1にて全波整流された
脈流電圧がアクティブフィルター5に供給される。
れると、ダイオードブリッジDB1にて全波整流された
脈流電圧がアクティブフィルター5に供給される。
【0013】アクティブフィルター5では、供給された
脈流電圧を数十KHz以上の周波数で全周期にわたりス
イッチングしており、スイッチングFETQ1がONし
ている期間はチョークコイルL1を介してスイッチング
FETQ1に電流が流れ、チョークコイルL1にエネル
ギーが蓄えられる。
脈流電圧を数十KHz以上の周波数で全周期にわたりス
イッチングしており、スイッチングFETQ1がONし
ている期間はチョークコイルL1を介してスイッチング
FETQ1に電流が流れ、チョークコイルL1にエネル
ギーが蓄えられる。
【0014】次に、スイッチングFETQ1がOFFす
るとチョークコイルL1に蓄えられていたエネルギーが
整流ダイオードD1を通して平滑コンデンサC1を充電
すると共に出力端子3を介して負荷に供給される。
るとチョークコイルL1に蓄えられていたエネルギーが
整流ダイオードD1を通して平滑コンデンサC1を充電
すると共に出力端子3を介して負荷に供給される。
【0015】スイッチングFETQ1のON−OFF
は、制御回路6でコントロールされており、出力端子
3,4に直流定電圧を出力すると共に入力電流波形が正
弦波形になるようなPWM制御が行われている。このP
WM制御は、制御回路6において、出力電圧(出力電圧
検出抵抗R3,R4にて検出)、全波整流された脈流電
圧波形(正弦波検出抵抗R1にて検出)、回路を流れる
電流(電流検出抵抗R2にて検出)等を検出し、出力端
子3,4に直流定電圧を出力すると共に回路に流れる交
流入力電流が正弦波形になるように、スイッチングFE
TQ1のゲートに供給する駆動パルスのパルス幅をコン
トロールすることにより行われる。
は、制御回路6でコントロールされており、出力端子
3,4に直流定電圧を出力すると共に入力電流波形が正
弦波形になるようなPWM制御が行われている。このP
WM制御は、制御回路6において、出力電圧(出力電圧
検出抵抗R3,R4にて検出)、全波整流された脈流電
圧波形(正弦波検出抵抗R1にて検出)、回路を流れる
電流(電流検出抵抗R2にて検出)等を検出し、出力端
子3,4に直流定電圧を出力すると共に回路に流れる交
流入力電流が正弦波形になるように、スイッチングFE
TQ1のゲートに供給する駆動パルスのパルス幅をコン
トロールすることにより行われる。
【0016】次に、制御回路6の動作について説明す
る。
る。
【0017】電圧エラーアンプVEAは、出力直流電圧
を負荷変動や入力変動に対して安定させるために、出力
電圧検出抵抗R3,R4によって検出される出力電圧の
分圧値が基準電圧Vref1と等しくなるように、掛け
算器MPに入力するためのあるDC電圧(この電圧が掛
け算器MPの出力であるしきい値の大きさを決める)を
出力している。
を負荷変動や入力変動に対して安定させるために、出力
電圧検出抵抗R3,R4によって検出される出力電圧の
分圧値が基準電圧Vref1と等しくなるように、掛け
算器MPに入力するためのあるDC電圧(この電圧が掛
け算器MPの出力であるしきい値の大きさを決める)を
出力している。
【0018】掛け算器MPは、正弦波検出抵抗R1で検
出された正弦波波形(この検出波形が掛け算器MP出力
の波形を決める)と電圧エラーアンプVEAの出力とを
掛け合わせ電流エラーアンプIEAに入力するしきい値
を出力している。
出された正弦波波形(この検出波形が掛け算器MP出力
の波形を決める)と電圧エラーアンプVEAの出力とを
掛け合わせ電流エラーアンプIEAに入力するしきい値
を出力している。
【0019】電流エラーアンプIEAは、回路を流れる
電流の電流検出抵抗R2での電圧ドロップ分が掛け算器
MPの出力であるしきい値と等しくなるように動作し、
電流エラーアンプIEAの出力と発振器OSC8の出力
をコンパレータCOMPに入力することでスイッチング
FETQ1を駆動するためのパルスを得ている。このス
イッチングFETQ1を駆動するための駆動パルスは、
原理上はONデューティーが0〜100%まで制御可能
だが、このままだと、入力である商用交流電源の商用サ
イクルの瞬時値のゼロV付近においてONデューティー
が100%近くで動作し、スイッチングFETQ1のオ
フ時間も考慮すると、実際にはスイッチングFETQ1
がきちんとOFFできずに、ある一定時間の間チョーク
コイルとスイッチングFETQ1に電流が流れ続けてし
まう可能性がある。このため、絶対最大ONデューティ
ー制限基準電圧Vref2(この電圧は、発振器OSC
の振幅と設定する絶対最大ONデューティーによって決
定される)と最小値選択回路7を設け、この最小値選択
回路7において、電流エラーアンプIEAの出力と絶対
最大ONデューティー制限基準電圧Vref2を比較し
て低い方の電圧をコンパレータCOMPに入力してい
る。
電流の電流検出抵抗R2での電圧ドロップ分が掛け算器
MPの出力であるしきい値と等しくなるように動作し、
電流エラーアンプIEAの出力と発振器OSC8の出力
をコンパレータCOMPに入力することでスイッチング
FETQ1を駆動するためのパルスを得ている。このス
イッチングFETQ1を駆動するための駆動パルスは、
原理上はONデューティーが0〜100%まで制御可能
だが、このままだと、入力である商用交流電源の商用サ
イクルの瞬時値のゼロV付近においてONデューティー
が100%近くで動作し、スイッチングFETQ1のオ
フ時間も考慮すると、実際にはスイッチングFETQ1
がきちんとOFFできずに、ある一定時間の間チョーク
コイルとスイッチングFETQ1に電流が流れ続けてし
まう可能性がある。このため、絶対最大ONデューティ
ー制限基準電圧Vref2(この電圧は、発振器OSC
の振幅と設定する絶対最大ONデューティーによって決
定される)と最小値選択回路7を設け、この最小値選択
回路7において、電流エラーアンプIEAの出力と絶対
最大ONデューティー制限基準電圧Vref2を比較し
て低い方の電圧をコンパレータCOMPに入力してい
る。
【0020】つまり、絶対最大ONデューティー制限基
準電圧Vref2が発振器OSC出力と比較した場合に
ONデューティーを80%に程度になるような電圧に設
定されていれば、電流エラーアンプIEAが100%近
いデューティーを要求したとしてもONデューティーは
80%以上になることはない。
準電圧Vref2が発振器OSC出力と比較した場合に
ONデューティーを80%に程度になるような電圧に設
定されていれば、電流エラーアンプIEAが100%近
いデューティーを要求したとしてもONデューティーは
80%以上になることはない。
【0021】このようにして、整流部にアクティブフィ
ルターを用いたスイッチング電源装置は、入力電圧が変
動しても出力電圧を一定に維持するというスイッチング
電源の機能に加えて、商用交流入力電流、商用交流入力
電圧波形を検出し、商用交流入力電流波形が商用交流入
力電圧波形の相似形になるようにPWM制御しているた
め、入力電流は常に正弦波となり、力率の向上、高調波
ノイズの低減が可能で、従来のコンデンサインプット型
の整流回路と比較して平滑コンデンサへの突入電流も1
/10〜1/5程度に抑制できる。また、電流リップル
が小さくなるので平滑コンデンサの容量が小さくでき小
型化が可能であるなどのメリットがある。
ルターを用いたスイッチング電源装置は、入力電圧が変
動しても出力電圧を一定に維持するというスイッチング
電源の機能に加えて、商用交流入力電流、商用交流入力
電圧波形を検出し、商用交流入力電流波形が商用交流入
力電圧波形の相似形になるようにPWM制御しているた
め、入力電流は常に正弦波となり、力率の向上、高調波
ノイズの低減が可能で、従来のコンデンサインプット型
の整流回路と比較して平滑コンデンサへの突入電流も1
/10〜1/5程度に抑制できる。また、電流リップル
が小さくなるので平滑コンデンサの容量が小さくでき小
型化が可能であるなどのメリットがある。
【0022】
【発明が解決しようとしする課題】上記のように、従来
の整流回路に昇圧チョッパーで構成されたアクティブフ
ィルターを用いたスイッチング電源装置においては、最
大ONデューティーの設定値は固定値であり、入力であ
る商用交流電源より供給される交流電圧の商用サイクル
における瞬時値の0V付近における低入力期間のための
最大ONデューティー制限であった。このため、商用交
流電源電圧の瞬時値が徐々に増加し最大ONデューティ
ー制限が解除される位まで上昇し、最大ONデューティ
ー制限が解除された瞬間に、電流エラーアンプの応答が
あまり早くないこともあり交流入力電流に刺状の電流が
流れてしまい、不要な高調波成分を発したりしていた。
これにより、例えば複写機やプリンターなどのように同
一機器内にヒータやランプなどを有し、その制御に多く
の高調波成分を発生させる位相制御を用いている位相制
御機器においては、その制御に誤動作が引き起される等
の問題が生じていた。
の整流回路に昇圧チョッパーで構成されたアクティブフ
ィルターを用いたスイッチング電源装置においては、最
大ONデューティーの設定値は固定値であり、入力であ
る商用交流電源より供給される交流電圧の商用サイクル
における瞬時値の0V付近における低入力期間のための
最大ONデューティー制限であった。このため、商用交
流電源電圧の瞬時値が徐々に増加し最大ONデューティ
ー制限が解除される位まで上昇し、最大ONデューティ
ー制限が解除された瞬間に、電流エラーアンプの応答が
あまり早くないこともあり交流入力電流に刺状の電流が
流れてしまい、不要な高調波成分を発したりしていた。
これにより、例えば複写機やプリンターなどのように同
一機器内にヒータやランプなどを有し、その制御に多く
の高調波成分を発生させる位相制御を用いている位相制
御機器においては、その制御に誤動作が引き起される等
の問題が生じていた。
【0023】また、従来の最大ONデューティー制限
は、ピーク付近のONデューティーに対しては無縁の制
限であるため、負荷急変時の電流オーバーシュート等を
考慮して、チョークコイルの飽和電流や、スイッチング
FETQ1に流れるピーク電流に対しては、ある程度大
きなマージンを持った設計が必要となり、チョークコイ
ルの大型化、コスト増などを引き起こしていた。
は、ピーク付近のONデューティーに対しては無縁の制
限であるため、負荷急変時の電流オーバーシュート等を
考慮して、チョークコイルの飽和電流や、スイッチング
FETQ1に流れるピーク電流に対しては、ある程度大
きなマージンを持った設計が必要となり、チョークコイ
ルの大型化、コスト増などを引き起こしていた。
【0024】そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたものであり、複雑な回路構成を採ることなく、不要
な高調波成分の発生を低減させることが可能なスイッチ
ング電源装置及び位相制御機器を提供することを目的と
する。
れたものであり、複雑な回路構成を採ることなく、不要
な高調波成分の発生を低減させることが可能なスイッチ
ング電源装置及び位相制御機器を提供することを目的と
する。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、交流電源からの入力を全波整流する整流
器と、PWM信号によりON・OFFするスイッチング
素子を有した昇圧型チョッパー回路で構成され、前記整
流器で整流された電圧を平滑化するアクティブフィルタ
ーと、前記スイッチング素子をON・OFF制御するP
WM信号を生成することにより、前記アクティブフィル
ターのPWM制御を行うアクティブフィルター制御回路
と、このアクティブフィルター制御回路で生成されるP
WM信号の最大ONデューティーの制限値を前記交流電
源の入力電圧に応じて変化させるデューティー変化手段
とを有することを特徴とする。
に、本発明は、交流電源からの入力を全波整流する整流
器と、PWM信号によりON・OFFするスイッチング
素子を有した昇圧型チョッパー回路で構成され、前記整
流器で整流された電圧を平滑化するアクティブフィルタ
ーと、前記スイッチング素子をON・OFF制御するP
WM信号を生成することにより、前記アクティブフィル
ターのPWM制御を行うアクティブフィルター制御回路
と、このアクティブフィルター制御回路で生成されるP
WM信号の最大ONデューティーの制限値を前記交流電
源の入力電圧に応じて変化させるデューティー変化手段
とを有することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
施の形態を詳細に説明する。
【0027】(第1の実施形態)まず、本発明の第1の
実施形態を説明する。
実施形態を説明する。
【0028】図1は、本発明の第1の実施形態における
スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。尚、
図1において、図12で示した従来技術による回路と同
一の符号で示されたものは、同一の機能を持つものとす
る。
スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。尚、
図1において、図12で示した従来技術による回路と同
一の符号で示されたものは、同一の機能を持つものとす
る。
【0029】図1に示したように、本実施形態における
スイッチング電源装置は、図12で示した従来技術の回
路と同様に、入力端子1,2に接続された交流電源AC
1の電源電圧を全波整流するダイオードブリッジDB1
と、このダイオードブリッジDB1に接続され出力端子
3,4から直流電圧を出力する昇圧チョッパー型のアク
ティブフィルター5と、このアクティブフィルター5の
制御を行う制御回路6とを有している。
スイッチング電源装置は、図12で示した従来技術の回
路と同様に、入力端子1,2に接続された交流電源AC
1の電源電圧を全波整流するダイオードブリッジDB1
と、このダイオードブリッジDB1に接続され出力端子
3,4から直流電圧を出力する昇圧チョッパー型のアク
ティブフィルター5と、このアクティブフィルター5の
制御を行う制御回路6とを有している。
【0030】本実施形態におけるスイッチング電源装置
において、図12で示した従来技術による回路と異なる
点は、交流入力瞬時電圧検出回路(以下、「瞬時電圧検
出回路」という。)9がダイオードブリッジDB1の出
力に接続され、デューティー変化手段としての最大ON
デューティー調整回路(以下、「デューティー調整回
路」という。)10が瞬時電圧検出回路9の出力に接続
されている点である。
において、図12で示した従来技術による回路と異なる
点は、交流入力瞬時電圧検出回路(以下、「瞬時電圧検
出回路」という。)9がダイオードブリッジDB1の出
力に接続され、デューティー変化手段としての最大ON
デューティー調整回路(以下、「デューティー調整回
路」という。)10が瞬時電圧検出回路9の出力に接続
されている点である。
【0031】ここで、瞬時電圧検出回路9は、ダイオー
ドブリッジDB1によって全波整流された脈流電圧波形
をモニターするとともに、この脈流電圧波形に相似な電
圧波形をデューティー調整回路10に出力するものであ
る。
ドブリッジDB1によって全波整流された脈流電圧波形
をモニターするとともに、この脈流電圧波形に相似な電
圧波形をデューティー調整回路10に出力するものであ
る。
【0032】また、デューティー調整回路10は、瞬時
電圧検出回路9からの信号に基づき、最大ONデューテ
ィーを変化させるものである。このデューティー調整回
路10の出力は、制御回路6の最小値選択回路7に入力
される。
電圧検出回路9からの信号に基づき、最大ONデューテ
ィーを変化させるものである。このデューティー調整回
路10の出力は、制御回路6の最小値選択回路7に入力
される。
【0033】次に、上記構成のスイッチング電源装置の
動作を説明する。
動作を説明する。
【0034】まず、アクティブフィルター5の動作を説
明する。
明する。
【0035】入力端子1,2より商用交流電流が供給さ
れると、ダイオードブリッジDB1にて全波整流された
脈流電圧がアクティブフィルター5に供給される。アク
ティブフィルター5では、供給された脈流電圧を数十K
Hz以上の周波数で全周期にわたりスイッチングしてお
り、スイッチングFETQ1がONしている期間はチョ
ークコイルL1を介してスイッチングFETQ1に電流
が流れチョークコイルL1にエネルギーが蓄えられる。
れると、ダイオードブリッジDB1にて全波整流された
脈流電圧がアクティブフィルター5に供給される。アク
ティブフィルター5では、供給された脈流電圧を数十K
Hz以上の周波数で全周期にわたりスイッチングしてお
り、スイッチングFETQ1がONしている期間はチョ
ークコイルL1を介してスイッチングFETQ1に電流
が流れチョークコイルL1にエネルギーが蓄えられる。
【0036】次に、スイッチングFETQ1がOFFす
るとチョークコイルL1に蓄えられていたエネルギーが
整流ダイオードD1を通して平滑コンデンサC1を充電
すると共に出力端子3を介して負荷に供給される。
るとチョークコイルL1に蓄えられていたエネルギーが
整流ダイオードD1を通して平滑コンデンサC1を充電
すると共に出力端子3を介して負荷に供給される。
【0037】スイッチングFETQ1のON−OFF
は、制御回路6でコントロールされており、出力端子
3,4に直流定電圧を出力すると共に入力電流波形が正
弦波形になるようなPWM制御が行われている。このP
WM制御は、制御回路6において、出力電圧(出力電圧
検出抵抗R3,R4にて検出)、全波整流された脈流電
圧波形(正弦波検出抵抗R1にて検出)、回路を流れる
電流(電流検出抵抗R2にて検出)等を検出し、出力端
子3,4に直流定電圧を出力すると共に回路に流れる交
流入力電流が正弦波形になるように、スイッチング素子
であるスイッチングFETQ1のゲートに供給する駆動
パルスのパルス幅をコントロールすることにより行われ
る。
は、制御回路6でコントロールされており、出力端子
3,4に直流定電圧を出力すると共に入力電流波形が正
弦波形になるようなPWM制御が行われている。このP
WM制御は、制御回路6において、出力電圧(出力電圧
検出抵抗R3,R4にて検出)、全波整流された脈流電
圧波形(正弦波検出抵抗R1にて検出)、回路を流れる
電流(電流検出抵抗R2にて検出)等を検出し、出力端
子3,4に直流定電圧を出力すると共に回路に流れる交
流入力電流が正弦波形になるように、スイッチング素子
であるスイッチングFETQ1のゲートに供給する駆動
パルスのパルス幅をコントロールすることにより行われ
る。
【0038】次に、制御回路6の動作について説明す
る。
る。
【0039】電圧エラーアンプVEAは、出力直流電圧
を負荷変動や入力変動に対して安定させるために、出力
電圧検出抵抗R3,R4によって検出される出力電圧の
分圧値が基準電圧Vref1と等しくなるように、掛け
算器MPに入力するためのDC電圧(この電圧が掛け算
器MPの出力であるしきい値の大きさを決める)を出力
している。
を負荷変動や入力変動に対して安定させるために、出力
電圧検出抵抗R3,R4によって検出される出力電圧の
分圧値が基準電圧Vref1と等しくなるように、掛け
算器MPに入力するためのDC電圧(この電圧が掛け算
器MPの出力であるしきい値の大きさを決める)を出力
している。
【0040】掛け算器MPは、正弦波検出抵抗R1で検
出された正弦波波形(この検出波形が掛け算器MP出力
の波形を決める)と電圧エラーアンプVEAの出力とを
掛け合わせ電流エラーアンプIEAに入力するしきい値
を出力している。
出された正弦波波形(この検出波形が掛け算器MP出力
の波形を決める)と電圧エラーアンプVEAの出力とを
掛け合わせ電流エラーアンプIEAに入力するしきい値
を出力している。
【0041】電流エラーアンプIEAは、回路を流れる
電流の電流検出抵抗R2での電圧ドロップ分が掛け算器
MPの出力であるしきい値と等しくなるように動作し、
電流エラーアンプIEAの出力と発振器OSC8の出力
をコンパレータCOMPに入力することでスイッチング
FETQ1を駆動するためのパルスを得ている。
電流の電流検出抵抗R2での電圧ドロップ分が掛け算器
MPの出力であるしきい値と等しくなるように動作し、
電流エラーアンプIEAの出力と発振器OSC8の出力
をコンパレータCOMPに入力することでスイッチング
FETQ1を駆動するためのパルスを得ている。
【0042】瞬時電圧検出回路9は、ダイオードブリッ
ジDB1によって全波整流された脈流電圧波形をモニタ
ーし、脈流電圧波形に相似な後に詳述する図2のような
電圧波形を出力している(この電圧波形の振幅は、発振
器の振幅と出力端子3,4間に出力させる直流出力電圧
値とで決定される)。
ジDB1によって全波整流された脈流電圧波形をモニタ
ーし、脈流電圧波形に相似な後に詳述する図2のような
電圧波形を出力している(この電圧波形の振幅は、発振
器の振幅と出力端子3,4間に出力させる直流出力電圧
値とで決定される)。
【0043】デューティー調整回路10は、瞬時電圧検
出回路9からの信号を反転させてオフセットを与えて後
に詳述する図3のような波形にして、最小値選択回路7
に入力している。
出回路9からの信号を反転させてオフセットを与えて後
に詳述する図3のような波形にして、最小値選択回路7
に入力している。
【0044】最小値選択回路7では、電流エラーアンプ
IEAの出力とデューティー調整回路10、そして絶対
最大ONデューティ制限基準電圧Vref2から、最小
電圧を選択しコンパレータCOMPに入力している。
IEAの出力とデューティー調整回路10、そして絶対
最大ONデューティ制限基準電圧Vref2から、最小
電圧を選択しコンパレータCOMPに入力している。
【0045】コンパレータCOMPでは、最小値選択回
路7によって選択されたDC電圧(発振器OSC8の発
振周波数からみればほぼDC電圧となる)と発振器OS
C8の出力である三角波とを比較しスイッチングFET
Q1を駆動するための駆動パルスを形成している。
路7によって選択されたDC電圧(発振器OSC8の発
振周波数からみればほぼDC電圧となる)と発振器OS
C8の出力である三角波とを比較しスイッチングFET
Q1を駆動するための駆動パルスを形成している。
【0046】次に、図1のA,B,C,D,E点の各部
における電圧波形を用いて最大ONデューティーが入力
電圧の瞬時値に対応して変化する過程を説明する。図2
〜図6は、各々図1のA,B,C,D,E点各部におけ
る電圧波形を説明する説明図である。また、図7は、交
流入力電圧と最大ONデューティー制限値との関係を示
した図である。
における電圧波形を用いて最大ONデューティーが入力
電圧の瞬時値に対応して変化する過程を説明する。図2
〜図6は、各々図1のA,B,C,D,E点各部におけ
る電圧波形を説明する説明図である。また、図7は、交
流入力電圧と最大ONデューティー制限値との関係を示
した図である。
【0047】図6は、図1のE点における電圧波形、つ
まり発振器OSC8の出力電圧波形を示したものであ
る。
まり発振器OSC8の出力電圧波形を示したものであ
る。
【0048】この発振器OSC8の出力電圧は三角波で
あり、この三角波がコンパレータCOMPの反転入力端
子に入力されている。よって、この振幅の最小電圧をV
a、最大電圧をVbとすると、非反転入力端子に入力さ
れる電圧値がVaであればコンパレータCOMP出力に
はONデューティー0%が、Vbであればコンパレータ
出力にはONデューティー100%が出力されるという
ことになる。
あり、この三角波がコンパレータCOMPの反転入力端
子に入力されている。よって、この振幅の最小電圧をV
a、最大電圧をVbとすると、非反転入力端子に入力さ
れる電圧値がVaであればコンパレータCOMP出力に
はONデューティー0%が、Vbであればコンパレータ
出力にはONデューティー100%が出力されるという
ことになる。
【0049】図2は、図1のA点における電圧波形、つ
まり瞬時電圧検出回路9の出力波形を示したものである
(商用サイクルの半サイクル分を図示している)。
まり瞬時電圧検出回路9の出力波形を示したものである
(商用サイクルの半サイクル分を図示している)。
【0050】定常動作時の昇圧チョッパーのONデュー
ティーは、チョークコイルL1に流れる電流が連続であ
れば入力電圧と出力電圧によって決定される。よって商
用交流入力電圧のピーク電圧値が出力端子3,4に出力
されるアクティブフィルター出力直流定電圧値と同一の
時に瞬時電圧検出回路9の出力電圧のピーク値、つま
り、図2に示す電圧Vpの振幅0−Vpが図6に示す発
振器出力電圧の最大値Vbと最小値Vaの差つまり、V
b−Vaと等しくなるように、瞬時電圧検出回路9を構
成する。
ティーは、チョークコイルL1に流れる電流が連続であ
れば入力電圧と出力電圧によって決定される。よって商
用交流入力電圧のピーク電圧値が出力端子3,4に出力
されるアクティブフィルター出力直流定電圧値と同一の
時に瞬時電圧検出回路9の出力電圧のピーク値、つま
り、図2に示す電圧Vpの振幅0−Vpが図6に示す発
振器出力電圧の最大値Vbと最小値Vaの差つまり、V
b−Vaと等しくなるように、瞬時電圧検出回路9を構
成する。
【0051】図3は、図1のB点における電圧波形、つ
まりデューティー調整回路10の出力波形を示したもの
である(商用サイクルの半サイクル分を図示してい
る)。
まりデューティー調整回路10の出力波形を示したもの
である(商用サイクルの半サイクル分を図示してい
る)。
【0052】デューティー調整回路10は、瞬時電圧検
出回路9の出力を入力とし、この入力電圧波形を反転さ
せVbのオフセットを与えることで、図3に示すような
電圧を出力している。
出回路9の出力を入力とし、この入力電圧波形を反転さ
せVbのオフセットを与えることで、図3に示すような
電圧を出力している。
【0053】これは原理上の設定方法であり、実際には
最大ONデューティーに少しの余裕を持たせるためのV
b+αのオフセットを与える。
最大ONデューティーに少しの余裕を持たせるためのV
b+αのオフセットを与える。
【0054】図4は、図1のC点における電圧波形、つ
まりVref2の電圧波形を示したものである。
まりVref2の電圧波形を示したものである。
【0055】C点における電圧波形は直流電圧値であ
り、その電圧値は本回路の絶対最大ONデューティーの
設定値により決定され、図6の発振器OSC8の出力波
形のVaからVbの間で決定される。仮に絶対最大ON
デューティーを100%に設定するならVref2をV
bに設定すればよく、50%に設定するならVref2
を(Vb+Va)/2に設定すればよい。
り、その電圧値は本回路の絶対最大ONデューティーの
設定値により決定され、図6の発振器OSC8の出力波
形のVaからVbの間で決定される。仮に絶対最大ON
デューティーを100%に設定するならVref2をV
bに設定すればよく、50%に設定するならVref2
を(Vb+Va)/2に設定すればよい。
【0056】図5は、図1のD点における電圧波形、つ
まり最小値選択回路7の出力電圧波形を示したものであ
る。
まり最小値選択回路7の出力電圧波形を示したものであ
る。
【0057】この波形は電流エラーアンプIEAの出力
がプラス側に張り付いている場合の波形であり、この波
形と発振器OSC8の出力とを比較して得られるパルス
が、交流入力電圧の各瞬時値における最大ONデューテ
ィー制限値となる。
がプラス側に張り付いている場合の波形であり、この波
形と発振器OSC8の出力とを比較して得られるパルス
が、交流入力電圧の各瞬時値における最大ONデューテ
ィー制限値となる。
【0058】よって、交流入力電圧と最大ONデューテ
ィー制限値は図7のような関係となり、交流入力瞬時電
力が0V付近では、絶対最大ONデューティーでデュー
ティー制限がかかり、それ以外の期間では、交流入力電
圧の商用サイクルの瞬時値に応じて最大ONデューティ
ー制限値を変化させることができるため、設計値以上の
ピーク電流がチョークコイルL1やスイッチングFET
Q1に流れることがなく、安定した商用交流入力電流波
形の正弦波化が可能であり大幅な高調波成分の低減がで
きる。
ィー制限値は図7のような関係となり、交流入力瞬時電
力が0V付近では、絶対最大ONデューティーでデュー
ティー制限がかかり、それ以外の期間では、交流入力電
圧の商用サイクルの瞬時値に応じて最大ONデューティ
ー制限値を変化させることができるため、設計値以上の
ピーク電流がチョークコイルL1やスイッチングFET
Q1に流れることがなく、安定した商用交流入力電流波
形の正弦波化が可能であり大幅な高調波成分の低減がで
きる。
【0059】このため、複写機やプリンターなどのよう
に同一機器内にヒータやランプなどを有し、その制御に
多くの高調波成分を発生させる位相制御を用いている位
相制御機器において上記に説明したような力率改善型電
源装置を採用すれば機器全体の発する入力高調波成分を
低減することができ、また負荷急変等による入力電流の
オーバーシュートも最低限に抑えることが可能である。
に同一機器内にヒータやランプなどを有し、その制御に
多くの高調波成分を発生させる位相制御を用いている位
相制御機器において上記に説明したような力率改善型電
源装置を採用すれば機器全体の発する入力高調波成分を
低減することができ、また負荷急変等による入力電流の
オーバーシュートも最低限に抑えることが可能である。
【0060】その上、出力端子3,4に接続された負荷
の最大負荷電力が決定すれば、チョークコイルに流れる
ピーク電流や、スイッチングFETQ1に流れるドレイ
ン電流のピーク値が計算され、そのピーク値に合せて、
チョークコイルL1の飽和電流の設計や、スイッチング
FETQ1の選択を行えば、最適な回路素子設計、回路
素子選択が可能となる。
の最大負荷電力が決定すれば、チョークコイルに流れる
ピーク電流や、スイッチングFETQ1に流れるドレイ
ン電流のピーク値が計算され、そのピーク値に合せて、
チョークコイルL1の飽和電流の設計や、スイッチング
FETQ1の選択を行えば、最適な回路素子設計、回路
素子選択が可能となる。
【0061】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を説明する。
実施形態を説明する。
【0062】図8は、本発明の第2の実施形態における
スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。尚、
図8において、図12で示した従来技術による回路と同
一の符号で示されたものは、同一の機能を持つものとす
る。
スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。尚、
図8において、図12で示した従来技術による回路と同
一の符号で示されたものは、同一の機能を持つものとす
る。
【0063】図8に示したように、本実施形態における
スイッチング電源装置は、図12で示した従来技術の回
路と同様に、入力端子1,2に接続された交流電源AC
1の電源電圧を全波整流するダイオードブリッジDB1
と、このダイオードブリッジDB1に接続され出力端子
3,4から直流電圧を出力する昇圧チョッパー型のアク
ティブフィルター5と、このアクティブフィルター5の
制御を行う制御回路6とを有している。
スイッチング電源装置は、図12で示した従来技術の回
路と同様に、入力端子1,2に接続された交流電源AC
1の電源電圧を全波整流するダイオードブリッジDB1
と、このダイオードブリッジDB1に接続され出力端子
3,4から直流電圧を出力する昇圧チョッパー型のアク
ティブフィルター5と、このアクティブフィルター5の
制御を行う制御回路6とを有している。
【0064】本実施形態におけるスイッチング電源装置
において、図12で示した従来技術による回路と異なる
点は、瞬時電圧検出回路9がダイオードブリッジDB1
の+出力に接続されている点と、瞬時電圧検出回路9の
出力が比較器11を介して、デューティー変化手段とし
てのソフトスタート回路12に接続されているという点
である。尚、比較器11には基準電圧Vref3が入力
されており、また、ソフトスタート回路12の出力は、
最小値選択回路7に接続されている。また、ソフトスタ
ート回路12には、絶対最大ONデューティ設定電圧V
ref2が入力されている。
において、図12で示した従来技術による回路と異なる
点は、瞬時電圧検出回路9がダイオードブリッジDB1
の+出力に接続されている点と、瞬時電圧検出回路9の
出力が比較器11を介して、デューティー変化手段とし
てのソフトスタート回路12に接続されているという点
である。尚、比較器11には基準電圧Vref3が入力
されており、また、ソフトスタート回路12の出力は、
最小値選択回路7に接続されている。また、ソフトスタ
ート回路12には、絶対最大ONデューティ設定電圧V
ref2が入力されている。
【0065】次に、上記構成のスイッチング電源装置の
動作を説明する。尚、定常時の動作は、図1に示す第1
の実施形態とほぼ同じであるため説明は省略し、以下で
は本実施形態の特徴点である瞬時電圧検出回路9、比較
器11及びソフトスタート回路12の動作について説明
する。
動作を説明する。尚、定常時の動作は、図1に示す第1
の実施形態とほぼ同じであるため説明は省略し、以下で
は本実施形態の特徴点である瞬時電圧検出回路9、比較
器11及びソフトスタート回路12の動作について説明
する。
【0066】瞬時電圧検出回路9は、常に交流入力電圧
の瞬時値を検出しており、交流入力電圧に比例したある
電圧を出力している。つまり、商用交流電圧波形の全波
整流された波形と相似形の電圧波形を出力している。そ
してこの電圧を比較器11において基準電圧Vref3
と比較し、瞬時電圧検出回路9の出力が基準電圧Vre
f3以上になった場合、つまり商用交流入力電圧がゼロ
Vから徐々に上昇し、ある設定値(Vref3)を上回
った場合は、比較器11からソフトスタート開始信号が
出力される。
の瞬時値を検出しており、交流入力電圧に比例したある
電圧を出力している。つまり、商用交流電圧波形の全波
整流された波形と相似形の電圧波形を出力している。そ
してこの電圧を比較器11において基準電圧Vref3
と比較し、瞬時電圧検出回路9の出力が基準電圧Vre
f3以上になった場合、つまり商用交流入力電圧がゼロ
Vから徐々に上昇し、ある設定値(Vref3)を上回
った場合は、比較器11からソフトスタート開始信号が
出力される。
【0067】ソフトスタート回路12にソフトスタート
開始信号が入力されると、ソフトスタート回路12は、
その出力を徐々に絶対最大ONデューティ設定電圧Vr
ef2まで上昇させる。そして、比較器11からソフト
スタート開始信号が出力されている期間は、ソフトスタ
ート回路12の出力は絶対最大ONデューティ設定電圧
Vref2で保持される。
開始信号が入力されると、ソフトスタート回路12は、
その出力を徐々に絶対最大ONデューティ設定電圧Vr
ef2まで上昇させる。そして、比較器11からソフト
スタート開始信号が出力されている期間は、ソフトスタ
ート回路12の出力は絶対最大ONデューティ設定電圧
Vref2で保持される。
【0068】次に、瞬時電圧検出回路9の出力が、基準
電圧Vref3以下になった場合、つまり商用交流入力
瞬時電圧が徐々に下降し、瞬時電圧検出回路9の出力が
基準電圧Vref3を下回った場合は、比較器11から
出力されていたソフトスタート開始信号が遮断される。
電圧Vref3以下になった場合、つまり商用交流入力
瞬時電圧が徐々に下降し、瞬時電圧検出回路9の出力が
基準電圧Vref3を下回った場合は、比較器11から
出力されていたソフトスタート開始信号が遮断される。
【0069】ソフトスタート開始信号がソフトスタート
回路12に入力されなくなると、ソフトスタート回路1
2は、その出力を徐々に絶対最大ONデューティ設定電
圧Vref2からゼロVまで下降させる。そして、次に
比較器11からソフトスタート開始信号が出力されるま
では、ソフトスタート回路12の出力はゼロVで保持さ
れる。
回路12に入力されなくなると、ソフトスタート回路1
2は、その出力を徐々に絶対最大ONデューティ設定電
圧Vref2からゼロVまで下降させる。そして、次に
比較器11からソフトスタート開始信号が出力されるま
では、ソフトスタート回路12の出力はゼロVで保持さ
れる。
【0070】上記のように動作する回路構成により、図
9に示すような商用交流電圧波形とソフトスタート回路
12の出力電圧波形の関係が得られる。尚、図9中のV
xは、交流入力瞬時電圧検出回路9の出力が比較器11
に入力されている基準電圧Vref3と等しくなるとき
の商用交流入力電源電圧を示している。
9に示すような商用交流電圧波形とソフトスタート回路
12の出力電圧波形の関係が得られる。尚、図9中のV
xは、交流入力瞬時電圧検出回路9の出力が比較器11
に入力されている基準電圧Vref3と等しくなるとき
の商用交流入力電源電圧を示している。
【0071】ソフトスタート回路12から出力される図
9に示されたソフトスタート出力電圧は、最小値選択回
路7に入力され、電流エラーアンプIEAの出力と比較
されて、電圧の低い方が最小値選択回路7から出力され
る。
9に示されたソフトスタート出力電圧は、最小値選択回
路7に入力され、電流エラーアンプIEAの出力と比較
されて、電圧の低い方が最小値選択回路7から出力され
る。
【0072】最小値選択回路7からの出力は、コンパレ
ータCOMPで発振器OSC8の出力波形と比較されス
イッチングFETQ1を駆動する駆動パルスが得られ
る。
ータCOMPで発振器OSC8の出力波形と比較されス
イッチングFETQ1を駆動する駆動パルスが得られ
る。
【0073】つまり、電流エラーアンプIEAの出力電
圧がソフトスタート回路12の電圧よりも小さい場合
は、電流エラーアンプIEAの出力が最小値選択回路7
から出力され、発振器OSC8の出力と比較される。
圧がソフトスタート回路12の電圧よりも小さい場合
は、電流エラーアンプIEAの出力が最小値選択回路7
から出力され、発振器OSC8の出力と比較される。
【0074】逆に、電流エラーアンプIEAの出力デュ
ーティー電圧がソフトスタート回路12よりも大きい場
合は、ソフトスタート回路12の電圧が最小値選択回路
7から出力され、発振器OSC8の出力と比較される。
よってどんなに電流エラーアンプIEAの出力が増大し
ても(どんなにONデューティーの大きな駆動パルスを
要求しても)、ソフトスタート回路12の出力で規定さ
れる最大ONデューティーを上回るようなパルスがFE
TQ1に供給されることはない。
ーティー電圧がソフトスタート回路12よりも大きい場
合は、ソフトスタート回路12の電圧が最小値選択回路
7から出力され、発振器OSC8の出力と比較される。
よってどんなに電流エラーアンプIEAの出力が増大し
ても(どんなにONデューティーの大きな駆動パルスを
要求しても)、ソフトスタート回路12の出力で規定さ
れる最大ONデューティーを上回るようなパルスがFE
TQ1に供給されることはない。
【0075】つまり、図9のソフトスタート出力電圧の
変化は、スイッチングFETQ1を駆動するための駆動
パルスのONデューティー制限値の変化を表している。
変化は、スイッチングFETQ1を駆動するための駆動
パルスのONデューティー制限値の変化を表している。
【0076】従来例で示したアクティブフィルターの構
成では商用交流入力瞬時電圧のゼロV付近において制御
回路6の電流エラーアンプIEAの出力がHi側に張り
付いてしまっている。また、制御回路6の応答があまり
早くないこともあり、商用交流入力瞬時電圧が徐々に増
加し最大ONデューティー制限にひっかからなくなった
瞬間に商用交流入力電流に刺状の電流が流れてしまう
(電流エラーアンプIEAの出力の変化があまり早くな
いために短時間の間必要以上にONデューティーの大き
なパルスがスイッチングFETQ1に供給されてしま
う)ことがあったが、商用交流入力瞬時電圧のゼロV付
近の最大ONデューティー制限を上記のように徐々に変
化させれば、商用交流入力電流に刺状の電流が流れるこ
ともなくより安定した商用交流入力電流電圧波形の正弦
波状制御が可能となる。
成では商用交流入力瞬時電圧のゼロV付近において制御
回路6の電流エラーアンプIEAの出力がHi側に張り
付いてしまっている。また、制御回路6の応答があまり
早くないこともあり、商用交流入力瞬時電圧が徐々に増
加し最大ONデューティー制限にひっかからなくなった
瞬間に商用交流入力電流に刺状の電流が流れてしまう
(電流エラーアンプIEAの出力の変化があまり早くな
いために短時間の間必要以上にONデューティーの大き
なパルスがスイッチングFETQ1に供給されてしま
う)ことがあったが、商用交流入力瞬時電圧のゼロV付
近の最大ONデューティー制限を上記のように徐々に変
化させれば、商用交流入力電流に刺状の電流が流れるこ
ともなくより安定した商用交流入力電流電圧波形の正弦
波状制御が可能となる。
【0077】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態を説明する。
実施形態を説明する。
【0078】図10は、本発明の第3の実施形態におけ
るスイッチング電源装置の構成を示す回路図である。
尚、図10において、図12で示した従来技術による回
路と同一の符号で示されたものは、同一の機能を持つも
のとする。
るスイッチング電源装置の構成を示す回路図である。
尚、図10において、図12で示した従来技術による回
路と同一の符号で示されたものは、同一の機能を持つも
のとする。
【0079】図10に示したように、本実施形態におけ
るスイッチング電源装置は、図12で示した従来技術の
回路と同様に、入力端子1,2に接続された交流電源A
C1の電源電圧を全波整流するダイオードブリッジDB
1と、このダイオードブリッジDB1に接続され出力端
子3,4から直流電圧を出力する昇圧チョッパー型のア
クティブフィルター5と、このアクティブフィルター5
の制御を行う制御回路6とを有している。
るスイッチング電源装置は、図12で示した従来技術の
回路と同様に、入力端子1,2に接続された交流電源A
C1の電源電圧を全波整流するダイオードブリッジDB
1と、このダイオードブリッジDB1に接続され出力端
子3,4から直流電圧を出力する昇圧チョッパー型のア
クティブフィルター5と、このアクティブフィルター5
の制御を行う制御回路6とを有している。
【0080】本実施形態におけるスイッチング電源装置
において、図12で示した従来技術による回路と異なる
点は、ゼロクロス検知回路13が入力端子1,2の入力
接続間に接続されている点と、ソフトスタート回路12
がゼロクロス検知回路13の出力に接続されているとい
う点である。尚、ソフトスタート回路12の出力は最小
値選択回路7に接続されている。またソフトスタート回
路12には絶対最大ONデューティー設定電圧Vref
2が入力されている。
において、図12で示した従来技術による回路と異なる
点は、ゼロクロス検知回路13が入力端子1,2の入力
接続間に接続されている点と、ソフトスタート回路12
がゼロクロス検知回路13の出力に接続されているとい
う点である。尚、ソフトスタート回路12の出力は最小
値選択回路7に接続されている。またソフトスタート回
路12には絶対最大ONデューティー設定電圧Vref
2が入力されている。
【0081】次に、上記構成のスイッチング電源装置の
動作を説明する。尚、定常時の動作は、図1に示す第1
の実施形態とほぼ同じであるため説明は省略し、以下で
は本実施形態の特徴点であるゼロクロス検知回路13及
びソフトスタート回路12の動作について説明する。
動作を説明する。尚、定常時の動作は、図1に示す第1
の実施形態とほぼ同じであるため説明は省略し、以下で
は本実施形態の特徴点であるゼロクロス検知回路13及
びソフトスタート回路12の動作について説明する。
【0082】ゼロクロス検知回路13は、常に交流入力
電圧をモニターしており、交流入力瞬時電圧がゼロVに
なったことを検出している。そして、このゼロクロス検
知回路13で交流入力瞬時電圧がゼロVになったことを
検知すると、ゼロクロス検知回路13からソフトスター
ト開始信号が出力される。
電圧をモニターしており、交流入力瞬時電圧がゼロVに
なったことを検出している。そして、このゼロクロス検
知回路13で交流入力瞬時電圧がゼロVになったことを
検知すると、ゼロクロス検知回路13からソフトスター
ト開始信号が出力される。
【0083】ソフトスタート回路12にソフトスタート
開始信号が入力されると、ソフトスタート回路12は、
その出力をいったんリセット(ゼロVに)して、徐々に
絶対最大ONデューティー設定電圧Vref2まで上昇
させる。そして、比較器11からソフトスタート開始信
号が出力されている期間は、ソフトスタート回路12の
出力は絶対最大ONデューティー設定電圧Vref2で
保持される。
開始信号が入力されると、ソフトスタート回路12は、
その出力をいったんリセット(ゼロVに)して、徐々に
絶対最大ONデューティー設定電圧Vref2まで上昇
させる。そして、比較器11からソフトスタート開始信
号が出力されている期間は、ソフトスタート回路12の
出力は絶対最大ONデューティー設定電圧Vref2で
保持される。
【0084】上記のように動作する回路構成により、図
11に示すような商用交流電圧波形とソフトスタート回
路12の出力電圧波形の関係が得られる。尚、図中のソ
フトスタート回路12から出力されるソフトスタート出
力電圧は、最小値選択回路7に入力され、電流エラーア
ンプIEAの出力と比較されて、電圧の低い方が最小値
選択回路7から出力される。
11に示すような商用交流電圧波形とソフトスタート回
路12の出力電圧波形の関係が得られる。尚、図中のソ
フトスタート回路12から出力されるソフトスタート出
力電圧は、最小値選択回路7に入力され、電流エラーア
ンプIEAの出力と比較されて、電圧の低い方が最小値
選択回路7から出力される。
【0085】最小値選択回路7からの出力は、コンパレ
ータCOMPで発振器OSC8の出力波形と比較され、
スイッチングFETQ1を駆動する駆動パルスが得られ
る。つまり、電流エラーアンプIEAの出力電圧がソフ
トスタート回路12の出力電圧よりも小さい場合は、電
流エラーアンプIEAの出力が最小値選択回路7から出
力され、発振器OSC8の出力と比較される。
ータCOMPで発振器OSC8の出力波形と比較され、
スイッチングFETQ1を駆動する駆動パルスが得られ
る。つまり、電流エラーアンプIEAの出力電圧がソフ
トスタート回路12の出力電圧よりも小さい場合は、電
流エラーアンプIEAの出力が最小値選択回路7から出
力され、発振器OSC8の出力と比較される。
【0086】逆に、電流エラーアンプIEAの出力デュ
ーティー電圧がソフトスタート回路12の出力電圧より
も大きい場合は、ソフトスタート回路12の出力電圧が
最小値選択回路7から出力され、発振器OSC8の出力
と比較される。よって、どんなに電流エラーアンプIE
Aの出力が増大しても(どんなにONデューティーの大
きな駆動パルスを要求しても)、ソフトスタート回路1
2の出力で規定される最大ONデューティーを上回るよ
うなパルスがFETQ1に供給されることはない。
ーティー電圧がソフトスタート回路12の出力電圧より
も大きい場合は、ソフトスタート回路12の出力電圧が
最小値選択回路7から出力され、発振器OSC8の出力
と比較される。よって、どんなに電流エラーアンプIE
Aの出力が増大しても(どんなにONデューティーの大
きな駆動パルスを要求しても)、ソフトスタート回路1
2の出力で規定される最大ONデューティーを上回るよ
うなパルスがFETQ1に供給されることはない。
【0087】つまり、図11のソフトスタート出力電圧
の変化は、スイッチングFETQ1を駆動するための駆
動パルスのONデューティー制限値の変化を表してい
る。
の変化は、スイッチングFETQ1を駆動するための駆
動パルスのONデューティー制限値の変化を表してい
る。
【0088】従来例で示したアクティブフィルターの構
成では、商用交流入力瞬時電圧のゼロV付近において制
御回路6の電流エラーアンプIEAの出力がHi側に張
り付いてしまっている。また、制御回路6の応答があま
り早くないこともあり、商用交流入力瞬時電圧が徐々に
増加し最大ONデューティー制限にひっかからなくなっ
た瞬間に商用交流入力電流に刺状の電流が流れてしまう
(電流エラーアンプIEAの出力の変化があまり早くな
いために短時間の間必要以上にONデューティーの大き
なパルスがスイッチングFETQ1に供給されてしま
う)ことがあったが、商用交流入力瞬時電圧のゼロV付
近の最大ONデューティー制限を上記のように徐々に変
化させれば、商用交流入力電流に刺状の電流が流れるこ
ともなく、より安定した商用交流入力電流電圧波形の正
弦波状制御が可能となる。
成では、商用交流入力瞬時電圧のゼロV付近において制
御回路6の電流エラーアンプIEAの出力がHi側に張
り付いてしまっている。また、制御回路6の応答があま
り早くないこともあり、商用交流入力瞬時電圧が徐々に
増加し最大ONデューティー制限にひっかからなくなっ
た瞬間に商用交流入力電流に刺状の電流が流れてしまう
(電流エラーアンプIEAの出力の変化があまり早くな
いために短時間の間必要以上にONデューティーの大き
なパルスがスイッチングFETQ1に供給されてしま
う)ことがあったが、商用交流入力瞬時電圧のゼロV付
近の最大ONデューティー制限を上記のように徐々に変
化させれば、商用交流入力電流に刺状の電流が流れるこ
ともなく、より安定した商用交流入力電流電圧波形の正
弦波状制御が可能となる。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
雑な回路構成を採ることなく、入力された交流電源の瞬
時電圧に応じて最大ONデューティーの制限値を変化さ
せることができ、設計値以上のピーク電流がスイッチン
グ素子等に流れることがなく、安定した入力電流波形の
制御が行えるため入力電流に流れる高調波成分を低減さ
せることができる。
雑な回路構成を採ることなく、入力された交流電源の瞬
時電圧に応じて最大ONデューティーの制限値を変化さ
せることができ、設計値以上のピーク電流がスイッチン
グ素子等に流れることがなく、安定した入力電流波形の
制御が行えるため入力電流に流れる高調波成分を低減さ
せることができる。
【図1】本発明の第1の実施形態によるスイッチング電
源装置の回路構成を示す図である。
源装置の回路構成を示す図である。
【図2】図1におけるA点の電圧波形を示す図である。
【図3】図1におけるB点の電圧波形を示す図である。
【図4】図1におけるC点の電圧波形を示す図である。
【図5】図1におけるD点の電圧波形を示す図である。
【図6】図1におけるE点の電圧波形を示す図である。
【図7】交流入力電圧と最大ONデューティー制限値と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態によるスイッチング電
源装置の回路構成を示す図である。
源装置の回路構成を示す図である。
【図9】第2の実施形態における交流入力電圧と最大O
Nデューティー制限値との関係を示す図である。
Nデューティー制限値との関係を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態によるスイッチング
電源装置の回路構成を示す図である。
電源装置の回路構成を示す図である。
【図11】第3の実施形態における交流入力電圧と最大
ONデューティー制限値との関係を示す図である。
ONデューティー制限値との関係を示す図である。
【図12】従来技術によるスイッチング電源装置の回路
構成を示す図である。
構成を示す図である。
1,2 入力端子 3,4 出力端子 5 アクティブフィルター 6 アクティブフィルター制御回路 7 最小値選択回路 8 発振器OSC 9 交流入力瞬時電圧検出回路 10 最大ONデューティー調整回路 11 比較器 12 ソフトスタート回路 13 ゼロクロス検知回路 DB1 整流ダイオード L1 チョークコイル Q1 スイッチングFET Vref1,Vref3 基準電圧 Vref2 絶対最大ONデューティー設定電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02M 7/217 H02M 7/217
Claims (5)
- 【請求項1】 交流電源からの入力を全波整流する整流
器と、 PWM信号によりON・OFFするスイッチング素子を
有した昇圧型チョッパー回路で構成され、前記整流器で
整流された電圧を平滑化するアクティブフィルターと、 前記スイッチング素子をON・OFF制御するPWM信
号を生成することにより、前記アクティブフィルターの
PWM制御を行うアクティブフィルター制御回路と、 このアクティブフィルター制御回路で生成されるPWM
信号の最大ONデューティーの制限値を前記交流電源の
入力電圧に応じて変化させるデューティー変化手段とを
有することを特徴とするスイッチング電源装置。 - 【請求項2】 交流電源からの入力を全波整流する整流
器と、 PWM信号によりON・OFFするスイッチング素子を
有した昇圧型チョッパー回路で構成され、前記整流器で
整流された電圧を平滑化するアクティブフィルターと、 前記スイッチング素子をON・OFF制御するPWM信
号を生成することにより、前記アクティブフィルターの
PWM制御を行うアクティブフィルター制御回路と、 前記交流電源の入力電圧を検出する入力電圧検出手段
と、 前記アクティブフィルター制御回路で発生するPWM信
号の最大ONデューティーの制限値を、前記入力電圧検
出手段の検出結果に基づき変化させるデューティー変化
手段とを有することを特徴とするスイッチング電源装
置。 - 【請求項3】 交流電源からの入力を全波整流する整流
器と、 PWM信号によりON・OFFするスイッチング素子を
有した昇圧型チョッパー回路で構成され、前記整流器で
整流された電圧を平滑化するアクティブフィルターと、 前記スイッチング素子をON・OFF制御するPWM信
号を生成することにより、前記アクティブフィルターの
PWM制御を行うアクティブフィルター制御回路と、 前記交流電源の入力電圧のゼロクロスを検出するゼロク
ロス検出手段と、前記アクティブフィルター制御回路で
発生するPWM信号の最大ONデューティーの制限値
を、前記ゼロクロス検出手段の検出結果に基づき変化さ
せるデューティー変化手段とを有することを特徴とする
スイッチング電源装置。 - 【請求項4】 商用交流電源からの入力を全波整流する
整流器と、 PWM信号によりON・OFFするスイッチング素子を
有した昇圧型チョッパー回路で構成され、前記整流器で
整流された電圧を平滑化するアクティブフィルターと、 前記スイッチング素子をON・OFF制御するPWM信
号を生成することにより、前記アクティブフィルターの
PWM制御を行うアクティブフィルター制御回路と、 前記商用交流電源の入力電圧を検出する入力電圧検出手
段と、 前記商用交流電源より供給される交流電圧の商用サイク
ルにおける瞬時電圧に応じて、前記アクティブフィルタ
ー制御回路で生成されるPWM信号の最大ONデューテ
ィーの制限値を正弦波状に変化させるデューティー変化
手段とを有することを特徴とするスイッチング電源装
置。 - 【請求項5】 機器各部の制御に位相制御が用いられる
位相制御機器において、 交流電源からの入力を全波整流する整流器と、 PWM信号によりON・OFFするスイッチング素子を
有した昇圧型チョッパー回路で構成され、前記整流器で
整流された電圧を平滑化するアクティブフィルターと、 前記スイッチング素子をON・OFF制御するPWM信
号を生成することにより、前記アクティブフィルターの
PWM制御を行うアクティブフィルター制御回路と、 このアクティブフィルター制御回路で生成されるPWM
信号の最大ONデューティーの制限値を前記交流電源の
入力電圧に応じて変化させるデューティー変化手段とを
有することを特徴とする位相制御機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29584296A JPH10127047A (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | スイッチング電源装置及び位相制御機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29584296A JPH10127047A (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | スイッチング電源装置及び位相制御機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10127047A true JPH10127047A (ja) | 1998-05-15 |
Family
ID=17825897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29584296A Pending JPH10127047A (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | スイッチング電源装置及び位相制御機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10127047A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002097958A3 (de) * | 2001-06-01 | 2003-11-27 | Koninkl Philips Electronics Nv | Schaltungsanordnung mit einer regelschaltung |
JP2009268348A (ja) * | 2008-04-23 | 2009-11-12 | Honeywell Internatl Inc | 電源ブーストシステムにおいて実質的に一定の出力電圧を提供するためのシステムおよび方法 |
JP2012070490A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Tdk Corp | ブリッジレス力率改善コンバータ |
CN102906982A (zh) * | 2010-03-11 | 2013-01-30 | 丰田自动车株式会社 | 开关电源电路及其控制方法 |
US8587270B2 (en) | 2009-10-28 | 2013-11-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | PWM limiter circuit having comparator and switch, and semiconductor device using the same |
US8704504B2 (en) | 2010-09-03 | 2014-04-22 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Power supply circuit comprising detection circuit including reference voltage circuits as reference voltage generation circuits |
US9178419B2 (en) | 2010-04-16 | 2015-11-03 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Power source circuit including transistor with oxide semiconductor |
JP2017112776A (ja) * | 2015-12-18 | 2017-06-22 | 三菱重工業株式会社 | コンバータ装置、駆動制御装置、モータ、およびコンプレッサ |
CN113424422A (zh) * | 2019-03-29 | 2021-09-21 | 三垦电气株式会社 | 开关电源装置 |
-
1996
- 1996-10-17 JP JP29584296A patent/JPH10127047A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6898091B2 (en) | 2001-06-01 | 2005-05-24 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Circuit configuration comprising a control loop |
JP2009268348A (ja) * | 2008-04-23 | 2009-11-12 | Honeywell Internatl Inc | 電源ブーストシステムにおいて実質的に一定の出力電圧を提供するためのシステムおよび方法 |
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CN113424422A (zh) * | 2019-03-29 | 2021-09-21 | 三垦电气株式会社 | 开关电源装置 |
CN113424422B (zh) * | 2019-03-29 | 2023-11-07 | 三垦电气株式会社 | 开关电源装置 |
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