JPH10124826A - 導電体の形成方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

導電体の形成方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JPH10124826A
JPH10124826A JP29728396A JP29728396A JPH10124826A JP H10124826 A JPH10124826 A JP H10124826A JP 29728396 A JP29728396 A JP 29728396A JP 29728396 A JP29728396 A JP 29728396A JP H10124826 A JPH10124826 A JP H10124826A
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JP
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photosensitive material
viscosity
material layer
conductor
forming
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JP29728396A
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Nozomi Chiyokubo
望 千代窪
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電体の形成過程において、導電体に変形部
が発生することを抑制し、導電体の形状不良や製品の外
観不良等を生じない導電体の形成方法及びこの導電体を
有する薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供すること。 【解決手段】 下地導電膜18上に低粘度の第1の感光
材料層17を塗布後に、高粘度の第2の感光材料層16
bを塗布して2層構造のレジスト層を形成する。これに
より、第1の感光材料層17の低粘度の材料が下地導電
膜18の全面に亘って塗布され、例えば下地導電膜18
の凹部等に空気の残留による気泡の発生を防ぐため、正
常な導電体の形成が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電体(例えば、
再生ヘッド部と記録ヘッド部とが一体化した複合磁気ヘ
ッドの電極端子と外部回路との接続部としての導電体)
の形成方法及びこれを用いた磁気ヘッドの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、薄膜磁気ヘッドは、磁性膜、絶
縁膜等の薄膜層が多層に積層され、さらに導体コイルや
リード線が形成されてなる磁気ヘッドである。
【0003】この薄膜磁気ヘッドは、真空薄膜形成技術
により形成されるため、狭トラック化や狭ギャップ化等
の微細寸法化が容易であり、また高分解能記録が可能で
あるという特徴を有しており、高密度記録化に対応した
磁気ヘッドとして注目されている。
【0004】例えば、磁気記録媒体に情報信号の記録、
再生を行うタイプの薄膜磁気ヘッドとしては、フェライ
ト等の酸化物磁性材料からなる基板上に、真空薄膜形成
技術によって導体コイル及び磁性体膜が形成されて構成
されたものがある。
【0005】例えば、記録用の薄膜磁気ヘッドとして好
適なものとしては、いわゆるインダクティブ型の磁気ヘ
ッドがある。この磁気ヘッドは、フェライト等の酸化物
磁性材料からなる基板上に軟磁性体層よりなる下層コア
が形成され、この上に下層コアと導体コイルとの絶縁を
図るための絶縁層又は平坦化層が成膜され、さらにこの
表面上には磁気ヘッドに電磁変換作用によって信号を供
給するための導体コイルがスパイラル状に形成されてい
る。
【0006】そして、表面の平坦化を図るために上記の
平坦化層がレジスト等の高分子材料によって成膜され、
平坦化された前記平坦化層の上に軟磁性体層よりなる上
層コアが形成されて、上記インダクティブヘッドが構成
されている。
【0007】このようなインダクティブ型磁気ヘッドは
記録用として、例えば再生用の磁気抵抗効果型薄膜磁気
ヘッド(薄膜MRヘッド又は薄膜磁気抵抗効果ヘッド)
と共に図15の如く複合型の薄膜磁気ヘッドを構成し、
ハードディスクドライブに搭載され、利用されている。
【0008】しかし、このような磁気ヘッドにもまだ改
善の余地が多く、各種の改善案が提案されているところ
であるが、製造過程においても以下に述べるような問題
が存在していることが分かった。
【0009】上記した磁気ヘッドは、これらの基板であ
るところの例えばアルチック材からなるウエハー上に多
数が同時に形成された上で、単一のヘッドチップとして
切り出されるものであるが、複合型の磁気ヘッドは図1
5に示すような積層構造(詳細の説明は後述する)にな
っている。
【0010】図16は、上記したヘッドチップ35の概
略の平面図である。図示の如く、磁気ヘッド30はは基
板1上の概ね半分の領域に形成され、磁気ヘッド30の
一端の非磁性層3の上には、導体コイル7の外側電極7
a、MR素子の電極15、接地電極22が導出されてそ
れぞれの端子を形成している。一方、導体コイル7の芯
側の電極7bからは導電体(図示省略)を介してリード
線9が形成され、また、上記の各端子からはリード線1
0、31、32が上記した導体コイル芯側のリード線9
と共に磁気ヘッド30の反対側の基板1上へ導出して形
成される。
【0011】そして、リード線9、10、31、32の
先端にはパッドの台座となる電極9A、10A、31
A、32Aがそれぞれに形成されるが、これらは上層コ
ア13と共にフレームめっきによっと同時に形成され
る。そして更に、先端の各電極9A、10A、31A、
32Aの上には後述する導電体としてのパッド23a、
23b、23c、23dが形成され、これらのパッドか
らボンディングによって外部回路に接続される。
【0012】上記のように形成されたヘッドチップ35
は、ボンディングの前にプローバー(測定器)を用いて
配線間の短落等の検査が行われるが、図16の場合は、
各電極9A、10A、31A、32Aの配置が方形に配
置されたプローバーの触針と同様の配置になっている。
しかし、プローバーの触針は一列に配置されているもの
もあり、図17は、触針が一列配置のプローバーに合わ
せて各電極9A、10A、31A、32Aを配設したヘ
ッドチップ35Aを示している。
【0013】上記したこれらの各電極9A、10A、3
1A、32Aは、後述する製造工程を経て外部回路と接
続させるための導電体が形成されるが、導電体に変形部
が生じるなどの不具合を発生させることがある。図18
〜26はこの形成過程を示す概略的な従来の製造工程図
である。
【0014】以下の各図は、図16又は図17における
電極9A、10A、31A、32A上に導電体が形成さ
れる過程を示している。従って、例えば、図16におけ
る電極9AのA−A線断面に例えて説明するが、他の電
極についても共通する。
【0015】まず、図示省略した図18以前の形成過程
においては、リード線9、10、31、32及びその先
端の電極9A、10A、31A、32Aを含む基板1の
上に、膜厚を保持するために1層目の高粘度レジスト膜
(以下、単にレジスト膜と称することがある。)16a
が15〜20μmの膜厚に塗布される。この高粘度レジ
スト膜16aは、スピンナー塗布によって4000rp
mで約9μm塗布することの出来るレジストであり、条
件設定により所要の膜厚を形成することができる。
【0016】上記のようにして1層目のレジスト16a
を塗布した後、フォトリソグラフィ技術により電極9A
上に図18(a)の如く接続端子孔20を形成し、電極
9Aの一部を露出させる。
【0017】そして、この露出した電極9A及び接続端
子孔20を含む高粘度レジスト膜16aの全面に、図1
8(b)の如くスパッタリングによりTi/Cuからな
る下地導電膜18を成膜する。
【0018】次に、図18(c)の如く、下地導電膜1
8上に、上記した1層目との合計膜厚が約40μmとな
るように2層目の高粘度レジスト膜16b’を塗布す
る。この2層目の材料も1層目と同じ高粘度レジストで
あり、レジスト膜厚は1層目の膜厚を上回るような条件
設定により形成することができる。
【0019】しかし、図18(c)に示すように、この
2層目のレジスト塗布工程においては、接続端子孔20
の底面の角に空気が閉じ込められる現象が起こり、図示
の如く気泡21が発生することがある。これはレジスト
の材料が高粘度であるため、接続端子孔20の凹部にレ
ジスト材料が流れ込む際、下地導電膜18の濡れ性が悪
いことに起因するものであり、前述した不具合の原因と
なっている。
【0020】レジスト膜形成後は、図19のように、レ
ジスト膜16b’の上にクロームマスク19Bを掛けて
選択露光する。従って、マスク19Bのマスク部19a
以外の透明な非マスク部19b下部の高粘度レジスト1
6b’が露光光Lにより露光される。図において、破線
は露光部と非露光部との境界を示している。
【0021】露光後は、図20のように、マスク19B
を外し、レジスト膜16b’を現像処理することにより
スルーホール20Bが形成されるが、上記のように閉じ
込められた気泡21の跡が変形部21Aとなって形成さ
れてしまう。
【0022】そして、上記のように形成されたスルーホ
ール20Bの中へ図21のように、Cuめっきにより導
電体23aを形成するが、当然の如くに上記変形部21
Aの中にもCuめっき膜が成長し突出部25が形成され
る。
【0023】導電体23a形成後はレジスト膜16bを
溶解除去することにより、図22のように、導電体23
aが露出する。図22(a)はその断面図((b)のa
−a線断面図)、(b)は導電体の平面図、(c)は導
電体の斜視図を示している。この図においては(b)の
平面図の如く、導電体23aの両側に各1ケ所に発生し
ている状況を示しているが、このような変形した突出部
25は不規則に発生する。
【0024】レジスト膜16b’除去後は、図23の如
く、更に下地導電膜18をドライエッチングにより除去
し、1層目の高粘度レジスト膜16aをRIE(リアク
ティブ・イオン・エッチング)により除去する。しか
し、図示の如く、突起部25側面部の下地導電膜18も
除去されずに残ってしまうことがある。
【0025】上記のようにして形成された導電体23a
には、図24の如く、これを保護するためのアルミナか
らなる保護膜26で磁気ヘッド30を含むヘッドチップ
35全体を被覆した後、導電体23aの上面を所定の厚
さtだけ研磨して図25のように導電体23aの上面を
露出させる。
【0026】このようにして形成された導電体23aに
は、図26の如く、ボンディングワイヤ27が接続され
て外部回路と接続されるが、図示の如く、導電体23a
は突起部25を有したまま製品化される結果となる。
【0027】しかし、上記のように、導電体23aに突
起部25が形成されたまま製品化されれば、性能上支障
があると共に、外部から観察できる場所に上記の如き突
起部25が存在するために製品の外観性(商品価値)を
損ねることになる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたものであって、製造過程において導電
体に突起部の発生を効果的に抑制し、形状不良や外観不
良等を生じない導電体の形成方法を提供することを目的
とするものである。
【0029】また、本発明の他の目的は、このような製
造方法を磁気ヘッドに応用し、外観性の向上により、歩
留りの低下を低減させると共に、品質及び特性面でも価
値を高めることのできる薄膜磁気ヘッドの製造方法を提
供することにある。
【0030】本発明における薄膜磁気ヘッドとは、複合
型の薄膜磁気ヘッドのみならず、記録用又は再生用の薄
膜磁気ヘッド等をも包含する意味である。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の突起
部の如き外観不良を発生させないために種々の方法を試
み、上記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結
果、これまで未解決であった上述の突起部の如き外観不
良を発生させない効果的な方法を見出し、本発明に到達
したものである。
【0032】即ち、本発明は、下層導電膜上に導電体を
所定パターンに形成するに際し、前記下層導電膜に接す
る第1の感光材料層を形成する工程と、前記第1の感光
材料層上に、この感光材料層よりも粘度の高い第2の感
光材料層を積層する工程と、前記第2及び第1の感光材
料層を選択的に除去して前記下層導電膜を所定パターン
に露出させる工程と、この露出した下層導電膜上に導電
体を被着する工程とを実施する、導電体の形成方法に係
るものである。
【0033】また、本発明は、下層コアと導体コイルと
上層コアとからなる記録ヘッド部と、磁気抵抗効果素子
を有する再生ヘッド部とが一体化された薄膜磁気ヘッド
とからなる複合ヘッドの製造方法に係るものである。
【0034】ここで「第1の」又は「第2の」感光材料
層とは、積層数に拘らず、感光材料層が下層導電膜に接
する部分、又はこの部分及び中間層が第1部分であり、
この第1部分以外の中間層、又はこの中間層及び最上層
が第2部分である。従って、例えば感光材料層が3層以
上であっても下層導電膜に接する最下層は第1部分、2
層目以上は第2部分となることを意味する。
【0035】上記の如く、低粘度レジスト材を塗布した
上に高粘度レジスト材を塗布することにより、接続端子
孔凹部の濡れ性が高められる。従って、低粘度レジスト
材を塗布する際、凹部に空気が閉じ込められることがあ
るが、低粘度のレジスト材は濡れ性が良いため空気が排
出されて残らない。このため、めっきにより正常な導電
体が形成され、外観不良がなくなり歩留りが向上する。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明による導電体の形成方法に
おいては、具体的には、第1の感光材料層に低粘度の感
光材料を用い、第2の感光材料層に前記第1の感光材料
層よりも高粘度の感光材料を用いることが望ましい。
【0037】この場合、低粘度の感光材料の粘度が6.
50cP〜8.60cPであり、高粘度の感光材料の粘
度が1400cP〜2000cPのフォトレジストを用
いることが望ましい。
【0038】また、電極上に導電体を形成するに際し、
前記電極上に感光材料層を塗布する工程と、前記感光材
料層を所定パターンに選択露光及び現像処理して、前記
電極を露出させスルーホールを形成する工程と、前記ス
ルーホールを含めて前記電極上に下地導電膜を形成する
工程と、前記下地導電膜上に、それに接して低粘度の第
1の感光材料層を形成する工程と、前記第1の感光材料
層に、この感光材料層よりも高粘度の第2の感光材料層
を積層する工程と、前記第1の感光材料層と前記第2の
感光材料層との積層体を所定パターンのマスクで覆う工
程と、このマスクを用いて前記積層体をパターニング
し、前記電極上の非マスク部分に前記下地導電膜を選択
的に露出させる工程と、前記非マスク部分に露出した前
記下地導電膜上にめっきにより導電体を所定パターンに
形成する工程とを実施することが望ましい。
【0039】また、本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法
においては、基板上に下層導電膜としての電極を設け、
この電極上に、上記した方法によって導電体を形成する
ことが望ましい。
【0040】この場合、電極上に感光材料層を絶縁層と
して形成し、この絶縁層に前記電極を露出させるスルー
ホールを形成し、このスルーホールを含む前記電極上に
下地導電膜を形成し、この下地導電膜上に導電体を形成
することが望ましい。
【0041】これにより、複合型の薄膜磁気ヘッドにお
ける記録ヘッド部の導体コイルの電極端子と、再生ヘッ
ド部の磁気抵抗効果素子のリード電極端子との少なくと
も一方に相当する下層コア上の電極上に導電体を外部回
路との接続部として形成することが可能となる。
【0042】ここで、外部回路としては、ヘッドへの信
号の供給、及び磁界の検出のための回路を意味する。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
るが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないこ
とは勿論である。
【0044】図1〜図14は、本実施例による導電体の
形成方法を示す製造工程図であり、前記した如く、図1
6における電極9A、10A、31A、32A上に導電
体を形成するものである。従って、本実施例において前
述した従来例と共通の部材については同一の符号を用い
る。
【0045】本実施例においても、図16における電極
9AのA−A線断面に例えて説明する。従って、図1
は、まず、リード線9、10、31、32及びその先端
の電極9A、10A、31A、32Aを含む基板1の上
に高粘度のレジスト材料を15〜20μmの膜厚に塗布
し、膜厚を保持するための1層目の高粘度レジスト膜1
6aを形成した状態の電極9Aを示している。そして、
この高粘度レジスト膜16aは、スピンナー塗布するこ
とにより4000rpmで約9μm塗布することのでき
るレジスト材であり、塗布条件を設定することにより所
要の膜厚を形成している。
【0046】次いで、図2に示すように、クロームマス
ク19Aのマスク部19aが電極9Aの上部に当たるよ
うに掛けて露光する。これにより、クロームマスク19
Aの透明な非マスク部19b下部の高粘度レジスト16
aが露光光Lによって露光される。
【0047】次いで、クロームマスク19Aを取外し、
露光した高粘度レジスト16aを現像処理し、図3のよ
うに、電極9A上に接続端子孔20を形成して電極9A
の一部を露出させる。
【0048】次いで、図4のように、露出した電極9A
及び接続端子孔20を含む高粘度レジスト膜16aの全
面に、スパッタリングによりTi/Cuからなる下地導
電膜18を成膜する。
【0049】次いで、図5のように、下地導電膜18の
凹凸を覆う程度の薄い膜厚に2層目として低粘度のレジ
スト膜17を形成する。この低粘度レジスト材の粘度は
6.50cP〜8.60cPのものであり、好ましくは
7.50cPである方が良い。また、この膜厚t1 (図
6参照)は0.6〜1μmが良く、好ましくは0.8μ
mである方が良い。これにより、下地導電膜18の凹部
角にも、低粘度レジスト材が浸透し空気を排出すると共
に、この凹部の平坦性を高めるため後述する高粘度レジ
ストの塗布性が良くなる。
【0050】次いで、図6のように、上記した2層目の
低粘度レジスト膜17の上に3層目の高粘度レジスト膜
16bを形成する。この高粘度レジスト材の粘度は14
00cP〜2000cPのものであり、好ましくは17
00cPである方が良い。また、膜厚t2 は、例えば2
0μm−t1 の厚さとし、1層目のレジスト膜16aか
ら3層目のレジスト膜16bまでの合計膜厚t3 は例え
ば40μmになる方が良い。
【0051】このように、本実施例による導電体の形成
方法は、下地導電膜18上に接する部分に第1のレジス
ト膜17として低粘度のレジスト材料により薄いレジス
ト膜を形成し、その低粘度のレジスト膜17を介して高
粘度のレジスト膜16bを形成していることが特筆すべ
き特徴である。
【0052】従って、これらのレジスト膜17、16b
を露光現像の際に、露光不足等により低粘度のレジスト
膜17が垂れることのないよう、低粘度のレジスト膜1
7は薄く形成されている。このように低粘度のレジスト
膜17は薄く形成しても下地導電膜18の凹部の空気を
排出する十分な効果を発揮する。
【0053】また、本実施例においては、下地導電膜1
8上のレジスト膜として低粘度のレジスト膜17を成膜
後に高粘度のレジスト膜16bを形成しているが、上記
した低粘度と高粘度の間に中粘度のレジスト膜を設けて
もよい。図6において一点鎖線は中粘度のレジスト膜を
設けた場合を示している。
【0054】次いで、図7に示すように、最上部のレジ
スト膜16b上にクロームマスク19Bのマスク部19
aが電極9Aの上部になるように掛けて露光する。これ
により、クロームマスク19Bの透明な非マスク部19
b下部のレジスト膜16b、17が露光光Lによって露
光される。図7において、破線は露光部と非露光部との
境界を示している。
【0055】次いで、クロームマスク19Bを取外し、
露光したレジスト膜16b、17を現象処理することに
より、図8のように、下地導電膜18の一部が露出した
正常なスルーホール20Aが形成される。
【0056】次いで、図9のように、形成したスルーホ
ール20Aにめっきにより導電体24aを形成した後、
レジスト膜16b、17を溶解して除去することによ
り、図10の如く、正常な導電体24aが露出する。図
10(a)は断面図((b)のa−a線断面図)、
(b)は導電体の平面図、(c)は導電体の斜視図を示
している。
【0057】次いで、図11に示すように、レジスト膜
除去後の下地導電膜18をドライエッチングにより除去
し、1層目の高粘度レジスト膜16aをRIE(リアク
ティブ・イオン・エッチング)により除去する。
【0058】次いで、図12のように、上記のようにし
て形成された導電体24aを保護するためのアルミナか
らなる保護膜26で磁気ヘッド30を含むヘッドチップ
35全体を被覆した後、導電体24aの上面を所定の厚
さtだけ研磨して図13のように導電体24aの上面を
露出させる。
【0059】そして、図14のように、上記の方法によ
り形成した導電体24aに、ボンディングワイヤ27を
接続して、外部回路と接続する。従って、従来例におけ
るような突起部のない導電体24aが形成される。
【0060】図15は、上記したような導電体の形成方
法により完成した複合型の薄膜磁気ヘッド30の断面図
(図16のB−B線断面に対応する図)である。
【0061】即ち、図15に示すように、例えばアルチ
ック材からなる基板1上に例えばFe−Niの混合物か
らなる下層シールドコア2及び例えばアルミナからなる
非磁性再生ギャップ材3が積層され、メディア対向面3
9に臨むように設けた再生ヘッド部28を構成するNi
−Fe系等のMR膜14が形成され、このMR膜14上
には、例えばSiO2 からなる絶縁層、Cuからなるリ
ード電極やバイアス媒体及びSiO2 からなる絶縁層の
積層体からなる層31が形成され、更に中間コア11、
Tiからなる記録ギャップ材12、第2平坦化膜5、導
体コイル7、第3平坦化膜6、第4平坦化膜8、Fe−
Ni合金からなる共通コアとなる上層コア13及び保護
膜26をこの順に、積層したものである。
【0062】本実施例によれば、上記したように、下地
導電膜18上に更に積層するレジスト膜16bを形成す
るに際し、まず、下地導電膜18に接する部分に第1の
レジスト膜17として低粘度のレジスト材を予め塗布し
ているので、下地導電膜18に形成されたスルーホール
の凹部の角にも低粘度のレジスト材が浸透する。
【0063】従って、レジスト材の塗布により空気が閉
じ込められて残留することもなく、この上に積層される
高粘度のレジスト膜16bの平坦性が高められた凹部に
容易に塗布される。しかも、低粘度のレジスト膜17が
薄いため露光不足することもなく、スルーホール形成の
際に垂れず、正常なスルーホールの下で正常な導電体2
4aを形成することができる。
【0064】以上、本発明の実施例を説明したが、上述
した実施例は本発明の技術的思想に基づいて各種の変形
が可能である。
【0065】例えば、上述の実施例における使用材料、
粘度及び構成は種々であってよく、製造工程としてスル
ーホールの形成方法及び成膜方法も上述の実施例で述べ
たものに限定されず、種々採用することができる。
【0066】従って、例えば、上述した実施例の如き下
地導電膜上に低粘度、高粘度の順に形成した2層のレジ
スト膜を、低粘度、中粘度、高粘度の3層構造にしても
良く、またはそれ以上の粘度別に区分した多層構造にす
ることもできる。
【0067】なお、本発明は、上述した実施例の複合型
薄膜磁気ヘッド以外の複合型薄膜磁気ヘッド、例えばG
MRヘッド(巨大磁気抵抗効果素子を有する磁気ヘッ
ド)又はスピンバルブ膜を有するスピンバルブ型ヘッド
を組み込んだヘッドや、種類の異なるインダクティブヘ
ッドの複合体にも適用することが可能である。
【0068】また、上述の実施例の如きフレームめっき
による薄膜磁気ヘッド以外に、上述した実施例と同様の
工程を適用すれば、例えば半導体デバイスの配線等の導
電体の作製にも適用可能である。
【0069】
【発明の作用効果】本発明は、上述した如く、下層導電
膜上に第1の感光材料層を形成し、この第1の感光材料
層上にこの感光材料層よりも粘度の高い第2の感光材料
層を積層し、これらの第2及び第1の感光材料層を選択
的に除去して前記下層導電膜を所定パターンに露出さ
せ、この露出した下層導電膜上に導電体を被着して導電
体を形成するので、濡れ性の良い低粘度の前記第1の感
光材料層が前記下層導電膜に接することになり、この下
層導電膜面の全般に亘って前記第1の感光材料層の材料
を配することができる。
【0070】従って、例えば、前記下層導電膜上にスル
ーホールの如き凹部が存在する場合でも、この第1の感
光材料層を形成する低粘度の材料が前記凹部の全てに浸
透するため、この凹部に空気の残留による気泡を生じさ
せることがなく、かつこの凹部の平坦性が高められる。
【0071】これにより、前記第1の感光材料層上に前
記高粘度の第2の感光材料層を積層し易くなり、これを
選択露光して露出させた下層導電膜上に被着形成する導
電体を正常に形成することができる。
【0072】従って、これを例えば薄膜磁気ヘッドのリ
ード電極の導電体形成に応用すれば、形状不良がなく好
適な形状の導電体が形成され、歩留りの向上と共に薄膜
磁気ヘッドの性能を向上させ、商品価値を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による導電体の形成方法を示す
製造工程の概略断面図である。
【図2】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図3】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図4】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図5】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図6】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図7】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図8】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図9】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図10】同、他の一工程を示す概略図であり、(a)
は断面図、(b)は要部の平面図、(c)は要部の斜視
図である。
【図11】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図12】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図13】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図14】同、更に他の一工程を示す概略断面図であ
る。
【図15】同、薄膜磁気ヘッドの断面図(図16のB−
B線断面に対応する図)である。
【図16】導電体の形成方法を示す一製造工程における
ヘッドチップの概略平面図である。
【図17】同、他のヘッドチップの概略平面図である。
【図18】従来例による導電体の形成方法を示す製造工
程の概略断面図であり、(a)はその一工程を示し、
(b)は次の工程を示し、(c)は更に次の工程を示す
図である。
【図19】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図20】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図21】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図22】同、他の一工程を示す概略図であり、(a)
は断面図、(b)は要部の平面図、(c)は要部の斜視
図である。
【図23】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図24】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図25】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図26】同、更に他の一工程を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1…ガラス基板、2…下層シールドコア、3…非磁性
層、4…第1平坦化膜、5…第2平坦化膜、6…第3平
坦化膜、7…導体コイル、7a…コイル外側電極、7b
…コイル芯側電極、8…第4平坦化膜、9、10、3
1、32…リード線、9A、10A、31A、32A…
電極、11…中間コア、12…磁気ギャップ、13…上
層コア、14…MR膜、15…MR電極、16a…1層
目高粘度レジスト、16b…2層目高粘度レジスト、1
7…低粘度レジスト、18…下地導電膜、19A、19
B…マスク、19a…マスク部、19b…非マスク部、
20、20A、20B…スルーホール、21…気泡、2
1A…変形部、22…接地電極、23a〜23d、24
a…導電体(パッド)、25…突起、26…保護膜、2
7…ボンディングワイヤ、28…再生ヘッド、29…記
録ヘッド、30…複合型磁気ヘッド、35、35A…ヘ
ッドチップ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下層導電膜上に導電体を所定パターンに
    形成するに際し、 前記下層導電膜に接する第1の感光材料層を形成する工
    程と、 前記第1の感光材料層上に、この感光材料層よりも粘度
    の高い第2の感光材料層を積層する工程と、 前記第2及び第1の感光材料層を選択的に除去して前記
    下層導電膜を所定パターンに露出させる工程と、 この露出した下層導電膜上に導電体を被着する工程とを
    行う、導電体の形成方法。
  2. 【請求項2】 第1の感光材料層に低粘度の感光材料を
    用い、第2の感光材料層に前記第1の感光材料層よりも
    高粘度の感光材料を用いる、請求項1に記載した形成方
    法。
  3. 【請求項3】 低粘度の感光材料の粘度が6.50cP
    〜8.60cPであり、高粘度の感光材料の粘度が14
    00cP〜2000cPである、請求項2に記載した形
    成方法。
  4. 【請求項4】 感光材料がフォトレジストである、請求
    項1に記載した形成方法。
  5. 【請求項5】 電極上に導電体を形成するに際し、 前記電極上に感光材料層を塗布する工程と、 前記感光材料層を所定パターンに選択露光及び現像処理
    して、前記電極を露出させスルーホールを形成する工程
    と、 前記スルーホールを含めて前記電極上に下地導電膜を形
    成する工程と、 前記下地導電膜上に、それに接して低粘度の第1の感光
    材料層を形成する工程と、 前記第1の感光材料層に、この感光材料層よりも高粘度
    の第2の感光材料層を積層する工程と、 前記第1の感光材料層と前記第2の感光材料層との積層
    体を所定パターンのマスクで覆う工程と、 このマスクを用いて前記積層体をパターニングし、前記
    電極上の非マスク部分に前記下地導電膜を選択的に露出
    させる工程と、 前記非マスク部分に露出した前記下地導電膜上にめっき
    により導電体を所定パターンに形成する工程とを実施す
    る、請求項1に記載した形成方法。
  6. 【請求項6】 基板上に下層導電膜としての電極を設
    け、この電極上に、請求項1〜5のいずれか1項に記載
    した方法によって導電体を形成する、薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 電極上に感光材料層を絶縁層として形成
    し、この絶縁層に前記電極を露出させるスルーホールを
    形成し、このスルーホールを含む前記電極上に下地導電
    膜を形成し、この下地導電膜上に導電体を形成する、請
    求項6に記載した製造方法。
  8. 【請求項8】 下層コアと導体コイルと上層コアとから
    なる記録ヘッド部と、磁気抵抗効果素子を有する再生ヘ
    ッド部とが一体化された薄膜磁気ヘッドとからなる複合
    ヘッドを製造する、請求項6に記載した製造方法。
  9. 【請求項9】 基板上の電極が、記録ヘッド部の導体コ
    イルの電極端子と、再生ヘッド部の磁気抵抗効果素子の
    リード電極端子との少なくとも一方に相当する、請求項
    7に記載した製造方法。
  10. 【請求項10】 電極上の導電体を外部回路との接続部
    として形成する、請求項9に記載した製造方法。
JP29728396A 1996-10-18 1996-10-18 導電体の形成方法及び薄膜磁気ヘッドの製造方法 Pending JPH10124826A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6534410B2 (en) 2000-03-31 2003-03-18 Tdk Corporation Method for forming conductor members, manufacturing method of semiconductor element and manufacturing method of thin-film magnetic head
US7189646B2 (en) * 2003-08-21 2007-03-13 Advanced Semiconductor Engineering, Inc. Method of enhancing the adhesion between photoresist layer and substrate and bumping process
JP2008198279A (ja) * 2007-02-13 2008-08-28 Shinka Jitsugyo Kk 金属層の形成方法、および薄膜磁気ヘッドの製造方法

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