JPH10123147A - ラックの識別方法、ラック、および試料検査装置 - Google Patents

ラックの識別方法、ラック、および試料検査装置

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JPH10123147A
JPH10123147A JP8281186A JP28118696A JPH10123147A JP H10123147 A JPH10123147 A JP H10123147A JP 8281186 A JP8281186 A JP 8281186A JP 28118696 A JP28118696 A JP 28118696A JP H10123147 A JPH10123147 A JP H10123147A
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rack
auxiliary
auxiliary parts
types
sample
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JP8281186A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Okuda
和彦 奥田
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Arkray Inc
Original Assignee
KDK Corp
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バーコードリーダなどの特殊で高価な機器を用
いることなく、しかもラックの製造コストが高価になる
ことも極力抑制しつつ、ラックの識別を確実かつ正確に
行うことができるようにする。 【解決手段】所望の物品2を収容するための収容部12
を有するラック本体10と、このラック本体10に取付
けられる複数個の補助部品11とを具備するラック1を
識別するためのラックの識別方法であって、上記複数個
の補助部品11として、複数種類の補助部品11a,1
1bを準備しておき、これら複数種類の補助部品11を
上記ラック本体10に取付けるときに、これら複数種類
の補助部品11の配列パターンをラック1に付される所
望の識別コードに対応する配列パターンに設定し、上記
補助部品11の配列パターンを検知手段によって検知す
ることにより、上記ラック1の識別コードを判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、所望の物品を収容するラック
が複数ある場合に、これらのラックのそれぞれに識別コ
ードを付すことによって、各ラックを識別するための技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の血液や尿などの検体の各種成分の
分析を行うための試料検査装置では、たとえば図5に示
すように、試験管と同様な形態の筒状の容器2e内に検
体を収容した上で、この容器2eを所定形状のラック1
eに収容し、起立保持させたかたちで取り扱うのが一般
的である。また、上記ラック1eに複数の容器2eを収
容した場合には、各容器2e内に収容されている検体の
持ち主などを特定するための手段が適宜講じられるが、
これら複数の容器2eを収容するラック1eについて
も、他のラックと区別化し、識別できるようにすること
が望ましい。人間の血液などの検体の検査は、一回のみ
行われるだけではなく、その後の再検査時などにおいて
は、ストックされている多数のラックの中から所望の容
器2eを収容した特定のラックを探し出す必要があるか
らである。
【0003】そこで、従来においては、ラック1eを識
別するための手段として、ラック1eの側面部などの適
宜の箇所に、バーコードを表示したラベル19を貼付す
る手段を採用していた。このような手段によれば、ラベ
ル19のバーコードをバーコードリーダによって読み取
ることにより、ラック1eに付された固有の識別コード
(IDコード)を判別することができ、所望の検体を収
容したラック1eを探し出すのに便利となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手段では、次のような不具合を生じていた。
【0005】すなわち、従来では、ラベル19のバーコ
ードの内容を読み取るためには、バーコードリーダを必
要とするが、このバーコードリーダは一般のセンサ類と
比較すると、かなり高価である。また、バーコードを付
したラベルを作成するためには、それ専用のバーコード
ラベル発行装置が必要となり、このバーコードラベル発
行装置もかなり高価である。したがって、従来では、ラ
ック1eにバーコードを付して、ラベル1eを識別する
ために要する全体の設備コストが非常に高価になるとい
う不具合があった。
【0006】また、従来では、ラック1eに貼付された
ラベル19が、ラック1eの取扱い時において比較的容
易に剥がれてしまう虞れもあった。さらに、ラベル19
のバーコードは、精密な印刷によって表示されている
が、そのバーコード部分の表面が僅かに汚れた場合であ
っても、そのバーコードの内容を正確に読み取ることが
困難となる場合もあった。したがって、従来では、バー
コードを読み取る際の確実性ならびに正確性においても
不具合があった。
【0007】なお、従来では、バーコードを表示したラ
ベル19を貼付する手段に代えて、ラック1eに識別コ
ードを付すためのラベルとは異なる構成の専用の部品を
ラック1eに装着する手段も種々試みられている。しか
しながら、このような手段では、ラック1eを識別する
ためにのみ使用される専用の部品を、余分に必要とする
ために、ラック全体のコストが高価になるという不具合
を生じていた。
【0008】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、バーコードリーダなどの特殊で
高価な機器を用いることなく、しかもラックの製造コス
トが高価になることも極力抑制しつつ、ラックの識別を
確実かつ正確に行うことができるようにすることをその
課題としている。
【0009】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0010】すなわち、本願発明の第1の側面によれ
ば、所望の物品を収容するための収容部を有するラック
本体と、このラック本体に取付けられる複数個の補助部
品とを具備するラックを識別するためのラックの識別方
法であって、上記複数個の補助部品として、複数種類の
補助部品を準備しておき、これら複数種類の補助部品を
上記ラック本体に取付けるときに、これら複数種類の補
助部品の配列パターンをラックに付される所望の識別コ
ードに対応する配列パターンに設定し、上記補助部品の
配列パターンを検知手段によって検知することにより、
上記ラックの識別コードを判断することを特徴としてい
る。
【0011】本願発明の第2の側面によれば、所望の物
品を収容するための収容部を有するラック本体と、この
ラック本体に取付けられた複数個の補助部品と、を具備
して構成されたラックであって、上記複数個の補助部品
としては、複数種類の補助部品があり、かつこれら複数
種類の補助部品は、ラックに付される所望の識別コード
に対応する配列パターンに設定されていることを特徴と
している。
【0012】本願発明に係るラックとしては、上記ラッ
ク本体は、筒状容器を起立保持可能とする上部開口状の
複数の収容部をほぼ直線状に配列したものであり、かつ
上記複数個の補助部品は、上記複数の収容部に上記筒状
容器が収容されたときにこの筒状容器の外周側面部を支
持するように上記複数の収容部の上部に取付けられた部
材である構成とすることができる。また、本願発明に係
るラックは、上記収容部に収容される物品が、試料を収
容した容器である構成とすることもできる。
【0013】本願発明においては、ラックの構成部材で
ある複数個の補助部品を有効に利用し、この補助部品を
所定の配列パターンに設定することによって、ラックに
対して実質的に識別コードを付すことができる。したが
って、従来の手段とは異なり、ラックの構成部材とは別
に、識別コードを付すための専用の部品を用いる必要が
なくなる。したがって、ラックの部品点数の増加を抑制
し、ラックの構成を簡素にできることとなって、ラック
の製造コストを安価にすることができるという優れた効
果が得られる。
【0014】また、本願発明においては、上記複数個の
補助部品の配列パターンを検知する検知手段としては、
ラック本体に取付けられた補助部品がいずれの種類の補
助部品であるかを検知しうる手段、すなわち補助部品と
して、たとえば表面が白色と黒色との2種類のものが準
備されている場合には、検知対象となる補助部品が白色
であるか黒色であるかを検知しうるセンサを検知手段と
して用いればよく、従来のバーコードリーダのように、
特殊で高価な読み取り手段を用いる必要はなくなる。さ
らに、複数種類の補助部品を準備するための手段として
は、たとえば補助部品の表面の色彩を白色と黒色に相違
させるといった簡単な手段を採用することが可能であ
り、やはりバーコードラベル発行装置のような高価な装
置を用いる必要をなくすことができる。したがって、本
願発明によれば、ラックを識別するのに必要な装置、機
器類のコストの低減化をも図ることができる。
【0015】さらに、本願発明においては、補助部品の
表面が多少汚れた場合であっても、これによって直ちに
補助部品の種類が判別不能となることを回避でき、補助
部品の種類、ならびに補助部品の配列パターンを検知手
段によって適切に検知させることができる。また、ラッ
ク本体に取付けられた補助部品は、従来のラックに貼付
されていたラベルとは異なり、安易に剥離するようなこ
ともなく、補助部品の配列パターンを長期間にわたって
所望の適正な状態に維持することができる。したがっ
て、従来のバーコードを表示したラベルを用いていた手
段とは異なり、ラックを長期間保存していたような場合
であっても、その識別を正確かつ確実に行うことができ
るという効果も得られる。
【0016】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
ラック本体および上記複数個の補助部品は、合成樹脂製
であり、かつ上記複数個の補助部品としては、表面に金
属メッキ処理が施されたものと、金属メッキ処理が施さ
れていないものとの2種類のものがある構成とすること
ができる。
【0017】このような構成によれば、表面に金属メッ
キ処理が施された補助部品と金属メッキ処理が施されて
いない補助部品との2種類の補助部品の配列パターンを
変えることにより、所望の識別コードをラックに付すこ
とができる。そして、このような補助部品の配列パター
ンを検知する場合には、たとえば補助部品の表面にメッ
キ処理された金属を検知可能な金属センサなどを用いる
ことによって、補助部品の種類を判別し、補助部品の配
列パターンを的確に判断することができることとなる。
【0018】本願発明の好ましい他の実施形態では、上
記複数個の補助部品としては、外表面の色彩が相違する
2種類のものがある構成とすることができる。
【0019】このような構成によれば、外表面の色彩が
相違する2種類の補助部品の配列パターンを所定の配列
パターンに設定することによって、ラックに識別コード
を付すことができることは勿論のこと、その配列パター
ンを検知するための検知手段としては、補助部品の外表
面の色彩の相違を判別可能な手段、たとえばフォトセン
サやCCDセンサなどの手段を採用することができ、安
価な検知手段によって補助部品の配列パターンを的確に
検知判断することができる。
【0020】本願発明の第3の側面によれば、本願発明
によって提供される試料検査装置は、上記構成のラック
に収容された容器内の試料を検査するための検査手段
と、上記ラックの複数個の補助部品の配列パターンを検
知可能な検知手段とを具備していることを特徴としてい
る。
【0021】本願発明においては、ラックに収容された
容器内の試料を検査手段によって検査するのに加え、上
記ラックの複数個の補助部品の配列パターンを検知手段
によって検知させることにより、その識別コードを判断
することができる。したがって、検査手段によって検査
した試料の検査結果と、その検査対象となる試料が収容
されたラックの識別コードとを互いに関連づけて処理す
ることができる。その結果、たとえば上記試料を再度検
査するような場合に、その試料を収容したラックを探し
出すような場合に便利となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0023】図1は、本願発明に係るラックの一例を示
す斜視図である。図2は、図1に示すラックを識別する
状態の一例を示す平面説明図である。図3は、本願発明
に係る試料検査装置の一例を示す斜視図である。図4
は、図3に示す試料検査装置の要部側面断面図である。
【0024】図1において、本実施形態に係るラック1
は、ラック本体10、および複数の補助ピース11を具
備して構成されている。上記ラック本体10は、合成樹
脂製であり、全体の概略形状が長細なブロック状に形成
されている。このラック本体10には、所望の容器2を
収容するための上面開口状の収容部12が複数(たとえ
ば計10箇所)設けられている。これらの収容部12
は、単なる上部開口状の穴状でもよいが、ラック本体1
0の軽量化を図り、また容器2の側面を外部から透視可
能とするなどの観点から、側面部が一部スリット状に開
口した形態となっている。
【0025】上記補助ピース11は、上記容器2を上記
ラック本体10の収容部12内へ収容したときに上記容
器2の外周側面部を支持するためのものである。すなわ
ち、上記容器2の具体例としては、たとえば採血管と称
される血液収容用の容器、あるいは尿を収容した容器が
適用されるが、血液収容用の容器と尿収容用の容器とで
は、そのサイズ(口径)が異なるのが一般的であり、上
記ラック本体10の収容部12は、それらのいずれの容
器であっても収容できる大きめのサイズとなっている。
このため、上記容器2を上記収容部12に収容した際に
容器2ががたつくことを防止するために、上記補助ピー
ス11が上記ラック本体10に取付けられる。この補助
ピース11は、上記ラック本体10とは別体に形成され
ており、全体の概略形状がたとえば一部切欠リング状に
形成されている。また、この補助ピース11は、ラック
本体10の収容部の上部に嵌合装着されている。
【0026】上記補助ピース11は、上記ラック本体1
0と同様な材質の合成樹脂製であるが、その表面処理の
相違から2種類ものが準備されている。すなわち、上記
複数の補助ピース11としては、クロムメッキなどの金
属メッキ処理が表面に施された補助ピース11aと、こ
のような金属メッキ処理が施されておらず、表面が合成
樹脂のままの補助ピース11bとの2種類がある。これ
ら2種類の補助ピース11a,11bは、いずれも同一
サイズ、同一形状である。
【0027】上記ラック1は、ラック本体10に上記複
数の補助ピース11を装着する場合に、金属メッキ処理
で施された補助ピース11aとメッキ処理が施されてい
ない補助ピース11bとの配列パターンを所定のパター
ンに設定することによって、このラック1に固有の識別
コード(IDコード)が実質的に付されている。より具
体的には、上記2種類の補助ピース11a,11bが、
たとえば図2に示すような配列パターンでラック本体1
0に装着されている場合には(同図では、メッキ処理さ
れた補助ピース11aを黒色、メッキ処理がされていな
い補助ピース11bを白色で示している)、一方の補助
ピース11aを“1”のデータ、他方の補助ピース11
bを“0”のデータとすると、このラック1は、“10
00100110”の2値化された識別コードが付され
たのと同様となる。このように、上記ラック1は、上記
2種類の補助ピース11(11a,11b)の配列パタ
ーンによって2値の所望の識別コードが付されている。
【0028】なお、上記ラック1に収容される容器2
は、たとえば試験管と同様な有底円筒状に形成されたも
のである。この容器2の内部には、既述したとおり、血
液などの検体が収容されており、この容器2の上部開口
部はゴム製などの栓体21が装着されて密閉されてい
る。また、上記容器2の外周面には、バーコード20を
表示したラベルが貼付されている。このバーコード20
は、容器2内に収容されている検体の持ち主などを特定
するためのものである。
【0029】図3において、試料検査装置Aは、たとえ
ば液体クロマトグラフィによって検体の所定成分の分析
を行うものであり、たとえば血液中のグルコースの濃度
を測定するための検査機器として、あるいは血液中のヘ
モグロビンの種類を分析してその比率を測定するための
検査機器(図示略)等を具備している。また、この試料
検査装置Aは、上記複数の容器2を収容したラック1を
後述する所定の経路で移送する各種の移送手段、検知セ
ンサ3、チャッキング装置5、およびサンプリング装置
7も具備している。
【0030】上記ラック1を所定経路で移送するための
移送手段としては、2組のコンベア装置4A,4B、お
よびプッシャ41Aが設けられている。これらの移送手
段は、容器2を収容したラック1を矢印N1〜N3に示
す方向へ順次移送するためのものである。上記コンベア
装置4A,4Bのそれぞれは、同一方向に循環駆動を行
う2つの平行なベルト40,40を1組として構成され
ており、これら2つのベルト40,40上にラック1の
長手方向の両端部が載置されることにより、ラック1を
所定方向に移送する。上記プッシャ41Aは、コンベア
装置4Aによって矢印N1方向に移送されたラック1
を、ガイド板43Aの長手方向に沿って一定ピッチ間隔
で間欠的に移送するように押動するものである。なお、
この試料検査装置Aの一側方には、コンベアなどの供給
装置42が設置されており、この供給装置42からコン
ベア装置4A上にラック1が供給されることにより、こ
の試料検査装置Aに多数のラック1が順次供給されるよ
うになっている。ただし、試料検査装置Aに対するラッ
ク1の供給手段は、これに限定されず、たとえば手作業
などによって、多数のラック1を上記コンベア装置4A
上に順次載置するようにしてもかまわない。
【0031】上記検知センサ3は、上記ラック1の複数
の補助ピース11が表面に金属処理を施されたものであ
るか否かを判断するためのものであり、たとえば金属部
材に接近することによってその旨を検知可能な金属セン
サが適用されている。この検知センサ3は、上記プッシ
ャ41Aによってラック1が搬送される経路の近傍に設
けられている。より具体的には、図4に示すように、上
記検知センサ3は、適当なブラケット30によって支持
されており、ラック1がプッシャ41Aによって間欠移
送されるときにラック1の補助ピース11に接近してそ
の上方に配置可能な位置に設けられている。この検知セ
ンサ3は、その下方にラック1の補助ピース11が移送
されてくる都度、その補助ピース11が金属メッキ処理
されたものであるか否かを検知し、その信号を出力する
ように構成されている。この試料検査装置Aには、上記
検知センサ3からの出力信号に基づいて、補助ピース1
1の配列パターンを判断するマイクロコンピュータなど
の判断手段(図示略)が設けられている。
【0032】上記チャッキング装置5は、プッシャ41
Aによって間欠移送されてきたラック1から容器2を1
本ずつ取り出すための装置である。このチャッキング装
置5は、アクチュエータ52によって開閉可能な下向き
の複数のチャック爪51を有するチャッキングヘッド5
0を具備しており、このチャッキングヘッド50は昇降
動作および回転動作が自在となっている。ラック1に収
容された複数の容器2は、このチャッキング装置5のチ
ャッキングヘッド50によってその上部が把持され、回
転されることにより、外周面に表示されたバーコード2
0がバーコードリーダ6によって読み取られるように構
成されている。これにより、各容器2に収容されている
検体の識別コードが読み取られてその識別がなされる。
なお、バーコード20の読み取り動作が終了した後に
は、容器2はラック1内に再度収容される。
【0033】図3において、上記サンプリング装置7
は、液送ポンプ70に、先端が鋭利な中空状のニードル
71を連結し、これらを水平方向ならびに鉛直方向に移
動自在に設けた構成となっている。このサンプリング装
置7は、上記ニードル71を容器2の栓体21に突き刺
してその先端部を容器2内に配置させてから、液送ポン
プ70の吸引負圧作用を上記ニードル71に及ぼすこと
によって、容器2内の検体を上記ニードル71内へ一定
量だけ吸引して取り出し可能である。この試料検査装置
Aは、上記サンプリング装置7によってサンプリングさ
れた検体の成分分析を行うように構成されている。
【0034】次に、上記構成のラック1、および試料検
査装置Aの使用例、ならびに作用について説明する。
【0035】まず、複数の容器2を収容したラック1
を、試料検査装置Aのコンベア装置4A上に供給し、こ
のラック1を矢印N1に沿ってガイド板43Aの手前位
置まで移送する。すると、その後上記ラック1は、プッ
シャ41Aによって矢印N2方向に間欠的に移送され
る。この間欠移送動作は、ラック1の複数の補助ピース
11のそれぞれが検知センサ3の直下において停止する
動作を生じさせることとなり、これらの複数の補助ピー
ス11のそれぞれが表面に金属メッキ処理を施されたも
のであるか否かが、上記検知センサ3によって検知され
る。そして、その検知信号が試料検査装置Aの判断手段
に送信される。これにより、プッシャ41Aによって間
欠移送されるラック1の識別コードが判断される。すな
わち、図2において説明したように、たとえば金属メッ
キ処理が施された補助ピース11aについては“1”、
メッキ処理が施されていない補助ピース11bについて
は“0”として認識され、これら“1”および“0”の
数字の配列順序の識別コードによって、ラック1が識別
される。
【0036】また、上記ラック1に収容された複数の容
器2は、プッシャ41Aによって間欠移送されている際
には、チャッキング装置5によって個々に取り上げら
れ、そのバーコード20がバーコードリーダ6によって
読み取られる。このバーコードリーダ6によって読み取
られた各容器2の識別コードは、上記ラック1の識別コ
ードと関連づけられて試料検査装置Aの適当な記憶装置
に記憶される。また、上記バーコード20の読み取りが
終了した容器2については、その後サンプリング装置7
によって内部の試料のサンプリングが行われてから、所
望の成分分析がなされ、検査される。この試料検査によ
って得られたデータ値は、バーコード20のデータと合
わせて試料検査装置Aの記憶装置に記憶され、またこれ
らのデータはラック1の識別コードのデータにも対応し
たかたちで上記記憶装置に記憶される。あるいは、上記
試料検査によって得られたデータ値が、プリンタなどを
用いて記録紙に印字出力されるときに、それと一緒に、
上記ラック1の識別コードのデータも印字出力される。
したがって、特定の試料を収容した容器2が、複数のラ
ック1のうち、いずれのラックに収容されているか否か
を簡単に判別することが可能となる。その結果、試料の
再検査を行うような場合において、特定の検体を探し出
す作業が容易となる。
【0037】上記ラック1では、ラック本体10に取付
けさた計10個の補助ピース11のそれぞれを“1”ま
たは“0”のデータとして認識させている結果、ラック
1に付される識別コードの数を合計210通り(1024
通り)とすることができる。したがって、ラック1が多
数準備されている場合であっても、ほどんど問題なくこ
れら各ラックを区別化することができる。また、上記ラ
ック1には、識別コードを付すためだけに用いられる専
用の部品は設けられておらず、容器2の起立保持状態を
保持するための補助ピース11を有効に利用して識別コ
ードを付しており、しかもその補助ピース11として
は、一般的に使用されている合成樹脂製の補助ピース1
1bに加え、金属メッキ処理がなされた補助ピース11
aを追加しただけの構成に過ぎない。したがって、ラッ
ク1の製造コストも安価にすることができる。
【0038】さらに、上記検知センサ2は、金属と反応
することによって、各補助ピース11が金属メッキ処理
を施されたものであるか否かを判別するものであるか
ら、上記補助ピース11の表面が多少汚れている場合で
あっても、それらの判別を確実に行わせることができ
る。また、ラック1を取り扱っている際に、補助ピース
11に施されている金属メッキが容易に剥離するといっ
た不具合もない。したがって、長期間を経た場合であっ
ても、ラック1に付された識別コードを上記検知センサ
2によって正確かつ確実に読み取ることが可能であり、
ラックを識別する際の信頼性を高めることができる。
【0039】なお、上記実施形態においては、補助ピー
ス11として、表面に金属メッキ処理が施されたものと
施されていないものとの2種類のものを用いたが、本願
発明はこれに限定されない。本願発明では、たとえば補
助ピース11として、外表面が白色のものと黒色のもの
との2種類のものを準備し、これら色分けされた補助ピ
ースの配列を種々工夫することによってラックに識別コ
ードを付してもよい。これらの色分けは、たとえば補助
ピースの表面部への塗装処理によって行ってもよいし、
あるいは補助ピース11の素材となる合成樹脂自体の色
彩を変更することによって行ってもよい。このように補
助ピースの表面の色彩を相違させる場合には、たとえば
フォトセンサやCCDセンサなどを用いて補助ピース1
1の表面の色彩を判別し、これによって補助ピースの種
類、ひいてはラックの識別コードを判断させるようにし
てもよい。むろん、上記補助ピース11の種類を色彩に
よって区別する場合には、白色や黒色の2色に限定され
ず、これら以外の色彩を用いてもかまわない。また、本
願発明では、補助ピース11を2種類のみに区別するの
ではなく3種類あるいはそれ以上の種類に区別してもか
まわない。さらに、上記補助ピース11を複数種類に区
別する手段としては、表面の材質や色彩を変更するだけ
ではなく、表面の材質や色彩は同一のまま、補助ピース
に金属部品を埋設するといった手段を採用することによ
って区別化を図ってもかまわない。
【0040】また、上記実施形態では、ラックに識別コ
ードを付すための部品として、容器2を起立保持させる
ための補助ピース11を有効に利用しているが、本願発
明はやはりこれに限定されない。本願発明にいう補助部
品とは、収容部を有するラック本体に取付けられるラッ
ク構成部材であればよく、部品としての具体的な機能を
問わないことは勿論のこと、その形状や材質なども問わ
ない。
【0041】その他、本願発明に係るラック、ならびに
本願発明に係る試料検査装置の各部の具体的な構成は、
上記実施形態に限定されず、種々に設計変更自在であ
る。また同様に、本願発明に係るラックの識別方法の各
作業工程の具体的な構成も種々に変更自在である。本願
発明の適用対象となるラックが、必ずしも人体の血液や
尿などの検体を収容する筒状の容器に限定されないこと
はいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るラックの一例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示すラックを識別する状態の一例を示す
平面説明図である。
【図3】本願発明に係る試料検査装置の一例を示す斜視
図である。
【図4】図3に示す試料検査装置の要部側面断面図であ
る。
【図5】従来のラックの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ラック 2 容器 3 検知センサ 4A,4B コンベア装置 5 チャッキング装置 6 バーコードリーダ 7 サンプリング装置 10 ラック本体 11 補助ピース 12 収容部 20 ラベル 41A プッシャ A 試料検査装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の物品を収容するための収容部を有
    するラック本体と、このラック本体に取付けられる複数
    個の補助部品とを具備するラックを識別するためのラッ
    クの識別方法であって、 上記複数個の補助部品として、複数種類の補助部品を準
    備しておき、これら複数種類の補助部品を上記ラック本
    体に取付けるときに、これら複数種類の補助部品の配列
    パターンをラックに付される所望の識別コードに対応す
    る配列パターンに設定し、 上記補助部品の配列パターンを検知手段によって検知す
    ることにより、上記ラックの識別コードを判断すること
    を特徴とする、ラックの識別方法。
  2. 【請求項2】 所望の物品を収容するための収容部を有
    するラック本体と、このラック本体に取付けられた複数
    個の補助部品と、を具備して構成されたラックであっ
    て、 上記複数個の補助部品としては、複数種類の補助部品が
    あり、かつこれら複数種類の補助部品は、ラックに付さ
    れる所望の識別コードに対応する配列パターンに設定さ
    れていることを特徴とする、ラック。
  3. 【請求項3】 上記ラック本体は、筒状容器を起立保持
    可能とする上部開口状の複数の収容部を略直線状に配列
    したものであり、かつ上記複数個の補助部品は、上記複
    数の収容部に上記筒状容器が収容されたときにこの筒状
    容器の外周側面部を支持するように上記複数の収容部の
    上部に取付けられた部材である、請求項2に記載のラッ
    ク。
  4. 【請求項4】 上記ラック本体および上記複数個の補助
    部品は、合成樹脂製であり、かつ上記複数個の補助部品
    としては、表面に金属メッキ処理が施されたものと、金
    属メッキ処理が施されていないものとの2種類のものが
    ある、請求項2または3に記載のラック。
  5. 【請求項5】 上記複数個の補助部品としては、外表面
    の色彩が相違する2種類のものがある、請求項2または
    3に記載のラック。
  6. 【請求項6】 上記収容部に収容される物品は、試料を
    収容した容器である、請求項2ないし5のいずれかに記
    載のラック。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のラックに収容された容
    器内の試料を検査するための検査手段を具備する試料検
    査装置であって、 上記ラックの複数個の補助部品の配列パターンを検知可
    能な検知手段を具備していることを特徴とする、試料検
    査装置。
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