JPH10123132A - アガラクトIgGの測定法および測定キット - Google Patents
アガラクトIgGの測定法および測定キットInfo
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- JPH10123132A JPH10123132A JP8272731A JP27273196A JPH10123132A JP H10123132 A JPH10123132 A JP H10123132A JP 8272731 A JP8272731 A JP 8272731A JP 27273196 A JP27273196 A JP 27273196A JP H10123132 A JPH10123132 A JP H10123132A
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Abstract
測定方法を提供する。 【解決手段】 検体中のアガラクトIgGを、固相に固
着させたレクチンと反応させて、アガラクトIgGと固
相に固着させたレクチンとの複合体を形成させる。好ま
しくは、アガラクトIgGを含む検体を、固相体に固着
された天然PVLあるいは遺伝子組み換え体PVLと接
触させ、ついで標識物質で標識されたまたは標識され得
る抗ヒトIgG抗体(標識IgG)とを接触させること
により、標識抗ヒトIgG抗体−アガラクトIgG−P
VL−固相体からなる複合体を形成させ、該複合体を複
合体を形成しなかった未反応の標識抗ヒトIgG抗体か
ら分離し、該複合体中の標識物質または未反応の標識物
質を検出することにより検体中のアガラクトIgGを測
定する。
Description
レクチンを用いるアガラクトIgGの測定方法及びアガ
ラクトIgGの測定キットに関する。また本発明は、固
相に固着されたレクチンを用いたアガラクトIgGの測
定方法を用いてアガラクトIgGを測定することを特徴
とするリウマチの検出方法、アガラクトIgG測定キッ
トおよびリウマチの診断キットに関する。
状とし、その他全身の臓器組織に広範な炎症を呈する疾
患である。慢性関節リウマチ患者血清中には、リウマチ
因子と呼ばれる免疫グロブリンG(IgG)のFc部位
に存在するエピトープを認識する自己抗体が存在するこ
とが知られている。このことは、リウマチ因子を産生す
るリウマチ患者のIgGが、健常人のIgGとは異なる
構造を有していることを示唆している。リウマチ患者血
清中のIgGのFc部位の糖鎖構造を詳細に解析した結
果、リウマチ患者血清中ではガラクトース(Gal)残
基を欠損した糖鎖を持つIgG(アガラクトIgG)が
顕著に増加していることが明らかとなっている。すなわ
ち、健常人血清中のIgGのFc部位における糖鎖部分
は、基本的には複合型2本鎖構造であって、Gal残基
の有無、フコース残基の有無、β−マンノース残基に結
合したN−アセチルグルコサミン(GlcNAc)残基
の有無による16種類のオリゴ糖の混合物であり、この
16種のオリゴ糖の相対比率は健常人IgGでは常に一
定である一方、リウマチ患者血清中のIgGのFc部位
に存在する糖鎖部分は、複合型2本鎖構造ではあるが、
Gal残基を2分子とも欠いた糖鎖の比率が増大してい
ることが明らかとなっている。従って、リウマチ患者血
清中のIgGのFc部位の糖鎖部分には構造異常が起き
ており、この糖鎖構造異常を認識することがリウマチ因
子のマーカーとしての役割を果たすこととなる。
は、リウマチ因子(アガラクトIgGに対する自己抗
体)を測定する方法が主流で、変性IgGに対して反応
するリウマチ因子をラテックス凝集反応で測定してい
る。また、リウマチ因子はIgG、IgMおよびIgA
の3種に分類することができ、最近では、各々のリウマ
チ因子を測定することにより、診断における感度および
特異性等について議論されている。前述したように、こ
れらのリウマチ因子の起因物質はIgGの糖鎖異常の結
果生じるアガラクトIgGであると考えられている。し
たがって、起因物質であるアガラクトIgGを直接に測
定することが、慢性関節リウマチを診断する上で重要と
考えられる。
開平5−87814号公報に記載された技術が挙げられ
る。この技術は、抗ヒトIgG抗体と正常ヒトIgG
(当該明細書中では単に「ヒトIgG」と記載されてい
る)と反応するレクチン(RCA;リシナスコミニスア
グルチニン)とを用いて、ヒト血清中の正常IgGをサ
ンドイッチすることにより正常IgG量を測定すること
を基本原理としている。すなわち、慢性関節リウマチ患
者では血液中の正常IgGがアガラクトIgGへ異常代
謝されるため、正常IgGが減少することに着目し、減
少した正常IgG量を測定することにより、増加したア
ガラクトIgG量を推定する測定方法である。しかしな
がらこの測定方法は、血液中の総IgG量の変動によっ
て推定されるアガラクトIgG量も変動してしまう点、
およびアガラクトIgGの直接的な定量方法でないこと
から、正確なアガラクトIgG量の値を得ることが困難
である点において、問題が残されていた。なお当該公報
では、抗ヒトIgG抗体を固相(不溶化担体)に固定化
したものを用いることは開示されているが、本発明のよ
うにレクチンを固相に固定化したものを用いることは開
示されていない。また当該公報には、固相に固定化され
た抗ヒトIgG抗体に、ヒト血清中のIgG(正常Ig
GおよびアガラクトIgGの混合物)を結合させ、その
中の正常IgGのみをレクチン(RCA)で認識(すな
わち抗ヒトIgG抗体とレクチン(RCA)とにより、
正常IgGをサンドイッチする)し、正常IgGの測定
値を基にアガラクトIgG量を測定する技術については
開示されているが、抗ヒトIgG抗体とレクチンとによ
りアガラクトIgGを直接サンドイッチする技術(アガ
ラクトIgGの直接的な定量方法)については開示され
ていない。本発明は、当該公報に記載の発明とその構成
が明確に異なり、さらに当該公報に記載の発明にはない
顕著な効果を有するものである。この効果については後
述する。
てはTsuchiyaらの報告(J.Immunol.,151,1137-1146(199
3))がある。この方法は、プロテインGとビオチンで標
識したムジナタケ(Psathyrella velutina)レクチン(P
VL)とにより、アガラクトIgGをサンドイッチする
ものであるが、この測定方法では高価なプロテインGお
よびビオチンで標識したPVLが必要であり、特に、P
VLは凝集性を有するためビオチン標識は容易でなく、
さらにビオチンで標識したPVLの安定性においても大
きな問題点を抱えている。本発明は、当該報告の発明と
もその構成が明確に異なり、さらに当該報告に記載の発
明にはない顕著な効果を有するものである。この効果に
ついても後述する。
踏まえると、アガラクトIgGを高感度かつ低コスト
で、簡便に直接定量できる方法が必要とされている。す
なわち本発明の目的は、検体中のアガラクトIgGを高
感度、低コスト、かつ簡便に直接測定する方法を提供す
るものである。また、本発明の他の目的は、この測定系
を利用してリウマチ、特に慢性関節リウマチを検出する
方法を提供することである。本発明のさらに他の目的は
アガラクトIgG測定キットおよびリウマチ診断キット
を提供することである。
トIgGと反応するレクチンを固相に固着させることに
よって、レクチンの凝集性、標識レクチンの安定性の問
題を解決でき、さらにアガラクトIgGの高感度測定が
可能になることを見出し、さらに低コストかつ簡便なア
ガラクトIgGの測定法等を提供することに成功し、本
発明を完成した。
IgGを、固相に固着させたレクチンと反応させて、ア
ガラクトIgGと固相に固着させたレクチンの複合体を
形成させることによって検体中のアガラクトIgGを測
定する方法、この測定方法を用いてリウマチ、特に慢性
関節リウマチを検出する方法、アガラクトIgG測定キ
ットおよびリウマチの診断キットに関する。
抗体で検出する。より好ましくは、複合体を形成させる
工程の後に、抗IgG抗体と反応させる。またレクチン
は、好ましくはβ−N−アセチルグルコサミン残基に特
異的に結合するレクチンであり、特に好ましくはムジナ
タケ(Psathyrella velutina)レクチン(PVL)であ
る。
によりアガラクトIgGをサンドイッチする工程を含
む、検体中のアガラクトIgGの測定方法に関する。レ
クチンは固相化されていることが好ましい。レクチン
は、好ましくはβ−N−アセチルグルコサミン残基に特
異的に結合するレクチンであり、特に好ましくはムジナ
タケ(Psathyrella velutina)レクチン(PVL)であ
る。
チ因子の測定法、原因物質であるアガラクトIgGの間
接的測定方法あるいは高度技術および高価材料が必要な
直接的測定方法が報告されているが、本発明によればア
ガラクトIgGを直接定量する簡便かつ低コストな測定
方法が提供され、および本測定法により簡便、低コスト
かつ高感度で慢性関節リウマチの検出ができる。また、
そのためのキットが提供される。
チンと検体中のアガラクトIgGとの複合体を形成させ
る工程を含むことを特徴とする。
着させる固相体としては、プレート、チューブ、ビー
ズ、メンブレン、ゲル等が挙げられる。材質としては、
ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ラテック
ス、ガラス、架橋デキストリン、アガロース、架橋アガ
ロース、ポリアクリルアミド等が挙げられる。
法としては、物理的吸着法、共有結合法、包括法等固定
化酵素の調製法として一般的な方法(固定化酵素、1975
年、講談社発行、第9〜75頁参照)を応用することがで
きる。特に物理的吸着が、操作が簡便な点で好ましい。
には、これらが固着していない表面部分が残存している
場合があり、そこへ検体中のアガラクトIgGや他の分
子種が固着すると、正確な測定結果が得られなくなるお
それがある。よって、検体を固相体と接触させる前にブ
ロッキング物質を添加してレクチンが固着していない部
分を被覆しておくことが好ましい。このようなブロッキ
ング物質としては、哺乳動物、例えばウシ等から採取で
きる血清アルブミン、カゼイン、ミルク蛋白、乳酸発酵
物、コラーゲン及びそれらの分解物質等が挙げられ、ま
た、ブロッキング物質として市販されているものを使用
することもできる。
中のアガラクトIgGを結合させた後に、固相体の表面
を洗浄液で洗浄して非特異吸着物を除去することが好ま
しい。洗浄液としては、例えば、トゥイーン(Tween)系
界面活性剤等の界面活性剤を添加した緩衝液(例えば、
リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、トリ
ス塩酸緩衝液)等が挙げられる。
%を占め、約10〜15mg/mlの濃度で存在し、半
減期が16〜23日間の糖タンパク質である。複合型二
本糖鎖がCH2領域の297番目のアスパラギンに結合
しており、健常人では、1〜2分子のGal残基を含ん
でいる。一方、慢性関節リウマチ患者の血液中のIgG
分子の糖鎖においてはGalが著しく減少して、複合型
二本糖鎖の両末端でGalNAc分子が露出した状態に
なっている。この糖鎖異常によりこの抗体が抗原性を示
すようになり、自己抗体(リウマチ因子)を産生すると
考えられている。この糖鎖異常(Galの欠損)を有す
る抗体がアガラクトIgGである。
応すれば特に制限はされないが、好ましくはβ−N−ア
セチルグルコサミン(β−GlcNAc)残基に特異的
に結合するレクチンである。このようなレクチンとして
は、Triticum vulgaris由来のレクチン、Datura stramo
niun由来のレクチン、Lycopersicon esculentum由来の
レクチン、Soianum tuberosum由来のレクチン、Laburnu
m alpinum由来のレクチン、Oryza sativa由来のレクチ
ン、Phytolacca americana由来のレクチン、Ulex europ
aeus II由来のレクチン、Psathyrella velutina由来の
レクチン(ムジナタケレクチン;PVL)等が挙げられ
る。
トIgGと反応し、正常IgGと反応しないことが十分
確認されていることからムジナタケレクチン(PVL)
が特に好ましい。
分子量約4万のタンパク質である。このレクチンは、従
来のレクチンに比べてGlcNAcに対して高い親和性
を示し、特にGlcNAcβ1→4結合よりもGlcN
Acβ1→6結合およびGlcNAcβ1→3結合に高
い親和性を有する。また、このPVLが、前記アガラク
トIgG分子に存在する複合型二本糖鎖末端のGalN
Acと反応することが報告されている。
のPVL、公知の方法(特開平1−139599号公
報)によるムジナタケレクチンの子実体からの抽出・精
製したPVLあるいは公知の遺伝子工学的方法を用いた
組み換え体PVLでも良い。
ガラクトIgGとレクチンとの複合体を検出する方法は
特に制限されない。なお、抗IgG抗体はアガラクトI
gGと反応することから、アガラクトIgGとレクチン
との複合体の検出は抗IgG抗体により行うことが好ま
しい。アガラクトIgGとレクチンとの複合体の検出
は、当該複合体の形成後に、形成された当該複合体を抗
IgG抗体と反応させて検出してもよいし、先にアガラ
クトIgGと抗IgG抗体を反応させ、次いでアガラク
トIgGとレクチンとの複合体を形成させて検出しても
よい。好ましくは、アガラクトIgGとレクチンとの複
合体形成後に、抗IgG抗体と反応させて検出を行う。
識された、または標識され得る抗IgG抗体である。ま
た、好ましくは抗ヒトIgG抗体である。本発明で使用
することができる抗ヒトIgG抗体は、市販の抗ヒトI
gG抗体、市販のヒトIgGをマウス、ラット、モルモ
ット、ハムスター、ウサギ、ヤギ、ヒツジ等の被免疫動
物に免疫して得られるポリクローナル抗体あるいはモノ
クローナル抗体でもよい。前述の市販の抗ヒトIgG抗
体は入手が容易であるので好ましい。また、プロテイン
GおよびPVLの認識結合部位は共にアガラクトIgG
分子のFc部分に集中しているが、抗ヒトIgG抗体は
Fc以外の部位をも認識することから、アガラクトIg
Gとのサンドイッチ状複合体を形成させる上で好まし
い。
によりアガラクトIgGをサンドイッチして、アガラク
トIgGを直接検出する技術、すなわちレクチンと抗I
gG抗体とによりアガラクトIgGをサンドイッチする
工程を含む、検体中のアガラクトIgGの測定方法も包
含する。レクチンは固相に固着されていることが好まし
く、好ましいレクチンや好ましい抗IgG抗体、その他
の好ましい実施態様は上述と同様である。
た場合を例にとって説明する。他のレクチンや、他の抗
IgG抗体も同様に使用できる。本発明において検体中
のアガラクトIgGをPVLを用いて測定するには、通
常いわゆるサンドイッチ法(特公平6−41952号公
報等参照)が用いられる。すなわち、アガラクトIgG
分子中の糖鎖とPVLとの親和性とアガラクトIgG分
子中の蛋白部分に対する抗ヒトIgG抗体の親和性を利
用し、三者のサンドイッチ状複合体を形成させて複合体
を測定する方法であり、通常、PVLを固相体に固着さ
せ、該サンドイッチ状複合体を分離して測定する方法で
ある。例えば、アガラクトIgGを含む検体を、固相体
に固着されたPVLと接触させ、次いで標識物質で標識
された抗ヒトIgG抗体と接触させることによって、検
体中のアガラクトIgG、PVLおよび標識抗ヒトIg
G抗体とを反応させて、固相体−PVL−アガラクトI
gG−標識抗ヒトIgG抗体からなる複合体を形成さ
せ、前記複合体と遊離の標識抗ヒトIgG抗体とを分離
し、前記複合体中の標識物質を検出することにより検体
中のアガラクトIgGを測定する方法が挙げられる。
形成させた固相体−PVL−アガラクトIgG−抗ヒト
IgG抗体の複合体に、抗ヒトIgG抗体に特異的に結
合する標識された抗抗ヒトIgG抗体を接触させること
によって、前記複合体と該標識抗抗ヒトIgG抗体との
複合体を形成させ、その標識物質を検出することによ
り、検体中のアガラクトIgGを測定することもでき
る。なお、この方法で使用できる抗抗ヒトIgG抗体
は、抗ヒトIgG抗体を製造するためにヒトIgGを免
疫した動物と同種の動物のイムノグロブリンを認識する
抗体である。
ガラクトIgG−抗ヒトIgG抗体の複合体形成順序
は、いわゆるフォワード、リバース、同時のいずれも可
能である(「蛋白核酸酵素」別冊 No.31、酵素免疫測定
法、共立出版(株)発行、1987年、p13-26 参照)。
親和性を有する抗イムノグロブリン抗体(抗抗ヒトIg
G抗体)の標識に使用される標識物質としては、酵素
(ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガ
ラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アセチルコリンエス
テラーゼ等)、アイソトープ (125I、131I、3H等)、
蛍光色素(ルミノール、フルオレセインイソチオシアネ
ート(FITC)、ウンベリフェロン、7−アミノ−4
−メチルクマリン−3−酢酸等)、化学発光物質、ハプ
テン、ビオチン、アビジン(例えば、ストレプトアビジ
ン等)が挙げられるが、通常タンパク質の標識に使用可
能なものであれば、特に限定されない。なお、ここで標
識物質とは、ビオチンのようにそれ自体を直接検出せ
ず、その物質と特異的結合能を有する物質(例えばアビ
ジン)に検出可能な標識を結合したものを組み合わせて
用いる方法に使用する物質も包含する。
た公知の方法、例えば、酵素を標識する際にはグルタル
アルデヒド法、過ヨウ素酸架橋法、マレイミド架橋法、
カルボジイミド法、活性化エステル法等、放射性同位元
素で標識する際にはクロラミンT法、ラクトペルオキシ
ダーゼ法等(続生化学実験講座2「タンパク質の化学
(下)」、東京化学同人、1987年発行参照)から適宜選
択することができる。
質により異なるが、例えば、標識物質にビオチンを使用
する場合には、ストレプトアビジン等を結合させた酵素
を添加して、このストレプトアビジン等を介してペルオ
キシダーゼ等の酵素を標識物質としてビオチンを含む複
合体へ結合させ、該酵素の基質としてテトラメチルベン
ジジン等の発色基質および過酸化水素水を加え、酵素反
応による生成物の発色の度合いを吸光度の変化で測定す
る方法等を挙げることができる。また、例えば、標識物
質として蛍光物質や化学発光物質を使用する場合には、
反応後の溶液の蛍光や発光を測定する方法等が挙げられ
る。
ガラクトIgGの濃度は、予め既知濃度のアガラクトI
gG標準液を用いてアガラクトIgG濃度と標識物質の
検出結果との関係について検量線を作成し、未知濃度の
検体についての検出結果と前記検量線とを用いる方法に
よって、定量することができる。
されるものではないが、好ましくは液状試料、より好ま
しくは関節液、血液、血清、血漿、細胞の培養液等の液
状試料である。特に、後述のリウマチの検出に本測定法
を用いる場合、検体としては関節液、血液、血清、血漿
等の体液が好ましい。また、好ましくは、体液はヒト由
来のものである。なお、本発明の測定方法に用いるアガ
ラクトIgGを含む検体は、予め精製されている必要は
ない。すなわち、検体中に他の血清タンパク質などの夾
雑物が混在していてもアガラクトIgGを選択的に測定
することができるため、それらによって測定結果が影響
されることはない。
に説明する。まず、固相体にPVLを固着(コーティン
グ)させる。固着方法としては、例えば、PVLを10
%グリセロールを含むpH7〜9程度の緩衝液(例えば、
リン酸緩衝液、PBS、炭酸緩衝液等)に溶解して固相
体(例えばマイクロプレートのウェル)に加え、37℃
程度で1〜2時間静置するか、4℃程度で一晩静置して
固着させる方法等を挙げることができる。
ング物質を添加して、37℃程度で30分〜2時間静置
するか、常温(15〜25℃) で1〜2時間静置し
て、該PVLが固着していない部分を被覆しておくこと
が好ましい。次いで、上記PVLが固着した固相体に、
アガラクトIgGを含む検体試料を添加し、例えば、3
7℃で20〜80分間の最適な時間静置あるいは攪拌
し、上記PVLにアガラクトIgGを結合させる。
トゥイーン系界面活性剤等を添加した緩衝液(例えばリ
ン酸緩衝液、PBS、トリス塩酸緩衝液等)等の洗浄液
で洗浄する。さらに、前記固相体に、標識物質で標識さ
れた抗ヒトIgG抗体または抗ヒトIgG抗体と標識物
質で標識された抗抗ヒトIgG抗体を添加して、例え
ば、37℃で20〜80分間静置あるいは攪拌し、アガ
ラクトIgGに前記抗ヒトIgG抗体(または抗ヒトI
gG抗体−抗抗ヒトIgG抗体)を結合させる。この操
作によって、固相体−PVL−アガラクトIgG−抗ヒ
トIgG抗体(または固相体−PVL−アガラクトIg
G−抗ヒトIgG抗体−抗抗ヒトIgG抗体)からなる
複合体を形成させる。次に、前記複合体の標識物質を検
出してアガラクトIgGを測定する。
識物質の検出結果(例えば吸光度)との関係について検
量線を作成し、未知試料についての検出結果と前記検量
線とを用いて、未知試料中のアガラクトIgGを定量す
る。
においては、アガラクトIgGの量が増加している。従
って、上記のアガラクトIgGの測定方法を用いてアガ
ラクトIgGを測定することによりリウマチの検出をす
ることができる。この検出には、リウマチの有無だけで
なくリウマチの程度の判定も含まれる。
トIgG量は、検体の種類等によって適宜定められ、測
定されたアガラクトIgG量に基づいて検出を行うこと
ができる。
ラクトIgG量は、アガラクトIgG標準品濃度と標識
物質の検出結果との関係について作成した検量線を用い
て求めたアガラクトIgG量であっても良く、また当該
検量線を用いずに健常なヒト(慢性関節リウマチでない
ヒト)の検体中のアガラクトIgG量に対する比であっ
ても良い。
を形成させることによりアガラクトIgGを測定する方
法に使用するキットであって、構成成分として固相に固
着させたレクチンを含むことを特徴とするアガラクトI
gGの測定キットに関する。好ましくは、本発明のアガ
ラクトIgG測定用キットは、さらに抗IgG抗体を含
んで構成され、抗IgG抗体が、標識物質で標識された
もしくは標識され得るものであり、さらに好ましくは、
レクチンとしてβ−N−アセチルグルコサミン残基に特
異的に結合するレクチン(特に好ましくはPVL)が固
着された固相と標識物質で標識された抗ヒトIgG抗体
から主として構成されるものである。
すれば、上述した測定方法において、固相に固着する操
作を省くことができる。また、レクチンの望ましくない
凝集を避けることができる。
の標準となる既知濃度のアガラクトIgG標準品、標識
物質の検出試薬、抗ヒトIgG抗体を標識する試薬ある
いは抗ヒトIgG抗体を検出する試薬(標識された抗抗
ヒトIgG抗体等)等を加えることができる。また、こ
れらの成分の他に、前記ブロッキング物質、前記洗浄
液、検体希釈液、酵素反応停止液等が含まれていてもよ
い。
器に収容しておき、使用時に上記処方に従って使えるキ
ットとして保存しておくことができる。本発明のアガラ
クトIgG測定用キットを用いて検体、例えば関節液、
血液、血清、血漿、細胞の培養液等の検体中のアガラク
トIgGを特異的に測定することができ、測定範囲も広
く、かつ高感度である。
識抗ヒトIgG抗体を含むアガラクトIgG測定キット
は以下のように使用される。すなわち、固相体に固着さ
せたPVLにアガラクトIgGを含む検体を接触させ、
次いで標識抗ヒトIgG抗体と接触させることによっ
て、固相体−PVL−アガラクトIgG−標識抗ヒトI
gG抗体からなる複合体を形成させ、その複合体に含ま
れる標識物質を検出することにより、検体中のアガラク
トIgG濃度を測定する。
血清中のアガラクトIgGを測定した場合、健常人、変
形性膝関節炎患者および肝疾患患者に比べて、慢性関節
リウマチ患者では著しく高い値を示す。従って、アガラ
クトIgGを低コストで簡便に測定できる本発明のアガ
ラクトIgG測定用キットは、慢性関節リウマチの診断
を特異的かつ簡便に行うことができる非常に有効な診断
キット、すなわち診断薬として使用し得る。
るが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
ポリクローナル抗体の作製 1.抗PVL抗体の調製 ムジナタケ子実体は群馬県において、赤城山の標高50
0m〜600mの地上に生息しているものを採取し、J.
Biol. Chem.,264, 173-177(1989)に記載された方法に
より、300gのムジナタケ子実体から、電気泳動的に
ほぼ均一なバンドを示す約40mgのPVLを得た。
のウサギを3羽免疫した。一回目の免疫は約2mgのP
VLをFreund Complete Adjuvantと混合したエマルジョ
ンをウサギ背部皮下に注射した。その後同量のPVLと
Freund Incomplete Adjuvantを混合したエマルジョンを
筋肉内に毎週一回、3週連続して注射し、一週間後全採
血した。得られたウサギ血液は、4℃に一晩静置し、血
餅を沈澱させた後、2000×g、4℃で15分遠心して血清を
得た。得られた血清についてはオクタロニー拡散法を用
いてPVLとの反応を確認した後、抗血清からプロテイ
ンAアフィニティーカラム(アマシャム・ライフ・サイ
エンス(Amersham LIFE SCIENCE)製)を用いてIgGを
精製した。
ナル抗体の検定 96穴プレート(ヌンク(Nunc)製)の各ウェルに17μg/ml
のPVL溶液(25mM NaHCO3/NaOH緩衝液(pH9.4))を100μ
lづつ分注し、37℃で95分おいた後、145mM NaCl, 5mM
リン酸緩衝液(pH7.5)(PBS)で一回洗浄した。1%
ウシ胎仔血清アルブミン(BSA-フラクションV;生化学
工業株式会社販売)を150μlづつ各ウェルに加え、37
℃に1時間おいてブロッキングを行った。PBSで1回
各ウェルを洗浄した後、希釈した抗PVL抗体を100μl
づつ加え、37℃で1.5時間インキュベートを行っ
た。0.1% Tween-20を含むPBS(PBST)で3回洗
浄した後、アルカリフォスファターゼ結合抗ウサギIg
G+IgM ヤギ抗体(コスモバイオ社(Cosmo Bio Co.L
td)製)を100μlづつ加え、37℃で1時間インキュベ
ートした。PBSTで3回洗浄した後、基質溶液(1mg/
ml SIGMA 104 PHOSPHATASE SUBSTRATE, シグマ(Sigma)
社製)を100μlづつ加えて、室温に5分おいた後、着色
液の波長405nmでの吸光度(対照波長630nm)(A
405/630)をウェルリーダーSK601(生化学工業
株式会社販売)にて測定した。
ット ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動(SDS-PAGE)はLaemmliらの方法(Laemmli, U
K.,(1970), Nature 227, 680-685)を一部改変して行っ
た。サンプル緩衝液(50mM Tris-HCl, 2% SDS, 20%グ
リセロール, 0.002% ブロモフェノールブルー(BPB), 5
% β-メルカプトエタノール)と試料とを等量混合した
各サンプルを12.5% ポリアクリルアミドゲルを用いて2
0mAで約2時間、電気泳動にかけた。泳動後のゲルからPV
DFメンブラン(イモビロン;ミリポア(Millipore)社
製)への転写は、Nielsen PJ.とTowbin Hの方法(Nielse
n PJ.and Towbin H.,(1982),J.Biol.Chem.,257,12316-1
2321)を一部改変して行った。PVDFメンブランは100%
メタノールに20秒浸した後、蒸留水で数秒洗い25mMトリ
ス−192mM グリシン, 20%メタノール(ブロット緩衝液)
に5分間浸した。ブロット緩衝液に浸した濾紙(3MM ch
romatography paper;ワットマン(Whatman)製)を重ね
てメンブラン及びゲルをはさみ、180mAで1時間室温で通
電した。転写後、PVDFメンブランを5分間、3回、TBS
T(10mM Tris-HCl(pH7.5), 150mM NaCl, 0.1% Tween 2
0)で洗浄した。3% BSAを含むTBST中にメンブラン
を移し1時間ブロッキングを行った。再びTBSTで5
分間、3回洗浄した後、抗PVL抗体を含むTBST中
に移し1時間振とうしながら室温においた。TBSTで
同様に洗浄した後、アルカリフォスファターゼ結合抗ウ
サギIgG(Fc)抗体(プロメガ(Promega)社製)を含む
TBST中に移して1時間、振とうしながら室温におい
た。TBSTで5分間洗浄後、TBS(TBSTのTween
20を含まないもの)で5分間、2回洗浄した後、Weste
rn Blue substrate(プロメガ(Promega)社製)中に移し
て発色反応を行った。適当な発色を確認した後、メンブ
ランを蒸留水で洗い発色を止めた。
ウエスタンブロットを行った(図1)。ELISAでは10
000倍の希釈での使用が可能であった。また、ウエスタ
ンブロットでの検定ではムジナタケの抽出物中には40kD
aのPVL以外のバンドは確認されなかった。また、K12
株由来の大腸菌の抽出液を用いたウエスタンブロットに
おいてもバンドは確認されず交差反応をする蛋白質はな
いと考えられた。
tidase, 和光純薬工業株式会社製)を用い断片化した。
ゲル濾過により断片化したポリペプチドを分離した。4
個のペプチド断片の部分アミノ酸配列が決定された。こ
れらは後述するように、塩基配列から予測されるアミノ
酸配列と合致した(図3)。
0m〜600mの地上に生息しているものを採取し、新
鮮なムジナタケ子実体をタンパク質変性剤存在下でポリ
トロンホモジナイザーで破砕し、細胞全RNAを抽出し
た。エタノール沈澱後細胞全RNAを−80℃で保存し
た。
単離システム(プロメガ(Promega)社製)を用い、方法は
添付のプロトコールに従った。精製したmRNAからのcDNA
の合成はRiboClone cDNA Synthesis Systems AMV RT
(プロメガ(Promega)製のキット)を用い、当該キット
に添付の試薬を使用した。50mM Tris-HCl(pH8.5), 50mM
KCl, 10mM MgCl2, 500μM スペルミジン(spermidine),
10mM ジチオトレイトール(DTT), 1mM dNTPsに加え、1
μg ランダムプライマーを加えた後、25ユニット(U)RNa
sin、4mM リン酸ナトリウム、30U AMV RT(Avian Myelob
lastosis Virus Reverse Transcriptase)を加えて、1時
間37℃でインキュベートした。その後、反応液に最終濃
度で40mM Tris-HCl(pH7.2), 90mM KCl, 3mM MgCl2, 3mM
DTT, 50μg/ml BSAを加え、0.8U RNase H、23U DNAポ
リメラーゼIを加えて、14℃で2時間インキュベートし
た。その後、反応液を10分間、70℃においてcDNAを変性
させ、2UT4DNAポリメラーゼを加えて10分間、37℃でイ
ンキュベートした後、反応液に最終濃度で20mM エチレ
ンジアミン四酢酸(EDTA)を加えて反応を停止させた。フ
ェノール抽出、エタノール沈澱を行った後、10mM Tris-
HCl(pH8.0),1mM EDTA(TE緩衝液)に溶解した。cDNAにEco
RIアダプター(プロメガ(Promega)製)を結合し、λgt11
ベクターアーム(プロメガ(Promega)製)と結合した。得
られたDNAをGigapackIII Gold Packaging Extract(スト
ラタジーン(Stratagene)社製)を用いてパッケージング
し、大腸菌Y1090に感染させた後ファージを回収し、λg
t11ライブラリーを調製した。
ーのスクリーニング LB(Luria Broth)培地中で一晩培養したY1090にλgt11
cDNAライブラリーの1.5×104を感染させ15mmプレートに
まいた後、42℃で3.5時間インキュベートした。10mM イ
ソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(Isoprop
yl-β-D-thiogalactopyranoside;以下IPTGともいう)溶
液に30分間浸しておいたニトロセルロース膜(ミリポア
(Millipore)社製)を静かにプレートにのせ、さらに37
℃で3.5時間インキュベートした。ニトロセルロース膜
を静かにプレートからはがした後、TBSTで2回洗浄
した。1% BSAを含むTBST中に移し、室温で1時間
ブロッキングした。TBSTで1回洗浄した後、抗PV
L抗体と室温で30分間反応させた。TBSTで3回洗浄
した後、アルカリフォスファターゼ結合抗ウサギIgG抗
体(プロメガ(Promega)製)を含む溶液中で30分間室温で
インキュベートし、TBSTで3回洗浄した後、さらに
TBSで1回洗浄した。ニトロブルーテトラゾリウム(N
itro blue Tetrazolium;NBT)及びブロモクロロインド
イルフォスフェート(Bromochloroindoyl phosphate;BC
IP)を含むアルカリフォスファターゼ(alkaline phospha
tase;AP)溶液(100mM Tris-HCl(pH9.5), 100mM NaCl 5m
M MgCl2)で発色反応を行った。適当な発色が得られたと
ころで20mM Tris-HCl(pH8.0), 5mM EDTA溶液中にニトロ
セルロース膜を移して発色反応を停止させた。得られた
陽性プラークからファージを抽出してY1090に感染させ
上記と同様の操作を繰り返して陽性クローンの精製を行
った。
し、1.4x105 プラーク形成単位(pfu)のプラークから6
つの陽性プラークを検出精製した。各々のクローンから
cDNAを単離し、EcoRIを用いて切断した後、アガロース
電気泳動にてインサートの分子量を確認した。最長のイ
ンサートをもつクローンはλPVL231とλPVL2111でイン
サートの長さはどちらもほぼ同じでおよそ1300bpであっ
た。λPVL511,λPVL3121,λPVL2221のインサートの長さ
は各々概算で700bp,300bp,250bpであった。λPVL611に
ついては電気泳動ではインサートと思われるバンドは確
認できず、100bp以下の長さであると考えられた。PV
Lの分子量は40kDaであることから(Kochibe,A. and Mat
ta,K.(1989),J.Biol.Chem.,264,173-177)、予想される
PVLのオープンリーディングフレーム(ORF)の長
さは1200bp程度と考えらるのでλPVL231とλPVL2111は
目的とするPVLをコードする塩基配列の全長か、もし
くはそれに近い長さを含むものであると推測された。
て取り出し、pBluescript SK(+)(ストラタジーン(Stra
tagene)製)の EcoRIサイトに挿入し、各々SKPVL231とS
KPVL2111を作成した。これらを種々の制限酵素で切断し
電気泳動で確認した結果この2つのクローンのインサー
トは同じパターンを示した(データは示していない)。そ
こでSKPVL231を中心に解析を行うことにした。塩基配列
の決定はABI Prism Primer Cycle Sequencing reaction
Kit(パーキン・エルマー社(Perkin-Elmer Co.)製)を用
いて行った。また、サーマルサイクラーはGeneamp PCRs
ystem 9600(パーキン・エルマー社(Perkin-Elmer Co.)
製)を用いた。シークエンサーは、model 373A(パーキン
・エルマー社(Perkin-Elmer Co.)製)を用いた。決定さ
れた塩基配列の解析は、Wisconsin DNA analysis progr
am(The WisconsinSequence Analysis PackageTM)を用い
て行った。図2に示すようにインサートをRsaI,HindII
I,SalIで消化することによって得られた7つのフラグメ
ントをpBluescript SK(+)に挿入して7つのサブクローン
を作成し、その7つのサブクローンについてM13-20プラ
イマー(プロメガ(Promega)製)、及びM13リバースプライ
マー(プロメガ(Promega)製)を用いて双方向から各々に
ついて数回づつシークエンシングし、各々のサブクロー
ンのインサートの塩基配列を決定した。さらにSKPVL231
のインサートの全塩基配列を確定するために、得られた
情報から図2に示す13のプライマーを作成し、それらを
用いてインサート全長の塩基配列を決定した。
長は1256bpで、ポリAテール及びそれに関するシグナル
は含まれなかった。これはライブラリー調製の際にラン
ダムプライマーを使用したためと考えられる。得られた
インサートDNAの塩基配列についてORFを検索した結
果、900bp以上のORFは一つしか確認されず、6つのフ
レームの内4つのフレームについては500bp以下のORF
しか確認されなかった。また残りの1つのフレームには
開始コドンも終始コドンも確認されず、より大きなOR
Fの一部部分とも考えられたが、アミノ酸配列の解析で
得られた配列がこの中には全く含まれないことと、1256
bpだけでアミノ酸に換算すると43kDa以上の分子量とな
り、アミノ酸配列解析で得られたアミノ酸配列を含むよ
り長いORFは考え難く、目的の物質をコードしている
とは考えにくい。PVLをコードしていると考えられる
ORFは塩基数にして1206bpでアミノ酸に換算すると40
2残基であった。塩基配列から予想されるアミノ酸配列
はPVLの酵素消化によるフラグメントのアミノ酸配列
解析から得られた4つのペプチドの部分アミノ酸配列が
全て含まれていた(図3の太下線)。また、このORFの
中には先頭のATG配列の他に5つのATG配列が存在する
が、これらを開始コドンとするとその内のもっとも長い
ORFでも、アミノ酸配列解析で得られた配列を含まな
い配列が存在し、この結果と一致しない。PVLをコー
ドしていると思われるORFの塩基配列から予想される
分子量は43006.88であり、SDS-PAGEやゲルフィルトレー
ションで推定されている分子量(40k)よりも大きかっ
た。
を発現ベクターPinpoint Xa-1(プロメガ(Promega)製)の
HindIIIサイトに挿入してpPPVL231を作成した。このプ
ラスミドで大腸菌JM109を形質転換した。この形質転換
した大腸菌を50μg/ml アンピシリンを含むLB(LBamp)
で一晩前培養し、100mlのLBampに1mlの前培養液を添加
し、37℃で1時間振とう培養後、最終濃度が100μMとな
るように IPTGを加えて、さらに4時間振とう培養した。
培養液の100μlを取り、室温で10,000×g、5分遠心後、
上清を捨てた。ペレットに、50mM Tris-HCl, 2% SDS,
20%グリセロール, 5% β-メルカプトエタノール, 0.
002% BPBの緩衝液を加えて撹拌し、95℃で5分間煮沸し
た。この後、SDS-PAGE及びウエスタンブロットで解析を
行った。
す。発現ベクターPinpoint Xa-1は大腸菌内でビオチン
化を受けるペプチドの融合蛋白質を発現する。このベク
ターのビオチン化ペプチドの下流のHindIIIサイトに挿
入されたインサートはPVLcDNAのORFの最初から23
bp、アミノ酸にして8アミノ酸残基を欠いている。SDS-P
AGEによる解析では、pPPVL231で形質転換した大腸菌の
抽出物ではベクター(Pinpoint Xa-1)のみで形質転換し
た大腸菌の抽出物では認められない53kDaのバンドを確
認した。また、ウエスタンブロットによる解析では同じ
53kDaのバンドが特異的に抗PVL抗体と反応し、ベク
ター(Pinpoint Xa-1)のみを導入した大腸菌の抽出物に
は抗PVL抗体と反応するバンドは確認されなかった。
tein purification system(プロメガ(Promega)社製のキ
ット)に含まれるアビジン樹脂(Softlink SoftRelease
Avidin Resin;プロメガ(Promega)社製)を使用し、キ
ットに添付の公知のプロトコールに従い精製して組換え
PVLを得た。この組換えPVLは、レクチン活性及び
アガラクトIgG結合性を示した。
のストレプトコッカスβ−ガラクトシダーゼ(streptoco
cal β-galactosidase)および0.21mUのシアリダー
ゼ(sialidase)を1mlの100mMクエン酸緩衝液pH6.
5に溶解した。つぎに、この混合溶液を37℃,18時
間反応させた後に、56℃ 10分間の加熱処理にて反
応を停止させた。この溶液に、5〜10倍量のプロテイ
ンAセルロファイン(Protein A cellulofine;生化学工
業株式会社製)結合緩衝液(3M NaCl、1.5M グリシン(pH
9.0))を加えることにより溶液のpHを8.9〜9.2に
調整した。つぎに、2gのプロテインAセルロファイン
を加えて室温で10分間穏和に攪拌した。この懸濁液を
1000rpmで1分間遠心分離を行い、プロテインAセ
ルロファインを回収した。回収プロテインAセルロファ
インに1〜2mlのプロテインAセルロファイン溶出緩衝
液(0.1M クエン酸緩衝液(pH5))を添加して、室温で
5分間放置した。つぎに、1000rpmで1分間遠心分
離を行い、回収した上清に2M Tris を0.2ml添加し
た。この溶液をリン酸緩衝生理食塩水(pH7.2〜7.
5 、二価イオン不含;以下、PBS(−)と略す)に
対して透析し、得られた溶液をアガラクトIgG標準品
とした。
クトIgGを直接測定する既知の方法(J.Immunol.,15
1, 1137-1146(1993))を用いてアガラクトIgGの測定
を行った。すなわち、市販のプロテインGを0.1M 炭
酸緩衝液(pH 8.5〜9)中に20μg/mlに希釈し、こ
の溶液50μl(1μg/ウエル)ずつをヌンクイムノプ
レート(商品名:マキシソープ、ヌンク(Nunc)社製)の
各ウエルに加え、4℃で16時間静置することにより、
均一にコーティングした。
し、ウエルのプロテインGが固着していない部分を被覆
するために、ブロッキング物質として3%ウシ血清アル
ブミン(BSA、生化学工業株式会社販売)を含むPB
S(−)溶液を加え、室温で2時間静置した。
%トゥイーン20(Tween 20;和光純薬工業株式会社
製)を含むPBS (−))で3回洗浄後、調製例2で精
製されたアガラクトIgGの種々の濃度の標準液(1.
25〜20μg/mlの各濃度)50μl を前記プレートに
加え、37℃で60分間静置して反応させた。なお、ア
ガラクトIgG標準液の溶媒としては、1%BSAおよ
び0.05%トゥイーン20を含むPBS (−)(以
下、「反応希釈液」という)を用いた。
回洗浄し、反応希釈液で希釈した40μg/mlビオチン標
識PVL25μl、および反応希釈液で1250倍に希
釈したストレプトアビジン標識ペルオキシダーゼ(生化
学工業株式会社製)25μlを加え、37℃で60分間
静置して反応させた。さらに、このプレートを前記洗浄
液で3回洗浄し、ペルオキシダーゼの基質としてテトラ
メチルベンジジン溶液(モス社製:以下、TMBと略
す)を50μl加え、37℃で15分間反応させ、発色
させた。
l 加えて反応を停止させ、TMBの分解による着色液の
波長450nmでの吸光度(対照波長630nm)(A45
0/630)をウェルリーダーSK601(生化学工業株式
会社販売)にて測定した。得られた結果を図5に示す。
〜20μg/mlのアガラクトIgGの定量が可能であるこ
とがわかる。
Lまたは市販のPVLを10%グリセロールを含む0.
1M 炭酸緩衝液(pH 8.5〜9)で20μg/mlに希釈
し、この溶液50μl(1μg/ウエル)ずつをヌンクイ
ムノプレート(商品名:マキシソープ、ヌンク(Nunc)社
製)の各ウエルに加え、4℃で16時間静置することに
より、均一にコーティングした。
し、ウエルのPVLが固着していない部分を被覆するた
めに、ブロッキング物質として3%ウシ血清アルブミン
(BSA、生化学工業株式会社販売)を含むPBS
(−)溶液を加え、室温で2時間静置した。
%トゥイーン20を含むPBS (−))で3回洗浄後、
調製例2で精製されたアガラクトIgGの種々の濃度の
標準液 (0.125〜2μg/mlの各濃度)50μl を
前記プレートに加え、37℃で60分間静置して反応さ
せた。なお、アガラクトIgG標準液の溶媒としては、
1%BSAおよび0.05%トゥイーン20を含むPB
S (−)(以下、「反応希釈液」という)を用いた。
回洗浄し、反応希釈液で希釈した0.3μg/ml ペルオ
キシダーゼ標識抗ヒトIgG抗体(生化学工業株式会社
販売)50μlを加え、37℃で60分間静置して反応
させた。さらに、このプレートを前記洗浄液で3回洗浄
し、ペルオキシダーゼの基質としてTMB溶液を50μ
l 加え、37℃で15分間反応させ、発色させた。
えて反応を停止させ、TMBの分解による着色液の波長
450nmでの吸光度(対照波長630nm)(A450/
630)をウェルリーダーSK601(生化学工業株式会社
販売)にて測定した。得られた結果を図6に示す。
0.125〜2μg/mlのアガラクトIgGの定量が可能
であることがわかる。比較例1で示した測定法に比べて
約10倍高感度であり、また、高価なプロテインGおよ
びPVL自体の凝集性のため調製が困難なビオチン標識
PVLが不要である点より、本発明の測定方法は高感度
かつ簡便なアガラクトIgGの測定法であることが判明
した。
溶液(2.5μg/ml)に最終濃度50mMになるよう
に、N−アセチルガラクトサミン(GalNAc)、N
−アセチルグルコサミン(GlcNAc)、N−アセチ
ルラクトサミン(LacNAc)、グルコース(Gul
cose)、ガラクトース(Galactose)ある
いはマンノース(Mannose)を加えて、実施例1
の測定方法に準じて測定を行い、各種単糖類の測定系へ
の影響を検討した。得られた結果を図7に示す。なお、
上記単糖類を添加しない際に得られる値を100%と
し、各単糖類が存在する条件下で得られた値を残存率と
して百分率(%)で示す。図7から、50mMのGlc
NAc存在で約50%の阻害を受けることが明らかであ
る。他の単糖類では全く影響を受けず、このことは、本
測定方法がアガラクトIgG分子中に存在する複合型二
本糖鎖末端のGlcNAcとの結合を介した測定方法、
すなわちアガラクトIgGを直接的かつ特異的に測定で
きる方法であることを意味する。
疾患患者の血清中アガラクトIgGの定量)健常人(1
0例)、変形性膝関節炎(以下OAと略す)患者(10
例)、慢性関節リウマチ(以下RAと略す)患者(10
例)および肝疾患患者(15例)の各血清中に存在するア
ガラクトIgGの定量を実施例1に記載した方法に従っ
て測定した。得られた測定結果を表1および図8に示
す。表1および図8より、RA患者の血清中のアガラク
トIgGの平均値は、健常人に比べ、約2倍の高値を示
した。さらにOA患者の血清のアガラクトIgGは健常
人のそれとほとんど変化のない値を示した。また、肝疾
患患者血清は健常人血清のアガラクトIgGに比べてや
や低い傾向を示した。これらの結果より、血清中のアガ
ラクトIgGを測定することにより、これらの疾患から
RAを特異的に鑑別診断することが可能であることが示
された。
る。 1.レクチン固相化プレート 1枚 2.標準アガラクトIgG溶液 10μg/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本 5μg/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本 2.5μg/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本 1.25μg/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本 0.6μg/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本 0.3μg/ml 0.5ml 凍結乾燥品 1本 なお標準アガラクトIgG溶液は、1% BSA(PBSで溶
解したもの)、0.05%Tween 20及び0.05%プロクリン
(イワキ販売、Supelco Inc.製)の混合溶液で調製後、
凍結乾燥した。 3.ホースラディッシュペルオキシダーゼ標識抗ヒトI
gG抗体溶液10ml 1本 4.TMB溶液 10ml 1本 5.反応停止液(1N HCl) 10ml 1本 6.検体希釈液原液(5倍に希釈して用いる) 40ml
1本 この検体希釈液原液の成分は、5% BSA(5倍濃度のP
BSで溶解したもの)、0.25% Tween 20及び0.25% プ
ロクリンの混合溶液である。 7.洗浄液原液(5倍に希釈して用いる) 40ml 1本 この洗浄液原液の成分は、0.25%トゥイーン20を含む
5倍濃度のPBS (−)である。 8.管理標準溶液(血清) 50μl 1本
より、血清等の検体に含まれるアガラクトIgGを直接
的、特異的、極めて高感度、低コストかつ簡便に測定す
ることが可能であり、またレクチンの標識やレクチンの
不安定性についての問題を排除することができる。本測
定方法に基づく検出法は、関節炎の診断においてOAか
RAかを正確に識別できる特異的検出法として有効な方
法である。また、本発明キットも同様な利点を有するキ
ットとして極めて有用である。
抗体を用いることにより、RAのモデル動物(例えば、
薬物によりRAを誘導したモデル動物や、RAを自然に
発症するモデル動物)におけるアガラクトIgGの測定
が可能であり、RA発症の原因解明および医薬品開発の
有用な評価方法となる。
をELISA法により示す。 B.作成した抗PVL抗体の反応性特異性をウエスタン
ブロット法により示す(電気泳動写真)。
決定の基本戦略(シークエンシング・ストラテジー)を
示す。
配列、及びPVL部分アミノ酸配列との対応を示す。
す。
す。
す。
肝疾患患者の血清中のアガラクトIgG濃度を示す。
Claims (12)
- 【請求項1】 検体中のアガラクトIgGを、固相に固
着させたレクチンと反応させて、アガラクトIgGと固
相に固着させたレクチンとの複合体を形成させる工程を
含む、検体中のアガラクトIgGの測定方法。 - 【請求項2】 アガラクトIgGと固相に固着させたレ
クチンとの複合体を抗IgG抗体により検出することを
特徴とする請求項1記載の測定方法。 - 【請求項3】 検体中のアガラクトIgGを、固相に固
着させたレクチンと反応させて、アガラクトIgGと固
相に固着させたレクチンとの複合体を形成させる工程の
後、抗IgG抗体と反応させることを特徴とする請求項
2記載の測定方法。 - 【請求項4】 レクチンと抗IgG抗体とによりアガラ
クトIgGをサンドイッチする工程を含む、検体中のア
ガラクトIgGの測定方法。 - 【請求項5】 レクチンがβ−N−アセチルグルコサミ
ン残基に特異的に結合するレクチンである請求項1〜4
のいずれか1項に記載の測定方法。 - 【請求項6】 レクチンがムジナタケ(Psathyrella vel
utina)レクチンである請求項1〜4のいずれか1項に記
載の測定方法。 - 【請求項7】 抗IgG抗体が、標識物質で標識され
た、または標識され得る抗IgG抗体であることを特徴
とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の測定方法。 - 【請求項8】 抗IgG抗体が、抗ヒトIgG抗体であ
る請求項2〜7のいずれか1項に記載の測定方法。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載のア
ガラクトIgGの測定方法を用いてアガラクトIgGを
測定することを特徴とする、リウマチの検出方法。 - 【請求項10】 リウマチが、慢性関節リウマチである
ことを特徴とする請求項9記載のリウマチの検出方法。 - 【請求項11】 アガラクトIgGとレクチンとの複合
体を形成させることによりアガラクトIgGを測定する
方法に使用するキットであって、構成成分として、固相
に固着されたレクチンを含むことを特徴とするアガラク
トIgG測定キット。 - 【請求項12】 アガラクトIgGとレクチンとの複合
体を形成させることによりアガラクトIgGを測定して
リウマチを診断する方法に使用するキットであって、構
成成分として、固相に固着されたレクチンを含むことを
特徴とするリウマチ診断キット。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27273196A JP3889463B2 (ja) | 1996-10-15 | 1996-10-15 | アガラクトIgGの測定法および測定キット |
EP97944128A EP0977036A1 (en) | 1996-10-15 | 1997-10-15 | METHOD FOR ASSAYING AGALACTO-IgG AND ASSAY KITS, POLYPEPTIDES OF LECTINS, AND DNAS ENCODING THE SAME |
CA002268038A CA2268038A1 (en) | 1996-10-15 | 1997-10-15 | Method for assaying agalacto-igg and assay kits, polypeptides of lectins, and dnas encoding the same |
PCT/JP1997/003723 WO1998016825A1 (fr) | 1996-10-15 | 1997-10-15 | PROCEDE DE DOSAGE D'UNE AGALACTO-IgG ET TROUSSES DE DOSAGE, POLYPEPTIDES DE LECTINES ET ADN CODANT CEUX-CI |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27273196A JP3889463B2 (ja) | 1996-10-15 | 1996-10-15 | アガラクトIgGの測定法および測定キット |
Publications (2)
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