JPH10122789A - 温水分配槽及びこれを用いた冷却塔 - Google Patents

温水分配槽及びこれを用いた冷却塔

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JPH10122789A
JPH10122789A JP28094096A JP28094096A JPH10122789A JP H10122789 A JPH10122789 A JP H10122789A JP 28094096 A JP28094096 A JP 28094096A JP 28094096 A JP28094096 A JP 28094096A JP H10122789 A JPH10122789 A JP H10122789A
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JP28094096A
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Tatsuo Suda
龍生 須田
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Shinko Pantec Co Ltd
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Shinko Pantec Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28CHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA COME INTO DIRECT CONTACT WITHOUT CHEMICAL INTERACTION
    • F28C1/00Direct-contact trickle coolers, e.g. cooling towers
    • F28C1/14Direct-contact trickle coolers, e.g. cooling towers comprising also a non-direct contact heat exchange
    • F28C2001/145Direct-contact trickle coolers, e.g. cooling towers comprising also a non-direct contact heat exchange with arrangements of adjacent wet and dry passages

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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冬期等の外気温が低い場合でも白煙の発生が
確実に防止でき、しかも容易かつ低コストで製造可能な
温水分配槽及び冷却塔の提供。 【解決手段】 温水分配槽1には上昇・下降が自在の閉
塞部材13が設けられている。外気温が低いときには閉
塞部材13を下降させ底板11に当接させる。これによ
り閉塞部材13の直下の散水孔12aは塞がれ、散水孔
12aの直下付近の流通空隙32aには温水が分配され
ない。その他の散水孔12bの直下付近の流通空隙32
bのみに温水を分配し、流通空隙32aを通過した低湿
空気と流通空間32bを通過した高湿空気とを混合し
て、外部に排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場設備や空調設
備等から排出される温水を冷却する冷却塔の温水分配槽
及びこの温水分配槽を用いた冷却塔に関するものであ
り、特に冷却後に排出される空気中の水分が液化して白
煙が発生することが抑制される温水分配槽及び冷却塔に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より工場設備や空調設備等から排出
される温水を冷却する目的で、冷却塔が用いられてい
る。図7は本発明の冷却塔の一実施形態を示す図である
が、従来の冷却塔も温水分配槽1(101)を除きこれ
と構成が共通するので、この図7を用いて従来の一般的
な冷却塔の構成を説明する。
【0003】まず通風空間2の両側に充填材ブロック
3、3が設けられており、この充填材ブロック3の上方
には温水分配槽101が設けられている。充填材ブロッ
ク3は充填板31(図9、図10参照)を多数並列に起
立させたものであり、これにより対峙する充填板31、
31の間には多数の流通間隙32(図9、図10参照)
が形成されている。温水分配槽101には、工場設備や
空調設備等から排出される温水が温水分配管(図示せ
ず)を通して供給されている。温水分配槽101の底板
111には多数の散水孔12が開けられており、この散
水孔12から温水が充填材ブロック3の流通間隙32に
分配され、分配された温水は流通間隙32を流下する。
【0004】一方、通風空間2の上方には冷却ファン4
が設けられており、この冷却ファン4が回転することに
より、充填材ブロック3の外側に設けられたルーバー5
から充填材ブロック3の流通間隙32を経て通風空間2
内に向かう空気の流れFが生じ、この空気の流れFによ
って流通間隙32内を流下する温水が冷却される。そし
て温水と熱交換した後の空気はエリミネータ6で水滴を
分離され、通風空間2の上方から外部に排出される。流
通間隙32を流下し冷却された水は、充填材ブロック3
の下方に設けられた冷水槽7に貯えられ、さらに工場設
備や空調設備に再利用される。
【0005】流通間隙32を通過した空気は温水と直接
熱交換されるため高温、高湿度となる。従ってこのよう
な高湿空気を通風空間2の上方から外部に排出すると、
冬期等の外気温が低い場合に空気中の水分が液化して白
煙を生じさせてしまう場合がある。白煙の発生はあたか
も外気を汚染しているかのごとき印象を近隣住民に与
え、また白煙によって視界がさえぎられるという問題が
ある。
【0006】これを解決するため、従来より図9に示す
温水分配槽101が設けられた冷却塔が提案されている
(特開平6−300469号公報参照)。すなわち、温
水分配槽101の底板111に互いに高さの異なる長ノ
ズル108aと短ノズル108bとが設けられた冷却塔
が提案されている。この冷却塔によれば、夏期には温水
分配槽101の水位が長ノズル108aの上方先端高さ
よりも高く設定され、長ノズル108aと短ノズル10
8bとの両方から温水が充填材ブロック3に分配され、
すべての流通間隙32において直接温水が冷却される。
また、冬期には温水分配槽101の水位が長ノズル10
8aの上方先端高さよりも低く設定され、短ノズル10
8bからのみ温水が充填材ブロック3に分配される。こ
れにより短ノズル108b直下の流通間隙32bでは夏
期と同様温水が直接冷却されることとなるが、長ノズル
108a直下の流通間隙32aには温水が分配されず、
ここを通過する空気は低湿空気となる。その結果、流通
間隙32aを通過した低湿空気と流通間隙32bを通過
した高湿空気とが通風空間2内や冷却ファン4付近で混
合され、最終的に外部に排出される空気は湿度が適度に
低いものとなって白煙の発生が抑制される。
【0007】また、上記した白煙発生の問題を解決する
その他の従来例として、図10に示す温水分配槽101
が設けられた冷却塔が提案されている(特開平6−30
0469号公報参照)。すなわち、温水分配槽101の
底板111に多数の散水孔112が設けられており、一
部の散水孔112aがせき板109、109により囲ま
れており、温水はこのせき板109、109に囲まれた
範囲外に分配される冷却塔が提案されている。この冷却
塔によれば、上記した図9の冷却塔と同様冬期に温水分
配槽101の水位が低く設定されてせき板109で囲ま
れた散水孔112aからは温水が分配されず、せき板1
09で囲まれた散水孔112bからのみ温水が分配され
る。従ってこの散水孔112aの直下の流通間隙32a
を通過した空気は低湿空気となり、やはり白煙の発生を
抑えることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図9のタイプ
の従来例では温水分配槽101の底板111に多数の長
ノズル108a、短ノズル108bを設けなければなら
ず、製造が多工程に及び製造コストが高くなるという問
題がある。また、充填材ブロック3に均一に温水が分配
されるためには、すべての長ノズル108aの上端高さ
が統一されるとともにすべての短ノズル108bの上端
高さが統一されなければならないが、このノズル高さの
調整は容易ではない。また、ノズルの固定は底板に溶
接、ねじ止め等されることにより行われるが、この固定
が不充分な場合は接合部から温水が漏れ出し、冬期にお
いて本来低湿空気となるべき流通間隙32aにも温水が
進入し、この流通間隙32aを通過した空気が高湿空気
となってしまう場合もある。さらに、夏期において長ノ
ズル108aと短ノズル108bとの両方から温水を分
配する場合、両者のノズルの上方先端の高さが異なるた
め両ノズルにかかる水圧が異なってしまい、温水を充填
材ブロック3全体に均一に分配することが困難となって
しまう。しかも、長ノズル108aから温水が分配され
るか否かは温水分配槽1の水位に委ねられ、白煙発生の
おそれのある日に必ずしも水位が低下しているとは限ら
ない。もし白煙発生の可能性に応じて水位を調整しよう
とすれば、複雑な構造の制御手段が必要となってしま
う。
【0009】また、図10のタイプの従来例においても
温水分配槽101の底板111にせき板109を取り付
けなければならず、その製造は容易ではない。さらに、
せき板109の固定が不充分な場合は接合部から温水が
漏れ出し、冬期において本来低湿空気となるべき流通間
隙32aにも温水が進入し、この流通間隙32aを通過
した空気が高湿空気となってしまうという問題がある。
しかも、せき板109に囲まれた散水孔112aから温
水が分配されるか否かは温水分配槽1の水位に委ねら
れ、白煙発生のおそれのある日に必ずしも水位が低下し
ているとは限らない。もし白煙発生の可能性に応じて水
位を調整しようとすれば、複雑な構造の制御手段が必要
となってしまう。
【0010】本発明は上記した従来例の問題点を解決す
べくなされたものであり、その目的は製造と使用とが容
易で、夏期においては効率よく温水を冷却でき、しかも
冬期においては低湿空気となるべき流通間隙32aへの
温水の進入を防止して白煙発生を抑えることができる冷
却塔を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため本発明は温水冷却用の流通間隙が多数形成された充
填材ブロックの上方に配設され、その底板に充填材ブロ
ックに温水を分配するための散水孔が多数設けられた温
水分配槽であって、上昇・下降が自在とされた閉塞部材
が設けられており、上記閉塞部材の下降状態において
は、その閉塞部材が底板に当接されて散水孔の一部のみ
が塞がれるようにされていることを特徴とする温水分配
槽、を提供するものである。
【0012】また、上記した目的を達成するため他の本
発明は、充填板が相互間に流通間隙を形成するよう多数
並列に起立され、流通間隙を流下する温水が気流によっ
て冷却され得るように構成された充填材ブロックと、上
記充填材ブロックの上方に配置された、上記温水分配槽
と、を備えた冷却塔、を提供するものである。
【0013】これら本発明によれば、閉塞部材を下降さ
せ温水分配槽の底板に当接させるのみで散水孔を塞ぐこ
とができるので、容易かつ低コストで温水分配槽及び冷
却塔を製造することができる。しかも本発明の温水分配
槽及び冷却塔は閉塞部材の下降のみで散水孔を防ぐこと
ができるので、温水分配槽の水位にかかわらず任意の時
期に一部の流通間隙への温水の分配を止めることができ
る。
【0014】本発明では閉塞部材は複数個設けてもよい
が、複数個の閉塞板を連結部材によって連結されること
により1つの閉塞部材を構成してもよい。また、閉塞部
材をその一部が刳り貫かれることにより刳貫部とその残
余の非刳貫部とが形成されるものとしてもよい。さら
に、閉塞部材をその一部が切り欠かれることにより切欠
部とその残余の非切欠部とが形成されるものとしてもよ
い。これらの発明によれば1つの上昇・下降手段により
互いに隔たった複数領域の散水孔を塞ぐことができ、従
って1つの上昇・下降手段を設けるのみで複数個の低湿
空気用の流通間隙を充填材ブロック中に分散して存在さ
せることが可能となる。すなわち温水分配槽に上昇・下
降手段を多数設ける必要がなくなり、製造が容易で、ま
た、上昇・下降の作業も簡便となる。
【0015】本発明において閉塞部材の材質は特には限
定されないが、閉塞部材をその下面に可撓性材料からな
るシール部材が設けられた構造とすれば、散水孔の閉塞
が確実となる。さらに、閉塞部材をその下面であって散
水孔に対応する位置に、散水孔を閉塞する突起が設けら
れた構造とすることにより、散水孔の閉塞がより確実と
なる。
【0016】本発明において閉塞部材の底板への当接は
閉塞部材の自重のみで行ってもよいが、加圧手段を設け
て当接圧力を強めれば散水孔の閉塞がより確実となる。
【0017】本発明においては、閉塞部材を下降状態と
することにより流通間隙を温水が分配される流通間隙と
分配されない流通間隙とに区分することができるが、温
水分配槽と充填材ブロックの間に温水遮蔽板を配設すれ
ば、閉塞部材によって塞がれていない散水孔から分配さ
れる温水が閉塞部材によって塞がれた散水孔の直下付近
の流通間隙に進入することが防止され、流通間隙の区分
がより確実となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図1から図8を用いて説明する。
【0019】図1は冷却塔の温水分配槽1及び充填材ブ
ロック3を示したものであり、図7は図1の温水分配槽
1及び充填材ブロック3を用いた冷却塔を示したもので
ある。
【0020】温水分配槽1は主として4枚の側面板14
と底板11により構成されている。温水分配槽1の下方
には充填板31が相互間に流通間隙32を形成するよう
多数並列に起立されており、これにより充填材ブロック
3が形成されている。温水分配槽1の底板11には多数
の散水孔12が設けられており、温水分配槽1に供給さ
れた温水はこの散水孔12から充填材ブロック3の各流
通間隙32に分配される。流通間隙32において温水は
空気の流れFにより冷却される。
【0021】図1の温水分配槽1には、後述する手段に
より上昇・下降が自在とされた閉塞部材13が設けられ
ている。夏期等の外気温が高い場合には閉塞部材13は
上昇状態とされており、全ての散水孔12から温水が充
填材ブロック3に分配される。従って全ての流通間隙3
2で温水が直接空気と接触することとなる。
【0022】一方、冬期等の外気温が低い場合には閉塞
部材13は下降状態とされている。図1中点線で示した
部分は、閉塞部材13の下降状態において、底板11の
うち閉塞部材13が当接する部分である。図2には閉塞
部材13が下降状態とされた温水分配槽1が示されてい
る。閉塞部材13が当接する部分の散水孔12aは閉塞
部材13により塞がれる。従ってこの散水孔12aから
は温水が充填材ブロック3に分配されず、散水孔12a
直下の流通間隙32aを通過した空気は温水と直接接触
されずに低湿空気となる。閉塞部材13によって塞がれ
ていない散水孔12bからは温水が充填材ブロック3に
分配され、散水孔12b直下の流通間隙32bを通過し
た空気は温水と直接接触させられて高湿空気となる。こ
の結果、流通間隙32aを通過した低湿空気と流通間隙
32bを通過した高湿空気とが通風空間2内や冷却ファ
ン4付近で混合され、最終的に外部に排出される空気は
湿度が適度に低いものとなって白煙の発生が抑制され
る。
【0023】このように本温水分配槽1及び本冷却塔
は、閉塞部材13を下降させるのみで流通間隙32を低
湿空気用の流通間隙32aと高湿空気用の流通間隙32
bとに区分することができるので、きわめて容易かつ低
コストで製造され得る。また図9や図10で示した従来
例のように温水分配槽1の底板11に接合部が存在する
ものではないので、接合部から温水が漏れだして本来低
湿空気となるべき流通間隙32aに温水が進入してしま
うということがない。しかも散水孔12は全て底板11
に直接穿設されているためその高さが統一されている。
従って全ての散水孔12に同等の水圧が加わり、図9で
示した従来例のように充填材ブロック3への温水の分配
が不均一となることもない。さらに温水分配槽1の水位
にかかわらず閉塞部材13の下降のみで流通間隙32を
低湿空気用の流通間隙32aと高湿空気用の流通間隙3
2bとに区分することができるので、排出される空気の
湿度を外気温等の気象条件に即応して制御できる。
【0024】なお、図1では閉塞部材13が2枚設けら
れた例を示しているが、閉塞部材13の個数はこれに限
らず、低湿空気用としたい流通間隙32aの位置に応じ
て適宣選択される。所定間隔を隔てて複数個の閉塞部材
13が設けられることにより、複数個の低湿空気用の流
通間隙32aが充填材ブロック3中に分散して存在させ
られることとなる。このように複数個の低湿空気用の流
通間隙32aを充填材ブロック3中に分散して存在させ
れば、流通間隙32aを通過する低湿空気とこの近傍の
高湿空気用の流通間隙32bの温水との熱交換が高まる
ので、冷却効率の点から好ましい。
【0025】次に図4、図5を参照して、閉塞部材13
の上昇・下降手段を説明する。図4は温水分配槽1を図
7の正面方向から見たみた断面図であり、図5は後述す
る支持板17を図4の矢印A方向から見た図である。温
水分配槽1にはその側面板14、14の両外側に支持板
17が起立されて設けられている。支持板17には縦方
向のガイドスロット17aと、この縦方向ガイドスロッ
ト17aから分岐された横方向ガイドスロット17bが
設けられている。図5では横方向ガイドスロット17b
にレバー18が挿通・係止されている。レバー18に
は、吊下部材19を介して閉塞部材13が吊り下げられ
ている。
【0026】図5では上記したように横方向ガイドスロ
ット17bにレバー18が係止されているため、図4に
示すように閉塞部材13は上昇状態である。レバー18
を図5の左方向に移動させて縦方向ガイドスロット17
aに挿通させることにより、閉塞部材13は自重により
下降してレバー18は図5中点線で示す位置に移動す
る。これにより閉塞部材13が底板11に当接され、底
板11のうち閉塞部材13が当接した部分にある散水孔
12aが塞がれる。なお、閉塞部材13と底板11との
当接圧力は閉塞部材13の自重でのみ発生させてもよい
が、図4に示すように加圧手段としてバネ16を伸張状
態にして設け、側面板14とレバー18との間をバネ1
6で連結してバネ16の引張力により閉塞部材13を底
板11に当接させれば、当接圧力が大きくなり散水孔1
2aがより確実に塞がれる。
【0027】なお、支持板17を、横方向ガイドスロッ
ト17bのさらに上方に第2の横方向ガイドスロット1
7cが設けられたものとし、この第2の横方向ガイドス
ロット17cにレバー18を挿通・係止させれば、閉塞
部材13を通常の上昇位置よりもさらに上昇させること
ができる。これにより、閉塞部材13と底板11の間隔
が大きくなり、温水分配槽1の清掃作業等のメンテナン
ス作業が容易となる。
【0028】閉塞部材13の上昇・下降の手段としては
上記のような支持板17とレバー18との機構の他、ラ
ックギアとピニオンギアの機構を用いた手段でもよい。
この場合、閉塞部材13に連結されたラックギアをピニ
オンギアの回転により上下させて、閉塞部材を上昇・下
降すればよい。ピニオンギアの駆動は手動でもよいし、
モーターで駆動してもよい。ラックギアとピニオンギア
を用いて閉塞部材13を下降させた場合は、この上昇・
下降手段は閉塞部材13を底板に当接させるための加圧
手段ともされ得る。この場合はバネ16を設ける必要は
ない。また、図1のように複数個の閉塞部材13を設け
る場合は、各閉塞部材13ごとに上記のような上昇・下
降手段を設ければよい。
【0029】なお、図4では上昇・下降手段を温水分配
槽1の側面板14の外側に固定しているが、固定位置は
これに限られず、例えば温水分配槽1の上方の一部に蓋
を設け、この蓋に固定してもよい。
【0030】閉塞部材13は、図4に示すようにその下
面にゴム等の可撓性材料からなるシール部材13aが設
けられたものとしてもよい。これにより閉塞部材13の
下降状態において底板11と閉塞部材13との密着が良
好となり、散水孔12aがより確実に塞がれる。またシ
ール部材13aを、その下面であって散水孔12aに対
応する位置に突起13bが設けられたものとすることに
より、閉塞部材13の下降状態において突起13bの先
端が散水孔12aに圧入されて散水孔12aがさらに確
実に塞がれる。なお、シール部材13aが設けられない
場合でも閉塞部材13の下面に突起を設けることによ
り、散水孔12aの閉塞をある程度向上させることは可
能である。
【0031】閉塞部材13は、図6(A)に示すように
複数個の閉塞板13cを連結部材13dで連結して1つ
の閉塞部材13としたものでもよい。こうすれば、閉塞
部材13の下降状態においては3個の閉塞板13cが底
板11に当接され、この閉塞板13c直下の散水孔12
aのみが塞がれることとなる。
【0032】また、図6(B)に示すように、閉塞部材
13をその一部が刳り貫かれることにより刳貫部13e
とその残余の非刳貫部13fとが形成されたものとして
もよい。図3には、この図6(B)の閉塞部材13を用
いた温水分配槽1を示している。図3中点線で囲まれた
部分は、閉塞部材13の下降状態において、底板11の
うち非刳貫部13fが当接される部分である。こうすれ
ば、閉塞部材13の下降状態においては非刳貫部13f
直下の散水孔12aのみが塞がれることとなる。
【0033】さらに、図6(C)に示すように、閉塞部
材13をその一部が切り欠かれることにより切欠部13
gとその残余の非切欠部13hとが形成されたものとし
てもよい。こうすれば、閉塞部材13の下降状態におい
ては非切欠部13hが底板11に当接され、この非切欠
部13h直下の散水孔12aのみが塞がれることとな
る。
【0034】このように図6(A)、(B)又は(C)
の閉塞部材13を用いれば、1つの閉塞部材13の下降
により互いに隔たった複数領域の散水孔12aを塞ぐこ
とができ、従って1つの上昇・下降手段を設けるのみで
複数個の低湿空気用の流通間隙32aを充填材ブロック
3中に分散して存在させることが可能となる。すなわち
温水分配槽1に上昇・下降手段を多数設ける必要がなく
なり、製造が容易で、また、上昇・下降の作業も簡便と
なる。
【0035】また、図2に示すように温水分配槽1の下
方に温水遮蔽板10を設けると、流通間隙32の温水分
配・非分配の区別がより確実となるため好ましい。すな
わち閉塞部材13の下降状態において閉塞部材13によ
って塞がれていない散水孔12bから流れ出る温水が温
水遮蔽板10で遮蔽され、閉塞部材13によって塞がれ
た散水孔12aの直下の流通間隙32aに進入すること
がなく、より白煙の発生を抑えることができる。このよ
うな温水遮蔽板10は、温水分配槽1の下方に取り付け
られてもいいし、温水分配槽1と充填材ブロック3の間
に何らかの手段で配設されてもよい。温水遮蔽板10が
温水分配槽1の下方に取り付けられる場合は、底板11
の下面や側面板14の下側にリベット、接着剤、溶接等
によって取り付けることができる。また、温水遮蔽板1
0の下端を充填板31、31の間に貫入させれば、低湿
空気用の流通間隙32aと高湿空気用流通間隙32bの
区分がさらに確実となる。また、適当個数おきに充填板
31の上端を温水分配槽1の直下まで延長し、これら延
長された充填板31を温水遮蔽板10と兼用させてもよ
い。
【0036】本冷却塔では、図4に示すように底板11
の散水孔12の下側に散水ノズル15を設けてもよい。
図4では散水ノズル15は模式的に画かれている。この
散水ノズル15の構造は特に限定されないが、例えば図
8に示す構造のものが好適に用いられる。このような散
水ノズル15を設けることにより、流通間隙32への温
水の均一な分配が実現される。この散水ノズル15によ
り温水を拡散させる程度は、温水分配槽1の水位や散水
ノズル15と充填材ブロック3の距離等を考慮して適宣
選択される。
【0037】一般に冷却塔から発生する白煙の程度は、
その冷却塔が設置される地域の気象環境に大きく依存す
る。すなわち寒冷地では白煙の発生が頻繁に起こり、逆
に温暖な地域では白煙は発生しにくい。本発明において
は閉塞部材13の面積や個数、散水孔12aと散水孔1
2bの数の比率、温水遮蔽板10の位置等を調整するこ
とにより、低湿空気と高湿空気の比率を任意に設定する
ことができ、設置地域に適した冷却塔を提供することが
できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の温水分配
槽及び冷却塔は容易かつ低コストで製造することができ
る。また、本発明の温水分配槽及び冷却塔によれば、冬
期等の外気温が低い場合でもより確実に白煙の発生を防
止することができる。さらに本発明の温水分配槽及び冷
却塔によれば、温水分配槽の水位にかかわらず、任意の
時に流通間隙を低湿空気用と高湿空気用とに区分するこ
とができるので、排出される空気の湿度を外気温等の気
象条件に即応して制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温水分配槽の一実施形態と充填材ブロ
ックとを示す斜視図である。
【図2】図1の温水分配槽と充填材ブロックの断面図で
ある。
【図3】本発明の温水分配槽の他の実施形態と充填材ブ
ロックとを示す斜視図である。
【図4】本発明の温水分配槽のさらに他の実施形態を示
す断面図である。
【図5】本発明の温水分配槽及び冷却塔に用いられる支
持板の一例を示す図である。
【図6】(A)、(B)及び(C)はいずれも本発明の
温水分配槽及び冷却塔に用いられる閉塞部材の一例を示
す斜視図である。
【図7】本発明の冷却塔の一実施形態を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の冷却塔に用いる散水ノズルの一例を示
す斜視図である。
【図9】従来の冷却塔の温水分配槽と充填材ブロックの
一部断面斜視図である。
【図10】従来の他の冷却塔の温水分配槽と充填材ブロ
ックの一部断面斜視図である。
【符号の説明】
1・・・温水分配槽 10・・・温水遮蔽板 11・・・底板 12、12a、12b・・・散水孔 13・・・閉塞部材 13a・・・シール部材 13b・・・突起 13c・・・閉塞板 13d・・・連結部材 13e・・・刳貫部 13f・・・非刳貫部 13g・・・切欠部 13h・・・非切欠部 14・・・側面板 15・・・散水ノズル 16・・・バネ 17・・・支持板 18・・・レバー 19・・・吊下部材 2・・・通風空間 3・・・充填材ブロック 31・・・充填板 32、32a、32b・・・流通間隙 4・・・冷却ファン 5・・・ルーバー 6・・・エリミネーター 7・・・冷水槽
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図9のタイプ
の従来例では温水分配槽101の底板111に多数の長
ノズル108a、短ノズル108bを設けなければなら
ず、製造が多工程に及び製造コストが高くなるという問
題がある。また、ノズルの固定は底板に溶接、ねじ止め
等されることにより行われるが、この固定が不充分な場
合は接合部から温水が漏れ出し、冬期において本来低湿
空気となるべき流通間隙32aにも温水が進入し、この
流通間隙32aを通過した空気が高湿空気となってしま
う場合もある。しかも、長ノズル108aから温水が分
配されるか否かは温水分配槽1の水位に委ねられ、白煙
発生のおそれのある日に必ずしも水位が低下していると
は限らない。もし白煙発生の可能性に応じて水位を調整
しようとすれば、複雑な構造の制御手段が必要となって
しまう。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】このように本温水分配槽1及び本冷却塔
は、閉塞部材13を下降させるのみで流通間隙32を低
湿空気用の流通間隙32aと高湿空気用の流通間隙32
bとに区分することができるので、きわめて容易かつ低
コストで製造され得る。また図9や図10で示した従来
例のように温水分配槽1の底板11に接合部が存在する
ものではないので、接合部から温水が漏れだして本来低
湿空気となるべき流通間隙32aに温水が進入してしま
うということがない。しかも温水分配槽1の水位にかか
わらず閉塞部材13の下降のみで流通間隙32を低湿空
気用の流通間隙32aと高湿空気用の流通間隙32bと
に区分することができるので、排出される空気の湿度を
外気温等の気象条件に即応して制御できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水冷却用の流通間隙が多数形成された
    充填材ブロックの上方に配設され、その底板に充填材ブ
    ロックに温水を分配するための散水孔が多数設けられた
    温水分配槽であって、 上昇・下降が自在とされた閉塞部材が設けられており、 上記閉塞部材の下降状態においては、その閉塞部材が底
    板に当接されて散水孔の一部のみが塞がれるようにされ
    ていることを特徴とする温水分配槽。
  2. 【請求項2】 上記閉塞部材は複数個の閉塞板が連結部
    材によって連結されることにより構成されており、 閉塞部材の下降時には閉塞板が底板に当接されて閉塞板
    直下の散水孔のみが塞がれるようにされている請求項1
    に記載の温水分配槽。
  3. 【請求項3】 上記閉塞部材にはその一部が刳り貫かれ
    ることにより刳貫部とその残余の非刳貫部とが形成され
    ており、 閉塞部材の下降時にはその非刳貫部が底板に当接されて
    非刳貫部直下の散水孔のみが塞がれるようにされている
    請求項1に記載の温水分配槽。
  4. 【請求項4】 上記閉塞部材には、その一部が切り欠か
    れることにより切欠部とその残余の非切欠部とが形成さ
    れており、 閉塞部材の下降時にはその非切欠部が底板に当接されて
    非切欠部直下の散水孔のみが塞がれるようにされている
    請求項1に記載の温水分配槽。
  5. 【請求項5】 上記閉塞部材が、その下面に可撓性材料
    からなるシール部材を有してなる請求項1から4のいず
    れかに記載の温水分配槽。
  6. 【請求項6】 上記閉塞部材が、その下面であって散水
    孔に対応する位置に散水孔を閉塞する突起を有してなる
    請求項1から5のいずれかに記載の温水分配槽。
  7. 【請求項7】 閉塞部材の底板への当接圧力を強めるた
    めの加圧手段が設けられている請求項1から6のいずれ
    かに記載の温水分配槽。
  8. 【請求項8】 充填板が相互間に流通間隙を形成するよ
    う多数並列に起立され、流通間隙を流下する温水が気流
    によって冷却され得るように構成された充填材ブロック
    と、 上記充填材ブロックの上方に配置された、請求項1から
    7のいずれかに記載の温水分配槽と、を備えた冷却塔。
  9. 【請求項9】 上記温水分配槽と充填材ブロックの間
    に、閉塞部材の下降状態において閉塞部材によって塞が
    れていない散水孔から分配される温水が閉塞部材によっ
    て塞がれた散水孔の直下付近の流通間隙に進入すること
    を防止するための温水遮蔽板が配設されている請求項8
    に記載の冷却塔。
JP28094096A 1996-10-23 1996-10-23 温水分配槽及びこれを用いた冷却塔 Pending JPH10122789A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101363005B1 (ko) * 2013-07-10 2014-02-14 주식회사 성지공조기술 냉각탑 수분배 장치
CN110332823A (zh) * 2019-08-12 2019-10-15 河南科技大学 一种冷却塔

Cited By (3)

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CN110332823A (zh) * 2019-08-12 2019-10-15 河南科技大学 一种冷却塔
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