JPH10122760A - 冷却塔およびその温水分配管 - Google Patents

冷却塔およびその温水分配管

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JPH10122760A
JPH10122760A JP28092196A JP28092196A JPH10122760A JP H10122760 A JPH10122760 A JP H10122760A JP 28092196 A JP28092196 A JP 28092196A JP 28092196 A JP28092196 A JP 28092196A JP H10122760 A JPH10122760 A JP H10122760A
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cooling
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却塔において、載置するだけでエリミネー
タを安定して敷設することを可能とし、それにより、建
造コストの低減およびメンテナンスの容易化を可能とす
る。 【解決手段】 冷却用空気を流通させて温水を冷却する
ための充填材ブロックの上方に、矩形断面を呈する温水
分配管6が格子状に配管されており、温水冷却後の空気
から水分を分離するための複数枚のエリミネータ12が
その端縁12aが該温水分配管6の上に位置するように
載置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場やビルディン
グ等の空調設備等の各種設備から排出される温水を冷却
するための冷却塔の内部に配設される温水分配管、温水
を冷却したあとの冷却用空気から水分を分離するための
エリミネータの取り付け機構、およびこれらが配設され
た冷却塔に関する。さらに詳しくは、その上に前記エリ
ミネータが安定して容易に敷設されうるた温水分配管、
エリミネータの取り付け機構、およびこれらを備えるこ
とによって建造コストの低減およびメンテナンスの容易
化が可能となる冷却塔に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場設備やビル等の空調設備等か
ら排出される温水を冷却してこれを循環使用するために
冷却塔が使用されている。
【0003】温水の冷却方式の点から、温水と冷却用気
流とが交差する、いわゆる『クロスフロー方式』のもの
と、温水と冷却用気流とが対向する、いわゆる『カウン
ターフロー方式』のものとがあり、本発明はカウンター
フロー方式の冷却塔に関するものである。そこで、本発
明の理解を容易ならしめるために、図6にカウンターフ
ロー方式の冷却塔51の概略構成を示す。
【0004】図6において、冷却塔の側方に形成された
温水冷却用の外気Fを取り入れたるための空気取入部5
2の上方には、前記外気によって温水を冷却するための
充填材ブロック53が設置され、さらにその上方にはプ
レナム部54が形成され、最上部には冷却ファン55が
設置されている。
【0005】温水供給管56から分岐管(以下、温水分
配管という)57を通して送られてきた温水は、散水ノ
ズル58(図7参照)から充填材ブロック53に散水さ
れて充填材ブロック53中の温水流通間隙内を流下す
る。
【0006】一方、冷却ファン55によって空気取入部
52から塔内に吸引された外気Fは、前記温水流通間隙
内を上昇する気流となって前記充填材ブロック53中を
流下する温水を冷却する。
【0007】温水と熱交換した空気は温水分配管57上
に敷設されたエリミネーター59によって水滴を分離さ
れた後に冷却ファン55によって外部へ放出される。こ
のように、カウンターフロー方式の冷却塔51では、流
下する温水は対向する方向から供給される気流によって
冷却される。
【0008】かくして、充填材ブロック中を通過した温
水は、冷水となって冷水槽60に貯留される。なお、図
6に示す冷却塔51には、外気Fを吸入する空気取入部
52にルーバーは設けられていないが、このルーバーは
必要に応じて設置することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】かかるカウンターフロ
ー方式の冷却塔では、図6および図7に示すように前記
エリミネータ59はその下方に張りめぐらされた温水分
配管57上に敷設されている。この場合、エリミネータ
59は、それに撓みが生じないように片持ち状となるこ
とを避けるため、エリミネータ59同士のつなぎ目が丁
度温水分配管6上に一致するように敷設される。一方、
この温水分配管57は内部を液体である定圧の温水が流
通するものであるため、JISG3452に規定される
SGP、すなわちガス管等の断面が円形の管が用いられ
るため、エリミネータ59はその上に載置されるだけで
は安定しない。そこで温水分配管57にエリミネータ5
9を保持するための支持部材61(図7参照)を配設し
たり、針金によってエリミネータ59を温水分配管57
に縛りつけることが行われている。したがって、エリミ
ネータ59の敷設は大変やっかいな作業となっている。
【0010】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、載置するだけでエリミネータが安定し
て敷設されうる温水分配用の温水分配管およびこの温水
分配管が配設された冷却塔を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の温水分配管は、
温水の流れと該温水を冷却するための空気の流れが対向
するカウンターフロー式冷却塔に配設される温水分配管
であって、その上面が平坦にされた管部材から形成さ
れ、充填材ブロックの上方に配設され、且つその上に温
水を冷却したあとの空気中の水分を分離するためのエリ
ミネータが敷設されうるように構成されてなることを特
徴とする。
【0012】かかる構成によって本発明の温水分配管
は、その上に敷設されたエリミネータが、特別の支持機
構等を必要とすることなく安定した状態となる。すなわ
ち、単に載置するだけでも十分に安定して配設されう
る。一般にエリミネータは板状に形成されるものであ
り、また、敷設を容易とするために一基の冷却塔に対し
て小さいサイズに分割されたうえで温水分配管上に配設
される。また、板状のエリミネータの端部が片持ち状と
なって撓まぬように、その端縁が温水分配管に一致する
ように敷設される。かかる場合であっても、その上面が
平坦にされた管部材のうえには安定して載置されうるの
で、小サイズの各エリミネータのつなぎ目、つまり端縁
が管部材の丁度上に一致するように敷設すれば安定す
る。
【0013】本発明のエリミネータ取り付け機構は、温
水の流れと該温水を冷却するための空気の流れが対向す
るカウンターフロー式冷却塔における、温水を冷却した
あとの空気中の水分を分離するためのエリミネータ取り
付け機構であって、前記冷却用空気を流通させて温水を
冷却するための充填材ブロックの上方に、その上面が平
坦にされた温水分配管を配設し、前記エリミネータがそ
の端縁が該温水分配管の上に位置するように載置されて
なることを特徴とする。
【0014】したがって、本発明のエリミネータ取り付
け機構によれば、前述した本発明の温水分配管と同様
に、エリミネータが安定して敷設されうるという作用効
果を奏しうる。
【0015】また、本発明の冷却塔は、温水の流れと該
温水を冷却するための空気の流れが対向するカウンター
フロー式冷却塔であって、温水を冷却するための空気の
取入部と、該空気取入部の上方に配設される、空気流に
よって温水を冷却するための充填材ブロックと、該充填
材ブロックの上方に配設される、その上面が平坦にされ
た管からなる温水分配管と、該温水分配管の上面にその
端縁が位置するように載置される、温水冷却後の冷却用
空気から水分を分離するためのエリミネータとを備えて
なることを特徴とする。
【0016】かかる構成によって本発明の冷却塔は、前
述した本発明の温水分配管および本発明のエリミネータ
取り付け機構と同様に、エリミネータが安定して敷設さ
れうるという作用効果を奏するので、製造コストが低減
し、また、エリミネータ取り替え等のメンテナンスも容
易となる。
【0017】前記温水分配管を矩形断面を有する管部材
から形成すれば、たとえば、JISG3466に規定さ
れるような一般構造用角形鋼管をそのまま採用しうるの
で、市販品の購入によってきわめて容易に構成すること
ができるので好ましい。
【0018】もちろん、前述の本発明のエリミネータ取
り付け機構や本発明の冷却塔においても、矩形断面を有
する管部材からなる温水分配管を用いれば同様の利点が
得られる。
【0019】なお、前記矩形断面を有する管部材の他、
三角形断面等の多角形断面の管部材、半円形断面等の平
坦部を有する部分円形断面の管部材を用いてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】つぎに、添付図面を参照しつつ本
発明の温水分配管、エリミネータの取り付け機構および
冷却塔の一実施形態を説明する。
【0021】図1は本発明の冷却塔の一実施形態を示す
概略断面図、図2は図1におけるエリミネータおよび温
水分配管を示す一部切欠き斜視図、図3は図2のIII
−III線矢視図である。
【0022】図1において、冷却塔1の最上部には冷却
ファン2が配設されており、冷却塔1の側方には前記冷
却ファン2によって温水冷却用の外気を取り入れたるた
めの空気取入部3が形成されており、この空気取入部3
には落下する水滴が外部に飛散することを防止するため
のルーバ4が配設されている。その上方には、前記外気
(以下、冷却空気流Fという)によって温水を冷却する
ための充填材ブロック5が設置され、さらにその上方に
は冷却すべき温水を充填材ブロック5に分配するための
温水分配管6が配設されている。
【0023】温水分配管6には温水供給管7から温水が
送水されており、この温水は前記温水分配管6の下面に
穿設された散水孔8から散水ノズル8a(素図3参照)
を通して充填材ブロック5の温水流通間隙9内に流下せ
しめられる。温水流通間隙9は、充填材ブロック5を構
成する多数枚の充填板10が相互間に形成する間隙であ
り、この温水流通間隙9内を前記冷却空気流Fが下から
上方へ通過する。この冷却空気流Fにより冷却されて冷
水と化した前記温水は落下し、下方に配設された冷水槽
11内に一旦貯留され、その後各種設備の空調・冷却用
に循環・送水される。
【0024】一方、温水と直接接触して熱交換されるこ
とにより水分を含むこととなった冷却空気流Fは、前記
温水分配管6の上に配設されたエリミネータ12によっ
てその水分が分離され、その後冷却ファン2によって上
方へ放出される。エリミネータ12は全体として板状に
形成されているが、内部は充填材ブロック5に類似した
構造であり、多数枚の吸熱板13が相互間に空気流通間
隙14を形成するように積層されたものである。この空
気流通間隙14を通過する冷却空気流Fは、含有する水
分が吸熱板13に凝縮することによって分離される。
【0025】前記エリミネータ12は配設作業を容易に
するため、図2に示すように一基の冷却塔に対して小さ
いサイズのものが複数枚配設されているが、その下方に
張りめぐらされた温水分配管6上に載置されるだけで安
定した状態にある。なぜなら、温水分配管6が図示のと
おり矩形断面を呈しているからである(図3も併せて参
照)。また、複数枚のエリミネータ12は温水分配管6
上に載置されるに際し、その端部が片持ち状となって撓
んでしまうことを避けるため、エリミネータ12同士の
つなぎ目、つまり、各エリミネータ12の端縁12aが
丁度温水分配管6上に一致するように敷設される(図2
参照)。それでも矩形断面の温水分配管6によって安定
に支持される。したがって、とくに支持部材等の特別な
機構を必要としない。
【0026】したがって、図1の冷却塔1はそのエリミ
ネータ12の敷設作業が容易となるので冷却塔の建造コ
ストの低減が可能となり、しかも、エリミネータ12の
取り替え等のメンテナンスが容易となる。
【0027】本実施形態では小さいサイズのエリミネー
タ12が複数枚配設されているが、本発明にあってはそ
のように限定されることはなく、一基の冷却塔に対して
一枚のエリミネータを配設してもよい。
【0028】温水分配管6用の矩形断面管としては、J
ISG3466に規定されるような一般構造用角形鋼管
を用いることができる。つまり、この鋼管の断面は正方
形であっても長方形であってもよい。このように一般構
造用の鋼管を使用できるのは、分配すべき温水の水圧が
ゲージ圧で0〜0.15kg/cm2 程度の低い圧力だ
からである。また、たとえばJISG3192に規定さ
れる二本のみぞ形鋼を、その溝同士を対向させて溶接等
で接合することによって矩形断面管としてもよい。
【0029】さらに、如上の実施形態においては温水分
配管として、矩形断面を呈する管部材を用いたが、本発
明においては矩形断面管に限定されることはなく、たと
えば、図4および図5に示されるような管部材21、2
2を用いてもよい。
【0030】図4に示す管部材21は、上面が平坦に形
成されている。この管部材21は、円形断面の管をプレ
ス等によって一部を平坦に形成する等して得られる。
【0031】図5に示す管部材22は、三角形断面に形
成されている。この管部材22は、耐薬品性を有する合
成樹脂から成形したものであってもよい。
【0032】如上の管部材の材質は、炭素鋼であっても
ステンレス鋼であってもよく、内面または内外面ともに
亜鉛等の耐食メッキを施した炭素鋼であってもよい。耐
薬品性を有する合成樹脂から成形したものであってもよ
い。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、載置するだけでエリミ
ネータを安定して敷設することができ、その結果、冷却
塔全体としての建造コストの低減が可能となり、メンテ
ナンスも容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却塔の一実施形態を示す概略断面図
である。
【図2】図1におけるエリミネータおよび温水分配管を
示す一部切欠き斜視図である。
【図3】図2のIII−III線矢視図である。
【図4】本発明の温水分配管の他の実施形態を示す断面
図である。
【図5】本発明の温水分配管のさらに他の実施形態を示
す断面図である。
【図6】従来のエリミネータ取り付け機構を有するカウ
ンターフロー式冷却塔の一例を示す一部切欠き斜視図で
ある。
【図7】図6の冷却塔におけるエリミネータ取り付け機
構の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…冷却塔 2…冷却ファン 3…空気取入部 4…ルーバ 5…充填材ブロック 6…温水分配管 7…温水供給管 8…散水孔 9…温水流通間隙 10…充填板 11…冷水槽 12…エリミネータ 13…吸熱板 14…空気流通間隙 21…管部材 22…管部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水の流れと該温水を冷却するための空
    気の流れが対向するカウンターフロー式冷却塔に配設さ
    れる温水分配管であって、 その上面が平坦にされた管部材から形成され、充填材ブ
    ロックの上方に配設され、且つその上に温水を冷却した
    あとの空気中の水分を分離するためのエリミネータが敷
    設されうるように構成されてなることを特徴とする温水
    分配管。
  2. 【請求項2】 前記管部材が矩形断面を有してなる請求
    項1記載の温水分配管。
  3. 【請求項3】 温水の流れと該温水を冷却するための空
    気の流れが対向するカウンターフロー式冷却塔におけ
    る、温水を冷却したあとの空気中の水分を分離するため
    のエリミネータ取り付け機構であって、 前記冷却用空気を流通させて温水を冷却するための充填
    材ブロックの上方に、その上面が平坦にされた温水分配
    管を配設し、前記エリミネータがその端縁が該温水分配
    管の上に位置するように載置されてなることを特徴とす
    るエリミネータ取り付け機構。
  4. 【請求項4】 前記温水分配管が矩形断面を有してなる
    請求項3記載のエリミネータ取り付け機構。
  5. 【請求項5】 温水の流れと該温水を冷却するための空
    気の流れが対向するカウンターフロー式冷却塔であっ
    て、 温水を冷却するための空気の取入部と、該空気取入部の
    上方に配設される、空気流によって温水を冷却するため
    の充填材ブロックと、 該充填材ブロックの上方に配設される、その上面が平坦
    にされた管からなる温水分配管と、 該温水分配管の上面にその端縁が位置するように載置さ
    れる、温水冷却後の冷却用空気から水分を分離するため
    のエリミネータとを備えてなることを特徴とする冷却
    塔。
  6. 【請求項6】 前記温水分配管が矩形断面を有してなる
    請求項5記載の冷却塔。
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