JPH10122672A - 電動膨張弁の制御装置及び制御方法並びに電動膨張弁の制御プログラム記録媒体 - Google Patents

電動膨張弁の制御装置及び制御方法並びに電動膨張弁の制御プログラム記録媒体

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JPH10122672A
JPH10122672A JP27921296A JP27921296A JPH10122672A JP H10122672 A JPH10122672 A JP H10122672A JP 27921296 A JP27921296 A JP 27921296A JP 27921296 A JP27921296 A JP 27921296A JP H10122672 A JPH10122672 A JP H10122672A
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JP
Japan
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expansion valve
electric expansion
degree
opening
temperature
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Withdrawn
Application number
JP27921296A
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English (en)
Inventor
Satoru Hasegawa
悟 長谷川
Yoshihisa Miyashige
好央 宮重
Noriyuki Akura
則之 阿蔵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KANSAI REINETSU KK
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
KANSAI REINETSU KK
Saginomiya Seisakusho Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by KANSAI REINETSU KK, Saginomiya Seisakusho Inc filed Critical KANSAI REINETSU KK
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Publication of JPH10122672A publication Critical patent/JPH10122672A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/15Hunting, i.e. oscillation of controlled refrigeration variables reaching undesirable values
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/21Refrigerant outlet evaporator temperature

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Production, Working, Storing, Or Distribution Of Ice (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 直膨式氷蓄熱システムにおいて均一な氷厚の
氷を生成することができ、液バックを起こさずにオイル
の寝込みを低減する。 【解決手段】 被冷却液体の温度が当該被冷却液体の凝
固点より高い場合に予め定められた第1開度範囲内にお
いて過熱度が第1所定範囲内に収まるように電動膨張弁
の開度を演算し、被冷却液体の温度が凝固点である場合
に予め定められた第2開度範囲内において過熱度が第2
所定範囲内に収まるようにするとともに、時間経過に応
じて第2所定範囲を段階的に移行するように電動膨張弁
の開度を演算し、冷却過熱度制御演算工程あるいは氷生
成過熱度制御演算工程により演算された電動膨張弁の開
度に基づいて、電動膨張弁の開度制御を行えるので、電
動膨張弁がハンチングを起こすことなく、迅速に被冷却
液体を冷却し、氷生成を効率よく行うことができる。ま
た、強制的に電動膨張弁のハンチングを行うことにより
オイルの寝込みを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動膨張弁の制御
装置及び制御方法並びに電動膨張弁の制御プログラム記
録媒体に係り、特に氷蓄熱槽を有する氷蓄熱システムに
おいて、電動膨張弁の制御を行うための電動膨張弁の制
御装置及び制御方法並びに電動膨張弁の制御プログラム
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】図11に従来の氷蓄熱槽を用いた氷蓄熱
システムの概要構成図を示す。氷蓄熱システム200
は、大別すると、冷媒の圧縮、凝縮液化、減圧膨張、蒸
発気化して冷凍サイクルを構成する冷凍ユニット201
と、冷凍ユニット201により冷却された冷媒によりブ
ライン(brine)を冷却し、この冷却されたブラインに
より氷蓄熱槽202内の水203を氷結することにより
氷蓄熱を行う氷蓄熱ユニット204と、を備えて構成さ
れている。
【0003】冷凍ユニット201は、冷媒を圧縮するた
めのコンプレッサ205と、冷媒を凝縮するためのコン
デンサ(凝縮器)206と、冷媒流量を制御するための
膨張弁207と、冷媒を蒸発させるためのエバポレータ
(蒸発器)208と、を備えて構成されており、コンプ
レッサ205、コンデンサ206、膨張弁207及びエ
バポレータ208を配管209により環状に接続してい
る。
【0004】氷蓄熱ユニット204は、氷蓄熱を行う氷
蓄熱槽202と、エバポレータ208により冷却された
ブラインを循環するためのポンプ210と、ブラインと
氷蓄熱槽202内の水との間で熱交換を行う熱交換コイ
ル211と、氷蓄熱槽202内に蓄えた熱を利用する際
に負荷212との間で熱交換を行う熱交換機213と、
を備えて構成されている。
【0005】この場合における熱交換コイル211は、
鉛直方向に対して垂直な平面内において配管を蛇行させ
てコイル部を構成し、複数のコイル部を鉛直方向に所定
距離離間して配置し、各コイル部の端部を配管により結
合することにより構成されている。また、コイル部は水
平な直管部分が大部分を占めている。
【0006】次に概要動作を説明する。冷凍ユニット2
01のコンプレッサ205は、冷媒を圧縮して、コンデ
ンサ206に供給する。コンデンサ206は、供給され
た冷媒を凝縮液化し、膨張弁207に供給し、膨張弁2
07を介して冷媒は減圧膨張される。
【0007】減圧膨張された冷媒は、エバポレータ20
8により蒸発気化して氷蓄熱ユニット204のブライン
と熱交換を行い、ブラインをマイナス温度に冷却する。
エバポレータ208で冷却されたマイナス温度のブライ
ンはポンプ210により熱交換コイル211に供給さ
れ、熱交換コイル211内を循環することとなり、氷蓄
熱槽202内の水203が冷却される。
【0008】氷蓄熱槽202内の水203が冷却される
ことにより、熱交換コイル211の周囲には氷が生成さ
れ、凝固熱として熱が蓄えられる。そして蓄えた熱を利
用する場合には、氷が溶ける際の融解熱を利用すること
となる。
【0009】より具体的には、熱交換機213を介して
間接的に、あるいは、熱交換機213を介さずに直接的
に負荷212とブラインとを熱交換することにより、融
解熱を用いる。ところで、上記従来の氷蓄熱システム2
00においては、一旦冷媒によりブラインを冷却し、さ
らに冷却されたブラインにより槽内の水を冷却して氷結
させていたため、熱効率が低下するとともに、システム
構成が複雑になっていた。
【0010】そこで、熱効率を向上させ、システム構成
を簡略化できる氷蓄熱システムとして、従来より熱交換
コイルを直接、氷蓄熱槽内に配置し、冷媒により熱交換
コイル周囲に直接氷を生成させる氷蓄熱システム(以
下、直膨式氷蓄熱システムという。)が提案されてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の直膨式氷蓄
熱システムにおいて、冷媒の流量制御を行う膨張弁とし
て機械式膨張弁を使用した場合には、氷が生成される初
期段階から最終段階に至るまでの各段階において常に一
定の過熱度で制御しようとするため、以下のような問題
点が生じることとなっていた。 過熱度を高めに設定した場合 過熱度を高めに設定した場合には、氷生成の初期段階で
は冷媒入口(冷媒供給口)側の熱交換コイルと冷媒出口
(冷媒回収口)側の熱交換コイルとでは、氷厚が不均一
となるとともに、能力不足気味となり、氷生成に時間が
かかるという問題点が生じる。 過熱度を低めに設定した場合 過熱度を低めに設定した場合には、運転初期段階の負荷
が大きい段階では、過熱度がハンチングすることによっ
て冷媒が液体の状態でコンプレッサ側に戻る、いわゆ
る、液バックが発生する可能性があるという問題点が生
じる。 低負荷の場合 氷の生成率が向上し低負荷になると、冷媒の流量が絞ら
れるので、熱交換コイルの配置状態などによっては、冷
媒に添加されたオイルが熱交換コイル内に滞留しやすく
なる(寝込みやすくなる)という問題点が生じる。
【0012】さらに氷厚が不均一になることによりIP
F(Ice Packing Factor:結氷率)が下がってしまい、
蓄熱量が低下してしまうという問題点があった。そこで
本発明の目的は、直膨式氷蓄熱システムにおいて均一な
氷厚の氷を生成することができ、液バックを起こさずに
オイルの寝込みを低減することができる電動膨張弁の制
御装置及び制御方法並びに電動膨張弁の制御プログラム
記録媒体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
冷媒を循環させるとともに、冷凍機の一部を構成する蒸
発器として機能する冷却パイプが被冷却液体が満たされ
た氷蓄熱槽内に配置された直膨式氷蓄熱装置に用いら
れ、前記冷媒の流量を制御するための電動膨張弁を制御
する電動膨張弁の制御装置において、前記冷却パイプの
入口近傍の前記冷媒の温度である入口温度と前記冷却パ
イプの出口近傍の前記冷媒の温度である出口温度との差
を過熱度とし、前記被冷却液体の温度が当該被冷却液体
の凝固点より高い場合に予め定められた第1開度範囲内
において前記過熱度が第1所定範囲内に収まるように前
記電動膨張弁の開度を演算する冷却過熱度制御演算手段
と、前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に予
め定められた第2開度範囲内において前記過熱度が第2
所定範囲内に収まるようにするとともに、時間経過に応
じて前記第2所定範囲を段階的に移行するように前記電
動膨張弁の開度を演算する氷生成過熱度制御演算手段
と、を備えて構成する。
【0014】請求項1記載の発明によれば、冷却過熱度
制御演算手段は、被冷却液体の温度が当該被冷却液体の
凝固点より高い場合に予め定められた第1開度範囲内に
おいて過熱度が第1所定範囲内に収まるように電動膨張
弁の開度を演算する。また、氷生成過熱度制御演算手段
は、被冷却液体の温度が凝固点である場合に予め定めら
れた第2開度範囲内において過熱度が第2所定範囲内に
収まるようにするとともに、時間経過に応じて第2所定
範囲を段階的に移行するように電動膨張弁の開度を演算
する。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記冷却過熱度制御演算手段は、前記被冷
却液体の温度が前記凝固点より高い第1所定温度よりも
高い場合に前記過熱度が第1所定温度範囲となるように
予め設定された第1上限開度及び予め設定された下限開
度により規定される開度範囲内において前記電動膨張弁
の開度を演算する第1水冷却演算手段と、前記被冷却液
体の温度が前記凝固点以上前記第1所定温度未満である
場合に、前記第1上限開度、前記下限開度及び前記被冷
却液体の温度が前記凝固点であるときに前記過熱度が第
2所定温度範囲となるように予め設定された第2上限開
度により規定される開度範囲内において前記電動膨張弁
の開度を演算する第2水冷却演算手段と、を備えて構成
する。
【0016】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の作用に加えて、冷却過熱度制御演算手段の第
1水冷却演算手段は、被冷却液体の温度が凝固点より高
い第1所定温度よりも高い場合に過熱度が第1所定温度
範囲となるように予め設定された第1上限開度及び予め
設定された下限開度により規定される開度範囲内におい
て電動膨張弁の開度を演算する。
【0017】また、第2水冷却演算手段は、被冷却液体
の温度が凝固点以上第1所定温度未満である場合に、第
1上限開度、下限開度及び被冷却液体の温度が凝固点で
あるときに過熱度が第2所定温度範囲となるように予め
設定された第2上限開度により規定される開度範囲内に
おいて電動膨張弁の開度を演算する。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記氷生成過熱度制御演算
手段は、前記被冷却媒体の温度が前記凝固点に到達した
時刻からの経過時間に応じて前記第2所定範囲を段階的
に設定する目標過熱度段階設定手段を備えて構成する。
【0019】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の作用に加えて、氷生成過熱度
制御演算手段の目標過熱度段階設定手段は、被冷却媒体
の温度が凝固点に到達した時刻からの経過時間に応じて
第2所定範囲を段階的に設定する。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記目標過熱度段階設定手段は、最終的に
設定すべき前記第2所定範囲を0[℃]近傍の過熱度範
囲に設定するように構成する。請求項4記載の発明によ
れば、請求項3記載の発明の作用に加えて、目標過熱度
段階設定手段は、最終的に設定すべき第2所定範囲を0
[℃]近傍の過熱度範囲に設定する。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項2乃至請求
項4記載の発明において、外部から入力された前記氷蓄
熱槽の容積、前記冷凍機の能力及び最終的に設定すべき
前記第2所定範囲に基づいて前記第1上限開度、前記第
2上限開度及び前記下限開度を設定する基準開度設定手
段を備えて構成する。
【0022】請求項5記載の発明によれば、請求項2乃
至請求項4記載の発明の作用に加えて、基準開度設定手
段は、外部から入力された氷蓄熱槽の容積、冷凍機の能
力及び最終的に設定すべき第2所定範囲に基づいて第1
上限開度、第2上限開度及び下限開度を設定する。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項3乃至請求
項5のいずれかに記載の発明において、前記凝固点に到
達した時刻からの経過時間をカウントし、所定時間間隔
毎に変更タイミング信号を出力する経過時間カウント手
段を備え、前記目標過熱度段階設定手段は、前記変更タ
イミング信号に対応するタイミングで前記第2所定範囲
を段階的に設定するように構成する。
【0024】請求項6記載の発明によれば、請求項3乃
至請求項5のいずれかに記載の発明の作用に加えて、経
過時間カウント手段は、凝固点に到達した時刻からの経
過時間をカウントし、所定時間間隔毎に変更タイミング
信号を目標過熱度段階設定手段に出力し、目標過熱度段
階設定手段は、変更タイミング信号に対応するタイミン
グで第2所定範囲を段階的に設定する。
【0025】請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求
項6記載の発明において、前記被冷却液体の温度が前記
凝固点である場合に、前記電動膨張弁の開度が予め設定
されたハンチング基準開度よりも小さいか否かを判別す
る開度判別手段と、前記判別に基づいて前記電動膨張弁
の開度が前記ハンチング基準開度よりも小さい場合に前
記電動膨張弁をハンチングさせるハンチング制御手段
と、を備えて構成する。
【0026】請求項7記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項6記載の発明の作用に加えて、開度判別手段
は、被冷却液体の温度が凝固点である場合に、電動膨張
弁の開度が予め設定されたハンチング基準開度よりも小
さいか否かを判別し、ハンチング制御手段は開度判別手
段の判別に基づいて電動膨張弁の開度がハンチング基準
開度よりも小さい場合に電動膨張弁をハンチングさせ
る。
【0027】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、前記ハンチング制御手段は、前記氷生成過
熱度制御演算手段に、前記電動膨張弁が前記ハンチング
を起こすように前記第2所定範囲を設定させる強制ハン
チング指示手段を備えて構成する。
【0028】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の発明の作用に加えて、ハンチング制御手段の強制ハ
ンチング指示手段は、氷生成過熱度制御演算手段に、電
動膨張弁がハンチングを起こすように第2所定範囲を設
定させる。請求項9記載の発明は、請求項7記載の発明
において、前記ハンチング制御手段は、前記電動膨張弁
を強制的にハンチングさせるべく、前記電動膨張弁を駆
動するための強制駆動制御信号を出力する強制駆動制御
手段を備えて構成する。
【0029】請求項9記載の発明によれば、請求項7記
載の発明の作用に加えて、ハンチング制御手段の強制駆
動制御手段は、電動膨張弁を強制的にハンチングさせる
べく、電動膨張弁を駆動するための強制駆動制御信号を
出力する。請求項10記載の発明は、冷媒を循環させる
とともに、冷凍機の一部を構成する蒸発器として機能す
る冷却パイプが被冷却液体が満たされた氷蓄熱槽内に配
置された直膨式氷蓄熱装置に用いられ、前記冷媒の流量
を制御するための電動膨張弁を制御する電動膨張弁の制
御方法において、前記被冷却液体の温度を検出する液温
検出工程と、前記冷却パイプの入口近傍の前記冷媒の温
度である入口温度と前記冷却パイプの出口近傍の前記冷
媒の温度である出口温度との差を過熱度とし、前記被冷
却液体の温度が当該被冷却液体の凝固点より高い場合に
予め定められた第1開度範囲内において前記過熱度が第
1所定範囲内に収まるように前記電動膨張弁の開度を演
算する冷却過熱度制御演算工程と、前記被冷却液体の温
度が前記凝固点である場合に予め定められた第2開度範
囲内において前記過熱度が第2所定範囲内に収まるよう
にするとともに、時間経過に応じて前記第2所定範囲を
段階的に移行するように前記電動膨張弁の開度を演算す
る氷生成過熱度制御演算工程と、前記冷却過熱度制御演
算工程あるいは前記氷生成過熱度制御演算工程により演
算された前記電動膨張弁の開度に基づいて、前記電動膨
張弁の開度制御を行う弁開度制御工程と、を備えて構成
する。
【0030】請求項10記載の発明によれば、液温検出
工程は、被冷却液体の温度を検出する。冷却過熱度制御
演算工程は、冷却パイプの入口近傍の冷媒の温度である
入口温度と冷却パイプの出口近傍の冷媒の温度である出
口温度との差を過熱度とし、被冷却液体の温度が当該被
冷却液体の凝固点より高い場合に予め定められた第1開
度範囲内において過熱度が第1所定範囲内に収まるよう
に電動膨張弁の開度を演算する。
【0031】氷生成過熱度制御演算工程は、被冷却液体
の温度が凝固点である場合に予め定められた第2開度範
囲内において過熱度が第2所定範囲内に収まるようにす
るとともに、時間経過に応じて第2所定範囲を段階的に
移行するように電動膨張弁の開度を演算する。
【0032】弁開度制御工程は、冷却過熱度制御演算工
程あるいは氷生成過熱度制御演算工程により演算された
電動膨張弁の開度に基づいて、電動膨張弁の開度制御を
行う。請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明
において、前記冷却過熱度制御演算工程は、前記被冷却
液体の温度が前記凝固点より高い第1所定温度よりも高
い場合に前記過熱度が第1所定温度範囲となるように予
め設定された第1上限開度及び予め設定された下限開度
により規定される開度範囲内において前記電動膨張弁の
開度を演算する第1水冷却演算工程と、前記被冷却液体
の温度が前記凝固点以上前記第1所定温度未満である場
合に前記第1上限開度、前記下限開度及び前記被冷却液
体の温度が前記凝固点である場合に前記過熱度が第2所
定温度範囲となるように予め設定された第2上限開度に
より規定される開度範囲内において前記電動膨張弁の開
度を演算する第2水冷却演算工程と、を備えて構成す
る。
【0033】請求項11記載の発明によれば、請求項1
0記載の発明の作用に加えて、冷却過熱度制御演算工程
の第1水冷却演算工程は、被冷却液体の温度が凝固点よ
り高い第1所定温度よりも高い場合に過熱度が第1所定
温度範囲となるように予め設定された第1上限開度及び
予め設定された下限開度により規定される開度範囲内に
おいて電動膨張弁の開度を演算する。
【0034】第2水冷却演算工程は、被冷却液体の温度
が凝固点以上第1所定温度未満である場合に第1上限開
度、下限開度及び被冷却液体の温度が凝固点である場合
に過熱度が第2所定温度範囲となるように予め設定され
た第2上限開度により規定される開度範囲内において電
動膨張弁の開度を演算する。
【0035】請求項12記載の発明は、請求項10また
は請求項11記載の発明において、前記氷生成過熱度制
御演算工程は、前記被冷却媒体の温度が前記凝固点に到
達した時刻からの経過時間に応じて前記第2所定範囲を
段階的に設定する目標過熱度段階設定工程を備えて構成
する。
【0036】請求項12記載の発明によれば、請求項1
0または請求項11記載の発明の作用に加えて、氷生成
過熱度制御演算工程の目標過熱度段階設定工程は、被冷
却媒体の温度が凝固点に到達した時刻からの経過時間に
応じて第2所定範囲を段階的に設定する。
【0037】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の発明において、前記目標過熱度段階設定工程は、最終
的に設定すべき前記第2所定範囲を0[℃]近傍の過熱
度範囲に設定する目標過熱度最終設定工程を備えて構成
する。請求項13記載の発明によれば、請求項12記載
の発明の作用に加えて、目標過熱度段階設定工程の目標
過熱度最終設定工程は、最終的に設定すべき第2所定範
囲を0[℃]近傍の過熱度範囲に設定する。
【0038】請求項14記載の発明は、請求項11乃至
請求項13記載の発明において、外部から入力された前
記氷蓄熱槽の容積、前記冷凍機の能力及び最終的に設定
すべき前記第2所定範囲に基づいて前記第1上限開度、
前記第2上限開度及び前記下限開度を設定する基準開度
設定工程を備えて構成する。
【0039】請求項14記載の発明によれば、請求項1
1乃至請求項13記載の発明の作用に加えて、基準開度
設定工程は外部から入力された氷蓄熱槽の容積、冷凍機
の能力及び最終的に設定すべき第2所定範囲に基づいて
第1上限開度、第2上限開度及び下限開度を設定する。
【0040】請求項15記載の発明は、請求項12乃至
請求項14のいずれかに記載の発明において、前記凝固
点に到達した時刻からの経過時間を監視し、所定時間間
隔毎に変更タイミングを告知する経過時間告知工程を備
え、前記目標過熱度段階設定工程は、前記変更タイミン
グで前記第2所定範囲を段階的に設定するように構成す
る。
【0041】請求項15記載の発明によれば、請求項1
2乃至請求項14のいずれかに記載の発明の作用に加え
て、経過時間告知工程は、凝固点に到達した時刻からの
経過時間を監視し、所定時間間隔毎に変更タイミングを
告知する。目標過熱度段階設定工程は、告知された変更
タイミングで第2所定範囲を段階的に設定する。
【0042】請求項16記載の発明は、請求項10乃至
請求項15記載の発明において、前記被冷却液体の温度
が前記凝固点である場合に、前記電動膨張弁の開度が予
め設定されたハンチング基準開度よりも小さいか否かを
判別する開度判別工程と、前記判別に基づいて前記電動
膨張弁の開度が前記ハンチング基準開度よりも小さい場
合に前記電動膨張弁をハンチングさせるハンチング制御
工程と、を備えて構成する。
【0043】請求項16記載の発明によれば、請求項1
0乃至請求項15記載の発明の作用に加えて、開度判別
工程は、被冷却液体の温度が凝固点である場合に、電動
膨張弁の開度が予め設定されたハンチング基準開度より
も小さいか否かを判別する。ハンチング制御工程は、開
度判別工程における判別に基づいて電動膨張弁の開度が
ハンチング基準開度よりも小さい場合に電動膨張弁をハ
ンチングさせる。
【0044】請求項17記載の発明は、請求項16記載
の発明において、前記ハンチング制御工程は、前記電動
膨張弁が前記ハンチングを起こすように前記氷生成過熱
度制御演算工程において前記第2所定範囲を設定させる
強制ハンチング指示工程を備えて構成する。
【0045】請求項17記載の発明によれば、請求項1
6記載の発明の作用に加えて、ハンチング制御工程の強
制ハンチング指示工程は、電動膨張弁がハンチングを起
こすように氷生成過熱度制御演算工程において第2所定
範囲を設定する。請求項18記載の発明は、請求項16
記載の発明において、前記ハンチング制御工程は、前記
電動膨張弁を強制的にハンチングさせるべく、前記電動
膨張弁を駆動する強制駆動制御工程を備えて構成する。
【0046】請求項18記載の発明によれば、請求項1
6記載の発明の作用に加えて、ハンチング制御工程の強
制駆動制御工程は、電動膨張弁を強制的にハンチングさ
せるべく、電動膨張弁を駆動する。請求項19記載の発
明は、冷媒を循環させるとともに、冷凍機の一部を構成
する蒸発器として機能する冷却パイプが被冷却液体が満
たされた氷蓄熱槽内に配置された直膨式氷蓄熱装置に用
いられ、前記冷媒の流量を制御するための電動膨張弁を
コンピュータにより制御するためのプログラムを記録し
た電動膨張弁の制御プログラム記録媒体であって、前記
冷却パイプの入口近傍の前記冷媒の温度である入口温度
と前記冷却パイプの出口近傍の前記冷媒の温度である出
口温度との差を過熱度とし、前記被冷却液体の温度が当
該被冷却液体の凝固点より高い場合に予め定められた第
1開度範囲内において前記過熱度が第1所定範囲内に収
まるように前記電動膨張弁の開度を演算し、前記被冷却
液体の温度が前記凝固点である場合に予め定められた第
2開度範囲内において前記過熱度が第2所定範囲内に収
まるようにするとともに、時間経過に応じて前記第2所
定範囲を段階的に移行するように前記電動膨張弁の開度
を演算し、前記冷却過熱度制御演算工程あるいは前記氷
生成過熱度制御演算工程により演算された前記電動膨張
弁の開度に基づいて、前記電動膨張弁の開度制御を行う
ように構成する。
【0047】請求項19記載の発明によれば、冷却パイ
プの入口近傍の冷媒の温度である入口温度と冷却パイプ
の出口近傍の冷媒の温度である出口温度との差を過熱度
とし、被冷却液体の温度が当該被冷却液体の凝固点より
高い場合に予め定められた第1開度範囲内において過熱
度が第1所定範囲内に収まるように電動膨張弁の開度を
演算し、被冷却液体の温度が凝固点である場合に予め定
められた第2開度範囲内において過熱度が第2所定範囲
内に収まるようにするとともに、時間経過に応じて第2
所定範囲を段階的に移行するように電動膨張弁の開度を
演算し、冷却過熱度制御演算工程あるいは氷生成過熱度
制御演算工程により演算された電動膨張弁の開度に基づ
いて、電動膨張弁の開度制御を行える。
【0048】請求項20記載の発明は、請求項19記載
の発明において、前記被冷却液体の温度が前記凝固点よ
り高い第1所定温度よりも高い場合に前記過熱度が第1
所定温度範囲となるように予め設定された第1上限開度
及び予め設定された下限開度により規定される開度範囲
内において前記電動膨張弁の開度を演算し、前記被冷却
液体の温度が前記凝固点以上前記第1所定温度未満であ
る場合に前記第1上限開度、前記下限開度及び前記被冷
却液体の温度が前記凝固点である場合に前記過熱度が第
2所定温度範囲となるように予め設定された第2上限開
度により規定される開度範囲内において前記電動膨張弁
の開度を演算するように構成する。
【0049】請求項20記載の発明によれば、請求項1
9記載の発明の作用に加えて、被冷却液体の温度が凝固
点より高い第1所定温度よりも高い場合に過熱度が第1
所定温度範囲となるように予め設定された第1上限開度
及び予め設定された下限開度により規定される開度範囲
内において電動膨張弁の開度を演算し、被冷却液体の温
度が凝固点以上第1所定温度未満である場合に第1上限
開度、下限開度及び被冷却液体の温度が凝固点である場
合に過熱度が第2所定温度範囲となるように予め設定さ
れた第2上限開度により規定される開度範囲内において
電動膨張弁の開度を演算できる。
【0050】請求項21記載の発明は、請求項19また
は請求項20記載の発明において、前記被冷却媒体の温
度が前記凝固点に到達した時刻からの経過時間に応じて
前記第2所定範囲を段階的に設定するように構成する。
請求項21記載の発明によれば、請求項19または請求
項20記載の発明の作用に加えて、被冷却媒体の温度が
凝固点に到達した時刻からの経過時間に応じて第2所定
範囲を段階的に設定する。
【0051】請求項22記載の発明は、請求項21記載
の発明において、最終的に設定すべき前記第2所定範囲
を0[℃]近傍の過熱度範囲に設定するように構成す
る。請求項22記載の発明によれば、請求項21記載の
発明の作用に加えて、最終的に設定すべき第2所定範囲
を0[℃]近傍の過熱度範囲に設定する。
【0052】請求項23記載の発明は、請求項20乃至
請求項22記載の発明において、外部から入力された前
記氷蓄熱槽の容積、前記冷凍機の能力及び最終的に設定
すべき前記第2所定範囲に基づいて前記第1上限開度、
前記第2上限開度及び前記下限開度を設定するように構
成する。
【0053】請求項23記載の発明によれば、請求項2
0乃至請求項22記載の発明の作用に加えて、外部から
入力された氷蓄熱槽の容積、冷凍機の能力及び最終的に
設定すべき第2所定範囲に基づいて第1上限開度、第2
上限開度及び下限開度を設定する。
【0054】請求項24記載の発明は、請求項21乃至
請求項23のいずれかに記載の発明において、前記凝固
点に到達した時刻からの経過時間を監視し、所定時間間
隔毎に変更タイミングを告知し、前記変更タイミングで
前記第2所定範囲を段階的に設定するように構成する。
【0055】請求項24記載の発明によれば、請求項2
1乃至請求項23のいずれかに記載の発明の作用に加え
て、凝固点に到達した時刻からの経過時間を監視し、所
定時間間隔毎に変更タイミングを告知し、変更タイミン
グで第2所定範囲を段階的に設定する。請求項25記載
の発明は、請求項19乃至請求項24記載の発明におい
て、前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に、
前記電動膨張弁の開度が予め設定されたハンチング基準
開度よりも小さいか否かを判別し、前記判別に基づいて
前記電動膨張弁の開度が前記ハンチング基準開度よりも
小さい場合に前記電動膨張弁をハンチングさせるように
構成する。
【0056】請求項25記載の発明によれば、請求項1
9乃至請求項24記載の発明の作用に加えて、被冷却液
体の温度が凝固点である場合に、電動膨張弁の開度が予
め設定されたハンチング基準開度よりも小さいか否かを
判別し、判別に基づいて電動膨張弁の開度がハンチング
基準開度よりも小さい場合に電動膨張弁をハンチングさ
せる。
【0057】請求項26記載の発明は、請求項25記載
の発明において、前記電動膨張弁が前記ハンチングを起
こすように前記第2所定範囲を設定させるように構成す
る。請求項26記載の発明によれば、請求項25記載の
発明の作用に加えて、電動膨張弁がハンチングを起こす
ように第2所定範囲を設定させる。
【0058】請求項27記載の発明は、請求項25記載
の発明において、前記電動膨張弁を強制的にハンチング
させるべく、前記電動膨張弁を駆動するように構成す
る。請求項27記載の発明によれば、請求項25記載の
発明の作用に加えて、電動膨張弁を強制的にハンチング
させるべく、電動膨張弁を駆動する。
【0059】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して本発明の好適
な実施形態を説明する。図1に氷蓄熱装置としての氷蓄
熱システムの概要構成ブロック図を示す。氷蓄熱システ
ム100は、冷媒を圧縮するためのコンプレッサ1と、
冷媒を凝縮液化するコンデンサ2と、後述するコントロ
ーラ10からの駆動制御信号SCに基づいて冷媒の流量
を制御するための電子膨張弁3と、冷媒を蒸発気化する
エバポレータ4と、氷蓄熱を行うための被冷却液体とし
ての水が蓄えられた氷蓄熱槽5と、を備えて構成されて
おり、コンプレッサ1、コンデンサ2、電子膨張弁3、
エバポレータ4は銅製の配管6により環状に接続されて
いる。これらのコンプレッサ1、コンデンサ2、電子膨
張弁3、エバポレータ4及び配管6並びに冷媒は冷凍装
置を構成している。
【0060】また、氷蓄熱システム100は、エバポレ
ータ4の入口側の冷媒温度を検出して入口側温度検出信
号TINを出力するエバポレータ入口センサ7と、エバポ
レータ4の出口側の温度を検出して出口側温度検出信号
TOUTを出力するエバポレータ出口センサ8と、氷蓄熱
槽5内の水(被冷却液体)の温度を検出して水温検出信
号TWTを出力する水温センサ9と、入口側温度検出信号
TIN、出口側温度検出信号TOUT及び水温検出信号TWT
に基づいて駆動制御信号SC を出力するとともに、氷蓄
熱装置100の制御を行なうコントローラ10と、を備
えて構成されている。
【0061】この場合において、エバポレータ入口セン
サ7は、電子膨張弁3の出口側からさらに分配された1
系統の配管6に取り付けられ、エバポレータ出口センサ
8はエバポレータ出口部分の配管6をまとめた部分に取
り付けられ、水温センサ9は氷生成後に氷内に埋没しな
い位置に取り付けられる。
【0062】図2にコントローラ10の概要構成ブロッ
ク図を示す。コントローラ10は、各種データを入力す
るとともに、氷蓄熱システム100の操作を行なうため
の入力操作部20と、各種固定データ及び電動弁制御用
プログラムの全部又は一部を記憶するROM(Read Onl
y Memory)21と、各種データ及び必要に応じて電動弁
制御用プログラムの一部又は全部を記憶するRAM(Ra
ndom Access Memory)22と、出口側温度検出信号TOU
T 、入口側温度検出信号TIN及び水温検出信号TWTが入
力され、出口側温度検出信号TOUT 、入口側温度検出信
号TIN及び水温検出信号TWT をアナログ/ディジタル
変換して温度データ群DTEMPを演算制御部24に出力す
るセンサ温度変換部23と、入力操作部20からの入力
データ、ROM21あるいはRAM22内の記憶データ
及びセンサ温度変換部23からの温度データ群DTEMPに
基づいて各種演算及び各種制御を行うとともに、駆動制
御信号SC を出力する演算制御部24と、氷蓄熱装置の
制御状態等の各種情報を表示するためのディスプレイ2
5と、を備えて構成されている。
【0063】ROM21内には、氷蓄熱槽内の水が凝固
点(=0[℃])到達してからの経過時間とこの経過時
間に対応する制御目標の過熱度である過熱度設定値との
関係を表す経過時間−過熱度データが格納されている。
ここで、過熱度とは、エバポレータ4内の冷媒の入口側
温度(入口側温度検出信号相当)と出口側温度(出口側
温度検出信号相当)との差(温度差)をいう。
【0064】図3に演算制御部24の概要構成ブロック
図を示す。演算制御部24は、入力操作部20から入力
される当該氷蓄熱システムのシステム情報(氷蓄熱槽
[タンク]の容積[大きさ]、冷凍装置の能力、最終的
な過熱度設定値である最低過熱度)、温度データ群DTE
MP(入口側温度検出信号TIN及び出口側温度検出信号T
OUTに相当)及び変更タイミング信号として機能するタ
イミング制御信号STMに基づいて設定すべき最適な過熱
度に相当する設定過熱度データDSHを生成し出力する過
熱度設定演算部30と、タイミング制御信号STMを生成
し出力するタイマ31と、電子膨張弁3の開度に相当す
る弁開度データVR及び温度データ群DTEMP(水温検出
信号TWT相当)に基づいて水冷却過熱度制御、氷生成過
熱度制御あるいは過熱度ハンチング制御のうちからいず
れか一の制御方法を選択して設定するための制御方法選
択信号SSELを出力する制御方法設定部32と、設定過
熱度データDSH及び制御方法選択信号SSELに対応する
制御方法に基づく弁制御信号SHを出力する制御部33
と、弁制御信号SHに対応する実際の膨張弁開度を演算
し、駆動制御信号SCを出力する膨張弁開度演算部34
と、を備えて構成されている。
【0065】図4に膨張弁開度と被冷却媒体である氷蓄
熱槽5内の水の温度との関係図を示す。制御部33は、
被冷却液体である氷蓄熱槽5内の水の温度が凝固点(0
[℃])より高い場合に予め定められた第1開度範囲V
V1内において過熱度が第1所定温度範囲(図では4〜
10[℃])内に収まるように電子膨張弁3の開度を演
算し、弁制御信号SVを出力し、水の冷却を行わせる水
冷却過熱度制御演算部35と、氷蓄熱槽5内の水の温度
が凝固点(0[℃])である場合に予め定められた第2
開度範囲内VV2において過熱度が第2所定温度範囲内
(例えば、3[℃]前後)に収まるようにするととも
に、氷蓄熱槽5内の水の温度が凝固点に到達してからの
時間経過に応じて第2所定範囲を段階的に移行する(例
えば、3[℃]→2[℃]→1[℃]→0[℃])よう
に電子膨張弁3の開度を演算して弁制御データSVを出
力し、氷生成を行わせる氷生成過熱度制御演算部36
と、を備えて構成されている。
【0066】また、制御部33は、氷蓄熱槽5内の水の
温度が凝固点である場合に、電子膨張弁3の開度が予め
設定されたハンチング基準開度LVよりも小さいか否か
を判別し、この判別に基づいて実際の電動膨張弁3の開
度がハンチング基準開度LVよりも小さい場合に電動膨
張弁をハンチングさせるべく弁制御信号SVを出力する
過熱度ハンチング制御演算部37と、を備えて構成され
ている。
【0067】この場合において、電子膨張弁3は、駆動
制御信号SCに基づいて弁駆動信号SDRVを生成し出力す
る膨張弁ドライバ3Aと、弁駆動信号SDRVに基づいて
実際に開度を変更する電子膨張弁本体3Bと、を備えて
構成されている。ここで、図5及び図6を参照して氷蓄
熱槽5と氷蓄熱槽5内の配管6である熱交換用配管41
の構成についてより具体的に説明する。
【0068】熱交換用配管41は、複数の熱交換配管部
材42と、熱交換配管部材42の入口側に接続される入
口用ヘッダ管43と、熱交換配管部材42の出口側に接
続される出口用ヘッダ管46と、を備えて構成されてい
る。図6に2個の熱交換配管部材42を模式的に表した
模式図を示す。
【0069】熱交換配管部材42は、所定の間隔を隔て
て垂直に配置された複数の直管部45を有し、この直管
部45は、曲管部50により順次接続されて、垂直方向
(図6中、上下方向)に蛇行した組立体とされる。この
組立体の両端部に位置する直管部45の上端部(図6
中、上方向端部)をそれぞれ上方へ少し延長させ、一方
の上端部を入口部45a、他方の上端部を出口部45b
とする。
【0070】入口用ヘッダ管43は、結合管43a、4
3b及び入口管43cを備えて構成されている。結合管
43a、43bは、図5に示すように、氷蓄熱槽5内の
上部側に、X方向に沿って1本づつ配置され、固定され
ている。
【0071】さらに結合管43a、43bの下方には、
X方向に一定のピッチで多数の熱交換配管部材42の入
口部45が結合されている。入口管43cの一端は氷蓄
熱槽5外に突設されて管結合部として形成されている。
また、他端は氷蓄熱槽5内で分岐してそれぞれの端部が
結合管43a、43bに結合されている。
【0072】出口用ヘッダ管46は、結合管46a、4
6b及び出口管46cを備えて構成されている。結合管
46a、46bは、図6に示すように、結合管43a、
43bに平行な状態で斜め下方に配置され、氷蓄熱槽5
内に固定されている。
【0073】この場合において、結合管13a−結合管
46b間の寸法と結合管13b−結合管46a間の寸法
とは等しく、その寸法はLとなっている。この寸法Lは
熱交換配管部材42の入口部45aと出口部45bとの
寸法に等しい。さらに結合管46a、46bは、下面
(図中、−Z方向)に一定のピッチで多数の熱交換配管
部材42の入口部45aが結合されている。
【0074】出口管46cの一端は氷蓄熱槽5外に突設
されて管結合部として形成され、他端が氷蓄熱槽5内で
分岐してそれぞれの端部が結合管46a、46bに結合
されている。入口用ヘッダ管43及び出口用ヘッダ管4
6に結合されて多数の熱交換配管部材42における直管
部45の配列は、X−Y平面上に投影した場合に千鳥状
に配列されていることとなる。
【0075】次に図4及び図7乃至図9を参照して氷蓄
熱システム100の動作について説明する。図7に処理
フローチャートを示す。A)水冷却過熱度制御(被冷却液体温度>被冷却液体凝
固点の場合) 氷蓄熱槽5内の被冷却液体である水の温度が凝固点(=
0[℃])より高い場合においては、水冷却過熱度制御
が行われる。
【0076】初めてシステムを運転開始する場合や、氷
蓄熱槽5内の水を交換した場合がこの状態に相当する。
この場合においては、氷蓄熱槽5内の負荷が過大である
ため、仮に過熱度を3〜4[℃]程度に保つべく運転を
行わせると電子膨張弁3が大きくハンチングすることと
なり、いわゆる液バックの原因となる。
【0077】この状態で運転を継続すると冷却時間がか
かることとなり、コスト的、時間的にも得策ではない。
そこで、電子膨張弁3の開度範囲(開度許容範囲)を水
温によって変化させ、過熱度がハンチング状態となると
しても、電子膨張弁3の動きを抑制する制御(=水冷却
過熱度制御)を行う。
【0078】より具体的には、演算制御部24の制御方
法設定部32は、センサ温度変換部24の出力した温度
データ群DTEMP(水温検出信号TWT相当)に基づいて、
氷蓄熱槽5内の水の温度(水温)WTが、水の凝固点=
0[℃]より高いか否かを判別する(ステップS1)。
【0079】ステップS1の判別において、水温WTが
0[℃]より高い場合には(ステップS1;Yes)、
水冷却過熱度制御を行う場合に相当する制御方法選択信
号SSELを制御部33に出力する。これと並行して過熱
度設定演算部30は、温度データ群DTEMP(入口側温度
検出信号TIN及び出口側温度検出信号TOUTに相当)に
基づいて、入口側温度検出信号TINに相当するエバポレ
ータ入口側温度及び出口側温度検出信号TOUTに相当す
るエバポレータ出口側温度に対応する設定すべき最適な
過熱度に相当する設定過熱度データDSHを生成し制御部
33に出力する。
【0080】これらの結果、制御部33は、制御方法選
択信号SSELに基づいて、水冷却過熱度制御を行うべく
水冷却過熱度制御演算部35に設定過熱度データDSHを
入力する。水冷却過熱度制御演算部35は、原則的に設
定過熱度データDSHと等しい弁制御データSHを出力す
ることとなるが、設定過熱度データDSHに対応する過熱
度を保持しようとすると、電子膨張弁3がハンチングを
起こしてしまうため、過熱度をハンチングさせて、電子
膨張弁3のハンチングを防止すべく水冷却過熱度制御を
行い(ステップS6)、処理をステップS1に移行す
る。
【0081】より詳細には、被冷却液体である氷蓄熱槽
5内の水の温度が凝固点=0[℃]より高い第1所定温
度(図4では、10[℃])よりも高い場合には、過熱
度が第1所定温度範囲(図4では、5〜10[℃])と
なるように予め設定された第1上限開度OL1及び予め
設定された下限開度CL(実質的な全閉状態に相当)に
より規定される第1開度範囲VV1内において、すなわ
ち、実際の電子膨張弁3の開度が第1開度範囲VV1内
に収まるように電子膨張弁3の開度を制御すべく、弁制
御データSVを演算する(第1水冷却演算工程相当)。
【0082】また、氷蓄熱槽5内の水の温度が凝固点=
0[℃]以上で、第1所定温度(図4では10[℃])
未満である場合には、第1上限開度OL1、下限開度C
L及び氷蓄熱槽5内の水の温度が凝固点=0[℃]であ
る場合に過熱度が第2所定温度範囲(図4では、4
[℃]近傍)となるように予め設定された第2上限開度
OL2により規定される第2開度範囲VV2内において、
すなわち、実際の電子膨張弁3の開度が第2開度範囲V
V2内に収まるように電子膨張弁3の開度を制御すべ
く、弁制御データSVを演算する(第2水冷却演算工程
相当)。B)氷生成過熱度制御(被冷却液体温度=被冷却液体凝
固点の場合) ステップS1の判別において、水温WTが0[℃]以下
である場合には(ステップS1;No)、演算制御部2
4は、制御部33が出力している弁制御データSHが最
低過熱度データSHE(図4では、0[℃])と等しい
か否かを判別する(ステップS2)。なお、水温WTが
初めて0[℃]以下になった場合には、ステップS1の
判別によりタイマ31のカウントをスタートするものと
する。
【0083】より具体的には、図4の場合、水温が第1
所定温度(=10[℃])〜凝固点(=0[℃])の範
囲内においては、弁制御データSHは、4[℃]相当と
なっており、 SH≠SHE となるため(ステップS2;No)、過熱度設定演算部
30は、タイマ31が出力したタイミング制御信号STM
にもとづいて、タイマ31がカウントアップ(タイマが
未だスタートしていない場合も含む。)したか否かを判
別する(ステップS3)。
【0084】この場合においては、いまだタイマ31が
スタートしていないので(ステップS3;No)、制御
方法設定部32は、電子膨張弁本体3Bについて検出し
た弁開度VRと予め設定した基準開度LVとを比較し、
実際の弁開度VRが基準開度LV未満、すなわち、 VR<LV か否かを判別する(ステップS7)。
【0085】ステップS7の判別において、 VR≧LV である場合には(ステップS7;No)、氷生成過熱度
制御を行う場合に相当する制御方法選択信号SSELを制
御部33に出力する。
【0086】これらの結果、制御部33は、制御方法選
択信号SSELに基づいて、氷生成過熱度制御を行うべく
氷生成過熱度制御演算部36に過熱度設定演算部30が
出力した設定過熱度データDSHを入力する。氷生成過熱
度制御演算部36は、原則的に設定過熱度データDSHに
対応する過熱度と実際の過熱度とが等しくなるように弁
制御データSHを出力するとともに、水温が凝固点(=
0[℃])に達してからの経過時間に応じて過熱度を制
御する氷生成過熱度制御を行うこととなる(ステップS
9)。
【0087】氷生成過熱度制御においては、初期状態で
は氷蓄熱槽5内の水温は0[℃]であるので、熱交換用
配管41の周囲には氷が生成し始めるが、熱交換用配管
41の出口側近傍から氷が生成し始め、徐々に熱交換用
配管41の入口側に氷生成開始位置が移行するように制
御することにより、短時間で均一に氷を生成することが
可能となる。
【0088】すなわち、冷媒蒸発面を熱交換用配管41
の出口近傍となるように設定することにより、出口近傍
では冷媒の蒸発潜熱により氷蓄熱槽5内の水を冷却し、
蒸発面手前側(熱交換用配管41の入口側)では、液状
態の冷媒の顕熱で冷却する事となり、熱交換用配管41
の何れの位置に置いても、氷厚差はあるものの氷生成を
行うことができるのである。
【0089】これを実現するためには、過熱度を0
[℃]と等しくするか、あるいは、圧損があるような場
合等には過熱度を0[℃]以下となるように制御すれば
よいこととなる。例えば、常温から冷却した場合には、
水温が凝固点=0[℃]になるまでに過熱度を3〜4
[℃](図8では3[℃])になるように制御してお
き、所定時間毎(図8では、0.5[h]毎)に設定過
熱度(設定過熱度データDSH相当)を低下させることに
より、冷媒蒸発面をなるべく熱交換用配管41の出口側
(コンデンシングユニットCU側)になるようにする。
【0090】次に演算制御部24は再び処理をステップ
S1に移行し、水温は0[℃]であるので(ステップS
1;No)、過熱度設定データSHと最低過熱度設定デ
ータを比較して(ステップS2)、以下、同様に、タイ
マ31がカウントアップするまで、ステップS2→ステ
ップS3→ステップS7又はステップS8→ステップS
9→ステップS1→ステップS2→ステップS3の処理
を繰り返す。
【0091】ステップS3の判別において、タイマ31
がカウントアップ(図8の場合、0.5[h]経過)し
た場合には(ステップS3;Yes)、 SH=SH−1 とし(ステップS4)、過熱度設定データSHを1
[℃]低くする。
【0092】そして、再びタイマ31をスタート(リセ
ット)し、処理をステップS7に移行し、以下同様の処
理を行う。これらの結果、氷生成過熱度制御演算部36
は、氷蓄熱槽5内の水の水温が0[℃]に到達してから
最初の0.5[h]が経過するまでは弁制御データSH
=3[℃]に設定し、次の0.5[h]が経過するまで
は(0.5[h]〜1.0[h])弁制御データSH=
2[℃]に設定し、さらに次の0.5[h]が経過する
までは(1.0[h]〜1.5[h])弁制御データS
H=1[℃]に設定し、1.5[h]経過後には弁制御
データSH=0[℃]に設定する。
【0093】なお、この過熱度設定は一例であり、目標
とする過熱度によって設定温度をさらに低くする場合、
凝固点到達時の設定過熱度もより低く設定する場合等に
おいても同様の制御が可能である。また、配管系、配管
長、冷凍機の能力によって設定すべき過熱度設定データ
SHは異なり、圧損があるような場合等には、表示上で
−5[℃]程度逆転するようにしたほうが氷生成がうま
くゆく場合がある。C)過熱度ハンチング制御(弁開度<基準弁開度の場
合) 氷生成過熱度制御運転を継続することにより、氷蓄熱槽
5内の負荷が低負荷となり、電子膨張弁も低開度で運転
を維持するようになると、冷媒流量が減少し、冷媒中の
オイルが熱交換用配管41内の折り曲げ部分に寝込みや
すくなってしまう。特に氷蓄熱においては、負荷が安定
しており、外乱が少ないため、よりオイルの寝込みが発
生しやすくなるのである。
【0094】そこで、ステップS7の判別において、 VR<LV となると(ステップS7;Yes)、すなわち、低負荷
運転時には、過熱度制御のための制御定数を強制的に変
更し、電子膨張弁をハンチングさせ、オイルを強制的に
循環させるのである(ステップS8)。
【0095】より具体的には、制御方法設定部32は過
熱度ハンチング制御を行う場合に相当する制御方法選択
信号SSELを制御部33に出力する。この結果、制御部
33は、制御方法選択信号SSELに基づいて、過熱度ハ
ンチング制御を行うべく、過熱度ハンチング制御演算部
37に過熱度設定演算部30が出力した設定過熱度デー
タDSHを入力する。
【0096】過熱度ハンチング制御演算部37は、例え
ば、電子膨張弁3を駆動するための駆動制御信号SCの
最大パルス数を480[パルス]とした場合に、図9に
示すように、10〜15[パルス]に相当する程度の開
度範囲で、電子膨張弁3をハンチングさせるように、P
I制御定数を変更する。
【0097】この結果、電子膨張弁3がハンチングを起
こし、過熱度の安定性は多少損なわれるが、オイルの寝
込みは解消されることとなる。以上の過熱度ハンチング
制御の説明においては、PI制御定数を変更することに
より間接的に電子膨張弁3をハンチングさせていたが、
図10に示すように、駆動制御信号SCを直接変更し、
電子膨張弁3を強制的にハンチング動作させることによ
っても、同様の効果が得られる。
【0098】また、この過熱度ハンチング制御を行う段
階においては、氷の生成が進んでいるため、過熱度がハ
ンチングしても、大きな影響を与えることはない。以上
の説明のように、本実施形態によれば、常温から冷却を
行う場合でも、良好な制御を行うことができ、迅速に冷
却を行え、常時安定した氷蓄熱運転を行える。
【0099】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、水冷却過
熱度制御演算手段は、被冷却液体の温度が当該被冷却液
体の凝固点より高い場合に予め定められた第1開度範囲
内において過熱度が第1所定範囲内に収まるように電動
膨張弁の開度を演算し、氷生成過熱度制御演算手段は、
被冷却液体の温度が凝固点である場合に予め定められた
第2開度範囲内において過熱度が第2所定範囲内に収ま
るようにするとともに、時間経過に応じて第2所定範囲
を段階的に移行するように電動膨張弁の開度を演算する
ので、電動膨張弁がハンチングを起こすことなく、迅速
に被冷却液体を冷却し、氷生成を効率よく行うことがで
きる。
【0100】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明の作用に加えて、冷却過熱度制御演算手段の第
1水冷却演算手段は、被冷却液体の温度が凝固点より高
い第1所定温度よりも高い場合に過熱度が第1所定温度
範囲となるように予め設定された第1上限開度及び予め
設定された下限開度により規定される開度範囲内におい
て電動膨張弁の開度を演算し、第2水冷却演算手段は、
被冷却液体の温度が凝固点以上第1所定温度未満である
場合に、第1上限開度、下限開度及び被冷却液体の温度
が凝固点であるときに過熱度が第2所定温度範囲となる
ように予め設定された第2上限開度により規定される開
度範囲内において電動膨張弁の開度を演算するので、被
冷却液体の温度に合わせて効率よく冷却及び氷生成を行
うことができる。
【0101】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明の作用に加えて、氷生成過熱度
制御演算手段の目標過熱度段階設定手段は、被冷却媒体
の温度が凝固点に到達した時刻からの経過時間に応じて
第2所定範囲を段階的に設定するので、氷蓄熱槽内の冷
却パイプの何れの部分でも氷を生成することができるよ
うになり、IPFを向上するとともに、氷生成に要する
時間を短縮することが可能となる。
【0102】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明の作用に加えて、目標過熱度段階設定手段は、
最終的に設定すべき第2所定範囲を0[℃]近傍の過熱
度範囲に設定するので、冷却パイプ内の冷媒温度はほぼ
一定となり、より確実に氷蓄熱槽内の冷却パイプの何れ
の部分においても氷を生成することができる。
【0103】請求項5記載の発明によれば、請求項2乃
至請求項4記載の発明の作用に加えて、基準開度設定手
段は、外部から入力された氷蓄熱槽の容積、冷凍機の能
力及び最終的に設定すべき第2所定範囲に基づいて第1
上限開度、第2上限開度及び下限開度を設定するので、
容易に氷蓄熱装置に最適な弁開度を設定することが可能
となり、効率的な氷蓄熱が行える。
【0104】請求項6記載の発明によれば、請求項3乃
至請求項5のいずれかに記載の発明の作用に加えて、経
過時間カウント手段は、凝固点に到達した時刻からの経
過時間をカウントし、所定時間間隔毎に変更タイミング
信号を目標過熱度段階設定手段に出力し、目標過熱度段
階設定手段は、変更タイミング信号に対応するタイミン
グで第2所定範囲を段階的に設定するので、電動膨張弁
のハンチングを誘引することなく、均一、かつ、迅速に
氷生成を行うことができる。
【0105】請求項7記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項6記載の発明の作用に加えて、開度判別手段
は、被冷却液体の温度が凝固点である場合に、電動膨張
弁の開度が予め設定されたハンチング基準開度よりも小
さいか否かを判別し、ハンチング制御手段は開度判別手
段の判別に基づいて電動膨張弁の開度がハンチング基準
開度よりも小さい場合に電動膨張弁をハンチングさせる
ので、低負荷時の冷却パイプ内のオイルの寝込みを防止
して、コンプレッサの焼き付き等を防止することが可能
となる。
【0106】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の発明の作用に加えて、ハンチング制御手段の強制ハ
ンチング指示手段は、氷生成過熱度制御演算手段に、電
動膨張弁がハンチングを起こすように第2所定範囲を設
定させるので、氷生成に影響を与えることなく確実にオ
イルの寝込みを防止することができる。
【0107】請求項9記載の発明によれば、請求項7記
載の発明の作用に加えて、ハンチング制御手段の強制駆
動制御手段は、電動膨張弁を強制的にハンチングさせる
べく、電動膨張弁を駆動するための強制駆動制御信号を
出力するので、簡易、かつ、確実にオイルの寝込みを防
止することが可能となる。
【0108】請求項10記載の発明によれば、液温検出
工程は、被冷却液体の温度を検出すし、冷却過熱度制御
演算工程は、被冷却液体の温度が当該被冷却液体の凝固
点より高い場合に予め定められた第1開度範囲内におい
て過熱度が第1所定範囲内に収まるように電動膨張弁の
開度を演算し、氷生成過熱度制御演算工程は、被冷却液
体の温度が凝固点である場合に予め定められた第2開度
範囲内において過熱度が第2所定範囲内に収まるように
するとともに、時間経過に応じて第2所定範囲を段階的
に移行するように電動膨張弁の開度を演算し、弁開度制
御工程は、冷却過熱度制御演算工程あるいは氷生成過熱
度制御演算工程により演算された電動膨張弁の開度に基
づいて、電動膨張弁の開度制御を行うので、電動膨張弁
がハンチングを起こすことなく、迅速に被冷却液体を冷
却し、氷生成を効率よく行うことができる。
【0109】請求項11記載の発明によれば、請求項1
0記載の発明の作用に加えて、冷却過熱度制御演算工程
の第1水冷却演算工程は、被冷却液体の温度が凝固点よ
り高い第1所定温度よりも高い場合に過熱度が第1所定
温度範囲となるように予め設定された第1上限開度及び
予め設定された下限開度により規定される開度範囲内に
おいて電動膨張弁の開度を演算し、第2水冷却演算工程
は、被冷却液体の温度が凝固点以上第1所定温度未満で
ある場合に第1上限開度、下限開度及び被冷却液体の温
度が凝固点である場合に過熱度が第2所定温度範囲とな
るように予め設定された第2上限開度により規定される
開度範囲内において電動膨張弁の開度を演算するので、
被冷却液体の温度に合わせて効率よく冷却及び氷生成を
行うことができる。
【0110】請求項12記載の発明によれば、請求項1
0または請求項11記載の発明の作用に加えて、氷生成
過熱度制御演算工程の目標過熱度段階設定工程は、被冷
却媒体の温度が凝固点に到達した時刻からの経過時間に
応じて第2所定範囲を段階的に設定するので、氷蓄熱槽
内の冷却パイプの何れの部分でも氷を生成することがで
きるようになり、IPFを向上するとともに、氷生成に
要する時間を短縮することが可能となる。
【0111】請求項13記載の発明によれば、請求項1
2記載の発明の作用に加えて、目標過熱度段階設定工程
の目標過熱度最終設定工程は、最終的に設定すべき第2
所定範囲を0[℃]近傍の過熱度範囲に設定するので、
冷却パイプ内の冷媒温度はほぼ一定となり、より確実に
氷蓄熱槽内の冷却パイプの何れの部分においても氷を生
成することができるので、容易に氷蓄熱装置に最適な弁
開度を設定することが可能となり、電動膨張弁のハンチ
ングを起こすことなく効率的な氷蓄熱が行える。
【0112】請求項14記載の発明によれば、請求項1
1乃至請求項13記載の発明の作用に加えて、基準開度
設定工程は外部から入力された氷蓄熱槽の容積、冷凍機
の能力及び最終的に設定すべき第2所定範囲に基づいて
第1上限開度、第2上限開度及び下限開度を設定するの
で、容易に氷蓄熱装置に最適な弁開度を設定することが
可能となり、効率的な氷蓄熱が行える。
【0113】請求項15記載の発明によれば、請求項1
2乃至請求項14のいずれかに記載の発明の作用に加え
て、経過時間告知工程は、凝固点に到達した時刻からの
経過時間を監視し、所定時間間隔毎に変更タイミングを
告知し、目標過熱度段階設定工程は、告知された変更タ
イミングで第2所定範囲を段階的に設定するので、電動
膨張弁のハンチングを誘引することなく、均一、かつ、
迅速に氷生成を行うことができる。
【0114】請求項16記載の発明によれば、請求項1
0乃至請求項15記載の発明の作用に加えて、開度判別
工程は、被冷却液体の温度が凝固点である場合に、電動
膨張弁の開度が予め設定されたハンチング基準開度より
も小さいか否かを判別する。ハンチング制御工程は、開
度判別工程における判別に基づいて電動膨張弁の開度が
ハンチング基準開度よりも小さい場合に電動膨張弁をハ
ンチングさせるので、低負荷時の冷却パイプ内のオイル
の寝込みを防止して、コンプレッサの焼き付き等を防止
することが可能となる。
【0115】請求項17記載の発明によれば、請求項1
6記載の発明の作用に加えて、ハンチング制御工程の強
制ハンチング指示工程は、電動膨張弁がハンチングを起
こすように氷生成過熱度制御演算工程において第2所定
範囲を設定するので、氷生成に影響を与えることなく確
実にオイルの寝込みを防止することができる。
【0116】請求項18記載の発明によれば、請求項1
6記載の発明の作用に加えて、ハンチング制御工程の強
制駆動制御工程は、電動膨張弁を強制的にハンチングさ
せるべく、電動膨張弁を駆動するので、簡易、かつ、確
実にオイルの寝込みを防止することが可能となる。
【0117】請求項19記載の発明によれば、冷却パイ
プの入口近傍の冷媒の温度である入口温度と冷却パイプ
の出口近傍の冷媒の温度である出口温度との差を過熱度
とし、被冷却液体の温度が当該被冷却液体の凝固点より
高い場合に予め定められた第1開度範囲内において過熱
度が第1所定範囲内に収まるように電動膨張弁の開度を
演算し、被冷却液体の温度が凝固点である場合に予め定
められた第2開度範囲内において過熱度が第2所定範囲
内に収まるようにするとともに、時間経過に応じて第2
所定範囲を段階的に移行するように電動膨張弁の開度を
演算し、冷却過熱度制御演算工程あるいは氷生成過熱度
制御演算工程により演算された電動膨張弁の開度に基づ
いて、電動膨張弁の開度制御を行えるので、電動膨張弁
がハンチングを起こすことなく、迅速に被冷却液体を冷
却し、氷生成を効率よく行うことができる。
【0118】請求項20記載の発明によれば、請求項1
9記載の発明の作用に加えて、被冷却液体の温度が凝固
点より高い第1所定温度よりも高い場合に過熱度が第1
所定温度範囲となるように予め設定された第1上限開度
及び予め設定された下限開度により規定される開度範囲
内において電動膨張弁の開度を演算し、被冷却液体の温
度が凝固点以上第1所定温度未満である場合に第1上限
開度、下限開度及び被冷却液体の温度が凝固点である場
合に過熱度が第2所定温度範囲となるように予め設定さ
れた第2上限開度により規定される開度範囲内において
電動膨張弁の開度を演算できるので、被冷却液体の温度
に合わせて効率よく冷却及び氷生成を行うことができ
る。
【0119】請求項21記載の発明によれば、請求項1
9または請求項20記載の発明の作用に加えて、被冷却
媒体の温度が凝固点に到達した時刻からの経過時間に応
じて第2所定範囲を段階的に設定するので、氷蓄熱槽内
の冷却パイプの何れの部分でも氷を生成することができ
るようになり、IPFを向上するとともに、氷生成に要
する時間を短縮することが可能となる。
【0120】請求項22記載の発明によれば、請求項2
1記載の発明の作用に加えて、最終的に設定すべき第2
所定範囲を0[℃]近傍の過熱度範囲に設定するので、
容易に氷蓄熱装置に最適な弁開度を設定することが可能
となり、電動膨張弁のハンチングを起こすことなく効率
的な氷蓄熱が行える。
【0121】請求項23記載の発明によれば、請求項2
0乃至請求項22記載の発明の作用に加えて、外部から
入力された氷蓄熱槽の容積、冷凍機の能力及び最終的に
設定すべき第2所定範囲に基づいて第1上限開度、第2
上限開度及び下限開度を設定するので、容易に氷蓄熱装
置に最適な弁開度を設定することが可能となり、効率的
な氷蓄熱が行える。
【0122】請求項24記載の発明によれば、請求項2
1乃至請求項23のいずれかに記載の発明の作用に加え
て、凝固点に到達した時刻からの経過時間を監視し、所
定時間間隔毎に変更タイミングを告知し、変更タイミン
グで第2所定範囲を段階的に設定するので、電動膨張弁
のハンチングを誘引することなく、均一、かつ、迅速に
氷生成を行うことができる。
【0123】請求項25記載の発明によれば、請求項1
9乃至請求項24記載の発明の作用に加えて、被冷却液
体の温度が凝固点である場合に、電動膨張弁の開度が予
め設定されたハンチング基準開度よりも小さいか否かを
判別し、判別に基づいて電動膨張弁の開度がハンチング
基準開度よりも小さい場合に電動膨張弁をハンチングさ
せるので、低負荷時の冷却パイプ内のオイルの寝込みを
防止して、コンプレッサの焼き付き等を防止することが
可能となる。
【0124】請求項26記載の発明によれば、請求項2
5記載の発明の作用に加えて、電動膨張弁がハンチング
を起こすように第2所定範囲を設定させるので、氷生成
に影響を与えることなく確実にオイルの寝込みを防止す
ることができる。請求項27記載の発明によれば、請求
項25記載の発明の作用に加えて、電動膨張弁を強制的
にハンチングさせるべく、電動膨張弁を駆動するので、
簡易、かつ、確実にオイルの寝込みを防止することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】氷蓄熱システムの概要構成ブロック図である。
【図2】コントローラの概要構成ブロック図である。
【図3】演算制御部の概要構成ブロック図である。
【図4】弁開度制御の説明図である。
【図5】氷蓄熱槽の一部破断斜視図である。
【図6】熱交換用パイプの構成説明図である。
【図7】実施形態の動作フローチャートである。
【図8】氷生成過熱度制御運転の動作説明図である。
【図9】過熱度ハンチング制御運転の動作説明図(1)
である。
【図10】過熱度ハンチング制御運転の動作説明図
(2)である。
【図11】従来例の概要構成ブロック図である。
【符号の説明】
100 氷蓄熱システム 1 コンプレッサ 2 コンデンサ 3 電子膨張弁 3A 膨張弁ドライバ 3B 電子膨張弁本体 4 エバポレータ 5 氷蓄熱槽 6 配管(銅製) 7 エバポレータ入口センサ 8 エバポレータ出口センサ 9 水温センサ 10 コントローラ 20 入力操作部 21 ROM 22 RAM 23 センサ温度変換部 24 演算制御部 25 ディスプレイ 30 過熱度設定演算部 31 タイマ 32 制御方法設定部 33 制御部 34 膨張弁開度演算部 35 水冷却過熱度制御演算部 36 氷生成過熱度制御演算部 37 過熱度ハンチング制御演算部 TIN 入口側温度検出信号 TOUT 出口側温度検出信号 TWT 水温検出信号 SH 過熱度設定データ SHE 最低過熱度設定データ LV 基準開度
フロントページの続き (72)発明者 阿蔵 則之 東京都中野区若宮2−55−5 株式会社鷺 宮製作所内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を循環させるとともに、冷凍機の一
    部を構成する蒸発器として機能する冷却パイプが被冷却
    液体が満たされた氷蓄熱槽内に配置された直膨式氷蓄熱
    装置に用いられ、前記冷媒の流量を制御するための電動
    膨張弁を制御する電動膨張弁の制御装置において、 前記冷却パイプの入口近傍の前記冷媒の温度である入口
    温度と前記冷却パイプの出口近傍の前記冷媒の温度であ
    る出口温度との差を過熱度とし、前記被冷却液体の温度
    が当該被冷却液体の凝固点より高い場合に予め定められ
    た第1開度範囲内において前記過熱度が第1所定範囲内
    に収まるように前記電動膨張弁の開度を演算する冷却過
    熱度制御演算手段と、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に予め定
    められた第2開度範囲内において前記過熱度が第2所定
    範囲内に収まるようにするとともに、時間経過に応じて
    前記第2所定範囲を段階的に移行するように前記電動膨
    張弁の開度を演算する氷生成過熱度制御演算手段と、 を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動膨張弁の制御装置に
    おいて、 前記冷却過熱度制御演算手段は、前記被冷却液体の温度
    が前記凝固点より高い第1所定温度よりも高い場合に前
    記過熱度が第1所定温度範囲となるように予め設定され
    た第1上限開度及び予め設定された下限開度により規定
    される開度範囲内において前記電動膨張弁の開度を演算
    する第1水冷却演算手段と、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点以上前記第1所定温
    度未満である場合に、前記第1上限開度、前記下限開度
    及び前記被冷却液体の温度が前記凝固点であるときに前
    記過熱度が第2所定温度範囲となるように予め設定され
    た第2上限開度により規定される開度範囲内において前
    記電動膨張弁の開度を演算する第2水冷却演算手段と、 を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の電動膨張
    弁の制御装置において、 前記氷生成過熱度制御演算手段は、前記被冷却媒体の温
    度が前記凝固点に到達した時刻からの経過時間に応じて
    前記第2所定範囲を段階的に設定する目標過熱度段階設
    定手段を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電動膨張弁の制御装置に
    おいて、 前記目標過熱度段階設定手段は、最終的に設定すべき前
    記第2所定範囲を0[℃]近傍の過熱度範囲に設定する
    ことを特徴とする電動膨張弁の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4記載の電動膨張弁
    の制御装置において、 外部から入力された前記氷蓄熱槽の容積、前記冷凍機の
    能力及び最終的に設定すべき前記第2所定範囲に基づい
    て前記第1上限開度、前記第2上限開度及び前記下限開
    度を設定する基準開度設定手段を備えたことを特徴とす
    る電動膨張弁の制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至請求項5のいずれかに記載
    の電動膨張弁の制御装置において、 前記凝固点に到達した時刻からの経過時間をカウント
    し、所定時間間隔毎に変更タイミング信号を出力する経
    過時間カウント手段を備え、 前記目標過熱度段階設定手段は、前記変更タイミング信
    号に対応するタイミングで前記第2所定範囲を段階的に
    設定することを特徴とする電動膨張弁の制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6記載の電動膨張弁
    の制御装置において、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に、前記
    電動膨張弁の開度が予め設定されたハンチング基準開度
    よりも小さいか否かを判別する開度判別手段と、 前記判別に基づいて前記電動膨張弁の開度が前記ハンチ
    ング基準開度よりも小さい場合に前記電動膨張弁をハン
    チングさせるハンチング制御手段と、 を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の電動膨張弁の制御装置に
    おいて、 前記ハンチング制御手段は、前記氷生成過熱度制御演算
    手段に、前記電動膨張弁が前記ハンチングを起こすよう
    に前記第2所定範囲を設定させる強制ハンチング指示手
    段を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の電動膨張弁の制御装置に
    おいて、 前記ハンチング制御手段は、前記電動膨張弁を強制的に
    ハンチングさせるべく、前記電動膨張弁を駆動するため
    の強制駆動制御信号を出力する強制駆動制御手段を備え
    たことを特徴とする電動膨張弁の制御装置。
  10. 【請求項10】 冷媒を循環させるとともに、冷凍機の
    一部を構成する蒸発器として機能する冷却パイプが被冷
    却液体が満たされた氷蓄熱槽内に配置された直膨式氷蓄
    熱装置に用いられ、前記冷媒の流量を制御するための電
    動膨張弁を制御する電動膨張弁の制御方法において、 前記被冷却液体の温度を検出する液温検出工程と、 前記冷却パイプの入口近傍の前記冷媒の温度である入口
    温度と前記冷却パイプの出口近傍の前記冷媒の温度であ
    る出口温度との差を過熱度とし、前記被冷却液体の温度
    が当該被冷却液体の凝固点より高い場合に予め定められ
    た第1開度範囲内において前記過熱度が第1所定範囲内
    に収まるように前記電動膨張弁の開度を演算する冷却過
    熱度制御演算工程と、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に予め定
    められた第2開度範囲内において前記過熱度が第2所定
    範囲内に収まるようにするとともに、時間経過に応じて
    前記第2所定範囲を段階的に移行するように前記電動膨
    張弁の開度を演算する氷生成過熱度制御演算工程と、 前記冷却過熱度制御演算工程あるいは前記氷生成過熱度
    制御演算工程により演算された前記電動膨張弁の開度に
    基づいて、前記電動膨張弁の開度制御を行う弁開度制御
    工程と、 を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の電動膨張弁の制御方
    法において、 前記冷却過熱度制御演算工程は、前記被冷却液体の温度
    が前記凝固点より高い第1所定温度よりも高い場合に前
    記過熱度が第1所定温度範囲となるように予め設定され
    た第1上限開度及び予め設定された下限開度により規定
    される開度範囲内において前記電動膨張弁の開度を演算
    する第1水冷却演算工程と、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点以上前記第1所定温
    度未満である場合に前記第1上限開度、前記下限開度及
    び前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に前記
    過熱度が第2所定温度範囲となるように予め設定された
    第2上限開度により規定される開度範囲内において前記
    電動膨張弁の開度を演算する第2水冷却演算工程と、 を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御方法。
  12. 【請求項12】 請求項10または請求項11記載の電
    動膨張弁の制御方法において、 前記氷生成過熱度制御演算工程は、前記被冷却媒体の温
    度が前記凝固点に到達した時刻からの経過時間に応じて
    前記第2所定範囲を段階的に設定する目標過熱度段階設
    定工程を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御方
    法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の電動膨張弁の制御方
    法において、 前記目標過熱度段階設定工程は、最終的に設定すべき前
    記第2所定範囲を0[℃]近傍の過熱度範囲に設定する
    目標過熱度最終設定工程を備えたことを特徴とする電動
    膨張弁の制御方法。
  14. 【請求項14】 請求項11乃至請求項13記載の電動
    膨張弁の制御方法において、 外部から入力された前記氷蓄熱槽の容積、前記冷凍機の
    能力及び最終的に設定すべき前記第2所定範囲に基づい
    て前記第1上限開度、前記第2上限開度及び前記下限開
    度を設定する基準開度設定工程を備えたことを特徴とす
    る電動膨張弁の制御方法。
  15. 【請求項15】 請求項12乃至請求項14のいずれか
    に記載の電動膨張弁の制御方法において、 前記凝固点に到達した時刻からの経過時間を監視し、所
    定時間間隔毎に変更タイミングを告知する経過時間告知
    工程を備え、 前記目標過熱度段階設定工程は、前記変更タイミングで
    前記第2所定範囲を段階的に設定することを特徴とする
    電動膨張弁の制御方法。
  16. 【請求項16】 請求項10乃至請求項15記載の電動
    膨張弁の制御方法において、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に、前記
    電動膨張弁の開度が予め設定されたハンチング基準開度
    よりも小さいか否かを判別する開度判別工程と、 前記判別に基づいて前記電動膨張弁の開度が前記ハンチ
    ング基準開度よりも小さい場合に前記電動膨張弁をハン
    チングさせるハンチング制御工程と、 を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の電動膨張弁の制御方
    法において、 前記ハンチング制御工程は、前記電動膨張弁が前記ハン
    チングを起こすように前記氷生成過熱度制御演算工程に
    おいて前記第2所定範囲を設定させる強制ハンチング指
    示工程を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制御方
    法。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の電動膨張弁の制御方
    法において、 前記ハンチング制御工程は、前記電動膨張弁を強制的に
    ハンチングさせるべく、前記電動膨張弁を駆動する強制
    駆動制御工程を備えたことを特徴とする電動膨張弁の制
    御方法。
  19. 【請求項19】 冷媒を循環させるとともに、冷凍機の
    一部を構成する蒸発器として機能する冷却パイプが被冷
    却液体が満たされた氷蓄熱槽内に配置された直膨式氷蓄
    熱装置に用いられ、前記冷媒の流量を制御するための電
    動膨張弁をコンピュータにより制御するためのプログラ
    ムを記録した電動膨張弁の制御プログラム記録媒体であ
    って、 前記冷却パイプの入口近傍の前記冷媒の温度である入口
    温度と前記冷却パイプの出口近傍の前記冷媒の温度であ
    る出口温度との差を過熱度とし、前記被冷却液体の温度
    が当該被冷却液体の凝固点より高い場合に予め定められ
    た第1開度範囲内において前記過熱度が第1所定範囲内
    に収まるように前記電動膨張弁の開度を演算し、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に予め定
    められた第2開度範囲内において前記過熱度が第2所定
    範囲内に収まるようにするとともに、時間経過に応じて
    前記第2所定範囲を段階的に移行するように前記電動膨
    張弁の開度を演算し、 前記冷却過熱度制御演算工程あるいは前記氷生成過熱度
    制御演算工程により演算された前記電動膨張弁の開度に
    基づいて、前記電動膨張弁の開度制御を行うことを特徴
    とする電動膨張弁の制御プログラム記録媒体。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の電動膨張弁の制御プ
    ログラム記録媒体において、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点より高い第1所定温
    度よりも高い場合に前記過熱度が第1所定温度範囲とな
    るように予め設定された第1上限開度及び予め設定され
    た下限開度により規定される開度範囲内において前記電
    動膨張弁の開度を演算し、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点以上前記第1所定温
    度未満である場合に前記第1上限開度、前記下限開度及
    び前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に前記
    過熱度が第2所定温度範囲となるように予め設定された
    第2上限開度により規定される開度範囲内において前記
    電動膨張弁の開度を演算することを特徴とする電動膨張
    弁の制御プログラム記録媒体。
  21. 【請求項21】 請求項19または請求項20記載の電
    動膨張弁の制御プログラム記録媒体において、 前記被冷却媒体の温度が前記凝固点に到達した時刻から
    の経過時間に応じて前記第2所定範囲を段階的に設定す
    ることを特徴とする電動膨張弁の制御プログラム記録媒
    体。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の電動膨張弁の制御プ
    ログラム記録媒体において、 最終的に設定すべき前記第2所定範囲を0[℃]近傍の
    過熱度範囲に設定する、ことを特徴とする電動膨張弁の
    制御プログラム記録媒体。
  23. 【請求項23】 請求項20乃至請求項22記載の電動
    膨張弁の制御プログラム記録媒体において、 外部から入力された前記氷蓄熱槽の容積、前記冷凍機の
    能力及び最終的に設定すべき前記第2所定範囲に基づい
    て前記第1上限開度、前記第2上限開度及び前記下限開
    度を設定することを特徴とする電動膨張弁の制御プログ
    ラム記録媒体。
  24. 【請求項24】 請求項21乃至請求項23のいずれか
    に記載の電動膨張弁の制御プログラム記録媒体におい
    て、 前記凝固点に到達した時刻からの経過時間を監視し、所
    定時間間隔毎に変更タイミングを告知し、 前記変更タイミングで前記第2所定範囲を段階的に設定
    することを特徴とする電動膨張弁の制御プログラム記録
    媒体。
  25. 【請求項25】 請求項19乃至請求項24記載の電動
    膨張弁の制御プログラム記録媒体において、 前記被冷却液体の温度が前記凝固点である場合に、前記
    電動膨張弁の開度が予め設定されたハンチング基準開度
    よりも小さいか否かを判別し、 前記判別に基づいて前記電動膨張弁の開度が前記ハンチ
    ング基準開度よりも小さい場合に前記電動膨張弁をハン
    チングさせる、 ことを特徴とする電動膨張弁の制御プログラム記録媒
    体。
  26. 【請求項26】 請求項25記載の電動膨張弁の制御プ
    ログラム記録媒体において、 前記電動膨張弁が前記ハンチングを起こすように前記第
    2所定範囲を設定させる、 ことを特徴とする電動膨張弁の制御プログラム記録媒
    体。
  27. 【請求項27】 請求項25記載の電動膨張弁の制御プ
    ログラム記録媒体において、 前記電動膨張弁を強制的にハンチングさせるべく、前記
    電動膨張弁を駆動することを特徴とする電動膨張弁の制
    御プログラム記録媒体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000329415A (ja) * 1999-05-14 2000-11-30 Sanyo Electric Co Ltd 冷凍装置の過熱度制御方法、冷凍装置及び空気調和装置
JP2010261715A (ja) * 2010-08-27 2010-11-18 Mitsubishi Electric Corp 空気調和装置
JP2013174396A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Fuji Electric Co Ltd オーガ式製氷機および冷却装置
CN103731009A (zh) * 2012-10-15 2014-04-16 株式会社日立制作所 电力变换装置以及制冷剂冻结检测方法
JP2019152358A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 ホシザキ株式会社 製氷機

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