JPH10122608A - 冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置とその制御方法 - Google Patents
冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置とその制御方法Info
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- JPH10122608A JPH10122608A JP8293257A JP29325796A JPH10122608A JP H10122608 A JPH10122608 A JP H10122608A JP 8293257 A JP8293257 A JP 8293257A JP 29325796 A JP29325796 A JP 29325796A JP H10122608 A JPH10122608 A JP H10122608A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/14—Thermal energy storage
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- Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 冷凍・冷蔵設備の蓄熱装置において、熱交換
器等を一体ユニット化することにより、設置現場で発生
するブライン回路・冷媒回路の工事コストを削減し、シ
ステム全体のイニシャルコストを低減する。また、制御
方法を簡素化することにより、安価で確実な制御を行
う。 【解決手段】 熱交換器13,13a,28、製氷用の
膨張弁17,17a、ブラインの循環ポンプ19、複数
の制御弁9,12,14,18,20,9a,12a,
14a18a,20a,24,27,29、蓄熱槽21
へ繋がるブライン出入口管、及び各冷凍機7,7a,2
2へ繋がる冷媒出入口管を一体ユニット化すると共に、
該ユニットHと冷凍機とを蓄熱槽21に近接配置した。
制御方法は、タイムスケジュール等によって、ブライン
回路4b,5b,6b及び冷媒回路4a,5a,6aの
製氷運転/過冷却運転の切換えを制御する。
器等を一体ユニット化することにより、設置現場で発生
するブライン回路・冷媒回路の工事コストを削減し、シ
ステム全体のイニシャルコストを低減する。また、制御
方法を簡素化することにより、安価で確実な制御を行
う。 【解決手段】 熱交換器13,13a,28、製氷用の
膨張弁17,17a、ブラインの循環ポンプ19、複数
の制御弁9,12,14,18,20,9a,12a,
14a18a,20a,24,27,29、蓄熱槽21
へ繋がるブライン出入口管、及び各冷凍機7,7a,2
2へ繋がる冷媒出入口管を一体ユニット化すると共に、
該ユニットHと冷凍機とを蓄熱槽21に近接配置した。
制御方法は、タイムスケジュール等によって、ブライン
回路4b,5b,6b及び冷媒回路4a,5a,6aの
製氷運転/過冷却運転の切換えを制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の冷却温度域
の異なるショーケース等をそれぞれ冷却する、食品スー
パーマーケットに好適な冷凍・冷蔵設備であって、且つ
蓄熱槽のブライン回路と、負荷設備の冷媒回路との間で
製氷運転/過冷却運転する冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置
とその制御方法に関する。
の異なるショーケース等をそれぞれ冷却する、食品スー
パーマーケットに好適な冷凍・冷蔵設備であって、且つ
蓄熱槽のブライン回路と、負荷設備の冷媒回路との間で
製氷運転/過冷却運転する冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置
とその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平6−241591号公報
(複合型冷媒回路設備)で、次のような冷媒回路等を備
えた蓄熱設備が開示されている。即ち、 (1)蓄熱用熱交換器がショーケース等の蒸発器と並列
に接続され、冷却温度がこれより低い別の冷媒回路の液
冷媒を過冷却させる熱交換器が同じ蓄熱槽に接続されて
いる(中温冷凍機で製氷し、低温冷凍機を過冷却させ
る)。 (2)ショーケース側の負荷に応じて、蓄熱運転時に蓄
熱用熱交換器への冷媒流量を制御する装置を備えている
(ショーケース側冷凍能力不足を防ぐ)。 (3)ショーケース側の負荷に応じて、過冷却運転時に
過冷却用熱交換器への冷媒流量を制御する装置を備えて
いる(適度な温度に冷媒を過冷却する)。 (4)蓄熱槽と熱交換器との間にブライン回路を介して
いる。 (5)ショーケース側の負荷に応じて蓄熱運転時に蓄熱
用熱交換器へのブライン流量を制御する装置を備えてい
る。 (6)ショーケースの負荷に応じて、過冷却運転時に過
冷却用熱交換器へのブライン流量を制御する装置を備え
ている。 (7)中温用回路の蓄熱用熱交換器が、回路切替によっ
て過冷却用熱交換器として機能する。 (8)低温側冷媒回路上の凝縮器を蓄熱槽に設けている
(蓄熱槽の氷で凝縮させる)。
(複合型冷媒回路設備)で、次のような冷媒回路等を備
えた蓄熱設備が開示されている。即ち、 (1)蓄熱用熱交換器がショーケース等の蒸発器と並列
に接続され、冷却温度がこれより低い別の冷媒回路の液
冷媒を過冷却させる熱交換器が同じ蓄熱槽に接続されて
いる(中温冷凍機で製氷し、低温冷凍機を過冷却させ
る)。 (2)ショーケース側の負荷に応じて、蓄熱運転時に蓄
熱用熱交換器への冷媒流量を制御する装置を備えている
(ショーケース側冷凍能力不足を防ぐ)。 (3)ショーケース側の負荷に応じて、過冷却運転時に
過冷却用熱交換器への冷媒流量を制御する装置を備えて
いる(適度な温度に冷媒を過冷却する)。 (4)蓄熱槽と熱交換器との間にブライン回路を介して
いる。 (5)ショーケース側の負荷に応じて蓄熱運転時に蓄熱
用熱交換器へのブライン流量を制御する装置を備えてい
る。 (6)ショーケースの負荷に応じて、過冷却運転時に過
冷却用熱交換器へのブライン流量を制御する装置を備え
ている。 (7)中温用回路の蓄熱用熱交換器が、回路切替によっ
て過冷却用熱交換器として機能する。 (8)低温側冷媒回路上の凝縮器を蓄熱槽に設けている
(蓄熱槽の氷で凝縮させる)。
【0003】また、特開平7−167512号公報(複
合型冷媒回路設備の制御装置)で、次のような作用を有
する制御装置が開示されている。 (1)蓄熱量(氷の量)を検出し、蓄熱量が不足する時
は各系統の過冷却を、予め設定された優先順位に従って
停止する(蓄熱量不足を防ぐための制御)。 (2)蓄熱量を検知し、蓄熱量が不足する時は各系統の
過冷却を、予め設定された優先順位に従って蓄熱運転に
切替える。 (3)蓄熱量を検知し、蓄熱量が不足する時は各系統の
過冷却を、冷媒回路側の負荷状況に応じて停止する。 (4)蓄熱量を検知し、蓄熱量が不足する時は各系統の
過冷却を、冷媒回路側の負荷状況に応じて蓄熱運転に切
替える。 (5)蓄熱量を検知し、それを基に熱交換器での放冷量
に応じて過冷却するかどうか決定する。
合型冷媒回路設備の制御装置)で、次のような作用を有
する制御装置が開示されている。 (1)蓄熱量(氷の量)を検出し、蓄熱量が不足する時
は各系統の過冷却を、予め設定された優先順位に従って
停止する(蓄熱量不足を防ぐための制御)。 (2)蓄熱量を検知し、蓄熱量が不足する時は各系統の
過冷却を、予め設定された優先順位に従って蓄熱運転に
切替える。 (3)蓄熱量を検知し、蓄熱量が不足する時は各系統の
過冷却を、冷媒回路側の負荷状況に応じて停止する。 (4)蓄熱量を検知し、蓄熱量が不足する時は各系統の
過冷却を、冷媒回路側の負荷状況に応じて蓄熱運転に切
替える。 (5)蓄熱量を検知し、それを基に熱交換器での放冷量
に応じて過冷却するかどうか決定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者の特開
平6−241591号公報(複合型冷媒回路設備)で
は、ブライン回路と冷媒回路の熱交換をする熱交換器周
辺の機器が、別個にバラバラに配置されるため、例え
ば、ブライン回路全体に配管保温(防熱)が必要となる
(ブラインはエチレングリコール等を40%程度に希釈
した不凍液であり、その温度は−5〜−10℃に達する
ため)。そして、この配管防熱工事費がmあたり5,5
00円以上の手間仕事になるため、工事コストが高価で
あると共に、熱交換器周辺の機器をそれぞれ別個に取付
工事しなければならず煩雑であった。従って、複合型冷
媒回路設備のシステム全体のイニシャルコストも高価と
ならざるを得なかった。
平6−241591号公報(複合型冷媒回路設備)で
は、ブライン回路と冷媒回路の熱交換をする熱交換器周
辺の機器が、別個にバラバラに配置されるため、例え
ば、ブライン回路全体に配管保温(防熱)が必要となる
(ブラインはエチレングリコール等を40%程度に希釈
した不凍液であり、その温度は−5〜−10℃に達する
ため)。そして、この配管防熱工事費がmあたり5,5
00円以上の手間仕事になるため、工事コストが高価で
あると共に、熱交換器周辺の機器をそれぞれ別個に取付
工事しなければならず煩雑であった。従って、複合型冷
媒回路設備のシステム全体のイニシャルコストも高価と
ならざるを得なかった。
【0005】一方、後者の特開平7−167512号公
報(複合型冷媒回路設備の制御装置)では、例えば、蓄
熱槽内の水位、差圧等を検出センサーによって検出され
た水の状態に係る信号を基に、蓄冷検出手段で蓄冷量を
算出し、ついで蓄冷量判定手段は、放冷運転終了時間ま
でに蓄冷量が不足するか否かを判定し、不足すると判定
した場合に信号を出力する。また、接続された系統ごと
に、収納した被冷却物の重要度にしたがって優先順位を
優先順位設定手段で設定し、これらの優先順位を優先順
位記憶手段に記憶する。そして停止系統判定手段で放冷
停止すべき系統を決定し、放冷運転停止手段で停止信号
を出力して該当する系統の放冷運転を放冷運転停止アク
チュエータで停止させるように制御している。
報(複合型冷媒回路設備の制御装置)では、例えば、蓄
熱槽内の水位、差圧等を検出センサーによって検出され
た水の状態に係る信号を基に、蓄冷検出手段で蓄冷量を
算出し、ついで蓄冷量判定手段は、放冷運転終了時間ま
でに蓄冷量が不足するか否かを判定し、不足すると判定
した場合に信号を出力する。また、接続された系統ごと
に、収納した被冷却物の重要度にしたがって優先順位を
優先順位設定手段で設定し、これらの優先順位を優先順
位記憶手段に記憶する。そして停止系統判定手段で放冷
停止すべき系統を決定し、放冷運転停止手段で停止信号
を出力して該当する系統の放冷運転を放冷運転停止アク
チュエータで停止させるように制御している。
【0006】このように、この従来技術では、各制御機
器が多いため複雑かつ高価となる問題点があった。しか
しながら、本発明者は、食品スーパーマーケット等の店
舗におけるショーケース等の負荷設備では、年間の負荷
変化度合が経験的にわかっているので、上記特開平7−
167512号公報のように高価な各制御機器を必要と
しなくても対応できることの知見を得た。
器が多いため複雑かつ高価となる問題点があった。しか
しながら、本発明者は、食品スーパーマーケット等の店
舗におけるショーケース等の負荷設備では、年間の負荷
変化度合が経験的にわかっているので、上記特開平7−
167512号公報のように高価な各制御機器を必要と
しなくても対応できることの知見を得た。
【0007】本発明は、上記の課題に鑑み創案されたも
ので、特開平6−241591号公報や特開平7−16
7512号公報に見られる従来の複合型冷媒回路設備と
その制御方法をより簡素化すると共に、確実な制御と
し、熱交換器周辺機器をユニット化することにより安価
にした冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置とその制御方法を提
供することを目的とする。
ので、特開平6−241591号公報や特開平7−16
7512号公報に見られる従来の複合型冷媒回路設備と
その制御方法をより簡素化すると共に、確実な制御と
し、熱交換器周辺機器をユニット化することにより安価
にした冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置とその制御方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の氷蓄熱装置においては、ブラインを循環ポ
ンプで循環させることにより、製氷・解氷を蓄熱槽内で
行うブライン回路と、複数の異なったショーケース等の
負荷設備を冷凍機で冷却する複数の冷媒回路と、複数の
ブライン回路・冷媒回路の熱交換を行う熱交換器を備
え、冷凍機の余剰能力で製氷を行う冷凍・冷蔵設備の氷
蓄熱装置において、前記複数の熱交換器と、製氷用の膨
張弁と、ブラインの循環ポンプと、複数の制御弁と、蓄
熱槽へ繋がるブライン出入口管及び、各冷凍機へ繋がる
冷媒出入口管とを、一体ユニット化すると共に、該ユニ
ットと冷凍機を、蓄熱槽に近接して配置したことを特徴
とする。
め、本発明の氷蓄熱装置においては、ブラインを循環ポ
ンプで循環させることにより、製氷・解氷を蓄熱槽内で
行うブライン回路と、複数の異なったショーケース等の
負荷設備を冷凍機で冷却する複数の冷媒回路と、複数の
ブライン回路・冷媒回路の熱交換を行う熱交換器を備
え、冷凍機の余剰能力で製氷を行う冷凍・冷蔵設備の氷
蓄熱装置において、前記複数の熱交換器と、製氷用の膨
張弁と、ブラインの循環ポンプと、複数の制御弁と、蓄
熱槽へ繋がるブライン出入口管及び、各冷凍機へ繋がる
冷媒出入口管とを、一体ユニット化すると共に、該ユニ
ットと冷凍機を、蓄熱槽に近接して配置したことを特徴
とする。
【0009】ブラインはエチレングリコール等を40%
程度に希釈した不凍液であり、その温度は−5〜−10
℃に達するため、ブライン回路全体に配管保温(防熱)
が必要となる。この配管防熱工事費がmあたり5500
円以上の手間仕事となるため、各熱交換器と蓄熱槽の距
離が近いほど工事コストが安くなる。そこで、本願で
は、各熱交換器・制御弁とブライン循環ポンプをユニッ
ト化し、蓄熱槽に近接配置できるようにした。
程度に希釈した不凍液であり、その温度は−5〜−10
℃に達するため、ブライン回路全体に配管保温(防熱)
が必要となる。この配管防熱工事費がmあたり5500
円以上の手間仕事となるため、各熱交換器と蓄熱槽の距
離が近いほど工事コストが安くなる。そこで、本願で
は、各熱交換器・制御弁とブライン循環ポンプをユニッ
ト化し、蓄熱槽に近接配置できるようにした。
【0010】ここで、冷凍機は、機械室内に設置するイ
ンドアタイプでも、蓄熱槽・熱交換器に近接配置するア
ウトドアタイプでもよい。冷凍機も近接していたほう
が、冷凍機と熱交換器間の冷媒配管長が短くなり、更に
工事コストが安くなる。
ンドアタイプでも、蓄熱槽・熱交換器に近接配置するア
ウトドアタイプでもよい。冷凍機も近接していたほう
が、冷凍機と熱交換器間の冷媒配管長が短くなり、更に
工事コストが安くなる。
【0011】また、本発明の氷蓄熱装置における前記複
数の熱交換器は、制御弁の切替えで製氷・過冷却の両用
途となる熱交換器と、制御弁の切替えで過冷却となる熱
交換器であることを特徴とし、前記製氷・過冷却用の熱
交換器は、中温用の冷媒回路に、過冷却用熱交換器は低
温用の冷媒回路に使うことを特徴とする。
数の熱交換器は、制御弁の切替えで製氷・過冷却の両用
途となる熱交換器と、制御弁の切替えで過冷却となる熱
交換器であることを特徴とし、前記製氷・過冷却用の熱
交換器は、中温用の冷媒回路に、過冷却用熱交換器は低
温用の冷媒回路に使うことを特徴とする。
【0012】即ち、冷凍機の効率(消費電力に対する冷
凍能力)は、蒸発温度が高いほど良い。製氷する際の蒸
発温度は中温(−10〜−15℃程度)で間に合うた
め、製氷運転する冷凍機は中温のほうがよい。逆に過冷
却により冷凍能力が改善される割合は低温のほうが大き
いため、低温を優先的に過冷却したほうがよい。即ち、
効率の良い冷凍機で製氷し、効率の悪い冷凍機に還元す
るため、システム全体の効率が良くなる。本願の2タイ
プの熱交換器構成とすることにより上記制御が可能とな
る。
凍能力)は、蒸発温度が高いほど良い。製氷する際の蒸
発温度は中温(−10〜−15℃程度)で間に合うた
め、製氷運転する冷凍機は中温のほうがよい。逆に過冷
却により冷凍能力が改善される割合は低温のほうが大き
いため、低温を優先的に過冷却したほうがよい。即ち、
効率の良い冷凍機で製氷し、効率の悪い冷凍機に還元す
るため、システム全体の効率が良くなる。本願の2タイ
プの熱交換器構成とすることにより上記制御が可能とな
る。
【0013】次に、本発明の氷蓄熱制御方法は、外部温
度情報と、現在月日を指示するカレンダーと、時刻を刻
むタイマーと、判断基準となる設定値を入出力する条件
設定部とからタイムスケジュール等を演算・判断し、制
御パターンを選定することによって、ブライン回路及び
冷媒回路の製氷運転/過冷却運転の切替えを制御するこ
とを特徴とする。
度情報と、現在月日を指示するカレンダーと、時刻を刻
むタイマーと、判断基準となる設定値を入出力する条件
設定部とからタイムスケジュール等を演算・判断し、制
御パターンを選定することによって、ブライン回路及び
冷媒回路の製氷運転/過冷却運転の切替えを制御するこ
とを特徴とする。
【0014】過冷却運転への切替えは、季節を加味した
タイムスケジュールか、もしくは外気温を併用すること
により、予め設定された負荷設備の優先順位に従い行な
う。従来技術では蓄熱量(氷の量)を水位や氷厚等から
検知して、それを制御に反映する場合が多く、蓄熱量を
検知するための装置や、その取付工事・配線工事等のコ
ストがかかるが、ショーケースのように年間の負荷変化
度合が経験的にわかっている製品では、制御機器にコス
トをかけず単純な季節別タイムスケジュール制御が可能
である。
タイムスケジュールか、もしくは外気温を併用すること
により、予め設定された負荷設備の優先順位に従い行な
う。従来技術では蓄熱量(氷の量)を水位や氷厚等から
検知して、それを制御に反映する場合が多く、蓄熱量を
検知するための装置や、その取付工事・配線工事等のコ
ストがかかるが、ショーケースのように年間の負荷変化
度合が経験的にわかっている製品では、制御機器にコス
トをかけず単純な季節別タイムスケジュール制御が可能
である。
【0015】ここで、外気温を加える場合とは、例えば
夏期・中間期・冬期のスケジュールに加えて、猛暑日等
を判定する場合が考えられ、安価なサーモスタットで検
知可能である。外気温を加えて制御すれば、制御機器と
その取付・配線工事のコストダウンの他、部品点数の減
少により故障発生確率も減るため、システム全体の信頼
性向上にもなる。
夏期・中間期・冬期のスケジュールに加えて、猛暑日等
を判定する場合が考えられ、安価なサーモスタットで検
知可能である。外気温を加えて制御すれば、制御機器と
その取付・配線工事のコストダウンの他、部品点数の減
少により故障発生確率も減るため、システム全体の信頼
性向上にもなる。
【0016】そして、製氷運転への切替えは、タイムス
ケジュールで始まり、予め設定された時間もしくは、ブ
ライン温度で製氷終了を検知することを特徴とする。こ
れにより、制御機器関係の簡素化を図ることができる。
なお、ブライン温度で製氷終了を判定するのは、蓄熱槽
が満水状態になると蓄熱槽内でブラインと氷の熱交換が
できなくなり、ブライン温度が比較的急激に下がること
を利用するとよい。従って安価なサーモスタットで検知
が可能である。
ケジュールで始まり、予め設定された時間もしくは、ブ
ライン温度で製氷終了を検知することを特徴とする。こ
れにより、制御機器関係の簡素化を図ることができる。
なお、ブライン温度で製氷終了を判定するのは、蓄熱槽
が満水状態になると蓄熱槽内でブラインと氷の熱交換が
できなくなり、ブライン温度が比較的急激に下がること
を利用するとよい。従って安価なサーモスタットで検知
が可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を詳細に説明する。まず、図1は本発明の冷凍・冷蔵
設備の氷蓄熱装置を含む構成図である。
態を詳細に説明する。まず、図1は本発明の冷凍・冷蔵
設備の氷蓄熱装置を含む構成図である。
【0018】図1において、本実施の形態においては、
3つのショーケース等の負荷設備1,2,3を冷却する
系統が構成され、4aは第1の冷媒回路、4bは第1の
ブライン回路、5aは第2の冷媒回路、5bは第2のブ
ライン回路、6aは第3の冷媒回路、6bは第3のブラ
イン回路である。前記ショーケース等のうち1,2は中
温(冷蔵)用のもので、ショーケース3は低温(冷凍)
用のものをそれぞれの冷媒回路に接続している。
3つのショーケース等の負荷設備1,2,3を冷却する
系統が構成され、4aは第1の冷媒回路、4bは第1の
ブライン回路、5aは第2の冷媒回路、5bは第2のブ
ライン回路、6aは第3の冷媒回路、6bは第3のブラ
イン回路である。前記ショーケース等のうち1,2は中
温(冷蔵)用のもので、ショーケース3は低温(冷凍)
用のものをそれぞれの冷媒回路に接続している。
【0019】第1の冷媒回路4aにおいて、7は冷蔵用
コンデンシングユニット(コンデンサー部は図示せず。
コンデンサー部はコンデンシングユニットと一体型でも
良いし、離れたところに設置するリモート型でも良
い)、9はショーケース1を通常運転(過冷却も製氷も
行わない)するときに用いる冷蔵側電磁切換弁、10は
冷蔵側エバポレータ、11は冷蔵側膨張弁を示す。第1
の冷媒回路4aは、上記冷媒回路の諸機器7,10,1
1以外にショーケース1の最大負荷に合わせて上記冷媒
回路の諸機器7,10,11が選定されるため、通常の
負荷においては余剰の冷凍能力を生じることとなる。そ
のため、次のような構成が更に付加されている。即ち、
一つは、前述した余剰冷凍能力を蓄熱槽21に蓄えるた
めの回路で、電磁切換弁16、蓄冷用膨張弁17、製氷
用熱交換器13(ここでは、電磁切換弁の制御により後
記過冷却用熱交換器と共通のものが使用される。)及び
電磁切換弁18を有する回路である。そしてもう一つ
は、電磁切換弁12を介して、冷凍機の成績係数(冷却
効率)をより良くするための過冷却用熱交換器13と、
電磁切換弁14及び逆止弁15を有する回路である。
コンデンシングユニット(コンデンサー部は図示せず。
コンデンサー部はコンデンシングユニットと一体型でも
良いし、離れたところに設置するリモート型でも良
い)、9はショーケース1を通常運転(過冷却も製氷も
行わない)するときに用いる冷蔵側電磁切換弁、10は
冷蔵側エバポレータ、11は冷蔵側膨張弁を示す。第1
の冷媒回路4aは、上記冷媒回路の諸機器7,10,1
1以外にショーケース1の最大負荷に合わせて上記冷媒
回路の諸機器7,10,11が選定されるため、通常の
負荷においては余剰の冷凍能力を生じることとなる。そ
のため、次のような構成が更に付加されている。即ち、
一つは、前述した余剰冷凍能力を蓄熱槽21に蓄えるた
めの回路で、電磁切換弁16、蓄冷用膨張弁17、製氷
用熱交換器13(ここでは、電磁切換弁の制御により後
記過冷却用熱交換器と共通のものが使用される。)及び
電磁切換弁18を有する回路である。そしてもう一つ
は、電磁切換弁12を介して、冷凍機の成績係数(冷却
効率)をより良くするための過冷却用熱交換器13と、
電磁切換弁14及び逆止弁15を有する回路である。
【0020】また、第1のブライン回路4bにおいて、
21は例えばエチレングリコール等を40%程度に希釈
した不凍液等のブラインと熱交換され水等を収容した蓄
熱槽、19はブラインを循環するための循環ポンプ、1
3は冷媒回路の蓄熱用のエバポレータと熱交換する熱交
換器、又は冷媒回路の過冷却用のコイルと熱交換する熱
交換器である。なお、20は熱交換器13へのブライン
の供給の発停を制御する電磁切換弁である。
21は例えばエチレングリコール等を40%程度に希釈
した不凍液等のブラインと熱交換され水等を収容した蓄
熱槽、19はブラインを循環するための循環ポンプ、1
3は冷媒回路の蓄熱用のエバポレータと熱交換する熱交
換器、又は冷媒回路の過冷却用のコイルと熱交換する熱
交換器である。なお、20は熱交換器13へのブライン
の供給の発停を制御する電磁切換弁である。
【0021】第2の冷媒回路5a及びブライン回路5b
の構成は、第1の冷媒回路4a及びブライン回路4bの
構成と同一であるので、同一符号の後に英小文字のaを
付し、説明は省略する。
の構成は、第1の冷媒回路4a及びブライン回路4bの
構成と同一であるので、同一符号の後に英小文字のaを
付し、説明は省略する。
【0022】第3の冷媒回路6aにおいて、22は冷凍
用コンデンシングユニット(コンデンサー部は図示せ
ず。コンデンサー部はコンデンシングユニットと一体型
でも良いし、離れたところに設置するリモート型でも良
い)、24はショーケース3を通常運転(過冷却を行わ
ない)するときに用いる冷凍側電磁切換弁、25は冷凍
側エバポレータ、26は冷凍側膨張弁を示す。第3の冷
媒回路6aは更に電磁切換弁27を介して過冷却専用の
熱交換器28に接続させる回路も有している。
用コンデンシングユニット(コンデンサー部は図示せ
ず。コンデンサー部はコンデンシングユニットと一体型
でも良いし、離れたところに設置するリモート型でも良
い)、24はショーケース3を通常運転(過冷却を行わ
ない)するときに用いる冷凍側電磁切換弁、25は冷凍
側エバポレータ、26は冷凍側膨張弁を示す。第3の冷
媒回路6aは更に電磁切換弁27を介して過冷却専用の
熱交換器28に接続させる回路も有している。
【0023】また、第3のブライン回路6bは、第1の
ブライン回路4b及び第2のブライン回路5bと並列に
設けられ、第1のブライン回路4bのところで説明した
ブラインの循環ポンプ19と、蓄熱槽21とに接続され
ている。なお、29は電磁切換弁である。
ブライン回路4b及び第2のブライン回路5bと並列に
設けられ、第1のブライン回路4bのところで説明した
ブラインの循環ポンプ19と、蓄熱槽21とに接続され
ている。なお、29は電磁切換弁である。
【0024】そして、本発明の冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱
装置は、製氷・過冷却共用の熱交換器13,13a及び
過冷却専用の熱交換器28と、製氷用の膨張弁17,1
7aと、ブラインの循環ポンプ19と、製氷運転・過冷
却運転・通常運転を切換える各種電磁切換弁9,12,
14,16,18,20,9a,12a,14a,16
a,18a,20a,24,27,29と、逆止弁1
5,15aと、蓄熱槽21へ繋がるブライン出入口管及
び各冷凍機(ここではコンプレッサとコンデンサを含め
たもの)へ繋がる冷媒出入口管とを一体ユニット化する
と共に、該熱交換ユニットHと冷凍機を、蓄熱槽21に
近接して配置している。
装置は、製氷・過冷却共用の熱交換器13,13a及び
過冷却専用の熱交換器28と、製氷用の膨張弁17,1
7aと、ブラインの循環ポンプ19と、製氷運転・過冷
却運転・通常運転を切換える各種電磁切換弁9,12,
14,16,18,20,9a,12a,14a,16
a,18a,20a,24,27,29と、逆止弁1
5,15aと、蓄熱槽21へ繋がるブライン出入口管及
び各冷凍機(ここではコンプレッサとコンデンサを含め
たもの)へ繋がる冷媒出入口管とを一体ユニット化する
と共に、該熱交換ユニットHと冷凍機を、蓄熱槽21に
近接して配置している。
【0025】次に、この冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置の
動作について説明する。通常運転(製氷・過冷却停止
時)では、図1で二重線矢印⇒で示すように、コンデン
シングユニット7で圧縮された高温・高圧の冷媒ガス
は、常温・高圧の液にコンデンサで凝縮され電磁切換弁
9を通って負荷設備側に送られ、膨張弁11で絞られ低
温・低圧となり、エバポレータ10で蒸発され、ショー
ケース1を冷蔵温度に冷却して、低温・低圧のガス冷媒
となって再びコンデンシングユニット7に還流され循環
される。
動作について説明する。通常運転(製氷・過冷却停止
時)では、図1で二重線矢印⇒で示すように、コンデン
シングユニット7で圧縮された高温・高圧の冷媒ガス
は、常温・高圧の液にコンデンサで凝縮され電磁切換弁
9を通って負荷設備側に送られ、膨張弁11で絞られ低
温・低圧となり、エバポレータ10で蒸発され、ショー
ケース1を冷蔵温度に冷却して、低温・低圧のガス冷媒
となって再びコンデンシングユニット7に還流され循環
される。
【0026】この冷蔵側の基本冷媒回路において、コン
デンシングユニット7はショーケース1について、予め
設定されている最大負荷を賄えるように設計されている
ため、ショーケース等に与えられる負荷が減少すると、
最大負荷とそのショーケース等に与えられた負荷との差
として、余剰の冷凍能力を生じる。この冷凍・冷蔵設備
の蓄熱装置によれば、この余剰の冷凍能力に対応する量
の冷媒液が製氷運転に廻される。即ち、製氷運転では、
図1で実線矢印→で示すように、コンデンサで凝縮され
た液冷媒は、電磁切換弁16を通り、蓄冷用膨張弁17
を通って熱交換器13(ここでは製氷用のエバポレータ
として機能する。)で熱交換され、電磁切換弁18を通
って、コンデンシングユニット7に戻り、循環される。
一方、ブライン回路5bでは、蓄熱槽21のブラインが
循環ポンプ19により、電磁切換弁20を介して熱交換
器13で冷却され蓄熱槽21に戻り循環する。
デンシングユニット7はショーケース1について、予め
設定されている最大負荷を賄えるように設計されている
ため、ショーケース等に与えられる負荷が減少すると、
最大負荷とそのショーケース等に与えられた負荷との差
として、余剰の冷凍能力を生じる。この冷凍・冷蔵設備
の蓄熱装置によれば、この余剰の冷凍能力に対応する量
の冷媒液が製氷運転に廻される。即ち、製氷運転では、
図1で実線矢印→で示すように、コンデンサで凝縮され
た液冷媒は、電磁切換弁16を通り、蓄冷用膨張弁17
を通って熱交換器13(ここでは製氷用のエバポレータ
として機能する。)で熱交換され、電磁切換弁18を通
って、コンデンシングユニット7に戻り、循環される。
一方、ブライン回路5bでは、蓄熱槽21のブラインが
循環ポンプ19により、電磁切換弁20を介して熱交換
器13で冷却され蓄熱槽21に戻り循環する。
【0027】次に、過冷却運転では、図1で点線矢印で
示すように、コンデンサで凝縮された液冷媒は、電磁切
換弁12を通って熱交換器13(ここでは、過冷却され
るコイルとして機能する。)で熱交換され、電磁切換弁
14及び逆止弁15を介して負荷設備側の膨張弁11に
流入し、液冷媒を過冷却させた状態で絞られショーケー
ス1のエバポレータ10を冷却して、コンデンシングユ
ニット7に戻り循環する。一方、ブライン回路5bで
は、製氷されて蓄冷された蓄熱槽21の氷と熱交換され
たブラインが同じく循環ポンプ19により、電磁切換弁
20を介して熱交換器13に入り、熱交換器13で冷却
をし、蓄熱槽21に戻り循環する。
示すように、コンデンサで凝縮された液冷媒は、電磁切
換弁12を通って熱交換器13(ここでは、過冷却され
るコイルとして機能する。)で熱交換され、電磁切換弁
14及び逆止弁15を介して負荷設備側の膨張弁11に
流入し、液冷媒を過冷却させた状態で絞られショーケー
ス1のエバポレータ10を冷却して、コンデンシングユ
ニット7に戻り循環する。一方、ブライン回路5bで
は、製氷されて蓄冷された蓄熱槽21の氷と熱交換され
たブラインが同じく循環ポンプ19により、電磁切換弁
20を介して熱交換器13に入り、熱交換器13で冷却
をし、蓄熱槽21に戻り循環する。
【0028】第2の冷媒回路5a及びブライン回路5b
の動作も、第1の冷媒回路4a及びブライン回路4bの
動作と同一であるので説明は省略する。
の動作も、第1の冷媒回路4a及びブライン回路4bの
動作と同一であるので説明は省略する。
【0029】第3の冷媒回路及びブライン回路を次に説
明する。通常運転(製氷・過冷却停止時)では、図1の
二重線矢印⇒で示すように、冷凍用コンデンシングユニ
ット22で圧縮された高温・高圧のガスは、コンデンサ
で凝縮され、冷凍側電磁切換弁24を通って負荷設備側
に送られ、膨張弁26で絞られ、ショーケース3のエバ
ポレータ25で蒸発され、ショーケース3を冷却して、
コンデンシングユニット22に戻り循環する。
明する。通常運転(製氷・過冷却停止時)では、図1の
二重線矢印⇒で示すように、冷凍用コンデンシングユニ
ット22で圧縮された高温・高圧のガスは、コンデンサ
で凝縮され、冷凍側電磁切換弁24を通って負荷設備側
に送られ、膨張弁26で絞られ、ショーケース3のエバ
ポレータ25で蒸発され、ショーケース3を冷却して、
コンデンシングユニット22に戻り循環する。
【0030】次に、過冷却運転では、図1の点線矢印で
示すように、コンデンサを出た液冷媒は、電磁切換弁2
7を通り、過冷却専用の熱交換器28に入り、蓄熱槽2
1から導入されるブラインを介して冷却される。そし
て、この冷却された液冷媒が負荷設備側の冷凍膨張弁2
6で絞られ、エバポレータ25で蒸発され、ショーケー
ス3を冷却する。そして、エバポレータ25からコンデ
ンシングユニット22に戻され循環される。
示すように、コンデンサを出た液冷媒は、電磁切換弁2
7を通り、過冷却専用の熱交換器28に入り、蓄熱槽2
1から導入されるブラインを介して冷却される。そし
て、この冷却された液冷媒が負荷設備側の冷凍膨張弁2
6で絞られ、エバポレータ25で蒸発され、ショーケー
ス3を冷却する。そして、エバポレータ25からコンデ
ンシングユニット22に戻され循環される。
【0031】以上説明したように、冷媒回路及びブライ
ン回路が動作すると、製氷運転時、余剰の冷凍能力とし
て、冷蔵側冷媒回路4a,5aから蓄熱槽21のブライ
ンに蓄えられた冷熱は、共用されるブラインを介して冷
凍側冷媒回路6aにて消費される。従って、冷蔵側エバ
ポレータ10,10aでの冷媒の蒸発温度の高い、即ち
運転効率の高い冷蔵側冷媒回路4a,5aで余剰になっ
た冷熱が蓄冷される一方で、この冷熱は冷凍側エバポレ
ータ25での冷媒の蒸発温度の低い、即ち運転効率の低
い冷凍側冷媒回路6aで利用されるため、冷蔵側冷媒回
路4a,5a及び冷凍側冷媒回路6aを含めた設備全体
として総合的な冷凍効率(成績係数)を向上させること
ができる。
ン回路が動作すると、製氷運転時、余剰の冷凍能力とし
て、冷蔵側冷媒回路4a,5aから蓄熱槽21のブライ
ンに蓄えられた冷熱は、共用されるブラインを介して冷
凍側冷媒回路6aにて消費される。従って、冷蔵側エバ
ポレータ10,10aでの冷媒の蒸発温度の高い、即ち
運転効率の高い冷蔵側冷媒回路4a,5aで余剰になっ
た冷熱が蓄冷される一方で、この冷熱は冷凍側エバポレ
ータ25での冷媒の蒸発温度の低い、即ち運転効率の低
い冷凍側冷媒回路6aで利用されるため、冷蔵側冷媒回
路4a,5a及び冷凍側冷媒回路6aを含めた設備全体
として総合的な冷凍効率(成績係数)を向上させること
ができる。
【0032】次に、本発明の冷凍・冷蔵設備の蓄熱装置
の制御方法について説明する。本発明の制御装置Sは、
図2に示すように、外気温(猛暑検出用)、ブライン温
度(製氷完了検出用)及び(異常検出用)のセンサー5
1,52,53(安価なサーモスタット)からの信号を
入力する外部温度情報部54と、現在月日を指示するカ
レンダー55と、現在時刻を出力するタイマー56と、
判断基準となる設定値を入出力する条件設定部57をも
ち、CPUによる演算部58と制御パターン判断部59
で演算若しくは比較判断をし、制御パターンA,B,A
2,C,D,Eのいずれかを出力部61より出力し、各
電磁切換弁62をコントロールする。なお、60は警報
出力部である。
の制御方法について説明する。本発明の制御装置Sは、
図2に示すように、外気温(猛暑検出用)、ブライン温
度(製氷完了検出用)及び(異常検出用)のセンサー5
1,52,53(安価なサーモスタット)からの信号を
入力する外部温度情報部54と、現在月日を指示するカ
レンダー55と、現在時刻を出力するタイマー56と、
判断基準となる設定値を入出力する条件設定部57をも
ち、CPUによる演算部58と制御パターン判断部59
で演算若しくは比較判断をし、制御パターンA,B,A
2,C,D,Eのいずれかを出力部61より出力し、各
電磁切換弁62をコントロールする。なお、60は警報
出力部である。
【0033】過冷却運転への切替えは、季節パターンを
加味したタイムスケジュールか、もしくは外気温を併用
することにより、予め設定されたショーケース等の負荷
設備の優先順位に従い行うと好適である。また、製氷運
転への切替えはタイムスケジュールで始まり、予め設定
された時間、もしくはブライン温度で製氷終了を検知す
ると好適である。
加味したタイムスケジュールか、もしくは外気温を併用
することにより、予め設定されたショーケース等の負荷
設備の優先順位に従い行うと好適である。また、製氷運
転への切替えはタイムスケジュールで始まり、予め設定
された時間、もしくはブライン温度で製氷終了を検知す
ると好適である。
【0034】次に、本発明のタイムスケジュールによる
氷蓄熱制御方法をフローチャート(図3)により詳細に
説明する。まず、ステップS1で現在時刻が判定され
る。即ち、夜間(T1=22:00〜T2=8:00)であ
ればステップS2に、昼間(T2=8:00〜T1=22:
00)であればステップS5に進む。
氷蓄熱制御方法をフローチャート(図3)により詳細に
説明する。まず、ステップS1で現在時刻が判定され
る。即ち、夜間(T1=22:00〜T2=8:00)であ
ればステップS2に、昼間(T2=8:00〜T1=22:
00)であればステップS5に進む。
【0035】ステップS2では、ブライン温度と製冷完
了条件温度(ブライン温度−5℃)が比較され、ブライ
ン温度が製氷完了条件温度より低ければ(ブライン温度
<製氷完了条件温度)ステップS3に、ブライン温度が
製氷完了条件温度より高ければステップS4に進む。ま
たステップS2でT1(22:00)〜現在時刻までの
間に、製氷完了条件温度以下になったかどうかが判断さ
れ、Yes(製氷完了)であればステップS3に、No
(製氷未完)であればステップS4に進む。但し、ここ
で、一度製氷完了した場合、8:00までステップS3
(制御パターンA)を継続する。ブライン循環ポンプ停
止により、ブライン温度検知部のブライン温度が−5℃
以上に上昇しても、再度ステップS3(制御パターン
B)には戻らない。
了条件温度(ブライン温度−5℃)が比較され、ブライ
ン温度が製氷完了条件温度より低ければ(ブライン温度
<製氷完了条件温度)ステップS3に、ブライン温度が
製氷完了条件温度より高ければステップS4に進む。ま
たステップS2でT1(22:00)〜現在時刻までの
間に、製氷完了条件温度以下になったかどうかが判断さ
れ、Yes(製氷完了)であればステップS3に、No
(製氷未完)であればステップS4に進む。但し、ここ
で、一度製氷完了した場合、8:00までステップS3
(制御パターンA)を継続する。ブライン循環ポンプ停
止により、ブライン温度検知部のブライン温度が−5℃
以上に上昇しても、再度ステップS3(制御パターン
B)には戻らない。
【0036】ステップS3では、制御パターンAが行な
われ、冷媒回路1〜3は全て製氷・過冷却停止すると共
に、ブライン循環ポンプも停止する(但し、負荷設備を
冷却する通常運転は行われる)。そして、ステップS3
の状態を継続しながら、次に、ステップS1に戻る。ス
テップS2でブライン温度が製氷完了条件温度(−5
℃)より高かった等(製氷未完)の場合には、ステップ
S4に進む。
われ、冷媒回路1〜3は全て製氷・過冷却停止すると共
に、ブライン循環ポンプも停止する(但し、負荷設備を
冷却する通常運転は行われる)。そして、ステップS3
の状態を継続しながら、次に、ステップS1に戻る。ス
テップS2でブライン温度が製氷完了条件温度(−5
℃)より高かった等(製氷未完)の場合には、ステップ
S4に進む。
【0037】ステップS4では、制御パターンBが行な
われ、冷媒回路1及び冷媒回路2が製氷運転をし、冷媒
回路3が過冷却運転停止となると共に、ブライン循環ポ
ンプが運転される。そして、ステップS4の状態を継続
しながら、次にステップS1に戻る。
われ、冷媒回路1及び冷媒回路2が製氷運転をし、冷媒
回路3が過冷却運転停止となると共に、ブライン循環ポ
ンプが運転される。そして、ステップS4の状態を継続
しながら、次にステップS1に戻る。
【0038】ステップS1で、現在時刻が昼間(T
2=8:00〜T1=22:00)と判定されると、ステッ
プS5でブライン温度とブライン異常温度(+5℃)が
比較され、ブライン温度がブライン異常温度より高けれ
ばステップS6に、低ければステップS7に進む。ここ
で、ブライン温度が+5℃以上の場合は、蓄熱槽内の氷
が溶けきって、更に水温がかなり上昇している状態であ
る。この場合は、氷が出来ていなかった等のトラブルと
考えられ、過冷却運転を停止して、警報を出力する必要
がある。
2=8:00〜T1=22:00)と判定されると、ステッ
プS5でブライン温度とブライン異常温度(+5℃)が
比較され、ブライン温度がブライン異常温度より高けれ
ばステップS6に、低ければステップS7に進む。ここ
で、ブライン温度が+5℃以上の場合は、蓄熱槽内の氷
が溶けきって、更に水温がかなり上昇している状態であ
る。この場合は、氷が出来ていなかった等のトラブルと
考えられ、過冷却運転を停止して、警報を出力する必要
がある。
【0039】即ち、ステップS6では、制御パターンA
2が行なわれ、冷媒回路1〜3全ての製氷運転・過冷却
運転が停止されると共に、ブライン循環ポンプも停止さ
れる。そして、警報出力Rが発信され、修理等が行わ
れ、再びステップS1に戻る。ステップS5でブライン
温度が正常と判断されると、ステップS7で現在月日が
判断される。夏期(7/1〜9/30)であればステッ
プS8に、中間期・冬期であればステップS14に進
む。
2が行なわれ、冷媒回路1〜3全ての製氷運転・過冷却
運転が停止されると共に、ブライン循環ポンプも停止さ
れる。そして、警報出力Rが発信され、修理等が行わ
れ、再びステップS1に戻る。ステップS5でブライン
温度が正常と判断されると、ステップS7で現在月日が
判断される。夏期(7/1〜9/30)であればステッ
プS8に、中間期・冬期であればステップS14に進
む。
【0040】ステップS8では、再び現在時刻が判定さ
れ、時刻がT4(12:00)〜T5(18:00)の間
であれば、ステップS9に、そうでなければステップS
10に進む。ステップS9では、制御パターンCが行な
われ、冷媒回路1及び冷媒回路3が過冷却運転、冷媒回
路2が製氷運転・過冷却運転を停止すると共に、ブライ
ン循環ポンプが運転される。そして、ステップS9の状
態を継続しながら、次にステップS1に戻る。ステップ
S8で、現在時刻がT4(12:00)〜T5(18:0
0)の間にない場合、ステップS10で再び現在時刻が
判断され、現在時刻がT2(8:00)〜T4(12:0
0)(午前)であればステップS11に、そうでない場
合(18:00〜22:00)は、ステップS12に進
む。
れ、時刻がT4(12:00)〜T5(18:00)の間
であれば、ステップS9に、そうでなければステップS
10に進む。ステップS9では、制御パターンCが行な
われ、冷媒回路1及び冷媒回路3が過冷却運転、冷媒回
路2が製氷運転・過冷却運転を停止すると共に、ブライ
ン循環ポンプが運転される。そして、ステップS9の状
態を継続しながら、次にステップS1に戻る。ステップ
S8で、現在時刻がT4(12:00)〜T5(18:0
0)の間にない場合、ステップS10で再び現在時刻が
判断され、現在時刻がT2(8:00)〜T4(12:0
0)(午前)であればステップS11に、そうでない場
合(18:00〜22:00)は、ステップS12に進
む。
【0041】ステップS10でT2(8:00)〜T
4(12:00)と判断された場合は、ステップS11
で外気温が32℃より低いかどうかが判断されると共
に、前日の21:50の時のブライン温度が+3℃以下
かどうかが判断される。ここで、21:50(昼間モー
ドの終了直前)のブライン温度が+3℃以上の場合は、
蓄熱槽の氷を使い切り、更に水温が上昇している状態で
ある。この場合は、翌日8:00〜12:00をステッ
プS13の制御パターンDとする。即ち、製氷時の負荷
増大により、所定量の氷を作れない可能性があるため冷
媒回路1の過冷却開始時間を遅らせる。ステップS11
でYesの場合はステップS9に、Noの場合はステッ
プS13に進む。
4(12:00)と判断された場合は、ステップS11
で外気温が32℃より低いかどうかが判断されると共
に、前日の21:50の時のブライン温度が+3℃以下
かどうかが判断される。ここで、21:50(昼間モー
ドの終了直前)のブライン温度が+3℃以上の場合は、
蓄熱槽の氷を使い切り、更に水温が上昇している状態で
ある。この場合は、翌日8:00〜12:00をステッ
プS13の制御パターンDとする。即ち、製氷時の負荷
増大により、所定量の氷を作れない可能性があるため冷
媒回路1の過冷却開始時間を遅らせる。ステップS11
でYesの場合はステップS9に、Noの場合はステッ
プS13に進む。
【0042】ステップS13では、制御パターンDが行
なわれ、冷媒回路3は過冷却運転をし、冷媒回路1及び
冷媒回路2では製氷運転・過冷却運転を停止させると共
に、ブライン循環ポンプを運転させる。そして、ステッ
プS13の状態を継続しながら、次にステップS1に戻
る。
なわれ、冷媒回路3は過冷却運転をし、冷媒回路1及び
冷媒回路2では製氷運転・過冷却運転を停止させると共
に、ブライン循環ポンプを運転させる。そして、ステッ
プS13の状態を継続しながら、次にステップS1に戻
る。
【0043】ステップS10で、T2(8:00)〜T4
(12:00)の間にないと判断された場合(18:0
0〜22:00)、ステップS12で、外気温が32℃
以下かどうか、または、T2(8:00)からT5(1
8:00)の平均外気温が32℃以下かどうか、また
は、T2(8:00)からT5(18:00)の最高外気
温が35℃以下かどうかが判断される。ステップS12
でYesであれば、ステップS9に進み、Noであれ
ば、ステップS13に進む。
(12:00)の間にないと判断された場合(18:0
0〜22:00)、ステップS12で、外気温が32℃
以下かどうか、または、T2(8:00)からT5(1
8:00)の平均外気温が32℃以下かどうか、また
は、T2(8:00)からT5(18:00)の最高外気
温が35℃以下かどうかが判断される。ステップS12
でYesであれば、ステップS9に進み、Noであれ
ば、ステップS13に進む。
【0044】一方、ステップS7で、現在月日が中間期
・冬期と判断された場合は、ステップS14に進む。ス
テップS14では、制御パターンEが行なわれ、冷媒回
路1〜3全てが過冷却運転すると共に、ブライン循環ポ
ンプが運転される。そして、ステップS14の状態を継
続しながら、次にステップS1に戻る。
・冬期と判断された場合は、ステップS14に進む。ス
テップS14では、制御パターンEが行なわれ、冷媒回
路1〜3全てが過冷却運転すると共に、ブライン循環ポ
ンプが運転される。そして、ステップS14の状態を継
続しながら、次にステップS1に戻る。
【0045】次に、タイムスケジュールの典型例を図4
に基づいて説明する。図4(a)は夏期スケジュール例
で、T1(22:00)〜例えば6:00迄の間、ステ
ップS4の制御パターンBが行なわれ、冷媒回路1及び
冷媒回路2が製氷運転し、冷媒回路3が過冷却運転を停
止すると共に、ブライン循環ポンプが運転される。製氷
運転をしているうちに、ブライン温度が製氷完了条件温
度に達すると(例えば6:00)、ステップS3の制御
パターンAとなり、T2(8:00)まで、制御パター
ンAが行なわれる。T2(8:00)になり、夏期であ
ることにより、ステップS11で32℃以下と判断され
ると、ステップS9の制御パターンCがT2(8:0
0)〜T3(22:00)まで続けられ、冷媒回路1及
び冷媒回路3が過冷却運転され、冷媒回路2が製氷運転
・過冷却運転停止となると共に、ブライン循環ポンプが
運転される。
に基づいて説明する。図4(a)は夏期スケジュール例
で、T1(22:00)〜例えば6:00迄の間、ステ
ップS4の制御パターンBが行なわれ、冷媒回路1及び
冷媒回路2が製氷運転し、冷媒回路3が過冷却運転を停
止すると共に、ブライン循環ポンプが運転される。製氷
運転をしているうちに、ブライン温度が製氷完了条件温
度に達すると(例えば6:00)、ステップS3の制御
パターンAとなり、T2(8:00)まで、制御パター
ンAが行なわれる。T2(8:00)になり、夏期であ
ることにより、ステップS11で32℃以下と判断され
ると、ステップS9の制御パターンCがT2(8:0
0)〜T3(22:00)まで続けられ、冷媒回路1及
び冷媒回路3が過冷却運転され、冷媒回路2が製氷運転
・過冷却運転停止となると共に、ブライン循環ポンプが
運転される。
【0046】次に、図4(b)は夏期で猛暑条件を検知
した時の例で、T1(22:00)〜T2(8:00)迄
は夏期(図4(a))と同じであるが、T2(8:0
0)からT4(12:00)までの間、ステップS13
の制御パターンDとなる。即ち、冷媒回路3が過冷却運
転し、冷媒回路1及び冷媒回路2が製氷・過冷却運転停
止となる。そして、ブライン循環ポンプが運転される。
時刻がT4(12:00)〜T5(18:00)の間にな
ると、ステップS9の制御パターンCとなり、冷媒回路
1及び冷媒回路3が過冷却運転となり、冷媒回路2が製
氷運転・過冷却運転停止となり、ブライン循環ポンプが
運転される。T5(18:00)〜T3(22:00)の
間になると、再びステップS13の制御パターンDにな
る。なお、8:00〜12:00の間は、ステップS1
1の判断によっては、制御パターンDで固定とは限らず
制御パターンCが選択される可能性もあり得る。同様に
18:00〜22:00の間も、ステップS12の判断
により制御パターンDで固定とは限らず、途中から制御
パターンCが選択されることもある。
した時の例で、T1(22:00)〜T2(8:00)迄
は夏期(図4(a))と同じであるが、T2(8:0
0)からT4(12:00)までの間、ステップS13
の制御パターンDとなる。即ち、冷媒回路3が過冷却運
転し、冷媒回路1及び冷媒回路2が製氷・過冷却運転停
止となる。そして、ブライン循環ポンプが運転される。
時刻がT4(12:00)〜T5(18:00)の間にな
ると、ステップS9の制御パターンCとなり、冷媒回路
1及び冷媒回路3が過冷却運転となり、冷媒回路2が製
氷運転・過冷却運転停止となり、ブライン循環ポンプが
運転される。T5(18:00)〜T3(22:00)の
間になると、再びステップS13の制御パターンDにな
る。なお、8:00〜12:00の間は、ステップS1
1の判断によっては、制御パターンDで固定とは限らず
制御パターンCが選択される可能性もあり得る。同様に
18:00〜22:00の間も、ステップS12の判断
により制御パターンDで固定とは限らず、途中から制御
パターンCが選択されることもある。
【0047】図4(c)は中間期・冬期スケジュールの
例で、T1(22:00)〜T2(8:00)迄は夏期
(図4(a))と同じであるが、T2(8:00)〜T3
(22:00)の間、ステップS14の制御パターンE
となり、冷媒回路1〜3全てが過冷却運転となり、ブラ
イン循環ポンプが運転される。
例で、T1(22:00)〜T2(8:00)迄は夏期
(図4(a))と同じであるが、T2(8:00)〜T3
(22:00)の間、ステップS14の制御パターンE
となり、冷媒回路1〜3全てが過冷却運転となり、ブラ
イン循環ポンプが運転される。
【0048】なお、本発明はシステムのユニット化・簡
素化によって全体のイニシャルコストを削減するもの
で、省エネを目的とする氷蓄熱システムにおいては、投
資回収期間の長短に関わる重要な問題である。上記以外
でコストに関係するポイントとして、ランニングコスト
は蓄熱量が大きいほど削減額も大きくなるが、構成機器
の中で蓄熱槽は高価であり、大型化や台数増加は即全体
のイニシャルコストアップになる。蓄熱槽の設置場所の
問題も生じる。蓄熱を液冷媒の過冷却に利用する場合、
例えば夏期は40℃の液冷媒を5℃まで過冷却するのに
対し、冬期は外気温がひくいため元の液冷媒温度が低く
25℃を5℃に過冷却する。従って冬期は夏期と同じ量
の氷が有ってもそれを利用しきれない。本発明では、必
要最低限の蓄熱槽に対し、過冷却用の熱交換期は目一杯
接続する(蓄熱量との関係上、中間期・冬期のみしか利
用できないものが接続されていても良い)ことで、年間
を通して効率良く蓄熱槽の氷を使えることを暗に含んで
いる(熱交換器の追加は蓄熱槽ほどコストアップになら
ない)。なお、以上の説明において、電磁切換弁は全て
制御弁をあらわすことは勿論である。
素化によって全体のイニシャルコストを削減するもの
で、省エネを目的とする氷蓄熱システムにおいては、投
資回収期間の長短に関わる重要な問題である。上記以外
でコストに関係するポイントとして、ランニングコスト
は蓄熱量が大きいほど削減額も大きくなるが、構成機器
の中で蓄熱槽は高価であり、大型化や台数増加は即全体
のイニシャルコストアップになる。蓄熱槽の設置場所の
問題も生じる。蓄熱を液冷媒の過冷却に利用する場合、
例えば夏期は40℃の液冷媒を5℃まで過冷却するのに
対し、冬期は外気温がひくいため元の液冷媒温度が低く
25℃を5℃に過冷却する。従って冬期は夏期と同じ量
の氷が有ってもそれを利用しきれない。本発明では、必
要最低限の蓄熱槽に対し、過冷却用の熱交換期は目一杯
接続する(蓄熱量との関係上、中間期・冬期のみしか利
用できないものが接続されていても良い)ことで、年間
を通して効率良く蓄熱槽の氷を使えることを暗に含んで
いる(熱交換器の追加は蓄熱槽ほどコストアップになら
ない)。なお、以上の説明において、電磁切換弁は全て
制御弁をあらわすことは勿論である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷凍・冷
蔵設備の氷蓄熱装置とその制御方法によれば、次のよう
な効果を奏する。 (1)複数の熱交換器、製氷用の膨張弁、ブラインの循
環ポンプ、複数の制御弁、蓄熱槽へ繋がるブライン出入
口管及び各冷凍機へ繋がる冷媒出入口管等を、一体ユニ
ット化したので、工場の品質管理のいきとどいた所で製
作でき、溶接ミスのガス洩れ等のトラブルが防止できる
と共に、工事コストを極めて安価とすることができる。 (2)蓄熱槽・熱交換器・冷凍機を近接して配置してい
るため、各機器間のブライン回路・冷媒回路の配管長が
短くてすみ、それに伴う工事コストが削減される。 (3)製氷運転・過冷却運転等の制御手段は、タイムス
ケジュール以外は必要最低限の手段のみとしているた
め、各種の検出手段・判断手段が不要となり、それに伴
う機器コスト・工事コストが削減される。 (4)各種の検出手段・判断手段が不要となるため、こ
れらの故障等に起因するシステムのトラブルの確立が減
少し、システム全体の信頼性が向上する。 (5)氷蓄熱システムは夜間に蓄えた氷を利用して昼間
の消費電力を削減し、電気料金の削減を図るものである
が、従来技術ではシステム全体のイニシャルコストが高
く、投資回収に長期間を要する欠点があった。本発明
は、システム全体のイニシャルコストを下げ、投資回収
に要する期間を短縮することができる。
蔵設備の氷蓄熱装置とその制御方法によれば、次のよう
な効果を奏する。 (1)複数の熱交換器、製氷用の膨張弁、ブラインの循
環ポンプ、複数の制御弁、蓄熱槽へ繋がるブライン出入
口管及び各冷凍機へ繋がる冷媒出入口管等を、一体ユニ
ット化したので、工場の品質管理のいきとどいた所で製
作でき、溶接ミスのガス洩れ等のトラブルが防止できる
と共に、工事コストを極めて安価とすることができる。 (2)蓄熱槽・熱交換器・冷凍機を近接して配置してい
るため、各機器間のブライン回路・冷媒回路の配管長が
短くてすみ、それに伴う工事コストが削減される。 (3)製氷運転・過冷却運転等の制御手段は、タイムス
ケジュール以外は必要最低限の手段のみとしているた
め、各種の検出手段・判断手段が不要となり、それに伴
う機器コスト・工事コストが削減される。 (4)各種の検出手段・判断手段が不要となるため、こ
れらの故障等に起因するシステムのトラブルの確立が減
少し、システム全体の信頼性が向上する。 (5)氷蓄熱システムは夜間に蓄えた氷を利用して昼間
の消費電力を削減し、電気料金の削減を図るものである
が、従来技術ではシステム全体のイニシャルコストが高
く、投資回収に長期間を要する欠点があった。本発明
は、システム全体のイニシャルコストを下げ、投資回収
に要する期間を短縮することができる。
【図1】本発明の冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置を含む構
成図である。
成図である。
【図2】本発明の冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置の制御構
造を示すブロック図である。
造を示すブロック図である。
【図3】本発明の冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置の制御方
法を示すフローチャートである。
法を示すフローチャートである。
【図4】本発明の制御方法の季節パターンのタイムスケ
ジュールを示す説明図で、(a)夏期、(b)猛暑時、
(c)中間期・冬期を示す。
ジュールを示す説明図で、(a)夏期、(b)猛暑時、
(c)中間期・冬期を示す。
1 ショーケース 2 ショーケース 3 ショーケース 4a 第1の冷媒回路 4b 第1のブライン回路 5a 第2の冷媒回路 5b 第2のブライン回路 6a 第3の冷媒回路 6b 第3のブライン回路 7,7a 冷蔵用コンデンシングユニット 9,9a 冷蔵側電磁切換弁 10,10a 冷蔵側エバポレータ 11,11a 冷蔵側膨張弁 12,12a 電磁切換弁 13,13a 熱交換器 14,14a 電磁切換弁 15,15a 逆止弁 16,16a 電磁切換弁 17,17a 膨張弁 18,18a 電磁切換弁 19 循環ポンプ 20 電磁切換弁 21 蓄熱槽 22 冷凍用コンデンシングユニット 24 冷凍側電磁切換弁 25 エバポレータ 26 冷凍側膨張弁 27 電磁切換弁 28 熱交換器 29 電磁切換弁 H 熱交換ユニット S 制御装置 51,52,53 センサー 54 外部温度情報部 55 カレンダー 56 タイマー 57 条件設定部 58 演算部 59 制御パターン判断部 60 警報出力部 61 制御パターン出力部 62 各電磁切換弁
Claims (6)
- 【請求項1】 ブラインを循環ポンプで循環させること
により製氷・解氷を蓄熱槽内で行うブライン回路と、複
数の異なったショーケース等の負荷設備を冷凍機で冷却
する複数の冷媒回路と、複数のブライン回路・冷媒回路
の熱交換を行う熱交換器とを備え、冷凍機の余剰能力で
製氷を行う冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置において、 前記複数の熱交換器と、製氷用の膨張弁と、ブラインの
循環ポンプと、複数の制御弁と、蓄熱槽へ繋がるブライ
ン出入口管及び、各冷凍機へ繋がる冷媒出入口管とを、
一体ユニット化すると共に、 該ユニットと冷凍機とを、蓄熱槽に近接して配置したこ
とを特徴とする冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置。 - 【請求項2】 前記複数の熱交換器は制御弁の切替えで
製氷・過冷却の両用途となる熱交換器と、制御弁の切替
えで過冷却用となる熱交換器であることを特徴とする請
求項1記載の冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置。 - 【請求項3】 前記製氷・過冷却用の熱交換器は中温用
の冷媒回路に、過冷却用熱交換器は低温用の冷媒回路に
使うことを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍・冷蔵
設備の氷蓄熱装置。 - 【請求項4】 外部温度情報と、現在月日を指示するカ
レンダーと、時刻を刻むタイマーと、判断基準となる設
定値を入出力する条件設定部とから、タイムスケジュー
ル等を演算・判断し、制御パターンを選定することによ
って、ブライン回路及び冷媒回路の製氷運転/過冷却運
転の切替えを制御することを特徴とする冷凍・冷蔵設備
の氷蓄熱制御方法。 - 【請求項5】 過冷却運転への切替えは、季節を加味し
たタイムスケジュールか、もしくは外気温を併用するこ
とにより、予め設定された負荷設備の優先順位に従い行
なうことを特徴とする請求項4記載の冷凍・冷蔵設備の
氷蓄熱制御方法。 - 【請求項6】 製氷運転への切替えはタイムスケジュー
ルで始まり、予め設定された時間もしくは、ブライン温
度で製氷終了を検知することを特徴とする請求項4又は
5記載の冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8293257A JPH10122608A (ja) | 1996-10-15 | 1996-10-15 | 冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置とその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8293257A JPH10122608A (ja) | 1996-10-15 | 1996-10-15 | 冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置とその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10122608A true JPH10122608A (ja) | 1998-05-15 |
Family
ID=17792494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8293257A Pending JPH10122608A (ja) | 1996-10-15 | 1996-10-15 | 冷凍・冷蔵設備の氷蓄熱装置とその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10122608A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001183045A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-06 | Fuji Electric Co Ltd | 店舗管理システム、機器制御方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
US6262651B1 (en) * | 1999-01-07 | 2001-07-17 | Fdk Corporation | Coil device |
JP2002303440A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-18 | Sanyo Electric Co Ltd | 氷蓄熱システム |
JP2003014319A (ja) * | 2001-06-29 | 2003-01-15 | Takasago Thermal Eng Co Ltd | 冷凍システム |
JP2011094941A (ja) * | 2009-11-02 | 2011-05-12 | Nakano Refrigerators Co Ltd | 冷凍装置及びその運転方法 |
WO2012043229A1 (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-05 | 三洋電機株式会社 | 冷設機器の制御装置 |
CN105276733A (zh) * | 2015-11-09 | 2016-01-27 | 上海建筑设计研究院有限公司 | 数据机房供冷系统及其供冷方法 |
-
1996
- 1996-10-15 JP JP8293257A patent/JPH10122608A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6262651B1 (en) * | 1999-01-07 | 2001-07-17 | Fdk Corporation | Coil device |
JP2001183045A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-06 | Fuji Electric Co Ltd | 店舗管理システム、機器制御方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
JP2002303440A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-18 | Sanyo Electric Co Ltd | 氷蓄熱システム |
JP2003014319A (ja) * | 2001-06-29 | 2003-01-15 | Takasago Thermal Eng Co Ltd | 冷凍システム |
JP2011094941A (ja) * | 2009-11-02 | 2011-05-12 | Nakano Refrigerators Co Ltd | 冷凍装置及びその運転方法 |
WO2012043229A1 (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-05 | 三洋電機株式会社 | 冷設機器の制御装置 |
CN105276733A (zh) * | 2015-11-09 | 2016-01-27 | 上海建筑设计研究院有限公司 | 数据机房供冷系统及其供冷方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040305 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040628 |