JP2003014319A - 冷凍システム - Google Patents
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Abstract
安定することにより、過冷却熱交換器を一台に統合し、
さらに氷蓄熱槽の冷熱を有効に利用できる、簡易な構成
で高効率な多目的の氷蓄熱冷凍システムを提供する。 【解決手段】 冷凍機1と、減圧・膨張機構2及び蒸発
器3を少なくとも含む三つの負荷ユニット10とが冷媒
流路で接続された冷凍サイクルを構成し、負荷ユニット
10は、減圧・膨張機構2と、蒸発器3と、この蒸発器
3の下流側と減圧・膨張機構2の本体又はその下流側と
を接続して蒸発器3から出た冷媒を減圧・膨張後の冷媒
中に循環させるバイパス流路5と、液状冷媒の温度と蒸
発器3における冷媒の蒸発温度とに応じてバイパス流路
5を流れる冷媒の流量を制御するバイパス流量制御手段
とを有する冷凍システム。
Description
る。
器、膨張弁、蒸発器、及び圧縮機を冷媒流路で接続して
冷凍サイクルを構成する冷凍システムが広く用いられて
いる。その中で氷蓄熱式の冷凍システムは、凝縮器と膨
張弁との間に過冷却熱交換器を有し、氷蓄熱槽で貯蔵さ
れた冷熱を過冷却熱交換器で受け取り、液状冷媒の温度
を低温に適宜調整するように構成されていることが一般
的であり、この冷凍システムではフロン等の冷媒が一般
に用いられている。
器と、送液手段と、蒸発器とを冷媒流路で接続して冷凍
サイクルを構成する冷凍システムが広く用いられてい
る。この冷凍システムは、凝縮器において冷媒蒸気の凝
縮と温度調整(冷却)とを行うように構成されているこ
とが一般的である。この冷凍システムでもフロン等の冷
媒が一般に用いられている。
器における冷媒のクォリティ(過冷却度と乾き度)が冷
媒の熱伝達に大きく影響することが知られており、図4
及び図5に示すように、冷媒の熱伝達率は乾き度の増加
と共に大きくなる傾向を示すことが知られている。
び空調など異なる温度(蒸発温度)の冷凍サイクルが必
要とされる。このような場合に用いられる冷凍システム
としては、図6に示されるように、冷凍、冷蔵用途(シ
ョーケース用)の氷蓄熱マルチシステムと、これとは独
立して設けられる空調用途の冷凍システムとが知られて
いる。
空調を統合した氷蓄熱マルチシステムを考えた場合で
は、図8に示すように冷凍、冷蔵、空調と、蒸発器にお
ける冷媒の蒸発温度が高くなるにしたがい膨張弁後の冷
媒の乾き度が低下し、蒸発温度が最も高い空調用途の蒸
発器入口では冷媒が過冷却状態(乾き度=0)となり、
蒸発器において熱伝達率の小さい乾き度=0の領域が大
きくなって、蒸発器での熱交換効率が著しく低下する可
能性がある。
に示すように蒸発器上流側での冷媒の乾き度は0(ゼ
ロ)であり、膨張弁を介した圧縮式冷凍サイクルの蒸発
器に比べて熱交換効率は悪い。一般の冷蔵用途の前記冷
凍システムでは、液状冷媒を過供給することで蒸発器の
伝熱促進を図っているが、そのことにより、蒸発器入口
における冷媒は過冷却状態となる。
ルチシステムを構築しようとする場合では、その用途に
よっては蒸発器入口において冷媒が過冷却状態で供給さ
れるなどの不都合が生じる。具体的には、冷凍、冷蔵及
び空調を統合した氷蓄熱マルチシステムでは、氷蓄熱槽
で貯蔵した冷熱を有効に使うために凝縮冷媒を氷の融点
近傍まで過冷却すると、冷凍、冷蔵用途における蒸発器
の能力は向上するが、空調用では膨張後も冷媒が過冷却
状態のままであり能力が低下してしまう。また空調用蒸
発器の能力を優先して過冷却温度を設定すると、冷凍、
冷蔵用途における蒸発器の能力が低下するだけではな
く、氷蓄熱槽で貯蔵した冷熱の有効利用という観点から
問題が生じる。
として、特開平10−103796号公報に記載の蒸気
圧縮式冷凍装置が知られている。これは蒸発器内で蒸気
冷媒を再循環させることを特徴としており、蒸発器にお
ける熱伝達の向上による蒸発器の小型化を目的としたも
のである。
置は、蒸発器に冷媒蒸気を循環させることから、蒸発器
における熱伝達の効率が向上し、蒸発器の小型化が可能
となるが、前述した氷蓄熱システムに用いた場合に、過
冷却状態で供給される冷媒のクォリティ(過冷却度と乾
き度)をそれぞれの用途に応じたクォリティに調整する
観点から検討の余地が残されている。
凍、冷蔵及び空調用途の蒸発器に供給される冷媒はクォ
リティ(蒸発器に供給された冷媒の状態)が異なる。す
なわちシステム全体では、液体冷媒、又は液体冷媒と冷
媒蒸気の混合物が蒸発器に供給されるが、用途毎に設け
られている過冷却熱交換器を一台に統合し、氷蓄熱槽の
冷熱を有効に利用し、さらにそれぞれの蒸発器に対して
適した状態で冷媒を安定して供給する観点から検討の余
地が残されている。
用途に応じて安定して各蒸発器に供給することにより、
過冷却熱交換器を一台に統合し、さらに氷蓄熱槽の冷熱
を有効に利用でき、より簡易な構成で高効率な多目的の
氷蓄熱冷凍システムを提供することを第一の課題とす
る。
が高く、より安価でより高出力の冷凍システムを提供す
ることを第二の課題とする。
あって、蒸発器を通過した冷媒蒸気を、蒸発器を通過す
る前の冷媒に供給することによって冷媒クォリティを高
め、かつ冷媒蒸気の供給を制御することによって種々の
用途に対応した運転が可能な冷凍システムを提供しよう
とするものである。
課題を解決するための手段として、過冷却熱交換器と、
減圧・膨張機構及び蒸発器を少なくとも含む複数の負荷
ユニットと、これらの負荷ユニットに対応して設けられ
る複数の圧縮機と、これらの圧縮機に対応して設けられ
る複数の凝縮器と、が冷媒流路で接続されて冷凍サイク
ルを構成する冷凍システムであって、負荷ユニットは、
減圧・膨張機構と、蒸発器と、この蒸発器の下流側と減
圧・膨張機構の本体又はその下流側とを接続して蒸発器
から出た冷媒を減圧・膨張後の冷媒中に循環させるバイ
パス流路と、液状冷媒の温度及び流量と蒸発器における
冷媒の蒸発温度とに応じてバイパス流路を流れる冷媒の
流量を制御するバイパス流量制御手段とを有する冷凍シ
ステムを提供する。
冷媒蒸気を任意に供給できるため、負荷ユニットに供給
される冷媒の状態に関わらずそれぞれの用途に適した冷
媒クォリティを自在に制御でき、冷凍用途に合わせて冷
媒の過冷却温度を設定しても空調用途における蒸発器の
伝熱効率の低下を抑止することが可能となる。これによ
り、それぞれの用途に応じて別々の過冷却熱交換器を設
ける必要がなく、これらを統合して用いることが可能と
なる。
ための手段として、凝縮器と、送液手段と、蒸発器とが
冷媒流路で接続されて冷凍サイクルを構成する冷凍シス
テムにおいて、蒸発器の下流側と上流側とを接続して蒸
発器から出た冷媒を液状冷媒中に循環させるバイパス流
路と、液状冷媒の温度及び流量と蒸発器における冷媒の
蒸発温度とに応じてバイパス流路を流れる冷媒の流量を
制御するバイパス流量制御手段とを有する冷凍システム
を提供する。
任意に供給して冷媒クォリティを自在に制御することが
でき、蒸発器における熱交換効率を高くすることが可能
となる。また、冷媒クォリティの制御によりトータルコ
ストの削減が可能であり、より安価な冷凍システムを提
供することが可能である。また、冷媒クォリティの制御
に加えて従来通りに液状冷媒の過供給も可能であり、こ
れらの相乗効果によって蒸発器における熱交換効率をさ
らに向上させることが可能であり、より高出力の冷凍シ
ステムを提供することが可能となる。
クルは、過冷却熱交換器と、減圧・膨張機構及び蒸発器
を少なくとも含む複数の負荷ユニットと、これらの負荷
ユニットに対応して設けられる複数の圧縮機と、これら
の圧縮機に対応して設けられる複数の凝縮器とが冷媒流
路で接続されることにより構成される。したがって負荷
ユニットは過冷却熱交換器に対して並列に接続される。
なお本発明に用いられる過冷却熱交換器とは、液状冷媒
を過冷却する熱交換が可能な熱交換器であり、当該技術
分野において通常用いられる熱交換器を採用することが
できる。
クルは、凝縮器と、ポンプ等の送液手段と、蒸発器とが
冷媒流路で接続されることにより構成される。したがっ
て、第二の冷凍サイクルでは、前記第一の冷凍サイクル
に用いられている減圧・膨張機構及び圧縮機を必要とし
ない。
ち凝縮器、減圧・膨張機構、蒸発器及び圧縮機には、従
来より知られている種々の構成を用いることができる。
なお本発明に用いられる減圧・膨張機構とは、液状冷媒
を減圧・膨張させる構成(例えばオリフィスを利用した
膨張弁等)と、減圧・膨張後の冷媒に冷媒蒸気を合流さ
せる構成とが含まれる機構であり、これらの手段を個別
に組み合わせたものであっても良いし、これらの手段が
一体的に組み合わされたものであっても良い。
成要素の他、流路の決定、流量の制御等を行うバルブや
ポンプ、温度や圧力等を検出する各種センサ等、冷媒の
流れを円滑に行い制御するための種々の構成要素を有し
ていても良い。また本発明では使用される冷媒について
特に限定されず、従来より知られている種々の冷媒を使
用することができる。
クルにおいて、減圧・膨張機構と、蒸発器と、この蒸発
器の下流側と減圧・膨張機構本体又はその下流側を接続
して蒸発器から出た冷媒を減圧・膨張後の冷媒中に循環
させるバイパス流路と、負荷ユニットに流入する液状冷
媒の温度及び流量と蒸発器における冷媒の蒸発温度とに
応じてバイパス流路を流れる冷媒の流量を制御するバイ
パス流量制御手段とを有する。負荷ユニットは前記構成
を満たすものであれば特に限定されない。
クルにおいては、減圧・膨張機構本体又はその下流側の
冷媒流路と、蒸発器から圧縮機までの冷媒流路とを接続
する流路であれば、冷媒の循環という機能を損なわない
範囲において、その接続形態や設置数等については特に
限定されない。また前記バイパス流路は、前記第二の冷
凍サイクルにおいては、蒸発器の入りの冷媒流路と、蒸
発器の出の冷媒流路とを接続する流路であれば、冷媒の
循環という機能を損なわない範囲において、その接続形
態や設置数等については特に限定されない。
トに流入する液状冷媒の温度(及び必要に応じて流量)
と蒸発器における冷媒の蒸発温度とに応じてバイパス流
路を流れる冷媒の流量を制御する手段である。このよう
な手段としては特に限定されず、蒸発器から圧縮機への
冷媒流路とバイパス流路とにそれぞれ自動弁を設ける構
成や、バイパス流路及び蒸発器下流側の冷媒流路の何れ
か一方又は両方にポンプ等の送液(送ガス)手段を設け
る構成等を例示することができる。
冷媒の種類や、達成しようとする冷媒クォリティ、及び
蒸発器の用途等の各種条件によって様々であるが、蒸発
器における所望の冷媒クォリティを達成するように制御
すれば良く、液状冷媒の温度(及び必要に応じて流量)
と蒸発器における冷媒の蒸発温度とに応じて制御され
る。また前記流量の制御は、モリエル線図等から予め算
出された計算値に基づいて行われても良いし、実際に測
定されたデータを蓄積し、このデータから得られる経験
値に基づいて行われても良い。
を利用して多目的冷凍システムを構成することが可能で
ある。すなわち、凝縮器と、送液手段と、蒸発器とを含
む負荷ユニットが冷媒流路で接続されて冷凍サイクルを
構成する冷凍システムであって、負荷ユニットは、蒸発
器と、蒸発器の下流側と上流側とを接続して蒸発器から
出た冷媒を液状冷媒中に循環させるバイパス流路と、蒸
発器に流入する液状冷媒の温度及び流量と蒸発器におけ
る冷媒の蒸発温度とに応じてバイパス流路を流れる冷媒
の流量を制御するバイパス流量制御手段とを有する冷凍
システムを構成することが可能である。
態における冷凍システムは、図1に示すように、過冷却
熱交換器11と、過冷却熱交換器11に対して並列に接
続されている三つの負荷ユニット10a、10b、10
cと、それぞれの負荷ユニットに対応して設けられる三
つの冷凍機1a、1b、1cとが冷媒流路で接続されて
冷凍サイクルを構成している。過冷却熱交換器11には
氷蓄熱槽23が接続されており、この氷蓄熱槽23から
冷熱が供給されている。また適所に温度センサが設けら
れている。
であり、負荷ユニット10bは冷蔵用途のユニットであ
り、負荷ユニット10cは空調用途のユニットである。
また、冷凍機1aは冷凍用途の冷凍機であり、冷凍機1
bは冷蔵用途の冷凍機であり、冷凍機1cは空調用途の
冷凍機である。
と、蒸発器3aと、この蒸発器3aの下流側と減圧・膨
張機構2の本体を接続して蒸発器3aから出た冷媒を減
圧・膨張後の冷媒中に循環させるバイパス流路5aと、
液状冷媒の温度と蒸発器3aにおける冷媒の蒸発温度と
に応じてバイパス流路5aを流れる冷媒の流量を制御す
るバイパス流量制御手段(図示せず)とを有する。負荷
ユニット10b及び負荷ユニット10cも同様に構成さ
れている。以下、各構成要素について、各ユニットや各
冷凍機に共通の場合は単に数字のみを符号として示す。
について説明すると、減圧・膨張機構2はエジェクター
スプレーであり、蒸発器3aはショーケース等の冷凍負
荷であり、蒸発器3bは同じくショーケース等の冷蔵負
荷であり、蒸発器3cは室内空調機等の空調負荷であ
る。
プレッサ(圧縮機)とを有している。すなわち冷媒蒸気
の圧縮と凝縮を行うように構成されており、本発明にお
ける凝縮器と圧縮機の両方の機能を兼ね備えている。
減圧・膨張及び減圧・膨張後の冷媒への冷媒蒸気の供給
を行うものである。エジェクタースプレーには狭路を有
する流路が形成され、一方で前記狭路の下流側でこの流
路に合流する流路が形成されている。狭路を有する流路
には過冷却熱交換器11からの冷媒流路と蒸発器3への
冷媒流路とが接続されており、合流する流路にはバイパ
ス流路5が接続されている。すなわちエジェクタースプ
レーは、液状冷媒を減圧・膨張し、減圧・膨張後の冷媒
にバイパス流路5の冷媒蒸気を吸い込む構成とされてい
る。
発器3よりも下流側の冷媒流路とバイパス流路5とに設
けられ前記温度センサの検出結果に応じて開閉する自動
弁であり、これらの弁の開度によって、バイパス流路5
を流れる冷媒の流量を制御でき、冷媒の特性や用途に応
じては減圧・膨張後の冷媒への冷媒蒸気の供給を遮断で
きる構成とされている。
するために過冷却熱交換器11よりも下流側の冷媒流路
に設けられ、さらに各ユニットにおける冷媒の蒸発温度
を検出するためにそれぞれの蒸発器3に設けられてい
る。なお温度センサの設置形態については特に限定され
ず、液状冷媒の温度検出であれば例えば各減圧・膨張機
構2の手前にそれぞれ設けても良い。また温度センサは
直接的に液状冷媒又は冷媒蒸気の温度を検出する位置に
設けられていなくてもよく、冷媒蒸気の温度検出であれ
ば各ユニットにおける負荷(例えばショーケース内)で
の温度を検出しても良い。
って冷媒蒸気を凝縮させ、比較的暖かい(例えば40〜
50℃の)液状冷媒にする。液状冷媒は冷凍機1から過
冷却熱交換器11に供給され、ここで冷却(例えば5℃
に)される。冷却された液状冷媒は各負荷ユニット10
a、10b、10cに供給される。
減圧・膨張機構2を介して蒸発器3に供給される。そし
て蒸発器3において冷媒は気化し、冷媒蒸気となる。冷
媒蒸気は各冷凍機1の圧縮機に供給されるが、一部は前
記バイパス流量制御手段によってバイパス流路5に供給
され、減圧・膨張後の冷媒に供給される。すなわち負荷
ユニット10に供給される冷媒の状態によらず、減圧・
膨張後の冷媒は、所定の冷媒クォリティ(過冷却度又は
乾き度)を有することになる。
用途の蒸発器3aに流入する冷媒クォリティが最適な条
件になるように液状冷媒を冷却した場合、負荷ユニット
10aでは、蒸発器3aにおいて効率よく熱交換が行わ
れるため、必ずしも減圧・膨張後の冷媒に冷媒蒸気を供
給する必要はない。負荷ユニット10bでは、減圧・膨
張後の冷媒クォリティが低下(乾き度が低下)するた
め、蒸発器3bにおいて効率よく熱交換が行われるのに
適度な冷媒クォリティ(乾き度)となるように冷媒蒸気
が減圧・膨張後の冷媒に供給される。負荷ユニット10
cでは、減圧・膨張後も冷媒は過冷却となりそのまま蒸
発器3cに流入するため、蒸発器3cにおいて効率よく
熱交換が行われるのに適度な冷媒クォリティ(過冷却度
と乾き度)となるように冷媒蒸気がエジェクタースプレ
ーによって冷媒に供給される。
10に流入する液状冷媒の温度と蒸発器3における冷媒
の蒸発温度とに応じて制御される。液状冷媒の温度は過
冷却熱交換器11による冷却で決まり、液状冷媒はどの
ユニットに対してもほぼ同じ温度で供給される。また冷
媒蒸気の温度は、各蒸発器3における冷媒の蒸発温度、
すなわち各ユニットにおける用途によって決まる。冷媒
蒸気の循環量は、蒸発器3内における冷媒温度を検出
し、このとき各負荷ユニット10に供給される液状冷媒
の温度を検出し、蒸発器3入口において達成しようとす
る冷媒クォリティになるには、減圧・膨張後の冷媒にど
れだけのエンタルピーが付与されれば良いかを判断し、
これらの結果に基づいて決まる。
冷凍機1の圧縮機に供給されて圧縮され、さらに凝縮器
で凝縮されて液状冷媒となり、過冷却熱交換器11に再
び供給される。
述した負荷ユニット10a、10b及び10cを有し、
これらの負荷ユニット10は、前述した減圧・膨張機構
2、蒸発器3、バイパス流路5及びバイパス流量制御手
段を有することから、単一の過冷却熱交換器11を複数
の用途に共通して用いることができる。
は、冷凍用途に合わせて液状冷媒を冷却しても、空調用
途のユニットにおいてある程度のクォリティを有する冷
媒を蒸発器3に供給することができるため空調用途の蒸
発器3cの伝熱効率低下を抑止することができ、また他
の用途においてもより良いクォリティを有する冷媒を蒸
発器3に供給することができることから、氷蓄熱槽23
で生成した冷熱をより有効活用することができる。
オリフィスとを有する、従来より知られている可動式の
膨張弁を用いてもよく、このような膨張弁を用いると、
液状冷媒の膨張を自在に制御し、用途に応じたより細か
な条件設定を行うことが可能となる。
る冷凍システムは、図2に示すように、凝縮器4と蒸発
器3とが冷媒流路で接続されている。凝縮器4と蒸発器
3との間の冷媒流路には、受液器8と冷媒液ポンプ6と
が設けられている。蒸発器3と凝縮器4との間の冷媒流
路には、気液分離器9が設けられている。凝縮器4には
コンデンシングユニット(冷凍機)1が接続されてい
る。蒸発器3よりも上流側の冷媒流路と気液分離器9の
間には、気液分離器9と前記冷媒流路とを接続するバイ
パス流路5が設けられている。バイパス流路5には、バ
イパス流量制御手段として冷媒ガスポンプ7が設けられ
ている。また温度センサと流量センサが適所に設けられ
ている。
について説明すると、凝縮器4はカスケード蒸発器であ
り、蒸発器3は室内用空調機等であり、空調負荷を処理
する。凝縮器4はコンデンシングユニット1との間で熱
交換を行い、冷媒蒸気を適度な温度に冷却された液状冷
媒に凝縮する構成とされている。
度を検出する温度センサと、冷媒蒸気の蒸気温度を検出
する温度センサが設置されている。液状冷媒用の温度セ
ンサは、冷媒蒸気の供給前における液状冷媒の温度を検
出する位置に設置されることが好ましく、例えば受液器
8に設置される。また冷媒蒸気用の温度センサは、蒸発
時又は蒸発直後の冷媒温度を検出する位置に設置される
ことが好ましく、例えば蒸発器3に設置される。
ンプ6によって供給される液状冷媒の流量を検出する流
量センサと、冷媒ガスポンプ7によって供給される冷媒
蒸気の流量センサが設置されている。液状冷媒用の流量
センサは、冷媒蒸気の供給前における液状冷媒の流量を
検出する位置に設置されていることが好ましく、例えば
冷媒液ポンプ6の下流側に設置される。また冷媒蒸気用
の流量センサは、冷媒蒸気の供給流量を検出する位置に
設置されていることが好ましく、例えばバイパス流路5
における冷媒ガスポンプ7の下流側に設置される。
は受液器8に供給される。受液器8に供給された液状冷
媒は冷媒液ポンプ6によって冷媒流路を通って蒸発器3
に送られる。蒸発器3に送られた液状冷媒は蒸発し、冷
媒蒸気として気液分離器9に供給される。気液分離器9
に供給された冷媒蒸気は冷媒流路を通って凝縮器4に供
給されるが、一部は冷媒ガスポンプ7によってバイパス
流路5に引き込まれ、蒸発器3よりも上流側において液
状冷媒に供給される。すなわち蒸発器3の上流側では液
状冷媒に冷媒蒸気が含まれ、所定のクォリティを有する
液状冷媒が蒸発器3に供給される。
ォリティを有することから、図5に示されるように、ク
ォリティ(乾き度)を有さない液状冷媒及び過供給の液
状冷媒に比べて、蒸発器3においてより効率の良い熱交
換が行われる。
センサによって検出された液状冷媒の温度及び流量と冷
媒蒸気の温度とに応じて制御される。まず蒸発器3に供
給される液状冷媒の温度と流量を検出し、蒸発器3入口
において適度な冷媒クォリティとなるように、冷媒蒸気
の循環量を制御する。一方で蒸発器3において冷媒の蒸
発温度を検出し、蒸発器3における蒸発温度が所望の温
度域から外れた場合は冷媒ガスポンプ7によって冷媒蒸
気の循環量を増やす。このような制御により所望の温度
環境を形成する。
て、さらに温度を下げたい場合では、冷媒ガスポンプ7
による冷媒蒸気の循環に加えて、冷媒液ポンプ6による
液状冷媒の送液量を増加させることで対応する。このよ
うな対応によれば、より大きな負荷変動に追従すること
が可能となる。
コンデンシングユニット1との熱交換により凝縮器4で
凝縮され、適度な温度まで冷却された液状冷媒として再
び受液器8に供給される。
述したバイパス流路5及び冷媒ガスポンプ7を有するこ
とから、蒸発器3における熱交換効率をより高めること
ができる。
は、蒸発器3における熱交換効率を高められ、冷媒循環
量を低減することができることから、ランニングコスト
を抑えることができる。これに加えて冷凍機容量を従来
のものより小さくすることができることから、イニシャ
ルコストを抑えることができる。したがって従来の冷凍
システムに比べてより安価な冷凍システムを提供するこ
とができる。
は、冷媒液ポンプ6を有することから、従来の冷凍シス
テムと同様に液状冷媒の過供給を行うことができ、さら
に過供給時における液状冷媒の冷媒クォリティが従来の
冷凍システムに比べて高いことから、より高出力の冷凍
システムを提供することができる。
は、受液器8を有することから冷媒液ポンプ6へのガス
の導入を防止することができ、また気液分離器9を有す
ることから冷媒ガスポンプ7への液体の導入を防止する
ことができ、安定した運転を実現することができる。
冷凍システムは、過冷却熱交換器と、減圧・膨張機構及
び蒸発器を少なくとも含む複数の負荷ユニットと、これ
らの負荷ユニットに対応して設けられる複数の圧縮機
と、これらの圧縮機に対応して設けられる複数の凝縮器
と、が冷媒流路で接続されて冷凍サイクルを構成する冷
凍システムであって、負荷ユニットは、減圧・膨張機構
と、蒸発器と、この蒸発器の下流側と減圧・膨張機構の
本体又はその下流側とを接続して蒸発器から出た冷媒を
減圧・膨張後の冷媒中に循環させるバイパス流路と、液
状冷媒の温度と蒸発器における冷媒の蒸発温度とに応じ
てバイパス流路を流れる冷媒の流量を制御するバイパス
流量制御手段とを有することから、良好な状態の冷媒を
それぞれの用途に応じて安定して各蒸発器に供給するこ
とにより、過冷却熱交換器を一台に統合し、さらに氷蓄
熱槽の冷熱を有効に利用でき、より簡易な構成で高効率
な多目的の冷凍システムを提供することができる。
送液手段と、蒸発器とが冷媒流路で接続されて冷凍サイ
クルを構成する冷凍システムにおいて、蒸発器の下流側
と上流側とを接続して蒸発器から出た冷媒を液状冷媒中
に循環させるバイパス流路と、液状冷媒の温度及び流量
と蒸発器における冷媒の蒸発温度とに応じてバイパス流
路を流れる冷媒の流量を制御するバイパス流量制御手段
とを有することから、蒸発器における熱交換効率が高
く、より安価でより大きな負荷変動に追従できる高出力
の冷凍システムを提供することができる。
態を示す概略図である。
態を示す概略図である。
る。
である。
す図である。
る。
の一例を示す図である。
である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 過冷却熱交換器と、減圧・膨張機構及び
蒸発器を少なくとも含む複数の負荷ユニットと、これら
の負荷ユニットに対応して設けられる複数の圧縮機と、
これらの圧縮機に対応して設けられる複数の凝縮器と、
が冷媒流路で接続されて冷凍サイクルを構成する冷凍シ
ステムであって、 前記負荷ユニットは、前記減圧・膨張機構と、前記蒸発
器と、この蒸発器の下流側と前記減圧・膨張機構の本体
又はその下流側とを接続して蒸発器から出た冷媒を減圧
・膨張後の冷媒中に循環させるバイパス流路と、液状冷
媒の温度と蒸発器における冷媒の蒸発温度とに応じて前
記バイパス流路を流れる冷媒の流量を制御するバイパス
流量制御手段とを有する冷凍システム。 - 【請求項2】 凝縮器と、送液手段と、蒸発器とが冷媒
流路で接続されて冷凍サイクルを構成する冷凍システム
において、 前記蒸発器の下流側と上流側とを接続して蒸発器から出
た冷媒を液状冷媒中に循環させるバイパス流路と、液状
冷媒の温度及び流量と蒸発器における冷媒の蒸発温度と
に応じて前記バイパス流路を流れる冷媒の流量を制御す
るバイパス流量制御手段とを有する冷凍システム。
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---|---|---|---|
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JP2001197957A JP4798884B2 (ja) | 2001-06-29 | 2001-06-29 | 冷凍システム |
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- 2001-06-29 JP JP2001197957A patent/JP4798884B2/ja not_active Expired - Lifetime
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