JPH10122518A - バーナ構造体の製造方法及びバーナ構造体 - Google Patents

バーナ構造体の製造方法及びバーナ構造体

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JPH10122518A
JPH10122518A JP27312996A JP27312996A JPH10122518A JP H10122518 A JPH10122518 A JP H10122518A JP 27312996 A JP27312996 A JP 27312996A JP 27312996 A JP27312996 A JP 27312996A JP H10122518 A JPH10122518 A JP H10122518A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーナに形成される炎孔の形状・構造の選択
性を格段に上げることが可能であるとともに、炎孔相互
間に位置関係にあってもこれを、任意に設定することが
可能なバーナ構造体の製造方法を得る。 【解決手段】 積層状態で複数の貫通孔を互いに連通接
続させて炎孔路を形成するように、前記貫通孔をそれぞ
れ有する板を複数積層して積層体を形成し、前記炎孔路
の積層体表面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス吐出口と
し、積層体裏面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス流入口
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱装置のバーナ
に関するものであり、さらに詳細には、バーナの所定部
に配設されて、その裏面側から炎孔を介して表面側に燃
焼ガスが吐出され、表面側で燃焼ガスの燃焼をおこなう
バーナ構造体(代表的な例は、所謂、バーナプレート)
に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、説明にあたり、バーナ構造体の代
表として、バーナプレートを例にとって説明する。従
来、複数の炎孔をあけたバーナプレートは、ドリル、プ
レスなどにより加工、製造される。これらのバーナプレ
ートは、これを1枚の板状体をして製造するため炎孔の
中心線は直線状であり、燃焼ガスの吹き出し方向は炎孔
中心の延長線上で直線となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】バーナの性能向上を考
えた場合、その燃焼性(主に保炎性)を向上することが
好ましく、燃焼によって発生する窒素酸化物の量を低減
し、同時に発生する騒音を低いものとすることが好まし
い。このようなバーナの性能向上を考える手法として、
所謂、炎孔の構造、さらには複数の炎孔間の配置状態を
任意に調節したい。例えば、バーナの燃焼性を改善する
場合、複数の炎孔を適切に配置し、それらの炎孔に形成
される燃焼炎が互いに干渉し、保炎性能を発揮できるよ
うな構成とすることが考えられる。このような目的を実
現しようとすると、各炎孔からのガス吹き出し方向を適
切に制御する必要があるが、現行の技術では、炎孔の中
心線が直線状であり、この中心線をバーナプレートのプ
レート面に対して、垂直もしくは一定方向の角度にしか
できなかったために、実現できる構造は限られていた。
即ち、バーナの性能向上には、上記の要因からの大きな
制限があった。従って、本発明の目的は、バーナに形成
される炎孔の形状・構造の選択性を格段に上げることが
可能であるとともに、炎孔相互間の位置関係にあっても
これを、任意に設定することが可能なバーナ構造体の製
造方法を得るとともに、性能向上の一環として比較的保
炎性の良好なバーナ構造体を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明によるバーナ構造体の製造方法の第1の特徴手
段は、請求項1に記載されるように、積層状態で複数の
貫通孔を互いに連通接続させて炎孔路を形成するよう
に、前記貫通孔をそれぞれ有する板を複数積層して積層
体を形成し、前記炎孔路の積層体表面に位置する前記貫
通孔を燃焼ガス吐出口とし、積層体裏面に位置する前記
貫通孔を燃焼ガス流入口とすることにある。本願のバー
ナ構造体の製造にあたっては、複数の板が用意される。
ここで、これらの板には、それぞれ貫通孔が、その表裏
面間に渡って貫通されている。そして、これら複数の板
を積層してバーナ構造体を製造するに、異なった板にあ
る貫通孔間で、これらが互いに連通接続する配置関係で
積層される。従って、積層体、表裏面間に渡って、連通
接続された流路が形成され、この流路が、本願のバーナ
構造体に於ける炎孔路とされる。即ち、炎孔路の積層体
表面に位置する貫通孔は燃焼ガス吐出口とされ、積層体
裏面に位置する貫通孔は燃焼ガス流入口とされることに
より、この炎孔路が、従来の炎孔に相当するものとな
る。
【0005】本願の製造方法にあっては、積層される板
に設けられる貫通孔の位置関係、貫通孔の径関係等を任
意に選択することができるため、炎孔路の構造を任意に
設定することが可能となる。同時に、複数の炎孔路の位
置、構造関係についても、任意設定可能である。従っ
て、上記の目的を達成できる、バーナ構造体の製造方法
を得ることができる。
【0006】上記のバーナ構造体の製造方法にあって、
請求項2に記載されているように、炎孔路を、板の積層
方向に対して傾いて形成することが好ましい。このよう
な炎孔路を形成する場合は、積層される貫通孔の位置関
係で積層が進むに従って、板面方向にずらしていくこと
で、実現できる。そして、このように、炎孔路が積層方
向から傾いている場合は、吐出される燃焼ガスの噴出方
向が傾向いたものを、例えば、同径の貫通孔を開けた板
を積層するだけの操作で得ることができる。
【0007】上記のバーナ構造体の製造方法にあって、
請求項3に記載されているように、炎孔路を、流路中心
が曲線である曲線流路として形成することが好ましい。
このような炎孔路を形成する場合は、積層される貫通孔
の位置関係で積層が進むに従って、板面方向に曲線状に
ずらしていくことで、実現できる。そして、このよう
に、炎孔路が曲線となっている場合は、吐出される燃焼
ガスの噴出方向を、所望の曲線状態で設定するものを、
例えば、同径の貫通孔を開けた板を積層するだけの操作
で得ることができる。
【0008】上記のバーナ構造体の製造方法にあって、
請求項4に記載されているように、貫通孔の孔径が互い
に異なった複数の前記板を積層し、炎孔路の流路径を、
板の積層方向において異ならせて形成することが好まし
い。本願の炎孔路は、積層関係にある複数の貫通孔の積
層状態で実現されるため、その孔径は、それぞれの貫通
孔の孔径及び、その孔中心の位置関係で決定される。そ
して、積層方向の孔径の変化を実現できる。この孔径
は、炎孔路を通過する燃焼ガスの制御に大きな影響を与
えるファクターであり、これを、本願方法にあっては、
容易に制御できるため、非常に好ましい。
【0009】上記のバーナ構造体の製造方法にあって、
請求項5に記載されているように、長径部と短径部を備
えた非円形孔を前記貫通孔として有する非円形孔板を積
層し、前記積層体を形成することが好ましい。炎孔路の
断面形状は、基本的に貫通孔の形状及びこの貫通孔の積
層方向に於ける位置関係から決定されるが、連通状態で
軸方向からみた場合に、流路が円形等の所定の形状にな
っていることが好ましい場合もある。このような条件を
満たすためには、貫通孔を円形とすることなく、長径部
と短径部を備えた非円形孔を使用して、例えば、長径部
の軸方向にずらすことにより、短径部の径に近い孔径の
連通孔状態を実現することも可能となる。
【0010】先に説明した、本願の目的を達成すること
ができるバーナ構造体としては、これまで説明してきた
製造方法で製造されるバーナ構造体にあって、請求項6
に記載されているように、前記炎孔路を少なくとも一対
備え、一方の前記炎孔路が、他方の前記炎孔路に対する
保炎用の炎孔路として構成されることが好ましい。上記
のような製造手法を採用するバーナ構造体にあっては、
その炎孔路の構造を任意に設定できる。そして、このバ
ーナ構造体には、少なくとも一対の炎孔路を備え、一方
の炎孔路を他方の炎孔路に対する保炎用の炎孔路として
構成する。ここで、保炎用の炎孔路とは、この炎孔路に
より形成される火炎が、他の炎孔路に形成される火炎に
対して、その着火(保炎)用のエネルギーを与えること
ができる状態にあることを意味しする。この場合、この
炎孔路に、比較的安定した火炎を形成できることが好ま
しい。従って、この構造にあっては、保炎性能を高める
ことができる。
【0011】先に説明した、本願の目的を達成すること
ができるバーナ構造体としては、これまで説明してきた
製造方法で製造されるバーナ構造体にあって、請求項7
に記載されているように、前記炎孔路を少なくとも一対
備え、一方の前記炎孔路から吐出する燃焼ガス流れが、
他方の前記炎孔路から吐出する燃焼ガス流れに、近接も
しくは交差する構成とされることが好ましい。上記のよ
うな製造手法を採用するバーナ構造体にあっては、その
炎孔路の構造を任意に設定できる。そして、このバーナ
構造体には、少なくとも一対の炎孔路を備え、一方の炎
孔路を他方の炎孔路に対して、その吐出方向が互いに近
接もしくは、交差する。従って、各炎孔路からの火炎
は、相互に干渉することとなり、保炎性等の点で、好ま
しい燃焼状態を実現することができる。
【0012】先に説明した、本願の目的を達成すること
ができるバーナ構造体としては、これまで説明してきた
製造方法で製造されるバーナ構造体にあって、請求項8
に記載されているように、前記炎孔路から、燃焼ガスを
前記積層体表面に沿って吐出することが好ましい。この
ように、積層体表面に沿って、燃焼ガスを吐出すると、
火炎をこの積層体表面に沿ったものとできるため、リフ
ト、流体振動を起こし難く、安定した火炎を形成でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本願の実施の形態を図面に基づい
て説明する。図1(イ)には、本願のバーナ構造体の一
例であるバーナプレート1の要部平面図が、図1(ロ)
には、その断面図が示されている。さらに、図2に、こ
のバーナプレート1の使用状態を示した。図2に示され
るように、バーナプレート1は、燃焼ガスが供給される
バーナ本体2の燃焼部位に配設されて使用される。バー
ナ本体2の基端側には、燃料ガス供給管3及び燃焼用酸
素含有ガスである空気を吸気するためのファン4が設け
られており、バーナプレート1の裏面側に、燃料ガスと
空気との混合ガスである燃焼ガスが供給される構造とさ
れ、バーナプレート1に設けられた炎孔路5(所謂、炎
孔)を介して、プレート裏面側から表面側へガスが吐出
されて、燃焼をおこなうことができる。
【0014】図1に基づいて、前記バーナプレート1の
構造、及び、その製造方法について説明する。このバー
ナプレート1は、板厚が0.1mm程度のステンレス板
(SUS304)6を10枚程度積層した板状の積層体
として構成されており、その全厚みは、1mm程度のも
のである。ここで、複数の板6の積層、固着するにあた
っては、耐熱性の接着剤による接着、もしくは、加熱圧
着の手法により、このような積層体が形成される。
【0015】バーナプレート1には、炎孔路5が備えら
れるのであるが、図1(イ)には、1組として設けられ
る4個の炎孔路5が図示されている。実際のバーナプレ
ート1には、これらの複数組が、プレート表面の左右方
向に均等に配設される。図1(イ)において、炎孔路5
の図示にあたっては、燃焼ガス吐出口7とされる表面側
にある板6の貫通孔8を実線で示すとともに、この板6
の下側(裏面側)にある板6、それぞれに設けられる貫
通孔8の外縁と最下層の貫通孔8を破線で示している。
さらに、最下層(バーナプレートの裏面)に設けられ、
燃焼ガス流入口9とされる貫通孔8の中心を×印で示し
ている。さらに、この炎孔路5の流路中心経路Cを、実
線矢印で示している。図より明らかなように、このバー
ナプレート1を構成する各板6には、円形の貫通孔8
が、それぞれ開けられ、その積層状態にあって、互いの
貫通孔8の位置を平面視で、徐々に螺旋状にずらした構
成とされている。従って、相積層される複数の貫通孔8
が、螺旋を描きながら互いに連通接続する。この炎孔路
5は、積層された板6によって形成されるため、流路壁
面10は、概略階段状となっている。この階段状構造
は、渦の形成に寄与するため、保炎の点からは、好まし
い傾向を示す。さらに、一組となっている4個の炎孔路
5は、その流路中心の先端が、4個、一組の炎孔路5の
中央部位Oに集まる構成とされている。ここで、各々の
貫通孔8は、孔径1.6mm程度の円孔である。
【0016】この構成のバーナプレート1にあっては、
4個の炎孔路5から吐出した燃焼ガスは、前記中央部位
Oに向かって吹き出し、それぞれの流路からの噴出ガス
が、互いに、交差、干渉しながら、保炎性能を発揮し
て、良好な燃焼をおこなうことができる。この構成の炎
孔路5は、流路中心経路Cが螺旋を描くものであるた
め、これが曲線流路となっているとともに、板6の積層
方向(図1(ロ))に於ける上下方向に対して傾いた方
向に形成されるものとなっている。このように、バーナ
プレート表面に対して傾斜して燃焼ガスが吐出される場
合は、燃焼ガス流れがプレート側へ寄ることとなるた
め、リフトが発生しにくく、騒音等の発生しにくい状態
での、燃焼を可能とすることができる。以上が、本願の
代表的な実施形態である。
【0017】以下、本願の別実施の形態を説明するが、
炎孔路の図示は、先に説明した図1(イ)の手法に従う
ものとする。 別実施の形態 (1) 図3に示す例は、基本的には、図1に示すもの
とほぼ同様のものであり、4個の炎孔路5が1組とされ
ている。しかしながら、それぞれ、一対が、孔径の異な
ったものとされている。さらに、小径側の炎孔路5a
が、基本的にパイロット用に使用される。この例の場合
は、小径側の火炎をパイロット炎として確保して、保炎
性を向上させることができる。 (2) 図4に示すものは、一対の螺旋状をした炎孔路
5を備えて、燃焼ガスが、互いに螺旋軌跡を描きなが
ら、絡み合うようにして吐出できるように構成したもの
である。この例では、一対の流入口9aと一対の吐出口
7aとが、直線上に配設され、流入口間の離間距離に対
して、流入口間の離間距離が短く形成されている。一対
の炎孔路5により、先端側に収束した二重螺旋が描かれ
る構成となっている。この例の場合も、互いの炎孔路5
から吐出するガスによって形成される火炎が相互に干渉
し、高い保炎性能を発揮することができる。
【0018】(3) 図5に示すものも、一対の炎孔路
5を備えて構成される。この例の場合は、流路は、バー
ナプレート1の厚み方向に対して傾斜した直線状の流路
中心線を備えるとともに、これらの一対の中心線が、互
いに対向して交差するように構成されている。この例の
バーナプレート1の断面を図5(ロ)に示した。この例
の場合は、燃焼ガスが互いに交差して吐出されることに
より、干渉を起こし、保炎性が高まる。 (4) 図6(イ)(ロ)に示すものは、一対の炎孔路
5を一組とするものであるが、この組が、所定の方向
(図6(イ)(ロ)の紙面横方向)に並設配置される。
図6(イ)に示すものは、一対の炎孔路5において、一
方の炎孔路5bは、燃焼ガス流入口9bと燃焼ガス吐出
口7bとの位置が、平面視、重なった直線路となってい
る。そして、他方の炎孔路5cは、流路方向が、前記一
方の炎孔路5b側に傾斜した流路として形成されてい
る。従って、この他方の炎孔路5cが、一方のものに対
してパイロットとしての機能を果たす。図6(ロ)に示
すものは、図6(イ)に示すものと、基本概念は同一で
あるが、先に説明した他方の炎孔路5cであるパイロッ
ト側のものが、バーナプレート裏面側の貫通孔程、孔径
が大きく、表面側に行くに従って、孔径が小さく、さら
に、一方の炎孔路5bに近接する位置に配設される構成
とされている。従って、この場合も、パイロット機能を
発揮できるとともに、流路を絞ることで、流速を増大し
て、燃焼ガスの到達位置を延ばすことができる。
【0019】(5) 上記の図6(ロ)に示すように、
バーナプレート1の厚み方向で積層される板間で、それ
らに設けられる貫通孔5の孔径を変化させると、結果的
に、流路の孔径を厚み方向で、意図的に変化させること
が可能となる。このような例を図7(イ)(ロ)に示し
た。これらの図面は、バーナプレート1の断面である。
図7(ロ)に示すように、バーナプレート1の厚み方向
で、炎孔路5が拡径するように構成しておくと、拡径に
伴って発生する渦が保炎機能を発揮し、保炎性能を向上
することができる。この様に、バーナプレート1の厚み
方向で、炎孔路5を拡径、縮径するように構成すること
により、路内に於ける燃焼ガス流れの制御が容易とな
り、所望の状態での燃焼を実現できる。 (6) これまで、説明してきた例においては、貫通孔
8の形状を、その断面が円形のものとしたが、貫通孔8
の断面形状は、任意に選択できる。即ち、断面が円形と
は異なった非円形孔を使用することも好ましい場合があ
る。例えば、貫通孔がそれぞれ楕円形とし、楕円の長軸
側に位置ずれを起こしながら各板を積層し、この位置ず
れ量を、流路軸方向視で、連通部が円形で近似できる様
な量とすることができる。このようにしておくと、炎孔
路の断面を円形に近いものとでき、流れを良好なものと
することができる。さらに、楕円形の代わりに、断面が
長方形の貫通孔を使用してもよい。このような方形の貫
通孔を開口断面が長い軸方向に、所定量づつずらしなが
ら積層すると、連通開口が正方形に近い孔を軸線を傾斜
させた状態で形成することができる。 (7) さて、これまで説明してきた例にあっては、主
に、バーナに於ける保炎性を向上させる目的で、本願製
造方法、構造のバーナを使用する例を示したが、このよ
うな保炎、燃焼性の向上を目的とするのみならず、発生
する騒音の防止の用にも使用できる。このような例につ
いて、以下に説明する。本願のような、バーナプレート
を備えたバーナにあっては、従来型のものは複数の炎孔
を規則的に配置するため、一連の炎孔群が、同時に、ほ
ぼ同形の火炎を形成しながら燃焼がすすむ。このような
バーナにあっては、各炎孔に形成される火炎の状態が、
振動発生条件で一致した場合に、騒音を共鳴状態で発生
したり、この騒音の要因である流体振動を起こしたりす
る。そこで、このような問題を解消するには、各炎孔の
構造を、相互に異ならせることが好ましい。即ち、各炎
孔の断面形状、噴出方向、炎孔径、配置等を異ならせ
て、バーナプレートから吐出するガス流れに、規則性が
現れるのを回避するのである。図8に、上記のような対
策を施した典型的な(理解を容易にするため、かなりの
誇張がある)バーナプレート100の例を示した。図8
(イ)は平面図を、図8(ロ)は断面図を示している。
平面図に示すように、炎孔路5の吐出口の形状が相互に
異ならせられるとともに、断面図に示すように、その吐
出方向も相互に異なったものとなっている。本願の方法
にあっては、積層構造で、炎孔路5を備えたバーナ構造
体を形成するため、このような複雑な構成のものを、容
易に実現することができる。 (8) これまで説明してきた例にあっては、基本的に
は、バーナプレートに関する例について説明したが、板
を積層して得られる積層体の形状は、例えば、直方体状
のブロック状となっていてもよい。円筒、円錐、波板形
状等の形状を有していてもよい。従って、本願のよう
に、板を積層して、内部に連通状の炎孔路を設けたもの
をバーナ構造体と呼ぶ。本願にあっては、ハニカム状の
板状多孔体を積層したものは、本願の対象ではない。こ
のような例にあっては、特定の孔を通過する燃焼ガスが
後続する特定の孔に、選択的に流れるとは限らず、本願
でいう炎孔路の形成がされないからである。さらに、バ
ーナ構造体が薄板状のバーナプレート(板厚0.5〜1
0mm程度のもの)である場合は、従来吐出方向の制御
に限界があったものを、本願のものにあっては、この限
界を大幅に緩和することができる。 (9) さらに、このようにして得られるバーナの使用
用途としては、任意の加熱機器に使用することが可能
で、主な、用途としては、ボイラ、給湯器等が考えられ
る。 (10) さらに、バーナ構造体を成す板の材料として
は、SUSの他、銅、セラミックス板、多孔質繊維マッ
ト等、任意のものが利用できる。さらに、各板間の積
層、固着手法としては、任意の手法を採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の一実施形態のバーナプレートの構造を示
す図
【図2】本願のバーナプレートの使用状態を示す図
【図3】バーナプレートの別実施形態を示す図
【図4】さらなるバーナプレートの別実施形態を示す図
【図5】さらなるバーナプレートの別実施形態を示す図
【図6】さらなるバーナプレートの別実施形態を示す図
【図7】複数の貫通孔の孔径を、プレート厚み方向で異
ならせた実施形態を示す図
【図8】流体振動防止・騒音防止構造のバーナプレート
を示す図
【符号の説明】
5 炎孔路 7 燃焼ガス吐出口 8 貫通孔 9 燃焼ガス流入口

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層状態で複数の貫通孔を互いに連通接
    続させて炎孔路を形成するように、前記貫通孔をそれぞ
    れ有する板を複数積層して積層体を形成し、前記炎孔路
    の積層体表面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス吐出口と
    し、積層体裏面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス流入口
    とするバーナ構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記炎孔路を、前記板の積層方向に対し
    て傾いて形成する請求項1記載のバーナ構造体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記炎孔路を、流路中心が曲線である曲
    線流路として形成する請求項1または2記載のバーナ構
    造体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記貫通孔の孔径が互いに異なった複数
    の前記板を積層し、前記炎孔路の流路径を、前記板の積
    層方向において異ならせて形成する請求項1〜3のいず
    れか1項に記載のバーナ構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】 長径部と短径部を備えた非円形孔を前記
    貫通孔として有する非円形孔板を積層し、前記積層体を
    形成する請求項1〜4のいずれか1項に記載のバーナ構
    造体の製造方法。
  6. 【請求項6】 積層状態で複数の貫通孔を互いに連通接
    続させて炎孔路を形成するように、前記貫通孔をそれぞ
    れ有する板を複数積層した構成の積層体で、前記炎孔路
    の積層体表面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス吐出口と
    し、積層体裏面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス流入口
    とするバーナ構造体であって、前記炎孔路を少なくとも
    一対備え、一方の前記炎孔路が、他方の前記炎孔路に対
    する保炎用の炎孔路として構成されるバーナ構造体。
  7. 【請求項7】 積層状態で複数の貫通孔を互いに連通接
    続させて炎孔路を形成するように、前記貫通孔をそれぞ
    れ有する板を複数積層した構成の積層体で、前記炎孔路
    の積層体表面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス吐出口と
    し、積層体裏面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス流入口
    とするバーナ構造体であって、前記炎孔路を少なくとも
    一対備え、一方の前記炎孔路から吐出する燃焼ガス流れ
    が、他方の前記炎孔路から吐出する燃焼ガス流れに、近
    接もしくは交差する構成のバーナ構造体。
  8. 【請求項8】 積層状態で複数の貫通孔を互いに連通接
    続させて炎孔路を形成するように、前記貫通孔をそれぞ
    れ有する板を複数積層した積層体で、前記炎孔路の積層
    体表面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス吐出口とし、積
    層体裏面に位置する前記貫通孔を燃焼ガス流入口とする
    バーナ構造体であって、前記炎孔路から、燃焼ガスを前
    記積層体表面に沿って吐出するバーナ構造体。
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