JPH10122131A - ロストモーション装置及びそれを利用した定量ポンプ - Google Patents

ロストモーション装置及びそれを利用した定量ポンプ

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JPH10122131A
JPH10122131A JP8274391A JP27439196A JPH10122131A JP H10122131 A JPH10122131 A JP H10122131A JP 8274391 A JP8274391 A JP 8274391A JP 27439196 A JP27439196 A JP 27439196A JP H10122131 A JPH10122131 A JP H10122131A
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opening closing
diaphragm
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Manabu Yokomichi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なロストモーション装置及びこれをして
従来よりも小型の定量ポンプを提供する。 【解決手段】プランジャは、側面と前記プランジャの前
端面とを連通する1以上の開口部と、側面において前記
開口部を閉塞し得る摺動可能な開口部閉鎖部材と、前記
開口部閉鎖部材を押動する押動部材とを有し、シリンダ
の前方には、圧力の変動に応じて可逆的且つ弾性的に変
形する受圧部材が形成され、受圧部材の前方には、搬送
しようとする流体が吸入・吐出されるポンプ室が形成さ
れてなり、スリーブ状部材は、バネで係止手段に向かっ
て付勢されてなり、開口部閉鎖部材の外側には外部スリ
ーブが設けられ、これより後ろ又は前には開口部閉鎖部
材は移動しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロストモーション
機構及び定量ポンプ、特にプランジャの動作期間中にプ
ランジャの動作による作用を無効にする期間を生じさせ
ることのできる小型のロストモーション機構、及びこの
ようなロストモーション機構を備えた小型の定量ポンプ
に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の薬液等を精密に送るのに用いられ
る往復動型の定量ポンプとしては、例えば、ダイヤフラ
ムを前方の一端に設けたシリンダと、このシリンダに往
復動可能に嵌合するとともに前方に開口した空洞を有す
るプランジャと、前記ダイヤフラムの前方に設けられた
流入弁と吐出弁とを有するポンプ室とを備えてなるダイ
ヤフラムポンプがある。
【0003】ダイヤフラムポンプにおいては、前記シリ
ンダ内の、前記プランジャが有する空洞と前記ダイヤフ
ラムとによって作られる空間内に、作動油等が封入され
ている。
【0004】プランジャが後退すると、ダイヤフラムも
プランジャの後退に合わせて後方に変形する。これによ
ってポンプ室の体積が拡大するから、薬液は、ポンプ室
に設けられた流入弁を通って当該ポンプ室内に吸引され
る。一方、プランジャが前進すると、前記プランジャに
押された圧力伝達媒体の圧力がダイヤフラムに加わるか
ら、ダイヤフラムは前方に変形する。これによって、ポ
ンプ室内の薬液は吐出弁を通って外部に押し出される。
【0005】ダイヤフラムポンプにおいて吐出量を調整
する方法としては、前記プランジャのストロークを変化
させる方法、及び前記プランジャのストロークは変化さ
せずに、前記プランジャーが前進する際に前記ダイヤフ
ラムに途中まで作動油の油圧が加わらないようにする所
謂ロストモーション機構と称される機構を使用する方法
の2つが主に用いられてきた。中でも、前記プランジャ
のストロークを変化させる必要がなく機構が単純にし得
ることから、後者の方法が多く用いられてきた。
【0006】ロストモーション機構を用いた流量可変型
ダイヤフラムポンプの従来例を以下に示す。図9は、従
来の流量可変型ダイヤフラムポンプの一例の縦断面を示
す断面図である。図9において右側が前方である。
【0007】図9に示された流量可変型ダイヤフラムポ
ンプにおいて、プランジャ1は、前方に開口した空洞1
1を有する。そして空洞11の後端部近傍には空洞11
とプランジャ1の外周部とを連通する連通孔12が開け
られている。
【0008】プランジャ1は、前記空洞の開口端が前方
になるように、且つ往復動可能にシリンダー2に嵌合し
ている。シリンダ2の前端部にはダイヤフラム3が取り
付けられている。
【0009】前記プランジャ1には、スリーブ状部材
5’が摺動可能に嵌合される。このスリーブ状部材5’
は、その外周上に設けられたラック5’a、及びピニオ
ン5’bによって、その前後位置を調整することができ
る。そして、前記プランジャ1は、スリーブ状部材5’
に摺動しつつ、往復動をする。尚、ピニオン5’bはつ
まみ5’cによって回転する。図9において、プランジ
ャ1は水平面で2分割され、プランジャ1の上半分は、
連通孔12がスリーブ状部材5’によって閉塞されてい
ない状態を示し、プランジャ1の下半分は、連通孔12
がスリーブ状部材5’によって閉塞されている状態を示
している。
【0010】ダイヤフラム3は、ダイヤフラム押え42
によってシリンダ2に固定されている。更に、ダイヤフ
ラム3は、コイルバネを有する付勢手段31によって、
矢印で示すように、後方に牽引されている。
【0011】ダイヤフラム3の前方には、当該ダイヤフ
ラム3と、端板42とでポンプ4が形成されている。
ポンプ室には、吸入弁41a及び吐出弁41bが設けら
れている。吸入弁41a及び吐出弁41bは何れもボー
ル弁である。
【0012】尚、シリンダ2は筐体8に固定されてい
る。そして、筐体8の一部分である筐体8aはシリンダ
ー2と一体に形成されている。筐体8及び8aは液密に
形成されてなり、内部には作動油が貯留されている。
【0013】プランジャ1の末端部には、ピン72aの
回りに回転可能にクランク腕71が取り付けられてな
り、クランク腕71の他方の末端は、ピン72bの回り
に回転可能に弾み車73に取り付けられている。弾み車
73には歯車74が固定されてなり、歯車74は、ウォ
ームギア75と噛み合っている。ウォームギア75が回
転すると歯車74及び弾み車73が回転し、それに伴っ
てプランジャ1は往復動する。
【0014】図9に示された流量可変型ダイヤフラムポ
ンプにおけるロストモーション機構がどのように作動す
るかを以下に示す。
【0015】図10は、図9に示された流量可変型ダイ
ヤフラムポンプにおけるロストモーション機構がどのよ
うに作動するかを示す概略図である。図10において、
(a)は吐出量が全吐出量の0%のときの状態を示し、
(b)は吐出量が全吐出量の50%のときの状態を示
し、及び(c)は吐出量が全吐出量と等しい(100
%)ときの状態をそれぞれ示す。スリーブ状部材5’は
長さがL+αである。ここでLはプランジャ1のストロ
ーク長を示し、αは貫通孔12を閉塞するのに必要なシ
ール長さを示す。
【0016】吐出量が全吐出量の0%のときは、スリー
ブ状部材5’は、最も前進した状態、即ちその前端部が
シリンダ2に当接した状態に固定されている。この状態
においては、プランジャ1が最も後退した状態即ち下死
点にあるときは、貫通孔12は開口している。したがっ
て、プランジャ1内部の空洞11とシリンダ2内壁と図
10には図示されていないダイヤフラムとによって形成
された空間は、プランジャ1の外部と連通している。そ
して、プランジャ1がストローク長さLだけ前進し、最
も前進した点即ち上死点に達したときに初めて貫通孔1
2が閉塞される。
【0017】よって、プランジャ1が前進してもダイヤ
フラムには何らの圧力も加わらないから、ダイヤフラム
は変形しない。したがって吐出量は0%となる。
【0018】スリーブ状部材5’が、前記の位置からL
/2だけ後退した位置に固定されているときは、プラン
ジャ1が下死点にある状態からL/2の距離だけ前進す
るまでの間は、連通孔12は開口している。よって、ダ
イヤフラムには何らの圧力も加わらない。そして、プラ
ンジャ1が下死点からL/2の距離まで前進してから上
死点に達するまでの間は、連通孔12は閉塞している。
したがって、この状態においてはダイヤフラムに作動油
の圧力が加わり、ダイヤフラムが変形する。
【0019】よって、ダイヤフラムの変形量は、当該流
量可変型ダイヤフラムポンプの全吐出量におけるダイヤ
フラム変形量の50%となるから、当該流量可変型ダイ
ヤフラムポンプの吐出量は全吐出量の50%となる。
【0020】スリーブ状部材5’が、最も後退した位
置、即ち吐出量0%のときの位置からストローク長Lだ
け後退した位置に固定されている場合は、プランジャ1
が下死点にある状態においてすでに連通孔12は閉塞し
ており、プランジャ1が上死点まで前進するまで、連通
孔12は閉塞した状態を保つ。
【0021】よって、ダイヤフラムの変形量は、当該流
量可変型ダイヤフラムポンプの全吐出量におけるダイヤ
フラム変形量に等しくなるから、当該流量可変型ダイヤ
フラムポンプの吐出量は全吐出量の100%に等しくな
る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の流量可
変型ダイヤフラムポンプにおいては、上述のように、長
さがL+αであるスリーブ状部材が、プランジャ上を長
さLに亙って移動できるようにする必要があった。した
がって、ロストモーション機構を有しない場合と比較し
て、プランジャの長さは、スリーブ状部材の長さL+α
だけ長くする必要があった。
【0023】そして、上記流量可変型ダイヤフラムポン
プにおいては、前記プランジャと前記スリーブ状部材と
は互いに摺動するから、これらの部材の間は隙間シール
になる。
【0024】隙間シールにおいて漏れを抑える方法とし
ては、一般に隙間を小さくする方法と、摺動部を長くす
る方法とがある。
【0025】しかし、隙間を極めて小さく且つ一定にす
ることは、価格面から限度があるから、従来の流量可変
型ポンプにおいては、摺動部を長くすべく、ストローク
長Lを大きくとる所謂ロングストローク型とすることが
一般に行われてきた。
【0026】それ故に、従来の流量可変型ダイヤフラム
ポンプにおいては、プランジャの長さがどうしても長く
なるので、ポンプ自体も大型化するという問題点があっ
た。本発明は、従来の流量可変型ダイヤフラムポンプに
おける上記の問題を解決することを目的とする。
【0027】すなわち、この発明の目的は、プランジャ
の全長が短くでき、且つ有効なロストモーション動作を
達成することのできるロストモーション装置を提供する
ことにある。
【0028】この発明の目的は、流量可変型ダイヤフラ
ムポンプをより小型にすることができるロストモーショ
ン装置ないしロストモーション機構を用いた流量可変型
ダイヤフラムポンプを提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すること
を目的とする手段は、(1)流体を収容する第1流体収
容室と流体を収容する第2流体収容室とに隔絶する流体
隔絶部材に設けられた貫通孔中を液密に往復動するプラ
ンジャと、前記プランジャの先端面が前記第1流体収容
室内で往復動するように前記プランジャを駆動する駆動
手段と、前記プランジャの第2流体収容室側の周側面に
設けられた開口部が前記第1流体収容室に連通するよう
に前記プランジャに設けられた連通孔と、前記開口部を
閉鎖し得るように前記プランジャの周側面を摺動可能に
形成された開口部閉鎖部材と、前記開口部閉鎖部材の摺
動範囲を任意に決定可能な摺動範囲設定手段と、前記プ
ランジャが第1流体収容室に向かって前進又は後退する
に伴って前記開口部閉鎖部材を押動する押動部材とを備
えてなることを特徴とするロストモーション装置であ
り、(2)前記(1)に記載の開口部は、プランジャの
周側面を1周する円周状の溝を有する、(1)に記載の
ロストモーション装置、及び(3)前記(1)又は
(2)に記載のロストモーション装置を備え、前記
(1)に記載の第1流体収容室には、前記請求項1に記
載のプランジャにより押圧される流体によりポンプ機能
を発揮するポンプ室が併設され、前記(1)に記載の第
1流体収容室は、流体としての油を貯留する油貯留槽で
あることを特徴とする定量ポンプである。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の定量ポンプの一
例である流量可変型ダイヤフラムポンプが示す縦断面図
である。図1において、右側が前方を、左側が後方を示
す。
【0031】図1において、プランジャ1は、水平面で
上下に分割され、上半分はプランジャ1が最も後退し、
開口部閉鎖部材5が外部スリーブ6で係止されている状
態を示し、下半分は、プランジャ1が最も前進し、開口
部閉鎖部材5が、プランジャ1に設けられた段差13に
よって押動されている状態を示す。
【0032】図2は、図1に示された定量ポンプのプラ
ンジャ、開口部閉鎖部材、及び摺動範囲設定手段を示す
斜視図である。
【0033】図1及び図2に示された定量ポンプにおい
て、プランジャ1は、前方に開口した空洞11を有す
る。空洞11の後端部は、ほぼ平面状に成形されてい
る。そして上記プランジャ1周側面の空洞11の後端部
に対応する箇所には、上記周側面を1周する円周状に、
矩形断面を有する溝12aを有する開口部12が形成さ
れ、上記溝12aの底面には、空洞11と上記溝12a
の底面とを連通する孔12bが12本穿孔されている。
それぞれの孔12bは、前記空洞11の中心部から溝1
2aの底面に向かって放射状に穿孔されている。
【0034】プランジャ1は、前記空洞11の開口端が
前方を向くように、且つ往復動が可能なようにシリンダ
ー2の内部円筒状空間に嵌合している。シリンダー2の
内部円筒状空間の一部はパッキン21となっており、プ
ランジャ1とシリンダ2の内部円筒状空間との間から作
動油が漏れないようになっている。シリンダ2の後方に
は、上記プランジャ1を案内する部材であるプランジャ
案内部材52が固定されている。プランジャ案内部材5
2は、プランジャ1が往復動可能にその内面に嵌合し得
る円筒状空間を有し、且つ、上記円筒状空間の中心線と
上記シリンダ2の内部円筒状空間の中心線とが一致する
ように固定されている。プランジャ1は、上記プランジ
ャ案内部材52が有する円筒状空間に嵌合することによ
ってシリンダ2の内部円筒状空間に案内される。
【0035】前記プランジャ1には、開口部閉鎖部材5
が摺動可能に嵌合されている。この開口部閉鎖部材5
は、円筒状をなして前記プランジャ1の外周に密着しつ
つ移動可能に取り付けられている。この開口部閉鎖部材
5の後端部すなわち、プランジャ1の後端部と同方向に
ある後端部には、フランジ5Aが形成されている。開口
部閉鎖部材5とシリンダ2との間には、開口部閉鎖部材
付勢手段としてコイルバネ51が挿入されている。この
コイルバネ51によって、開口部閉鎖部材5は、後方に
押されている。尚、プランジャ1の後端部には段差13
が設けられており、開口部12を閉塞する位置から開口
部閉鎖部材5がさらに後退しないようになっている。
【0036】開口部閉鎖部材5の外側には、外部スリー
ブ6が設けられている。前記外部スリーブ6は、前記開
口部閉鎖部材5及びコイルバネ51の直径よりも大きな
内径を有する円筒体であって、その後端部には、この円
筒の中心に向かって延在するフランジ状のスリーブ受け
部材61が形成され、このスリーブ受け部材61によっ
て、前記開口部閉鎖部材5は後退を阻止される。スリー
ブ受け部材61の内周は、プランジャ1の後端部に設け
られた段差13の部分の直径よりも大きい直径を有して
いる。そして、この外部スリーブ6には、円形の孔が上
下に2本開けてある。この孔には丸棒からなるガイドレ
ール62が摺動可能に貫通している。前記外部スリーブ
6の外周面にはラック6aが設けられ、このラック6a
はピニオン6bと噛み合っている。ピニオン6bはつま
み6cによって回転する。よって、つまみ6cを回すと
ピニオン6bもそれに応じて回転し、ピニオン6bが回
転するのに応じてラック6aが移動し前記外部スリーブ
6も前後に移動する。これによって外部スリーブ6の前
後位置が設定される。
【0037】シリンダ2の前端部には、受圧部材として
ダイヤフラム3が取り付けられている。ダイヤフラム3
は、端板42によってシリンダ2の正面に固定されてい
る。ここで端板42とは、前記シリンダ2の前方に取り
付けられて定量ポンプの前端部を構成する部材である。
ダイヤフラム3は、熱可塑性エラストマーを射出成型し
てなる薄板である。ダイヤフラム3は、コイルバネを有
する付勢手段31によって常に後方に牽引されている。
【0038】前記ダイヤフラム3の前方には、当該ダイ
ヤフラム3と端板42とでポンプ室4が形成されてい
る。尚、端板42には、吸入弁41a及び吐出弁41b
が取り付けられている。吸入弁41a及び吐出弁41b
は何れもボール弁である。
【0039】尚、シリンダ2は筐体8に固定されてい
る。そして、筐体8の一部分である8aはシリンダ2と
一体に形成されている。筐体8及び8aは液密に形成さ
れてなり、内部には、前記プランジャ1が完全に油面の
下になるように、作動油が貯留されている。
【0040】プランジャ1の末端部には、ピン72aの
回りに回転可能にクランク腕71が取り付けられてな
り、クランク腕71の他方の末端は、ピン72bの回り
に回転可能に弾み車73に取り付けられている。弾み車
73には歯車74が固定されてなり、歯車74は、ウォ
ームギア75と噛み合っている。ウォームギア75は図
示されていないモータにより回転する。ウォームギア7
5が回転すると歯車74及び弾み車73が回転し、それ
に伴ってプランジャ1は往復動する。
【0041】なお、この実施例においては、シリンダ2
の前端面とダイヤフラム3とで形成され、作動油の流入
可能な空間が、この発明における流体を収容する第1流
体収容室に相当し、前記筐体8内の作動油の貯留されて
いる空間すなわち油貯留槽が、この発明における流体を
収容する第2流体収容室に相当する。シリンダ2が、第
1流体収容室と第2流体収容室とを隔絶し、シリンダ2
の内部円筒状空間が貫通孔であるから、このシリンダ2
が、この発明における流体隔絶部材に相当する。また、
前記クランク腕71、ピン72a及び72b、弾み車7
3、歯車74、及びウォームギア75の組み合わせが、
この発明におけるプランジャを駆動する駆動手段に対応
する。この実施例においては、上記溝12aを有する開
口部12がこの発明における開口部であり、空洞11及
び孔12bが、この発明における連通孔である。開口部
閉鎖部材5がこの発明における開口部閉鎖部材である。
前記外部スリーブ6、スリーブ受け部材61、ガイドレ
ール62、ラック6a、ピニオン6b及びつまみ6cの
組み合わせが、この発明における摺動範囲設定手段に相
当する。プランジャ1の後端部に設けられた段差13
が、この発明における開口部閉鎖部材を押動する押動部
材に相当する。前記ダイヤフラム3と端板42とで形成
されるポンプ室4が、この発明における第1流体収容室
に併設されたポンプ室に相当する。
【0042】図1及び図2に示された定量ポンプにおい
て、どのようにして吐出量を変化させるかを図3に示
す。
【0043】図3において、(a) は吐出量が全吐出量の
0%のときの状態を、(b) は吐出量が全吐出量の50%
のときの状態を、及び(c) は吐出量が全吐出量と等しい
(100%)ときの状態を、それぞれ示す。
【0044】ここで、Lはプランジャ1のストローク長
を、dは開口部閉鎖部材5の長さを、αは開口部12を
閉塞するのに必要な最小シール長さである。尚、図1〜
図3に示された定量ポンプにおいては、開口部閉鎖部材
5の長さdは0.4Lである。又、最小シール長さαは
開口部12の幅の倍である。
【0045】図3の(a) に示されるように、外部スリー
ブ6が、最も前進した位置に固定されている場合には、
開口部閉鎖部材5は、コイルバネ51によって後退しよ
うとするが、つまり図3における左へ向かう方向に付勢
力が開口部閉鎖部材5に作用するが、プランジャ1が最
も前進した位置即ち上死点にあるときも開口部12が開
口している位置にあるように、前記外部スリーブ6が有
するフランジ状のスリーブ受け部材61によって保持さ
れる。
【0046】したがって、開口部12は常に開口してい
るので、プランジャ1内部の空洞11は、プランジャ1
の外部と連通した状態にある。よって、プランジャ1が
往復動しても、空洞11内部には油圧が立たないから、
ダイヤフラムは変形せず、したがって、吐出量は0とな
る。
【0047】次に、図3の(b) に示されるように、プラ
ンジャ1が下死点まで後退した状態で、外部スリーブ6
を前記の位置から長さL/2だけ後退させると、開口部
閉鎖部材5は、コイルバネ51から、後退しようとする
力を受けつつ、外部スリーブ6が有するスリーブ受け部
材61によって保持された状態まで共に後退する。
【0048】このとき、プランジャ1を下死点から前進
させると、長さL/2だけ前進するまでは開口部12は
開口している。したがって、プランジャ1の内部の空洞
11は、プランジャ1の外部と連通した状態にあるか
ら、空洞11内部には油圧が立たず、ダイヤフラムは変
形しない。
【0049】プランジャ1が前進を続け長さL/2だけ
前進した時に、開口部12は、開口部閉鎖部材5によっ
て閉塞する。そして、プランジャ1が更に前進して開口
部閉鎖部材5の後端がプランジャ1の段差13に当接す
ると、プランジャ1と共に前記開口部閉鎖部材5も前進
を始める。このときも、開口部12は、前記開口部閉鎖
部材5によって閉塞されたままである。したがって、プ
ランジャ1が長さL/2を超えて前進すると、プランジ
ャ1が前進するに従って空洞11内部に油圧が立ち始め
る。したがって、プランジャ1が上死点に達した時に
は、空洞11内部には、長さL/2に対応する分の油圧
が立つ。ダイヤフラムの変形量は、空洞11内部に立つ
油圧の大きさに比例し、前記定量ポンプの吐出量はダイ
ヤフラムの変形量に比例する。よって、この時の定量ポ
ンプの吐出量は、全吐出量の50%となる。
【0050】図3の(c) に示されるように、プランジャ
1が下死点まで後退した状態で、外部スリーブ6を最も
後退した位置、即ち吐出量0%のときの外部スリーブ6
の位置からストローク長Lだけ後退した位置まで後退さ
せると、開口部閉鎖部材5は、コイルバネ51の付勢力
によって、外部スリーブ6によって保持された状態まで
ともに後退する。
【0051】この状態においては、プランジャ1が下死
点にあるとき、既に、前記連通孔12は開口部閉鎖部材
5によって完全に閉塞し、プランジャ1が上死点に達し
て後退し、再びこの状態に戻るまで、開口部12は開口
部閉鎖部材5によって閉塞された状態を保つ。ここで、
最小シール長αは、プランジャ1のストローク長Lとの
関係では無視し得る。
【0052】よって、ダイヤフラムの変形量は、当該流
量可変型ダイヤフラムポンプの全吐出量におけるダイヤ
フラム変形量に殆ど等しくなるから、当該流量可変型ダ
イヤフラムポンプの吐出量は全吐出量の100%にほぼ
等しくなる。
【0053】以上、本発明の定量ポンプの一実施例につ
いて説明してきたが、本発明の定量ポンプは上記の態様
には限定されない。
【0054】以下、本発明の定量ポンプの各要素につい
て詳細に説明する。
【0055】本発明の定量ポンプにおいて、プランジャ
は、その一部分がシリンダの内側に往復可能に嵌合して
いる。そして、前記プランジャにおいてシリンダと嵌合
しない部分の側面と、前記プランジャの前端の面即ち前
端面とを連通する貫通孔を少なくとも1つ有する。ここ
で、「プランジャにおいてシリンダと嵌合しない部分」
とは、前記プランジャの、上死点のときも前記シリンダ
の外に露出している部分をいう。
【0056】前記のプランジャにおける連通孔の態様と
しては、例えば、プランジャ内部に開けられた前方に開
口した空洞と、このプランジャの周側面に設けられた後
述の開口部と前記空洞の内部とを連通する孔とを有する
態様がある。
【0057】前記連通孔の別の態様としては、プランジ
ャの前端面に垂直に開けられた盲穴と、このプランジャ
の周側面に設けられた後述の開口部とこの盲穴の末端と
を連通する孔とを有する連通孔がある。このような態様
の連通孔においては、プランジャの前端面に開ける盲穴
の個数は1個でも2個以上であってもよい。前端面に2
本以上盲穴を開けるときは、盲穴の配列には特に制限は
なく、例えば全ての盲穴が前端面に直線状に並んで開口
するようにこれらの盲穴を開けてもよいし、盲穴が円周
上に並んで開口するように盲穴を開けてもよい。前記盲
穴1個当たり、前記開口部に連通する孔を穿孔する個数
にも特に制限はないが、前記孔の個数は、盲穴1個に対
し1個〜5個程度が好ましい。
【0058】本発明において、開口部とは、前記プラン
ジャの周側面に設けられた開口部をいい、溝状又は孔状
等の形態を有している。そして、上述したように、これ
らの開口部と、プランジャ内部に設けられた空洞又は盲
穴との間は孔によって連通している。ここで、プランジ
ャの周側面とは、略円筒状の形状を有するプランジャの
側面をいう。
【0059】前記開口部の態様の1つとしては、図1〜
3に示された実施例における開口部のように、プランジ
ャの周側面を1周する円周状の溝を有する態様がある。
この態様の開口部において、溝の断面形状には特に制限
はなく、前記実施例に示されたような矩形断面の他、台
形、略半円形、U字型、又はV字型等の各種の形状も可
能である。この溝の内側と、プランジャ内部に設けられ
た空洞の内面又はプランジャ内部に穿孔された盲穴とを
連通する孔は、前記溝の底面上に開口していることが好
ましいが、前記溝の内側のどこかに開口していればよ
く、必ずしも前記溝の底面上に開口している必要はな
い。
【0060】前記孔の数には特に制限はなく、1個だけ
でもよく、2個以上でもよい。好ましくは3〜20個で
あり、特に好ましくは6〜12個である。
【0061】前記孔が2個以上設けられてなる場合は、
前記空洞の中心から前記溝の内側に向かって放射状に穿
孔することが好ましい。
【0062】開口部の幅には特に制限はないが、開口部
は不感帯となるから、前記プランジャのストローク長L
に対して前記開口部の幅が余り大きいのは好ましくな
い。一方、前記プランジャのストローク長Lに対して前
記開口部の幅が極端に小さい場合は、開口部の通路抵抗
が大きくなり過ぎるから、開口部が開通してプランジャ
前端面とプランジャ外部とが連通したときも、シリンダ
内部に油圧が立ち、ダイヤフラムの変形が起こるという
問題がある。前記開口部の幅として好ましい範囲は、プ
ランジャのストローク長Lの1〜10%であり、特に、
1〜5%の範囲が好ましい。
【0063】プランジャの側面上における開口部の開口
位置は、前記シリンダと嵌合しない部分であれば特に制
限はないが、前記プランジャの前端から、前記プランジ
ャのストローク長と後述する開口部閉鎖部材の最小シー
ル長さとを足し合わせた長さだけ、前記プランジャの前
端から後退した位置か、又はその位置よりも後ろである
ことが好ましい。
【0064】ただし、開口部の開口位置は、開口部閉鎖
部材の最小シール長さと、開口部閉鎖部材の長さとを足
し合わせた長さ以上は、前記の位置から後退しないこと
が好ましい。ここで、最小シール長とは、前記開口部を
隙間シールするのに必要な開口部閉鎖部材の最小限の長
さをいう。
【0065】開口部の別の態様としては、前記連通孔を
プランジャ周側面に開口させてなる態様がある。
【0066】この態様においても、プランジャの側面上
における開口部の開口位置は、前記態様の場合と同様、
前記プランジャの前端から、前記プランジャのストロー
ク長と後述する開口部閉鎖部材の最小シール長さとを足
し合わせた長さだけ、前記プランジャの前端から後退し
た位置か、又はその位置よりも後ろであることが好まし
い。
【0067】ただし、開口部の開口位置は、開口部閉鎖
部材の最小シール長さと、開口部閉鎖部材の長さとを足
し合わせた長さ以上は、前記の位置から後退しないこと
が好ましい。ここで、最小シール長とは、前記開口部を
隙間シールするのに必要な開口部閉鎖部材の最小限の長
さをいう。
【0068】この態様においては、開口部の数には特に
制限はなく、1個だけでもよく、2個以上でもよい。好
ましくは3〜20個であり、特に好ましくは6〜12個
である。
【0069】この態様において開口部が2個以上設けら
れてなる場合は、前記空洞の中心からプランジャの側面
に向かって放射状に設けられた穴の開口部として設けら
れることがが好ましい。
【0070】この態様においても、開口部の直径には特
に制限はないが、開口部は不感帯となるから、前記プラ
ンジャのストローク長Lに対して前記開口部の直径が余
り大きいのは好ましくない。一方、前記プランジャのス
トローク長Lに対して前記開口部の直径が極端に小さい
場合は、開口部の通路抵抗が大きくなり過ぎるから、開
口部が開通してプランジャ前端面とプランジャ外部とが
連通したときも、シリンダ内部に油圧が立ち、ダイヤフ
ラムの変形が起こるという問題がある。前記開口部の直
径として好ましい範囲は、プランジャのストローク長L
の1〜10%であり、特に、1〜5%の範囲が好まし
い。
【0071】開口部閉鎖部材は、プランジャのストロー
ク長Lと前記最小シール長さαとを足し合わせた長さL
+αよりも短い長さとすることが好ましい。これは、本
発明の定量ポンプにおいても、ロストモーション装置を
組み込んでいない定量ポンプに比較して、開口部閉鎖部
材の長さdだけプランジャを長くする必要があることに
よる。もし、開口部閉鎖部材の長さdが、L+αよりも
長くなると、従来の流量可変型定量ポンプの場合よりも
更にプランジャを長くする必要があるから、本発明の目
的を達成できなくなる。
【0072】一方、開口部閉鎖部材は、長さが前記最小
シール長さαよりも長く設計されている必要がある。前
記開口部閉鎖部材の長さが、前記最小シール長さαより
も短い場合は、前記貫通孔をシールできなくなるからで
ある。
【0073】開口部閉鎖部材の形状は、前記開口部を閉
塞することができるのであれば特に制限がないが、円筒
形が、工作が容易な点から好ましい。
【0074】前記開口部閉鎖部材は、開口部閉鎖部材付
勢手段によって、前記プランジャに沿って後方又は前方
に付勢されている。前記開口部閉鎖部材を押動する押動
部材については後述するが、この押動部材が開口部より
も後ろに位置する場合には、開口部閉鎖部材付勢手段は
開口部閉鎖部材を後方に付勢するように設けられてな
り、押動部材が開口部よりも前に位置する場合には、開
口部閉鎖部材付勢手段は開口部閉鎖部材を前方に付勢す
るように設けられてなることが好ましい。
【0075】開口部閉鎖部材付勢手段としては、通常バ
ネ(スプリング)が用いられる。このようなバネとして
は、コイルバネ、積層ゴムバネ、輪バネ、及び空気バネ
等があるが、コイルバネが好適である。このコイルバネ
のコイルにより形成される内部空間には開口部閉鎖部材
が挿入されることが好ましい。
【0076】尚、前記開口部閉鎖部材を後方に付勢する
場合には、開口部閉鎖部材の後端に段差又は突起等を設
け、この段差又は突起に前記バネの後端を係止すること
が好ましい。一方、前記開口部閉鎖部材を前方に付勢す
る場合には、開口部閉鎖部材の前端に段差又は突起等を
設け、この段差又は突起に前記バネの後端を係止するこ
とが好ましい。又、前記開口部閉鎖部材が金属で形成さ
れており、且つバネとしてコイルバネ又は輪バネを用い
る場合には、前記開口部閉鎖部材の後端部又は前端部と
前記バネの後端部又は前端部とを鑞付又は溶接等により
固定してもよい。上記バネの他方の端は、本発明の定量
ポンプにおいて固定している部材、例えばシリンダ等に
係止することができる。
【0077】尚、前記プランジャには、前記開口部閉鎖
部材を押動する押動部材が設けられている。押動部材を
設ける位置は、プランジャ側面に開口した開口部より後
方であってもよいし前方であってもよい。但し、前記開
口部閉鎖部材が、前記押動部材に当接した状態において
は、前記開口部は前記開口部閉鎖部材によって閉塞され
ていなければならないから、前記押動部材を前記開口部
より後方に設ける場合には、押動部材は、開口部の中心
からみて前記開口部閉鎖部材の長さdだけ後退した位置
よりも後方には設けないことが好ましい。又、前記押動
部材を前記開口部よりも前方に設ける場合には、押動部
材は、開口部の後縁からみて前記開口部閉鎖部材の長さ
dだけ前進した位置よりも前方には設けないことが好ま
しい。
【0078】前記押動部材としては、プランジャ表面に
設けた段差が挙げられる。この他、プランジャ表面に設
けた突起も好ましい。
【0079】なお、前記実施例においては、段差13が
押動部材に相当するが、この段差13は、開口部閉鎖部
材が前記プランジャ1上を後退又は前進するのを規制す
る機能をも有している。
【0080】摺動範囲設定手段は、前記開口部閉鎖部材
がプランジャ上を摺動する範囲を前記押動部材と共働し
て設定する手段であり、各種の態様が可能である。その
中の一例として、下記の外部スリーブを備える態様があ
る。
【0081】外部スリーブは、前記開口部閉鎖部材の外
側に設けられた半固定式の部材であって、前記開口部閉
鎖部材を後退又は前進しないように保持する機能を有す
る部材である。そして、この部材は、任意の手段によっ
て前後位置を調整できるように構成されてなる。したが
って、前記の外部スリーブの位置を一旦決めれば、前記
開口部閉鎖部材は、前記外部スリーブで係止された位置
よりは後ろ又は前には移動しない。よって、前記開口部
閉鎖部材が最大限後退又は前進できる位置は、前記外部
スリーブの位置によって決められる。
【0082】前記外部スリーブとしては、例えば、全体
が開口部閉鎖部材の外径よりも大きな内径を有する円筒
状の部材であって、その円筒の内面の一部において、内
径が、前記開口部閉鎖部材の外径よりも小さくなってい
る外部スリーブがある。
【0083】外部スリーブとしては、他には、開口部閉
鎖部材の外径よりも大きな内径を有する円筒状の部材の
後端部又は前端部に、中心部に向かって延在するフラン
ジ状、片状、又は突起状の部材を設けてなる外部スリー
ブがある。この外部スリーブにおいて、上記フランジ
状、片状、又は突起状の部材が、スリーブ受け部材であ
る。
【0084】但し、開口部閉鎖部材を後退又は前進しな
いように保持できるのであれば、外部スリーブの形状
は、上述の形状には限られない。上述の形状以外の形状
を有する外部スリーブとしては、例えば、開口部閉鎖部
材の外径より大きな外径を有すると共に、前記プランジ
ャは通過できるが前記開口部閉鎖部材の外径よりは大き
い内径を有する円環等がある。但し、この円環は、前後
方向にある程度厚みがあってもよい。又、円環の内周
は、中心方向から外側に向かって放射状に延在する切り
込み部が設けられ、全体として歯車状の形状を有してい
てもよい。
【0085】尚、前記プランジャが往復動する方向に平
行にガイドレールを設け、前記外部スリーブがこのガイ
ドレールに沿って移動し得るようにすることが好まし
い。ガイドレールの本数は、図1〜3に示された実施例
においては2本であるが、2本に限定される訳ではな
く、1本であってもよく、又3本以上であってもよい。
【0086】本発明の定量ポンプにおいて、シリンダの
前方には、圧力の変動に応じて可逆的且つ弾性的に変形
する部材である受圧部材が設けられている。ここで、シ
リンダの前方とは、シリンダの前端の位置とシリンダよ
りも前方の位置とを両方含む意である。
【0087】受圧部材としては、ダイヤフラム等の膜状
の部材、ゴム袋等の袋状部材、ゴム管等の管状の部材、
ベローズ等の伸縮可能な提灯状の部材等が用いられる。
【0088】ダイヤフラムとしては、エラストマで成形
されたダイヤフラムが好ましい。この他、金属の薄板で
成形してなるダイヤフラム、及び合成樹脂の薄板で成形
してなるダイヤフラムも好適である。
【0089】受圧部材としてダイヤフラムを用いる場合
は、受圧部材の前方に、更にポンプ室が併設される。こ
こで、ポンプ室は、本発明の定量ポンプで吸引吐出しよ
うとする流体が吸引され、吐出される空間であって、通
常は、吸入弁及び吐出弁を備える。
【0090】受圧部材としてゴム袋、ゴム管、又はベロ
ーズを用いる場合は、受圧部材に直接に吸入弁と吐出弁
とを設け、受圧部材そのものをポンプ室としてもよい。
【0091】本発明の定量ポンプにおいては、シリンダ
と受圧部材との間の空間には圧力伝達媒体が充填されて
いる。圧力伝達媒体は、加圧により殆ど体積が変化しな
い材料であることが好ましい。又、圧力伝達媒体は、沸
点がある程度高く、かつ常温では固化しない材料が好ま
しい。したがって、圧力伝達媒体としては、水、作動
油、機械油、潤滑油、グリセリン、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、低分子量ポリエチレングリ
コール、及び低分子量ポリプロピレングリコール等が好
ましい。
【0092】以下、本発明に係る定量ポンプの別の態様
を示す。
【0093】図4は、プランジャの前方に押動部材であ
る段差を設けた態様の流量可変型ダイヤフラムポンプの
一例を示す縦断面図である。図4において、右側が前方
を、左側が後方を示す。
【0094】図4において、プランジャ1は、水平面で
上下に分割され、上半分は、開口部閉鎖部材5の外部に
設けられた外部スリーブ6を最も後退させた状態を示
し、下半分は、前記外部スリーブ6を最も前進させた状
態を示す。
【0095】図5は、図4に示された流量可変型ダイヤ
フラムポンプにおいて吐出量を変化させる原理を示す概
略図である。
【0096】図4に示された流量可変型ダイヤフラムポ
ンプにおいては、図1に示された流量可変型ダイヤフラ
ムポンプと同様、プランジャ1は、前方に開口した空洞
11を有する。空洞11の後端部は、ほぼ平面状に成形
されている。そして上記プランジャ1周側面の空洞11
の後端部に対応する箇所には、上記周側面を1周する円
周状に、矩形断面を有する溝12aを有する開口部12
が形成され、上記溝12aの底面には、空洞11と上記
溝12aの底面とを連通する孔12bが12本穿孔され
ている。それぞれの孔12bは、前記空洞11の中心部
から溝12aの底面に向かって放射状に穿孔されてい
る。
【0097】プランジャ1は、前記空洞11の開口端が
前方を向くように、且つ往復動が可能なようにシリンダ
ー2の内部円筒状空間に嵌合している。シリンダー2の
内部円筒状空間の一部はパッキン21となっており、プ
ランジャ1とシリンダ2の内部円筒状空間との間から作
動油が漏れないようになっている。シリンダ2の後方に
は、上記プランジャ1を案内する部材であるプランジャ
案内部材52が固定されている。
【0098】前記プランジャ1には、開口部閉鎖部材5
が摺動可能に嵌合されている。この開口部閉鎖部材5
は、円筒状をなして前記プランジャ1の外周に密着しつ
つ移動可能に取り付けられている。
【0099】開口部閉鎖部材5の外側には、前記開口部
閉鎖部材5及び後述するコイルバネ51の直径よりも大
きな内径を有する円筒体であって、その後端部には、こ
の円筒の中心に向かって延在するフランジ状のスリーブ
受け部材61が形成され、このスリーブ受け部材61に
よって、前記開口部閉鎖部材5は前進を阻止される。ス
リーブ受け部材61の内周は、プランジャ1に設けられ
た後述の段差13の部分の直径よりも大きい直径を有し
ている。そして、この外部スリーブ6には、円形の孔が
上下に2本開けてある。この孔には丸棒からなるガイド
レール62が摺動可能に貫通している。前記外部スリー
ブ6の外周面にはラック6aが設けられ、このラック6
aはピニオン6bと噛み合っている。ピニオン6bはつ
まみ6cによって回転する。よって、つまみ6cを回す
とピニオン6bもそれに応じて回転し、ピニオン6bが
回転するのに応じてラック6aが移動し前記外部スリー
ブ6も前後に移動する。これによって外部スリーブ6の
前後位置が設定される。
【0100】シリンダ2の前端部には、受圧部材として
ダイヤフラム3が取り付けられている。ダイヤフラム3
は、端板42によってシリンダ2の正面に固定されてい
る。ここで端板42とは、前記シリンダ2の前方に取り
付けられて定量ポンプの前端部を構成する部材である。
ダイヤフラム3は、コイルバネを有する付勢手段31に
よって常に後方に牽引されている。
【0101】前記ダイヤフラム3の前方には、当該ダイ
ヤフラム3と端板42とでポンプ室4が形成されてお
り、端板42には、何れもボール弁である吸入弁41a
及び吐出弁41bが取り付けられている。
【0102】尚、シリンダ2は筐体8に固定されてい
る。そして、筐体8の一部分である8aはシリンダ2と
一体に形成されている。筐体8及び8aは液密に形成さ
れてなり、内部には、前記プランジャ1が完全に油面の
下になるように、作動油が貯留されている。
【0103】プランジャ1は、クランク腕71、ピン7
2a及び72b、弾み車73、歯車74、並びにウォー
ムギア75の組み合わせによって往復働する。
【0104】但し、図4に示された流量可変型ダイヤフ
ラムポンプにおいては、図1に示された流量可変型ダイ
ヤフラムポンプとは異なり、プランジャ1の前方に、開
口部閉鎖部材を押動する押動部材である段差13が設け
られている。そして、開口部閉鎖部材5の前端部にフラ
ンジ5Aが形成されている。そして、前記フランジ5A
の後方とプランジャ案内部材52との間には開口部閉塞
部材付勢手段としてコイルバネ51が挿入されている。
このコイルバネ51によって、開口部閉鎖部材5は前方
に押されている。
【0105】開口部閉鎖部材5の外側に設けられた外部
スリーブ6の前端部には、この円筒の中心に向かって延
在するフランジ状のスリーブ受け部材61が形成され、
このスリーブ受け部材によって前記開口部閉鎖部材5は
前進を阻止される。スリーブ受け部材61は、プランジ
ャ1における前記段差13の部分の直径よりも大きな内
径を有している。
【0106】なお、この実施例においても、シリンダ2
の前端面とダイヤフラム3とで形成され、作動油の流入
可能な空間が、この発明における流体を収容する第1流
体収容室に相当し、前記筐体8内の作動油の貯留されて
いる空間すなわち油貯留槽が、この発明における流体を
収容する第2流体収容室に相当する。シリンダ2が、第
1流体収容室と第2流体収容室とを隔絶し、シリンダ2
の内部円筒状空間が貫通孔であるから、このシリンダ2
が、この発明における流体隔絶部材に相当する。また、
前記クランク腕71、ピン72a及び72b、弾み車7
3、歯車74、及びウォームギア75の組み合わせが、
この発明におけるプランジャを駆動する駆動手段に対応
する。この実施例においては、前記開口部12を有する
空洞11が、この発明における開口部を有する連通孔で
ある。開口部閉鎖部材5がこの発明における開口部閉鎖
部材である。前記外部スリーブ6、スリーブ受け部材6
1、ガイドレール62、ラック6a、ピニオン6b及び
つまみ6cの組み合わせが、この発明における摺動範囲
設定手段に相当する。プランジャ1の前方に設けられた
段差13が、この発明における開口部閉鎖部材を押動す
る押動部材に相当する。前記ダイヤフラム3と端板42
とで形成されるポンプ室4が、この発明における第1流
体収容室に併設されたポンプ室に相当する。
【0107】図4に示された定量ポンプにおいて、どの
ようにして吐出量を変化させるかを図5に示す。
【0108】図5において、(a) は吐出量が全吐出量の
0%のときの状態を、(b) は吐出量が全吐出量の50%
のときの状態を、及び(c) は吐出量が全吐出量と等しい
(100%)ときの状態を、それぞれ示す。
【0109】ここで、Lはプランジャ1のストローク長
を、dは開口部閉鎖部材5の長さを示し、αは開口部1
2を閉塞するのに必要な最小シール長さを示す。尚、d
はL/2である。又、最小シール長さαは開口部12の
直径の倍である。
【0110】図5の(a) に示されるように、外部スリー
ブ6が、最も後退した位置に固定されている場合には、
開口部閉鎖部材5は、コイルバネ51によって前進しよ
うとするが、つまり図5における右へ向かう方向に付勢
力が開口部閉鎖部材5に作用するが、プランジャ1が最
も後退した位置即ち下死点にあるときも開口部12が開
口している位置にあるように、前記外部スリーブ6が有
するフランジ状のスリーブ受け部材61によって保持さ
れる。
【0111】したがって、開口部12は常に開口してい
るので、プランジャ1内部の空洞11は、プランジャ1
の外部と連通した状態にある。よって、プランジャ1が
往復動しても、空洞11内部には油圧が立たないから、
ダイヤフラムは変形せず、したがって、吐出量は0とな
る。
【0112】次に、図5の(b) に示されるように、外部
スリーブ6を前記の位置から長さL/2だけ前進させ
る。
【0113】このとき、プランジャ1を下死点から前進
させると、長さL/2だけ前進するまでは、開口部閉鎖
部材5は、プランジャ1の段差13に当接した状態でプ
ランジャ1とともに前進する。したがって開口部12は
閉塞しているから、プランジャ1の内部の空洞は、プラ
ンジャ1の外部と遮断された状態にある。よって、空洞
11内部には油圧が立ち、ダイヤフラムが変形する。こ
のようにして、プランジャ1が下死点から上死点に向か
って長さL/2前進した位置に達した時には、空洞11
内部には長さL/2に対応する文の油圧が立つ。ダイヤ
フラムの変形量は、空洞11内部に立つ油圧の大きさに
比例するから、この場合は、流量100%の時の変形量
の1/2となる。
【0114】プランジャ1が下死点から上死点に向かっ
て長さL/2前進した時点で、開口部閉鎖部材5が有す
るフランジ5Aは、外部スリーブ6のスリーブ受け部材
61に当接するから、プランジャ1が尚前進しても開口
部閉鎖部材5はそれ以上には前進しない。したがって、
開口部12が開口し、プランジャ1の内部の空洞11
は、プランジャ1の外部と連通した状態になる。よって
空洞11内部に立った油圧は抜け、ダイヤフラムには油
圧が加わらなくなる。一方ダイヤフラムは付勢手段31
によって後方に付勢されているからダイヤフラムは変形
する前の状態に戻る。ダイヤフラムポンプの吐出量はダ
イヤフラムの変形量に比例するから、この時の定量ポン
プの吐出量は、全吐出量の50%となる。
【0115】図3の(c) に示されるように、外部スリー
ブ6を、最も前進した位置、即ち吐出量0%のときの外
部スリーブ6の位置からストローク長Lだけ前進した位
置まで前進させると、開口部閉鎖部材5は、コイルバネ
51の付勢力によって、プランジャ1の段差13に当接
するまで前進する。
【0116】この状態においては、前記連通孔12が開
口部閉鎖部材5によって完全に閉塞された状態で、プラ
ンジャ1が往復働する。ここで、最小シール長αは、プ
ランジャ1のストローク長Lとの関係では無視し得る。
【0117】よって、ダイヤフラムの変形量は、当該流
量可変型ダイヤフラムポンプの全吐出量におけるダイヤ
フラム変形量に殆ど等しくなるから、当該流量可変型ダ
イヤフラムポンプの吐出量は全吐出量の100%にほぼ
等しくなる。
【0118】図6は、本発明の定量ポンプにおいて、外
部スリーブとして円環を用いた態様の一例を示す縦断面
図である。尚、図6においても、向かって右側が前方
を、向かって左側が後方を、それぞれ示す。
【0119】図7は、図6に示された定量ポンプのプラ
ンジャ、開口部閉鎖部材、外部スリーブを示す斜視図で
ある。
【0120】図6に示された定量ポンプにおいても、図
1及び図2に示された定量ポンプと同様、プランジャ1
は、前方に開口した空洞11を有する。空洞11の後端
部は、ほぼ平面状に成形されてなり、プランジャ1の後
端部近傍には、前記空洞11に連通する開口部12が1
2個開設されている。それぞれの開口部12の配置も、
図1に示された定量ポンプにおける開口部12の配置と
同様である。
【0121】プランジャ1は、前記空洞11の開口端が
前方を向くように、且つ往復動が可能なようにシリンダ
ー2に嵌合している。
【0122】そして、受圧部材3としてダイヤフラムを
用いている点も、図1及び図2に示された定量ポンプに
おいて述べた通りである。
【0123】更に、プランジャ1を往復動させる機構
も、図1及び図2に示された定量ポンプにおいて述べた
通りである。
【0124】しかし、この定量ポンプにおいては、外部
スリーブ6として円環が用いられている。
【0125】図6及び図7に示されるように、円環であ
る外部スリーブ6は、ある程度の厚みを有している。そ
して、この円環の内径は、前記開口部閉鎖部材5の外径
よりは小さく、且つプランジャ1に設けられた段差13
の部分の直径よりは大きい。したがって、プランジャ1
は前記外部スリーブ6を潜ることができるが、開口部閉
鎖部材は、この外部スリーブ6によって後退が抑えられ
る。
【0126】この外部スリーブ6には孔63が開いてお
り、この孔63には棒状のガイドレール62が通ってな
り、外部スリーブ6はこのガイドレール62上を摺動す
ることができる。尚、この外部スリーブ6は、ラック6
a、ピニオン6b、及びつまみ6cによって前後位置を
変えることができる。
【0127】図8は、本発明の定量ポンプにおいて受圧
部材としてゴム管を用いた態様の一例を示す前後方向に
切断した断面図である。尚、図8においても、向かって
右側が前方を、向かって左側が後方を示す。
【0128】図8に示された定量ポンプにおいても、図
1及び図2に示された定量ポンプと同様、プランジャ1
は、前方に開口した空洞11を有する。空洞11の後端
部は、ほぼ平面状に成形されてなり、空洞11の後端部
近傍には開口部12が12個開けられている。それぞれ
の開口部12の配置も、図1に示された定量ポンプにお
ける開口部12の配置と同様である。
【0129】プランジャ1は、前記空洞11の開口端が
前方を向くように、且つ往復動が可能なようにシリンダ
ー2に嵌合している。
【0130】そして、開口部閉鎖部材5並びに外部スリ
ーブ6の構成及び作用も、図3に示された定量ポンプに
おいて述べた通りである。
【0131】更に、プランジャ1を往復動させる機構
も、図1及び図2に示された定量ポンプにおいて述べた
通りである。
【0132】しかし、図8の定量ポンプにおいては、図
1及び図2に示された定量ポンプとは異なり、受圧部材
としては、ダイヤフラム3の代わりにゴム管3が取り付
けられている。そしてゴム管3は、端板42に取り付け
られ、この端板42がシリンダ2の前端に固定されてい
る。ゴム管3の入口及び出口には、それぞれ吸入弁41
a及び吐出弁41bが設けられ、当該ゴム管3の内部は
ポンプ室4となっている。
【0133】図8に記載された定量ポンプにおいて、プ
ランジャ1が後退すると、シリンダ2と端板42とで形
成される空間が減圧される。よって、ゴム管3は膨張
し、搬送しようとする流体は、吸入弁41aを通って当
該ゴム管3の内部に吸引される。一方、プランジャ1が
前進すると、シリンダ2と端板42とで形成される空間
が加圧され、ゴム管3は収縮する。よって、搬送しよう
とする流体は、ゴム管3から吐出弁41bを通って吐出
される。
【0134】
【発明の効果】本発明の定量ポンプにおいては、ロスト
モーション機構ないしロストモーション装置を有しない
定量ポンプにおけるプランジャと比較して、開口部閉鎖
部材の長さdと最小シール長さαとの合計の長さd+α
だけプランジャが長ければよい。そして、開口部閉鎖部
材の長さdは、プランジャのストローク長Lよりも短
い。したがって、従来の流量可変型の定量ポンプに比べ
てプランジャを短くすることができるから、定量ポンプ
全体が小型になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る定量ポンプの一例を示す縦
断面図である。
【図2】図2は、図1に示されたポンプのプランジャ、
開口部閉鎖部材、及びスリーブを示す斜視図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示された定量ポンプに
おいて、吐出量を変化させる原理を説明する概略説明図
である。
【図4】図4は、プランジャの前方に押動部材である段
差を設けた態様の流量可変型ダイヤフラムポンプである
定量ポンプの一例を示す縦断面図である。
【図5】図4に示された定量ポンプにおいて、吐出量を
変化させる原理を説明する概略説明図である。
【図6】図6は、本発明の定量ポンプにおいて、外部ス
リーブとして円環を用いた態様の一例を示す前後方向に
切断した断面図である。
【図7】図7は、図6に示された定量ポンプにおけるプ
ランジャ、開口部閉鎖部材、外部スリーブを示す斜視図
である。
【図8】図8は、本発明の定量ポンプにおいて受圧部材
としてゴム管を用いた態様の一例を示す前後方向に切断
した断面図である。
【図9】図9は、従来の流量可変型ダイヤフラムポンプ
の一例の縦断面を示す断面図である。
【図10】図10は、図9に示された流量可変型ダイヤ
フラムポンプにおけるロストモーション機構がどのよう
に作動するかを示す概略図である。
【符号の説明】
1・・・プランジャ1、11・・・空洞、12・・・開
口部、12a・・・溝、12b・・・孔、5・・・開口
部閉鎖部材、51・・・コイルバネ、13・・・段差、
6・・・外部スリーブ、61・・・スリーブ受け部材、
62・・・ガイドレール62、6a・・・ラック、6b
・・・ピニオン、6c・・・つまみ、3・・・受圧部
材、42・・・端版、2・・・シリンダ、21・・・パ
ッキン、31・・・付勢手段、4・・・ポンプ室、41
a・・・吸入弁、41b・・・吐出弁、8・・・筐体、
8a・・・筐体8の一部分、71・・・クランク腕、7
2a、72b・・・ピン、73・・・弾み車、74・・
・ギア、75・・・ウォームギア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を収容する第1流体収容室と流体を
    収容する第2流体収容室とに隔絶する流体隔絶部材に設
    けられた貫通孔中を液密に往復動するプランジャと、前
    記プランジャの先端面が前記第1流体収容室内で往復動
    するように前記プランジャを駆動する駆動手段と、前記
    プランジャの第2流体収容室側の周側面に設けられた開
    口部が前記第1流体収容室に連通するように前記プラン
    ジャに設けられた連通孔と、前記開口部を閉鎖し得るよ
    うに前記プランジャの周側面を摺動可能に形成された開
    口部閉鎖部材と、前記開口部閉鎖部材の摺動範囲を任意
    に決定可能な摺動範囲設定手段と、前記プランジャが第
    1流体収容室に向かって前進又は後退するに伴って前記
    開口部閉鎖部材を押動する押動部材とを備えてなること
    を特徴とするロストモーション装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の開口部は、プラン
    ジャの周側面を1周する円周状の溝を有する、請求項1
    に記載のロストモーション装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載のロストモー
    ション装置を備え、前記請求項1に記載の第1流体収容
    室には、前記請求項1に記載のプランジャにより押圧さ
    れる流体によりポンプ機能を発揮するポンプ室が併設さ
    れ、前記請求項1に記載の第1流体収容室は、流体とし
    ての油を貯留する油貯留槽であることを特徴とする定量
    ポンプ。
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