JPH10122007A - 車両用エンジンの制御装置 - Google Patents

車両用エンジンの制御装置

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JPH10122007A
JPH10122007A JP29801096A JP29801096A JPH10122007A JP H10122007 A JPH10122007 A JP H10122007A JP 29801096 A JP29801096 A JP 29801096A JP 29801096 A JP29801096 A JP 29801096A JP H10122007 A JPH10122007 A JP H10122007A
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vehicle
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pressure
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啓一 北沢
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    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
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    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/24Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents characterised by the use of digital means
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】空車モードでの力感をほとんど失うことなく、
しかも燃費の改善を図るようにした車両用エンジンの制
御装置を提供することを目的とする。 【解決手段】ロードセンシングスイッチ100によって
検出される積車時と空車時とに応じてブースト特性の制
御パターンを選択するようにし、空車時においては約2
0%程度噴射量を減らしたブースト特性パターンで燃料
噴射量の制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用エンジンの制
御装置に係り、とくに過給機によって過給を行なうよう
にした車両用エンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ダンプトラック、バルクトラック、コン
クリートミキサー車、タンクローリ車等の車両は、ディ
ーゼルエンジンを搭載し、このエンジンによって駆動輪
を駆動しながら走行を行なうとともに、必要に応じて搭
載装置をも駆動するようにしている。そして搭載された
ディーゼルエンジンの出力を向上させるために、過給機
を備え、過給を行なうようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような車両におけ
る加速時のターボブースト特性は車両の積載荷重の空積
を問わず一定になっている。すなわち通常は積車に合わ
せたブースト特性の制御パターンによってエンジンの制
御を行なうようにしているために、空車時には出力に余
裕を生じる。従って加速感を積車時と同一になるように
運転手がアクセルペダルの踏込みを調整することによっ
て、仕事量を抑えて燃料消費を抑制できるようになる。
【0004】しかしながら実際には、運転手が加速感を
求め、アクセルペダルの踏込みを、積車時と同じように
して空車時も操作するために、余裕馬力を加速トルクに
変換して浪費することになり、これによって空車時の燃
費を稼ぐことができない。すなわちダンプトラック等の
空車時の運行燃費は積車時に対して差が少なかった。
【0005】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、力感をほとんど損うことなく、しかも
とくに空車時の燃費の改善を図るようにした車両用エン
ジンの制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、過給機を備え
るエンジンと、前記過給機の下流側の給気圧を検出する
給気圧検出手段と、車両の積載荷重を検出する積載荷重
検出手段と、前記給気圧検出手段の検出に応じて前記エ
ンジンに供給される燃料の供給量を制御する燃料供給量
制御手段と、前記燃料供給量制御手段が制御の際に参照
する複数の制御パターンと、をそれぞれ具備し、前記積
載荷重検出手段の検出に応じて前記複数の制御パターン
の内の1つが選択されることを特徴とする車両用エンジ
ンの制御装置に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態に係
る車両用エンジンの制御装置を備えるディーゼルエンジ
ンを搭載したダンプトラックを示すものであって、この
ダンプトラックは車体を構成するフレーム90を備える
とともに、フレーム90の前端側にキャブ91が搭載さ
れ、フレーム90の後端側に荷台92が搭載されてい
る。そしてフレーム90の前端側が前輪93によって、
後端側が後輪94によってそれぞれ支持されるようにな
っている。なお後輪94が駆動輪を構成している。
【0008】キャブ91の下側にはディーゼルエンジン
70が搭載されている。ディーゼルエンジン70の後側
にはトランスミッション97が連結されており、このト
ランスミッション97の出力をプロペラシャフトを介し
て後輪94に伝達するようにしている。
【0009】そしてトランスミッション97には車速セ
ンサ98が取付けられており、この車速センサ98がデ
ィーゼルエンジン70の燃料噴射ポンプ10を制御する
コンピュータ30に接続されている。また駆動輪を構成
する後輪94が両側に取付けられている後軸99にはロ
ードセンシングスイッチ100がレバー101を介して
連結されている。そしてロードセンシングスイッチ10
0が同じくコンピュータ30に接続されるようになって
いる。
【0010】次にキャブ91の下側に設けられているエ
ンジン70について説明すると、図2に示すようにこの
エンジン70のシリンダブロックの両側には吸気マニホ
ールド71と排気マニホールド72とがそれぞれ取付け
られている。吸気マニホールド71には吸気管73が接
続されるとともに、この吸気管73の先端側にエアクリ
ーナ74が接続されている。これに対して排気マニホー
ルド72には排気管75が接続され、しかも排気管75
にマフラ76が接続されるようになっている。
【0011】さらにこのエンジン70は過給を行なうた
めのターボチャージャ80を備えている。ターボチャー
ジャ80は排気タービン81とコンプレッサ82とから
構成されており、ターボチャージャ80の排気タービン
81を排気管75の途中の部分に接続するとともに、コ
ンプレッサ82を吸気管73の途中の部分に接続してい
る。なおコンプレッサ82はエアクリーナ74の下流側
に接続されるとともに、このコンプレッサ82の下流側
にインタクーラ83が接続されるようになっている。し
かもコンプレッサ82の出力側のブースト圧がブースト
圧検出センサ(給気圧検出センサ)84によって検出さ
れるようになっている。このセンサ84の出力はコンピ
ュータ30に供給されるようになっている。このコンピ
ュータ30がエンジン70の各シリンダに順次燃料を供
給する燃料噴射ポンプ10を制御するようにしている。
【0012】エンジン70の各シリンダ内における燃焼
によって生じた排気ガスが排気マニホールド72および
排気管75を通して排出される。このときに排気管75
の途中に接続されているターボチャージャ80の排気タ
ービン81を駆動する。従ってこの排気タービン81と
直結されているコンプレッサ82はエアクリーナ74を
通して取込んだ吸気を圧縮するようになる。圧縮された
吸気はさらにインタクーラ83によって冷却されるとと
もに、吸気管73を通して吸気マニホールド71に供給
され、この吸気マニホールド71から対応するシリンダ
に順次供給される。そしてシリンダに供給された吸気
が、燃料噴射ポンプ10によって供給される燃料の噴霧
と混合されて混合気を形成し、この混合気がエンジン7
0のシリンダ内において燃焼されるようになる。
【0013】次にエンジン70の各シリンダに順次燃料
を供給する燃料噴射装置について説明すると、図3は燃
料噴射用インジェクタを備える燃料噴射装置の全体の構
成を示すものであって、この燃料噴射装置は燃料を加圧
するための加圧ポンプ10を備えている。加圧ポンプ1
0はプランジャ11を備えており、このプランジャ11
をカムシャフトに取付けられているカム12によって突
上げるようにしており、プランジャ11の上側の空間の
加圧室13の燃料が加圧されるようになる。
【0014】燃料タンク15内の燃料はセジメンタ16
およびフィルタ17を通してフィードポンプ18によっ
て吸引されるようになっており、フィードポンプ18の
吐出側に設けられている燃料フィルタ19を通して上記
加圧ポンプ10のプランジャ11の上側の加圧室13に
供給されるようになっている。なお加圧室13は一方向
弁20を介してタンク15側に燃料をリークさせるよう
にしている。
【0015】上記加圧室13の吐出側は一方向弁22を
介して蓄圧室を構成するコモンレール23と接続されて
いる。コモンレール23には一方向弁24が取付けられ
ている。この一方向弁24はプレシッシャリミッタを構
成しており、コモンレール23の圧力が設定圧を越えた
場合に開いてタンク15側に燃料を戻すようにしてい
る。またコモンレール23はフローリミッタ25を介し
てインジェクタ26と接続されている。フローリミッタ
25はインジェクタ26に流れる燃料の流量が異常に増
大した場合に遮断動作を行ない、異常噴射を阻止するた
めのものである。
【0016】この燃料噴射装置の全体の制御を行なうた
めにコンピュータを含む電子制御装置30が設けられて
いる。電子制御装置30はコモンレール23内の圧力を
検出する圧力センサ31と接続されている。また加圧ポ
ンプ10の加圧室13とリーク側の一方向弁20との間
にはポンプ制御弁32が接続されており、その電磁コイ
ル33が上記電子制御装置30によって制御されるよう
になっている。
【0017】電子制御装置30にはアクセルペダルの踏
込み量を検出するアクセルセンサ35、エンジンの回転
数を検出するエンジン回転センサ36、エンジンに設け
られている気筒判別センサ37、ポンプに設けられてい
る気筒判別センサ38がそれぞれ接続されている。
【0018】次に上記コモンレール23とフローリミッ
タ25を介して接続されているインジェクタ26の構成
について説明すると、図4に示すようにこのインジェク
タ26の先端側にはノズル本体40が取付けられてい
る。ノズル本体40はノズルニードル41を摺動可能に
保持しており、このノズルニードル41の先端側の部分
がバルブシート42に圧着されるようになっており、こ
れによって噴口43からの燃料の噴射の制御を行なうよ
うにしている。またノズル本体40内には燃料だめ44
が設けられており、この燃料だめ44へ燃料通路45を
介して燃料圧が常時加えられるようになっている。
【0019】ノズルニードル41はプッシュロッド48
によって下方へ押圧されるようになっている。プッシュ
ロッド48は押圧ばね49によって下方へ押圧されると
ともに、このプッシュロッド48の上端をピストン50
が押圧するようになっている。ピストン50はインジェ
クタ26のボディに設けられている液圧シリンダ51内
に摺動可能に支持されるとともに、この液圧シリンダ5
1の入口側を閉じるように2枚のオリフィス52、53
が重ねて配されている。
【0020】上記オリフィス52、53についてより詳
細に説明すると、ピストン50を摺動可能に保持するよ
うにノズルボディ内に設けられている液圧シリンダ51
の入口部分にはとくに図4に示すように、2枚のオリフ
ィス52、53が互いに重合わされるように配されてい
る。これらのオリフィス52、53はそれらの中心部に
それぞれ小孔56、57を備えるようになっている。
【0021】ここで上側のオリフィス52の小孔56の
方が下側のオリフィス53の小孔57よりも大きな寸法
を有している。そしてこれらの小孔56、57の入口部
分がともに面取りされて傾斜面を構成している。これら
の傾斜面は上側のオリフィス52よりも下側のオリフィ
ス53の方が大きくなっている。このように小孔56、
57をそれぞれ具備するオリフィス52、53を重ねて
配するとともに、それらの入口部分にそれぞれ面取りの
傾斜面を形成することによって、図3に示す一方向弁5
4と絞り55との等価回路と機能的に同じくなり、燃料
の噴射開始時の特性と燃料の噴射停止時との特性に差異
をもたせ、燃料噴射率の特性がヒステリシスをもつよう
にしている。
【0022】インジェクタ26の内部であってその上部
には図3および図4に示す三方弁59が組込まれてい
る。三方弁59は圧縮コイルばね60によって下方へ押
圧されるとともに、ソレノイドコイル61によって上方
へ付勢されるようになっている。そしてソレノイドコイ
ル61の非励磁時においては、図4Aに示すように燃料
通路62が三方弁59のポート63と連通されるように
なっている。このポート63と連通されるように三方弁
59の下部には下方に開放されている開口64が形成さ
れている。
【0023】また三方弁59はソレノイドコイル61の
非励磁時に燃料通路62と燃料通路65とを遮断するよ
うにしている。燃料通路65は燃料を逃がすためのポー
ト66と連通されている。
【0024】次に図3に示すシステムによる燃料噴射の
動作を説明する。エンジンの出力の一部によって、フィ
ードポンプ18と加圧ポンプ10とが駆動される。フィ
ードポンプ18はセジメンタ16およびフィルタ17を
介してタンク15内の燃料を吸引し、燃料フィルタ19
を通して加圧ポンプ10の加圧室13内に燃料を充填す
る。
【0025】加圧室13内の燃料は、カム12によって
突上げられるプランジャ11によって加圧されるととも
に、一方向弁22を通してコモンレール23に供給さ
れ、このコモンレール23によって燃料の蓄圧が行なわ
れる。ここで加圧ポンプ10のカム12よる加圧の際
に、ポンプ制御弁32が電磁コイル33によって開閉制
御されるようになっており、電子制御装置30のコンピ
ュータが目標圧とコモンレール23の圧力のずれとに応
じてポンプ制御弁32を閉じている時間を適当に演算
し、常に目標圧になるように制御するようにしている。
【0026】この動作をより詳細に説明すれば、加圧ポ
ンプ10に設けられている制御弁32は電磁コイル33
によって制御されるようになっており、ポンプ制御弁3
2が閉じられたときにプランジャ11が突上げられる
と、燃料が加圧されるとともに、制御弁32が開かれた
ときにプランジャ11が突上げられた場合には、燃料が
制御弁32および一方向弁20を通してタンク15側に
戻され、制御弁32によって圧力が逃がされることにな
る。加圧ポンプ10は制御弁32をON−OFFして吐
出量を変化させ、コモンレール23の圧力センサ31の
信号が電子制御装置30のコンピュータに与えられてい
る目標値となるようにフィードバック制御されるように
なっている。
【0027】上記のような電子制御装置30によるコモ
ンレール23内の圧力のフィードバック制御が何等かの
異常によって正しく行なわれず、コモンレール23内の
圧力が一方向弁24の設定圧を越えた場合には、プレッ
シャリミッタを構成する一方向弁24が開かれ、タンク
15側に燃料圧が逃げるようになる。
【0028】このようにコモンレール23には一定の圧
力が蓄圧され、この圧力がフローリミッタ25を介して
インジェクタ26に印加されている。
【0029】図4Aは無噴射時のインジェクタ26を示
しており、ソレノイドコイル61は非励磁状態にある。
従って三方弁59は圧縮コイルばね60によって下方に
押圧され、その先端部が燃料通路62、65を遮断して
いる。従ってポート66が遮断状態にあり、コモンレー
ル23の燃料圧は燃料通路62、三方弁59のポート6
3、開口64、液圧シリンダ51のオリフィス52、5
3の小孔56、57を通してピストン50の上面に作用
している。
【0030】上記コモンレール23の燃料圧は同時に燃
料通路45および燃料だめ44を通してノズルニードル
41に作用している。
【0031】このときに下方に作用する力は液圧シリン
ダ51のピストン50が燃料圧によって受ける下方への
力と押圧ばね49がプッシュロッド48を下方へ押圧す
る力の和である。これに対して上方への力はノズルニー
ドル41が燃料だめ44の部分で燃料圧によって上方に
作用するように受ける力である。
【0032】ここで液圧シリンダ51のピストン50の
直径の方がノズルニードル41の摺動シール部の直径よ
りもはるかに大きく、しかも押圧ばね49が加勢してい
る下方への力がはるかに大きいために、ノズルニードル
41の先端側の部分がバルブシート42に圧着され、こ
のバルブシート42の部分でノズルニードル41が燃料
を遮断しており、無噴射状態になる。
【0033】電子制御装置30はアクセルペダルの踏込
み量をアクセルセンサ35によって検出するとともに、
回転検出センサ36によってエンジンの回転数を検出す
る。さらに必要に応じて他の情報を基に最適な噴射時間
と噴射のタイミングとを演算する。そして所定のタイミ
ングでソレノイドコイル61を励磁する。
【0034】すると三方弁59がソレノイドコイル61
によって上方へ付勢され、図4Bに示すように三方弁5
9が上方へリフトする。従ってこの三方弁59はバルブ
シートから離間し、液圧シリンダ51の上側の空間の部
分が燃料通路65を介してポート66と連通される。従
って液圧シリンダ51のピストン50を押圧していた燃
料圧は液圧シリンダ51のオリフィス52、53の小孔
56、57、燃料通路65、ポート66を介してリーク
することになる。このために燃料圧による液圧シリンダ
51のピストン50を下方へ押圧する力が解除される。
【0035】従ってノズルニードル41を燃料だめ44
に印加される燃料圧によって上方に押圧する力が押圧ば
ね49の押圧力に打勝ち、ノズルニードル41は上方に
リフトし、このノズルニードル41の先端側の部分がバ
ルブシート42から離間する。従って噴口43を通して
燃料の噴射が行なわれる。
【0036】上記液圧シリンダ51のピストン50の上
部へ作用している燃料圧を解除する際に、液圧シリンダ
51の入口部分に配されている一対のオリフィス52、
53の小孔56、57が絞りとなるために、燃料圧の解
除がゆっくりと行なわれることになる。従ってバルブシ
ート42に対するノズルニードル41の上昇速度が緩衝
されることになる。
【0037】この後に再び図4Aに示すようにソレノイ
ドコイル61の励磁電流を遮断すると、圧縮コイルばね
60によって三方弁59が下方へ移動され、この三方弁
59の先端部が燃料通路62、65を遮断する。しかも
燃料通路62、ポート63、開口64を介し、オリフィ
ス52、53の小孔56、57を経由して液圧シリンダ
51のピストン50の上面に燃料圧が作動され、図4A
に示すようにノズルニードル41を下方へ強く押圧する
ようになる。
【0038】このようにして燃料の噴射が行なわれる燃
料噴射システムを搭載したエンジン70は、コンピュー
タ30によって図5に示すブースト特性の制御が行なわ
れるようになっている。コンピュータ30は図1に示す
ロードセンシングスイッチ100によって後軸99とフ
レーム90との間の間隔からこの車両が積載状態にある
のか空車状態にあるのかの検出を行なうとともに、積載
時においては通常のブースト特性パターンの選択を行な
う。この特性パターンは図6に示すようなパターンであ
る。これに対してロードセンシングスイッチ100が空
車であることを検出した場合には、燃料20%カットの
ブースト特性パターンの選択を行なう。この特性は図7
に示される。
【0039】このように本実施の形態に係るダンプトラ
ックにおいては、駆動輪94の車軸99とフレーム90
との間の距離を検出するロードセンシングスイッチ10
0および車速センサ98の検出によって、停車中の空車
条件を検出し、空車の場合には図7に示すターボブース
ト特性の噴射量制御パターンを選択するようにしてい
る。
【0040】空車時に選択されるターボブースト特性噴
射量制御パターンは、図6に示す通常の噴射特性制御パ
ターンに対して10〜30%程度、例えば20%程度噴
射量を減らした値に設定されている。積車時は通常のア
クセルガバナパターンにブースト特性パターンを噴射量
上限とした噴射量特性パターンで燃料の噴射量を制御す
るようにしているが、ロードセンシングスイッチ100
によって荷降ろし(空車)が検出されると、ブースト特
性パターンが空車用の絞り込まれた図7に示すパターン
になる。この特性は上限値を制限する特性になっている
ために、アクセルペダルの踏込みによる無駄な空車加速
による燃料浪費を抑え、空車時の運行燃費を改善させる
ことになる。
【0041】より具体的に説明すれば、図6に示すよう
なガバナパターンによって制御を行なう車両において、
空車時においては最大噴射量はそのままであって過渡ブ
ースト圧マップを20%程度抑えたものを用いるように
している。このような特性によって、定常性能はそのま
まで過渡(加速時)の立上りを抑えることが可能にな
る。
【0042】すなわち図8に示すように、2速のフル加
速においてはターボチャージャ80の立上りの遅れのた
めに、ブースト圧が定格値まで達せず、図8において実
線で示す過渡部分を辿ってフル回転に至る。そしてこの
後3速にシフトアップを行なうと、エンジン70の回転
数が上って速くなるために、フルブーストトルクを辿
り、通常時とほぼ同じトルクを発生することになる。す
なわち図8において実線で示すような特性をとることに
よって、空車モードにおいても力感をほとんど損うこと
なく、しかも図9に示すように燃費の改善が図られる。
実際に市街地走行において、3〜5%程度の改善が可能
になる。
【0043】このように本実施の形態のダンプ車に搭載
されている車両用エンジンの制御装置によれば、空車状
態を検知してターボブースト噴射パターンを絞るととも
に、空車用ターボブースト噴射パターンのフルブースト
指示値を変えずにその過渡噴射量を絞ることによって力
感との両立を図るようにしている。
【0044】このような制御装置を備えるエンジンは、
ダンプトラック、バルクトラック、コンクリートミキサ
ー車、タンクローリ車等に用いて好適なものである。こ
のような車両は運行形態上、片道が空車運行となる車両
であるが、このような車両において空車発進加速時にお
ける過渡のターボブースト特性を抑え込むことによっ
て、運転手の加速トルクに対する無駄な燃料浪費を抑制
し、定地燃費に対して7〜8倍の燃料を消費する加速燃
費を向上させ、トータルとしての運行燃費の改善を図る
ことが可能になる。
【0045】なお本実施の形態においては、燃料噴射装
置として図3に示す蓄圧式の燃料噴射装置を用い、その
噴射特性を積車時と空車時とで変更するようにしている
が、燃料噴射装置としては従来の列型燃料噴射ポンプ、
その他各種の燃料噴射システムが適用可能である。また
コンピュータ30を備える制御装置に代えて、メカニカ
ルガバナによって噴射特性を変更するようにしてもよ
い。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明は、過給機を備える
エンジンと、過給機の下流側の給気圧を検出する給気圧
検出手段と、車両の積載荷重を検出する積載荷重検出手
段と、給気圧検出手段の検出に応じてエンジンに供給さ
れる燃料の供給量を制御する燃料供給量制御手段と、燃
料供給量制御手段が制御の際に参照する複数の制御パタ
ーンと、をそれぞれ具備し、積載荷重検出手段の検出に
応じて複数の制御パターンの内の1つが選択されるよう
にしたものである。
【0047】従って空車時における制御パターンをエン
ジンの出力馬力に影響するブースト特性を変えずに過渡
時の途中のブースト特性を絞り込んで適切な制御パター
ンとすることによって、過渡のブースト特性を抑え込
み、空車時にエンジンが吹上り易い例えば2速あるいは
3速のギヤ位置を中心に吹上り途中の噴射量を抑えるこ
とにより、出力馬力を変えることなく加速燃費を向上さ
せ、トータルとしての燃費の改善を図ることが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係る車両用エンジンの制御装置
を備えるダンプ車の側面図である。
【図2】同エンジンの平面図である。
【図3】燃料噴射装置の全体の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】インジェクタの動作を示す縦断面図である。
【図5】制御パターンの選択の動作を示すフローチャー
トである。
【図6】積車時のブースト特性の制御パターンのグラフ
である。
【図7】空車時のブースト特性の制御パターンのグラフ
である。
【図8】エンジンの回転数の変化を示すグラフである。
【図9】燃費を示すグラフである。
【符号の説明】
10 加圧ポンプ 11 プランジャ 12 カム 13 加圧室 15 タンク 16 セジメンタ 17 フィルタ 18 フィードポンプ 19 燃料フィルタ 20 一方向弁 22 一方向弁 23 コモンレール(蓄圧室) 24 一方向弁(プレッシャリミッタ) 25 フローリミッタ 26 インジェクタ 30 電子制御装置(コンピュータ) 31 圧力センサ 32 ポンプ制御弁 33 電磁コイル 35 アクセルセンサ 36 エンジン回転センサ 37 気筒判別センサ(エンジン) 38 気筒判別センサ(ポンプ) 40 ノズル本体 41 ノズルニードル 42 バルブシート 43 噴口 44 燃料だめ 45 燃料通路 48 プッシュロッド 49 押圧ばね 50 ピストン 51 液圧シリンダ 52、53 オリフィス 54 一方向弁 55 オリフィス 56、57 小孔 58 傾斜面(面取り) 59 三方弁 60 圧縮コイルばね 61 ソレノイドコイル 62 燃料通路 63 ポート 64 開口 65 燃料通路 66 ポート 70 シリンダブロック(エンジン) 71 吸気マニホールド 72 排気マニホールド 73 吸気管 74 エアクリーナ 75 排気管 76 マフラ 80 ターボチャージャ 81 排気タービン 82 コンプレッサ 83 インタクーラ 84 ブースト圧検出センサ 90 フレーム 91 キャブ 92 荷台 93 前輪 94 後輪(駆動輪) 97 トランスミッション 98 車速センサ 99 後軸 100 ロードセンシングスイッチ 101 レバー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過給機を備えるエンジンと、 前記過給機の下流側の給気圧を検出する給気圧検出手段
    と、 車両の積載荷重を検出する積載荷重検出手段と、 前記給気圧検出手段の検出に応じて前記エンジンに供給
    される燃料の供給量を制御する燃料供給量制御手段と、 前記燃料供給量制御手段が制御の際に参照する複数の制
    御パターンと、 をそれぞれ具備し、前記積載荷重検出手段の検出に応じ
    て前記複数の制御パターンの内の1つが選択されること
    を特徴とする車両用エンジンの制御装置。
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