JPH10121204A - 高マンガン鋼とそれを用いた摺動軸部材および非磁性軸部材 - Google Patents
高マンガン鋼とそれを用いた摺動軸部材および非磁性軸部材Info
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- JPH10121204A JPH10121204A JP23368097A JP23368097A JPH10121204A JP H10121204 A JPH10121204 A JP H10121204A JP 23368097 A JP23368097 A JP 23368097A JP 23368097 A JP23368097 A JP 23368097A JP H10121204 A JPH10121204 A JP H10121204A
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Abstract
上でメッキ処理を施すことなく良好な耐食性を示すと共
に、製造コストが安価な鋼材、さらには切削性等の加工
性を向上させた鋼材が求められている。 【解決手段】 17〜25重量% のMn、0.08重量% 以下の
C、 1〜10重量% のCr、0.05重量% 以下のAlを含有
し、残部が実質的にFeからなる高マンガン鋼であり、
実質的に均一なオーステナイト組織を有している。この
高マンガン鋼には、さらに 1〜 3重量% のNi、 0.1〜
1重量% のTi、 1〜 5重量% のMo、0.05〜 0.4重量
% のS、SeおよびTeから選ばれる少なくとも 1種等
を含有させることができる。
Description
を用いた摺動軸部材および非磁性軸部材に係り、特にO
A機器、家電製品、その他の製品の内装品等を構成する
鋼材として好適な耐摩耗性、耐食性、加工性等を有し、
かつ製造コストが安価な高マンガン鋼とそれを用いた摺
動軸部材および非磁性軸部材に関する。
構成材料として、種々のステンレス鋼やメッキ処理を施
した鋼材が使用されている。これらの鋼材には通常の使
用環境下において、長期間にわたって十分な耐食性を備
えることが要求される。耐食性についてはステンレス鋼
が優れており、他の鋼材を使用する場合にはメッキ処理
を施して耐食性の向上を図っている。また、鋼材を例え
ば軸部材等として使用する場合には、良好な耐摩耗性を
有することが求められる。そこで、例えばステンレス鋼
では耐摩耗性を高めるために、表面窒化処理等を施して
高硬度化することが行われている。
として高マンガン鋼が知られている。代表的な高マンガ
ン鋼としては、11〜14重量% 程度のMnを含有する合金
鋼、いわゆるハッドフィールド鋼が挙げられる。このよ
うな高マンガン鋼に焼き入れを行うことによって、容易
に表面硬化し、しかも内部はねばり強く、強度、耐摩耗
性、耐衝撃性、振動吸収性等に優れるというような特性
が得られる。このような特性を有することから、従来、
高マンガン鋼は破鋼機やレールクロッシング等に多く使
用されている。
機器や家電製品等の部品材料として使用する場合、耐食
性の点では上述したようにステンレス鋼が優れている。
しかしながら、ステンレス鋼は材料自体として高価であ
ることに加えて、例えば摺動軸部材や非磁性軸部材等の
軸部材としては耐摩耗性が不十分であるため、このよう
な用途に適用する場合には表面窒化処理等を施す必要が
あり、さらに製造コストが増大するという問題がある。
炭素鋼等を使用する場合、それら自体は安価であるもの
の、耐食性に劣るためにメッキ処理を施す必要がある。
メッキ処理は製造コストの上昇を招くだけでなく、処理
自体として環境汚染等を招くおそれがある。さらに、開
発途上国等においては、メッキ処理を施す技術や設備等
が不足している場所が少なくなく、このためにメッキ処
理に要するコストが製造コスト全体に対する比率が大き
くなるという問題がある。
含有する高マンガン鋼は、硬度、強度、耐摩耗性等に優
れている反面、耐食性が悪く、比較的良好な環境下で使
用する場合でも不十分な特性しか得られないという問題
を有している。このため、従来はOA機器や家電製品の
部品材料等の用途には向かないとされてきた。また実際
に、従来の高マンガン鋼は破鋼機やレールクロッシング
等の耐食性が必要とされない用途に主として用いられて
きた。さらに、高マンガン鋼は切削性等の加工性も悪
く、硬化後の加工処理が困難であることから、ほとんど
の製品は鋳造により成形されており、材料として使用用
途が限定されている。
14重量% 程度のMnを含むものに限らず、種々の組成の
高マンガン鋼が提案されている。例えば、 7〜40重量%
程度のMn、 0.5〜 2重量% 程度のC、15重量% 以下程
度のCr、10重量% 以下程度のNi等を含有する高炭素
高マンガン鋼が特公昭 57-4697号公報、同 62-8498号公
報、同 62-8500号公報等に記載されている。このような
高炭素高マンガン鋼は基本的に耐食性に劣り、その用途
としてはレールクロッシング、クラッシャ歯板、キャタ
ピラ、土砂掘削用具等が記載されているのみである。
15〜0.70重量% 、Si0.10〜3.00重量% 、Mn12〜30重
量% を含有し、さらにNi0.05〜3.00重量% 、Cr0.05
〜8.00重量% 、Mo0.05〜3.00重量% のうち少なくとも
1種を含有し、残部が実質的にFeからなる高Mn非磁
性鋼が記載されているが、この高Mn非磁性鋼も上記し
た高炭素高マンガン鋼と同様に耐食性に劣るものであっ
た。
未満、Si 2.0重量% 以下、Mn 7〜40重量% 、Ni10
重量% 以下、Cr15重量% 以下、Mo 3重量% 以下、T
i 2重量% 以下、Al 2重量% 以下等を含み、残部が主
としてFeからなる低炭素高マンガン鋼が記載されてい
る。しかし、この低炭素高マンガン鋼は比較的多くの酸
化物(Ca、Al、Si等の酸化物)を含んでおり、切
削性に関しては良好となるものの、十分な耐食性は得ら
れていない。
-36664号公報には、耐食性の向上を図った高マンガン鋼
が記載されているが、これらはいずれも高濃度にCrを
含有する(前者はCr16〜18重量% 、後者は10〜30重量
% )高Mn高Cr鋼である。このような高Mn高Cr鋼
は、耐食性自体は良好であるのの、ステンレス鋼と同様
に材料として高価となるという難点を有している。
なされたもので、強度や耐摩耗性等の機械的特性に優
れ、その上でメッキ処理を施すことなく良好な耐食性を
示すと共に、製造コストが安価な高マンガン鋼、さらに
は切削性等の加工性を向上させた高マンガン鋼、および
それを用いた摺動軸部材と非磁性軸部材を提供すること
を目的としている。
は、請求項1に記載したように、17〜25重量% のMn、
0を超え0.08重量% 以下のC、 1〜10重量% のCr、 0
を超え0.05重量% 以下のAlを含有し、残部が実質的に
Feからなることを特徴としている。
したように 1〜 3重量% のNi、請求項3に記載したよ
うに 0.1〜 1重量% のTi、請求項4に記載したように
1〜5重量% のMo、請求項5に記載したように0.05〜
0.4重量% のS、SeおよびTeから選ばれる少なくと
も 1種を、さらに含有することが好ましい。また、高マ
ンガン鋼は請求項6に記載したように、実質的に均一な
オーステナイト組織を有するものである。
記載したように、上記した本発明の高マンガン鋼からな
ることを特徴としている。本発明の非磁性軸部材は、請
求項8に記載したように、上記した本発明の高マンガン
鋼からなることを特徴としている。
比べてC量を 0を超え0.08重量% 以下と極めて少なく
し、その上でMn量を17〜25重量% と多くしている。こ
のようなMnとCの組成比を満足させることによって、
製造および加工工程を経ても均一なオーステナイト組織
を安定して形成、維持することが可能となる。これによ
り、耐食性や切削性を向上させることができる。ただ
し、このMnとCの組成比だけでは前述したような用途
に求められる耐食性を十分に満足させることはできな
い。そこで、本発明の高マンガン鋼においてはCrを含
有させているが、Cr量の増加は前述したように高コス
ト化を招くことになる。
加を抑制した上で、耐食性の向上特に発錆を抑制したも
のであり、そのためにAl含有量を 0を超え0.05重量%
以下としている。すなわち、Alは脱酸剤として必須の
成分であり、また高温酸化抵抗の増大等に寄与するもの
の、Alが酸化物として存在するとこれが触媒となって
錆の進行を早め、耐食性の低下原因となることを見出し
た。SiやTi等も酸化物として存在する場合には、同
様に錆の進行が早まるが、特にAlの酸化物が問題とな
る。このようなことから、本発明においてはAl量を0.
05重量% 以下としており、これにより高マンガン鋼の非
磁性でかつ耐摩耗性に優れるという特性を維持した上
で、耐食性を大幅に高めている。さらに、低C量のオー
ステナイト組織等に基づいて良好な加工性が得られる。
発明の摺動軸部材および非磁性軸部材によれば、非磁性
でかつ耐摩耗性に優れるという特性、および良好な耐食
性が得られ、さらに高マンガン鋼の低コストや良好な加
工性に基づいて製造コストの低減を図ることができる。
態について説明する。
17〜25重量% のMn、 0を超え0.08重量% 以下のC、 1
〜10重量% のCr、 0を超え0.05重量% 以下のAlを含
有し、残部が実質的にFeからなる組成を有するもので
ある。このような基本組成を備えた鋼材は、従来の高マ
ンガン鋼に比べて耐食性に優れ、また切削加工性に優れ
るものである。
抑制すると共に、切削加工性等を向上させる上で、その
含有量を0.08重量% 以下とする。C含有量が0.08重量%
を超えると錆が発生しやすくなる。さらに、本発明の高
マンガン鋼の基本組織であるオーステナイト組織の切削
加工性の点からも、C含有量は少なくした方が有利であ
る。これは、切削加工中において形成される構成刃先を
軽微なものとする効果があるためである。また、C含有
量を0.08重量% 以下とすることによって、鋼材を切削加
工して部品とした後に行う熱処理において、炭化物の析
出量の増大を抑制することができ、これにより最終製品
の歪みを少なくすることができる。
く、またC含有量は現実的に零とすることは極めて困難
であるため、例えば周囲環境からの炭素の混入を抑制す
ることによって、上記した0.08重量% 以下のC含有量を
満足させるものとする。
ために必須の成分であり、特に上記したような低炭素量
を満足させた上で、安定して均一なオーステナイト組織
とするために、Mn含有量は17〜25重量% の範囲とす
る。C含有量が低い場合、Mnの含有量が少ないと均一
なオーステナイト組織が得られない。
性特性を確保すると共に、高い耐摩耗性を保証するもの
であり、高マンガン鋼の基本特性を満足させる上で必須
の組織である。さらに、オーステナイト組織は耐食性特
に耐酸性の向上にも寄与する。Mn含有量が17重量% 未
満であると、上記したように熱処理工程や加工工程にお
いて非オーステナイト組織が発生して磁性を有すること
になり、しかも組織の不均一性に起因して耐食性が低下
する。一方、Mn含有量が25重量% を超えると、組織の
均一性の悪化により耐食性が低下し、またMnが粒界の
界面に露出しやすくなること等に起因して脆くなり、鍛
造や伸線時に割れ等が発生しやすくなる。Mnの含有量
は、上記したC含有量の範囲で特に良好な特性が得られ
る17〜20重量% の範囲とすることがさらに好ましい。
に寄与する成分である。特にCrは耐塩性の向上に寄与
する。さらに、Crの添加は鋼材の引張り強さを向上さ
せ、降伏点を上昇させると共に、鋼材の硬度も上昇させ
る。また、Crの添加は溶接による劣化を減少させ、こ
れにより溶接性も向上する。
ての製造コストが大幅に高くなり、本発明の高マンガン
鋼の効果を損ねることになる。そこで、本発明の高マン
ガン鋼においては、Cr含有量は最大でも10重量% とす
る。一方、Cr含有量が 1重量% 未満であると、十分な
耐食性の向上効果を得ることができず、OA機器の部品
等に求められる耐食性を満足させることができない。こ
のようなことから、Cr含有量は 1〜10重量% の範囲と
する。特に、Cr含有量は 5〜 9重量% の範囲とするこ
とが望ましい。
有量を10重量% 以下とした上で、良好な耐食性を発揮さ
せるために、Al含有量を0.05重量% 以下としている。
ここで、Alは脱酸剤として必須の成分であり、さらに
高温酸化抵抗の増大等に寄与する。しかしながら、Al
が酸化物として高マンガン鋼中に存在すると、この酸化
物が触媒となって錆の進行を早め、耐食性の低下原因と
なる。SiやTi等も酸化物として存在する場合には同
様に錆の進行を早めるが、特にAlの酸化物が問題とな
る。
含有量を0.05重量% 以下としている。Al含有量が0.05
重量% を超えると、Alが酸化物として存在する可能性
が高まるため、耐食性を低下させることになる。Al含
有量を0.05重量% 以下とするために、例えば後述するT
iやSiを脱酸剤として併用し、当初のAl添加量は少
なめに設定することが好ましく、また鋼材成分の溶解後
のスラグの除去量は多くすることが好ましい。高マンガ
ン鋼中のAl成分は積極的に添加したものに必ずしも限
られるものではないが、Alの添加量を完全に零とする
と酸素の残存量が大幅に上昇するため、微量であっても
積極的に添加することが好ましい。
して存在させることが好ましい。高マンガン鋼中にAl
が酸化物として存在すると、上記したように耐食性の低
下要因となるが、高マンガン鋼中のAlを炭化物とする
ことによって、逆に耐食性が向上する。ただし、Alは
酸化物を形成しやすいため、上述したようにその含有量
は0.05重量% 以下とする。残存するAlを炭化物とする
ためには、例えば後述するように、脱酸剤としてTiを
併用することが好ましい。TiはAlに比べて炭化物を
形成しやすく、このようなTiをAlと併用することに
よって、容易にAlを炭化物として存在させることがで
きる。
のほかに、以下に示すような成分を含有していてもよ
い。
ト組織を保持する成分であることから、Niを補助的に
添加してもよい。Niはあくまでも補助的に添加するも
のであり、その含有量は 3重量% 以下とする。本発明の
高マンガン鋼は、基本的にはMn量に基づいてオーステ
ナイト組織としているため、Niを 3重量% を超えて含
有させる必要性はないばかりか、Niを多量に含有する
と合金としての製造コストが大幅に高くなり、本発明の
高マンガン鋼の効果を損ねることになる。Niの添加効
果は 1重量% あたりから顕著となるため、Ni含有量は
1〜 3重量% の範囲とすることが好ましい。
して機能するため、必要に応じて添加することができ
る。このうち、特にTiは高温酸化抵抗を高めると共
に、炭化物として存在する場合には耐食性の向上に寄与
するため、例えば 0.1〜 1重量%の範囲で含有させるこ
とが好ましく、 0.2〜0.35重量% の範囲とすることがさ
らに好ましい。さらに、Tiは炭化物を生成しやすい元
素であり、それ自体が高マンガン鋼中に炭化物として存
在しやすいと共に、上述したようにAl炭化物の生成に
寄与する。Tiの含有量が 0.1重量% 未満であると炭化
物の量が少なく、耐食性の向上効果が小さく、また 1重
量% を超えると偏析したり、また酸化物が増加する。な
お、SiはAlと同様に酸化物を形成しやすく、耐食性
の低下要因となるため、その含有量は 0.3重量% 以下と
することが好ましい。
強さに対して、降伏点の上昇に寄与する。また、電気腐
食性やその他の耐食性を向上させ、特に塩水噴霧試験に
対する特性の改善に寄与する。Moの含有量は 1〜 5重
量% の範囲とすることが好ましい。Moの含有量が 5重
量% を超えると合金としての製造コストが高くなり、本
発明の高マンガン鋼の効果を損ねることになる。また、
Moの添加効果は 1重量% あたりから顕著となるため、
Mo含有量は 1〜 5重量% の範囲とする。高マンガン鋼
の製造コストの観点等から、Mo含有量は 2〜 3重量%
の範囲とすることがさらに好ましい。
き起こすため、耐食性の観点からは好ましくないが、切
削性を向上させる点では効果的である。SはMnと結合
して塑性を著しく低下させる代わりに、切削性を向上さ
せて部品加工コストを低減する効果がある。ただし、S
含有量をあまり多くすると、上記したように耐食性を低
下させるだけでなく、製造コストを上昇させたり、また
もろくなるため、S含有量は0.05〜 0.4重量% の範囲と
することが好ましい。S含有量が0.05重量% 未満である
と快削性を十分に得ることができない。
もできる。SeやTeは高価である反面、耐食性を低下
させないという利点を有している。特にTeは0.01〜
0.1重量% の含有量で耐食性を却って向上させる。この
ようなことから、本発明の高マンガン鋼においては、切
削性等の加工性を向上させる上で、S、SeおよびTe
から選ばれる少なくとも 1種を0.05〜 0.4重量% の範囲
で含有してもよい。
耗防止等に寄与する。また、Sと同様に(特にMn−S
の存在下において)切削加工を容易にし、しかも塑性加
工(転造等)を容易にする。さらに、非金属介在物との
結合により鋼材のひび割れ等を抑制する。Pbは0.25〜
0.3重量% 程度の含有量で効果が得られる。
% 程度のCuや0.01〜 1重量% 程度のCe等を含有して
いてもよい。Cuは冷間加工性等の向上に寄与し、Ce
はSよりも耐食性を低下させずに切削性等の向上に寄与
する。
が、局部電池としても働き、耐食性を低下させるため
に、極力混入させないことが望ましい。
なオーステナイト組織を有する本発明の高マンガン鋼
は、例えば以下のようにして製造される。
うに調整した鋼材成分を溶解し、これをインゴットとす
る。溶解温度は1400〜1600℃程度である。ここで、Mn
はFeとの化合物として混入され、他の添加成分も通常
は化合物の状態で混入される。Alは酸化物を排除した
状態で添加することが好ましい。また、鋼材成分の溶解
にあたって、前述したようにAl含有量(残存量)を低
減するような処置を施すことが好ましい。
熱した後、急冷する等の水じん処理を施す。加熱時間は
インゴットの厚さ等により適宜十分な時間をとる。上記
したような温度に加熱することによって、全ての炭化物
はオーステナイト中に固溶体として溶け込み、その後の
水じん処理により均−なオーステナイト組織を有する高
マンガン鋼が得られる。水じん処埋により得られる均一
なオーステナイト組織によって、強靭かつ耐衝撃性に優
れた性質が得られると同時に、さらに冷間加工を施すこ
とで加工硬化して、優れた耐摩耗性を持つようになる。
低い場合にMn含有量が少ないと均一なオーステナイト
組織を得ることができない。例えば、従来のハッドフィ
ールド鋼(Mn:11〜14重量%)の組成を変更してC含有
量を0.08重量% 以下とすると例えば加工工程中にフェラ
イト組織が生成し、磁性が発生してしまう。本発明は低
炭素量であってもオーステナイト組織の均一性を維持
し、上述したような特性を得ることを可能にするため
に、高Mn含有量を採用している。
高Mn含有量を採用したことにより、低炭素量とした上
で水じん処理により均一なオーステナイト組織を得てい
る。この低C含有量の均一なオーステナイト組織は、高
マンガン鋼の基本特性である非磁性でかつ強度や耐摩耗
性等の機械的特性に優れるという特徴を維持した上で、
耐酸性等の耐食性や切削性等の加工性の向上に寄与す
る。本発明においては、さらにCrを含有させることで
耐食性、特に耐塩性を向上させているが、Cr含有量は
製造コストの大幅な増大を招かない範囲、すなわち従来
のメッキ処理等を施した炭素鋼と同等もしくはそれ以下
の製造コストとなる範囲としている。
従来のメッキ処理等を施した炭素鋼と同等もしくはそれ
以上の耐食性を得るために、本発明では酸化物として存
在すると錆の進行を早めるAlの含有量を0.05重量% 以
下とし、さらにはAlを炭化物として存在させることに
よって、耐食性の向上を図っている。耐食性は適量のT
i等を含有させることによって、さらに向上させること
ができる。
よれば、メッキ処理等の表面処理を施すことなく、従来
の高マンガン鋼に比べて耐食性を大幅に向上させること
ができ、さらにそのような耐食性に優れる高マンガン鋼
を安価に製造することが可能となる。耐食性について
は、具体的には従来のメッキ処理等を施した炭素鋼と同
等もしくはそれ以上とすることができる。切削性等の加
工性については、上記した低C含有量の均一なオーステ
ナイト組織により、さらにはSやSe等を含有させるこ
とによって、従来の高マンガン鋼に比べて大幅に改善す
ることができる。具体的には、本発明と同じオーステナ
イト組織を有するステンレス鋼と同等もしくはそれ以上
の切削加工性を得ることができる。
は、耐摩耗性、耐食性および切削性に優れる鋼材であ
り、耐摩耗性・高耐食性・高切削性鋼材と言うことがで
きる。さらに、このような特性をメッキ処理や表面窒化
処理等の表面処理を施すことなく得ることができる。具
体的には、従来の快削鋼(炭素鋼)の材料費にメッキ処
理や窒化処理等の表面処理にかかる費用とほぼ同等もし
くはそれ以下の製造コストで得ることができる。また、
表面処理に伴う物流、リードタイム、その他の取り扱い
にかかる費用を含めると、表面処理を行う場合よりも低
コストで上記したような特性を有する鋼材を供給するこ
とができる。
て、廃水、廃水の処理や処理装置から出る廃棄物等が発
生しなくなるため、環境保全に寄与することができる。
また、複雑かつ技量を必要とする表面処理が不要となる
ことから、例えば近年のアジアにおける部品製造時に特
に有効である。
製品等の内装品や部品の構成材料として好適であり、こ
のような部品材料を従来のステンレス鋼に比べて安価に
提供することが可能となる。具体的には各種機器の軸部
材、特には複写機、ファクシミリ、プリンタ等の摺動部
に使用される軸部材(摺動軸部材)、非磁性が要求され
るモータ軸等の非磁性軸部材等に好適である。そして、
本発明の摺動軸部材および非磁性軸部材は、上述した本
発明の高マンガン鋼からなるものである。
例およびその評価結果について述べる。
材成分を、それぞれ1400〜1600℃程度の温度で溶解し、
これらをインゴットとした。次いで、各インゴットを10
00〜1200℃程度に加熱した後、急冷することにより水じ
ん処理を施した。加熱時間は各インゴットに応じて適宜
設定した。
トに対して鍛造処理を施した後、それぞれ 150mm角程度
の角棒状に成形した。これら角棒の表面の損傷層を除去
するために面削処理を行った後、ホットロールによりそ
れぞれ40mmφ程度の丸棒に加工し、さらにダイスも通し
て伸線を行って 8〜13mmφの線材に加工した。
と共に、Crを添加していない鋼材(比較例1、2)
と、Mn含有量は増大させるものの、Crを添加してい
ない鋼材(比較例3、4)を、実施例1と同様にして作
製した。
織を調べたところ、比較例1、2による各鋼材はオース
テナイト組織の一部がフェライト化しており、水じん処
理後から磁性を有していた。また、比較例3による鋼材
は若干磁性を有しており、一部がフェライト化している
ものと考えられる。これらに対して、実施例1〜3によ
る各鋼材および比較例4による鋼材は、いずれもMn含
有量を増大させているため、フェライト化を防止するこ
とができ、ほぼ均一なオーステナイト組織を有している
ことを確認した。
することによって、均一なオーステナイト組織を得るこ
とができる。実施例1〜3および比較例4による各鋼材
は、いずれも良好な耐摩耗性を有していた。
鋼材の耐食性を評価した。耐食性はJIS Z 2371による塩
水噴霧試験に基づいて評価した。具体的には、まず予備
試験として 5±0.5%の塩水(1〜2ml/h)を各試料に35± 2
℃の条件下で 8時間噴霧し、その後の錆の状態を評価し
た。
た段階で、噴霧部分に大きく錆が発生しており、比較例
3による鋼材についてもほぼ同様であった。これら各鋼
材は1ケ月放置するとその周囲の広い領域にわたって錆
が進行していた。比較例4による鋼材は、比較例1〜3
に比べて若干錆の状態が改善されていたが、耐食性とし
ては不満足なものであった。比較例4の鋼材における耐
食性の低下は、添加されたAlの酸化によって引き起こ
されたものであることが確認され、当初添加するAlか
ら酸化物を排除することによって、若干耐食性が向上す
ることが確認された。
霧した部分に僅かに小さな錆が発生しているだけで、良
好な耐食性を有していることが確認された。特に、実施
例1による鋼材は、塩水を噴霧した部分に僅かに分散し
た錆が発生しただけであった。これら実施例1〜3によ
る各鋼材では、 1ケ月放置しても錆の進行はほとんど見
られなかった。これらから、Crを含有させると共にA
l含有量の減少させることによって、耐食性が明確に向
上することが確認された。
布をEPMAにより評価した。その結果のうち、Tiと
Alの測定結果を図1に模式的に示す。なお、図1
(a)はEPMAの測定結果から特にTiの存在量が多
かった部分(0.5重量% 以上)を抜粋して示す図であり、
図1(b)はEPMAの測定結果から特にAlの存在量
が多かった部分(0.5重量% 以上)を抜粋して示す図であ
る。図1(a)、(b)に示すように、AlはほぼTi
と同様な位置に存在していることが確認された。この結
果から、AlはTiの影響により炭化物として存在して
いるものと推定される。
水噴霧後に湿度 90%、温度45℃による環境試験を実施し
た。評価は JIS塩水噴霧レイティングナンバー法を利用
し、レイティングナンバー 9.8-1〜 9.8-3の状態を維持
できる時間を測定した。実施例1による鋼材は上記した
条件下での環境試験において、レイティングナンバー9.
8-1〜 9.8-3の状態を 350時間維持し、ほとんど支障の
ない表面状態が保持されていることが確認された。実施
例2による鋼材はレイティングナンバー 9.8-1〜 9.8-3
の状態を 250時間維持し、実施例3による鋼材はレイテ
ィングナンバー9.8-1〜 9.8-3の状態を 100時間維持し
た。なお、実施例2による鋼材の 350時間経過後のレイ
ティングナンバーは 8-1〜 8-3相当であった。
ては、湿度 95%、温度68℃、 350時間の条件で環境試験
を実施した。実施例1による鋼材は、上記した過酷な条
件下での環境試験において僅かな錆が見られたが、良好
な表面状態を維持していた。一方、実施例2による鋼材
は、表面に多少の錆が見られた。
での耐食性を満足させるためには、Cr含有量を増加さ
せることが、具体的には 5〜 9重量% の範囲を満足させ
ることが好ましいことが分かる。特に、実施例1による
鋼材は、通常の室内のOA機器、もしくは内蔵部品に使
用する鋼材、特に摺動軸部材や非磁性軸部材として何等
支障がない素材であることが分かる。
べるために、プリンタの活字輪軸を作製し、その耐久性
を評価した。耐摩耗性の比較試料(比較例5)として
は、SUM24材に表面窒化処理を施したものを用いた。実
施例1および比較例5による活字輪軸を用いたプリンタ
をそれぞれ 4台組み立て、 400万行の印字試験を行い、
その後の活字輪軸の表面粗さ(Ry 、Ra 、Rz /μm
)を測定した。その結果を表3に示す。
印字品質に表れるような差はなく、また双方とも異常な
摩耗は見られなかった。そして、表3からも明らかなよ
うに、実施例1による高マンガン鋼は、比較例5として
の表面窒化処理を施した SUM24材と同等の耐摩耗性を有
していることが分かる。
27重量% 、Mo2.44重量% 、Al0.04重量% 、Ti0.21
重量% 、Cr6.92重量% 、Cu2.62重量% 、Ni2.96重
量% 、Pb0.03重量% 、Te0.03重量% 、残部Feの組
成を有する鋼材を、実施例1と同様にして作製した。こ
の実施例4の鋼材は切削性を高めたものである。
いて切削性を評価した。また、切削性の比較試料(比較
例6)としては、オーステナイト系の SUS 303材を用い
た。切削性試験は以下の条件で行った。
05(mm/1回転)に設定した際の切削粉の厚みを計測する
ことにより評価した。材料の熱伝導率を除く全てのファ
クタを共通化しているため、切削粉の厚みおよびその変
化曲線から切削性およびその切削条件を調べることがで
きる。各条件での切削粉の厚みの計測結果を表4に示
す。また、図2はその結果をグラフ化したものである。
動旋盤での安定加工領域(送り量Fと切削粉の厚みtと
が比例関係にあるとき)がF=0.03であることが分か
る。実施例1による鋼材は安定加工領域がF=0.02であ
り、 SUS 303材と同等の切削性を有していることが分か
る。実施例4による鋼材は安定加工領域がF=0.03〜0.
04であり、 SUS 303材よりやや切削性に優れることが分
かる。
マンガン鋼本来の非磁性でしかも耐摩耗性等に優れると
いう基本特性を維持した上で、耐食性や加工性を向上さ
せた高マンガン鋼を提供することができる。従って、こ
のような高マンガン鋼は従来のメッキ処理等の表面処理
を施した鋼材やステンレス鋼の代わりに、安価なOA機
器、家電製品、内装品等の材料として使用することがで
きる。また、上述したような高マンガン鋼からなる本発
明の摺動軸部材および非磁性軸部材によれば、軸部材と
しての特性の向上を図った上で、製造コストの低減等を
図ることが可能となる。
定結果を模式的に示す図であって、図1(a)はEPM
Aの測定結果から特にTiの存在量が多かった部分(0.5
重量% 以上)を抜粋して示す図、図1(b)はEPMA
の測定結果から特にAlの存在量が多かった部分(0.5重
量% 以上)を抜粋して示す図である。
ンガン鋼の切削性の評価結果を SUS 303材と比較して示
すグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 17〜25重量% のMn、 0を超え0.08重量
% 以下のC、 1〜10重量% のCr、 0を超え0.05重量%
以下のAlを含有し、残部が実質的にFeからなること
を特徴とする高マンガン鋼。 - 【請求項2】 請求項1記載の高マンガン鋼において、 さらに、 1〜 3重量% のNiを含有することを特徴とす
る高マンガン鋼。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の高マンガ
ン鋼において、 さらに、 0.1〜 1重量% のTiを含有することを特徴と
する高マンガン鋼。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
記載の高マンガン鋼において、 さらに、 1〜 5重量% のMoを含有することを特徴とす
る高マンガン鋼。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
記載の高マンガン鋼において、 さらに、0.05〜 0.4重量% のS、SeおよびTeから選
ばれる少なくとも 1種を含有することを特徴とする高マ
ンガン鋼。 - 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
記載の高マンガン鋼において、 前記高マンガン鋼は、実質的に均一なオーステナイト組
織を有することを特徴とする高マンガン鋼。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか1項
記載の高マンガン鋼からなることを特徴とする摺動軸部
材。 - 【請求項8】 請求項1ないし請求項6のいずれか1項
記載の高マンガン鋼からなることを特徴とする非磁性軸
部材。
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- 1997-08-29 JP JP23368097A patent/JP3787224B2/ja not_active Expired - Lifetime
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