JP3255612B2 - 超快削鋼棒線材の製造方法及びそれによる超快削鋼棒線材 - Google Patents
超快削鋼棒線材の製造方法及びそれによる超快削鋼棒線材Info
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Description
れた超快削鋼棒線材の製造技術に関するものであって、
制御圧延により棒線材に黒鉛粒の析出を促進させ、次い
で制御冷却により上記黒鉛粒を成長させることにより、
金属組織を軟質なフェライトとパーライト、又はフェラ
イト単相からなるものにして、無鉛の超快削鋼棒線材を
製造する技術に関するものである。
は、硫黄及び鉛を複合添加したJISG 4804のS
UM24LやSUM31Lが代表的なものである。これ
ら超快削鋼は強度、靱性よりも被削性が重視されるもの
であるが、これらに求められる被削性としては、外周部
の旋削加工やドリル等の工具による鋼材断面中心の穴明
け加工性に優れていることが重要であり、長い工具寿命
と共に、切り屑処理性の優れていることが求められる。
換しなければならず、生産性を阻害すし、工具は高価な
ものであるから、コストアップの要因になる。また、切
り屑が適当に細かく分断しないと穴からの切り屑排出性
が悪く、ドリル等の工具折損の原因となる。また、最近
は自動盤により無人で機械加工されることが多く、切り
屑が長くつながって絡まってしまうと、機械の停止や切
り屑を取り除くための余計な作業を行なう必要が生じ、
生産性を低下させることになる。そのため、工具の寿命
が長いことと共に、切り屑が適当な大きさに細かく分断
するような、切り屑処理性に優れた快削鋼が求められて
いる。
ために、従来はSUM23L、SUM24Lにみられる
ように、硫黄、燐複合快削鋼に更に、快削元素である鉛
を0.10〜0.35%添加して被削性を向上させてき
た。
にPbが溶融して鋼が脆化し、切り屑処理性を向上させ
る。またPbの潤滑作用も加わり、工具の寿命が伸び
る。しかしながら、快削鋼におけるPbの使用は、Pb
ヒュームが発生する等の環境衛生上の問題から、今日無
鉛の超快削鋼が求められている。
Pbの他にS、Ca、Bi、Se及びTe等の元素が知
られているが、これら元素は単独では、被削性改善効
果が小さい、高価である、環境衛生上問題がある、
といった欠点を少なくとも1つは有しているために、鉛
代替の元素として使用することには制限を受ける。
が、Sを多量に添加すると熱間加工方向に長く伸びたM
nSが多量に形成されて、機械的性質に異方性を生じさ
せたり、靱性を低下させたりする等の問題がある。この
ため従来のSUM24L、SUM31Lにおいては、熱
間圧延に際して先端割れを起こし易く、圧延トラブルの
原因となっていた。このトラブルを回避するため圧延前
鋼片の先端を鉛筆の先端形状のように細く削る等の煩雑
な作業をする必要があった。またSUM24L、SUM
31Lは低炭素鋼であるため、機械加工した部品に耐摩
耗性を付与する場合は、900℃前後で数時間という長
時間の浸炭焼入れを施す必要があった。
性を極めて向上させる元素である。しかしながら、鋼に
炭素を添加するとセメンタイトを析出するので、黒鉛を
得るのは容易ではない。従来の発明における炭素濃度
0.10〜1.5%を有する鋼の場合には、例えば特開
平2−107742号公報(以下、先行技術1という)
や、特開平3−140411号公報(以下、先行技術2
という)には、600〜800℃の温度で数時間〜20
0時間という長時間の焼鈍を行なって黒鉛を析出させる
鋼材、又はそのような鋼材の製造方法が開示されてい
る。
熱処理はコストの増大を招くのみならず、熱処理中に鋼
材に脱炭を起こし、最終部品の性能に悪影響を及ぼすと
いった弊害が生ずる。そこで、黒鉛化熱処理を施すこと
なく、機械加工性に優れた無鉛の超快削鋼が望まれてい
る。
2には下記問題点のいずれかが未解決となっている。 問題点1:使用されている快削元素には毒性があり、環
境対策上問題がある。 問題点2:多量のS、Pを複合して含有しているため、
熱間加工性が劣り、圧延前鋼片に先端割れ防止のための
特殊な機械加工を必要とする。 問題点3:耐摩耗性を向上させるため、長時間の浸炭焼
入れを行う必要がある。 問題点4:毒性のない快削元素として炭素を利用し、黒
鉛として析出させることにより、被削性を向上させるこ
とができるが、長時間の黒鉛化焼鈍を施さねばならず、
コストが嵩む。
準の機械加工性を確保しつつ自動車や産業機械の部品類
を製造するために、黒鉛化熱処理を施すことなく制御
圧延−制御冷却により、機械加工性に優れ、高周波
焼入れで表面を硬化させることができ、安価で且つ無
鉛の環境衛生上問題のない棒線材を提供することを目的
とする。
観点から、鉛を添加することなく、従来の硫黄鉛複合快
削鋼と同等あるいはそれを上回る機械加工性に優れた超
快削鋼を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、次の
知見を得た。
−制御冷却により黒鉛を析出成長させるためには、鋼の
成分組成に関しCを1.00%超添加して過共析鋼と
し、黒鉛化促進のためSiを1.00%以上と高めとす
る。また鋼の延性を確保するため適量のMnを添加し、
且つP及びSといった不純物元素を低位に抑えた鋼を調
製する。次いで上記化学成分を有する鋳片又は分塊圧延
鋼片を調製し、この鋳片又は鋼片を所定の加熱温度、最
終仕上温度で棒線材に熱間圧延した後、所定の冷却速度
でゆっくり冷却する。制御圧延により転位等の格子欠陥
が鋼材に多数導入され、黒鉛の析出を促進する。その後
の徐冷により黒鉛は大きく成長し、黒鉛の成長に伴って
金属組織に占めるフェライトの割合は高くなって、軟質
なフェライト+パーライト組織になり、十分ゆっくり冷
却した場合にはフェライト単相になる。
来硫黄鉛複合快削鋼に較べて同等以上の超快削鋼棒線の
製造が可能であることを見いだした。この発明は上記知
見に基づきなされたものであって、下記特徴を有するも
のである。
1.00超〜1.50%、Si:1.00〜2.80
%、Mn:0.01〜2.00%、P :0.050%
以下、S :0.10%以下、O :0.0050%以
下、及び、N :0.020%以下を含有し、残部鉄
(Fe)及び不可避的不純物からなる化学成分組成を有
し、下記(1)式で求められる黒鉛化指数CEが1.3
0以上である鋳片又は鋼片を、850〜1150℃の範
囲内の温度に加熱し、熱間圧延し、前記熱間圧延におけ
る圧延機群の間で中間水冷を施すことにより最終仕上温
度を700〜950℃の範囲内として棒線材に圧延し、
こうして得られた熱間圧延棒線材の前記最終仕上温度か
ら600℃までの間を平均冷却速度60℃/min以下
で冷却し、前記熱間圧延棒線材中に平均粒径1.0μm
以上の黒鉛を100個/mm2以上析出させ、且つその
金属組織を70%以上のフェライトと残部パーライトと
からなるか、又はフェライトのみからなるものにし、し
かもそのビッカース硬さを200以下に調整することに
特徴を有するものである。
お、黒鉛は地鉄中の炭素を凝集することにより成長する
ので、フェライトは黒鉛のまわりに層状のセメンタイト
を浸食するような形で析出する。中心部は成分偏析によ
り黒鉛化指数CEが高くなっているので、一層黒鉛の析
出が促進され、黒鉛の量が多いと共に、フェライト量が
多くその周囲より軟質となる。
0以下の軟質なものとして、機械加工性に優れた超快削
鋼棒線材を得ることができる。請求項2記載の超快削鋼
棒線材の製造方法は、特に、棒線材の直径が細く、その
まま空冷した場合には60℃/min以下の冷却速度で
徐冷できない場合に適用する。即ち、請求項1記載の発
明において、前記熱間圧延棒線材を前記最終仕上温度か
ら600℃まで冷却するに際して、当該熱間圧延棒線材
をカバーで覆い、上記温度区間の平均冷却速度を60℃
/min以下とすることに特徴を有するものである。
は、請求項1又は2記載の発明において、前記鋳片又は
鋼片として、更に下記元素の成分組成からなる群から選
ばれた1種以上を付加して含有し、且つ、前記黒鉛化指
数CEの算出式の代わりに下記(2)式を用いることに
特徴を有するものである。ここで、上記元素の成分組成
からなる群とは、重量%で、Cu:0.01〜2.0
%、Ni:0.01〜1.0%、Co:0.01〜0.
50%、Cr:0.01〜0.50%、Mo:0.01
〜0.50%、及び、B:0.0005〜0.010%
である。そして、(2)式とは、 CE=C+Si/3−Mn/12+Cu/9+Ni/9+Co/9 −Cr/9−Mo/9+B -----------------------------(2) 但し、上式中の元素記号は各元素の重量%を表わす、を
指す。
は、請求項1、2又は3記載の発明において、前記鋳片
又は鋼片として、更に下記元素の成分組成からなる群か
ら選ばれた1種以上を付加して含有し、且つ、前記黒鉛
化指数CEの算出式の代わりに下記(3)式を用いるこ
とに特徴を有するものである。ここで、上記元素の成分
組成からなる群とは、重量%で、Al:0.001〜
0.10%、Ti:0.005〜0.050%、Zr:
0.005〜0.050%、V:0.01〜0.20
%、及び、Nb:0.01〜0.20%である。そし
て、(3)式とは、 CE=C+Si/3−Mn/12+Cu/9+Ni/9+Co/9−Cr/9 −Mo/9+B+Al/6+Ti/3+Zr/3−V/3−Nb/3 -----------------------------(3) 但し、上式中の元素記号は各元素の重量%を表わす、を
指す。
は、請求項1〜4記載の発明の内いずれかの方法におい
て、前記鋳片又は鋼片として、更に下記元素の成分組成
からなる群から選ばれた1種以上を付加して含有し、且
つ、前記黒鉛化指数CEの算出式の代わりに下記(4)
式を用いることに特徴を有するものである。ここで、上
記元素の成分組成からなる群とは、重量%で、Ca:
0.0010〜0.0100%、Mg:0.0010〜
0.10%、及び、REM:0.0010〜0.10%
である。そして、(4)式とは、 CE=C+Si/3−Mn/12+Cu/9+Ni/9+Co/9−Cr/9 −Mo/9+B+Al/6+Ti/3+Zr/3−V/3−Nb/3 +0.07 -----------------------------(4) 但し、上式中の元素記号は各元素の重量%を表わす、を
指す。
1〜5記載の発明の内いずれかの方法によって製造され
たものであることに特徴を有するものである。
鋼、及びその低合金鋼を素材として、制御圧延により低
めの温度で熱間圧延を終了した棒線材を、所定の冷却速
度以下で徐冷することにより、黒鉛を析出成長させ、金
属組織を軟質なフェライト+パーライト、又はフェライ
ト単相の組織とするものである。即ち、適切な鋼の成分
組成を見いだし、上記簡単な工程により、黒鉛化熱処理
を施すことなく、無鉛の機械加工性に優れた超快削鋼部
品を製造するものである。
ついて説明する。 (1)炭素(C) Cは黒鉛を析出させ、強度を確保するために重要な元素
である。黒鉛化熱処理を行なわずに制御圧延−制御冷却
のみにより、黒鉛を析出させるには、C含有率を1.0
0%超を必要とする。しかしながら、C含有率が1.5
0%を超えると、熱間延性の低下が大きく、棒圧延に際
して表面疵の発生が増大する。また徐冷後に析出する黒
鉛粒が粗大になり、靱性を低下させる。従って、C含有
率は1.00超〜1.50%の範囲内に限定する。
即ち、Siはセメンタイトの黒鉛化を促進する元素であ
る。しかし、1.00%未満ではその効果は小さい。一
方、Siが2.80%を超えると非金属介在物が増大し
て靱性の低下を招くのみならず、熱間圧延のための加熱
において脱炭を大きくする。従って、Si含有量は1.
00〜2.80%の範囲内に限定する。
性を向上させる。この目的で用いるので、Mnは0.0
1%以上の添加を必要とする。しかし、Mnは黒鉛の析
出を阻害する元素であり、2.00%を超えると黒鉛の
析出が困難になると共に、熱間延性も低下する。なお、
Mn含有率を低めにすれば黒鉛化のために必要なSiの
量を低減させることができる。Mn含有率が高めの場合
には部品に高い強度及び靱性を付与することができる。
そこで、Mn含有率は0.01〜2.00%の範囲内に
限定する。
偏析して熱間延性を低下させ、表面疵の発生を助長す
る。このような悪影響を防ぐために、P含有率は0.0
50以下に限定する。一層望ましくは0.030%以下
にする。
0.100%を超えると、Si等の黒鉛化促進元素を多
量に添加する必要があり、また熱間延性の低下を招く。
従って、S含有率は0.100%以下に限定する。一層
望ましくは0.050%以下にするのがよい。
元素であるので出来るかぎり低く抑えるべきである。し
かしO含有率は0.0050%までは許容される。そこ
で、O含有率は上限を0.0050%とする。一層望ま
しくは0.0030%以下にする方がよい。
有率が0.020%を超えると、黒鉛の析出が困難にな
る他、鋼の凝固中に窒素ガスの発生によりブローホ─ル
が多数形成されて、圧延後の表面疵の原因になる。従っ
て、N含有率は0.020%以下にする。一層望ましく
は0.010%以下にする。
強度を高める。この目的でCuを利用するするので、
0.01%以上の添加を必要とする。しかし、Cu含有
率が2.0%を超えると、鋼中への固溶限を超えるので
未固溶Cuが残存し、熱間延性を低下させ、表面疵の発
生を助長する。従って、Cu含有率は0.01〜2.0
%の範囲内にするのが望ましい。
フェライトに固溶して鋼の靱性を高める。これらの目的
で添加するので、Niは0.01%以上の添加を必要と
する。しかし2.0%を超えて添加すると効果が飽和す
るのみならず、熱間延性が低下する。また、Niは高価
な元素である。従って、Ni含有率は0.01〜2.0
%の範囲内にするのが望ましい。
共に、鋼の靱性を高める。これらの目的で添加するの
で、Coは0.01%以上の添加を必要とする。しかし
CoはNiよりも高価な元素である。従って、Co含有
率は0.01〜0.50%の範囲内にするのが望まし
い。
性を高める。この目的で用いるので、0.01%以上の
添加を必要とする。しかしCrは、Mnよりも黒鉛化を
阻害する作用が大きい。よって、Crが0.50%を超
えると,黒鉛化促進元素を多量に必要とし、コスト高に
なる。従って、Cr含有率は0.01〜0.50%の範
囲内にするのが望ましい。
用いるので、0.01%以上の添加を必要とする。しか
し、Moも黒鉛化を阻害する元素であり、0.50%を
超えると、黒鉛化促進元素を多量に必要とする。従っ
て、Mo含有率0.01〜0.50%の範囲内にするの
が望ましい。
を軽減すると共に、BNが黒鉛析出核として作用し、黒
鉛の析出を促進する。この目的で用いるので、0.00
05%以上の添加を必要とする。しかし、Bは0.01
0%を超えて添加しても、効果が飽和するのみならず、
多量のBNや炭ほう化物を析出し、熱間延性を低下させ
る。従って、B含有率は0.0005〜0.010%の
範囲内にするのが望ましい。
析出し結晶粒を微細にする元素である。またSiと同様
に黒鉛化を促進する元素である。これらの目的のために
はAlは少なくとも0.001%以上添加する必要があ
る。しかし、Alを0.10%を超えて添加すると、酸
化物系介在物の量が多くなって、鋼の清浄性を低下さ
せ、熱間加工時の割れの原因となる。また連続鋳造にお
いてAl2O3 がノズルに堆積して、ノズル詰まりを引
き起こすので、Al含有率は、0.001〜0.10%
の範囲内にするのが望ましい。
る。またTiN及びTiCは黒鉛析出の核として作用
し、黒鉛の析出を促進する。Ti添加量が0.005%
未満ではその効果は小さく、一方、Tiを0.10%を
超えて添加すると、硬いTiNやTiCが多量に生成し
て、工具の摩耗を助長する。従って、Ti含有率は、
0.005〜0.050%の範囲内にするのが望まし
い。
粒を微細化すると共に、黒鉛の析出を促進させる。Zr
添加量が0.005%未満ではその効果は小さい。一
方、Zrを0.050%を超えて添加すると、工具の摩
耗を助長する。従って、Zr含有率は0.005〜0.
050%の範囲内にするのが望ましい。
る。また析出物が微細であるので鋼の降伏応力を高め、
疲労限応力を向上させる。V添加量が0.01%未満で
はその効果は小さい。一方、Vは黒鉛の析出を阻害する
元素であり、0.20%を超えて添加すると、黒鉛化促
進元素を多量に必要とする。従って、V含有率は0.0
1〜0.20%の範囲内にするのが望ましい。
ると共に、降伏応力を高める。Nbの炭窒化物は115
0℃の高温でも鋼中に溶解せず、オーステナイト粒の粗
大化を阻止し、鍛造後の結晶粒を微細にして、靱性を向
上させる。Nb添加量が0.01%未満ではその効果は
小さく、一方、0.20%を超えて添加しても、黒鉛の
析出が阻害されて、黒鉛化促進元素を多量に必要とす
る。従って、Nb含有率は0.01〜0.20%の範囲
内にするのが望ましい。
促進させる。これは溶鋼の温度水準でのCaの蒸気圧が
高く、鋳造中にCaの蒸気が凝固鋼内に微小な空洞を形
成し、これが黒鉛析出の核となって、球状黒鉛を析出さ
せると考えられる。鋼においてもCaは鋳鉄と同様な挙
動をして、熱間加工後の黒鉛析出を容易にする。また、
Caは酸化物系介在物として存在すると、超硬工具切削
においてベラーグを形成し、工具寿命を延長する効果が
大きいので、快削鋼への添加が望ましい元素である。こ
うした目的のためにはCaは、0.0010%以上添加
する必要がある。しかし、0.010%を超えて添加し
ても効果は飽和する。従って、Ca含有率は0.001
0〜0.010%の範囲内にするのが望ましい。
れ、黒鉛化を促進させ、また、鋼においても加工後の黒
鉛析出を容易にする。その添加量が0.0010%未満
では効果は小さい。一方、Mgを0.10%を超えて添
加しても効果は飽和する。従って、Mg含有率は0.0
010〜0.10%の範囲内にするのが望ましい。
その添加量が0.0010%未満では効果は小さい。一
方、REMを0.10%を超えて添加しても効果は飽和
する。従って、REM含有率は0.0010〜0.10
%の範囲内にするのが望ましい。
的に混入する元素を含む。また環境への問題が小さい場
合には,補足的にBi、Se、Te等の快削性向上元素
を少量添加することも可能である。
に黒鉛の析出を促進させるためには、黒鉛化指数CEを
大きくすることが重要である。このCEは主要元素につ
いては以下の式で表わされる。即ち、 CE=C+Si/3−Mn/12+Cu/9+Ni/9
+Co/9−Cr/9−Mo/9+B+Al/6+Ti
/3+Zr/3−V/3−Nb/3 但し、上式中の元素記号はその元素の含有重量%を表わ
す。またCa、Mg及びREMの内の少なくとも1種を
0.0010%以上含有する場合には、上記式の右辺に
0.07を加算する。
よっても左右され、CEによって一義的に決定されるも
のではない。しかしながら、CEが1.30以上でない
場合は、対象高温鋼材を炉冷等により長時間の黒鉛化処
理を行なわなければならず、短時間の熱処理で黒鉛を析
出させることが困難になる。従って、黒鉛化指数CEは
1.30以上に限定する。
形能が不足して、棒線材に表面疵が発生し易い。一方、
加熱温度が1150℃を超えると鋼の固相線温度に近く
なってやはり熱間延性が不足して棒線材に割れを発生す
る。このため熱間圧延時の加熱温度は850〜1150
℃の間とする。
の熱間延性が不足して、棒線材に割れを生ずる。また変
形抵抗が大きくなって、圧延機モーターに過大な負荷が
かかり、故障の原因となる。一方、最終仕上温度が95
0℃を超えると、黒鉛を析出させるための転位等の格子
欠陥が少なくなえい、制御圧延の効果が小さくなる。従
って、最終仕上温度は700〜950℃の範囲内とす
る。仕上温度が750〜800℃付近、即ち鋼のA1 点
温度付近で最も黒鉛の析出は促進される。
水冷装置により圧延中の鋼に水をかけて温度を低下させ
ることにより行なう。水冷直後に次圧延機に噛み込ませ
ると、延性不足で割れを生ずるので700℃以上に鋼材
を復熱させてから噛み込ませることが必要である。ま
た、仕上温度の調整のために、生産性に支障のでない程
度に圧延速度を低下させる手段を補足的に用いてもよ
い。
黒鉛の成長が促進され、フェライト量が多くなって、鋼
は軟化する。仕上温度から600℃まで低下する間の平
均冷却速度が60℃/minより大きいと、所望する大
きさ、数の黒鉛が得られず、また、硬さも高いものにな
る。従って、仕上温度から600℃までの平均冷却速度
は60℃/min以下とする。例えば、仕上温度が90
0℃の場合には、600℃までの冷却時間は5分以上必
要になる。逆に、仕上温度が800℃と低めの場合には
600℃までの冷却時間は3.3分以上と短くて済む。
これは、鋼のA1 点温度付近で最も黒鉛の析出成長が促
進されるからである。
な冷却速度で冷却する必要はなく、例えば、900℃仕
上圧延材を700℃まで10分で徐冷し、以後空冷して
600℃までを1分で冷却したような場合には、仕上温
度から600℃までの間の冷却時間は11分であるか
ら、この間の平均冷却速度は、300℃/11分=2
7.3℃/minとなり、十分に60℃/minより小
さいので、所望の黒鉛及び金属組織が得られる。
は、単に空冷しても上記平均冷却速度を60℃/min
以下とすることはできる。しかしながら、使用量の多い
10〜20mmφ程度の径の細い棒鋼、線材の場合に
は、空冷では上記冷却速度を60℃/min以下とする
ことはできない。従って、真っ直ぐな直棒の場合には冷
却床をカバーで覆って冷却する。あるいは熱間圧延材を
コイル状に巻き取って冷却する。
バーを掛けて徐冷する。カバーの形態はコイルの搬送ラ
インをトンネル状にカバーをかけて覆ってもよいし、各
コイルをポット型の徐冷容器で覆ってもよい。また、熱
間圧延線材が非同心リング状態でコンベア上を流れるス
テルモアラインのような冷却設備の場合にはコンベアを
カバーで覆って、熱間圧延材を徐冷する。
においても平均冷却速度を60℃/min以下にして冷
却することができる。 (26)黒鉛の粒径 本発明における黒鉛の析出形状は、一般的に塊状と表現
されるものであるが、これが球状、粒状あるいは楕円体
状であってもよく、平均的な長さ/厚み比が5以下なら
ば特に差し支えはない。このように、塊状に析出した黒
鉛の平均粒径が1.0μm未満では、切削時に切り屑を
小さく破砕する効果が小さく、切削性向上への寄与は小
さい。従って、黒鉛の平均粒径は1.0μm以上になる
ようにする。一方、その平均粒径の上限は特に限定しな
いが、30μmを超える黒鉛が多数析出すると靱性低下
の原因となる。従って、黒鉛の平均粒径は30μm以下
にするのが望ましい。
せるのに重要である。また、黒鉛は潤滑効果を有するの
で、工具の摩耗を小さくして工具寿命を延ばす。その数
が100個/mm2 未満では切り屑処理性の改善及び工
具寿命延長の効果が小さいので、黒鉛の数は100個/
mm2 以上にする。黒鉛の数は、黒鉛の大きさに左右さ
れ、粒径が大きくなれば少なくなり、小さくなれば多く
なる。本発明では粒径が10〜25μmの黒鉛が析出す
るとき、その数はおおよそ100〜1000個/mm2
の間であるが、1.0〜5μmの黒鉛が析出する場合に
はおおよそ3000〜50000個/mm2 に達する。
は、鋼材の硬さを低くする必要がある。このような低硬
さの鋼材を得るには、棒線材材の金属組織はフェライト
+パーライト又はフェライトのみにすることが必要であ
り、フェライトの量を70%以上にすることが必要であ
る。熱間圧延後の冷却速度が小さくなるにつれて、黒鉛
が大きく成長し、これに伴ってフェライトの量が増加
し、パーライト量は減少する。十分小さい冷却速度での
冷却によって、金属組織はパーライトを含まない軟質な
フェライト単相になる。従って、金属組織は30%以上
のフェライト+パーライト又はフェライト単相とする。
切削工具の摩耗が大きくなって、工具寿命が短くなる。
従って、ビッカース硬さは200以下であることが必要
である。金属組織がフェライト単相になった場合にはビ
ッカース硬さは130程度まで低下する。
に説明する。表1及び2に、試験に用いた供試鋼の化学
成分組成及び黒鉛化指数CEを示す。表1の鋼No.1〜
12、21〜25は全て、化学成分組成に関し本発明の
範囲内の鋼であり、鋼No.26、27及び表2の鋼No.
28〜47は全て化学成分組成に関し本発明の範囲外の
比較鋼であり、鋼No.48は同じく従来鋼のSUM24
L、鋼No.49は同じく従来型黒鉛鋼である。
1〜49)を130トン電気炉により溶製後、連続鋳造
又は造塊により鋳片に鋳造した。これら鋳片を160m
m角の鋼片に分塊圧延後、鋼片加熱炉にて加熱後、棒線
材に熱間圧延した。但し、鋼No.2、6及び10につい
ては180mmφの丸鋳片に鋳込み、分塊圧延せずに棒
線材に熱間圧延した。熱間圧延に際し、被圧延材を圧延
機群の間で中間水冷して仕上温度を調整した。直径60
mmφ以上の太い棒鋼については粗圧延機入側にてデス
ケーラーにより材料を水冷し、直径60mmφ未満の棒
線材については中間圧延機群、及び仕上圧延機群入側で
水冷した。
ーをかけて徐冷した。真直した直棒には冷却床でカバー
をかけ、コイル状に巻き取った棒線材の場合は、コイル
状棒線材が次工程へ搬送される途中で、トンネル型のカ
バーをかけて徐冷した。また、実施例1−4の直径20
mmφ線材にはステルモア冷却ラインで非同心リング状
態で搬送される途中でカバーをかけて徐冷した。
鋼の鋼No.、鋼片の熱間圧延条件及び冷却条件、並び
に、棒線材の黒鉛析出状態、金属組織及び硬さを示す。
同表において、実施例1−1〜実施例1−20は本発明
の範囲内の試験であり、比較例1−21〜比較例1−4
7及び従来例1−48、−49は本発明の範囲外の試験
である。
を磁気探傷器によりチェックした。また黒鉛析出状態及
び金属組織を光学顕微鏡で観察し、ビッカース硬さ計に
て硬さを試験した。黒鉛析出状態としては、黒鉛の平均
粒径及び黒鉛粒の数を測定した。金属組織としてはフェ
ライト+パーライト組織中のフェライト%(面積%)を
測定した。ビッカース硬さは棒線材横断面の中心部と表
層部との中間部について測定測定した。
性を試験した。被削性は切り屑の処理性と工具寿命で判
定した。切り屑処理性の判定は、切り屑が2巻以下で分
断しているものを「良好」、切り屑が3〜6巻で分断し
ているものを「普通」、そして切り屑が7巻以上に長く
つながっているものを「不良」と判定した。工具寿命の
試験は、ハイス工具で切削速度150m/min、送り
0.20mm/revにて切削油をかけた状態で切削
し、刃先が溶損して切削不能になるまでの時間を測定
し、工具寿命とした。
以上の表1〜4より、下記事項がわかる。 (1)本発明の本発明の範囲内の試験である実施例1−
1〜1−12においては、棒鋼の表面疵発生はなく、黒
鉛の平均粒径及び黒鉛粒の数は目標値を満たし、金属組
織についても目標が満たされていた。そして、ビッカー
ス硬さもHV200以下と軟質な棒鋼となっている。こ
のため、切り屑は2巻以下で小さく分断された処理性の
良好なものであり、工具寿命も53〜151分と優れた
ものであった。図1に、本発明の快削鋼棒鋼の顕微鏡組
織を示す例として、実施例1−1の黒鉛とフェライト+
パーライトとからなるミクロ組織を示す図を示す。
件が一つでも入っている試験である、比較例1−21〜
1−47及び従来例1−48、−49では、本発明の目
標が達成されなかった。詳細は次の通りである。
範囲内であるが、熱間圧延時の加熱温度が本発明の範囲
より高かったために、熱間延性が不足して棒鋼に大きな
疵が発生した。また比較例1−22は同様に、化学成分
は本発明の範囲内であるが、熱間圧延時の加熱温度が逆
に本発明の範囲より低かったために、熱間延性が不足し
て棒鋼に大きな疵が発生した。
範囲内であるが、最終仕上温度が本発明の範囲より低か
ったために、熱間延性が不足して棒鋼に大きな疵が発生
した。また比較例1−24も化学成分は本発明の範囲内
であるが、熱間圧延時の加熱温度が逆に本発明の範囲よ
り高かったために、黒鉛の析出が不十分で、大きさが1
μmより小さくなり、切り屑はランク普通のものしか得
ることができなかった。
び最終仕上温度はいずれも本発明の範囲内であるが、圧
延後の冷却速度が本発明の範囲より大きかったために、
黒鉛の成長が不十分で、大きさが1μmより小さくな
り、またフェライト量も30%未満となり、切り屑はラ
ンク普通のものしか得ることができず、工具寿命も短か
った。
本発明の範囲内であるが、黒鉛化指数CEが1.30よ
り小さく、よって黒鉛の析出はみられず、硬さも高くな
った。そのため切り屑は長くつながったものになり、工
具寿命も短かった。
範囲を外れて低く、また黒鉛化指数CEも低かったため
に黒鉛の析出がみられなかった。また、比較例1−29
は、C含有率が本発明の範囲を外れて高く、熱間延性に
不足して、棒鋼に割れが発生した。
の範囲を外れて低く、また黒鉛化指数CEも低かった。
そのため黒鉛の析出はなく、被削性に劣るものであっ
た。また、比較例1−31は、Si含有率が本発明の範
囲を外れて高く、このため熱間延性が不足して、棒鋼に
割れが発生した。 ・比較例1−32は、Mn含有率が2.0%を超えて高
く、やはり熱間延性が不足して、棒鋼に疵が発生した。
範囲より高く、熱間延性不足で、棒鋼に疵が発生した。 ・比較例1−34は、S含有率が本発明の範囲より高
く、熱間延性不足で、棒鋼に疵が発生した。
の範囲より高く、このため黒鉛化指数CEが1.30を
下回って低かったために黒鉛の析出はなく、硬くて被削
性に劣るものであった。
の範囲より高く、熱間延性不足で、棒鋼に疵が発生し
た。 ・比較例1─37は、Ni及びMo含有率が本発明の範
囲より高く、このため熱間延性が不足して、棒鋼に疵を
生じた。
本発明より高く、やはり棒鋼に疵が発生した。 ・比較例1−39は、B含有率が本発明の範囲より高
く、多量の炭ほう化物が析出して、延性不足により疵が
発生した。
範囲より高く、このため鋳片に発生したブローホールが
原因して、棒鋼の表面に多数の線状疵が発生した。 ・比較例1─41は、Zr及びTi含有率が本発明の範
囲より高く、棒鋼に疵が発生した。
範囲より高く、黒鉛化指数CEが1.30より小さく不
足して、黒鉛の析出が起こらなかった。 ・比較例1─43は、Al含有率が本発明の範囲より高
く、棒鋼に疵が発生した。
の範囲より高く、黒鉛化指数CEが1.30より小さく
不足して、黒鉛の析出が起こらなかった。 ・比較例1─45はCa含有率が、比較例1−46はM
g含有率が、比較例1−47はREM含有率が、それぞ
れ本発明の範囲より高く、このため酸化物系介在物が鋼
中に多量に巻き込まれ、これが棒鋼に圧延疵として残存
した。
24Lであり、被削性は良好なものであった。しかし、
本鋼は多量のPbを含んでいるため、環境衛生上Pbを
含有しない快削鋼が望まれる。また、SUM24Lを棒
鋼に熱間圧延するに際しては、圧延中に先端が裂けて割
れたりして、ミスロールになるのを防ぐため、鋼片の先
端を鉛筆の先端のように細くして、圧延機に噛み込ませ
る必要があった。これに対して、実施例1−1〜1−2
0の本発明の範囲内の試験では、鋼片又は鋳片に特殊な
加工を施さなくても、通常のシャー切断ままで圧延が可
能であった。
%以下の黒鉛鋼であるが、黒鉛化指数CEが本発明の範
囲より低いため、制御圧延−制御徐冷では黒鉛の析出は
起こらず、750℃×15hrの黒鉛化熱処理を行なっ
て、黒鉛を析出させる必要があった。
の20mmφ棒鋼を用いて、自動車用ブレーキの油圧部
品であるピストンピンに加工した。切り屑処理性はいず
れも良好であった。工具寿命は従来鋼SUM24Lに比
較して、2倍の長寿命を示した。
24Lは、920℃×4hrの浸炭焼入れ170℃、
1.5hr焼戻しを行なって、表面を硬化させる必要が
あった。これに対して、実施例1−10の圧延棒鋼にお
いては、高周波で数秒加熱して焼入れ、数秒焼き戻すと
いう、簡便な熱処理で表面を硬化させることが可能であ
った。
鉛を添加することなく、従来の硫黄鉛複合快削鋼と同等
以上の被削性に優れた超快削鋼部品の製造が可能であ
り、また、当該部品の機械加工後は浸炭焼入れを行なわ
なくても、簡便な高周波焼入れにより、耐摩耗性を向上
させることが可能である。このような超快削鋼棒線材及
び部品の製造技術を提供することができ、工業上有用な
効果がもたらされる。
例1−1)であり、黒鉛とフェライト+パーライトとか
らなるミクロ組織を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】重量%で、 C :1.00超〜1.50%、 Si:1.00〜2.80%、 Mn:0.01〜2.00%、 P :0.050%以下、 S :0.10%以下、 O :0.0050%以下、及び、 N :0.020%以下 を含有し、残部鉄(Fe)及び不可避的不純物からなる
化学成分組成を有し、下記(1)式で求められる黒鉛化
指数CEが1.30以上である鋳片又は鋼片を、850
〜1150℃の範囲内の温度に加熱し、熱間圧延し、前
記熱間圧延における圧延機群の間で中間水冷を施すこと
により最終仕上温度を700〜950℃の範囲内として
棒線材に圧延し、こうして得られた熱間圧延棒線材の前
記最終仕上温度から600℃までの間を平均冷却速度6
0℃/min以下で冷却し、前記熱間圧延棒線材中に平
均粒径1.0μm以上の黒鉛を100個/mm2以上析
出させ、且つその金属組織を70%以上のフェライトと
残部パーライトとからなるか、又はフェライトのみから
なるものにし、しかもそのビッカース硬さを200以下
に調整することを特徴とする、超快削鋼棒線材の製造方
法。 - 【請求項2】 前記熱間圧延棒線材を前記最終仕上温度
から600℃まで冷却するに際して、当該熱間圧延棒線
材をカバーで覆い、前記温度区間の平均冷却速度を60
℃/min以下とすることを特徴とする、請求項1記載
の超快削鋼棒線材の製造方法。 - 【請求項3】 前記鋳片又は鋼片として、更に下記元素
の成分組成からなる群から選ばれた1種以上を付加して
含有し、且つ、前記黒鉛化指数CEの算出式の代わりに
下記(2)式を用いることを特徴とする、請求項1又は
2記載の超快削鋼棒線材の製造方法。重量%で、 Cu:0.01〜2.0%、 Ni:0.01〜1.0%、 Co:0.01〜0.50%、 Cr:0.01〜0.50%、 Mo:0.01〜0.50%、及び、 B:0.0005〜0.010%。 また黒鉛化指数CEは次の式による。 CE=C+Si/3−Mn/12+Cu/9+Ni/9+Co/9 −Cr/9−Mo/9+B -----------------------------(2) 但し、上式中の元素記号は各元素の重量%を表わす。 - 【請求項4】 前記鋳片又は鋼片として、更に下記元素
の成分組成からなる群から選ばれた1種以上を付加して
含有し、且つ、前記黒鉛化指数CEの算出式の代わりに
下記(3)式を用いることを特徴とする、請求項1、2
又は3記載の超快削鋼棒線材の製造方法。重量%で、 Al:0.001〜0.10%、 Ti:0.005〜0.050%、 Zr:0.005〜0.050%、 V:0.01〜0.20%、及び、 Nb:0.01〜0.20%。 また黒鉛化指数CEは次の式による。 CE=C+Si/3−Mn/12+Cu/9+Ni/9+Co/9−Cr/9 −Mo/9+B+Al/6+Ti/3+Zr/3−V/3−Nb/3 -----------------------------(3) 但し、上式中の元素記号は各元素の重量%を表わす。 - 【請求項5】 前記鋳片又は鋼片として、更に下記元素
の成分組成からなる群から選ばれた1種以上を付加して
含有し、且つ、前記黒鉛化指数CEの算出式の代わりに
下記(4)式を用いることを特徴とする、請求項1〜4
記載の発明の内いずれかの超快削鋼棒線材の製造方法。
重量%で、 Ca:0.0010〜0.0100%、 Mg:0.0010〜0.10%、及び、 REM:0.0010〜0.10%。 また黒鉛化指数CEは次の式による。 CE=C+Si/3−Mn/12+Cu/9+Ni/9+Co/9−Cr/9 −Mo/9+B+Al/6+Ti/3+Zr/3−V/3−Nb/3 +0.07 -----------------------------(4) 但し、上式中の元素記号は各元素の重量%を表わす。 - 【請求項6】 請求項1〜5記載の発明の内いずれかの
方法によって製造されたものであることを特徴とする超
快削鋼棒線材。
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