JPH10121078A - 内燃機関用潤滑油組成物 - Google Patents

内燃機関用潤滑油組成物

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JPH10121078A
JPH10121078A JP8293365A JP29336596A JPH10121078A JP H10121078 A JPH10121078 A JP H10121078A JP 8293365 A JP8293365 A JP 8293365A JP 29336596 A JP29336596 A JP 29336596A JP H10121078 A JPH10121078 A JP H10121078A
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lubricating oil
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JP8293365A
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Jinichi Igarashi
仁一 五十嵐
Kazuhiro Yagishita
和宏 八木下
Kiyoshi Azami
清 生明
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Eneos Corp
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Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 潤滑油基油に対して、組成物全量基準
で、[I]下記の一般式(1)で表されるジハイドロカ
ルビルジチオリン酸亜鉛が0.01〜5.0質量%、
[II]下記の一般式(2)で表されるジアルキルジチオ
カルバミン酸モリブデンが0.01〜5.0質量%、
[III]下記の一般式(3)で表されるカルボン酸銅を
0.005〜1.0質量 %、および[IV]下記の一般
式(4)で表されるジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛
が0.01〜5.0質量%、それぞれ含有してなる内燃
機関用潤滑油組成物。 【化1】 【効果】 新油の摩擦低減効果に優れ、かつその摩擦低
減効果をより長期間持続でき、省燃費性に特に優れた内
燃機関用潤滑油組成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関用潤滑油組
成物に関し、詳しくは、優れた省燃費性を有する内燃機
関用潤滑油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の保有台数は近年においても増加
の一途をたどっており、これに伴って自動車により消費
される燃料も大幅に増加し、石油などの化石燃料の保護
や環境の保全の観点から問題となってきている。従っ
て、自動車の燃費の改善は重要な技術課題となってお
り、このための潤滑油の改良検討が進められている。潤
滑油による省燃費対策としては、(1)流体潤滑下におけ
る摩擦損失の低減を意図した低粘度化、並びに(2)混合
潤滑下および境界潤滑下における摩擦損失の低減を意図
した摩擦低減剤の添加が検討されている。特に近年の優
れた省燃費油では摩擦低減剤の添加は必須となってお
り、これまでに多くの種類の化合物が開発され、成果を
挙げている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来開発された化合物
の中でも特に有効なものに、有機モリブデン化合物があ
る。本発明者らもこの化合物の使用について長年にわた
って検討しており、モリブデン化合物を効果的に使いこ
なすことが、より長期にわたって優れた省燃費効果を発
揮する潤滑油の開発に重要であることを見出している。
そして、本出願人は、新油の摩擦低減効果とその効果の
持続性に優れた潤滑油として、水素化分解プロセスによ
り製造される低芳香族の基油に、チオカルバミン酸モリ
ブデンを含有させた潤滑油に関する発明を、先に特許出
願した(特開平3−106995号参照)。しかしなが
ら、有機モリブデン化合物の摩擦低減効果およびその効
果の持続性に及ぼす他の添加剤の影響については、未だ
に詳細に検討が進められているとは言えなかった。そこ
で、本発明は、従来の内燃機関用潤滑油と比較して、新
油の摩擦低減効果に優れ、かつその摩擦低減効果をより
長期間持続でき、従って省燃費性に特に優れる内燃機関
用潤滑油組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、有機モリ
ブデン化合物の摩擦低減効果およびその効果の持続性に
及ぼす他の添加剤の影響について研究を重ねた結果、ジ
アルキルジチオカルバミン酸モリブデンに対して、特定
の構造を有するジハイドロカルビルジチオリン酸亜鉛お
よびカルボン酸銅を併用することにより、新油の摩擦低
減効果に優れ、さらにその摩擦低減効果を長期間持続で
きる内燃機関用潤滑油組成物が得られることを見出し、
先に特許出願した(特願平7−303495号参照)。
さらに、本発明者らは、有機モリブデン化合物の摩擦低
減効果およびその効果の持続性に及ぼす他の添加剤の影
響について研究を重ねた結果、ジアルキルジチオカルバ
ミン酸モリブデンに対して、特定の構造を有するジハイ
ドロカルビルジチオリン酸亜鉛およびカルボン酸銅以外
に、さらにジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛を併用す
ることにより、新油の摩擦低減効果に優れ、さらにその
摩擦低減効果をより長期間持続できる内燃機関用潤滑油
組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至
ったのである。すなわち、本発明に係る内燃機関用潤滑
油組成物は、潤滑油基油に対して、組成物全量基準で、
[I]下記の一般式(1)で表されるジハイドロカルビ
ルジチオリン酸亜鉛が0.01〜5.0質量%、[II]
下記の一般式(2)で表されるジアルキルジチオカルバ
ミン酸モリブデンが0.01〜5.0質量%、[III]
下記の一般式(3)で表されるカルボン酸銅を0.00
5〜1.0質量 %、および[IV]下記の一般式(4)
で表されるジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛が0.0
1〜5.0質量%、それぞれ含有してなるものである。
【化5】 [一般式(1)において、R1、R2、R3およびR4は、
個別に、炭素数1〜18の炭化水素基を示す。]
【化6】 [一般式(2)において、R5、R6、R7およびR8は、
個別に、炭素数1〜18のアルキル基を示し、X1
2、X3およびX4は、個別に、硫黄原子または酸素原
子を示す。]
【化7】 [一般式(3)において、R9およびR10は、個別に、
炭素数1〜24の炭化水素基を示す。]
【化8】 [一般式(4)において、R11、R12、R13およびR14
は、個別に、炭素数1〜18のアルキル基を示す。] このように、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン
に対して、特定の構造を有するジハイドロカルビルジチ
オリン酸亜鉛およびカルボン酸銅以外に、さらにジアル
キルジチオカルバミン酸亜鉛を併用することにより、モ
リブデン化合物を効果的に使いこなすことができ、省燃
費性に特に優れた内燃機関用潤滑油組成物が得られるこ
とになる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における潤滑油基油は、特
に限定されるものではなく、潤滑油の基油として通常使
用されているものであれば、鉱油系、合成系を問わず本
発明の潤滑油基油に使用できる。使用可能な鉱油系潤滑
油基油としては、例えば、原油を常圧蒸留および減圧蒸
留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、
水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫
酸洗浄、白土処理等の精製処理などを適宜組み合わせて
精製したパラフィン系、ナフテン系などの油が挙げられ
る。また、使用可能な合成系潤滑油基油としては、例え
ば、ポリα−オレフィン(ポリブテン、1−オクテンオ
リゴマー、1−デセンオリゴマーなど)、アルキルベン
ゼン、アルキルナフタレン、ジエステル(ジトリデシル
グルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ
イソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−
2−エチルヘキシルセバケートなど)、ポリエステル
(トリメリット酸エステルなど)、ポリオールエステル
(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロー
ルプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2
−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラル
ゴネートなど)、ポリオキシアルキレングリコール、ジ
アルキルジフェニルエ−テルポリフェニルエーテルなど
が挙げられる。本発明の潤滑油基油は、2種以上の鉱油
系基油または合成油系基油の混合物であって差し支えな
く、鉱油系基油と合成油系基油の混合物であっても差し
支えない。そして、上記混合物における2種以上の基油
の混合比は、任意に選ぶことができる。本発明で使用す
る潤滑油基油には、粘度に関して特別な限定条件はな
い。しかし、通常は40℃における動粘度が1〜100
0mm2/sの範囲にあることが好ましく、5〜800mm2/s
の範囲にあることがより好ましい。
【0006】本発明の[I]成分であるジハイドロカル
ビルジチオリン酸亜鉛は、下記の一般式(1)で表され
る。
【化9】 上記一般式(1)中、R1、R2、R3およびR4は、個別
に、炭素数1〜18の炭化水素基を示し、そのような炭
化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖ま
たは分枝のペンチル基、直鎖または分枝のヘキシル基、
直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖または分枝のオクチ
ル基、直鎖または分枝のノニル基、直鎖または分枝のデ
シル基、直鎖または分枝のウンデシル基、直鎖または分
枝のドデシル基、直鎖または分枝のトリデシル基、直鎖
または分枝のテトラデシル基、直鎖または分枝のペンタ
デシル基、直鎖または分枝のヘキサデシル基、直鎖また
は分枝のヘプタデシル基、直鎖または分枝のオクタデシ
ル基などの炭素数1〜18のアルキル基;直鎖または分
枝のブテニル基、直鎖または分枝のペンテニル基、直鎖
または分枝のヘキセニル基、直鎖または分枝のヘプテニ
ル基、直鎖または分枝のオクテニル基、直鎖または分枝
のノネニル基、直鎖または分枝のデセニル基、直鎖また
は分枝のウンデセニル基、直鎖または分枝のドデセニル
基、直鎖または分枝のトリデセニル基、直鎖または分枝
のテトラデセニル基、直鎖または分枝のペンタデセニル
基、直鎖または分枝のヘキサデセニル基、直鎖または分
枝のヘプタデセニル基、直鎖または分枝のオクタデセニ
ル基などの炭素数4〜18のアルケニル基;シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などの炭
素数5〜7のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル
基、ジメチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含
む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての構造異性
体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての構造異
性体を含む)、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシク
ロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチ
ルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、ジエ
チルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メ
チルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基(全
ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル
基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘプチ
ル基(全ての構造異性体を含む)などの炭素数6〜11
のアルキルシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基
などのアリール基:トリル基(全ての構造異性体を含
む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチル
フェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分
枝のプロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、
直鎖または分枝のブチルフェニル基(全ての構造異性体
を含む)、直鎖または分枝のペンチルフェニル基(全て
の構造異性体を含む)、直鎖または分枝のヘキシルフェ
ニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝の
ヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖
または分枝のオクチルフェニル基(全ての構造異性体を
含む)、直鎖または分枝のノニルフェニル基(全ての構
造異性体を含む)、直鎖または分枝のデシルフェニル基
(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のウンデ
シルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖また
は分枝のドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)などの炭素数7〜18の各アルキルアリール基;ベ
ンシル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基(プ
ロピル基の異性体を含む)、フェニルブチル基(ブチル
基の異性体を含む)、フェニルペンチル基(ペンチル基
の異性体を含む)、フェニルヘキシル基(ヘキシル基の
異性体を含む)などの炭素数7〜12の各アリールアル
キル基;などが挙げられる。なお、上記のアルキル基や
アルケニル基は、酸素に結合する部分の炭素原子が第1
級炭素である、いわゆるプライマリーのアルキル基やア
ルケニル基でもよく、当該炭素原子が第2級である、い
わゆるセカンダリーのアルキル基やアルケニル基でもよ
く、さらに当該炭素原子が第3級である、いわゆるター
シャリーのアルキル基やアルケニル基でもよい。一般式
(1)で表される化合物の中でも、R1、R2、R3およ
びR4が個別に直鎖状または分枝状の炭素数1〜18の
アルキル基であるジアルキルジチオリン酸亜鉛は、特に
摩擦低減性および摩耗防止性に優れた潤滑油組成物を与
える点で好ましい。本発明においては、一般式(1)に
包含される2種以上のジハイドロカルビルジチオリン酸
亜鉛を任意の混合で割合して[I]成分として使用する
こともできる。[I]成分のジハイドロカルビルジチオ
リン酸亜鉛として特に好ましい具体例を摘記すると、例
えば、ジイソプロピルジチオリン酸亜鉛、ジイソブチル
ジチオリン酸亜鉛、ジ−sec−ブチルジチオリン酸亜
鉛、ジ−sec−ペンチルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−
ヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジ−sec−ヘキシルジチ
オリン酸亜鉛、ジ−n−オクチルジチオリン酸亜鉛、ジ
−2−エチルヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−デシ
ルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−ドデシルジチオリン酸亜
鉛、ジイソトリデシルジチオリン酸亜鉛、およびこれら
の混合物などを挙げることができる。本発明の内燃機関
用潤滑油組成物における[I]成分の含有量は、潤滑油
組成物全量基準で、その下限値が0.01質量%、好ま
しくは0.1質量%であり、一方、その上限値は5.0
質量%、好ましくは2.0質量%である。[I]成分の
含有量が0.01質量%未満の場合は、際だった新油の
摩擦低減効果が得られず、一方、5.0質量%を超える
場合は、含有量に見合うだけの摩擦低減効果の改善が見
られないため、それぞれ好ましくない。なお、本発明で
使用する[I]成分としては取り扱いの容易さから、溶
剤や潤滑油で希釈した形で使用してもよい。
【0007】本発明の[II]成分であるジアルキルジチ
オカルバミン酸モリブデンは、下記の一般式(2)で表
される。
【化10】 上記一般式(2)中、R5、R6、R7およびR8は、個別
に、炭素数1〜18のアルキル基を示し、そのようなア
ルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖ま
たは分枝のペンチル基、直鎖または分枝のヘキシル基、
直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖または分枝のオクチ
ル基、直鎖または分枝のノニル基、直鎖または分枝のデ
シル基、直鎖または分枝のウンデシル基、直鎖または分
枝のドデシル基、直鎖または分枝のトリデシル基、直鎖
または分枝のテトラデシル基、直鎖または分枝のペンタ
デシル基、直鎖または分枝のヘキサデシル基、直鎖また
は分枝のヘプタデシル基、直鎖または分枝のオクタデシ
ル基などが挙げられる。なお、上記のアルキル基は、窒
素原子に結合する部分の炭素原子が第1級炭素である、
いわゆるプライマリーアルキル基でもよく、当該炭素原
子が第2級である、いわゆるセカンダリーアルキル基で
もよく、さらに当該炭素原子が第3級である、いわゆる
ターシャリーアルキル基でもよい。一般式(2)で表さ
れる化合物の中でも、R5、R6、R7およびR8が個別に
炭素数4〜13のアルキル基であるジアルキルジチオカ
ルバミン酸モリブデンは、新油の摩擦低減効果およびそ
の効果の持続性に優れた潤滑油組成物を与える点で、特
に好ましい。上記一般式(2)におけるX1、X2、X3
およびX4は、個別に、硫黄原子または酸素原子を示し
ているが、新油に優れた摩擦低減効果を付与できること
から、X1、X2、X3およびX4の少なくとも1個は硫黄
原子であることが好ましい。本発明においては、一般式
(2)に包含されるジアルキルジチオカルバミン酸モリ
ブデンの2種以上を任意の割合で混合し、これを[II]
成分として使用することもできる。そしてこの場合に
は、一般式(2)中の下記に示す原子団(A)の平均構
造を−Mo2a(4-a)−で表した場合に、aが好まし
くは1〜3、より好ましくは1.5〜2.5であるジア
ルキルジチオカルバミン酸モリブデン混合物を使用する
ことが、新油に摩擦低減効果および軸受の腐食に対する
安定性を付与できる点で好ましい。
【化11】 上記原始団(A)中のX1、X2、X3およびX4は、一般
式(2)におけるX1、X2、X3およびX4をそれぞれ示
す。[II]成分のジアルキルジチオカルバミン酸モリブ
デンとして特に好ましい具体例を摘記すると、例えば、
ジ(直鎖または分枝)ブチルジチオカルバミン酸硫化モ
リブデン、ジ(直鎖または分枝)ペンチルジチオカルバ
ミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)ヘキシル
ジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分
枝)ヘプチルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ
(直鎖または分枝)オクチルジチオカルバミン酸硫化モ
リブデン、ジ(直鎖または分枝)ノニルジチオカルバミ
ン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)デシルジチ
オカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)
ウンデシルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直
鎖または分枝)ドデシルジチオカルバミン酸モリブデ
ン、ジ(直鎖または分枝)トリデシルジチオカルバミン
酸モリブデン、ジ(直鎖または分枝)ブチルジチオカル
バミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)
ペンチルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ
(直鎖または分枝)ヘキシルジチオカルバミン酸硫化オ
キシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)ヘプチルジチオ
カルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分
枝)オクチルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデ
ン、ジ(直鎖または分枝)ノニルジチオカルバミン酸硫
化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)デシルジチ
オカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または
分枝)ウンデシルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブ
デン、ジ(直鎖または分枝)ドデシルジチオカルバミン
酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)トリデ
シルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、および
これらの混合物などを挙げることができる。本発明の内
燃機関用潤滑油組成物における[II]成分の含有量は、
潤滑油組成物全量基準で、その下限値が0.01質量
%、好ましくは0.1質量%であり、一方その上限値は
5.0質量%、好ましくは3.0質量%である。[II]
成分の含有量が0.01質量%未満の場合は、摩擦低減
効果に劣り、一方、5.0質量%を超える場合は、含有
量に見合うだけの摩擦低減効果の改善が見られないた
め、それぞれ好ましくない。なお、本発明で使用する
[II]成分としては取り扱いの容易さから、溶剤や潤滑
油で希釈した形で使用してもよい。
【0008】本発明の[III]成分であるカルボン酸銅
は、下記の一般式(3)で表される。
【化12】 上記一般式(3)において、R9およびR10は、個別
に、炭素数1〜24の炭化水素基を示し、そのような炭
化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖ま
たは分枝のペンチル基、直鎖または分枝のヘキシル基、
直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖または分枝のオクチ
ル基、直鎖または分枝のノニル基、直鎖または分枝のデ
シル基、直鎖または分枝のウンデシル基、直鎖または分
枝のドデシル基、直鎖または分枝のトリデシル基、直鎖
または分枝のテトラデシル基、直鎖または分枝のペンタ
デシル基、直鎖または分枝のヘキサデシル基、直鎖また
は分枝のヘプタデシル基、直鎖または分枝のオクタデシ
ル基、直鎖または分枝のノナデシル基、直鎖または分枝
のイコシル基、直鎖または分枝のヘンイコシル基、直鎖
または分枝のドコシル基、直鎖または分枝のトリコシル
基、直鎖または分枝のテトラコシル基などの炭素数1〜
24のアルキル基;直鎖または分枝のブテニル基、直鎖
または分枝のペンテニル基、直鎖または分枝のヘキセニ
ル基、直鎖または分枝のヘプテニル基、直鎖または分枝
のオクテニル基、直鎖または分枝のノネニル基、直鎖ま
たは分枝のデセニル基、直鎖または分枝のウンデセニル
基、直鎖または分枝のドデセニル基、直鎖または分枝の
トリデセニル基、直鎖または分枝のテトラデセニル基、
直鎖または分枝のペンタデセニル基、直鎖または分枝の
ヘキサデセニル基、直鎖または分枝のヘプタデセニル
基、直鎖または分枝のオクタデセニル基、直鎖または分
枝のノナデセニル基、直鎖または分枝のイコセニル基、
直鎖または分枝のヘンイコセニル基、直鎖または分枝の
ドコセニル基、直鎖または分枝のトリコセニル基、直鎖
または分枝のテトラコセニル基などの炭素数4〜24の
アルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
シクロヘプチル基などの炭素数5〜7のシクロアルキル
基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル
基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロペ
ンチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロ
ペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロ
ヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異
性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての
構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全て
の構造異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基、ジメ
チルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、メ
チルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含
む)、ジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を
含む)などの炭素数6〜24のアルキルシクロアルキル
基;石油酸の主成分である炭素数7〜25のナフテン酸
(ナフテン核を有する飽和カルボン酸類の総称)のカル
ボキシル基を除いた炭素数6〜24の飽和炭化水素基部
分;フェニル基、ナフチル基などのアリール基:トリル
基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構
造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性
体を含む)、直鎖または分枝のプロピルフェニル基(全
ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のブチルフェ
ニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝の
ペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖
または分枝のヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を
含む)、直鎖または分枝のヘプチルフェニル基(全ての
構造異性体を含む)、直鎖または分枝のオクチルフェニ
ル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のノ
ニルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖また
は分枝のデシルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)、直鎖または分枝のウンデシルフェニル基(全ての
構造異性体を含む)、直鎖または分枝のドデシルフェニ
ル基(全ての構造異性体を含む)などの炭素数7〜18
の各アルキルアリール基;ベンシル基、フェニルエチル
基、フェニルプロピル基(プロピル基の異性体を含
む)、フェニルブチル基(ブチル基の異性体を含む)、
フェニルペンチル基(ペンチル基の異性体を含む)、フ
ェニルヘキシル基(ヘキシル基の異性体を含む)などの
炭素数7〜12の各アリールアルキル基;などが挙げら
れる。なお、上でいう「石油酸の主成分である炭素数7
〜25のナフテン酸(ナフテン核を有する飽和カルボン
酸類の総称)のカルボキシル基を除いた炭素数6〜24
の飽和炭化水素基部分」として代表的な構造としては、
下記の一般式(5)で表される炭素数6〜24の(アル
キル)シクロペンチルアルキル基または下記の一般式
(6)で表される炭素数7〜24の(アルキル)シクロ
ヘキシルアルキル基などが挙げられる。
【化13】 (上記一般式(5)において、R15、R16、R17および
18は、個別に、水素原子、メチル基またはエチル基を
示し、bは1〜18の数を示す。)
【化14】 (上記一般式(6)において、R19、R20、R21、R22
およびR23は、個別に、水素原子、メチル基またはエチ
ル基を示し、cは1〜18の数を示す。) 一般式(3)に包含される化合物の中でも、R9および
10が、個別に、炭素数8 〜24のアルキル基、炭素
数8〜24のアルケニル基、炭素数8〜24のアルキル
シクロアルキル基または炭素数9〜25のナフテン酸の
カルボキシル基を除いた炭素数8〜24の飽和炭化水素
基部分であるカルボン酸銅は、潤滑油基油に対する溶解
性と酸化安定性に優れる点で、好ましい[III]成分で
ある。本発明においては、一般式(3)に包含される2
種以上のカルボン酸銅を任意の割合で混合し、これを
[III]成分として使用することもできる。[III]成分
のカルボン酸銅として特に好ましい具体例を摘記する
と、例えば、2−エチルヘキサン酸銅、n−ドデカン酸
銅(ラウリン酸銅)、イソドデカン酸銅、n−オクタデ
カン酸銅(ステアリン酸銅)、オレイン酸銅、炭素数9
〜25のナフテン酸銅、およびこれらの混合物などを挙
げることができる。本発明の内燃機関用潤滑油組成物に
おける[III]成分の含有量は、潤滑油組成物全量基準
で、その下限値が0.005質量%、好ましくは0.0
1質量%であり、一方、その上限値は1.0質量%、好
ましくは0.5質量%である。[III]成分の含有量が
0.005質量%未満の場合は、摩擦低減効果の持続性
に劣り、一方、1.0質量%を超える場合は、含有量に
見合うだけの効果が得られず、また組成物の劣化を促進
する恐れもあるため、それぞれ好ましくない。なお、本
発明で使用する[III]成分としては取り扱いの容易さ
から、溶剤や潤滑油で希釈した形で使用してもよい。
【0009】本発明の[IV]成分であるジアルキルジチ
オカルバミン酸亜鉛は、下記の一般式(4)で表され
る。
【化15】 上記一般式(4)中、R11、R12、R13およびR14は、
個別に、炭素数1〜18のアルキル基を示し、そのよう
なアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直
鎖または分枝のペンチル基、直鎖または分枝のヘキシル
基、直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖または分枝のオ
クチル基、直鎖または分枝のノニル基、直鎖または分枝
のデシル基、直鎖または分枝のウンデシル基、直鎖また
は分枝のドデシル基、直鎖または分枝のトリデシル基、
直鎖または分枝のテトラデシル基、直鎖または分枝のペ
ンタデシル基、直鎖または分枝のヘキサデシル基、直鎖
または分枝のヘプタデシル基、直鎖または分枝のオクタ
デシル基などが挙げられる。なお、上記のアルキル基
は、窒素原子に結合する部分の炭素原子が第1級炭素で
ある、いわゆるプライマリーアルキル基でもよく、当該
炭素原子が第2級である、いわゆるセカンダリーアルキ
ル基でもよく、さらに当該炭素原子が第3級である、い
わゆるターシャリーアルキル基でもよい。一般式(4)
で表される化合物の中でも、R11、R12、R13およびR
14が、個別に、炭素数4〜13のアルキル基であるジア
ルキルジチオカルバミン酸亜鉛は、新油の摩擦低減効果
およびその効果の持続性に優れた潤滑油組成物を与える
点で、特に好ましい。[IV]成分のジアルキルジチオカ
ルバミン酸亜鉛として特に好ましい具体例を摘記する
と、例えば、ジ(直鎖または分枝)ブチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ペンチルジチオカル
バミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ヘキシルジチオカ
ルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ヘプチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)オクチルジチ
オカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ノニルジチ
オカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)デシルジチ
オカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ウンデシル
ジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ドデシ
ルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)トリ
デシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分
枝)、およびこれらの混合物などを挙げることができ
る。本発明の内燃機関用潤滑油組成物における[IV]成
分の含有量は、潤滑油組成物全量基準で、その下限値が
0.01質量%、好ましくは0.1質量%であり、一
方、その上限値は5.0質量%、好ましくは2.0質量
%である。[IV]成分の含有量が0.01質量%未満の
場合は、新油の摩擦低減効果がまだ不十分であり、一
方、5.0質量%を超える場合は、含有量に見合うだけ
の摩擦低減効果の改善が見られないため、それぞれ好ま
しくない。なお、本発明で使用する[IV]成分としては
取り扱いの容易さから、溶剤や潤滑油で希釈した形で使
用してもよい。
【0010】潤滑油基油に、[I]〜[IV]の4成分を
含有させてなる本発明の内燃機関用潤滑油組成物は、そ
のままでも新油の摩擦低減効果に優れているばかりでな
く、摩擦低減効果の持続効果にも優れているが、その潤
滑油としての性能をさらに高める目的で、公知の潤滑油
添加剤、例えば、酸化防止剤、金属系清浄剤、無灰分散
剤、極圧添加剤、耐摩耗剤、摩擦調製剤、錆止め剤、腐
食防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、ゴム膨潤
剤、消泡剤、着色剤などを単独で、または数種類組み合
わせた形で、本発明の潤滑油組成物に添加することがで
きる。ちなみに、酸化防止剤としては、フェノール系化
合物やアミン系化合物など、潤滑油に一般的に使用され
ているものであれば、いずれも使用可能であって、例え
ば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノ
ールなどのアルキルフェノール類、メチレン−4,4−
ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノール)などのビスフェノール類、フェニル−α−ナフ
チルアミンなどのナフチルアミン類、ジアルキルジフェ
ニルアミン類、ジ−2−エチルヘキシルジチオリン酸亜
鉛などのジアルキルジチオリン酸亜鉛類、フェノチアジ
ン類などが使用可能である。金属系清浄剤としては、例
えば、アルカリ土類金属スルフォネート、アルカリ土類
金属フェネート、アルカリ土類金属サリチレート、アル
カリ土類金属ホスフォネートなどが使用可能である。無
灰分散剤としては、例えば、アルケニルコハク酸イミ
ド、ベンジルアミン、アルキルポリアミン、またはその
これらのホウ素化合物や硫黄化合物による変性品、アル
ケニルコハク酸エステルなどが使用可能である。極圧添
加剤および耐摩耗剤としては、例えば、硫黄系化合物や
リン系化合物が使用可能である。硫黄系化合物として
は、例えば、ジスルフィド類、硫化オレフィン類、硫化
油脂類が、またリン系化合物としては、例えば、リン酸
モノエステル類、リン酸ジエステル類、リン酸トリエス
テル類、亜リン酸モノエステル類、亜リン酸ジエステル
類、亜リン酸トリエステル類、およびこれらのエステル
類とアミン類、アルカノールアミン類との塩などがそれ
ぞれ使用可能である。摩擦低減剤としては、例えば、脂
肪族アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族アミ
ン、脂肪族アミン塩、脂肪酸アミドなどが使用可能であ
る。錆止め剤としては、例えば、アルケニルコハク酸、
アルケニルコハク酸エステル、多価アルコールエステ
ル、石油スルフォネート、ジノニルナフタレンスルフォ
ネートなどが使用可能である。腐食防止剤としては、例
えば、ベンゾトリアゾール系、チアジアゾール系、イミ
ダゾール系の化合物などが使用可能である。粘度指数向
上剤としては、非分散型粘度指数向上剤や分散型粘度指
数向上剤が使用でき、具体的には、ポリメタクリレート
類や、エチレン−プロピレン共重合体、ポリイソブチレ
ン、ポリスチレン、スチレン−ジエン共重合体などのオ
レフィンコポリマー類などが使用可能である。流動点降
下剤としては、例えば、使用する潤滑油基油に適合する
ポリメタクリレート系のポリマーなどが使用できる。消
泡剤としては、例えば、ジメチルシリコーンやフルオロ
シリコーンなどのシリコーン類が使用可能である。これ
らの添加剤の添加量は任意であるが、通常、潤滑油組成
物全量基準で、消泡剤の含有量は0.0005〜1質量
%、粘度指数向上剤の含有量は1〜30質量%、腐食防
止剤の含有量は0.005〜1質量%、その他の添加剤
の含有量は、それぞれ0.1〜15質量%程度である。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によって
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定
されるものではない。実施例1〜5および比較例1〜4 まず、以下に示す各成分を使用して、表1の実施例1〜
5および比較例1〜4の各欄に示す配合割合の内燃機関
用潤滑油組成物を調製した。基油 100℃における動粘度が4.0mm2/s、全芳香族含有
量が5質量%の水素化分解精製パラフィン系鉱油[I]成分 A:ジイソプロピルジチオリン酸亜鉛 B:ジ−2−エチルヘキシルジチオリン酸亜鉛[II]成分 C:ジ−2−エチルヘキシルジチオカルバミン酸硫化オ
キシモリブデン(先に示した原子団(A)の平均構造は
−Mo222−) D:ジイソトリデシルジチオカルバミン酸硫化オキシモ
リブデン(先に示した原子団(A)の平均構造は−Mo
222−)[III]成分 E:オレイン酸銅 F:炭素数8〜24のナフテン酸銅[IV]成分 G:ジ−2−エチルヘキシルジチオカルバミン酸亜鉛 H:ジイソトリデシルジチオカルバミン酸亜鉛パッケージ 市販のSH級エンジン油用パッケージからジチオリン酸
亜鉛を除いたもの(金属系清浄剤、無灰分散剤、酸化防
止剤、腐食防止剤を含む)
【0012】次に、これら調整した各内燃機関用潤滑油
組成物の評価を摩擦低減性能について行い、その評価結
果を表1の下欄に示した。なお、摩擦低減性能試験評価
方法は次の通りである。 [摩擦低減性能]SRV型往復動式摩擦試験機を用い
て、試験片ローラー/ディスク(材質SUJ−2)、周
波数50Hz、振幅1.5mm、荷重400N、温度8
0℃の条件下で新油および劣化油の摩擦係数を測定し
た。なお、劣化油は、JIS K 2514の3.1に
規定される潤滑油酸化安定度試験に準じて、試験温度1
50℃、試験時間192時間の条件で新油を酸化劣化さ
せることにより調製した。
【0013】
【表1】
【0014】表1に示す性能評価試験の結果からも明ら
かなとおり、 本発明に係る実施例1 〜5の組成物は、
いずれも新油において極めて優れた摩擦低減効果を示す
とともに、劣化油の摩擦係数も新油と同様に低い値を示
しており、摩擦低減効果の持続性にも優れることがわか
る。これに対して、[I]成分を用いない場合(比較例
1)および[II]成分を用いない場合(比較例2)は、
新油の摩擦低減効果に乏しく、また[III]成分を用い
ない場合(比較例3)および[IV]成分を用いない場合
(比較例4)は、摩擦低減効果の持続性に乏しく、いず
れも本発明より性能が劣るものである。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、新
油の摩擦低減効果に優れ、かつその摩擦低減効果をより
長期間持続でき、省燃費性に特に優れた内燃機関用潤滑
油組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 129:58 129:40 139:00) C10N 10:02 10:04 10:12 30:06 40:25

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油基油に対して、組成物全量基準
    で、 [I]下記の一般式(1)で表されるジハイドロカルビ
    ルジチオリン酸亜鉛が0.01〜5.0質量%、 【化1】 [一般式(1)において、R1、R2、R3およびR4は、
    個別に、炭素数1〜18の炭化水素基を示す。] [II]下記の一般式(2)で表されるジアルキルジチオ
    カルバミン酸モリブデンが0.01〜5.0質量%、 【化2】 [一般式(2)において、R5、R6、R7およびR8は、
    個別に、炭素数1〜18のアルキル基を示し、X1
    2、X3およびX4は、個別に、硫黄原子または酸素原
    子を示す。] [III]下記の一般式(3)で表されるカルボン酸銅が
    0.005〜1.0質量%、 【化3】 [一般式(3)において、R9およびR10は、個別に、
    炭素数1〜24の炭化水素基を示す。]および [IV]下記の一般式(4)で表されるジアルキルジチオ
    カルバミン酸亜鉛が0.01〜5.0質量%、 【化4】 [一般式(4)において、R11、R12、R13およびR14
    は、個別に、炭素数1〜18のアルキル基を示す。] それぞれ含有してなる内燃機関用潤滑油組成物。
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