JPH10121012A - 導電性樹脂ペースト及びこれを用いて製造された半導体装置 - Google Patents

導電性樹脂ペースト及びこれを用いて製造された半導体装置

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JPH10121012A
JPH10121012A JP27810196A JP27810196A JPH10121012A JP H10121012 A JPH10121012 A JP H10121012A JP 27810196 A JP27810196 A JP 27810196A JP 27810196 A JP27810196 A JP 27810196A JP H10121012 A JPH10121012 A JP H10121012A
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JP
Japan
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conductive resin
resin paste
filler
average particle
organic filler
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JP27810196A
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English (en)
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Ryuichi Murayama
竜一 村山
Yutaka Matsuda
豊 松田
Hikari Okubo
光 大久保
Toshiro Takeda
敏郎 竹田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な低弾性率を有しながら塗布作業性に優
れる半導体素子接着用樹脂ペーストを提供する。 【解決手段】 金属皮膜をした有機フィラー、エポキシ
樹脂、球状銀粉、及びγ−グリシドキシトリメトキシシ
ランを必須成分として、該成分中に有機フィラーが50
〜30重量%、球状銀粉が30〜80重量%、γ−グリ
シドキシドキシトリメトキシシラン0.01〜8重量%
含まれていることを特徴とする半導体素子接着用樹脂ペ
ースト及びこれを用いて製造された半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はIC,LSI等の半
導体素子を金属フレーム等の基板に接着させる半導体素
子接着用樹脂ペースト及びこれを用いて製造された半導
体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置組立において、半導体素子を
金属フレームに接着させる工程、いわゆるダイボンディ
ング工程において、これまで金−シリコン共晶に始ま
り、半田、樹脂ペーストと推移してきた。現在では主に
IC,LSIの組立においては導電性樹脂ペーストを、
トランジスタ、ダイオードなどのディスクリートにおい
ては半田を使用している。
【0003】IC、LSI等の半導体装置においてはそ
の半導体素子の面積が大きいことから半田に対してより
低応力性が高い樹脂ペーストを使用する方法が行われて
いる。しかしこの樹脂ペーストはエポキシ樹脂中にフレ
ーク状の銀粉が分散されている。導電性樹脂ペーストを
用いる方法では近年の半導体装置では半導体素子と金属
フレームの間の電導性に関する要求は低い。なぜならば
近年の半導体装置では半導体素子や半導体装置のデザイ
ンの進歩に伴い、アースを取るために半導体素子の裏面
から金属フレームに電気を流す構造に必ずしもなってい
ない。また導電性樹脂ペーストを通して電気を流すにし
てもIC,LSIでは電流が2〜3mA程度の電流であ
る。この程度の電流では樹脂中に金属粉が分散している
従来の導電性樹脂ペーストでも対応ができている。
【0004】導電性樹脂ペースト対し半田は導電性や接
着性に優れ、価格も安価である。この半田を主に使用し
ているダイオード、トランジスタ等のディスクリートで
はその製品の構造上半導体素子と金属フレームの間で電
気を流す必要がある。しかし近年の環境問題から半田に
使用している鉛を使わない方向に各半導体メーカーが動
いており、更に半田を使用する際には必要なフラックス
の洗浄工程が減ることによるコスト削減からIC,LS
Iに使用している導電性樹脂ペーストを使用したディス
クリートを開発使用としているが、半導体装置に流れる
電流が2〜3A程度の大電流が流れる製品もあり、従来
の導電性樹脂ペーストでは満足する導電性を得ることが
できなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は良好な低弾性
率を有しながら塗布作業性に優れる半導体素子接着用樹
脂ペースト及びこれを用いて製造された半導体装置を提
供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は(A)平均粒径
が5μm以下の球状銀粉、(B)室温で液状のエポキシ
樹脂、(C)表面に金属皮膜を施した平均粒径が5〜3
0μmの有機フィラー(以下有機フィラー)及び(D)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを必須成
分として、該成分中に銀粉(A)が30〜80重量%、
表面に金属皮膜を施した有機フィラー(C)が5〜30
重量%、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(D)を0.01〜8重量%含まれていることを特徴と
する導電性樹脂ペースト及び上記の導電性樹脂ペースト
を用いて製造された半導体装置に関するものである。
【0007】また上記の半導体樹脂ペーストの有機フィ
ラーがカーボンであることを特徴とする導電性樹脂ペー
スト及び上記の導電性樹脂ペーストを用いて製造された
半導体装置に関するものであり、更に上記の半導体樹脂
ペーストの有機フィラーがフェノール樹脂またはそれを
カーボン化した粒子であることを特徴とする導電性樹脂
ペースト及び上記の導電性樹脂ペーストを用いて製造さ
れた半導体装置に関するものである。
【0008】本発明で用いる有機フィラーはその平均粒
径が5〜30μmであることが望ましい。平均粒径が5
μmより小さいと半導体素子と金属フレーム間に充分な
導電性が得られず導電性樹脂ペーストの粘度が高くな
り、塗布作業性が悪化する。また30μmより大きいと
塗布作業に使用するニードルが詰まってしまう。その形
状としては球状が望ましい。フィラーの形状が球状が望
ましいのは球状はフレーク状や多角形状の様な形状に比
べ単位重量に対し表面積が小さくなるため粘度が低くな
る。よってより多くのフィラーを配合することができ
る。より多くのフィラーを配合できることは半導体素子
と金属フレーム間の導電性を良くさせる。
【0009】更にこのフィラーの材質は有機物が望まし
い。有機物はエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミ
ド樹脂等の熱硬化性樹脂が好ましい。更にこれらの耐熱
性を高めるため焼成してカーボン化したものやカーボン
も更に好ましい。逆に有機物で望ましくないのはポリエ
ステル、ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂である。熱可
塑性樹脂は耐熱性がないため導電性樹脂ペーストに使用
するエポキシ樹脂の通常の硬化温度120〜200度に
耐えることができずに変形してしまうことにより本来の
目的である半導体素子と金属フレーム間の充分に導電性
を得ることはできない。また材質を有機物としたのは無
機物例えば金属では導電性樹脂ペーストを三本ロールで
作成する際につぶれてしまってその形状を維持できない
ため作成した導電性樹脂ペーストの粘度が高くなり充分
に混練できなかったり、セラミックでは絶縁性が高く、
同様に金属皮膜を施しても導電性が有機物にした場合よ
り低下するため、適さない。
【0010】有機フィラーの添加量は5重量%より少な
いと充分な導電性を得ることができない。また30重量
%を越えると拡がり性が悪化する。有機フィラーの表面
に皮膜を施す金属は例えば、金、銀、ニッケル、銅等が
あり、それらを1種類または2種類以上使用できるが特
に限定しない。
【0011】本発明に用いる銀粉は平均粒径が5μm以
下であることが望ましい。形状が球状なのは上記の有機
フィラーと同様により多くのフィラーを配合できるから
である。平均粒径が5μm以下としたのはそれよりも大
きいとより多くの銀粉が配合できるがチキソ性が著しく
低下するため銀粉および有機フィラーの分離、沈降が発
生し、均一の導電性が得ることが非常に困難になる。
【0012】本発明に用いるエポキシ樹脂は常温で液状
のものに限定しているが、常温で液状でないと銀粉との
混練において、溶剤をより多く必要とする。溶剤は気泡
発生の原因となり、硬化物の接着強度を低下させてしま
う。本発明に用いるエポキシ樹脂として例えばビスフェ
ノールA、ビスフェノールF,フェノールノボラックと
エピクロルヒドリンとの反応で得られるポリグリシジル
エーテルで常温のもの、ビニルシクロヘキセンジオキシ
ド、ジシクロペンタジエンオキシド、アリサイクリック
ジエポキシ−アジペイドの様な脂環式エポキシ、更にn
−ブチルグリシジルエーテル、バーサティック酸グリシ
ジルエステル、スチレンオキサイドフェニルグリシジル
エーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル、クレグ
リシジルエーテル、ジシクロペンタジエンジエポキシド
の様な通常エポキシ樹脂の希釈剤として用いられるもの
がある。
【0013】本発明に用いるγ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシランはその末端のメトキシ基が加熱する
ことにより脱メタノール化することにより自己縮合する
ことによってより高い耐熱性を得ることができる。これ
は本発明の導電性樹脂ペーストが半田の代替として使用
する場合より大きな利点である。半田はその融点(約3
50度付近)を越えると液状になり、それ以上では接着
することはできなくなるがγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシランを加えることにより導電性樹脂ペース
トは350度以上でも1〜2分以内であれば接着強度は
低下するものの半田のように液状になり接着できなくな
ることはない。
【0014】本発明において硬化剤として用いるのは活
性水素を分子内に持った化合物が望ましい。この様な化
合物にはフェノール類(例えばビスフェノールA、ビス
フェノールF、ビスフェノールAP、ビスフェノール
S、ビスフェノールZ、ジメチルビスフェノールA、ジ
メチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノール
A、テトラメチルビスフェノールF、ビフェノール、テ
トラメチルビフェノール、ジヒドロキシジフェニルエー
テル、ジヒドロキシベンゾフェノン、o−ヒドロキシフ
ェノール、m−ヒドロキシフェノール、p−ヒドロキシ
フェノール、、フェノールノボラックやオルソクレゾー
ルノボラック等のポリフェノール類、トリヒドロキシフ
ェニルメタンやトリヒドロキシフェニルメタン等のトリ
スフェノール類)、一級アミン、ポリアミン類、イミゾ
ゾール等が挙げられる。またこれらは単独でも2種類以
上を混合して用いても良い。更に本発明の樹脂組成物に
は必要に応じて硬化促進剤、顔料、消泡剤などの添加剤
を用いることができる。本発明の製造方法は例えば各成
分を予備混練した後、三本ロールを用いて混練し、ペー
ストを得て真空下脱泡することなどがある。
【0015】
【実施例】以下に本発明を実施例で具体的に説明する。
【0016】実施例1〜14 ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応により
得られるジグリシジルエーテル(エポキシ当量180で
常温で液状、以下エポキシ樹脂)、希釈剤としてクレジ
ルグリシジルエーテル(以下CGE)、硬化剤としてフ
ェノールノボラック(水酸基当量110)、2−フェニ
ル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン(GPT)、更に
平均粒径2、4μmの銀粉及び平均粒径5、17、28
μmの表面にニッケル(F1)、ニッケル−金(F
2)、ニッケル−銀(F3)を皮膜したフェノール樹
脂、ニッケル−金を皮膜した比重1.45の焼成したフ
ェノール樹脂(F4)を表1に示す割合で配合し、3本
ロールで混練して導電性樹脂ペーストを得た。この導電
性樹脂ペーストを真空チャンバーにて2mmHgで30
分脱泡後、以下に示す方法により各種性能を評価した。
評価結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】粘度:E型粘度計(3°コーン)を用い、
25℃、2.5rpmでの測定値。 体積抵抗率:スライドガラス上にペーストを幅4mm、
厚み30μmに塗布し、120℃オーブン中で60分間
硬化した後の硬化物の体積抵抗率を測定した。 垂直体積抵抗率:銅フレーム上にペーストをペースト塗
布し、2X2mmの銅板を120℃オーブン中で60分
間硬化した後の銅板表面と銅フレームの間の電圧を求
め、そこから硬化物の垂直体積抵抗率を算出した。 350℃熱時接着強度:2mm角のシリコンチップをペ
ーストを用いて銅フレームにマウントし180℃オーブ
ン中で60分間硬化した。硬化後、プッシュプルゲージ
を用い350℃での熱時ダイシェア強度を測定した。 拡がり性:銅フレームにペーストを塗布し、室温に1時
間放置してシリコンチップをマウントした時にチップの
端までペーストが広がるかを評価した。 総合評価:粘度、体積抵抗率及び熱時接着強度の全てを
良好なものを○、1つでも不満足なものを×とした。
【0019】比較例1〜11 表2に示す配合割合で実施例と全く同様にして導電性樹
脂ペーストを作製した。
【0020】
【表2】
【0021】比較例1では、平均粒径が2μmの球状銀
粉を20重量%しか添加しなかったところ導電性が低下
した。比較例2では、平均粒径が2μmの球状銀粉を8
5重量%添加したところ導電性は良好なものの粘度が高
く、拡がり性が低下した。比較例3では、平均粒径8μ
mの球状銀粉を添加したところ粘度が低くなり、有機フ
ィラーおよび銀粉の沈降、分離の発生により充分な導電
性が得られなかった。比較例4では、有機フィラーを2
重量%しか添加しなかった場合、導電性、拡がり性が低
下する。比較例5では、有機フィラーを40重量%添加
した場合、導電性は良好だが拡がり性が悪化する。比較
例6では、GPTを添加しなかった場合、導電性、拡が
り性は良好だが接着強度が低下する。比較例7では、G
PTを10重量%添加した場合、硬化の時にGPTから
発生したガスによりチップとの密着が低下し、導電性特
に垂直体積抵抗率が著しく低下する。比較例8では、有
機フィラーの平均粒径を3μmにした場合、粘度が著し
く高くなることにより、拡がり性が低下した。比較例9
では、平均粒径42μmの有機フィラーを使用すると導
電性は良好だが拡がり性が低下し、また粒径が大きいた
めにチップとの密着が悪く接着強度が低下した。比較例
10では、有機フィラーの変わりに金−ニッケルを皮膜
したシリカを用いたところ導電性が低下した。比較例1
1では、銀粉を球状からフレーク状にしたところ粘度が
高くなり、拡がり性が低下した。
【0022】
【発明の効果】本発明の導電性樹脂ペーストは半導体素
子と金属フレーム間の導電性が良好で、尚かつダイボン
ディング時のペーストの濡れ拡がり性が良好で、更にナ
トリウム、塩素などのイオン性不純物が少なく銅、42
合金等の金属フレーム、セラミック基板、ガラスエポキ
シ等の有機基板へのIC、LSI等の半導体素子の接着
に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/52 H01L 21/52 E //(C08K 13/06 9:02 7:16 3:08 5:54) (C09J 163/00 161:06) (72)発明者 竹田 敏郎 東京都品川区東品川2丁目5番8号 住友 ベークライト株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)平均粒径が5μm以下の球状銀
    粉、(B)室温で液状のエポキシ樹脂、(C)表面に金
    属皮膜を施した平均粒径が5〜30μmの有機フィラー
    及び(D)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
    ンを必須成分として、該成分中に銀粉(A)が30〜8
    0重量%、表面に金属被膜を施した有機フィラー(C)
    が5〜30重量%、γ−グリシドキシプロピルトリメト
    キシシラン(D)を0.01〜8重量%含まれているこ
    とを特徴とする導電性樹脂ペースト。
  2. 【請求項2】 (A)平均粒径が5μm以下の球状銀
    粉、(B)室温で液状のエポキシ樹脂、(C)表面に金
    属皮膜を施した平均粒径が5〜30μmの有機フィラー
    及び(D)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
    ンを必須成分として、該成分中に銀粉(A)が30〜8
    0重量%、表面に金属被膜を施した有機フィラー(C)
    が5〜30重量%、γ−グリシドキシプロピルトリメト
    キシシラン(D)を0.01〜8重量%含まれてなる導
    電性樹脂ペーストを用いて製造された半導体装置。
  3. 【請求項3】 表面に金属被膜を施した有機フィラーが
    カーボンである請求項1記載の導電性樹脂ペースト。
  4. 【請求項4】 表面に金属被膜を施した有機フィラーが
    カーボンである導電性樹脂ペーストを用いて製造された
    請求項2記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 表面に金属被膜を施した有機フィラーが
    フェノール樹脂またはそれをカーボン化した粒子である
    請求項1記載の導電性樹脂ペースト。
  6. 【請求項6】 表面に金属被膜を施した有機フィラーが
    フェノール樹脂またはそれをカーボン化した粒子である
    導電性樹脂ペーストを用いて製造された請求項2記載の
    半導体装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001017011A3 (de) * 1999-08-26 2002-01-10 Orga Kartensysteme Gmbh Leiterbahnträgerschicht zur einlaminierung in eine chipkarte, chipkarte mit einer leiterbahnträgerschicht und verfahren zur herstellung einer chipkarte
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Effective date: 20040326