JPH10117813A - バンド用バックル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ズボン、半ズボン、洋服等を身体
に着用する際に、締付け用のバンドに取り付けられるバ
ンド用のバックルの改良に関する発明である。 【構成】 本発明は、軸の一端には回転体を、他端には
円筒型カムを取り付けた回転部を、断面形状が長方形状
の取付部材に回転可能に取り付けるとともに、中央には
バネが、左端には脱落防止突起が、右端には上下係止突
起が設けられた押圧板を前記取付部材内に取り付けたこ
とを特徴とするバンド用バックルの構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ズボン、半ズボン、洋
服等を身体に着用する際に、締付け用のバンドに取り付
けられるバンド用のバックルの改良に関する発明であ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、バンド用バックルとしては、実用
新案出願公開昭６３−７９７０７号の公開公報に記載さ
れている「バンド用バックル」の考案のように、バンド
自体に等間隔に穴を穿設し、当該穴にバックルに突設さ
れている突起を挿入させて締付ける構造のバンド用バッ
クルは存在している。また、実用新案出願公開平３−６
７１１０号の公開公報に記載されているバックルのよう
に、バックル本体内をベルトをスライドさせて、挟止体
によりスライドするバンドを挟圧しバンドを締付ける構
造のバンド用バックルは存在している。

【０００３】しかしながら、実用新案出願公開昭６３−
７９７０７号の公開公報に記載されている「バンド用バ
ックル」の考案のように、バンド自体に等間隔に穴をあ
けたものは、締め付けの度合いを調節する際には、バン
ド自体に穴を新たに開けることが必要であり、当該穴を
開けることは容易ではないとの欠点がある。また、実用
新案出願公開平３−６７１１０号の公開公報に記載され
ている「バックル」のように、バックル本体内をベルト
をスライドさせて、挟止体によりスライドするバックル
を用いたものは、使用時にベルトを挟圧している挟止体
が動いてしまうために、ベルトが緩むとの欠点がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明であるバンド用
バックルは、使用時に緩むことがなく、バンドの締め付
け度合いを容易に調節することができるバンド用バック
ルを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、軸の一端には
回転体を、他端には円筒型カムを取り付けた回転部を、
断面形状が長方形状の取付部材に回転可能に取り付ける
とともに、中央にはバネが、左端には脱落防止突起が、
右端には上下係止突起が設けられた押圧板を前記取付部
材内に取り付けたことを特徴とするバンド用バックルの
構成とした。

【０００６】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図１は、本発明であるバンド用バックル１の正面
図、図２は本発明であるバンド用バックル１の円筒型カ
ム９とバネ１１が噛合していない状態の右側面図であ
る。

【０００７】図１に示すようにバンド用バックル１は、
手動で回転することのできる回転部２及びバンド４の取
り外しや調節を行うことのできる固定部３より構成され
る。上記回転部２は、略三角形状の回転体６と固定ネジ
７と軸８と円筒型カム９とねじ１０とより構成される。

【０００８】上記回転部２の回転体６は、図１に示すよ
うに、略三角形状である。ただし、回転体６は丸形とし
てもよいし、４角形又は５角形等の多角形としてもよ
い。固定ネジ７は軸８のねじ穴８ｂに螺合可能である。

【０００９】固定部３は、図２に示すように、取付部材
３ａと押圧板１２とから構成されている。固定部３を構
成する取付部材３ａは断面形状が長方形状である。押圧
板１２の中央にはバネ１１が設けられているとともに、
取付部材３ａから押圧板１２が脱落しないように脱落を
防止するための脱落防止突起１２ａ及び上下係止突起１
２ｂ、１２ｃが形成されている。

【００１０】バンド４の後端部は、図２に示すように、
取付部材３内ａに固定されていて、バンド４のバンド先
端５は取付部材３ａの背面枠３ａと押圧板１２間に挿入
されている。

【００１１】前述のように、図２は、円筒型カム９が押
圧板１２に設けられているバネ１１が噛合していない状
態を示した図である。即ち、円筒型カム９は図１５、図
１６、図１７、図１８及び図１９に示すように、円筒型
カム９の押圧板１２寄りには凸部９ｂ、９ｄ及び凹部９
ｃ、９ｅが形成されている。軸８には、円筒型カム９が
固定できるように、ねじ穴９ａが穿設され、ねじ１０を
螺合することにより軸８に円筒型カム９が固定される。

【００１２】図３は、図２の状態のバンド用バックル１
の回転体６を手動で時計方向へ約９０度回転させた状態
の右側面図である。円筒型カム９の凸部９ｂが、押圧板
１２に設けられているばね１１の先端１１ａを押圧して
いる。押圧板１２と取付部材３の背面枠３ｃに挟まれた
バンド先端５は、前記押圧板１２により狭圧される。

【００１３】図４は、図１のＡ−Ａ線に沿った縦断面図
である。図に示すように、軸８の一端に回転体６が固定
ねじ７を前記軸８に螺合させて固定し、軸８の他端には
ねじ穴９ａにねじ１０を軸８に形成されているねじ穴８
ａに螺合させて固定する。

【００１４】図５は本発明であるバンド用バックル１の
取付部材３ａの正面図、図６は本発明であるバンド用バ
ックル１の取付部材の側面図、図７は本発明であるバン
ド用バックル１の可動部の側面図である。各図に示すよ
うに、取付部材３ａには軸８を挿入する貫通孔３ｂが形
成されている。

【００１５】図８は押圧板の正面図、図９は押圧板の側
面図である。押圧板１２は、プレ−ト１２の中央にばね
１１をもうけ、プレ−ト１２ａの左端部には脱落防止突
起１２ａが形成されているとともに、右端の上下には上
係止突起１２ｂと下係止突起１２ｃが設けられている。
前記ばね１１は螺旋状のばねである。そして、プレ−ト
１２ａの左端は上法にやや湾曲している。これは、バン
ド先端５が容易に挿入できるようにするためである。

【００１６】図１０は軸の正面図、図１１は軸の右側面
図である。軸８の回転体６を取り付ける部分は、回転体
６を取り付けた場合に回転体６が空回りすることを防止
するために凹凸が形成されている。また、円筒型カム９
を軸８に固定するためのねじ穴８ａが形成されている。

【００１７】図１２は回転体の正面図である。回転体６
には、中央部に軸８を挿入するための挿入孔６ａが形成
されている。前記挿入孔６ａの内面には凹凸状に形成さ
れている。

【００１８】図１３は固定ねじの正面図、図１４は固定
ねじの右側面図である。固定ねじ７の頭部の外周面は凹
凸状に形成されている。これは、ねじ７を指先で摘んで
回転時に滑らないようにするためである。

【００１９】図１５は円筒型カムの正面図、図１６は円
筒型カムの左側面図、図１７は円筒型カムの右側面図、
図１８は円筒型カムの平面図、図１９は円筒型カムの底
面図である。

【００２０】各図に示すように、円筒型カム９には、凸
部９、ばね１１の先端１１ａが係合する係合溝９ｆ、９
ｇ、凹部９ｃ及び軸８を挿入するための軸挿入孔９ｈが
形成されている。

【００２１】図２０はねじの正面図、図２１はねじの右
側面図である。ねじ１０ａの頭部には、凹部が形成され
ている。この凹部１０ａは、ドライバ−の先端を差し込
むためのものである。

【００２２】図２２は図３の状態のバンド用バックルの
回転体を手動で時計方向に回転させ円筒型カムとばねが
噛合した状態の右側面図、図２３は本発明であるバンド
用バ図に示すように、ばね１１のばね先端１１ａは円筒
型カム９に形成されている係合溝９ｆに係合し、バンド
先端５が押圧板１２により押圧されるためにバンド４が
緩むことがない。

【００２３】

【作用】図１及び図２の状態の時、つまり、円筒型カム
９とばね先端１１ａが噛合していない時、腹部正面にバ
ンド用バックル１を置き、取付部材３ａに固定されてい
るバンド４をズボン等のバンドに通し、バンド先端５を
取付部材３ａと押圧板１２間に挿通する。

【００２４】バンド先端５を取付部材３ａと押圧板１２
間に挿通した後、回転部２の回転体６を手で時計回り方
向に回転させることによりバンドを締付けることができ
る。図２に示した場合は、円筒型カム９の係合溝９ｆ、
９ｇとばね１１が噛合していない状態であるので固定枠
３ａ内のバンド５は容易に取り外すことができる。

【００２５】上記より、図２の状態の時に身体への着脱
を行うことが可能である。即ち、ばね先端１１ａが凹部
９ｅ内にある場合である。そして、回転体６を手動で時
計方向へ約９０度回転させると、図３に示すように、円
筒型カム９の凸部９ｂがばね先端１１ａが押圧され、同
時に押圧板１２がベルト先端５を押圧するので、押圧板
１２と取付部材３ａの背面枠３ｃに挟圧されるのであ
る。

【００２６】図３の状態より、更に、回転体６を時計方
向に回転させると円筒型カム９の係合溝９ｆにばね１１
の先端が噛合した状態、即ち、図２２に示した状態とな
る。、

【００２７】上記図２２に示した状態の時に円筒型カム
９がばね１１を介して図３の時よりも、押圧板１２をよ
り強く押圧するので、固定枠３ａ内のベルト５も上記押
圧板１２によってより強く狭圧される。

【００２８】上記図２２の状態よりも、さらに手動で時
計方向に回転させるとばね先端１１ａが係合溝１１ｆ、
１１ｇに噛合していない状態、即ち、図２の状態にな
る。図１９に示すように、円筒型カム９の凹部９ｂ、９
ｄは二個所あり、約１８０度の間隔で設けてある。

【００２９】円筒型カム９は、図１５、図１６、図１
７、図１８及び図１９に示す構造をしているので、図２
２の噛合した状態より回転体６を手動で時計回り方向に
一回転させると、９０度回転で緩くなり１８０度回転で
噛合し２７０度回転で緩くなり３６０度回転で噛合す
る。このように一回転させると２回噛合する。上記円筒
型カム９は構造的に逆回転が不可能で常に時計方向のみ
に回転できる。

【００３０】

【発明の効果】本発明は、以上に説明したような構成で
あるから以下の効果が得られる。第１に、従来のものよ
りも強い押圧力を得る事ができるので、バンドに緩みが
生ずることがない。第２に、ベルトの取り外しや締付け
等を行うのに、要する力は僅かであるので、誰でも容易
に使用することができる。第３に、ベルトの締め付けや
緩みの調節を極めて容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明であるバンド用バックルの正面図であ
る。

【図２】本発明であるバンド用バックルの右側面図であ
り、円筒型カムとばねが噛合していない状態の右側面図
である。

【図３】本発明である、バンド用バックルの右側面図で
あり、バンド用バックルの回転体を手動で時計方向へ９
０度回転させた状態の図である。

【図４】本図は、図１中のＡ−Ａ線に沿った縦断面図で
ある。

【図５】本発明であるバンド用バックルの取付部材の側
面図である。

【図６】本発明であるバンド用バックルの取付部材の正
面図である。

【図７】本発明であるバンド用バックルの回転部を取付
部材に取り付けた状態を示した側面図である。

【図８】本発明であるバンド用バックルの押圧板の正面
図である。

【図９】本発明であるバンド用バックルの押圧板の側面
図である。

【図１０】本図は、軸の正面図である。

【図１１】本図は、軸の右側面図である。

【図１２】本図は、回転体の正面図である。

【図１３】本図は、固定ねじの正面図である。

【図１４】本図は、固定ねじの右側面図である。

【図１５】本図は、円筒型カムの正面図である。

【図１６】本図は、円筒型カムの左側面図である。

【図１７】本図は、円筒型カムの右側面図である。

【図１８】本図は、円筒型カムの平面図である。

【図１９】本図は、円筒型カムの底面図である。

【図２０】本図は、ねじの正面図である。

【図２１】本図は、ねじの右側面図である。

【図２２】本発明であるバンド用バックルの回転体を手
動で時計方向に回転させ円筒型カムとばねが噛合した状
態の右側面図である。

【図２３】本発明であるバンド用バックルの左側面図で
ある。

【符号の説明】

１ バンド用バックル ２ 回転部 ３ 固定部 ３ａ 取付部材 ３ｂ 貫通孔 ３ｃ 背面 ４ バンド ５ バンド先端 ６ 回転体 ６ａ 軸挿入孔 ７ 固定ねじ ７ａ ねじ部 ８ 軸 ８ａ ねじ穴 ８ｂ ねじ穴 ９ 円筒型カム ９ａ ねじ穴 ９ｂ 凸部 ９ｃ 凹部 ９ｄ 凸部 ９ｅ 凹部 ９ｆ 係合溝 ９ｇ 係合溝 ９ｈ 軸挿通孔 １０ ねじ １０ａ 凹部 １１ ばね １１ａ ばね先端 １２ 押圧板 １２ａ プレ−ト １２ｂ 上係止突起 １２ｃ 下係止突起 １２ｄ 脱落防止突起

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸の一端には回転体を、他端には円筒型
   カムを取り付けた回転部を、断面形状が長方形状の取付
   部材に回転可能に取り付けるとともに、中央にはバネ
   が、左端には脱落防止突起が、右端には上下係止突起が
   設けられた押圧板を前記取付部材内に取り付けたことを
   特徴とするバンド用バックル。