JPH10116934A - 樹脂封止半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

樹脂封止半導体装置およびその製造方法

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JPH10116934A
JPH10116934A JP8268215A JP26821596A JPH10116934A JP H10116934 A JPH10116934 A JP H10116934A JP 8268215 A JP8268215 A JP 8268215A JP 26821596 A JP26821596 A JP 26821596A JP H10116934 A JPH10116934 A JP H10116934A
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resin
sealing
semiconductor device
sealing resin
thermal expansion
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JP8268215A
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Yasuo Oikawa
安夫 及川
Kazuyuki Ishikawa
和幸 石川
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/181Encapsulation

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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】封止樹脂の成形後の反り変形の極めて少なく、
熱的試験の評価に対しても十分に耐える片面封止構造の
樹脂封止半導体装置を提供する。 【解決手段】半導体チップ1、半導体チップを搭載する
リードフレーム2およびリードフレーム面に平行に配置
される放熱板4からなり、放熱板の1面を露出させて封
止樹脂5により片面封止成形されてなる樹脂封止半導体
装置において、前記封止樹脂の成型時の温度(Tm (℃))
における金型の寸法を規準とした封止樹脂の硬化収縮率
を Sp 、硬化した封止樹脂の熱膨張係数をKp(/℃) およ
び前記放熱板の熱膨張係数をKb(/℃) として、温度 Tm
−Sp/(Kp−Kb) は-10 ℃以上、50℃以下となるような封
止樹脂と放熱板との組み合わせとする。4は電気絶縁層
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップ、半
導体チップを搭載するリードフレームおよび放熱性を有
する放熱板からなり、リードフレームおよび放熱板のす
くなくとも一部のみを露出して封止樹脂により片面封止
成形されてなる樹脂封止半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂封止による半導体チップ(以下チッ
プと略記する)のパッケージングは、多量生産方式に最
も適していること、比較的低コストであることなどから
今日広く採用されている。半導体装置は、例えば、金属
からなるリードフレームの所定の位置にチップを配置
し、このチップの電極をリードフレームに金属細線など
を用いて接続し、必要により放熱 (ヒートシンク) など
をチップの背面( 製品の底面 )に配置して構成し、この
構成物をモールド用金型に予め装着したのち、例えば無
機充填剤を含むエポキシ樹脂成形材料を高温・高圧の成
形条件下で金型内に注入し硬化せしめて樹脂封止による
パッケージングを行って製造する。
【0003】近年、パワーモジュールなどの発熱量の大
きい樹脂封止半導体装置においては、熱放散性が重要視
されるようになり、片面封止構造が採られている。図1
は片面封止構造の樹脂封止半導体装置を模式的に示し、
(a)は透視平面図であり、(b)は(a)におけるX
X断面図である。チップ1を搭載したリードフレーム2
の反対側面に電気絶縁層3を介して放熱板4を配置し、
放熱板4の他の面を露出させ、全体を樹脂5によって成
型封止している。チップ間やチップとリードフレームの
間に張ってあるボンディングワイヤは図示してない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の片面封止構造の
樹脂封止半導体装置においては、以下の問題がある。 (1) 上面と底面を異質な材料で構成するため、成形後に
樹脂封止半導体装置に反りが発生する。(2) ヒートショ
ック試験、ヒートサイクル試験などの熱的試験に供した
場合に、上記の成形時の反りを含む樹脂と構成部材間に
熱歪みが発生し、製品内部の部材割れ、樹脂割れなどの
不具合、またこれが原因となって電気的特性不良が発生
する。
【0005】一般に、この対応策として、(2) に対して
は、放熱板の熱膨張率 Kb と等しいかまたは近傍の熱膨
張率 Kp を有する封止樹脂を選定して、封止樹脂と放熱
板の間の熱収縮( あるいは膨張) による歪みの差を最小
化する方法がとられる。しかし、(1) の成形後の反り発
生に対しては、例え Kb ≒ Kp としても、樹脂が硬化時
に発生する硬化収縮(あるいは成形収縮と呼ばれる)に
よって反りは発生し硬化収縮による歪みは製品中に残存
することとなる。しかも、この硬化収縮による歪みは、
熱膨張差による収縮(膨張)歪み量に対して比較的大き
い割合を占める。
【0006】この反り発生の大きさによっては、反りの
製品仕様値に耐えない場合が生ずる。また、各種の熱的
試験においても、製品内部に残存する歪み(応力)の大
きさは試験条件 (温度差条件など) にも依存するが不具
合の発生の原因となる。このため、放熱板を含む部材の
構成、樹脂の性状、部材と樹脂の構造(形状、寸法な
ど)の最適化が特に片面封止構造の半導体装置の樹脂封
止においては大きな問題となっている。
【0007】従来より封止樹脂として使用されるエポキ
シ樹脂材は、硬化収縮率(以下、封止樹脂の硬化収縮率
をSpと略記する)が 3×10-3〜 5×10-3のレベルにあ
り、かつ熱膨張係数(以下、封止樹脂の熱膨張係数をKp
と略記する)は、0.8 ×10-5〜2.5 ×10-5程度の範囲に
ある。硬化収縮歪みが大きいため、熱膨張係数Kpを放熱
板の熱膨張係数(以下、放熱板の熱膨張係数をKbと略記
する)と調和させるためにKp≦Kbとしても硬化収縮歪み
の吸収は困難で、成形後の反り変形は発生し、内部に発
生する応力も大きい。
【0008】このため、封止材として、ゴム系、ゲル系
の極度に弾性率の低い材料を使用し大きな歪み発生に対
する応力の低減化が行われこともあるが、弾性率が低い
ためリード(またはポスト)等の固着力が弱く、半導体
装置としての強度や信頼性に劣る。本発明の目的は、上
述の問題点に鑑み、封止樹脂の成形後の反り変形の極め
て少なく、熱的試験の評価に対しても十分に耐える片面
封止構造の樹脂封止半導体装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、半導体チップ、半導体チップを搭載するリードフ
レームおよびリードフレーム面に平行に配置される放熱
板からなり、放熱板の1面を露出させて封止樹脂により
片面封止成形されてなる樹脂封止半導体装置において、
前記封止樹脂の成型時の温度(Tm (℃))における金型の
寸法を規準とした封止樹脂の硬化収縮率を Sp 、硬化し
た封止樹脂の熱膨張係数をKp(/℃) および前記放熱板の
熱膨張係数をKb(/℃) として、温度 Tm −Sp/(Kp−Kb)
は-10 ℃以上、50℃以下となるような封止樹脂と放熱板
との組み合わせであることとする。
【0010】前記封止樹脂は、硬化収縮率が 1.0×10-3
以下の不飽和ポリエステル樹脂組成物であると良い。前
記放熱板はアルミニウムまたはアルミニウム合金、銅ま
たは銅合金あるいはセラミックスのいずれか、またはこ
れらの複合材料であり、その熱膨張係数は 0.8×10-5
℃以上であると良い。
【0011】あるいは、半導体チップ、半導体チップを
搭載するリードフレームおよびリードフレーム面に平行
に配置される放熱板からなり、放熱板の1面を露出させ
て封止樹脂により片面封止成形されてなる樹脂封止半導
体装置において、予め成形硬化された樹脂からなるスペ
ーサが前記封止樹脂内部に埋め込まれていることとす
る。
【0012】前記スペーサと前記封止樹脂の平均硬化収
縮率は 1.0×10-3以下であると良い。前記スペーサは前
記封止樹脂と同じ樹脂からなると良い。前記封止樹脂の
硬化収縮率は 0.5×10-3以上であると良い。前記スペー
サを有する樹脂封止半導体装置の製造方法において、前
記スペーサは、予め成型金型内の樹脂封止空間に配置さ
れた後、前記構成部材と共に同時に成型封止されること
とする。
【0013】
【発明の実施の形態】片面封止構造の樹脂封止半導体装
置においては、この部材構成材料の性状によって熱収縮
(または熱膨張) の挙動は異なるが、底面に位置するこ
と、装置中に占める面積と肉厚が大きいことから、放熱
板としてのヒートシンク材と封止樹脂の性状( 熱膨張係
数、弾性率) が反り量、歪み発生量の挙動を左右してい
る。
【0014】(1) 片面封止成形における成形後の反りの
発生は、高温(金型温度Tm)における樹脂のSpと金型温
度から室温(T) までの冷却過程における封止樹脂の熱収
縮率(=熱膨張係数×温度差)の和と、放熱板の熱収縮
率(=熱膨張係数×温度差)の差D とに依存する。樹脂
封止層と放熱板の収縮率の差D が小さいほど反りの量は
小さい。この関係は次式で表される。
【0015】
【数1】 D=(Sp + Kp ×ΔT)−Kb×ΔT =Sp+(Kp −Kb) ×ΔT (1) 但し ΔT =Tm-T 図2は本発明に係る封止樹脂と放熱板の収縮率の関係を
表すグラフである。横軸は温度であり、縦軸は収縮率で
ある。直線aは封止樹脂の収縮率を、直線bは放熱板の
収縮率である。封止樹脂の収縮率は硬化収縮率とこれに
連なる熱収縮率の2つの直線からなっている。2つの材
料の収縮率の差D は直線aと直線bの差であるから、D=
0 となる温度T は次式で表される。
【0016】
【数2】T=Tm−Sp/(Kp−Kb) (2) 実際の半導体装置の使用環境は通常は−10〜50℃である
ので、温度T がこの範囲内であれば実質的な歪みは生じ
ないし、反りも生じない。しかし、硬化収縮率が大きい
樹脂、例えば、エポキシ樹脂では、Sp≒ 0.4×10 -3、金
型温度160 ℃では、T=20℃として、Kp− Kb ≒−0.4/10
0/140 ≒−2.8 ×10-5となり、この熱膨張係数の差( K
p − Kb )は実現が不可能であり、反り最小化のために
は極度に K差を大きく ( Kp ≪Kb )する必要があり、こ
のため熱的試験時の熱歪み(応力) の発生は大きくな
る。
【0017】上記のように、エポキシ樹脂に代表され
る、一般的に使用される樹脂類は硬化収縮率が大きいた
め、上式(1) を実現出来ないことから成形後の反りから
は技術的に逃れられない状況下にあった。 (2) しかし、本発明によれば、この硬化収縮率を Sp ≒
1 ×10-3に設定することにより、以下の試算のように上
式(1) から、熱膨張係数の差( Kp − Kb )は、金型温
度160 ℃、室温20℃としてΔT =140 ℃、Kp− Kb ≒−
0.1/100/140 ≒0.71×10-5となる。
【0018】この差は放熱板と樹脂の持つ熱膨張係数か
ら十分に実現できる値であることを見出した。したがっ
て、本発明に用いる樹脂は、硬化収縮率が、1 ×10-3
下ものであれば種類を選ばないが、発明者が特願平8−
254036号公報に開示した低収縮性BMC(バルク
モールデイングコンパウンド)である不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物を現状では最も実現可能な樹脂として挙げ
ることができる。この樹脂組成物は低収縮剤、難燃化
剤、触媒、無機充填剤、補強材、離型剤および表面処理
材全てを含有し、ガラス転移温度が150 ℃以上のビスフ
エノール系不飽和ポリエステル樹脂が結合媒体として用
いられていることを特徴としている。
【0019】(3) 一方、放熱板については、上述の(1)
、(2) を満たすものであれば、基本的には種類を選ば
ないが、樹脂の取り得る硬化収縮率、熱膨張係数の範囲
から、熱膨張係数 Kb が 0.8×10-5以上の無機、有機、
金属材料であればどれでも採用が可能である。当然なが
ら、放熱板としては、熱伝導性の良好な材料を選択する
必要があるが、その例として、セラミック材( Kb ≒0.
8 ×10-5 )、銅材(Kb ≒1.7 ×10-5) 、アルミニウム材
(Kb ≒2.3 ×10-5) は最適な材料となる。但し、これら
の材料を使用するためには放熱板の Kb に適したKpを持
つ樹脂を選定する必要があることはいうまでもない。
【0020】封止樹脂の収縮率が1 ×10-3以下の場合に
おける、熱膨張係数の異なる放熱板に対する適正な封止
樹脂の熱膨張係数を求めた試算結果を表1に示す。
【0021】
【表1】 表1のように封止樹脂と放熱板を選択することにより、
成形後の反り変形はない(室温で)半導体装置(製品)
の成形が可能となる。このように樹脂の性状を選択する
ことにより、室温時の放熱板と樹脂間の歪み差は0若し
くは極小化の状態となり、例えば室温を基準に高温側、
低温側の環境下において行われる熱的試験においても熱
歪み差(応力差)は小さく良好な結果をもたらす。
【0022】以上、樹脂硬化収縮率が 1×10-3以下の場
合について示した。以下に硬化収縮率が 1×10-3以上の
封止樹脂使用の場合について示す。 (4) 上記のように、エポキシ樹脂に代表される樹脂は、
硬化収縮率が 1×10-3以上であるため、この構造(図
1)では硬化収縮歪みを解消することができない。しか
し、本発明によれば、この硬化収縮歪みの低減化策とし
て、樹脂封止部の金型空間に予め硬化された樹脂からな
るスペーサを配置し、このスペーサはこの場合硬化収縮
歪みを生じないことを利用して、封止樹脂体積より、硬
化収縮に寄与する体積分を排除することによって、樹脂
層としての硬化収縮歪みを減少させることができる。図
3は本発明に係るスペーサが埋め込まれた樹脂封止半導
体装置の断面図である。スペーサ6が封止樹脂に埋め込
まれている。他の構成部材は図1と同じなので符号説明
は省略する。
【0023】例えば、樹脂封止部面に相似形(相似比を
kとする、k<1 である)の面を有する板状のスペーサ
を、封止樹脂に埋め込むことにより、封止樹脂全体の平
均硬化収縮率は次式となる。
【0024】
【数3】1+(1-k) ×Sp (3) 封止樹脂の硬化収縮力に抗するために、スペーサの厚さ
は樹脂封止の厚さに略等しくする。このような比例関係
の代表的な値を表2に示す。
【0025】
【表2】 スペーサを予め成型金型内に装着しておき、構成部品と
同時に成型封止を行う。用いる樹脂硬化物の性状は、成
形後の反りに対しては、温度変化に対して著しい収縮
(膨張) を起こさず、絶縁性を確保できるものであれば
その種類を選ばないが、熱的試験時の熱膨張差による挙
動を考慮に入れると、 Kp 、弾性率、熱的変化、材料の
均質性などが封止樹脂と同等であれば、封止樹脂層と一
体化した連続体を形成できるため、最も良好である。
【0026】なお、当然なことながら、この方法は、硬
化収縮率 1×10-3以下の樹脂の場合にも同様に有効で、
例えば 硬化収縮率 0.5 ×10-3の樹脂に対して、面の
相似比1/2 のスペーサを予め挿入することにより、樹脂
層としての収縮歪みは 0.25×10-3となり、この収縮率
の小さいほど、放熱板と樹脂の熱膨張差(Kb −Kp) が小
さくなるため、熱時の樹脂/放熱板間の熱収縮(膨張)
差が小さくなり、熱的試験に対する耐性が増加する。
【0027】以下に実施例をもって詳細に説明する 実施例1 銅よりなる厚さ1.2 mmのリードフレームに半導体チップ
を搭載し、焼結アルミナよりなる厚さ2 mmのセラミック
からなる放熱板と共に、以下の温度特性の不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物により、金型温度 160℃で封止成形し
て、樹脂封止半導体装置を作製した。この組成物は、硬
化収縮率Spは 0.0×10-3、熱膨張係数 Kp =0.8 ×10
-5 /℃である。なお、樹脂封止半導体装置の形状は、
直方体であり( 突出リードフレーム部を除く)、幅:35m
m 、長さ:80mm 、厚さ:6 mm とした。
【0028】作製した樹脂封止半導体装置の反り変形量
を測定した後、熱的試験としてヒートショック試験(−
55℃〜150 ℃)、ヒートサイクル試験(−40℃〜 120
℃)を各々 300サイクル実施し、外観の変化の他電気的
特性を調べた。表3に各樹脂封止半導体装置の反り変形
量、熱試験の結果を示す。○は封止樹脂の外観または内
部に不具合が観察されず、また電気的不良が発生しなっ
かった場合であり、×はこれらが単独にまたは複合して
みられた場合である。表3には以下の実施例および比較
例についても併記した。
【0029】
【表3】 実施例2 実施例1において、封止樹脂を硬化収縮率Spは0.5 ×10
-3、熱膨張係数 Kp =0.8 ×10 -5 /℃の熱特性の不飽
和ポリエステル樹脂組成物に換えたのみとし、実施例1
と同じく反り変形量の測定、熱試験を行った。
【0030】これらの、結果を表3に示す。 実施例3 銅からなるリードフレームおよび放熱板を用い、封止樹
脂を、硬化収縮率=0.5 ×10-3、熱膨張係数= 1.3 ×
10 -5/℃の熱特性の不飽和ポリエステル樹脂組成物を
用いて、実施例1と同じ成型条件で樹脂封止半導体装置
を作製した。
【0031】実施例1と同様に試験に供し、その結果を
表3に示す。 実施例4 実施例3において、封止樹脂を硬化収縮率=0.75×1
0-3、熱膨張係数= 1.2× 10 -5/℃の熱特性の不飽和
ポリエステル樹脂組成物を用いて、実施例1と同じ成型
条件で樹脂封止半導体装置を作製した。実施例1と同様
に試験に供し、その結果を表3に示す。 実施例5 放熱板を厚さ2 mmのアルミニウム板とし、封止樹脂は、
硬化収縮率=0.5 ×10 -3、熱膨張係数= 2.0 × 10 -5
/℃の熱特性の不飽和ポリエステル樹脂組成物を用い
て、実施例1と同様に樹脂封止半導体装置を作製した。
【0032】実施例1と同様に試験に供し、その結果を
表3に示す。 実施例6 実施例5において、封止樹脂を硬化収縮率=0.75×1
0-3、熱膨張係数= 1.8× 10 -5/℃の熱特性の不飽和
ポリエステル樹脂組成物に換えて、樹脂封止半導体装置
を作製した。
【0033】実施例1と同様に試験に供し、その結果を
表3に示す。 比較例1 銅からなるリードフレム、アルミナからなるセラミック
製の放熱板および封止樹脂としてエポキシ樹脂成形材料
(硬化収縮率 =3.0 ×10-3、熱膨張係数=0.8×10 -5
℃ )を用い、型温 160〜165 ℃で封止成形して、樹脂封
止半導体装置を作製した。
【0034】実施例1と同様に試験に供し、その結果を
表3に示す。 比較例2 実施例3において、封止樹脂として硬化収縮率 =2.5 ×
10-3、熱膨張係数=2.0× 10 -5の熱特性の不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物を用い、樹脂封止半導体装置を作製し
た。 比較例3 実施例3において、封止樹脂として硬化収縮率 =0.75×
10-3、熱膨張係数=2.0×10-5/℃の熱特性の不飽和ポリ
エステル樹脂組成物を用い、樹脂封止半導体装置を作製
した。
【0035】実施例1と同様に試験に供し、その結果を
表3に示す。 比較例4 銅からなるリードフレームおよび放熱板を用い、封止樹
脂として硬化収縮率 =3.0 ×10-3、熱膨張係数=1.3× 1
0 -5/℃の熱特性のエポキシ樹脂成形材料を用い、型温
160〜165 ℃で封止成形して、樹脂封止半導体装置を作
製した。
【0036】実施例1と同様に試験に供し、その結果を
表3に示す。 実施例7 放熱板として銅板を用い、金型のキャビティ空間(封止
樹脂容積に等しい)内に、この容積の1/2 を占める矩形
片(幅 33 mm、長さ40mm、厚み 3mm、とし、封止樹脂と
同一の樹脂で予め成形加工しておく)を予め挿入してお
き、樹脂として不飽和ポリエステル樹脂組成物(硬化収
縮率=1.0 ×10-3、熱膨張係数= 1.4× 10 -5/℃) を
用い、実施例1と同様に封止成形して樹脂封止半導体装
置を作製した。
【0037】実施例1と同様に試験に供し、その結果を
表3に示す。 実施例8 実施例4において、封止樹脂をエポキシ樹脂組成物(硬
化収縮率=3.0 ×10-3、熱膨張係数= 1.2×10-5/℃)
に換え、同じ樹脂の矩形片( 幅 33 mm、長さ60mm、厚み
3mm )を予め挿入した後、)を挿入し、樹脂封止半導体
装置を作製した。
【0038】実施例1と同様に試験に供し、その結果を
表3に示す。表3から、Sp Kp Kb Tmの関係が本発明
の要件を満足しており、収縮率の差が小さい実施例の各
樹脂封止半導体装置では、反り量は-30 〜+50 μm の範
囲内にあり実用上問題はなく、熱的試験に対しても、不
具合は観察されなかった。しかし、熱特性値が適合して
いない比較例では、反り量は+10 〜+130μm と大きく、
熱的試験に対しては樹脂割れ等が生じており、ヒートシ
ョック試験では全て電気的不良が発生した。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、半導体チップ、半導体
チップを搭載するリードフレームおよびリードフレーム
面に平行に配置される放熱板からなり、放熱板の1面を
露出させて封止樹脂により片面封止成形されてなる樹脂
封止半導体装置において、封止樹脂の成型時の温度(Tm
(℃))における金型の寸法を規準とした封止樹脂の硬化
収縮率を Sp 、硬化した封止樹脂の熱膨張係数をKp(/
℃) および放熱板の熱膨張係数をKb(/℃) として、温度
Tm −Sp/(Kp−Kb) は-10 ℃以上、50℃以下となるよう
な封止樹脂と放熱板との組み合わせとしたため、室温付
近での封止樹脂の硬化収縮率と熱収縮率の和と、放熱板
の熱収縮率との差が0(ゼロ)もしくは極小化し、片面
封止の大きな問題である成形後の反り変形を解消するこ
とが可能となり、かつ、この考え方によって選定された
樹脂、放熱板の温度変化に対して発生する歪み量は、従
来のエポキシ樹脂材に代表される封止樹脂と放熱板の組
み合わせよりも極めて少なく、このため、各種の熱的試
験に対しても有効な結果を得ることが可能となる。
【0040】あるいは、前記片面封止成形されてなる樹
脂封止半導体装置において、予め成形硬化された樹脂か
らなるスペーサを封止樹脂内部に埋め込んだため、硬化
収縮率の比較的大きな樹脂材料(小さい樹脂材料でもよ
いが)に対しては、樹脂層の硬化時の収縮歪みが減少
し、結果として反りの減少化および封止樹脂と放熱板間
の温度変化に対して発生する歪み量の縮小化を可能と
し、片面封止成形の樹脂封止半導体装置は製品仕様を満
足することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】片面封止構造の樹脂封止半導体装置を模式的に
示し、(a)は透視平面図、(b)は(a)におけるX
X断面図
【図2】本発明に係る封止樹脂と放熱板の収縮率の関係
を表すグラフ
【図3】本発明に係るスペーサが埋め込まれた樹脂封止
半導体装置の断面図
【符号の説明】 1 半導体チップ 2 リードフレーム 3 放熱板 4 電気絶縁層 5 封止樹脂 6 スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/31 H01L 23/30 R 23/373 23/36 M // C08L 101/00 B29L 31:34

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体チップ、半導体チップを搭載するリ
    ードフレームおよびリードフレーム面に平行に配置され
    る放熱板からなり、放熱板の1面を露出させて封止樹脂
    により片面封止成形されてなる樹脂封止半導体装置にお
    いて、前記封止樹脂の成型時の温度(Tm (℃))における
    金型の寸法を規準とした封止樹脂の硬化収縮率を Sp 、
    硬化した封止樹脂の熱膨張係数をKp(/℃) および前記放
    熱板の熱膨張係数をKb(/℃) として、温度 Tm −Sp/(Kp
    −Kb) は-10 ℃以上、50℃以下となるような封止樹脂と
    放熱板との組み合わせであることを特徴とする樹脂封止
    半導体装置。
  2. 【請求項2】前記封止樹脂は、硬化収縮率が 1.0×10-3
    以下の不飽和ポリエステル樹脂組成物であることを特徴
    とする請求項1に記載の樹脂封止半導体装置。
  3. 【請求項3】前記放熱板はアルミニウムまたはアルミニ
    ウム合金、銅または銅合金あるいはセラミックスのいず
    れか、またはこれらの複合材料であり、その熱膨張係数
    は 0.8×10-5/℃以上であることを特徴とする請求項1
    に記載の樹脂封止半導体装置。
  4. 【請求項4】半導体チップ、半導体チップを搭載するリ
    ードフレームおよびリードフレーム面に平行に配置され
    る放熱板からなり、放熱板の1面を露出させて封止樹脂
    により片面封止成形されてなる樹脂封止半導体装置にお
    いて、予め成形硬化された樹脂からなるスペーサが前記
    封止樹脂内部に埋め込まれていることを特徴とする樹脂
    封止半導体装置。
  5. 【請求項5】前記スペーサと前記封止樹脂の平均硬化収
    縮率は 1.0×10-3以下であることを特徴とする請求項4
    に記載の樹脂封止半導体装置。
  6. 【請求項6】前記スペーサは前記封止樹脂と同じ樹脂か
    らなることを特徴とする請求項4または5に記載の樹脂
    封止半導体装置。
  7. 【請求項7】前記封止樹脂の硬化収縮率は 0.5×10-3
    上であることを特徴とする請求項4ないし6に記載の樹
    脂封止半導体装置。
  8. 【請求項8】前記スペーサは、予め成型金型内の樹脂封
    止空間に配置された後、前記構成部材と共に同時に成型
    封止されることを特徴とする請求項4ないし7に記載の
    樹脂封止半導体装置の製造方法。
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