JPH10114617A - 歯科用材料 - Google Patents

歯科用材料

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JPH10114617A
JPH10114617A JP9266043A JP26604397A JPH10114617A JP H10114617 A JPH10114617 A JP H10114617A JP 9266043 A JP9266043 A JP 9266043A JP 26604397 A JP26604397 A JP 26604397A JP H10114617 A JPH10114617 A JP H10114617A
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dental material
range
filler
cation
same
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JP9266043A
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English (en)
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Harald Dr Rentsch
レンチュ ハラルト
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Degussa GmbH
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
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    • A61K6/74Fillers comprising phosphorus-containing compounds
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/884Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising natural or synthetic resins
    • A61K6/887Compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • A61K6/889Polycarboxylate cements; Glass ionomer cements

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明度、研磨可能性、圧力強度、水吸収性、
磨耗強度、曲げ強度、X線不透明度等に関連して現在の
歯科用材料に課された全ての要求を満たし、簡単に製造
することができ、かつ一定の特殊な要求に容易に適合さ
せることができる、改善された歯科用材料。 【解決手段】 充填剤が、型A1)A10(XO)
-B10− Cu(Y)Z'および/または型A2)
A'10− (X'O)6− Z''2− -B'(Y')
-B''10− 'C' '(Y'')Z'''および/ま
たは型A3)A''10− '(X''O)6− 'Z''''
2− '-A''' '(X'''O) '-B'''10− ''C''
''(Y''')Z'''''で示される1つまたはそれ以上
の混合アパタイトを、歯科用材料の生物学的使用環境か
らのイオンの吸収に有効な量で有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明には、変動する調節可
能な透明度、良好な研磨可能性、高い強度、および生物
学的環境中でかまたは生物学的環境からのイオンの放出
および収容のための能力を有する改善された重合可能な
歯科用材料が記載されている。また、本発明は、改善さ
れた重合可能な歯科用材料中でのアパタイトを基礎とす
る一定の充填剤の使用に向けられている。
【0002】殊に、本発明は、結合剤としての重合可能
なエチレン系不飽和単量体および低温重合、熱重合およ
び/または光重合のための触媒を基礎とする歯科用材料
であって、この歯科用材料の全重量に対して1〜95重
量%の無機充填剤を含有する歯科用材料に関し、この場
合この無機充填剤は、少なくとも1つの一定のアパタイ
ト充填剤を有している。
【0003】
【従来の技術】合成オルト燐酸塩、殊にCa10(PO
)(OH)またはCa10(PO)のような
アパタイトは、生物学的硬質組織との化学的および構造
的な類似性のために、単独ならびに別の材料、例えばポ
リマー、ガラス等との組合せ物で医学用材料として特に
重要である。
【0004】公知技術水準としては、次の刊行物が挙げ
られる: (1)米国特許第4778834号明細書、 (2)WO−A 94/23944、 (3)アントナッチ(Antonucci), J. M., Dent. Mat.
7: 124〜129, 1991、 (4)欧州特許第0193588号明細書B1 (5)欧州特許出願公開第0625490号明細書A1 (6)ドイツ連邦共和国特許第3932469号明細書
C2 (7)ドイツ連邦共和国特許出願公告第2326100
号明細書B2 (8)ドイツ連邦共和国特許出願公開第2501683
号明細書A1 (9)米国特許第5304577号明細書 (10)Derwent-Abstract No.85-021799 [04] (11)Derwent-Abstract No.85-022140 [04] (1)には、ヒドロキシルアパタイトCa(PO
(OH)を70%までの濃度で重合可能な単量体と組
み合わせることによって得られる歯科用材料が記載され
ている。このヒドロキシルアパタイト粒子は、混入前に
珪酸塩スリーブで被覆され、かつ歯科用材料にとって常
用の方法でシラン化される。この材料の欠点は、イオン
交換(カルシウム、燐酸塩)が珪酸塩スリーブによる環
境により十分に制限されており、かつ材料において歯科
用充填材料に必要とされるような透明度を達成すること
ができないことである。それというのも、この1.62
5を有するヒドロキシルアパタイトCa(PO
(OH)の屈折率は、重合すべき成分と比較して高
すぎるからである。この結果、僅かにすぎない光透過率
を有する不透明の材料が生じ、それによってこの材料の
光重合は、極めて薄層でのみ可能である。更に、この材
料は、殊にカリエス予防作用を有することができるので
歯科用材料にとって望ましい弗素イオンを放出させる能
力を有していない。
【0005】(2)には、焼結されたフルオルアパタイ
トCa10(POを10〜70容量%の濃度
で重合可能な単量体と組み合わせることによって得られ
る歯科用材料が記載されている。この歯科用材料は、実
際に望ましい弗素イオンを環境中に放出する状態にある
が、しかし、この歯科用材料は、歯科用材料の透明度に
対する今日の要求を満たすことができない。それという
のも、このフルオルアパタイトCa10(PO
の屈折率1.63は、使用されるポリマー成分と比較
して高すぎるからである。この結果、同様に僅かにすぎ
ない光透過率を有する不透明の材料が生じる。
【0006】この欠点を克服するために、(3)には、
カルシウム−メタ燐酸塩[Ca(PO]nの使用
が提案されており、それによって1.54〜1.59へ
の屈折率の減少が達成される。この充填剤を用いた場合
には、実際に望ましい透明度を有する歯科用材料を製造
することができるが、しかし、この充填剤は、フルオル
アパタイトと比較してよりいっそう高い溶解度を有し、
かつ弗化物の放出能を提供しない。
【0007】従って、必要な透明度を有する歯科用充填
材料を製造するために、望ましいのは、低い透明度およ
び弗化物、例えばフルオルアパタイトの放出を有する
が、しかし、屈折率がカルシウムメタ燐酸塩の範囲内に
ある充填剤である。
【0008】(4)には、カーボンアパタイトを含有す
る薬剤およびインプランテート用のカーボンアパタイト
の使用が記載されている。しかし、開示された燐酸塩/
炭酸塩アパタイトには、歯牙と同様の透明度ならびに歯
牙の充填の際の咀嚼圧の負荷範囲に必要とされる強度が
不足している。この材料は、高い不透明度のために光硬
化性でなく、自己硬化性であり、したがってインプラン
テート範囲にのみ使用可能である。
【0009】(5)の方法により得ることができる炭酸
塩含有燐酸塩アパタイトは、実際に高められた多孔度お
よび透明度を提供するが、しかし、屈折率は、依然とし
て不満足なものである。アクリレートと組合わせた場合
には、不透明な材料が生じるであろう。
【0010】抗菌性ヒドロキシアパタイト粉末は、
(6)の記載から公知である。
【0011】(7)には、(8)と同様に補綴の目的の
ために生物活性の複合材料、殊にガラス相中に埋設され
た結晶性アパタイト相を有する2相のガラスが記載され
ている。しかし、このような材料は、通常のアクリレー
ト樹脂と一緒になって無条件に混濁をまねく。殊に、僅
かな炭酸塩含量を有する燐酸塩アパタイトが記載されて
おり、この燐酸塩アパタイトは、周知のように、必要と
される光学的性質を有していない。開示されたガラス相
は、X線不透明性ではなかったのであるが、記載された
組合せ物のガラス相/アパタイト/アクリレートから歯
牙用充填材料を予想することはできなかった。
【0012】(9)は、専ら燐酸塩アパタイトに関す
る。ストロンチウム−燐酸塩−アパタイトは、カルシウ
ム−燐酸塩−アパタイトと同様に1.63の屈折率を有
している。屈折率の減少の問題は、カルシウムをストロ
ンチウムと交換することによって解決できるものではな
い。従って、発明者等は、目で見ることができない範囲
内での使用(骨の欠陥部、歯根、歯根膜のためのセメン
ト)を達成する。全体的に、記載された条件下で、目で
見ることができる咀嚼圧が負荷された範囲内での充填の
ために高い不透明度および不十分な強度を有する歯科用
材料が専ら達成される。
【0013】(10)および(11)には、純粋な燐酸
塩アパタイトが記載されている。記載されたジメタクリ
レートとの組合せ物の場合には、不透明なペーストが生
じる。また、このペーストの不透明度は、このペースト
が可視スペクトルの光で硬化されることができず(光の
僅かすぎる侵入深さ)、開始剤系(アミン/過酸化物)
が混合によって初めて活性化され得る2つのペースト材
料に分割されなければならないことに認めることができ
る。専ら、アパタイトは充填剤として使用されるので、
生じる材料の強度は、僅かすぎる。記載された陽イオン
置換基ならびにXに対する置換基は、屈折率の減少を生
じない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、本明細書中に
記載され論議された公知技術水準に関連して、本発明の
課題は、透明度、研磨可能性、圧力強度、水吸収性、磨
耗強度、曲げ強度、X線不透明度等に関連して現在の歯
科用材料に課された全ての要求を満たし、簡単に製造す
ることができ、かつ一定の特殊な要求に容易に適合させ
ることができる、改善された歯科用材料を記載すること
であった。また、本発明の課題は、一定のアパタイトに
対する使用を記載することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決ならびに
詳細には記載されなかったが、しかし、従来の技術での
冒頭の論議から導き出すことができるかまたは直ちに推
論することができる課題は、冒頭に述べた上位概念の歯
科用材料によって解決され、この歯科用材料は、請求項
1の特徴部の特徴を有する。好ましい他の実施態様は、
請求項1に従属する請求項で保護されている。請求項1
8は、使用に関連して上記問題の解決のための1つの提
案を提供する。
【0016】歯科用材料の充填剤成分が A)次の型: A1)A10(XO)-B10− Cu(Y)Z'
および/または A2)A'10− (X'O)6− Z''2− -B'
(Y')-B''10− 'C' '(Y'')Z''' および/または A3)A''10− '(X''O)6− 'Z''''2− '-
A''' '(X'''O) '-B'''10− ''C''
''(Y''')Z''''' 〔この場合、A、A'、A''、A'''、B、B'、B''お
よびB'''は、同一かまたは異なり、2価陽イオンおよ
び/または1価陽イオンと3価陽イオンとの電荷当量の
組合せを表わし、この場合陽イオンは、0.069〜
0.174nmの範囲内のイオン半径を有し、X、
X'、X''およびX'''は、互いに独立に同一かまたは異
なり、3価陽イオン、4価陽イオン、5価陽イオンおよ
び/または6価陽イオンを表わし、この場合陽イオン
は、0.026〜0.056nmの範囲内のイオン半径
を有し、Y、Y'、Y''およびY'''は、互いに独立に同
一かまたは異なり、場合によっては(CO2−と一
緒になって(SO2−および/または(POF)
2−を表わし、この場合(CO2−含量は、Y、
Y'、Y''およびY'''のモル数に対して最高で1/6に
制限されており、Q、Z、Z'、Z''、Z'''、Z''''お
よびZ'''''は、互いに独立に同一かまたは異なり、F
、Cl、OHおよびO2−を表わし、およびC、
C'およびC''は、互いに独立に同一かまたは異なり、
1価陽イオンであり、ならびにu、u'およびu''は、
互いに独立に同一かまたは異なり、0〜6の範囲内の整
数または分数であり、かつそれぞれの陽イオン基礎格子
中でCによるBの置換度、C'によるB''の置換度もし
くはC''によるB'''の置換度を規定し、rは、0〜1
0の範囲内の整数または分数であり、かつ陽イオン基礎
格子中でB'によるA'の置換度を規定し、r'は、0〜
9の間の整数または分数であり、かつA'''によるA''
の置換度を規定し、sおよびs'は、互いに独立に同一
かまたは異なり、0〜6の範囲内の整数または分数であ
り、かつ四面体陰イオンのそれぞれの基礎格子中でY'
によるX'Oの置換度もしくはX'''OによるX''O
の置換度を規定し、tおよびt'は、互いに独立に同
一かまたは異なり、0〜2の範囲内の整数または分数で
あり、かつQによるZ''の置換度もしくは型A3)のた
めに空いている格子空間を規定する〕で示される1つま
たはそれ以上の混合アパタイトを、歯科用材料の生物学
的使用環境からのイオンの吸収に有効な量で有している
ことにより、変動する調節可能な透明度、良好な研磨可
能性および高い強度を有する重合可能な歯科用材料を得
ることに成功し、この場合には、特に a)必要とされる透明度を維持すること; b)充填剤A)の十分に低い溶解度によって、フルオル
アパタイトの場合にように弗化物の放出による生物活性
を保証すること;および c)カルシウム−メタ燐酸塩の範囲内での充填剤A)の
屈折率を維持することが達成された。
【0017】意外なことに、混合結晶の形で一定のアパ
タイトを組み合わせることによって、歯科用材料に常用
の単量体および場合によっては別の充填剤、例えばガラ
スおよびエアロジル(aerosil)との組合せ物で望ましい
透明度に調節することができる充填剤を得ることがで
き、この場合には、フルオルアパタイトの僅かな溶解度
または弗化物の放出のための能力を断念する必要がない
ことが判明した。更に、混合アパタイトの屈折率は、一
定の範囲内で変動して調節可能であり、それによって使
用される単量体組合せ物の光学的性質に正確に適合させ
ることが可能である。
【0018】殊に、本発明は、混合アパタイトの屈折率
の減少が混合アパタイトの形成によって達成されるよう
な混合アパタイトを有する歯科用材料を包含する。この
屈折率の減少は、全部の充填材料の光学的性質が今日の
美的要求を満足させ得ることの1つの重要な前提条件で
ある。それによってのみ、樹脂マトリックスおよび歯科
充填材料の強度にとって重要な別の充填材料と結合させ
た歯牙溶融液に対して光学的適合性を可能にする。
【0019】公知技術水準で公知の溶液は、この成果を
生じない。それというのも、この溶液は、燐酸塩アパタ
イトを基礎とするにすぎない混合アパタイトを考慮に入
れているからである。燐酸塩アパタイトは、1.63以
上の屈折率を有する。しかし、本発明により記載された
歯科用充填材料には、1.58未満の値が定められてい
る。しかし、光学的性質の前記の必要とされる変化は、
錯体陰イオン、即ち燐酸塩陰イオンの基礎格子中で明ら
かな置換が行なわれる場合に達成することができるにす
ぎない。このことは、本発明の範囲内で、場合によって
はY、Y'、Y''およびY'''の全モル数に対して1/6
までの(CO2−と組み合わされた硫酸塩陰イオン
またはモノフルオル燐酸塩陰イオンによって行なわれ
る。
【0020】首尾一貫して、可視範囲内での使用に対す
る適格性に向けての光学的性質の変更は、冒頭に記載さ
れた刊行物の特許明細書の何れにもこの目的がなく、非
可視範囲内での使用に対する材料のみが記載されており
(骨の欠陥部、歯根通路)、この材料は、それによって
さらに自己硬化性である場合にのみ2成分系材料として
製造可能である。
【0021】歯科用材料は、本発明の範囲内で、歯牙の
充填、インレーまたはオンレーのための材料、固定セメ
ント、ガラスイオノマーセメント、コンポマー(Kompom
ere)、歯冠およびブリッジのための化粧材料、人造歯
牙のための材料、象牙質の結合材料、基礎充填材料、歯
根充填材料、または補綴、保存または予防の歯科学のた
めの他の材料を表わす。また、殊に歯科用材料の概念
は、歯科医学的および歯科工学的使用目的、封印材料、
自己硬化性コンポジット、歯根構造材料、化粧用プラス
チック、高充填および標準充填されたデュアルセメント
ならびに標準充填された弗化物含有歯牙用ラッカーであ
る。
【0022】歯科用材料のための結合剤としては、この
使用目的のために当業者によく知られている、重合可能
なエチレン系不飽和単量体を基礎とする全ての結合剤が
当てはまる。成果を収めて使用可能で重合可能な単量体
には、特にアクリル基および/またはメタクリル基を有
するものが属する。
【0023】殊に、この場合には、なかんずくα−シア
ノアクリル酸、(メト)アクリル酸、ウレタン(メト)
アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、マレイ
ン酸およびイタコン酸と1価または2価のアルコールと
のエステル;(メト)アクリルアミド、例えばN−イソ
ブチルアクリルアミド;カルボン酸のビニルエステル、
例えばビニルアセテート;ビニルエーテル、例えばブチ
ルビニルエーテル;モノ−N−ビニル化合物、例えばN
−ビニルピロリドン;およびスチロールならびにその誘
導体が重要である。特に好ましいのは、次に記載された
1価および多価の(メト)アクリル酸エステルおよびウ
レタン(メト)アクリル酸エステルである。
【0024】(a)1価(メト)アクリレート メチル(メト)アクリレート、n−プロピル(メト)ア
クリレートまたはイソプロピル(メト)アクリレート、
n−ブチル(メト)アクリレート、イソブチル(メト)
アクリレートまたは第三ブチル(メト)アクリレートお
よび2−ヒドロキシエチル(メト)アクリレート。
【0025】(b)2価(メト)アクリレート 一般式:
【0026】
【化1】
【0027】〔式中、Rは水素またはメチルであり、n
は3〜20の正の整数である〕で示される化合物、例え
ばプロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオー
ル、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオー
ルおよびエイコサンジオールのジ(メト)アクリレー
ト、一般式:
【0028】
【化2】
【0029】〔式中、Rは水素またはメチルであり、n
は1〜14の正の整数である〕で示される化合物、例え
ばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、テトラエチレングリコール、ドデカ
エチレングリコール、テトラドエカエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールお
よびテトラデカプロピレングリコールのジ(メト)アク
リレート;およびグリセリンジ(メト)アクリレート、
2,2'−ビス[p−(γ−メタクリルオキシ−β−ヒ
ドロキシプロポキシ)−フェニルプロパン]またはビス
−GMA、ビスフェノール−A−ジメタクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メト)アクリレート、1分子
当たり2〜10個のエトキシ基を有する2,2'−ジ
(4−メタクリルオキシポリエトキシフェニル)プロパ
ンおよび1,2−ビス(3−メタクリルオキシ−2−ヒ
ドロキシプロポキシ)ブタン。
【0030】(c)3価または多価の(メト)アクリレ
ート トリメチロールプロパントリ(メト)アクリレートおよ
びペンタエリトリトールテトラ(メト)アクリレート。
【0031】(d)ウレンタン(メト)アクリレート ヒドロキシル基含有(メト)アクリレート単量体2モル
とジイソシアネート1モルとの反応生成物および例え
ば、一般式
【0032】
【化3】
【0033】〔式中、Rは水素またはメチルを表わし、
はアルキレン基を表わし、Rは有機基を表わす〕
によって記載されるような、2個のNCO末端基を有す
るウレタンプレポリマーとヒドロキシル基を有するメタ
クリル単量体との反応生成物。
【0034】記載された単量体は、単独で使用されるか
または多数の単量体との混合物の形で使用される。
【0035】本発明による歯科用材料において特に好ま
しく使用される単量体には、なかんずく2,2−ビス−
4(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキ
シ)−フェニルプロパン(ビス−GMA)、3,6−ジ
オキサオクタメチレンジメタクリレート(TEDMA)
および/または7,7,9−トリメチル−4,13−持
オキソ−3,14−ジオキサ−5,12−ジアザヘキサ
デカン−1,16−ジオキシ−ジメタクリレート(UD
MA)が属する。
【0036】歯科用材料は、使用される触媒に応じて熱
重合可能であることができ、低温重合可能であることが
でき、および/または光重合可能であることができる。
熱重合のための触媒としては、公知の過酸化物、例えば
ジベンゾイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシ
ド、第三ブチルペルオクトエートまたは第三ブチルペル
ベンゾエートを使用することができるが、しかし、α,
α'−アゾ−ビス(イソブチロエチルエステル)、ベン
ズピナコールおよび2,2'−ジメチルベンズピナコー
ルも適当である。
【0037】光重合のための触媒としては、例えばベン
ゾフェノンおよびその誘導体ならびにベンゾインおよび
その誘導体を使用することができる。他の好ましい光増
感剤は、α−ジケトン、例えば9,10−フェナントレ
ンキノン、ジアセチル、フリル、アニシル、4,4'−
ジクロルベンジルおよび4,4'−ジアルコキシベンジ
ルである。カンファーキノンは、特に有利に使用され
る。還元剤と一緒の光増感剤の使用は、好ましい。還元
剤の例は、アミン、例えばシアンエチルメチルアニリ
ン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、トリエチル
アミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルアニ
リン、N−メチルジフェニルアミン、N,N−ジメチル
−sym−キシリジンおよびN,N−3,5−テトラメ
チルアニリンならびに4−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ルエステルである。
【0038】低温重合のための触媒としては、ラジカル
を供給する系、例えばアミン、例えばN,N−ジメチル
−sym−キシリジンまたはN,N−ジメチル−p−ト
ルイジンと一緒の過酸化ベンゾイルもしくは過酸化ラウ
ロイルが使用される。また、2成分の硬化系、例えばア
ミンおよび過酸化物を有する光重合開始剤は、触媒反応
に使用することができる。また、光触媒としては、UV
光硬化触媒と可視光線の範囲内で硬化する触媒との混合
物も当てはまる。
【0039】歯科用材料中の前記触媒の量は、通常、
0.01〜5重量%である。
【0040】好ましくは、本発明による歯科用材料は、
歯科用充填材料として使用される。また、歯科用充填材
料は、混合後に低温硬化する2成分系材料として得られ
る。この組成物は、光硬化性材料の場合に類似してお
り、光触媒の代わりに1つの成分中、例えば過酸化ベン
ゾイル中および別の成分中、例えばN,N−ジメチル−
p−トルイジン中に混入されるにすぎない。ほぼ同量部
の2つのペーストを混合することによって、数分間で硬
化する歯科用充填材料が得られる。
【0041】この最後に記載された材料の場合にアミン
を省略しかつ触媒として、例えば過酸化ベンゾイルのみ
を使用する場合には、インレーの製造もしくは人造歯牙
に使用することができる熱硬化性歯科用材料が得られ
る。インレーの製造のためには、窩洞患者の口腔内で押
型が取られ、かつ石膏雛形が製作される。石膏雛形の窩
洞内にペーストが導入され、全体がプレス頭部中で熱重
合される。インレーは、取り出され、加工され、かつセ
メントで固定される。
【0042】充填剤A)は、本発明による歯科用材料の
本質的で特性を示す成分である。
【0043】充填剤A)は、全ての場合に少なくとも1
つの所謂混合アパタイトである。この場合、混合アパタ
イトは、2つまたは3つのアパタイトの化学的混合物で
あり、即ち2つまたは3つのアパタイトは、1つの共通
の結晶格子を有している。
【0044】特に本発明により努力して得られた効果、
即ち同時に歯科用材料の高い透明度および高い高度の際
にイオンと歯科用材料の生物学的環境との交換は、混合
アパタイトの種々の型によって達成することができる。
【0045】即ち、本発明は、型A1)または型A2)
または型A3)の混合アパタイトを有する充填された歯
科用材料によって実現させることができる。同様に、型
A1)または型A2)または型A3)の2つまたはそれ
以上の混合アパタイトを有する充填剤混合物A)も成果
を収める。それと同時に、同じ型(A1)、A2)もし
くはA3))の2つまたはそれ以上の混合アパタイトの
混合物だけでなく、異成る型のA1)、A2)および/
またはA3)の種々に使用される混合アパタイトが属す
るような2つまたはそれ以上の混合アパタイトを有する
混合物も成果を収めて使用することができる。
【0046】即ち、本発明によれば、特に型A)の充填
剤として例えば 型A1)の1つの混合アパタイト、 型A1)の2つの混合アパタイト、 型A1)の3つの混合アパタイト、 型A2)の1つの混合アパタイト、 型A2)の2つの混合アパタイト、 型A2)の3つの混合アパタイト、 型A3)の1つの混合アパタイト、 型A3)の2つの混合アパタイト、 型A3)の3つの混合アパタイト、 型A1)の1つの混合アパタイトおよび型A2)の1つ
の混合アパタイト、 型A1)の1つの混合アパタイトおよび型A3)の1つ
の混合アパタイト、 型A2)の1つの混合アパタイトおよび型A3)の1つ
の混合アパタイト、 型A1)の1つの混合アパタイトおよび型A2)の2つ
の混合アパタイト、 型A1)の1つの混合アパタイトおよび型A3)の2つ
の混合アパタイト、 型A2)の1つの混合アパタイトおよび型A3)の2つ
の混合アパタイト、 型A2)の2つの混合アパタイトおよび型A3)の1つ
の混合アパタイト、 型A1)の2つの混合アパタイトおよび型A2)の1つ
の混合アパタイト、 型A1)の2つの混合アパタイトおよび型A3)の1つ
の混合アパタイト、または 型A1)の1つの混合アパタイト、型A2)の1つの混
合アパタイトおよび型A3)の1つの混合アパタイト を有する充填された歯科用材料が属する。
【0047】型A1)の混合アパタイトは、一般式I A10(XO)-B10− Cu(Y)Z' (I) 〔式中、AおよびBは、同一かまたは異なり、2価陽イ
オンおよび/または1価陽イオンと3価陽イオンとの電
荷当量の組合せを表わし、この場合陽イオンは、0.0
69〜0.174nmの範囲内のイオン半径を有し、X
は、3価陽イオン、4価陽イオン、5価陽イオンおよび
/または6価陽イオンを表わし、この場合陽イオンは、
0.026〜0.056nmの範囲内のイオン半径を有
し、Yは、場合によってはモル数に対して6/1までの
(CO2−含量を有する(SO2−および/ま
たは(POF)2−を表わし、ZおよびZ'は、同一
かまたは異なり、F、Cl、OHおよびO2−
表わし、およびCは、1価陽イオン、特にNaであ
り、ならびにuは、0〜6の範囲内の整数または分数で
あり、かつ陽イオン基礎格子中でCによるBの置換度を
規定している〕に相当する。
【0048】一般式Iならびに本発明の範囲内で混合ア
パタイトが意味することの説明に基づいて、式I中で、
AはBと異なりおよび/またはXOはYと異なりおよ
び/またはZはZ'と異成ることが理解される。式Iに
おいて、解釈の理由から、混合アパタイトの組成は、1
つのアパタイトA10(XOの組成物ならび
に混合アパタイトの構造に関与するアパタイトB10−
(Y)Z'の別の組成物が明らかに留まるよ
うに規定される。
【0049】純粋なアパタイトA10(XO
の代わりに、型A1)の混合アパタイトには、式 A'10− (X'O)6− Z''2− -B'(Y')
および/または A''10− '(X''O)6− 'Z''''2− '-A'''
'(X'''O) ' で示される混合アパタイトが包含されていてもよい。即
ち、形式的には、型A2)(一般式II)およびA3)
(一般式III): A'10− (X'O)6− Z''2− -B'(Y')-B''10− 'C' ' (Y'')Z''' (II) A''10− '(X''O)6− 'Z''''2− '-A''' '(X'''O) '-B''' 10− '' C'' ''(Y''')Z''''' (III) 〔式中、A'、A''、A'''、B'、B''およびB'''は、
同一かまたは異なり、2価陽イオンおよび/または1価
陽イオンと3価陽イオンとの電荷当量の組合せを表わ
し、この場合陽イオンは、0.069〜0.174nm
の範囲内のイオン半径を有し、X'、X''およびX'''
は、互いに独立に同一かまたは異なり、3価陽イオン、
4価陽イオン、5価陽イオンおよび/または6価陽イオ
ンを表わし、この場合陽イオンは、0.026〜0.0
56nmの範囲内のイオン半径を有し、Y'、Y''およ
びY'''は、互いに独立に同一かまたは異なり、場合に
よってはモル数に対して1/6までの(CO2−
量を有する(SO2−および/または(POF)
2−を表わし、Q、Z''、Z'''、Z''''およびZ'''''
は、互いに独立に同一かまたは異なり、F、Cl
OHおよびO2−を表わし、およびC'およびC''
は、互いに独立に同一かまたは異なり、1価陽イオンで
あり、ならびにu'およびu''は、互いに独立に同一か
または異なり、0〜6の範囲内の整数または分数であ
り、かつそれぞれの陽イオン基礎格子中でC'による
B''の置換度もしくはC''によるB'''の置換度を規定
し、rは、0〜10の範囲内の整数または分数であり、
かつ陽イオン基礎格子中でB'によるA'の置換度を規定
し、r'は、0〜9の間の整数または分数であり、かつ
A'''によるA''の置換度を規定し、sおよびs'は、互
いに独立に同一かまたは異なり、0〜6の範囲内の整数
または分数であり、かつ四面体陰イオンのそれぞれの基
礎格子中でY'によるX'Oの置換度もしくはX'''O
によるX''Oの置換度を規定し、tおよびt'は、
互いに独立に同一かまたは異なり、0〜2の範囲内の整
数または分数であり、かつQによるZ''の置換度もしく
は型A3)のために空いている格子空間を規定する〕で
示される混合アパタイトが達成される。
【0050】また、型A2)およびA3)(一般式II
もしくはIII)のアパタイトの場合にも、個々のアパ
タイトから如何にしてそれぞれの混合アパタイトの結晶
格子を構成して考えつくことができたかについて選択さ
れた記載形式を明らかにすることは、重要なことであ
る。
【0051】好ましい実施形式において、歯科用材料
は、型A1)、A2)および/またはA3)の混合アパ
タイトを有し、この場合A、A'、A''、A'''、B、
B'、B''およびB'''は、同一かまたは異なり、Mg
2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Y2+、Ti
2+、Zr2+、Mn2+、Fe2+、Pd2+、Cu
2+、Ag2+、Zn2+、Sn2+、RE2+、RE
3+、Al3+、In3+、Y3+、Naおよび/ま
たはKである。
【0052】この場合、REは、希土類金属を表わす。
【0053】また、殊に本発明の範囲内で、一定の陽イ
オンを本発明による混合アパタイト中に導入する場合に
は、抗菌性作用が達成可能であることが判明した。特に
好ましくは、この組成物中には、Cu2+、Ag2+
Zn2+および/またはSn 2+が導入される。
【0054】この場合、混合アパタイト中への導入の本
発明による解決は、例えばドイツ連邦共和国特許第39
32469号明細書の記載から公知であるような抗菌剤
をアパタイトに付着させる公知の方法よりも明らかに有
利である。
【0055】更に、本発明による歯科用材料にとって、
X、X'、X''および/またはX'''が、同一かまたは異
なり、B3+、Al3+、Si4+、P5+および/ま
たはS6+である場合の充填剤A)を有することは、好
ましい。
【0056】なお別の好ましい実施態様の場合には、
C、C'および/またはC''がNaを意味する場合の
充填剤A)による本発明の歯科用材料が示される。
【0057】充填剤A1)、A2)および/またはA
3)は、本発明によれば、歯科用材料中に、生物学的環
境とのイオン交換を可能にするのに十分な量で含有され
ている。充填剤A)の重量分が歯科用材料に対して1〜
70重量%であることは、好ましい。特に好ましいの
は、充填剤A)の重量分が歯科用材料に対して2〜35
重量%である変法である。充填剤A)の重量分が歯科用
材料に対して2〜7重量%であることは、特に著しく好
ましいことが判明した。
【0058】前記量の範囲内で、組成および量が幾重に
もなっていることにより、歯科用材料の屈折率は、意図
的に調節することができる。好ましい実施態様におい
て、この屈折率は、充填剤成分A)の屈折率が1.50
〜1.66の範囲内にあることを示す。このことは、例
えばA10(XOとして屈折率が約1.63
である純粋なフルオルアパタイトを考えることができる
ような型A1)の混合アパタイトを使用することによっ
て達成されることができ、この場合CaNa(SO
(屈折率1.52)またはCaNa(P
F)(屈折率1.52)は、型B10−
(Y)Z'のアパタイトとして屈折率の調節およ
び減少のために混合アパタイトの構造に関与している。
【0059】本発明による歯科用材料において使用すべ
き充填剤A)の粒径は、幅広い範囲に亘り重要ではな
い。特に本発明は、充填剤成分A)の粒径が0.01〜
10μmの範囲にあることを示す。
【0060】アパタイトの製造は、当業者に周知の方
法、例えば刊行物から公知の方法(例えば、A.G. Cockb
ain,: Miner. Mag. 1968, 36, 654 参照)による固態反
応によって行なわれる。
【0061】例えば、反応式 9Ca(PO + 3CaSO + 3Na
SO + 4CaF → 4Ca8.5Na
1.5(PO4.5(SO1.5、屈折率
=1.58±0.01 に相応する型A1)からの混合アパタイトが判明する。
また、混合アパタイトは、純粋な末端員の一緒の焼結に
よって製造可能である。
【0062】前記方法で、屈折率1.63〜1.52を
有する混合アパタイトは、エダクトを変えることによっ
て生じることができる。
【0063】全体的に云えば、本発明による混合アパタ
イトは、SO 2−陰イオンおよびPO2−陰イオ
ンに基づくものであり、これらの陰イオンは、従属的含
量、即ちモル数に対して1/6までのCO 2−陰イオ
ンを有することができる。
【0064】CO 2−は、平面的構造のために、極め
て制限されてのみ四面体燐酸塩基の置換に適当である。
その結果として、燐酸塩アパタイトの屈折率の減少に影
響を及ぼす可能性は、僅かである。これとは異なり、四
面体の硫酸塩イオンもしくはモノフルオル燐酸塩イオン
を用いた場合には、変性された混合アパタイトの屈折率
への大きな影響に相応して燐酸塩基の完全な代替が可能
である。
【0065】それとともに、充填剤は、シラン化された
形で使用することもできる。それによって、ポリマーマ
トリックス中へのよりいっそう良好な導入結合が達成さ
れる。
【0066】本質的で特性を示す充填剤成分A)ととも
に、他の充填剤B)およびC)を場合によるが、それで
もなお極めて有利に減少しない成分として有することが
できる。
【0067】従って、まさに別の好ましい実施態様にお
いて、本発明は、歯科用材料が、成分A)との混合物中
に充填剤成分B)として、 B1)屈折率1.46〜1.58および平均粒径0.5
〜5.0μmを有する石英、ガラスセラミックおよび/
またはガラスから成る非球面の破片状粉末および/また
は B2)微小球および/または B3)無機繊維および/または B4)有機繊維を有している。
【0068】この点について、A)とB)の重量比は、
有利に10:1〜1:30の範囲内にある。
【0069】充填剤混合物の無機質充填剤B1)の場合
には、石英粉末、ガラスセラミック粉末またはガラス粉
末が重要である。有利にガラスが使用される。無機質充
填剤B1)の平均的な一次粒子の大きさは、0.5〜
5.0μm、特に1.0〜2.0μm、殊に1.0〜
1.5μmにあるべきであるのに対し、この充填剤B
1)の屈折率は、1.50〜1.58、特に1.52〜
1.56の値を示すべきである。また、充填剤混合物が
使用されてもよい。本発明によれば、有利に1.1〜
1.3μmの範囲内の平均粒径を有するBa−珪酸塩ガ
ラスおよび1.1〜1.3μmの範囲内の平均粒径を有
するSr−珪酸塩ガラスおよび1.0〜1.6μmのL
i/Al−珪酸塩ガラスが使用される。このような粉末
は、例えば、常用の超微粒粉砕機で微粉砕することによ
って得られることができる。
【0070】また、型B)の破片状充填剤として、B
5)ポリシロキサン充填剤が考慮の対象になり、このポ
リシロキサン充填剤は、アルミニウムを含有しており、
かつ式
【0071】
【化4】
【0072】に相応する単位および式
【0073】
【化5】
【0074】[この場合、Rは、アクリレートもしく
はメタクリレート残基と結合しかつ1〜6個のC原子を
有する線状もしくは分枝鎖状アルキル基、または2〜8
個のC原子を有する単独のオレフィン系不飽和の線状も
しくは分枝鎖状炭化水素残基、または5〜8個のC原子
を有する環状の、単独のオレフィン系不飽和炭化水素残
基、または1〜8個のC原子を有する線状もしくは分枝
鎖状アルキル基、5〜8個のC原子を有するシクロアル
キレン基、フェニル基またはアルキルアリール基を表わ
す]に相応する単位、および/または式
【0075】
【化6】
【0076】[この場合、Rは、メチル、エチル、プ
ロピルまたはフェニル基を表わす]に相応する単位から
成り、かつ任意の組成で、式
【0077】
【化7】
【0078】[この場合、Rは、1〜5個のC原子を
有する線状もしくは分枝鎖状アルキル基またはフェニル
基である]に相応する単位が存在しており、かつ、単位
(I′)、(II′)および/または(III′)なら
びにヘテロシロキサン骨格の場合のような(IV′)の
場合に、ケイ素およびアルミニウム原子に結合された酸
素原子の自由原子価が同一かもしくは異なる単位のケイ
素原子またはアルミニウム原子によって飽和され、その
際、式(I′)に相応する単位からのケイ素原子と単位
(II′)および(III′)のケイ素原子の総計との
比は、3:1〜100:1になり、かつ単位(I′)、
(II′)および(III′)からのケイ素原子の総計
と単位(IV′)からのアルミニウム原子との比は、
2:1〜200:1になる。
【0079】また、この点に関連して、ポリシロキサン
充填剤中のアルミニウムは、場合によっては異なる金属
で置換されていてもよい。
【0080】型B)の別の充填剤は、とりわけB2)微
小球、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第3247
800号明細書に記載されているようなもの、B3)無
機繊維、B4)有機繊維である。これらの充填剤は、単
独で、2つまたはそれ以上の混合物で、および/または
石英粉末、ガラスセラミック粉末もしくはガラス粉末B
1)または型B5)のポリシロキサン充填剤と共に使用
されることができる。
【0081】充填剤B2)は、二酸化ケイ素を基礎とし
た、とりわけ非晶質の、球形材料を包含し、また、それ
と共に、周期律表の第I族、第II族、第III族およ
び第IV族に属する少なくとも1つの金属の酸化物を含
有する。有利に酸化ストロンチウムおよび/または酸化
ジルコニウムは使用される。平均的な一次粒子の大きさ
は、0.1〜1.0μm、特に約0.15〜0.5μm
の範囲内にある。無機質充填剤B2)の屈折率は、1.
50〜1.58、特に1.52〜1.56にある。特に
好ましい値は、1.53±0.01である。また、粒径
および屈折率に関連するパラメータを満足させることを
前提条件として、充填剤混合物も可能である。また、型
B2)の充填剤は、平均粒径1〜30μmを有する凝集
物の混合物として、焼結された形で存在することができ
る。
【0082】充填剤B3)は、とりわけガラス繊維、場
合によっては焼結されているガラス繊維網、酸化アルミ
ニウム繊維およびこれに類するものを包含する。
【0083】充填剤B4)は、とりわけポリエチレン繊
維および炭素繊維を包含する。
【0084】別の有利な変形において、本発明の歯科用
材料は、充填剤A)の他に、完全に重合された完成歯科
用材料中の充填剤C)として、 C1)金属酸化物粒子によってSiO粒子表面の個々
の点で被覆され、その際、被覆粒子が1.45〜1.6
2の反射率および0.005〜2μmの平均的な一次粒
子の大きさを示し、かつ金属酸化物から成る被覆する粒
子が60nm未満の平均粒径を有する、球形の、多分散
および/または単分散のSiO核、および/または C2)約1.38〜1.50未満の屈折率および約0.
04μm〜1.5μmの平均的な一次粒子の大きさを有
するSiO、および/または C3)周期律表の第I族、第II族、第III族および
第IV族に属する少なくとも1つの元素の酸化物で被覆
されており、その際、被覆粒子が、1.45〜1.62
の屈折率および0.04〜1.5μmの平均的な一次粒
子の大きさを示し、かつこの被覆が約15〜40nmの
肉厚であるSiO核、および/または C4)付加的に、一官能性もしくは多官能性の(メタ)
アクリレート単量体および/またはイソシアネートとO
H基を含有するメタクリレート単量体との反応混合物を
基礎とした重合可能な有機結合剤から成る層で被覆され
ており、その際、結合剤の重合可能な層で供給される粒
子の一次粒子の大きさは、約0.04〜1.5μmにな
るのに対し、被覆層の層厚は5nm〜50nmの範囲内
にあり、かつ被覆粒子の屈折率は1.40〜1.52の
範囲内にある、C1)、C2)またはC3)で記載され
た粒子から成るSiOを基礎とした球形粒子を含有す
ることによって特徴付けられる。
【0085】この点に関連して、A)とC)の重量比
は、有利に10:1〜1:30の範囲内にある。
【0086】本発明による歯科用材料で使用される充填
剤C1)は、純粋なSiO粒子を基礎としている。更
に、この充填剤C1)から、特別な表面位置で被覆され
るSiO粒子は得られることができる。
【0087】このSiOの出発粒子は、多分散または
単分散でありかつ、また、多分散および単分散した球の
混合物の形で存在することができる。
【0088】このSiOの出発粒子は、有利に単分散
であり、非多孔質であり、かつ本質的に球形である。原
則として、全ての酸化物粒子は、相応する元素のアルコ
ラート化合物からの加水分解の重縮合によって得られる
ことができ、かつこの点について、単分散の緻密な球形
粒子の形で蓄積するものが適当である。加水分解の重縮
合によるSiO粒子の製造のための基本的な反応条件
は、例えば次の刊行物:W. Stoeber他、J. Colloid and
Interface Science、第26巻、62 (1968)および同誌、
第30巻、568 (1969)ならびに米国特許第3634588
号明細書から得られることができる。
【0089】5%以下の標準偏差を示す、極めて単分散
の、非多孔質の球形SiO粒子の製造には、欧州特許
第0216278号明細書が参照され、該欧州特許明細
書には加水分解の重縮合を基礎とした相応して合わせら
れた製造方法が開示されている。本発明によるSiO
粒子の製造のために、かなり特に好ましいこの方法の中
心となるものは、2段階法である。この点に関連して、
一次粒子のゾルまたは懸濁液は、最初にアルカリ性アン
モニア水性媒体中でのテトラアルコキシシランの加水分
解の重縮合によって形成され、引き続き別のテトラアル
コキシシランの計量された添加によって、直接所望の最
終粒径にされる。
【0090】狭い粒径分布を有する球形粒子の形の種々
の金属酸化物の製造のための類似の方法は、同様に、欧
州特許第0275688号明細書から認めることができ
る。“被覆された”粒子が1.45〜1.62の範囲内
の屈折率および0.005〜2μmの平均的な一次粒子
の大きさを示し、かつ被覆する粒子が60nm未満の平
均粒径を有する場合に、金属酸化物から成る粒子によっ
て個々の位置または点で被覆された球形SiO粒子
は、例えば、5%以下の標準偏差を有する、自体公知の
極めて単分散の、非多孔質の、球形SiO粒子を脱イ
オン水中の1〜30重量%の濃度で50〜90℃の範囲
内の温度で分散され、pH値を塩基の添加により特定の
範囲内に維持するまで1.3〜2.5の範囲内のpH値
ならびに毎分SiO粒子表面積mあたり金属酸化
物、有利にTiO 0.0005〜5mgの範囲内の
添加速度を有する5〜40重量%の金属塩水溶液、有利
にチタン塩溶液を添加し、このような方法で被覆された
SiO粒子を分離し、水で次にアルコール、有利にエ
タノールで洗浄し、70〜125℃の範囲内の温度で最
初に空気と接触させて次に真空中で乾燥させ、場合によ
ってはか焼することによって、得られることができる。
【0091】また、このために、充填剤成分C)とし
て、本発明による歯科用材料に使用されることができ、
かつSiO粒子表面の個々の点または位置で金属酸化
物粒子による被覆を示し、その際、被覆粒子中の金属酸
化物から成る被覆する粒子が60nm未満の平均粒径を
有し、1.45〜1.62の範囲内の屈折率および0.
005〜2μmの範囲内の平均的な一次粒子の大きさを
有する、球形SiO粒子は、金属ハロゲン化物、有利
に四塩化チタンの水溶液を撹拌しながら約60℃に加熱
し、得られた金属酸化物の懸濁液、好ましくはTiO
懸濁液を、球形のSiO粒子(上記のようにして得る
ことができる)の懸濁液に滴加し、pH値を撹拌しなが
ら濃厚な、有利に32%NaOH溶液で約2.0に調節
し、シランカップリング剤をこの懸濁液に添加し、約1
5分後にpH値を濃厚なNaOHで約8.0に高め、更
に10分間に亘って懸濁液を撹拌し、濾別し、洗浄し、
乾燥させたSiO粒子を混合装置で粉砕し、かつこの
得られた粉末を5分間に亘って700℃でか焼すること
によって得られることができる。
【0092】個々の位置で被覆され、かつ充填剤C1)
として役に立つ球形SiO粒子の一次粒子の粒径は、
本発明による歯科用材料のために通常、有利に0.00
5〜2μmの範囲内にある。0.05〜0.5μmの一
次粒子の粒径、即ち、被覆されたSiO球の基礎とな
るSiOビーズの粒径は好ましい。事実上、本発明の
意味において特に好ましいものは、0.1〜0.5μm
の一次粒子の粒径である。しかしながら、また、特定の
歯科への適用のために有利なのは、0.01〜2μm、
有利に0.05〜0.15μmの範囲内にある。
【0093】被覆する粒子が周期律表の第I族、第II
族、第III族および/または第IV族に属する少なく
とも1つの元素の酸化物である場合に、被覆されたSi
粒子は、とりわけ、記載された方法に従って得られ
ることができる。好ましいのは、とりわけチタンまたは
ジルコニウムの酸化物である。しかし、鉄族からの酸化
物も可能であり、まさにランタニド族が有利である。し
かし、また、酸化物がTiO、Feおよび/ま
たはZrOである場合に、充填剤C)は、特に好まし
いことが証明される。
【0094】全体的に、TiOでの被覆は、極めて良
好であることが証明された。
【0095】特に、被覆のために使用される金属酸化物
の選択は、とりわけ、選択的な影響および充填剤C1)
の屈折率の調節、ひいては全歯科用材料の屈折率への適
合を可能にする。
【0096】充填剤C1)における金属酸化物の粒子、
有利にTiO、FeおよびZrO粒子の粒径
は、60nm未満の範囲内にある。SiO出発粒子の
表面の個々の位置での被覆の方法が存在する金属酸化物
粒子の平均粒径は、有利に0.0005〜50nmにな
る。
【0097】本発明の範囲内で、充填剤C1)における
金属酸化物の割合は、そのつど充填剤C1)の全量に対
して約20〜75重量%、有利に40〜50重量%の量
になる。本発明の特に有利な実施態様において、歯科用
材料は、本発明によれば、粒子C1)の場合に、金属酸
化物から成る被覆粒子とSiOから成る核の重量比
は、1:4〜3:1の範囲内、特に1:2〜2:1の範
囲内にある。
【0098】有利な実施態様において、構造表面を有す
る粒子C1)は、150m/g(BET)より大きい
比表面積ならびに5nmの平均粒径を示す。この粒子C
1)は、以下に記載されているように、歯科用材料に常
用の形でシラン化されてもよい。
【0099】更に、SiO球から成る充填剤C1)お
よび金属酸化物粒子の被覆を後被覆させることも可能で
ある。このために、有機または無機物質は、自体公知の
方法により使用される。後被覆の結果、乾燥処理中に単
分散粒子の起りうる凝集を回避することが、さらにより
信頼性に足る方法で可能になる。
【0100】特別な実施態様において、歯科用材料は、
粒子C1)が、一般式RSi(OX)[式中、Rは1
〜18個のC原子を有するアルキル基であり、かつXは
1または2個のC原子を有するアルキル基である]のシ
ランおよび/または金属酸化物で後被覆されることによ
って特徴付けられる。後被覆の目的のために、シランが
使用される場合には、後被覆が粒子C1)の重量に対し
て、SiOとして計算されたシランの約0.02〜2
重量%の量で適用されることが有利である。また、同様
に、充填剤A)は、シラン化されていてもよい。金属酸
化物が後被覆に使用される場合には、さらにこのこと
は、後被覆されなかった粒子C1)の金属酸化物含量に
対して、1〜100重量%、有利に10重量%の量で行
なわれる。特に有利な後被覆剤には、とりわけ、CH
Si(OMe)、TiO、Feおよび/また
はZrOが属する。
【0101】また、好ましいのは、付加的に、粒子C
1)が、一官能性または多官能性の(メタ)アクリレー
ト単量体および/またはイソシアネートとOH基を含有
するメタクリレート単量体との反応生成物を基礎とした
重合可能な有機結合剤からなる層で被覆されている場合
の実施態様であり、その際、結合剤の重合可能な層で供
給された粒子の一次粒子の粒径は、約0.04〜1.5
μmになるが、一方で、被覆している層の層厚は、5n
m〜50nmの範囲内になり、かつ被覆粒子の屈折率
は、1.40〜1.52の範囲内にある。
【0102】充填剤C)として、充填剤C1)の他に、
C2)〜C4)の変形の単独でまたはC1)との混合物
で、またはC1)、C2)、C3)および/またはC
4)の任意の混合物が考慮される。
【0103】それゆえ、前記材料が、粒子C1)の他
に、充填剤成分C)として、 C2)約1.38〜1.50未満の屈折率および約0.
04〜1.5μmの平均的な一次粒子の大きさを有する
SiO、 C3)周期律表の第I族、第II族、第III族および
第IV族に属する少なくとも1つの元素の酸化物で被覆
され、その際、被覆粒子は、1.45〜1.62の屈折
率および0.04〜1.5μmの平均的な一次粒子の大
きさを示しかつこの被覆は約15〜40nmの厚さであ
るSiO核、および/または C4)付加的に、一官能性または多官能性の(メタ)ア
クリレート単量体および/またはイソシアネートとOH
基を含有するメタクリレート単量体との反応生成物を基
礎とした重合可能な有機結合剤から成る層で被覆され、
その際、結合剤の重合可能な層で供給される粒子の一次
粒子の粒径は、約0.04〜1.5μmになるが、一方
で被覆している層の層厚は、5〜50nmの範囲内にあ
り、かつ被覆粒子の屈折率は、1.40〜1.52の範
囲内にある、C1)、C2)またはC3)で記載された
粒子、から成る粒子を含有する場合に、本発明による歯
科用材料の好ましい改善に合致する。
【0104】この点に関連して、特に、全ての型がSi
を基礎としているかまたは専らSiOのみからな
るという事実は、成分C2)〜C4)に共通しており、
かつ更に、全ての成分C2)〜C4)は、完全な重合歯
科用材料中に、凝集物の形ではなくむしろまさに成分C
1)のように分離粒子の形で存在する。
【0105】本発明によれば、成分C)として、例え
ば、成分C2)として、有利にC1)と一緒に、1.3
8〜1.50未満の屈折率を有しかつ約0.04μm〜
約1.5μmの平均的な一次粒子の大きさを有するSi
粒子を使用してもよい。
【0106】本発明による好ましい実施態様において、
成分C2)として充填剤に混合されることができる純粋
なSiO粒子は、約0.04μm〜約0.25μmの
平均粒径を示す。この粒径は、とりわけ、特に充填用材
料、前装材料または人工歯との連結への適用を見出す歯
科用材料において適当である。
【0107】また、特にこれらの適用のために、純粋な
SiO粒子の平均粒径は、全体的に0.1μm以下で
あることが特に有利である。
【0108】また、材料の透明度の重要性が低い場合
(例えば残根築造用材料、固定用セメント、シーラント
およびこれに類するものの場合)に、0.25μm〜
1.5μmの粒径は好ましい。更に、特に有利な方法に
おいて、この粒子は、0.25〜1.0μmの範囲内の
粒径で存在する。
【0109】成分C2)として、本発明により使用され
る純粋なSiO粒子は、好ましくは単分散、非多孔質
および本質的に球形である。原則として、全ての酸化物
粒子が適当であり、これは、相応する元素のアルコラー
ト化合物からの加水分解による重縮合によって得られる
ことができ、かつこの場合には、単分散の緻密な球形粒
子の形で生じる。加水分解による重縮合によってSiO
粒子を製造するための基本的な反応条件は、既に上記
した参考文献に記載されている。
【0110】5%以下の標準偏差を示す極めて単分散
の、非多孔質の球形のSiO粒子の製造には、同様に
上記出典が参照される。
【0111】型C3)の充填剤は、本発明の範囲内で、
周期律表の第I族、第II族、第III族および第IV
族に属する少なくとも1つの元素の酸化物で被覆される
SiO核から成る層状粒子である。
【0112】この点に関連して、核として使用されるS
iO粒子は、原則としてC2)で記載された純粋なS
iO粒子と同一であってもよく、しかしながら、それ
は、概して初期生成物のように、被覆の厚さによって減
少される粒径を示す。本発明によれば、要するに、型C
3)の粒子が混合された酸化物の粒子の形で存在するの
ではなく、むしろSiO核が周期律表の第I〜IV族
に属する少なくとも1つの元素の適当な様々な酸化物に
よって取囲まれていることが強調される。意外なこと
に、混合酸化物に比較して、被覆粒子は、概して完全な
重合歯科用材料中に別個に存在しかつ特に、凝集形で存
在しないことが判明した。型C3)の被覆粒子は、原則
として、本明細書中のC2)で記載された2段階処理で
の類推から製造されることができる。この点に関連し
て、アルカリ性アンモニア水性媒体中でのテトラアルコ
キシシランの加水分解の重縮合の過程において、一次粒
子のゾルまたは懸濁液は形成され、引続き別のテトラア
ルコキシシランの計量された添加によって、直接所望の
最終粒径の状態にされる。この方法で、一次粒子は、酸
化物から形成され、更に、この酸化物上には、成長過程
で種々の酸化物または酸化物混合物が析出される。この
方法によって、生じる屈折率は、有利に変動されること
ができる。成長過程で形成された酸化物の量が完成した
粒子中で優位であった場合には、この量は、実質上、生
じる屈折率にとって確実なものになるであろう。特に好
ましいSiO核上に析出される周期律表の第I〜IV
族に属する酸化物化合物には、とりわけ、TiO、Z
rO、Alおよび/またはVが属する。
この点に関連して、TiOは、事実上特に好ましいも
のであり、その際このTiOの使用の場合には、Ti
が完全に結合されていることに注意すべきである。
それというのも、さもなければ場合によっては歯科用材
料の黄変が起りうるからである。また、周期律表の第I
〜IV族からの好ましい化合物の他に、別の化合物も可
能である。また、例えば、Nbまたは周期律表の
第I〜IV族からの前記化合物のとの混合系も、成果を
収めてSiOの一次粒子上に析出されることができ
る。
【0113】本発明によれば、C1)、C2)またはC
3)で記載された粒子は、付加的に、一官能性または多
官能性のメタクリレート単量体および/またはイソシア
ネートとOH基を含有するメタクリレート単量体との反
応生成物を基礎とした重合可能な有機結合剤(充填剤C
4))から成る層で被覆されていてもよい。この方法に
よって、それぞれの使用目的にとって場合によっては好
ましい有機的な変性は、表面で可能である。このこと
は、クロマトグラフィーの吸着剤として常用であるシリ
カゲルの製造に公知であるような方法と完全に一致して
行なうことができる。この場合、通常の変性剤は、オル
ガノトリアルコキシシラン、例えばメチルトリエトキシ
シラン、エチルトリエトキシシラン、オクチルトリエト
キシシラン、オクラデシルトリエトキシシラン、モノフ
ルオロアルキルエトキシシランもしくはポリフルオロア
ルキルエトキシシランまたは常法での共有結合の結合に
よりその後の別の改質を可能にする官能化された有機基
を有するシランである。最後のシランの場合に、充填剤
としての粒子の本発明による使用に関連して、ポリマー
系または重合可能な系において、これらのオルガノトリ
アルコキシシランは、ポリマー材料中への共有結合の形
成が達成されることができるそのような官能基を含有す
るものが好ましい。これらの例は、トリメトキシビニル
シラン、トリエトキシビニルシランおよび3−グリシド
キシプロピルトリメトキシシランならびにヒドロキシ
ル、カルボキシル、エポキシならびにカルボン酸エステ
ル基を有する無機残基を有するシランである。この場
合、このような方法で変性されたA4)による粒子の歯
科用材料への形成は、歯科用材料への粒子を加工するこ
とによっておよび歯科用材料の事実上の硬化の過程にお
ける次の重合によって達成される。
【0114】また、選択的に、歯科用材料にそれらを事
実上加工する前に、C1)、C2)またはC3)による
表面変性された粒子を重合することも可能である。この
ことは、例えば、Journal of Colloid and Interface S
cience、第160巻、298〜303(1993)に記載されている方
法によって達成されることができる。あらゆる場合にお
いて、単量体で表面変性のために使用される単量体また
は歯科用材料のポリマーマトリックスを形成する単量体
混合物の適当な組合せの結果として、全体の歯科用材料
の屈折率の微妙な段階付けおよび調節が達成されること
ができる。
【0115】場合によっては、まだ別の充填剤(D)
は、X線の不透明度の増加を達成するために使用されて
もよく、この場合、前記充填剤の平均的な一次粒子の大
きさは、5.0μmを上回るべきではない。このような
充填剤は、例えば、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3
502594号明細書に記載されている。
【0116】場合によっては、粘度を調節するために、
少量の極微小の、熱分解法または湿式沈降ケイ酸(充填
剤(E))は、歯科用材料中へ混入されることができる
が、しかし歯科用材料に対してせいぜい50重量%であ
る。好ましい量は、5〜25重量%であり、特に好まし
い量は、5〜12重量%である。
【0117】更に、本発明の範囲内で、充填剤C)の凝
集が回避されるように完成した歯科用材料中の充填剤
B)と充填剤C)との比を調節することは有利である。
このことは、適当な実験によって当業者に経験的に確認
されるはずである。
【0118】特に好ましい実施態様において、充填剤成
分(C)と充填剤B)の比は、生じる歯科用材料の強さ
がその圧縮強さに関して、320MPaを上廻り約48
0MPaまでの範囲内にあるように1:85〜4:1
(それぞれの場合、重量%で)の範囲内で調節される。
この点について、充填剤C)と充填剤B)の比が1以
上:10(それぞれの場合、重量%で)になる場合に、
特に好ましいことが証明された。
【0119】また、本発明の対象は、結合剤としての重
合可能なエチレン系不飽和単量体と、低温重合、熱重合
および/または光重合のための触媒と、歯科用材料に対
して1〜95重量%の無機充填剤とを基礎とする歯科用
材料中で、歯科用材料の生物学的使用環境からのイオン
の吸収に有効な量での A)次の型: A1)A10(XO)-B10− Cu(Y)Z'
および/または A2)A'10− (X'O)6− Z''2− -B'
(Y')-B''10− 'C' '(Y'')Z''' および/または A3)A''10− '(X''O)6− 'Z''''2− '-
A''' '(X'''O) '-B'''10− ''C''
''(Y''')Z''''' 〔この場合、A、A'、A''、A'''、B、B'、B''お
よびB'''は、同一かまたは異なり、2価陽イオンおよ
び/または1価陽イオンと3価陽イオンとの電荷当量の
組合せを表わし、この場合陽イオンは、0.069〜
0.174nmの範囲内のイオン半径を有し、X、
X'、X''およびX'''は、互いに独立に同一かまたは異
なり、3価陽イオン、4価陽イオン、5価陽イオンおよ
び/または6価陽イオンを表わし、この場合陽イオン
は、0.026〜0.056nmの範囲内のイオン半径
を有し、Y、Y'、Y''およびY'''は、互いに独立に同
一かまたは異なり、場合によっては(CO2−と一
緒になって(SO2−および/または(POF)
2−を表わし、この場合(CO2−含量は、Y、
Y'、Y''およびY'''のモル数に対して最高で1/6に
制限されており、Q、Z、Z'、Z''、Z'''、Z''''お
よびZ'''''は、互いに独立に同一かまたは異なり、F
、Cl、OHおよびO2−を表わし、およびC、
C'およびC''は、互いに独立に同一かまたは異なり、
1価陽イオンであり、ならびにu、u'およびu''は、
互いに独立に同一かまたは異なり、0〜6の範囲内の整
数または分数であり、かつそれぞれの陽イオン基礎格子
中でCによるBの置換度、C'によるB''の置換度もし
くはC''によるB'''の置換度を規定し、rは、0〜1
0の範囲内の整数または分数であり、かつ陽イオン基礎
格子中でB'によるA'の置換度を規定し、r'は、0〜
9の間の整数または分数であり、かつA'''によるA''
の置換度を規定し、sおよびs'は、互いに独立に同一
かまたは異なり、0〜6の範囲内の整数または分数であ
り、かつ四面体陰イオンのそれぞれの基礎格子中でY'
によるX'Oの置換度もしくはX'''OによるX''O
の置換度を規定し、tおよびt'は、互いに独立に同
一かまたは異なり、0〜2の範囲内の整数または分数で
あり、かつQによるZ''の置換度もしくは型A3)のた
めに空いている格子空間を規定する〕で示される1つま
たはそれ以上の混合アパタイトの使用である。
【0120】本明細書中に記載された充填材料は、その
優れた光学的性質のために、口腔の目で見える領域で使
用されることができ、ひいては唾液に直接接触すること
ができる。こうして、充填剤中のアパタイト部分は、唾
液におよび歯のエナメルを取囲むようにイオン(とりわ
け、弗素イオン、リン酸イオン、カルシウムイオン)を
放出することができ、また、イオンを吸収することもで
きる。後者は、他の外部の根源、例えば練り歯磨から生
じさせることができる。
【0121】更に、本発明は、実施例および比較例につ
き以下に詳説される。
【0122】
【実施例】以下に記載されたペーストを製造するため
に、グリーサー社(Grieser)により製造された商業的に
入手可能なニーダーを使用した。このニーダーを、特に
最初の物質の強力混合および均質分布が可能になるよう
な方法に変更した。単量体混合物の均質化を、3本ロー
ルの粉砕機を用いて常法で行なった。
【0123】光−硬化系の場合には、硬化時間は、商業
的に入手可能なランプ(デグッサ社(Degussa)により製
造されたデグルクス(Degulux(登録商標)))を用いて4
0秒に達した。
【0124】方法の記載: 屈折率:微粉砕した粉末状の試料の屈折率の測定を、ジ
ェナポル−インターファコ(JENAPOL INTERPHAKO)(ツァ
イス(ZEISS)社)の型式の光学顕微鏡下で埋封法により
行った。この粉末試料は、公知の屈折率を有する液体中
に埋封した。相境界で輝線(ベッケ(BECKE)線)が生
じ、この輝線は、管を上昇させた場合には、比較的に高
い屈折率の媒体中に移動する。液相の屈折率は、粉末試
料と一致が得られるまで変動される。
【0125】透明度:透明度の測定を、肉厚d=3.0
±0.1mmおよび直径20±0.1mmを有する試験
体で行った。この試料を製造するために、同一の寸法の
スチール金型中に注入されたコンポジットペーストを、
30秒間400kpで負荷をかけ、次に少なくとも20
0rel.単位の光の強度を有する歯科用ランプで2分
間硬化させた。硬化工程中に、コンポジット表面を、透
明フィルムで空中酸素から遮蔽する。透明度の測定を、
UV/VIS分光光度計PU8800(フィリップス社
(Philips))によって透過度モードで行う。
【0126】例1 シラン化したバリウム−珪酸塩ガラス68.14g、エ
アロジル(aerosil)5gおよびn=1.63、カンフ
ァーキノン0.034重量%を有するCa10(P
4gを、ビス−GMA 45部、UDM
A 20部およびTRGDMA 35部から成る単量体
混合物22.52gに投入する。形成されるペースト
を、光(デグルクス(Degulux(登録商標)))で硬化す
る。硬化後にTRの透明度=18.6%(770nm)
を示す、白色で不透明なペーストが形成される。
【0127】例2 シラン化したバリウム−珪酸塩ガラス68.14g、エ
アロジル(aerosil)5gおよびn=1.57、カンフ
ァーキノン0.034重量%を有するCaNa
[(PO(SO]F 4gを、ビス−
GMA 45部、UDMA 20部およびTRGDMA
35部から成る単量体混合物22.52gに投入す
る。形成されるペーストを、光(デグルクス(Degulux
(登録商標)))で硬化させる。硬化後にTRの透明度=
24.30%(770nm)を示す、白色で透明なペー
ストが形成される。6%の透明度の増加は、その結果、
例1のように、歯のエナメルの色と同一である透明度を
失うことなく、顔料中で混練することによって、所望の
歯の色にペーストを着色することを可能にするために十
分である。
【0128】この挙動は、本発明による全ての歯科用材
料に当てはまる。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合剤としての重合可能なエチレン系不
    飽和単量体と、低温重合、熱重合および/または光重合
    のための触媒と、歯科用材料に対して1〜95重量%の
    無機充填剤とを基礎とする歯科用材料において、該充填
    剤が A)次の型: A1)A10(XO)-B10− Cu(Y)Z'
    および/または A2)A'10− (X'O)6− Z''2− -B'
    (Y')-B''10− 'C' '(Y'')Z''' および/または A3)A''10− '(X''O)6− 'Z''''2− '-
    A''' '(X'''O) '-B'''10− ''C''
    ''(Y''')Z''''' 〔この場合、A、A'、A''、A'''、B、B'、B''お
    よびB'''は、同一かまたは異なり、2価陽イオンおよ
    び/または1価陽イオンと3価陽イオンとの電荷当量の
    組合せを表わし、この場合陽イオンは、0.069〜
    0.174nmの範囲内のイオン半径を有し、X、
    X'、X''およびX'''は、互いに独立に同一かまたは異
    なり、3価陽イオン、4価陽イオン、5価陽イオンおよ
    び/または6価陽イオンを表わし、この場合陽イオン
    は、0.026〜0.056nmの範囲内のイオン半径
    を有し、Y、Y'、Y''およびY'''は、互いに独立に同
    一かまたは異なり、場合によっては(CO2−と一
    緒になって(SO2−および/または(POF)
    2−を表わし、この場合(CO2−含量は、Y、
    Y'、Y''およびY'''のモル数に対して最高で1/6に
    制限されており、Q、Z、Z'、Z''、Z'''、Z''''お
    よびZ'''''は、互いに独立に同一かまたは異なり、F
    、Cl、OHおよびO2−を表わし、およびC、
    C'およびC''は、互いに独立に同一かまたは異なり、
    1価陽イオンであり、ならびにu、u'およびu''は、
    互いに独立に同一かまたは異なり、0〜6の範囲内の整
    数または分数であり、かつそれぞれの陽イオン基礎格子
    中でCによるBの置換度、C'によるB''の置換度もし
    くはC''によるB'''の置換度を規定し、rは、0〜1
    0の範囲内の整数または分数であり、かつ陽イオン基礎
    格子中でB'によるA'の置換度を規定し、r'は、0〜
    9の間の整数または分数であり、かつA'''によるA''
    の置換度を規定し、sおよびs'は、互いに独立に同一
    かまたは異なり、0〜6の範囲内の整数または分数であ
    り、かつ四面体陰イオンのそれぞれの基礎格子中でY'
    によるX'Oの置換度もしくはX'''OによるX''O
    の置換度を規定し、tおよびt'は、互いに独立に同
    一かまたは異なり、0〜2の範囲内の整数または分数で
    あり、かつQによるZ''の置換度もしくは型A3)のた
    めに空いている格子空間を規定する〕で示される1つま
    たはそれ以上の混合アパタイトを、歯科用材料の生物学
    的使用環境からのイオンの吸収に有効な量で有している
    ことを特徴とする、歯科用材料。
  2. 【請求項2】 充填剤成分A)の屈折率が1.50〜
    1.66の範囲内にある、請求項1記載の歯科用材料。
  3. 【請求項3】 充填剤成分A)の粒径が0.01〜10
    μmの範囲内にある、請求項1または2に記載の歯科用
    材料。
  4. 【請求項4】 A、A'、A''、A'''、B、B'、B''
    およびB'''が、同一かまたは異なり、Mg2+、Ca
    2+、Sr2+、Ba2+、Y2+、Ti2+、Zr
    2+、Mn2+、Fe2+、Pd2+、Cu2+、Ag
    2+、Zn2+、Sn2+、RE2+、RE3+、Al
    3+、In3+、Y3+、Naおよび/またはK
    ある、請求項1から3までのいずれか1項に記載の歯科
    用材料。
  5. 【請求項5】 X、X'、X''およびX'''が、互いに独
    立に同一かまたは異なり、B3+、Al3+、S
    4+、P5+および/またはS6+である、請求項1
    から4までのいずれか1項に記載の歯科用材料。
  6. 【請求項6】 C、C'および/またはC''がNa+を
    意味する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の
    歯科用材料。
  7. 【請求項7】 充填剤A)の重量分が歯科用材料に対し
    て1〜70重量%である、請求項1から6までのいずれ
    か1項に記載の歯科用材料。
  8. 【請求項8】 充填剤A)の重量分が歯科用材料に対し
    て2〜35重量%である、請求項1から7までのいずれ
    か1項に記載の歯科用材料。
  9. 【請求項9】 充填剤A)の重量分が歯科用材料に対し
    て2〜7重量%である、請求項1から8までのいずれか
    1項に記載の歯科用材料。
  10. 【請求項10】 成分A)との混合物で B1)屈折率1.46〜1.58および平均粒径0.5
    〜5.0μmを有する石英、ガラスセラミックおよび/
    またはガラスから成る非球形の破片状粉末および/また
    は B2)微小球および/または B3)無機繊維および/または B4)有機繊維を有する、請求項1から9までのいずれ
    か1項に記載の歯科用材料。
  11. 【請求項11】 A)とB)との重量比が10:1〜
    1:30の範囲内にある、請求項10記載の歯科用材
    料。
  12. 【請求項12】 重合された完成歯科用材料中に充填剤
    C)として C1)その表面の個々の点で金属酸化物粒子で被覆され
    ている球形の多分散系SiO核および/または単分散
    系SiO核、この場合被覆された粒子は、屈折率1.
    45〜1.62および平均一次粒径0.005〜2μm
    を有し、かつ金属酸化物から成る被覆粒子は、60nm
    未満の平均粒径を有する、および/または C2)約1.38と1.50未満との間の屈折率および
    平均一次粒径約0.04μm〜1.5μmを有するSi
    および/または C3)周期律表の第I族、第II族、第III族および
    第IV族の少なくとも1つの元素の酸化物で被覆されて
    いるSiO核、この場合被覆された粒子は、屈折率
    1.45〜1.62および平均一次粒径0.04〜1.
    5μmを有し、かつ被膜は、約15〜40nmの厚さで
    ある、および/または C4)1価または多価の(メト)アクリレートおよび/
    またはイソシアネートとOH基含有メタクリレートとの
    反応生成物に基づく重合可能な有機結合剤から成る層で
    付加的に被覆されている、C1)、C2)またはC3)
    に記載された粒子、この場合重合可能な結合剤層を備え
    ている粒子の一次粒径は、約0.04〜1.5μmの間
    にあり、被覆層の層厚は、5nm〜50nmの範囲内に
    あり、かつ被覆された粒子の屈折率は、1.40〜1.
    52の範囲内にある、から成る、SiOを基礎とする
    球形粒子を有する、請求項1から11までのいずれか1
    項に記載の歯科用材料。
  13. 【請求項13】 A)とC)との重量比が10:1〜
    1:30の範囲内にある、請求項12記載の歯科用材
    料。
  14. 【請求項14】 充填剤(B)と充填剤(C)との比
    が、充填剤(C)の凝集物形成を回避するように調節さ
    れている、請求項10から13までのいずれか1項に記
    載の歯科用材料。
  15. 【請求項15】 1:85〜4:1の範囲内の(C)と
    (B)との比が、圧縮強さに対する歯科用材料の強さが
    320を上廻り480MPaまでであるように調節され
    ている、請求項1から14までのいずれか1項に記載の
    歯科用材料。
  16. 【請求項16】 (C)と(B)との比が1以上:10
    である、請求項1から15までのいずれか1項に記載の
    歯科用材料。
  17. 【請求項17】 重合された完成歯科用材料中の粒子
    C)が別々に離散した粒子として存在する、請求項10
    から16までのいずれか1項に記載の歯科用材料。
  18. 【請求項18】 結合剤としての重合可能なエチレン系
    不飽和単量体と、低温重合、熱重合および/または光重
    合のための触媒と、歯科用材料に対して1〜95重量%
    の無機充填剤とを基礎とする歯科用材料中で、歯科用材
    料の生物学的使用環境からのイオンの吸収に有効な量で
    の A)次の型: A1)A10(XO)-B10− Cu(Y)Z'
    および/または A2)A'10− (X'O)6− Z''2− -B'
    (Y')-B''10− 'C' '(Y'')Z''' および/または A3)A''10− '(X''O)6− 'Z''''2− '-
    A''' '(X'''O) '-B'''10− ''C''
    ''(Y''')Z''''' 〔この場合、A、A'、A''、A'''、B、B'、B''お
    よびB'''は、同一かまたは異なり、2価陽イオンおよ
    び/または1価陽イオンと3価陽イオンとの電荷当量の
    組合せを表わし、この場合陽イオンは、0.069〜
    0.174nmの範囲内のイオン半径を有し、X、
    X'、X''およびX'''は、互いに独立に同一かまたは異
    なり、3価陽イオン、4価陽イオン、5価陽イオンおよ
    び/または6価陽イオンを表わし、この場合陽イオン
    は、0.026〜0.056nmの範囲内のイオン半径
    を有し、Y、Y'、Y''およびY'''は、互いに独立に同
    一かまたは異なり、場合によっては(CO2−と一
    緒になって(SO2−および/または(POF)
    2−を表わし、この場合(CO2−含量は、Y、
    Y'、Y''およびY'''のモル数に対して最高で1/6に
    制限されており、Q、Z、Z'、Z''、Z'''、Z''''お
    よびZ'''''は、互いに独立に同一かまたは異なり、F
    、Cl、OHおよびO2−を表わし、およびC、
    C'およびC''は、互いに独立に同一かまたは異なり、
    1価陽イオンであり、ならびにu、u'およびu''は、
    互いに独立に同一かまたは異なり、0〜6の範囲内の整
    数または分数であり、かつそれぞれの陽イオン基礎格子
    中でCによるBの置換度、C'によるB''の置換度もし
    くはC''によるB'''の置換度を規定し、rは、0〜1
    0の範囲内の整数または分数であり、かつ陽イオン基礎
    格子中でB'によるA'の置換度を規定し、r'は、0〜
    9の間の整数または分数であり、かつA'''によるA''
    の置換度を規定し、sおよびs'は、互いに独立に同一
    かまたは異なり、0〜6の範囲内の整数または分数であ
    り、かつ四面体陰イオンのそれぞれの基礎格子中でY'
    によるX'Oの置換度もしくはX'''OによるX''O
    の置換度を規定し、tおよびt'は、互いに独立に同
    一かまたは異なり、0〜2の範囲内の整数または分数で
    あり、かつQによるZ''の置換度もしくは型A3)のた
    めに空いている格子空間を規定する〕で示される1つま
    たはそれ以上の混合アパタイトの使用。
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