JPH10114428A - 粉体分散器 - Google Patents

粉体分散器

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JPH10114428A
JPH10114428A JP29107596A JP29107596A JPH10114428A JP H10114428 A JPH10114428 A JP H10114428A JP 29107596 A JP29107596 A JP 29107596A JP 29107596 A JP29107596 A JP 29107596A JP H10114428 A JPH10114428 A JP H10114428A
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JP
Japan
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powder
carrier gas
gas
container
dispersed
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Application number
JP29107596A
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English (en)
Inventor
Seiji Yokota
誠二 横田
Yoshiaki Inoue
好明 井上
Yuji Mori
勇治 森
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Neturen Co Ltd
Original Assignee
Neturen Co Ltd
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Publication date
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  • Air Transport Of Granular Materials (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体をガスに均一に分散させて移送等す
る。 【解決手段】 密閉容器1に原料粉体を投入する粉体
投入口7aと分散粉体を取り出す粉体流出口19とが設
けられており、さらに内部空間に向けて異なる方向から
キャリアガスを噴出する2以上のガス噴出部18、2
0、24が設けられている。 【効果】 異方向から噴出される2以上のキャリアガ
スによって粉体が均一に分散され、高度に分散した粉体
をキャリアガスとともに連続的に粉体流出口から取り出
すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粉体をキャリア
ガスに均一に分散させ、これを外部の移送路や目的装置
へ送り出すことができる粉体分散器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】熱プラズマによる微粉体の製造等におい
ては、原料となる金属やセラミックス等の粉体をキャリ
アガスに均一に分散させて移送、供給する必要があり、
予めこの粉体をキャリアガスに分散させる粉体分散器が
用いられている。従来、この粉体分散器としては、特開
昭60−26594号公報に示されるように静置された
粉体を治具によって小空間に取り込み、この小空間の粉
体にガスを吹き付けて小空間に連通する管路から粉体を
搬送する装置や、特開平1−288525号公報に示さ
れるように、気密空間を有するホッパーに粉体を収容
し、該ホッパー内にキャリアガス噴出口と粉末流出口を
有するノズルを変位自在に配置して、変位するノズルの
ガス噴出口から静置している粉体に向けてキャリアガス
を噴出し、ガスの噴射で舞い上がる粉体を粉末流出口か
ら取り出す装置が提案されている。また、粉体の混合装
置ではあるが、特開昭58−22216号公報には、各
圧力タンクに粉体を充填し、該タンクを加圧した後、輸
送弁を開いて流動化された粉体を取り出し、これを各圧
力タンクから取り出された粉体と合流させて混合する装
置が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したいず
れの分散器も粉体を均一に分散させるという点では十分
ではなく、分散性にばらつきがあったり、一部に凝集が
起こるという問題がある。ところで、特に微粉体を原料
として超微粒子・球状粒子を製造する熱プラズマ法等で
は、キャリアガス中で粉体が十分に分散していないと、
移送中等に粉体の凝集が起こり、これが移送路(特に先
端部)に徐々に付着して移送路を詰まらせたり、移送路
に付着したものが剥離して塊状のまま移送されるという
問題がある。また、例えば、熱プラズマ処理の際に凝集
した粉体が送り込まれると、凝集粉体は表面側だけがプ
ラズマ処理され、内部が未処理のまま比較的粗大な粉粒
体になり、製品品質を大幅に低下させるという問題があ
り、粉体の凝集は、粉体を利用するその他製造プロセス
でもトラブルの原因になる。
【0004】また、上記分散装置のうち、第1の装置で
は気密性を考慮していないため、雰囲気調整が必要な熱
プラズマ法等への適用は困難である。また、第2の装置
では、ノズルを変位させるための駆動機構等が必要であ
り、装置が複雑になってコストが上昇し、保守も面倒に
なるという問題がある。しかも、駆動機構への粉体の侵
入による不具合の発生や駆動に伴う粉体への不純物の混
入という問題もある。さらに、第2の装置では、粉体が
ホッパーに静置され、少量ずつ取り出されるので、大部
分の粉体は長い時間静置され、しかも稼動に伴う振動も
受けるので、粒径の異なるものが分離して、粉体の均一
性が損なわれるという問題がある。さらに、第3の装置
では、タンクへの収納分ずつ処理する必要があり、連続
的に粉体を搬送することが困難であるため、連続的な粉
体の供給が必要な熱プラズマ法等への適用は困難であ
る。
【0005】本発明は上記事情を背景としてなされたも
のであり、粉体を高度に均一分散させることができ、さ
らには連続操業や雰囲気調整が可能な粉体分散器を提供
することを目的とする。また、本発明は、駆動機構等の
複雑な構造が不要であり、低コストでの製造が可能で、
保守も容易な粉体分散器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の粉体分散器のうち、第1の発明は、内部で粉体
を分散させる密閉容器を有し、該密閉容器に、分散すべ
き粉体を容器内に投入する粉体投入口と分散した粉体を
容器外に取り出す粉体流出口とが設けられているととも
に、該容器の内部空間に向けて異なる方向からキャリア
ガスを噴出する2つ以上のガス噴出部が設けられている
ことを特徴とする。
【0007】第2の発明は、第1の発明において、ガス
噴出部として密閉容器の上方部に下向きに設けられたガ
ス噴出口と、密閉容器の下方部に上向きに設けられたガ
ス噴出口とを有することを特徴とする。第3の発明は、
第1または第2の発明において、ガス噴出部の一つが、
密閉容器の下方部に設けられたガス噴出口と、このガス
噴出口の上方に位置して容器内空間を粉体が分散する上
方の空間とその下方の空間とに区分する仕切板とで構成
されており、該仕切板には、キャリアガスが通過する一
方で粉体の通過が阻止される微小通気孔が多数形成され
ていることを特徴とする。
【0008】第4の発明は、第1〜第3の発明におい
て、粉体投入口が複数設けられており、各粉体投入口に
複数ある粉体供給部の一つが接続されていることを特徴
とする。第5の発明は、第1〜第4の発明において、密
閉容器に設けられた複数のガス噴出部の一つが二重管で
あることを特徴とする。
【0009】本発明は、前記したように、微細粉末を原
料として使用する熱プラズマ法(プラズマにより粉体を
超微粒子・球状粒子化する)において、粉体を均一に分
散させてプラズマ装置に供給する装置として使用するの
が最適であるが、本発明としては、その用途が限定され
るものではなく、粉体をガスに分散させて移送、供給す
る各種用途への適用が可能である。なお、本発明におけ
る上記キャリアガスは、上記のように粉体を分散させて
分散器外に移送、供給するすることを目的として使用さ
れるガスである。本発明としてはその種別が特に限定さ
れるものではなく、粉体の種別や粉体を利用する用途等
により適宜定めることができる。例えば、金属を対象と
する場合には、粉体を変質させない不活性ガスがよく用
いられる。また、本発明では、駆動機構等の複雑な構造
を有しないため、上記のような粉体の変質防止が必要と
されない場合にはキャリアガスとして腐食性ガス(NH
3など)の使用も可能となる。なお、上記分散器では、
粉体を外部から密閉容器内に供給する際にガスを使用す
る場合もあり、これを本発明におけるキャリアガスとし
て含むものであっても良い。
【0010】また、本発明の処理対象となる粉体の種別
も限定されるものではなく、各種金属、セラミックス、
樹脂等を処理対象とすることができる。また、粉体の大
きさも特に限定されるものではないが、0.1μm以上
の粒径を有する粉体の分散に適している。これは、0.
1μm未満では凝集しやすくなり取り扱いが困難になる
ためである。なお、粉体の粒径が200μmを越えると
分散性がよくなるため、本発明のような分散装置の必要
性は小さくなる。したがって、本発明としては20μm
以下の粒径を有する粉体への使用が好適である。また、
粉体は1種の材料からなる場合の他、複数種からなるも
のであってもよく、複数種の粉体を混合分散させる場合
にも適用することができる。
【0011】次に、粉体を分散させる密閉容器は、所望
の粉体量を処理できる容積を有していればよく、その材
質、形状は問わないが、粉体への不純物の混入のない、
安定した材質が望ましく、例えばガラス材で構成するこ
とができる。また、密閉容器に設ける粉体投入口および
粉体流出口の形状、位置、数も適宜定めることができる
が、粉体の均一分散性を高めるという観点から選定する
のが望ましく、例えば、軸対称形状のものを密閉容器の
中心位置に設けたり、複数のものを密閉容器の軸対称位
置に設けるのが望ましい。
【0012】なお、粉体投入口を複数設け、各粉体投入
口に複数ある粉体供給部の一つを接続することも可能で
あり、この場合に、各粉体供給部に異種の粉体を収容し
ておけば、密閉容器中に複数種の粉体を投入して均一に
混合させることも可能である。なお、上記により粉体を
混合する場合、混合比率等によっては、同一種の粉体を
投入する粉体投入口の数が粉体の種別毎に異なっていて
もよい。また、混合に際しては、予め混合してある粉体
を粉体投入口から投入することも可能である。この場
合、密閉容器内で十分に混合されるので、予め行われる
混合について、均一性等の要求は厳しくない。また、粉
体流出口を複数設けることも可能であり、これにより分
散した粉体を粉体流出口の数に応じて等量分配すること
ができる。
【0013】また、密閉容器に設けるガス噴出部は、第
3の発明に示すような多孔板を含むものであっても良
い。このガス噴出部は、噴出されたガスの流れが軸対称
になるように設けるのが望ましい。また、複数のガス噴
出部は、噴出されたガスが、容器内空間で向かい合わせ
に当たり合うように設けるのが望ましい。ここで向かい
合わせに当たり合うとは、正面から当たり合う場合の他
に、90度を超える交差角度で当たり合う場合を含むも
のである。その好適な一例では、上下方向から向かい合
わせにガスが当たるように噴射部を設ける。なお、ここ
で容器内空間は、粉体を分散させる空間に相当し、各ガ
ス噴出部で共通するものである。また、ガス噴出部の少
なくとも一つを二重管で構成することができる。この二
重管においては、一つの管路端をガス噴出口とし、他方
の管路端を粉体流出口とすることができる。
【0014】本発明の粉体分散器によれば、密閉容器内
に投入された粉体は、噴出部から噴出されるキャリアガ
スによって流動する。このキャリアガスは、2つ以上の
噴出部によって異なる方向から噴出されるのでガス流が
発生し、流動空間に、曲げ、せん断力が作用して、粉体
がほぐされてキャリアガス中に均一に分散する。これに
より、容器内にキャリアガスと粉体とが混然とした混合
相小空間が出現する。この際にキャリアガスが向かい合
わせに当たれば、上記曲げ、せん断力がより強く作用
し、分散性を高める。さらに、ガスの噴射を上下方向か
ら向かい合うように噴射すれば、回転速度の大きなガス
流が発生し上記作用は一層増すとともに、粉体の自重落
下を下方の噴射で阻止し、良好な流動状態を維持でき
る。しかも、軸対称性が増し、粉体はより均一に分散さ
れる。
【0015】また、このとき、第3の発明に示す多孔仕
切板を用いれば、粉体のより下方への移動が阻止される
とともに、広い領域で下方からガスを噴射することがで
き、粉体が効率的に吹き上げることができる。したがっ
て、仕切板に設ける微小通気孔はできるだけ一様に均一
に設けるのが望ましい。なお、上記粉体の投入に際し、
複数種の粉体を投入すれば、これら粉体が均一に混合さ
れつつ分散する。
【0016】上記のようにして十分に分散された粉体
は、キャリアガスとともに粉体流出口から容器外に取り
出される。これら動作は、連続的に行うことができる。
なお、上記操作に際し、密閉容器の下方から上方に向け
てキャリアガスを噴出する場合に、密閉容器の少なくと
も下方側にエアバイブレータ等の振動装置により振動を
与えれば、密閉容器に付着した凝集粉体が剥がれ、下方
に落下する。この凝集粉体はキャリアガスによって、持
ち上げられて流動し、上記した混合相小空間に達してほ
ぐされ均一に分散する。これにより容器内での粉体の滞
留がなくなり、粉体の分散性が一層向上する。
【0017】
【発明の実施形態】以下に本発明の一実施形態を添付図
面に基づき説明する。密閉容器1は、透明ガラス製の円
筒部2と、該円筒部2の上下開口部を覆って封止するフ
ランジ付き上蓋材3と下蓋材4とで構成されており、上
下蓋材3、4はそれぞれのフランジ間に複数の両ねじボ
ルト5を介在させてナット6、6で互いに締め付け固定
されている。
【0018】上記上蓋材3は、下面側中央に上方向に凹
部3aが形成されており、中心から外れた位置において
該凹部3aの内面から上蓋材3の上面にかけて貫通する
原料通過孔7が形成されており、その内部側先端が原料
投入口7aとなっている。なお原料通過孔7には、原料
収容ホッパー8に他端が接続された電磁フィーダ9の一
端が接続されている。また、上蓋材3の中心部には上下
方向に沿って貫通孔3bが形成されており、該貫通孔3
bには、内部に空隙10aを有する連結具10の下方筒
部が外周部で気密性を保つように挿入・固定されてい
る。
【0019】上記連結具10は、その中心部に、上記空
隙10aを挟むように上部貫通孔101と下部貫通孔1
02とが形成されており、下部貫通孔102には、下方
に伸長する二重管11の外管11aの上端部が固定され
ている。一方、二重管11の内管11bは、下部貫通孔
102の内壁と隙間を保ちつつ上方に伸長し、空隙10
aを通過して上部貫通孔101に外周部で気密状態を保
つように挿入・固定されており、さらに該上部貫通孔1
0aから上方に僅かに突出する内管11bの先端に上方
キャリアガス供給管12の一端が接続されている。該上
方キャリアガス供給管12の他端は、外部の上方キャリ
アガス供給源14に接続されている。なお、上記した二
重管11の下端は、円筒部2内空間の中央やや下方に達
している。
【0020】また、連結具10の中心から外れた位置に
おいて、その上面から内部空隙10aの内面にかけて貫
通する分散粉末通過孔15が、60度の角度間隔で3個
形成されており、各分散粉末通過孔15…15にはそれ
ぞれ分散粉末移送管16…16の一端が接続され、各分
散粉末移送管16の他端は、分散させた粉末を利用する
プラズマトーチ17にそれぞれ接続されている。なお、
上記構成により、二重管11の内管11bの先端口がキ
ャリアガス噴出部の一つを構成する下方キャリアガス噴
出口18とされ、内管11bと外管11aとの隙間の先
端が粉体流出口19とされている。
【0021】一方、下蓋部4は、上面中央部に下向きに
凹部4aが形成されており、該凹部4aの中心部に、丸
穴状のガス噴射口20が縦方向に形成されており、該噴
射口20は、その底部で蓋部4の側壁に開口する横穴状
のガス通過穴21と連通している。該ガス通過穴21に
は外部の下方キャリアガス供給管22が接続されてお
り、該下方キャリアガス供給管22に、外部の下方キャ
リアガス供給源23が接続されている。また、上記ガス
噴出口20の開口部分にはステンレス鋼製で平板形状の
仕切板24が開口を塞ぐように配置されており、該仕切
板24には、500〜600メッシュの微小通気孔24
aが多数一様に形成されている。この微小通気口24a
は、その大きさによってキャリアガスの通過は可能であ
るが、投入される粉体は通過することができない。この
仕切板24と上記ガス噴出口20とによって下方キャリ
アガス噴出部の一つが構成されており、本実施形態では
前述したものと合わせて2つのキャリアガス噴出部が設
けられている。なお、蓋部4の外壁には密閉容器1に振
動を与えるエアバイブレータ25が取り付けられてい
る。
【0022】次に、上記装置の動作について説明する。
上方キャリアガス供給源14と下方キャリアガス供給源
23からのキャリアガスの送出により、上方キャリアガ
スは上方キャリアガス供給管12、内管11bを通して
上方キャリアガス噴出口18に達し、また下方キャリア
ガスは下方キャリアガス供給管22、ガス通過穴21を
通して下方キャリアガス噴出口20に達する。そして上
方キャリアガス噴出口18からは下向き、下方キャリア
ガス噴出口20からは上向きに、それぞれ密閉容器1内
にキャリアガスが噴出される。なお、下方キャリアガス
噴出口20で噴出された下方キャリアガスは、仕切板2
4に当たり、その多数の微小通気孔24aを通して上方
に広い範囲で噴出される。一方、上方キャリアガスは二
重管の内管11bを通って噴出口18から噴出されてお
り、容器1が密閉であることと外管11aと内管11b
の先端隙間19が狭いことから、上記下方キャリアガス
との協調によって旋回流をもつガス流32が形成され
る。
【0023】その一方で、原料収容ホッパー8からは電
磁フィーダ9を通して原料通過孔7にホッパキャリアガ
スとともに粉体を送ると、粉体30はホッパキャリアガ
スとともに原料投入口7aから密閉容器1内に投入され
る。密閉容器1内に投入された粉体30は、上記ガス流
32によって密閉容器1内で良好に流動し、容器1内に
粉体とキャリアガスとが混然する混合相小空間31が出
現する。なお、この際に容器1にはエアバイブレータ2
5により振動が与えられており、この振動により、密閉
容器1の下方隅のガラス管2内壁に付着した凝集粉体が
剥がれ下方へ落下する。さらに振動により下蓋4のスロ
ープ4aを伝わって、順次仕切板24のところまで達
し、仕切板24下方からの吹き上げるガスにより上方へ
持ち上げられる。そして、凝集粉体が混合相小空間31
に達し、ほぐされ均一に分散する。このため、容器1内
への粉体の滞留がなくなる。上記混合相小空間で、粉体
は、曲げ、せん断力を受けて撹拌され、均一に分散す
る。
【0024】そして、キャリアガス中に良好に分散した
粉体は、内部圧によってキャリアガスとともに、粉体流
出口19から、外管11aと内管11bとの隙間を通っ
て上昇し、外管11aの端部から連結具10の空隙10
aへと移動する。空隙10aに達した分散粉体とキャリ
アガスとは、等量分配されて3つの分散粉末通過孔15
からそれぞれの分散粉末移送管16に送出され、各移送
管16内を移動してプラズマトーチ17へと移送され
る。
【0025】上記動作は継続して連続的に行われるの
で、プラズマトーチに連続して分散粉体を供給でき、連
続的なプラズマ処理が可能になる。なお、上記のよう
に、粉体流出口19から流出した粉体を外部に取り出す
際に、複数箇所から取り出せば、分散粉体の等量分配が
容易にできる。また、上記実施形態では、一つの粉体流
出口を設け、この流出口から流出した粉体を分配するも
のとしたが、複数の粉体流出口を設けて容器内で分配す
ることも可能である。
【0026】
【実施例】次に、上記実施形態で説明した粉体分散器を
用いて、分散性能を評価する試験を行った。なお、比較
のため、上記粉体分散器を使用せず、ふるいの上に凝集
した粉体をのせ、ふるいを振動させることにより粉体を
分散させる振動型分散器を用意した。上記試験では、粉
体としては−350+200メッシュのAl原料粉を使
用し、本発明の粉体分散器では上記原料粉を10g/
分、上部噴出口から3l/分、下部噴出口から5l/分
のキャリアガスを供給し、プラズマトーチに分散粉体を
連続的に供給した。また比較例の分散器ではフィーダを
通してプラズマトーチに供給した。
【0027】プラズマトーチでの操業条件は、プラズマ
ガスとしてAr33l/分、N213l/分を使用し、
反応ガスとしてNH335l/分を使用した。またプラ
ズマ電源は10kV、3MHzでIP=3.6A、IG
0.4Aとした。上記プラズマトーチに本発明例または
比較例の粉体を供給して、それぞれ超微粒子を製造し
た。得られた微粒子の評価を行うため、プラズマ処理に
より得られた微粒子の反応率(窒化率)をX線回折装置
により測定し、さらに得られた微粒子の平均粒径をガス
吸着法(BET法)により測定するとともに、顕微鏡の
視野範囲で目視により最大粒径を測定し表1に示した。
また、得られた超微粒子の粒子構造写真を図5、6に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】表1から明らかなように、本発明の分散器
により粉体を分散させた場合には、粉体の反応率が向上
しており、これは、粉体が凝集することなく均一に分散
していることに起因していると考えられる。これに対
し、比較例の粉体では、反応率が低くなっており、これ
は粉体の凝集が原因していると思われる。また、発明例
の粉体を使用した場合には、表1および図5、6から明
らかなように、得られた超微粒子の粒径は明らかに小さ
くなり、かつ、大きさが揃っており、粗大粒子の生成が
防止され、安定した品質の微粒子が得られている。これ
に対し、比較例の粉体を使用した場合には、明らかに粗
大な粉粒体が生成されている。また、分散粉体供給管で
の粉体の付着状況を観察するため4時間の連続操業を行
ったところ、本発明例では、供給管の先端部においても
粉体の付着は殆ど認められなかった。これに対し、比較
例のものでは、供給管の先端で粉体の顕著な付着が認め
られた。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の粉体分散
器によれば、内部で粉体を分散させる密閉容器を有し、
該密閉容器に、分散すべき粉体を容器内に投入する粉体
投入口と分散した粉体を容器外に取り出す粉体流出口と
が設けられているとともに、該容器の内部空間に向けて
異なる方向からキャリアガスを噴出する2つ以上のガス
噴出部が設けられているので、密閉容器内において異方
向から噴射されるキャリアガスによってガス流が形成さ
れ、このガス流によって粉体が良好に流動しつつほぐさ
れ、キャリアガスに良好に分散した粉体が得られる。そ
して原料粉が均一分散されたことにより、移送路等にお
ける粉体の付着、詰まりが防止され、目的装置での処理
も円滑になされる。例えばプラズマ処理では、反応率が
向上し、未反応粉など粗大粒の発生が防止され、製品品
質が向上し、かつ安定する。しかも上記分散器では、複
雑な構造が不要であり、装置の低コスト化、保守の簡易
化が達成される。しかも、上記操業では、連続操業や雰
囲気調整を容易に行うことができる。
【0031】なお、ガス噴出部として、密閉容器の上方
部に下向きに設けられたガス噴出口と、密閉容器の下方
部に上向きに設けられたガス噴出口とを有していれば、
キャリアガスによって回転速度の大きいガス流が発生
し、粉体に、曲げ、剪断力が作用し、粉体がほぐされ粉
体をより均一に分散させることができる。さらに、ガス
噴出部の一つを、密閉容器の下方部に設けられたガス噴
出口と、このガス噴出口の上方に位置して容器内空間を
粉体が分散する上方の空間とその下方の空間とに区分す
る仕切板とで構成し、該仕切板に、キャリアガスが通過
する一方で粉体の通過が阻止される微小通気孔を多数形
成すれば、重力に逆らって下方から広い範囲で粉体を吹
き上げることができ、粉体の分散性が一層向上する。
【0032】また、粉体投入口を複数設け、各粉体投入
口に複数ある粉体供給部の一つを接続すれば、粉体供給
部に収容された異種の粉体を密閉容器内に容易に投入で
き、その結果、均一に混合され、かつ良好に分散した混
合粉体が得られる。さらに、密閉容器に設けられた複数
のガス噴出部の一つを二重管で構成し、その一つの管路
端を粉体流出口とすれば、ガス流として旋回流が形成さ
れ、粉体の撹拌が一層良好になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す正面断面図であ
る。
【図2】 同じく連結具を示す拡大平面図である。
【図3】 同じく仕切板を示す拡大平面図である。
【図4】 同じく使用例を示す概略図である。
【図5】 使用例において発明例の粉体を使用して得ら
れた製品の粒子構造を示す顕微鏡写真である。
【図6】 使用例において比較例の粉体を使用して得ら
れた製品の粒子構造を示す顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 密閉容器 7 原料通過孔 7a 原料投入口 8 原料収容ホッパー 11 二重管 11a 外管 11b 内管 12 上方キャリアガス供給管 14 上方キャリアガス供給源 15 分散粉末通過孔 16 分散粉末移送管 17 プラズマトーチ 18 上方キャリアガス噴出口 19 粉体流出口 20 噴射口 22 下方キャリアガス供給管 23 下方キャリアガス供給源 24 仕切板 24a 微小通気孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部で粉体を分散させる密閉容器を有
    し、該密閉容器に、分散すべき粉体を容器内に投入する
    粉体投入口と分散した粉体を容器外に取り出す粉体流出
    口とが設けられているとともに、該容器の内部空間に向
    けて異なる方向からキャリアガスを噴出する2つ以上の
    ガス噴出部が設けられていることを特徴とする粉体分散
  2. 【請求項2】 ガス噴出部として、密閉容器の上方部に
    下向きに設けられたガス噴出口と、密閉容器の下方部に
    上向きに設けられたガス噴出口とを有することを特徴と
    する請求項1記載の粉体分散器
  3. 【請求項3】 ガス噴出部の一つは、密閉容器の下方部
    に設けられたガス噴出口と、このガス噴出口の上方に位
    置して容器内空間を粉体が分散する上方の空間とその下
    方の空間とに区分する仕切板とで構成されており、該仕
    切板には、キャリアガスが通過する一方で粉体の通過が
    阻止される微小通気孔が多数形成されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載の粉体分散器
  4. 【請求項4】 粉体投入口が複数設けられており、各粉
    体投入口に複数ある粉体供給部の一つが接続されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉体
    分散器
  5. 【請求項5】 密閉容器に設けられた複数のガス噴出部
    の一つが二重管であることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の粉体分散器
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