JPH10114262A - 坂道発進補助装置 - Google Patents

坂道発進補助装置

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JPH10114262A
JPH10114262A JP27017096A JP27017096A JPH10114262A JP H10114262 A JPH10114262 A JP H10114262A JP 27017096 A JP27017096 A JP 27017096A JP 27017096 A JP27017096 A JP 27017096A JP H10114262 A JPH10114262 A JP H10114262A
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auxiliary braking
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vehicle
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良治 加藤
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敏昭 立野
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正俊 大谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 坂道発進時の車両の後退りや平坦路発進時に
おけるブレーキ解除時ショックを防止する。 【解決手段】 補助制動力開始信号BONを出力する補助
制動力開始判断手段A1と、補助制動力BFが印加され
ると補助制動力解除信号BOFFを受信するまで補助制動
力を印加し続ける制動力保持手段A2と、エンジン回転
数Neが回転数ピークを迎えたと判断した第1条件が成
立したとき、あるいは補助制動力印加中でかつ登坂路検
出手段Dにより登坂路URが検出されない場合でクラッ
チストローク検出手段35が所定位置Ka(=K5)で
あるという第2条件が成立したとき上記信号BOFFを出
力する補助制動力解除判断手段A3と、上記信号BOFF
を出力したときアクセル開度検出手段67及び変速段検
出手段59の各出力に応じてクラッチストロークを学習
するクラッチ学習手段A4とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、坂道発進または平坦路
発進に好適な装置であって、エンジンと歯車式変速機と
の間に介装された摩擦クラッチをクラッチ用エアアクチ
ュエ−タを介して電子制御し、変速機のギア位置をギア
位置切換用アクチュエータを介して電子制御する車両用
自動変速装置に適用するに好適な坂道発進補助装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動変速装置は、専ら小型の乗用
車を対象としたものであり、エンジンと遊星歯車式との
間にトルクコンバ−タ等の流体継手を介在させ、圧油を
制御媒体とした遊星歯車式のギヤ位置切換え手段を備え
たものが一般的とされていた。これに対し、近年、大型
貨物自動車や乗り合い自動車等における運転者の運転操
作の負担を軽減する目的で、車両の走行条件に応じたギ
ヤ位置を自動的に選択できるようにした自動変速装置が
考えられている。ところで、上述の自動変速装置にあっ
ては、例えば、クラッチ装置の摩耗等の経時変化によっ
て発進特性が悪化する虞れがある。
【0003】つまり、この種の自動変速装置にあって
は、発進待機時に予めクラッチを、所謂半クラッチ直前
位置に保持し、発進時には半クラッチ直前位置に所定量
を付加した半クラッチ位置(トルク伝達点)にクラッチ
を移動させるが、この際、クラッチが摩耗等による経時
変化を生じていると、クラッチがつながって発進するま
でに時間がかかる虞れがある。この傾向は平坦路でも生
じるが、特に、坂道発進時には坂道発進補助装置として
の補助ブレーキを使って車両の後退りを防止しており、
この坂道発進時に半クラッチ位置(トルク伝達点)がず
れると車両の後退りや発進ショックを招きやすい。
【0004】ここで、従来の坂道発進補助装置の一例と
しては、特開平7−40814号公報の技術が知られて
おり、クラッチストロークが予め設定された一定値(断
位置より半クラッチ位置までのクラッチストローク量)
を越えたか否かを判断し、越えた場合に坂道発進補助装
置の補助ブレーキ解除用の開閉弁をオフして発進するよ
うにしている。更に、実公平7−28427号公報に
は、発進時のエンジン回転トルクが半クラッチ位置近傍
でクラッチ側に伝達され初めることより、エンジン回転
数のピーク状態を検出した時点で、坂道発進補助装置の
補助ブレーキ解除用の開閉弁をオフして発進するように
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この坂道発進補助装置
を平坦路においても作動させた場合、例えば路線バスな
どに適用した場合には乗客の乗降及び信号待ちなどにお
いて、運転者の操作を軽減(フットブレーキの踏込み軽
減、パーキングブレーキ操作の軽減)することに特に有
効である。
【0006】しかし、特開平7−40814号公報の場
合、ブレーキ圧力を解除するためのクラッチストローク
の設定値を運転者の好みに応じて操作により変更出来る
ものであるが、平坦路と登り坂路とで運転者操作により
規定値を変更しなければならない。変更せずに平坦路で
運転者の好みに適合するクラッチストロークの設定値と
した場合、平坦路ではスムーズな発進が可能と見做され
るが、坂道発進時には、ブレーキ圧力を解除するためク
ラッチストローク設定値が不十分であり、車両の後退り
を招きやすく、それとは反対に登坂路において運転者が
満足するクラッチストロークの設定値をブレーキ圧力の
解除点とした場合には、平坦路においてブレーキ圧力が
解除されたときのエンジンから駆動系に伝達される駆動
力が大き過ぎて、発進ショックが生じる。
【0007】一方、実公平7−28427号公報の場
合、発進をエンジン回転数のピーク時の判断のみで常に
行っているので、平坦路での発進時にブレーキが解除さ
れた時点で発進ショックが発生しやすいという問題があ
る。本発明の目的は、坂道発進時の車両の後退りを防止
し、しかも平坦路発進時におけるブレーキ解除時ショッ
クをも防止して良好な発進フィーリングが得られるるよ
うにした坂道発進補助装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、ブレーキ検出手段によりブレ
ーキペダルが路み込まれさらに車速検出手段による車速
が零のとき補助制動力開始条件が成立したと判断し補助
制動力開始信号を出力する補助制動力開始判断手段と、
同補助制動力開始判断手段の出力に応じて補助制動力の
印加を開始するとともに一旦印加が開始されると補助制
動力解除信号を受信するまでブレーキペダルが解放され
ても補助制動力を印加し続ける制動力保持手段と、上記
制動力保持手段が補助制動力を印加中でかつ登坂路検出
手段により登坂路が検出された場合でエンジン回転数が
回転数ピークを迎えたと判断した第1条件が成立したと
き上記補助制動力解除信号を出力するとともに、上記制
動力保持手段が補助制動力印加中でかつ上記登坂路検出
手段により登坂路が検出されない場合でクラッチストロ
ーク検出手段が所定位置以上であると判断した第2条件
が成立したとき上記補助制動力解除信号を出力する補助
制動力解除判断手段と、上記補助制動力解除判断手段が
上記第1条件の成立により上記補助制動力解除信号を出
力したときアクセル開度検出手段の出力と変速段検出手
段との出力に応じてクラッチストロークを学習するクラ
ッチ学習手段とを有したことを特徴とする坂道発進補助
装置。
【0009】従って、補助制動力開始判断手段によりブ
レーキペダルが路み込まれさらに車速が零のとき補助制
動力開始条件が成立したと判断し補助制動力開始信号を
出力し、制動力保持手段が補助制動力開始信号に応じて
補助制動力の印加を開始するとともに一旦印加が開始さ
れると補助制動力解除信号を受信するまでブレーキペダ
ルが解放されても補助制動力を印加し続け、補助制動力
解除判断手段によって次の第1条件或いは第2条件が成
立したと判断したとき補助制動力解除信号を出力する。
ここでの第1条件は補助制動力の印加中でかつ登坂路が
検出された場合でエンジン回転数が回転数ピークを迎え
たときであり、第2条件は補助制動力解除信号を出力す
るとともに、補助制動力印加中でかつ登坂路が検出され
ない場合でクラッチストロークが所定位置以上であると
きと設定される。その際、クラッチ学習手段は第1条件
の成立により補助制動力解除信号が出力されたときアク
セル開度と変速段とに応じてクラッチストロークを学習
するようにした。
【0010】請求項2の発明は、請求項1記載の坂道発
進補助装置において、上記登坂路検出手段は、空車平坦
路における理論加速度と実際の加速度との差に基づき算
出された車両負荷度を検出する車両負荷度検出手段であ
り、同車両負荷度が所定値以上のとき登坂路であると判
断することを特徴とする。
【0011】従って、登坂路検出手段としての車両負荷
度検出手段は、空車平坦路における理論加速度と実際の
加速度との差に基づき算出された車両負荷度を検出し、
同車両負荷度が所定値以上のとき登坂路であると演算処
理する。
【0012】請求項3の発明は、請求項2記載の坂道発
進補助装置において、上記制動力保持手段の解除位置が
上記クラッチストロークの断接方向において複数段設定
され、運転者が所望の解除位置を選択する複数段解除ス
イッチをさらに有し、上記登坂路検出手段は、上記選択
が上記クラッチストローク接方向に所定位置以上に設定
したときまたは上記車両負荷度が所定値以上であるとき
車両が登坂路にいると判断することを特徴とする坂道発
進補助装置。
【0013】従って、複数段解除スイッチによって運転
者が所望の解除位置を選択し、登坂路検出手段によっ
て、選択された解除位置がクラッチストローク接方向に
所定位置以上に設定されたときまたは車両負荷度が所定
値以上であるときは車両が登坂路にいると判断する。
【0014】ここで請求項1乃至請求項3の坂道発進補
助装置は、坂道における発進補助だけではなく、平坦路
における駐停車の補助も可能な装置を指している。
【0015】
【実施の形態】以下、図1乃至図11を参照して本発明
の適用された坂道発進補助装置の詳細を説明する。図2
は、本発明の一実施形態にかかる坂道発進補助装置を装
備した自動変速装置の全体構成を示すブロック図であ
る。この自動変速装置はディ−ゼルエンジン(以下、エ
ンジンと称する)11と、その出力軸13の回転力を機
械式の摩擦クラッチ(以下、単に、クラッチと略称す
る)15を介して受ける歯車式変速機17とに亘って取
付けられる。
【0016】エンジン11には、その出力軸13の回転
の1/2の回転速度で回転する入力軸19を備えた燃料
噴射ポンプ(以下、単に噴射ポンプと称する)21が取
付けられており、この噴射ポンプ21のコントロ−ルラ
ック23には、電磁アクチュエ−タ25が連結され、入
力軸19には、エンジン11の出力軸13の回転信号を
発するエンジン回転数検出手段(以下、単に、エンジン
回転センサと称する)27が付設されている。
【0017】一方、クラッチ15は、フライホイ−ル2
9に対してクラッチ板31を図示しない周知の挾持手段
により圧接させ、クラッチアクチュエ−タとしてのエア
シリンダ33が非作動状態から作動状態に移行すると前
記挾持手段が解除方向に作動し、クラッチ15は接続状
態から遮断状態に変化する(図1は接続状態を示してい
る)。なお、このクラッチ15には、クラッチ15の遮
断状態あるいは接続状態をクラッチストロ−ク量により
検出するクラッチストロ−ク検出手段(以下、単に、ス
トロ−クセンサと称する)35が取付けられているが、
これに代えて、クラッチタッチセンサ37を利用しても
良い。また、歯車式変速機17の入力軸39には、この
入力軸39の回転数(以下、これをクラッチ回転数と称
する)信号を発するクラッチ回転数センサ41が付設さ
れている。
【0018】ところで、エアシリンダ33、後述のギヤ
シフトユニット49及び補助ブレーキ系60には、これ
らを駆動するエア通路43がそれぞれ接続されている。
この内、エアシリンダ33側から延びるエア通路43
は、作動エアのエアシリンダ33への供給・排出を行な
う電磁空気圧比例制御弁(以後単に電空比例制御弁)9
1と、電空気比例制御弁91への作動エアを清浄するエ
アフィルタ93と、逆止弁45とを介してエアタンク4
7に接続されている。エアタンク47には、圧縮され蓄
圧された圧縮空気が蓄えられている。
【0019】図3に示すように、エアシリンダ33には
電空比例制御弁91を介しエア通路43が接続される。
ここで電空比例制御弁91は作動エアをエアシリンダ3
3へ供給・排出操作するもので、その本体911にはエ
アシリンダ33の一室331にエア通路43aを介し連
通する出力ポートaと、エア通路43に連通する給気ポ
ートbと、エアシリンダ33の他室332に排気通路4
3cを介し連通する排気ポートcが形成される。しか
も、電空比例制御弁91はこれらのポートa,b,cの
流路を切り換えるスプール弁912と、このスプール弁
912を駆動するソレノイド913とを備えている。な
お、図3に示す符号92は一方弁を示し、同弁はエアシ
リンダ33の一室331が高圧化してピストンが他室3
32側に移動した際に同室の高圧化を防止すべく、エア
の排除を行う。
【0020】電空比例制御弁91は、通常運転時に、コ
ントロールユニット55からのクラッチ断接信号VCC
に基づき、このクラッチ断接信号VCCに応じた通電量
に比例した圧力の作動エアをエアシリンダ33に供給す
るとともに排出する。この場合、クラッチ断時には通電
量に比例した圧力の作動エアを一室331に供給すると
共に他室332のエアを排気する。一方、クラッチ接時
には通電量に比例した圧力の作動エアを一室331から
出力ポートa、排気ポートc、排気通路43cより他室
332に導き、クラッチの接作動方向の応答性を向上さ
せるようにしている。なお、この際、一方弁92は他室
332の内圧が所定圧を上回るまでは弾性的に閉鎖状態
を保持する。
【0021】図3に示すように、電空比例制御弁91は
通電量に比例した押圧力p1をソレノイド913により
発生させ、スプール弁912を摺動させる。この場合、
作動エアが一室331に供給され、同一室331がパイ
ロット路914を介しパイロット圧室915と等圧とな
ると、スプール弁912はパイロット圧室915より押
圧力p2を受け、この押圧力p2が通電量に比例した押
圧力p1と等しく成った位置でバランスし、これによっ
て一室331を通電量に比例した押圧力p1に保持出来
る。
【0022】次に、変速段の切り換えは、歯車式変速機
17のギヤ位置を切り換えることで行なわれるが、この
ギヤ位置の切換はギヤ位置切換手段としてのギヤシフト
ユニット49により行なわれるようになっている。つま
り、変速段の切り換え操作は、チェンジレバー51を通
じてドライバが行なうが、チェンジレバー51が操作さ
れると変速段選択スイッチ53がこれに反応してギヤシ
フトユニット49に変速信号を出力して、ギヤシフトユ
ニット49が変速信号に応じて作動し、歯車式変速機1
7のギヤ位置をチェンジレバー51操作に応じた変速段
のものに切り換えるようになっている。
【0023】なお、ここでのチェンジレバー51のシフ
トパターンを図4に示した。ここで、チェンジレバー5
1がRでリバース段、Nでニュートラル、Dは自動変速
段(2速から7速)、Mで前進段の手動変速を指定でき
る。前進段の手動変速Mは(+)の1段アップレンジと
(−)の1段ダウンレンジを選択でき、例えば、発進時
に(−)の1段ダウンレンジを選択すると1速段を発進
段に指定できる。ギヤシフトユニット49は、コントロ
ールユニット55からの制御信号で作動する。それぞれ
の変速段を達成する歯車式変速機17のギヤ位置を切換
えるには、例えばチェンジレバ−51を運転者が操作す
ることにより、変速段選択スイッチ53を切り換えて得
られる変速信号に基づきギヤシフトユニット49を操作
し、目標変速段にギヤ位置を切り換える。
【0024】ここで、Dは2速から7速までの任意の自
動変速を示しており、車速とアクセル開度に応じ目標変
速段を設定する図示しない変速段選択マップに基づき最
適変速段を自動的に決定し、同目標変速段にギヤ位置を
切り換えている。ギヤシフトユニット49はコントロ−
ルユニット55からの作動信号により作動する複数個の
電磁弁57(第1図では1つのみ示している)と、これ
ら電磁弁57を介してエアタンク47から高圧の作動エ
アが供給されて歯車式変速機17の図示しないセレクト
フォ−クおよびシフトフォ−クを作動させる一対の図示
しないパワ−シリンダとを有し、電磁弁57に与えられ
る作動信号によりそれぞれパワ−シリンダを操作し、セ
レクト、シフトの順で歯車式変速機17の噛合い状態を
変えるよう作動する。
【0025】更に、ギヤシフトユニット49には各ギヤ
位置を検出する変速段検出手段(以後、単にギヤ位置ス
イッチと記す)59が付設され、ギヤ位置スイッチ59
からのギヤ位置信号がコントロ−ルユニット55に出力
される。また、歯車式変速機17の出力軸61には車速
信号を発する車速検出手段(以後単に車速センサと記
す)63が付設され、更にアクセルペダル65にはその
踏込み量に応じた抵抗変化を電圧値として生じさせ、こ
れをA/D変換器68でデジタル信号化して出力するア
クセル開度検出手段(以後単に、アクセル負荷センサと
記す)67が取付けられている。ブレ−キペダル69に
はこれが踏み込まれた時にハイレベルのブレ−キ信号を
出力するブレーキ検出手段(以後単にブレ−キセンサと
記す)71が取付けられている。
【0026】車両の図示しない車輪にはホイールブレー
キ107が装備され、このホイールブレーキ107のエ
アマスタ109には電磁弁111及びエア通路43を介
しエアタンク47が接続される。更に、後述のコントロ
ールユニット55には複数段解除スイッチ80が接続さ
れ、同スイッチ80の手動操作により、登坂路UR或い
は車両負荷が大きいほど後述の解除位置Kがクラッチ接
側となるように解除位置K相当の信号をコントロールユ
ニット55に入力できる。図5に示すように、この解除
位置KはクラッチストロークSVCの断側より接側方向
に順次変化する解除位置を複数段(K1,K2・・・・
Kn)に分けて予め設定され、運転者の手動スイッチ操
作により、所望の解除位置Kを選択すると、解除位置信
号を受けたコントロールユニット55が後述の登坂路検
出手段Dとして機能する際に各閾値(所定位置)として
同解除位置Kを使用することとなる。なお、この解除位
置Kをクラッチの接側(Kn側)に設定すると、ホイー
ルブレーキ107の解除が遅れぎみとなる。このため、
指定される解除位置がK5側に近いほど運転者が現在の
車両負荷が大きい、或いは登坂路URに対処する場合で
あると推定出来る。
【0027】エンジン11にはフライホイ−ル29の外
周のリングギヤに適時噛み合ってエンジン11をスタ−
トさせるスタ−タ73が取付けられ、そのスタ−タリレ
−75はコントロ−ルユニット55に接続している。な
お、第1図中の符号で77はコントロ−ルユニット55
とは別途に車両に取付けられて車両の各種制御を行なう
マイクロコンピュ−タを示しており、図示しない各セン
サからの入力信号を受けてエンジン11の駆動制御等を
行なう。このマイクロコンピュ−タ77は噴射ポンプ2
1の電磁アクチュエ−タ25に作動信号を与え、燃料の
増減操作によりエンジン11の出力軸13の回転数(以
降、これをエンジン回転数と称する)の増減を制御す
る。つまり、コントロ−ルユニット55からのエンジン
回転増減信号としての出力信号に応じてエンジン回転数
が増減される。
【0028】コントロ−ルユニット55は、特に、図1
に示すように、車両の発進時に関する機能部分を備え
る。つまり、図1に示すように、コントロールユニット
55は、補助制動力開始信号BONを出力する補助制動力
開始判断手段A1と、制動力保持手段A2と、第1条件
が成立したとき或いは第2条件が成立したとき補助制動
力解除信号BOFFを出力する補助制動力解除判断手段A
3と、クラッチストロークSVCを学習するクラッチ学
習手段A4との各機能を備える。ここで、補助制動力開
始判断手段A1はブレーキ検出手段であるブレ−キセン
サ71によりブレーキペダル69が路み込まれさらに車
速検出手段である車速センサ63による車速Vcが零の
とき補助制動力開始条件が成立したと判断し補助制動力
開始信号BONを出力する。
【0029】制動力保持手段A2は同補助制動力開始判
断手段A1の出力(BON)に応じて補助制動力BFの印
加を開始するとともに一旦印加が開始されると補助制動
力解除信号BOFFを受信するまでブレーキペダル69が
解放されても補助制動力BFを印加し続ける。補助制動
力解除判断手段A3は制動力保持手段A2が補助制動力
Bを印加中でかつ登坂路検出手段Dにより登坂路URが
検出された場合でエンジン回転数Neが回転数ピーク
(図6の時点t1参照)を迎えたと判断し、第1条件が
成立したとき補助制動力解除信号BOFFを出力するとと
もに、制動力保持手段A2が補助制動力B印加中でかつ
登坂路検出手段により登坂路UPが検出されない場合で
クラッチストローク検出手段35が所定位置(例えば解
除位置K)以上であると判断した第2条件が成立したと
き補助制動力解除信号BOFFを出力する。
【0030】クラッチ学習手段A4は補助制動力解除判
断手段A3が第1条件の成立により補助制動力解除信号
OFFを出力したときアクセル開度検出手段67の出力
と変速段検出手段59との出力に応じてクラッチストロ
ーク(クラッチ解除位置)を学習する。
【0031】ここで、コントロールユニット55は、特
に、登坂路検出手段Dとしても機能する。ここでの登坂
路検出手段Dは、空車平坦路における理論加速度αoと
車両停止時の実際の加速度(減速度)αnとの差に基づ
き算出された車両負荷度αVL(=αo−αn)を検出
し、その上で車両負荷度αVLが所定値αVL1以上の
とき登坂路URであると判断する。
【0032】なお、ここでの理論加速度αoは下記の数
1式で、実加速度αnは下記の数2及び数3式でそれぞ
れ算出される。
【0033】
【数1】
【0034】但し、 g:重力加速度(m/sec2) F:駆動力(Kgf) μ:転がり抵抗係数 W0:空車重量(Kgf) IW:車輪及び同一回転部分の慣性モーメント(kgf
・m・sec2) IF:デフ入力軸回転部分の慣性モーメント(kgf・
m・sec2) IT:変速機入力回転部分の慣性モーメント(kgf・
m・sec2) IE:エンジン入力回転部分の慣性モーメント(kgf
・m・sec2) Rl:走行抵抗(Kgf) R:車輪及び同一回転部分の半径(m) it:定数 if:定数
【0035】
【数2】
【0036】但し、 Ts:クラッチ回転数算出周期(sec) NCL:クラッチ回転数(rpm) NCLO:前回のクラッチ回転数(rpm)
【0037】
【数3】
【0038】更にまた、登坂路検出手段Dは、運転者に
よる所望の解除位置Kの選択がクラッチストローク接方
向に所定位置Ka(ここでは5段目のK5とする)以上
に設定したとき車両が登坂路にいると判断する。
【0039】なお、このように解除位置Kを5段目の解
除位置K5であるクラッチ接側に設定すると、十分に半
クラッチ状態に達した時点でホイールブレーキ107の
解除が成され、登坂路に対処する場合と見做すことが出
来る。次に、第9図〜第11図を参照して本実施形態例
の動作について説明する。
【0040】第9図に示すように、プログラムがスタ−
トするとコントロ−ルユニット55では各フラグ、カウ
ンタ、メモリがクリアされ、クラッチ15が切られた後
車両の駆動輪が停止状態から回転状態に移行する前の半
クラッチ直前位置(以降、これをLE点と称する)のダ
ミ−デ−タの読み込みの初期設定が行なわれる(ステッ
プa1)。この後、ギヤ位置をニュ−トラルNに保持し
スタ−タ73を作動可能状態に保持するという周知の始
動処理に入る(ステップa2)。この始動処理が完了す
るとブレーキBK、車速Vc、エンジン回転数Ne、ク
ラッチ回転数NCL、アクセル開度θa及び変速段Gs等
の信号デ−タが読み込まれる(ステップa3)。そして
車速信号Vcが3km/hを越える場合には周知の変速
処理(ステップa8)を、3km/h以下の場合にはギ
ヤがニュ−トラルNか否か判定される(ステップa
5)。
【0041】ギヤ位置がニュ−トラルである場合には図
10及び図11を用いて詳細を後述する発進処理を行な
い、N以外であるとクラッチ回転数NCLが規定値以下で
あるか判定される(ステップa6)。ここで、クラッチ
回転数NCLが規定値以下であるとステップa7の発進処
理がなされ、クラッチ回転数NCLが規定値よりも大きい
とステップa8に進んで周知の変速処理がなされる。な
お、この変速処理は、例えば本出願の先願に係る実願昭
63−52005号の明細書に記載されるた方法により
行われる。次に、ステップa7の発進処理について図1
0及び図11を参照しながら説明する。
【0042】まず、クラッチが切れたか判定され(ステ
ップs1)、切れていない場合にはクラッチ15にクラ
ッチ切信号が出力されてクラッチが切られる(ステップ
s2)。一方、クラッチが既に切られている場合にはク
ラッチの位置がホ−ルドされ(ステップs3)、エンジ
ン11をアイドリング回転させるアイドル相当電圧をア
クセル疑似信号電圧VACとしてマイクロコンピュータ7
7に出力し(ステップs4)、図示しないフラグ類のク
リアおよびカウンタ類の初期化を行ない(ステップs
5)、エンジン回転数Neがエンスト防止回転を下回っ
たか判断する(ステップs6)。
【0043】エンスト防止回転を下回った場合には、メ
インルーチンにリターンし、上述したステップs1以下
の処理をエンスト防止回転を上回るまで順次繰り返し、
エンジン回転数Neがエンスト防止回転を上回った場合
にはギヤ位置がNか否かを変速段スイッチ59の信号に
より読取り(ステップs7)、ギヤ位置が「N」の場合
には、ステップs8に進み、本出願の先願に係る実願昭
63−52005号の明細書に記載された方法によりク
ラッチオン信号が出力されてクラッチ15を接続する処
理が行なわれ、ホイ−ルブレ−キ用電磁弁(MVQ)1
11をオフにし(ステップs9)、メインルーチンにリ
ターンし、再びステップs1以降の処理に戻る。上記ス
テップs7の判定で、ギヤ位置がニュ−トラル以外であ
ると判定された場合には、AUS処理に移行する(ステ
ップs10)。
【0044】AUS処理は例えば、ホイ−ルブレ−キ1
07を作動する(補助制動力開始信号BONを出力)ため
の処理で、ホイ−ルブレ−キ用の電磁弁MVQ111が
オンにセットされ、補助制動力BFが図示しない車輪側
に印加される。なお、ここでは、ブレーキ信号BKかオ
ンで車速Vcが零のとき補助制動力開始条件が成立した
と判断し、ホイ−ルブレ−キ107による補助制動力B
Fの印加を開始している。次いでステップs11に進
み、LE点までクラッチ15を接続するCLLE処理を
行い、アクセル開度θaをチェックして(ステップs1
2)、そのアクセル開度が10%以上か否か判断する。
アクセル開度が規定値10%を越えていない場合にはス
テップs13で発進待機処理を実行してメインルーチン
にリターンする。
【0045】次に、アクセル開度が例えば10%以上の
ように規定開度以上の場合には車両の発進時にクラッチ
の接続が開始されてトルクの伝達によりエンジン回転数
Neがピ−ク点Nep(図6参照)を迎えたか否かを判
定し(ステップs14)、PFLGが「0」でない場合
は、本出願の先願に係る実願昭63−52005号の明
細書に記載された方法により通常発進処理ステップs3
5を実行する。一方、上述したステップs13におい
て、PFLGが「0」である場合、ピーク点を迎えてい
ないと判断されるとステップs15に進み、現アクセル
開度相当電圧VAに応じたアクセル擬似信号電圧の電圧
値VACを例えば図7に示すようなVAC算出マップで求
め、同VACでマイクロコンピュータ77を介し電子ガバ
ナ25を駆動する。このVAC出力処理でエンジン回転上
昇を図る。
【0046】次いでステップs16に進み、エンジン回
転Neの変化を判定する。ここで、エンジン回転Neが
上昇し、所謂、正方向(ΔNe>0)の変化である場合
にはステップs17でエンジン回転数上昇を示すSEF
LGを「1」にして、再度、SEFLGが「1」である
ことを判定する(ステップs18)。そして、ステップ
s18において、SEFLGが「1」の場合、ステップ
s18に進む。ここでは、VACに応じたクラッチ接続用
のデューティ比Duが決定されて、そのデューティ比D
uによりクラッチが接方向に変位する。
【0047】これにより、ステップs20では、現在の
ホイ−ルブレ−キ用電磁弁(MVQ)111がオンか否
か判断し、オン(制動中)でないとメインルーチンにリ
ターンし、オンではステップs21に達する。ステップ
s21では、複数段解除スイッチ80の指定している解
除位置Kが所定位置である5段目(K5)か否か判断
し、5段目であると登坂路URにあると判定しステップ
s22に、4段目以下では通常の平坦路にあるとしてス
テップs23に進む。
【0048】ステップs23では車両負荷度αVL(=
αo−αn)が登坂路UR或いは積車時を判定する閾値
である規定値αVL1を上回るか否か判断する。なお、
ここでの車両負荷度αVLの算出は車両停車毎にメイン
ルーチン内で予め行われる。この場合、上述の数1式に
よって前以て空車平坦路における理論加速度αoが設定
され、車両の停車時に上述の数2式、数3式によって実
際の加速度αnが求められ、これらの差に基づき車両負
荷度αVL(=αo−αn)が演算され、記憶処理され
ている。
【0049】ステップs23で車両負荷度αVLが所定
値αVL1を下回ると登坂路URでも積車時でもないと
ステップs24に進む。ここでは、現クラッチストロー
クSVCが複数段解除スイッチ80により予め指定され
ている各解除位置K(K1〜K4)に相当するクラッチ
ストロークSVC(K)を越えるのを待ち、越えるとク
ラッチ15が接側に達し、トルク伝達が十分に成されて
いると見做して、ホイ−ルブレ−キ用電磁弁(MVQ)
111をオフ(補助制動力解除信号BOFFの出力)して
補助ブレーキ解除を行い(ステップs25)、メインル
ーチンにリターンする。
【0050】このように、平坦路や空車時には、回転ピ
ーク判定でなく、指定の解除位置K(K1〜K4)に相
当するクラッチストロークSVC(K)に達した時点で
補助ブレーキを解除し、発進している。このため、車両
の飛び出し感や、逆に車両発進前における車両引きずり
感を排除できる。しかも、運転者の好みにより、補助ブ
レーキ開放時点を調整出来る。一方、登り坂のため解除
位置Kが5段目(K5で)と指定されたか、登り坂或い
は積車時のため、車両負荷度αVL(=αo−αn)が
規定値αVL1を上回るという場合、ステップs22に
達する。
【0051】ここでは登り坂或いは積車時においてエン
ジン回転数Neがピーク点Nepを越えたか否か判断
し、越える前はステップs26で今回のピークデータを
クリアし、メインルーチンに戻り、越えると(図6の時
点t1参照)ステップs27に進む。このステップs2
7では、クラッチストロークSVCが確実に半クラッチ
(LE−α)を下回り、即ち、エンジン回転数Neがピ
ーク点Nepを越え、確実に半クラッチ(LE−α)に
達し、電気信号の外乱による誤制御の心配も無い状態で
ステップs28に進む。ここでは、ホイ−ルブレ−キ用
電磁弁(MVQ)111をオフ(補助制動力解除信号B
OFFの出力)して補助ブレーキ解除を行う。
【0052】このため、登坂路UR或いは積車時には、
クラッチストロークSVC信号によらず、エンジン回転
数がピークを越えた時点で補助ブレーキを解除し、発進
しており、補助ブレーキ開放時期を比較的遅くし、登坂
路URでの車両の後退りを確実に防止するようにでき
る。ステップs29,s30に進むと、ここでは、坂道
発進時(AUS)でのピーク判断点におけるアクセル疑
似信号電圧VACとクラッチストロークSVC及びギア段
によりLE点を学習してピーク判断後の処理を実行する
ようにしている。
【0053】即ち、更新前のLE点に対するクラッチス
トロークSVCにおいて、エンジン回転数Neにピーク
が発生した場合のストロークに図8に示す如く、ピーク
時のVACとギア段とからの補正値Cを加え、クラッチス
トロークCVSCを学習する。このクラッチストローク
CVSCの学習点は次の(1)式で求める。
【0054】 学習点=SVCpeak+f(VAC、ギア段)・・・・(1) 但し、SVCpeak:ピーク時のクラッチストローク f(VAC、ギア段):補正値Cを求める関数 更に、(1)式で求めた学習点データを徐々に学習効果
が得られるように加重平均化すべく(2)式を用いる。
【0055】 新LE点=現LE点データ−(新LE点データ/8)+(学習点/8) ・・・・・(2) 上述のような(1)式の計算をステップs29で、
(2)式の計算をステップs30で行い、新LE点に基
づいて上述した各データの計算を行い、学習済フラグを
「1」にセットする(ステップs31)。
【0056】この後、ステップs32に進むと、ホイー
ルブレーキの解除等、発進のためのピーク後処理を行
い、クラッチホールドした上で(ステップs33)、エ
ンジン回転数Neがピークを迎えたとするPFLGを
「1」にセットし(ステップs34)、この後、本出願
の先願に係る実願昭63−52005号の明細書に記載
された方法により通常発進処理(ステップs35)に移
行し、その後、メインルーチンにリターンする。これに
よってエンジン回転数におけるピーク点の真偽が判断さ
れ、この際のピーク点はエンジン出力軸13の回転がク
ラッチを介し変速機入力軸39に伝達され始めたことに
より低下したことにより生じたものとされる。
【0057】このようにコントロールユニット55は、
補助制動力開始判断手段A1及び制動力保持手段A2と
して、ステップs10でAUS処理を行い、同ステップ
でブレーキ信号BKがオンで車速Vcが零のとき補助制
動力開始条件が成立したと判断し補助制動力開始信号B
ONを出力し、これに応じて補助制動力BFの印加を開始
するとともに一旦印加が開始されるとステップs22、
s24で補助制動力解除信号BOFFを受信するまで補助
制動力BFを印加し続ける。
【0058】更に、補助制動力解除判断手段A3として
ステップs22において補助制動力Bを印加中でかつ登
坂路検出手段D(ステップs21,s23)により登坂
路URが検出された場合、このステップs22でエンジ
ン回転数Neが回転数ピークを迎えたと判断し、第1条
件が成立したとき補助制動力解除信号BOFF(ステップ
s28)を出力し、しかも、制動力保持手段A2が補助
制動力B印加中でかつ登坂路検出手段により登坂路UP
が検出されない場合(ステップs21,s23の各No
側の検出)でクラッチストローク検出手段35が所定位
置以上であると判断すると(ステップs24)第2条件
が成立したとし補助制動力解除信号BOF F(ステップs
25)を出力する。
【0059】クラッチ学習手段A4はステップs29〜
s31において補助制動力解除信号BOFF(ステップs
28)を出力したときアクセル開度検出手段67の出力
と変速段検出手段59との出力に応じてクラッチストロ
ーク(クラッチ解除位置)を学習する。上述の処におい
て、登坂路URを検出する登坂路検出手段Dは、コント
ロールユニット55のステップs21の判断機能や、或
いはコントロールユニット55のステップs23の判断
機能により構成されていたが、場合により、車両に装着
した図示しない勾配センサによって登坂路URを直接検
出しても良い。
【0060】また、車両の定期点検の際に、複数段解除
スイッチ80をK5とすることで、登坂路URでなくて
もクラッチストロークを学習、すなわちクラッチストロ
ークの適切な設定が可能である。
【0061】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ブレーキペダ
ルが路み込まれさらに車速が零のとき補助制動力開始条
件が成立したと判断すると補助制動力開始信号を出力
し、同信号に応じて補助制動力の印加を開始するととも
に一旦印加が開始されると補助制動力解除信号を受信す
るまでブレーキペダルが解放されても補助制動力を印加
し続け、更に、補助制動力の印加中でかつ登坂路が検出
された場合でエンジン回転数が回転数ピークを迎えたと
いう第1条件、或いは補助制動力解除信号を出力すると
ともに、補助制動力印加中でかつ登坂路が検出されない
場合でクラッチストロークが所定位置以上であるという
第2条件が成立したと判断したときそれぞれ補助制動力
解除信号を出力する。その際、第1条件の成立により補
助制動力解除信号が出力されたときアクセル開度と変速
段とに応じてクラッチストロークを学習するようにし
た。
【0062】このため、登坂路においてはクラッチスト
ロークの学習制御を行え、クラッチプレートの経年変化
による変化を補正することができる。これによりクラッ
チストロークによる補助制動力解除点が補正され、解除
タイミングに経年変化が起こらずに良好なフィーリング
が得られる。また登坂路外では、クラッチストロークに
より解除点が設定されるため坂道発進補助装置の解除時
における車両の飛び出し感や、逆に車両発進前における
車両引きずり感がない。このように、請求項1の坂道発
進補助装置は、坂道における発進補助だけではなく、平
坦路における駐停車の補助も可能な装置として利用でき
る。しかも本発明の坂道発進補助装置をクラッチアクチ
ュエータによりクラッチが作動させられる自動変速機を
備えた車両に搭載すると、クラッチストロークの補正を
することでクラッチプレートの経年変化に応じたクラッ
チ制御が行われ、クラッチのミ−トフィーリングも良好
となる。
【0063】請求項2の発明は、請求項1記載の坂道発
進補助装置において、特に、空車平坦路における理論加
速度と実際の加速度との差に基づき算出された車両負荷
度を検出し、同車両負荷度が所定値以上のとき登坂路で
あると演算処理する。このため、登坂路であることを勾
配センサを有さずともコントロールユニット等の演算手
段で求めた車両負荷度により検出できる。
【0064】請求項3の発明は、請求項2記載の坂道発
進補助装置において、特に、複数段解除スイッチによっ
て運転者が所望の解除位置を選択し、選択された解除位
置がクラッチストローク接方向に所定位置以上に設定さ
れたときまたは車両負荷度が所定値以上であるときは車
両が登坂路にいると判断する。
【0065】このため、運転者が制動力保持手段の解除
位置をクラッチの接側に所定位置以上に設定したときに
は、登坂路であると判断することでクラッチのストロー
ク学習制御ができるとともに、平坦路であっても運転者
が解除点の設定をより接側とすることで、わざわざ登坂
路に行かなくても平坦路でクラッチストロークの学習制
御が可能であり、これ故、車庫での定期点検の際に、操
作者が複数段解除スイッチの解除位置をクラッチストロ
ーク接方向に所定位置以上に設定すれば、容易にクラッ
チストロークの学習制御を行え、クラッチストロークの
設定作業も容易化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例としての坂道発進補助装
置のブロック構成図である。
【図2】図1の坂道発進補助装置を装備した機械式自動
変速機の全体概略構成図である。
【図3】図2の機械式自動変速機で用いる電空比例電磁
弁の要部断面図である。
【図4】図2の機械式自動変速機で用いるシフトパタ−
ン図である。
【図5】図1の坂道発進補助装置で用いる複数段解除ス
イッチの解除位置とクラッチストロークの関連を示す特
性線図である。
【図6】図1の坂道発進補助装置を装備した機械式自動
変速機のクラッチストローク、エンジン回転数及びクラ
ッチ回転数の各経時変化線図である。
【図7】図1の坂道発進補助装置で用いるアクセル疑似
信号マップの特性線図である。
【図8】図1の坂道発進補助装置で用いる補正値演算マ
ップの特性線図である。
【図9】図1の坂道発進補助装置で用いるメインルーチ
ンのフローチャートである。
【図10】図1の坂道発進補助装置で用いる発進制御ル
ーチンでの前部フローチャートである。
【図11】図1の坂道発進補助装置で用いる発進制御ル
ーチンでの後部フローチャートである。
【符号の説明】
11 エンジン 15 摩擦クラッチ 17 歯車式変速機 21 燃料噴射ポンプ 25 電磁アクチュエ−タ 27 エンジン回転センサ 33 エアシリンダ 35 ストロ−クセンサ 41 クラッチ回転数センサ 49 ギヤシフトユニット 55 コントロ−ルユニット 63 車速センサ 69 ブレーキペダル 71 ブレ−キセンサ 91 電空比例制御弁 A1 補助制動力開始判断手段 A2 制動力保持手段 A3 補助制動力解除判断手段 A4 クラッチ学習手段 BON 補助制動力開始信号 BOFF 補助制動力解除信号 BF 補助制動力 D 登坂路検出手段 Ne エンジン回転数 NCL クラッチ回転数 Ka 所定位置 LE 半クラッチ直前位置 SVC クラッチストローク Vc 車速 UP 登坂路 αo 理論加速度 αn 実際の加速度 αVL 車両負荷度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 宏行 東京都港区芝五丁目33番8号・三菱自動車 工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキ検出手段によりブレーキペダルが
    路み込まれさらに車速検出手段による車速が零のとき補
    助制動力開始条件が成立したと判断し補助制動力開始信
    号を出力する補助制動力開始判断手段と、同補助制動力
    開始判断手段の出力に応じて補助制動力の印加を開始す
    るとともに一旦印加が開始されると補助制動力解除信号
    を受信するまでブレーキペダルが解放されても補助制動
    力を印加し続ける制動力保持手段と、上記制動力保持手
    段が補助制動力を印加中でかつ登坂路検出手段により登
    坂路が検出された場合でエンジン回転数が回転数ピーク
    を迎えたと判断した第1条件が成立したとき上記補助制
    動力解除信号を出力するとともに、上記制動力保持手段
    が補助制動力印加中でかつ上記登坂路検出手段により登
    坂路が検出されない場合でクラッチストローク検出手段
    が所定位置以上であると判断した第2条件が成立したと
    き上記補助制動力解除信号を出力する補助制動力解除判
    断手段と、上記補助制動力解除判断手段が上記第1条件
    の成立により上記補助制動力解除信号を出力したときア
    クセル開度検出手段の出力と変速段検出手段との出力に
    応じてクラッチストロークを学習するクラッチ学習手段
    とを有したことを特徴とする坂道発進補助装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の坂道発進補助装置におい
    て、 請求項1において、上記登坂路検出手段は、 空車平坦路における理論加速度と実際の加速度との差に
    基づき算出された車両負荷度を検出する車両負荷度検出
    手段であり、 同車両負荷度が所定値以上のとき登坂路であると判断す
    ることを特徴とする坂道発進補助装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の坂道発進補助装置におい
    て、 上記制動力保持手段の解除位置が上記クラッチストロー
    クの断接方向において複数段設定され、運転者が所望の
    解除位置を選択する複数段解除スイッチをさらに有し、 上記登坂路検出手段は、 上記選択が上記クラッチストローク接方向に所定位置以
    上に設定したときまたは上記車両負荷度が所定値以上で
    あるとき車両が登坂路にいると判断することを特徴とす
    る坂道発進補助装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002528313A (ja) * 1998-10-14 2002-09-03 ルーク ラメレン ウント クツプルングスバウ ベタイリグングス コマンディートゲゼルシャフト 自動車用ヒルホルダ装置
JP2012101789A (ja) * 2011-12-19 2012-05-31 Ud Trucks Corp 自動省燃費運転システム及び省燃費運転制御方法
JP2015196480A (ja) * 2014-04-02 2015-11-09 株式会社タダノ 軌陸車用油圧制御装置

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JP2015196480A (ja) * 2014-04-02 2015-11-09 株式会社タダノ 軌陸車用油圧制御装置

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