JPH10114212A - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置

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JPH10114212A
JPH10114212A JP8284044A JP28404496A JPH10114212A JP H10114212 A JPH10114212 A JP H10114212A JP 8284044 A JP8284044 A JP 8284044A JP 28404496 A JP28404496 A JP 28404496A JP H10114212 A JPH10114212 A JP H10114212A
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viscous
heating
cooling water
heat
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青木  新治
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敏夫 森川
Hajime Ito
肇 伊藤
Goro Uchida
五郎 内田
Yukushi Kato
行志 加藤
Takashi Ban
孝志 伴
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Denso Corp
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Denso Corp
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    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/02Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived from the propulsion plant
    • B60H1/14Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived from the propulsion plant otherwise than from cooling liquid of the plant, e.g. heat from the grease oil, the brakes, the transmission unit
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    • B60H1/038Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived from the propulsion plant and from a source other than the propulsion plant from the cooling liquid of the propulsion plant and from a viscous fluid heater
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P3/00Liquid cooling
    • F01P3/20Cooling circuits not specific to a single part of engine or machine
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24VCOLLECTION, PRODUCTION OR USE OF HEAT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F24V40/00Production or use of heat resulting from internal friction of moving fluids or from friction between fluids and moving bodies
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘性流体の油温が200℃以上に過上昇する
ことを防止して粘性流体の機械的劣化および熱劣化を防
止できるようにする。 【解決手段】 エンジン回転速度が粘性流体の油温を考
慮した設定エンジン回転速度よりも低速の時にビスカス
クラッチ7をオンしてビスカスヒータ9のロータ53に
エンジンの回転動力を伝えるようにして、発熱室50内
の粘性流体に剪断力が作用し、粘性流体の発生熱により
冷却水路51を還流する冷却水を加熱して車室内の暖房
能力が向上するようにした。また、エンジン回転速度が
粘性流体の油温を考慮した設定エンジン回転速度よりも
高速の時には、ビスカスクラッチ7がオンされずビスカ
スヒータ9のロータ53にエンジンの回転動力が伝わら
ないので、発熱室50内の粘性流体に剪断力が作用せ
ず、粘性流体の油温が200℃以上に過上昇しないよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水冷式のエンジン
を冷却する冷却水を昇温させる剪断発熱器を備えた車両
用暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用暖房装置としては、水
冷式のエンジンを冷却した冷却水をダクト内のヒータコ
アに供給し、このヒータコアを通過することにより加熱
された空気を車室内に送り込んで、車室内の暖房を行う
ようにした車両用温水式暖房装置が一般的である。
【0003】ところが、例えばディーゼルエンジン車や
リーンバーンエンジン車のように、エンジンの発熱量が
少なくてエンジンを冷却する冷却水を充分に加熱するこ
とができない車両の場合には、ヒータコアに供給される
冷却水の温度を所定冷却水温(例えば80℃)に維持す
ることができないので、車室内の暖房能力が不足すると
いう不具合があった。上記のような不具合を解消する目
的で、従来より、特開平6−92134号公報におい
て、エンジンからヒータコアに供給される冷却水を加熱
する剪断発熱器を冷却水回路中に設けるようにした車両
用暖房装置が提案されている。
【0004】ここで、剪断発熱器は、エンジンの回転動
力をベルト伝達機構および電磁クラッチを介してシャフ
トに伝達し、ハウジング内に発熱室を設けて、その発熱
室の外周に冷却水路を形成し、更に発熱室内にシャフト
と一体的に回転するロータを配置すると共に、ロータの
回転によりその発熱室内に封入された高粘性シリコンオ
イル等の粘性流体に剪断力を作用させて熱を発生させ、
その発生熱により冷却水路内を還流する冷却水を加熱す
るようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、発熱室内に
封入された粘性流体の油温は、冷却水路内を還流する冷
却水温に関係なく、エンジンの回転速度が高速であれば
ある程上昇する。すなわち、粘性流体の油温は、図21
のグラフに示したように、ロータの回転速度が高速であ
ればある程上昇する。
【0006】特に、粘性流体として高粘性シリコンオイ
ルを使用した場合には、高粘性シリコンオイルの物性と
してオイル自体の油温が例えば200℃以上に過上昇す
ると、粘性流体の熱劣化および剪断による機械的劣化が
発生する可能性がある。このように粘性流体の熱劣化お
よび機械的劣化が発生すると、粘性流体の粘度が低下し
てしまう。これにより、粘性流体の発熱効率が低下する
ことにより、車室内の暖房能力が低下するという問題が
生じる。
【0007】
【発明の目的】本発明は、剪断発熱器の使用条件を最適
化することにより、粘性流体の熱劣化および機械的劣化
の発生を防止できるようにして粘性流体の発熱効率の低
下を抑えることのできる車両用暖房装置を得ることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、剪断発熱器のロータの回転速度に関連する物理
量が設定値以上の場合には、エンジンの駆動負荷が極小
となるように動力伝達手段を制御することにより、発熱
室内の粘性流体に大きな剪断力が加わらなくなる。それ
によって、粘性流体の温度の過上昇を抑えることができ
るので、粘性流体の熱劣化および剪断による機械的劣化
を抑えることができる。これにより、発熱室内の粘性流
体の発熱効率の低下を抑制できるため、エンジンから暖
房用熱交換器に供給される冷却水が充分に加熱され、暖
房能力の低下を抑えることができる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、エンジン
の運転状態が設定値以上の場合には、エンジンの駆動負
荷が極小となるように動力伝達手段を制御することによ
り、発熱室内の粘性流体に大きな剪断力が加わらなくな
る。それによって、請求項1に記載の発明と同様な効果
が得られる。
【0010】請求項3に記載の発明によれば、エンジン
補機の回転体の回転速度が設定値以上の場合には、エン
ジンの駆動負荷が極小となるように動力伝達手段を制御
することにより、発熱室内の粘性流体に大きな剪断力が
加わらなくなる。それによって、請求項1に記載の発明
と同様な効果が得られる。
【0011】請求項4に記載の発明によれば、クラッチ
手段の回転速度が設定値以上の場合には、クラッチ手段
を制御して剪断発熱器のロータの回転を停止することに
より、発熱室内の粘性流体に剪断力が加わらない。それ
によって、発熱室内の粘性流体の温度が過上昇すること
を防止できるので、熱劣化および機械的劣化が発生しな
い。これにより、発熱室内の粘性流体の発熱効率の低下
を防止できるため、エンジンから暖房用熱交換器に供給
される冷却水が充分に加熱され、充分な暖房能力が得ら
れる。
【0012】請求項5に記載の発明によれば、発熱室内
の粘性流体の温度に関連する物理量が設定値以上の場合
には、エンジンの駆動負荷が極小となるように動力伝達
手段を制御することにより、発熱室内の粘性流体に大き
な剪断力が加わらなくなる。それによって、粘性流体の
温度の過上昇を抑えることができるので、粘性流体の熱
劣化および剪断による機械的劣化を抑えることができ
る。これにより、発熱室内の粘性流体の発熱効率の低下
を抑制できるため、エンジンから暖房用熱交換器に供給
される冷却水が充分に加熱され、暖房能力の低下を抑え
ることができる。
【0013】請求項6に記載の発明によれば、発熱室内
の粘性流体の温度に関連する物理量が設定値以上の場合
には、クラッチ手段を制御して剪断発熱器のロータの回
転を停止することにより、発熱室内の粘性流体に剪断力
が加わらない。それによって、発熱室内の粘性流体の温
度が過上昇することを防止できるので、熱劣化および機
械的劣化が発生しない。これにより、発熱室内の粘性流
体の発熱効率の低下を防止できるため、エンジンから暖
房用熱交換器に供給される冷却水が充分に加熱され、充
分な暖房能力が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態の構成〕図1ないし図9は本発明の第1
実施形態を示したもので、図1は車両用空気調和装置の
全体構造を示した図で、図2はエンジンとベルト伝動機
構を示した図である。
【0015】車両用空気調和装置1は、車両のエンジン
ルームに設置された水冷式のディーゼルエンジン(以下
エンジンと略す)E、車室内を空調する空気調和装置
(以下エアコンと呼ぶ)2、車室内のリヤ側を暖房する
リヤヒータ装置3、エンジンEを冷却する冷却水を加熱
する剪断発熱装置4、エアコン2とリヤヒータ装置3を
制御するエアコンECU100、およびエンジンEを制
御するエンジンECU200等を備えている。
【0016】エンジンEは、シリンダブロックとシリン
ダヘッドの回りにウォータジャケット13を設けてい
る。また、エンジンEのクランク軸(出力軸)11に
は、後記するVベルト6に連結するクランクプーリ12
が取り付けられている。そして、そのウォータジャケッ
ト13は、エンジンEを冷却する冷却水を循環させる冷
却水回路W中に設けられている。
【0017】冷却水回路Wには、冷却水を強制循環させ
るウォータポンプ14、冷却水と空気とを熱交換して冷
却水を空冷するラジエータ(図示せず)、冷却水と空気
とを熱交換して空気を加熱するフロント側ヒータコア1
5、冷却水と空気とを熱交換して空気を加熱するリヤ側
ヒータコア16、およびこのリヤ側ヒータコア16への
冷却水の供給および遮断を司るウォータバルブ17等が
取り付けられている。ウォータポンプ14は、エンジン
Eのウォータジャケット13よりも上流側に設置され、
エンジンEのクランク軸11に回転駆動される。
【0018】エアコン2は、フロント側ダクト21、フ
ロント側ブロワ22、冷凍サイクル、およびフロント側
ヒータコア15等から構成されている。フロント側ダク
ト21の風上側には、外気吸込口24aおよび内気吸込
口24bを選択的に開閉して吸込口モードを切り替える
内外気切替ダンパ24が回動自在に取り付けられてい
る。フロント側ダクト21の風下側には、デフロスタ吹
出口25a、フェイス吹出口25bおよびフット吹出口
25cを選択的に開閉して吹出口モードを切り替えるモ
ード切替ダンパ25が回動自在に取り付けられている。
【0019】フロント側ブロワ22は、ブロワモータ2
3により回転駆動されて、フロント側ダクト21内に車
室内へ向かう空気流を発生する送風手段である。冷凍サ
イクルは、コンプレッサ(エンジン補機、冷媒圧縮
機)、コンデンサ(冷媒凝縮器)、レシーバ(気液分離
器)、エキスパンション・バルブ(膨張弁、減圧装
置)、エバポレータ(冷媒蒸発器)26およびこれらを
環状に接続する冷媒配管等からなる。
【0020】コンプレッサは、電磁クラッチ(以下エア
コンクラッチと呼ぶ)27を備え、エバポレータ26よ
り吸入した冷媒を圧縮してコンデンサへ吐出する。エア
コンクラッチ27は、Vベルト6を介してエンジンEの
クランク軸11に取り付けられたクランクプーリ12
(図1および図2参照)に駆動連結され、電磁コイルへ
の通電により入力部(ロータ)に出力部(アーマチャ、
インナーハブ)が吸着することによりエンジンEの回転
動力をコンプレッサに伝達する。エバポレータ26は、
フロント側ダクト21内に設置され、フロント側ダクト
21内を流れる空気を冷却する冷却手段である。
【0021】フロント側ヒータコア15は、本発明の暖
房用熱交換器であって、フロント側ダクト21内におい
てエバポレータ26よりも空気の流れ方向の下流側(風
下側)に設置され、且つ冷却水回路Wにおいて剪断発熱
装置4よりも冷却水の流れ方向の下流側に接続されてい
る。このフロント側ヒータコア15は、エバポレータ2
6を通過した空気と冷却水とを熱交換して空気を加熱す
る加熱手段である。
【0022】なお、フロント側ヒータコア15の風上側
には、エアミックスダンパ28が回動自在に取り付けら
れている。このエアミックスダンパ28は、フロント側
ヒータコア15を通過する空気量(温風量)とフロント
側ヒータコア15を迂回する空気量(冷風量)との風量
調節を行って車室内に吹き出す空気の温度を調節する吹
出温度調節手段である。そして、エアミックスダンパ2
8は、1個か複数個のリンクプレートを介してサーボモ
ータ29等のアクチュエータ(ダンパ駆動手段)により
駆動される。
【0023】リヤヒータ装置3は、リヤ側ダクト31、
リヤ側ブロワ32およびリヤ側ヒータコア16等から構
成されている。リヤ側ダクト31の風下側には、フット
吹出口(図示せず)が開口している。リヤ側ブロワ32
は、ブロワモータ33により回転駆動されて、リヤ側ダ
クト31内に車室内へ向かう空気流を発生する送風手段
である。
【0024】リヤ側ヒータコア16は、本発明の暖房用
熱交換器であって、リヤ側ダクト31内に設置されてい
る。そして、リヤ側ヒータコア16は、冷却水回路Wに
おいて剪断発熱装置4よりも冷却水の流れ方向の下流側
にウォータバルブ17を介して接続されている。このリ
ヤ側ヒータコア16は、リヤ側ダクト31内を流れる空
気と冷却水とを熱交換して空気を加熱する加熱手段であ
る。
【0025】次に、剪断発熱装置4を図1ないし図4に
基づいて簡単に説明する。ここで、図3および図4は剪
断発熱装置4を示した図である。剪断発熱装置4は、エ
ンジンEのクランク軸11に駆動連結されたベルト伝動
機構5、およびシャフト8を有する剪断発熱器(以下ビ
スカスヒータと呼ぶ)9とからなる。
【0026】ベルト伝動機構5は、本発明の動力伝達手
段であって、図1および図2に示したように、エンジン
Eのクランク軸11に取り付けられたクランクプーリ1
2に掛け渡された多段式のVベルト6、およびこのVベ
ルト6を介してクランク軸11(クランクプーリ12)
に駆動連結された電磁クラッチ(以下ビスカスクラッチ
と呼ぶ)7を有する動力伝達機構である。
【0027】Vベルト6は、ビスカスクラッチ7を介し
てエンジンEの回転動力(駆動力)をビスカスヒータ9
のシャフト8に伝えるベルト伝動手段である。なお、本
実施形態のVベルト6は、エアコンクラッチ27とビス
カスクラッチ7とに共掛けされている。
【0028】ビスカスクラッチ7は、図3に示したよう
に、通電されると起磁力を発生する電磁コイル41、エ
ンジンEによって回転駆動されるロータ42、電磁コイ
ル41の起磁力によってロータ42に吸着するアーマチ
ャ43、このアーマチャ43に板ばね44を介して連結
され、ビスカスヒータ9のシャフト8に回転動力を与え
るインナーハブ45等から構成されたクラッチ手段であ
る。
【0029】電磁コイル41は、絶縁皮膜を施した導電
線を巻回したもので、鉄等の磁性材料で形成されたステ
ータ46内に収容され、エポキシ系樹脂によってステー
タ46内にモールド固定されている。なお、ステータ4
6は、ビスカスヒータ9のハウジング10の前面に固定
されている。
【0030】ロータ42は、外周にVベルト6(図1お
よび図2参照)が掛け渡されるVプーリ47が溶接等の
接合手段により接合され、Vベルト6を介して伝達され
たエンジンEの回転動力によって常時回転する回転体
(ビスカスクラッチ7の入力部)である。また、ロータ
42は、鉄等の磁性材料により断面コの字形状に形成さ
れた第1摩擦部材であって、内周側に設けたベアリング
48を介してビスカスヒータ9のハウジング10の外周
に回転自在に支持されている。
【0031】アーマチャ43は、ロータ42の円環板形
状の摩擦面に軸方向のエアギャップ(例えば0.5mm
の隙間)を隔てて対向する円環板形状の摩擦面を有し、
鉄等の磁性材料で円環板形状に形成された第2摩擦部材
である。なお、アーマチャ43は、電磁コイル41の起
磁力によりロータ42の摩擦面に吸着(係合)されると
ロータ42からエンジンEの回転動力が伝達される。
【0032】板ばね44は、外周側がアーマチャ43に
リベット等の固定手段により固定され、内周側がインナ
ーハブ45にリベット等の固定手段により固定されてい
る。この板ばね44は、電磁コイル41の通電停止時に
アーマチャ43をロータ42の摩擦面から離脱(解放)
させる方向(図示左方向)へ変位させて初期位置に戻す
弾性部材である。
【0033】インナーハブ45は、入力側が板ばね44
を介してアーマチャ43に駆動連結し、出力側がビスカ
スヒータ9のシャフト8にスプライン嵌合により駆動連
結したビスカスクラッチ7の出力部である。
【0034】ビスカスヒータ9は、暖房用熱源であるエ
ンジンEに対して暖房用補助熱源を構成するもので、V
ベルト6およびビスカスクラッチ7を介してエンジンE
の回転動力が与えられるシャフト8、このシャフト8を
回転自在に支持するハウジング10、このハウジング1
0の内部空間を発熱室50と冷却水路51とに2分割す
るセパレータ52、およびハウジング10内に回転可能
に配されたロータ53等から構成されている。
【0035】シャフト8は、ビスカスクラッチ7のイン
ナーハブ45にボルト等の締結部材54により締め付け
固定され、アーマチャ43と一体的に回転する入力軸で
ある。このシャフト8は、ベアリング55およびシール
材56を介してハウジング10の内周に回転自在に支持
されている。なお、シール材56には粘性流体の漏れを
防ぐオイルシールが利用されている。
【0036】ハウジング10は、アルミニウム合金等の
金属部材よりなり、後端部に円環板形状のカバー57を
ボルトやナット等の締結部材58により締め付け固定し
ている。なお、ハウジング10とカバー57との接合面
には、セパレータ52およびシール材59が装着されて
いる。そのシール材59には粘性流体の漏れを防ぐOリ
ングが利用されている。
【0037】セパレータ52は、アルミニウム合金等の
熱伝導性に優れた金属部材よりなり、外周部がハウジン
グ10の円筒状部とカバー57の円筒状部とに挟み込ま
れた仕切り部材である。セパレータ52の前端面とハウ
ジング10の後端面との間には、剪断力が作用すると発
熱する粘性流体(例えば高粘性シリコンオイル等)が封
入された発熱室50が形成されている。
【0038】そして、セパレータ52の後端面とカバー
57の内部には、外部と液密的に区画され、エンジンE
を冷却する冷却水が還流する冷却水路51が形成されて
いる。さらに、セパレータ52の下方側の後端面には、
粘性流体の熱を冷却水に効率良く伝達するための略円弧
形状のフィン部52aが多数一体成形されている。
【0039】なお、フィン部52aの代わりにセパレー
タ52の後端面を凸凹にしたり、コルゲートフィンや微
細ピンフィン等の熱伝達促進部材をカバー57の外壁面
に設けたりしても良い。また、セパレータ52とロータ
53との間でラビリンスシールを形成して、そのラビリ
ンスシールを発熱室50としても良い。
【0040】セパレータ52の後端面からは、冷却水路
51を上流側水路51aと下流側水路51bとに区画す
るように仕切り壁52bが膨出形成されている。そし
て、カバー57の仕切り壁52b付近の外壁部には、冷
却水路51内に冷却水を流入させる入口側冷却水配管5
7a、および冷却水路51より冷却水を流出させる出口
側冷却水配管57bが接続されている。
【0041】ロータ53は、発熱室50内に回転可能に
配され、シャフト8の後端部の外周に固定されている。
このロータ53の外周面または両側壁面には、複数の溝
部(図示せず)が形成され、隣設する溝部間に突起部が
形成されている。そして、ロータ53は、シャフト8に
エンジンEの回転動力が与えられるとシャフト8と一体
的に回転して発熱室50内に封入されている粘性流体に
剪断力を作用させる。
【0042】次に、エアコンECU100を図1、図5
ないし図7に基づいて簡単に説明する。ここで、図5は
車両用空気調和装置1の電子回路を示した図である。エ
アコンECU100は、本発明の暖房制御装置であっ
て、エアコン2のコンプレッサおよびビスカスヒータ9
等の冷暖房機器をコンピュータ制御するエアコン制御シ
ステム用の電子回路である。このエアコンECU100
は、それ自体はCPU、ROM、RAMを内蔵したマイ
クロコンピュータである。
【0043】エアコンECU100は、ビスカススイッ
チ70、イグニッションスイッチ71、温度設定器7
2、内気温センサ73、外気温センサ74、日射センサ
75、冷却水温センサ76、エバ後温度センサ77およ
びエンジンECU200より入力する入力信号と予め記
憶された制御プログラム(図6参照)に基づいて、ビス
カスクラッチ7の電磁コイル41、フロント側ブロワ2
2、エアミックスダンパ28のサーボモータ29、エア
コンクラッチリレー79およびリヤ側ブロワ32等の冷
暖房機器を制御して車室内の空調制御を行う。
【0044】ビスカススイッチ70は、ビスカスヒータ
9を用いた車室内暖房を希望する暖房優先スイッチであ
って、投入(オン)されるとエアコンECU100に暖
房優先信号を出力する。また、ビスカススイッチ70
は、エンジンEの燃料消費率(燃料経済性)の向上を優
先させる燃費優先スイッチであって、オフされるとエア
コンECU100に燃費優先信号を出力する。イグニッ
ションスイッチ71は、OFF、ACC、STおよびI
Gの各端子を有する。STはスタータへの通電を行うス
タータ通電端子で、エアコンECU100にスタータ通
電信号を出力する。
【0045】温度設定器72は、車室内の温度を所望の
温度に設定する温度設定手段であって、エアコンECU
100に設定温度信号を出力する。内気温センサ73
は、例えばサーミスタが使用され、車両の車室内の空気
温度(内気温)を検出する内気温検出手段であって、エ
アコンECU100に内気温検出信号を出力する。外気
温センサ74は、例えばサーミスタが使用され、車両の
車室外の空気温度(外気温)を検出する外気温検出手段
であって、エアコンECU100に外気温検出信号を出
力する。
【0046】日射センサ75は、例えばフォトダイオー
ドが使用され、車室内に入射する日射量を検出する日射
検出手段であって、エアコンECU100に日射検出信
号を出力する。冷却水温センサ76は、例えばサーミス
タが使用され、冷却水回路W中の冷却水の温度(本実施
形態ではビスカスヒータ9の冷却水路51の出口側冷却
水配管57bの冷却水温)を検出する冷却水温検出手段
であって、エアコンECU100に冷却水温検出信号を
出力する。
【0047】エバ後温度センサ77は、例えばサーミス
タが使用され、エバポレータ26より吹出した空気の温
度(エバ後温度)を検出するエバ後温度検出手段であっ
て、エアコンECU100にエバ後温度検出信号を出力
する。なお、環境条件検出手段としてフロント側ダクト
21のいずれかの吹出口に車室内に吹き出す空気の吹出
温度を検出する吹出温度センサ(吹出温度検出手段)等
を追加しても良い。エアコンクラッチリレー79は、リ
レーコイル79aおよびリレースイッチ79bよりな
り、リレーコイル79aが通電されるとリレースイッチ
79bが閉じる。これにより、エアコンクラッチ27の
電磁コイルが通電される。
【0048】次に、本実施形態のエアコンECU100
のビスカスヒータ制御を図1ないし図7に基づいて簡単
に説明する。ここで、図6はエアコンECU100の制
御プログラムの一例を示したフローチャートである。
【0049】先ず、各種センサ信号やスイッチ信号等の
入力信号を読み込む(物理量検出手段、環境条件検出手
段、冷却水温検出手段:ステップS1)。次に、ビスカ
ススイッチ70が投入(ON)されているか否かを判定
する。すなわち、暖房優先信号を入力しているか燃費優
先信号を入力しているか否かを判定する(ビスカススイ
ッチ判定手段:ステップS2)。
【0050】このステップS2の判定結果がNOの場合
には、車室内の暖房が不要でエンジンEの燃料消費率の
向上を優先させるため、ビスカスクラッチ7の電磁コイ
ル41をオフ(OFF)、つまりビスカスクラッチ7の
電磁コイル41の通電を停止することによりビスカスヒ
ータ9のロータ53の回転を停止させる(ステップS
3)。次に、ステップS1の処理に移行する。
【0051】また、ステップS2の判定結果がYESの
場合には、記憶回路(例えばROM)に予め記憶された
冷却水温に基づくビスカスヒータ制御の特性図(図7参
照)に応じてビスカスクラッチ7の電磁コイル41のオ
ン、オフを判定する。すなわち、冷却水温センサ76で
検出した冷却水温が設定冷却水温(設定値)以上の高温
であるか低温であるかを判定する(冷却水温判定手段:
ステップS4)。この判定結果が高温の場合には、ステ
ップS3の処理に移行し、ビスカスクラッチ7の電磁コ
イル41をOFFする。
【0052】具体的には、設定冷却水温としては、図7
の特性図に示したように、設定冷却水温(A:例えば8
0℃)と設定冷却水温(B:例えば70℃)とでヒステ
リシスを持たせており、この設定冷却水温以上の高温の
ときにビスカスクラッチ7の電磁コイル41をOFF
し、この設定冷却水温以下の低温のときにビスカスクラ
ッチ7の電磁コイル41をONする。なお、図7の特性
図にはヒステリシスを設けたが、ヒステリシスを設けな
くても良い。
【0053】また、ステップS4の判定結果が低温の場
合には、エンジンECU200との通信(送信および受
信)を行う(ステップS5)。次に、ビスカスクラッチ
7の電磁コイル41をONすることを許可する許可信号
をエンジンECU200より受信しているか否かを判定
する(許可信号判定手段:ステップS6)。この判定結
果がNOの場合には、ステップS3の処理に移行し、ビ
スカスクラッチ7の電磁コイル41をOFFする。
【0054】また、ステップS6の判定結果がYESの
場合には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をオン
(ON)、つまりビスカスクラッチ7の電磁コイル41
を通電することによりビスカスヒータ9のロータ53を
回転させる(ビスカスヒータ駆動手段:ステップS
7)。次に、ステップS1の処理に移行する。
【0055】次に、エンジンECU200を図1、図
5、図8および図9に基づいて簡単に説明する。エンジ
ンECU200は、エンジンEをコンピュータ制御する
エンジン制御システム用の電子回路で、それ自体はCP
U、ROM、RAMを内蔵したマイクロコンピュータで
ある。
【0056】このエンジンECU200は、エンジン回
転速度センサ81、車速センサ82、スロットル開度セ
ンサ83およびエアコンECU100より入力した入力
信号と予め記憶された制御プログラム(図8参照)に基
づいて、エンジンEのアイドル回転速度制御(アイドル
アップ制御)、燃料噴射量制御、燃料噴射時期制御、吸
気絞り制御、グロープラグ通電制御等のエンジン制御を
行うと共に、エアコンECU100の処理に必要な信号
をエアコンECU100に送る。
【0057】エンジン回転速度センサ81は、本発明の
物理量検出手段、運転状態検出手段であって、ビスカス
ヒータ9のロータ53に関連するエンジンEのクランク
軸11の回転速度を検出するエンジン回転速度検出手段
で、エンジン回転速度信号をエンジンECU200に出
力する。なお、エンジン回転速度センサ81の代わり
に、ビスカスヒータ9のシャフト8やロータ53の回転
速度を検出する物理量検出手段を使用しても良い。
【0058】車速センサ82は、例えばリードスイッチ
式車速センサ、光電式車速センサ、MRE(磁気抵抗素
子)式車速センサ等が用いられ、車両の速度を検出する
車速検出手段で、車速信号をエンジンECU200に出
力する。スロットル開度センサ83は、エンジンEの吸
気管内に設けられたスロットルバルブの開度を検出する
スロットル開度検出手段で、スロットル開度信号をエン
ジンECU200に出力する。
【0059】次に、エンジンECU200のビスカスヒ
ータ制御を図1、図5、図8および図9に基づいて簡単
に説明する。ここで、図8はエンジンECU200の制
御プログラムの一例を示したフローチャートである。
【0060】先ず、各種センサ信号やスイッチ信号等の
入力信号を読み込む(車速検出手段、スロットル開度検
出手段、エンジン回転速度検出手段:ステップS2
1)。次に、記憶回路(例えばROM)に予め記憶され
たエンジン回転速度に基づくビスカスヒータ制御を示し
た特性図(図9参照)に応じてビスカスクラッチ7の電
磁コイル41のオン、オフを判定する。すなわち、エン
ジン回転速度センサ81で検出したエンジン回転速度が
設定エンジン回転速度(設定値)よりも高速か低速かを
判定する(エンジン回転速度判定手段、運転状態判定手
段:ステップS22)。
【0061】具体的には、上記設定エンジン回転速度と
しては、図9の特性図に示したように、1500(rp
m)と2500(rpm)とでヒステリシスを持たせて
おり、このエンジン回転速度よりも高速(高回転速度)
のときにビスカスクラッチ7の電磁コイル41をOFF
し、このエンジン回転速度よりも低速(低回転速度)の
ときにビスカスクラッチ7の電磁コイル41をONす
る。なお、図9の特性図にはヒステリシスを設けたが、
ヒステリシスを設けなくても良い。
【0062】なお、ビスカスヒータ9は、エンジンEの
回転動力をVベルト6を介してシャフト8に伝達されて
いるので、エンジン回転速度に応じてビスカスヒータ9
の発熱量は上昇し発熱室50内の粘性流体の異常発熱に
よる熱劣化および機械的劣化の原因となる。このため、
上記のように、エンジン回転速度センサ81で検出した
エンジン回転速度が設定エンジン回転速度よりも高速の
ときに、ビスカスヒータ9の作動を停止させる不許可信
号をエアコンECU100に送信するようにしている。
【0063】そして、ステップS22の判定結果が高速
の場合には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をO
Nすることを許可しない不許可信号をエアコンECU1
00に送信する(不許可信号送信手段:ステップS2
3)。次に、ステップS21の処理に移行する。なお、
ステップS23の処理はなくても良い。
【0064】また、ステップS22の判定結果が低速の
場合には、エアコン2のコンプレッサ(エアコンクラッ
チ27)等の電気負荷やパワーステアリング装置の油圧
ポンプ等の他のエンジン補機の駆動負荷がエンジンEに
アイドル回転速度(アイドル状態)で加わるときに、吸
入空気量を増加してアイドル回転速度をステップ的に高
く設定する制御、所謂アイドルアップ制御を行う(ステ
ップS24)。
【0065】そして、ステップS24のアイドルアップ
制御を行ってから所定時間(例えば0.5sec〜1.
5sec)が経過した後に、ビスカスクラッチ7の電磁
コイル41をONすることを許可する許可信号をエアコ
ンECU100に送信する(許可信号送信手段:ステッ
プS25)。次に、ステップS21の処理に移行する。
【0066】〔第1実施形態の作用〕次に、本実施形態
の車両用空気調和装置1の作動を図1ないし図9に基づ
いて簡単に説明する。
【0067】エンジンEが始動することによりクランク
軸11が回転し、ベルト伝動機構5のVベルト6を介し
てロータ42にエンジンEの回転動力が伝達される。そ
して、ビスカススイッチ70が投入され、冷却水温が設
定冷却水温よりも低温で、且つエンジンECU200よ
り許可信号を受信している場合には、ビスカスクラッチ
7の電磁コイル41がオンされる。すなわち、エンジン
回転速度が設定エンジン回転速度よりも低速の場合に
は、電磁コイル41がオンされるので、電磁コイル41
の起磁力によってアーマチャ43がロータ42の摩擦面
に吸着し、エンジンEの回転動力がインナーハブ45お
よびシャフト8に伝達される。
【0068】これにより、シャフト8と一体的にロータ
53が回転するので、発熱室50内の粘性流体に剪断力
が作用することにより、粘性流体が発熱する。したがっ
て、エンジンEのウォータジャケット13内で加熱され
た冷却水は、ビスカスヒータ9の冷却水路51を通過す
る際に、セパレータ52に一体成形された多数のフィン
部52aを介して粘性流体の発生熱を吸熱することによ
り加熱される。そして、このビスカスヒータ9で加熱さ
れた冷却水がフロント側ヒータコア15に供給されるこ
とにより、大きい暖房能力で車室内の暖房が行われる。
【0069】ここで、エンジンEが始動することにより
クランク軸11が回転し、ベルト伝動機構5のVベルト
6を介してロータ42にエンジンEの回転動力が伝達さ
れるが、ビスカスヒータ9の他の使用条件が満たされて
いても、エンジン回転速度が設定エンジン回転速度より
も高速の時にはビスカスクラッチ7の電磁コイル41が
オフされる。このため、アーマチャ43がロータ42の
摩擦面に吸着されず、エンジンEの回転動力がインナー
ハブ45およびシャフト8に伝達されない。これによ
り、ロータ42が空転するのみで、シャフト8およびロ
ータ53が回転しないので、発熱室50内の粘性流体に
剪断力が作用せず、粘性流体の油温が過上昇しない。
【0070】なお、ビスカスヒータ9の発熱能力は発熱
室50内に封入された粘性流体の粘性係数により予め任
意に設定することができる。すなわち、粘性係数の高い
粘性流体程、ロータ53の回転により作用する剪断力が
大きくなるため、ビスカスヒータ9の発熱能力が高くな
り、エンジンEの駆動負荷および燃料消費率が大きくな
る。一方、粘性係数の低い粘性流体程、ロータ53の回
転により作用する剪断力が小さくなるため、ビスカスヒ
ータ9の発熱能力が低くなり、エンジンEの駆動負荷お
よび燃料消費率が小さくなる。
【0071】〔第1実施形態の効果〕以上のように、本
実施形態では、ビスカスヒータ9の使用条件を1つでも
満たさない場合には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル
41がオフされるので、ベルト伝動機構5およびビスカ
スクラッチ7を介してビスカスヒータ9にエンジンEの
回転動力が伝わらず、シャフト8およびロータ53が回
転しない。これにより、発熱室50内の粘性流体に剪断
力が加わらないので、発熱室50内の粘性流体の油温が
過上昇することはない。
【0072】ここで、図21のグラフに示したように、
発熱室50内の粘性流体が異常発熱することにより粘性
流体の熱劣化および剪断による機械的劣化等を生じるた
め、粘性流体の粘度が低下することにより粘性流体の発
熱効率が低下する不具合がある。しかし、本実施形態で
は、エンジン回転速度が設定エンジン回転速度よりも高
速の時には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をオ
フしているのでこのような不具合の発生を防止できる。
その上、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をオフす
ることにより、Vベルト6、Vプーリ47、シャフト8
およびロータ53に大きな駆動トルクが加わらないの
で、エンジンEおよびベルト伝動機構5の駆動負荷を大
幅に軽減できる。したがって、エンジンEの燃料消費率
を低下することができるので、燃料経済性(ランニング
コスト)を向上させることができる。
【0073】また、本実施形態では、ビスカスヒータ9
の使用条件を全て満たした場合には、ビスカスクラッチ
7の電磁コイル41がオンされるので、ベルト伝動機構
5およびビスカスクラッチ7を介してビスカスヒータ9
にエンジンEの回転動力が伝わる。これにより、ビスカ
スヒータ9が作動することにより、ビスカスヒータ9の
冷却水路51を還流して粘性流体の発生熱を吸熱した冷
却水がフロント側ヒータコア15またはリヤ側ヒータコ
ア16に供給される。
【0074】それによって、フロント側ヒータコア15
またはリヤ側ヒータコア16内に流入する冷却水温が上
昇することにより、冷却水回路W内の冷却水温を所定冷
却水温(例えば80℃)程度に維持できるようになる。
したがって、フロント側ヒータコア15またはリヤ側ヒ
ータコア16の放熱量が多くなることにより、フロント
側ヒータコア15またはリヤ側ヒータコア16を通過す
る際に充分加熱された空気が車室内に吹き出されるの
で、車室内の暖房能力の低下を防止することができる。
【0075】そして、本実施形態の車両用空気調和装置
1は、エアコンECU100がエンジンECU200か
ら許可信号を受信していない時には、ビスカスクラッチ
7の電磁コイル41をオフすることにより、エンジンE
およびベルト伝動機構5の駆動負荷(駆動トルク)を大
幅に軽減できる。したがって、エンジンEの燃料消費率
の増加を抑えることができるので、燃料経済性(ランニ
ングコスト)を向上させることができる。また、Vベル
ト6やビスカスクラッチ7の滑りによるベルト鳴き音等
の騒音の発生も防止できると共に、車両の走行性および
運転性(ドライバビリティ)を向上することができる。
【0076】〔第2実施形態〕図10および図11は本
発明の第2実施形態を示したもので、図10は車両用空
気調和装置1の電子回路を示した図で、図11はビスカ
スクラッチのアーマチャとピックアップセンサを示した
図である。
【0077】本実施形態では、車両用空気調和装置とし
てオートエアコンを採用している。この実施形態では、
ビスカスクラッチ7のアーマチャ43の外周に1個また
は複数個の突起部84を設け、その突起部84が対向し
た際に電気信号(パルス信号)を発信するピックアップ
センサ(物理量検出手段、回転速度検出手段)85をア
ーマチャ43の外周側に配置している。
【0078】そして、エンジンECU200で、ピック
アップセンサ85からの単位時間当たりの電気信号の個
数からアーマチャ43の回転速度を算出し、その算出し
た回転速度が設定回転速度(粘性流体の油温が例えば1
80℃〜200℃より高温となる回転速度)以上に高速
回転した時にビスカスクラッチ7の電磁コイル41をオ
フしてシャフト8およびロータ53の回転を停止するこ
とにより発熱室50内の粘性流体の油温の過上昇を防止
するようにしている。これにより、第1実施形態と同様
な効果を備える。
【0079】〔第3実施形態〕図12および図13は本
発明の第3実施形態を示したもので、図12は車両用空
気調和装置1の電子回路を示した図で、図13はエンジ
ンとベルト伝動機構を示した図である。
【0080】本実施形態では、車両用空気調和装置とし
てオートエアコンを採用している。この実施形態のエン
ジンEのクランク軸11に設けられたクランクプーリ1
2には、ベルト伝動機構5のVベルト6にビスカスクラ
ッチ7のロータ42のVプーリ47と一緒に、コンプレ
ッサ(エンジン補機)61のエアコンクラッチに設けら
れたVプーリ62、ウォータポンプ(エンジン補機)1
4のロータに設けられたVプーリ63およびオルタネー
タ(エンジン補機、交流発電機)64のロータに設けら
れたVプーリ65が共掛けされている。
【0081】この実施形態の場合には、コンプレッサ6
1のエアコンクラッチ(回転体)、ウォータポンプ14
のロータ(回転体)、またはオルタネータ64の回転子
(回転体)のいずれかの回転速度を検出するピックアッ
プセンサ(物理量検出手段、回転速度検出手段)86を
設けている。
【0082】そして、エンジンECU200で、ピック
アップセンサ86からの単位時間当たりの電気信号の個
数からエンジン補機の回転体の回転速度を算出し、その
算出した回転速度が設定回転速度(粘性流体の油温が例
えば180℃〜200℃より高温となる回転速度)以上
に高速回転した時にビスカスクラッチ7の電磁コイル4
1をオフしてシャフト8およびロータ53の回転を停止
することにより発熱室50内の粘性流体の油温の過上昇
を防止するようにしている。これにより、第1実施形態
と同様な効果を備える。
【0083】〔第4実施形態〕図14は本発明の第4実
施形態を示したもので、車両用空気調和装置の電気回路
を示した図である。
【0084】本実施形態では、車両用空気調和装置とし
てマニュアルエアコンを採用している。そして、車両用
空気調和装置1の電気回路には、第1実施形態のエアコ
ンECU100の代わりに、エアコン2をアナログ制御
するエアコンアナログ回路101、およびビスカスクラ
ッチ7をアナログ制御するビスカスアナログ回路(暖房
制御手段)102が設けられている。
【0085】エアコンアナログ回路101の入力部に
は、エンジンECU200および各種センサ等が接続さ
れている。また、エアコンアナログ回路101の出力部
には、フロント側ブロワ22、エアミックスダンパ28
のサーボモータ29、リヤ側ブロワ32、エアコンクラ
ッチリレー79のリレーコイル79aおよびエンジンE
CU200が接続されている。
【0086】ビスカスアナログ回路102の入力部に
は、イグニッションスイッチ71のST端子およびIG
端子、ビスカススイッチ70、冷却水温スイッチ91、
回転速度検出スイッチ92およびエンジンECU200
が接続されている。また、ビスカスアナログ回路102
の出力部には、エンジンECU200およびビスカスク
ラッチ7の電磁コイル41が接続されている。
【0087】冷却水温スイッチ91は、冷却水回路W中
の冷却水温(本実施形態ではビスカスヒータ9の冷却水
路51の出口側冷却水配管57bの冷却水温)が所定温
度A(例えば80℃)よりも高温の時に開き、冷却水温
が所定温度Aまたは所定温度B(例えば70℃〜75
℃)よりも低温の時に閉じる。
【0088】回転速度検出スイッチ92は、本発明の物
理量検出手段、運転状態検出手段であって、エンジンE
のクランク軸11(Vベルト6、ビスカスクラッチ7の
アーマチャ43、ビスカスヒータ9のロータ53)の回
転速度が設定回転速度A(例えば2500rpm)より
も高速回転の時に閉じ、エンジンEのクランク軸11が
設定回転速度B(例えば1500rpm)よりも低速回
転の時に開く。
【0089】また、エンジンECU200は、ビスカス
アナログ回路102がビスカスクラッチ7をONすると
判定した場合に送信されるON信号を受信すると、エン
ジン回転速度、車速、スロットル開度または冷却水温に
基づいて演算や判定を行いエアコン2やビスカスヒータ
9をONすることを許可する許可信号または不許可信号
をビスカスアナログ回路102に送信する。
【0090】本実施形態では、ビスカススイッチ70や
冷却水温スイッチ91がオン(閉成)であっても、回転
速度検出スイッチ92がオン(閉成)した時点でビスカ
スアナログ回路102によってビスカスクラッチ7の電
磁コイル41をオフして、ビスカスヒータ9のシャフト
8およびロータ53の回転を停止することにより発熱室
50内の粘性流体の油温の過上昇を防止するようにして
いる。これにより、第1実施形態と同様な効果を備え
る。
【0091】〔第5実施形態〕図15ないし図19は本
発明の第5実施形態を示したもので、図15は車両用空
気調和装置の全体構造を示した図で、図16は車両用空
気調和装置の電子回路を示した図である。
【0092】本実施形態の車両用空気調和装置1は、エ
アコン2、エンジンEのクランク軸11に駆動連結され
たベルト伝動機構5、水冷式のエンジンEを冷却する冷
却水を加熱するビスカスヒータ9、エアコン2のエアコ
ンクラッチ27の電磁コイルを制御するエアコンECU
100、エンジンEを制御するエンジンECU200、
およびビスカスクラッチ7の電磁コイル41を制御する
ビスカスECU300等を備えている。
【0093】エアコン2は、第1実施形態と同様な構成
を備えており、エアコンクラッチ27がオンされること
によりコンプレッサにVベルト6を介してエンジンEの
回転動力が伝達されてエバポレータ26によりダクト2
1内を流れる空気を冷却除湿する。ベルト伝動機構5
は、第1実施形態と同様な構成を備えており、エンジン
Eのクランクプーリ12に掛け渡されたVベルト6、お
よびこのVベルト6を介してクランク軸11に駆動連結
されたビスカスクラッチ7を有する。
【0094】エアコンECU100の入力部にはエンジ
ンECU200が接続され、エアコンECU100の出
力部にはエアコンクラッチリレー79のリレーコイル7
9aが接続されている。そして、エンジンECU200
の入力部には、エンジン回転速度センサ81、車速セン
サ82、スロットル開度センサ83、冷却水温センサ8
7、エアコンECU100およびビスカスECU300
が接続されている。また、エンジンECU200の出力
部には、エアコンECU100およびビスカスECU3
00が接続されている。
【0095】そして、ビスカスECU300の入力部に
は、ビスカススイッチ70、イグニッションスイッチ7
1、油温センサ78およびエンジンECU200が接続
されている。また、ビスカスECU300の出力部に
は、ビスカスヒータ9のビスカスクラッチ7の電磁コイ
ル41およびエンジンECU200が接続されている。
【0096】冷却水温センサ87は、例えばサーミスタ
が使用され、冷却水回路W中の冷却水の温度(本実施形
態ではエンジンEより流出した冷却水の温度)を検出す
る冷却水温検出手段であって、エンジンECU200に
冷却水温検出信号を出力する。
【0097】油温センサ78は、本発明の物理量検出手
段であって、例えばサーミスタが使用され、発熱室50
(図3参照)内の粘性流体(高粘性シリコンオイル)の
温度(油温)を検出する油温検出手段であって、ビスカ
スECU300に油温検出信号を出力する。
【0098】次に、エンジンECU200のビスカスヒ
ータ制御を図15ないし図17に基づいて簡単に説明す
る。ここで、図17はエンジンECU200の制御プロ
グラムの一例を示したフローチャートである。
【0099】先ず、各種センサ信号やスイッチ信号等の
入力信号を読み込む(ステップS31)。次に、記憶回
路(例えばROM)に予め記憶された冷却水温に基づく
ビスカスヒータ制御の特性図(図7参照)に応じてビス
カスクラッチ7の電磁コイル41のオン、オフを判定す
る。すなわち、冷却水温センサ76で検出した冷却水温
が設定冷却水温(設定値:例えば70℃〜80℃)以上
の高温であるか低温であるかを判定する(冷却水温判定
手段:ステップS32)。
【0100】このステップS32の判定結果が高温の場
合には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をONす
ることを許可しない不許可信号をビスカスECU300
に送信する(不許可信号送信手段:ステップS33)。
次に、ステップS31の処理に移行する。なお、ステッ
プS33の処理はなくても良い。
【0101】また、ステップS32の判定結果が低温の
場合には、記憶回路(例えばROM)に予め記憶された
エンジン回転速度に基づくビスカスヒータ制御を示した
特性図(図9参照)に応じてビスカスクラッチ7の電磁
コイル41のオン、オフを判定する。すなわち、エンジ
ン回転速度センサ81で検出したエンジン回転速度が設
定エンジン回転速度(設定値:例えば2500rpm〜
5000rpm)よりも高速か低速かを判定する(ステ
ップS34)。この判定結果が高速の場合には、ステッ
プS33の処理に移行して、不許可信号をビスカスEC
U300に送信する。
【0102】また、ステップS34の判定結果が低速の
場合には、アイドル回転速度を高く設定する制御、所謂
アイドルアップ制御を行う(ステップS35)。そし
て、ステップS35のアイドルアップ制御を行ってから
所定時間(例えば0.5sec〜1.5sec)が経過
した後に、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をON
することを許可する許可信号をビスカスECU300に
送信する(許可信号送信手段:ステップS36)。次
に、ステップS31の処理に移行する。
【0103】以上のように、粘性流体の油温に相関のあ
るエンジン回転速度(ロータ回転速度)に基づいてビス
カスヒータ9の作動および作動停止の制御を行うことに
よって、発熱室50内の粘性流体の油温が200℃以上
に過上昇するようなエンジン回転速度のときはビスカス
クラッチ7の電磁コイル41がオフされる。本実施形態
においてはビスカスECU300で粘性流体の油温を直
接検出しているので、上記のエンジン回転速度によるビ
スカスヒータ制御を行わなくても良い。
【0104】次に、本実施形態のビスカスECU300
のビスカスヒータ制御を図15ないし図19に基づいて
簡単に説明する。ここで、図18はビスカスECU30
0の制御プログラムの一例を示したフローチャートであ
る。
【0105】先ず、油温センサ78等の各種センサ信号
やスイッチ信号等の入力信号を読み込む(物理量検出手
段、油温検出手段:ステップS41)。次に、ビスカス
スイッチ70が投入(ON)されているか否かを判定す
る(ステップS42)。この判定結果がNOの場合に
は、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をオフ(OF
F)する(ステップS43)。次に、ステップS41の
処理に移行する。
【0106】また、ステップS42の判定結果がYES
の場合には、記憶回路(例えばROM)に予め記憶され
た粘性流体の油温に基づくビスカスヒータ制御の特性図
(図19参照)に応じてビスカスクラッチ7の電磁コイ
ル41のオン、オフを判定する。すなわち、油温センサ
78で検出した粘性流体の油温が設定油温(設定値)以
上の高温であるか低温であるかを判定する(物理量判定
手段、油温判定手段:ステップS44)。この判定結果
が高温の場合には、ステップS43の処理に移行し、ビ
スカスクラッチ7の電磁コイル41をOFFする。
【0107】具体的には、設定油温としては、図19の
特性図に示したように、設定油温(A:例えば200
℃)と設定油温(B:例えば180℃)とでヒステリシ
スを持たせており、この設定油温以上の高温のときにビ
スカスクラッチ7の電磁コイル41をOFFし、この設
定油温以下の低温のときにビスカスクラッチ7の電磁コ
イル41をONする。なお、図19の特性図にはヒステ
リシスを設けたが、ヒステリシスを設けなくても良い。
【0108】また、ステップS44の判定結果が低温の
場合には、エンジンECU200との通信(送信および
受信)を行う(ステップS45)。次に、ビスカスクラ
ッチ7の電磁コイル41をONすることを許可する許可
信号をエンジンECU200より受信しているか否かを
判定する(許可信号判定手段:ステップS46)。
【0109】この判定結果がNOの場合には、ステップ
S43の処理に移行し、ビスカスクラッチ7の電磁コイ
ル41をOFFする。また、ステップS46の判定結果
がYESの場合には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル
41をオン(ON)する(ステップS47)。次に、ス
テップS41の処理に移行する。
【0110】従来より、粘性流体として高粘性シリコン
オイルを使用した場合には、高粘性シリコンオイルの物
性としてオイル自体の油温が例えば200℃以上に過上
昇すると、粘性流体の熱劣化および剪断による機械的劣
化が発生する可能性がある。しかし、本実施形態では、
発熱室50内の粘性流体の油温が設定油温(例えば18
0℃〜200℃)以上に上昇している場合には、ビスカ
スクラッチ7の電磁コイル41をオフしてロータ53の
回転を停止することにより、発熱室50内の粘性流体に
剪断力が加わらない。
【0111】それによって、粘性流体の油温が200℃
以上に過上昇することはないので、粘性流体の熱劣化お
よび剪断による機械的劣化が発生しない。これにより、
発熱室内の粘性流体の発熱効率の低下を防止できるた
め、ビスカスヒータ9を作動させた時に、エンジンEか
らフロント側ヒータコア15に供給される冷却水が充分
に加熱できるので、充分な暖房能力を得ることができ
る。
【0112】〔第6実施形態〕図20は本発明の第6実
施形態を示したもので、車両用空気調和装置の電気回路
を示した図である。
【0113】本実施形態のビスカスアナログ回路102
の入力部には、イグニッションスイッチ71のST端子
およびIG端子、ビスカススイッチ70、回転速度検出
スイッチ92、油温スイッチ93およびエンジンECU
200が接続されている。油温スイッチ93は、ビスカ
スヒータ9の発熱室50(図3参照)内の粘性流体の温
度(油温)が所定温度A(例えば200℃)よりも高温
の時に閉じ、粘性流体の油温が所定温度Aまたは所定温
度B(例えば180℃〜200℃)よりも低温の時に開
く。
【0114】本実施形態では、ビスカススイッチ70が
オン(閉成)であっても、回転速度検出スイッチ92ま
たは油温スイッチ93がオン(閉成)した時点でビスカ
スアナログ回路102によってビスカスクラッチ7の電
磁コイル41をオフして、ビスカスヒータ9のシャフト
8およびロータ53の回転を停止することにより発熱室
50内の粘性流体の油温の過上昇を防止するようにして
いる。これにより、第1実施形態と同様な効果を備え
る。なお、本実施形態の場合には回転速度検出スイッチ
92はなくても良い。
【0115】〔他の実施形態〕上記各実施形態では、エ
ンジンEのクランク軸11にベルト伝動機構5およびビ
スカスクラッチ7を駆動連結してビスカスヒータ9のシ
ャフト8を駆動したが、エンジンEのクランク軸11に
ビスカスクラッチ7を直接連結してビスカスヒータ9の
シャフト8を駆動しても良い。また、エンジンEのクラ
ンク軸11とビスカスクラッチ7との間、あるいはビス
カスクラッチ7とビスカスヒータ9のシャフト8との間
に一段以上の歯車変速機やVベルト式無段変速機等の動
力伝達装置(動力伝達手段)を連結しても良い。
【0116】そして、ビスカスクラッチ7を廃止してエ
ンジンEのクランク軸11にVベルト式無段変速機を駆
動連結してビスカスヒータ9のシャフト8を駆動しても
良く、この場合にはVベルト式無段変速機の入力プーリ
と出力プーリとのプーリ比を最適とすることによりビス
カスヒータ9を作動させた状態で、エンジンEおよびV
ベルト式無段変速機等の動力伝達装置(動力伝達手段)
の駆動負荷が極小となるように制御できる。
【0117】上記各実施形態では、ビスカスクラッチ7
とエアコンクラッチ27とをベルト伝動機構5のVベル
ト6に共掛けしたが、ラジエータに冷却風を供給する送
風装置、パワーステアリング装置の油圧ポンプ、自動変
速機に作動油を供給する油圧ポンプ、エンジンEや変速
機に潤滑油を供給する油圧ポンプ、あるいは車載バッテ
リを充電するオルタネータ(交流発電機)等のエンジン
補機とビスカスクラッチ7とをベルト伝動機構5のVベ
ルト6に共掛けしても良い。
【0118】上記各実施形態では、エンジンとして水冷
式のディーゼルエンジンを用いたが、エンジンとしてガ
ソリンエンジン等の他の水冷式内燃機関(水冷式エンジ
ン)を用いても良い。上記各実施形態では、本発明を車
室内の暖房と冷房とを行うことが可能な車両用空気調和
装置に適用したが、本発明を車室内の暖房のみを行うこ
とが可能な車両用温水式暖房装置に適用しても良い。
【0119】上記各実施形態では、冷却水温検出手段と
してビスカスヒータ9の冷却水路51の出口側冷却水配
管57bの冷却水温を検出する冷却水温センサ76を用
いたが、冷却水温検出手段としてフロント側ヒータコア
15またはリヤ側ヒータコア16の入口側の冷却水温を
検出する冷却水温センサや冷却水温スイッチを用いても
良い。また、エンジンEの出口側の冷却水温を検出する
冷却水温センサや冷却水温スイッチを用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空気調和装置の全体構造を示した概略図
である(第1実施形態)。
【図2】エンジンとベルト伝動機構を示した概略図であ
る(第1実施形態)。
【図3】ビスカスクラッチとビスカスヒータを示した断
面図である(第1実施形態)。
【図4】ビスカスヒータを示した断面図である(第1実
施形態)。
【図5】車両用空気調和装置の電子回路を示したブロッ
ク図である(第1実施形態)。
【図6】エアコンECUの制御プログラムの一例を示し
たフローチャートである(第1実施形態)。
【図7】エアコンECUの冷却水温に基づくビスカスヒ
ータ制御を示した特性図である(第1実施形態)。
【図8】エンジンECUの制御プログラムの一例を示し
たフローチャートである(第1実施形態)。
【図9】エンジンECUのエンジン回転速度に基づくビ
スカスヒータ制御を示した特性図である(第1実施形
態)。
【図10】車両用空気調和装置の電子回路を示したブロ
ック図である(第2実施形態)。
【図11】ビスカスクラッチのアーマチャとピックアッ
プセンサを示した概略図である(第2実施形態)。
【図12】車両用空気調和装置の電子回路を示したブロ
ック図である(第3実施形態)。
【図13】エンジンとベルト伝動機構を示した概略図で
ある(第3実施形態)。
【図14】車両用空気調和装置の電気回路を示したブロ
ック図である(第4実施形態)。
【図15】車両用空気調和装置の全体構造を示した概略
図である(第5実施形態)。
【図16】車両用空気調和装置の電子回路を示したブロ
ック図である(第5実施形態)。
【図17】エンジンECUの制御プログラムの一例を示
したフローチャートである(第5実施形態)。
【図18】ビスカスECUの制御プログラムの一例を示
したフローチャートである(第5実施形態)。
【図19】ビスカスECUの粘性流体の油温に基づくビ
スカスヒータ制御を示した特性図である(第5実施形
態)。
【図20】車両用空気調和装置の電気回路を示したブロ
ック図である(第6実施形態)。
【図21】各冷却水温に対する発熱室内の粘性流体とビ
スカスヒータのロータ回転速度との関係を示したグラフ
である。
【符号の説明】
E エンジン W 冷却水回路 1 車両用空気調和装置(車両用暖房装置) 2 エアコン 3 リヤヒータ装置 4 剪断発熱装置 5 ベルト伝動機構(動力伝達手段) 6 Vベルト(ベルト伝動手段) 7 ビスカスクラッチ(クラッチ手段) 8 シャフト 9 ビスカスヒータ(剪断発熱器) 14 ウォータポンプ(エンジン補機) 15 フロント側ヒータコア(暖房用熱交換器) 16 リヤ側ヒータコア(暖房用熱交換器) 21 フロント側ダクト 31 リヤ側ダクト 43 アーマチャ 50 発熱室 51 冷却水路 53 ロータ 61 コンプレッサ(エンジン補機) 64 オルタネータ(エンジン補機、交流発電機) 78 油温センサ(物理量検出手段、油温検出手段) 81 エンジン回転速度センサ(運転状態検出手段、物
理量検出手段) 85 ピックアップセンサ(物理量検出手段、回転速度
検出手段) 86 ピックアップセンサ(物理量検出手段、回転速度
検出手段) 87 冷却水温センサ 92 回転速度検出スイッチ(物理量検出手段、運転状
態検出手段) 93 油温スイッチ(物理量検出手段、油温検出手段) 100 エアコンECU(暖房制御手段) 102 ビスカスアナログ回路(暖房制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 敏夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 伊藤 肇 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 内田 五郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 加藤 行志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 伴 孝志 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)水冷式のエンジンを冷却した冷却水
    と空気とを熱交換して車室内の暖房を行う暖房用熱交換
    器と、 (b)前記エンジンの回転動力が加わると回転するロー
    タ、およびこのロータに回転動力が加わると剪断力が作
    用されて熱を発生する粘性流体を内部に収納した発熱室
    を有し、この発熱室内の粘性流体の発生熱により前記暖
    房用熱交換器に供給される冷却水を加熱する剪断発熱器
    と、 (c)前記エンジンの回転動力を前記ロータに伝える動
    力伝達手段と、 (d)前記ロータの回転速度に関連する物理量を検出す
    る物理量検出手段を有し、この物理量検出手段で検出し
    た物理量が設定値以上の時に、前記エンジンの駆動負荷
    を極小となるように前記動力伝達手段を制御する暖房制
    御手段とを備えた車両用暖房装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用暖房装置におい
    て、 前記物理量検出手段は、前記エンジンの運転状態を検出
    する運転状態検出手段であることを特徴とする車両用暖
    房装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の車両用暖
    房装置において、 前記動力伝達手段は、前記ロータと共に、前記エンジン
    の回転動力を発電機、ポンプ、送風機または圧縮機等の
    エンジン補機の回転体に伝達するベルト伝動手段を有
    し、 前記物理量検出手段は、前記回転体の回転速度を検出す
    る回転速度検出手段であることを特徴とする車両用暖房
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の車両用暖房装置において、 前記動力伝達手段は、前記エンジンから前記剪断発熱器
    のロータへの回転動力の伝達を断続するクラッチ手段を
    有し、 前記物理量検出手段は、前記クラッチ手段の回転速度を
    検出する回転速度検出手段であることを特徴とする車両
    用暖房装置。
  5. 【請求項5】(a)水冷式のエンジンを冷却した冷却水
    と空気とを熱交換して車室内の暖房を行う暖房用熱交換
    器と、 (b)前記エンジンの回転動力が加わると回転するロー
    タ、およびこのロータに回転動力が加わると剪断力が作
    用されて熱を発生する粘性流体を内部に収納した発熱室
    を有し、この発熱室内の粘性流体の発生熱により前記暖
    房用熱交換器に供給される冷却水を加熱する剪断発熱器
    と、 (c)前記エンジンの回転動力を前記ロータに伝える動
    力伝達手段と、 (d)前記発熱室内の粘性流体の温度に関連する物理量
    を検出する物理量検出手段を有し、この物理量検出手段
    で検出した物理量が設定値以上の時に、前記エンジンの
    駆動負荷を極小となるように前記動力伝達手段を制御す
    る暖房制御手段とを備えた車両用暖房装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の車両用暖房装置におい
    て、 前記動力伝達手段は、前記エンジンから前記剪断発熱器
    のロータへの回転動力の伝達を断続するクラッチ手段を
    有することを特徴とする車両用暖房装置。
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