JPH10113707A - ボックス孔型ロールと形鋼の圧延方法 - Google Patents
ボックス孔型ロールと形鋼の圧延方法Info
- Publication number
- JPH10113707A JPH10113707A JP27062996A JP27062996A JPH10113707A JP H10113707 A JPH10113707 A JP H10113707A JP 27062996 A JP27062996 A JP 27062996A JP 27062996 A JP27062996 A JP 27062996A JP H10113707 A JPH10113707 A JP H10113707A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- rolling
- shape
- slope
- box
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Abstract
際して、圧延姿勢の不良が防止され、したがって圧延疵
の発生も見られない造形圧延を可能とする優れた準備角
圧延用孔型ロールとその圧延方法を提供する。 【解決手段】 ボックス孔型の形状を孔型幅に対して30
%以上の割合で水平部または傾斜角15°以下の緩やかな
傾斜部をとり、それに続いて傾斜角15°を越える急な傾
斜部をとる。
Description
ルとそれによる形鋼の圧延方法、特に造形孔型に備えて
幅や厚みを整えた素材 (以下、準備角と称す) の圧延用
のボックス孔型ロールとその圧延方法に関する。
矩形断面の鋳片、鋼片を素材として孔型ロールを用いて
順次熱間圧延を行いながら、最終的に目的断面形状の鋼
矢板を得る。
として熱間圧延を行うが、その場合の圧延工程は大きく
分けて準備角を用意する成形段階と、粗圧延、中間圧
延、仕上圧延から構成される造形段階とがある。
て、成形段階の準備角圧延工程aと、造形段階の粗圧延
工程b、中間圧延工程c、そして仕上圧延工程dとを経
て非対称鋼矢板を孔型ロールにより製造する一般的な工
程図であるが、成形段階に供給される素材1は、厚みを
縮小する平ボックス孔型a0 と幅を縮小する平ボックス
孔型a1 による断面の縮小圧延によって、その後の造形
段階における造形孔型b1 〜d3 を用いた造形圧延に適
正な断面形状の準備角1' となる。
段階における形鋼の孔型圧延の特徴としては、例えば幅
方向に圧下率およびロール周速が不均一に分布すること
から、圧延材の圧延姿勢が安定しないという問題があ
る。そのため、形状寸法不良、圧延疵の発生、圧延トラ
ブル (ミスロール) 等の問題が生じており、その解決策
の開発が求められている。
の設備的な制約があって上述の図1に示すa0 〜d3 の
孔型ロールが1ヒート圧延内に揃えることができない場
合には分塊工程を入れて2ヒート圧延とするが、これは
効率的でない。そこで、素材1の厚みを縮小する平ボッ
クス孔型a0 を省略すると、造形圧延に適正な準備角を
得ることができないことから、第一造形孔型b1 でのセ
ンタリング性不良による継手部の形状不良、噛み出しに
よる圧延疵の発生、等の問題が生じる。
せる手段によって解決するために、特開平2−34201 号
公報には、図2に示すような非対称異形ボックス孔型に
よる準備角の成形圧延を提案している。
ル共に孔型底部の左右側辺部どちらか一方に、任意の水
平方向の距離jと、垂直方向の距離iの点を結ぶ段状の
傾斜を備えている。さらに、側面には通常の幅圧下ボッ
クス孔型とは異なり、圧延素材1の厚み方向の圧下をと
るために、孔型底部幅の寸法lを素材の厚みTより小さ
くするとともに、底部を起点とする上下ロールの側面
に、それぞれ外方に大きな傾斜角αを付している。圧延
素材の幅方向の圧下により、圧延素材の幅の両端部に前
記非対称異形ボックス孔型形状が形成され、孔型底部の
傾斜部5相当部が下になるよう90度転回して造形角1'
を得て、以降、初造形孔型b1 で圧延する。
孔型は、傾斜部5がコーナ部2から設けられている。実
際に、このような形状のボックス孔型ロールで矩形断面
の素材を幅方向に圧下する場合、ロールと素材の接触面
積が小さいために噛み込み性が非常に悪い。そのため
に、ボックス孔型における初期パスの圧下量を極めて少
なくする必要があり、効率的でない。
素材1がボックス孔型ロール10に噛み込まれる場合に、
エッジEにおいて点接触することから噛み込みが不安定
となり、その点において生じる圧下力Fの分力の作用に
よって、左右上下の曲がりが発生し易くなると考えられ
る。
かにすると、準備角のボリューム差が少なくなることか
ら、非対称異形ボックス孔型本来の目的である噛み出し
による圧延疵の発生を防止しながら、造形孔型でのセン
タリング性を上げて形状不良を抑制する効果が薄れてし
まう。
合には、造形孔型が左右非対称となり、左右対称形状の
形鋼を圧延する場合に増して、造形孔型ロールでのセン
タリング性が重要となる。
は、非対称異形ボックス孔型ロールによる圧延に際し
て、圧延姿勢の不良が防止され、したがって圧延疵の発
生も見られない造形圧延を可能とする優れた準備角圧延
用孔型ロールおよびそれを使用して行う準備角の圧延方
法を提供することである。
く、本発明者らが検討した結果、次のような知見を得、
それに基づいてさらに検討を重ね、本発明を完成した。
ここに、本発明は次の通りである。
用いる、ボックス孔型ロールであって、孔型の底部断面
形状を素材厚み方向に傾斜状とし、かつ径大部を水平も
しくは緩やかな傾斜部として、径小部を急な傾斜部とす
ることを特徴とするボックス孔型ロール。
に対して30%以上の割合で水平部または傾斜角15°以下
の緩やかな傾斜部をとり、それに続いて傾斜角15°を越
える急な傾斜部をとることを特徴とする上記(1) 記載の
ボックス孔型ロール。
傾斜状とし、かつロールの径大部を水平もしくは緩やか
な傾斜部として、ロールの径小部を急な傾斜部としたボ
ックス孔型ロールを用いて矩形断面の素材から準備角を
圧延することを特徴とする形鋼の圧延方法。
本発明の異形ボックス孔型ロールについて具体的に説明
する。
ロール20の断面形状を示すもので、図中、ボックス孔型
22の断面形状を素材24の厚み方向に傾斜状とし、かつ径
大部26を水平もしくは緩やかな傾斜部として、径小部28
を急な傾斜部としている。なお、径大部26のロール径を
D1、傾斜部の開始部のロール径をD2、径小部28の端部の
ロール径をD3とするとD1≧D2>D3となる。
22の断面形状を孔型幅L0 に対して30%以上の割合で水
平または傾斜角15°以下の緩やかな傾斜部26をとり、そ
れに続いて傾斜角15°を越える急な傾斜部28をとるよう
に構成してもよい。このように本発明による異形ボック
ス孔型ロールは、以下の3点を特徴とする。
コーナ部30から水平もしくは傾斜角15°以下の傾斜部20
(この傾斜は直線に限らず、円弧上や複数段状、または
それに類するものでよい) と、急勾配をもった傾斜部28
とからなる。
により直線、円弧等を任意につなげて構成してもよい。 厚み方向の圧下は特に考えず、孔型幅Lは素材の厚み
に応じて設定する。ただし、ロール摩耗や焼付を低減す
るために若干の傾斜をもった側面部32、34とする。
ナ部30から始まる水平もしくは緩やかな傾斜部26によっ
て矩形素材との接触面積が増大し、噛み込み性が良くな
る。好ましくは15°以下、より好ましくは5°以下かつ
可及的平行に近い角度である。よって、本発明によれ
ば、1回の圧延で大きな圧下量を得ることができ、従来
の平ボックス孔型による場合と比較しても、準備角圧延
に要するパス回数はほぼ同等となる。
り、圧下力Fがかかっても水平または緩やかな傾斜部26
では面接触となり、噛み込みが安定し、上下左右の曲が
りも発生しにくい。
く造形孔型において上ロールの孔型幅≒材料幅、かつ下
ロールの孔型幅≫材料幅となり、疵発生は防止される。
好ましくは15°を越える急角度とし、より好ましくは25
°以上45°以下とする。この急勾配部は孔型幅L0 の70
%以下、好ましくは60%以下を占めればよい。
込み性が良くなることによって、凹形状部分28を比較的
大きくとることができ、造形孔型における噛み出しの防
止、センタリング性向上の効果が増大する。
の鋼矢板を圧延する場合には、第一造形孔型40が左右非
対称となっていることから、第一造形孔型40での圧延中
に準備角である素材1がずれていくことによるセンタリ
ング不良が問題となるが、凹形状部分を大きくすること
で上ロール孔型の左右側面に正確に拘束されることによ
って、センタリング性が保たれる。このとき、上ロール
と下ロールの隙間からの噛み出しが懸念されるが異形ボ
ックス孔型による準備角の幅差によって解消される。
鉛スラブによるモデルテストを実施した。テスト尺度は
1/5 とした。形状の変更点は、図7におけるθ=0°、
10°、15°、20°、30°、l/L =0%、20%、30%、40
%、50%をそれぞれ組み合わせたものである。図示例で
はロール径D1≧D2>D3である。
テストの評価は図5に示す異形ボックス孔型にて幅方向
に4mm圧下する際の噛み込み状況を観察した。結果を表
1に示す。表より孔型深さが浅い方のコーナ部から始ま
る傾斜が15°以下、さらにその傾斜部分lが孔型幅Lに
対して30%以上の場合、噛み込み性が良いことがわかっ
た。
と、造形孔型における噛み出しを防止しつつ、センタリ
ング性向上により、圧延長手方向における形状変動が極
めて少ない製品を得ることができる。また、その際に従
来の矩形ボックス孔型とほぼ同等の圧下量をとることが
でき、圧延能率の低下を招くことはない。
である。
る。
明図である。
る。
延用孔型ロールへの噛み込みの様子の説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 矩形断面の素材からの準備角の圧延に用
いる、ボックス孔型ロールであって、孔型の底部断面形
状を素材厚み方向に傾斜状とし、かつ径大部を水平もし
くは緩やかな傾斜部として、径小部を急な傾斜部とする
ことを特徴とするボックス孔型ロール。 - 【請求項2】 ボックス孔型の底部断面形状を孔型幅に
対して30%以上の割合で水平部または傾斜角15°以下の
緩やかな傾斜部をとり、それに続いて傾斜角15°を越え
る急な傾斜部をとることを特徴とする請求項1記載のボ
ックス孔型ロール。 - 【請求項3】 孔型の底部断面形状を素材厚み方向に傾
斜状とし、かつロールの径大部を水平もしくは緩やかな
傾斜部として、ロールの径小部を急な傾斜部としたボッ
クス孔型ロールを用いて矩形断面の素材から準備角を圧
延することを特徴とする形鋼の圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27062996A JP3430819B2 (ja) | 1996-10-14 | 1996-10-14 | ボックス孔型ロールと形鋼の圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27062996A JP3430819B2 (ja) | 1996-10-14 | 1996-10-14 | ボックス孔型ロールと形鋼の圧延方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10113707A true JPH10113707A (ja) | 1998-05-06 |
JP3430819B2 JP3430819B2 (ja) | 2003-07-28 |
Family
ID=17488758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27062996A Expired - Fee Related JP3430819B2 (ja) | 1996-10-14 | 1996-10-14 | ボックス孔型ロールと形鋼の圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3430819B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020032188A1 (ja) | 2018-08-08 | 2020-02-13 | 日本製鉄株式会社 | ハット形鋼矢板の製造方法 |
CN111581751A (zh) * | 2020-05-26 | 2020-08-25 | 建龙北满特殊钢有限责任公司 | 一种在连轧机上使用的初轧潜孔型设计方法 |
-
1996
- 1996-10-14 JP JP27062996A patent/JP3430819B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020032188A1 (ja) | 2018-08-08 | 2020-02-13 | 日本製鉄株式会社 | ハット形鋼矢板の製造方法 |
CN111581751A (zh) * | 2020-05-26 | 2020-08-25 | 建龙北满特殊钢有限责任公司 | 一种在连轧机上使用的初轧潜孔型设计方法 |
CN111581751B (zh) * | 2020-05-26 | 2023-04-25 | 建龙北满特殊钢有限责任公司 | 一种在连轧机上使用的初轧潜孔型设计方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3430819B2 (ja) | 2003-07-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2421292C2 (ru) | Способ прокатки формованного алюминиевого слитка | |
JPS58188501A (ja) | H形鋼用粗形鋼片の製造方法 | |
JPH10113707A (ja) | ボックス孔型ロールと形鋼の圧延方法 | |
JP2003010902A (ja) | H形鋼の粗圧延方法 | |
JP2004358541A (ja) | 粗形鋼片の製造方法及び孔型ロール | |
JP3053919B2 (ja) | 鋼片の幅拡げ鍛造型および鋼片の鍛造方法 | |
JP4771048B2 (ja) | ロール型 | |
JP2970504B2 (ja) | 外法一定平行フランジ溝形鋼の圧延方法 | |
JP2000246304A (ja) | 形鋼用粗形鋼片の圧延方法 | |
JPH0675726B2 (ja) | 非対称異形ボックス孔型による形鋼の圧延方法 | |
JP2012071346A (ja) | H形鋼の製造方法およびh形鋼製造設備 | |
JPH1190505A (ja) | 異形棒鋼の圧延方法 | |
CN113396021B (zh) | 钢锭轧制方法 | |
JPH07124602A (ja) | Z型鋼矢板用粗形鋼片の圧延方法 | |
JPH1190504A (ja) | U型鋼矢板の圧延方法 | |
JP2004322105A (ja) | H形鋼の製造方法及び孔型ロール | |
JPH09182901A (ja) | U形鋼矢板の成形方法 | |
JP2023113156A (ja) | ハット形鋼矢板の製造方法 | |
JPS629706A (ja) | 模様付き金属材圧延用ロ−ル | |
JPS5865501A (ja) | U形鋼矢板用粗形鋼片の圧延方法 | |
JP2023113154A (ja) | ハット形鋼矢板の製造方法 | |
JPH0798201B2 (ja) | H形鋼の粗圧延方法 | |
JP3606249B2 (ja) | 形鋼の圧延方法 | |
JPH0140681B2 (ja) | ||
CN112658190A (zh) | 一种钢锭cwhf锻造方法及凸面宽砧 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030422 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090523 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100523 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523 Year of fee payment: 10 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523 Year of fee payment: 10 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140523 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |