JPH10113230A - 携帯用ねり歯磨付き歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 孔の開いた基部に対し、歯ブラシ部分を回転
構造にすることにより不使用時のねり歯磨きのもれを確
実に抑え、かつ、歯ブラシ部のみを交換可能にすること
により、衛生的で、歯ブラシの取り替え費用が少ない携
帯用ねり歯磨付き歯ブラシを提供する。 【解決手段】 基部３に回転歯ブラシ部４が回転可能に
装着されている。回転歯ブラシ部４を１８０度回転させ
て基部４の孔６ａ，６ｂ，６ｃと回転歯ブラシ部４の孔
７ａ，７ｂおよび７ｃとを合致させ、押しボタン１２を
押すことにより所定量のねり歯磨きを合致した孔から押
し出す。再度、１８０度回転させ元のロック位置に戻
す。この状態で歯ブラシを行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は握り部内に充填した
ねり歯磨を所定量ずつ歯ブラシ部に設けられている孔に
送り出すように構成されたねり歯磨付ハブラシに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】上記タイプの歯ブラシにおいて、歯ブラ
シ部の毛の部分にねり歯磨を押し出し、使用しない時に
は、ねり歯磨が出ないようにする構造が特開昭５３−２
９８５１，特開昭４９ー５７９５７および特公昭６３−
４０５３５（以下「従来例１，２および３」とそれぞれ
いう）に開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来例１は、歯ブラシ
部の根元に孔（オリフィス）を設けておき、通常は連結
棒の先端に取り付けられたピストンを前記孔の手前に位
置付けておいて溜めのねり歯磨が前記孔から出ないよう
にしてあり、連結棒の後端に取り付けられた押圧円板を
押すことにより、ピストンを前記孔より先の位置に移動
することにより溜めの部分と孔とを連結するとともに連
結棒の中間に設けた円板でねり歯磨を押して孔の外にね
り歯磨を送り出す構造である。この従来例１の歯ブラシ
部は、使用しないときは、ねり歯磨内を動くピストンに
より内側から前記孔を塞ぐ構造であるので、孔部分にね
り歯磨が残り易く、不衛生になりがちである。

【０００４】従来例２は、本体植毛部の中央に溢出口を
設け、押出摺動具をスライドさせることによりねり歯磨
が充填されている軟質管袋体の側面を押し、上記溢出口
よりねり歯磨を出す構造である。この溢出口は、押し出
されるねり歯磨の圧力により外側に開き、圧力がなくな
るとその復元力により閉じるようになっている。そのた
め、溢出口にはねり歯磨の一部が残りやすいという点で
は従来例１と同様であるさらに従来例３は、毛が植えら
れている頭部の中央に孔が設けられ、取っ手内部に充填
されているねり歯磨を軸の通路を通して上記孔から出す
ようにしたものである。この歯ブラシは、使用していな
いときは、頭部の孔をキャップの末端部によって塞ぐよ
うにした構造であり、内部のねり歯磨の噴出を阻止した
状態で毛の部分を洗い流すことができない。そのため、
毛の根元付近や孔部分にねり歯磨が残った状態でキャッ
プをすることとなり、衛生面で不十分である。

【０００５】上述したように、この種の歯ブラシは、ね
り歯磨の一部が残りやすい構造で不衛生になりやすく、
取り替える場合には歯ブラシ全体を買い替える必要があ
る。本発明の課題は、孔の開いた基部に対し、歯ブラシ
部分を回転構造にすることにより不使用時のねり歯磨き
のもれを確実に抑え、かつ、歯ブラシ部のみを交換可能
にすることにより、衛生的で、歯ブラシの取り替え費用
が少ない携帯用ねり歯磨付き歯ブラシを提供することに
ある。

【０００６】前記課題を解決するために本発明による携
帯用ねり歯磨付き歯ブラシは、握り部内に充填したねり
歯磨を所定量ずつ歯ブラシ部に設けられている孔に送り
出すように構成されたねり歯磨付歯ブラシにおいて、前
記歯ブラシ部を、基部と前記基部に嵌合し前記基部を軸
に回転可能な回転歯ブラシ部より構成し、前記基部に、
前記握り部内より押し出されてくるねり歯磨を出すため
の１以上の孔を有するとともに前記回転歯ブラシ部に前
記基部の１以上の孔に合致させるための１以上の孔を有
し、通常は前記基部の１以上の孔と前記回転歯ブラシ部
の１以上の孔をずらした位置にロックしておき、使用時
は前記ロックを解除し前記回転歯ブラシ部を回転させ前
記基部の１以上の孔と前記回転歯ブラシ部の１以上の孔
を合致させて、ねり歯磨を所定量前記合致した孔から押
し出し、その後、再度前記回転歯ブラシ部を回転させて
前記ロック位置に戻し、この位置で歯磨きを行なえるよ
うに構成してある。前記回転歯ブラシ部は前記基部に対
し着脱可能に構成することができる。また、前記握り部
には、ねり歯磨を充填した２層式カートリッジを装填す
るようにし、前記カートリッジを前記握り部に装填した
とき、前記カートリッジの上端部は前記基部から延びる
ねり歯磨きを導入するための管に突き刺さるように構成
し、前記２層式カートリッジの内層の底部を指で押すこ
とにより任意の量のねり歯磨を前記合致した孔より押し
出すように構成することができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図１は、本発明による携帯用ねり
歯磨付き歯ブラシの実施の形態を示す図で、（ａ）は正
面図，（ｂ）は左側面図，（ｃ）は回転歯ブラシ部を回
転させた状態を示す図である。握り部１にねり歯磨きを
充填したカートリッジが装填されている。握り部１の底
部１ａは平らで、歯ブラシを立てることができる。握り
部１の上部には所定量ずつねり歯磨きを出すための押し
ボタン１２が設けられている。歯ブラシ本体は、握り部
１，頸部２および基部３より構成されている。基部３の
背面には、ねり歯磨きを出すための３個の孔６ａ，６ｂ
および６ｃが開けられ、この基部３に回転歯ブラシ部４
が装着されている。

【０００８】図２は、回転歯ブラシ部の詳細を示す図で
ある。回転歯ブラシ部４は多数の植毛部５を有し、中央
に基部６の孔６ａ，６ｂおよび６ｃに合致させるための
孔７ａ，７ｂおよび７ｃが開けられている。回転歯ブラ
シ部４の下部には前記基部を挿入するための基部挿入部
１０が設けられている。図１において、基部３の孔６
ａ，６ｂおよび６ｃと回転歯ブラシ部４の孔７ａ，７ｂ
および７ｃは１８０度ずれている状態であり、握り部１
のねり歯磨を７ａ，７ｂおよび７ｃから植毛部５に押し
出すことはできない。この回転歯ブラシ部４の位置はロ
ック状態であり、歯ブラシを使用していない状態であ
る。このロック状態から当初回転歯ブラシ部４を強めに
回転させてロックを解除し（ｃ）に示すように１８０度
回転させて基部３の孔６ａ，６ｂおよび６ｃと回転歯ブ
ラシ部４の孔７ａ，７ｂおよび７ｃを合致させる。そし
て押しボタン１２を押すと、所定量のねり歯磨きが合致
した孔から植毛部５に押し出される。再度、１８０度回
転させロック位置に戻し、図１（ａ），（ｂ）の状態に
する。この位置で歯磨きを行うこととなる。

【０００９】歯磨き終了後は、回転歯ブラシ部４を水洗
いすることにより、残ったねり歯磨を完全に落とし、ま
た、このロック位置では基部３の孔６ａ，６ｂおよび６
ｃと回転歯ブラシ部４の孔７ａ，７ｂおよび７ｃが１８
０度ずれているので、回転歯ブラシ部４の内壁によって
基部３の孔６ａ，６ｂおよび６ｃが完全に塞がれ、回転
歯ブラシ部４の表面にねり歯磨きが出てくることはな
い。

【００１０】図３は、基部と回転歯ブラシ部との間のロ
ック機構を説明するための断面図である。回転歯ブラシ
部４の基部挿入部１０の内周面にタブ１０ａが設けられ
ている。一方、基部３の外周面にタブ１０ａに嵌合させ
るための凹部３ａ，３ｂが設けられている。凹部３ａ
は、歯みがき動作の僅かの回転力で回転歯ブラシ部４が
容易にロックから解除されないようにするため深めの凹
みとなっている。これに対し、凹部３ｂは孔を合致させ
る目的であるので、クリックが効く程度の深さとなって
いる。凹部３ａに対し凹部３ｂは、基部３の外周面に１
８０度離れた位置に設けられており、凹部３ａと３ｂの
間には凹部３ａ，３ｂから外れたタブ１０ｂを案内する
ための浅い溝３ｃが設けられている。図３は、タブ１０
ａと凹部３ａとが嵌合して図１（ａ），（ｂ）の状態に
ロックさせた状態を示しており、この状態から強い力で
回転歯ブラシ部４を回転させると、タブ１０ａは凹部３
ａから外れ、溝３ｃに案内されて１８０度回転したとこ
ろで凹部３ｂにカチッと嵌合する。これは図１（ｃ）の
状態である。

【００１１】図４は、ねり歯磨きが充填されたカートリ
ッジの他の実施の形態を示す図である。カートリッジ１
１は、円筒形状の容器１２にねり歯磨が充填された袋１
３が収容され、容器１２の上部１２ａは導入管１４の先
端部１４ａで簡単に突き破ることができるように薄くな
っている。下部には、少し強く押すと簡単に容器１２の
壁より外れる円板１２ｂが形成されている。握り部の底
部より図４（ａ）に示す矢印の方向にカートリッジ１１
を挿入すると、導入管１４の先端部１５はカートリッジ
１１の上部１２を突き破り、ねり歯磨き充填袋１３内に
入る。そのため、充填袋１３内のねり歯磨きは、先端部
１４ａから導入管１４を通って基部に送られることが可
能となる（図４（ｂ））。

【００１２】ねり歯磨きを押し出すには、指１６で円板
１２ｂを強く押すと、円板１２は容器１２の壁より外
れ、容器１２の内部に落ち込む。そのため、ねり歯磨き
充填袋１３の後端は押され、必要な量だけ押し出すこと
ができる。図４（ｃ）はねり歯磨きを１／３程度押し出
した状態を示している。

【００１３】

【発明の効果】以上、説明したように本発明は、歯ブラ
シ部を、１以上の孔を有する基部と１以上の孔を有する
回転歯ブラシ部より構成し、通常は基部の１以上の孔と
回転歯ブラシ部の１以上の孔をずらした位置に回転歯ブ
ラシ部をロックしておき、使用時はロックを解除し回転
歯ブラシ部を回転させ孔を合致させて、ねり歯磨を所定
量合致した孔から押し出し、その後、再度回転歯ブラシ
部を回転させてロック位置に戻すことができるように構
成されている。したがって、不使用時のねり歯磨きのも
れを確実に抑えることができ、回転歯ブラシ部の植毛部
にねり歯磨きが出ることはなく衛生的である。また、回
転歯ブラシ部を着脱でき歯ブラシ本体ではなく、回転歯
ブラシ部を交換できるので、歯ブラシの取り替え費用が
かからないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による携帯用ねり歯磨付き歯ブラシの実
施の形態を示す図で、（ａ）は正面図，（ｂ）は左側面
図，（ｃ）は回転歯ブラシ部を回転させた状態を示す図
である。

【図２】回転歯ブラシ部の詳細を示す図である。

【図３】基部と回転歯ブラシ部との間のロック機構を説
明するための断面図である。

【図４】ねり歯磨きが充填されたカートリッジの他の実
施の形態を示す図である。

【符号の説明】

１…握り部 ２…頸部 ３…基部 ４…回転歯ブラシ部 ５…植毛部 ６ａ，６ｂ，６ｃ，７ａ，７ｂ，７ｃ…孔

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 握り部内に充填したねり歯磨を所定量ず
   つ歯ブラシ部に設けられている孔に送り出すように構成
   されたねり歯磨付き歯ブラシにおいて、 前記歯ブラシ部を、基部と前記基部に嵌合し前記基部を
   軸に回転可能な回転歯ブラシ部より構成し、 前記基部に、前記握り部内より押し出されてくるねり歯
   磨を出すための１以上の孔を有するとともに前記回転歯
   ブラシ部に前記基部の１以上の孔に合致させるための１
   以上の孔を有し、 通常は前記基部の１以上の孔と前記回転歯ブラシ部の１
   以上の孔をずらした位置にロックしておき、 使用時は前記ロックを解除し前記回転歯ブラシ部を回転
   させ前記基部の１以上の孔と前記回転歯ブラシ部の１以
   上の孔を合致させて、ねり歯磨を所定量前記合致した孔
   から押し出し、その後、再度前記回転歯ブラシ部を回転
   させて前記ロック位置に戻し、この位置で歯磨きを行な
   えるように構成したことを特徴とする携帯用ねり歯磨付
   き歯ブラシ。
2. 【請求項２】 前記回転歯ブラシ部は前記基部に対し着
   脱可能に構成したことを特徴とする請求項１記載の携帯
   用ねり歯磨付き歯ブラシ。
3. 【請求項３】 前記握り部には、ねり歯磨を充填した２
   層式カートリッジを装填するようにし、 前記カートリッジを前記握り部に装填したとき、前記カ
   ートリッジの上端部は前記基部から延びるねり歯磨きを
   導入するための管に突き刺さるように構成し、前記２層
   式カートリッジの内層の底部を指で押すことにより任意
   の量のねり歯磨を前記合致した孔より押し出すように構
   成したことを特徴とする請求項１記載の携帯用ねり歯磨
   付き歯ブラシ。