JPH10112441A - リンをドーピングしたシリコンの製造法 - Google Patents

リンをドーピングしたシリコンの製造法

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JPH10112441A
JPH10112441A JP25922996A JP25922996A JPH10112441A JP H10112441 A JPH10112441 A JP H10112441A JP 25922996 A JP25922996 A JP 25922996A JP 25922996 A JP25922996 A JP 25922996A JP H10112441 A JPH10112441 A JP H10112441A
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neutron
single crystal
silicon
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重 ▲賓▼ 廖
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    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B31/00Diffusion or doping processes for single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure; Apparatus therefor
    • C30B31/20Doping by irradiation with electromagnetic waves or by particle radiation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンをドーピングしたシリコンの製造法の提
供。 【解決手段】 NTD法によるCZおよびMCZシリコ
ンウエハーを製造するためのワーキングレシピの提供。
従来の酸素沈積時の体積変化により発生する格子間シリ
コン(SiI)が、中性子により造り出された空格子点
に入り込み、このため沈積によるさらなる酸素損失が容
易に起こる、という点に留意して中性子強化S−曲線を
造り上げられる。中性子供給源のカドミウム比は本発明
の重要なパラメーターであり、曖昧さを避けるために厳
密に定義される。レシピが有効であることの証拠が、こ
れに従って製造したウエハー上に据え付けられたMOS
コンデンサーとPN接合から導かれる特性化結果の形で
与えられる。これらの結果から、少数担体の公称寿命、
界面密度、および逆バイアス下での漏れ電流が、ブラン
クのプライムウエハーからのものと同じであることがわ
かる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体のドーピング
に関する。さらに詳細には、本発明は中性子変換ドーピ
ングに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体工業用のシリコンインゴットの製
造に際して最も広く使用されている方法はチョクラルス
キー(CZ)法である。CZ法においては、超高純度シ
リコンをシリカるつぼ中で溶融し、単結晶の種シリコン
を溶融液中に挿入し、ゆっくり引き上げる。表面張力の
ために幾らかの液状シリコンが種結晶と共に引き上げら
れ、溶融液よりやや低温の環境において固化する。引き
上げ速度および他のファクターに応じて、直径が最大約
12インチ、そして長さが約40インチの高品質のシリ
コン単結晶がこの方法で容易に得られる。
【0003】一般に、CZ結晶の抵抗率は半導体製造用
に要求される値より高く、抵抗率を下げるために溶融液
にドーパント(例えばリン)を加えることがある。この
方法には、シリコンインゴット(特に不均質のもの)の
抵抗率を制御する上で多くの問題点が付きものである。
一般に、インゴットの長さおよびインゴットの横断面に
沿ってドーピングのレベルが実質的に異なることが見い
だされている。横断面での分布に対しては、磁気チョク
ラルスキー(MCZ)法にてある程度の改良が達成され
ている。MCZ法では、縦方向の磁界(通常は約500
〜4,000ガウス)の存在下にて結晶の成長が行われ
る。溶融シリコンは電気導体であるので、その中の対流
電流は磁力線に従う傾向がある。しかしながら、MCZ
法は幾らかの改良をもたらすけれども、ドーパントの分
布が不均一であるという基本的な問題点は未解決のまま
である。
【0004】シリコンは、原子番号が14で原子量が2
8である。しかしながら、天然に産するシリコンは、S
28同位体で全てが構成されているわけではない。Si
29が約4.7原子%の濃度で存在し、Si30が約3.1
原子%の濃度で存在していることがわかっている。さら
に、Si30は、熱中性子による衝撃を加えると、リンP
31(原子番号15)に変換されることがわかっている。
リンドーピングの望ましいレベルは、既に存在している
Si30の3.1原子%よりかなり下なので、天然に産す
るシリコンにある限定された量の中性子衝撃を施すと、
シリコン中にリンドーパントが導入されることになる。
このようなリンドーパントは均一に分布され、格子中に
おいてドナーとして作用できる置換場所に位置してい
る。
【0005】CZ法のシリコンインゴットとMCZ法の
シリコンインゴットをドーピングするこの方法は、例え
ばタカスらによる米国特許第4,910,156号(1
990年3月)に説明されている。核兵器産業以外で得
られる中性子供給源は、いずれも遅い(熱)中性子を供
給する(約0.025eVのエネルギーを有するのが理
想的である)。こうした供給源としては、プール型原子
炉(中性子を直接生成する)、プロトンサイクロトロ
ン、およびプロトン線形加速器などがある。プロトンの
流れを磁気的に一定の方向に導くことができるので、一
般にはプロトン発生器を使用するのが適切である。これ
らの発生器が生成する高速プロトンをある物質(例えば
ベリリウム、タングステン、またはウラン)に通すこと
によって、高速プロトンが高速中性子に変わる。次い
で、取り囲んだ減速材〔例えば重水(D2O)〕によっ
てこれらの高速中性子を減速させて熱中性子にする。
【0006】中性子変換ドーピング法(NTD)は、均
一なリンドーピングを行うのに理想的な方法であるが、
NTD法によってドーピングしたCZシリコン結晶は、
通常は期待された結果をもたらさなかった。CZシリコ
ン結晶やMCZシリコン結晶内には普通、意図していな
い不純物(実際、シリカるつぼ自体から生じる)として
格子間酸素が存在する。格子間酸素は、幾つかの顕著な
特徴(例えば、VLSIプロセスにより混入した不純物
の本質的な除去を容易にする;熱応力に耐えるよう基板
材料を硬化させる)のために、マイクロエレクトロニク
ス機器の製造に対して望ましいものである。しかしなが
ら、NTD法の中性子衝撃によって過剰の酸素沈積(o
xygen precipitation)(すなわち
シリカの形成)が起こりやすくなり、このため抵抗率が
全く予測しえないものとなる。場合によっては、全酸素
の沈積が起こることもある。シリコン基板中の酸素沈積
が過剰であると、少数キャリヤーの寿命が短くなって望
ましくなく、したがって逆バイアス下でのマイクロエレ
クトロニクス機器の漏れ電流が許容できない程度に大き
くなる。
【0007】NTD法をCZシリコン結晶に旨く適用す
るには、本発明のワーキングレシピ(working
recipe)を知る必要がある。これには、CZシリ
コン結晶の初期酸素含量、中性子のエネルギースペクト
ル、および中性子の流束量(1cm2当たり衝突する中
性子のトータル堆積数)が含まれる。このようなノウハ
ウがなければ、NTD法によるCZシリコン結晶の品質
は予測しえないものとなる。このような知見が欠如して
いたために、タカスら(1990年3月取得の米国特許
第4,910,156号)は、NTD法によるCZウエ
ハーの品質制御と品質保証に対して、従来法にない幾つ
かの赤外線プロービング法(infrared pro
bing techniques)を使用することを提
唱したものと思われる。赤外線透過度の低いNTDウエ
ハーは、プライムウエハー(prime wafer)
にすることができなかった。しかしながら、本発明のワ
ーキングレシピを使用すると、高品質のNTD法のCZ
ウエハーを確実に得ることができ、従来法にない赤外線
プロービングは不必要になる。さらに、タカスらによる
特許請求の範囲には、彼らの製造したNTDウエハー上
に造られた逆バイアス回路の漏れ電流との関係に基づい
て、許容される高速中性子の最大流束量が明記されてい
る。それにもかかわらず、本発明のレシピにしたがって
行った実験によれば、タカスらによる高速中性子と漏れ
電流(任意の単位にて)との関係は全く不正確であっ
た。さらに、タカスらにおいては、高速中性子と低速中
性子との区分けがかなりあいまいであるが、この区分け
が極めて重要なパラメーターであることが明らかとなっ
ている(本発明によって開示されているとおりであ
る)。
【0008】我々はさらに、完全なインゴットではな
く、個々のシリコンウエハーをドーピングするのにNT
D法を使用したことに留意しなければならない。例え
ば、グローブズ(Groves)らによる米国特許第
5,212,100号(1993年5月取得)を参照す
ると、酸素の沈積に関する同じ問題が当てはまる。以下
に詳細に説明する本発明に従えば、均一なリンのドーピ
ングが可能となるだけでなく、酸素の沈積という極めて
重大な問題を旨く避けることができるような仕方でNT
D法を使用することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、CZ
シリコンの中性子変換ドーピングのための改良された方
法を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、シリコン単結晶の中
性子変換ドーピングにおいて生じる過剰沈積の問題を避
けるための改良された方法を提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、シリコン単結
晶中への酸素沈積の電気的影響を最小限に抑えるための
改良された方法を提供することにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、中性子変換ド
ーピングと改良された酸素制御とを組み合わせた単一法
(single method)を提供することにあ
る。
【0013】本発明のさらに他の目的は、前記の方法を
実施するための装置を提供することにある。
【0014】本発明の実際上の目的は、熱中性子/高速
中性子比の小さい、より簡単に利用できる照射設備をC
Zシリコンに対して使用可能にすることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】これらの目的は、CZシ
リコン結晶に対してNTD法が旨く適用できるためのワ
ーキングレシピを与えることによって達成された。中性
子強化S曲線(neutron enhanced S
curve)(すなわちn−S曲線)と呼ばれるこの
レシピは、ある特定の初期酸素含量を有するCZシリコ
ン単結晶と、既知のカドミウム比(CR)(熱中性子/
高速中性子比)(一般には、1018cm-2以上という大
きな照射流束量として与えられる)を有する特定の中性
子供給源とをどのようにして調和させるかを示してい
る。本発明にとっては、高速中性子と熱中性子(低速中
性子)の区分けが極めて重要な点であるけれども、一般
的な中性子供給源の連続的エネルギースペクトルから、
高速中性子と熱中性子を狭義の形で定義することは実際
的ではない。
【0016】理解しておかなければならないことは、本
発明のn−S曲線にしたがって(低CRの中性子供給源
の高速成分によって多くの空格子点が造り出される場
合)、約9〜14ppmaというごく普通の初期酸素含
量を有するCZシリコン単結晶に対しては、低CR(実
際には5〜20)の中性子供給源を使用すると、満足で
きるNTD法のCZシリコン結晶を得ることができる、
ということである。したがって、単により利用しやすい
低CR(すなわち高速中性子フラクション)の中性子供
給源を適用することによって、過剰の酸素沈積を容易に
避けることができる。さらに、タカスらの従来技術にお
いて観察される漏れ電流の問題は起こらなかった。高C
R(約100〜5,000)の供給源は入手するのがよ
り困難である。NTD法のCZシリコンに対して高CR
供給源を使用する従来からの理由は、高速中性子成分が
シリコン単結晶格子に損傷を与える傾向があり、したが
って過剰の酸素沈積のための核形成箇所を生成しやすい
ということである。
【0017】
【発明の実施の形態】中性子照射が行われない場合、シ
リコン中の酸素が(前述の熱処理時に)沈積する主要な
メカニズムは 2Si + 2OI → SiO2 + SiI ・・・(1) と考えられ、このとき下付き文字Iは‘格子間’を表し
ている。
【0018】図1は、幾つかの典型的な熱サイクルを施
した非NTD法のCZプライムウエハーに関して、酸素
損失量〔パーツ・パー・ミリオン原子(ppma)で表
示〕と初期酸素含量との関係を示した古典的な‘S−曲
線’である。図1の曲線1は、800℃で1時間処理
し、次いで1050℃で8時間処理した場合であり;曲
線2は、800℃で2時間処理し、次いで1050℃で
15時間処理した場合であり;そして曲線3は、750
℃で4時間処理し、次いで1050℃で16時間処理し
た場合である。図1からわかるように、マイクロエレク
トロニクス製造プロセスの典型的な熱サイクル時におい
て、特に、初期酸素含量がかなり低い場合には、普通の
CZプライムウエハー中の酸素の全量が沈積するわけで
はない。
【0019】中性子の照射が関係してくる場合は、大き
な影響を及ぼすことのある別のメカニズムが存在する。
このメカニズムは次のように示される。
【0020】 空格子点 + SiI + 2OI → SiO2 ・・・(2) 適切なレシピにしたがっていない場合、CZシリコン結
晶にNTD法を適用すると、式(2)のプロセスによっ
て望ましくない過剰の酸素沈積が容易に起こることがあ
る。
【0021】本発明は、NTD法のCZシリコンウエハ
ーを製造するためのレシピを提供する。従来の酸素沈積
〔式(1)を参照〕時の体積変化により発生する格子間
シリコン(SiI)が、中性子により造り出された空格
子点に入り込み、このため沈積〔式(2)を参照〕によ
るさらなる酸素損失が容易に起こる、という点に留意す
ることによって中性子強化S−曲線(すなわちn−S曲
線、図4を参照)を造り上げることができる。本発明に
よれば、格子間酸素のトータル損失量は次のように表さ
れる。
【0022】
【数7】 このとき下付き文字0とsは、それぞれ初期状態とS−
曲線の予測値を表しており、[SiIs
【数8】 に等しく、そして[空格子点]は、MCNP〔モンテカ
ルロN粒子(MonteCarlo N Partic
le)〕のコンピューターシミュレーション(テネシー
州オークリッジのオークリッジ国立研究所から入手可
能)から、あるいは米国MSI社のCASTEPコード
から容易に得ることができる。[空格子点]は、カドミ
ウム比、シリコンサンプルの厚さ、および中性子トータ
ル流束量の関数である。より低いCRの供給源を使用す
ることにより[空格子点]>[SiIs+O'であるとき
に、最悪の酸素損失が起こる。この条件下では、最終的
な格子間酸素含量は
【数9】 であり、n−S曲線によって示される。
【0023】重要なことは、このような条件下であって
も、最も普通の[OI0=9〜14に対しては酸素の損
失は殆ど起こらない(図4を参照)ということである。
このケースに対して行った実験により、過剰の酸素沈積
は起こらないということがわかった。さらに、これらの
NTD・CZウエハーに据え付けられたMOSコンデン
サーとPN接合から導かれる特性化結果(charac
terizationresults)から、少数担体
の公称寿命(表1を参照)、界面密度、および逆バイア
ス下での漏れ電流(表2を参照)が、ブランクのプライ
ムウエハーからのものと同じであることがわかった。し
たがって本発明は、均一なリンドーピングを達成できる
だけでなく、関連した過剰の酸素沈積現象を避けること
ができるような仕方で、NTD法を適用することができ
る。
【0024】中性子の供給源は、リサーチタイプの原子
炉だけではない。図2には、本発明者らが使おうとする
タイプの低速中性子供給源の主要な構成成分が示されて
いる。本発明の精神を逸脱することなく、高速中性子供
給源に対する類似の変形が可能であることは言うまでも
ない。サイクロトロン21においては、プロトンが22
のような螺旋軌道をたどり、2つのDの間の分離器25
を横切るたびに加速される。ついには高エネルギープロ
トン(例えば24)が導管23に達し、導管23を介し
て出ていく。高エネルギープロトンが23に沿って導か
れ(磁石は図示せず)、出口ポート26にて空気中に現
れる。
【0025】26にて現れた高エネルギープロトンが、
次いでベリリウム、タングステン、またはウラン等の物
質層27(一般には、厚さ約0.1〜1cm)を通り、
この物質層により高エネルギープロトンは高速中性子
(10)に変わる。次いでこれらの高速中性子が減速材
層28〔例えば水、重水(D2O)、またはグラファイ
トなど〕を通る。減速材層28は出口ポート26及び物
質層27を囲む。本発明者らの減速材の厚さ設計値は、
減速材層の遠位側に関して、中性子供給源の所望のカド
ミウム比に達するのに必要とされる最小値である。
【0026】特定の中性子供給源のカドミウム比(熱中
性子の数と高速中性子の数との比を意味している)を、
次のように厳密に定義する。中性子照射した金箔に関し
て、ある時間にわたって典型的なガイガー計数管により
検出される、堆積したγ線のカウント数をAとし、厚さ
0.5mmのカドミウム箔で取り囲んだ、中性子照射し
た同じサイズの金箔に関して、ある時間にわたって典型
的なガイガー計数管により検出される、堆積したγ線の
カウント数をBとすると、カドミウム比(CR)は(A
−B)/Bと定義される。Aにおいては、熱中性子と高
速中性子の両方によって金の活性化が引き起こされ、一
方Bにおいては、熱中性子がカドミウム層によって殆ど
吸収され、金の活性化は大部分が高速中性子によるもの
である。
【0027】図3において我々は、CZシリコンインゴ
ット(31)に対してNTD法を施すのに、図2の低速
中性子供給源をどのように利用できるかを示している。
シリコンインゴットが減速材層または供給源28を取り
囲むように配置され、これによってシリコンインゴット
は、低速中性子(29)による衝撃を確実に受ける。こ
の中性子衝撃が、全てのインゴット(31)に対して均
一かつ均等に加わるために、インゴット31を供給源2
8の周りに回転させるための(軌道32)、全てのイン
ゴットをそれらの軸に関して回転させるための(軌道3
3)、そして全てのインゴットを供給源28に対して平
行移動させるための(方向34)手段(図示せず)が組
み込まれている。
【0028】本発明は、図2と3に示した装置あるいは
原子炉の照射設備を使用して、CZ法またはMCZ法に
より成長させたシリコン単結晶に適用することができ
る。このようにして得られる結晶は、本発明の開示内容
と結びついて、酸素含量とリンドーピングの効果的な制
御が可能である。
【0029】どちらの場合においても、中性子のトータ
ル流束量は約5×1017〜1×1019中性子/cm2
あり、インゴットを照射する時間は、1014/cm2
秒のフラックスを有する中性子供給源に対しては約5時
間〜10日である。本発明の方法は、約2〜30インチ
の直径および約1〜150cmの長さを有するシリコン
インゴットに対して効果的である。直径が8インチより
大きいインゴットに対しては、それぞれ長さ約20cm
にカットしたインゴットチャンクを、その横断面を中性
子フラックスと直面させた状態で処理して(図5を参
照)、中性子フラックスの減衰を避けるのが好ましい。
【0030】図4には、本発明の開示内容にしたがって
NTD法にて処理したシリコン単結晶に対する、酸素損
失量と初期酸素含量との関係を表した曲線が示されてい
る。図1の曲線1に対応する曲線41は、800℃で1
時間処理し、次いで1050℃で8時間処理した場合で
あり;図1の曲線2に対応する曲線42は、800℃で
2時間処理し、次いで1050℃で16時間処理した場
合であり;そして図1の曲線3に対応する曲線43は、
750℃で4時間処理し、次いで1050℃で16時間
処理した場合である。図4からわかるように、本発明の
開示内容が適用されない場合、CZシリコン結晶にNT
D法を適用すると、中性子の照射を行わないと、図1の
S−曲線によって示されるより望ましいケースに比較し
てはるかに多い酸素沈積が起こる。
【0031】シリコンインゴットの直径が約8インチを
越える場合は、図3に示した配置構成が使用されると、
幾らかの中性子減衰が起こる可能性がある。したがって
これらのより大きいインゴットに対しては、インゴット
を厚さ約20cmのチャンクに細断し、それら横断面が
中性子フラックスに直面するよう(図5に示すよう
に)、中性子供給源の周りに配置する。この中性子衝撃
が全てのチャンク51に均一かつ均等に加わるようにす
るために、チャンク51を供給源28の周りに回転(軌
道32)させるための、全てのインゴットをそれらの自
身の軸に関して回転(軌道53)させるための、そして
全てのインゴットを供給源28に関して平行移動(方向
34)させるための手段(図示せず)が組み込まれる。
【0032】本発明が有効であることのさらなる証拠が
表1と2に与えられている。表1は、幾つかの異なった
シリコンサンプルに関して、少数担体の寿命(これは、
結晶中の再結合サイトの数に関係する)および表面生成
速度(これは、結晶表面の再結合サイトの数に関係す
る)を示しており、これらのシリコンサンプルはいずれ
も(ブランクのウエハーは除く)、本発明の開示内容に
したがってNTD法を使用してリンドーピングされ、次
いで熱処理が施されている。表1からわかるように、少
数担体の寿命と表面生成速度に関して、NTD・CZウ
エハーとブランクウエハーとの間に実質的な差はない。
【0033】表2は、表1に示したものと類似セットの
サンプルに対する接合漏れ電流値(5ボルトのバックバ
イアス)を比較している。Jraは面積電流であり、Jrp
は周辺電流である。実験精度の範囲内にて、本発明者ら
のNTD・CZウエハーのJrpとJraは、ブランクのプ
ライムウエハーのそれらと実質的に同じである。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】好ましい実施態様を挙げて本発明を詳細に
説明してきたが、当業者にとっては、本発明の精神と範
囲を逸脱することなく種々の変形が可能であることは言
うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、典型的な熱サイクルを施した非NTD
・CZ結晶に関して、酸素損失量と初期酸素含量との関
係を示した典型的な“S−曲線”である。
【図2】図2は、本発明によって使用されるタイプの中
性子供給源の主要成分を示している。
【図3】図3は、シリコンインゴットを中性子照射する
ための装置を示している。
【図4】図4は、本発明の方法にしたがって処理したN
TD・CZ結晶に関して、酸素損失量と初期酸素含量と
の関係を示した(n−S)曲線である。
【図5】図5は、インゴットをチャンクに細断し、その
横断面を中性子フラックスに直面させた形の、図3の装
置を示している。
【符号の説明】
10:高速中性子、21:サイクロトロン、22:螺旋
軌道、23:導管、24:高エネルギープロトン、2
5:分離器、26:出口ポート、27:物質層、28:
減速材層、29:低速中性子、31:インゴット、3
2:軌道、33:軌道、34:方向、51:チャンク、
53:軌道

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 約1×1017〜約2×1018原子/cm
    3の酸素含量を有する単結晶シリコンインゴットをCZ
    法により製造する工程;および明確に定めたカドミウム
    比を有する中性子を使用して、前記結晶に特定のトータ
    ル流束量の中性子を照射することによって、前記結晶中
    に天然に含まれているシリコン同位体Si30をリン同位
    体P31に変換する工程、これによりレシピにしたがっ
    て、前記結晶内に初期酸素含量の特定の酸素含量損失が
    起こる;を含む、リンをドーピングしたシリコンの製造
    法。
  2. 【請求項2】 前記レシピが、 下記の式 【数1】 (式中、下付き文字0とsは、それぞれ初期状態と非N
    TDのS−曲線の予測値を表しており、[SiIsは 【数2】 に等しく、そして[空格子点]はコンピューターシミュ
    レーションによって得られる)で示される化学活性に関
    して、格子間酸素のトータル損失量を明確に定める工
    程;および式 【数3】 から最終的な格子間酸素の含量を得る工程;をさらに含
    む、請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 前記コンピューターシミュレーション
    が、オークリッジ国立研究所のモンテカルロN粒子プロ
    グラム、あるいはMSI社のCASTEPプログラムで
    ある、請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 前記初期酸素含量が約9〜約14ppm
    aである、請求項1記載の製造法。
  5. 【請求項5】 前記カドミウム比が約5〜5,000で
    ある、請求項1記載の製造法。
  6. 【請求項6】 前記トータル中性子流束量が約5×10
    17〜1×1019中性子/cm2である、請求項1記載の
    製造法。
  7. 【請求項7】 前記単結晶シリコンインゴットの直径が
    約2〜8インチである、請求項1記載の製造法。
  8. 【請求項8】 前記シリコン単結晶の長さが約1〜15
    0cmである、請求項7記載の製造法。
  9. 【請求項9】 前記単結晶シリコンインゴットの直径が
    約8〜30インチであり、 前記中性子照射の前に、前記インゴットを長さ約20c
    mのチャンクに細断する工程;および前記チャンクをそ
    れらの横断面が中性子フラックスに直面するよう配置
    し、これによって中性子フラックスの減衰を避ける工
    程;をさらに含む、請求項1記載の製造法。
  10. 【請求項10】 前記単結晶がウエハーの形態をとって
    いる、請求項1記載の製造法。
  11. 【請求項11】 約1×1017〜約2×1018原子/c
    3の酸素含量を有する単結晶シリコンインゴットをM
    CZ法により製造する工程;および明確に定めたカドミ
    ウム比を有する中性子を使用して、前記結晶に特定のト
    ータル流束量の中性子を照射することによって、前記結
    晶中に天然に含まれているシリコン同位体Si30をリン
    同位体P31に変換する工程、これによりレシピにしたが
    って、前記結晶内に初期酸素含量の特定の酸素含量損失
    が起こる;を含む、リンをドーピングしたシリコンの製
    造法。
  12. 【請求項12】 前記レシピが、 下記の式 【数4】 (式中、下付き文字oとsは、それぞれ初期状態と非N
    TD状態の予測S−曲線を表しており、[SiIsは 【数5】 に等しく、そして[空格子点]はコンピューターシミュ
    レーションによって得られる)で示される化学活性に関
    して、格子間酸素のトータル損失量を明確に定める工
    程;および式 【数6】 から最終的な格子間酸素の含量を得る工程;をさらに含
    む、請求項1記載の製造法。
  13. 【請求項13】 前記コンピューターシミュレーション
    が、オークリッジ国立研究所のモンテカルロN粒子プロ
    グラム、あるいはMSI社のCASTEPプログラムで
    ある、請求項12記載のレシピ。
  14. 【請求項14】 前記初期酸素含量が約9〜約14pp
    maである、請求項11記載の製造法。
  15. 【請求項15】 前記カドミウム比が約5〜5,000
    である、請求項11記載の製造法。
  16. 【請求項16】 前記トータル流束量の中性子が約5×
    1017〜1×1019中性子/cm2である、請求項11
    記載の製造法。
  17. 【請求項17】 前記単結晶シリコンインゴットの直径
    が約2〜8インチである、請求項11記載の製造法。
  18. 【請求項18】 前記シリコン単結晶の長さが約11〜
    150cmである、請求項11記載の製造法。
  19. 【請求項19】 前記単結晶シリコンインゴットの直径
    が約8〜30インチであり、 前記中性子照射の前に、前記インゴットを長さ約20c
    mのチャンクに細断する工程;および前記チャンクをそ
    れらの横断面が中性子フラックスに直面するよう配置
    し、これによって中性子フラックスの減衰を避ける工
    程;をさらに含む、請求項11記載の製造法。
  20. 【請求項20】 前記単結晶がウエハーの形態をとって
    いる、請求項11記載の製造法。
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