JPH10111568A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH10111568A
JPH10111568A JP22884497A JP22884497A JPH10111568A JP H10111568 A JPH10111568 A JP H10111568A JP 22884497 A JP22884497 A JP 22884497A JP 22884497 A JP22884497 A JP 22884497A JP H10111568 A JPH10111568 A JP H10111568A
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JP22884497A
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Hideto Kato
英人 加藤
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚膜に対して十分な感度を有し、アルカリ水
溶液中での現像性に優れる感光性樹脂組成物およびそれ
を用いたポリイミドパターンの形成方法の提供。 【解決手段】(A) (メタ)アクリル基を含有するポリイ
ミド前駆体、(B) 一般式(8): 【化1】 〔式中、R6 は炭素数3以下の1価の有機基、R7 は炭
素数3以下の2価の有機基、R8 は水素原子又はメチル
基である〕で示される第3級アミン化合物、並びに(C)
光重合開始剤及び/又は増感剤を含む感光性樹脂組成
物、さらに該感光性樹脂組成物を用いたポリイミドパタ
ーンの形成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネガ型の感光性樹
脂組成物に関し、特に感度の高い厚膜を形成でき、しか
もアルカリ水溶液中での現像性に優れる該組成物、及び
この組成物を用いたポリイミドパターンの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性を有する感光材料として、
ポリアミック酸と重クロム酸塩とからなるもの(特公昭
49-17374号公報)、ポリアミック酸のカルボキシル基と
感光性を有する基をエステル結合させたもの(特開昭49
-115541号公報及び特開昭55-45746号公報)、ポリアミ
ック酸と感光基を有するアミン化合物とからなるもの
(特開昭54-145794号公報)、ポリアミック酸のカルボ
キシル基と感光性を有する基とをシリルエステル結合さ
せたもの(特開昭62-275129号公報)等が提案されてい
る。しかし、これらは、パターン形成の際に、有機溶剤
系の現像液を使用する必要があり、有機溶剤による健康
上への影響及び廃液処理の問題を有する。
【0003】これに対して、水溶液系の現像液を使用す
る感光性材料として、ポリアミック酸のカルボキシル基
と感光性とを有する基をアミド結合させたもの(特開昭
60-100143号公報及び特開平2-157845号公報)、フェノ
ール基を持つポリイミド樹脂にナフトキノンジアジドス
ルホン酸エステルを配合してなるポジ型の感光性樹脂組
成物(Polymer Engineering And Science, July 1989 Vo
l.29,954)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらは、厚
膜形成時に感度が十分でない、また、現像に長時間を必
要とするという問題を有する。そこで、本発明の課題
は、厚膜に対しても十分な感度を有し、さらにアルカリ
水溶液を用いて短時間で現像することができる感光性樹
脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、特定のポリイミド前駆体、第3級アミン
化合物、並びに光重合開始剤及び/又は増感剤からなる
組成物が、上記の課題を解決できることを見いだした。
すなわち、本発明は、(A) 一般式(1):
【0006】
【化5】
【0007】〔式中、Xは式(2)-1 〜(2)-3 :
【0008】
【化6】
【0009】で示される基からなる群より選ばれる基を
50モル%以上を含有する4価の芳香族残基(すなわ
ち、芳香族環を有する4価の有機基)であり、Yは芳香
族環を有する2価の有機基及び/又はシロキサン結合を
有する2価の有機基であり、Zは式(5):
【0010】
【化7】
【0011】(ここで、R1 は水素原子又はメチル基で
ある)で示される(すなわち、メタアクリル基を含有す
る)1価の基10〜80モル%と水素原子90〜20モ
ル%とからなる〕で示される繰り返し単位からなるポリ
イミド前駆体、(B) 一般式(8):
【0012】
【化8】
【0013】〔式中、R6 は炭素原子数3以下の1価の
有機基であり、R7 は炭素原子数3以下の2価の有機基
であり、R8 は水素原子又はメチル基である〕で示され
る第3級アミン化合物、並びに(C) 光重合開始剤及び/
又は増感剤を含む感光性樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0014】さらに、(1) 上記の組成物を基材に塗布し
た後、乾燥させて塗膜を形成する工程、(2) 形成された
塗膜の上にマスクを置き、光照射する工程、(3) 光照射
された塗膜をアルカリ水溶液中で現像し、パターンを形
成する工程、及び(4) 得られたパターンを加熱してポリ
イミド化する工程からなることを特徴とするポリイミド
パターンの製造方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳述する。(A) 成
本発明の(A) 成分のポリイミド前駆体(即ち、ポリアミ
ック酸)は、上述したように、一般式(1) で示される繰
り返し単位で構成される。一般式(1) において、Xで示
される、芳香族環を有する4価の有機基基のうち、式
(2) で示される基からなる群より選ばれる基が50モル
%以上、好ましくは70〜100モル%を占める。これ
らの基は、1種単独でも2種以上用いてもよい。これら
の基の合計が50モル%未満であると、得られる樹脂組
成物の光透過性が充分に得られず、その結果、光感度が
充分ではない場合があり、また、アルカリ水溶液中での
現像性が充分に得られない場合がある。Xで示される芳
香族環を有する4価の有機基基のうち、式(2) で示され
る基以外の基としては、例えば以下のものが挙げられ
る。
【0016】
【化9】
【0017】これらは、1種単独でも2種以上組み合わ
せて用いてもよい。一般式(1) 中のYは、芳香族環を有
する2価の有機基及び/又はシロキサン結合を有する2
価の有機基である。芳香族環を有する2価の有機基とし
ては、例えば一般式(3):
【0018】
【化10】
【0019】〔式中、R2は、独立に-CH2-,-C(CH3)2-,-C
H(CH3)-,-C(CF3)2-,-S-,-SO2- 及び-O- からなる群から
選ばれる2価の基であり、R3は、独立に水素原子、メチ
ル基及びハロゲン原子から選ばれる1価の基又は原子で
あり、L は1又は2であり、mは0〜3の整数である〕
で示されるものが挙げられる。前記の芳香族環を有する
2価の有機基の具体例としては、下記の式:
【0020】
【化11】
【0021】
【化12】
【0022】が挙げられ、好ましくは下記式:
【0023】
【化13】
【0024】で示される基である。これらは、1種単独
でも2種以上組み合わさって存在してもよい。また、前
記シロキサン結合を有する2価の有機基は、例えば一般
式(4):
【0025】
【化14】
【0026】〔式中、R4は2価の有機基であり、R5は1
価の炭化水素基であり、nは、通常、1〜20の整数、
好ましくは1〜10の整数である〕で示されるものが挙
げられる。R4で示される2価の有機基としては、例えば
メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン
基等の炭素原子数1〜4のアルキレン基;並びに下記
式:
【0027】
【化15】
【0028】で示される基であり、好ましくはプロピレ
ン基である。R5で示される1価の炭化水素基としては、
例えばメチル基、エチル基等の炭素原子数1〜3のアル
キル基;フェニル基等のアリル基が挙げられ、好ましく
はメチル基及びフェニル基である。シロキサン結合を有
する2価の有機基の具体例としては、下記の式:
【0029】
【化16】
【0030】
【化17】
【0031】で示される基が挙げられ、好ましくは下記
式:
【0032】
【化18】
【0033】で示される基である。これらは、1種単独
でも2種以上組み合わせて用いてもよい。一般式(1) に
おいて、Zは、式(5) で示される、(メタ)アクリル基
を含有する1価の基10〜80モル%、好ましくは30
〜50モル%と残部(すなわち、90〜20モル%、好
ましくは70〜50モル%)の水素原子とからなる。式
(5)の基の量が、10モル%未満であると、光感度が充
分に得られず、逆に、80モル%を越えると、光硬化後
のフィルム特性、特に強度が低下する。
【0034】(A) ポリイミド前駆体の重量平均分子量
は、通常、10,000〜150,000 でよく、好ましくは20,000
〜80,000である。この重量平均分子量が小さすぎると、
硬化後のフィルム特性が低下する。逆に、大きすぎる
と、本発明の組成物をスピンコート等の塗布手段を用い
て基材に塗布する際に作業性に劣る。 (A) ポリイミド前駆体は、例えば次のようにして製造す
ることができる。一般式(6):
【0035】
【化19】
【0036】〔ここで、Xは前記のとおりである〕で示
されるテトラカルボン酸二無水物と、一般式(7):
【0037】
【化20】
【0038】〔ここで、Y及びZは前記のとおりであ
る〕で示されるジアミン成分とを、N-メチル -2-ピロリ
ドン、ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、シ
クロヘキサノン等の溶剤に仕込み、室温で反応させて、
ポリイミド前駆体を合成する。ここで、テトラカルボン
酸二無水物成分に対するジアミン成分の割合は、モル比
で、好ましくは0.95〜1.05の範囲、より好まし
くは0.98〜1.02の範囲とする。
【0039】一般式(6) のテトラカルボン酸二無水物の
具体例としては、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,2-ビス(3,4- ベンゼンジカルボン酸アン
ヒドリド) パーフルオロプロパン、1,3-ビス(3,4- ジカ
ルボキシフェニル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン
ジアンヒドリド、ピロメリット酸二無水物、べンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス[4-(3,4 ジカ
ルボキシフェノキシ)フェニル] プロパン二無水物、ビ
ス(3,4- ジカルボキシフェニル) ジメチルシランジアン
ヒドリド等が挙げられる。
【0040】一般式(7) のジアミンの具体例としては、
p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、4,4'-
ジアミノジフェニルメタン、4,4'- ジアミノジフェニル
エーテル、2,2'- ビス(4- アミノフェニル)プロパン、
4,4'- ジアミノジフェニルスルホン、4,4'- ジアミノジ
フェニルスルフィド、1,4-ビス(3- アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,4-ビス(4- アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4-ビス(p- アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4
-ビス(m- アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4-ビ
ス(p- アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、1,4-ビ
ス(m-アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、2,2-ビス
[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス
[3- メチル-4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン、2,2-ビス[3- クロロ-4-(4-アミノフェノキシ)フェ
ニル] プロパン、1,1-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フ
ェニル]エタン、1,1-ビス[3- メチル-4-(4-アミノフェ
ノキシ)フェニル]エタン、1,1-ビス[3- クロロ-4-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1-ビス[3,5- ジメ
チル-4-(4-アミノフェノキシ) フェニル]エタン、ビス
[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3- メ
チル-4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3
- クロロ-4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビ
ス[3,5- ジメチル-4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]メ
タン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]パーフ
ルオロプロパン等の芳香族環含有ジアミン; 下記式:
【0041】
【化21】
【0042】で示される、アミド基の核置換基を有する
ジアミン; 並びに下記式
【0043】
【化22】
【0044】
【化23】
【0045】で示されるシリコンジアミンが挙げられ
る。上記ジアミン化合物のうち、(メタ)アクリル基を
有するものは、ジアミンとグリシジル基含有(メタ)ア
クリレートとを反応させることにより、容易に得ること
ができる。このグリシジル基含有(メタ)アクリレート
として、例えばグリシジルメタクリレートが挙げられ
る。
【0046】(B) 成分 (B) 成分は、一般式(8) で示される第3級アミン化合物
であり、本発明の組成物の光感度を向上する機能を有す
る。R6で示される炭素原子数3以下(すなわち、炭素原
子数1〜3)の1価の有機基としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基等が挙げられ、好ましくはメチル基及
びエチル基である。R7で示される炭素原子数3以下(す
なわち、炭素原子数1〜3)の2価の有機基としては、
エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。R8は、水素
原子又はメチル基である。第3級アミン化合物の具体例
としては、ジエチルアミノエチルメタクリレート及びジ
メチルアミノプロピルメタクリレートが挙げられる。
【0047】(B) 成分の配合量は、(A) 成分の全カルボ
ン酸基に対して、通常、20〜80モル%、好ましくは
20〜50モル%に相当する量である。(B) 成分が少な
すぎると、光感度の充分な向上が得られず、逆に、多す
ぎると、硬化後のフィルム特性が劣化する場合がある。
【0048】(C) 成分 (C)成分は、光重合開始剤及び/又は増感剤である。光
重合開始剤としては、例えばベンゾインイソプロピルエ
ーテル、2-メチル-[4-( メチルチオ)フェニル]-2-モル
フォリノ-1- プロパノン、1-フェニル-1,2-ブタンジオ
ン-2-(o-メトキシカルボニル)オキシム,N-フェニルグ
リシン、3-フェニル-5-イソキサゾロン及びビイミダゾ
ール化合物が挙げられる。増感剤としては、例えばP-安
息香酸エチルエステル、カルボニルビス(ジエチルアミ
ノクマリン)、べンゾフェノン、アセトフェノン、アン
トロン、フェナントレン、ニトロフルオレン、ニトロア
セナフテン、P,P'- テトラメチルジアミノベンゾフェノ
ン、P,P'- テトラエチルジアミノベンゾフェノン、クロ
ロチオキサントン、ベンズアントラキノン、2,6-ビス-
(4-ジエチルアミノベンザル)-シクロヘキサノン、2,6-
ビス-(4-ジエチルアミノベンザル)-4-メチル- シクロヘ
キサノン、4,4'- ビス-(ジエチルアミノ)カルコン、2,4
-ジエチルチオキサントン、N-フェニル- ジエタノール
アミン、クマリン化合物べンジル、1-ヒドロキシ- シク
ロヘキシル- フェニルケトン及びカンファーキノンが挙
げられる。これらは、1種単独又は2種以上組み合わせ
て用いてもよい。
【0049】(C) 成分の配合量は、通常、(A) 成分及び
(B) 成分の合計重量に対して、通常、0.1 〜20重量%で
よく、好ましくは0.5 〜10重量%の範囲である。(C) 成
分が少なすぎると、光感度が充分に得られず、逆に、多
すぎると、光感度を低下させる原因となり、またフィル
ム特性を低下させる。
【0050】溶剤 本発明の感光性樹脂組成物には、基材への塗布作業を容
易にする等のために、溶剤を添加してもよい。例えば、
N-メチル-2- ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメ
チルホルムアミド、へキサメチルホスホルアミド、テト
ラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、メチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテル、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロぺンタ
ノン、シクロヘキサノン、γ- ブチロラクトン、ブチル
セロソルブアセテート、トルエン、キシレン、アニソー
ル、メチルアニソール及びエチルフェニルエーテルが挙
げられ、好ましくはN-メチル-2- ピロリドンである。こ
れらは、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いても
よい。溶剤の使用量は、(A) ポリイミド前駆体がこれら
の溶剤に対して、好ましくは3〜60重量%、さらに好
ましくは5〜50重量%となる量である。
【0051】感光性樹脂組成物の調製 本発明の感光性樹脂組成物は、(A) 〜(C) 成分、及び必
要に応じて溶剤を混合することにより、容易に調製する
ことができる。
【0052】ポリイミドパターンの製造方法 上記で得られた感光性樹脂組成物を、スピンコート、浸
漬、印刷等の公知の塗布方法により、シリコンウエハ
ー、金属板、ガラス板、セラミックス板等の基材の上に
塗布した後、乾燥器、ホットプレート等を用いて乾燥し
て、前記基材の上に塗膜を形成する。塗膜の厚みは、用
途により適宜決められ、通常、5〜40μmでよく、好
ましくは5〜30μmである。塗布された基材を乾燥さ
せる温度は、用いた溶剤により決められ、通常、30〜
180℃で、時間は1〜30分間でよい。
【0053】次に、該塗膜の上にマスクを置き、可視光
線、紫外線等の光を照射する。照射時間は、光の種類、
膜厚、用途等に応じて適宜決められ、通常、10秒〜1
分間でよい。光照射された塗膜を、アルカリ水溶液中で
現像、リンスして、レリーフパターンを得る。該アルカ
リ水溶液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリ金属の水溶液;水酸化アンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブ
チルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウムの
水酸化物;並びにメチルジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等の有機アミンの水溶液が挙げられ、好ま
しくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で
ある。現像液の濃度は、通常、0.01〜30重量%でよく、
好ましくは0.5〜3.0重量%である。
【0054】このようにして得られたレリーフパターン
を、乾燥器又は電気炉内で加熱してイミド化させ、ポリ
イミドパターンを形成する。加熱温度は、通常、200 〜
500℃、好ましくは300 〜400℃の範囲であり、加熱時間
は0.5〜1時間でよい。
【0055】本発明の感光性樹脂組成物を光重合後、イ
ミド化させるこにより得られる硬化膜又はパターンは、
例えばダイオード、トランジスタ、IC、LSI 等の半導体
素子表面のジャンクションコート膜、パッシベーション
膜、バッファーコート膜、LSI 等のα線遮蔽膜、多層配
線の層間絶縁膜、プリントサーキットボードのコンフォ
ーマルコート、液晶表示素子の配向膜及びイオン注入マ
スクに広く用いられる。
【0056】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
する。なお、以下に示す粘度は25℃における値である。 〔合成例1〕攪拌機、温度計及び窒素置換装置を具備し
たフラスコ内に、4,4'- ジアミノジフェニルエーテル 4
0.04g(200ミリモル)、グリシジルメタクリレート 34.
08g(240ミリモル)、N-メチル-2- ピロリドン 380g を
仕込み、80℃の温度に昇温して、同温度で20時間攪拌
し、反応させた。攪拌後、溶液を室温まで降温して冷却
した。次に、この反応溶液のゲルパーミュエイションク
ロマトグラフにより、グリシジルメタクリレートの消失
と、4,4-ジアミノジフェニルエーテルとグリシジルメタ
クリレートとの1付加体及び2付加体の生成を確認し
た。この反応溶液に、2,2-ビス(3,4- ベンゼンジカルボ
ン酸アンヒドリド)パーフルオロプロパン79.96g(180ミ
リモル)及び1,3-ビス(3,4- ジカルボキシフェニル)-1,
1,3,3-テトラメチルジシロキサンジアンヒドリド8.52g
(120ミリモル)を、系の反応温度が30℃を越えないよ
う冷却しながら添加した。添加後、室温で10時間攪拌し
て、ポリイミド前駆体を得た。この化合物の粘度を測
定したところ、 4,500cPであった。このポリイミド前駆
体は、一般式(1)において、Zの60モル%が-CH2-C
H(OH)-CH2O-CO-C(CH3)=CH2、40モル%が水素原子であ
り、Xのうち(2)−1式及び(2)−2式で示される
基の合計が100モル%のものに相当する。このポリイミ
ド前駆体を実施例に供した。
【0057】〔合成例2〕攪拌機、温度計及び窒素置換
装置を具備したフラスコ内に、4,4'- ジアミノジフェニ
ルメタン39.60g(200ミリモル)、グリシジルメタクリ
レート17.04g(120ミリモル)、N-メチル-2- ピロリド
ン 300gを仕込み、80℃の温度に昇温して、同温度で20
時間攪拌し、反応させた。攪拌後、溶液を室温まで降温
して冷却した。この反応溶液に、3,3',4,4'-ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物 29.42g(100ミリモル) 及
び 1,3,-ビス(3,4- ジカルボキシフェニル)-1,1,3,3-テ
トラメチルジシロキサンジアンヒドリド 42.60g(100ミ
リモル) を、系の反応温度が30℃を越えないよう冷却
しながら添加した。添加後、室温で10時間攪拌して、ポ
リイミド前駆体を得た。この前駆体の粘度を測定した
ところ、 4,000cPであった。このポリイミド前駆体は
一般式(1)においてZの30モル%が-CH2-CH(OH)-CH2O
-CO-C(CH3)=CH2、70モル%が水素原子であり、Xのうち
(2)−2式及び(2)−3式で示される基の合計が10
0モル%のものに相当する。このポリイミド前駆体を
実施例に供した。
【0058】〔合成例3〕攪拌機、温度計及び窒素置換
装置を具備したフラスコ内に、4,4'- ジアミノジフェニ
ルエーテル 36.04g (180ミリモル)、グリシジルメタ
クリレート 11.36g(80ミリモル)及びN-メチル-2-ピロ
リドン 290gを仕込み、80℃の温度に昇温して、同温度
で20時間攪拌し、反応させた。攪拌後、溶液を室温まで
降温して冷却した。この反応溶液に、1,3-ビス[3- アミ
ノプロピル]-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン 4.97g
(20ミリモル)を添加、さらに2,2-ビス(3,4- ベンゼン
ジカルボン酸アンヒドリド)パーフルオロプロパン53.28
g (120ミリモル)及びピロメリット酸二無水物17.45g
(80ミリモル)を、系の温度が 30℃を越えないよう冷
却しながら添加した。添加後、室温で10時間攪拌して、
ポリイミド前駆体を得た。この前駆体の粘度を測定し
たところ、 5,200cPであった。このポリイミド前駆体
は一般式(1)においてZの20モル%が-CH2-CH(OH)-CH
2O-CO-C(CH3)=CH2、80モル%が水素原子であり、Xのう
ち60モル%が(2)−1式で示される基、40モル%が
【0059】
【化24】 であるものに相当する。このポリイミド前駆体を実施
例に供した。
【0060】〔合成例4〕攪拌機、温度計及び窒素置換
装置を具備したフラスコ中に、40.04 g(200ミリモル)
の4,4-ジアミノジフェニルエーテル、34.08 g(240ミリ
モル)のグリシジルメタクリレート、380 gのN-メチル-
2-ピロリドンを仕込み、80℃で20時間攪拌し反応させ
た。その後室温まで冷却した。得られた反応溶液に、2
6.64 g(60ミリモル)の2,2-ビス(3,4-ベンゼンジカル
ボン酸アンヒドリド)パーフルオロプロパンと30.52 g
(140ミリモル)のピロメリット酸二無水物とを、系の
温度が30℃を超えないよう冷却しながら添加した。添加
後室温で10時間攪拌し、ポリイミド前駆体を得た。粘
度は5,100cPであった。このポリイミド前駆体は一般
式(1)においてZの60モル%が-CH2-CH(OH)-CH2O-CO-
C(CH3)=CH2、40モル%が水素原子であり、Xのうち30モ
ル%が(2)−1式で示される基、70モル%が
【0061】
【化25】 であるものに相当する。
【0062】〔合成例5〕攪拌機、温度計及び窒素置換
装置を具備したフラスコ中に、40.04 g(200ミリモル)
の4,4-ジアミノジフェニルエーテル、2.84 g(20ミリモ
ル)のグリシジルメタクリレート、380 gのN-メチル-2
-ピロリドンを仕込み、80℃で20時間攪拌し反応させ
た。その後室温まで冷却した。得られた反応溶液に、7
9.96 g(180ミリモル)の2,2-ビス(3,4-ベンゼンジカ
ルボン酸アンヒドリド)パーフルオロプロパンと8.52 g
(20ミリモル)の1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンアンヒドリド
を、系の温度が30℃を超えないよう冷却しながら添加し
た。添加後室温で10時間攪拌して粘度7,100cPのポリイ
ミド前駆体を得た。このポリイミド前駆体は一般式
(1)においてZの5モル%が-CH2-CH(OH)-CH2O-CO-C(C
H3)=CH2、95モル%が水素原子であり、Xのうち(2)
−1及び(2)−2式で示される基の合計が100%であ
るものに相当する。
【0063】〔実施例1〜6、比較例1〜3〕各例にお
いて、(A) 〜(C) 成分を表1に示す種別及び割合で混合
し、感光性樹脂組成物を調製した。なお、表1中に記載
の部は重量部を表す。
【0064】
【表1】
【0065】各例において、上記感光性樹脂組成物を、
スピンコーターを用いてシリコンウエハーに塗布した
後、90℃のホットプレート上で4分間、乾燥し、塗膜を
形成した。得られた塗膜に、ストライプパターンを有す
るフォトマスクを密着し、250Wの超高圧水銀灯により紫
外線を60秒間照射した。照射後、2.3 重量%水酸化テト
ラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液又は0.5N KOH水溶液
中で、1分間現像し、その後純水でリンスし、パターン
を形成した。得られたパターン(ライン・アンド・スペ
ース・パターン)の形状及び最小の線幅を観測して、ア
ルカリ水溶液中での現像性を評価した。その結果を表2
に示す。
【0066】次に、パターンの形成された基材を、乾燥
器に入れ、150℃の温度で30分、さらに350℃の温度で1
時間加熱してイミド化させ、ポリイミドパターンを得
た。このポリイミドパターンの基材に対する密着性を、
碁盤目剥離テスト(JIS5400)により調べた。そ
の結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、比較的厚
膜においても良好な感光性を有する。さらに、アルカリ
水溶液を現像液に用いることができるので、有機系現像
液の使用にともなう健康上の問題や廃液処理の問題も生
じない。また、現像は、短時間かつ容易に行うことがで
きる。また、本発明の感光性樹脂組成物は、イオン性不
純物をほとんど含まず、保存安定性にも優れる。現像後
のパターンは、形状が良好であり、また、イミド化させ
て得られるポリイミドパターンは、基材との接着性に優
れる。ポリイミド硬化膜又はパターンは、耐熱性、電気
的特性及び機械的特性に優れ、特に半導体素子用保護絶
縁膜、液晶表示素子用配向膜及び多層プリント基盤用絶
縁膜に有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 一般式(1): 【化1】 〔式中、Xは式(2)-1 〜(2)-3 : 【化2】 で示される基からなる群より選ばれる基を50モル%以
    上を含有する4価の芳香族残基であり、Yは芳香族環を
    有する2価の有機基及び/又はシロキサン結合を有する
    2価の有機基であり、Zは式(5): 【化3】 (ここで、R1 は水素原子又はメチル基である)で示さ
    れる1価の基10〜80モル%と水素原子90〜20モ
    ル%とからなる〕で示される繰り返し単位からなるポリ
    イミド前駆体、(B) 一般式(8): 【化4】 〔式中、R6 は炭素原子数3以下の1価の有機基であ
    り、R7 は炭素原子数3以下の2価の有機基であり、R
    8 は水素原子又はメチル基である〕で示される第3級ア
    ミン化合物、並びに(C) 光重合開始剤及び/又は増感剤
    を含む感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(1) 請求項1に記載の感光性樹脂組成物を
    基材に塗布した後、乾燥させて塗膜を形成する工程、
    (2) 形成された塗膜の上にマスクを置き、光照射する工
    程、(3) 光照射された塗膜をアルカリ水溶液中で現像
    し、パターンを形成する工程、及び(4) 得られたパター
    ンを加熱してポリイミド化する工程からなることを特徴
    とするポリイミドパターンの製造方法。
JP22884497A 1996-08-12 1997-08-11 感光性樹脂組成物 Pending JPH10111568A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10558118B2 (en) 2017-02-16 2020-02-11 Samsung Sdi Co., Ltd. Photosensitive resin composition, black pixel defining layer using the same and display device

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