JPH10111112A - 光ファイバセンサ及びその調整方法 - Google Patents

光ファイバセンサ及びその調整方法

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JPH10111112A
JPH10111112A JP8261997A JP26199796A JPH10111112A JP H10111112 A JPH10111112 A JP H10111112A JP 8261997 A JP8261997 A JP 8261997A JP 26199796 A JP26199796 A JP 26199796A JP H10111112 A JPH10111112 A JP H10111112A
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JP
Japan
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solenoid
optical fiber
formers
fiber sensor
measured
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Application number
JP8261997A
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English (en)
Inventor
Osamu Araki
修 荒木
Tadashi Morimoto
匡 森本
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造物の引張変形や圧縮変形の変形量やひず
み量を容易に測定し得る光ファイバセンサ及びその調整
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 光ファイバ5を捲回したソレノイド8
を、接着部10で固定して2枚のフォーマ9で挟み略楕
円状とし、それぞれのフォーマ9の他端を測定対象物1
1に固定した光ファイバセンサであり、ソレノイド8の
巻数,内径,フォーマ9の間の距離を調整して検出特
性,検出範囲を調整し得る光ファイバセンサである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバセンサ
及びその調整方法に関し、詳しくは、光ファイバを使用
して構造物の変形量やひずみ量を容易に測定することが
できる光ファイバセンサとその特性が容易に調整できる
調整方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、構造物の変形量やひずみ量を測定
する光ファイバひずみセンサ(光ファイバセンサ)とし
て、以下に示すようなものがあった。これらの従来例
を、図面を参照しながら説明する。
【0003】(1)特公平2−61698号公報には、
次のような変形量測定手段が開示されている。この従来
例1について、図9を参照して説明する。図9の光ファ
イバセンサは、構造物1に固定される可撓性梁2と、こ
の梁2に間隔をあけて平行に固定された剛性梁3と、梁
2と梁3とに対向して固定され、対向面にそれぞれ凹凸
部4A,4Bが形成されたブロック4と、ブロック4間
を通って可撓性梁2に取り付けられた光ファイバ5とか
ら構成されている。構造物1が変形すると、剛性梁3が
可撓性梁2に接近し、ブロック4間に挟まれた光ファイ
バ5に局部的曲げが発生する。光ファイバ5に局部的曲
げが発生すると、光ファイバ5に入射した光は光伝送損
失によって光量が変化し、この変化量を計測することに
より、構造物1の変形量が測定される。
【0004】(2)特関昭61−284627号公報に
は、次のような変形量測定手段が開示されている。この
従来例2について、図10を参照して説明する。図10
の光ファイバセンサは、プラスチック等で作られた弾性
パイプ6と、この弾性パイプ6内に挿入された光ファイ
バ5とで構成されている。弾性パイプ6を光ファイバ5
とともに、所定の曲率半径で1/2〜1ターンのループ
状に形成されている。弾性パイプ6の両端に変位を与え
ると、弾性パイプ6と内部の光ファイバ5の曲率半径は
共に小さくなり、曲率半径が変化する。曲率半径が変化
すると、光ファイバ5内を通過する光の量が変化し、こ
の変化量を計測することにより、構造物1の変形量が測
定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1,2には、以下のような問題点を有している。 (従来例1) 構造物1に曲げ変形が生じない状態で、圧縮ひずみや
引張ひずみが生じている場合には、構造物1のひずみ量
を検出することができない。 ブロック4の凹凸部4A,4Bの曲げによる光伝送損
失によって検出しており、大きな曲げ損失を得る為に
は、凹凸部4A,4Bを数多く設置する必要があり、セ
ンサの出力を大きくしようとするとセンサ長が長くな
る。 ひずみが与えられた状態から、元の位置に復帰したと
き、ブロック4の凸部4Bと光ファイバ5の間にすべり
が生じるために、光ファイバが元の形状に戻ろうとする
弾性復元力に影響を受け、繰り返し荷重を受けた場合の
測定値の再現性に問題がある。
【0006】(従来例2) 弾性パイプ6の両端に、言い換えればループ状の光フ
ァイバ5の両端に加えられた変位は、ループ状の光ファ
イバの全体で変化を吸収するために、結果として、光フ
ァイバの曲率半径の変化が小さくなる。このために、光
量変化も小さく、センサとしての感度が低い。 光ファイバセンサの感度を上げるために巻数を増やそ
うとすると、光ファイバが弾性パイプ内に挿入されてい
るために、ループ形状の保持が困難となるとともに、形
状も大きなものとなる。 光ファイバがプラスチックなどの復元力の高い材質に
よる弾性パイプに用いて被覆されており、ループ形状の
光ファイバの正確な寸法管理が困難である。 弾性パイプと、光ファイバの熱膨張率の差異によっ
て、センサに温度変化が加わった場合、両者の間にゆる
み、または引張り応力が生じて、適切な計測が行えない
恐れがある。
【0007】本発明は、上述のような課題に鑑みなされ
たものであり、構造物の引張変形や圧縮変形の変形量や
ひずみ量が容易に測定し得る光ファイバセンサ及びその
調整方法を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、構造物の引張変形や圧縮
変形の変形量やひずみ量が容易に測定し得るとともに、
検出感度が高い光ファイバセンサ及びその調整方法を提
供することを目的とする。
【0009】また、本発明は、構造物の引張変形や圧縮
変形の変形量やひずみ量が容易に測定し得るとともに、
光ファイバ自体が弾性復元力を有し、繰り返し荷重に対
しても測定値の再現性に優れた光ファイバセンサを提供
することを目的とする。
【0010】また、本発明は、構造物の引張変形や圧縮
変形の変形量やひずみ量が容易に測定し得るとともに、
光ファイバにあらかじめ与える初期曲率の制御と、設置
後のソレノイド形状の管理が容易であり、かつ測定対象
とする変形の範囲に対して所望の特性を持つセンサを構
成できる光ファイバセンサ及びその調整方法を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するためになされたものであり、請求項1の発明は、
光ファイバをソレノイド状に少なくとも1ターン以上巻
き、円周方向の一部もしくは全周を軸方向全域にわたっ
て接着したソレノイドと、前記ソレノイドの外周に接し
て平行に配置して前記ソレノイドを楕円状とし、それぞ
れの一端を測定対象物に固定する2枚のフォーマとから
なることを特徴とする光ファイバセンサであり、光ファ
イバを1ターン以上巻くことによって出力を増大させ、
2枚のフォーマ間に設けられたソレノイドを、2枚のフ
ォーマ間の距離を調整することで、ソレノイドの曲率半
径を調整することができる光ファイバセンサである。
【0012】また、請求項2の発明は、光ファイバをソ
レノイド状に少なくとも1ターン以上巻き、円周方向の
一部もしくは全周を軸方向全域にわたって接着したソレ
ノイドと、前記ソレノイドの外周に接する部分を平行に
配置して前記ソレノイドを楕円状とし、それぞれの一端
を測定対象物に固定する2枚のフォーマとからなる光フ
ァイバセンサであって、前記フォーマが前記ソレノイド
に接する部分の距離と、前記測定対象物に固定される部
分の前記フォーマ間の距離が異なることを特徴とする光
ファイバセンサであり、前記測定対象物に応じて測定距
離の調整ができる光ファイバセンサである。
【0013】また、請求項3の発明は、光ファイバをソ
レノイド状に少なくとも1ターン以上巻き、円周方向の
一部もしくは全周を軸方向全域にわたって接着したソレ
ノイドと、前記ソレノイドの外周に接して平行に配置し
て前記ソレノイドを楕円状とし、それぞれの一端を測定
対象物に固定する2枚のフォーマとからなる光ファイバ
センサであって、前記ソレノイドの径、巻数を調整して
所望の特性とすることを特徴とする光ファイバセンサの
調整方法であり、検出対象に対応して特性の調整ができ
る。
【0014】また、請求項4の発明は、請求項3に記載
の光ファイバセンサの調整方法に於いて、前記ソレノイ
ドを外側から挟む2枚のフォーマの間隔を調節すること
によって、光ファイバに予め与える初期曲率を制御し
て、測定対象物の変形の範囲に対応する特性とすること
を特徴とする光ファイバセンサの調整方法であり、検出
対象に対応して特性の調整ができる。
【0015】また、請求項5の発明は、光ファイバをソ
レノイド状に少なくとも1ターン以上巻き、円周方向の
一部もしくは全周を軸方向全域にわたって接着したソレ
ノイドと、前記ソレノイドの外周に接する部分を平行に
配置して前記ソレノイドを楕円状とし、それぞれの一端
を測定対象物に固定する2枚のフォーマとからなる光フ
ァイバセンサであって、前記2枚のフォーマの距離を調
節することによって、前記光ファイバセンサに予め与え
る初期曲率を制御するとともに、前記測定対象物の変形
の範囲に対して所望の検出特性とすることを特徴とする
光ファイバセンサの調整方法である。
【0016】上記請求項5の発明は、ソレノイド形状に
少なくとも1ターン以上巻かれた光ファイバと、ソレノ
イドの外側でソレノイドの軸方向に平行に、ソレノイド
の当初の真円の直径よりも若干狭い間隔で配置された板
状の2枚のフォーマで構成され、2枚のフォーマはそれ
ぞれの一端が測定対象物に固定されている。ソレノイド
形状に巻かれた光ファイバは、その形状を保持すべく、
円周方向の一部もしくは全周が接着されている。
【0017】本発明によれば、測定対象物に加わる変形
によって、一端を測定対象物に固定された2枚のフォー
マ間の距離が変化する。ソレノイド状に巻かれた光ファ
イバの外側とフォーマは接しており、フォーマ間の距離
の変化によって、ソレノイド断面形状が変化する。それ
ゆえに、フォーマ間の距離が短くなると、ソレノイドは
フォーマに潰されて楕円状に偏平し、ソレノイドに局部
的に与えられる曲率半径が小さくなることから、光伝送
損失量が増大する。逆に、フォーマ間の距離が長くなる
と、光フアイバ自体の曲げ剛性によってソレノイド形状
が真円に近づき、曲率半径が大きくなることから、光損
失が減少する。従って、この光伝送損失量の変化を測定
することによって、2枚のフォーマ間の距離の変化、す
なわち測定対象物に生じているひずみが正確に測定され
る。なお、ここでいう楕円状とは略楕円形の意味であ
り、数学的に厳密な楕円を意味しているわけではない。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る光ファイバセンサの
実施の形態について、図面を参照して説明する。図1
は、本発明の一実施形態を示す図であり、同図(a)は
斜視図、同図(b)は平面図である。図2(a),
(b),(c)は、本発明の測定原理を説明するための
図である。
【0019】図1に於いて、光ファイバセンサ7は、光
ファイバ5をソレノイド状に少なくとも1ターン以上巻
かれたソレノイド8と、ソレノイド8の外周に接して軸
方向に平行に配置された板状の2枚のフォーマ9とで構
成され、2枚のフォーマ9のそれぞれの他端は測定対象
物11に固定されている。図1(b)に示すように、2
枚のフォーマ9は、光ファイバ5がソレノイド状に捲回
された当初の真円Aの直径よりも短い間隔となるように
配置されている。ソレノイド8は2枚のフォーマ9によ
って挟まれ、楕円状となっている。なお、ソレノイド8
は楕円状であるが、2枚のフォーマ9の距離が限りなく
真円Aの直径に近い場合は、ソレノイド8は略真円に近
くなる。なお、ソレノイド8の形状は、長孔状である場
合もあり、上記楕円状とは略楕円の意味である。
【0020】光ファイバセンサ7は、図2に示すよう
に、フォーマ9が測定対象物11に固定され、測定対象
物11のひずみが計測されている。光ファイバセンサ7
では、フォーマ9のそれぞれの他端が測定対象物11に
固定されている。図2(a)は初期状態を示し、図2
(b)は測定対象物11に圧縮変形が発生した状態を示
し、図2(c)は測定対象物11が引張変形が発生した
状態を示している。初期状態ではソレノイド8が楕円状
であり、フォーマ9の間の距離はLである。しかし、測
定対象物11に圧縮変形が発生すると、フォーマ9の間
の距離は(L−λc)となり、光伝送損失量は増加す
る。一方、測定対象物11に引張変形が発生すると、フ
ォーマ9の間の距離は(L+λt)となり、光伝送損失
量は減少する。この圧縮・引張変形に応じた光伝送損失
量を計測することにより、測定対象物11のひずみ量を
計測することができる。
【0021】更に、光ファイバセンサ7の形状等につい
て説明を加えると、光ファイバ5は被覆がなされてお
り、被覆材としては、光ファイバ5のソレノイド8に局
部的に曲げを与えた後に解放しても、傷が付きにくい材
質が望ましい。例えば、UV(紫外線硬化樹脂)被覆、
テフロン被覆などが適当である。ナイロン被覆も使用で
きるが、曲げ後に比較的傷が付きやすいために、繰り返
し変形を測定する用途には適さないので、その測定対象
に応じた被覆材とする。ソレノイド8の径は、ソレノイ
ド8に与える初期曲率やフォーマ9の間の変位量を考慮
して定めるが、光ファイバセンサを小型化する観点から
は、あまり大きな径は望ましくなく、実用的には5〜5
0mm程度が適当である。一方、巻数が少ない場合は2
枚のフォーマ9での安定性が悪く、弾け飛ぶおそれもあ
るので、2枚のフォーマでの固定性の点から、巻数は十
数ターン以上が望ましい。また、巻数は多くした方が、
曲率半径の変化に対して、ソレノイド8の光ファイバ中
を通過する光の伝送損失量の変化が大きくなり検出精度
がよくなる。しかし、通常光伝送損失量は30〜50タ
ーン程度で飽和に達するために、それ以上巻数を増やし
ても、光ファイバセンサのサイズが大きくなるだけであ
り、好ましくない。
【0022】ソレノイド8は、ソレノイド形状を保持す
る目的で、円周方向の一部もしくは全周が軸方向に接着
されている。接着剤は光ファイバ5の被覆を接着可能な
材質が選択される。このとき、固まった後の硬さが被膜
の硬さと同じか、もしくはより柔らかい材質の方が、変
形を受けるソレノイド8の形状に悪影響を与えないので
望ましい。一例として、UV被覆の光ファイバ5を用い
る場合、被覆に使用されているのと同質の紫外線硬化樹
脂を用いれば、光ファイバ5の被覆と接着部が一体化さ
れて接着部10にかかる応力を緩和させることができ、
ソレノイド8の形状変化に悪影響を与えない。また、光
ファイバ5の被覆よりも固い接着剤を用いる場合は、な
るべく細い接着幅で接着するのが望ましい。
【0023】また、ソレノイド8の形状を変形させる板
状の2枚のフォーマ9は、それぞれの一端が、例えば接
着や溶接などの手段によって、測定対象物11に固定さ
れる。フォーマ9の断面は、例えば矩形状のものが用い
られる。2枚のフォーマ9の間隔を調整することによ
り、ソレノイド8は楕円状であるので、その長軸と接す
る部分(長軸部)の曲率半径が変化して、光ファイバセ
ンサの検出特性を所望の範囲、所望の感度に調整するこ
とが可能である。また、フォーマ9は、測定対象物の変
形量を忠実にソレノイド8に伝達するために、ソレノイ
ド8から受ける反力で、たわまない程度の剛性が必要で
あり、例えば金属性の板状鋼材からなるフォーマ9が使
用される。
【0024】フォーマ9は、図3,図4に示すように、
種々の形状に構成される。図3では、フォーマ9がソレ
ノイド8の径内方向に曲がった屈曲部9aを介して測定
対象物11に固定されている。また、図4では、屈曲部
9bがソレノイド8の径外方向に曲がったものが用いら
れている。測定対象物11の想定されるひずみ量に応じ
て計測距離を調整することができる。
【0025】次に、本発明の光ファイバセンサの測定系
について、図5,図6を参照して説明する。図5の測定
系は、測定光が安定化光源12から射出され、図示しな
い保護被覆で保護された光ファイバケーブル13a内を
進み、光ファイバセンサ7のソレノイド8の部分を通過
した後、光ファイバケーブル13bを通って、光パワー
メー夕14に到達する。測定対象物11にひずみが発生
すると、ソレノイド8の曲率半径が変化して光伝送損失
量が変化し、引張変形,圧縮変形に応じたひずみ量が計
測される。
【0026】図5は、測定光として透過光を用いた場合
であるが、反射光を用いることもできる。図6の測定系
は、反射光を用いた場合の構成図である。この場合は、
ソレノイド8の局部的な曲げによって生じる後方散乱光
の量を光ファイバケーブル13を通して時間領域反射計
(OTDR)15で測定対象物11に発生するひずみを
測定することができる。
【0027】なお、本発明による測定系は、図5及び図
6に示した構成に限定するものではなく、他の公知の構
成及び測定装置による測定系でも使用できることは明ら
かである。
【0028】(実施例1)図7(a)は本発明の一実施
例の概要を示す平面図、図7(b)は図7(a)のA−
A線に沿った断面図である。図7に於いて、ソレノイド
8は2枚のフォーマ9によって、予め楕円状に偏平させ
て構成され、引張及び圧縮変形の両方に対応できるよう
に構成されており、フォーマ9はゴム製のべース17に
挿通されて固定され、フォーマ9の下側端面はべース1
7の底面と同一面に露出し、測定対象物に直接接着可能
な接着部9cである。更に、ソレノイド8及びフォーマ
9は保護の為にゴム製カバー16で覆われている。フォ
ーマ9は、ソレノイド8が設けられる部分は細く、測定
対象物に接着される部分は測定対象物に十分に固定され
るように太く形成されている。
【0029】また、光ファイバ5には、繰り返し変形を
与えても傷の付きにくいUV被覆が形成されている。ソ
レノイド8は、フォーマ9の間にその形状を保持するた
めにに、180°ずれた2箇所の位置に接着部10が形
成され、ソレノイド8がフォーマ9に接着されて固定さ
れている。接着部10は接着剤を塗布して形成されてい
る。楕円状のソレノイド8の長軸部は、光伝送損失が最
も多く発生する部分であり、この部分には接着部を形成
しないのが望ましく、接着部による不均一性などによっ
て、ソレノイド8の曲率半径に悪影響を与えないように
する必要がある。また、光ファイバセンサの光伝送損失
量に悪影響を与えない限り、ソレノイド形状を保持する
接着部は何箇所設けてもよく、ソレノイド8に弾力性を
与えてもよい。
【0030】本実施例の光ファイバセンサによる測定結
果について、図8を参照して説明する。図8に於いて、
横軸は測定対象物の変位を示し、縦軸は光伝送損失量を
示している。この測定に用いられた光ファイバセンサ
は、ソレノイド8の内径を14mm、巻数を15ター
ン、フォーマ9の間の初期の距離を12mmとした光フ
ァイバセンサであり、光ファイバセンサの測定対象物の
変位に対する光伝送損失量の変化を示している。この測
定結果によれば、極めて良好な検出特性を示している。
【0031】上記のように、本発明は測定対象物に固定
された2枚のフォーマ間に光ファイバのソレノイドが挟
まれた形状であり、測定対象物の引張変形及び圧縮変形
の両方に適用できるとともに、光伝送損失量の変化の大
きい光ファイバセンサが提供できる。即ち、感度の良い
光ファイバセンサが構成できる。
【0032】また、光ファイバ自体の剛性によって、ソ
レノイドが楕円状に変形を受けた場合、常に真円に戻ろ
うとする力、即ち、復元力が働くために、繰り返しの変
形に対しても、応答性良くかつ再現性の高い計測を行う
ことができる。
【0033】更に、測定対象物の変形の範囲に対応し
て、ソレノイド8の内径、巻数、フォーマ9の間の距離
を調整することにより、ソレノイド8の曲率半径を任意
に設定できる。即ち、2枚のフォーマ9の間の初期の間
隔を調整することによって、初期の曲率半径が設定でき
るので、測定対象物に応じて、光ファイバセンサの出力
特性及び感度を所望の特性に容易に調整することができ
る。
【0034】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、以下の
ような効果が得られる。 測定対象物の引張変形と圧縮変形の両方のひずみ量の
測定ができる。 光ファイバセンサがソレノイド状であり、引張・圧縮
方向の変位に対して、光ファイバに与えられる曲げの曲
率変化が大きいために、センサとして感度が高く、セン
サの小型化が可能である。 光ファイバ自体に充分な弾性復元力を有し、繰り返し
荷重に対しても測定値の再現性に優れている。 2枚のフォーマにソレノイドが保持された構造であ
り、2枚のフォーマ間の距離を調整することにより、光
ファイバに予め与える初期曲率の制御が容易であり、測
定対象物の変形の範囲に対応して所望の特性を有するセ
ンサに調整できるとともに、ソレノイドの形状の管理が
容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバセンサの一実施形態で
示す図である。
【図2】本発明の測定原理を説明する為の図である。
【図3】本発明の光ファイバセンサのフォーマの一形状
を示す図である。
【図4】本発明の光ファイバセンサのフォーマの他の形
状を示す図である。
【図5】測定系の一構成図である。
【図6】測定系の他の構成図である。
【図7】本発明に係る光ファイバセンサの一実施例を示
す図である。
【図8】本発明に係る光ファイバセンサにおける測定対
象物の変位に対する光伝送損失量を示す図である。
【図9】従来の光ファイバセンサの一例を示す図であ
る。
【図10】従来の光ファイバセンサの他の例を示す図で
ある。
【符号の説明】 5 光ファイバ 7 光ファイバセンサ 8 ソレノイド 9 フォーマ 9a 屈曲部 9b 屈曲部 10 接着部 11 測定対象物 12 安定化光源 13,13a,13b 光ファイバケーブル 14 光パワーメータ 15 OTDR 16 カバー 17 ベース

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバをソレノイド状に少なくとも
    1ターン以上巻き、円周方向の一部もしくは全周を軸方
    向全域にわたって接着したソレノイドと、 前記ソレノイドの外周に接して平行に配置して前記ソレ
    ノイドを楕円状とし、それぞれの一端を測定対象物に固
    定する2枚のフォーマとからなることを特徴とする光フ
    ァイバセンサ。
  2. 【請求項2】 光ファイバをソレノイド状に少なくとも
    1ターン以上巻き、円周方向の一部もしくは全周を軸方
    向全域にわたって接着したソレノイドと、前記ソレノイ
    ドの外周に接する部分を平行に配置して前記ソレノイド
    を楕円状とし、それぞれの一端を測定対象物に固定する
    2枚のフォーマとからなる光ファイバセンサであって、
    前記フォーマが前記ソレノイドに接する部分の距離と、
    前記測定対象物に固定される部分の前記フォーマ間の距
    離が異なることを特徴とする光ファイバセンサ。
  3. 【請求項3】 光ファイバをソレノイド状に少なくとも
    1ターン以上巻き、円周方向の一部もしくは全周を軸方
    向全域にわたって接着したソレノイドと、前記ソレノイ
    ドの外周に接して平行に配置して前記ソレノイドを楕円
    状とし、それぞれの一端を測定対象物に固定する2枚の
    フォーマとからなる光ファイバセンサであって、前記ソ
    レノイドの径、巻数を調整して所望の特性とすることを
    特徴とする光ファイバセンサの調整方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光ファイバセンサの調
    整方法に於いて、 前記ソレノイドを外側から挟む2枚のフォーマの間隔を
    調節することによって、光ファイバに予め与える初期曲
    率を制御して、測定対象物の変形の範囲に対応する特性
    とすることを特徴とする光ファイバセンサの調整方法。
  5. 【請求項5】 光ファイバをソレノイド状に少なくとも
    1ターン以上巻き、円周方向の一部もしくは全周を軸方
    向全域にわたって接着したソレノイドと、前記ソレノイ
    ドの外周に接する部分を平行に配置して前記ソレノイド
    を楕円状とし、それぞれの一端を測定対象物に固定する
    2枚のフォーマとからなる光ファイバセンサであって、
    前記2枚のフォーマの距離を調節することによって、前
    記光ファイバセンサに予め与える初期曲率を制御すると
    ともに、前記測定対象物の変形の範囲に対して所望の検
    出特性とすることを特徴とする光ファイバセンサの調整
    方法。
JP8261997A 1996-10-02 1996-10-02 光ファイバセンサ及びその調整方法 Pending JPH10111112A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005241459A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバセンサ
CN110367955A (zh) * 2019-08-19 2019-10-25 深圳市矽赫科技有限公司 光纤传感器及生命体征检测装置

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