JPH10110824A - シール用oリング - Google Patents

シール用oリング

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Publication number
JPH10110824A
JPH10110824A JP28615496A JP28615496A JPH10110824A JP H10110824 A JPH10110824 A JP H10110824A JP 28615496 A JP28615496 A JP 28615496A JP 28615496 A JP28615496 A JP 28615496A JP H10110824 A JPH10110824 A JP H10110824A
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JP
Japan
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ring
metal
expanded graphite
hollow
core member
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Pending
Application number
JP28615496A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsutoyo Itoi
克豊 糸井
Kanji Hanajima
完治 花島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichias Corp
Original Assignee
Nichias Corp
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Filing date
Publication date
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Priority to JP28615496A priority Critical patent/JPH10110824A/ja
Publication of JPH10110824A publication Critical patent/JPH10110824A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性が高く、低圧縮量のシール性が良好な
シール用Oリングを提供することである。 【解決手段】 中空金属Oリング部材1の中空部に膨張
黒鉛4を金属線5で被覆した芯部材が充填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルブボンネッ
ト、高圧容器のフランジ、機器の継手、配管フランジ等
に使用される高温度、高圧力の水、ガス、潤滑油等の流
体の漏れを防止するために用いられるシール用Oリング
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】中空金属Oリングは薄い肉厚のステンレ
ス鋼や、モネル、インコネルなどの金属パイプをリング
状に湾曲し、その両端を溶接してつくられたもので、従
来から高温度、高圧力あるいは高度の真空を得るための
ガスケットとして用いられてきた。そして、中空金属O
リングの形状としては、標準的な内部が中空となってい
るもの以外に外径側または内径側に数個の小穴を開けて
内部流体が金属Oリングの中空部に圧入できるようにし
た高圧用の穴あき型中空金属Oリングや、内部に窒素ガ
スのような不活性ガスを封入した高温用の圧力封入型中
空金属Oリングなどがある。
【0003】また、金属パイプの厚さはシールしようと
する流体によって異なり、ガスや揮発性の液体には肉厚
のものが用いられ、潤滑油等の粘度の高い液体には肉薄
のものが使用され、Oリングとフランジ面のなじみ性を
良くするために表面に銀やニッケルのメッキを施したも
のも多い。しかし、この標準的な中空金属Oリングは復
元力が小さく、特に500℃以上の高温では塑性変形が
し易く復元力がさらに小さくなり、ボルトの応力緩和や
振動を受けるとシール性が低下する場合があった。そこ
で、中空金属Oリングの内部に膨張黒鉛等の弾性のある
中芯を充填して復元力を上げる提案(例えば特開昭58
−128566号)がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような弾
性のある中芯を充填した中空金属Oリングにおいて、中
空金属パイプに中芯材を充填する方法としては、棒状の
成形体を挿入する方法や直接粉末を詰め込む方法等が挙
げられるが、いずれも充填しにくいという問題があっ
た。
【0005】また、この膨張黒鉛の成形体の強度を上げ
るために、金属または無機の繊維あるいは無機接着剤等
と膨張黒鉛の複合材料からなる棒状の成形体を作製して
も依然として強度が小さく充填性に問題が残った。さら
に、このような中芯材は中空金属パイプ内に隙間なく充
填することが難しいため空隙が生じ、ガスケット製造時
あるいは締付時に中芯材料が移動し、ガスケットにかか
る締付圧力が不均一になり易く、特に低圧縮量でのシー
ル性が低下するという問題点もあった。
【0006】本発明は、前述した従来の課題を解決し、
生産性が高く、低圧縮量のシール性が良好なシール用O
リングを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のシール用Oリングは、中空金属Oリング部
材の中空部に弾性のある中芯材の周囲を金属線などで被
覆した芯部材を充填することを要旨としている。なお、
上記中芯材としては膨張黒鉛、マイカ、バーミキュライ
トを単独あるいは併用して用いることができる。また、
上記芯部材は中芯材の周囲を金属線などで被覆したもの
を撚り合わせるか、編組してもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態としては、ま
ず、例えば、厚さ0.76mmの膨張黒鉛シートを幅2
1.7mmにスリットし、この周囲をブレーダーで線径
0.08mmのSUS316金属線で袋編みし、この編み
袋体をロールで絞り加工するとともに長手方向に延伸加
工することにより、直径約3.8mm、密度約1.6g/c
m3の円筒状の膨張黒鉛を金属線で被覆した中芯材を得
る。これをチューブ外径4.8mm、肉厚0.50mmのイ
ンコネル製金属中空パイプの中に多少絞りながら挿入し
た後、製品のサイズに応じて所定寸法に切断する。その
後、この金属パイプをリング状に湾曲し、その両端を突
き合わせ、この突き合わせ部を溶接にて結合した後、表
面に0.04mmの銀メッキを施した。
【0009】なお、膨張黒鉛の周囲を金属線で被覆する
方法として袋編みを用いたが、これ以外にメリヤス編み
等でも同様の効果が得られ、更には膨張黒鉛の周囲に金
属線を撚り合わせたものでも密度アップ等は多少難しく
なるが可能である。また、中空金属Oリングの径の大き
い場合は、膨張黒鉛の周囲を金属線で被覆したものを撚
り合わせたり編組したものを芯部材として使用すること
ができる。
【0010】弾性のある中芯材の周囲を金属線で被覆す
ることにより膨張黒鉛のような脆性材料でも後加工が十
分できる強度を持ち、ロール等により密度を上げること
が容易にできる。また、被覆した金属線を引き込むこと
により中芯材を金属Oリングに充填する際に挿入し易
く、空隙もほとんどなくなり、金属Oリング中の中芯材
の密度のバラツキを抑えるとともに中芯材の流動を抑制
でき、均一な締付力が得られ、低圧縮量でのシール性が
良好になる。
【0011】弾性のある中芯材として膨張黒鉛を用いた
のは、膨張黒鉛が無酸化雰囲気では1650℃の高温に
おいても化学分解が生じにくく、長期間にわたり弾性力
を保持するという非常に優れた材料のためであるが、そ
れ以外のマイカ、バーミキュライト等の耐熱性の高い材
料も使用することができる。
【0012】
【実施例】以下、図面に示す実施例により、本発明を具
体的に説明する。図1に本発明の一実施例を示し、図2
にその横断面を示す。図1,図2において、A1はシー
ル用Oリングを示す。1はそのOリングを構成する中空
金属Oリング部材、2はこの金属Oリング部材の中空部
に充填された膨張黒鉛を金属線で被覆したものであり、
3は金属Oリング部材の突き合わせ溶接部を示す。
【0013】また、図3にシール用OリングA1の中芯
材となる膨張黒鉛を金属線で被覆したものの製造工程を
示す。まず、図3(a)のように厚さ0.76mm、幅2
1.7mmにスリットした膨張黒鉛シート4の周囲を、線
径0.08mmのSUS316金属線5で被覆した膨張黒
鉛入り編み袋体A2を作製し、これをロールで絞り加工
するとともに長手方向に延伸加工することにより、図3
(b)のような直径約3.8mm、密度約1.6g/cm3
円筒状の膨張黒鉛A3が得られる。
【0014】これを図4に示すように、チューブ外径
4.8mm、肉厚0.50mmのインコネル製金属中空パイ
プ1の中に多少絞りながら金属線5を引っ張って挿入し
た後、646.1mmに金属パイプを切断し、膨張黒鉛充
填の棒状金属パイプをリング状に湾曲し、その両端を突
き合わせ、この突き合わせ部3を溶接にて結合し、内径
200mmの金属Oリングをつくり表面に0.04mmの銀
メッキを施す。
【0015】[比較例]図5に従来の膨張黒鉛を中芯材
として入れたシール用Oリングの一例を示し、図6にそ
の横断面を示す。図5,図6において、A4はシール用
Oリングを示す。6はそのOリングを構成する中空金属
Oリング部材、7はこの金属Oリング部材の中空部に充
填された膨張黒鉛であり、8は金属Oリング部材の突き
合わせ溶接部を示す。
【0016】この製造工程は、まず、図7に示すよう
に、チューブ外径4.8mm、肉厚0.50mmのインコネ
ル製の金属中空パイプに、丸棒状に予備圧縮成形した膨
張黒鉛棒を押し込み充填した後、646.1mmに金属パ
イプを切断し、膨張黒鉛充填の棒状金属パイプをリング
状に湾曲し、その両端を突き合わせ、この突き合わせ部
を溶接にて結合し、内径200mmの金属Oリングをつく
り表面に0.04mmの銀メッキを施す。
【0017】以上のように、実施例では被覆した金属線
を引き込むことができるので、比較例の丸棒状に予備圧
縮成形した膨張黒鉛棒を押し込み充填する方法よりも挿
入し易いことが判る。
【0018】また実施例、比較例のシール性の結果を表
1に示す。ただし、シール性は溝型フランジを用い、ガ
スケットを一定の厚さまで締付後、N2ガス20kgf/cm
2Gを負荷し、1分間の漏洩を水上置換法で捕集したガス
量で表示した。
【0019】表1から実施例の漏洩量は比較例の漏洩量
と比べると、ガスケットの締付厚さが3.40mmのとき
にはどちらも完全にシールされているが、締付厚さが
3.45mmと圧縮量が小さいときには比較例よりも実施
例の方がシール性が良い結果となった。
【0020】
【表1】
【0021】なお、本発明は金属Oリングについてのも
のであるが、弾性のある中芯材の周囲を金属線などで被
覆したものを充填することは、そのほかの金属被覆ガス
ケット、例えばメタルジャケット形ガスケットにも応用
できることはいうまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、弾性のある中芯材の周囲を金属線で被覆する
ことにより、被覆した金属線を引き込むことができるの
で中芯材を金属Oリングに充填する際に挿入し易く、中
空金属Oリング中の中芯材の密度のばらつきを抑えると
ともに中芯材の流動を抑制でき、均一な締付力が得られ
低圧縮量のシール性が良くなることが明らかになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すシール用Oリングの平
面図である。
【図2】前記ガスケットの横断面図である。
【図3】本発明のシール用Oリングの中芯材となる膨張
黒鉛入り編み袋体の一製造工程図である。
【図4】中芯材である膨張黒鉛入り編み袋体を金属Oリ
ングに充填する工程図である。
【図5】比較例を示す膨張黒鉛入りシール用Oリングの
平面図である。
【図6】前記ガスケットの横断面図である。
【図7】予備圧縮成形した膨張黒鉛棒を金属Oリングに
充填する工程図である。
【符号の説明】
A1 シール用Oリング 1 中空金属Oリング部材 2 膨張黒鉛を金属線で被覆したもの 3 溶接部 A2 膨張黒鉛入り編み袋体 4 膨張黒鉛シート 5 金属線 A3 円筒状の膨張黒鉛入り編み袋体 A4 シール用Oリング 6 中空金属Oリング部材 7 膨張黒鉛 8 溶接部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空金属Oリング部材の中空部に、弾性
    のある中芯材の周囲を金属線などで被覆した芯部材を充
    填したことを特徴とするシール用Oリング。
  2. 【請求項2】 前記中芯材が膨張黒鉛、マイカ、バーミ
    キュライトを単独または組み合わせたものであることを
    特徴とする請求項1に記載のシール用Oリング。
  3. 【請求項3】 前記芯部材は中芯材の周囲を金属線など
    で被覆したものを撚り合わせるか、編組してあることを
    特徴とする請求項1または2に記載のシール用Oリン
    グ。
JP28615496A 1996-10-08 1996-10-08 シール用oリング Pending JPH10110824A (ja)

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JP28615496A JPH10110824A (ja) 1996-10-08 1996-10-08 シール用oリング

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JP28615496A JPH10110824A (ja) 1996-10-08 1996-10-08 シール用oリング

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JPH10110824A true JPH10110824A (ja) 1998-04-28

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ID=17700647

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JP28615496A Pending JPH10110824A (ja) 1996-10-08 1996-10-08 シール用oリング

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JP (1) JPH10110824A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008267603A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Air Products & Chemicals Inc 複合シール
JP2013044376A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Nichias Corp パッキン材料、パッキン中間体、パッキン及びその製造方法

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008267603A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Air Products & Chemicals Inc 複合シール
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